JPWO2009069465A1 - 転写材料用硬化性組成物および該組成物を用いた微細パターン形成方法 - Google Patents

転写材料用硬化性組成物および該組成物を用いた微細パターン形成方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、高いスループットで微細パターンを形成することができる工法であるUVナノインプリント法に適用でき、また場合によっては熱ナノインプリント法にも適用でき、しかもフッ素系ガスと酸素ガスとのエッチング速度の選択性が高い微細パターンを形成することができる転写材料用硬化性組成物を提供することを目的とする。本発明の転写材料用硬化性組成物は、同一分子内に、特定のシルセスキオキサン骨格と、硬化性官能基とを有するシルセスキオキサン骨格含有化合物を含有することを特徴とする。

Description

本発明はインプリント法により微細パターンを形成するための転写材料用硬化性樹脂組成物およびそれを用いた微細パターン形成方法に関する。
半導体製造プロセスやパターンドメディア等の磁気記録媒体製造プロセス等における微細パターン作成方法としてナノインプリント技術が注目されており、それに用いるための優れた転写材料が求められている。
ナノインプリント用転写材料としてポリメチルメタクリレートなどの熱可塑性樹脂が用いられる場合があり、その場合は、塗布した材料をガラス転移点以上に加熱し、型押しをし、冷却した後に型を外すサイクルが一般的である。このような方法は非常に時間がかかり、スループットが悪いという問題がある。
これに対して特開2003−100609号公報には、シロキサン化合物の一つである水素化シルセスキオキサンおよび溶剤を含有する溶液加工材料を用い、その塗布膜を基板上に形成した後、室温で型押しをし、溶剤の除去および加水分解硬化をすることにより、微細なパターンを得る技術が開示されている。また特開2005−277280号公報には、カテコール誘導体とレゾルシノール誘導体からなる組成物による塗布膜を基板上に形成後、室温で型押しをすることにより、微細なパターンを得る技術が開示されている。
これらの方法は室温インプリント法と呼ばれ、加熱、冷却のサイクルを省くことができるものの、型押しに必要な時間が長く、スループットがまだ十分とは言えない。また、高圧で押すためにスタンパーの寿命に難点があり、量産化の技術としても十分とは言えない。
そこで、紫外線で硬化する光硬化性樹脂を用いたUVナノインプリントと呼ばれる技術が提案されている。このプロセスは光硬化性樹脂を塗布した後に、スタンパーで型押しをしながら紫外線を照射し、樹脂を硬化させ、その後にスタンパーを外すことで微細パターンを形成させる方法である。このプロセスは加熱、冷却のサイクルもなく、紫外線による硬化は非常に短時間で可能で、型押しの圧力も低く済み、上記の種々の問題を解決できる可能性が高い。
しかしながら、UVナノインプリントにおいて通常用いられる樹脂はアクリル系の有機系樹脂である。形成した微細パターンをレジストとして用いる場合、ドライエッチングのガスの種類によるエッチング速度の選択性が重要である。ここで、エッチング速度の選択性とは、エッチングのガスの種類によりエッチング速度が異なることをいう。そして、エッチング速度が大きく異なることをエッチング速度の選択性が高いという。
微細パターンがレジストとして機能する場合は、エッチングに用いるガスに対して耐性が高く、除去する際は容易に除去される必要がある。すなわち、エッチング速度の選択性が高いことが必要である。エッチング用ガスとしてよく用いられるガスとしてはフッ素系のガスと酸素ガスがある。一般的に樹脂の場合、フッ素系ガスと酸素ガスとではそのエッチング速度に大きな差はない。
そこで、フッ素系ガスと酸素ガスでのエッチング速度の選択性を出すために、通常ケイ素化合物が用いられる。上記の水素化シルセスキオキサンなどはその一例であり、フッ素系ガスにおけるエッチング速度が大きいのに対し、酸素ガスによるエッチング速度は非常に遅い特徴がある。しかしながら、水素化シルセスキオキサンには光硬化性がないためUVナノインプリント法に用いることができないという問題がある。
このような問題を解決する方法として、特開2007−72374号公報ではゾルゲル法で合成された官能基を持つケイ素化合物を用いるパターン形成方法が提案されている。しかし、この方法ではゾルゲル過程でケイ素化合物の分子量を高くすると、ゲル化して溶媒に不溶不融の化合物になってしまうために、分子量を上げることが出来ず、インプリント成形時及び成形後の微細パターンの強度と柔軟性のバランスを取りにくいという問題がある。
特開2003−100609号公報 特開2005−277280号公報 特開2007−72374号公報
本発明は、高いスループットで微細パターンを形成することができる工法であるUVナノインプリント法に適用でき、また場合によっては熱ナノインプリント法にも適用でき、しかもフッ素系ガスと酸素ガスとのエッチング速度の選択性が高い微細パターンを形成することができる転写材料用硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、同一分子内に以下の式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格と、硬化性官能基とを有するシルセスキオキサン骨格含有化合物を含有する硬化性組成物が、上記の課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明の要旨は、以下の[1]〜[20]に記載するものである。
[1]同一分子内に、以下の式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格と、硬化性官能基とを有するシルセスキオキサン骨格含有化合物を含有することを特徴とする、微細パターンを形成するための転写材料用硬化性組成物。
[2]前記シルセスキオキサン骨格が、前記シルセスキオキサン骨格含有化合物の分子量の5%以上を占めることを特徴とする、上記[1]に記載の転写材料用硬化性組成物。
[3]前記シルセスキオキサン骨格含有化合物が、Si−H基及び前記(1)で表されるシルセスキオキサン骨格を有する篭型シルセスキオキサン(A)と、前記硬化性官能基及び該硬化性官能基以外の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物(B)とをヒドロシリル化反応させることにより製造されることを特徴とする、上記[1]または[2]に記載の転写材料用硬化性組成物。
[4]前記篭型シルセスキオキサン(A)が、以下の式(2)で表されることを特徴とする、上記[3]に記載の転写材料用硬化性組成物。
(式中、R1は、水素原子またはHR2R3SiO-を表し(R2およびR3は独立に芳香族炭化水素基または炭素数1〜10の脂肪族基を表す)、複数存在するR1は同じでも異なってもよい。)。
[5]前記硬化性官能基が、活性エネルギー線硬化性官能基であることを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物。
[6]前記活性エネルギー線硬化性官能基が、(メタ)アクリロイル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、上記[5]に記載の転写材料用硬化性組成物。
[7]前記化合物(B)が、以下に示す化合物(a)、化合物(b)および化合物(c)からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、上記[3]または[4]に記載の転写材料用硬化性組成物:
(上記式中、R4は以下に示すいずれかの構造であり、R5は水素またはメチル基である。)
(上記式において、R6〜R8は水素またはメチル基であり、R9は炭素数が2〜8のアルキレン基である。)。
[8]前記化合物(B)が、1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサンであることを特徴とする上記[3]〜[6]のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物。
[9]硬化剤または重合開始剤を含むことを特徴とする、上記[1]〜[8]のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物。
[10]前記硬化性官能基がエポキシ基であり、前記硬化剤が酸無水物であることを特徴とする上記[9]に記載の転写材料用硬化性組成物。
[11]さらにポリチオール化合物を含み、前記硬化性官能基が(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする上記[6]または[7]に記載の転写材料用硬化性組成物。
