JPWO2009044773A1 - レジオネラ属菌rRNA増幅用プライマー、検出方法および検出キット - Google Patents

レジオネラ属菌rRNA増幅用プライマー、検出方法および検出キット Download PDF

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Abstract

【課題】レジオネラ属菌を迅速、高感度、特異的に検出すること。【解決手段】レジオネラ属菌リボゾームRNAを特異的かつ高効率に増幅するためのプライマーセットおよびそのプライマーセットによるレジオネラ属菌リボゾームRNA検出方法を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、レジオネラ属菌rRNA増幅用プライマーセット、検出方法および検出キットに関する。
レジオネラ属菌は、自然界の土壌と淡水などに広く分布しているグラム陰性桿菌である。レジオネラ属菌は約50種に分類され、すべての菌種によってレジオネラ症が発症しうるとされている。近年、クーリングタワー、循環温泉水、24時間風呂などの人工環境中でレジオネラ属菌が増殖し、発生したエアロゾルの吸入によるレジオネラ症への感染が問題となっている。
レジオネラ症は病状の進行が早く、早期に治療する必要があるが、レジオネラ症に対して他の細菌感染症の治療に使用されるペニシリン系、セフェム系抗生物質は効果がなく適切な治療のためには、早期にレジオネラ症と診断する必要がある。また、レジオネラ症予防の観点からも人工環境中のレジオネラ属菌の迅速な検査も必要とされている。しかし、従来のレジオネラ属菌検査方法は培養法であり、検査の結果を得るために5日間〜7日間と長い時間を要する(非特許文献1)。
この問題を解決するために免疫学的検査法、遺伝子検査法が試みられている。免疫学的検査法はLegionella pneumophila特異的抗体を用いているため、検出できるのはLegionella pneumophilaに限られ、他の菌種に対する感度が不十分である(非特許文献2)。
また、遺伝子検査法ではJonas D.等によるレジオネラ属菌の16SリボソームDNAを標的としたPCR法が汎用されており、レジオネラ属菌を高感度に検出することができる(非特許文献3)。
他方、RNAを高感度に測定する方法としてRT−PCR法で増幅し、増幅産物量を測定する方法があげられるが、この場合、一般的には逆転写(RT)工程およびPCR工程の二段階の工程が必要で、このことは操作を煩雑にして再現性を悪化させる要因となるだけでなく、二次汚染の危険性をも増加させることになる。このRT工程およびPCR工程を合わせると通例2時間以上の時間を要し、多数検体処理や検査コストの低減の点で問題があった。
PCR工程をインターカレーター性蛍光色素存在下で実施して蛍光増加を経時的に測定するKinetic RT−PCR法が汎用されているが、この方法ではPCR工程および測定工程を少なくとも20分で実施可能であるもののプライマーダイマーなどの非特異増幅産物も検出してしまうという問題があった。さらに、PCR法は急激に反応温度を昇降させる必要があり、自動化の際の反応装置の省力化や低コスト化のための障壁となっていた。また、RT−PCR法では、DNAも増幅してしまうため、前述のようにRNAを対象とする場合は、DNase処理等により試料中のDNAを完全に除去する必要があり、このことが操作のいっそうの煩雑化をまねいていた。
これに対し、一定温度でRNAのみを増幅する方法としては、NASBA法(特許文献1および2参照)、およびTMA法(特許文献3参照)などが報告されている。このRNA増幅方法は、標的となるRNAに対してプロモーター配列を含むプライマー、逆転写酵素および必要に応じてリボヌクレアーゼH(RNaseH)により、プロモーター配列を含む2本鎖DNAを合成し、この2本鎖DNAを鋳型としRNAポリメラーゼによって標的RNA由来の特定核酸配列を含むRNAを生産し、このRNAが引き続きプロモーター配列を含む2本鎖DNA合成の鋳型となる連鎖反応を行うものである。そして、RNA増幅後、電気泳動または検出可能な標識を結合させた核酸プローブを用いたハイブリダイゼイション法などにより増幅されたRNAを検出する。
これらのRNA増幅方法は一定温度、一段階でRNAのみを増幅することから簡便なRNA測定に適しているが、ハイブリダイゼイション法などによる検出は煩雑な操作を必要とし、この煩雑さのために多数検体処理や自動化に不適であるばかりでなく、結果として再現性不良や増幅核酸の二次汚染をまねきやすいという課題がある。
これに対して、簡便にRNAを増幅および測定する方法としては,Ishiguroら(特許文献4および非特許文献4参照)の方法があげられる。この方法は、インターカレーター性蛍光色素で標識された核酸プローブで、かつ標的核酸と相補的2本鎖を形成するとインターカレーター性蛍光色素部分がその相補的2本鎖部分にインターカレートすることによって蛍光特性が変化するように設計された核酸プローブの存在下、RNA増幅方法を実施し、蛍光特性の変化を測定するもので、一定温度、一段階かつ密閉容器内でRNA増幅および測定を同時かつ迅速・簡便に実施することが可能である。
特許第2650159号 特許第3152927号 特許第3241717号 特開2000−14400号公報 厚生省生活衛生局企画課監修新版レジオネラ症防止指針、財団法人 ビル管理教育センター発行 感染症学雑誌 Vo.71,No.7,p634−643 Jonas.D.et al,(1995)Journal of clinical microbiology,33,1247−1252 Ishiguro,T.et al,(2003)Analytical Biochemistry,314,77−86 Steve.A.et al,(2006)Antimicrobial agents and chemotherapy,50,1913−1920 Naoki.S.et al,(2000)Biochemistry,39,11270−11281
約50種のレジオネラ属菌を検出し、その他の非レジオネラ属菌を検出しないための核酸増幅標的としては、レジオネラ属菌種間で高度に保存されており、かつ非レジオネラ属菌とは顕著に異なる配列を有する標的核酸(標的遺伝子)が望ましいと考えた。
このような標的核酸(標的遺伝子)候補の一つとして、16SリボゾームRNAを考えたが、16SリボゾームRNAを標的としても、現実的にはレジオネラ属菌種間でも多くの多様性があり、またその多くが非レジオネラ属菌と高い相同性を示す配列であった。そのため、約50種のレジオネラ属菌の16SリボゾームRNAを高効率かつ一様に増幅し、かつ非レジオネラ属菌の16SリボゾームRNAは増幅しないというプライマーセットの構築はきわめて困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、レジオネラ属菌リボゾームRNAを特異的かつ高効率に増幅するためのプライマーセットおよびそのプライマーセットを用いたレジオネラ属菌リボゾームRNA検出方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、レジオネラ属菌リボゾームRNAを特異的に増幅するプライマーセットおよびそのプライマーセットを用いた検出方法を構築するにいたった。
すなわち、本発明によれば、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的として、核酸増幅するためのプライマーセットであって、配列番号:1又は7で示される塩基配列の核酸とストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズする少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むアンチセンスプライマーと、配列番号:47又は49で示される塩基配列の核酸とストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズする少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むセンスプライマーを含んでなる、レジオネラ属菌リボゾームRNAを増幅可能なプライマーセットが提供される。
また、本発明によれば、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的として、核酸増幅するためのプライマーセットであって、配列番号:45又は48で示される塩基配列の一部と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むアンチセンスプライマーと、配列番号:2又は8で示される塩基配列の一部と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むセンスプライマーを含んでなる、レジオネラ属菌リボゾームRNAを増幅可能なプライマーセットが提供される。
これらのレジオネラ属菌リボゾームRNA特異的プライマーセットを用いて各種の核酸増幅法を行うことにより、レジオネラ属菌のリボゾームRNAを特異的に高効率に増幅することができ、レジオネラ属菌の簡便かつ確実な検出が可能となる。
また、本発明によれば、レジオネラ属菌のリボゾームRNAを鋳型として、前述のプライマーセットにより核酸増幅を行い、増幅産物を得る工程と、その工程と同時か或いはそれに引き続いて、その増幅産物を、検出可能なシグナル生成手段で標識された、配列番号:6又は11で示される塩基配列あるいはその塩基配列の相補配列の何れか一方と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含む核酸プローブで検出する工程と、を含むレジオネラ属菌のリボゾームRNAの検出方法が提供される。
この検出方法によれば、レジオネラ属菌リボゾームRNA特異的プライマーセットを用いた核酸増幅法と、レジオネラ属菌リボゾームRNA特異的標識核酸プローブによる検出とを組み合わせて行うことにより、レジオネラ属菌リボゾームRNAの増幅および検出を、密閉容器内で同時かつ迅速・簡便に実施することが可能となる。
また、本発明によれば、レジオネラ属菌のリボゾームRNAの検出キットであって、レジオネラ属菌のリボゾームRNAを鋳型として核酸増幅を行い、増幅産物を得るための、前述のプライマーセットと、その増幅産物を検出するための、検出可能なシグナル生成手段で標識された、配列番号:6又は11で示される塩基配列あるいは該塩基配列の相補配列の何れか一方と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基のヌクレオチドを含む核酸プローブとを含む検出キットが提供される。
この検出キットを用いると、レジオネラ属菌リボゾームRNA特異的プライマーセットを用いた核酸増幅法と、レジオネラ属菌リボゾームRNA特異的標識核酸プローブによる検出とを組み合わせて行うことが可能となり、レジオネラ属菌リボゾームRNAの増幅および検出を、密閉容器内で同時かつ迅速・簡便に実施することが可能となる。
本発明により、レジオネラ属菌リボゾームRNAを迅速、高感度で検出することが可能となった。さらに、本発明においては、従来法に比べ、生菌に対する検出特異性が改善された。したがって、本発明によると、治療後の患者、洗浄後の環境水などでの偽陽性を軽減することも可能である。
