JPWO2009041122A1 - 貼付材 - Google Patents

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Abstract

基材層の片面に粘着剤層が設けられた層構成を有する貼付材であって、該基材層が1〜10μmの厚みを持つエラストマーフィルムであり、該粘着剤層の厚みが1〜15μmであり、該基材層と該粘着剤層との合計厚みが2〜20μmであり、該貼付材の縦方向と横方向の10%引張荷重が各々0.01〜1.2N/10mmであり、該貼付材の縦方向の10%引張荷重値をX(N/10mm)、該貼付材の厚み値をY(μm)、及び基材層の厚み値をZ(μm)としたとき、該貼付材が、XY=0.02〜15、またはXZ=0.01〜7の関係を満足し、並びに該粘着剤層が0.1N/10mm以上の粘着力を示す貼付材。

Description

本発明は、基材層の片面に粘着剤層が設けられた層構成を有する貼付材に関する。本発明の貼付材は、それを構成する基材層と粘着剤層の両層が被着体の細かな凹凸のある表面に沿って密着するため、貼付箇所と非貼付箇所との表面状態の差が小さく、貼付箇所が目立たない。
本発明の貼付材は、ヒトの皮膚貼付材として使用すると、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着し、該貼付材を通して皮膚表面のきめ細かな組織構造が背面(基材層の粘着剤層側とは反対側の表面)に、あたかも転写された状態となり、貼付箇所が目立ちにくい。
本発明の貼付材は、薄く、伸縮性に富み、貼付状態で皮膚の動きに容易に追従するため、貼付中の違和感が大幅に緩和されている。本発明の貼付材は、適度の粘着力を有するため、皮膚表面に対する付着性と使用後の剥離性とのバランスに優れている。
貼付材は、工業用、文具用、医療用、家庭用などの各種貼付材として、それぞれの用途に適した剤型で、様々な被着体に貼付して用いられている。ヒトの皮膚表面を被着体とする対人皮膚用の貼付材(皮膚貼付材)には、損傷部位や手術痕などのある皮膚を保護するためのドレッシング材に代表される医療用貼付材;救急絆創膏、防水用貼付材、皮膚を保護するための保護用貼付材などの家庭用貼付材などがある。これらの家庭用貼付材は、損傷部位や注射針等の穿刺孔などのある皮膚を保護するため、医療現場でも用いられている。
貼付材は、一般に、プラスチックフィルム、織布、不織布、編物、紙などからなる基材層と、該基材層の少なくとも片面に設けられた粘着剤層とからなる層構成を有している。貼付材は、被着体にとっては異物であるため、多くの用途において、貼付状態で貼付材が目立たないことが求められている。特に、露出したヒトの皮膚表面に貼付することが多い皮膚貼付材には、貼付箇所が目立たないことが強く求められている。
貼付箇所を目立ちにくくするには、貼付材を皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着させることが好ましい。貼付材が皮膚の微細な凹凸面に密着せずに、あたかも浮き上がった状態で貼付されていると、貼付材とその近傍の皮膚表面との外観上の違いが著しいため、貼付箇所が目立ってしまう。貼付箇所が目立ちにくいようにするには、貼付材が皮溝などの微細な組織構造の凹凸面に沿って密着し、貼付材の表面(基材層の背面)にまで該組織構造があたかも転写された状態で現出することが好ましい。
図3は、基材層の厚みが15μmを超え、かつ、基材層と粘着剤層との合計厚みが20μmを超える貼付材(本願明細書の比較例4)を、ヒトの皮膚表面に貼付したときに得られる共焦点顕微鏡の画像(写真)である。より具体的に、図3は、該貼付材を皮膚表面に貼付した状態で、その上から歯科での治療時に歯型を取るのに用いられている印象材によって型を取り、その型を共焦点顕微鏡で観察した画像である。図3の左半分側は、貼付材の表面(基材層の背面)を示し、右半分側は、ヒトの皮膚表面の微細な組織構造を示している。図3から明らかなように、該貼付材は、貼付状態にあるとき、皮膚の微細な凹凸面に密着せずに、あたかも浮き上がった状態となり、皮膚表面のきめ細かな組織構造がその背面に転写された状態とはならないため、貼付箇所が目立ち易い。
皮膚貼付材において、貼付中に違和感を感じさせないことも重要な技術的課題である。貼付材が、皮膚の動きに容易に追従し難いと、貼付材の抵抗力に起因する違和感が生じる。貼付中における違和感を感じさせないようにするには、貼付材に、微細な凹凸のある皮膚表面の動きに容易に追従する伸縮性を持たせる必要がある。
貼付材全体の厚みを薄くし、かつ、伸縮性を持つ基材を用いることによって、皮膚表面に貼付したとき、貼付箇所を目立たないようにするとともに、貼付中の違和感を緩和する効果が期待される。しかし、本発明者らの研究結果によれば、単に、貼付材の厚みを薄くしたり、伸縮性のある基材を用いただけでは、所望の結果を得ることが困難であることが判明した。
貼付材には、適度の粘着力を有することが求められている。貼付材の粘着力が弱すぎると、貼付材が皮膚表面から簡単に剥離したり、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着することができない。貼付材の粘着力が強すぎると、かぶれが生じたり、使用後の剥離が困難となったりする。基材層、粘着剤層、及び貼付材の各厚みを薄くすると、適度の粘着力を得ることが困難となり易い。
貼付材を構成する基材層の剛性が強く伸縮性が不充分であると、貼付材が皮膚表面の動きに容易に追従することができなくなる。基材層や粘着剤層の厚みを薄くすると、貼付材の伸縮性を高めることができるものの、皮膚表面への付着性が低下し易くなる。
そのため、皮膚貼付材には、貼付材の伸縮性、基材層の伸縮性、粘着剤層の粘着力、各層の厚み、基材層の材質などを総合的に検討して、貼付箇所の目立ちにくさ、貼付中での違和感の緩和、適度の粘着性などの諸特性を高度にバランスさせる必要がある。
貼付材に関する従来技術は、上記の如き観点が欠けているか、上記の如き観点での研究開発が不充分であった。貼付箇所の目立ちにくさを強調した貼付材が市販されているものの、実際には、その貼付材の基材層の厚みの下限値が20μmから30μm程度であるものが殆どである。このような貼付材の貼付箇所を観察すると、非貼付箇所とは明らかに異なる外観を呈しており、貼付箇所が目立つことに加えて、皮膚表面に貼付した場合、皮膚の動きに容易に追従しないため、強い違和感を生じさせるものが多い。
特開平6−336425号公報(特許文献1)には、可視光線透過性を有する厚み5〜150μmの支持体の片面に、鎮痛剤と止血剤とを含有する厚み5〜350μmの粘着剤層が形成された鎮痛止血パッチが提案されている。特許文献1の各実施例には、厚み20μmのアクリル系粘着剤層を、厚み60μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)フィルム上に設けた鎮痛止血パッチ;及び厚み200μmまたは300μmのゴム系粘着剤層を、厚み60μmのEVAフィルム上に設けた鎮痛止血パッチ;が示されている。このような厚みの大きな鎮痛止血パッチは、貼付状態での貼付箇所が目立つ上、貼付中の違和感が強いものである。
特開平9−301853号公報(特許文献2)には、厚み0.5〜20μmの支持体の片面に、厚み10〜100μmの非弾性層と厚み1〜15μmの粘着剤層を順次形成した貼付製剤が提案されている。特許文献2に記載の貼付製剤は、非弾性層として、厚みが大きなシリコーン系粘着剤層またはアクリル系粘着剤層が配置されているため、貼付箇所が目立つ上、貼付中の違和感が強いものである。
特開平7−255772号公報(特許文献3)には、厚み5〜20μmのエラストマー樹脂フィルムからなる皮膚貼付用基材が開示されている。しかし、特許文献3には、該基材上に形成する粘着剤層の厚みや粘着力などに関する具体的な開示がない。特許文献3には、粘着剤層も含めた貼付材全体として、貼付箇所の目立ちにくさや、皮膚に貼付した場合の違和感の緩和、粘着力などについて、総合的に検討した上での提案はなされていない。
国際公開第91/16044号パンフレット(特許文献4)には、厚みが0.5〜4.9μm、実質的に直交する2方向の強度が各々8〜85g/mm、実質的に直交する2方向の伸度が各々30〜150%、該2方向の伸度の比が1.0〜5.0のフィルムからなるフィルム層と、該フィルム層の一面に積層された厚みが2〜60μmで経皮吸収性の薬物を含有する粘着剤からなる粘着層とからなる貼付剤が提案されている。
特許文献4に具体的に開示されているフィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの破断伸びが小さく(実施例で用いられているフィルムの伸度は、120%以下)、ガラス転移温度が高い樹脂フィルム(PETのガラス転移温度は、76〜77℃)である。PETフィルムなど樹脂フィルムは、剛性があり、かつ、伸縮性が不充分である。そのため、特許文献4に記載の貼付材は、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着しにくく、貼付箇所が目立ち易い上、貼付中の違和感が強い。PETフィルムは、厚みが5μm以上になると、皮膚のかぶれを誘発し易いため(特許文献4の第13頁右下欄)、貼付材の設計上の制約が大きい。
