JPWO2009063729A1 - 水性ポリウレタン樹脂、塗膜、人工および合成皮革 - Google Patents

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Abstract

水性ポリウレタン樹脂は、イソシアネート基の総モル数に対して、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのイソシアネート基を50モル%以上の割合で含有するポリイソシアネート、高分子量ポリオール、および、親水基を含有する活性水素化合物を、少なくとも反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーと、鎖伸長剤との反応により得られる。

Description

本発明は、水性ポリウレタン樹脂、および、その水性ポリウレタン樹脂から得られる塗膜、さらには、その水性ポリウレタン樹脂が用いられている、人工および合成皮革に関する。
近年、環境保全、省資源、安全性などの観点から水性樹脂が普及しつつあり、なかでも、水性ポリウレタン樹脂は、耐久性、耐薬品性、耐摩耗性に優れる観点から、塗料、接着剤、バインダーまたはコーティング剤などの分野で普及している。
しかるに、水性ポリウレタン樹脂は、高速でコーティング処理しようとすると、その処理において生じるせん断力に耐えられずに、凝集物を発生する場合がある。そのため、高いせん断力の下でも安定して分散し、凝集物の発生を抑制できる、分散安定性に優れる水性ポリウレタン樹脂が要望されている。
また、一般的に、水性ポリウレタン樹脂から得られる塗膜は、溶剤型ポリウレタン樹脂から得られる塗膜よりも、水性に起因しての耐水性が低く、また、耐熱性および耐久性も十分でないため、さらなる改良が要望されている。
上記した要望に関して、例えば、(A)(i)ポリイソシアネート、(ii)高分子量活性水素含有物質;および(iii)親水性アルキレンオキシドポリオールまたはポリアミンを含むプレポリマー;(B)水;並びに(C)場合によっては、連鎖延長剤および/または界面活性剤の反応生成物を含んでなる水性ポリウレタン分散液であって、分散液中の反応生成物の量が40〜60質量%である水性ポリウレタン分散液が提案されており(例えば、下記特許文献1参照。)、好ましいポリイソシアネートとして、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンまたはそれらの混合物が挙げられている。
特表2006−509863号公報
ところが、上記特許文献1に記載の水性ポリウレタン樹脂であっても、その分散安定性および耐熱性が依然として不十分であり、これらのさらなる向上が望まれる。また、この水性ポリウレタン樹脂から得られる塗膜には、タック(べとつき感)が生じるという不具合がある。
本発明の目的は、分散安定性、耐溶剤性および耐熱性に優れ、優れた風合を実現することのできる水性ポリウレタン樹脂を提供すること、および、その水性ポリウレタン樹脂から得られる塗膜、さらには、その水性ポリウレタン樹脂が用いられている、人工および合成皮革を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の水性ポリウレタン樹脂は、イソシアネート基の総モル数に対して、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのイソシアネート基を50モル%以上の割合で含有するポリイソシアネート、高分子量ポリオール、および、親水基を含有する活性水素化合物を、少なくとも反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーと、鎖伸長剤との反応により得られることを特徴としている。
また、本発明の水性ポリウレタン樹脂では、前記鎖伸長剤が、アルコキシシリル基を含有する活性水素化合物を含むことが好適である。
また、本発明の水性ポリウレタン樹脂は、Si原子を0.05〜1.5質量%含有することが好適である。
また、本発明の水性ポリウレタン樹脂では、前記鎖伸長剤が、下記一般式(1)で示される化合物であることが好適である。
一般式(1):
Figure 2009063729
(式中、R1およびR2は、同一または相異なって炭素数1〜4のアルキル基を示す。R3およびR4は、同一または相異なって炭素数1〜4のアルキレン基を示す。mは、1〜3の整数を示す。)
また、本発明の水性ポリウレタン樹脂では、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが、トランス−1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを50質量%以上含有することが好適である。
また、本発明の塗膜は、上記水性ポリウレタン樹脂から得られることを特徴としている。
さらに、本発明の人工および合成皮革は、上記水性ポリウレタン樹脂が用いられていることを特徴としている。
本発明の水性ポリウレタン樹脂によれば、分散安定性、耐溶剤性および耐熱性を向上させることができ、さらには、優れた風合を実現することができる。そのため、これらの特性を生かした、本発明の塗膜、人工および合成皮革を提供することができる。
発明の実施形態
本発明の水性ポリウレタン樹脂は、イソシアネート基末端プレポリマーと、鎖伸長剤との反応により得られる。
イソシアネート基末端プレポリマーは、ポリイソシアネート、高分子量ポリオール、および、親水基を含有する活性水素化合物を少なくとも反応させて得られる。
本発明において、ポリイソシアネートは、イソシアネート基の総モル数に対して、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのイソシアネート基を、50モル%以上、好ましくは、70モル%以上、さらに好ましくは、80モル%以上、とりわけ好ましくは、90モル%の割合で含有している。最も好ましくは、100モル%含有している。
1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンには、シス−1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(以下、シス1,4体とする。)、および、トランス−1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(以下、トランス1,4体とする。)の立体異性体があり、本発明では、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンは、トランス1,4体を、好ましくは、50質量%以上、さらに好ましくは、70質量%、とりわけ好ましくは、80質量%以上含有する。最も好ましくは、90質量%含有している。
1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンは、例えば、特開平7−309827号公報に記載される冷熱2段法(直接法)や造塩法、あるいは、特開2004−244349号公報や特開2003−212835号公報などに記載されるホスゲンを使用しない方法などにより、製造することができる。
また、上記ポリイソシアネートにおいて、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンと併用できるポリイソシアネートとして、例えば、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトエチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトエチル)シクロヘキサン、2,5−または2,6−ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナンおよびその混合物などの脂環族ジイソシアネートが挙げられる。また、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエートなどの脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。また、水性ポリウレタン樹脂の成膜性を損なわない範囲で、これらポリイソシアネートのイソシアヌレート、アロファネート、ビュレット、オキサジアジントリオンおよびウレトジオン変性体を併用することもできる。
さらに、水性ポリウレタン樹脂の分散安定性、耐溶剤性、耐熱性および風合を損なわない範囲で、モノイソシアネートを併用することもできる。モノイソシアネートとしては、例えば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、n−ヘキシルイソシアネート,シクロヘキシルイソシアネート、2−エチルヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネートなどが挙げられる。
