JP6485726B1 - 合成皮革の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明が解決しようとする課題は、有機溶剤を使用せず、かつ、架橋剤による架橋工程を必要とせず、実用上使用可能レベルの合成皮革を製造する方法を提供することである。本発明は、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層を有する合成皮革の製造方法であって、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物が、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有し、水酸基及び/又はアミノ基を有する架橋剤を含有しないものであり、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を、基材に対して、0.03〜0.5kg/mの量を塗布することにより、その硬化物層を形成することを特徴とする合成皮革の製造方法を提供するものである。

Description

本発明は、合成皮革の製造方法に関する。
ウレタン樹脂を原料とした合成皮革は、車両内装材、家具、透湿防水衣料等の製造に広く利用されている。前記ウレタン樹脂としては、ポリウレタンのN,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と略記する。)溶液を使用されることが一般的である。しかしながら、DMFは、欧州や中国での使用規制が本格化されており、その使用の低減化や無溶剤化への移行が急務となっている。
また、合成皮革は、通常、基布、中間層、及び表皮層を必須とした積層体として形成されており、その製造方法は、離型紙上に、表皮層を作製し、その上に中間層を形成し、中間層を接着剤により基布に貼り合わせるという工程を経ることが一般的であり、更に各工程において乾燥が必要であるため、プロセスが非常に煩雑であるとの問題点があった。
これに対し、これらのプロセスを省略化する方法として、例えば、離型紙上にポリウレタン樹脂溶液とポリイソシアネート架橋剤からなる混合溶液を塗布し、乾燥を行って得た皮膜の乾燥直後に基布を加熱貼着する合成皮革の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。この方法によれば、いわゆる中間層と表皮層とを兼ね備えた層を一体として形成できるためプロセスの省略化の観点から利点がある。しかしながら、架橋剤、及び、有機溶剤を必須としていることから、架橋剤の架橋工程、及び、有機溶剤の乾燥工程に時間を要し、短時間で実用上使用可能レベルの合成皮革を得ることは困難であった。
特開平7−229072号公報
本発明が解決しようとする課題は、有機溶剤を使用せず、かつ、架橋剤による架橋工程を必要とせず、実用上使用可能レベルの合成皮革を製造する方法を提供することである。
本発明は、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層を有する合成皮革の製造方法であって、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物が、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有し、水酸基及び/又はアミノ基を有する架橋剤を含有しないものであり、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を、基材に対して、0.03〜0.5kg/mの量を塗布することにより、その硬化物層を形成することを特徴とする合成皮革の製造方法を提供するものである。
本発明の合成皮革の製造方法によれば、環境対応型の無溶剤樹脂組成物を使用することから有機溶剤の乾燥工程を必要とせず、また、架橋剤を使用しないため、その架橋工程をも必要としないものであり、実用上使用可能レベルな合成皮革の製造時間の短縮化を達成できるものである。また、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層により、中間層と表皮層とを1層化せしめるため、合成皮革の製造プロセスの省力化を達成できるものである。
本発明の合成皮革の製造方法は、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層を有する合成皮革の製造方法であって、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物が、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有し、かつ、水酸基及び/又はアミノ基を有する架橋剤を含有しないものであり、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を、基材に対して、0.03〜0.5kg/mの量を塗布することによりその硬化物層を形成することを必須とするものである。
前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物は、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを必須成分として含有し、かつ、水酸基及び/又はアミノ基を有する架橋剤を含有しないものである。前記架橋剤を使用すると、架橋工程が必要となるため、合成皮革の製造時間の短縮化を達成できない。
前記架橋剤としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリルポリオール、ダイマージオール等の水酸基を有する架橋剤;エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヒドラジン、ピペラジン、ジアミノジフェニルメタン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボランジアミン等のアミノ基を有する架橋剤などが挙げられる。
前記イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとしては、例えば、ポリオール(a)とポリイソシアネート(b)との反応物を用いることができる。
前記ポリオール(a)としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記ホットメルトウレタンプレポリマー(A)と反応して良好な風合いを有する合成皮革が得られる点から、ポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシテトラメチレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオキシテトラメチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオキシテトラメチレンポリオール等を用いることができる。これらのポリエーテルポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリオール(a)の数平均分子量としては、得られる皮膜の機械的強度、及び風合いの点から、500〜10,000の範囲であることが好ましく、700〜7,000の範囲がより好ましい。なお、前記ポリオール(a)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリオール(a)には、必要に応じて、鎖伸長剤を併用しても良い。なお、本発明において、前記ウレタンプレポリマーを製造する再に、前記ポリオール(a)や前記鎖伸長剤の未反応物が組成物中に残留する可能性があるが、その未反応物は架橋剤としては考慮しない。