[12]さらにビニルエーテル基を有する化合物を含み、前記硬化性官能基がエポキシ基であることを特徴とする上記[6]〜[8]のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物。
[13]前記微細パターンが、10μm以下の微細パターンであることを特徴とする上記[1]〜[12]のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物。
[14]上記[1]〜[4]のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物を基板に塗布する工程と、該転写材料用硬化性組成物に型を押し当てる工程と、加熱することにより前記転写材料用硬化性組成物を硬化させる工程と、硬化した転写材料用硬化性組成物から型を外す工程とを含むことを特徴とする微細パターン形成方法。
[15]上記[1]〜[13]のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物を基板に塗布する工程と、該転写材料用硬化性組成物に型を押し当てる工程と、活性エネルギー線を照射することにより前記転写材料用硬化性組成物を硬化させる工程と、硬化した転写材料用硬化性組成物から型を外す工程とを含むことを特徴とする微細パターン形成方法。
[16]前記活性エネルギー線を、型の方から前記転写材料用硬化性組成物の塗布膜の方向に向かって照射することを特徴とする上記[15]に記載の微細パターン形成方法。
[17]前記基板が透明基板であり、前記活性エネルギー線を、透明基板の方から前記転写材料用硬化性組成物の塗布膜の方向に向かって照射することを特徴とする上記[15]に記載の微細パターン形成方法。
[18]前記基板が、基体上に磁性膜を備えてなり、上記[14]〜[17]のいずれかに記載の方法で形成した微細パターンを利用して前記磁性膜の一部を除去または非磁性化することを特徴とする、微細パターン化された磁気記録媒体の製造方法。
[19]上記[18]に記載の方法で得られることを特徴とする磁気記録媒体。
[20]上記[19]に記載の磁気記録媒体を備えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
本発明の転写材料用硬化性組成物を用いれば、高いスループットで、フッ素系ガスと酸素ガスとのエッチング速度の選択性が高い微細パターンを形成することができる。
そしてそのような転写材料用硬化性組成物を用いる本発明の微細パターン形成方法は、以下の三つの特徴を有する。
(1)インプリント時の転写性能が良好である
(2)インプリント後の磁性層露出のための底抜きや当該組成物から形成された硬化膜の剥離の際には、フッ素系ガスを用いて反応性イオンエッチングを行うことにより、容易に硬化膜を除去できる
(3)一方媒体を加工する際の酸素エッチング、Arミリング等のエッチングにおいてはレジストとしての良好な耐性を示す。
また本発明の微細パターン形成方法を用いることにより、半導体や磁気記録媒体製造プロセス等における微細パターンを作成することが出来る。
図1は、本発明の転写材料用硬化性組成物を用いた10μm以下の微細パターン形成方法の工程を示す図である。 図2は、実施例2の凹凸形状が半径方向に沿ってパターニングされた石英ガラス製の円板を示す図である。円板の直径は1.8インチである。凹部の幅(L)は図の半径方向に80nmで、凹部の深さは150nm、凸部の幅(S)は図の半径方向に120nmである。また図2における円板形状のガラス基板上の右側に図示されている型に対応する長方形の縦(短手)方向の長さは、0.1mmである。 図3は実施例2の、薄膜にパターン形状が転写されたガラス基板を破断した、その断面の電界放射型電子顕微鏡像を示す。 図4は磁気記録媒体の磁性膜の加工における底抜き工程を示す。 図5は磁気記録媒体の磁性膜の一部除去加工、もしくは非磁性化の概略を示す。
符号の説明
12 型
14 本発明の転写材料用硬化性組成物からなる塗膜
16 基板
20 硬化性組成物による微細パターン
22 磁性膜
24 基体
26 非磁性層
以下、本発明の転写材料用硬化性組成物および該組成物を用いた微細パターンの形成方法を詳細に説明する。
[転写材料用硬化性組成物]
本発明の転写材料用硬化性組成物(以下、単に「硬化性組成物」ともいう)は、同一分子内に、以下の式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格と、硬化性官能基とを有するシルセスキオキサン骨格含有化合物(以下単に「シルセスキオキサン骨格含有化合物」ともいう)を含有することを特徴とする。
本発明の硬化性組成物においては、式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格が、シルセスキオキサン骨格含有化合物の分子量の5%以上、より好ましくは8%〜65%を占めることが好ましい。5%より少ないと、硬化性組成物から得られたレジストの酸素エッチング耐性が低くなることがある。一方、あまりに式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格の割合が高くなりすぎると、硬化性組成物の溶媒への溶解性が低くなりレジスト液として取り扱いが困難になる上に、同一濃度での粘性が高くなり、更に硬化速度も遅くなる傾向にある。
なお、式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格のシルセスキオキサン骨格含有化合物の分子量に占める割合(%)の計算方法は、以下の通りである。
式(1)の式量は416.7であり、例えば、オクタキスジメチルシリルオキシシルセスキオキサン1モルとメタクリル酸アリル8モルを反応させたシルセスキオキサン骨格含有化合物では、分子量が2027.2であることから、
416.7/2027.2=20.6%
となる。
該シルセスキオキサン骨格含有化合物は、Si−H基及び前記式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格を有する篭型シルセスキオキサン(A)と、前記硬化性官能基及び該硬化性官能基以外の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物(B)とをヒドロシリル化反応させることにより製造することができる。
<篭型シルセスキオキサン(A)>
該篭型シルセスキオキサン(A)としては、以下の式(2)で表される同一分子中に−Si−H基を有した化合物が挙げられる。
上記式(2)中、R1は、水素原子またはHR2R3SiO-を表す。R2およびR3は独立に芳香族炭化水素基または炭素数1〜10の脂肪族基を表す。該芳香族炭化水素基の炭素数は通常6〜14である。また、複数存在するR1は同じであっても異なってもよい。
前記シルセスキオキサン骨格含有化合物は、前記篭型シルセスキオキサン(A)を、その-Si-H基とヒドロシリル化反応を行える炭素―炭素不飽和結合およびそれ以外に硬化性官能基を有する化合物(化合物(B))と反応させることにより合成することが出来る。
式(2)で示される篭型シルセスキオキサン(A)としては、具体的には、オクタキス(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサン、オクタキス(メチルフェニルシリルオキシ)シルセスキオキサン、オクタキス(ジメチルフェニルシリルオキシ)シルセスキオキサン、ユニ(トリメチリシリルオキシ)ヘプタキス(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサン、ビス(トリメチルシリルオキシ)ヘキサキス(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサン、トリス(トリメチルシリルオキシ)ペンタキス(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサン、テトラキス(トリメチルシリルオキシ)テトラキス(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサン、ペンタキス(トリメチルシリルオキシ)トリス(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサン、ヘキサキス(トリメチルシリルオキシ)ビス(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサン、ヘプタキス(トリメチルシリルオキシ)ユニ(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサン、水素化シルセスキオキサン等が挙げられる。
