JP2007314584A - 粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】濡れた皮膚への良好な接着性と乾燥した皮膚への接着力が良好で、使用基材の制限無く、高い透湿性を有する絆創膏等の医療用貼付製品として好適に使用しうる粘着テープを提供する。
【解決手段】炭素数8〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを80重量%以上含有してなる(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)と、ホモポリマーのガラス転移温度が60℃以下である共重合可能な官能基含有不飽和単量体(B)とを、重量比で前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A):前記官能基含有不飽和単量体(B)=95〜99.5:5〜0.5の配合割合で共重合させて得たガラス転移温度が−10℃〜−30℃、且つ、重量平均分子量(Mw)が30万〜60万であるアクリル系共重合体を含むアクリル系粘着剤からなる粘着剤層を通気性または透湿性を有する基材の少なくとも片面に形成した。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粘着テープに関し、詳しくは、皮膚に適用される医療用貼付製品、たとえば、救急絆創膏として好適に用いられる粘着テープに関する。
従来、医療用貼付製品として粘着包帯、絆創膏、サージカルテープ等が使用されているが、これらを直接人体に長時間貼り付けておくと皮膚表面からの水分の蒸発が妨げられ、かゆみやかぶれ等が生じるという問題があり、医療用粘着テープには通気性が要求されている。
また、皮膚に対する接着が必要となる用途では、乾燥した皮膚と同様に濡れた皮膚に対しても十分高い接着力を実現するという目標のバランスをとる必要があり、汗が滲んだ人体に貼付する場合に汗によって粘着テープの初期タックが妨げられ、貼付出来ないといった問題が生じ、医療用粘着テープには通気性、透湿性及び湿潤面への接着性が要求されている。
一般に粘着テープに通気性や透湿性を付与する方法としては、(1)粘着テープに貫通孔を形成させる方法、(2)アクリル系粘着剤に過酸化ベンゾイル等の過酸化物を配合し、高温で架橋する方法、(3)アクリル系粘着剤に架橋剤を配合し高温で架橋する方法等がある。
しかし、上記(1)の方法では、生産工程が複雑で且つ生産性が悪い、(2)の方法では、過酸化物の分解による臭気が強く、再粘着性が悪い、(3)の方法では、上記臭気等の問題は無いが、再粘着性が悪いという問題があった。
また、湿潤面への接着性を上げる手段として、粘着剤を吸水性基材にパターンコーティングする方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、この粘着剤を吸水性基材にパターンコーティングする方法では、基材が吸水性を有するものに限定されるため汎用性が低いという問題があった。
特表2002-531171号公報
本発明は、上記欠点に鑑み、濡れた皮膚への良好な接着性と乾燥した皮膚への接着力及び凝集力のバランスが良好で且つ使用基材(材料)の制限無く、高い透湿性を有する絆創膏等の医療用貼付製品として好適に使用しうる粘着テープを提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上記目的を達成すべくアクリル系粘着剤の配合組成について鋭意検討を重ねた結果、アクリル系共重合体の架橋制御、並びに重合処方で分子量を制御するとともに、熟成時の粘着剤流動性を高め、基材に沈み込んだ後、架橋形成が行なわれることで、高い通気性を有すること、系全体の低Tg化を図ることにより皮膚への良好な濡れ性有することを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の請求項1に記載の粘着テープ(以下、「請求項1の粘着テープ」と記す)は、通気性または透湿性を有する基材の少なくとも片面に粘着剤層を備えている粘着テープにおいて、前記粘着剤層が、炭素数8〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを80重量%以上含有してなる(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)と、ホモポリマーのガラス転移温度が60℃以下である共重合可能な官能基含有不飽和単量体(B)とを、重量比で前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A):前記官能基含有不飽和単量体(B)=95〜99.5:5〜0.5の配合割合で含む混合液中で、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)と官能基含有不飽和単量体(B)とを共重合させて得たガラス転移温度が−10℃〜−30℃、且つ、重量平均分子量(Mw)が30万〜60万であるアクリル系共重合体を含むアクリル系粘着剤によって形成されていることを特徴としている。