前記鎖伸長剤としては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、ヒドラジン等のアミノ基を有する鎖伸長剤;エチレングリコール、ジエチレンリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、サッカロース、メチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、トリメチロールプロパン等の水酸基を有する鎖伸長剤などを用いることができる。これらの鎖伸長剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(b)としては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、カルボジイミド化ジフェニルメタンポリイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂肪族または脂環式ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層により、中間層と表皮層とを1層化せしめても、優れた透明性、耐泡かみ性、風合い、及び、機械的強度が得られる点から、芳香族ポリイソシアネートを用いることが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートを用いることがより好ましい。
前記ウレタンプレポリマーの製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネート(b)の入った反応容器に、前記ポリオール(a)及び必要に応じて前記鎖伸長剤を入れ、前記ポリイソシアネート(b)の有するイソシアネート基が、前記ポリオール(a)等の有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
前記ウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する。)としては、機械的強度の点から、1.1〜5質量%の範囲が好ましく、1.5〜4質量%の範囲がより好ましい。なお、前記前記ウレタンプレポリマーのNCO%は、JISK1603−1:2007に準拠し、電位差滴定法により測定した値を示す。
本発明で用いる湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物は、前記ウレタンプレポリマーを含有し、かつ、前記架橋剤を含有しないものであるが、必要に応じて、その他の添加剤を含有してもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、ウレタン化触媒、シランカップリング剤、チキソ性付与剤、酸化防止剤、可塑剤、充填材、ワックス等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
次に、本発明の合成皮革の製造方法について説明する。
本発明の合成皮革の製造方法は、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を、基材に対し、0.03〜0.5kg/mの量にて塗布することによりその硬化物層を形成するものである。
前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の塗布量としては、0.03〜0.5kg/mの範囲であることが必須である。塗布量がこの範囲であることにより、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層により、中間層と表皮層とを1層化せしめても、優れた透明性、耐泡かみ性、風合い、及び、機械的強度を得ることができる。前記塗布量としては、これらの特性をより一層向上できる点から、0.1〜0.3kg/mの範囲が好ましく、0.1〜0.2kg/mがより好ましい。
具体的には、例えば、(i)離型基材上に、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を塗布し、次いで、該塗布面を離型基材以外の基材に貼り合わせ、その後、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を湿気硬化させることで、前記離型基材以外の基材上に湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層を形成する方法;(ii)前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を離型基材以外の基材に塗布することにより、その後、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を湿気硬化させることで、前記離型基材以外の基材上に湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層を形成する方法等が挙げられる。
前記離型基材以外の基材としては、例えば、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリウレタン繊維、アセテート繊維、レーヨン繊維、ポリ乳酸繊維、綿、麻、絹、羊毛、グラスファイバー、炭素繊維、それらの混紡繊維等による不織布、織布、編み物;前記不織布にポリウレタン樹脂等の樹脂を含浸させたもの;前記不織布に更に多孔質層を設けたもの;熱可塑性ウレタン(TPU)等の樹脂基材などを用いることができる。
前記離型基材、又は離型基材以外の基材に、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を塗布する方法としては、例えば、アプリケーター、ロールコーター、スプレーコーター、T−ダイコーター、ナイフコーター、コンマコーター等を使用する方法が挙げられる。
前記塗布後は、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の熟成(湿気硬化)を目的に、例えば、20〜80℃の温度で、0.5〜7日間アフタキュアを行ってもよい。
以上、本発明の合成皮革の製造方法によれば、環境対応型の無溶剤樹脂組成物を使用することから有機溶剤の乾燥工程を必要とせず、また、架橋剤を使用しないため、その架橋工程をも必要としないものであり、合成皮革の製造時間の短縮化を達成できるものである。また、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層により、中間層と表皮層とを1層化せしめるため、合成皮革の製造プロセスの省力化を達成できるものである。
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
[合成例1]ウレタンプレポリマー(A−1)の合成
温度計、撹拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた反応容器に、ポリオキシテトラメチレングリコール(数平均分子量;1,000)を250質量部、ポリエステルポリオール(1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸との反応物、数平均分子量;2,000)を250質量部を仕込み、減圧条件下で水分含有率が0.05質量%以下となるまで脱水した。
