JP2007177188A - フルオロポリマー水性分散液及びその製造方法 - Google Patents

フルオロポリマー水性分散液及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 含フッ素界面活性剤濃度が低い場合であっても粘度上昇を抑え、機械的安定性に優れたフルオロポリマー水性分散液及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 フルオロポリマー水性分散液Aを特定ノニオン界面活性剤の存在下に相分離することよりなるフルオロポリマー水性分散液の製造方法であって、上記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物が有する炭化水素基は、連続して隣接する炭素数が1〜5である炭化水素基のみであることを特徴とするフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フルオロポリマー水性分散液及びその製造方法に関する。
フルオロポリマー水性分散液は、従来より、ガラス繊維、カーボン繊維、ケブラー繊維等に含浸して膜構造建築物の屋根材等の含浸体の製造に用いられ、また、高周波プリント基板、搬送用ベルト、パッキン等の用途において、被塗装物上に塗布し焼成することより被膜ないしフィルムの形成に用いられている。
フルオロポリマー水性分散液には、しかしながら、(1)フルオロポリマー濃度が上昇すると粘度が上昇し、取り扱いが困難となる問題、(2)移送時や被膜形成等の加工時に機械的応力を受けた場合、フルオロポリマー粒子が凝集物となりやすく、該水性分散液、これを用いて得られる被膜、フィルムや含浸体等の品質が損なわれる機械的安定性の問題等があった。これらの問題は、特に含フッ素界面活性剤の含有量が低い場合に顕著であった。含フッ素界面活性剤の含有量が低く且つこれらの問題を克服したフルオロポリマー水性分散液の調製方法が検討されてきた。
フルオロポリマー水性分散液の調製方法として、例えば、含フッ素界面活性剤濃度を低減させて、特定の粘度特性(VTT)を示すように選択したフッ素非含有ノニオン界面活性剤又は該界面活性剤とフッ素非含有アニオン界面活性剤との混合物の存在下に限外ろ過によるフルオロポリマーの濃縮を行い、該濃縮操作の前又は後にVTTを調整するためにフッ素非含有アニオン界面活性剤を添加したのち、含フッ素界面活性剤の低減を行う方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この文献には、相分離する方法は具体的に開示されていない。
フルオロポリマー水性分散液の調製方法として、安定化の為にノニオン性、アニオン性又はカチオン性界面活性化合物を添加したフッ素化重合体分散物を、限外ろ過半透過膜に通し、フルオロポリマーの濃縮を行う方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この方法では、安定化乳化剤として、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロック共重合体等のノニオン界面活性剤が例示されているが、PFOAが固形分含有量の900ppm未満である水性分散液は得られていない。
機械的安定性の改善を目的として、乳化重合により得られるPTFE水性分散液に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系の非イオン系界面活性剤及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系の非イオン系界面活性剤の少なくとも1つを特定量配合してフルオロポリマー水性分散液を調製する方法も開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
米国特許出願公開第2004/171736号明細書([0016]) 特開昭55−120630号公報 特開2000−198899号公報(請求項1、〔0019〕)
本発明の目的は、上記現状に鑑み、含フッ素界面活性剤濃度が低い場合であっても粘度上昇を抑え、機械的安定性に優れたフルオロポリマー水性分散液及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、フルオロポリマー水性分散液Aを特定ノニオン界面活性剤の存在下に相分離することよりなるフルオロポリマー水性分散液の製造方法であって、上記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物が有する炭化水素基は、連続して隣接する炭素数が1〜5である炭化水素基のみであることを特徴とするフルオロポリマー水性分散液の製造方法である。
本発明は、フルオロポリマー水性分散液の製造方法から得られることを特徴とするフルオロポリマー水性分散液である。
含フッ素界面活性剤濃度がフルオロポリマー固形分の500ppmに相当する量未満であり、ノニオン界面活性剤として、特定ノニオン界面活性剤のみ含有し、上記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物が有する炭化水素基は、連続して隣接する炭素数が1〜5である炭化水素基のみであることを特徴とするフルオロポリマー水性分散液である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のフルオロポリマー水性分散液の製造方法は、特定ノニオン界面活性剤の存在下にフルオロポリマー水性分散液Aを相分離することよりなるものである。
上記特定ノニオン界面活性剤において、特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物が有する炭化水素基は、連続して隣接する炭素数が1〜5である炭化水素基のみである。
上記「連続して隣接する炭素数」は、炭素鎖中に例えばエーテル性酸素原子〔−O−〕等のヘテロ原子を含まない該炭素鎖、即ち、炭素原子が隣接して連続する炭素鎖について、該鎖を構成する炭素原子が隣接して連続する個数である。
上記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物は、一般に、その分子内に疎水基と親水基とを有し乳化作用を示す化合物からなるものである。
上記化合物における炭化水素基としては、連続して隣接する炭素数が2〜4である炭化水素基のみであることが好ましい。
上記化合物は、疎水基として、−RO−及び/又は−OR−の繰返しを含むものが好ましい。