1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンと併用できるポリイソシアネートとして、好ましくは、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:イソフォロンジイソシアネート(IPDI))、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,5−または2,6−ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナンおよびその混合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、ならびに上記した、これらポリイソシアネートの変性体が挙げられる。
なお、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンには、シス−1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(以下、シス1,3体とする。)、および、トランス−1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(以下、トランス1,3体とする。)の立体異性体があり、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンと併用する場合には、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンは、トランス1,3体を、好ましくは、50質量%以上、さらに好ましくは、70質量%、とりわけ好ましくは、90質量%以上含有する。
本発明において、高分子量ポリオールは、水酸基を2つ以上有する数平均分子量400以上の化合物であって、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールが挙げられる。
高分子量ポリオールの数平均分子量は、例えば、400〜5000、好ましくは、1400〜3000、さらに好ましくは、1500〜2500であり、その水酸基価は、例えば、10〜125mgKOH/gである。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。ポリプロピレングリコールとして、好ましくは、特許第3905638号公報に記載のホスファゼニウム化合物を触媒とするモノオール副生量が少ないポリオキシアルキレンポリオールが挙げられる。
ポリプロピレングリコールとしては、例えば、低分子量ポリオールまたは低分子量ポリアミンを開始剤とする、主としてプロピレンオキサイドの付加重合物であって、必要によりエチレンオキサイドが併用される(つまり、プロピレンオキサイドおよびエチレンオキサイドのランダムおよび/またはブロック共重合体を含む。)。
なお、低分子量ポリオールは、水酸基を2つ以上有する数平均分子量60〜400未満の化合物であって、エチレングリコール、プロパンジオール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、アルカン(7〜22)ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−または1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびそれらの混合物、1,4−シクロヘキサンジオール、アルカン−1,2−ジオール(C17〜20)、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、ビスフェノールAなどの2価アルコール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパンなどの3価アルコール、例えば、テトラメチロールメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、D−ソルビトール、キシリトール、D−マンニトール、D−マンニットなどの水酸基を4つ以上有する多価アルコールなどが挙げられる。
また、低分子量ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン、例えば、トリレンジアミンなどの芳香族ジアミンなどが挙げられる。
ポリテトラメチレンエーテルグリコールとしては、例えば、テトラヒドロフランのカチオン重合により得られる開環重合物や、テトラヒドロフランの重合単位に上記した2価アルコールを共重合した非晶性ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、上記した多価アルコールと多塩基酸とを、公知の条件下、反応させて得られる重縮合物が挙げられる。
多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバチン酸、その他の脂肪族ジカルボン酸(炭素数11〜13)、スベリン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸、メチルヘキサン二酸、シトラコン酸、水添ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ダイマー酸、ヘット酸、ピメリン酸、などのカルボン酸、および、それらカルボン酸から誘導される酸無水物、酸ハライド、リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などが挙げられる。
また、ポリエステルポリオールとして、例えば、上記した2価アルコールを開始剤として、例えば、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類を開環重合して得られる、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオール、さらには、それらに上記した2価アルコールを共重合したラクトン系ポリオールなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、上記した2価アルコールを開始剤とするエチレンカーボネートの開環重合物や、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールや1,6−ヘキサンジオールなどの2価アルコールと、開環重合物とを共重合した非晶性ポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。
これら高分子量ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。また、これらのうち、好ましくは、ポリカーボネートポリオールが挙げられ、さらに好ましくは、ポリカーボネートジオールが挙げられ、とりわけ好ましくは、非晶性(常温液状)ポリカーボネートジオールが挙げられる。
本発明において、親水基を含有する活性水素化合物は、親水基と活性水素基とを併有する化合物であって、親水基としては、例えば、アニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基が挙げられる。活性水素基としては、イソシアネート基と反応する基であって、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基などが挙げられる。親水基を含有する活性水素化合物として、より具体的には、カルボン酸基含有活性水素化合物、スルホン酸基含有活性水素化合物、水酸基含有活性水素化合物、親水基含有多塩基酸、ポリオキシエチレン基含有活性水素化合物が挙げられる。
カルボン酸基含有活性水素化合物としては、例えば、2,2−ジメチロール酢酸、2,2−ジメチロール乳酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸(以下、DMPAと略する。)、2,2−ジメチロールブタン酸(以下、DMBAと略する。)、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸などのジヒドロキシルカルボン酸、例えば、リジン、アルギニンなどのジアミノカルボン酸、または、それらの金属塩類やアンモニウム塩類などが挙げられる。好ましくは、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)、2,2−ジメチロールブタン酸(DMBA)が挙げられる。
スルホン酸基含有活性水素化合物としては、例えば、エポキシ基含有化合物と酸性亜硫酸塩との合成反応から得られる、ジヒドロキシブタンスルホン酸、ジヒドロキシプロパンスルホン酸が挙げられる。また、例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノブタンスルホン酸、1,3−フェニレンジアミン−4,6−ジスルホン酸、ジアミノブタンスルホン酸、ジアミノプロパンスルホン酸、3,6−ジアミノ−2−トルエンスルホン酸、2,4−ジアミノ−5−トルエンスルホン酸、N−(2−アミノエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、2−アミノエタンスルホン酸、N−(2−アミノエチル)−2−アミノブタンスルホン酸、または、それらスルホン酸の金属塩類やアンモニウム塩類などが挙げられる。