実施例2で作製したインターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブの構造。B、B、B、Bは塩基を示す。Ishiguroら(Ishiguro,T.et al,(1996)Nucleic Acids Res.,24,4992−4997)の方法に従いリン酸ジエステル部分にリンカーを介してインターカレーター性蛍光色素(オキサゾールイエロー)を結合させたプローブ。なお、3’末端−OHからの伸長反応を防止するために3’末端−OHはグリコール酸修飾がなされている。 本発明における代表的な塩基配列を説明するための図である。 本発明における代表的な塩基配列を説明するための図である。
発明の実施の形態
〔用語の説明〕
本実施形態における「レジオネラ属菌」とは、自然界の土壌と淡水などに広く分布しているグラム陰性桿菌である。レジオネラ属菌は約50種に分類され、すべての菌種によってレジオネラ症が発症しうるとされている。本実施形態におけるレジオネラ属菌とは、出願時においての、生物学的分類(特に遺伝学的分類や分子生物学的分類)によるレジオネラ(Legionella)属の細菌のみならず、以前はレジオネラ属菌として分類されていたが、現在は他の属として分類されているレジオネラ属類縁菌(旧レジオネラ属菌)も含む。このようなレジオネラ属類縁菌としては、例えば、FluoribacterやTatlockiaなどが挙げられる。これらは依然、医療現場においては、レジオネラ症の原因菌(レジオネラ属菌)として重要な細菌であり、本発明はこれらの菌類もその対象として検出可能であり、したがって、これらも本実施形態における「レジオネラ属菌」に含める。
また、本実施形態における「リボゾームRNA」とは、リボゾームRNA(rRNA)の各サブユニットをいう。リボソームRNAには、沈降係数(S)の異なるリボゾームRNAのサブユニットが存在するが、本発明のプライマーセットは、主に、16Sサブユニットを構成するRNAをその標的とする。
また、本実施形態における「ヌクレオチド」もしくは「核酸」とは、天然に存在する塩基、糖及び糖間結合からなるヌクレオチド又はヌクレオシド(RNAおよびDNAの双方を含む)のことをいい、そのオリゴマー(オリゴヌクレオチド、例えば、2から100塩基程度)及びポリマー(ポリヌクレオチド、例えば、100塩基以上)を含む総称である。本実施形態に係るヌクレオチドもしくは核酸は、同様に機能する天然に存在しないモノマー、蛍光分子等や放射性同位体で標識されたモノマー、あるいはこれらを含むオリゴマー又はポリマーを含む。
また、配列表(配列番号:3、9、10、50)に記載の塩基記号yはシトシン(c)またはチミン(t)を表す。
また、本実施形態における「プライマー」とは、核酸増幅反応において、鋳型とハイブリダイズし、核酸増幅反応を開始するのに必要なヌクレオチドのことをいう。核酸増幅反応において増幅を所望する鋳型を基に、その鋳型とハイブリダイズし、核酸増幅反応を行えるように、例えば、特異的なPCR法、LAMP法、ICAN法、NASBA法、TMA法、3SR法、TRC法等での生成物(鎖長あるいは配列において)を生成可能なように、好ましくはプライマー自身がその鋳型特異的な配列を含むように、設計される。また、一般的なプライマーは、これに限られないが、通常、15塩基−100塩基、好ましくは15塩基−35塩基の鎖長を有するように設計される。
プライマーの3’側の領域は鋳型鎖に対し相補的であることが好ましいが、5’側には制限酵素認識配列やタグなどの機能的な配列を付加することも可能である。
また、後述するように、例えば核酸増幅法としてICAN法を用いる場合などにおいては、プライマーはDNAだけでなくRNAを含むか、あるいは必要に応じてRNAのみで構成されていてもよい。特に本発明に好適なプライマーについては、後述する。PCR法又はその他の協奏的核酸増幅反応においては、一般に、センスプライマー(第一のプライマー)とアンチセンスプライマー(第二のプライマー)とからなる一組、あるいはそれ以上のプライマーを含むプライマーセットが用いられる。
また、本実施形態において、「特異的にハイブリダイズする」とは、あるヌクレオチドに対し、別のヌクレオチドが水素結合等を介し、相補的に結合し、比較対照とすべきヌクレオチドには同条件では結合しない状態をいう。必ずしも、他の全てのヌクレオチドに対して特異的である必要は無く、使用目的に応じた特異性を有していればよい。例えば、レジオネラ属菌リボゾームRNAの検出においては、レジオネラ属菌以外の菌のリボゾームRNAのヌクレオチドに対して結合しなければ、「特異的にハイブリダイズする」といってもよい。
ハイブリダイズの条件は、そのヌクレオチドの使用目的に応じて選択することができる。例えば、PCR法に用いるプライマーとしてのヌクレオチドであれば、PCR法でのアニーリング時の条件でハイブリダイズするように選択される。また、核酸プローブとして用いられる時には、そのハイブリダイゼイション条件下においてハイブリダイズするように選択される。好ましくは、ストリンジェントなハイブリダイゼイション条件でハイブリダイズするものが選択される。
また、本実施形態における「ストリンジェントな条件」は、ハイブリダイゼイション中にホルムアミド等の変性剤を含む条件、例えば、42℃において50%(v/v)ホルムアミドと0.1%ウシ血清アルブミン/0.1%フィコール/0.1%のポリビニルピロリドン/50mMのpH6.5のリン酸ナトリウムバッファー、及び750mMの塩化ナトリウム、75mMクエン酸ナトリウムを用いるものや、その適宜改変したものが挙げられるが、これに限られない。また、ハイブリダイゼイション条件の温度については、用いる核酸増幅反応あるいはハイブリダイズ反応に応じて定めることができるが、例えば、42℃、43℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、68℃、70℃、72℃である。
また、本実施形態において、「核酸増幅」法としては、標的の核酸を増幅させる方法として公知のものならば、何れの方法を用いてもよいが、プライマー及びプライマーセットを用いる方法として、例えば、PCR法、LAMP法あるいは他の核酸の協奏的核酸増幅方法が用いられる。特にRNAを増幅する際には、逆転写酵素によってRNAを鋳型としてcDNAを合成し、それと同時或いはそれに引き続いて、耐熱性DNAポリメラーゼによって標的RNA由来の核酸産物を増幅させるRT−PCR法(Kinetic RT−PCR法など)、RT−LAMP法あるいは他の核酸の協奏的RNA増幅方法が用いられる。
更に、RNA増幅法としては、一定温度でRNAのみを増幅する方法として、上記のLAMP法に加え、NASBA法(特許文献1および2参照)、TMA法(特許文献3参照)、3SR法等を用いることもできる。これらの方法の概略は、標的となるRNAに対してプロモーター配列を含むプライマー、逆転写酵素、および必要に応じてリボヌクレアーゼH(RNaseH)により、プロモーター配列を含む2本鎖DNAを合成し、この2本鎖DNAを鋳型としRNAポリメラーゼによって標的RNA由来の特定核酸配列を含むRNAを生産し、このRNAが引き続きプロモーター配列を含む2本鎖DNA合成の鋳型となる連鎖反応を行うというものである。
更に、他の核酸増幅法として、ICAN法(例えば特許第3433929号公報参照)を用いることもできる。これらの方法の概略は、標的となるRNAに対して、逆転写酵素によってRNAを鋳型としてcDNAを合成し、それと同時或いはそれに引き続いて、RNA−DNAからなるキメラプライマー、転写酵素により、RNAを含む2本鎖DNAを合成し、その2本鎖DNAにリボヌクレアーゼH(RNaseH)が切れ目を入れることで、標的RNA由来の特定核酸配列を含むDNAを生産する鎖置換連鎖反応を行うというものである。
また、本実施形態において、増幅産物の検出法としては、核酸を検出するための方法として公知のものならば、何れの方法を用いてもよい。例えば、増幅後の核酸を電気泳動して検出しても、検出可能な標識を結合させた核酸プローブを用いたハイブリダイゼイション法を用いて検出してもよいが、多数検体処理、自動化、再現性や二次汚染等の点で有利な、以下に記す方法を用いてもよい。
簡便にRNAを検出する方法として、これに限られないが、インターカレーター性蛍光色素で標識された核酸プローブを用いることができる(特許文献4および非特許文献4のプローブについての部分を参照のこと)。このようなプローブを用いた検出方法は、標的核酸と相補的2本鎖を形成するとインターカレーター性蛍光色素部分がその相補的2本鎖部分にインターカレートすることによって蛍光特性が変化するように設計された核酸プローブの存在下、核酸増幅方法を実施し、蛍光特性の変化を測定するもので、この方法により一定温度、一段階かつ密閉容器内で核酸増幅および検出(測定)を同時かつ迅速・簡便に実施することが可能となる。
増幅核酸の検出方法は、上記に限られず、例えば、LAMP法では、副産物のピロリン酸マグネシウムによる白濁を指標に検出してもよく、増幅核酸を直接測定しない方法等であっても、それぞれの核酸増幅方法に適用可能な公知の増幅産物検出方法であれば、何れの方法でも用いることができる。
さらに、RNA増幅およびその検出を簡便に行う方法として、例えば、特許文献4および非特許文献4に記載のTRC(Transcription Reverse-transcription Concerted reaction)法を用いることもできる。TRC法は、逆転写反応と転写反応が協奏的に進むTRC反応と、インターカレーター性蛍光色素がリンカーを介してオリゴヌクレオチド鎖リン酸ジエステルのリン原子に結合した構造のINAF(Intercalation Activating Fluorescence probe)プローブとを組合せたRNA増幅のリアルタイム検出法である。TRC反応では、例えば、43℃の一定温度下で逆転写酵素とRNAポリメラーゼが協奏的に作用して逆転写反応と転写反応のサイクルを形成し、指数関数的なRNAの複写増幅が速やかに達成される。INAFプローブは増幅RNAと特異的に相補結合したときに蛍光増感を示すことから、TRC反応の初期段階から共存させておけば、RNAの複写増幅をリアルタイムにモニターすることが可能となる。
これらの方法は、キットに添付された説明書や、通常用いられるプロトコールに従い、実施することができる。
また、本実施形態における「RNAポリメラーゼのプロモーター配列」とは、RNAポリメラーゼが転写を開始するために必要なプロモーター配列のことをいい、例えば、NASBA法、TMA法、3SR法などの、各種核酸増幅法を行う際には、プライマーがRNAポリメラーゼのプロモーター配列を有することが必要となる。このようなRNAポリメラーゼのプロモーター配列としては、それぞれの核酸増幅法に用いるRNAポリメラーゼが認識できるプロモーター配列であれば、どのようなプロモーターを用いてもよい。RNAポリメラーゼのプロモーター配列の具体例としては、例えば、T7RNAポリメラーゼ、SP6RNAポリメラーゼ、もしくはT3RNAポリメラーゼのプロモーター配列が用いられる。RNAポリメラーゼのプロモーター配列は、好ましくは、プライマーの5’末端に付加される。
また、本実施形態において、「検出可能なシグナル生成手段で標識される」とは、生物学及び医学の分野で用いることのできる任意のシグナル生成手段で標識されていることをいう。このような検出可能なシグナル生成手段による標識としては、例えば、α−33Pなどの放射性標識、蛍光性のインターカレーターなどによる蛍光色素標識、有色化合物などによる色素標識、あるいはHRPやAPなどの酵素標識が挙げられるが、好ましくは蛍光色素標識である。また、相補的二本鎖を形成することで標識の特性が変化するものがより好ましく、更に好ましくは、相補的二本鎖を形成することで蛍光特性の変化するインターカレーター性蛍光色素標識である。当業者であれば、各種標識試薬・キットの使用法又は常法に従い、これらの標識を行うことは容易に可能である。