特開平8−40910号公報(特許文献5)には、厚みが10μm以上、好ましくは20μm以上で200μm以下のアクリル系粘着剤層を、厚みが0.5〜6μmのPETフィルム上に設けた貼付剤が開示されている。しかし、この貼付剤は、基材層がPETフィルムであるため、基材層の厚みを薄くしても、前記と同様、貼付箇所が目立ち易く、貼付中の違和感が強いものである。
特開2005−218496号公報(特許文献6)には、厚みが10〜50μm、好ましくは25〜35μmのエーテル系ウレタン樹脂からなる基材フィルムの片面に粘着剤層を形成した皮膚貼付材が提案されている。特許文献6の実施例には、厚み30μmのエーテル系ポリウレタン樹脂フィルムの片面に、厚み30μmのアクリル系粘着剤層が形成された皮膚貼付材が開示されている。しかし、特許文献6に具体的に開示されている皮膚貼付材は、厚みが大きく、伸縮性が不充分であるため、貼付箇所が目立ち易い上、貼付中の違和感が充分に緩和されていないものである。
特許第3868542号公報(特許文献7)には、基材フィルムのガラス転移温度が25〜35℃であり、かつ、該基材フィルムと粘着剤層との積層体の透湿度が1,000g/m・24h以上の隠蔽シールが開示されている。しかし、特許文献7に具体的に示されている基材フィルムは、常温で剛性があるため、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着しにくいものである。
従来の貼付材は、ヒトの前腕部や顔面のように、細かく浅い皮溝を有する皮膚表面に沿って密着しにくく、貼付箇所の目立ち易さを大幅に軽減することができないことに加えて、貼付中の違和感の緩和についても満足することは難しいものである。
従来、貼付材を構成する基材層の厚み、材質、及び特性;粘着剤層の厚みと粘着力;貼付材全体の厚みと特性;などについて、貼付箇所の目立ちにくさや貼付中の違和感の緩和などの観点から、総合的な検討が行われてこなかったのが現状である。そのため、このような観点からの新しい貼付材の研究・開発が求められている。
特開平6−336425号公報 特開平9−301853号公報 特開平7−255772号公報 国際公開第91/16044号パンフレット 特開平8−40910号公報 特開2005−218496号公報 特許第3868542号公報
本発明の課題は、被着体の細かな凹凸の表面に沿って密着して、貼付箇所が目立ちにくく、かつ、貼付状態で被着体の動きに従って容易に伸縮することができる貼付材を提供することにある。
特に、本発明の課題は、ヒトの皮膚貼付材として適用したとき、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着し、貼付箇所が目立たないことに加えて、貼付状態を保持したままで皮膚の細かな動きに容易に追従し、貼付中の違和感が大幅に緩和された貼付材を提供することにある。
本発明者らは、貼付材が、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着し、該貼付材を通して皮膚表面のきめ細かな組織構造が背面に転写された状態となれば、貼付箇所が目立ちにくくなると考えた。さらに、本発明者らは、薄く、伸縮性に富むフィルムによって基材層を形成し、粘着剤層の厚みも薄くすれば、貼付材が貼付状態で皮膚の動きに容易に追従するため、貼付中の違和感が大幅に緩和されると考えた。
しかし、厚みが5μm以下の薄いポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を用いて基材層を形成し、粘着剤層の厚みも5μmと薄くした貼付材は、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って充分に密着せずに、貼付状態が目立つことが判明した。該貼付材は、皮膚の動きに対する追従性に欠けるため、貼付中の違和感も大きいことが分かった。
本発明者らは、柔軟性と伸縮性のあるフィルムを用いて基材層を形成しても、基材層や粘着剤層の厚みが大きい場合はもとより、これら各層の厚みが薄い場合であっても、貼付材の面方向での伸縮性が不充分であったり、伸縮性と貼付材の厚みまたは基材層の厚みとの関係が特定の範囲内になかったりすると、目立ちにくさと違和感の緩和との両立が困難であることを見出した。
貼付材が微細な凹凸のある被着体の表面に沿って密着し、かつ、被着体の動きに容易に追従するには、該貼付材が面方向に伸び易いことが必要である。平坦な形状の貼付材が、皮膚表面のような微細な凹凸のある被着体表面に沿って密着するには、該貼付材が面方向に伸び易く、微細な凹凸面に沿って柔軟に伸長する必要がある。
一般に、微細な凹凸のある被着体表面に、広い面積の貼付材を貼付するには、先ず、被着体表面の凸部で貼付材を固定し、その凸部を基点にして、貼付材を凹部の表面に沿って貼り込んでいく作業を行う。貼付材が被着体の凹部の表面に沿って密着するには、貼付材が面方向に充分な伸び易さを有していることが必要である。貼付材が面方向に伸びにくいものであると、凹部に対して浮き上がった状態で貼付されることになるため、貼付箇所が目立ち易くなる。加えて、貼付材が面方向に伸びにくいと、皮溝などの微細な凹凸の形状を変形させてしまい、それによって貼付部近辺の皮膚との外観の違いが生じて、貼付箇所が目立ち易くなることがある。
貼付材の面方向の伸び易さは、凹凸面への良好な追従性を与えるだけでなく、皮膚に貼付した際には、貼付材の違和感にも関わっている。皮膚の表面では、頻繁に伸縮が起こっている。貼付材の引張抵抗が大きいと、皮膚の伸縮の際に抵抗感が生じる。この抵抗感が、貼付中の貼付材の違和感として感じられることになる。貼付材が面方向に伸び易いと、貼付材が皮膚表面の動きに容易に追従するため、違和感が緩和されることになる。
皮膚は、伸びる動きだけでなく、伸びた場合には、伸びた量だけ縮んで元の形状に戻る。貼付材が面方向に伸びるだけで元の形状に戻らない場合には、皮膚が縮む際に伸びたままの貼付材の抵抗を感じるため、違和感を感じることになる。皮膚に貼付した状態での違和感を極力少なくするには、貼付材が良好な伸縮性を有していることが必要である。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を踏まえて、前記課題を達成するには、単に、貼付材と該貼付材を構成する各層の厚み、基材層の伸縮性などに着目するだけではなく、(1)基材層の厚み、材質、及び特性、(2)粘着剤層の厚みと粘着力、(3)基材層と粘着剤層との合計厚みと粘着剤の特性、並びに(4)これらの間の相互関係などについて、総合的な検討が必要であると考えた。
本発明者らは、前記課題を達成するには、厚みが極めて薄いエラストマーフィルムを基材層として使用し、かつ、粘着剤層の厚み及び基材層と粘着剤層との合計厚みを薄くすることが有効であることを見出した。貼付材の厚みが、被着体表面の凹凸の大きさに比べて充分に薄いと、貼付材を該凹凸面に沿って密着させることができる。例えば、貼付材の厚みが被着体表面の凹部の幅の5分の1以下の薄さになれば、該貼付材を微細な凹凸のある表面に沿って密着させることができる。
貼付材を被着体表面に密着させるには、粘着剤層には、被着体に対する適度な付着力を持たせる必要がある。他方、粘着剤層の粘着力が過度に大きくなると、使用後の剥離が困難となる。
さらに、本発明者らは、ヒトの皮膚表面などの微細な組織構造を持つ被着体の表面に沿って密着し、かつ、被着体の動きに容易に追従する貼付材を得るには、貼付材の厚みと該貼付材を構成する各層の厚みを薄くすることに加えて、貼付材の直交する2方向(縦方向と横方向)での10%引張荷重が充分に小さいこと、さらには、貼付材の10%引張荷重と貼付材の厚みとの積及び/または貼付材の10%引張荷重と基材層の厚みとの積が特定の範囲内にあることが重要であることに想到した。
本発明は、これらの知見に基づいて、完成するに至ったものである。
本発明によれば、基材層の片面に粘着剤層が設けられた層構成を有する貼付材において、
(a)該基材層が、1〜10μmの範囲内の厚みを持つエラストマーフィルムであり、
(b)該粘着剤層の厚みが、1〜15μmの範囲内であり、
(c)該基材層と該粘着剤層との合計厚みが、2〜20μmの範囲内であり、
(d)該貼付材の日本工業規格のJIS Z 0237に従って測定した縦方向及び横方向の10%引張荷重が、各々0.01〜1.2N/10mmの範囲内であり、
(e)該貼付材の縦方向の10%引張荷重値をX(N/10mm)とし、該貼付材の厚み値をY(μm)とし、及び該基材層の厚み値をZ(μm)としたとき、該貼付材が、該10%引張荷重値Xと該貼付材の厚み値Yとの積XY値が0.02〜15の範囲内であるか、または該10%引張荷重値Xと該基材層の厚み値Zとの積XZ値が0.01〜7の範囲内であるとの関係を満足し、並びに