これらの化合物のうち、例えば水素化シルセスキオキサンは、Inorg. Chem., 30, 2707(1991)に開示された方法を用いて、塩化鉄触媒によりトリクロロシランを加水分解することにより合成出来る。また、オクタキス(置換シリルオキシ)シルセスキオキサンは、J.Organomet. Chem., 441, 373 (1992).に開示の方法を用いて、Si8O20 8-のテトラメチルアンモニウム塩とジメチルクロロシラン、メチルフェニルクロロシラン、ジフェニルクロロシラン、トリメチルクロロシランのような塩素化アルキル置換ケイ素化合物と反応させること等により合成することが出来る。
<化合物(B)>
前記の-Si-H基とヒドロシリル化反応を行える炭素―炭素不飽和結合としては、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、プロパルギル基等が挙げられる。
また、シルセスキオキサン骨格含有化合物が有する硬化性官能基は、活性エネルギー線または熱により反応する硬化性官能基であり、中でも活性エネルギー線により反応する(メタ)アクリロイル基やエポキシ基が好ましい。ここで本願明細書におけるエポキシ基とは、通常の意味で用いられる、直接結合した2つの炭素原子が酸素原子によって橋かけされている三角形の構造を持つ基のほかに、直接または他の原子(おもに炭素原子)を介して結合している二つの炭素原子が酸素原子によって橋かけされている構造を持つ基をも意味する。すなわち本願明細書においては、エポキシ基はグリシジル基、オキセタニル基、シクロヘキセンオキサイド基などを含む。
分子内にこれらの両方の官能基を有する化合物、すなわち硬化性官能基及び該硬化性官能基以外の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物(化合物(B))としては、アリルグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸アリル等のエポキシ基とアリル基を有する化合物、
(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸エチレングリコールモノアリルエーテル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノアリルエーテル、(メタ)アクリル酸プロピレングリコールモノアリルエーテル、(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコールモノアリルエーテル等の(メタ)アクリロイル基とアリル基を含む化合物、
プロパルギル(メタ)アクリレート、3−チル−3−ヒドロキシメチルオキセタンのアリルエーテル等の化合物が挙げられる。
化合物(B)としては、活性エネルギー線により硬化を行うことが出来る(メタ)アクリロイル基やシクロヘキセンオキサイド基等のエポキシ基を有する化合物が好ましい。
化合物(B)のその他の具体例としては、以下の構造式で示される化合物(a)〜(c)が挙げられる。
上記式中、R4は以下に示すいずれかの構造であり、R5は水素またはメチル基である。
上記式において、R6〜R8は水素またはメチル基であり、R9は炭素数が2〜8のアルキレン基である。
<シルセスキオキサン骨格含有化合物の製造方法>
本願における硬化性官能基を有するシルセスキオキサン骨格含有化合物は、Si−H基及び前記特定のシルセスキオキサン骨格を有する篭型シルセスキオキサン(A)と、硬化性官能基及び該硬化性官能基以外の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物(B)とをヒドロシリル化反応によって結合させることにより製造される。
一般的なヒドロシリル化反応を以下に示す。
例えば、上記篭型シルセスキオキサン(A)として、下記式(d)のオクタキスジメチルシリルオキシシルセスキオキサン、化合物(B)として下記式(e)のメタクリル酸アリルとを反応させた場合、下記式(f)で表される構造の化合物が主に生成する。
本願における硬化性官能基を有するシルセスキオキサン骨格含有化合物は、上記のような方法で、つまり篭型シルセスキオキサン(A)と化合物(B)とを反応させて製造することができるが、後の硬化反応に影響を及ぼさない範囲で、-Si-Hと反応することが出来る炭素−炭素二重結合のみを持つ化合物も化合物(B)の代わりに一部使用することが出来る。
このような化合物としては、アリルアルコール、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、スチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
また、ゲル化に注意する必要はあるが、前記炭素−炭素二重結合のみを持つ化合物として不飽和基を複数有する化合物を少量なら使用することも出来る。
これらの化合物としてはジアリルエーテル、ジメチルジビニルシラン、ジビニルメチルフェニルシラン、ジフェニルジビニルシラン、1,4-ビス(ジメチルビニルシリル)ベンゼン、1,1,3,3-テトラフェニルジビニルシロキサン、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ビス(ジメチルビニルシロキシ)ベンゼン、1,4-ビス(ジメチルビニルシロキシ)ベンゼン、テトラビニルシラン等が挙げられる。
これらは多官能の水素化シルセスキオキサンと反応してゲル化しないモル比以下に使用量を抑えなければならない。
また、Si−H基を有する化合物としても、硬化性組成物の硬化物のエッチング速度の選択性が損なわれない範囲で、Si−H基及び前記特定のシルセスキオキサン骨格を有する篭型シルセスキオキサン(A)以外の、Si−H基を有する化合物をシルセスキオキサン骨格含有化合物の製造に併用することが出来る。
このような化合物としては例えば、フェニルシランのようなモノアルキルシラン、ジフェニルシラン、メチルフェニルシランのようなジアルキルシランのような、ケイ素原子に2個以上の水素基を有するもの、または以下の一般式群で表されるポリハイドロジェンシロキサン化合物が挙げられる。
上記式において、R1は、炭素数が1から5のアルキル基を示し、R2〜R5は炭素数1から8のアルキル基、またはフェニル基を示し、(HSiO3/2nは篭状および梯子状シルセスキオキサンを示し、mおよびnは独立に1から500までの整数である。
シルセスキオキサン骨格含有化合物を製造するためにヒドロシリル化反応を行う場合の篭型シルセスキオキサン(A)と化合物(B)の使用割合は、Si−H基と反応させる炭素−炭素不飽和結合がSi−H基より多くなる割合が好ましい。具体的には、炭素−炭素不飽和結合/Si−H基のモル比が好ましくは1.0以上、より好ましくは1.02〜10、さらに好ましくは1.1〜2.5となる割合が好ましい。
反応のさせ方としては化合物(B)を先に篭型シルセスキオキサン(A)と反応させ、前述の低沸点の硬化性官能基を持たない炭素−炭素二重結合のみを持つ化合物を後から反応させる方法が好ましい。過剰に用いた炭素−炭素二重結合のみを持つ化合物を蒸留等により除去しやすいからである。
また、化合物(B)を転写材料用硬化性組成物の中に残存させたままで、その硬化性組成物を用いて微細パターン転写工程を行っても差し支えない。
前記ヒドロシリル化反応を行う際には触媒を用いることが好ましい。このような付加反応触媒としては、白金触媒、ロジウム触媒、パラジウム触媒、ルテニウム触媒などが挙げられるが、白金触媒がより好ましい。白金触媒としては、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン化合物との反応物、塩化白金酸とビニル基含有シロキサンとの反応物、白金オレフィン錯体、白金ビニル基含有シロキサン錯体、白金カルボニル錯体等などを例示することができる。それらはアルコール等の溶媒に溶解または分散させて使用することが好ましい。
具体的には、2%ジビニルテトラメチルジシロキサン白金錯体キシレン溶液(GELEST INC.製)等を使用することが好ましい。
前記付加反応触媒の使用量は特に制限はなく、添加量は反応に有効な量で十分である。具体的には、ヒドロシリル化反応を行う原料、つまり篭型シルセスキオキサン(A)および化合物(B)、場合によってはそれらに化合物(B)以外の-Si-Hと反応することが出来る炭素−炭素二重結合のみを持つ化合物や、篭型シルセスキオキサン(A)以外のSi−H基を有する化合物を加えた総量に対して、白金等の金属元素分として、質量基準で0.01〜10000ppm、好ましくは0.1〜1000ppmとなる量である。
前記ヒドロシリル化反応の反応温度は、通常0〜250℃である。シルセスキオキサン骨格含有化合物の硬化性官能基となる官能基の重合反応を防止する意味では、0〜100℃が好ましい。また、原料系によっては反応速度が遅い場合があるので、このような場合には40℃以上に加熱することが望ましいが、加熱する場合には硬化性官能基に応じて、重合禁止剤を反応系に添加しておくことが望ましい。
