JPWO2009051127A1 - 低糖質発酵飲料及びその製造方法 - Google Patents

低糖質発酵飲料及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

濃醇さやうま味をもちつつ、後味のキレの悪さを低減させた発酵飲料を提供することを目的とする。発酵飲料中の原麦汁エキスおよび糖質をそれぞれ特定の範囲に調整することにより、濃醇さやうま味を保ちながら、糖質由来の後味のキレの悪さを低減させた発酵飲料を提供する。

Description

本発明は、発酵飲料及びその製造方法に関し、さらに詳細には、原麦汁エキス値により表される濃醇さやうま味を保持しつつ、糖質を低下させて糖質による後味のキレの悪さを低減させることにより香味を向上させた麦芽発酵飲料及びその製造方法に関する。
近年の消費者の嗜好の多様化にともなって、様々な香味特徴をもつ麦芽発酵飲料であるビールテイスト飲料の開発が望まれている。一方で、消費者の健康志向が高まる中、ビールや発泡酒などのビールテイスト飲料といった嗜好性アルコール飲料においても低カロリーや低糖質といった商品の需要が高まっている。具体例としては、ライトビールや、カロリーカットタイプあるいは糖質カットタイプのビールテイスト飲料などの様々なタイプのビールテイスト飲料の需要が高まってきている。これらのカロリーカットタイプ、糖質カットタイプといったいわゆるカットタイプの機能系ビールテイスト飲料では、多くの場合、ビールテイスト飲料自体の濃度が通常のビールよりも薄いことが多く、しばしばボディー感や香味が不十分である。また、カットタイプの飲料では、通常、原麦汁エキスを低くするため、含有される各成分のバランスが崩れることによって香味バランスが崩れるなど、香味の点で消費者に満足のいくようなうま味をだすことが困難であった。カットタイプの飲料では、糖質もしくはカロリーを低くするために、容易に考えられる手段として、炭酸水などによる希釈がしばしば行われるが、そのような希釈による方法では、成分バランスをコントロールしづらいため、香味の向上手段としては限界があった。
特許文献1には、発酵原液又は発酵液中の資化性糖に占める三糖類の割合を低く調整して発酵工程中に残存する未資化の糖が三糖類主体とならないようにすることにより、残糖感が無く、かつ硫化水素由来のオフフレーバーの少ない発酵飲料を製造することが開示されている。この方法は、発酵時の資化速度を速く保つことにより、硫化水素由来のオフフレーバーの発生を防止するとともに、残糖量を減少させる方法である。このように、特許文献1は、硫化水素由来のオフフレーバーによる発酵飲料の香味の低下防止について提案している。しかし、特許文献1は、麦芽飲料の濃醇なうま味については言及していない。
特許文献2には、糖質を可能な限り低減しつつもビール様の香味を豊富に含む嗜好性の高い発酵飲料、特に低糖質及び/又は低カロリービールテイスト発酵飲料を提供するための製法が提案されている。この製法では、発酵工程で酵母に資化される糖成分を多く含む糖シロップと、窒素源としてのとうもろこしタンパク分解物とを原料として用いることにより、芳香成分の指標となる酢酸イソアミルを豊富に含む発酵飲料が製造される。特許文献2の製法は、この酢酸イソアミルを生じさせるのに十分なロイシン又はロイシン残基を含むアミノ酸源としてとうもろこしタンパク分解物を使用することを特徴としている。しかし、特許文献2には、原麦汁エキスに対する糖質の割合を低くすることにより濃醇でかつうま味のある発酵飲料を製造することについては言及されていない。
特許文献3には、高発酵度ビールの製造方法として、糖化酵素を固定化した担体を用い、これを発酵工程において麦汁発酵液と接触させることを特徴とする高発酵度ビールの製造方法が記載されている。また特許文献4には、麦芽由来のジアスターゼを予め調整し、それら糖化酵素を発酵工程にて作用させることを特徴とする高発酵度ビールの製造方法が記載されている。しかしながら、特許文献3にも特許文献4にも、原麦汁エキスに対する糖質の割合を低くすることにより濃醇でうま味のある発酵飲料を製造することについては言及されていない。
国際公開WO2006/059571号公報 特開2006−325561号公報 特開平6−98749号公報 特開昭62−58983号公報
本発明は、濃醇さやうま味をもちつつ、後味のキレの悪さを低減させた発酵飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、まず、発酵飲料の濃醇さや後味のキレについて鋭意検討した結果、発酵飲料において、原麦汁エキスと糖質とをそれぞれ特定の値に調整することにより、原麦汁エキス由来の濃醇さやうま味を保ちつつ、糖質を低下させて糖質による後味のキレの悪さを低減させることが可能であることを見出した。
糖質はしばしばビールのキレを悪くし、後味に残る傾向がある。特に、原麦汁エキスが低いビールは、糖質の影響を受け易く、後味のキレが悪くなりがちである。したがって、ビール中の糖質を低下させるために、しばしばビールの希釈が行なわれる。しかし、このようなやり方では、原麦汁エキスも低下するため、ビールの濃醇さが失われる傾向があった。これを解決するためには単に希釈するのではなく、原麦汁エキスに対する糖質の割合を変えることが必要となる。
本発明者らは、ビールテイスト飲料中の原麦汁エキスに対する糖質の割合を変える手段について鋭意検討した結果、麦汁中の成分組成を変化させることにより発酵後のビールテイスト飲料の原麦汁エキスに対する糖質の割合を変化させることができることを見出した。これにより、原麦汁エキスにより表される濃醇さやうま味を保ちながら、糖質由来の後味のキレの悪さを低減させることができ、香味が格段に向上したビールテイスト飲料を得ることができた。詳細には、発酵飲料中の原麦汁エキスを6.0重量%以上とし、かつ糖質を0.7 g/100ml以下とすることにより、発酵飲料の濃醇さやうま味を保ちながら、糖質由来の後味のキレの悪さを低減させた発酵飲料を製造することに成功した。
本発明は、濃醇さの指標である原麦汁エキス値を高く維持すると共に、後味のキレの良さも併せ持つ発酵飲料、特にビールテイスト飲料を提供するものである。本発明の内容は下記の通りである。
1. 原麦汁エキスが6.0重量%以上であり、糖質が0.7 g/100ml以下である発酵飲料。
2. 原麦汁エキスが6.2重量%以上であり、糖質が0.5 g/100ml以下である上記1に記載の発酵飲料。
3. 原麦汁エキスが6.7重量%以下である上記1または2に記載の発酵飲料。
4. 原麦汁エキスが6.5重量%以下である上記3に記載の発酵飲料。
5. 糖質が0.3g/100ml以下である上記1〜4のいずれかに記載の発酵飲料。
6. 原料麦芽の一部として、高温高圧水蒸気処理を行った麦芽穀皮を使用することを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の発酵飲料。
7. 原料麦芽の一部として、EBCカラー20から400の範囲内である色麦芽を使用することを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の発酵飲料。
8. 発酵飲料がビールテイスト飲料であることを特徴とする上記1〜7のいずれかに記載の発酵飲料。
9. 発酵飲料が発泡酒である上記8に記載の発酵飲料。