(f)該粘着剤層が、日本工業規格のJIS Z 0237に規定されている対ベークライト板の90度剥離試験において、0.1N/10mm以上の粘着力を示す
ことを特徴とする貼付材が提供される。
本発明によれば、視覚的にも感覚的にも貼付状態での違和感が極めて小さな貼付材を提供することができる。本発明の貼付材は、それを構成する基材層と粘着剤層の両層が被着体の細かな凹凸のある表面に沿って密着するため、貼付箇所と非貼付箇所との表面状態の差が小さく、貼付箇所が目立ちにくい。本発明の貼付材は、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着し、該貼付材を通して皮膚表面のきめ細かな組織構造が背面に転写された状態となり、貼付箇所が目立ちにくい。
本発明の貼付材は、薄く、伸縮性に富み、貼付状態で皮膚の伸縮性のある動きに容易に追従するため、貼付中の違和感が大幅に緩和されている。本発明の貼付材は、適度の粘着力を有するため、皮膚などの被着体の表面に対する付着性と使用後の剥離性とのバランスに優れている。
本発明の貼付材は、これらの特徴を活用して、医療用、化粧用、工業用、文具用、家庭用等の各種貼付材として利用することができる。
図1は、貼付材の厚みと10%引張荷重との関係を示す概念図である。
図2は、実施例4で作成した貼付材(基材層の厚みが1μmで、粘着剤層の厚みが2μm)をヒトの皮膚表面に貼付し、その貼付状態を歯科用印象材で転写した型を用いて得られた共焦点顕微鏡の画像である。図2の左半分側は、貼付材の背面を示し、右半分側は、皮膚表面の微細構造を示す。
図3は、比較例4で作成した貼付材(基材層の厚みが18μm、粘着剤層の厚みが7μm)をヒトの皮膚表面に貼付し、その貼付状態を歯科用印象材で転写した型を用いて得られた共焦点顕微鏡の画像である。図3の左半分側は、貼付材の背面を示し、右半分側は、皮膚表面の微細構造を示す。
図4は、実施例1で得られた貼付材の波長280〜400nmの範囲内での紫外線透過率を示すグラフである。
1.貼付材の層構成
本発明の貼付材は、基材層の片面に粘着剤層が設けられた層構成を有するものである。本発明の貼付材は、これらの層に加えて、キャリア層とセパレータ層などの付加的な層を設けることができる。このような付加的な層は、貼付時に剥離される。本発明において、貼付材の特性(例えば、10%引張荷重、紫外線透過率、透湿度)は、基材層と粘着剤層との2層からなる積層体に関する特性を意味する。
貼付材の多くは、その粘着剤層の表面を保護するために、セパレータ層が配置されている。粘着剤層の保護の観点からだけではなく、厚みが薄く均一な粘着剤層を形成するには、セパレータ層の上に粘着剤層を形成する方法を採用することが好ましい。
他方、基材層は、単層で用いられることが多いが、本発明の貼付材における基材層のように、その厚みが極めて薄い場合には、キャリア層の上に基材層を形成する方法を採用することが好ましい。
セパレータ層の片面に粘着剤層を形成した積層体と、キャリア層の片面に基材層を形成した積層体とを、粘着剤層と基材層の表面が密着するように貼り合わせることにより、基材層の粘着剤層とは反対側の表面にキャリア層が配置され、かつ、粘着剤層の基材層とは反対側の表面にセパレータ層が配置された「キャリア層/基材層/粘着剤層/セパレータ層」の積層構成を有する貼付材を作成することができる。
前記積層構成を採用することにより、貼付材の作成が容易となる上、得られた貼付材の取扱性が向上する。それぞれ厚みが薄い基材層と粘着剤層とからなり、キャリア層やセパレータ層が配置されていない形態の貼付材は、腰が弱くシワになり易いため、取り扱いが困難である。前記積層構成を有する貼付材は、貼付時にセパレータ層を剥がして粘着剤層を露出させる。セパレータ層を剥がしても、キャリア層が存在するため、貼付材の腰が強く、所望の貼付部位に粘着剤層の表面を当接させることができる。貼付後には、基材層上のキャリア層も剥離する。
2.貼付材の製造方法
エラストマーは、溶液キャスティング法、押出成形法、カレンダー法、インフレーション法などの任意の成形方法によってフィルムに成形することができる。本発明の基材層は、1〜10μmの範囲内の極めて薄い厚みを持つエラストマーフィルムであるため、破れの発生を抑制しながら、安定して連続的に製造するには、溶液キャスティング法(溶液コート法)または押出積層法を採用することが好ましく、溶液キャスティング法を採用することがより好ましい。
溶液キャスティング法では、支持体の上にエラストマーの有機溶剤溶液を塗工し乾燥する方法が好ましく採用される。支持体としてキャリア層を用い、該キャリア層を一方向に走行させながら、その上にエラストマー溶液を塗工し、乾燥させると、連続的にエラストマーフィルムを作成することができる。溶液キャスティング法によれば、エラストマーフィルムの厚みを正確に制御することができる上、フィルムの方向による物性の異方性が小さなエラストマーフィルムを形成することができる。
押出成形法としては、押出積層法(エクストルージョンラミネーション)が好ましい。押出積層法としては、支持体(キャリア層)を形成するポリマー材料とエラストマーとを、Tダイからフィルム状に共押出して、積層する方法;支持体(キャリア層)を一方向に走行させながら、その上にエラストマーをTダイから溶融押出して積層させる方法;などがある。
キャリア層の走行方向を縦方向〔機械方向(MD)〕と呼び、平面上でそれに直交する方向を横方向(TD)と呼ぶ。エラストマーフィルムの縦方向は、キャリア層の走行方向または押出機の押出方向(MD)に基づいて定める。エラストマーフィルムを基材層とする貼付材については、該エラストマーフィルムの縦方向及び横方向の区別に従って、該貼付材の縦方向と横方向とを決定することとする。
粘着剤層を形成するには、セパレータ層の上に粘着剤溶液を塗布し、乾燥させる方法を採用することが好ましい。粘着剤層の連続的な形成方法としては、セパレータ層を一方向に走行させながら、その上に粘着剤溶液を塗布し、乾燥させる方法が好ましい。粘着剤を溶融してセパレータ層上に塗工する方法を採用してもよい。
セパレータ層の片面に粘着剤層を形成した積層体と、キャリア層の片面に基材層を形成した積層体とを、それぞれ作成し、次いで、これらの積層体を、粘着剤層と基材層の表面が密着するように貼り合わせることにより、「キャリア層/基材層/粘着剤層/セパレータ層」の積層構成を有する貼付材を作成することができる。
貼付材をヒトの皮膚表面に貼付したとき、貼付材の手触り、滑り性、外観などを改善するために、貼付材を構成する基材層の背面(基材層の粘着剤層側とは反対側の面)に、微小な凹凸を形成することが好ましい場合がある。その場合、キャリア層の表面にエンボス加工によって微小な凹凸を形成しておき、該微小な凹凸面上に基材層を形成すれば、エラストマーフィルムからなる基材層の表面(背面)に該微小な凹凸を転写することができる。
3.基材層
本発明では、1〜10μmの範囲内の厚みを有するエラストマーフィルムを基材層として使用する。
エラストマーフィルムを形成するのに用いるエラストマーとしては、(1)1〜10μmの範囲内の薄いフィルムを形成することができること、(2)貼付材の基材層として用いた場合に、縦方向及び横方向での10%引張荷重が各々0.01〜1.2N/cmの範囲内の貼付材を作成できること、(3)貼付材の基材層として用いた場合に、貼付材のXY値及び/またはXZ値が特定の範囲内を満足するものとなり得ること、などの要件を満足する伸縮性に優れたエラストマーを使用することができる。貼付材の10%引張荷重値は、粘着剤層が薄いため、基材層を構成するエラストマーフィルムの10%引張荷重値と実質的に同じである。
エラストマーとしては、例えば、ポリウレタンエラストマー、1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、これらの2種以上の混合物などを挙げることができる。
これらのエラストマーの中でも、薄いフィルムへの製膜性に優れ、フィルムの伸縮性に優れ、さらには、フィルムの10%引張荷重値、XY値、及びXZ値を所望の範囲内に制御しやすいことなどの観点から、ポリウレタンエラストマーが好ましい。
ポリウレタンエラストマーとは、分子中にウレタン基を持つエラストマーであり、ポリオール成分とイソシアネート成分との重付加反応によって生成する。ポリオール成分としては、ジまたはそれを超える数のOH基をもつポリオール化合物が用いられるが、多くの場合、長鎖ジオールが用いられる。それに加えて、ポリオール成分としては、鎖延長剤として働く短鎖ジオールが併用されることがある。この他、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトールのような単分子ポリオールなどが架橋剤として用いられることがある。イソシアネート成分としては、ジまたはそれを超える数のNCO基をもつポリイソシアネート化合物が用いられるが、多くの場合、ジイソシアネートが用いられる。ポリウレタンエラストマーの製造技術は、当業界で周知の技術である。
