JPWO2009082006A1 - 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置及び燃料噴射システム - Google Patents

積層型圧電素子、これを用いた噴射装置及び燃料噴射システム Download PDF

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Abstract

過酷な条件下での使用における変位量の低下を改善した積層型圧電素子を提供する。そのために、積層型圧電素子は、複数の圧電体と複数の内部電極とを有し、圧電体と内部電極とが交互に積層された積層体と、該積層体の側面に形成された外部電極と、を備えた積層型圧電素子であって、外部電極は、基部と、該基部から外側に向かって突出する第1の凸部とを有している。

Description

本発明は、例えば、駆動素子(圧電アクチュエータ)、センサ素子及び回路素子に用いられる積層型圧電素子(以下、素子ともいう)に関するものである。駆動素子としては、例えば、自動車エンジンの燃料噴射装置、インクジェットのような液体噴射装置、光学装置のような精密位置決め装置、振動防止装置が挙げられる。センサ素子としては、例えば、燃焼圧センサ、ノックセンサ、加速度センサ、荷重センサ、超音波センサ、感圧センサ及びヨーレートセンサが挙げられる。また、回路素子としては、例えば、圧電ジャイロ、圧電スイッチ、圧電トランス及び圧電ブレーカーが挙げられる。
従来の積層型圧電素子における外部電極としては、特許文献1に開示されているように、銀などの導電材とガラスとを備えた導電性ペーストが用いられている。この導電性ペーストを積層体の側面に塗布し、焼き付けを行うことで外部電極が形成される。
積層型圧電素子は、小型化が進められると同時に、大きな圧力下において大きな変位量を確保するように求められている。そのため、より高い電界が印加され、しかも長時間連続駆動させる過酷な条件下で使用できることが要求されている。
特開2005−174974号公報
しかしながら、特許文献1に記載の外部電極を用いた積層型圧電素子では、高電界、高圧力又は長時間の連続駆動のような過酷な条件下での使用において、外部電極の一部が積層体の側面から剥離する可能性がある。
これは、通電によって素子が積層方向に伸長するとともに積層方向に直交する方向に収縮するためである。この伸縮により、積層体の側面に反りが生じて、積層体側面と外部電極との接合部に応力が加わる。この応力により、外部電極にも反りが生じて積層体の側面から剥離する場合があり、内部電極の一部が通電されず、積層型圧電素子の変位量が低下する可能性がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、上記の過酷な条件下での使用における変位量の低下を改善した積層型圧電素子を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、本発明の積層型圧電素子は、複数の圧電体と複数の内部電極とを有し、前記圧電体と前記内部電極とが交互に積層された積層体と、該積層体の側面に形成された外部電極と、を備えた積層型圧電素子であって、前記外部電極は、基部と、該基部から外側に向かって突出する第1の凸部とを有している。
また、本発明の噴射装置は、上記いずれかに記載の積層型圧電素子と噴射孔とを備え、前記積層型圧電素子の駆動により前記噴射孔から液体を吐出させることを特徴とする。
さらに、本発明の燃料噴射システムは、高圧燃料を備えるコモンレールと、このコモンレールに蓄えられた燃料を噴射する上記の噴射装置と、前記噴射装置に駆動信号を与える噴射制御システムと、を備えている。
本発明の積層型圧電素子によれば、外部電極が外側に向かって突出する第1の凸部を有していることにより、外部電極での反りが抑制される。そのため、外部電極の積層体からの剥離が抑えられる。結果、内部電極に安定して通電することができるので、積層型圧電素子の変位量の低下を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態にかかる積層型圧電素子を示す斜視図である。 第1の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、積層方向に平行な断面における断面図である。 図2における第1の凸部が備えられた部分の拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の側面図である。 本発明の第3の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の側面図である。 本発明の第4の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の側面図である。 本発明の第5の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の拡大断面図である。 