JP4422550B2 - 親水性フッ素樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

親水性フッ素樹脂粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、親水性フッ素樹脂粒子及びその製造方法に関し、更に詳しくは、無電解めっき添加剤、塗料フィラー、顔料、潤滑剤等に有用である親水性フッ素樹脂粒子並びにその製造方法に関する。
ポリテトラフルオロエチレンに代表されるフッ素樹脂の粉体は、撥水性、化学的安定性、耐熱性、低摩擦性、耐光性等の優れた特性を多く有しており、さまざまな分野で利用されている。
一方、このようなフッ素樹脂粉体は非常に高い撥水性を有することから水や水溶液に分散させることが非常に困難であり、フッ素樹脂粉体を水や水溶液に分散させる場合には一般には多量の界面活性剤が使用されていた。しかしながら、このように多量の界面活性剤を使用すると、分散液自体が汚染されるとともに、非常に泡が立ち易くなってその気泡によるトラブルも発生し易かった。また、界面活性剤がその他の後工程や成型品に加工された場合に種々の悪影響を及ぼすという問題もあった。そのため、フッ素樹脂粉体の表面を親水化し、フッ素樹脂粉体の濡れ性を向上させるための様々な方法が提案されている。
例えば、特開昭64−51454号公報(特許文献1)には、フッ素樹脂粉体の表面を熱硬化性樹脂、金属、セラミックス等で被覆して、表面を親水化することが提案されている。しかしながら、このような方法では、フッ素樹脂粉体表面は確かに親水化されるものの、フッ素樹脂が本来有している撥水性、化学的安定性、耐熱性、低摩擦性、耐光性等の優れた特性を十分活かすことができなかった。
また、特開平5−39360号公報(特許文献2)には、フッ素樹脂粉体の表面を含フッ素界面活性剤で被覆して親水化することが提案されている。この方法によれば、フッ素樹脂粉体表面は親水化され、さらに含フッ素界面活性剤を使うためにフッ素樹脂が本来有している優れた特性はあまり阻害されない。しかしながら、フッ素樹脂に対して2〜6質量%という多量の含フッ素界面活性剤を含むため、分散液は非常に泡が立ち易くなり、しかも成型品とした場合に低分子である含フッ素界面活性剤がブリードし易く、使用状況によっては悪影響を及ぼす可能性が高いという問題があった。また、多量の含フッ素界面活性剤を用いるので、コストも割高となっていた。
さらに、特開平8−134243号公報(特許文献3)には、改質剤のブリードをなくすために含フッ素溶剤に溶解してなるプライマーを塗布するフッ素樹脂の表面改質方法が提案されている。しかしながら、この方法では、比較的耐久性のある親水性の膜がフッ素樹脂の表面に形成されるものの、含フッ素系溶剤を用いるためにコストが割高になり、更には作業工程において含フッ素溶剤が漏洩して環境に対する悪影響が生じる可能性があるという問題があった。
特開昭64−51454号公報 特開平5−39360号公報 特開平8−134243号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、フッ素樹脂が本来有している化学的安定性、低摩擦性、耐候性等を損なうことなく、かつ、後工程や成型品に対する悪影響を惹起することなく表面の濡れ性の十分な向上が達成された親水性フッ素樹脂粒子、並びにそのような親水性フッ素樹脂粒子を効率良くかつ確実に製造することを可能とする方法を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の非イオン界面活性剤、極性有機溶媒及びフッ素樹脂粒子を混合して分散液としたのち、さらに水を添加して混合することにより少量の界面活性剤を用いて効率良くかつ確実にフッ素樹脂粒子の表面を親水化できることを見出し、この知見に基づき本発明を完成させた。
すなわち、本発明の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法は、疎水基が炭化水素基であり、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基を有するHLB値が12以下の非イオン界面活性剤、極性有機溶媒及びフッ素樹脂粒子を混合して分散液としたのち、前記分散液中にさらに水を添加して混合することを特徴とする方法である。
このような本発明の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法において用いる前記極性有機溶媒は、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒及びエステル系溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明において用いられる前記非イオン界面活性剤は、下記一般式[1]、一般式[2]、一般式[3]及び一般式[4]:
O(CHCHO)H [1]
COO(CHCHO)H [2]
O(CHCH(CH)O)H [3]
COO(CHCH(CH)O)H [4]
(式[1]〜[4]中、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、Rは炭素数7〜21の炭化水素基であり、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、Rは炭素数7〜21の炭化水素基であり、nは1〜5の整数であり、mは1〜3の整数である。)
で表される非イオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
さらに、本発明において用いられる前記非イオン界面活性剤は、(i)炭素数8〜22のアルコールのエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのランダム又はブロック共重合付加物、並びに(ii)炭素数8〜22の脂肪酸のエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのランダム又はブロック共重合付加物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明において用いられる前記フッ素樹脂粒子の平均粒子径は0.1μm〜1mmであることが好ましい。
また、本発明の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法において用いる前記非イオン界面活性剤の量は、フッ素樹脂粒子100質量部に対して0.1〜100質量部であることが好ましい。
さらに、本発明の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法において用いる前記極性有機溶媒の量が、フッ素樹脂粒子100質量部に対して100〜10000質量部であり、さらに添加する水の量が前記極性有機溶媒の量の2〜100容量倍であることが好ましい。
また、本発明の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法においては、前記フッ素樹脂粒子の表面に付着した過剰の非イオン界面活性剤及び/又は極性有機溶媒を水洗により除去する工程がさらに含まれていることが好ましい。
本発明によれば、フッ素樹脂が本来有している化学的安定性、低摩擦性、耐候性等を損なうことなく、かつ、後工程や成型品に対する悪影響を惹起することなく表面の濡れ性の十分な向上が達成された親水性フッ素樹脂粒子、並びにそのような親水性フッ素樹脂粒子を効率良くかつ確実に製造することを可能とする方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の親水性フッ素樹脂粒子、並びに親水性フッ素樹脂粒子の製造方法につき、好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法について説明する。本発明の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法は、疎水基が炭化水素基であり、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基を有するHLB値が12以下の非イオン界面活性剤、極性有機溶媒及びフッ素樹脂粒子を混合して分散液としたのち、前記分散液中にさらに水を添加して混合するものである。さらにその製造方法を詳しく説明すると、先ず、混合容器に前記の非イオン界面活性剤、極性有機溶媒及びフッ素樹脂粒子を仕込み、攪拌処理をしてフッ素樹脂粒子の分散液とする。この時、非イオン界面活性剤、極性有機溶媒及びフッ素樹脂粒子の仕込む順序に制限はなく、例えば、非イオン界面活性剤を極性有機溶媒に溶解させた溶液を攪拌しながら、その中にフッ素樹脂粒子を添加して分散液にする方法、非イオン界面活性剤とフッ素樹脂粒子を仕込み、よく混合した中に、攪拌しながら極性有機溶媒を添加して分散液にする方法などが挙げられる。これらの方法は、用いる非イオン界面活性剤、極性有機溶媒の種類や量、フッ素樹脂粒子の平均粒子径などに応じて、適宜選択すればよい。その後、前記分散液中にさらに水を添加して攪拌処理することで、フッ素樹脂粒子表面に非イオン界面活性剤を効率良くかつ確実に付着させることができる。