また、本実施形態における「相同性」とは、配列を整列させ、最大のパーセント配列同一性を得るために必要な場合は間隙を導入した上で、目的の塩基と同一である候補配列中の核酸塩基数のパーセントとして定義される。この際に、同一の塩基(チミンとウラシルも同一とみなす)を有するDNAとRNAとは結合特性が非常に近いため、同一の核酸塩基として定義される。相同性を決定する目的のためのアラインメントは、当業者の技量の範囲にある種々の方法、例えば、NCBI(National Center for Biotechnology Information)の提供するblast、blast2seq又はALIGNのような公に入手可能なコンピュータソフトウエアを使用することにより達成可能であるが、blast2seqにおいて標準的な初期パラメーターを用いて計算された値を用いることもできる。
なお、核酸増幅のためのプライマーやその他のプローブなどにおいては、ある塩基配列の代わりに、その塩基配列と、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上あるいは98%以上(100%以下)の相同性を有する塩基配列、あるいは、その塩基配列に対し、1塩基、2塩基、3塩基、4塩基、5塩基、又は数塩基の置換・欠失・挿入がなされた塩基配列を用いることもできる(相同性の定義の際と同様に、同一の塩基を有するRNAとDNAの置換は、ここでの置換・欠失・挿入には含まれない)。
また、本実施形態における「十分に相補的な配列」とは、核酸増幅反応条件(塩濃度、オリゴヌクレオチド濃度等の試薬組成および温度)において、レジオネラ属菌リボゾームRNAおよびそれと完全に相同な核酸に対して、高効率にハイブリダイゼイション可能な配列をさす。また、本実施形態における「十分に相同な配列」とは、核酸増幅反応条件において、レジオネラ属菌リボゾームRNAと完全に相補的な核酸に対して、高効率にハイブリダイゼイション可能な配列をさす。すなわち、本実施形態における「十分に相補的な配列」あるいは「十分に相同な配列」とは、核酸増幅反応においてハイブリダイゼイションの効率に影響を及ぼさない範囲内で、それぞれ完全に相補的あるいは完全に相同な配列である必要はない。
〔実施形態〕
以下、本発明の実施形態について、説明する。
本発明のある実施形態は、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的として、核酸増幅するためのプライマーセットであって、配列番号:1(actgatacag gtgctgca)又は7(ctacctggcc taatactgac act)で示される塩基配列の核酸とストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズする少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むアンチセンスプライマーと、配列番号:47(tataaccaac agctagttga catcgtttac agcgtgg)又は49(cactgaaagt gctttacaac cct)で示される塩基配列の核酸とストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズする少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むセンスプライマーを含んでなる、レジオネラ属菌リボゾームRNAを増幅可能なプライマーセットである。
また、本発明のある実施形態は、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的として、核酸増幅するためのプライマーセットであって、配列番号:45(tgcagcacct gtatcagt)又は48(agtgtcagta ttaggccagg tag)で示される塩基配列の一部と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むアンチセンスプライマーと、配列番号:2(ccacgctgta aacgatgtca actagctgtt ggttata)又は8(agggttgtaa agcactttca gtg)で示される塩基配列の一部と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むセンスプライマーを含んでなる、レジオネラ属菌リボゾームRNAを増幅可能なプライマーセットである。
上述の実施形態は、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的として、核酸増幅するためのプライマーセットであって、アンチセンスプライマーが配列番号:1に対して十分に相補的な配列で少なくとも15ヌクレオチドからなり、かつセンスプライマーが配列番号:2に対して十分に相同な配列で少なくとも15ヌクレオチドからなるプライマーから構成されてなることを特徴とするプライマーセットであってもよい。
また、上述の実施形態は、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的として、核酸増幅するためのプライマーセットであって、アンチセンスプライマーが配列番号:7に対して十分に相補的な配列で少なくとも15ヌクレオチドからなり、かつセンスプライマーが配列番号:8に対して十分に相同な配列で少なくとも15ヌクレオチドからなるプライマーから構成されてなることを特徴とするプライマーセットであってもよい。
すなわち、上述のプライマーセットに含まれるプライマーは、レジオネラ属菌リボゾームRNA配列の一部に相同的あるいは相補的な塩基配列を持つ、つまり、配列番号:1および47、あるいは、配列番号:7および49をプライマー結合部位とするものであり、好ましくは、例えば、配列番号:1、47、7、49で示される塩基配列の核酸とストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズするもの、あるいは、配列番号:45、2、48、8で示される塩基配列の一部と80%以上の相同性を有するものである。
上述のプライマーセットを用いて核酸増幅をすることにより、レジオネラ菌属の迅速、高感度、特異的な検出が可能となった。さらに、生菌に対する特異性も従来法より向上した。したがって、本発明によって治療後の患者、洗浄後の環境水などでの偽陽性も軽減可能である。
また、このプライマーセットを用い、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的とした核酸増幅を行うことにより、培養法では5〜7日間かかるレジオネラ属菌検査が、数十分〜数時間と遥かに短縮される。
また、従来、レジオネラ属菌の検出に一般的に用いられてきた、Legionella pneumophila特異的抗体による免疫学的手法では、検出できるのはLegionella pneumophilaに限られ、他の菌種に対する感度が不十分であったのに対し、このプライマーセットを用いた方法では、広い範囲でのレジオネラ属菌の検出が可能である。
また、従来、分子生物学的手法として用いられてきた、レジオネラDNAを標的とした検出では、標的であるDNAが死菌の中でも比較的安定に存在していることから治療後の患者、洗浄後の環境水などで偽陽性となる可能性があった。それに対し、本発明では、死菌中で分解されやすいRNAを標的にすることで、生菌を特異的に検査することが可能となった(非特許文献5)。特に、16SリボゾームRNAは、16SリボゾームDNAに比べ1菌中に含まれる量が1000倍〜10000倍であり、更に高感度な検出を行うことができる。
また、16SリボゾームRNA(DNA)を標的とした場合でも、現実的にはこのRNA(DNA)もレジオネラ属菌種間での多様性に富み、また非レジオネラ属菌と高い相同性を示す配列が少なくない。しかし、本発明のプライマーセットのうち、さらに好適なものは、約50種のレジオネラ属菌の16SリボゾームRNAを高効率かつ一様に増幅し、かつ非レジオネラ属菌の16SリボゾームRNAは増幅しないという特異性を有する。
ここで、上述のプライマーと配列番号:45、2、48、8で示される塩基配列との間の相同性は、85%以上、90%以上、95%以上あるいは98%以上(100%以下)であることが好ましい。あるいは、上記塩基配列に対し、1塩基、2塩基、3塩基、4塩基、5塩基、又は数塩基の置換・欠失・挿入がなされた塩基配列を含むプライマーを用いてもよい(相同性の定義の際と同様に、同一の塩基を有するRNAとDNAの置換は、ここでの置換・欠失・挿入には含まれない)。また、上記の塩基配列内の連続する配列(あるいはその置換体)であると、更に好ましい。
それぞれのプライマーは、その目的に応じて、更に様々なものを付加して含んでもよいが、プライマーとしての有効性を考えると、その長さは少なくとも15塩基以上、あるいは18塩基以上、あるいは20塩基以上である。長さの上限は、特に制限されるものではないが、プライマーが長すぎることによる核酸増幅反応の効率低下や各増幅反応に必要なプライマー長を考慮し、上限を、100塩基以下、80塩基以下、60塩基以下、あるいは50塩基以下としてもよい。
また、RNAを標的として核酸増幅する方法としては、RT−PCR法、RT−LAMP法、NASBA法、TMA法、3SR法、ICAN法、TRC法などが挙げられるが、その何れにおいても、本発明のプライマーセットを用いることができる。
また、本発明の更なる実施形態は、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的として、核酸増幅するためのプライマーセットであって、配列番号:3(tgyagyayyt gtatyagt)又は9(agtgtyagta ttaggyyagg tag)で示される塩基配列内の、少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むアンチセンスプライマーと、前述のセンスプライマーを含んでなる、レジオネラ属菌リボゾームRNAを増幅可能なプライマーセットである。配列番号:3又は9で示される塩基配列は、それぞれ配列番号:45又は48の配列内の、一部のシトシンがチミンに置換された塩基配列を示す。
上述の実施形態は、配列番号:1に対して十分に相補的な配列で少なくとも15ヌクレオチドからなる上記のアンチセンスプライマーが、シトシンがチミンに置換された塩基を含む配列番号:3に記載の配列の少なくとも15ヌクレオチドからなることを特徴とするプライマーセットであってもよい。
また、上述の実施形態は、配列番号:7に対して十分に相補的な配列少なくとも15ヌクレオチドからなる上記のアンチセンスプライマーが、シトシンがチミンに置換された塩基を含む配列番号:9に記載の配列の少なくとも15ヌクレオチドからなることを特徴とするプライマーセットであってもよい。