水酸基含有活性水素化合物としては、例えば、N−(2−アミノエチル)エタノールアミンが挙げられる。
親水基含有多塩基酸としては、例えば、スルホン酸を含有する多塩基酸、より具体的には、5−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、4−スルホフタル酸、5−(p−スルホフェノキシ)イソフタル酸、5−(スルホプロポキシ)イソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、スルホプロピルマロン酸、スルホコハク酸、2−スルホ安息香酸、2,3−スルホ安息香酸、5−スルホサリチル酸、および、それらカルボン酸のアルキルエステル、さらには、それらスルホン酸の金属塩類やアンモニウム塩類などが挙げられる。好ましくは、5−スルホイソフタル酸のナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジメチルのナトリウム塩が挙げられる。
ポリオキシエチレン基含有活性水素化合物は、主鎖または側鎖にポリオキシエチレン基を含み、2つ以上の活性水素基を有する化合物である。
ポリオキシエチレン基含有化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール(例えば、数平均分子量200〜6000、好ましくは300〜3000)、ポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールが挙げられる。
ポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールは、側鎖にポリオキシエチレン基を含み、2つ以上の活性水素基を有する化合物であって、次のように合成することができる。
すなわち、まず、上記したジイソシアネートと片末端封鎖ポリオキシエチレングリコール(例えば、炭素数1〜4のアルキル基で片末端封止したアルコキシエチレングリコールであって、数平均分子量200〜6000、好ましくは300〜3000)とを、片末端封鎖ポリオキシエチレングリコールの水酸基に対して、ジイソシアネートのイソシアネート基が過剰となる割合でウレタン化反応させ、必要により未反応のジイソシアネートを除去することにより、ポリオキシエチレン鎖含有モノイソシアネートを得る。
次いで、ポリオキシエチレン鎖含有モノイソシアネートと、ジアルカノールアミン(例えば、ジエタノールアミンなど)とを、ジアルカノールアミンの2級アミノ基に対して、ポリオキシエチレン基含有モノイソシアネートのイソシアネート基がほぼ等量となる割合でウレア化反応させる。
ポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールを得るためのジイソシアネートとして、好ましくは、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などの脂肪族ジイソシアネート、1,3−もしくは1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(HXDI)またはそれらの混合物、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:イソフォロンジイソシアネート(IPDI))、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(H12MDI)、2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナトメチル)ノルボナン(NBDI)またはそれらの混合物などの脂環族ジイソシアネートが挙げられる。さらに好ましくは、HDIが挙げられる。
なお、ポリオキシエチレン基含有化合物が配合される場合には、ポリオキシエチレン基は、その水性ポリウレタン樹脂(固形分)に対する含量が、例えば、0.9〜30質量%、好ましくは、2〜20質量%、さらに好ましくは、2〜10質量%である。
これら親水基を含有する活性水素化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。また、これらのうち、好ましくは、カルボン酸基含有活性水素化合物およびポリオキシエチレン基含有活性水素化合物が挙げられる。
そして、イソシアネート基末端プレポリマーを得るには、例えば、ポリイソシアネート、高分子量ポリオール、および、親水基を含有する活性水素化合物を、バルク重合や溶液重合などの公知の重合方法によって反応させる。
なお、親水基を含有する活性水素化合物を高分子量ポリオールに含有させれば、その高分子量ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて、イソシアネート基末端プレポリマーを得ることができる。
例えば、上記したポリエステルポリオールの合成において、多価アルコールとして、上記した親水基を含有する活性水素化合物を配合することにより、高分子量ポリオールに、親水基を含有する活性水素化合物を含有させることができる。
また、例えば、上記したポリエステルポリオールの合成において、多塩基酸として、親水基含有多塩基酸を配合することにより、高分子量ポリオールに、親水基を含有する活性水素化合物を含有させることもできる。
また、例えば、開環重合により得られるポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、エポキシポリオールの合成において、開始剤または共重合成分として、上記した親水基を含有する活性水素化合物を配合することにより、高分子量ポリオールに、親水基を含有する活性水素化合物を含有させることもできる。
さらには、親水基を含有する活性水素化合物と、例えば、ポリエーテルポリオール(好ましくは、ポリテトラメチレンエーテルグリコール)などの高分子量ポリオールとを、反応させることにより、高分子量ポリオールに、親水基を含有する活性水素化合物を含有させることもできる。
そして、上記各成分は、高分子量ポリオールおよび親水基を含有する活性水素化合物の活性水素基(水酸基およびアミノ基など)(後述する低分子量ポリオールを配合する場合には、その低分子量ポリオールの水酸基を含む。)に対する、ポリイソシアネートのイソシアネート基の当量比(イソシアネート基/活性水素基)が、例えば、1.1〜2.5、好ましくは、1.2〜2.3、さらに好ましくは、1.2〜2の割合となるように処方(混合)する。イソシアネート基の当量比が、この範囲にあれば、水性ポリウレタン樹脂の分散安定性を向上させることができる。そのため、この水性ポリウレタン樹脂を用いて、風合に優れる塗膜、人工皮革および合成皮革を得ることができる。
バルク重合では、例えば、窒素気流下において、ポリイソシアネートを撹拌しつつ、これに、高分子量ポリオールおよび親水基を含有する活性水素化合物を加えて、反応温度50〜130℃、さらに好ましくは50〜80℃で、3〜15時間程度反応させる。
溶液重合では、有機溶媒に、ポリイソシアネート、高分子量ポリオール、および、親水基を含有する活性水素化合物を加えて、反応温度50〜120℃、さらに好ましくは50〜80℃で、3〜15時間程度反応させる。
有機溶媒としては、イソシアネート基に対して不活性で、かつ、親水性に富み、除去が容易な低沸点溶媒である、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、例えば、テトラヒドロフランなどのエーテル類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート類、例えば、メチルカルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテートなどのカルビトールアセテート類、例えば、アセトニトリルなどのニトリル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類などが挙げられる。
また、上記重合反応においては、その目的および用途に応じて、上記した低分子量ポリオールを適宜配合することもできる。
さらに、上記重合反応においては、必要に応じて、例えば、アミン系、スズ系、鉛系、ビスマス系などの公知のウレタン化触媒を添加してもよく、また、得られるイソシアネート基末端プレポリマーから遊離の(未反応の)ポリイソシアネートを、例えば、蒸留や抽出などの公知の除去手段により除去してもよい。
そして、得られるイソシアネート基末端プレポリマーにおいて、親水基として、アニオン性基またはカチオン性基が含まれている場合には、好ましくは、中和剤を添加して、アニオン性基またはカチオン性基の塩を形成させる。