本発明の請求項2に記載の粘着テープ(以下、「請求項2の粘着テープ」と記す)は、請求項1の粘着テープにおいて、官能基含有不飽和単量体(B)が水酸基含有不飽和単量体であることを特徴としている。
本発明の請求項3に記載の粘着テープ(以下、「請求項3の粘着テープ」と記す)は、請求項1又は請求項2の粘着テープにおいて、濡れた皮膚に対する初期接着力が少なくとも0.08N/cmであり、乾燥した皮膚に対する初期接着力が少なくとも0.08N/cmであり、濡れた皮膚に対する初期接着力が、乾燥した皮膚に対する初期接着力の少なくとも70%であることを特徴としている。
本発明の請求項4に記載の粘着テープ(以下、「請求項4の粘着テープ」と記す)は、請求項1〜請求項3のいずれかの粘着テープにおいて、粘着剤層側に凹凸装飾加工が施された離型シートが、粘着剤層表面に積層されているとともに、粘着剤層表面が、離型シートの凹凸に嵌合する凹凸形状に形成されていることを特徴としている。
本発明において、粘着テープは、帯状のものだけでなく、シート状あるいはフィルム状のものも含まれる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)は、炭素数8〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が80重量%以上(好ましくは90重量%以上)含まれていれば、炭素数7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体や炭素数13以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体を含んでいても構わない。
すなわち、上記(メタ)アクリル酸アルキルヱステル単量体(A)中に、アルキル基の炭素数が7以下のものが20重量%以上になると、得られるアクリル系共重合体のTgが高くなり、流動性が低下することによる基材への沈みこみが低下し通気性悪化することで、ひいては透湿性が低下する結果となる。また、皮膚への見かけ上接着力は向上するが、凝集性も向上することから、経時接着昂進が起こり、再剥離時の痛みに繋がる。
なお、上記アルキル基とは、一般式CnH2n+1(nは整数)で表される直鎖アルキル基および側鎖アルキル基を含む。
具体的には、炭素数8〜12のアルキル基として、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等の直鎖アルキル基、エチルヘキシル基等の分岐アルキル側鎖が挙げられる。
また、特に限定されないが、上記炭素数7以下のアルキル基としては、直鎖のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基が挙げられ、炭素数13以上のアルキル基としては、トリデシル基、ラウリル基が挙げられる。
ホモポリマーのTgが60℃以下である共重合可能な官能基含有不飽和単量体(B)としては、以下のような水酸基を有する単量体、カルボキシル基を有する単量体、アミノ基を有する単量体、アクリル酸プロピレングリコールモノエステル、アクリル酸エチレングリコールモノメチルエーテル等の側鎖にエーテル結合含有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられ、これらを1種もしくは2種以上用いることが出来る。
上記水酸基を有する単量体としては、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが例示される。
カルボキシル基を有する単量体としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−不飽和カルボン酸、マレイン酸ブチルなどのマレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、クロトン酸などが例示される。無水マレイン酸もマレイン酸と同様の(共)重合成分を与える。
アミノ基を有する単量体としては、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドなどのアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミドなどのN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリレートなどが例示される。
また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)と、官能基含有不飽和単量体(B)とを含む混合液中には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)および官能基含有不飽和単量体(B)以外にその他の共重合可能な不飽和単量体を、本発明の効果を阻害しない範囲で加えるようにしても構わない。上記その他の共重合可能な不飽和単量体としては、アルキル基の炭素数が7以下の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル等の一般的に使用される不飽和単量体が挙げられる。