また、本発明の更なる実施形態は、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的として、核酸増幅するためのプライマーセットであって、上述のセンスプライマーと、配列番号:50(yyaygytgta aaygatgtya aytagytgtt ggttata)又は10(agggttgtaa agyaytttya gtg)で示される塩基配列内の、少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むセンスプライマーとを含んでなる、レジオネラ属菌リボゾームRNAを増幅可能なプライマーセットである。配列番号:50又は10で示される塩基配列は、それぞれ配列番号:2又は8の配列内の、一部のシトシンがチミンに置換された塩基配列を示す。
上述の実施形態は、配列番号:2に対して十分に相同な配列で少なくとも15ヌクレオチドからなる上記センスプライマーが、シトシンがチミンに置換された塩基を含む配列番号:50に記載の配列からなることを特徴とするプライマーセットであってもよい。
また、上述の実施形態は、配列番号:8に対して十分に相同な配列で少なくとも15ヌクレオチドからなる上記センスプライマーが、シトシンがチミンに置換された塩基を含む配列番号:10に記載の配列の少なくとも15ヌクレオチドからなることを特徴とするプライマーセットであってもよい。
核酸増幅において高い特異性を発揮するためには、標的RNAとプライマーに一つでもミスマッチがある場合に、そうでないものと比較して著しく効率が低下する系であることが有効である。すなわち、本発明では、レジオネラ属菌に対する特異性を向上させるための好ましい態様として、プライマー中の少なくとも一部のシトシンをチミンに置換した配列を使用することができる。
標的RNA中のグアニン(G)とプライマー中のチミン(dT)は比較的安定な塩基対を形成することが報告されている(非特許文献6)。したがって、もともと標的RNAとミスマッチがないプライマーの場合(特異的アニールの場合)は、配列中の適当数のシトシンをチミンに置換してもハイブリダイゼイション効率は顕著に低下しないが、標的RNAと一つでもミスマッチがある場合(非特異的アニールの場合)はそれらのミスマッチ塩基の他の配列中にシトシンからチミンへの置換を導入することでハイブリダイゼイション効率は顕著に低下すると考えられる。
したがって、例えば上述のプライマーセットのように、プライマー配列中のシトシンをチミンに置換したプライマーセットを用いることで、レジオネラ属菌リボゾームRNAに対するハイブリダイゼイション効率を維持しつつ、非レジオネラ属菌リボゾームRNAに対するハイブリダイゼイション効率を顕著に低下させることが可能となる。
また、本発明の更なる実施形態は、アンチセンスプライマーが配列番号:4(tagcatctgt atcagt)で示される塩基配列のヌクレオチドを含む、前述のプライマーセットである。配列番号:4で示される塩基配列は、配列番号:3で示される塩基配列の中の、特に有効な配列の一つである。
上述の実施形態は、配列番号:3に記載の配列の少なくとも15ヌクレオチドからなる上記アンチセンスプライマーが配列番号:4に記載の配列からなることを特徴とするプライマーセットであってもよい。
これらの、特定の配列をプライマー配列として有するプライマーセットを用いることで、より確実かつ特異的な核酸増幅、そしてレジオネラ属菌の検出を行うことができる。
また、本発明のある実施形態は、アンチセンスプライマーおよびセンスプライマーの少なくとも一方が、RNAポリメラーゼのプロモーター配列、ステム・ループ構造を構成する配列、又は制限酵素部位などの特定の機能を担う配列を付加してなることを特徴とする、前述のプライマーセットである。
プライマーがプロモーター配列を含むことで、NASBA法、TMA法、3SR法などの核酸増幅法を用いることが可能となる。
従来の通常のPCR法は急激に反応温度を昇降させる必要があり、自動化の際の反応装置の省力化や低コスト化のための障壁となっていた。これに対し、上記の核酸増幅法は、増幅反応は等温で連続的に進行し、増幅効率も高く、特別な機器も必要なく、鋳型がRNAであってもDNAと同様にワンステップで増幅可能である、などの利点を有し、診断などに使用する上において、極めて有効である。
センスプライマーにプロモーター配列が付加される場合、標的RNAは、特定核酸配列の5’末端で切断される必要がある。特定核酸配列とは、標的RNA上におけるセンスプライマーとの相同領域の5’末端から、アンチセンスプライマーとの相補領域の3’末端までの塩基配列をいう。このように標的RNAを切断する方法としては、特定核酸配列内の5’末端部分に重複して5’方向に隣接する領域に対して相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドDNA(切断用オリゴヌクレオチド)を添加し、結果として形成されたRNA・DNAハイブリッドのRNA部分をリボヌクレアーゼH(RNaseH)活性により切断する方法が好ましい。この切断用オリゴヌクレオチドは、その3’末端側からの伸長反応をおさえるために、3’末端水酸基が化学的に修飾されたもの、例えばアミノ化等されているものを使用することが望ましい。
本発明のプライマーセットを用いる核酸増幅は、レジオネラ属菌のリボゾームRNAを鋳型として、上述のアンチセンスプライマーによりcDNAを合成し、それと同時か或いはそれに引き続いて、上述のプライマーセットと適当なDNAポリメラーゼ活性および/あるいはRNAポリメラーゼ活性により連鎖的に実行される核酸増幅法によってなされる。
以上の核酸増幅方法で得られた増幅産物は公知の核酸検出方法で検出することが可能であり、さらには、検出可能なシグナル生成手段で標識された核酸プローブにより特異的に検出することも可能である。
また、ステム・ループ構造あるいは制限酵素部位などの、様々な特定の機能を担う配列をこれらのプライマーに付加させる・含ませることも可能である。これらの特定の機能を担う配列については、遺伝子工学の分野で用いられる任意の機能配列、特に、核酸の加工・増幅・検出に用いられる、特定の機能を担う様々な配列を用いることができ、それらは当該分野で通常用いられる方法に従い設計することができる。
また、本発明のある実施形態は、レジオネラ属菌のリボゾームRNAを鋳型として、前述のプライマーセットにより核酸増幅を行い、増幅産物を得る工程と、その工程と同時か或いはそれに引き続いて、前記増幅産物を、検出可能なシグナル生成手段で標識された、配列番号:6(cactgtatgt caagggtagg t)又は11(acctacgcac cctttacg)で示される塩基配列あるいはその塩基配列の相補配列の何れか一方と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基のヌクレオチドを含む核酸プローブで検出する工程と、を含むレジオネラ属菌のリボゾームRNAの検出方法である。
この検出方法によれば、レジオネラ属菌リボゾームRNA特異的プライマーセットを用いた核酸増幅法と、レジオネラ属菌リボゾームRNA特異的標識核酸プローブによる検出とを組み合わせて行うことにより、分離分析を必要とせず、レジオネラ属菌リボゾームRNAの増幅および検出を、一定温度、一段階および密閉容器内で同時かつ迅速・簡便に実施することが可能となる。
また、上記の検出方法は、核酸増幅を行い、増幅産物を得る工程が(1)レジオネラ属菌リボゾームRNAの特定塩基配列の5’末端から下流の少なくとも一部に相同な第一のプライマー、およびその特定塩基配列の3’末端から上流の少なくとも一部に相補的な第二のプライマー(第一および第二のプライマーの少なくとも一方は5’末端にプロモーター配列を有する)により、プロモーター配列とそのプロモーター配列下流に前述の特定塩基配列を含む2本鎖DNAを生成する工程、(2)その2本鎖DNAを鋳型としてRNA転写産物を生成する工程、
(3)そのRNA転写産物が引き続きDNA合成の鋳型となることで、連鎖的にそのRNA転写産物が増幅する工程、からなることを特徴とするレジオネラ属菌リボゾームRNAの検出方法であってもよい。
また、本発明のある実施形態は、レジオネラ属菌のリボゾームRNAの検出キットであって、レジオネラ属菌のリボゾームRNAを鋳型として核酸増幅を行い、増幅産物を得るための、前述のプライマーセットと、その増幅産物を検出するための、検出可能なシグナル生成手段で標識された、配列番号:6又は11で示される塩基配列あるいは該塩基配列の相補配列の何れか一方と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基のヌクレオチドを含む核酸プローブとを含む検出キットである。
この検出キットを用いると、レジオネラ属菌リボゾームRNA特異的プライマーセットを用いた核酸増幅法と、レジオネラ属菌リボゾームRNA特異的標識核酸プローブによる検出とを組み合わせて行うことが可能となり、レジオネラ属菌リボゾームRNAの増幅および検出を、一定温度、一段階および密閉容器内で同時かつ迅速・簡便に実施することが可能となる。
また、上記の検出キットは、前述の検出方法を実施するための検出キットであって、少なくともRNA依存DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼH(RNase H)、DNA依存DNAポリメラーゼおよびRNAポリメラーゼ、をさらに含むことを特徴とする検出キットであってもよい。
本実施形態において用いられる、インターカレーター性蛍光色素標識オリゴヌクレオチド配列は、核酸増幅産物中の少なくとも一部の配列とハイブリダイズし得るものであればよいが、配列番号:6又は11で示される塩基配列あるいはその塩基配列の相補配列の何れか一方と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基のヌクレオチドであることが好ましい。更に好ましくは、相同性は、85%以上、90%以上、95%以上あるいは98%以上(100%以下)である。あるいは、上記塩基配列に対し、1塩基、2塩基、3塩基、4塩基、5塩基、又は数塩基の置換・欠失・挿入がなされた塩基配列を含むヌクレオチドであってもよい。更に好ましくは、連続した配列である。また、そのオリゴヌクレオチドの3’末端からの伸長反応を抑えるために、3’末端の水酸基は化学的に修飾(たとえばグリコール酸付加)されていることが好ましい。
また、核酸増幅する方法としてRT−LAMP法、NASBA法、TMA法、3SR法などを用いる場合、従来用いられてきた、RT−PCR法に比べ、更なる利点を有する。RT−PCR法は、逆転写(RT)工程およびPCR工程の二段階の工程が必要で、このことは操作を煩雑にして再現性を悪化させる要因となるだけでなく、二次汚染の危険性をも増加させることになっていた。また、これらの工程を合わせると通例2時間以上の時間を要し、多数検体処理や検査コストの低減の点でも問題があった。
また、PCR工程をインターカレーター性蛍光色素存在下で実施して蛍光増加を経時的に測定するKinetic RT−PCR法が汎用されているが、該方法ではPCR工程および測定工程を少なくとも20分で実施可能であるもののプライマーダイマーなどの非特異増幅産物も検出してしまうという問題があった。さらに、PCR法は急激に反応温度を昇降させる必要があり、自動化の際の反応装置の省力化や低コスト化のための障壁となっていた。また、RT−PCR法では、DNAも増幅してしまうため、前述のようにRNAを対象とする場合は、DNase処理等により試料中のDNAを完全に除去する必要があり、このことが操作のいっそうの煩雑化をまねいていた。
これらの問題点に対し、例えば、RT−LAMP法、NASBA法、TMA法、3SR法、ICAN法などを用いる場合、一段階のより簡便な工程で、かつ短時間で測定を行うことができ、多数検体処理や検査コストの低減の点でも有利である。