例えば、アニオン性基が含まれている場合には、中和剤としては、慣用の塩基、例えば、有機塩基[例えば、第3級アミン類(トリメチルアミン、トリエチルアミンなどのトリC1−4アルキルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン、モルホリンなどの複素環式アミンなど)]、無機塩基[アンモニア、アルカリ金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)、アルカリ土類金属水酸化物(水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)]が挙げられる。これらの塩基は、単独使用または2種以上併用できる。
中和剤は、アニオン性基1当量あたり、0.4〜1.2当量、好ましくは、0.6〜1当量の割合で添加する。
このようにして得られるイソシアネート基末端プレポリマーは、その分子末端に、2つ以上の遊離のイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーであって、そのイソシアネート基の含有量(イソシアネート基含量)が、例えば、0.3〜10質量%、好ましくは、0.5〜6質量%、さらに好ましくは、1.0〜5.0質量%である。また、イソシアネート基の平均官能基数は、例えば、1.5〜3.0、好ましくは、1.9〜2.5である。また、その数平均分子量(標準ポリスチレンを検量線とするGPC測定による数平均分子量)が、例えば、1000〜30000、好ましくは、1500〜20000である。また、イソシアネート基末端プレポリマーの親水基濃度は、例えば、0.1〜1.0mmol/g、好ましくは、0.2〜0.7mmol/g、さらに好ましくは、0.2〜0.6mmol/gである。
本発明の水性ポリウレタン樹脂を得るには、次いで、上記により得られるイソシアネート基末端プレポリマーと鎖伸長剤とを反応させる。
本発明において、鎖伸長剤としては、例えば、低分子量ポリオール、ポリアミン、アミノアルコールなどが挙げられる。
低分子量ポリオールとしては、例えば、上記した低分子量ポリオールが挙げられる。
ポリアミンとしては、例えば、4,4´−ジフェニルメタンジアミンなどの芳香族ポリアミン、例えば、1,3−または1,4−キシリレンジアミンもしくはその混合物などの芳香脂肪族ポリアミン、例えば、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン(慣用名:イソホロンジアミン)、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジアミン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,3−もしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンまたはそれらの混合物、1,3−もしくは1,4−シクロヘキサンジアミンまたはそれらの混合物などの脂環族ポリアミン、例えば、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジン(水和物を含む。)、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族ポリアミンなどが挙げられる。
また、アミノアルコールとしては、例えば、N−(2−アミノエチル)エタノールアミンなどが挙げられる。
また、鎖伸長剤として、例えば、アルコキシシリル基を含有する活性水素化合物が挙げられる。アルコキシシリル基を含有する活性水素化合物は、アルコキシシリル基と活性水素基とを併有する化合物である。
アルコキシシリル基において、Si原子に結合するアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基などが挙げられ、好ましくは、メトキシ基、エトキシ基が挙げられる。また、上記アルコキシ基のSi原子への結合数は、通常1〜3つ、好ましくは、1〜2つである。
活性水素基としては、イソシアネート基と反応する活性水素基であって、例えば、アミノ基、水酸基などが挙げられ、好ましくは、アミノ基が挙げられる。
このようなアルコキシシリル基を含有する活性水素化合物としては、例えば、下記一般式(1)で示される。
一般式(1):
Figure 2009063729
(式中、R1およびR2は、同一または相異なって炭素数1〜4のアルキル基を示す。R3およびR4は、同一または相異なって炭素数1〜4のアルキレン基を示す。mは、1〜3の整数を示す。)
上記一般式(1)において、R1およびR2としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。また、R3およびR4としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などの炭素数1〜4のアルキレン基が挙げられる。
アルコキシシリル基を含有する活性水素化合物として、より具体的には、例えば、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルジエトキシシラン、N,N´-ビス〔γ-(トリメトキシシリル)プロピル〕エチレンジアミンなどが挙げられる。好ましくは、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランが挙げられる。
また、鎖伸長剤に含有される活性水素基の濃度は、好ましくは、250〜800mgKOH/gであり、さらに好ましくは、350〜600mgKOH/gである。活性水素基の濃度がこの範囲にあれば、耐久性に優れる水性ポリウレタン樹脂を得ることができる。
これら鎖伸長剤は、単独または2種類以上併用することができる。また、これらのうち、好ましくは、ポリアミンとアルコキシシリル基を含有する活性水素化合物との併用が挙げられる。
そして、本発明の水性ポリウレタン樹脂を得るには、上記により得られるイソシアネート基末端プレポリマーと鎖伸長剤とを水中で反応させて分散させる。これによって、イソシアネート基末端プレポリマーが鎖伸長剤によって鎖伸長された水性ポリウレタン樹脂を、水分散液(ディスパージョン)として得ることができる。
イソシアネート基末端プレポリマーと鎖伸長剤とを水中で反応させるには、例えば、まず、イソシアネート基末端プレポリマーを水に添加して、イソシアネート基末端プレポリマーを分散させる。次いで、これに鎖伸長剤を添加して、イソシアネート基末端プレポリマーを鎖伸長する。
イソシアネート基末端プレポリマーを分散させるには、攪拌下、イソシアネート基末端プレポリマーを水に徐々に添加する。水は、イソシアネート基末端プレポリマー100質量部に対して、好ましくは60〜1000質量部の割合となるように添加される。
そして、水中に分散したイソシアネート基末端プレポリマーに鎖伸長剤を、攪拌下、イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基に対する鎖伸長剤の活性水素基(水酸基およびアミノ基など)の当量比(活性水素基/イソシアネート基)が、例えば、0.5〜1.1、好ましくは、0.7〜1の割合となるように、添加する。
また、鎖伸長剤としてジアミン(アルコキシシリル基を含有するジアミンを含む)を用いる場合には、そのアミノ基は、イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基との反応性が高く、また、反応により生成されるウレア結合は、分子間凝集力が非常に高いことから、鎖伸長剤とイソシアネートモノマーとの局所的な反応の低減が必要である。そのため、鎖伸長剤は、好ましくは、水溶液もしくは溶液として配合する。水溶液もしくは溶液中のジアミンの濃度は、少なくとも20質量%が好ましく、さらに好ましくは、少なくとも50質量%である。また、鎖伸長剤は、好ましくは、40℃以下の温度で添加し、添加終了後は、さらに撹拌しつつ、例えば、常温にて反応を完結させる。
なお、イソシアネート基末端プレポリマーが溶液重合により得られている場合には、イソシアネート基末端プレポリマーの反応終了後に、有機溶媒を、例えば、減圧下において、適宜の温度で加熱することにより除去する。
このようにして得られる水性ポリウレタン樹脂の水分散液は、その固形分が、例えば、10〜70質量%、好ましくは、20〜50質量%となるように調製される。
また、この水性ポリウレタン樹脂は、その数平均分子量(標準ポリスチレンを検量線とするGPC測定による数平均分子量)が、例えば、3,000〜100,000、好ましくは、5,000〜80,000である。また、水性ポリウレタン樹脂(固形分)は、そのウレア基に対するウレタン基の仕込み比が、例えば、0.05〜1.2が好ましく、さらに好ましくは、0.1〜0.8である。
また、鎖伸長剤として、アルコキシシリル基を含有する活性水素化合物が用いられる場合には、この水性ポリウレタン樹脂は、そのSi原子の含有量が、例えば、0.05〜1.5質量%、好ましくは、0.05〜1.2質量%、さらに好ましくは、0.07〜0.8質量%である。Si原子の含有量が、上記範囲であれば、イソシアネート基の総モル数に対して、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのイソシアネート基を50モル%以上の割合で含有するポリイソシアネートからなる水性ポリウレタン樹脂の機械安定性の向上、耐溶剤性や軟化温度が上昇した塗膜が得られるなどの利点がある。
