JPWO2009022579A1 - コーティング用組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、含フッ素界面活性剤の含有量を低減した場合であっても、機械的安定性及び貯蔵安定性が良好で、塗装性に優れたコーティング用組成物を提供する。本発明は、フッ素樹脂からなるフッ素樹脂粒子(A)と、分解して気化を開始する温度が上記フッ素樹脂の分解温度以下の温度である樹脂粒子(B)と、ノニオン界面活性剤(C)とを水性媒体中に含む水性分散体であり、上記樹脂粒子(B)が上記フッ素樹脂粒子(A)100質量部に対して5〜25質量部の量であり、含フッ素界面活性剤が上記フッ素樹脂粒子(A)に対して500ppm未満の量であることを特徴とするコーティング用組成物である。

Description

本発明は、コーティング用組成物に関する。
ポリテトラフルオロエチレン〔PTFE〕等のフッ素樹脂は、耐熱性、耐薬品性、撥水撥油性、離型性、摺動性等に優れている。このことから、フッ素樹脂は、成形金型離型材、オフィスオートメーション〔OA〕機器用ロール、アイロン等の家庭用品、フライパンやホットプレート等の厨房器具、食品工業、電気工業、機械工業等の分野で被覆材として用いられている。
フッ素樹脂は、一方、その非粘着性により被塗装物との密着性に乏しい問題があった。この密着性の向上を目的として、耐熱樹脂等のバインダー樹脂とフッ素樹脂とを配合した塗料組成物を被塗装物上に塗装することが行われている。
フッ素樹脂と耐熱樹脂とを含む塗料組成物として、例えば、フッ素樹脂、マイカ又は金属フレーク、解重合性アクリル樹脂、液状担体を含むコーティング組成物(特許文献1参照。)、フッ素樹脂と特定のポリエーテル系ウレタン樹脂とを含有するコーティング用組成物(特許文献2及び特許文献3参照。)が提案されている。
このような塗料組成物として、塗装性を向上させたものとして、特定の溶融粘度を示す溶融加工性フッ素樹脂と分解温度が40℃以下のアクリルコポリマーとを含むコーティング用組成物(特許文献4参照。)、フッ素樹脂粒子、高沸点多価アルコール、解重合性アクリル樹脂及び非イオン性界面活性剤及び水性媒体からなるコーティング用組成物(特許文献5参照。)も提案されている。
これらの塗料組成物は、一般にフッ素樹脂含有水性分散液に樹脂の水性分散液等を加えることにより調製することができる。このフッ素樹脂含有水性分散液は、含フッ素界面活性剤を含む水性媒体の存在下で重合を行うことにより得られるものであるが、この含フッ素界面活性剤は高価であり、回収等を目的として、フッ素樹脂含有水性分散液中の含有量を低減させることが好ましい。
フッ素樹脂含有水性分散液中の含フッ素界面活性剤を低減させる方法として、例えば、相分離濃縮、電気濃縮及び/又はイオン交換濃縮を行う方法が知られている(例えば、特許文献6、特許文献7及び特許文献8参照)。しかしながら、含フッ素界面活性剤の濃度が低いフッ素樹脂含有水性分散液は、フッ素樹脂が安定に分散しない問題やコーティング組成物に用いた場合に塗装性に劣る問題があった。
特開昭52−13531号公報 国際公開第97/40112号パンフレット 国際公開第99/21927号パンフレット 特表平11−513052号公報 国際公開第2003/011991号パンフレット 国際公開第2004/050719号パンフレット 特表2002−532583号公報 特開2006−188704号公報
本発明の目的は、上記現状に鑑み、含フッ素界面活性剤の含有量を低減した場合であっても、機械的安定性及び貯蔵安定性が良好で、塗装性に優れたコーティング用組成物を提供することにある。
本発明は、フッ素樹脂からなるフッ素樹脂粒子(A)と、分解して気化を開始する温度が上記フッ素樹脂の分解温度以下の温度である樹脂粒子(B)と、ノニオン界面活性剤(C)とを水性媒体中に含む水性分散体であり、上記樹脂粒子(B)が上記フッ素樹脂粒子(A)に対して5〜25質量%の量であり、含フッ素界面活性剤が上記フッ素樹脂粒子(A)に対して500ppm未満の量であることを特徴とするコーティング用組成物である。
本発明は、フッ素樹脂からなるフッ素樹脂粒子(A)と、HLB値が10.0を超え、16.0以下であるノニオン界面活性剤(C1)と、含フッ素界面活性剤とを含有し、上記含フッ素界面活性剤が上記フッ素樹脂粒子(A)に対して500ppm未満の量である水性分散体に、HLB値が5.0以上、10.0以下であるノニオン界面活性剤(C2)と、分解して気化を開始する温度が上記フッ素樹脂の分解温度以下の温度である樹脂粒子(B)とを混合する工程を含むことを特徴とする上記コーティング用組成物の製造方法である。
本発明は、上記コーティング用組成物を塗装して得られることを特徴とする被覆物品である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のコーティング用組成物は、被塗装物に塗装することにより、上記被塗装物上に塗膜を形成することができるものである。本明細書において、上記コーティング用組成物についての「塗装」とは、上記コーティング用組成物を塗布し、必要に応じて乾燥し、次いで焼成することよりなる工程を意味する。
本発明のコーティング用組成物は、ノニオン界面活性剤(C)を含有させることにより、機械的安定性、貯蔵安定性や塗装性を向上させたことに特徴がある。ゆえに、本コーティング用組成物は、含フッ素界面活性剤の含有量が非常に少ないにもかかわらず、機械的安定性、貯蔵安定性が高く、クラックやブツ等の塗膜欠陥がない塗膜を得ることができる。すなわち、本発明は、ノニオン界面活性剤(C)を含有させることにより、含フッ素界面活性剤の含有量の低減化が可能となったことにより見いだされたものである。
上記コーティング用組成物は、フッ素樹脂粒子(A)を含有するものであるので、耐熱性や耐薬品性に優れている。
上記樹脂粒子(B)は、被塗装物を塗装して乾燥させるとき、造膜助剤として溶剤や水の蒸散に伴う塗膜の収縮に起因するクラック(いわゆるマッドクラック)を防止する作用を示し、焼成時に徐々に分解されるので、本発明のコーティング用組成物は、塗装の際にマッドクラックが生じにくいと考えられる。ゆえに、上記コーティング用組成物は、このような樹脂粒子(B)の作用や上述のノニオン界面活性剤(C)の作用に基づき、クラック、ピンホールやブツ等の塗膜欠陥がない塗膜を得ることができると考えられる。
本発明のコーティング用組成物は、フッ素樹脂からなるフッ素樹脂粒子(A)と、分解して気化する温度が上記フッ素樹脂の分解温度以下の温度である樹脂粒子(B)と、ノニオン界面活性剤(C)とを水性媒体中に含む水性分散体である。
本発明のコーティング用組成物において、上記フッ素樹脂粒子(A)はフッ素樹脂からなる粒子であり、水性媒体に分散したものである。
上記フッ素樹脂としては、フッ素原子を有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン〔PTFE〕、エチレン/TFE共重合体〔ETFE〕、テトラフルオロエチレン〔TFE〕/ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕共重合体〔FEP〕、TFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕共重合体〔PFA〕、ポリビニリデンフルオライド〔PVDF〕、ビニリデンフルオライド〔VDF〕系共重合体、ポリフッ化ビニル〔PVF〕等が挙げられる。
上記PFAとしては、TFE/パーフルオロ(メチルビニルエーテル)〔PMVE〕共重合体〔MFA〕、TFE/パーフルオロ(エチルビニルエーテル)〔PEVE〕共重合体、TFE/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)〔PPVE〕共重合体等が挙げられる。上記VDF系共重合体としては、VDF/TFE共重合体、VDF/HFP共重合体、VDF/CTFE共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体、VDF/TFE/CTFE共重合体等が挙げられる。
上記フッ素樹脂は、いわゆるシード重合法で同種または異種の単量体を共重合して得られた粒子でもよいし、コア−シェル構造の粒子であってもよい。
上記フッ素樹脂は、PTFE、FEP及びPFAよりなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることが好ましい。
本発明において、上記PTFEは、非溶融加工性であれば、TFE単独重合体であってもよいし、変性ポリテトラフルオロエチレン〔変性PTFE〕であってもよい。本明細書において、上記非溶融加工性とは、ASTM D−1238及びD−2116に準拠して、結晶化融点より高い温度でメルトフローを測定できない性質を意味する。
上記変性PTFEは、TFEと、TFEと共重合可能な微量の単量体との共重合体であって溶融成形できないものである。上記微量の単量体としては、例えば、フルオロオレフィン、フッ素化(アルキルビニルエーテル)、環式のフッ素化された単量体、パーフルオロアルキルエチレン等が挙げられる。
上記フルオロオレフィンとしては、例えば、HFP、CTFE等のパーフルオロオレフィンが挙げられる。
上記フッ素化(アルキルビニルエーテル)としては、例えば、PAVEが挙げられる。上記PAVEとしては、上述したものが挙げられる。
上記微量の単量体に由来する微量単量体単位は、変性PTFEのポリマー鎖全体の0.001〜2質量%であることが好ましく、0.01〜1質量%であることがより好ましい。
本明細書において、上記微量単量体単位等の「単量体単位」は、フッ素樹脂の分子構造上の一部分であって、対応する単量体に由来する部分を意味する。上記微量の単量体に由来する微量単量体単位は、PTFE水性分散液を凝析、洗浄、乾燥して得られたファインパウダーについて赤外吸収スペクトル測定を行って得られた値である。