本発明の第6の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の拡大断面図である。 本発明の第7の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、積層方向に直交する面であって低剛性層を含む断面における断面図である。 本発明の第8の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、積層方向に直交する面であって低剛性層を含む断面における断面図である。 本発明の第9の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の拡大断面図である。 本発明の一実施形態にかかる噴射装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態にかかる燃料噴射システムを示す概略ブロック図である。
符号の説明
1・・・積層型圧電素子(素子)
3・・・圧電体層
5・・・内部電極
7・・・積層体
9・・・外部電極
9a・・・基部
9b・・・第1の凸部
9c・・・第2の凸部
11・・・低剛性層
13・・・空隙
15・・・金属部
17・・・セラミック部
19・・・噴射装置
21・・・噴射孔
23・・・収納装置
25・・・ニードルバルブ
27・・・流体通路
29・・・シリンダ
31・・・ピストン
33・・・皿バネ
35・・・燃料噴射システム
37・・・コモンレール
39・・・圧力ポンプ
41・・・噴射制御ユニット
43・・・燃料タンク
以下、本発明の積層型圧電素子について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる積層型圧電素子を示す斜視図である。図2は、図1に示す素子の、積層方向に平行な断面における断面図である。図3は、図2における第1の凸部が備えられた部分の拡大断面図である。
図1〜3に示すように、本実施形態にかかる素子1は、複数の圧電体層3と複数の内部電極5とを備え、圧電体層3と内部電極5が交互に積層された積層体7を有している。外部電極9は、積層体7の対向する2つの側面にそれぞれ位置し、内部電極5の端部と一層おきに互い違いに電気的に導通している。そして、外部電極9が、基部9aと、基部9aから外側に向かって突出する第1の凸部9bを有している。
このように、外部電極9が第1の凸部9bを有することにより、下記の理由から外部電極9の反りが抑制され、外部電極9の積層体7からの剥離が抑制される。具体的には、素子1の駆動時において、素子1の側面が反るため、外部電極9に反りを生じさせる応力が働く。しかしながら、外部電極9が外側に向かって突出する第1の凸部9bを備えていることにより、第1の凸部9bが添え木のような役割を果たすため、上記の応力に対する高い反発力(抵抗力)を有することができる。そのため、積層体7及び外部電極9の反りが抑制される。これにより、外部電極9の積層体7からの剥離が抑制される。
図3に示すように、第1の凸部9bの高さ(大きさ)Hは、0.5μm以上であることが好ましい。これにより、第1の凸部9bの添え木としての効果が高まり、外部電極9の反りをより小さくできる。また、第1の凸部9bの添え木としての効果をさらに高めるため、第1の凸部9bの高さは、5μm以上であることがさらに好ましい。なお、本実施形態において第1の凸部9bの高さとは、図3に示すように、基部9aの表面を基準にした第1の凸部9bの頂部の高さをいう。また、基準となる基部9aの表面に凹凸(表面粗さ)がある場合には、基部の表面粗さ曲線における中心線が基準とされる。
ここで、表面粗さによる凹凸に含まれる凸部と、第1の凸部9bとは、以下のように明確に区別することができる。
すなわち、表面粗さによる凹凸に含まれる凸部は、外部電極9の表面における外部電極9を構成する結晶粒子の隆起、外部電極9の表面の研磨処理および外部電極9の熱処理等による外部電極9を構成する結晶粒子の脱離によって形成されるため、凸部の大きさが外部電極9を構成する結晶粒子のサイズとほぼ同等の大きさとなる。これに対して、第1の凸部9bは、基部9aの表面に導電性ペーストを塗布すること等によってパターンを形成するために、その大きさは外部電極9を構成する結晶粒子のサイズよりも遙かに大きなサイズとなる。
従って、基部9aの表面および第1の凸部9bの表面を顕微鏡によって観察することにより、それらの表面に表面粗さによる凹凸に含まれる凸部を確認することができるため、第1の凸部9bと表面粗さによる凹凸に含まれる凸部とは容易に区別することができる。
なお、図1においては、外部電極9は積層体7の対向する2つの側面にそれぞれ位置しているが、積層体7の隣接する2つの側面にそれぞれ位置しているか、又は同一の側面に位置してもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4Aは、第2の実施形態にかかる積層型圧電素子における第1の凸部が備えられた部分の側面図である。