ポリウレタンエラストマーとしては、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、熱硬化性ポリウレタンエラストマー(アミン硬化型ポリウレタンエラストマー、及びOH硬化型ポリウレタンエラストマー)などがあり、特に限定されない。熱可塑性エラストマーには、NCO基が殆ど存在しない完全熱可塑性ポリウレタンエラストマーと、かなりの量のNCO基が残存し、成形時に部分的な分子間架橋が生じる不完全熱可塑性ポリウレタンエラストマーとがあり、本発明では、いずれも使用することができる。熱硬化型ポリウレタンエラストマーには、1液硬化型と2液硬化型とがあり、いずれも使用することができるが、製膜の容易性の観点からは1液硬化型が好ましい。
ポリウレタンエラストマーには、種々の分類法があるが、ポリウレタンエラストマーは、ソフトセグメントを構成するポリオール成分の種類がその性質に大きく影響するため、ポリオール成分の種類によって分類するのが便利である。
より具体的に、ポリウレタンエラストマーは、(1)カプロラクトンを開環重合して得られるポリラクトンエステルポリオールとジイソシアネートとの重付加反応により合成したカプロラクトン型ポリウレタンエラストマー、(2)アジピン酸とグリコールとのアジピン酸エステルポリオールとジイソシアネートとの重付加反応により合成したアジピン酸エステル型ポリウレタンエラストマー、及び(3)テトラヒドロフランの開環重合で得られたポリテトラメチレングリコールや、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールなどからなるポリエーテルポリオールと、ジイソシアネートとの重付加反応により合成したポリエーテル型ポリウレタンエラストマーがある。これらのポリウレタンエラストマーにおいて、3個以上のOH基をもつポリオール、及び/または3個以上のNCO基をもつポリイソシアネートを使用してもよい。
ポリウレタンエラストマーは、主鎖の構造によって、ポリエーテル型とポリエステル型とに分類することができる。ポリエーテル型ポリウレタンエラストマーとしては、前記のものが挙げられる。ポリエステル型ポリウレタンエラストマーには、前記のカプロラクトン型ポリウレタンエラストマーやアジピン酸エステル型ポリウレタンエラストマーが含まれる。ただし、本発明で使用するポリウレタンエラストマーは、主鎖の構造によって限定されず、他の型のポリウレタンエラストマーも用いることができる。
本発明に適したポリウレタンエラストマーとしては、市販品では、セイコー化成(株)のラックスキンUS2268(ポリエーテル型);ラックスキンU−1223、U−1285、及びU−2860(ポリエステル型);を挙げることができるが、これらに限定されない。これらのポリウレタンエラストマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
エラストマーのガラス転移温度(Tg)は、特に限定されない。例えば、高弾性のポリウレタンエラストマーのガラス転移温度は、50℃の高さになるものもある。エラストマーのガラス転移温度は、エラストマーフィルムの伸縮性、柔軟性、10%引張荷重などの観点から、−70℃から20℃の範囲内にあることが好ましい。ガラス転移温度の上限値は、20℃であることが好ましく、10℃であることがより好ましく、0℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度の下限値は、多くの場合、−60℃または−55℃である。エラストマーのガラス転移温度は、常法に従って、示差走査熱量計を用いて測定した値である。
本発明の基材層は、1〜10μmの厚みを持つエラストマーフィルムである。該エラストマーフィルムは、貼付中の違和感(皮膚が伸縮したときに感じる貼付材の抵抗感)が少ない点で、物性の方向による差異(異方性)の小さなことが好ましい。製膜方法として、溶液キャスティング法を採用すれば、10%引張荷重などの物性が縦方向と横方向とで実質的に同じ薄いエラストマーフィルムを得ることができるので、好ましい。
基材層を構成するエラストマーフィルムの厚みは、1〜10μm、好ましくは1〜9μm、より好ましくは1〜8μmの範囲内である。貼付中の貼付材の目立ちにくさや違和感の緩和の観点から、エラストマーフィルムの厚みを1〜5μmの範囲内にまで薄くすることができる。
エラストマーフィルムの厚みが1μm未満の場合には、製膜が困難にあることに加えて、基材層としての強度が不充分となり、貼付材を被着体に貼付したり、貼付材を被着体から剥がしたりする作業の際に、基材層が切れてしまうことがある。エラストマーフィルムの厚みが大きすぎると、貼付材全体の厚みを薄くしても、貼付材が皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着しにくく、貼付状態が目立ち易くなり、違和感も大きくなる傾向にある。
貼付材の縦方向及び横方向の10%引張荷重を各々0.01〜1.2N/10mmの範囲内に制御するために、基材層として、縦方向及び横方向の10%引張荷重が各々0.01〜1.2N/10mmの範囲内にあるエラストマーフィルムを使用する。
日本工業規格のJIS Z 0237に従って測定したエラストマーフィルムの縦方向及び横方向の10%引張荷重は、各々0.01〜1.2N/10mm、好ましくは0.03〜1.1N/10mm、より好ましくは0.05〜1.0N/10mm、特に好ましくは0.06〜0.95N/10mmの範囲内である。
溶液キャスティング法によるフィルムの如き方向による物性の異方性が少ないエラストマーフィルムの場合、縦方向の10%引張荷重の値は、横方向のそれと実質的に同一となる。その他の製膜法でも、エラストマーフィルムの10%引張荷重値は、縦方向と横方向とでは大幅に異なることはない。
エラストマーフィルムの10%引張荷重が小さすぎると、一般に、その厚みが小さくなりすぎるため、製膜性や取扱性が低下する。エラストマーフィルムの10%引張荷重が大きすぎると、剛性が強くなり、伸縮性や柔軟性が不足するため、該エラストマーフィルムを基材層とする貼付材が皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着しにくくなり、貼付状態が目立ち易くなる。しかも、10%引張荷重が大きすぎるエラストマーフィルムを基材層とする貼付材は、皮膚表面への貼付時の違和感が強くなる。
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの縦方向と横方向の10%引張荷重は、その厚みが1.5μmと薄い場合であっても、各々3.0N/10mmを超える大きさになる。そのため、PETフィルムを基材層とする貼付材は、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着しにくく、貼付状態が目立ち易い。しかも、PETフィルムを基材層とする貼付材は、皮膚表面への貼付時の違和感が強い。
本発明で使用するエラストマーフィルムの縦方向(MD)の破断伸びは、好ましくは130〜1,000%、より好ましくは135〜800%、特に好ましくは140〜500%である。該エラストマーフィルムの破断伸びは、方向による異方性が小さいため、横方向(TD)の破断伸びも縦方向の破断伸びとほぼ同水準の値を示す。
エラストマーフィルムの破断伸びが小さすぎると、剛性が強くなり、伸縮性も不充分となる。そのため、破断伸びが小さすぎるエラストマーフィルムを基材層とする貼付材は、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着しにくく、貼付箇所が目立ち易い上、貼付中の違和感が強くなる。エラストマーフィルムの破断伸びが大きすぎると、伸縮性が不充分になる傾向にある。
基材層を構成するエラストマーフィルムには、所望により、顔料や染料などの着色剤を含有させることができる。エラストマーフィルムには、所望により、安定剤、紫外線吸収剤、滑剤などの各種添加剤を含有させることもできる。
4.粘着剤層
粘着剤層は、常温で感圧接着性を示す粘着剤を用いて形成することができる。本発明の貼付材を皮膚貼付材として使用するには、皮膚刺激性の弱い粘着剤を用いることが好ましい。粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエステル系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤、ウレタン系粘着剤などがあり、これらの中でも医療用粘着剤のグレードのものを使用することが好ましい。
粘着剤の中でも、皮膚刺激性が弱く、粘着特性の制御が容易で、耐候性などに優れ品質が安定している点で、アクリル系粘着剤が好ましい。アクリル系粘着剤としては、炭素数1〜18の脂肪族アルコールとアクリル酸若しくはメタクリル酸とのエステル化物であるアクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルを用いて得られる共重合体が好ましい。具体的には、アクリル系粘着剤としては、それぞれ炭素数1〜18のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体が好ましい。