10. 少なくとも、水、麦芽、糖類、ホップ、酵素剤、および酵母増殖発酵助剤を使用して製造される上記1〜9のいずれかに記載の発酵飲料。
11. 原料が、水、麦芽、糖類、ホップ、酵素剤、および酵母増殖発酵助剤である上記1〜9のいずれかに記載の発酵飲料。
12. 原料が、水、麦芽、糖類、ホップ、および酵素剤である上記1〜9のいずれかに記載の発酵飲料。
13. 少なくとも原料麦芽と水とを含む液を準備する工程、
この液に糖化酵素を添加し、原料麦芽由来の糖質を糖化酵素によって資化性の高い糖質に変換して糖化液を得る工程、
得られた糖化液に、資化性の高い糖類をさらに添加して発酵原液を得る工程、及び
得られた発酵原液を発酵させる工程、
を含む上記1〜12のいずれかに記載の発酵飲料の製造方法。
14. 水を除く発酵原液中の、資化性の高い糖類の比率が、75重量%以上95重量%以下である上記13に記載の発酵飲料の製造方法。
15. 資化性の高い糖類が、スクロース、フルクトース、グルコース、マルトース、マルチュロースおよびトレハルロースからなる群から選択される1以上の糖類である上記13又は14に記載の製造方法。
16. 資化性の高い糖類が、純度の高いマルトース又は純度の高いスクロースである上記15に記載の製造方法。
17. 原料麦芽が、原料麦芽の重量に基づいて、高温高圧水蒸気処理を行った麦芽穀皮を0.5〜15重量%含むことを特徴とする上記13〜16のいずれかに記載の製造方法。
18. 原料麦芽が、原料麦芽の重量に基づいて、EBCカラー20から400の範囲内である色麦芽を0.5〜60重量%含むことを特徴とする上記13〜16のいずれかに記載の製造方法。
19. 少なくとも原料麦芽と水とを含む液を準備する工程が、少なくとも原料麦芽と水とを含む液を高温高圧処理することを含む上記13〜18のいずれかに記載の製造方法。
20. 前記高温高圧処理における温度範囲が、100℃から150℃である上記19に記載の製造方法。
本発明によれば、原麦汁エキスを維持することにより麦汁由来の濃醇さとうま味を保ち、しかも、糖質を極限まで低減させた低カロリーのビールテイスト飲料を提供できる。
(原麦汁エキス)
一般に原麦汁エキスは、アルコールとエキスという2つのパラメーターから計算されるビールの濃醇さを表す概念である(醸造物の成分、184ページ、編集・発行(財)日本醸造協会)。原麦汁エキスは、そのビール製造時に用いられる麦汁濃度(糖質を添加する場合は糖質濃度を含む)の推定値と言える。原麦汁エキスは、国際法として公定されているSCABA(Servo Chem Automatic Beer Analyzer)法にしたがって測定することができる。
原麦汁エキスを一定値以上にすることにより、濃醇でうま味のある発酵飲料が得られる。発酵飲料中の糖質を低下させるために、発酵液を希釈するという従来の方法では、糖質だけではなく原麦汁エキスも低下してしまうため、本発明に必要とされる糖質と原麦汁エキスとの特定の比率を得ることは難しい。
(糖質)
本発明でいう糖質とは、食品の栄養表示基準(平成15年厚生労働省告示第176号)に基づく糖質をいう。具体的には、糖質は、食品から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分、及び水分を除いたものをいう。また、食品中の糖質の量は、当該食品の重量から、たんぱく質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量を控除することにより算定される。この場合に、たんぱく質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量は、栄養表示基準に掲げる方法により測定する。具体的には、たんぱく質の量は窒素定量換算法で測定し、脂質の量はエーテル抽出法、クロロホルム・メタノール混液抽出法、ゲルベル法、酸分解法またはレーゼゴットリーブ法で測定し、食物繊維の量は高速液体クロマトグラフ法またはプロスキー法で測定し、灰分の量は酢酸マグネシウム添加灰化法、直接灰化法または硫酸添加灰化法で測定し、水分の量はカールフィッシャー法、乾燥助剤法、減圧過熱乾燥法、常圧加熱乾燥法またはプラスチックフィルム法で測定する。
(原麦汁エキスと糖質濃度の調整)
本発明にける発酵飲料、好ましくはビールテイスト飲料は、原麦汁エキスが6.0重量%以上、好ましくは6.2重量%以上であり、かつ糖質を0.7g/100ml以下、好ましくは0.5g/100ml以下、更に好ましくは0.4g/100ml以下、最も好ましくは0.3g/100ml以下の濃度で含有するものである。原麦汁エキスに特に上限はないが、一般には、8.0重量%以下、好ましくは、7.0重量%以下、更に好ましくは6.7重量%以下、最も好ましくは6.5重量%以下程度である。
上記の特定の範囲の原麦汁エキス値と糖質の濃度とを有する発酵飲料を製造するために、本発明では、(1)発酵原液に含まれる糖質の糖組成を選択して発酵度を高めるか、(2)糖質以外の水溶性食物繊維などのエキス調整剤を添加することによって原麦汁エキスを維持しつつ糖質を低下させるか、(3)麦芽などの穀物原料からのエキス分の抽出量を増大させる方法があげられる。又はこれら(1)〜(3)を併用することもできる。以下に、(1)〜(3)のそれぞれについて詳しく説明する。
(1)発酵原液に含まれる糖質の糖組成を選択して発酵度を高める方法
発酵原液に含まれる糖質の糖組成を選択する方法としては、A)原料麦芽など穀物由来の糖質を糖化酵素によって資化性の高い糖質に変換する方法や、B)仕込液に資化性の高い糖類を混合する方法、などがあげられる。本発明の特定の比率の原麦汁エキスと糖質濃度とを有する発酵飲料を得るためには、A)とB)を併用することが好適である。
(1)−A 原料麦芽など穀物由来の糖質を糖化酵素によって資化性の高い糖質に変換する方法
(穀物原料)
本発明において、発酵に供する仕込液の原料となる穀物としては、麦芽または大麦などの麦、コーン、米、そば、ソルガム、粟、ひえ、ならびに大豆やエンドウといった豆類があげられる。必要に応じてこれらの分画物や脱臭処理及び/又は酵素処理品を用いることもできる。
(酵素処理)
発酵後の酒類に含まれる糖質の量を調整するためには発酵度を高めることが有力な手段となりうる。発酵度を高めるためには、穀物原料を糖化する際に、糖化酵素を用いることが有用である。糖化酵素としては特に限定されるものではないが、例えば、アミログルコシダーゼ、プルラナーゼ、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼなどがあげられる。中でも、デキストリンなどの非資化性糖を資化性糖に分解できるものが好ましい。糖化の際の温度や時間などは、上述した酵素の活性をうまく活用できる条件であればよく、特に限定されるものではない。
本発明において酵素剤とは、酵素を主成分とする組成物をいい、必要により、各種pH調整剤や賦形剤などの成分を含む。酵素単独の場合もここでは酵素剤と称す。また、酵素とその他の成分をあらかじめ混合して用いる場合もあるが、工程上、これらを別々に添加する場合もここでは酵素剤と称する。酵素処理後に得られる糖化液は、常法により、濾過して用いることが好ましい。
(1)−B 仕込液に資化性の高い糖類を混合する方法
特にビールテイスト飲料において、本発明における課題を解決するためには、発酵度をより高める必要がある。この場合、純度の高い資化性糖を添加して発酵原液とすることにより、発酵度を上げることができる。また、上述の酵素処理により得られた糖化液に純度の高い資化性糖を添加することにより、さらに発酵度を上げることもできる。