上記Rは、炭素数3〜5の炭化水素基を表す。
上記Rとしての炭化水素基は、直鎖であってもよいし分岐鎖であってもよく、例えばRが炭素数3の炭化水素基である場合、−OCHCHCH−であってもよいし、−OCH(CH)CH−であってもよい。
本明細書において、上記「−RO−及び/又は−OR−」は、以下、特に異なる記載をしない限り、「−RO−」と略記する。同様に、特に異なる記載をしない限り、「−CO−及び/又は−OC−」は、「−CO−」又は「EO」と略記し、「−CO−及び/又は−OC−」は、「−CO−」又は「PO」と略記する。
上記−RO−の繰返しにおいて、各Rは、直鎖であってもよいし分岐鎖であってもよく、また、相互に同一であってもよいし異なるものであってもよい。
上記Rとしては、例えば、炭素数3〜5のアルキレン基等が挙げられるが、なかでも、−C−、−C−が好ましく、−C−がより好ましい。
上記−RO−の繰返しは、−RO−の繰返し数が5〜85であることが好ましく、10〜70であることがより好ましく、15〜60であることが更に好ましい。
上記化合物は、上記−RO−の繰返し部分を1つ有するものであってもよいし、2つ以上有するものであってもよい。
上記−RO−の合計質量は、該特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物1モルあたり300〜7000gであることが好ましい。
上記−RO−の合計質量は、上記−RO−の繰り返し部分を含む合計質量であるが、上記化合物1モルあたり、好ましい下限が500g、より好ましい下限が750gであ、好ましい上限が6000g、より好ましい上限が5000gである。
本発明における特定ノニオン界面活性剤は、なかでも、上記−RO−が−CO−であり、該−CO−の合計質量が上記化合物1モルあたり300〜70000gであることが好ましい。
本明細書において、特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物1モルあたりの上記−CO−の合計質量(g)を、便宜上「PO分子量」ということがある。
上記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物における親水基としては、例えばエチレンオキサイド、水酸基等が挙げられる。
上記化合物は、上記親水基を1種のみ有するものであってもよいし、2種以上有するものであってもよい。
上記親水基としては、−CO−を含むものが好ましく、−CO−の繰返しのみからなるものがより好ましい。
上記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物は、上記親水基の平均合計含有量が5〜90質量%であることが好ましい。
上記親水基の平均合計含有量は、より好ましい下限が10質量%、更に好ましい下限が20質量%であり、より好ましい上限が85質量%である。
上記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物としては、例えば、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体等が挙げられる。
上記エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロック共重合体であることが好ましい。
上記ブロック共重合体としては、下記一般式(1)又は(2)で表されるものが挙げられる。
O−(EO)n1−(PO)n2−(EO)n3−R (1)
O−(PO)n4−(EO)n5−(PO)n6−R (2)
(上記各式において、R及びRは、同一若しくは異なって、H又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。n1及びn3は、同一又は異なって、n1とn3の数の和は、1〜200の整数を表し、n2は、5〜85の整数を表す。n4及びn6は、同一又は異なって、n4とn6の和は10〜70の整数を表し、n5は2〜200の整数を表す。上記R及びRとしてのアルキル基は、水素原子の一部がフッ素等の他の元素に置換されていてもよい。)
上記R及びRは、それぞれ、H又は炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましく、H又は炭素数1〜3のアルキル基であることがより好ましい。
上記各式中、各POにおける−C−は、上述したように、直鎖であってもよいし、分岐鎖であってもよい。
上記式(1)において、n1とn3の数の和は2〜180の整数であることが好ましく、n2は10〜70の整数であることが好ましく、15〜60の整数であることがより好ましい。
上記式(2)において、n4とn6の数の和は15〜60の整数であることが好ましく、n5は2〜150の整数であることが好ましい。
上記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物は、平均分子量が15000未満であるものが好ましい。
上記平均分子量は、より好ましい上限が12000以下で、更に好ましい上限が10000以下であり、上記範囲内であれば500以上、好ましくは1000以上、より好ましくは1500以上であってもよい。
上記特定ノニオン界面活性剤は、一般に、曇点が10〜95℃であるものである。
上記曇点の下限は、15℃であることが好ましく、20℃であることがより好ましい。
本明細書において、上記曇点は、ISO1065(Method A)に従い、測定希釈試料15mlを試験管に入れ、完全に不透明になるまで加熱させた後に、攪拌しながら徐々に冷却させた際に液全体が透明となる温度として測定した値である。
上記特定ノニオン界面活性剤は、HLBが1〜20であることが好ましく、5〜19であることがより好ましい。
上記HLBは、Griffinの式から求めた値である。
上記特定ノニオン界面活性剤は、10質量%の水溶液にしたときの電気伝導度が、好ましくは2000mS/cm以下、より好ましくは1000mS/cm以下、更に好ましくは500mS/cm以下である。
本明細書において、上記電気伝導度は、25℃において導電率計(Orion社)にて測定した値である。
本発明における相分離は、上述の特定ノニオン界面活性剤を存在下に行うものである。
上記相分離において存在させる特定ノニオン界面活性剤の量は、その種類に応じて適宜選択することができるが、後述のフルオロポリマー100質量部に対し1〜50質量部存在させることが好ましい。
上記特定ノニオン界面活性剤の量は、後述のフルオロポリマー100質量部に対し、より好ましい下限が3質量部、更に好ましい下限が5質量部であり、より好ましい上限が40質量部、更に好ましい上限が35質量部である。