更に、好ましい実施形態として、TRC法(特許文献4および非特許文献4)があげられる。TRC法を用いることにより、増幅から検出までもが、一定温度、一段階かつ密閉容器内で迅速・簡便に実施することが可能となる。
また、本発明のある実施形態は、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的とし、配列番号:4に記載の配列からなるアンチセンスプライマーとRNA依存DNAポリメラーゼ活性によりcDNA合成を行う工程、生成されたRNA・cDNAハイブリッドをRNaseH活性によりRNA部分を分解・解離させ、そのcDNAを鋳型として配列番号:5に記載の配列からなるセンスプライマーとDNA依存DNAポリメラーゼによって2本鎖DNAを生成する工程、ここで使用したアンチセンスプライマーおよびセンスプライマーからなるプライマーセットの一方はその5’末端にRNAポリメラーゼのプロモーター配列を有し、生成された2本鎖DNAはその5’末端に機能的プロモーターを有する、その2本鎖DNAを鋳型としRNAポリメラーゼによりRNA転写産物を生産する工程、そのRNA転写産物がそのcDNA合成の鋳型となり各工程が連鎖的に繰り返される核酸増幅工程において、その核酸増幅がインターカレーター性蛍光色素で標識された配列番号:6に記載の配列かあるいはその相補配列からなる核酸プローブ存在下で実施され、反応液の蛍光強度変化を測定することによってレジオネラ属菌リボゾームRNAを検出する方法である。
また、本発明のある実施形態は、レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的とし、配列番号:31(catcgtttac agcgtgg)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドDNAとRNaseH活性によりレジオネラ属菌リボゾームRNA上の特定核酸配列の5’末端でリボゾームRNAを切断する工程、配列番号:4に記載の配列からなるアンチセンスプライマーとRNA依存DNAポリメラーゼ活性によりcDNA合成を行う工程、生成されたRNA・cDNAハイブリッドをRNaseH活性によりRNA部分を分解・解離させ、そのcDNAを鋳型として、その5’末端にプロモーター配列が付加された配列番号:5に記載の配列からなるセンスプライマーとDNA依存DNAポリメラーゼによって2本鎖DNAを生成する工程、その2本鎖DNAを鋳型としRNAポリメラーゼによりRNA転写産物を生産する工程、そのRNA転写産物がそのcDNA合成の鋳型となり各工程が連鎖的に繰り返される核酸増幅工程において、その核酸増幅がインターカレーター性蛍光色素で標識された配列番号:6に記載の配列からなる核酸プローブ存在下で実施され、反応液の蛍光強度変化を測定することによってレジオネラ属菌リボゾームRNAを検出する方法である。
以上の実施形態の全てにおいて、RNaseH活性、RNA依存DNAポリメラーゼ(逆転写酵素)活性、DNA依存DNAポリメラーゼ(転写酵素)活性を担う酵素は特に限定されないが、これら全ての活性を保持する逆転写酵素を使用することが好ましい。逆転写酵素は分子生物学実験等に使用可能な公知の任意の逆転写酵素を用いることができるが、特に、AMV逆転写酵素、MMLV逆転写酵素、HIV逆転写酵素等、およびそれらの誘導体が好適に使用される。
また、RNAポリメラーゼは特に限定されないが、バクテリオファージ由来のT7RNAポリメラーゼ、SP6RNAポリメラーゼ、T3RNAポリメラーゼ等、およびその誘導体が好適に使用される。
また、LAMP法などにこのプライマーセットを用いる場合、リボゾームRNA上で、この配列の外を標的とするプライマーを更に含む、4対のプライマーからなるプライマーセットとすることもできる。このように、それぞれの核酸増幅法の必要性に応じて、更に付加的なプライマーを有してもよく、そのような付加的なプライマーの数や配列等は、それぞれの核酸増幅法に応じて、常法に従い容易に設計することができる。
なお、上記の実施形態により説明されるプライマーセットおよび検出方法は、本願発明を限定するものではなく、例示することを意図して開示されているものである。本願発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載により定められるものであり、当業者は、特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲において種々の設計的変更が可能である。
種々の設計的変更としては、例えば、本実施例に基づき、センスプライマーに好適な塩基配列として、上述の実施形態の配列番号:2の代わりに、配列番号:12(ccacgctgta aacgatgtca a)、13(aaacgatgtc aattagctgt t)、14(aaacgatgtc aactagctgt t)、15(taaacgatgt caattagctg ttg)、16(tgtaaacgat gtcaattagc tgttg)、17(gctgtaaacg atgtcaatta gctgttg)、18(gtcaactagc tgttggttat a)、51(caactagctg ttggttatat ga)、52(aaacgatgtc aactagctgt tggttatatg a)、53(aaacgatgtc aactagctgt tggtta)、54(aaacgatgtc aactagctgt tggttata)の何れかを用いてもよく、アンチセンスプライマーに好適な塩基配列として、上述の実施形態の配列番号:45の代わりに、19(cagcacctgt atcagt)、20(tagtatttgt attagt)、21(tagtatttgt atcagt)、22(tagtatctgt attagt)、23(tagtacctgt attagt)、24(tagcacttgt attagt)、25(cagtacttgt attagt)、26(tagtatctgt atcagt)、27(tagtacctgt atcagt)、28(tagcacttgt atcagt)、29(cagtacttgt atcagt)の何れかから、適するものを用いてもよい。この場合、インターカレーター性蛍光色素標識蛍光プローブのための塩基配列として、配列番号:6の代わりに、配列番号:44(ctgtatgtca agggta)を用いてもよい。また、切断用オリゴヌクレオチドのための塩基配列として、配列番号:30(cgtggactac cagggtat)、31(catcgtttac agcgtgg)、32(gtttacagcg tggacta)、33(ttacagcgtg gactacc)、34(tacagcgtgg actacca)、35(ttgacatcgt ttacagc)、55(agctagttga catcgtttac ag)の何れかから適するものを用いてもよい。
あるいは、センスプライマーに好適な塩基配列として、上述の実施形態の配列番号:8の代わりに、配列番号:36(gttgtaaagc actttcagtg)又は37(gttgtaaagc attttcagtg)を用いてもよく、アンチセンスプライマーに好適な塩基配列として、上述の実施形態の配列番号:48の代わりに、配列番号:38(gtattaggcc aggtag)、39(agtattaggc caggta)、40(agtattaggt taggta)、41(gtcagtatta ggccaggta)、42(agtgtcagta ttaggccagg ta)の何れかから、適するものを用いてもよい。また、切断用オリゴヌクレオチドのための塩基配列として、43(acaaccctca ggcctt)を用いてもよい。
これらの変形例も、本願発明の技術的範囲に含まれる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらは一例であり、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例で言及されている市販試薬は、特に示さない限りは製造者の使用説明に従い使用した。
〔実施例1〕
Legionella pneumophila 16SリボゾームRNAは、SP6ファージRNAポリメラーゼ・プロモータ下流にLegionella pneumophila 16SリボソームDNA(塩基番号1〜1397を含む、塩基番号はNational Center Biotechnology Information accession No.AF122885に従った)を有する2本鎖DNAを鋳型としてインビトロ転写を実施し、引き続いてDNaseI処理によりその2本鎖DNAを完全消化した後RNAを精製して調製した。このRNAについて、260nmにおける吸光度を測定して定量した。以下の実施例では、本発明の測定対象であるレジオネラ属菌16SリボゾームRNAの標準試料として、このRNAを用いた。
〔実施例2〕
以下の手順で、インターカレーター性蛍光色素で標識されたオリゴヌクレオチドプローブを作製した。はじめに、Ishiguroらの方法(Ishiguro,T.et al,(1996)Nucleic Acids Res.,24,4992−4997)により、配列番号:6に記載の配列の5’末端から3番目のCと4番目のTの間、配列番号:11に記載の配列の5’末端から8番目のCと9番目のAの間、配列番号:44に記載の配列の5’末端から9番目のCと10番目のAの間のリン酸ジエステル部分にリンカーを介してオキサゾールイエローを結合させたオキサゾールイエロー標識核酸プローブを調製した(図1)。
〔実施例3〕
本願発明の方法において、種々の組み合わせの第一のプライマー、第二のプライマー、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ、切断用オリゴヌクレオチドを用いて、レジオネラ属菌16SリボゾームRNAの測定を行った。
(1)実施例1で調製したLegionella pneumophila 16SリボゾームRNA(塩基番号1〜1397を含む)をRNA希釈液(10mM Tris・HCl (pH8.0)、1mM EDTA、0.25U/μl リボヌクレアーゼ・インヒビター、5.0mM DTT)を用いて10、10、10あるいは50コピー/5μlとなるよう希釈し、RNA試料として用いた。
(2)以下の組成の反応液20μlを0.5ml容量PCR用チューブ(Gene Amp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー製)に分注し、これに前記RNA試料5μlを添加した。
〔反応液の組成:濃度は酵素液添加後(30μl中)の最終濃度〕
60mM Tris・HCl (pH8.6);
18mM 塩化マグネシウム;
100mM 塩化カリウム;
1mM DTT;
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP;
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP;
3.6mM ITP;
1μM 第一のプライマー(配列番号は表1に記載):配列番号記載の塩基配列の5’末端にT7ポリメラーゼ・プロモータ配列(配列番号:46)が付加されたものである;
1μM 第二のプライマー(配列番号は表1に記載);
20nM インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ(配列番号は表1に記載):実施例2において調製されたものである;
0.16μM 切断用オリゴヌクレオチド(配列番号は表1に記載):3’末端−OHはアミノ基で修飾されている;