本発明で用いる界面活性剤は、疎水基が炭化水素基であり、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基を有するHLB値が12以下の非イオン界面活性剤である。このような非イオン界面活性剤以外の陰イオン界面活性剤や陽イオン界面活性剤では、水への親和性が高すぎるために、フッ素樹脂粒子表面に確実に界面活性剤を付着させることができない。また、非イオン界面活性剤であっても、例えば、含フッ素界面活性剤では、ブリードによる悪影響が懸念される。
本発明にかかる前記非イオン界面活性剤のHLB値(hydrophile-1ipophile
balance、親水親油バランス)は12以下である。前記非イオン界面活性剤のHLB値が12を超えると、フッ素樹脂粒子の表面に十分な親水性が付与されない。また、フッ素樹脂粒子への親和性の観点から、非イオン界面活性剤のHLB値は10以下であることが好ましい。このような界面活性剤のHLB値は、グリフィンの式:
HLB=20×(親水基の質量分率)
により算出することができ、非イオン界面活性剤中の親水基がエチレンオキシ基のみであるとみなし、非イオン界面活性剤のHLB値は下記の式:
HLB=20×(エチレンオキシ基の質量分率)
により算出することができる。
なお、HLB値が10より大きくかつ12以下であるものについては従来の方法ではフッ素樹脂粒子に親水性を付与することができなかったが、本発明の製造方法においてこのような非イオン界面活性剤、極性有機溶媒及びフッ素樹脂粒子を混合して分散液としたのちにさらに水を添加して混合することによってこのような親水性の付与が初めて可能となった。
また、本発明にかかる疎水基が炭化水素基であり、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基を有するHLB値が12以下の非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(5モル)ソルビタンモノオレイン酸エステル、ポリオキシエチレン(4モル)ソルビタンモノステアリン酸エステル、ポリオキシエチレン(4モル)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(4モル)ステアリルエーテル、ジエチレングリコールモノラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(3モル)オキシプロピレン(2モル)ラウリルエーテル、ジエチレングリコールモノラウリン酸エステル、ジエチレングリコールモノステアリルエーテル、ジエチレングリコールモノオレイルエーテル、ポリオキシエチレン(3モル)オキシプロピレン(3モル)ミリスチン酸エステル、ジエチレングリコールステアリン酸エステル、プロピレングリコールモノラウリン酸エステル、プロピレングリコールモノステアリン酸エステル、プロピレングリコールモノラウリルエーテル等を挙げることができる。
このような非イオン界面活性剤の中でも、下記一般式[1]、一般式[2]、一般式[3]又は一般式[4]:
O(CHCHO)H [1]
COO(CHCHO)H [2]
O(CHCH(CH)O)H [3]
COO(CHCH(CH)O)H [4]
(式[1]〜[4]中、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、Rは炭素数7〜21の炭化水素基であり、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、Rは炭素数7〜21の炭化水素基であり、nは1〜5の整数であり、mは1〜3の整数である。)
で表される構造を有する非イオン界面活性剤を好適に用いることができる。なお、前記一般式[1]〜[4]中、R、R、R又はRで表される炭化水素基は、飽和炭化水素基であっても、不飽和炭化水素基であってもよい。このような前記一般式[1]〜[4]で表される構造を有する非イオン界面活性剤を用いることにより、フッ素樹脂粒子により高い親水性を効率良く付与することができる。
また、本発明においては、前記非イオン界面活性剤として、(i)炭素数8〜22のアルコールのエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのランダム又はブロック共重合付加物、或いは(ii)炭素数8〜22の脂肪酸のエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのランダム又はブロック共重合付加物を好適に用いることもできる。このような非イオン界面活性剤(i)としては下記一般式[5]:
O[(EO)(PO)]H [5]