第2の実施形態では、図4Aに示すように、第1の凸部9bとして、積層方向Sに平行な方向の幅と、積層方向Sに直交する方向Pの幅とが略等しい半球状の形状のものが設けられている。また、図4Aに示すように、素子1を側面視した時に、基部9aと第1の凸部9bとの境界が曲線である場合には、この境界の一部分に応力が局所的に集中することが抑制される。これにより、応力を広範囲に分散させることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図4Bは、第3の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の側面図である。
図4Bに示すように、第1の凸部9bは、積層方向Sに平行な方向の縦方向長L1よりも、積層方向Sに直交する方向Pの横方向長L2が大きいことが好ましい。外部電極9の基部9aの積層体7への焼き付け時において、外部電極9には収縮によって積層方向Sに直交する方向に対して反るような応力が作用する。そのため、上記の形状である第1の凸部9bを有することにより、第1の凸部9bの添え木としての効果をさらに高めることができる。
ここで、本明細書において、縦方向長L1及び横方向長L2は以下のように定義して使用する。
すなわち、縦方向長L1は、外部電極9の基部9aの表面において積層方向Sに直交しかつ第1の凸部9bの外周に接する2つの直線を仮想的に引いたときのその2つの仮想線の間隔によって定義される。
また、横方向長L2は、外部電極9の基部9aの表面において積層方向Sに平行でかつ第1の凸部9bの外周に接する2つの直線を仮想的に引いたときのその2つの仮想線の間隔によって定義される。尚、外部電極9の基部9aの表面は、外部電極9が形成されている積層体7の側面に実質的に平行な平面である。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図4Cは、第4の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の側面図である。
図4Cに示すように、第1の凸部9bは、積層体7の積層面と平行、すなわち、第1の凸部9bの長手方向が積層方向Sに直交するように形成されていることがさらに好ましい。このような形状の第1の凸部9bを有することにより、外部電極9の基部9aに関する積層方向Sに直交する方向Pに対して反るような収縮をより一層抑制することができる。
また、図1に示すように、第1の凸部9bは、外部電極9の幅方向の一方の端部から他方の端部にかけて形成されていることが好ましい。外部電極9の幅方向の一方の端部及び他方の端部は比較的剥離しやすいが、この部分に第1の凸部9bがあるので、外部電極9における幅方向の一方の端部及び他方の端部が積層体7から剥離する可能性を低減できる。
そして、外部電極9の幅方向の一方の端部及び他方の端部にかけて第1の凸部9bが形成されていることにより、幅方向における上記の反りの偏りを小さくすることができる。そのため、外部電極9の一部に応力が集中することを抑制できる。結果として、外部電極9の積層体7からの剥離の生じる可能性をさらに低減できる。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図5は、第5の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の拡大断面図である。
図5に示すように、第1の凸部9bは内部電極5の端部に対向するように内部電極5の側方に位置することが好ましい。基部9aの反りを抑制して外部電極9と積層体7の接合性を高める第1の凸部9bが内部電極5の側方に位置していることにより、内部電極5と外部電極9の接合性を高めることができる。これにより、安定して外部電極9を介して内部電極5に電圧を印加することができるため、長時間の素子1の使用に際しても、変位量の低下が抑制される。
また、図1に示す第1の実施形態のように、第1の凸部9bが、積層方向Sに複数並置して設けられていることが好ましい。第1の凸部9bを複数有することにより、それぞれの第1の凸部9bに応力を分散させることができる。また、第1の凸部9bが積層方向Sに複数存在することにより、下記の理由から外部電極9の積層方向Sにおける広い範囲で反りを抑制することができる。
具体的には、第1の凸部9bが一つである場合、第1の凸部9bから離れるほど外部電極9に反りが生じやすい。しかし、積層方向Sに複数の第1の凸部9bを有している場合には、2つの第1の凸部9bに挟まれた部位は、積層方向Sの両端においてそれぞれ第1の凸部9bで反りが抑制されるため、この部位全体で反りを大幅に低減することができる。つまり、これら2つの第1の凸部9bが、別々に作用して外部電極9の反りを抑制するのではなく、相互に作用して外部電極9の反りを抑制する。
また、第1の凸部9bが、積層体7における内部電極5の全層数の1/2以下の層数毎、好ましくは全層数の1/8以下の層数毎、より好ましくは、全層数の1/15以下の層数毎にそれぞれ設けられていることがよい。第1の凸部9bが積層体7における内部電極5の全層数の1/2以下の層数毎に形成されていることにより、第1の凸部9bの数が多くなるので、外部電極9の積層方向Sにおける接合強度のばらつきを小さくすることができる。