6U/30μl リボヌクレアーゼ・インヒビター(タカラバイオ社製);
13% DMSO。
(3)前述の反応液を、43℃で5分間保温後、以下の組成で、予め43℃で2分間保温した酵素液5μlを添加した。
〔酵素液の組成:反応時(30μl中)の最終濃度〕
2% ソルビトール;
6.4U/30μl AMV逆転写酵素 (ライフサイエンス社製);
142U/30μl T7 RNAポリメラーゼ (インビトロジェン社製);
3.6μg/30μl 牛血清アルブミン。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計を用い、43℃で反応させると同時に反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。酵素添加時を0分として、反応液の蛍光強度比が1.2を超えた場合を(+)判定とし、そのときの時間を検出時間とした結果を表1に示した。
表1に記載の第一のプライマー、第二のプライマー、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ、切断用オリゴヌクレオチドの組み合わせを用いた場合、10、10、10あるいは50コピー/テストのLegionella pneumophila 16SリボゾームRNAが30分以内に検出された。
すなわち、第一のプライマーとして配列番号:5および12〜18より選ばれた配列と、第二のプライマーとして配列番号:4および19〜29および45より選ばれた配列と、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブとして配列番号:6および44より選ばれた配列と、切断用オリゴヌクレオチドとして配列番号:30〜35より選ばれた配列とからなる組み合わせ、あるいは、第一のプライマーとして配列番号:8および36および37より選ばれた配列と、第二のプライマーとして配列番号:38〜42より選ばれた配列と、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブとして配列番号:11に示された配列と、切断用オリゴヌクレオチドとして配列番号:43に示された配列とからなる組み合わせを用いた場合、いずれもLegionella pneumophila 16SリボゾームRNAが迅速に検出可能であった。
ここで、配列番号:5および12〜18のそれぞれは配列番号:50の部分配列、配列番号:4、19〜29および45のそれぞれは配列番号:3の部分配列、配列番号:36および37のそれぞれは配列番号:10の部分配列、配列番号:38〜42のそれぞれは配列番号:9の部分配列である。
よって、配列番号:3の少なくとも15ヌクレオチドを有する第二のプライマーおよび配列番号:50の少なくとも15ヌクレオチドを有する第一のプライマーからなるプライマーセット、および配列番号:9の少なくとも15ヌクレオチドを有する第二のプライマーおよび配列番号:10の少なくとも15ヌクレオチドを有する第一のプライマーからなるプライマーセットによりレジオネラ属菌リボゾームRNAを迅速・高感度に検出できることが示された。
以上から、本発明の第一のプライマー、第二のプライマー、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブを用いたRNA増幅・測定法により、Legionella pneumophila 16SリボゾームRNAが迅速に検出可能であることが示された。
Figure 2009044773
Figure 2009044773
Figure 2009044773
Figure 2009044773
また、表1以外についても、上表の組み合わせのオリゴヌクレオチドを用い、50、10、10、10コピー/テストのLegionella pneumophila 16SリボゾームRNAをサンプルとしてRNA増幅・蛍光測定を実施した。蛍光強度比1.2を超えたものを(+)と判定し、そのときの時間を検出時間とした。
〔実施例4〕
〔実検体(レジオネラ属菌)〕
(1)表5に示したレジオネラ属7菌種7株をBCYEα寒天培地で培養した。増殖した各菌体のコロニーを滅菌した綿棒で採取後、TE緩衝液(10mM Tris−HCl、1mM EDTA、pH8.0)に懸濁し、約100cfu/50μlになるように希釈し、RNAを抽出した。
(2)以下の組成の反応液20μlを0.5ml容量PCR用チューブ(Gene Amp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に分注し、これに前記抽出RNA試料5μlを添加した。
〔反応液の組成:濃度は酵素液添加後(30μl中)の最終濃度〕
60mM Tris・HCl (pH8.6);
18mM 塩化マグネシウム;
100mM 塩化カリウム;
1mM DTT;
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP;
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP;
3.6mM ITP;
1μM 第一のプライマー(配列番号:5):配列番号記載の塩基配列の5’末端にT7ポリメラーゼ・プロモータ配列(配列番号:46)が付加されたものである;
1μM 第二のプライマー(配列番号は表5に記載);
20nM インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ(配列番号:6):実施例2において調製したものである;
0.16μM 切断用オリゴヌクレオチド(配列番号:31):3’末端−OHはアミノ基で修飾されている;
6U/30μl リボヌクレアーゼ・インヒビター(タカラバイオ社製);
13% DMSO。
(3)上記の反応液を、43℃で5分間保温後、以下の組成で、予め43℃で2分間保温した酵素液5μlを添加した。
〔酵素液の組成:反応時(30μl中)の最終濃度〕
2% ソルビトール;
6.4U/30μl AMV逆転写酵素 (ライフサイエンス社製);
142U/30μl T7 RNAポリメラーゼ (インビトロジェン社製);
3.6μg/30μl 牛血清アルブミン。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計を用い、43℃で反応させると同時に反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。酵素添加時を0分として、30分以内に反応液の蛍光強度比が1.2を超えた場合を(+)判定とし、結果を表5に示した。
表5のプライマーセットでレジオネラ属7菌種7株はすべて検出が可能であった。
Figure 2009044773
〔実施例5〕
〔特異性評価(CT置換の有効性)〕
(1)表6に示した非レジオネラ属9菌種9株(Bacillus cereus, Haemophilus influenzae, Stphylococcus aureus, Streptococcus pneumoniae, Enterococcus faecalis, Pseudomonas aeruginosa, Streptococcus pyrogenes, Streptococcus agalactiaeおよびShigella boydii)を寒天培地で培養した。増殖した各菌体のコロニーを滅菌した綿棒で採取後、TE緩衝液(10mM Tris−HCl、1mM EDTA、pH8.0)に懸濁し、約10〜10cfu/50μlになるように希釈し、RNAを抽出した。
(2)以下の組成の反応液20μlを0.5ml容量PCR用チューブ(Gene Amp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に分注し、これに前記抽出RNA試料5μlを添加した。
〔反応液の組成:濃度は酵素液添加後(30μl中)の最終濃度〕
60mM Tris・HCl (pH8.6);
18mM 塩化マグネシウム;
100mM 塩化カリウム;
1mM DTT;
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP;
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP;
3.6mM ITP;
1μM 第一のプライマー(配列番号:5):配列番号記載の塩基配列の5’末端にT7ポリメラーゼ・プロモータ配列(配列番号:46)が付加されたものである;
1μM 第二のプライマー(配列番号は表6に記載);
20nM インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ(配列番号:6):実施例2において調製されたものである;
0.16μM 切断用オリゴヌクレオチド(配列番号:31):3’末端−OHはアミノ基で修飾されている;
6U/30μl リボヌクレアーゼ・インヒビター(タカラバイオ社製);
13% DMSO。
(3)上記の反応液を、43℃で5分間保温後、以下の組成で、予め43℃で2分間保温した酵素液5μlを添加した。
〔酵素液の組成:反応時(30μl中)の最終濃度〕
2% ソルビトール;
6.4U/30μl AMV逆転写酵素 (ライフサイエンス社製);
142U/30μl T7 RNAポリメラーゼ (インビトロジェン社製);
3.6μg/30μl 牛血清アルブミン。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計を用い、43℃で反応させると同時に反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。酵素添加時を0分として、反応液の蛍光強度比が30分以内に1.2を超えた場合を(+)判定とした結果を表6に示した。
Figure 2009044773
上表のプライマーセットにおいてシトシンをチミンに置換することで非レジオネラ属菌の検出を抑制することができた。また、第一プライマーとして配列番号:5のオリゴヌクレオチド、第二のプライマーとして配列番号:4のオリゴヌクレオチドからなるプライマーセットを用いることで、レジオネラ属菌に対しての感度を保ちつつ、非レジオネラ属菌に対する特異性を上げることが可能となった。
〔実施例6〕
〔生菌特異性(塩素添加の実験)〕
(1)Legionella pneumophilaをBCYEα寒天培地で培養した。増殖した各菌体のコロニーを滅菌した綿棒で採取後、TE緩衝液(10mM Tris−HCl、1mM EDTA、pH8.0)に懸濁し、約10cfu/50μlになるように希釈した。そこに残存塩素濃度が2mg/lになるように次亜塩素酸を添加し、添加開始からの経過時間における生菌数および16SリボゾームRNAの検出を行った。生菌数はBCYEα寒天培地で培養し確認した。また、16SリボゾームRNAの検出のため、RNAを抽出した。
(2)以下の組成の反応液20μlを0.5ml容量PCR用チューブ(Gene Amp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー製)に分注し、これに前記抽出RNA試料5μlを添加した。
〔反応液の組成:濃度は酵素液添加後(30μl中)の最終濃度〕
60mM Tris・HCl (pH8.6);
18mM 塩化マグネシウム;
100mM 塩化カリウム;
1mM DTT
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP;