アクリル系粘着剤としては、炭素数4〜18のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル60〜95重量%;水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、アミド基、アミノ基、エポキシ基、及びアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基を有するビニル単量体1〜25重量%;並びに該アクリル酸アルキルエステルと共重合可能なその他のビニル単量体0〜40重量%との共重合体であることがより好ましい。アクリル酸アルキルエステルは、炭素数8〜12のアルキル基を有するものが特に好ましい。
アクリル酸アルキルエステル及び/またはメタクリル酸アルキルエステルを(メタ)アクリル酸アルキルエステルと表記した場合、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中でも、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニルなどの炭素数が4〜18、好ましくは8〜12のアクリル酸アルキルエステルが望ましい。
官能基を有するビニル単量体としては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の水酸基を有するアクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、マレイン酸モノブチル等のカルボキシル基を有するビニルモノマー;アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等のアミド基を有するビニルモノマー;ジメチルアミノエチルアクリレート等のアミノ基を有するビニルモノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基を有するビニルモノマー;N−ビニルピロリドン等のピロリドン環を有するビニルモノマー;アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチルなどのアクリル酸アルコキシアルキルエステル;などが挙げられる。これらの官能基を有するモノマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
アクリル酸アルキルエステルと共重合可能なその他のビニル単量体としては、例えば、酢酸ビニル等のビニルエステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;スチレン等のビニル芳香族化合物;などが挙げられる。
アクリル酸アルキルエステルとして、炭素数が4〜18、好ましくは8〜12のアクリル酸アルキルエステルを用いる場合には、その他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルも、アクリル酸アルキルエステルと共重合可能なその他のビニル単量体として用いることができる。その他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルなどのアクリル酸アルキルエステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸n−デシル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等のメタアクリル酸アルキルエステル;などを挙げることができる。
アクリル酸アルキルエステルと共重合可能なその他のビニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アクリル系粘着剤としては、炭素数が4〜18、好ましくは8〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル60〜95重量%、好ましくは65〜95重量%、より好ましくは70〜90重量%;官能基を有するビニル単量体1〜25重量%、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは2〜15重量%;及び該アクリル酸アルキルエステルと共重合可能なその他のビニル単量体0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは0〜25重量%;の共重合体であることが望ましい。このような共重合組成を有するアクリル系粘着剤を用いることにより、粘着剤層が薄くても適度の粘着性を示し、その他の特性にも優れた粘着剤層を形成することが容易となる。
アクリル系粘着剤の重量平均分子量は、好ましくは300,000〜1,000,000、より好ましくは450,000〜650,000である。アクリル系粘着剤の重量平均分子量を上記範囲内とすることによって、凝集性、粘着力、他成分との混合作業性、他成分との親和性などをバランスさせることができる。アクリル系粘着剤の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法により、標準ポリスチレン換算値として求めた値である。
アクリル酸エステル共重合体は、一般に、ラジカル重合させることにより合成することができる。重合法としては、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法などが挙げられるが、良好な粘着特性が得られ易い点で、溶液重合法が好ましい。重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系開始剤;などが挙げられる。全モノマーに対して、0.1〜3重量%程度の割合でラジカル重合開始剤を加え、窒素気流下、40〜90℃程度の温度で、数時間から数十時間撹拌して共重合させる。溶液重合法では、溶媒として、酢酸エチル、アセトン、トルエン、これらの混合物などが汎用されている。
粘着剤層の厚みは、1〜15μm、好ましくは1〜12μm、より好ましくは2〜10μm、特に好ましくは2〜9μmである。多くの場合、粘着剤層の厚みが2〜8μm、さらには2〜7μmの範囲内で良好な結果を得ることができる。
一般に、粘着剤層は、基材層に比べて、引張抵抗が小さく、かつ、伸縮性が高いため、基材層の厚みの範囲よりも広い範囲で、本発明の効果を得ることができる。しかし、粘着剤層の厚みが厚すぎると、貼付材を、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着させることが困難となる傾向にあり、また、粘着力が高くなりすぎて、使用後の剥離が困難となる傾向にある。粘着剤層の厚みが薄すぎると、適度の粘着力を得ることが困難となることに加えて、貼付材を皮膚などの微細な凹凸のある被着体表面に沿って密着させることが困難となる。
粘着剤層の厚みが薄いため、粘着剤層の粘着力は、比較的高めに設定することが好ましいが、皮膚などの被着体表面に対する付着性と使用後の剥がし易さ(剥離性)とを高度にバランスさせる観点から、適度の範囲内に設定することがより好ましい。
粘着剤層は、日本工業規格のJIS Z 0237に規定されている対ベークライト板の90度剥離試験において、0.1N/10mm以上の粘着力を示すことが必要である。この粘着力は、好ましくは0.1〜3N/10mm、より好ましくは0.15〜2N/10mm、特に好ましくは0.15〜1N/10mmの範囲内である。粘着剤層の粘着力が低すぎると、皮膚などの被着体に貼付した場合、皮膚の動きなどの外力によって剥がれ易くなる。粘着剤層の粘着力が強すぎると、使用後の被着体表面から剥離することが困難となる。
粘着剤層の粘着力の0.1N/10mmという下限値は、従来の貼付材の粘着力に比べると非常に小さい値であるが、基材層が薄く柔らかいため、基材層の厚みと10%引張荷重値が適切な範囲を満たしていれば、貼付材としての付着性は充分であることが判明した。
粘着剤層には、必要に応じて、各種添加剤を含有させることができる。添加剤として、例えば、皮膚貼付材の場合、経皮吸収可能な薬物を含有させることができる。薬物としては、狭心症剤、コルチコステロイド剤、鎮痛消炎剤、抗ヒスタミン剤、抗菌剤、保湿剤、ビタミン類、香料などが挙げられる。粘着剤層には、顔料や染料などの各種着色剤を含有させることができる。
5.貼付材の厚み
本発明の貼付材において、基材層を構成するエラストマーフィルムの厚みは、1〜10μm、好ましくは1〜9μm、より好ましくは1〜8μmの範囲内である。粘着剤層の厚みは、1〜15μm、好ましくは1〜12μm、より好ましくは2〜10μm、特に好ましくは2〜9μmである。