また、水分によって前記反応が不安定になる場合があるので、必要に応じ、アルゴンや窒素の雰囲気下で反応を実施することもできる。
これらの反応は発熱が激しく、必要に応じて反応溶媒を使用することが出来る。例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶媒、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、イソプロパノールプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのアルコール系溶媒又はこれらの混合溶媒を使用することができる。
これらの中では芳香族炭化水素系溶媒又は脂肪族炭化水素系溶媒が好ましい。また、シアノ基含有化合物を反応溶媒として使用することもできる。
<転写材料用硬化性組成物中のその他の成分>
本発明の転写材料用硬化性組成物中に含まれるシルセスキオキサン骨格含有化合物中の硬化性官能基が(メタ)アクリロイル基の場合には、前記シルセスキオキサン骨格含有化合物単独あるいは(メタ)アクリロイル基と共重合できる官能基を持った化合物の共存下でのラジカル重合、あるいはポリチオールとの重付加を併用したラジカル重合を行うことが出来る。
また、前記硬化性官能基がエポキシ基の場合には、前記シルセスキオキサン骨格含有化合物単独あるいはビニルエーテル基のようなエポキシ基と共重合できる官能基を有する化合物との共存下でカチオン重合を行ったり、酸無水物を硬化剤として用いた重付加等の重合を行うことが出来る。
シルセスキオキサン骨格含有化合物中の硬化性官能基が(メタ)アクリロイル基の場合、本発明の転写材料用硬化性組成物を後述の方法で硬化させる際、前記シルセスキオキサン骨格含有化合物に加えて(メタ)アクリロイル基と共重合できる官能基を持った他の化合物との共存下でラジカル重合を行なえば、本発明の転写材料用硬化性組成物が硬化する際の硬化速度を調整することが可能である。
このような(メタ)アクリロイル基と共重合できる官能基を持った化合物としては、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ビニル基、アリル基、マレイル基、フマル基等を持つ化合物が挙げられるが、この中でも特に(メタ)アクリロイル基を持つ化合物が好ましく、(メタ)アクリル酸エステルの構造を1つ以上有するモノマーまたはオリゴマーが好適に用いられる。
前記(メタ)アクリル酸エステルの構造を1つ以上有するモノマーまたはオリゴマーとしては、単官能もしくは多官能の(メタ)アクリレートが使用でき、その例として、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシフェニルエチル、エチレングリコールジ(メタ)クリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−アクリロイルモルフォリン等が挙げられる。
また(メタ)アクリロイル基と共重合できる官能基を持つ化合物として、さらには、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、N−グリシジル型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、キレート型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、アミノ基含有エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノリック型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、ε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加させたいわゆるエポキシアクリレートも用いることが出来る。
(メタ)アクリロイル基と共重合できる官能基を持つ化合物の他の例として、以下のものも挙げることができる。
ポリイソシアネート化合物、たとえば、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、m−またはp−キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネートまたはその変性物や重合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートなど;
活性水素含有(メタ)アクリレート系モノマー、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールメタクリレートアクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどと反応させたウレタンアクリレートなど;
スチレン及びその誘導体、例えば、スチレン、2,4−ジメチル−α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、2,4,5−トリメチルスチレン、ペンタメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−ビニルビフェニル、3−ビニルビフェニル、4−ビニルビフェニル、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、4−ビニル−p−ターフェニル、1−ビニルアントラセン、α−メチルスチレン、o−イソプロペニルトルエン、m−イソプロペニルトルエン、p−イソプロペニルトルエン、2,4−ジメチル−α−メチルスチレン、2,3−ジメチル−α−メチルスチレン、3,5−ジメチル−α−メチルスチレン、p−イソプロピル−α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロピルベンゼン等;
(メタ)アクリロニトリル及びその誘導体、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等;
有機カルボン酸のビニルエステル及びその誘導体、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、アジピン酸ジビニル等;
有機カルボン酸のアリルエステル及びその誘導体、例えば、酢酸アリル、安息香酸アリル、アジピン酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、フタル酸ジアリル等;
フマル酸のジアルキルエステル及びその誘導体、例えば、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジイソプロピル、フマル酸ジ−sec−ブチル、フマル酸ジイソブチル、フマル酸ジ−n−ブチル、フマル酸ジ−2−エチルヘキシル、フマル酸ジベンジル等;
マレイン酸のジアルキルエステル及びその誘導体、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジ−sec−ブチル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸ジ−n−ブチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、マレイン酸ジベンジル等;
イタコン酸のジアルキルエステル及びその誘導体、例えば、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジイソプロピル、イタコン酸ジ−sec−ブチル、イタコン酸ジイソブチル、イタコン酸ジ−n−ブチル、イタコン酸ジ−2−エチルヘキシル、イタコン酸ジベンジル等;
有機カルボン酸のN−ビニルアミド誘導体、例えば、N−メチル−N−ビニルアセトアミド等;
マレイミド及びその誘導体、例えば、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等。
前述のように、本発明の転写材料用硬化性組成物中に含まれるシルセスキオキサン骨格含有化合物中の硬化性官能基が(メタ)アクリロイル基の場合には、ポリチオールとの重付加を併用したラジカル重合をおこなうことができる。ポリチオールとの重付加を併用したラジカル重合において使用できるポリチオール化合物としては、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−プロパンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパン−トリス−(β−チオプロピネート)、トリス−2−ヒドロキシエチル−イソシアヌレート・トリス−β−メルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(β−チオプロピオネート)、1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキサオクタン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2,4−トリメルカプトベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼンなどがあげられる。