また、このとき、第1の凸部9bは、規則的に複数存在すること、すなわち一定の規則に従って複数配置されていることが好ましい。このように第1の凸部9bを規則的に複数有することにより、積層体7と外部電極9の接合面に加わる応力のばらつきを小さくして、積層体7と外部電極9の接合面の一部分への応力の集中を抑制できる。そして、積層体7の内部における応力のばらつきを小さくできるので、圧電体層3や内部電極5にクラックが発生する可能性を小さくできる。
ここで、第1の凸部9bが規則的に複数配置されているとは、複数の第1の凸部9bが配置されている間隔が全て同じである場合はもちろんのこと、積層体7の側面において、積層方向Sに対して略均一に且つ強固に外部電極9を接合できる程度に、各々の第1の凸部9bの配置間隔が近似している場合も含む概念である。具体的には、第1の凸部9bの配置間隔は、各第1の凸部9bの配置間隔の平均値に対して好ましくは±20%の範囲内、より好ましくは±15%の範囲内、さらに好ましくはすべて同じであるのがよい。第1の凸部9bは、特に、圧電変位量の大きい、積層体7の積層方向Sの中央部分において規則的に配置されることが好ましい。さらに、第1の凸部9bの間隔が端部に向かって順次狭く又は広くなるような配置等をいう。
また、図5に示す第5の実施形態のように、外部電極9は、第1の凸部9bと対応する位置に内側に向かって突出する第2の凸部9cを有していることが好ましい。このような第2の凸部9cを有することにより、外部電極9が部分的により大きな厚みを有することができる。そのため、第1の凸部9b及び第2の凸部9cによる添え木としての効果が得られる。また、第2の凸部9cが積層体7に埋入している場合には、この第2の凸部9cがクサビとして作用する。そのため、積層体7と外部電極9の接合性を向上させることができる。
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。図6は、第6の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の拡大断面図である。
図6に示すように、積層体7は、圧電体層3及び内部電極5と比較して剛性が低い低剛性層11を備えていることが好ましい。低剛性層11は、内部電極5及び圧電体層3よりも剛性が低い。そのため、素子1に応力が加わった場合に、低剛性層11が優先的に破断される。このように低剛性層11を破断させることにより、圧電体層3及び内部電極5に加わる応力を小さくできるため、内部電極5や圧電体層3が破損する可能性を低減できる。
第6の実施形態において低剛性層11とは、圧電体層3及び内部電極5と比較して層内の結合力及び/又は隣接する層との結合力が弱く、剛性が小さい層をいう。低剛性層11として具体的に、圧電体層3及び内部電極5よりも剛性の低い材質により形成されたものや、圧電体層3及び内部電極5と比較して空隙を多く含有することによって層としての剛性を小さくしたものが挙げられる。
低剛性層11、圧電体層3及び内部電極5の剛性は、例えば素子1に対して、積層方向Sに直交する方向Pから荷重を加えることにより容易に比較できる。具体的には、JIS3点曲げ試験(JIS R 1601)などにより、素子1に対して積層方向Sに直交する方向Pから荷重を加えることで判断できる。上記の試験を行ったときに、どの部分で素子1が破断するかを確認すればよいからである。その破断箇所が素子1のなかで最も剛性が低い箇所である。
第6の実施形態の素子1は低剛性層11を備えているので、JIS3点曲げ試験を行なうと、圧電体層3及び内部電極5よりも、この低剛性層11又は低剛性層11と圧電体層3との界面で破断が起きやすい。そのため、破断した箇所が圧電体層3又は内部電極5であるか、若しくは、低剛性層11又は低剛性層11と圧電体層3との界面であるかにより、低剛性層11の有無を確認することができる。
なお、試験片が小さく、上記JIS3点曲げ試験を用いることができない場合には、以下の方法により確認すればよい。即ち、上記のJIS3点曲げ試験に準拠して、素子1を長方形の角柱となるように加工して試験片を作製する。そして、この試験片を一定距離に配置された2支点上に置く。さらに、支点間の中央の1点に荷重を加える。以上により、低剛性層11の有無を確認することができる。
また、図6に示すように、第1の凸部9bが、少なくとも低剛性層11の側方に位置することがさらに好ましい。上記のように、低剛性層11を破断させることにより素子1にかかる応力を緩和している。一方で、低剛性層11で生じたクラックにより、外部電極9のうちで低剛性層11の側方に位置する部分には、相対的にクラックが生じやすい。しかしながら、本実施形態では、少なくとも低剛性層11の側方に厚みの大きな第1の凸部9bが位置していることにより、このクラックの伸展による外部電極9、特に基部9aの破断の可能性を低減できる。