(式[5]中、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、xは1〜5の整数であり、yは1〜3の整数であり、EOはエチレンオキシ基であり、POはプロピレンオキシ基であり、[]は括弧内の(EO)と(PO)とが共重合していることを表し、かかる共重合はランダム共重合であってもブロック共重合であってもよい。)
で表される構造を有するものがより好ましく、また、非イオン界面活性剤(ii)としては下記一般式[6]:
COO[(EO)(PO)]H [6]
(式[6]中、Rは炭素数7〜21の炭化水素基であり、xは1〜5の整数であり、yは1〜3の整数であり、EOはエチレンオキシ基であり、POはプロピレンオキシ基であり、[]は括弧内の(EO)と(PO)とが共重合していることを表し、かかる共重合はランダム共重合であってもブロック共重合であってもよい。)
で表される構造を有するものがより好ましい。なお、前記一般式[5]〜[6]中、R又はRで表される炭化水素基は、飽和炭化水素基であっても、不飽和炭化水素基であってもよい。このような前記一般式[5]又は一般式[6]で表されるランダム又はブロック共重合付加物を用いることにより、フッ素樹脂粒子により高い親水性を効率良く付与することができる。
このような前記一般式[1]〜[6]中のR〜Rで表される炭化水素基の炭素数が前記下限未満では、界面活性剤の水への親和性が高くなりフッ素樹脂粒子への付着が悪くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、界面活性剤の水溶性が悪くなり親水性の付与ができなくなる傾向にある。また、前記一般式[1]〜[2]中のn、前記一般式[3]〜[4]中のm及び前記一般式[5]〜[6]中のx、yが0では所望の親水性が得られず、他方、これらのn、m、x、yが前記上限を超えると界面活性剤の水への親和性が高くなりすぎるために、フッ素樹脂粒子表面に確実に界面活性剤を付着させることができなくなる傾向にある。また、このような前記一般式[1]〜[6]で表される構造を有するHLB値が12以下の非イオン界面活性剤の中でも、水に対して可溶化状態を有するもの又は難溶解性(わずかに溶ける)のものであるものが好ましい。
また、本発明にかかる極性有機溶媒としては、上記HLB値が12以下の非イオン界面活性剤を溶解することができ、かつ、フッ素樹脂粒子が分散可能である極性有機溶媒であればよく特に制限されないが、極性有機溶媒の水への溶解性と、界面活性剤の極性有機溶媒への親和性の観点から、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒及び酢酸エチル等のエステル系溶媒が好適に用いられる。
また、本発明かかるフッ素樹脂粒子は、特に制限されるものではなく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−トリフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等の粒子を挙げることができる。本発明の製造方法によれば、撥水性が最も高いポリテトラフルオロエチレン粒子にも、良好な親水性を付与することができる。また、本発明に用いるフッ素樹脂粒子の平均粒子径に特に制限はないが、平均粒子径が0.1μm〜1mmであることが好ましい。
本発明の製造方法において用いられる前記非イオン界面活性剤の使用量は、フッ素樹脂粒子100質量部に対して0.1〜100質量部であることが好ましく、0.5〜20質量部であることがより好ましい。前記非イオン界面活性剤の使用量が100質量部を超えると、フッ素樹脂粒子表面に付着した過剰の非イオン界面活性剤を水洗により除去することが困難となる傾向にあり、他方、前記非イオン界面活性剤の使用量が0.1質量部未満では、フッ素樹脂粒子表面の親水性が不十分となる傾向にある。
また、本発明の製造方法において用いられる前記極性有機溶媒の使用量は、フッ素樹脂粒子100質量部に対して100〜10000質量部であることが好ましい。極性有機溶媒の使用量が10000質量部を超えると、極性有機溶媒に溶解させたHLB値が12以下の非イオン界面活性剤の濃度が希薄となり、フッ素樹脂粒子表面に十分に親水性を付与することができなくなる傾向にあり、他方、極性有機溶媒の使用量が100質量部未満では、HLB値が12以下の非イオン界面活性剤を溶解させた極性有機溶媒の中でフッ素樹脂粒子を十分に分散、混合処理することができなくなる場合がある。