上記特定ノニオン界面活性剤の量は、2種以上の特定ノニオン界面活性剤を使用する場合、その合計量を表すものである。
上記相分離は、上記特定ノニオン界面活性剤の存在下に行うものであれば、上記特定ノニオン界面活性剤以外の種類のノニオン界面活性剤を、上記特定ノニオン界面活性剤の効果を損なわない範囲で添加して行うものであってもよい。
本発明のフルオロポリマー水性分散液の製造方法は、上述の相分離を行うものであれば、該相分離の前又は後に、アニオン界面活性剤(B)及び/又は水溶性高分子(C)を添加して粘度を調整する工程を含むものであってもよい。
上記アニオン界面活性剤(B)は、一般に、(1)スルホコハク酸アルキルエステル若しくはその塩、又は、スルホコハク酸フルオロアルキルエステル若しくはその塩、(2)分子量が1000未満であり上記フルオロポリマー水性分散液Aに存在するものとは異なる含フッ素アニオン界面活性剤、(3)酸基を有しpKaが4未満であるフッ素非含有アニオン界面活性剤、及び、(4)上記フルオロポリマー水性分散液Aに存在しうる含フッ素アニオン界面活性剤よりなる群から選択されるものである。
上記(1)スルホコハク酸アルキルエステル若しくはその塩、又は、スルホコハク酸フルオロアルキルエステル若しくはその塩は、モノエステルであってもよいが、ジエステルであることが好ましい。
上記(2)の含フッ素アニオン界面活性剤は、特に限定されないが、炭素数4〜7であることが好ましく、炭素数5〜7であることがより好ましい。
上記(2)の含フッ素アニオン界面活性剤としては、フルオロアルキルカルボン酸又はその塩、フルオロアルキルスルホン酸又はその塩等が好ましく、パーフルオロカルボン酸又はその塩、パーフルオロアルキルスルホン酸又はその塩等がより好ましい。
上記(3)としては、炭化水素を主鎖として有するアニオン炭化水素界面活性剤が好ましい。
上記炭化水素としては、例えば、炭素数6〜40、好ましくは炭素数8〜20の飽和又は不飽和の脂肪族鎖を有するものが挙げられる。上記飽和又は不飽和の脂肪族鎖は、直鎖又は分岐鎖の何れであってもよく、環状構造を有するものであってもよい。上記炭化水素は、芳香族性であってもよいし、芳香族基を有するものであってもよい。上記炭化水素は、酸素、窒素、硫黄等のヘテロ原子を有するものであってもよい。
上記(3)としては、アルキルスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルアリールサルフェート及びそれらの塩;脂肪族(カルボン)酸及びその塩;リン酸アルキルエステル、リン酸アルキルアリールエステル又はそれらの塩;等が挙げられるが、なかでも、スルホン酸及びカルボン酸並びにそれらの塩よりなる群から選択されるものが好ましく、脂肪族カルボン酸又はその塩が好ましい。
上記アニオン界面活性剤(B)は、塩である場合、一部又は全部が電離しているものをも含み得るものである。
上記塩としては、上述の含フッ素界面活性剤において例示したものと同様のものが挙げられる。
上記アニオン界面活性剤(B)は、合計で、一般にフルオロポリマーの質量の5〜5000ppmに相当する量、好ましくは5〜2500ppmに相当する量、より好ましくは5〜1000ppmに相当する量を添加することができ、添加量低減の点で、一般にフルオロポリマーの質量の5〜500ppmに相当する量、好ましくはフルオロポリマーの質量の200ppmに相当する量以下を添加するものであってもよい。また、上記添加量は、上記範囲内であれば、機械的強度向上等の点で、好ましくはフルオロポリマーの質量の10ppmに相当する量以上であってもよい。
上記水溶性高分子(C)は、水への溶解度が0.1mg/100ml以上であり、分子量が10000以上、2000万以下である化合物である。
上記水への溶解度は、1mg/100ml以上であることが好ましい。
上記水溶性高分子(C)は、分子量が500万以下であることが好ましく、上記範囲内であれば200万以下であることがより好ましい。
上記水溶性高分子(C)としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール及びポリエチレンオキサイドよりなる群から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
本発明において、上記水溶性高分子(C)はフルオロポリマー100質量部に対して0.00001〜5質量部添加することが好ましい。上記水溶性高分子(C)の添加量は、フルオロポリマー100質量部に対し、より好ましい下限が0.0001質量部、より好ましい上限が2.1質量部である。
本発明におけるフルオロポリマー水性分散液Aは、水性媒体中にフルオロポリマーからなる粒子が分散してなるものである。
上記フルオロポリマーは、炭素原子に結合したフッ素原子を有している重合体である。
上記フルオロポリマーとしては、特に限定されず、ポリテトラフルオロエチレン〔PTFE〕、変性PTFE、テトラフルオロエチレン〔TFE〕/ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕共重合体〔FEP〕、TFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕共重合体〔PFA〕、エチレン/TFE共重合体〔ETFE〕、ポリビリニデンフルオライド〔PVDF〕、ポリクロロトリフルオロエチレン〔PCTFE〕等が挙げられる。
本明細書において、変性PTFEとは、TFEと微量単量体とを重合して得られる非溶融加工性のフルオロポリマーを意味する。上記微量単量体としては、例えば、HFP、クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕等のフルオロオレフィン、炭素原子1〜5個、特に炭素原子1〜3個を有するアルキル基を持つフルオロ(アルキルビニルエーテル);フルオロジオキソール;パーフルオロアルキルエチレン;ω−ヒドロパーフルオロオレフィン等が挙げられる。
上記フルオロポリマーとしては、パーフルオロポリマーが好ましく、なかでも、PTFE及び/又は変性PTFEが好ましい。
上記フルオロポリマーからなる粒子の平均一次粒子径は、通常50〜500nmであり、好ましくは、100〜350nmである。
上記平均一次粒子径は、フルオロポリマー濃度を0.22質量%に調整した水性分散液の単位長さに対する550nmの投射光の透過率と、透過型電子顕微鏡写真における定方向径を測定して決定された平均一次粒子径との検量線をもとにして、上記透過率から決定したものである。
