JP5779424B2 - 銀付調皮革様シート - Google Patents
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Description
(1)前記表面層が分子内にカルボキシル基および炭素数1〜3のオキシアルキレン繰り返し単位からなるポリオキシアルキレングリコール部位を有する自己乳化型の水分散性ポリウレタン樹脂を含む層であり、
(2)前記表面層の外表面の水分散性ポリウレタン樹脂のカルボキシル基の80モル%以上が架橋することなく残存している、
(3)該水分散性ポリウレタン樹脂の熱軟化温度が150℃以上200℃以下の範囲であり、かつ150℃における貯蔵弾性率(E’)が3.0MPa以上30.0MPa以下の範囲である、及び
(4)該表面層が1層以上の水分散性ポリウレタン樹脂と架橋剤を含む接着層を介して基材と接着されている、
を同時に満足する銀付調皮革様シートに関する。
水分散性ポリウレタン樹脂にて縦4cm×横0.5cm×厚み400μm±100μmのフィルムサンプルを作成した。サンプル厚みをマイクロメーターで測定後、動的粘弾性測定装置(DVEレオスペクトラー、(株)レオロジー社製)を用いて、周波数11Hz、昇温速度3℃/分の条件で動的粘弾性率を測定し、貯蔵弾性率および熱軟化温度を算出した。
表面を削った巾2.5cmのゴム板に接着剤を均一に塗布し、100℃で2分熱処理した後、23cm(TD)、2.5cm(MD)の銀付調皮革様シートサンプルを張り合わせて試験片を作製した。試験片を2〜4kgf/cm2の圧力でプレスし、室温にて1昼夜放置した。その後、試験片のゴム板先端部を一方のチャックに、銀付調皮革様シートの銀面先端部を他方のチャックに挟み、引張試験機にて速度100mm/分で銀面層と基材を剥離した。得られたSS曲線の平坦な部分の平均値を求めた。試験片3個の平均値をcm当たりに換算して剥離強力とした。
銀付調皮革様シートの表面に剥離強力測定用の熱可塑性ウレタン系ホットメルトテープ(サン化成製 メルコテープ BW−II)を150℃の温度で1kgf/cm2の圧力で20秒間圧着して試験片を作成した。試験片のホットメルトテープ先端部を一方のチャックに、銀付調皮革様シートの銀面先端部を他方のチャックに挟み、引張試験機にて速度100mm/分でホットメルトテープと表面樹脂層を剥離した。得られたSS曲線の平坦な部分の平均値を求めた。試験片3個の平均値をcm当たりに換算した値を二次加工性の指標とした。
下記の表面層形成用水分散性ポリウレタン樹脂水分散体を、離型紙上に100g/m2で塗布し、90℃で1分、次いで120℃で2分乾燥することにより、厚みが35μmの表面層を形成した。
ハイドランULK−190(ポリエーテル系ポリウレタン、固形分35%、DIC(株)製) 100部
ハイドランアシスターT−5(増粘剤、DIC(株)製) 1.5部
ダイラックブラウンHS−8640(茶顔料、DIC(株)製) 10部
ハイドランWLA−407(ポリエーテル系ポリウレタン、固形分45%、DIC(株)製) 100部
ハイドランアシスターT−5(増粘剤、DIC(株)製) 1.5部
ハイドランアシスターC−5(変性ポリイソシアネート系架橋剤、DIC(株)製) 10部
実施例1と同様に離型紙上に表面層を形成した後、下記の中間層形成用水分散体を80g/m2塗布し、90℃で1分、次いで120℃で2分乾燥することにより、厚みが30μmの中間層を得た。
ハイドランULK−190(ポリエーテル系ポリウレタン、固形分35%、DIC(株)製) 100部
ハイドランアシスターT−5(増粘剤、DIC(株)製) 1.5部
ハイドランアシスターC−5(変性ポリイソシアネート系架橋剤、DIC(株)製) 5部
ダイラックブラックHS−9550(黒顔料、DIC(株)製) 10部
表面層形成用水分散性ポリウレタン樹脂水分散体に、多価カルボジイミド系架橋剤を3部添加した以外は実施例1と同様にして銀付調皮革様シートを得た。表面層の外表面に存在する水分散性ポリウレタン樹脂のカルボキシル基の残存量は理論上50%であった。得られた銀付調皮革様シートは、剥離強力が2.9kg/cmで、表面層と接着層間で一部剥離が起こった。また、二次加工性評価結果が2.0kg/cmで、ホットメルトテープが表面層から剥離した。
熱軟化温度が210℃、150℃における貯蔵弾性率(E’)が40MPaの水分散性ポリウレタン樹脂を表面層形成用樹脂として使用した以外は実施例1と同様にして銀付調皮革様シートを得た。得られた銀付調皮革様シートは耐加水分解性、耐摩耗性に優れ、剥離強力は4.0kg/cmであったが、二次加工性評価結果が2.5kg/cmで、ホットメルトテープが表面層から剥離した。
熱軟化温度が140℃の水分散性ポリウレタン樹脂を表面層形成用樹脂として使用した以外は実施例1と同様にして銀付調皮革様シートを得た。得られた銀付調皮革様シートは耐加水分解性、耐光性、耐摩耗性に劣るものであった。
150℃における貯蔵弾性率(E’)が0.9MPaの水分散性ポリウレタン樹脂を表面層形成用樹脂として使用した以外は実施例1と同様にして銀付調皮革様シートを得た。得られた銀付調皮革様シートは耐加水分解性、耐光性、耐摩耗性に劣るものであった。
離型紙上に表面層形成した後に、さらにその上に同じ水分散性ポリウレタン樹脂水分散体を用いて第2の表面層を形成した。それ以降は実施例1と同様にして銀付調皮革様シートを得た。得られた銀付調皮革様シートの剥離強力は2.0kg/cmで、表面層と第2の表面層の間で剥離した。
Claims (2)
- 基材の少なくとも一方の面に表面層と1層以上の接着層を含む銀面を有する銀付調皮革様シートであって、以下の(1)〜(4)、
(1)前記表面層が分子内にカルボキシル基および炭素数1〜3のオキシアルキレン繰り返し単位からなるポリオキシアルキレングリコール部位を有する自己乳化型の水分散性ポリウレタン樹脂を含む層であり、
(2)前記表面層の外表面の水分散性ポリウレタン樹脂のカルボキシル基の80モル%以上が架橋することなく残存している、
(3)該水分散性ポリウレタン樹脂の熱軟化温度が150℃以上200℃以下の範囲であり、かつ150℃における貯蔵弾性率(E’)が3.0MPa以上30.0MPa以下の範囲である、及び
(4)該表面層が1層以上の水分散性ポリウレタン樹脂と架橋剤を含む接着層を介して基材と接着されている、
を同時に満足する銀付調皮革様シート - 前記表面層の水分散性ポリウレタン樹脂が乳化剤を含有しないことを特徴とする請求項1に記載の銀付調皮革様シート。
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JP2011145542A JP5779424B2 (ja) | 2011-06-30 | 2011-06-30 | 銀付調皮革様シート |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011145542A JP5779424B2 (ja) | 2011-06-30 | 2011-06-30 | 銀付調皮革様シート |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011145542A Active JP5779424B2 (ja) | 2011-06-30 | 2011-06-30 | 銀付調皮革様シート |
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