上記FEPは、HFP単位が2質量%を超え、20質量%以下であることが好ましく、10〜15質量%であることがより好ましい。
上記PFAにおけるPAVEとしては、炭素数1〜6のアルキル基を有するものが好ましく、PMVE、PEVE又はPPVEがより好ましい。
上記PFAは、PAVE単位が2質量%を超え、5質量%以下であることが好ましく、2.5〜4.0質量%であることがより好ましい。
上記HFP、PFAは、それぞれ上述の組成を有するものであれば、更に、その他の単量体を重合させたものであってよい。上記その他の単量体として、例えば、上記FEPである場合、更にPAVEが挙げられ、上記PFAである場合、更にHFPが挙げられる。上記その他の単量体は、1種又は2種以上を用いることができる。
上記その他の単量体は、その種類によって異なるが、通常、フッ素樹脂の質量の1質量%以下であることが好ましい。より好ましい上限は0.5質量%であり、更に好ましい上限は0.3質量%である。
本発明のコーティング用組成物は、2種以上のフッ素樹脂粒子(A)を含有するものであってもよい。上記フッ素樹脂粒子(A)として、例えば、PTFEとPFAとを含有させてもよいし、PTFEとFEPとを含有させてもよいし、PTFEとPFAとFEPとを含有させてもよい。
上記フッ素樹脂粒子(A)は、TFE単独重合体及び/又は変性PTFEがより好ましい。上記「TFE単独重合体及び/又は変性PTFE」とは、TFE単独重合体、変性PTFE、TFE単独重合体と変性PTFEとの混合物を意味する。
上記フッ素樹脂粒子(A)は、平均粒子径が0.01〜5μmである粒子であることが好ましい。0.01μm未満であると、フッ素樹脂からなる粒子の機械的安定性が悪く、得られるコーティング用組成物が機械的安定性及び貯蔵安定性に劣るおそれがある。5μmを超えると、フッ素樹脂粒子(A)からなる粒子の均一分散性に欠け、得られるコーティング用組成物を用いて塗装する際、表面が平滑な塗膜が得られず、塗膜物性が劣る場合がある。より好ましい上限は0.5μmであり、より好ましい下限は0.05μmである。
上記フッ素樹脂粒子(A)の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡観察により測定したものである。
上記機械的安定性は、送液・再分散の際、ホモジナイザー等による強い攪拌や剪断力を与えても、再分散不可能な凝集体を生成しにくい性質のことである。
上記樹脂粒子(B)は、分解して気化を開始する温度(以下、この温度を「気化温度」ともいう。)が上記フッ素樹脂の分解温度以下の温度である樹脂からなるものである。
上記気化温度は、上述の範囲内にあればよいが、一般に350℃以下であることが好ましく、330℃以下であることがより好ましい。
上記気化温度は、得られる塗膜に塗膜欠陥が生じないようにする点で、200℃以上であることが好ましい。上記気化温度が200℃以上である場合、上記樹脂粒子(B)は、フッ素樹脂が溶融を開始する温度で残存するので、塗膜欠陥が生じにくくなる。
上記樹脂粒子(B)を構成する樹脂は、フッ素樹脂が溶融する温度(一般に240〜345℃)では10〜50%残存することが好ましく、また、フッ素樹脂の焼成温度(一般に360〜420℃)では5%以下しか残存しないことが好ましく、残存しないことがより好ましい。
本明細書において、上記「分解して気化を開始する温度」は、測定対象10mgについて熱重量分析計RTG220型(エスアイアイナノテクノロジー株式会社製)を用いて空気雰囲気下(空気の流量が200ml/分)、昇温速度10℃/分の条件で測定した値である。上記「フッ素樹脂の分解温度」は、上記と同じ条件で熱重量減少を測定し、10%以上重量が減少した温度を意味する。
上記樹脂としては、気化温度が上述の範囲内にあるものであれば、特に限定されず、例えば、解重合性アクリル樹脂、ウレタン樹脂が挙げられる。なかでも、解重合性アクリル樹脂が好ましい。
上記解重合性アクリル樹脂としては、例えば、式(I)
CH=C(CH)−COOR (I)
(式中、Rは、炭素数1〜5のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を表す。)
で表されるメタクリレート系単量体を重合することにより得られるメタクリレート系単独重合体又はメタクリレート系共重合体が好ましい。
上記メタクリレート系単量体としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ジメチルプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレートが挙げられる。なかでも、ブチルメタクリレートが好ましい。
上記メタクリレート系共重合体は、上記樹脂粒子(B)の分散を安定にする点で、カルボキシル基、ヒドロキシル基等の官能基を含有する単量体を共重合させたものが好ましい。
上記樹脂粒子(B)は、平均粒子径が一般に0.01〜10μmであり、好ましくは0.1〜1μmである。平均粒子径が0.01μm未満である場合、クラックが生じるおそれがあり、10μmを超えると、塗装が困難となるおそれがある。
本明細書において、上記樹脂粒子(B)の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡観察によって測定したものである。
本発明のコーティング用組成物において、上記樹脂粒子(B)は、上記フッ素樹脂粒子(A)に対して5〜25質量%である。上記樹脂粒子(B)は、上記フッ素樹脂粒子(A)に対して5質量%未満の量であると、フッ素樹脂の造膜が困難となり、25質量%を超えると、得られる塗膜に着色が生じることがある。
上記樹脂粒子(B)の量は、上記フッ素樹脂粒子(A)に対して、好ましい下限が7質量%、より好ましい下限が10質量%であり、好ましい上限が20質量%であり、より好ましい上限が15質量%である。
本発明のコーティング用組成物において、上記ノニオン界面活性剤(C)は、HLB値が5.0以上、10.0以下であることが好ましい。
上記ノニオン界面活性剤(C)は、上記HLB値が10.0を超えると、フッ素樹脂粒子(A)の分散安定性が損なわれるおそれがあり、得られるコーティング用組成物の機械的安定性が不充分となり、塗装する時、塗ブツ(塗料の固まり)が生じるおそれもある。
また、上記HLB値が5.0未満であると、ノニオン界面活性剤が水に溶けないため、コーティング用組成物に混合することができないおそれがある。
本発明のコーティング用組成物は、2種以上のノニオン界面活性剤を含む場合、少なくとも1種のノニオン界面活性剤のHLB値が5.0〜10.0であることが好ましく、他のノニオン界面活性剤は、HLB値が10.0を超えるものであってもよい。
上記HLB値は、9.5以下であることがより好ましい。上記HLB値は、上記範囲内であれば、得られるコーティング用組成物の分散性を悪化させない点で、6.0以上であることがより好ましい。上記HLB値の更に好ましい下限は7.0であり、特に好ましい下限は9.0である。
本明細書において、上記「HLB値」は、Griffinの算出方法に基づいて算出したものである。上記HLB値は、界面活性剤の分子構造に基づく固有の値であり、界面活性剤の親水性及び疎水性のバランスの指標であり、一般に、親水性が高いほど値が大きく、疎水性が高いほど値が小さい。
上記ノニオン界面活性剤(C)は、分子構造中にアルキルフェノールに由来する分子構造部分を有していないノニオン界面活性剤であることが好ましい。
上記ノニオン界面活性剤(C)としては、例えば、下記一般式(II):
−O−A−H (II)
(式中、Rは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数8〜19の飽和若しくは不飽和の非環式脂肪族炭化水素基、又は、炭素数8〜19の飽和環式脂肪族炭化水素基を表す。Aは、オキシエチレン基を3〜25個及びオキシプロピレン基を0〜5個有するポリオキシアルキレン鎖を表す。)で表される化合物からなることが好ましい。
本明細書において、上記一般式(II)における上記Rの炭素数、オキシエチレン基の個数及びオキシプロピレン基の個数は、上記ノニオン界面活性剤(C)の各分子における値の平均である。
上記非環式脂肪族炭化水素基は、環状構造を有していない脂肪族炭化水素基である。上記飽和環式脂肪族炭化水素基は、飽和環状構造を有している脂肪族炭化水素基である。上記飽和環式脂肪族炭化水素基は、炭素数の合計が8〜19であれば、飽和環状構造を1個又は2個以上有していてもよい。上記飽和環式脂肪族炭化水素基は、置換基を含めた炭素数の合計が8〜19であれば、飽和環状構造の炭素原子に結合している水素原子が直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基に置換されていてもよく、上記水素原子は、1個又は2個以上置換されていてもよい。
上記一般式(II)における上記Rは、フッ素樹脂粒子(A)の分散性に優れ、得られるコーティング用組成物が機械的安定性及び貯蔵安定性に優れる点から、炭素数の好ましい上限が16であり、より好ましい上限が14であり、好ましい下限が10である。上記Rは、炭素数が13であることが更に好ましい。上記Rは、炭素数が13の飽和の非環式脂肪族炭化水素基であることが特に好ましく、このようなものとしては、例えば、トリデシル基、イソトリデシル基等が挙げられる。
上記一般式(II)におけるAに関し、上記オキシプロピレン基が5個を超えると、上記非アルキルフェノール型ノニオン界面活性剤の溶解力を低下させるので、フッ素樹脂からなる粒子の分散性を下げ、コーティング用組成物の機械的安定性及び貯蔵安定性が劣るおそれがある。上記オキシプロピレン基は、少ないほど好ましく、好ましい上限は、3個である。上記オキシプロピレン基は、上記ポリオキシアルキレン鎖中に存在していないことがより好ましい。
上記ポリオキシアルキレン鎖におけるオキシエチレン基数は、上記Rの炭素数にもよるが、好ましい上限が7個であり、より好ましい上限が6個である。