シルセスキオキサン骨格含有化合物中の硬化性官能基がエポキシ基の場合、本発明の転写材料用硬化性組成物を後述の方法で硬化させる際、前記シルセスキオキサン骨格含有化合物に加えてエポキシ基と共重合できる官能基を持った他の化合物との共存下でカチオン重合を行なえば、本発明の転写材料用硬化性組成物が硬化する際の硬化速度を調整することが可能である。
このようなエポキシ基と共重合できる官能基を持った化合物としては、ビニルエーテル基を有する化合物が挙げられ、該化合物としては、例えば、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメチロールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、ポリエステルジビニルエーテル、ポリウレタンポリビニルエーテル等が挙げられる。
またエポキシ基と共重合できる官能基を持った化合物として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、N−グリシジル型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、キレート型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノリック型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、ε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂などの、一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物が挙げられる。
具体的には、例えば、
ジャパンエポキシレジン(株)製の商品名エピコート828、1002、1004等;
ジャパンエポキシレジン(株)製の商品名エピコート806、807、4005P、東都化成(株)製の商品名YDF−170等;
ジャパンエポキシレジン(株)製の商品名エピコート152、154、日本化薬(株)製の商品名EPPN−201等;
日本化薬(株)製の商品名EOCN−125S、103S、104S等;
ジャパンエポキシレジン(株)製の商品名エピコートYX−4000,YL−6640等;
ジャパンエポキシレジン(株)製の商品名エピコート1031S、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の商品名アラルダイト0163、ナガセ化成(株)製の商品名デナコールEX−611、EX−614、EX−614B、EX−622、EX−512、EX−521、EX−421、E−411、EX−321等;
ジャパンエポキシレジン(株)製の商品名エピコート604、東都化成(株)製の商品名YH−434、三菱ガス化学(株)製の商品名TETRAD−X、TETRAD−C、日本化薬(株)製の商品名GAN、住友化学(株)製の商品名ELM−120等;
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の商品名アラルダイトPT810等;
ダイセル化学工業(株)製のEHPE3150、EHPE3150CE、セロキサイド2000、セロキサイド2021、セロキサイド2081,エポリードPB3600エポリードGT401等;
ダイセル化学工業(株)製のエポリードPB3600等のエポキシ化ポリブタジエンが挙げられ、これらは1種単独で又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
また、オキセタニル基を有する化合物も用いることが出来、このようなものとしては、1,3−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチル−2−ヒドロキシメチルオキセタン等が挙げられる。
前記硬化性官能基がエポキシ基、特にグリシジル基である場合、酸無水物化合物を硬化剤として使用し、重付加により硬化することができる。酸無水物化合物としては無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物類、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸等の環状脂肪酸無水物が挙げられる。
これらの酸無水物の使用量は、エポキシ基に対し、0.7〜1.2当量、好ましくは0.8〜1.1当量である。また硬化促進剤としてイミダゾール類、三級アミン類、有機ホスフィン化合物を用いることができる。
本発明の硬化性組成物を硬化させるには活性エネルギー線硬化と熱硬化の二つの方法があり、特に前述のラジカル重合、カチオン重合の場合には、重合様式に応じてそれぞれ最適な重合開始剤を必要に応じて添加することが望ましい。
前記硬化性官能基が(メタ)アクリロイル基であり、硬化性組成物が前記ポリチオール化合物を含有する場合には、ラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。
熱重合の場合には、熱ラジカル開始剤としてメチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセテートパーオキサイド、アセチルアセテートパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、p−メチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、イソブチリルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、スクシン酸パーオキサイド、m−トルオイルベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−S−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、α,α'−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−m−トルイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシアセテート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンなどの、有機過酸化物、
および、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[N−(4−ヒドロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジンー2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2'−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2'−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン)、2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2'−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]などの、アゾ化合物などが挙げられる。
前記硬化性官能基がエポキシ基である場合の重合開始剤としては、メラミン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタシルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−〔2'−メチルイミダゾリル−(1')〕−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノー6−〔2'−ウンデシルイミダゾリル−(1')〕−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2'−エチル−4'−イミダゾリル−(1')〕−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2'−メチルイミダゾリル−(1')〕−エチル−S−トリアジン イソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾール イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾール イソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ〔1,2−a〕ベンズイミダゾール、4,4'−メチレンビス(2−エチル−5−メチルイミダゾール)、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライドなどの、イミダゾール類や、