基材層と粘着剤層との合計厚み(単に、「貼付材の厚み」ということがある)は、2〜20μmの範囲内である。基材層と粘着剤層との合計厚みは、好ましくは2〜15μm、より好ましくは3〜14μmである。基材層と粘着剤層との合計厚みは、多くの場合、3〜10μmまたは3〜7μmという極めて薄い範囲内で、良好な結果をもたらすことができる。
基材層と粘着剤層との合計厚みが薄くなりすぎると、粘着力が低下したり、製造が困難になったりする。基材層と粘着剤層との合計厚みが厚すぎると、貼付状態にある貼付材が目立ち易くなり、違和感が増大することもある。
本発明において、各層の厚みは、ダイヤルシックネスゲージを用いて測定することができる。
6.貼付材の10%引張荷重
本発明の貼付材の縦方向及び横方向の10%引張荷重は、各々0.01〜1.2N/10mmの範囲内であることが必要である。ここで、貼付材とは、基材層と粘着剤層の2層からなる積層体(基材層/粘着剤層)を意味し、キャリア層やセパレータ層を除外したものを意味する。
本発明の貼付材は、特に皮膚貼付材として使用した場合、皮溝などの微細な凹凸ある皮膚表面に沿って密着し、かつ、皮膚の動きに追従することができる。このような特徴は、貼付材の伸縮性の度合いに関連している。本発明では、日常の皮膚の伸縮を考慮して、貼付材の伸縮性の度合いを示す指標として、10%引張荷重値を採用する。
貼付材の縦方向及び横方向の10%引張荷重が各々0.01〜1.2N/10mmの範囲内であれば、該貼付材をヒトの皮膚に貼付した場合、貼付時に面方向に伸びて、皮溝などの微細な凹凸ある皮膚表面に沿って密着し易く、かつ、日常の皮膚の動きに追従することができる。
貼付材の10%引張荷重は、日本工業規格のJIS Z 0237に従って測定した値である。貼付材の10%引張荷重の値は、縦方向及び横方向ともに、0.01〜1.2N/10mm、好ましくは0.03〜1.1N/10mm、より好ましくは0.05〜1.0N/10mm、特に好ましくは0.06〜0.95N/10mmの範囲内である。
貼付材の10%引張荷重が小さすぎると、一般に、基材層となるエラストマーフィルムの厚みが小さくなりすぎるため、製膜性や取扱性が低下する。貼付材の10%引張荷重が大きすぎると、剛性が強くなり、伸縮性や柔軟性が不足するため、貼付材が皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着しにくくなり、貼付状態が目立ち易くなる。しかも、10%引張荷重が大きすぎる貼付材は、皮膚表面への貼付時の違和感が強くなる。
本発明の貼付材は、縦方向及び横方向の各10%引張荷重値が実質的に同じであることが、貼付状態にある貼付材の目立ちにくさと、違和感の低減の観点から好ましい。
7.10%引張荷重と貼付材または基材層の厚みとの関係
本発明の貼付材は、その縦方向(MD)の10%引張荷重値をX(N/10mm)とし、貼付材の厚み値をY(μm)とし、及び基材層の厚み値をZ(μm)としたとき、10%引張荷重値Xと貼付材の厚み値Yとの積XY値が0.02〜15の範囲内であるか、または10%引張荷重値Xと基材層の厚み値Zとの積XZ値が0.01〜7の範囲内であるとの関係を満足することが必要である。ここで、貼付材とは、基材層と粘着剤層とからなる2層の積層体を意味する。
本発明者らは、貼付状態にある貼付材の目立ちにくさと、違和感の低減を達成するには、基材層の材質と厚み、粘着剤層の厚みと粘着力、基材層と粘着剤層との合計厚み、及び貼付材の10%引張荷重を特定の範囲内に制御するだけでは不充分であることを見出した。
そこで、さらに研究した結果、貼付材の縦方向の10%引張荷重値Xと貼付材の厚み値Yとの積XY値、及び/または貼付材の縦方向の10%引張荷重値Xと基材層の厚み値Zとの積XZ値が、それぞれ特定の範囲内となるように、これらの値を制御したところ、貼付材の目立ちにくさと違和感の低減の両方を十分に達成できることを見出した。貼付材の10%引張荷重値は、縦方向も横方向も実質的に差異はないため、本発明では、縦方向の10%引張荷重値を採用することとする。
貼付材の10%引張荷重値が比較的小さくても、貼付材の厚みまたは基材層の厚みが比較的大きい場合には、貼付材が皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着し、該貼付材を通して皮膚表面のきめ細かな組織構造が背面に転写された状態とはなり難い。その結果、貼付状態にある貼付材が目立ち易くなる。
貼付材の厚みまたは基材層の厚みが比較的小さくても、貼付材の10%引張荷重値が比較的大きい場合には、貼付材が皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着し、該貼付材を通して皮膚表面のきめ細かな組織構造が背面に転写された状態とはなり難い。その結果、貼付状態にある貼付材が目立ち易くなる。
XY値及び/またはXZ値が大きくなりすぎると、貼付状態にある貼付材が目立ち易くなる上、違和感も増大する傾向にある。
本発明者らは、基材層の10%引張荷重値、貼付材の厚み、及び基材層の厚みと、貼付材の目立ちにくさ及び違和感との関係について、実験データを整理した結果、貼付材の10%引張荷重値Xと貼付材の厚み値Yとの積XY値が0.02〜15の範囲内であるか、及び/または貼付材の10%引張荷重値Xと基材層の厚み値Zとの積XZ値が0.01〜7の範囲内であれば、各層の厚みや粘着力などの要件と相俟って、貼付材の目立ちにくさと違和感の低減の両方を高度にバランスさせ得ることを見出した。
図1に、貼付材の10%引張荷重値Xと貼付材の厚み値Yとの積XY値で表わされる領域の概念図を示す。本発明の貼付材は、図1に示すように、貼付材の厚みの上限値と下限値、並びに10%引張荷重の上限値と下限値とで示される矩形の中に入るものである。しかし、実験データを整理すると、貼付材が図1に示す矩形の範囲内にあっても、貼付材の目立ちにくさと違和感の低減とが充分に達成されない領域のあることが判明した。その領域は、図1においてBで示される領域である。
本発明の貼付材は、図1に示される前記矩形の領域中のAの領域(X=0.01〜1.2N/10mm、Y=2〜20μm、XY=0.02〜15)にあるものである。貼付材の10%引張荷重値Xと基材層の厚みZとの関係も、図1と同様の関係となる。貼付材の10%引張荷重は、基材層による影響が大きく、実質的に基材層の10%引張荷重値とほぼ一致している。そこで、例えば、基材層の厚みを固定して粘着剤層の厚みを変化させた場合と、粘着剤層の厚みを固定して基材層の厚みを変化させた場合とでは、前者の方が変化は小さく、このため貼付材についてのAの領域は、基材層の厚みで規定される領域よりも横長の形状になる。
本発明の貼付材の縦方向の10%引張荷重X(N/10mm)と貼付材の厚みY(μm)との積XY値は、0.02〜15、好ましくは0.1〜12、より好ましくは0.3〜11の範囲内である。
本発明の貼付材の縦方向の10%引張荷重X(N/10mm)と基材層の厚みZ(μm)との積XZ値は、0.01〜7、好ましくは0.05〜6.8、より好ましくは0.08〜6.5の範囲内である。
XY値及び/またはXZ値が大きすぎると、貼付状態の貼付材が目立ち易くなり、違和感も増大する場合が多い。XY値及び/またはXZ値が小さすぎると、粘着力などの他の特性が低下したり、製造が困難になったりする。
8.貼付材の肌触り
本発明の貼付材表面(基材層の背面)の肌触りは、表面の滑り性によって判定することができる。貼付材表面の滑り性を良くするためには、基材層背面に微細な凹凸を設けることが好ましい。そのため、キャリア層に微細なエンボス加工を行い、その上に基材層を形成することによって、基材層背面に微細な凹凸を形成する方法を採用することが好ましい。
滑り性は、動摩擦係数によって定量化することができる。動摩擦係数は、日本工業規格のJIS P 8147に規定されている水平法を一部変更した下記の方法によって測定することができる。
定速伸張引張試験機のロードセルの最大荷重を10Nとし、水平板の代わりに前腕部のできるだけ平らな場所を使用する。おもりは20mm角の真鍮製の立方体を使用する。このおもりの一面に傷やしわなどが入らないように、本発明の貼付材を貼付し、この貼付した面を前腕上に置き、細い金属線を介しておもりに取りつけられたフックを引っ張る。ロードセルの垂下部には滑車を固定しておき、ちょうど手首の上くらいに滑車を位置させることで、おもりを水平に移動させることができる。おもりの移動速度は毎分100mm、おもりの移動距離は50mmとし、この間の摩擦力を記録する。おもりが移動している間に示す摩擦力を動摩擦力とする。得られた平均動摩擦力をおもりによる垂直荷重で割ったものを動摩擦係数とする。
上記方法によって測定した時の動摩擦係数が1.0以下であると、肌に対する貼付材表面の滑り性に違和感がなくなる。動摩擦係数が1.0以下となるようなエンボス加工が貼付材表面に施されていると、貼付材表面の光沢が適度に低下して、外観上も目立たなくなる。動摩擦係数の下限値は、通常、0.1である。
9.貼付材のその他の特性