Si原子の含有量を測定する方法としては、例えば、水性ポリウレタン樹脂に含まれる水分を留去し、水性ポリウレタン樹脂が用いられるフィルムを作製した後、フィルムの固体高分解能NMRを測定する方法、フィルムの有機成分を湿式灰化法(下記〔実施例〕にて後述)により完全に分解した後、原子吸光法、ICP発光法、および蛍光X線法などで測定する方法が挙げられる。これらのうち、好ましくは、ICP発光分析法が挙げられる。
また、水性ポリウレタン樹脂は、例えば、マロン試験(下記〔実施例〕にて後述)による機械安定性が、200μg/g以下、好ましくは、180μg/g以下、さらに好ましくは、160μg/g以下である。
そして、本発明の水性ポリウレタン樹脂を成膜すれば、分散安定性、耐溶剤性および耐熱性、さらには、風合に優れる塗膜を得ることができる。そのため、本発明の水性ポリウレタン樹脂は、上記特性を生かした人工皮革および合成皮革などに好適に用いることができる。
なお、成膜は、例えば、グラビアコート法、リバースコート法、ロールコート法、バーコート法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ディッピング法などの公知のコーティング方法により、水性ポリウレタン樹脂を基材に塗布し、その後、加熱乾燥する。
本発明の水性ポリウレタン樹脂を人工皮革および合成皮革の製造に用いる場合には、例えば、湿式法、乾式法の原料として用いることができる。
なお、本発明の水性ポリウレタン樹脂は、上記したような人工皮革および合成皮革に限らず、例えば、自動車、電子機器、衣料、医療、建材、塗料、接着剤などの各種用途にも用いることができる。
次に、本発明を、製造例、合成例、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に言及がない限り、「部」および「%」は質量基準である。また、合成例などに用いられる測定方法を、以下に示す。
(イソシアネート基末端プレポリマーの親水基濃度/単位:mmol/g)
イソシアネート基末端プレポリマーの親水基濃度は、電位差滴定装置(平沼産業株式会社製、モデル:COM−980)を用いて中和滴定法により求めた。
より具体的には、TEAを添加する前のプレポリマー溶液を1.5g程度秤量し、予め調製した40mlのトルエン/エタノール混合溶媒(トルエン/エタノールの体積比が2/1)に溶解した。次いで、0.1mol/Lのエタノール性水酸化カリウム(力価付き滴定用試薬)を用いた電位差滴定を行い、親水基濃度を測定した。
なお、親水基濃度において、親水基は、イソシアネート基末端プレポリマー中のカルボキシル基に相当する。
なお、測定した試料は、プレポリマーのアセトニトリル溶液であるため、仕込んだ溶媒の量に基づいてプレポリマーの質量に補正し、実測値からプレポリマーの親水基濃度を算出した。
(イソシアネート基末端プレポリマーのオキシエチレン基濃度/単位:質量%)
イソシアネート末端プレポリマー0.5gに、内部標準物質として重水素化クロロホルムに溶解させたテトラクロロエタンを一定量加え、さらに重水素化クロロホルムを加え、全体積を5mLとした。この溶液のH−NMR(JEOL製、JNM−AL400)測定によりオキシエチレン基濃度を求めた。
(イソシアネート基末端プレポリマー溶液に含有されるイソシアネート基含量/単位:質量%)
イソシアネート基末端プレポリマー溶液のイソシアネート基含量は、電位差滴定装置を用いて、JIS K−1556に準拠したn−ジブチルアミン法により測定した。
製造例1(1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン)の製造方法)
13C−NMR測定によるトランス/シス比が93/7の1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学社製)を原料として、冷熱2段ホスゲン化法を常圧下で実施した。
すなわち、フラスコに、攪拌棒、温度計、ホスゲン導入管、滴下ロートおよび冷却管を取り付けて、そのフラスコにオルトジクロロベンゼン400質量部を仕込んだ。フラスコを冷水で冷却しながら、フラスコ内の温度を10℃以下とし、ホスゲン導入管よりホスゲン280質量部を導入した。滴下ロートに1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン100質量部およびオルトジクロロベンゼン500質量部の混合液を仕込み、その混合液を、30分かけてフラスコ内に添加した。この間、フラスコ内の温度を30℃以下に維持した。添加終了後、フラスコ内は、白色スラリー状液となった。再び、ホスゲンを導入しながら反応温度を150℃まで上昇させ、150℃で5時間反応を継続させた。フラスコ内の反応液は淡褐色澄明な液体となった。
反応終了後、100〜150℃で窒素ガスを10L/時で通気し、脱ガスした。
減圧下で溶媒のオルトジクロルベンゼンを留去し、さらに減圧蒸留により、沸点138〜140℃/0.7KPaの留分を採取した。
これによって、無色透明液体として、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン123質量部(収率90%)を得た。
得られた1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのガスクロマトグラフィー測定による純度は99.9%、APHA測定による色相は5、13C−NMR測定によるトランス/シス比は93/7であった。
製造例2(ポリオキシエチレン側鎖含有ジオールの合成)
攪拌機、温度計、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、数平均分子量1000のメトキシポリエチレングリコール1000質量部(東邦化学工業株式会社製)と1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(商品名:タケネート−700、三井化学ポリウレタン株式会社製)1682質量部を仕込み、窒素雰囲気下90℃で9時間反応させた。得られた反応液を薄膜蒸留して、未反応の1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを取り除き、ポリオキシエチレン基含有モノイソシアネートを得た。次いで、攪拌機、温度計、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、ジエタノールアミン82.5質量部を仕込み、窒素雰囲気下、空冷しながら上記ポリオキシエチレン基含有モノイソシアネート917.5質量部を、反応温度が70℃を越えないように徐々に滴下した。滴下終了後、約1時間、窒素雰囲気下において70℃で攪拌し、イソシアネート基が消失したことを確認し、ポリオキシエチレン側鎖含有ジオールを得た。
ポリオキシエチレン側鎖含有ジオール中のオキシエチレン基濃度は、H−NMRにて実測した結果76質量%であった。
合成例1(親水基含有プレポリマー溶液(A)の合成)
攪拌機、温度計、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、製造例1の1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(以下、1,4−BICと略する。)を780質量部、予め110℃に加熱し、減圧乾燥した数平均分子量2000の非晶性ポリカーボネートジオール(商品名:T−5652、旭化成ケミカルズ株式会社製)を3000質量部、アセトニトリル(以下、ANと略する。)を1000質量部、および、非晶性ポリカーボネートジオールと同様に加熱し、減圧乾燥したジメチロールプロピオン酸(以下、DMPAと略する。)を220質量部装入し、窒素雰囲気下、75℃で8時間反応させた。これにより、イソシアネート基含量が1.40質量%のイソシアネート基末端プレポリマー(以下、プレポリマーと略する。)溶液を得た。
次いで、この反応液を20℃まで冷却し、トリエチルアミン(以下、TEAと略する。)を158質量部添加した。すなわち、イソシアネート基末端プレポリマー中の親水基(カルボキシル基)に対して、0.95の当量となるように、TEAを添加した。
その後、同温度にて、30分間撹拌混合することにより、TEAによってカルボン酸が中和された親水基含有イソシアネート基末端プレポリマー(以下、親水基含有プレポリマーと略する。)溶液(A)を得た。得られた親水基含有プレポリマー溶液(A)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
なお、表1において、「イソシアネート基の当量比」とは、高分子量ポリオールおよび親水基を含有する活性水素化合物の水酸基に対する、ポリイソシアネートのイソシアネート基の当量比を表わしている。
合成例2(親水基含有プレポリマー溶液(B)の合成)
1,4−BICを950質量部、ANを1045質量部、DMPAを230質量部、TEAを165質量部用いた以外は、合成例1と同様の操作にて、イソシアネート基含量が2.65質量%の親水基含有プレポリマー溶液(B)を得た。得られた親水基含有プレポリマー溶液(B)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