上記ポリオキシアルキレン鎖は、上記オキシエチレン基が3〜7個であり、上記オキシプロピレン基が0〜3個であるものが好ましく、上記オキシエチレン基が3〜6個であり、上記オキシプロピレン基が存在していないものがより好ましい。
上記一般式(II)における−O−と上記一般式(II)におけるAのポリオキシアルキレン鎖との結合は、ポリオキシアルキレン鎖における炭素原子が上記一般式(II)における−O−に隣接して結合する配向によるものであり、例えば、上記ポリオキシアルキレン鎖中のオキシエチレン基と−O−とが結合している場合、上記−O−と隣接するオキシエチレン基とは−O−(CHCHO)−で表される配向で結合している。
本発明のコーティング用組成物において、上記ノニオン界面活性剤(C)として、1種又は2種以上のノニオン界面活性剤を用いることができる。この場合、そのHLB値は、各ノニオン界面活性剤のHLB値と混合割合とから算出することができる。
本発明のコーティング用組成物において、上記ノニオン界面活性剤(C)は、機械的安定性の点で、フッ素樹脂粒子(A)に対し0.1〜5質量%の量であることが好ましい。より好ましい上限は4質量%であり、更に好ましい上限は3質量%である。
上記ノニオン界面活性剤(C)の含有量(N)は、試料約1g(Xg)を直径5cmのアルミカップにとり、100℃にて1時間で加熱した加熱残分(Yg)、更に、得られた加熱残分(Yg)を300℃にて1時間加熱した加熱残分(Zg)より、式:N=[(Y−Z)/Z]×100(%)から算出することができる。
本発明において、上記水性媒体は、水を含むものであれば特に限定されず、水及び有機溶剤との混合物、水等が挙げられる。上記水性媒体は、水と有機溶剤との混合物であることが好ましい。
上記有機溶剤としては、高沸点多価アルコールが好ましい。高沸点多価アルコールは、本発明のコーティング用組成物を塗布後、乾燥するときのマッドクラックの発生を防止する効果がより高くなる点で好ましい。本発明のコーティング用組成物は、塗布した後、通常、室温〜150℃で乾燥される。その際、まず水が蒸散するが、その乾燥温度で蒸散しないかまたは蒸散速度が水よりも遅い高沸点多価アルコールを併用すると樹脂粒子(B)が軟化して、塗膜を形成するフッ素樹脂粒子(A)間に間隙を生じ難くし、マッドクラックを防止することができる。
上記高沸点多価アルコール(以下、多価アルコールという。)は、水酸基を2個以上有し且つ沸点が100℃以上のものである。窒素原子を含む多価アルコールは焼成時における熱分解により着色を惹き起こすため、好ましくない。好ましくは、沸点がコーティング用組成物の乾燥温度以上、さらに150℃以上、特に200℃以上のものである。上記多価アルコールは、好ましい水酸基の個数が2〜3個である。水酸基が1個のものまたはゼロのものであり沸点100℃以上の物質では親水性に劣るため、均一な混合が困難である。水酸基の数が4個以上のものは室温で固体のものが多く、マッドクラックの防止効果が期待しにくい。
上記多価アルコールは、後述する焼成時の加熱により最終的に蒸散し尽くすか分解揮散し尽くす必要がある。したがって、沸点または熱分解温度がフッ素樹脂の溶融温度以下、好ましくは340℃以下のものが好ましい。
好適な多価アルコールとしては、たとえばエチレングルコール(沸点:198℃)、1,2−プロパンジオール(沸点:188℃)、1,3−プロパンジオール(沸点:214℃)、1,2−ブタンジオール(沸点:190℃)、1,3−ブタンジオール(沸点:208℃)、1,4−ブタンジオール(沸点:229℃)、1,5−ペンタンジオール(沸点:242℃)、2−ブテン−1,4−ジオール(沸点:235℃)、グリセリン(沸点:290℃)、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(沸点:295℃)、1,2,6−ヘキサントリオール(沸点:178℃/5mmHgの圧力下)などの1種または2種以上があげられる。なかでもグリセリンが価格、安全性などで有利である。
上記多価アルコールの配合量は、フッ素樹脂粒子(A)100部(固形分)に対して一般に5〜18部、好ましくは7〜15部、特に好ましくは7〜12部である。5部未満の場合はマッドクラックの発生防止効果が弱くなることがあり、18部を超えると塗膜が白濁することがある。
上記水性媒体は、必要に応じて、多価アルコール以外の有機溶媒を本発明の効果を損なわない範囲で併用してもよい。そうした有機溶媒としては、たとえばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、炭素数9〜11の脂肪族炭化水素系溶剤などがあげられる。
本発明のコーティング用組成物は、含フッ素界面活性剤が上記フッ素樹脂粒子(A)に対して500ppm未満であるものである。
上記含フッ素界面活性剤は、回収等を目的とするうえで、上記フッ素樹脂粒子(A)の固形分質量に対し、200ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましい。
本明細書において、上記含フッ素界面活性剤の含有量は、得られたコーティング用組成物に等量のメタノールを添加してソックスレー抽出を行ったのち、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を以下の条件にて行うことにより求めた。なお、含フッ素界面活性剤濃度について上記溶出液及び条件にてHPLC測定して得られた検量線を用いた。
(測定条件)
カラム;ODS−120T(4.6φ×250mm、トーソー社製)
展開液;アセトニトリル/0.6質量%過塩素酸水溶液=1/1(vol/vol%)
サンプル量;20μL
流速;1.0ml/分
検出波長;UV210nm
カラム温度;40℃
上記含フッ素界面活性剤は、フッ素原子を有し、界面活性を示す化合物である。上記含フッ素界面活性剤としては、パーフルオロカルボン酸又はその塩、パーフルオロスルホン酸又はその塩、フルオロエーテル化合物等が挙げられる。上記フルオロカルボン酸としては、例えばパーフルオロオクタン酸等のパーフルオロアルキルカルボン酸が挙げられる。
上記含フッ素界面活性剤としては、例えば、米国特許第2713593号明細書、米国特許第5476974号明細書、特開平10−212261号公報、米国特許出願公開第2007/0015864号パンフレット、米国特許出願公開第2007/0015865号パンフレット、米国特許出願公開第2007/0015866号パンフレット、米国特許出願公開第2007/0117914号パンフレット、特開2006−321797号公報、国際公開第2007/046345号パンフレット、国際公開第2007/046482号パンフレット、特開2002−317003号公報、特開2003−119204号公報、特開2005−036002号公報、国際公開第2005/003075号パンフレットに記載されたものが挙げられる。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(i)
RfOCHFCFORfCOOM (i)
(式中、Rf及びRfは部分または全部フッ素置換された、アルキル基又はアルコキシ基、Mは1価のアルカリ金属、NH又はHを表す。)で表されるフルオロエーテルカルボン酸が挙げられる。
上記一般式(i)で表されるフルオロエーテルカルボン酸としては、例えば、CFOCHFCFOCHCFCOONH、CFCFOCHFCFOCHCFCOONH、CFCFCFOCHFCFOCHCFCOONH等が挙げられる。
上記一般式(i)で表されるフルオロエーテルカルボン酸は、例えば、下記一般式(1)
HOCHCFCOOR (1)
(式中、Rはアルキル基又はHを表す。)で表されるヒドロキシアルカン酸誘導体を、アルカリ化合物の存在下に、下記一般式(2)
CF=CFORf (2)
(式中、Rfは上記と同じ。)で表されるフルオロビニルエーテルに付加させる工程を含む製造方法により製造することができる。
上記アルカリ化合物は、アルコラートであることが好ましい。上記アルコラートとしては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等が挙げられる。上記製造方法における反応温度は原料の反応速度に応じて変えることができるが、反応速度や反応の選択性を考慮すると、通常、0〜200℃程度、好ましくは20〜100℃程度とすればよい。上記製造方法における圧力は、特に限定されるものではないが、反応速度やフルオロビニルエーテルの重合を防ぐことを考慮すると0.1〜3MPa程度が好ましい。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(ii)
RfOCFCFORfCOOM (ii)
(式中、Rf及びRfは部分または全部フッ素置換された、アルキル基又はアルコキシ基、Mは1価のアルカリ金属、NH又はHを表す。)で表されるフルオロエーテルカルボン酸が挙げられる。
上記一般式(ii)で表されるフルオロエーテルカルボン酸は、例えば、上記一般式(i)で表されるフルオロエーテルカルボン酸をフッ素と接触させることにより製造することができる。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(iii)
CF(CFOCHCFCFORfCOOM (iii)
(式中、Rfは部分又は全部フッ素置換された炭素数2のアルキル基、nは0又は1、Mは1価のアルカリ金属、NH又はHを表す。)で表されるフルオロエーテルカルボン酸が挙げられる。
上記一般式(iii)で表されるフルオロエーテルカルボン酸としては、例えば、CFOCHCFCFOCHCFCOONH、CFOCHCFCFOCHFCFCOONH、CFOCHCFCFOCFCFCOONH、CFCFOCHCFCFOCHCFCOONH、CFCFOCHCFCFOCHFCFCOONH、CFCFOCHCFCFOCFCFCOONH等が挙げられる。