1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及びそのフェノール塩、オクチル塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、オルソフタル酸塩、またはフェノールノボラック樹脂塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン−5、及びそのフェノールノボラック樹脂塩などの、有機強塩基類及びその塩、
4級ホスホニウムブロマイド、芳香族ジメチルウレア、脂肪族ジメチルウレアなどの、ウレア類などのアニオン系開始剤、
トリフェニルシラノールなどのシラノール系のカチオン触媒や、
アルミニウムトリス(アセチルアセトン)などのアルミキレート系触媒などを挙げることができる。
また、本発明の微細パターン形成方法に用いられる活性エネルギー線は、上記シルセスキオキサン骨格含有化合物の官能基に作用して硬化性組成物を硬化させるものであれば特に限定されるものではない。例えば、紫外線、X線等の放射線、電子線を挙げることができる。これらの中では紫外線や電子線を好適に使用できる。
電子線を用いた場合、重合開始剤が無くても(メタ)アクリロイル基は反応して硬化できるが、本組成物に用いる活性エネルギー線と官能基との組み合わせによって、必要に応じて重合開始剤を添加することが望ましい。
前記硬化性官能基が(メタ)アクリロイル基であり、ポリチオール化合物を硬化性組成物に含有させる場合、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−フェニル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1などの、アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤や、
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルメチルケタールなどの、ベンゾイン系光ラジカル重合開始剤や、
ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、3,3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4'−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなど
の、ベンゾフェノン系光ラジカル重合開始剤や、
チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどの、チオキサントン系光ラジカル重合開始剤や、
α−アシロキシムエステル、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアントラキノン、4',4''−ジエチルイソフタロフェノンなどの、ケトン系光ラジカル重合開始剤や、
2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−イミダゾールなどの、イミダゾール系光ラジカル重合開始剤や、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤や、
カルバゾール系光ラジカル重合開始剤や、
トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−クロルフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−鉄−ヘキサフルオロホスフェートなどの、ルイス酸のオニウム塩などの光ラジカル重合開始剤を硬化性組成物に含有させることができる。
前記硬化性官能基がエポキシ基である場合や、硬化性官能基がエポキシ基であり、かつビニルエーテル基を有する化合物を硬化性組成物に含有させる場合には、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のスルホニウム塩系、またはヨードニウム塩系、ジアゾニウム塩系、アレン−イオン錯体系などの、光カチオン重合開始剤を硬化性組成物に含有させることができる。
これらの重合開始剤は単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて用いることができ、硬化性組成物100質量部に対し、0.01〜10質量部の量で用いることが好ましい。
本発明の硬化性組成物においては重合開始剤、硬化剤の他に粘度調整剤、分散剤、表面調整剤などの添加剤を加えることができる。その場合には、その合計が硬化性組成物の合計100質量部に対して、30質量部以下となるようにすることが好ましい。添加剤の量が多すぎると、本発明の硬化性組成物を用いて得られる微細パターンのエッチング性能が劣ってしまうおそれがある。
また本発明の硬化性組成物には、塗布性向上のため必要に応じて溶媒等を添加することができる。希釈溶媒としては、前記シルセスキオキサン骨格含有化合物の製造反応の反応時に用いた溶媒をそのまま使用することも出来るし、反応溶媒を減圧下に留去した後、違う溶媒で希釈することも出来る。
このような溶媒としては、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶媒、2−プロパノール、ブタノールおよびヘキサノールプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコール系溶媒等を挙げることができる。
[10μm以下の微細パターンの形成方法]
次に、本発明の転写材料用硬化性組成物を用いて10μm以下の微細パターンを形成する方法を以下に説明する。ここで、10μm以下の微細パターンとは、金型に刻み込んだ凹凸の線幅寸法が10μm以下のパターン、つまり1つの凹の線幅と1つの凸の線幅との合計が10μm以下であるパターンを意味する。
本発明の10μm以下の微細パターン形成方法は、本発明の転写材料用硬化性組成物を基板に塗布する工程と、該転写材料用硬化性組成物に型を押し当てる工程と、該転写材料用硬化性組成物を活性エネルギー線照射および/または加熱することにより硬化させる工程と、硬化させた転写材料用硬化性組成物から型を外す工程とを含むことを特徴としている。以下、各工程について説明する。
<1、塗布工程>
基板に硬化性組成物を塗布する方法に特に制限はなく、例えば、スピンコートやディップコートなどの方法を用いることができるが、基板上の転写材料用硬化性組成物の膜厚が均一になる方法を用いることが好ましい。図1(a)は基板上に本発明の硬化性組成物が塗布された状態を示している。
なお「基板」とは、ガラス板などの基体上に、磁性膜および/または保護膜などのパターンが形成されるべき層を備えたものを指す。
<2、転写工程および硬化工程>
微細パターンは、塗布膜に微細パターンを既に付けられた型を押し付けること(転写)で形成することができる。塗布膜に型を押し付けた後、硬化性組成物を硬化するために活性エネルギー線による硬化、もしくは熱硬化を行う。また、両方法を組み合わせ、加熱下で活性エネルギー線を照射することもできる。図1(b)および(c)は、基板上に塗布された本発明の硬化性組成物に型を押し当て、活性エネルギー線照射および/または熱により該組成物を硬化させる工程を示している。
型の素材については特に制限はないが、紫外線等の活性エネルギー線で硬化性組成物を硬化させる場合、活性エネルギー線が透過する樹脂、ガラスまたは石英製の型を使用すると、活性エネルギー線が透過しない基板を使用した場合にでも、型の方から硬化性組成物の塗布膜の方向に向けて活性エネルギー線を照射することにより、硬化性組成物を硬化させ、微細パターンを形成することができ、好ましい。基板が活性エネルギー線を透過させる透明基板などである場合には、通常透明基板のほうから硬化性組成物の塗布膜の方向に向けて活性エネルギー線を照射することにより、硬化が行われる。
また、型を押し付ける際、あるいはその後の加熱もしくはエネルギー線照射をする際の雰囲気に特に制限はないが、硬化した硬化性組成物中に気泡が残ることを防ぐために真空とすることが好ましい。また硬化性官能基が、(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル基などの炭素−炭素二重結合である場合には、酸素による重合阻害を防ぐことができるため、型の押し付けおよびその後の加熱もしくはエネルギー線照射を真空中で行うことが好ましい。