上記アクリル系共重合体を製造する方法は特に限定されないが、通常は溶液重合で行われ、重合溶剤、重合開始剤等は一般に使用されるものが使用される。
この際、分子量を制御したり、重合中のゲル化を防ぐために、具体的にはモノマーの初期反応濃度が59〜61%の範囲で反応を開始することが好ましい。すなわち、モノマーの初期反応濃度が59%未満の場合は、重量平均分子量を所定の範囲に制御するのが困難になり易く良好な保持力が得られ難くなる。一方、モノマーの初期反応濃度が61%を越えると、重合時に3次元化(ゲル化)し易くなり、粘着性能が低下したり、粘着剤塗工性が低下し塗面が荒れやすくなる。
本発明のアクリル系粘着剤は、上記のようにして得たアクリル系共重合体と、架橋剤とを含み、一般の粘着剤に添加されている可塑剤、粘着付与剤、無機充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料等を必要に応じて添加してもよい
上記架橋剤としては、特に限定されず、たとえば、イソシアネート基を有する架橋剤、エポキシ基を有する架橋剤、アジリジン基を有する架橋剤などが挙げられ、イソシアネート基を有する架橋剤が架橋密度の点で好ましく用いられる。また、イソシアネート基を有する架橋剤とエポキシ基を有する架橋剤を併用しても良い。
イソシアネート基を有する架橋剤としては、特に限定されないが、たとえば、商品名コロネートL(日本ポリウレタン社製)などの市販のものが使用できる。
架橋剤の添加量は、特に限定されるものではないが、添加量が少なくなると、架橋密度が低下し、粘着テープを剥離紙や皮膚から剥離する際に糊残りが発生しやすくなり、多くなると、粘着性が低下し、皮膚に対して貼付しにくくなると共に、ゲル分率が高くなり架橋密度が高くなるため流動性が低下して十分な通気性が得られなくなるので、アクリル系共重合体100重量部に対し0.5〜5.0重量部が好ましい。
なお、架橋方法は任意の方法が採用されてよく、たとえば、加熱養生法、放射線照射法等が挙げられる。
本発明のアクリル系粘着剤のゲル分率は、架橋密度の目安となり、低くなると粘着テープを剥離紙や皮膚から剥離する際に糊残りが発生しやすくなり、高くなると、粘着性が低下し、皮膚に対して貼付しにくくなると共に、流動性が低下して十分な通気性が得られなくなるので、20〜60重量%が好ましく、より好ましくは30〜60重量%である。
本発明の粘着テープに使用される通気性を有する基材としては、通気性を有するものであれば特に限定されず、たとえば、パルプ、マニラ麻、綿布、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、スパン繊維、ウレタン繊維等、またはこれらの混合繊維からなる不織布、織布等が挙げられる。
また、パルプ、マニラ麻、レーヨン繊維等の繊維からなる不織布は、層間強度を向上させるためにアクリル樹脂等の樹脂が含侵されたものが好ましい。
上記基材は、粘着剤が含浸され易い点で、JIS P 8117(1994年)に規定される通気度が5秒/300cm3 (空気)以下のものが好ましい。
なお、通気度とは、JIS P 8117(1994年) に準拠して測定した値であって、「通気度が5秒/300cm3 (空気)以下」とは、300cm3 の空気が面積45mm2 の試験片を5秒以下で通過することを意味する。
また、透湿性を有する基材としては湿気が透過する基材であれば特に限定されず、連続気泡構造を持った発泡体やウレタン等の透湿性フィルムの単独フィルムまたはこれらのラミネート品やまたはこれらを機械的に穿孔処理したものが挙げられる。
尚、本発明において、透湿度とはJIS K0208(2004年)に準拠して測定した値である。
基材へのアクリル系粘着剤の積層量は、特に限定されないが、積層量が少なくすぎると十分な粘着性が得られにくくなり、多すぎると通気性が低下する虞があるので、1m2 あたり20〜70gの割合で積層されることが好ましい。
基材へ粘着剤層を積層する方法としては、特に限定されないが、たとえば、上記アクリル系粘着剤を直接基材の片面に塗工する方法、予め離型紙上にアクリル系粘着剤を塗工し、粘着層を形成した後、得られた粘着層を基材に転写し積層する方法が挙げられ、転写する方法が好適に用いられる。
上記離型シートとしては、従来から粘着テープ用に使用されている任意の離型シートが使用可能であり、たとえば、クラフト紙、クルパック紙、上質紙等の紙や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン等の合成樹脂フィルム及びその積層フィルムの表面に長鎖アルキル系離型剤、シリコーン系離型剤等の離型剤を塗布したものなどが挙げられる。
また、離型シートとしては、請求項4の粘着テープのように、粘着剤層側に凹凸装飾加工が施されたものを用いることが好ましい。