本発明の製造方法においては、HLB値が12以下の非イオン界面活性剤、極性有機溶媒及びフッ素樹脂粒子を混合して分散液としたのち、前記極性有機溶媒の量の2〜100容量倍の水を添加して前記極性有機溶媒を希釈することが好ましい。水の添加量が極性有機溶媒の量の100容量倍を超えると、HLB値が12以下の非イオン界面活性剤の処理濃度が希薄となってフッ素樹脂粒子の表面に親水性を十分に付与することができなくなる傾向にあり、他方、水の添加量が極性有機溶媒の量の2容量倍未満では、HLB値が12以下の非イオン界面活性剤の大半が極性有機溶媒に溶解したまま流れ落ちてしまい、フッ素樹脂粒子の表面に親水性を十分に付与することができなくなる傾向にある。
本発明の製造方法において、HLB値が12以下の非イオン界面活性剤、極性有機溶媒及びフッ素樹脂粒子を混合して分散液とする方法並びにその分散液中にさらに水を添加して混合する具体的な方法は特に制限されず、常法を用いることができる。
本発明の製造方法において、前記非イオン界面活性剤を極性有機溶媒に溶解させた溶液中にフッ素樹脂粒子を添加して混合する方法における添加時の温度は10〜80℃であることが好ましく、30〜70℃であることがより好ましい。さらに、前記溶液中にフッ素樹脂粒子を添加して混合する時の混合時間は5〜60分間であることが好ましく、10〜45分間であることがより好ましい。
また、本発明の製造方法において、前記分散液中にさらに水を添加して混合する時の温度も10〜80℃であることが好ましく、30〜70℃であることがより好ましい。さらに、前記分散液中にさらに水を添加して混合する時の混合時間も5〜60分間であることが好ましく、10〜45分間であることがより好ましい。
さらに、本発明の製造方法においては、フッ素樹脂粒子の表面に付着した過剰の非イオン界面活性剤を水洗により除去することが好ましい。飽和吸着量を超えて水溶液中に過剰に存在する非イオン界面活性剤はフッ素樹脂粒子の表面に付着する傾向にあるが、付着した過剰の非イオン界面活性剤を水洗により除去することで親水性フッ素樹脂粒子には安定に吸着された非イオン界面活性剤のみが存在する状態となり、親水性フッ素樹脂粒子を利用する後工程や成型品等の製品に対する遊離非イオン界面活性剤の影響をより確実に防止することができる傾向にある。
なお、本発明の製造方法においては、疎水基が炭化水素基であり、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基を有するHLB値が12以下の非イオン界面活性剤、極性有機溶媒及びフッ素樹脂粒子を混合して分散液としたのち、さらに水を添加して混合することにより、非イオン界面活性剤の疎水基がフッ素樹脂粒子の表面により綺麗に配向して吸着され、フッ素樹脂粒子の表面に非イオン界面活性剤の単分子膜が形成されると推定される。
次に、本発明の親水性フッ素樹脂粒子について説明する。本発明の親水性フッ素樹脂粒子は、フッ素樹脂粒子の表面を、疎水基が炭化水素基であり、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基を有するHLB値が12以下の非イオン界面活性剤で被覆してなるものである。本発明の親水性フッ素樹脂粒子に用いられるフッ素樹脂粒子及び非イオン界面活性剤は前述の通りである。
以下に、本発明の製造方法を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
ラウリルアルコールのエチレンオキシド2モル付加物(HLB値6.4)30gをエタノール1Lに溶解させて60℃とした溶液の中に、ポリテトラフルオロエチレン粒子(ダイキン工業(株)、POLYFLON PTFE M−12、平均粒子径25μm)600gを添加して混合した。その後60℃に保ちながら攪拌し、イオン交換水5Lを徐々に添加した。イオン交換水を添加した後さらに60℃で30分間攪拌を続けた。その後、ポリテトラフルオロエチレン粒子をろ過、水洗し、室温で3時間真空乾燥して親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例2)
非イオン界面活性剤としてラウリルアルコールのエチレンオキシド3モル付加物(HLB値8.3)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例3)
非イオン界面活性剤としてラウリルアルコールのエチレンオキシド5モル付加物(HLB値10.8)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例4)
非イオン界面活性剤としてラウリルアルコールのエチレンオキシド6モル付加物(HLB値11.7)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例5)
非イオン界面活性剤としてステアリルアルコールのエチレンオキシド2モル付加物(HLB値4.9)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例6)