上記フルオロポリマーからなる粒子は、フルオロポリマー水性分散液Aの30〜80質量%であることが好ましい。
上記フルオロポリマーからなる粒子の含有量は、より好ましい下限が35質量%であり、より好ましい上限が75質量%である。
本明細書において、上記フルオロポリマーからなる粒子の含有量は、試料約1g(X)を直径5cmのアルミカップにとり、100℃、1時間で乾燥し、更に300℃、1時間乾燥した加熱残分(Z)に基づき、式:P=Z/X×100(%)にて決定したものである。
上記フルオロポリマー水性分散液Aにおける水性媒体は、水を含む液体であれば特に限定されず、水に加え、例えば、アルコール、エーテル、ケトン、パラフィンワックス等のフッ素非含有有機溶媒及び/又はフッ素含有有機溶媒をも含むものであってもよい。
上記フルオロポリマー水性分散液Aは、更に、上述の特定ノニオン界面活性剤以外の界面活性剤(以下、「一般的界面活性剤」という。)又は必要に応じ上述の(B)アニオン界面活性剤及び/又は(C)水溶性高分子をも含むものであってもよい。
上記一般的界面活性剤としては特に限定されず、例えば、従来公知のノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤等が挙げられる。
上記従来公知のノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル等のエーテル型ノニオン界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のエステル型ノニオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等のアミン系ノニオン界面活性剤;等が挙げられる。
上記従来公知のノニオン界面活性剤は、芳香族系化合物、直鎖化合物及び分岐鎖を有する化合物の何れであってもよいが、アルキルフェノールを構造中に有しない直鎖化合物又は分岐鎖を有する化合物であることが好ましい。
上記フルオロポリマー水性分散液Aは、上記従来公知のノニオン界面活性剤を、フルオロポリマー100質量部に対し、好ましくは50質量部以下、より好ましくは20質量部以下含有することができるが、上記従来公知のノニオン界面活性剤を含有しなくてもよい。
本明細書において、ノニオン界面活性剤の含有量(N)は、試料約1g(Xg)を直径5cmのアルミカップにとり、100℃にて1時間で加熱した加熱残分(Yg)、更に、得られた加熱残分(Yg)を300℃にて1時間加熱した加熱残分(Zg)より、式:N=[(Y−Z)/X]×100(%)から算出したものである。
上記アニオン界面活性剤としては、含フッ素界面活性剤からなるものが好ましい。
上記含フッ素界面活性剤としては、含フッ素化合物からなり乳化作用を示すものであれば特に限定されないが、構成する含フッ素化合物としては、平均分子量が1000以下であるものが好ましく、除去容易である点で、平均分子量が500以下であるものがより好ましく、また、炭素数が8〜12であるものが好ましい。
上記含フッ素界面活性剤としては、含フッ素カルボン酸化合物、含フッ素スルホン酸化合物等の含フッ素アニオン化合物からなるもの(以下、「含フッ素アニオン界面活性剤」ということがある。)が好ましく、含フッ素カルボン酸化合物又はその塩からなるものがより好ましい。
上記含フッ素アニオン化合物としては、例えば、パーフルオロオクタン酸及びその塩(以下、「パーフルオロオクタン酸及びその塩」をまとめて「PFOA」と略記することがある。)、パーフルオロオクチルスルホン酸及びその塩(以下、「パーフルオロオクチルスルホン酸及びその塩」をまとめて「PFOS」と略記することがある。)等挙げられる。
上記含フッ素アニオン化合物が塩である場合、該塩を形成する対イオンとしては、アルカリ金属イオン又はNH 等が挙げられ、アルカリ金属イオンとしては、例えば、Na、Ka等が挙げられる。上記対イオンとしては、NH が好ましい。上記PFOA及びPFOSは、塩である場合、特に限定されないが、アンモニウム塩等が挙げられる。
上記含フッ素界面活性剤は、上記フルオロポリマー水性分散液Aを構成するフルオロポリマーを水性媒体中にて重合する際に乳化剤(重合乳化剤)として添加したものであってよい。
上記フルオロポリマー水性分散液Aは、含フッ素アニオン界面活性剤濃度が、例えば1000ppm以下であってもよいし、500ppm以下であってもよいし、300ppm以下であってもよいし、100ppm以下であってもよい。
本発明のフルオロポリマー水性分散液の製造方法は、フルオロポリマー水性分散液Aの含フッ素アニオン界面活性剤濃度が上記範囲内のように低い場合であっても、実用上充分に高いフルオロポリマー濃度を有するフルオロポリマー水性分散液を得ることができる点で優れている。
本明細書において、上記フルオロポリマー水性分散液A又は上記フルオロポリマー水性分散液中の含フッ素アニオン界面活性剤の含有量は、これら水性分散液と等量のメタノールを添加してソックスレー抽出を行ったのち、後述の条件にて、高速液体クロマトグラフィー〔HPLC〕を行うことにより測定したものである。
上記フルオロポリマー水性分散液Aは、懸濁重合、乳化重合等、公知の方法にてフルオロポリマーの重合を行うことにより調製することができる。
上記各重合において使用するフッ素含有単量体、フッ素非含有単量体、及び、重合開始剤、連鎖移動剤等の添加剤として、適宜公知のものを使用することができ、また、上記各重合において、必要に応じ、上述の含フッ素界面活性剤を使用することができる。
上記各重合は、重合効率の点で、含フッ素界面活性剤を上記水性媒体の0.0001〜10質量%の量存在させて行うことが好ましい。上記含フッ素界面活性剤の量は、上記水性媒体の0.001質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。
上記フルオロポリマー水性分散液Aは、上記重合反応を行うことにより得られ、濃縮を経ていないもの(いわゆる重合上がりの水性分散液)であってもよいし、該重合の後に含フッ素界面活性剤削減工程を経ているものであってもよい。
上記含フッ素界面活性剤削減工程は、特に限定されないが、相分離法、イオン交換樹脂法、膜処理法、電気泳動法及び蒸発法から選択される少なくとも1つの操作からなるものであることが好ましく、相分離法、イオン交換樹脂法及び膜処理法から選択される少なくとも1つの操作からなるものであることがより好ましい。
上記含フッ素界面活性剤削減工程は、1回の操作のみからなるものであってもよいし、2回以上の操作からなるものであってもよいし、各操作を組み合わせて行うものであってもよい。