次いで、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを133質量部を加え、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約2時間反応させて、ウレタンプレポリマー(A−1)を得た。
[実施例1]
ウレタンプレポリマー(A−1)を110℃で溶融後、ロールコーターにセットした離型紙上に、0.2kg/mの量で塗布した後、タックのある状態でウレタン樹脂を含浸した不織布(以下、「含浸不織布」と略記する。)と貼り合わせて温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で2日間放置して合成皮革を得た。
[実施例2〜5、比較例1〜2]
塗布量、及び/又は基材を表1〜2に示す通りに変更した以外は実施例1と同様にして合成皮革を得た。
[実施例6]
ウレタンプレポリマー(A−1)を110℃で溶融後、ロールコーターにセットした熱可塑性ウレタンフィルム(以下「TPU」と略記する。)上に、0.2kg/mの量で塗布した後、温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で2日間放置して合成皮革を得た。
[比較例3]
温度計、撹拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた反応容器に、ポリオキシテトラメチレングリコール(数平均分子量;1,000)を100質量部、ポリエステルポリオール(1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、及びアジピン酸の反応物、数平均分子量;2,000)を100質量部を仕込み、減圧条件下で水分含有率が0.05質量%以下となるまで脱水した。
次いで、4,4’−キシリレンジイソシアネートを99質量部を加え、80℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約6時間反応させて、ウレタンプレポリマー(A−2)を得た。
次いで、ウレタンプレポリマー(A−2)を110℃で溶融後、ポリプロピレングリコール(数平均分子量:1,000、以下「PPG」と略記する。)を前記(A−2)100質量部に対し、20質量部となるように混合し、この混合物をロールコーターにセットした離型紙上に、0.2kg/mの量で塗布した後、タックのある状態でウレタン樹脂を含浸した含浸不織布と貼り合わせて温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で5日間放置して合成皮革を得た。
[合成皮革の外観の評価方法]
実施例、及び、比較例で得られた合成皮革の外観を目視観察し、以下のように評価した。
「○」:湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層が透明で下地基材が良く見える。
「×」:湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層が濁っている。
[風合いの評価方法]
実施例、及び、比較例で得られた合成皮革を手で揉み、以下のように評価した。
「○」:柔らかく、ボリューム感がある。
「×」:硬い、又は、ボリューム感が感じられない。
[屈曲性の評価方法]
実施例、及び、比較例で得られた合成皮革を株式会社東洋精機製作所製「MIT屈曲試験機」を使用し、常温(23℃)で10万回の屈曲試験を行い、表面に亀裂が入らなければ「○」、試験途中で亀裂が入った場合は「×」と評価した。
[剥離強度の評価方法]
実施例、及び、比較例で得られた合成皮革において、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層上に、ホットメルト布テープを130℃に5秒かけて接着した後に、テンシロン(オリエンテック株式会社製テンシロン万能試験機「RTC−1210A」)を使用して、クロスヘッド測度;200mm/分の条件で剥離強度を測定し、常態での剥離強度とした。2kg/cm以上のものは「○」、それ以外のものは「×」と評価した。
Figure 0006485726
Figure 0006485726
本発明である実施例1〜6では、有機溶剤を使用せず、かつ、架橋剤による架橋工程を必要とせず、短時間で合成皮革を製造することができた。また、得られた合成皮革は、外観、風合い、屈曲性、及び剥離強度にも優れており、実用上使用可能なレベルであった。
一方、比較例1は、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の塗布量が、本発明で規定する範囲を下回る態様であるが、ボリューム感不足であり、実用上使用可能なレベルの合成皮革を得ることができなかった。
比較例2は、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の塗布量が、本発明で規定する範囲を超える態様であるが、風合いが硬くなり、剥離強度も低く、実用上使用可能なレベルの合成皮革を得ることができなかった。
比較例3は、水酸基を有する架橋剤を含有する湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を用いた態様であるが、架橋剤の架橋反応に時間がかかり、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物のエージング時間に5日間を要した。

Claims (2)

  1. 湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層を有する合成皮革の製造方法であって、
    前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物が、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有し、かつ、水酸基及び/又はアミノ基を有する架橋剤を含有しないものであり、
    前記イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーが、ジフェニルメタンジイソシアネートを原料とするものであり、かつ、水酸基含有(メタ)アクリレートを原料としないものであり、
    前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を、基材に対して、0.03〜0.5kg/mの量を塗布することにより、その硬化物層を形成することを特徴とする合成皮革の製造方法。
  2. (i)離型基材上に、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を塗布し、次いで、該塗布面を離型基材以外の基材に貼り合わせること、又は、(ii)前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を離型基材以外の基材に塗布すること、により湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層を形成する請求項1記載の合成皮革の製造方法。
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