合成例3(親水基含有プレポリマー溶液(C)の合成)
1,4−BICを1200質量部、ANを1111質量部、DMPAを244質量部、TEAを175質量部用いた以外は、合成例1と同様の操作にて、イソシアネート基含量が4.23質量%の親水基含有プレポリマー溶液(C)を得た。得られた親水基含有プレポリマー溶液(C)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
合成例4(親水基含有プレポリマー溶液(D)の合成)
1,4−BICを1500質量部、ANを1190質量部、DMPAを260質量部、TEAを186質量部用いた以外は、合成例1と同様の操作にて、イソシアネート基含量が5.96質量%の親水基含有プレポリマー溶液(D)を得た。得られた親水基含有プレポリマー溶液(D)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
合成例5(親水基含有プレポリマー溶液(E)の合成)
1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(商品名:タケネートT−600、三井化学ポリウレタン社製)(以下、1,3−BICと略する。)950質量部、ANを1045質量部、DMPAを230質量部、TEAを165質量部用いた以外は、合成例1と同様の操作にて、イソシアネート基含量が2.62質量%の親水基含有プレポリマー溶液(E)を得た。得られた親水基含有プレポリマー溶液(E)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
合成例6(親水基含有プレポリマー溶液(F)の合成)
1,3−BICを428質量部および1,4−BICを523質量部、ANを1045質量部、DMPAを230質量部、TEAを165質量部用いた以外は、合成例1と同様の操作にて、イソシアネート基含量が2.69質量%の親水基含有プレポリマー溶液(F)を得た。得られた親水基含有プレポリマー溶液(F)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
合成例7(親水基含有プレポリマー溶液(G)の合成)
イソフォロンジイソシアネート(IPDI、商品名:VESTANAT IPDI、デグサ社製)を1160質量部、ANを1105質量部、DMPAを260質量部、TEAを186質量部用いた以外は、合成例1と同様の操作にて、イソシアネート基含量が2.68質量%の親水基含有プレポリマー溶液(G)を得た。得られた親水基含有プレポリマー溶液(G)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
合成例8(親水基含有プレポリマー溶液(H)の合成)
4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(商品名:VESTANAT H12MDI、デグサ社製)(以下、H12MDIと略する。)を1370質量部、ANを1158質量部、DMPAを260質量部、TEAを186質量部用いた以外は、合成例1と同様の操作にて、イソシアネート基含量が2.54質量%の親水基含有プレポリマー溶液(H)を得た。得られた親水基含有プレポリマー溶液(H)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
合成例9(親水基含有プレポリマー溶液(I)の合成)
攪拌機、温度計、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(H12MDI)を129質量部、非晶性ポリカーボネートジオール(商品名:T−5652)を3000質量部、ANを1054質量部、DMPAを232質量部装入し、窒素雰囲気下、75℃、3時間反応させた後、1,4−BICを856質量部添加し、さらに同温度で6時間反応させた。これにより、イソシアネート基含量が2.65質量%のプレポリマー溶液を得た。
次いで、この反応液を20℃まで冷却し、TEAを166質量部添加した。すなわち、イソシアネート基プレポリマー中の親水基(カルボキシル基)に対して、0.95の当量となるように、TEAを添加した。その後、同温度にて、30分間撹拌混合することにより、TEAによってカルボン酸が中和された親水基含有プレポリマー溶液(I)を得た。得られた親水基含有プレポリマー溶液(I)の合成条件および性状を表1に示す。
合成例10(プレポリマー溶液(J)の合成)
攪拌機、温度計、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、1,4−BICを447質量部、予め110℃に加熱し、減圧乾燥した数平均分子量2000の非晶性ポリカーボネートジオール(商品名:T−5652、旭化成ケミカルズ株式会社製)を3000質量部、ANを1452質量部、アセトンを1815質量部、および、非晶性ポリカーボネートジオールと同様に加熱し、減圧乾燥したポリオキシエチレン側鎖含有ジオールを389質量部装入し、窒素雰囲気下、75℃で7時間反応させた。これにより、イソシアネート基含量が0.57質量%のプレポリマー溶液(J)を得た。得られたプレポリマー溶液(J)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
合成例11(プレポリマー溶液(K)の合成)
1,4−BICを496質量部、ANを1473質量部、アセトンを1841質量部、ポリオキシエチレン側鎖含有ジオールを394質量部用いた以外は、合成例10と同様の操作にて、イソシアネート基含量が0.81質量%のプレポリマー溶液(K)を得た。得られたプレポリマー溶液(K)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
合成例12(プレポリマー溶液(L)の合成)
1,4−BICを799質量部、ANを1600質量部、アセトンを2001質量部、ポリオキシエチレン側鎖含有ジオールを428質量部用いた以外は、合成例10と同様の操作にて、イソシアネート基含量が2.35質量%のプレポリマー溶液(L)を得た。得られたプレポリマー溶液(L)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
合成例13(プレポリマー溶液(M)の合成)
12MDIを676質量部、ANを1548質量部、アセトンを1936質量部、ポリオキシエチレン側鎖含有ジオールを414質量部用いた以外は、合成例10と同様の操作にて、イソシアネート基含量が0.8質量%のプレポリマー溶液(M)を得た。得られたプレポリマー溶液(M)の合成条件の詳細および性状を表1に示す。
Figure 2009063729
実施例1(水性ポリウレタン樹脂(A)の合成)
予め10℃に調整したイオン交換水1000質量部を3L容積のステンレス容器に入れ、ホモディスパー(商品名:T.K.ホモディスパー、プライミクス社製)を使用して、2000rpmの撹拌下、予め20℃に調整した親水基含有プレポリマー溶液(A)500質量部を徐々に添加して分散させた。
次いで、ヒドラジン3.85質量部を、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液19.2質量部を発熱に注意しながら徐々に加えた。なお、プレポリマー中のイソシアネート基に対する鎖伸長剤中のアミノ基の当量比(以下、鎖伸長剤の当量比と略する。)は、0.95とした。
また、ヒドラジンは、ヒドラジン一水和物(和光純薬工業株式会社製)を用いており、ヒドラジンの質量部とは、ヒドラジン一水和物に相当する(以下の実施例および比較例における、鎖伸長剤の当量比およびヒドラジンの使用量に関する記載についても同様である。)
そして、鎖伸長剤液の添加後、10〜25℃にて、2時間撹拌し、鎖伸長反応させた。さらに、ANを減圧下、留去させることにより、固形分35質量%の水性ポリウレタン樹脂(A)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(A)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
実施例2(水性ポリウレタン樹脂(B)の合成)
親水基含有プレポリマー溶液(B)を用い、鎖伸長剤として、ヒドラジン5.82質量部と、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(商品名:KBM602 信越化学工業株式会社製、Si原子含有量13.6質量%)6.00質量部とを、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液を59.1質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(B)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(B)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