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP;
3.6mM ITP;
1μM 第一のプライマー(配列番号:5):配列番号記載の塩基配列の5’末端にT7ポリメラーゼ・プロモータ配列(配列番号:46)が付加されたものである;
1μM 第二のプライマー(配列番号:4);
20nM インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ(配列番号:6):実施例2において調製されたものである;
0.16μM 切断用オリゴヌクレオチド(配列番号:31):3’末端−OHはアミノ基で修飾されている;
6U/30μl リボヌクレアーゼ・インヒビター(タカラバイオ社製);
13% DMSO。
(3)上記の反応液を、43℃で5分間保温後、以下の組成で、予め43℃で2分間保温した酵素液5μlを添加した。
〔酵素液の組成:反応時(30μl中)の最終濃度〕
2% ソルビトール;
6.4U/30μl AMV逆転写酵素 (ライフサイエンス社製);
142U/30μl T7 RNAポリメラーゼ (インビトロジェン社製);
3.6μg/30μl 牛血清アルブミン。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計を用い、43℃で反応させると同時に反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。酵素添加時を0分として、反応液の蛍光強度比が1.2を超えた場合を(+)判定とした結果を表7に示した。
(5)比較として16SリボゾームDNAの検出をDNA増幅キット(栄研化学社製)を用いて行った。その結果を表7に示した。次亜塩素酸によって殺菌したときの生菌・死菌に対する特異性を16SリボゾームRNAと16SリボゾームDNAの検出で比較した。
16SリボゾームRNAは菌が死滅すると検出できなくなったが、16SリボゾームDNAは菌が死滅してから43時間後でも陽性と判定された。以上の結果より16SリボゾームRNAを標的とすることで16SリボゾームDNAを標的した場合と比較して生菌の特異的な検出が可能であった。
Figure 2009044773
〔実施例7〕
本願発明の方法において、種々の組み合わせの第一のプライマー、第二のプライマー、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ、切断用オリゴヌクレオチドを用いて、レジオネラ属菌16SリボゾームRNAの測定を行った。
(1)実施例1で調製したLegionella pneumophila 16SリボゾームRNA(塩基番号1〜1397を含む)をRNA希釈液(10mM Tris・HCl (pH8.0)、1mM EDTA、0.25U/μl リボヌクレアーゼ・インヒビター、5.0mM DTT)を用いて10コピー/5μlとなるよう希釈し、RNA試料として用いた。
(2)以下の組成の反応液20μlを0.5ml容量PCR用チューブ(Gene Amp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー製)に分注し、これに前記RNA試料5μlを添加した。
〔反応液の組成:濃度は酵素液添加後(30μl中)の最終濃度〕
60mM Tris・HCl (pH8.6);
18mM 塩化マグネシウム;
100mM 塩化カリウム;
1mM DTT;
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP;
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP;
3.6mM ITP;
1μM 第一のプライマー(配列番号は表8に記載):配列番号記載の塩基配列の5’末端にT7ポリメラーゼ・プロモータ配列(配列番号:46)が付加されたものである;
1μM 第二のプライマー(配列番号は表8に記載);
20nM インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ(配列番号は表8に記載):実施例2において調製されたものである;
0.16μM 切断用オリゴヌクレオチド(配列番号は表8に記載):3’末端−OHはアミノ基で修飾されている;
6U/30μl リボヌクレアーゼ・インヒビター(タカラバイオ社製);
13% DMSO。
(3)前述の反応液を、43℃で5分間保温後、以下の組成で、予め43℃で2分間保温した酵素液5μlを添加した。
〔酵素液の組成:反応時(30μl中)の最終濃度〕
2% ソルビトール;
6.4U/30μl AMV逆転写酵素 (ライフサイエンス社製);
142U/30μl T7 RNAポリメラーゼ (インビトロジェン社製);
3.6μg/30μl 牛血清アルブミン。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計を用い、43℃で反応させると同時に反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。酵素添加時を0分として、反応液の蛍光強度比が1.2を超えた場合を(+)判定とし、そのときの時間を検出時間とした結果を表8に示した。
表8に記載の第一のプライマー、第二のプライマー、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ、切断用オリゴヌクレオチドの組み合わせを用いた場合、102コピー/テストのLegionella pneumophila 16SリボゾームRNAが30分以内に検出された。
すなわち、第一のプライマーとして配列番号:51〜54より選ばれた配列と、第二のプライマーとして配列番号:4および45より選ばれた配列と、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブとして配列番号:6と、切断用オリゴヌクレオチドとして配列番号:31および55より選ばれた配列とからなる組み合わせを用いた場合、いずれもLegionella pneumophila 16SリボゾームRNAが迅速に検出可能であった。
ここで、配列番号:51〜54のそれぞれは配列番号:2の部分配列、配列番号:4および45のそれぞれは配列番号:3の部分配列である。
よって、配列番号:3の少なくとも15ヌクレオチドを有する第二のプライマーおよび配列番号:2の少なくとも15ヌクレオチドを有する第一のプライマーからなるプライマーセットによりレジオネラ属菌リボゾームRNAを迅速・高感度に検出できることが示された。
以上から、本発明の第一のプライマー、第二のプライマー、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブを用いたRNA増幅・測定法により、Legionella pneumophila 16SリボゾームRNAが迅速に検出可能であることが示された。
Figure 2009044773
〔実施例8〕
〔検出感度〕
本願発明の方法において、表9に示す組み合わせの第一のプライマー、第二のプライマー、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ、切断用オリゴヌクレオチドを用いて、レジオネラ属菌16SリボゾームRNAの検出感度を測定した。
(1)実施例1で調製したLegionella pneumophila 16SリボゾームRNA(塩基番号1〜1397を含む)をRNA希釈液(10mM Tris・HCl (pH8.0)、1mM EDTA、0.25U/μl リボヌクレアーゼ・インヒビター、5.0mM DTT)を用いて10、10、50、あるいは30コピー/5μlとなるよう希釈し、RNA試料として用いた。
(2)以下の組成の反応液20μlを0.5ml容量PCR用チューブ(Gene Amp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー製)に分注し、これに前記RNA試料5μlを添加した。
〔反応液の組成:濃度は酵素液添加後(30μl中)の最終濃度〕
60mM Tris・HCl (pH8.6);
18mM 塩化マグネシウム;
100mM 塩化カリウム;
1mM DTT;
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP;
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP;
3.6mM ITP;
1μM 第一のプライマー(配列番号は表9に記載):配列番号記載の塩基配列の5’末端にT7ポリメラーゼ・プロモータ配列(配列番号:46)が付加されたものである;
1μM 第二のプライマー(配列番号は表9に記載);
20nM インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ(配列番号は表9に記載):実施例2において調製されたものである;
0.16μM 切断用オリゴヌクレオチド(配列番号は表9に記載):3’末端−OHはアミノ基で修飾されている;
6U/30μl リボヌクレアーゼ・インヒビター(タカラバイオ社製);
13% DMSO。
(3)前述の反応液を、43℃で5分間保温後、以下の組成で、予め43℃で2分間保温した酵素液5μlを添加した。
〔酵素液の組成:反応時(30μl中)の最終濃度〕
2% ソルビトール;
6.4U/30μl AMV逆転写酵素 (ライフサイエンス社製);
142U/30μl T7 RNAポリメラーゼ (インビトロジェン社製);
3.6μg/30μl 牛血清アルブミン。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計を用い、43℃で反応させると同時に反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。酵素添加時を0分として、反応液の蛍光強度比が20分以内に1.2を超えた場合を(+)判定とした結果を表9に示した。
表9に記載の第一のプライマー、第二のプライマー、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ、切断用オリゴヌクレオチドの組み合わせを用いた場合、10コピー/テストのLegionella pneumophila 16SリボゾームRNAが20分以内に検出された。
さらに、第一のプライマーとして配列番号:51に示された配列と、第二のプライマーとして配列番号:45に示された配列と、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブとして配列番号:6に示された配列と、切断用オリゴヌクレオチドとして配列番号:55に示された配列からなる組み合わせでは30コピー/テストのLegionella pneumophila 16SリボゾームRNAが20分以内に検出された。
以上から、本発明の第一のプライマー、第二のプライマー、インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブを用いたRNA増幅・測定法により、Legionella pneumophila 16SリボゾームRNAが低コピー数の場合においても迅速に検出可能であることが示された。
Figure 2009044773
〔実施例9〕
〔実検体(レジオネラ属菌)〕
(1)表10に示したレジオネラ属7菌種7株をBCYEα寒天培地で培養した。増殖した各菌体のコロニーを滅菌した綿棒で採取後、TE緩衝液(10mM Tris−HCl、1mM EDTA、pH8.0)に懸濁し、約100cfu/50μlになるように希釈し、RNAを抽出した。