(資化性の高い糖類)
資化性の高い糖類としては、スクロース、フルクトース、グルコース、マルトース、マルチュロース、トレハルロースなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。一般に大量に流通しているもので、安価であるものが使用しやすいことを考慮すると、スクロース、フルクトース、グルコース、マルトースが好ましく、中でも、純度の高いマルトース又は純度の高いスクロースが望ましい。本発明における純度の高い、もしくは高純度とは、上述の資化性糖が、水を除く資化性糖原料全体に対して90重量%以上含まれるもののことをいう。好ましくは95重量%以上であり、さらに好ましくは99重量%以上である。またそれらの糖類の性状は、特に限定されず、例えば、粉末状でも液糖の状態でもよい。
本発明では、水を除く発酵原液中の、資化性の高い糖類の比率が、75〜95重量%の割合となるように、資化性の高い糖類を混合することが望ましい。好ましくは80〜90重量%、さらに好ましくは80〜85重量%である。
(発酵原液)
本発明において、上記方法により、糖質の糖組成を選択して発酵原液を調整するが、発酵原液の種類としては、ビールテイスト飲料用のビール用麦汁、発泡酒用麦汁または非麦芽発酵原液、果実醸造酒における果実汁、穀物醸造酒における穀物抽出液などを用いることができる。
さらに、必要に応じて、例えばホップを添加してもよい。得られた発酵原液を、発酵工程、貯酒工程、濾過工程、容器詰め、殺菌工程などの通常の工程に付すことにより、発酵飲料を得ることができる。
(ホップ)
ホップは、本発明の発酵飲料がビールテイスト飲料である場合に使用される。ホップは、ビール等の製造に通常使用される通常のペレットホップ、粉末ホップ、ホップエキスを香味に応じて適宜選択して使用することができる。また、イソ化ホップ、ヘキサホップ、テトラホップなどのホップ加工品を用いてもよい。
(酵母)
発酵工程では酵母が用いられる。酵母の種類は特に限定されるものではないが、ビールテイスト飲料を製造する場合に関しては、ビールテイスト飲料の醸造に適したビール酵母が好ましい。本発明で用いる酵母は、製造すべき発酵飲料の種類、目的とする香味や発酵条件などを考慮して自由に選択できる。例えばWeihenstephan-34株など、市販のビール酵母を用いることができる。酵母は、酵母懸濁液のまま発酵原液に添加しても良いし、遠心、あるいは沈降により、酵母を濃縮してスラリー状として発酵原液に添加しても良い。また、遠心により、完全に上澄みを取り除いてから添加しても良い。酵母の発酵原液への添加量は適宜設定できるが、例えば、5×106cells/ml 〜1×108 cells/ml程度である。本発明は発酵方法を選ばない。例えばビールテイスト飲料の場合、通常のビールや発泡酒の発酵温度である8〜25℃で、1週間から10日発酵させることができる。発酵中の昇温、降温、加圧などについても、特に制限はない。
(酵母増殖発酵助剤)
一方、本発明において、原料として、例えば、分画したコーンを用いた場合など、酵母による発酵が充分に進まない場合には、酵母増殖発酵助剤を用いることができる。酵母増殖発酵助剤は、一般に知られているもの、例えば、酵母エキス、米や麦などの糠成分、ビタミン、ミネラル剤などを単独または組み合わせて適量使用することができる。中でも酵母エキスが好適に用いられる。酵母エキスは窒素源としても作用する。さらに酵母増殖発酵助剤の窒素源として、通常の醸造で使用されている植物由来のタンパク質およびその分解物、あるいはペプチド等を使用することができる。これらのタンパク質およびその分解物、ペプチドの由来となる植物としては、例えば、大豆、えんどう豆、コーン、小麦、大麦、などがあげられるが特に限定されるものではない。また、タンパク質およびその分解物、あるいはペプチドのうちのいずれを用いてもよく、特に限定されるものではない。その使用量は、酵母が盛んに発酵する範囲であれば特に限定されない。これら窒素源は発酵前の原料麦芽などの原料に混合してもよいし、発酵原液を製造する際に添加しても良いし、また、発酵中に添加してもよい。
(その他の原料)
本発明においては、酒税法上の制約に応じて、必要であれば、色素や泡形成剤、香料、などを添加することができる。色素はビール様の色を飲料に与えるために使用するものであり、カラメル色素などの色素をビール中にビール様の色彩を呈する量添加することができる。ビール様の泡を形成させるため、大豆サポニン、キラヤサポニン等の植物抽出サポニン系物質、牛血清アルブミン等のタンパク質系物質などを適宜使用することができる。ビール様の風味付けのためにビール風味を有する香料を適量使用することができる。
(酵母増殖発酵助剤およびその他の原料の非使用によるメリット)
上述した酵母増殖発酵助剤及び/又は「その他の原料」を使用する場合は、むやみに原料種類を増やすと、当然ながら製造現場での原料管理が煩雑になるなどの弊害が生じる可能性が高い。酵母増殖発酵助剤や「その他の原料」の使用量または必要な種類を低減させ、製造工程をシンプルにすることが可能であれば、酒類メーカーにとってコスト面から利点がある。また、酵母増殖発酵助剤や「その他の原料」の使用量や種類が少なければ、飲料中の麦芽のテイストがマスクされにくいから、例えば麦芽の使用量が少ない発泡酒などのビールテイスト飲料の場合であっても麦芽のテイストをより自然に味わうことができる飲料となり、消費者にとってもメリットがある。したがって、これらの酵母増殖発酵助剤や「その他の原料」の使用量もしくは必要な種類を低減させることができれば、酒類メーカー、消費者ともに利益を得ることができるといえる。しかし、一方で、単純に原料の使用量や必要な種類を低減させた場合、発酵飲料の種類によっては、発酵飲料の香味が著しく低下するだけでなく、発酵が良好に進行しないような事態が生じる可能性があり、良好な香味の製品を安定して生産することが困難になる可能性もあるから、原料の使用量や種類は、製造する発酵飲料の種類などに応じて適宜設定すべきである。
本発明の技術を用いれば、例えば発泡酒醸造の場合、主な原料である麦芽の成分を有効に利用することが可能となるため、添加が必要なその他の原料を最小限とすることが可能となる。その場合、例えば、水、麦芽、糖類、ホップ、酵素剤などの主な原料のみでも、また、それらに酵母増殖発酵助剤(酵母エキスなど)を加える程度であっても、香味の良好なビールテイスト飲料を得ることができる。従って、本発明の技術によれば、原料の必要量や使用する種類を少なくすることができる。
(発酵飲料)
本発明における発酵飲料としては、その原料や製法によって、穀物醸造酒及び果実醸造酒等があげられるが、発酵飲料であればどのような酒類でも良く、特に限定されるものではない。つまり、本発明の発酵飲料は、酵母による発酵工程を経て製造される飲料を全て包含する。例えば、発泡酒、ビール、低アルコール発酵飲料(例えばアルコール分1%未満の発酵飲料)、雑酒、リキュール類、スピリッツ類が挙げられる。本発明でいうビールテイスト飲料とは、炭素源、窒素源、ホップ類などを原料とし、酵母で発酵させた飲料であって、ビールのような風味を有するものをいう。ビールテイスト飲料としては、例えば、発泡酒、ビール、雑酒、リキュール類、スピリッツ類、低アルコール発酵飲料(例えばアルコール分1%未満の麦芽発酵飲料)などが挙げられる。本発明はビールテイスト飲料の製法に適している。酒税法上の名称においてビール、発泡酒、リキュール類、その他雑酒などの多様な呼び名の酒類が存在するが、全てのビールテイスト飲料に適用することが可能であり、特に限定されるものではない。