<3、離型工程>
本発明の硬化性組成物からなる塗布膜を硬化させた後に、型を塗布膜から外す。型を外した後、微細パターンの耐熱性や物理強度を向上させるために加熱することもできる。このとき、加熱の方法に特に制限はないが、形成したパターンが崩れないように塗布膜のガラス転移点以下の温度を保って徐々に昇温し、加熱の上限は、塗布膜の熱分解を防ぐため、250℃とすることが好ましい。
このようにして10μm以下の微細パターンが形成される。この微細パターンは、物質としては本発明の転写材料用硬化性組成物が硬化したものであり、フッ素系ガスと酸素ガスとのエッチング速度の選択性が高い。そのため、本発明の10μm以下の微細パターン形成方法により形成された微細パターンは、エッチングに用いるガスに対して耐性が高いのでエッチングの度合いを容易に制御することができ、除去する際に用いられるガスに対しては耐性が低いので容易に除去される。従って、前記微細パターンは、優れたレジストとなるので、半導体や磁気記録媒体をはじめとした幅広い用途に適用可能である。
上記のように、本発明の転写材料用硬化性組成物は磁気記録媒体をはじめとした幅広い用途に適用可能である。磁気記録媒体の用途としては、上記の微細パターン形成方法で得られた硬化膜の微細パターンを使って、磁気記録媒体にその微細パターンを形成させることができる。たとえば、磁気記録媒体の磁性膜の一部をその微細パターンに沿って除去加工するか、もしくは非磁性化することで、微細パターン化された磁気記録媒体を製造することができる。その方法を以下に説明する。
(1.底抜き)
反応性イオンエッチング(RIE、イオンミリングともいう)により、微細パターンの凹部分をエッチングし、磁性膜表面を露出させる。図4に、この工程の概略を示す。
(2.磁性膜の一部除去加工もしくは非磁性化)
イオンミリングにより露出した磁性部をエッチングするもしくは反応性ガスにより露出した磁性部を非磁性化する。このとき微細パターンは、イオンミリングおよび反応性ガスに耐性を持たなければならない。図5に、この工程の概略を示す。なお、磁性部を非磁性化する方法としては、たとえば特開2007-273067号公報に記載されているような、磁性部に、イオンビーム法などによりケイ素、ホウ素、フッ素、リン、タングステン、炭素、インジウム、ゲルマニウム、ビスマス、クリプトン、アルゴンなどの原子を注入し、磁性部を非晶質化する方法が挙げられる。
その後、磁性膜上に残った微細パターンを除去することにより、磁気記録媒体が得られる。
以上の方法により製造した磁気記録媒体を磁気記録再生装置に組み込むことにより、従来と同等以上の記録再生特性を確保しつつ、記録密度を大幅に増加した磁気記録再生装置を製造することができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例において「部」は、特に断りのない限り「質量部」を表す。
[実施例1]
温度計と冷却管を取り付けた3口フラスコにオクタキスジメチルシリルオキシシルセスキオキサン(アルドリッチ製:PSS−Octakis(dimethylsilyloxy)substituted)1.0g(0.98mmol)、メタクリル酸アリル(三菱ガス化学製)1.98g(15.7mmol、Si−H基基準2.0モル倍)、トルエン30mlを加えて、Ar気流下、室温で撹拌した。2%ジビニルテトラメチルジシロキサン白金錯体キシレン溶液(GELEST INC.製)0.093g(白金金属の重量は原料仕込みの1000ppm)を少しずつ添加した。2時間室温で撹拌した後、減圧下でトルエン溶媒を留去し(硬化性組成物の、式(1)の骨格のシルセスキオキサン骨格含有化合物に占める割合:20.6%)、得られた生成物をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに固形分濃度10%になるように溶解した。
得られた溶液に光ラジカル重合開始剤2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(Darocure 1173 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製)を固形分100部に対し、3部添加し溶解させた後、0.2μmのフィルターでろ過し、得られた硬化性組成物0.5mlをスピンコーター内にセットしたガラス基板上に滴下した。ガラス基板を500rpmで5秒間回転、次いで3000rpmで2秒間、さらに5000rpmで20秒間回転させることによりガラス基板上に薄膜を形成した。硬化性組成物を塗布したガラス基板に窒素気流下、紫外線を照射した。得られた硬化薄膜のCF4ガスと酸素による反応性イオンエッチング速度を測定した。
(エッチング速度測定方法)
硬化した薄膜上にガラス小片を貼り付け、以下の条件の反応性イオンエッチング装置でエッチング処理を実施した。ガラス小片を取り外し、ガラス小片に保護された薄膜部分とエッチングされた薄膜部分段差を測定した。
エッチング速度(nm/sec)=段差(nm)÷処理時間(sec)
反応性イオンエッチングの条件
(フッ素系ガス)
エッチングガス : 四フッ化炭素
圧力 : 0.5Pa
ガス流量 : 40sccm
プラズマ電圧 : 200W
バイアス電圧 : 20W
処理時間 : 30sec
(酸素)
エッチングガス : 酸素
圧力 : 0.5Pa
ガス流量 : 40sccm
プラズマ電圧 : 200W
バイアス電圧 : 20W
処理時間 : 600sec。
[比較例1]
還流冷却器、温度計、攪拌装置、セラムキャップを備えた100ml三ツ口フラスコに、環状ハイドロジェンシロキサン(LS−8600、信越化学製)を1.0g(4.2 mmol)、メタクリル酸アリル4.16g(33.3 mmol)、トルエン30.0mlを加え、アルゴン気流下、室温で攪拌した。その混合溶液に2%ジビニルテトラメチルジシロキサン白金錯体キシレン溶液(GELEST INC.製)0.0987g(1.0 mol%)をシリンジを用いてゆっくり滴下し、室温で攪拌した。2時間室温で攪拌した後、減圧下でトルエン溶媒を留去し、得られた生成物をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに固形分濃度10%になるように溶解した。
溶液に光ラジカル重合開始剤2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(Darocure 1173 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製)を固形分100部に対し、3部添加し溶解させた後、0.2μmのフィルターでろ過し、得られた組成物0.5mlをスピンコーター内にセットしたガラス基板上に滴下した。ガラス基板を500rpmで5秒間回転、次いで3000rpmで2秒間、さらに5000rpmで20秒間回転させることによりガラス基板上に薄膜を形成した。樹脂を塗布したガラス基板に窒素気流下、紫外線を照射した。得られた樹脂薄膜のCF4ガスと酸素による反応性イオンエッチング速度を測定した。
実施例1、比較例1のそれぞれのガスにおける反応性イオンエッチング速度を以下の表に示した。
実施例1の硬化性組成物から得られた硬化物は酸素のエッチング速度が遅く、酸素エッチング耐性が高いことがわかる。また、CF4に対するエッチング速度においては実施例1の方が比較例1よりも速く、実施例1の硬化性組成物から得られた硬化物は非常にエッチング速度の選択性が高く、レジストとして好適に用いることができることがわかる。
[実施例2]
温度計と冷却管を取り付けた3口フラスコにオクタキスジメチルシリルオキシシルセスキオキサン(アルドリッチ製:PSS−Octakis(dimethylsilyloxy)substituted)1.0g(0.98mmol)、メタクリル酸アリル(三菱ガス化学製)1.98g(15.7mmol、Si−H基基準2.0モル倍)、トルエン30mlを加えて、Ar気流下、室温で撹拌した。2%ジビニルテトラメチルジシロキサン白金錯体キシレン溶液(GELEST INC.製)0.093g(白金金属の重量は原料仕込みの1000ppm)を少しずつ添加した。2時間室温で撹拌した後、減圧下でトルエン溶媒を留去し(硬化性組成物の、式(1)の骨格のシルセスキオキサン骨格含有化合物に占める割合:20.6%)、得られた生成物をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに固形分濃度5%になるように溶解した。