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。図7Aは、第7の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、積層方向Sに直交する面であって低剛性層を含む断面における断面図である。
図7Aに示すように、低剛性層11が、空隙13を介して互いに離隔した複数の金属部15を有していることが好ましい。金属成分は変形しやすいので、応力を緩和する効果が大きいからである。また、積層方向Sに隣接する圧電体層3を構成する圧電体粒子とは異なる材質であるので、金属部15で発生したクラックが金属部15の内部又は金属部15の表面までに留められやすい。その結果として、圧電体層3にクラックが伸展することを抑制できる。
さらに、複数の金属部15が空隙13を介して互いに離隔していることにより、各々の金属部15がより変位しやすくなる。また、低剛性層11が空隙13を有していることにより、外部電極9の一部を空隙13に入り込ませやすくなる。そのため、アンカー効果によって外部電極9と積層体7の側面とをより強固に接合することができる。
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。図7Bは、第8の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、積層方向Sに直交する面であって低剛性層を含む断面における断面図である。
図7Bに示すように、低剛性層11が空隙13を介して互いに離隔した複数のセラミック部17を有していることも有効である。複数のセラミック部17が空隙13を介して互いに離隔しているため、各々のセラミック部17が変形しやすい。そのため、剛性を小さくして、圧電体層3及び内部電極5にかかる応力を小さくすることができる。
また、万が一、低剛性層11から積層方向Sに隣り合う内部電極5までクラックが伸展したとしても、絶縁体であるセラミック部17により低剛性層11が構成されているので、電気的な短絡が生じる可能性を低減できる。
さらに、セラミック部17が圧電体層3と同じ成分で構成されていることがより好ましい。これにより、低剛性層11と圧電体層3との接合性を高めることができるので、素子1の外形を維持しやすくなる。
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。図8は、第9の実施形態にかかる積層型圧電素子であって、第1の凸部が備えられた部分の拡大断面図である。
図8に示すように、内部電極5及び低剛性層11のそれぞれの側方に位置する複数の第1の凸部9bを有し、低剛性層11の側方に位置する第1の凸部9bの高さが、内部電極5の側方に位置する第1の凸部9bの高さよりも大きいことが好ましい。
既に示したように、第1の凸部9bが側方に位置する部分は、この第1の凸部9bによって反りが抑制されることから、接合性が高い。また一方で、内部電極5に通電させるため、内部電極5と基部9aとの接合性を高める必要がある。また、本実施形態では低剛性層11にクラックを発生させている。そして、積層体7と外部電極9の接合性の高い部分に応力が集中しやすい。そのため、上記のような形態の第1の凸部9bを有することで、低剛性層11により応力を緩和しつつも内部電極5と外部電極9の接合性を高めることができる。また、このとき、第5の実施形態と同様に、第1の凸部9bと対向する位置に内側に向かって突出する第2の凸部9cを有していることが好ましい。
次に、本実施形態にかかる積層型圧電素子1の製法について説明する。
まず、圧電体層3となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系、ブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してスラリーを作製する。そして、周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このスラリーからセラミックグリーンシートが作製される。圧電セラミックスとしては圧電特性を有するものであればよく、例えば、PbZrO−PbTiOからなるペロブスカイト型酸化物などを用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジオチル(DOP)などを用いることができる。
次に、内部電極5となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム合金等の金属粉末にバインダー及び可塑剤を添加混合することで、導電性ペーストを作製することができる。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上にスクリーン印刷法を用いて配設し、後述するように、焼成することで圧電体層3及び内部電極5を形成することができる。
低剛性層11は、例えば、内部電極5となる導電性ペーストよりも多くのバインダーが加えられたスラリー、圧電体層3となるスラリーよりも多くのバインダーが加えられたスラリー、若しくは、内部電極5となる導電性ペースト又は圧電体層3となるスラリーにアクリルビーズが混入されたスラリーを用いることで形成することができる。