本発明の発酵飲料のアルコール分は特に限定されないが、1〜15%(v/v)であることが望ましい。特にビールや発泡酒といったビールテイスト飲料として消費者に好んで飲用されるアルコール飲料と同程度のアルコール濃度、すなわち、1〜6%(v/v)の範囲であることが望ましいが特に限定されるものではない。
(容器)
また、得られた発酵飲料を、通常の発酵飲料と同様、ビン、缶、樽、またはペットボトル等の密封容器に充填して、容器入り飲料とすることができる。
(2)糖質以外の水溶性食物繊維などのエキス調整剤を添加することによって原麦汁エキスを維持しつつ糖質を低下させる方法
この方法は、低糖質で低エキスの発酵飲料の製造工程のいずれかの工程で水溶性食物繊維やアルコールといったエキス調整剤を添加する方法である。例えば、通常の発泡酒等を希釈したものに対して、水溶性食物繊維を添加することができる。
(エキス調整剤)
糖質ではないエキス調整剤として、例えば、水溶性食物繊維、アルコールなどがあげられる。本発明においては、エキス調整剤中に糖質を極力含まないことが望ましい。
(水溶性食物繊維)
本発明における水溶性食物繊維とは、水に溶解し、且つ、酵母に資化されないまたは資化されにくい性質をもつ食物繊維をいう。例えば、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、ガラクトマンナン、水溶性トウモロコシ繊維などが挙げられる。これらは市販品として購入することができる。市販品の水溶性食物繊維の場合、主成分の含量は、各種含量のグレードのものがある。主成分以外の成分としては、資化性糖や主成分の分解物などが含まれる。水溶性食物繊維の性状としては、特に限定されるものではなく、粉末状でも液糖の状態でもよい。水溶性食物繊維を含む副原料としては、水溶性食物繊維の含量が固形分換算重量で80%以上、好ましくは90%以上の原料を用いることが好ましい。添加時期は、発酵工程の前または後のいずれでもいいが、水溶性食物繊維の添加により発酵不良が懸念される場合には、発酵後に純度の高い水溶性食物繊維を添加することが好ましい。
(難消化性デキストリン)
本発明において、水溶性食物繊維として、難消化性デキストリンを好適に用いることができる。難消化性デキストリンは、加熱処理したデンプンをアミラーゼで加水分解し、未分解物より難消化性成分を分取して脱塩、脱色して得ることが出来る。市販の難消化性デキストリンとして、パインファイバーC(松谷化学工業)などがある。当該物質の生理作用として、整腸作用や血糖値上昇抑制作用などが動物実験で確認されている〔伊藤、月間フードケミカル、9 、7 8 〜 8 3 、( 1 9 9 0 ) 〕。本発明には水溶性で難消化性のデキストリンを使用でき、これらの市販品の使用が便利である。
本発明において、水溶性食物繊維を含む副原料としては、難消化性デキストリンの含量が固形分換算重量で80%以上、好ましくは90%以上の原料を用いることが好ましい。難消化性デキストリンなど水溶性食物繊維を含む副原料の添加量は、最終製品に求める健康感やコク味の設計に基づいて、適宜設定することができる。また、水溶性食物繊維として、難消化性デキストリンの加水分解物を用いてもよい。この場合、当該加水分解物は、酵母に資化されないまたは資化されにくい性質を保持している必要がある。
(エキス調整剤としてのアルコール)
アルコールとしては、例えば、スピリッツ類があげられる。ここでいうスピリッツとは、蒸留によってアルコール分を精製したものをいう。このとき、原料や製法によって、様々な呼び名のスピリッツ類が存在するが、特に限定されるものではない。スピリッツの原料としては、小麦、大麦、コーン、サトウキビなどがあげられるが、特に限定されるものではない。また、蒸留方式としては単式蒸留、連続式蒸留などの方法があるが、特に限定されるものではない。
(3)麦芽など穀物原料からのエキス分の抽出量を増大させる方法
麦芽など穀物原料由来のエキス分を増大させる幾つかの方法をとることができる。例えば、a)高温高圧水蒸気処理を行った麦芽穀皮を使用する、b)色麦芽を使用する、c)麦芽由来の成分の抽出を高温高圧下で行う、などの方法を単独でまたは並行して行なうことができる。
a)高温高圧水蒸気処理を行った麦芽穀皮
発酵飲料中のエキス分を増大させる方法として、高温高圧水処理を行った麦芽穀皮を用いることができる。通常の醸造では単に穀皮として熱水に抽出されないような麦芽穀皮の成分を、予め麦芽穀皮を高温高圧水蒸気処理に付すことによって、熱水に抽出されやすい成分に変化させることができる。この熱水に抽出されやすい成分を含む高温高圧水蒸気処理済の麦芽穀皮を用いることにより、発酵飲料中のエキス分を増大させることができる。高温高圧水蒸気処理に付す麦芽穀皮としては、当業者に周知の乾式粉砕機と篩を用いて得た麦芽穀皮画分を用いることができる。
高温高圧水蒸気処理における温度条件としては、コゲ臭がなく、芳ばしい香味の加工品が得られることから、好ましくは160〜220℃、更に好ましくは180〜200℃の温度を用いることができる。圧力条件は、コゲ臭がなく、芳ばしい香味の加工品が得られることから、0.5〜2.4MPaが望ましい。処理時間は特に限定されないが、好ましくは30〜600秒、更に好ましくは40〜180秒間の範囲で適宜設定することができる。
高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮の使用量は、発泡酒の香味設計上可能な量であれば特に限定されないが、好ましくは、0.5〜15重量%、さらに好ましくは1〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%程度使用することができる。高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮を原料の一部として使用することによって、通常の醸造では単に穀皮として熱水に抽出されないような麦芽穀皮の成分の一部を抽出されやすい成分に変化させ、麦芽穀皮の成分を発酵に供する糖液中に抽出させることが可能である。
b)色麦芽
発酵飲料中のエキス分を増大させる方法として、発泡酒原料である麦芽の一部に、色麦芽を使用しても良い。色麦芽を使用すると、通常の発泡酒醸造に使用される麦芽のみを使用する場合と比較して、糖質ではないエキス成分の抽出量の増大が見込まれる。色麦芽の使用量は、当該発泡酒の香味設計上可能な量であれば特に限定されるものではないが、好ましくは原料として使用する麦芽の0.5〜60重量%、より好ましくは10〜60重量%、さらに好ましくは20〜50重量%程度用いることができる。このときの色麦芽としては、特に限定はしないが、メラノイジン麦芽、カラメル麦芽、ロースト麦芽、チョコレート麦芽、クリスタル麦芽、黒麦芽などを用いることができ、当業者に周知の色を表すパラメーターであるEBCカラーが20〜400の範囲内のものが好ましい。これらの色麦芽は通常の麦芽を加熱処理することにより得ることができるが、市販品を用いても良い。
c)高温高圧抽出処理