上記含フッ素界面活性剤削減工程における操作としては、例えば、国際公開第2004/050719号パンフレット記載の相分離法、特表2002−532583号公報記載のイオン交換樹脂法、特開昭55−120630号公報記載の膜処理法、英国特許第642025号明細書記載の電気泳動法、特表2003−531232号公報記載の蒸発法等が挙げられる。
上記含フッ素界面活性剤削減工程は、上述のノニオン界面活性剤の存在下に行うことが好ましい。
本発明において相分離時に存在させる特定ノニオン界面活性剤は、水に対する溶解度が低い場合、有機溶剤に溶解させて上記フルオロポリマー水性分散液Aに添加することもできる。
上記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール等のアルコールが挙げられる。
上記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物は、一般にその平均分子量が高い場合及び/又は上述の−RO−の合計質量(g)が高い場合、疎水性が高くなるので、水に対する溶解度が低くなる傾向がある。
本発明における相分離は、使用する特定ノニオン界面活性剤の種類に応じて適宜条件を設定することができる。
上記相分離は、使用する特定ノニオン界面活性剤の曇点〜該曇点より20℃高い温度にて静置して行うことが好ましいが、該曇点より低い温度にて静置して行うこともできる。
上記相分離は、上記特定ノニオン界面活性剤の曇点より低い温度にて行う場合、一般に、使用する特定ノニオン界面活性剤の曇点より20℃低い温度以上、好ましくは該曇点より15℃低い温度以上、より好ましくは該曇点より10℃低い温度以上の温度で行うことができる。
上記相分離は、上記曇点以上の温度に一旦上昇させたのち上記曇点未満の温度に設定して行うこともできる。
本発明における相分離は、特定ノニオン界面活性剤を添加し攪拌を行い完全に混合した後、上述の温度にて静置することにより行うこともできるが、特定ノニオン界面活性剤を完全に混合し上述の温度に設定した後も攪拌を適宜継続して行うこともできる。
本発明のフルオロポリマー水性分散液の製造方法において、目的とするフルオロポリマー水性分散液は、上記相分離の際に生じる濃縮相を回収することにより得ることができる。
本発明において、上記相分離は、特定ノニオン界面活性剤の添加、静置及び回収からなる操作を1回行うものであってもよいし、2回以上行うものであってもよい。
本発明の製造方法から得られたフルオロポリマー水性分散液もまた、本発明の一つである。
本発明の製造方法から得られたフルオロポリマー水性分散液(以下、「本発明のフルオロポリマー水性分散液(1)」という。)は、一般に、上記フルオロポリマーからなる粒子及び界面活性剤を、それぞれ後述の範囲内で含有することができる。
本発明のフルオロポリマー水性分散液(1)は、界面活性剤としてノニオン界面活性剤を有するものが好ましく、上記ノニオン界面活性剤として上述の特定ノニオン界面活性剤のみ有することがより好ましい。
含フッ素界面活性剤濃度がフルオロポリマー固形分の500ppmに相当する量未満であり、ノニオン界面活性剤は、上述の特定ノニオン界面活性剤のみであるものであるフルオロポリマー水性分散液(以下、「本発明のフルオロポリマー水性分散液(2)」という。)もまた、本発明の一つである。
本発明のフルオロポリマー水性分散液(2)は、一般に、上述のフルオロポリマーからなる粒子が上述の水性媒体中に分散してなるものである。
以下、本発明のフルオロポリマー水性分散液(1)と本発明のフルオロポリマー水性分散液(2)とを「本発明のフルオロポリマー水性分散液」総称して、各フルオロポリマー水性分散液に共通の特徴について説明する。
本発明のフルオロポリマー水性分散液は、一般に、上記フルオロポリマーからなる粒子が30〜80質量%であるものである。
上記フルオロポリマーからなる粒子の含有量は、好ましい下限が35質量%、より好ましい下限が40質量%であり、好ましい上限が75質量%、より好ましい上限が70質量%である。
上記フルオロポリマー水性分散液は、一般に、含フッ素界面活性剤濃度がフルオロポリマー固形分の500ppmに相当する量未満であるものである。
上記含フッ素界面活性剤濃度は、フルオロポリマー固形分の300ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましく、50ppm以下であることが更に好ましく、20ppm以下であることが特に好ましい。
本発明のフルオロポリマー水性分散液において、特定ノニオン界面活性剤はフルオロポリマー100質量部あたり0.1〜15質量部の量であることが好ましい。
上記特定ノニオン界面活性剤は、フルオロポリマー100質量部あたり、より好ましい下限が0.2質量部、より好ましい上限が10質量部である。
本発明のフルオロポリマー水性分散液は、例えば、従来公知のノニオン界面活性剤を含有しないフルオロポリマー水性分散液Aを用いて上述の本発明の製造方法を行うにより調製することができる。
本発明のフルオロポリマー水性分散液は、含フッ素界面活性剤の含有量が極めて低いので、フィルム、塗膜等に加工しても着色が生じない。更に、上記フルオロポリマー水性分散液は、上述の特定ノニオン界面活性剤を含有するものであるので、フルオロポリマー濃度が高いにもかかわらず粘度が低く、機械的安定性、温度安定性、保存安定性、塗工性、含浸性等に優れ、クラック限界膜厚みが高く、起泡が生じにくい。
本発明のフルオロポリマー水性分散液は、例えば、フルオロポリマー粉末、成形体等に加工することができる。
上記フルオロポリマー粉末は、含フッ素アニオン界面活性剤の含有量が非常に低いので、優れた成形体の材料として有用である。上記フルオロポリマー粉末は、所望の用途に応じて、本発明のフルオロポリマー水性分散液を用いて従来の方法により調製することができる。
本発明のフルオロポリマー水性分散液は、そのまま又は各種添加剤を加えて、コーティング、キャストフィルム、含浸体等に加工することができる。
上記フルオロポリマー水性分散液は、例えば、オーブン内張り、製氷トレー等の調理器具、電線、パイプ、船底、高周波プリント基板、搬送用ベルト、アイロン底板における被覆材;繊維基材、織布・不織布等が挙げられる。上記繊維基材としては特に限定されず、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維(ケブラー(登録商標)繊維等)を被含浸体とする含浸物;等に加工することができる。
上記フルオロポリマー水性分散液の加工は、従来公知の方法にて行うことができる。