本発明の貼付材は、波長280〜400nmの範囲内での紫外線透過率を、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%以下とすることができる。ここで、貼付材とは、基材層と粘着剤層との2層の積層体を意味する。
貼付材の用途によっては、紫外線透過率が問題となることがある。本発明の貼付材を、例えば、医療用貼付材として使用する場合、損傷部位を紫外線から保護することが望ましい場合がある。本発明の貼付材は、紫外線吸収剤を含有させなくても、良好な紫外線遮断性を発揮することができる。本発明の貼付材の紫外線透過率をさらに低減するには、基材層及び/または粘着剤相中に紫外線吸収剤を含有させる方法を採用することができる。
貼付材の用途によっては、基材層及び/または粘着剤層に着色を施すことが好ましい。皮膚貼付材は、貼付状態が目立たないようにするために、例えば、肌色に着色させることができる。着色には、顔料、染料、インクなどの各種着色剤を用いることができる。
本発明の貼付材は、その透湿度を1,000g/m・24h以上、好ましくは2,000g/m・24h以上、より好ましくは2,500g/m・24h以上、特に好ましくは3,000g/m・24h以上、とすることができる。貼付材の透湿度の上限値は、通常、10,000g/m・24h、多くの場合5,000g/m・24hである。透湿度は、日本工業規格のJIS Z 0208に規定されているB条件(温度40℃、相対湿度90%)で測定した値である。貼付材の透湿度が大きいことによって、貼付時に蒸れたり、汗が溜まったりするのを防ぐことができる。
10.キャリア層
本発明の貼付材は、極めて薄く伸縮性に富むため、キャリア層がないと、基材層の形成が困難であることに加えて、取扱性が低下する。本発明の貼付材は、キャリア層がないと、良好に被着体に貼付することが難しく、基材層にシワが入ったり、粘着剤層同士がくっついてしまったりすることがある。基材層がキャリア層に仮着していることで、基材層の製膜性、貼付材の取扱性、被着体への貼付性を向上させることができる。キャリア層は、貼付材の取扱性を向上させるために設けられるものであるから、貼付材の全面を覆っていても、貼付材の縁部のみを覆っていても、あるいは、格子状などのパターン状に覆っていてもよい。
キャリア層は、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレンなどの各種熱可塑性樹脂からなるフィルムを用いて形成することが好ましい。
環境保全を目的として、キャリア層は、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレート樹脂、ポリヒドロキシアルカノエート、マルトトリオース、ポリ乳酸、ポリ乳酸系樹脂、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート樹脂、ポリブチレンサクシネート樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリテトラメチレンアジペートテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリビニルアルコール、ポリグリコール酸、デンプン脂肪酸エステル、デンプン加工樹脂、デンプンポリエステル、酢酸セルロース、キトサンなどに代表される生分解性を有する各種プラスチックからなるフィルムを用いて形成することもできる。
各種フィルムは、紙にラミネートされた状態のものでもよい。これらのキャリア層は、ポリウレタンエラストマー層に比べて、厚みが厚いか、腰の強いものとすることが望ましい。キャリアの厚みは、適宜設定できるが、通常、10μm以上、好ましくは20μm以上であり、その上限値は500μm程度である。
基材層のエラストマーフィルムと粘着剤層とが強固に接着しているため、キャリア層は、使用時に容易に剥離することができる。
11.セパレータ層
貼付材において、貼付直前まで粘着剤層を保護する上で、セパレータ層を設けることが好ましい。セパレータ層としては、粘着テープの技術分野において、一般に、離型紙、離型フィルム、剥離紙、剥離フィルム、剥離ライナーなどと呼ばれているものを用いることができる。セパレータ層としては、例えば、表面をシリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、表面をシリコーン処理したポリエチレンと紙との積層体などが代表的なものとして挙げることができる。
以下に、実施例及び比較例を示して、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明における測定法及び評価法は、以下のとおりである。
(1)10%引張荷重
日本工業規格のJIS Z 0237に従って、貼付材の10%引張荷重を測定した。具体的には、インストロン型引張試験機により、貼付材を10%引き伸ばし、その際の荷重(N)を測定した。得られた値は、10mm幅に換算した。測定は、貼付材の縦方向及び横方向の両方を測定したが、実質的に同じ値だったため、縦方向の測定値を採用した。基材層の10%引張荷重についても、同じ方法で測定した。
(2)目立ちにくさの評価
貼付材を17mm×29mmの大きさに裁断した試験片を用いて、ヒトの皮膚に貼付したときの目立ちにくさの程度を評価した。試験片を成人男女5名の手の甲と前腕部に貼付した。貼付状態を目視で評価すると共に、皮膚表面に貼付した状態を歯科用印象材で転写した型を用いて得られた共焦点顕微鏡の画像でも評価した。評価基準は次のとおりである。
AA:4〜5名が目立ちにくい。
A:3名が目立ちにくい。
B:2名が目立ちにくい。
C:1名またはゼロ名が目立ちにくい。
(3)違和感の評価
上記(2)の試験に応じた5名の被験者に、違和感の評価を聞き、以下の基準で評価した。
AA:4〜5名が違和感を感じなかった。
A:3名が違和感を感じなかった。
B:2名が違和感を感じなかった。
C:1名またはゼロ名が違和感を感じなかった。
(4)付着性の評価
貼付材を用いて、日本工業規格のJIS Z 0237に規定されている対ベークライト板の90度剥離試験を行い、粘着力(剥離力)を測定した。具体的には、ベークライト板に幅10mmの貼付材を貼り付け、インストロン型引張試験機で90度方向に引き剥がすときの粘着力(N)を測定した。この粘着力の測定値に基づいて、以下の基準で付着性の評価を行った。この付着性は、皮膚付着性の評価と一致するものと考えられる。
A:粘着力が0.1N/10mm以上、
C:粘着力が0.1N/mm未満。
(5)破断伸び
エラストマーフィルムの破断伸びは、以下の方法によって測定した。エラストマーフィルムを、縦方向(MD)に沿って20mm幅に裁断し、次いで約75mmの長さに切断して試験片を作成した。この試験片を、チャック間隔を50mmに設定したインストロン型引張試験機(ロードセルは、10N及び100Nを使用)に取り付けた。移動速度300mm/分で試験片を引っ張った。試験片が破断したときの伸びを読み取り、破断伸び(%)を算出した。
(6)剥がし易さ
貼付材を17mm×29mmの大きさに裁断した試験片を、成人男女5名の手の甲と前腕部に貼付した。30分間の経過後、試験片を貼付部位から剥がしてもらった。剥がし易さを以下の基準で評価した。
AA:端部から容易に剥がすことができる。
A:剥がすための端部がつかみにくい。
B:剥がすための端部がつかみにくいことに加えて、剥離中に貼付材が破断することがある。
(7)透湿度
貼付材の透湿度は、日本工業規格のJIS Z 0208に規定されているB条件(温度40℃、相対湿度90%)で測定した。
(8)動摩擦係数
動摩擦係数は、日本工業規格のJIS P 8147に規定されている水平法を一部変更した前記の方法によって測定した。動摩擦係数測定の被験者は、成人男女10名とした。
[実施例1]
アクリル系粘着剤(アクリル酸2−エチルヘキシルエステル/酢酸ビニル/アクリル酸=85/11/4重量比の共重合体)の有機溶剤溶液を、セパレータ層(剥離紙)の片面に、乾燥後の厚さが5μmになるようにバーコーティング法で塗布し、その後、乾燥して粘着剤層を形成した。
ポリエチレンをラミネートした上質紙をキャリア層とし、そのポリエチレン側の面上にエーテル型の透湿性ポリウレタンエラストマー溶液を、乾燥後の厚みが5μmとなるように、バーコーティング法にて塗布し、乾燥して、基材層を形成した。エーテル型ポリウレタンエラストマー溶液は、セイコー化成(株)の商品名「ラックスキン US2268」(Tg=−23.1℃)である。
上記で得られた基材層を、上記粘着剤層と貼り合わせて、キャリア層/基材層/粘着剤層/セパレータ層の積層構成を持つ貼付材を作成した。この貼付材は、使用時にセパレータ層を剥がし、皮膚に貼付後、キャリア層を剥がすことができた。貼付状態にある貼付材は、皮溝などの微細な凹凸を含む皮膚表面に沿って密着し、かつ、違和感を感じさせることがなかった。
この貼付材は、貼付材の厚みY=10μm、基材層の厚み=5μm、基材層の破断伸び=356%、粘着剤層の厚み=5μm、縦方向及び横方向の10%引張荷重=0.15N/10mm、XY値=1.50、XZ値=0.75、粘着剤層の粘着力=0.59N/10mm、及び透湿度=3,280g/m・24hであった。