発酵飲料中のエキス分を増大させる方法として、糖化工程や発酵工程の前に、高温高圧下で麦芽を処理して麦芽由来の成分を液中に抽出させる方法が挙げられる。この場合の温度は、100℃以上であれば特に限定されないが、好ましくは100〜150℃、更に好ましくは120〜140℃である。150℃を超えると、麦芽成分の濃度や反応時間によっては、コゲによる香味の低下が認められ、好ましくない香味が付与される場合がある。120℃〜140℃の温度範囲は、麦芽成分の効果的な抽出を行うことができるので、好ましい。圧力条件は特に限定するものではないが、0.1〜0.3MPaが望ましい。この範囲であれば、コゲ臭が少なく、適度なメイラード反応およびカラメル反応による芳ばしい香味を得ることができる。また、処理時間は特に限定するものではないが、5〜90分間程度が好ましく、さらに好ましくは10〜60分間の範囲で適宜設定することができる。
以下に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
参考例1 ビールテイスト飲料の香味に与える原麦汁エキス値の影響
本参考例では、ビールテイスト飲料の例として、通常の発泡酒を用いて、ビールテイスト飲料の香味に対する原麦汁エキス値の影響についての評価を行った。具体的には、通常の発泡酒(MDゴールデンドライ(商品名)、サントリー(株)、原麦汁エキス12.0重量%、糖質3.3g、アルコール分6.0容量%)を炭酸水にて希釈し、炭酸の濃度を合わせながら原麦汁エキスを段階的に調整したサンプルを作成した。作成したサンプルの濃醇さと後味のキレについて、訓練された官能パネラー20人による官能評価を行なった。
官能評価は、濃醇さ、キレを感知したときの強度を1、2、3、4の4段階で評価することによって行い、パネラー全員の評価結果を集計し、その平均値が1以上2未満の場合を×、2以上3未満の場合を△、3以上の場合を○と表現し3段階評価にて最終評価とした。なお原麦汁エキスおよび糖質の測定は、当業者に周知の方法にて行った。なお、原麦汁エキスの測定は国際法として公定されているSCABA(Servo Chem Automatic Beer Analyzer)法に拠った。また糖質の測定は、栄養表示基準(平成15年厚生労働省告示第176号)による計算式を用いた。
結果を下記の表1に示す。
Figure 2009051127
参考例1の実験により、炭酸の濃度を変化させずに原麦汁エキスを変化させた場合のビールテイスト飲料の香味に関する知見が得られた。この場合、原麦汁エキスを変化させる方法として、単純に炭酸水で希釈したのみであるので、原麦汁エキスを低くするに従って糖質も同様に希釈されていくこととなる。希釈によって原麦汁エキスを低減させることによって当該飲料の濃醇さが低減しており、原麦汁エキス6.0重量%より低い濃度では、濃醇さは著しく減少することが明らかになった。また、この結果から、原麦汁エキス6.2重量%以上であることが特に好ましいことが判明した。
参考例2 ビールテイスト飲料の香味に与える糖質の影響(その1)
参考例2では、ビールテイスト飲料の香味に与える糖質の影響についての評価を行なった。ビールテイスト飲料の一例として通常の発泡酒を用い、糖質の値とビールテイスト飲料の香味評価を行った例を示す。具体的には、通常の発泡酒(MDゴールデンドライ(商品名)、サントリー(株)、原麦汁エキス12.0、糖質3.3g、アルコール分6.0容量%)を炭酸水にて希釈し、炭酸の濃度を合わせながら原麦汁エキスを段階的に調整したサンプルを作成した。各サンプルについて官能評価を行った。官能評価、原麦汁エキスおよび糖質の測定は、参考例1に記載の方法で行った。結果を表2に示す。
Figure 2009051127
参考例2の実験により炭酸の濃度を変化させずに糖質の量を変化させた場合のビールテイスト飲料の香味に関する知見が得られた。この場合、糖質を変化させる方法として、単純に希釈したのみであるので、糖質の量を低くするに従って原麦汁エキスも同様に希釈されていくこととなった。希釈によって糖質を低減させることによって当該飲料の後味のキレが向上しており、キレの評価値は糖質0.7g/100mlより高い濃度では著しく減少した。また、この結果から、糖質0.5g/100ml以下が好ましいキレを示すことが判った。
参考例3 ビールテイスト飲料の香味に与える糖質の影響(その2)
さらに詳細にビールテイスト飲料の香味に与える糖質の影響を評価するために、本参考例では、アルコール濃度が一定となる条件で、ビールテイスト飲料の香味に与える糖質の影響を検討した。酒税法で定められた酒類の定義は、アルコール分1%以上を含んでいる飲料とされている。ここでは、酒類における後味のキレに与える糖質の影響をなるべく正確に把握するために、通常の発泡酒をアルコール1%に希釈した後、アルコールの濃度を1%に一定に保ちながら香味を評価するという工夫をした。
ビールテイスト飲料の一例として通常の発泡酒をアルコール分1%になるように希釈したサンプルを用いて、糖質の値に対するビールテイスト飲料の香味の評価を行った例を示す。具体的には、通常の発泡酒(MDゴールデンドライ(商品名)、サントリー(株)、原麦汁エキス12.0重量%、糖質3.3g、アルコール分6.0容量%)を炭酸水にてアルコール分1%になるように希釈し、その後、1%アルコール分を含む炭酸水を用いて、アルコールおよび炭酸の濃度を合わせながら原麦汁エキスを段階的に調整したサンプルを作成した。各サンプルについて官能評価を行った。官能評価、原麦汁エキスおよび糖質の測定は、参考例1に記載の方法で行った。結果を表3に示す。
Figure 2009051127
ビールテイスト飲料の香味に与える糖質の影響を評価した結果、特に糖質0.5g/100ml以下で後味に残るキレの悪さが改善されることが確認された。
参考例1〜3の結果から、本発明の課題である、原麦汁エキスにより表される「濃醇さ」を保持しながら「後味のキレのよさ」を併せ持つ香味を実現するためには、原麦汁エキス6.0重量%以上でかつ糖質0.7g/100ml以下を具体的な目標数値として設定し、これを満たすようなビールテイスト飲料を作成すればよいことがわかった。そこで、上記の範囲の原麦汁エキス及び糖質を有する飲料を製造するための方法を以下のとおり検討した。なお、以下の参考例や実施例における、官能評価、原麦汁エキスおよび糖質の測定は、参考例1に記載の方法に準じて行った。
参考例4 糖化酵素によって麦汁の発酵度を上げた場合
本参考例では、麦芽由来の糖質を糖化酵素によって資化性の高い糖質に変換する方法を検討した。
欧州産二条大麦麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽30kgに水120Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.0重量%に調整し、ビールを得た。このビールの糖質の値は1.1g/100mLであった。
このビールの官能評価を行ったところ、濃醇さは認められたものの後味のキレは不十分だった(表4)。この結果から、麦芽由来の成分を糖化酵素により単純に糖化させることにより発酵に供する糖液の資化性糖を増加させるだけでは、後味のキレの悪さが感じにくくなるレベルまで、発酵飲料の糖質を低減させることは困難であることがわかった。
参考例5 通常発泡酒に使用される市販の液シロップの添加