本発明のフルオロポリマー水性分散液の製造方法は、上述の構成よりなるものであるので、含フッ素界面活性剤の含有量が極めて低くフルオロポリマーが高濃度であっても、適度な粘度を有し且つ機械的安定性に優れたフルオロポリマー水性分散液を調製することができる。本発明のフルオロポリマー水性分散液は、上述の構成よりなるものであるので、適度な粘度を有し且つ機械的安定性に優れている。
本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例及び比較例により限定されるものではない。
本実施例及び比較例において、特に説明しない限り、「部」は「質量部」を表す。
各実施例で行った測定は、以下の方法により行った。
(1)平均粒子径
樹脂固形分濃度を0.22質量%に調整したフルオロポリマー水性分散液の単位長さに対する550nmの投射光の透過率と、透過型電子顕微鏡写真における定方向径を測定して決定された平均粒径との検量線をもとにして、上記透過率から決定した。
(2)フルオロポリマー濃度(P)
試料約1g(X)を直径5cmのアルミカップにとり、100℃、1時間で乾燥し、更に300℃、1時間乾燥した加熱残分(Z)に基づき、式:P=Z/X×100(%)にて決定した。
(3)含フッ素界面活性剤濃度
得られた水性分散液に等量のメタノールを添加してソックスレー抽出を行ったのち、高速液体クロマトグラフィー〔HPLC〕を以下の条件にて行うことにより求めた。なお、含フッ素界面活性剤濃度算出にあたり、既知の濃度の含フッ素界面活性剤濃度について上記溶出液及び条件にてHPLC測定して得られた検量線を用いた。
(測定条件)
カラム:ODS−120T(4.6φ×250mm、トーソー社製)
展開液;アセトニトリル/0.6質量%過塩素酸水溶液=1/1(vol/vol%)
サンプル量;20μL
流速;1.0ml/分
検出波長;UV210nm
カラム温度;40℃
(4)ノニオン界面活性剤の含有量(N)
試料約1g(Xg)を直径5cmのアルミカップにとり、100℃にて1時間で加熱した加熱残分(Yg)、更に、得られた加熱残分(Yg)を300℃にて1時間加熱した加熱残分(Zg)より、式:N=[(Y−Z)/X]×100(%)から算出した。
(5)粘度
B型回転粘度計(東京計器社製)を用い、JIS K 6893に準拠して、25℃又は35℃における粘度を測定した。
実施例1
フルオロポリマー水性分散液A(PTFE水性分散液;PTFE濃度30%、PFOA含有量:PTFEの2500ppmに相当する量)に特定ノニオン界面活性剤(製品名:Pluronic PE4300、エチレンオキサイド〔EO〕単位の割合30%、プロピレンオキサイド〔PO〕分子量1750、曇点42℃、BASF社製)をPTFE100質量部に対して20質量部加え、フルオロポリマー濃度〔PC〕25%にした後、80℃の温度下に3時間加熱し、上清相(透明相)と濃縮相(フルオロポリマー水性分散液)に分離した。
得られたフルオロポリマー水性分散液は、PC46.0%、ノニオン界面活性剤濃度〔NC〕フルオロポリマー100質量部に対し10.2質量部、PFOA含有量はフルオロポリマーの850ppmに相当する量であった。
実施例2〜9
特定ノニオン界面活性剤の種類を下記の何れかに変え、相分離時の温度を変える以外は、実施例1と同様の操作を行った。
Pluronic PE4300;平均分子量1750、EOの割合30%、曇点42℃。BASF社製。
Pluronic PE6400;平均分子量2900、EOの割合40%、曇点60℃。BASF社製。
Pluronic PE10300;平均分子量4550、EOの割合30%、曇点42℃。BASF社製。
Pluronic PE10400;平均分子量5250、EOの割合40%、曇点81℃。BASF社製。
Pluronic RPE1740;平均分子量2800、EOの割合40%、曇点50℃。BASF社製。
Pluronic RPE2035;平均分子量3060、EOの割合35%、曇点41℃。BASF社製。
Pluriol P900;平均分子量900、EOの割合0%、BASF社製。
実施例1〜9の結果を表1に結果を示す。また、ノニオン界面活性剤及び水溶性高分子の各含有量は、PTFE100質量部に対する量を表し、アニオン界面活性剤の量はPTFE量に対する割合(ppm)を表す。
Figure 2007177188
実施例10
実施例3から得られたフルオロポリマー水性分散液に、特定ノニオン界面活性剤(製品名:Pluronic PE6400、BASF社製)と水とを加え、PC25%、NCをフルオロポリマー100質量部に対し15質量部にした後、65℃の温度下に3時間加熱して、上清相と濃縮相とに分離した。
上記濃縮相として得られたフルオロポリマー水性分散液は、PC62.6%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し4.6質量部、PFOA濃度がフルオロポリマーの質量の90ppmに相当する量であった。更に粘度を測定したところ、25℃では42Pa・s、35℃では33Pa・sであった。
実施例11
実施例5から得られたフルオロポリマー水性分散液に、特定ノニオン界面活性剤(製品名:Pluronic PE10300、BASF社製)と水とを加え、PC25%、NCをフルオロポリマー100質量部に対し15質量部にした後、45℃の温度下に3時間加熱して、上清相と濃縮相に分離した。
上記濃縮相として得られたフルオロポリマー水性分散液は、PC62.5%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し4.7質量部、PFOA濃度がフルオロポリマーの180ppmに相当する量であった。更に粘度を測定したところ、25℃では37Pa・s、35℃では27Pa・sであった。
実施例12
フルオロポリマー水性分散液A(PTFE水性分散液;PTFE濃度30%、PFOA含有量:PTFEの2500ppmに相当する量)に特定ノニオン界面活性剤(製品名:Pluronic PE6400、BASF社製)と水とを加えて、PCを29%、NCをフルオロポリマー100質量部に対し5質量部にした分散液を、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライトIRA402、ローム・アンド・ハース社製)25mlを充填し50℃に保温したカラム(直径20mm)に空間速度(SV)4で流通した。
得られた分散液は、PC29%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し5質量部、PFOA濃度がフルオロポリマーの18ppmに相当する量であった。