実施例3(水性ポリウレタン樹脂(C)の合成)
親水基含有プレポリマー溶液(B)を用い、鎖伸長剤として、ヒドラジン7.27質量部を、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液36.4質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(C)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(C)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
実施例4(水性ポリウレタン樹脂(D)の合成)
親水基含有プレポリマー溶液(B)を用い、鎖伸長剤として、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(KBM602)30.0質量部を、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液149.9質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(D)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(D)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
実施例5(水性ポリウレタン樹脂(E)の合成)
親水基含有プレポリマー溶液(C)を用い、鎖伸長剤として、ヒドラジン11.6質量部を、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液58.0質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(E)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(E)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
実施例6(水性ポリウレタン樹脂(F)の合成)
親水基含有プレポリマー溶液(D)を用い、鎖伸長剤として、ヒドラジン4.91質量部と、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(KBM602)47.2質量部とを、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液を260.5質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(F)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(F)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
実施例7(水性ポリウレタン樹脂(G)の合成)
親水基含有プレポリマー溶液(D)を用い、鎖伸長剤として、ヒドラジン16.4質量部を、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液81.8質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(G)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(G)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
実施例8(水性ポリウレタン樹脂(H)の合成)
親水基含有プレポリマー溶液(I)を用い、鎖伸長剤として、ヒドラジン7.27質量部を、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液36.4質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(H)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(H)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
実施例9(水性ポリウレタン樹脂(I)の合成)
攪拌機、温度計、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、合成例10で合成したプレポリマー溶液(J)を500g装入し、30℃まで加温した。次いで予め20℃に調整したイオン交換水850gを徐々に添加して水性化し、ヘキサメチレンジアミン(和光純薬工業株式会社製、以下、HDAと略する。)0.85質量部と、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(KBM602)5.06質量部とを、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液を29.6質量部加えて鎖伸長した。
そして、鎖伸長剤液の添加後、10〜25℃にて、2時間撹拌し、鎖伸長反応させた。さらに、ANおよびアセトンを減圧下、留去させることにより、固形分35質量%の水性ポリウレタン樹脂(I)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(I)の合成条件の詳細および性状を表3に示す。
実施例10(水性ポリウレタン樹脂(J)の合成)
プレポリマー溶液(K)を用い、鎖伸長剤として、HDA2.4質量部と、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(KBM602)5.09質量部とを、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液を37.4質量部用いた以外は、実施例9と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(J)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(J)の合成条件の詳細および性状を表3に示す。
実施例11(水性ポリウレタン樹脂(K)の合成)
プレポリマー溶液(L)を用い、鎖伸長剤として、HDA12.3質量部と、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(KBM602)5.28質量部とを、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液を87.9質量部用いた以外は、実施例9と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(K)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(K)の合成条件の詳細および性状を表3に示す。
比較例1(水性ポリウレタン樹脂(L)の合成)
親水基含有プレポリマー溶液(E)を用い、鎖伸長剤として、ヒドラジン5.75質量部と、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン)(KBM602)5.93質量部とを、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液を58.4質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(L)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(L)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
比較例2(水性ポリウレタン樹脂(M)の合成)
親水基含有プレポリマー溶液(F)を用い、鎖伸長剤として、ヒドラジン7.38質量部を、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液36.9質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(M)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(M)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
比較例3(水性ポリウレタン樹脂(N)の合成)
親水基含有プレポリマー溶液(G)を用い、鎖伸長剤として、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(KBM602)30.2質量部を、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液151.1質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(N)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(N)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