本参考例では、麦芽由来の糖質を糖化酵素によって資化性の高い糖質に変換する方法に加え、仕込液に資化性の高い糖類を混合する方法を併用することを検討した。欧州産二条大麦麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁に、通常多くの発泡酒に使用されている市販の糖シロップ(加藤化学社製)を、原麦汁エキス換算で約80重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.0重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は1.6g/100mLであった。また、官能評価の結果、濃醇さは認められたもののキレについては不十分なものであった(表4)。
参考例6 麦芽糖を高い比率で含有する市販の液シロップの添加
本参考例では、資化性の高い糖類として、比較的純度の高い麦芽糖を用いて検討した。欧州産二条大麦麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁に資化性の高い糖類として、麦芽糖の純度約75%のシロップ(MR750:昭和産業社製)を、原麦汁エキス換算で約80重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール下面醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.0重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は0.9g/100mLであった。実験例5に比べて糖質の低減は認められたものの、目標の0.7g/100mLには達しなかった。この発泡酒の官能評価の結果、濃醇さは認められたが、キレについては不十分なものであった(表4)。
上記の参考例5、6の結果から、麦芽由来の成分を糖化酵素により糖化させた麦汁に、あらかじめビール業界で通常よく使用されている市販の糖シロップを添加して発酵原液の資化性糖を増加させることでは、後味のキレの悪さが感じにくくなるレベルまで、発酵飲料の糖質を低減させることは困難であることがわかった。
実施例1 高純度の資化性の高い糖類としてショ糖を添加した発酵原液を用いた発泡酒の製造例
本実施例では、資化性の高い糖類として、高純度のショ糖(スクロース)を用いた。欧州産二条大麦麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁に、ショ糖の純度約99%の糖液(LA67:三井製糖社製)を、原麦汁エキス換算で約80重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.0重量%に調整し、発泡酒を得た。このときの糖質の値は0.3g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された(表4)。
実施例2 高純度の資化性の高い糖類として麦芽糖を添加した発酵原液を用いた発泡酒の製造例
本実施例では、資化性の高い糖類として、高純度の麦芽糖(マルトース)を用いた。欧州産二条大麦麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁に麦芽糖の純度約95%の糖液(サンマルトS:林原商事社製)を、原麦汁エキス換算で約80重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.0重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された(表4)。
Figure 2009051127
実施例3 麦芽の一部に色麦芽を用いた発泡酒の製造例
本実施例では、麦芽の一部にEBCカラー150の市販の色麦芽を用いた。欧州産二条大麦麦芽とEBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、欧州産二条大麦麦芽12kgにEBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽8kgを混合し、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁にショ糖の純度約99%の糖液(LA67:三井製糖社製)を、原麦汁エキス換算で約82重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.5重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例4 酵母増殖発酵助剤を用いた発泡酒の製造例
本実施例では、酵母増殖発酵助剤として、市販の酵母エキスを用いた例を示す。欧州産二条大麦麦芽とEBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、欧州産二条大麦麦芽12kgにEBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽8kgを混合し、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁にショ糖の純度約99%の糖液(LA67:三井製糖社製)を、原麦汁エキス換算で約83重量%となるように添加して加水・攪拌し、市販の酵母エキス(三栄源エフエフアイ社製)約400gおよびホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.5重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。また、麦芽の一部にEBCカラー20またはEBCカラー400の市販の色素芽を用いて同様の手順で発泡酒を製造した結果、色度の異なること以外は同様の特徴(すなわち、優れた濃醇さと後味のキレ)を有する発泡酒が得られた。
実施例5 酵母増殖発酵助剤を用いた発泡酒の製造例
本実施例では、酵母増殖発酵助剤として、市販の大豆タンパクを用いた例を示す。欧州産二条大麦麦芽とEBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、欧州産二条大麦麦芽12kgにEBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽8kgを混合し、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに市販の大豆タンパク粉末(三栄源エフエフアイ社製)500gを混合したものに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁にショ糖の純度約99%の糖液(LA67:三井製糖社製)を、原麦汁エキス換算で約90重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.7重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例6 酵母増殖発酵助剤を用いた発泡酒の製造例