上記分散液に、特定ノニオン界面活性剤(製品名:Pluronic PE6400)をフルオロポリマー100質量部に対して10質量部加え、更に水を加えてPC25%に調整後、65℃の温度下に2時間加熱し、上清相と濃縮相に分離した。
上記濃縮相として得られたフルオロポリマー水性分散液は、PCが61.5%、NCがフルオロポリマー100質量部に対して5.9質量部、PFOA濃度は検出限界以下(10ppm未満、以下同じ。)であった。
実施例13
フルオロポリマー水性分散液A(PTFE水性分散液;PTFE濃度30%、PFOA含有量:PTFEの2500ppmに相当する量)にノニオン界面活性剤(製品名:TDS80、第一工業製薬社製)と水とを加えて、PC29%、NCをフルオロポリマー100質量部に対し5質量部にした分散液を、50℃に保温した実施例12記載のカラム(直径20mm)に空間速度(SV)4で流通し、PC29%、NCがフルオロポリマー100質量部に対して5質量部、PFOA濃度がフルオロポリマーの20ppmに相当する量である分散液を得た。
上記分散液に特定ノニオン界面活性剤(製品名:Pluronic PE6400、BASF社製)をフルオロポリマー100質量部に対し10質量部加え、更に水を加えてPC25%にして、続いて65℃の温度下に2時間加熱し、上清相と濃縮相とに分離した。
上記濃縮相として得られたフルオロポリマー水性分散液は、PCが62.6%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し5.6%、PFOA濃度は検出限界以下であった。
実施例14
フルオロポリマー水性分散液A(PTFE水性分散液;PTFE濃度30%、PFOA含有量:PTFEの2500ppmに相当する量)に、ノニオン界面活性剤(製品名:TDS80、第一工業製薬社製)と水とを加えて、PCを25%、NCをフルオロポリマー100質量部に対し10質量部にしたのち、70℃に3時間加熱して、上清相1と濃縮相1に分離した。
上記濃縮相1は、PCが62%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し4.5質量部、PFOA濃度がフルオロポリマーの800ppmであった。
上記濃縮相1に、特定ノニオン界面活性剤(製品名:Pluronic PE6400、EOの割合40%、BASF社製)をフルオロポリマー100質量部に対して15質量部加え、PCを25%にした後、65℃の温度下に2時間加熱して、上清相2と濃縮相2に分離した。
濃縮相2として得られたフルオロポリマー水性分散液は、PCが63%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し4.5質量部、PFOA濃度はフルオロポリマーの130ppmに相当する量であった。
実施例15
実施例5から得られたフルオロポリマー水性分散液に、特定ノニオン界面活性剤(製品名:Pluronic PE6400、BASF社製)と水とを加え、PC25%、NCをフルオロポリマー100質量部に対し15質量部にした後、65℃の温度下に2時間加熱し、上清相と濃縮相とに分離した。
上記濃縮相として得られたフルオロポリマー水性分散液は、PCが62.8%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し4.8質量部、PFOA濃度がフルオロポリマーの130ppmに相当する量であった。
比較例1
フルオロポリマー水性分散液A(PTFE水性分散液;PTFE濃度30%、PFOA含有量:PTFEの2500ppmに相当する量)に、ノニオン界面活性剤(製品名:GenapolX80、クラリアントジャパン社製)と水とを加えて、PC25%、NCをフルオロポリマー100質量部に対し20質量部としたのち、60℃の温度下に3時間加熱して、上清相3と濃縮相3とに分離した。
上記濃縮相3は、PC39%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し3.6質量部であった。
上記濃縮相3に、上記界面活性剤と水とを加えて、PC25%、NCをフルオロポリマー100質量部に対し15質量部にした後、45℃の温度下に3時間加熱して、上済相4と濃縮相4とに分離した。
得られた濃縮相4は、PC69.6%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し2.3質量部、PFOAがフルオロポリマーの115ppmに相当する量であった。
実施例16
フルオロポリマー水性分散液A(PTFE水性分散液;PTFE濃度30%、PFOA含有量:PTFEの2500ppmに相当する量)に、PTFEの15%に相当する量のTDS80と、PTFEの5%に相当する量のPE6400と、水とを加えて、PC25%になるように調整し、80℃で2時間加熱して、上清相と濃縮相とに分離した。
得られた濃縮相(フルオロポリマー水性分散液)は、PC56%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し3.8質量部、PFOAがフルオロポリマーの310ppmに相当する量であった。
実施例17
フルオロポリマー水性分散液A(PTFE水性分散液;PTFE濃度30%、PFOA含有量:PTFEの2500ppmに相当する量)に、PTFEの17%に相当する量のPE6400と、PTFEの3%に相当する量のPE10400と、水とを加えて、PC25%になるように調整し、85℃で2時間加熱して、上清相と濃縮相とに分離した。
得られた濃縮相(フルオロポリマー水性分散液)は、PC62%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し5.8質量部、PFOAがフルオロポリマーの110ppmに相当する量であった。
実施例18
フルオロポリマー水性分散液A(FEP水性分散液;FEP濃度28%、PFOA含有量:FEPの18000ppmに相当する量)に、PE6400と水とを加え、PC25%、NCをFEPの25%に相当する量に調整し、80℃で1時間加熱して、上澄相と濃縮相とに分離した。
得られた濃縮相(フルオロポリマー水性分散液)は、PC61%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し6.7質量部、PFOAがフルオロポリマーの3500ppmに相当する量であった。
実施例19
実施例3で得られたフルオロポリマー水性分散液に、PE6400と水とを加え、PC25%、NCをフルオロポリマーの22.5%に相当する量に調整し、75℃で4時間加熱して、上清相と濃縮相に分離した。