セラミックグリーンシート上にスクリーン印刷法を用いて上記の低剛性層11となるスラリーを配設することにより、焼成や脱脂の工程でバインダー及びアクリルビーズの飛散成分が飛散するので、空隙13を介して互いに離隔した金属部15又はセラミック部17を形成することができる。
また、低剛性層11を形成する方法は、上記の方法に限られない。例えば、スクリーンのメッシュの度数や、パターン形状を変更することによっても上記のような形態の低剛性層11を形成することができる。
また、スクリーンに導電性ペーストを通さないようにマスキングすることによっても、同様に導電性ペーストの通過が不十分となるので、上記のような低剛性層11を形成することができる。マスキングの開口部の形状は、楕円や円形といった略円形が応力を緩和する効果が高いので好ましい。
その後、積層型圧電素子1の外表面に端部が露出する圧電体層3と導通が得られるように外部電極9を形成する。この外部電極9は、銀粉末とガラス粉末に、バインダーを加えて銀ガラスペーストを作製し、これを印刷し乾燥接着あるいは、焼き付けることによって得ることができる。
第1の凸部9bを形成するには、基部9aとなる部分に銀ガラス導電性ペーストをスクリーン印刷した後に、第1の凸部9bとなる部分にのみに再度、銀ガラス導電性ペーストをスクリーン印刷すればよい。即ち、第1の凸部9bを形成する方法の一つとして、第1の凸部9b以外の部分をマスキングしたスクリーンを用いればよい。
第2の凸部9cを形成するには、積層型圧電素子1の外表面の第2の凸部9cを形成する位置にダイシング等の装置を用いて、溝を形成し、その上に、銀ガラス導電性ペーストをスクリーン印刷することにより、該溝部に銀ガラス導電性ペーストが配設されて、第2の凸部9cを形成することができる。
また、空隙13を介して金属部15やセラミック部17を備えている低剛性層11を設けた場合には、毛細管現象により、銀ガラス導電性ペーストの一部が空隙13の一部に充填される。このようにして、第2の凸部9cを形成することができる。この時、銀ガラス導電性ペーストの焼き付け温度は、銀ガラス導電性ペーストを空隙13に充填させやすくするために、銀ガラス導電性ペースト中に含まれるガラス成分の軟化点以上の温度であることが好ましい。
次に、シリコーンゴムからなる外装樹脂を含む樹脂溶液に、外部電極9を形成した積層体7を浸漬する。そして、樹脂溶液を真空脱気することにより、積層体7の外周側面の凹凸部にシリコーン樹脂を密着させ、その後、樹脂溶液から積層体7を引き上げる。これにより、積層体7の側面にシリコーン樹脂がコーティングされる。そして、外部電極9に通電部としてリード線を導電性接着剤等で接続する。
一対の外部電極9に0.1〜3kV/mmの直流電圧を印加し、積層体7を分極することによって、本実施形態の積層型圧電素子1が完成する。リード線を介して外部電極9と外部の電源とを接続して、圧電体層3に電圧を印加することにより、各圧電体層3を逆圧電効果によって大きく変位させることができる。これにより、例えばエンジンに燃料を噴射供給する自動車用燃料噴射弁として機能させることが可能となる。
次に、本発明の一実施形態にかかる噴射装置について説明する。図9は、本発明の一実施形態にかかる噴射装置を示す概略断面図である。
図9に示すように、本実施形態の噴射装置19は、一端に噴射孔21を有する収納装置23の内部に上記の実施形態に代表される素子1が収納されている。
収納装置23内には、噴射孔21を開閉することができるニードルバルブ25が配設されている。噴射孔21には流体通路27がニードルバルブ25の動きに応じて連通可能になるように配設されている。この流体通路27は外部の流体供給源に連結され、流体通路27に常時高圧で流体が供給されている。従って、ニードルバルブ25が噴射孔21を開放すると、流体通路27に供給されていた流体が外部または隣接する容器、例えば内燃機関の燃料室(不図示)に、噴出されるように構成されている。
また、ニードルバルブ25の上端部は径が大きくなっており、収納装置23に形成されたシリンダ29と摺動可能なピストン31が配置されている。そして、収納装置23内には、上記した素子1が収納されている。
このような噴射装置19では、素子1が電圧を印加されて伸長すると、ピストン31が押圧され、ニードルバルブ25が噴射孔21を閉塞し、流体の供給が停止される。また、電圧の印加が停止されると素子1が収縮し、皿バネ33がピストン31を押し返し、噴射孔21が流体通路27と連通して流体の噴射が行なわれるようになっている。
なお、素子1に電圧を印加することによって流体流路33を開放し、電圧の印加を停止することによって流体流路33を閉鎖するように構成しても良い。