上記一般式(iii)で表されるフルオロエーテルカルボン酸は、(CFCOF2−nに、テトラフルオロオキセタンを開環付加反応させ、下記一般式(3−1)
CF(CFOCHCFCOF (3−1)
(式中、nは上記と同じ。)で表されるフルオロカルボン酸フルオライド(3−1)を合成する工程、上記フルオロカルボン酸フルオライド(3−1)に、更にテトラフルオロオキセタンを開環付加反応させ、必要に応じてフッ素化することにより、下記一般式(3−2)
CF(CFOCHCFCFORfCOF (3−2)
(式中、RfはCHCF、CHFCF又はCFCFを表し、nは上記と同じ。)で表されるフルオロカルボン酸フルオライド(3−2)を合成する工程、及び、上記フルオロカルボン酸フルオライド(3−2)の末端−COFを、−COOMに変換する工程を含む方法等により製造することができる。
上記一般式(iii)で表されるフルオロエーテルカルボン酸は、また、(CFCOF2−nに、テトラフルオロオキセタンを開環付加反応させ、下記一般式(3−1)
CF(CFOCHCFCOF (3−1)
(式中、nは上記と同じ。)で表されるフルオロカルボン酸フルオライド(3−1)を合成する工程、上記フルオロカルボン酸フルオライド(3−1)に、ヘキサフルオロエポキシプロパンを開環付加反応させ、下記一般式(3−3)
CF(CFOCHCFCFOCF(CF)COF (3−3)
(式中、nは上記と同じ。)で表されるフルオロカルボン酸フルオライド(3−3)を合成する工程、及び、上記フルオロカルボン酸フルオライド(3−3)の末端−COFを、−COOMに変換する工程を含む方法等により製造することができる。
上記(CFCOF2−nとテトラフルオロオキセタンとの反応は、通常、温度が−50〜50℃、圧力が0〜1MPaの条件のもとで1〜24時間撹拌しながら行うことができる。
上記(CFCOF2−nとテトラフルオロオキセタンとの反応の進行具合は、ガスクロマトグラフ等により観測する。
上記(CFCOF2−nとテトラフルオロオキセタンとの合計モル量に占める(CFCOF2−nの割合は、9〜95モル%の範囲が好ましい。上記(CFCOF2−nの割合は、収率の点で、より好ましい下限を、15モル%、より好ましい上限を、50モル%とすることができる。更に好ましい下限は、30モル%、更に好ましい上限は、40モル%である。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(iv)
CF(CFOCFXCFCFORfCOOM (iv)
(式中、Rfは部分又は全部フッ素置換された炭素数2のアルキル基、nは0又は1、Mは1価のアルカリ金属、NH又はH、XはH又はFを表す。)で表されるフルオロエーテルカルボン酸が挙げられる。
上記一般式(iv)で表されるフルオロエーテルカルボン酸は、例えば、上記一般式(iii)で表されるフルオロエーテルカルボン酸をフッ素と接触させることにより製造することができる。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(v)
RfOCHCFCFORfCOOM (v)
(式中、Rfは部分又は全部フッ素置換された、アルキル又はアルコキシ基、Rfは全部フッ素置換された、アルキル又はアルコキシ基、Mは1価のアルカリ金属、NH又はHを表す。)で表されるフルオロエーテルカルボン酸が挙げられる。
上記一般式(v)で表されるフルオロエーテルカルボン酸としては、例えば、CFCFOCHCFCFOCFCOONH、CFOCHCFCFOCFCOONH、CFOCHCFCFOCFCFCOONH、CFCFCFOCHCFCFOCFCOONH、CFCFOCHCFCFOCFCOONH、CFCFOCHCFCFOCFCFCOONH等が挙げられる。
上記一般式(v)で表されるフルオロエーテルカルボン酸は、例えば、(1)Rf10COF(Rf10は、上記Rf基の炭素数が1少ない基)で表されるフッ素含有酸フルオライドに、テトラフルオロオキセタンを開環付加させることにより、下記一般式(4)
RfOCHCFCOF (4)
(式中、Rfは上記と同じ。)で表されるフルオロカルボン酸フルオライド(4)を得る工程、(2)アルカリ金属フッ化物の存在下、上記フルオロカルボン酸フルオライド(4)にテトラフルオロエチレン〔TFE〕及びヨウ素を付加させて下記一般式(5)
RfOCHCFCFOCFCFI (5)
(式中、Rfは上記と同じ。)で表される化合物を得る工程、及び、(3)上記一般式(5)で表される化合物を、加水分解還元することにより上記一般式(v)で表されるフルオロエーテルカルボン酸を得る工程を含む製造方法により製造することができる。
上記工程(1)のフッ素含有酸フルオライドにテトラフルオロオキセタンを開環付加させる反応は、通常、温度が−50〜200℃、圧力が0〜1MPaの条件のもとで1〜24時間撹拌しながら行うことができる。
上記フッ素含有酸フルオライドとテトラフルオロオキセタンとの反応の進行具合は、ガスクロマトグラフ等により観測する。
上記フッ素含有酸フルオライドとテトラフルオロオキセタンとの合計モル量に占めるフッ素含有酸フルオライドの割合は、9〜95モル%の範囲が好ましい。上記フッ素含有酸フルオライドの割合は、収率の点で、より好ましい下限を、15モル%、より好ましい上限を、50モル%とすることができる。更に好ましい下限は、30モル%、更に好ましい上限は、40モル%である。
上記工程(2)は、−50〜100℃、0.05〜3MPaに保ちながら、アルカリ金属フッ化物が存在する極性溶媒中で、上記一般式(5)で表される化合物にテトラフルオロエチレン及びヨウ素を付加させるものであることが好ましい。
上記工程(3)は、一般式(5)で表される化合物を、加水分解還元により−COOMに変換してフルオロエーテルカルボン酸を得る工程である。
上記加水分解還元は、極性溶媒中で、水、ロンガリット(HO−CHSO−Na)及び重炭酸ソーダ(NaHCO)の存在下に20〜100℃の範囲で加熱して行うことが好ましい。上記極性溶媒としては、DFM、DMSO、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等が例示される。
上記一般式(v)で表されるフルオロエーテルカルボン酸は、また、上記工程(1)及び(2)を行った後、工程(3)に代えて、(4)上記一般式(5)で表される化合物に、更に、エチレンを付加させて下記一般式(6)
RfOCHCFCFOCFCFCHCHI (6)
(式中、Rfは上記と同じ。)で表される化合物を得る工程、及び、(5)上記一般式(6)で表される化合物を、酸化剤の存在下で酸化することより、末端基をCOOHに変換して本発明のフルオロエーテルカルボン酸を得る工程を含む製造方法によっても製造することができる。
上記工程(4)におけるエチレンの付加は、金属触媒の存在下に、上記一般式(5)で表される化合物とエチレンとを50〜150℃に加熱して反応させることにより行うことができる。付加反応の圧力は、通常、0.01〜2MPaGである。
また、上記工程(4)における上記一般式(5)で表される化合物へのエチレンの付加は、有機化酸化物、アゾ化合物などの特定の温度範囲で分解し、ラジカルを発生しうる化合物の存在下に、上記一般式(5)で表される化合物とエチレンとを50〜150℃の温度範囲で反応させることにより行うことができる。付加反応の圧力は、通常、0.01〜2MPaGである。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(vi)
Rf11(OCFCFn−1OCFCOOM (vi)
(式中、Rf11は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基、nは2又は3、Mは1価のアルカリ金属、NH又はHを表す。)で表されるフルオロエーテルカルボン酸が挙げられる。
上記一般式(vi)で表されるフルオロエーテルカルボン酸としては、例えば、CFCFOCFCFOCFCOONH等が挙げられる。
上記一般式(vi)で表されるフルオロエーテルカルボン酸は、例えば、アルカリ金属フッ化物の存在下に、下記一般式(7)
Rf11(OCFCFn−2OCFCOF (7)
(式中、Rf11、nは上記と同じ。)で表されるフルオロカルボン酸フルオライドに、テトラフルオロエチレン及びヨウ素を付加することにより、下記一般式(8)
Rf11(OCFCFI (8)
(式中、Rf11、nは上記と同じ。)で表されるフルオロエーテルアイオダイドを製造する工程、上記一般式(8)で表されるフルオロエーテルアイオダイドを酸化することにより、下記一般式(9)
Rf11(OCFCFn−1OCFCOF (9)
(式中、Rf11、nは上記と同じ。)で表されるフルオロカルボン酸フルオライドを製造する工程、及び、上記一般式(9)で表されるフルオロカルボン酸フルオライドを、酸又は塩基の存在下に酸化する工程を含む製造方法により製造することができる。
上記テトラフルオロエチレン及びヨウ素を付加する工程は、温度−50〜50℃、圧力0.05〜2MPaに保ちながら、アルカリ金属フッ化物が存在する極性溶媒中で、上記一般式(7)で表されるフルオロカルボン酸フルオライドにテトラフルオロエチレン及びヨウ素を付加させるものであることが好ましい。
上記アルカリ金属フッ化物としては、フッ化セシウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム等が挙げられる。
上記極性溶媒としては、DFM、DMSO、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライムなどが例示される。
上記ヨウ素としては、Iの他、塩化ヨウ素、臭化ヨウ素等であってもよい。