比較例4(水性ポリウレタン樹脂(O)の合成)
親水基含有プレポリマー(H)を用い、鎖伸長剤として、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(KBM602)28.7質量部を、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液143.5質量部用いた以外は、実施例1と同様の条件にて、水性ポリウレタン樹脂(O)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(O)の合成条件の詳細および性状を表2に示す。
比較例5(水性ポリウレタン樹脂(P)の合成)
プレポリマー溶液(M)を用い、鎖伸長剤として、HDA2.35質量部と、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(KBM602)5.10質量部とを、20質量%水溶液に調製した鎖伸長剤液を37.3質量部用いた以外は、実施例9と同様の条件および操作にて、水性ポリウレタン樹脂(P)の水分散液を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂(P)の合成条件の詳細および性状を表3に示す。
物性評価
各実施例および各比較例で得られた水性ポリウレタン樹脂(以下、各水性ポリウレタン樹脂と略する。)のSi原子の濃度、機械的安定性、耐オレイン酸性、破断伸び、軟化温度、風合および触感を、以下の方法で測定した。その結果を表2に示す。
<試験サンプルの作製>
実施例1〜8、および、比較例1〜4
各水性ポリウレタン樹脂を、アセトンで脱脂したOHPフィルム上にアプリケーターを用いて塗布し、110℃で1時間乾燥することで、厚さ約60μmのフィルムを得た。その後、当該フィルムを、23℃、相対湿度55%の実験室で1週間養生した。これにより、試験サンプルを作製した。
実施例9〜11、比較例5
各水性ポリウレタン樹脂を、プラスチックトレイに入れ、90℃以上の飽和水蒸気を約1分間当てることで凝固させた。一昼夜、23℃、相対湿度55%の実験室内にて静置した後、110℃で2時間乾燥することで、厚さ約250μmのフィルムを得た。その後、当該フィルムを、23℃、相対湿度55%の実験室で1週間養生した。これにより、試験サンプルを作製した。
<Si原子の濃度(単位:質量%)>
硝酸および硫酸を用いた湿式灰化法(例えば、「分析化学便覧」、編者 社団法人 日本分析化学会、発行所 丸善株式会社、平成3年11月30日発行、ページ1292参照)により、各水性ポリウレタンの試験サンプルの有機成分を完全に分解した後、加熱し、乾固物を得た。
次いで、この乾固物に粉体形状の炭酸ナトリウムを加えて、さらに加熱し、乾固物を炭酸ナトリウムの溶融塩に溶解させた。
そして、これを放置冷却し、固化させた後、弱酸性になるまで希塩酸をゆっくり加えることにより、分析用試料を作製した(例えば、「分析化学便覧」、編者 社団法人 日本分析化学会、発行所 丸善株式会社、平成3年11月30日発行、ページ265〜266参照)。
この分析用試料を用いて、ICP発光分析装置(ICP−AES、セイコーインスツル(株)製、モデル:VISTA−PRO)にて、各水性ポリウレタン樹脂中のSi原子の濃度を測定した。
なお、表2中の「n.d.」の記載は、Si原子が含有されていないため、測定値がないことを意味している。
<機械安定性:マロン試験(単位:μg/g)>
イオン交換水で希釈した固形分5質量%の各水性ポリウレタン樹脂の水分散液の試験液を、予め#300メッシュの金網に通した後、金網に残存した樹脂100gを、機械安定性試験の専用カップに計量した。
次いで、マロン式機械安定性試験機(理学工業株式会社製)を用いて、荷重147N(15kgf)、回転数1000rpmの条件で、20分間、せん断を印加した(マロン試験)。
次いで、試験後の樹脂を#300メッシュの金網にてろ過し、その金網を110℃で1時間乾燥した。
マロン試験前後の金網の質量を測定し、金網に残存した樹脂の質量を測定した。測定した質量をもとに、各水性ポリウレタン樹脂の固形分あたりの金網への残存樹脂量に換算した。
<耐オレイン酸性(単位:%)>
各水性ポリウレタン樹脂の試験サンプルを1×10cmのサイズに切り出し、この試験サンプルの質量を測定した。次いで、23℃にてオレイン酸に7日間浸漬した。浸漬後、試験サンプルの質量測定前に、試験サンプルの表面に付着したオレイン酸を素早く拭き取った。そして、浸漬後の試験サンプルの質量を測定した。オレイン酸への浸漬前後の試験サンプルの質量から、次式にて、耐オレイン酸性(%)を計算した。
耐オレイン酸性(%)=(浸漬後の試験サンプルの質量(g)−浸漬前の試験サンプルの質量(g))/浸漬前の試験サンプルの質量×100
<軟化温度(単位:℃)>
各水性ポリウレタン樹脂の試験サンプルを、幅5mm、長さ50mmのサイズにダンベルで打ち抜いた。次いで、この試験サンプルに対して、動的粘弾性測定装置(アイティ計測制御社製、モデル:DVA−200)を用いて、引張モード、標線間長25mm、昇温速度5℃/min、測定周波数10Hzの条件で、試験サンプルの動的粘弾性を測定した。ゴムもしくは皮革状平坦領域の貯蔵弾性率が変曲する領域にて、貯蔵弾性率のそれぞれの接線の交点を求め、この温度を軟化温度と定義した。
<破断伸び(EL)(単位:%)>
各水性ポリウレタン樹脂の試験サンプルを、幅1cm、長さ10cmのサイズにダンベルで打ち抜いた。次いで、この試験サンプルに対して、引張圧縮試験機(インテスコ社製、Model205N)を用いて、23℃、引張速度300mm/min、チャック間距離50mmの条件で引張試験した。これにより、各水性ポリウレタン樹脂の破断伸び(EL)を測定した。
<風合>
各水性ポリウレタン樹脂の試験サンプルのタック(べとつき感)および触感を、それぞれ以下の評価基準にて触診により評価した。これらの結果をもとに、さらに以下の評価基準にて風合を評価した。
(風合)
○:タック、触感ともに○である。
△:タックが○、触感が△である。
×:タック、触感のいずれかが×である。
(タックの評価基準)
○:タックが認められない。
△:タックが僅かに認められる。
×:タックが認められる。
(触感の評価基準)
○:柔軟な触感である。
△:折れ曲げた際、筋がわずかに残る。
×:折れ曲げた際、すじが明確に残る。
Figure 2009063729
Figure 2009063729
なお、上記説明は、本発明の例示の実施形態として提供したが、これは単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。当該技術分野の当業者によって明らかな本発明の変形例は、後記の特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明の水性ポリウレタン樹脂は、塗膜や、人工および合成皮革を提供するために好適に用いられる。

Claims (7)

  1. イソシアネート基の総モル数に対して、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのイソシアネート基を50モル%以上の割合で含有するポリイソシアネート、高分子量ポリオール、および、親水基を含有する活性水素化合物を、少なくとも反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーと、
    鎖伸長剤と
    の反応により得られることを特徴とする、水性ポリウレタン樹脂。
  2. 前記鎖伸長剤が、アルコキシシリル基を含有する活性水素化合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の水性ポリウレタン樹脂。
  3. Si原子を0.05〜1.5質量%含有することを特徴とする、請求項1記載の水性ポリウレタン樹脂。
  4. 前記鎖伸長剤が、下記一般式(1)で示される化合物であることを特徴とする、請求項2記載の水性ポリウレタン樹脂。
    一般式(1):
    Figure 2009063729
    (式中、R1およびR2は、同一または相異なって炭素数1〜4のアルキル基を示す。R3およびR4は、同一または相異なって炭素数1〜4のアルキレン基を示す。mは、1〜3の整数を示す。)
  5. 1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが、トランス−1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを50質量%以上含有することを特徴とする、請求項1記載の水性ポリウレタン樹脂。
  6. 請求項1に記載の水性ポリウレタン樹脂から得られることを特徴とする、塗膜。
  7. 請求項1に記載の水性ポリウレタン樹脂が用いられていることを特徴とする、人工および合成皮革。
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