また、本発明の噴射装置19は、噴射孔21を有する容器と、上記の素子1とを備え、容器内に充填された流体を素子1の駆動により噴射孔21から吐出させるように構成されていてもよい。すなわち、素子1が必ずしも容器の内部にある必要はなく、素子1の駆動によって容器の内部に圧力が加わるように構成されていればよい。なお、本発明において、流体とは、燃料、インクなどの他、種々の液状流体(導電性ペースト等)および気体が含まれる。噴射装置19を用いる事によって、流体の流量および噴出タイミングを制御することができる。
本実施形態の素子1を採用した噴射装置19を内燃機関に用いれば、従来の噴射装置19に比べてエンジン等の内燃機関の燃料室に燃料をより長い期間精度よく噴射させることができる。
次に、本発明の一実施形態にかかる燃料噴射システムについて説明する。図10は、本発明の一実施形態にかかる燃料噴射システムを示す概略図である。
図10に示すように、本実施形態の燃料噴射システム35は、高圧流体を蓄えるコモンレール37と、このコモンレール37に蓄えられた流体を噴射する複数の上記噴射装置19と、コモンレール37に高圧の流体を供給する圧力ポンプ39と、噴射装置19に駆動信号を与える噴射制御ユニット41と、を備えている。
噴射制御ユニット41は、外部情報または外部からの信号に基づいて流体噴射の量やタイミングを制御する。例えば、エンジンの燃料噴射に噴射制御ユニットを用いた場合、エンジンの燃焼室内の状況をセンサ等で感知しながら燃料噴射の量やタイミングを制御することができる。圧力ポンプ39は、燃料タンク43から流体燃料を高圧でコモンレール37に送り込む役割を果たす。例えばエンジンの燃料噴射システムの場合には1000〜2000気圧(約101MPa〜約203MPa)程度、好ましくは1500〜1700気圧(約152MPa〜約172MPa)程度にしてコモンレール37に燃料を送り込む。コモンレール37では、圧力ポンプ39から送られてきた燃料を蓄え、適宜噴射装置19に送り込む。噴射装置19は、上述したように噴射孔21から一定の流体を噴射装置19から外部または隣接する容器に噴射する。例えば、エンジンの場合には燃料を燃焼室内に霧状に噴射する。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行うことは何ら差し支えない。
積層型圧電素子1を備えた圧電アクチュエータを以下のようにして作製した。まず、平均粒径が0.4μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)を主成分とする圧電セラミックの仮焼粉末、バインダー、及び可塑剤を混合したスラリーを作製した。このスラリーを用いてドクターブレード法により厚み150μmの圧電体層3となるセラミックグリーンシートを作製した。
また、銀−パラジウム合金にバインダーを加えて、内部電極5となる導電性ペーストAを作製した。さらに、導電性ペーストAに平均粒径0.5μmのアクリルビーズを銀−パラジウム合金100体積%に対して200体積%となるように加えた。このようにして、空隙13を介して互いに離隔する金属部15を備えた低剛性層11となる導電性ペーストBを作製した。
上記セラミックグリーンシートの片面に、導電性ペーストA又は導電性ペーストBをスクリーン印刷法により印刷した。また、これらの導電性ペーストA,Bが印刷されたシートを300枚積層した。そして、980〜1100℃で焼成することにより積層体7を得た。
試料番号1及び2においては、上記セラミックグリーンシートの片面に、導電性ペーストAをスクリーン印刷法により厚み4μmで印刷した。そして、この導電性ペーストAが印刷されたセラミックグリーンシートを300枚積層した。さらに、980〜1100℃で焼成することにより積層体7を得た。
また、試料番号3においては、上記セラミックグリーンシートの片面に、導電性ペーストA又は導電性ペーストBをスクリーン印刷法により厚み4μmで印刷した。そして、導電性ペーストAが印刷されたセラミックグリーンシート20層毎に導電性ペーストBが印刷されたセラミックグリーンシートが配設されるように、これら導電性ペーストA,Bが印刷されたセラミックグリーンシートを300枚積層した。さらに、980〜1100℃で焼成することにより積層体7を得た。
次に、平均粒径2μmの銀粉末と残部が平均粒径2μmのケイ素を主成分とする軟化点が650℃のガラス粉末との混合物にバインダー添加することにより、外部電極9となる銀ガラスペーストを作製した。そして、積層体7の側面に、この銀ガラスペーストをスクリーン印刷によって30μmの厚みで配設した。
また、試料番号2及び3においては、第1の凸部9bが位置する部分に再度、銀ガラスペーストを印刷することにより、第1の凸部9bを7μmの厚みで形成した。その後、700℃にて30分焼き付けを行うことにより、外部電極9を形成した。
また、試料番号3においては、空隙13を有する低剛性層11を備えていたため、低剛性層11に相当する部分に銀ガラスペーストが埋入されて内側に突出した第2の凸部9cが形成されていた。