上記一般式(9)で表されるフルオロカルボン酸フルオライドを製造するための酸化は、酸化剤の存在下に、水中で上記一般式(8)で表されるフルオロエーテルアイオダイドを50〜150℃に一定時間保持することによって行うことができる。上記酸化剤としては、発煙硫酸で直接、酸フロライドを得る方法、クロロスルホン酸によってカルボン酸を得た後、塩化チオニルによって酸クロライドとし、さらにKFなどのフッ素イオン源と接触させて酸フロライドを得る方法、クロロスルホン酸によってカルボン酸を得た後、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロジエチルアミノプロパンなどのフッ素化試薬によって酸フルオライドを得る方法等が挙げられる。
上記一般式(vi)で表されるフルオロエーテルカルボン酸を製造するための酸化は、酸または塩基の存在下に、水中で一般式(9)で表されるフルオロカルボン酸フルオライドを0〜90℃に一定時間保持することによって行うことができる。上記酸としては、希硫酸、希硝酸等が挙げられ、塩基としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどが例示される。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(vii)
Rf11(OCFCFCOOM (vii)
(式中、Rf11は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基、nは2又は3、Mは1価のアルカリ金属、NH又はHを表す。)で表されるフルオロエーテルカルボン酸が挙げられる。
上記一般式(vii)で表されるフルオロエーテルカルボン酸としては、例えば、CFCFOCFCFOCFCFCOONH、CFOCFCFOCFCFCOONH等が挙げられる。
上記一般式(vii)で表されるフルオロエーテルカルボン酸は、例えば、上記一般式(8)で表されるフルオロエーテルアイオダイドにエチレンを付加して、下記一般式(10)
Rf11(OCFCFCHCHI (10)
(式中、Rf11及びnは上記と同じ。)で表されるフルオロエーテルアイオダイドを得る工程(1)、及び、上記一般式(10)で表されるフルオロエーテルアイオダイドを酸化剤の存在下で酸化する工程(2)を含む製造方法により製造することができる。
上記工程(1)におけるフルオロエーテルアイオダイドへのエチレンの付加は、金属触媒の存在下に、フルオロエーテルアイオダイドとエチレンとを50〜150℃に加熱して反応させることにより行うことができる。付加反応の圧力は、通常、0.01〜2MPaGである。
上記金属触媒としては、銅等が挙げられる。
また、上記工程(1)におけるフルオロエーテルアイオダイドへのエチレンの付加は、有機化酸化物、アゾ化合物などの特定の温度範囲で分解し、ラジカルを発生しうる化合物の存在下に、フルオロエーテルアイオダイドとエチレンとを50〜150℃の温度範囲で反応させることにより行うことができる。付加反応の圧力は、通常、0.01〜2MPaGである。
上記工程(2)における酸化は、酸化剤の存在下に、水中で上記一般式(10)で表される化合物を5〜150℃に一定時間保持することによって行うことができる。上記酸化剤としては、過マンガン酸カリウム等が挙げられる。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(viii)
HCFCFRf12−ORf13COOM (viii)
(式中、Rf12は炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルコキシ基を表し、Rf13は、Rf12と同一又は異なって、炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルコキシ基を表し、Mは1価のアルカリ金属、NH又はHを表す。)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルカルボン酸が挙げられる。
上記一般式(viii)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルカルボン酸としては、例えば、HCFCFCFOCFCFOCFCOOM、HCFCFCFCFCFOCFCOOM、HCFCFCFOCFCFOCFCFCOOM、HCFCFCFCFCFOCFCFCOOM、HCFCFCFOCFCFOCF(CF)COOM、HCFCFCFCFCFOCF(CF)COOM等が挙げられる。
上記一般式(viii)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルカルボン酸は、例えば、アルカリ金属フッ化物の存在下に、下記一般式(11)
HCFCFRf14COF (11)
(式中、Rf14はRf12の炭素数が1少ない基を表し、Rf12は炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルコキシ基を表す。)で表されるω−ハイドロ−フルオロカルボン酸フルオライドに、テトラフルオロエチレン及びヨウ素を付加することにより下記一般式(12)
HCFCFRf12OCFCFI (12)
(式中、Rf12は炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルコキシ基を表す。)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドを製造する工程、上記一般式(12)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドを酸化することによって下記一般式(13)
HCFCFRf12OCFCOF (13)
(式中、Rf12は炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルコキシ基を表す。)で表されるω−ハイドロ−フルオロカルボン酸フルオライドを製造する工程、及び、上記一般式(13)で表されるω−ハイドロ−フルオロカルボン酸フルオライドを酸化することによって、下記一般式(14)
HCFCFRf12OCFCOOM (14)
(式中、Rf12は炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルコキシ基、Mは1価のアルカリ金属、NH又はHを表す。)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルカルボン酸を製造する工程を含む製造方法により製造することができる。
上記テトラフルオロエチレン及びヨウ素を付加する工程は、温度−50〜50℃、圧力0.05〜2MPaに保ちながら、アルカリ金属フッ化物が存在する極性溶媒中で、上記一般式(11)で表されるω−ハイドロ−フルオロカルボン酸フルオライドにテトラフルオロエチレン及びヨウ素を付加させるものであることが好ましい。
上記アルカリ金属フッ化物としては、フッ化セシウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム等が挙げられる。
上記極性溶媒としては、DFM、DMSO、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等が例示される。
上記ヨウ素としては、Iの他、塩化ヨウ素、臭化ヨウ素等であってもよい。
上記一般式(13)で表されるω−ハイドロ−フルオロカルボン酸フルオライドを得るための酸化は、酸化剤の存在下に、水中で上記一般式(12)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドを50〜150℃に一定時間保持することによって行うことができる。上記酸化剤としては、発煙硫酸で直接、酸フロライドを得る方法、クロロスルホン酸によってカルボン酸を得た後、塩化チオニルによって酸クロライドとし、さらにKFなどのフッ素イオン源と接触させて酸フロライドを得る方法、クロロスルホン酸によってカルボン酸を得た後、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロジエチルアミノプロパンなどのフッ素化試薬によって酸フルオライドを得る方法等が挙げられる。
上記フルオロエーテルカルボン酸を得るための酸化は、酸または塩基の存在下に、水中で一般式(13)で表されるフルオロカルボン酸フルオライドを0〜90℃に一定時間保持することによって行うことができる。上記酸としては、希硫酸、希硝酸等が挙げられ、塩基としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどが例示される。
上記一般式(viii)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルカルボン酸は、また、例えば、(1)上記一般式(12)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドにエチレンを付加して、下記一般式(15)
HCFCFRf12OCFCFCHCHI (15)
(式中、Rf12は炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルコキシ基を表す。)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドを得る工程、及び、(2)前記一般式(15)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドを酸化剤の存在下で酸化することにより、下記一般式(16)
HCFCFRf12OCFCFCOOM (16)
(式中、Rf12は炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルコキシ基を表し、Mは1価のアルカリ金属、NH又はHを表す。)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルカルボン酸を得る工程を含む製造方法により製造することができる。