離型シートとして、表面に凹凸装飾加工が施されたものを用い、この凹凸装飾加工面にアクリル系粘着剤を塗工して粘着剤層を形成するようにすれば、凹凸装飾加工面に塗工された粘着剤の一部が凹部に入り込んだ粘着剤層が形成される。
すなわち、粘着剤層側に凹凸装飾加工が施された離型シートが、粘着剤層表面に積層されているとともに、粘着剤層表面が、離型シートの凹凸に嵌合する凹凸形状に形成されている粘着テープが得られる。
そして、このような粘着テープにすれば、使用に際して離型シートを粘着テープから剥がす際に、凹部の粘着剤が強制的に離型シート側に剥離され、微細孔を形成することで、粘着剤層の透湿性が格段に向上する。
なお、粘着剤層の凹部(すなわち離型紙側の凸部高さ)の厚みは製造工程や使用上に問題ない範囲で任意に設定してよく、0〜1mmが最も好適である。すなわち、凹部部分の粘着剤層の厚みが限りなく0(すなわち非粘着塗工部がある)に近いほうが、透湿性に優れ、1mmを超えると透湿性への効果が期待できなくなる恐れがある。
離型シートに凹凸装飾加工を施す方法は、特に限定されないが、従来公知のエンボス形成加工によるものが一般的である。
離型シート上に粘着剤を塗工する方法は、従来公知の任意の方法が適用可能であり、たとえば、粘着剤がホットメルトタイプの場合は、押出機で加熱溶融して離型紙に押出塗工する方法、粘着剤が溶剤タイプやエマルジョンタイプの場合は、粘着剤の固形分が20〜70g/m2 になるように、ナイフコーター、バーコーター等で離型紙に塗布し加熱乾燥する方法が挙げられる。
基材上に積層された粘着剤は、熟成されるが、熟成方法としては、たとえば、所定の温度に調節された加熱養生室中に所定の時間放置し、その後常温にて冷却する方法等が挙げられ、20〜80℃で20時間以上熟成することが好ましい。
すなわち、熟成温度が、20℃未満の場合には、架橋密度が低くなって糊残りが発生しやすくなり、80℃を超えると、基材として白色の不織布や織布を使用した場合、黄変したり、粘着剤が劣化する虞がある。また、熟成時間が、20時間未満の場合には架橋密度が低くなって糊残りが発生しやすくなる。
本発明の粘着テープの通気度は、低下すると通気性粘着テープを人体に長時間貼り付けておくと、皮膚表面からの水分の蒸発が妨げられ、紅斑、かゆみ、かぶれ等が生じるようになるので、20秒/300cm3 (空気)以下であることが好ましい。
また、本発明の粘着テープの用途としては、特に限定されないが、例えば、絆創膏、パップ剤、ドレッシング材などが挙げられ、救急絆創膏として特に好適である。
本発明にかかる粘着テープは、以上のように構成されているので、通気性に優れるとともに、粘着性に優れているので、水や汗で濡れた皮膚にも良好な接着性を有し、且つ貼付後発汗による蒸れ・かゆみを極限まで低下する。したがって、救急絆創膏などの医療用テープとして優れたものとなる。
そして、請求項2の粘着テープのように、官能基含有不飽和単量体(B)として水酸基含有不飽和単量体を用いるようにすれば、より親水化効果が得られるため、より透湿性が発現し、且つ濡れた皮膚に対する初期接着力を向上する。
また、請求項3の粘着テープのように、濡れた皮膚に対する初期接着力が少なくとも0.08N/cmであり、乾燥した皮膚に対する初期接着力が少なくとも0.08N/cmであり、濡れた皮膚に対する初期接着力が、乾燥した皮膚に対する初期接着力の少なくとも70%であるようにすれば、ぬれた皮膚に対しても確実に接着する。
請求項4の粘着テープのように、粘着剤層側に凹凸装飾加工が施された離型シートが、粘着剤層表面に積層されているとともに、粘着剤層表面が、離型シートの凹凸に嵌合する凹凸形状に形成されているようにすれば、使用に際して離型シートを粘着テープから剥がす際に、凹部の粘着剤が強制的に離型シート側に剥離され、微細孔を形成することで、粘着剤層の透湿性が格段に向上する。
以下に、以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
不活性ガス雰囲気下で(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)としてのアクリル酸2エチルヘキシル100重量部と、官能基含有不飽和単量体(B)としての2−ヒドロキシエチルアクリレート(ホモポリマーのTg=−15℃)2.0重量部とを酢酸エチル中で共重合させて、Tg=−18℃、重量平均分子量(以下、「Mw」と記す)=50万のアクリル系共重合体を得たのち、さらに酢酸エチルを用いて粘度調整を行って固形分55%のアクリル系共重合体(アクリル酸エステル共重合体)溶液を得た。
得られた上記アクリル系共重合体溶液100重量部と、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートL−55E」)1.6重量部、とを混合して上質紙の表面にポリウレタンがラミネートされ、更にその面がシリコーン加工処理された離型紙上に、40〜45μmの厚みになるように塗工し、ギアオーブンにて100℃10分間乾燥して粘着剤層を得た後、この粘着剤層上から基材としてのポリエステル樹脂系不織布(デュポン社製、商品名「ソンタラ#8010」、通気度0.1秒/300cm3 (空気))、を貼り合わせ、ロール状に巻取り、巻重体を得た。そして、この巻重体を加熱養生室に供給し、40℃、48時間養生し粘着テープを得た。