(2)以下の組成の反応液20μlを0.5ml容量PCR用チューブ(Gene Amp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に分注し、これに前記抽出RNA試料5μlを添加した。
〔反応液の組成:濃度は酵素液添加後(30μl中)の最終濃度〕
60mM Tris・HCl (pH8.6);
18mM 塩化マグネシウム;
100mM 塩化カリウム;
1mM DTT;
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP;
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP;
3.6mM ITP;
1μM 第一のプライマー(配列番号:51):配列番号記載の塩基配列の5’末端にT7ポリメラーゼ・プロモータ配列(配列番号:46)が付加されたものである;
1μM 第二のプライマー(配列番号:45);
20nM インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ(配列番号:6):実施例2において調製したものである;
0.16μM 切断用オリゴヌクレオチド(配列番号:55):3’末端−OHはアミノ基で修飾されている;
6U/30μl リボヌクレアーゼ・インヒビター(タカラバイオ社製);
13% DMSO。
(3)上記の反応液を、43℃で5分間保温後、以下の組成で、予め43℃で2分間保温した酵素液5μlを添加した。
〔酵素液の組成:反応時(30μl中)の最終濃度〕
2% ソルビトール;
6.4U/30μl AMV逆転写酵素 (ライフサイエンス社製);
142U/30μl T7 RNAポリメラーゼ (インビトロジェン社製);
3.6μg/30μl 牛血清アルブミン。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計を用い、43℃で反応させると同時に反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。酵素添加時を0分として、30分以内に反応液の蛍光強度比が1.2を超えた場合を(+)判定とし、結果を表10に示した。
表10のプライマーセットでレジオネラ属7菌種7株はすべて検出が可能であった。
Figure 2009044773
〔実施例10〕
〔特異性評価〕
(1)表11に示した非レジオネラ属9菌種9株(Bacillus cereus、Haemophilus influenzae、Stphylococcus aureus、Streptococcus pneumoniae、Enterococcus faecalis、Pseudomonas aeruginosa、Streptococcus pyrogenes、Streptococcus agalactiaeおよびShigella boydii)を寒天培地で培養した。増殖した各菌体のコロニーを滅菌した綿棒で採取後、TE緩衝液(10mM Tris−HCl、1mM EDTA、pH8.0)に懸濁し、約10cfu/50μlになるように希釈し、RNAを抽出した。
(2)以下の組成の反応液20μlを0.5ml容量PCR用チューブ(Gene Amp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に分注し、これに前記抽出RNA試料5μlを添加した。
〔反応液の組成:濃度は酵素液添加後(30μl中)の最終濃度〕
60mM Tris・HCl (pH8.6);
18mM 塩化マグネシウム;
100mM 塩化カリウム;
1mM DTT;
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP;
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP;
3.6mM ITP;
1μM 第一のプライマー(配列番号:51):配列番号記載の塩基配列の5’末端にT7ポリメラーゼ・プロモータ配列(配列番号:46)が付加されたものである;
1μM 第二のプライマー(配列番号:45);
20nM インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブ(配列番号:6):実施例2において調製したものである;
0.16μM 切断用オリゴヌクレオチド(配列番号:55):3’末端−OHはアミノ基で修飾されている;
6U/30μl リボヌクレアーゼ・インヒビター(タカラバイオ社製);
13% DMSO。
(3)上記の反応液を、43℃で5分間保温後、以下の組成で、予め43℃で2分間保温した酵素液5μlを添加した。
〔酵素液の組成:反応時(30μl中)の最終濃度〕
2% ソルビトール;
6.4U/30μl AMV逆転写酵素 (ライフサイエンス社製);
142U/30μl T7 RNAポリメラーゼ (インビトロジェン社製);
3.6μg/30μl 牛血清アルブミン。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計を用い、43℃で反応させると同時に反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。酵素添加時を0分として、反応液の蛍光強度比が30分以内に1.2を超えた場合を(+)判定とした結果を表11に示した。
Figure 2009044773
上表のプライマーセットにおいて、第一プライマーとして配列番号:51のオリゴヌクレオチド、第二のプライマーとして配列番号:45のオリゴヌクレオチドからなるプライマーセットを用いることで、レジオネラ属菌に対しての感度を保ちつつ、非レジオネラ属菌に対する特異性を上げることが可能となった。
上記実施例1〜10の実験から、本願発明のプライマー及びプライマーセット等を用いることで、レジオネラ属菌リボゾームRNAを、生菌に対する高い検出特異性をもって、迅速、高感度で検出できることが確認された。
本発明はレジオネラ属菌の検査を必要とする医学、薬学、微生物学、および、浴場の水質管理、プールの水質管理、環境水の水質管理、建物等の冷却水の水質管理等をはじめとする公衆衛生の分野において有用である。

Claims (11)

  1. レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的として、核酸増幅するためのプライマーセットであって、配列番号:1又は7で示される塩基配列の核酸とストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズする少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むアンチセンスプライマーと、配列番号:47又は49で示される塩基配列の核酸とストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズする少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むセンスプライマーを含んでなる、レジオネラ属菌リボゾームRNAを増幅可能なプライマーセット。
  2. レジオネラ属菌リボゾームRNAを標的として、核酸増幅するためのプライマーセットであって、配列番号:45又は48で示される塩基配列の一部と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むアンチセンスプライマーと、配列番号:2又は8で示される塩基配列の一部と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含むセンスプライマーを含んでなる、レジオネラ属菌リボゾームRNAを増幅可能なプライマーセット。
  3. 前記アンチセンスプライマーが、配列番号:3又は9で示される塩基配列内の、少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含む、請求項1又は2に記載のプライマーセット。
  4. 前記アンチセンスプライマーが配列番号:4で示される塩基配列のヌクレオチドを含む、請求項3に記載のプライマーセット。
  5. 前記センスプライマーが、配列番号:50又は10で示される塩基配列内の、少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含む、請求項1又は2に記載のプライマーセット。
  6. 前記センスプライマーが、配列番号:5で示される塩基配列内の、少なくとも15塩基以上のヌクレオチドを含む、請求項1又は2に記載のプライマーセット。
  7. 前記アンチセンスプライマーおよび前記センスプライマーの少なくとも一方が、RNAポリメラーゼのプロモーター配列、ステム・ループ構造を構成する配列、又は制限酵素部位などの特定の機能を担う配列を付加してなることを特徴とする、請求項1又は2に記載のプライマーセット。
  8. レジオネラ属菌リボゾームRNAを鋳型として、
    請求項1又は2に記載のプライマーセットにより、核酸増幅を行い、増幅産物を得る工程と、
    前記工程と同時か或いはそれに引き続いて、前記増幅産物を、検出可能なシグナル生成手段で標識された、配列番号:6又は11で示される塩基配列あるいは該塩基配列の相補配列の何れか一方と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基のヌクレオチドを含む核酸プローブで検出する工程と、
    を含むレジオネラ属菌リボゾームRNAの検出方法。
  9. レジオネラ属菌リボゾームRNAの検出キットであって、
    レジオネラ属菌リボゾームRNAを鋳型として核酸増幅を行い、増幅産物を得るための、請求項1又は2に記載のプライマーセットと、
    前記増幅産物を検出するための、検出可能なシグナル生成手段で標識された、配列番号:6又は11で示される塩基配列あるいは該塩基配列の相補配列の何れか一方と80%以上の相同性を有する少なくとも15塩基のヌクレオチドを含む核酸プローブと、
    を含む検出キット。
  10. 核酸増幅を行い、増幅産物を得る工程が
    (1)レジオネラ属菌リボゾームRNAの特定塩基配列の5’末端から下流の少なくとも一部に相同な第一のプライマー、および前記特定塩基配列の3’末端から上流の少なくとも一部に相補的な第二のプライマー(前記第一および第二のプライマーの少なくとも一方は5’末端にプロモーター配列を有する)により、プロモーター配列と該プロモーター配列下流に前記特定塩基配列を含む2本鎖DNAを生成する工程、
    (2)該2本鎖DNAを鋳型としてRNA転写産物を生成する工程、
    (3)該RNA転写産物が引き続きDNA合成の鋳型となることで、連鎖的に該RNA転写産物が増幅する工程、
    からなることを特徴とする請求項8に記載の、レジオネラ属菌リボゾームRNAの検出方法。
  11. 請求項10の検出方法を実施するための検出キットであって、
    少なくともRNA依存DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼH(RNase H)、DNA依存DNAポリメラーゼおよびRNAポリメラーゼ、
    をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の検出キット。
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