上記工程(1)におけるω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドへのエチレンの付加は、金属触媒の存在下に、ω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドとエチレンとを50〜150℃に加熱して反応させることにより行うことができる。付加反応の圧力は、通常、0.01〜2MPaGである。
上記金属触媒としては、銅等が挙げられる。
また、上記工程(1)におけるω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドへのエチレンの付加は、有機化酸化物、アゾ化合物などの特定の温度範囲で分解し、ラジカルを発生しうる化合物の存在下に、ω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドとエチレンとを50〜150℃の温度範囲で反応させることにより行うことができる。付加反応の圧力は、通常、0.01〜2MPaGである。
上記工程(2)における酸化は、酸化剤の存在下に、水中で上記一般式(15)で表されるω−ハイドロ−フルオロエーテルアイオダイドを5〜150℃に一定時間保持することによって行うことができる。上記酸化剤としては、過マンガン酸カリウム等が挙げられる。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(ix)
Rf15−CHO−CF−CHF−Rf16−X (ix)
(式中、Rf15は、炭素数1〜5のフルオロアルキル基を表す。Rf16は、炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。Xは、−COOM又は−SOを表す。Mは、K、Na又はNHの何れかを表す。)で表される化合物が挙げられる。上記一般式(ix)で表される化合物としては、例えば、CFCFCHOCFCFHCFCOOH、CFCFCHOCFCFHCFCOONH等が挙げられる。
上記一般式(ix)で表される化合物は、例えば、CF=CF−Rf16−X(式中、Rf16は、炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。Xは、−COOM又は−SOを表す。Mは、K、Na又はNHの何れかを表す。)で表される化合物(a1)に、Rf15−CHOH(式中、Rf15は、炭素数1〜5のフルオロアルキル基を表す。)で表される化合物(a2)を水性媒体中でアルカリ条件下で付加させてRf15−CH−O−CF−CHF−Rf16−X(式中、Rf15、Rf16及びXは、前記と同じ。)で表される化合物(a)を得る工程を含む製造方法により製造することができる。
上記工程において、上記化合物(a1)と上記化合物(a2)との反応は、例えば、上記化合物(a1)と上記化合物(a2)とを化学量論比付近で混合し、0〜200℃の温度下で行うことができる。
上記フッ素ガスを接触させる方法において、フッ素ガスは、窒素、ヘリウム等の不活性ガスと混合して10〜50容量%の濃度で使用することが好ましい。
上記フッ素ガスは、50〜200℃の温度下で行うことが好ましい。上記フッ素ガスとの接触は、1kPa〜0.1MPaの圧力下で行うことが好ましい。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(x)
Rf17−O−CF−Rf18−X (x)
(式中、Rf17は、炭素数1〜6のフルオロアルキル基を表す。Rf18は、炭素数1〜4のフルオロアルキレン基を表す。Xは、前記と同じ。)
で表される化合物が挙げられる。上記一般式(x)で表される化合物としては、例えば、CFCFCFOCFCFCFCOOH、CFCFCFOCFCFCFCOONH、CFCFCHFOCFCHFCFCOOH、CFCFCHFOCFCHFCFCOONH等が挙げられる。
上記一般式(x)で表される化合物は、例えば、上記化合物(a)をフッ素化して、Rf17−O−CF−Rf18−X(式中、Rf17は、炭素数1〜6のフルオロアルキル基を表す。Rf18は、炭素数1〜4のフルオロアルキレン基を表す。Xは、前記と同じ。)で表される含フッ素化合物を得る工程を含む製造方法により製造することができる。
上記フッ素化は、フッ素ガスを接触させる方法、高剪断力を与えながら押出する方法等、従来公知の方法により行うことができる。上記フッ素化の反応は、上記化合物の炭素数や反応スケール等に応じて適宜選択することができ、例えば以下の条件で好ましく行うことができる。
上記フッ素ガスを接触させる方法において、フッ素ガスは、窒素、ヘリウム等の不活性ガスと混合して10〜50容量%の濃度で使用することが好ましい。
上記フッ素ガスは、50〜200℃の温度下で行うことが好ましい。上記フッ素ガスとの接触は、1kPa〜0.1MPaの圧力下で行うことが好ましい。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、下記一般式(xi)
Rf19O−(Rf20O)−Rf21−COOM (xi)
(式中、Rf19は、炭素数1〜3のフルオロアルキル基を表す。Rf20及びRf21は、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。Mは、H、K、Na又はNHの何れかを表す。)で表される化合物のうち互いにnの値が異なるものを2種以上存在させた混合物であって、nの平均が2〜5であるものが挙げられる。
上記混合物としては、例えば、CFO(CFO)CFCOOHが90%とCFO(CFO)CFCOONHが10%となる割合で上記一般式(xi)で表される化合物を混合して得られ、nの平均値が4.1である混合物、CFO(CFO)CFCOOHが90%とCFO(CFO)CFCOONHが10%となる割合で上記一般式(xi)で表される化合物を混合して得られ、nの平均値が3.1である混合物、CFO(CFO)CFCOOHが90%、CFO(CFO)CFCOONHが10%となる割合で上記一般式(xi)で表される化合物を混合して得られ、nの平均値が3.1である混合物等が挙げられる。
上記一般式(xi)で表される化合物は、例えば、米国特許出願2007−0015864号公報に記載された方法等、従来公知の方法により調製することができる。
このような調製方法として、例えば、CF−CF=CFとOを出発材料として、
Figure 2009022579
で表されるエポキシ化合物を製造する際における副生成物である、CFO(CFO)CF−COFとCFO(CFO)−COF(各式において、nは上記定義と同じ。)との混合物をアルカリ存在下において加水分解を行うことにより、上記CFO(CFO)CF−COFをCFO(CFO)CF−COOM(Mは、上記定義と同じ。)に変換することにより得ることができる。
上記加水分解において使用するアルカリ化合物としては、例えば、KOHが挙げられる。上記加水分解は、アルカリ存在下にある上記混合物にHCl等の酸を加えることにより容易に行うことができる。
上記一般式(xi)で表される化合物の混合物は、例えば、(1)化合物(xi)を1種ずつ調製する工程、及び、(2)得られた各化合物(xi)を混合する工程を経て得ることができる。また、従来公知の方法で得られる化合物(xi)の混合物を精留する際に精留条件を選択することにより、化合物(xi)を2種以上含有させる方法により得ることもできる。
本発明のコーティング用組成物は、必要に応じ、本発明の特徴を損なわない範囲でその他の樹脂を含有するものであってもよい。上記その他の樹脂を配合することにより、コーティング用組成物から得られる塗膜の造膜性、耐食性等を向上させることができる。
上記その他の樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリエチレンオキサイド(分散安定剤)、フェノール樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンポリエステル樹脂等が挙げられる。
本発明のコーティング用組成物は、塗装性、得られる塗膜の性質向上等を目的として、本発明の特徴を損なわない範囲で、更に一般的なコーティング用組成物に用いられる添加剤を配合してなるものであってもよい。
上記添加剤としては特に限定されず、得られる被覆物品の用途に応じて選択することができ、例えば、レベリング剤、固体潤滑剤、木粉、石英砂、カーボンブラック、ダイヤモンド、トルマリン、ゲルマニウム、アルミナ、窒化珪素、蛍石、クレー、タルク、体質顔料、各種増量材、導電性フィラー、光輝材、顔料、充填材、顔料分散剤、沈降防止剤、水分吸収剤、表面調整剤、チキソトロピー性付与剤、粘度調節剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、色分かれ防止剤、皮張り防止剤、スリ傷防止剤、防カビ剤、抗菌剤、酸化防止剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、消泡剤、乾燥剤、ハジキ防止剤が挙げられる。
上記光輝材としては、例えば、マイカ、金属粉末、ガラスビーズ、ガラスバブル、ガラスフレーク、ガラス繊維等が挙げられる。
上記金属粉末としては特に限定されず、例えば、アルミニウム、鉄、すず、亜鉛、金、銀、銅等の金属単体の粉末;アルミニウム合金、ステンレス等の合金の粉末等が挙げられる。上記金属粉末の形状としては特に限定されず、粒子状、フレーク状等が挙げられる。本発明のコーティング用組成物は、このような光輝材を含有する場合、優れた外観を有する塗膜を形成することができる。上記光輝材の含有量は、上記コーティング用組成物の固形分に対して0.1〜10.0質量%であることが好ましい。
上記粘度調節剤としては、例えば、メチルセルロース、アルミナゾル、ポリビニルアルコール、カルボキシル化ビニルポリマーが挙げられる。
上記消泡剤としては、例えば、トルエン、キシレン、炭素数9〜11の炭化水素系などの非極性溶剤、シリコーンオイルなどが挙げられる。