(実施例2)
官能基含有不飽和単量体(B)を2−ヒドロキシエチルアクリレート2.0重量部に代えて、アクリル酸プロピレングリコールモノエステル(ホモポリマーのTg=−24℃)1.0重量部とした以外は実施例1と同様の方法にてTg=−22℃、Mw=50万のアクリル系共重合体を得たのち、さらに酢酸エチルを用いて粘度調整を行って固形分40%のアクリル系共重合体溶液を得た。
そして、このアクリル系共重合体溶液を用いて実施例1と同様の方法で粘着テープを得た。
(実施例3)
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)として、アクリル酸2エチルヘキシル100重量部に代えて、アクリル酸2エチルヘキシル80重量部、アクリル酸ブチル20重量部の混合物に変更した以外は実施例1と同様の方法にてTg=−12℃、Mw=40万のアクリル系共重合体を得たのち、さらに酢酸エチルを用いて粘度調整を行って固形分40%のアクリル系共重合体溶液を得た。
そして、このアクリル系共重合体溶液を用いて実施例1と同様の方法で粘着テープを得た。
(実施例4)
上記実施例1と同様にしてアクリル系共重合体溶液を得たのち、得られたアクリル系共重合体溶液を、高さが0.1mm、断面積が0.785mm2の突起が100mm2あたり、38個設けられたエンボスロールにより凹凸加工を施した離型紙に塗工した。その後実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(実施例5)
官能基含有不飽和単量体(B)を2−ヒドロキシエチルメタクリレート(ホモポリマーのTg=55℃)とした以外は実施例1と同様の方法にてTg=12℃、Mw=50万のアクリル系共重合体を得たのち、さらに酢酸エチルを用いて粘度調整を行って固形分40%のアクリル系共重合体溶液を得た。
そして、このアクリル系共重合体溶液を用いて実施例1と同様の方法で粘着テープを得た。
(比較例1)
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)として、アクリル酸2エチルヘキシル100重量部に代えて、アクリル酸2エチルヘキシル50重量部、アクリル酸ブチル50重量部の混合物に変更した以外は実施例1と同様の方法にてTg=10℃、Mw60万のアクリル系共重合体を得たのち、さらに酢酸エチルを用いて粘度調整を行って固形分40%のアクリル系共重合体溶液を得た。
そして、このアクリル系共重合体溶液を用いて実施例1と同様の方法で粘着テープを得た。
(比較例2)
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)として、アクリル酸2エチルヘキシル100重量部に代えて、アクリル酸2エチルヘキシル10重量部、アクリル酸ブチル90重量部の混合物に変更した以外は実施例1と同様の方法にてTg=12℃、Mw=50万のアクリル系共重合体を得たのち、さらに酢酸エチルを用いて粘度調整を行って固形分50%のアクリル系共重合体溶液を得た。
そして、このアクリル系共重合体溶液を用いて実施例1と同様の方法で粘着テープを得た。
(比較例3)
2−ヒドロキシエチルアクリレート2.0重量部に代えてアクリル酸(ホモポリマーのTg=106℃)2.0重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法にてTg=5℃、Mw=50万のアクリル系共重合体を得たのち、さらに酢酸エチルを用いて粘度調整を行って固形分50%のアクリル系共重合体溶液を得た。
そして、このアクリル系共重合体溶液を用いて実施例1と同様の方法で粘着テープを得た。
(比較例4)
上記比較例1と同様にしてアクリル系共重合体溶液を得たのち、得られたアクリル系共重合体溶液を、高さが0.1mm、断面積が0.785mm2の突起が100mm2あたり、38個設けられたエンボスロールにより凹凸加工を施した離型紙に塗工した。その後実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(比較例5)
基材としてのポリエステル樹脂系不織布(デュポン社製、商品名「ソンタラ#8010」、通気度0.1秒/300cm3 (空気))に代えてウレタンフィルム(シーダム社製 商品名:DUS―214、厚み30μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(比較例6)
基材としてのポリエステル樹脂系不織布(デュポン社製、商品名「ソンタラ#8010」、通気度0.1秒/300cm3 (空気))に代えてウレタンフィルム(シーダム社製 商品名:DUS―214、厚み30μm)を用いた以外は、実施例2と同様にして粘着テープを得た。
(比較例7)