非イオン界面活性剤としてステアリルアルコールのエチレンオキシド4モル付加物(HLB値7.9)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例7)
非イオン界面活性剤としてオレイルアルコールのエチレンオキシド2モル付加物(HLB値4.9)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例8)
非イオン界面活性剤としてラウリルアルコールのプロピレンオキシド1モル付加物(HLB値0)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例9)
非イオン界面活性剤としてラウリルアルコールのエチレンオキシド3モル及びプロピレンオキシド2モルのブロック付加物(HLB値6.1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例10)
非イオン界面活性剤としてラウリルアルコールのプロピレンオキシド4モル及びエチレンオキシド2モルのブロック付加物(HLB値3.5)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例11)
非イオン界面活性剤としてステアリン酸のエチレンオキシド2モル付加物(HLB値4.7)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(実施例12)
非イオン界面活性剤としてオレイン酸のエチレンオキシド2モル付加物(HLB値4.8)を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(比較例1)
非イオン界面活性剤としてラウリルアルコールのエチレンオキシド7モル付加物(HLB値12.5)を用いた以外は、実施例1と同様にして、非イオン界面活性剤で処理したフッ素樹脂粒子を得た。
(比較例2)
非イオン界面活性剤としてステアリルアルコールのエチレンオキシド10モル付加物(HLB値12.4)を用いた以外は、実施例1と同様にして、非イオン界面活性剤で処理したフッ素樹脂粒子を得た。
(比較例3)
ラウリルアルコールのエチレンオキシド5モル付加物(HLB値10.8)5gを水1Lに溶解した水溶液を60℃とした中に、ポリテトラフルオロエチレン粒子(ダイキン工業(株)、POLYFLON PTFE M−12、平均粒子径25μm)100gを添加し、混合したが、ポリテトラフルオロエチレン粒子は前記水溶液中で凝集してしまい、均一な混合ができなかった。
(比較例4)
非イオン界面活性剤としてフッ素系非イオン界面活性剤のN−プロピルパアフルオロオクタンスルホンアミドのエチレンオキシド10モル付加物5gを水1Lに溶解した水溶液を60℃とした中に、ポリテトラフルオロエチレン粒子(ダイキン工業(株)、POLYFLON PTFE M−12、平均粒子径25μm)100g添加し、60℃で30分間攪拌を続けた。その後、ポリテトラフルオロエチレン粒子をろ過、水洗し、室温で3時間真空乾燥して親水性フッ素樹脂粒子を得た。
(濡れ性の評価)
各実施例1〜12及び各比較例1、2、4で得られたそれぞれの非イオン界面活性剤で処理されたフッ素樹脂粒子について、以下のようにして濡れ性の評価を行った。すなわち、翼径40mmのファン型攪拌羽根を取り付けた攪拌機と容量200mLのビーカーを用い、ビーカー中に蒸留水100mLを入れ、乾燥した親水性フッ素樹脂粒子5gを投入して直ちに回転速度100rpmで攪拌を開始して水に対するフッ素樹脂粒子の分散状態を観察し、下記の基準に基づいてその濡れ性を評価した。得られた結果を表1に示す。
[濡れ性の評価基準]
A:フッ素樹脂粒子が完全に水中に分散した。
B:フッ素樹脂粒子が水中に分散するが、一部凝集した。
C:フッ素樹脂粒子が水面付近に浮いてしまい、水中に分散しなかった。
(ブリード性の評価)
実施例1、9及び比較例4の親水性フッ素樹脂粒子を用いて、成型時のブリード性の評価を行った。すなわち、金型に親水性フッ素樹脂粒子を入れ、15MPaの圧力をかけて1時間保持し、縦5cm、横5cm、厚さ2mmの予備成形品を作る。次に、この予備成形品を電気炉で350℃、5時間加熱焼成し、フッ素樹脂の成形品を得た時に、成形品の表面にブリードしていないものを○、ブリードしているものを×として評価した。得られた結果を表1に示す。
Figure 0004422550
実施例1〜3、5、7、9〜12及び比較例4で得られた親水性フッ素樹脂粒子は、完全に水中に分散しており、濡れ性は非常に良好であった。また、実施例4、6、8で得られた親水性フッ素樹脂粒子は、一部凝集するものの、ほとんどの親水性フッ素樹脂粒子が水中に分散しており、濡れ性が良好であった。