上記乾燥剤として、例えば、酸化コバルトなどが挙げられる。
本発明のコーティング用組成物は、25℃における粘度が0.1〜50000mPa・sであることが好ましい。粘度が0.1mPa・s未満であると、被塗装物上への塗布時にタレ等を生じやすく、目的とする膜厚を得ることが困難となる場合があり、50000mPa・sを超えると、塗装作業性が悪くなる場合があり、得られる塗膜の膜厚が均一とならず、表面平滑性等に劣る場合がある。より好ましい下限は、1mPa・sであり、より好ましい上限は、30000mPa・sである。上記粘度は、BM型単一円筒型回転粘度計(東京計器社製)を用いて測定することにより得られる値である。
本発明のコーティング用組成物は、例えば、(1)含フッ素界面活性剤の含有量が低いフッ素樹脂含有水性分散液を調製した後、(2)得られた水性分散液に樹脂粒子(B)や、必要に応じノニオン界面活性剤(C)、水性媒体、有機溶剤、添加剤等を混合することにより得ることができる。
上記(1)の工程では、乳化重合等の従来公知の方法でフッ素樹脂粒子(A)を含有する水性分散体を得た後、該水性分散体について含フッ素界面活性剤を除去する操作を行うことによりフッ素樹脂含有水性分散液を得ることができる。
上記含フッ素界面活性剤を除去する操作としては、特に限定されず、陰イオン交換樹脂を接触させる操作、ノニオン界面活性剤を添加することよる相分離濃縮等の従来公知の操作が挙げられる。これらの各操作は、繰り返し行ってもよいし、相分離濃縮を行った後に陰イオン交換樹脂を接触させる操作を行う等、組み合わせて行ってもよい。これらの操作において、得られるフッ素樹脂含有水性分散液を安定させる目的で、ノニオン界面活性剤(C1)を必要に応じ混合してもよい。
上記ノニオン界面活性剤(C1)としては特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。
上記ノニオン界面活性剤(C1)は、HLBが10.0を超え、16.0以下であることが好ましい。
上記ノニオン界面活性剤(C1)は、上述のノニオン界面活性剤(C)と同種類のものであってもよいが、分散安定性の点で、上記ノニオン界面活性剤(C)よりもHLBが高いものが好ましく、HLBが12.0〜14.0であることがより好ましい。
上記フッ素樹脂含有水性分散液は、上記フッ素樹脂粒子(A)の含有量が35〜70質量%であることが好ましい。より好ましい下限は40質量%であり、より好ましい上限が65質量%である。
上記フッ素樹脂含有水性分散液におけるフッ素樹脂粒子(A)の含有量は、水性分散液1gを送風乾燥機中で100℃、1時間、さらに300℃、1時間の条件で乾燥した際における、該水性分散液の質量(1g)に対する、加熱残分の質量の割合を百分率で表したものである。
上記フッ素樹脂含有水性分散液において、上記含フッ素界面活性剤は、上記フッ素樹脂粒子(A)の固形分質量に対し500ppm未満であることが好ましい。上記含フッ素界面活性剤は、上記フッ素樹脂粒子(A)の固形分質量に対し、200ppm以下であることがより好ましく、100ppm以下であることが更に好ましい。
上記フッ素樹脂含有水性分散液において、上記ノニオン界面活性剤(C1)は、上記フッ素樹脂粒子(A)に対し0.1〜10質量%であることが好ましい。より好ましい下限は1質量%であり、より好ましい上限が6質量%、更に好ましい上限が4質量%である。
上記ノニオン界面活性剤(C1)の含有量(N)は、試料約1g(Xg)を直径5cmのアルミカップにとり、100℃にて1時間で加熱した加熱残分(Yg)、更に、得られた加熱残分(Yg)を300℃にて1時間加熱した加熱残分(Zg)より、式:N=[(Y−Z)/Z]×100(%)から算出したものである。
上記(2)の工程において、上述のフッ素樹脂含有水性分散液に樹脂粒子(B)、ノニオン界面活性剤(C)や水性媒体等を混合して攪拌を行うことにより、フッ素樹脂粒子(A)、樹脂粒子(B)、ノニオン界面活性剤(C)及び含フッ素界面活性剤の各含有量を本発明の範囲内となるように調製する。上記樹脂粒子(B)は、予め樹脂粒子(B)を含有するエマルションとして、上述のフッ素樹脂含有水性分散液に配合するものであってもよい。
上記(2)の工程において、更に、上述のノニオン界面活性剤(C1)、その他の樹脂や添加剤を必要に応じ加えてよい。
上述のフッ素樹脂粒子(A)と、上記ノニオン界面活性剤(C1)と、含フッ素界面活性剤とを含有し、上記含フッ素界面活性剤が上記フッ素樹脂粒子(A)に対して500ppm未満の量である水性分散体に、HLB値が5.0以上、10.0以下であるノニオン界面活性剤(C2)と、上述の樹脂粒子(B)とを混合する工程を含む上述の本発明のコーティング用組成物の製造方法もまた、本発明の一つである。
本発明の製造方法において、上記水性分散体は、特に限定されないが、上述の工程(1)と同様の手法で調製することができる。
上記水性分散体において、フッ素樹脂粒子(A)、ノニオン界面活性剤(C1)及び含フッ素界面活性剤は、上述のコーティング用組成物に関して説明したものと同様である。
上記水性分散体は、ノニオン界面活性剤(C1)がフッ素樹脂粒子(A)に対して0.1〜10質量%の量であることが好ましい。
上記ノニオン界面活性剤(C2)は、HLB値が5.0以上、10.0以下である。上記ノニオン界面活性剤(C2)は、上述のコーティング用組成物に関して説明したノニオン界面活性剤(C)に相当するものとして混合することができる。
上記工程において、ノニオン界面活性剤(C2)は、フッ素樹脂粒子(A)に対して0.1〜5質量%の量混合することが好ましく、1〜4質量%の量混合することがより好ましい。
上記樹脂粒子(B)は、フッ素樹脂粒子(A)に対して5〜25質量%の量混合することが好ましい。
上記工程において、更に、上述のノニオン界面活性剤(C1)、その他の樹脂や添加剤を必要に応じ混合してもよい。
本発明のコーティング用組成物は、例えば、塗料、特に上塗り塗料として有用である。上記コーティング用組成物は、被塗装物に直接塗装してもよいが、密着性を向上させるために、プライマー層を設けて、その上塗り塗料とすることが好ましい。
上記プライマー層は、フッ素樹脂を含有する塗料から得られるものが好ましい。この場合、上記塗膜は、プライマー層中のフッ素樹脂と親和性を示すゆえ、上塗り塗膜との間に優れた密着性を示す。
上記プライマー塗料におけるフッ素樹脂としては特に限定されず、例えば、PTFE、PFA、FEP等が挙げられるが、上記塗膜と上塗り塗膜との層間密着性を向上させる点から、本発明のコーティング用組成物における上記フッ素樹脂と同じもの、又は、溶融加工性の有無等の性質が類似するものが好ましい。
上記プライマー塗料は、塗装性、得られる塗膜の性質向上等を目的として、更に、上述のコーティング用組成物に用いうる各種添加剤と同様に、従来公知の添加剤を配合してなるものであってもよい。
上記プライマー層は、本発明のコーティング用組成物と同様に上記プライマー塗料を塗装することにより得ることができる。上記プライマー層は、膜厚が1〜100μmであることが好ましい。
本発明のコーティング用組成物の塗装を行うことにより塗膜を形成することができる。
上記塗装における被塗装物としては特に限定されず、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属単体及びこれらの合金類等の金属;ホーロー、ガラス、セラミックス等の非金属無機材料が挙げられる。上記合金類としては、ステンレス等が挙げられる。
上記被塗装物は、上記コーティング用組成物を均一に塗布することができる点、及び、被塗装物との密着性が向上する点で、予め脱脂処理、粗面化処理等の表面処理を行うことが好ましい。上記粗面化処理の方法としては特に限定されず、酸又はアルカリによるケミカルエッチング、陽極酸化(アルマイト処理)、サンドブラスト等が挙げられる。
上記塗装において、上記コーティング用組成物を塗布する方法としては特に限定されず、例えば、スプレー塗装、ロール塗装、ドクターブレードによる塗装、ディップ(浸漬)塗装、スピンフロー塗装、カーテンフロー塗装が挙げられる。
上記塗装における乾燥は、従来公知の方法により行うことができ、例えば、室温〜150℃の温度で5〜20分間行うことができる。
上記塗装において、焼成は、上記コーティング用組成物中のフッ素樹脂の種類に応じて異なるが、一般に260〜415℃にて5〜30分間行えばよい。
本発明のコーティング用組成物は、このような焼成を行っても、フッ素樹脂粒子(A)が溶融するまで樹脂粒子(B)がバインダーとして機能しているので、熱収縮によるクラックが発生しない。
上記焼成は、プライマー層を設ける場合、プライマー層を塗布、乾燥及び焼成した後に本発明のコーティング用組成物を塗装する際に行うものであってもよいし(2コート2ベーク法)、プライマー層を塗布、乾燥し、更に上記コーティング用組成物を塗布、乾燥した後に両者を同時に焼成するものであってもよい(2コート1ベーク法)。
本発明のコーティング用組成物から得られる塗膜は、特に限定されないが、10〜100μmであることが好ましい。
本発明のコーティング用組成物の用途としては、特に限定されず、例えば、基材表面に耐熱性、非粘着性、滑り性等を要する製品の被覆材として適用することができる。
このような用途として、例えば、フライパン、グリル鍋、圧力鍋、その他の各種鍋、炊飯器、餅つき器、オーブン、ホットプレート、パン焼き型、包丁、ガステーブル等の調理器具;電気ポット、製氷トレー等の飲食用容器;練りロール、圧延ロール、コンベア、ホッパー等の食品工業用部品;オフィスオートメーション機器〔OA〕用ロール、OA用ベルト、OA用分離爪、製紙ロール、フィルム製造用カレンダーロール等の工業用品;発泡スチロール成形用等の金型、鋳型、合板・化粧板製造用離型板等の成形金型離型;レンジフード等の厨房用品;コンベアーベルト等の冷凍食品製造装置;のこぎり、やすり、ダイス、きり等の工具;アイロン、鋏、包丁等の家庭用品;金属箔、電線;食品加工機、包装機、紡繊機械等のすべり軸受;カメラ・時計の摺動部品;パイプ、バルブ、ベアリング等の自動車部品、雪かきシャベル、すき、シュート、船底、ボイラー、工業用コンテナ(特に半導体工業用)が挙げられる。