基材としてのポリエステル樹脂系不織布(デュポン社製、商品名「ソンタラ#8010」、通気度0.1秒/300cm3 (空気))に代えてウレタンフィルム(シーダム社製 商品名:DUS―214、厚み30μm)を用いた以外は、実施例3と同様にして粘着テープを得た。
上記実施例1〜5および比較例1〜7で得られた粘着テープについて、対BP(ベークライト板)接着力、対皮膚接着力、通気度、透湿度を調べ、その結果を表1に示した。
なお、対BP(ベークライト板)接着力、対皮膚接着力、通気度、透湿度は、以下のようにして調べた。
(評価方法)
(1)対BP(ベークライト板)接着力
上記粘着テープから試験片の長さ方向と粘着剤の塗布方向が一致するように幅20mm、長さ150mmの試験片を作成した。ベークライト板(BP板)をアルコールにて充分洗浄する。アルコール処理後、アルコールが充分乾燥したBP板に粘着テープを貼付、1kgローラーにて1往復圧着し30秒後の粘着力を測定し乾燥時の接着力とした。
上記アルコール分処理後、BP板をイオン交換水に10分以上浸けておく。イオン交換水中からBP板を引き上げ、濡れた面にテープを貼付、1kgローラーにて1往復圧着し、30秒後の接着力を測定し水濡れ時の接着力とした。
上記の接着力もちいて、水濡れ面の接着率=水濡れ時の接着力/乾燥時の接着力×100(%)として、水濡れ面の接着率を算出した。
(2)対皮膚接着力
上記と同様に試験片を作成し、被着体は前腕前面皮膚を用いた。貼付前にアルコールを浸けたガーゼにて被着体の汗、皮脂を除去し、アルコールが充分乾燥した後に皮膚にテープを貼付、1kgローラーにて1往復圧着し30秒後の粘着力を測定し、乾燥時の接着力とした。
上記アルコール処理後、アルコールが充分乾燥した皮膚にイオン交換水を浸けたクレシア社の商品名キムワイプにて、皮膚をしめらせ、濡れた面にテープを貼付、1kgローラーにて1往復圧着し、30秒後の接着力を測定し水濡れ時の接着力とした。
上記の接着力用いて、水濡れ面の接着率=水濡れ時の接着力/乾燥時の接着力×100(%)として水濡れ面の接着率を算出した。
(3)通気度
通気性能については、JIS P 8117に準拠し、デンソメータ通気時間(300mL の空気が45mm2 の通気性粘着テープを通過する時間)を測定した。
(4)透湿度
実施例1〜3、比較例1〜3で得られた粘着テープについて、JIS Z0208(カップ法)に準じて透湿度を測定した。
なお、接着力の測定に用いた測定機及び試験条件は下記のとおりである。
試験装置 荷重計付き引張試験機(ストログラフ)
・引張速度 300mm/min
・引張角度 180°、試料数 各3
・測定は23℃、65%RH(恒温恒湿)環境下で行った。
Figure 2007314584

Claims (5)

  1. 通気性または透湿性を有する基材の少なくとも片面に粘着剤層を備えている粘着テープにおいて、前記粘着剤層が、炭素数8〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを80重量%以上含有してなる(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)と、ホモポリマーのガラス転移温度が60℃以下である共重合可能な官能基含有不飽和単量体(B)とを、重量比で前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A):前記官能基含有不飽和単量体(B)=95〜99.5:5〜0.5の配合割合で含む混合液中で、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(A)と官能基含有不飽和単量体(B)とを共重合させて得たガラス転移温度が−10℃〜−30℃、且つ、重量平均分子量(Mw)が30万〜60万であるアクリル系共重合体を含むアクリル系粘着剤によって形成されていることを特徴とする粘着テープ。
  2. 官能基含有不飽和単量体(B)が水酸基含有不飽和単量体であることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 濡れた皮膚に対する初期接着力が少なくとも0.08N/cmであり、乾燥した皮膚に対する初期接着力が少なくとも0.08N/cmであり、濡れた皮膚に対する初期接着力が、乾燥した皮膚に対する初期接着力の少なくとも70%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粘着テープ。
  4. 粘着剤層側に凹凸装飾加工が施された離型シートが、粘着剤層表面に積層されているとともに、粘着剤層表面が、離型シートの凹凸に嵌合する凹凸形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の粘に記載の粘着テープ。
  5. 救急絆創膏として用いられる請求項1〜請求項4のいずれかに記載の粘着テープ。
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