本実施例では、酵母増殖発酵助剤として、市販の大豆ペプチドおよび酵母エキスを用いた例を示す。欧州産二条大麦麦芽とEBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、欧州産二条大麦麦芽12kgにEBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽8kgを混合し、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁にショ糖の純度約99%の糖液(LA67:三井製糖社製)を、原麦汁エキス換算で約90重量%となるように添加して加水・攪拌し、市販の大豆ペプチド(三栄源エフエフアイ社製)200gおよび市販の酵母エキス(三栄源エフエフアイ社製)200gを加え、さらにホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.8重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例7 その他の原料としてカラメル色素を用いた発泡酒の製造例
欧州産二条大麦麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁に麦芽糖の純度約95%の糖液(サンマルトS:林原商事)を、原麦汁エキス換算で約80重量%となるように添加して加水・攪拌し、市販のカラメル色素(池田糖化工業社製)約40gおよびホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.0重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例8 高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮を用いた発泡酒の製造例
欧州産二条大麦麦芽および高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮は、当業者に周知の麦芽乾式粉砕機と篩を用いて得た麦芽穀皮画分を190℃、1.2気圧にて1分間、低酸素下にて高温高圧水蒸気処理を行い、解圧後乾燥させたものを用いた。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽19kgに高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮1kgを混合したものに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁に麦芽糖の純度約95%の糖液(サンマルトS:林原商事)を、原麦汁エキス換算で約83重量%となるように添加して加水・攪拌し、市販のカラメル色素(池田糖化工業社製)約40gおよびホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.0重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレが参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例9 色麦芽と高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮を用いた発泡酒の製造例
欧州産二条大麦麦芽、EBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽および高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮は、当業者に周知の麦芽乾式粉砕機と篩を用いて得た麦芽穀皮画分を190℃、1.2気圧にて1分間、低酸素下にて高温高圧水蒸気処理を行い、解圧後乾燥させたものを用いた。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽12kgにEBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽7.5kg、高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮0.5kgを混合したものに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁にショ糖の純度約99%の糖液(LA67:三井製糖社製)を、原麦汁エキス換算で約83重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15度に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.5重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例10 酵母エキスと色麦芽および高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮を用いた発泡酒の製造例
欧州産二条大麦麦芽、EBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽および高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮は、当業者に周知の麦芽乾式粉砕機と篩を用いて得た麦芽穀皮画分を190℃、1.2気圧にて1分間、低酸素下にて高温高圧水蒸気処理を行い、解圧後乾燥させたものを用いた。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽12kgにEBCカラー約150の市販の欧州産色麦芽7.5kg、高温高圧水蒸気処理した麦芽穀皮0.5kgを混合したものに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁にショ糖の純度約99%の糖液(LA67:三井製糖社製)を、原麦汁エキス換算で約82重量%となるように添加して加水・攪拌し、市販の酵母エキス(三栄源エフエフアイ社製)約400gおよびホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.5重量%に調整し、発泡酒を得た。この発泡酒の糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例11 麦芽成分を高温高圧下で抽出した仕込液を用いた発泡酒の製造例
欧州産二条大麦麦芽を原料として用い、麦芽成分を高温高圧下で予め抽出した仕込液に、アミログルコシダーゼとプルラナーゼとを糖化酵素として大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水40Lを加え、55℃にて15分攪拌した後、130℃にて30分間高温高圧状態を保持した。解圧後に約15℃の水20Lを加水して大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁をろ過した後、この麦汁に、ショ糖の純度約99%の糖液(LA67:三井製糖社製)を、原麦汁エキス換算で約85重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.5重量%に調整し、発泡酒を得た。このときの糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例12 麦芽の一部を高温高圧下で抽出した仕込液を用いた発泡酒の製造例