その後、外部電極9にリード線を接続し、正極及び負極の外部電極9にリード線を介して3kV/mmの直流電界を15分間印加して分極処理を行なった。このようにして積層型圧電素子1を用いた圧電アクチュエータを作製した。得られた圧電アクチュエータに160Vの直流電圧を印加したところ、積層方向Sに変位量40μmが得られた。さらに、この圧電アクチュエータを室温で0V〜+160Vの交流電圧を150Hzの周波数で印加して、1×10回、及び、1×1010回まで連続駆動した試験を行った。得られた結果を表1に示す。
表1
Figure 2009082006
試料番号1の圧電アクチュエータでは、外部電極9の外表面が平坦であって、第1の凸部9bを有していなかった。そして、表1に示すように、1×10回の駆動後においては、変位量が40μmから30μmにまで低下していた。
これは、試料番号1の圧電アクチュエータにおいては、外部電極9に第1の凸部9bを有していないため、外部電極9の一部が積層体7の側面から剥離してしまったためである。これにより内部電極5の一部と外部電極9の間で断線が生じ、一部の圧電体層3に電圧が供給されなくなったために、変位量が低下したものである。
一方、試料番号2及び3は、外部電極9において第1の端部9bを有している。そのため、積層体7と外部電極9の接合強度を高めることができた。実際に、1×10回の駆動後においても、変位量の低下が確認されず、いずれも連続駆動試験前と同様の変位量40μmが得られた。
また、1×1010回まで連続駆動させた試験後においては、試料番号1は、変位量が10μmまで低下していた。また、試料番号2は、変位量が35μmに低下していた。一方で、第1の凸部9b及び第2の凸部9cを有する試料番号3は、1×1010回まで連続駆動した試験後においても変位量の低下が確認されなかった。このように、試料番号3は試料番号2と比較して、さらに高い耐久性を有していることが分かった。

Claims (13)

  1. 複数の圧電体と複数の内部電極とを有し、前記圧電体と前記内部電極とが交互に積層された積層体と、該積層体の側面に形成された外部電極と、を備えた積層型圧電素子であって、
    前記外部電極は、基部と、該基部から外側に向かって突出する第1の凸部とを有していることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 前記第1の凸部は、前記基部の表面において積層方向に直交しかつ前記第1の凸部の外周に接する2つの直線間の間隔によって定義される縦方向長が、前記基部の表面において積層方向に平行でかつ前記第1の凸部の外周に接する2つの直線間の間隔によって定義される横方向長より小さいことを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  3. 前記第1の凸部の長手方向が積層方向に直交することを特徴とする請求項2に記載の積層型圧電素子。
  4. 前記第1の凸部は、前記基部の一方の端部から他方の端部まで延びていることを特徴とする請求項2又は3に記載の積層型圧電素子。
  5. 前記第1の凸部は、前記内部電極の端部に対向するように形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層型圧電素子。
  6. 前記第1の凸部は、積層方向に複数並置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層型圧電素子。
  7. 前記複数の第1の凸部は、一定の規則に従って配置されていることを特徴とする請求項6に記載の積層型圧電素子。
  8. 前記外部電極は、前記第1の凸部と対応する位置に内側に向かって突出する第2の凸部を有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層型圧電素子。
  9. 前記積層体は、前記圧電体層及び前記内部電極と平行であって前記圧電体層及び前記内部電極と比較して剛性が低い低剛性層を備え、前記第1の凸部は、少なくとも前記低剛性層の側方に位置することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の積層型圧電素子。
  10. 前記低剛性層は、空隙を介して互いに離隔した複数の金属部を有していることを特徴とする請求項9に記載の積層型圧電素子。
  11. 前記内部電極及び前記低剛性層のそれぞれの側方に前記第1の凸部を有し、前記低剛性層の側方に位置する前記第1の凸部の高さが、前記内部電極の側方に位置する前記第1の凸部の高さよりも大きいことを特徴とする請求項9又は10に記載の積層型圧電素子。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の積層型圧電素子と噴射孔とを備え、前記積層型圧電素子の駆動により前記噴射孔から液体を吐出させることを特徴とする噴射装置。
  13. 高圧燃料を備えるコモンレールと、このコモンレールに蓄えられた燃料を噴射する請求項12に記載の噴射装置と、前記噴射装置に駆動信号を与える噴射制御システムとを備えたことを特徴とする燃料噴射システム。
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