以上に例示した、上記コーティング用組成物を塗装することにより得られる被覆物品もまた、本発明の一つである。
本発明のコーティング用組成物は、上述の構成よりなるものであるので、含フッ素界面活性剤の含有量が少ないにもかかわらず、塗装性に優れ、被塗装物への密着性に優れた塗膜を得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。以下、「%」「部」は、それぞれ質量%、質量部を表す。
各実施例及び比較例において、各物性の測定は以下の方法により行なった。
(1)樹脂粒子(B)からなる粒子の粒子径
透過型電子顕微鏡観察により測定した。
(2)フッ素樹脂含有水性分散液中のフッ素樹脂粒子(A)の濃度
水性分散液1gを送風乾燥機中で100℃、1時間、さらに300℃、1時間の条件で乾燥した際における、該水性分散液の質量(1g)に対する、加熱残分の質量の割合を百分率で表した。
(3)フッ素樹脂粒子(A)の平均粒子径
透過型電子顕微鏡観察により測定した。
(4)ノニオン界面活性剤(C)の濃度
試料約1g(Xg)を直径5cmのアルミカップにとり、100℃にて1時間で加熱した加熱残分(Yg)、更に、得られた加熱残分(Yg)を300℃にて1時間加熱した加熱残分(Zg)より、式:N=[(Y−Z)/Z]×100(%)から算出した。
(5)含フッ素界面活性剤濃度
得られたコーティング用組成物に等量のメタノールを添加してソックスレー抽出を行ったのち、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を以下の条件にて行うことにより求めた。なお、含フッ素界面活性剤濃度について上記溶出液及び条件にてHPLC測定して得られた検量線を用いた。
(測定条件)
カラム;ODS−120T(4.6φ×250mm、トーソー社製)
展開液;アセトニトリル/0.6質量%過塩素酸水溶液=1/1(vol/vol%)
サンプル量;20μL
流速;1.0ml/分
検出波長;UV210nm
カラム温度;40℃
製造例 ポリテトラフルオロエチレン〔PTFE〕水性分散液の調製
(1)容量5Lの反応器に、PTFE分散液(PTFE含有量25%、平均粒子径0.24μm、パーフルオロオクタン酸アンモニウム〔PFOA〕含有量:PTFEの2000ppmに相当する量)2000gを入れ、10%アンモニア水溶液でpHを9に調整した後、120rpmの攪拌下にポリエーテル系ノニオン界面活性剤(HLB値=13.0)125gを添加し、温水槽中で40℃にて均一に混合した。引き続き、攪拌を行いながら温水槽温度を上げ、内温を70℃に到達させたのち、攪拌を停止し、内温70℃で6時間保持した後に、分離した上澄み相を除去し、PTFE水性分散液相を分離した。
得られたPTFE水性分散液(濃縮水性分散液)は、PTFE濃度が70.5%、上記ポリエーテル系ノニオン界面活性剤の含有量がPTFEの3.0%に相当する量、PFOA含有量がPTFEの932ppmに相当する量であった。
この水性分散液に、ポリエーテル系ノニオン界面活性剤(HLB値=13.0)及びイオン交換水を添加して、PTFE含有量60%、上記ポリエーテル系ノニオン界面活性剤の含有量がPTFEの6.0%に相当する量になるように調整した。
(2)得られたPTFE水性分散体2000gを陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライトIRA402J、ローム・アンド・ハース社製)50mlを充填したカラム(直径2cm)に温度50℃、空間速度[SV]2の条件で通液させることにより、PTFE水性分散液を得た。
得られたPTFE水性分散液は、PTFEの平均粒子径が0.24μm、固形分60%、分散剤としてポリエーテル系ノニオン界面活性剤(HLB値=13.0)をPTFEの固形分に対して6%に相当する量含有し、PFOA含有量がPTFEの90ppmに相当する量であった。
実施例1
解重合性アクリル樹脂エマルション(ブチルアクリレート系樹脂、平均粒子径0.3μm、樹脂濃度40%)118gに製造例(2)で得られたPTFE水性分散体787g加え、グリセリン47g、ポリエーテル系ノニオン界面活性剤(HLB値=13.0)の20%水溶液47g、増粘剤(ラウリル硫酸ナトリウムの25%水溶液)19gを添加し、ポリオキシエチレントリデシルエーテル(HLB値=9.5)の20%水溶液を11.8g(該ポリオキシエチレントリデシルエーテルがPTFEの固形分に対して0.5%に相当する量)添加して、PTFEの固形分45.9%、解重合性アクリル樹脂の固形分4.6%、PFOAがPTFEの固形分に対し90ppm相当する量のコーティング用組成物を得た。
得られたコーティング用組成物約100mlを40℃、300rpmの条件で6時間攪拌したが、凝集物の発生はなく、機械的安定性は良好であった。
得られたコーティング用組成物をノンブラストアルミニウム板にスプレー法により塗布し、80℃にて15分間乾燥した。ついで乾燥塗膜を380℃の温度で20分間焼成して溶融塗膜を形成した。この塗膜を目視により塗膜表面を観察し、塗料のブツ(塊り)があるかどうか調べ、以下の評価基準に基づき評価した。
(評価基準)
○ 塗膜表面に塗料のブツがまったく無い(塗料の機械的安定性及び塗装性が良好)
× 塗膜表面に塗料のブツが観察された(塗料の機械的安定性及び塗装性が不良)
比較例1
製造例(2)で得られたフッ素樹脂含有水性分散液に変え、製造例(1)の水性分散体を使用したこと、更にポリオキシエチレントリデシルエーテル(HLB値=9.5)の20%水溶液に変えてイオン交換水11.8gを添加したこと以外は、実施例1と同様にコーティング用組成物を得た。
得られたコーティング用組成物は、PTFEの固形分45.9%、解重合性アクリル樹脂の固形分10%、ノニオン界面活性剤(HLB=13.0)がPTFEの固形分に対して8.0%に相当する量、PFOAがPTFEの固形分に対し932ppmに相当する量であった。
得られたコーティング用組成物約100mlを40℃、300rpmの条件で6時間攪拌したが、凝集物の発生はなく、機械的安定性は良好であった。
得られたコーティング用組成物を用いて、実施例1と同様に評価用塗装板を作製し、評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2009022579
以上より、実施例1のコーティング用組成物はPFAO含有量が高い比較例1の組成物と同様に塗装性に優れていることがわかった。
本発明のコーティング用組成物は、上述の構成を有するので、含フッ素界面活性剤の含有量が少ないにもかかわらず、塗装性に優れ、様々な製品への被覆材の塗装における塗料として好適に使用することができる。

Claims (10)

  1. フッ素樹脂からなるフッ素樹脂粒子(A)と、分解して気化を開始する温度が前記フッ素樹脂の分解温度以下の温度である樹脂粒子(B)と、ノニオン界面活性剤(C)とを水性媒体中に含む水性分散体であり、
    前記樹脂粒子(B)が前記フッ素樹脂粒子(A)に対して5〜25質量%の量であり、含フッ素界面活性剤が前記フッ素樹脂粒子(A)に対して500ppm未満の量である
    ことを特徴とするコーティング用組成物。
  2. 樹脂粒子(B)が解重合性アクリル樹脂の粒子である請求項1記載のコーティング用組成物。
  3. フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン〔PTFE〕、TFE/ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕共重合体〔FEP〕及びTFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕共重合体〔PFA〕よりなる群から選択される少なくとも1種の樹脂である請求項1〜2のいずれか1項に記載のコーティング用組成物。
  4. 含フッ素界面活性剤は、パーフルオロカルボン酸又はその塩からなるものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のコーティング用組成物。
  5. フッ素樹脂からなるフッ素樹脂粒子(A)と、HLB値が10.0を超え、16.0以下であるノニオン界面活性剤(C1)と、含フッ素界面活性剤とを含有し、前記含フッ素界面活性剤が前記フッ素樹脂粒子(A)に対して500ppm未満の量である水性分散体に、HLB値が5.0以上、10.0以下であるノニオン界面活性剤(C2)と、分解して気化を開始する温度が前記フッ素樹脂の分解温度以下の温度である樹脂粒子(B)とを混合する工程を含む
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコーティング用組成物の製造方法。
  6. 前記水性分散体は、ノニオン界面活性剤(C1)がフッ素樹脂粒子(A)に対して0.1〜10質量%の量である請求項5記載のコーティング用組成物の製造方法。
  7. ノニオン界面活性剤(C2)は、フッ素樹脂粒子(A)に対して0.1〜5質量%の量混合する請求項5又は6記載のコーティング用組成物の製造方法。
  8. 樹脂粒子(B)は、フッ素樹脂粒子(A)に対して5〜25質量%の量混合する請求項5〜7の何れか1項に記載のコーティング用組成物の製造方法。
  9. 請求項1〜4の何れか1項に記載のコーティング用組成物を塗装して得られる
    ことを特徴とする被覆物品。
  10. コーティング用組成物は、請求項5〜8の何れか1項に記載のコーティング用組成物の製造方法から得られる請求項9記載の被覆物品。
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