欧州産二条大麦麦芽を原料として用い、原料麦芽の一部の麦芽成分を高温高圧下で抽出した仕込液に、アミログルコシダーゼとプルラナーゼとを糖化酵素として大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽10kgに水20Lを加え、65℃にて15分攪拌した後、140℃にて60分間高温高圧状態を保持した。解圧後に15℃の水20Lを加水した仕込液を、予め別に作成しておいた粉砕した麦芽10kgに水40Lを加え55℃にて15分攪拌した仕込液に混合した。混合液に大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁に、ショ糖の純度約99%の糖液(LA67:三井製糖社製)を、原麦汁エキス換算で約84重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、原麦汁エキスを6.5重量%に調整し、発泡酒を得た。このときの糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例13 水溶性食物繊維を添加した発泡酒の製造例
欧州産二条大麦麦芽を原料として用い、糖化酵素としてアミログルコシダーゼとプルラナーゼを大過剰用いて、当業者に周知の方法で発酵度の高い麦汁を作成した。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水80Lを加え、大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて100分間糖化を行った。同温度にて麦汁ろ過した後、この麦汁に、ショ糖の純度約99%の糖液(LA67:三井製糖社製)を、原麦汁エキス換算で約75重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、水溶性食物繊維として精製したライテス2パウダー(ダニスコ社製)約600gを添加した後、原麦汁エキスを6.7重量%に調整し、発泡酒を得た。このときの糖質の値は0.3g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例14 アルコールを添加したビールテイスト飲料の製造例
アルコールを添加したビールテイスト飲料を製造した例を示す。具体的には、当業者に周知の方法にて粉砕した麦芽20kgに水80Lを加え、65℃にて50分間糖化を行った。75℃にて麦汁ろ過した後、この麦汁に麦芽糖の純度約95%の糖液(サンマルトS:林原商事社製)を、原麦汁エキス換算で約51重量%となるように添加して加水・攪拌し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、大麦スピリッツを水でアルコール59%に希釈したアルコール溶液を添加し、原麦汁エキスを6.0重量%に調整し、ビールテイスト飲料を得た。このビールの糖質の値は0.4g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。
実施例15 ビールテイスト飲料の製造例
市販のコーンタンパク分解物(三栄源エフエフアイ社製)300gおよび市販の酵母エキス(三栄源エフエフアイ社製)300gに20Lの水を加水・攪拌して市販のカラメル色素(池田糖化工業社製)150gを添加した。その後大過剰のアミログルコシダーゼ(AMG 300L:ノボザイム社製)およびプルラナーゼ(プロモザイム:ノボザイム社製)を添加し、65℃にて60分間糖化を行った。その後、麦芽糖の純度約95%の糖液(サンマルトS:林原商事社製)を添加し、ホップ約100gを添加して90分間煮沸した。15℃に冷却後、ビール醸造用酵母約300gを加え、10日間発酵させたのち、水溶性食物繊維として精製したライテス2パウダー(ダニスコ社製)約600gを添加した後、原麦汁エキスを6.7重量%に調整し、ビールテイスト飲料を得た。このビールの糖質の値は0.3g/100mLであった。官能評価の結果、濃醇さが認められ、且つ後味のキレは参考例4〜6と比較して大幅に改善された。

Claims (20)

  1. 原麦汁エキスが6.0重量%以上であり、糖質が0.7 g/100ml以下である発酵飲料。
  2. 原麦汁エキスが6.2重量%以上であり、糖質が0.5 g/100ml以下である請求項1に記載の発酵飲料。
  3. 原麦汁エキスが6.7重量%以下である請求項1または2に記載の発酵飲料。
  4. 原麦汁エキスが6.5重量%以下である請求項3に記載の発酵飲料。
  5. 糖質が0.3g/100ml以下である請求項1〜4のいずれかの項に記載の発酵飲料。
  6. 原料麦芽の一部として、高温高圧水蒸気処理を行った麦芽穀皮を使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の発酵飲料。
  7. 原料麦芽の一部として、EBCカラー20から400の範囲内である色麦芽を使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の発酵飲料。
  8. 発酵飲料がビールテイスト飲料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の発酵飲料。
  9. 発酵飲料が発泡酒である請求項8に記載の発酵飲料。
  10. 少なくとも、水、麦芽、糖類、ホップ、酵素剤、および酵母増殖発酵助剤を使用して製造される請求項1〜9のいずれかの項に記載の発酵飲料。
  11. 原料が、水、麦芽、糖類、ホップ、酵素剤、および酵母増殖発酵助剤である請求項1〜9のいずれかに記載の発酵飲料。
  12. 原料が、水、麦芽、糖類、ホップ、および酵素剤である請求項1〜9のいずれかに記載の発酵飲料。
  13. 少なくとも原料麦芽と水とを含む液を準備する工程、
    この液に糖化酵素を添加し、原料麦芽由来の糖質を糖化酵素によって資化性の高い糖質に変換して糖化液を得る工程、
    得られた糖化液に、資化性の高い糖類をさらに添加して発酵原液を得る工程、及び
    得られた発酵原液を発酵させる工程、
    を含む請求項1〜12のいずれかの項に記載の発酵飲料の製造方法。
  14. 水を除く発酵原液中の、資化性の高い糖類の比率が、75重量%以上95重量%以下である請求項13に記載の発酵飲料の製造方法。
  15. 資化性の高い糖類が、スクロース、フルクトース、グルコース、マルトース、マルチュロースおよびトレハルロースからなる群から選択される1以上の糖類である請求項13又は14に記載の製造方法。
  16. 資化性の高い糖類が、純度の高いマルトース又は純度の高いスクロースである請求項15に記載の製造方法。
  17. 原料麦芽が、原料麦芽の重量に基づいて、高温高圧水蒸気処理を行った麦芽穀皮を0.5〜15重量%含むことを特徴とする請求項13〜16のいずれかの項に記載の製造方法。
  18. 原料麦芽が、原料麦芽の重量に基づいて、EBCカラー20から400の範囲内である色麦芽を0.5〜60重量%含むことを特徴とする請求項13〜16のいずれかの項に記載の製造方法。
  19. 少なくとも原料麦芽と水とを含む液を準備する工程が、少なくとも原料麦芽と水とを含む液を高温高圧処理することを含む請求項13〜18のいずれかの項に記載の製造方法。
  20. 前記高温高圧処理における温度範囲が、100℃から150℃である請求項19に記載の製造方法。
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