溶液に光ラジカル重合開始剤2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(Darocure 1173 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製)を、固形分100部に対し3部添加し溶解させた後、0.2μmのフィルターでろ過し、得られた硬化性組成物0.5mlをスピンコーター内にセットしたガラス基板上に滴下した。ガラス基板を500rpmで5秒間回転、次いで3000rpmで2秒間、さらに5000rpmで20秒間回転させることによりガラス基板上に薄膜を形成した。
次に、前記硬化性組成物膜が形成されたガラス基板(円盤形状である)の硬化性組成物を塗布した面に、図2に示す石英ガラス製の、半径方向に沿って凹凸形状がパターニングされた型の、パターニングされた面を下にして載せた。なお、この型の凹部の深さは150nmである。これらをUVナノインプリントプレス装置ST50(東芝機械(株)社製)にセットして型をプレスし、波長365nm、強度6.5mWの紫外光を照射した。型の乗った円板をプレス装置から取り出し、型をはずしてガラス円板上の被膜を観察したところ、パターンの抜けや塗膜のムラなどの塗膜の状態不良は見られなかった。
パターンが転写された基板の断面SEM測定の結果を図3に示す。
[実施例3]
温度計と冷却管を取り付けた3口フラスコにオクタキスジメチルシリルオキシシルセスキオキサン(アルドリッチ製:PSS−Octakis(dimethylsilyloxy)substituted)1.0g(0.98mmol)、1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサン0.975g(ダイセル化学工業製:セロキサイド2000、7.84mmol、Si−H基基準1.0モル倍)、トルエン5mlを加えて、Ar気流下、室温で撹拌した。2%ジビニルテトラメチルジシロキサン白金錯体キシレン溶液(GELEST INC.製)0.093g(白金金属の重量は原料仕込みの1000ppm)を少しずつ添加した。2時間室温で撹拌した後、減圧下でトルエン溶媒を留去し(硬化性組成物の、式(1)の骨格のシルセスキオキサン骨格含有化合物に占める割合:20.7%)、得られた生成物をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに固形分濃度10%になるように溶解した。
得られた溶液に光カチオン重合開始剤トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(CPI-101A サンアプロ(株)製)を固形分100部に対し、1部添加し溶解させた後、0.2μmのフィルターでろ過し、得られた硬化性組成物0.5mlをスピンコーター内にセットしたガラス基板上に滴下した。ガラス基板を500rpmで5秒間回転、次いで3000rpmで2秒間、さらに5000rpmで20秒間回転させることによりガラス基板上に薄膜を形成した。硬化性組成物を塗布したガラス基板に窒素気流下、紫外線を照射した。得られた硬化薄膜のCF4ガスと酸素による反応性イオンエッチング速度を、実施例1と同様にして測定した。
実施例1と3の結果より、本発明の硬化性組成物において、硬化性官能基はエポキシ基の場合よりメタクリロイル基の場合の方が、硬化性組成物から得られるレジストの、エッチング速度の選択性が優れることが示唆される。

Claims (20)

  1. 同一分子内に、
    以下の式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格と、
    硬化性官能基と
    を有するシルセスキオキサン骨格含有化合物を含有することを特徴とする、微細パターンを形成するための転写材料用硬化性組成物。
  2. 前記シルセスキオキサン骨格が、前記シルセスキオキサン骨格含有化合物の分子量の5%以上を占めることを特徴とする、請求項1に記載の転写材料用硬化性組成物。
  3. 前記シルセスキオキサン骨格含有化合物が、
    Si−H基及び前記式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格を有する篭型シルセスキオキサン(A)と、
    前記硬化性官能基及び該硬化性官能基以外の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物(B)と
    をヒドロシリル化反応させることにより製造されることを特徴とする、請求項1または2に記載の転写材料用硬化性組成物。
  4. 前記篭型シルセスキオキサン(A)が、以下の式(2)で表されることを特徴とする、請求項3に記載の転写材料用硬化性組成物。
    (式中、R1は、水素原子またはHR2R3SiO-を表し(R2およびR3は独立に芳香族炭化水素基または炭素数1〜10の脂肪族基を表す)、複数存在するR1は同じでも異なってもよい。)。
  5. 前記硬化性官能基が、活性エネルギー線硬化性官能基であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物。
  6. 前記活性エネルギー線硬化性官能基が、(メタ)アクリロイル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項5に記載の転写材料用硬化性組成物。
  7. 前記化合物(B)が、以下に示す化合物(a)、化合物(b)および化合物(c)からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項3または4に記載の転写材料用硬化性組成物:
    (上記式中、R4は以下に示すいずれかの構造であり、R5は水素またはメチル基である)。
    (上記式において、R6〜R8は水素またはメチル基であり、R9は炭素数が2〜8のアルキレン基である。)。
  8. 前記化合物(B)が、1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサンであることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物。
  9. 硬化剤または重合開始剤を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物。
  10. 前記硬化性官能基がエポキシ基であり、前記硬化剤が酸無水物であることを特徴とする請求項9に記載の転写材料用硬化性組成物。
  11. さらにポリチオール化合物を含み、前記硬化性官能基が(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする請求項6または7に記載の転写材料用硬化性組成物。
  12. さらにビニルエーテル基を有する化合物を含み、前記硬化性官能基がエポキシ基であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物。
  13. 前記微細パターンが、10μm以下の微細パターンであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物。
  14. 請求項1〜4のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物を基板に塗布する工程と、
    該転写材料用硬化性組成物に型を押し当てる工程と、
    加熱することにより前記転写材料用硬化性組成物を硬化させる工程と、
    硬化した転写材料用硬化性組成物から型を外す工程と
    を含むことを特徴とする微細パターン形成方法。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の転写材料用硬化性組成物を基板に塗布する工程と、
    該転写材料用硬化性組成物に型を押し当てる工程と、
    活性エネルギー線を照射することにより前記転写材料用硬化性組成物を硬化させる工程と、
    硬化した転写材料用硬化性組成物から型を外す工程と
    を含むことを特徴とする微細パターン形成方法。
  16. 前記活性エネルギー線を、型の方から前記転写材料用硬化性組成物の塗布膜の方向に向かって照射することを特徴とする請求項15に記載の微細パターン形成方法。
  17. 前記基板が透明基板であり、前記活性エネルギー線を、透明基板の方から前記転写材料用硬化性組成物の塗布膜の方向に向かって照射することを特徴とする請求項15に記載の微細パターン形成方法。
  18. 前記基板が、基体上に磁性膜を備えてなり、請求項14〜17のいずれかに記載の方法で形成した微細パターンを利用して前記磁性膜の一部を除去または非磁性化することを特徴とする、微細パターン化された磁気記録媒体の製造方法。
  19. 請求項18に記載の方法で得られることを特徴とする磁気記録媒体。
  20. 請求項19に記載の磁気記録媒体を備えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
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