これに対して、HLB値が12を超えた非イオン界面活性剤を用いて処理した比較例1又は2のフッ素樹脂粒子は、水中に投入して攪拌しても水面付近に浮いてしまい、濡れ性が悪いことが確認された。また、HLB値が12以下の非イオン界面活性剤を添加して混合したものであっても、非イオン界面活性剤を溶解させた水溶液中にフッ素樹脂粒子を添加して混合した比較例3においては、その段階でフッ素樹脂粒子が凝集してしまって親水性フッ素樹脂粒子を得ることができなかった。
また、実施例1、9で得られた親水性フッ素樹脂粒子は、少量の前記非イオン界面活性剤により被覆されているため、それを用いることにより、後工程や成型品に対する遊離非イオン界面活性剤による影響が確実に防止されることが確認された。
以上説明したように、本発明の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法によれば、フッ素樹脂が本来有している化学的安定性、低摩擦性、耐候性等を損なうことなく、かつ、後工程や成型品に対する悪影響を惹起することなく表面の濡れ性の十分な向上が達成された親水性フッ素樹脂粒子を工業的に効率良くかつ確実に製造することが可能となる。したがって、本発明の方法によって製造された本発明の親水性フッ素樹脂粒子は、無電解めっき添加剤、塗料フィラー、顔料、潤滑剤等に非常に有用である。

Claims (8)

  1. 疎水基が炭化水素基であり、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基を有するHLB値が12以下の非イオン界面活性剤、極性有機溶媒及びフッ素樹脂粒子を混合して分散液としたのち、前記分散液中にさらに水を添加して混合することを特徴とする親水性フッ素樹脂粒子の製造方法。
  2. 前記極性有機溶媒が、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒及びエステル系溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法。
  3. 前記非イオン界面活性剤が、下記一般式[1]、一般式[2]、一般式[3]及び一般式[4]で表される非イオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法。
    O(CHCHO)H [1]
    COO(CHCHO)H [2]
    O(CHCH(CH)O)H [3]
    COO(CHCH(CH)O)H [4]
    (式[1]〜[4]中、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、Rは炭素数7〜21の炭化水素基であり、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、Rは炭素数7〜21の炭化水素基であり、nは1〜5の整数であり、mは1〜3の整数である。)
  4. 前記非イオン界面活性剤が、炭素数8〜22のアルコールのエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのランダム又はブロック共重合付加物、並びに炭素数8〜22の脂肪酸のエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのランダム又はブロック共重合付加物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法。
  5. 前記フッ素樹脂粒子の平均粒子径が0.1μm〜1mmであることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法。
  6. 前記非イオン界面活性剤の量が、フッ素樹脂粒子100質量部に対して0.1〜100質量部であることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法。
  7. 前記極性有機溶媒の量が、フッ素樹脂粒子100質量部に対して100〜10000質量部であり、さらに添加する水の量が前記極性有機溶媒の量の2〜100容量倍であることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法。
  8. 前記フッ素樹脂粒子の表面に付着した過剰の非イオン界面活性剤及び/又は極性有機溶媒を水洗により除去する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の親水性フッ素樹脂粒子の製造方法。
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