したがって、この貼付材は、貼付状態にある貼付材が目立つことがなく、違和感もなく、付着性に優れ、しかも充分な通気性を有するものであった。
この貼付材の波長280〜400nmの範囲内での紫外線透過率は、図4に示すとおりであった。
[実施例2]
実施例1で使用したポリウレタンエラストマー溶液を、ポリエチレン面がエンボス加工されている上質紙をキャリア層として、実施例1と同様にポリエチレン側の面上に、乾燥後の厚みが5μmとなるように、バーコーティング法にて塗布し、乾燥して基材層を形成し、次いで、基材層と粘着剤層とを貼り合わせて貼付材を作成した。
この貼付材は、キャリア層のポリエチレン側表面に施されているエンボス形状により、基材層の表面にはエンボス形状が転写されており、このエンボス形状は貼付材を皮膚に貼着したときに、より貼付材を目立たなくさせていた。エンボス形状により、外観上、さらに皮膚と貼付材との違和感がない貼付材となった。この貼付材について、上記のJIS P 8147変法にて、成人男女10名に対する動摩擦係数を求めたところ、0.35〜0.80の範囲にあった。皮膚に対する貼付材表面の滑り性は、全被験者で良好と判断された。その他の特性については、実施例1の貼付材と同じであった。結果を表1に示す。
[実施例3〜9、及び比較例1〜6]
ポリウレタンエラストマー溶液として、表1に示すように、セイコー化成(株)のラックスキン(登録商標)シリーズのUS2268(Tg=−23.1℃)、U−1223(Tg=−29.0℃)、U−1285、U−2860、及びU−1285/U−1223(9:1混合液)を使用し、かつ、基材層の厚みと粘着剤層の厚みを変更したこと以外は、実施例2と同様にして貼付材を作成した。結果を表1に示す。
図2は、実施例4で作成した貼付材(基材層の厚みが1μmで、粘着剤層の厚みが2μm)をヒトの皮膚表面に貼付し、その貼付状態を歯科用印象材で転写した型を用いて得られた共焦点顕微鏡の画像である。図2の左半分側は、貼付材の背面を示し、右半分側は、皮膚表面の微細構造を示す。
図2から明らかなように、本発明の貼付材をヒトの皮膚表面に貼付すると、皮溝などの微細な凹凸のある皮膚表面に沿って密着し、該貼付材を通して皮膚表面のきめ細かな組織構造が背面に、あたかも転写された状態となり、貼付箇所が目立ちにくい。
図3は、比較例4で作成した貼付材(基材層の厚みが18μm、粘着剤層の厚みが7μm)をヒトの皮膚表面に貼付し、その貼付状態を歯科用印象材で転写した型を用いて得られた共焦点顕微鏡の画像である。図3の左半分側は、貼付材の背面を示し、右半分側は、皮膚表面の微細構造を示す。
図3から明らかなように、比較例4の貼付材は、本発明の請求項1で規定する要件を満足しないため、貼付状態にあるとき、皮膚の微細な凹凸面に密着せずに、あたかも浮き上がった状態となり、皮膚表面のきめ細かな組織構造がその背面に転写された状態とはならないため、貼付箇所が目立ち易い。
Figure 2009041122
(考察)
実施例2〜9の貼付材は、貼付材の貼付箇所がほとんど目立たず、違和感が感じられず、付着性が良好である。
一方、比較例1〜5の貼付材は、付着性は良好であるが、本発明の請求項1で規定する要件を満足しないため、貼付箇所が目立ったり、違和感が感じられるものとなる。比較例6の貼付材は、粘着力が足りない。
[実施例10〜17、及び比較例7〜8]
実施例1において、粘着剤層の厚みを変化させたこと以外は、同様にして、各種貼付材を作成した。結果を表2に示す。
Figure 2009041122
表2の結果から明らかなように、粘着剤層の厚みが大きくなるほど、あるいは粘着力が大きくなるほど、皮膚表面からの剥がし易さが低下することが分かる。
[比較例9〜11]
実施例1において、ポリウレタンエラストマーに代えて、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いたこと以外は、同様にして基材層の厚みが異なる3種の貼付材を作成した。結果を表3に示す。
Figure 2009041122
表3の結果から明らかなように、PETフィルムは、厚みを薄くしても、貼付材の貼付箇所が目立ちやすく、かつ、違和感が感じられるものである。また、PETフィルムからなる基材層は、伸びが小さいため、貼付中に基材層が割れてしまい、良好な粘着性が得られなかった。
本発明の貼付材は、微細な凹凸のある被着体の表面に沿って密着することができるため、貼付状態にある貼付材が目立たないものである。しかも、本発明の貼付材は、皮膚貼付材として用いた場合に、違和感を感じることがない。
したがって、本発明の貼付材は、医療用貼付材、救急絆創膏、防水貼付材、皮膚を保護する保護貼付材などの広範な分野で利用することができる。さらに、本発明の貼付材は、工業用、文具用、及び家庭用等の幅広い分野での貼付材に利用することができる。

Claims (16)

  1. 基材層の片面に粘着剤層が設けられた層構成を有する貼付材において、
    (a)該基材層が、1〜10μmの範囲内の厚みを持つエラストマーフィルムであり、
    (b)該粘着剤層の厚みが、1〜15μmの範囲内であり、
    (c)該基材層と該粘着剤層との合計厚みが、2〜20μmの範囲内であり、
    (d)該貼付材の日本工業規格のJIS Z 0237に従って測定した縦方向及び横方向の10%引張荷重が、各々0.01〜1.2N/10mmの範囲内であり、
    (e)該貼付材の縦方向の10%引張荷重値をX(N/10mm)とし、該貼付材の厚み値をY(μm)とし、及び該基材層の厚み値をZ(μm)としたとき、該貼付材が、該10%引張荷重値Xと該貼付材の厚み値Yとの積XY値が0.02〜15の範囲内であるか、または該10%引張荷重値Xと該基材層の厚み値Zとの積XZ値が0.01〜7の範囲内であるとの関係を満足し、並びに
    (f)該粘着剤層が、日本工業規格のJIS Z 0237に規定されている対ベークライト板の90度剥離試験において、0.1N/10mm以上の粘着力を示す
    ことを特徴とする貼付材。
  2. 該エラストマーフィルムが、ポリウレタンエラストマーフィルムである請求項1記載の貼付材。
  3. 該ポリウレタンエラストマーが、ポリエーテル型ポリウレタンエラストマーまたはポリエステル型ポリウレタンエラストマーである請求項2記載の貼付材。
  4. 該粘着剤層が、アクリル系粘着剤層である請求項1記載の貼付材。
  5. 該アクリル系粘着剤が、それぞれ炭素数1〜18のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体である請求項4記載の貼付材。
  6. 該アクリル系粘着剤が、炭素数4〜18のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル60〜95重量%;水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、アミド基、アミノ基、エポキシ基、及びアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基を有するビニル単量体1〜25重量%;並びに該アクリル酸アルキルエステルと共重合可能なその他のビニル単量体0〜40重量%との共重合体である請求項4記載の貼付材。
  7. 該エラストマーフィルムの縦方向の破断伸びが、130〜1,000%の範囲内である請求項1記載の貼付材。
  8. 該エラストマーフィルムを形成するエラストマーのガラス転移温度が、−70℃から20℃の範囲内である請求項1記載の貼付材。
  9. 該基材層の厚みが1〜8μmの範囲内であり、該粘着剤層の厚みが1〜12μmの範囲内であり、かつ、該基材層と該粘着剤層との合計厚みが2〜15μmの範囲内である請求項1記載の貼付材。
  10. 該粘着剤層が、0.1〜3N/10mmの範囲内の粘着力を示す請求項1記載の貼付材。
  11. 該粘着剤層が、0.15〜1N/10mmの範囲内の粘着力を示す請求項1記載の貼付材。
  12. 該基材層の粘着剤層側とは反対側の表面がエンボス加工されており、それによって、該表面での動摩擦係数が1.0以下に低減されている請求項1記載の貼付材。
  13. 該貼付材の透湿度が、1,000g/m・24h以上である請求項1記載の貼付材。
  14. 該基材層及び該粘着剤層の少なくとも一方が、着色剤を含有するものである請求項1記載の貼付材。
  15. 該貼付材の波長280〜400nmの範囲内での紫外線透過率が、25%以下である請求項1記載の貼付材。
  16. 該基材層の粘着剤層とは反対側の表面にキャリア層がさらに配置され、かつ、該粘着剤層の基材層とは反対側の表面にセパレータ層がさらに配置された「キャリア層/基材層/粘着剤層/セパレータ層」の積層構成を有する請求項1記載の貼付材。
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