得られた濃縮相(フルオロポリマー水性分散液)は、PC63%、NCがフルオロポリマー100質量部に対し5.7質量部、PFOAがフルオロポリマーの1500ppmに相当する量であった。
試験例1
実施例10で得られたフルオロポリマー水性分散液10gをアルミカップに入れ、熱風乾燥機で300℃、2時間保持したが、フルオロポリマー水性分散液の臭気は殆どなかった。
試験例2
比較例1で得られたフルオロポリマー水性分散液10gをアルミカップに入れ、熱風乾燥機で300℃2時間保持したところ、フルオロポリマー水性分散液に刺激臭があった。
本発明のフルオロポリマー水性分散液の製造方法は、上述の構成よりなるものであるので、含フッ素界面活性剤の含有量が極めて低くフルオロポリマーが高濃度であっても、適度な粘度を有し且つ機械的安定性に優れたフルオロポリマー水性分散液を調製することができる。本発明のフルオロポリマー水性分散液は、上述の構成よりなるものであるので、適度な粘度を有し且つ機械的安定性に優れている。

Claims (16)

  1. フルオロポリマー水性分散液Aを特定ノニオン界面活性剤の存在下に相分離することよりなるフルオロポリマー水性分散液の製造方法であって、
    前記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物が有する炭化水素基は、連続して隣接する炭素数が1〜5である炭化水素基のみである
    ことを特徴とするフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  2. 特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物が有する炭化水素基は、連続して隣接する炭素数が2〜4である炭化水素基のみである請求項1記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  3. 特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物は、−RO−及び/又は−OR−(Rは、炭素数3〜5の炭化水素基を表す。)の繰返し(該繰返しにより複数個存在するRは、相互に同一又は異なる。)を含む請求項1又は2記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  4. −RO−及び/又は−OR−(Rは、前記定義と同じ。)は、−CO−及び/又は−OC−であり、
    前記−CO−及び/又は−OC−の合計質量は、特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物1モルあたり300〜7000gである請求項3記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  5. 特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物における親水基は、−CO−及び/又は−OC−を含む請求項1〜4の何れか1項に記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  6. −CO−及び/又は−OC−の平均合計含有量は、特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物の5〜90質量%である請求項5記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  7. 特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体である請求項1〜6の何れか1項に記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  8. エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロック共重合体である請求項7記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  9. 特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物は、平均分子量が15000未満である請求項1〜8の何れか1項に記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  10. 特定ノニオン界面活性剤は、曇点が10〜95℃である請求項1〜9の何れか1項に記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  11. フルオロポリマー水性分散液Aは、重合反応を行うことにより得られ、濃縮を経ていないものである請求項1〜10の何れか1項に記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  12. フルオロポリマー水性分散液Aは、含フッ素界面活性剤削減工程を経たものである請求項1〜11の何れか1項に記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  13. 含フッ素界面活性剤削減工程は、相分離法、イオン交換樹脂法、膜処理法、電気泳動法及び蒸発法より選択される少なくとも1つである請求項12記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  14. フルオロポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン及び/又は変性ポリテトラフルオロエチレンである請求項1〜13の何れか1項に記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
  15. 請求項1〜14の何れか1項に記載のフルオロポリマー水性分散液の製造方法から得られることを特徴とするフルオロポリマー水性分散液。
  16. 含フッ素界面活性剤濃度がフルオロポリマー固形分の500ppmに相当する量未満であり、
    ノニオン界面活性剤として、特定ノニオン界面活性剤のみ含有し、
    前記特定ノニオン界面活性剤を構成する化合物が有する炭化水素基は、連続して隣接する炭素数が1〜5である炭化水素基のみである
    ことを特徴とするフルオロポリマー水性分散液。
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