JPWO2009016773A1 - パケット交通管制システム - Google Patents

パケット交通管制システム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2009016773A1
JPWO2009016773A1 JP2008516651A JP2008516651A JPWO2009016773A1 JP WO2009016773 A1 JPWO2009016773 A1 JP WO2009016773A1 JP 2008516651 A JP2008516651 A JP 2008516651A JP 2008516651 A JP2008516651 A JP 2008516651A JP WO2009016773 A1 JPWO2009016773 A1 JP WO2009016773A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packet
vehicle
intersection
time
passage time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008516651A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4174556B1 (ja
Inventor
岩本 昌造
昌造 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Application granted granted Critical
Publication of JP4174556B1 publication Critical patent/JP4174556B1/ja
Publication of JPWO2009016773A1 publication Critical patent/JPWO2009016773A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/07Controlling traffic signals
    • G08G1/08Controlling traffic signals according to detected number or speed of vehicles

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

道路上の車両を検知する車両検知センサ(CS)と、道路上の車両に対して走行速度を指示する走行速度指示機(VI)と、所定の車間距離以下で連なっている車列を検出する車列検出手段(104)と、道路上の車両に対して所定の車列長と車列間距離を有するパケットを形成するように走行速度を指示するパケット形成制御手段(106)と、形成された各方向からのパケットが交差点を効率よく通過できるように走行速度を指示するパケット走行制御手段(108)と、パケット走行制御手段により交差点に到達するパケットに連動して信号機を制御する信号機制御手段(114)とを備え、道路上の車両に対して速度指示を出して所定の車列長と車列間距離を有するパケットを形成して走行させることで、無用な加速・減速を減少させ、燃費を向上して環境汚染の低減化を図るとともに、自然渋滞の発生を抑制できる交通管制システムを提供する。

Description

本願発明は、道路上の車両の交通流を制御して渋滞の発生を予防する交通管制システムに関する。
従来、かかる交通管制システムとして、例えば特許文献1には、道路上の交通量と自動車の走行速度を計測し、計測された交通量と走行速度を用いて渋滞などの交通状態を判断し、得られた交通状態からどのような交通流制御を行うかを決定し、その結果にもとづいて、道路に流入する交通量を制御するか、または渋滞発生地点近辺の交通量、走行速度、走行速度の変化量に基づいて該当する信号機の制御を行う道路交通流制御装置が開示されており、これによりノロノロ運転が解消され、環境汚染を抑制できるとされていた。
また、例えば特許文献2には、情報センタからの道路交通情報に、少なくとも分岐点名称、信号情報基準時間、信号切り替わり周期、車両が通過できる青信号時間からなる交差点信号情報を含め、VICSビーコンから受信した情報を表示する表示端末において、縦軸にVICSビーコンからの各交差点信号の距離をとり、横軸にはVICSビーコンからの経過時間をとり、各交差点信号の黄色・赤信号時間と青信号時間を区分する青信号マップを形成する青信号形成部と、青信号マップから車両が停止しないで通過できる車両の最適速度を算出して表示する最適速度表示部を備えた道路交通情報通信システムが開示されており、これにより交通渋滞を未然に防止できるとされていた。
特開平6−28597号公報 特開平7−93692号公報
しかしながら、上記特許文献1の道路交通流制御装置では、渋滞の状態に合わせて信号機を操作することで流入する交通量を制限しているに過ぎず、当該区域の走行を希望する車両が存在している限り、流入を阻止された区域において新たな渋滞が誘発されることになり、抜本的な自然渋滞の解決とはなり得ない。
また、上記特許文献2に開示された道路交通情報通信システムでは、各分岐点での信号情報をもとに交差点を青信号で通過できる最適速度を求めて表示するとしているが、実際には他の車両との関係があるために必ずしも指定された最適速度で走行できるとは限らず、例えこのような手段を備えたとしても渋滞の発生を未然に防止することは困難である。
一般に、事故や工事により交通が遮断される場合を除き、自然発生的に生ずる渋滞は、交通量の増加によって長蛇の車列が形成され、前の車が減速すると後の車がブレーキを踏み、それが後続車に伝播していくことでどんどん増幅され、やがては発信・停止を繰り返して走行しなければならなくなることによって発生するものである。
このような現象は、走行中の車両が長蛇の車列を形成することにより、初期に生じた小さな速度変化が解消される空間的な余裕がなくなっていることに起因している。
従って、道路上を走行する車両に対して、一定長の車列毎に一定長以上の空間を設けさせるように誘導し、所定の車列長と所定の車列間距離を有する車列(以下、「パケット」という)を形成しながら走行させるようにすれば、無用な発進・停止や加速・減速を減少させることができ、結果的に自然渋滞の発生を抑制できると考えられるが、従来の交通官制システムでは、このように走行中の車列の状態を制御して自然渋滞の発生を抑制すると言う発想は全く見られなかった。
本願発明は、道路上の車両に対して速度指示を出すことで所定の車列長と所定の車列間距離を有するパケットを形成しながら走行させ、無用な発進・停止や加速・減速を減少させることで、燃費の向上・環境汚染の抑制・騒音の低減化を図るとともに、自然渋滞の発生を抑制し、イライラ運転等に伴う交通事故の発生を予防することのできる交通管制システムを提供することを目的とする。
本願発明のパケット交通管制システムは、道路に沿って配備され、道路上の車両を検知する車両検知手段と、道路に沿って配備され、道路上の車両に対して走行速度を指示する走行速度指示手段と、前記車両検知手段により検知された車両について、所定の車間距離以下で連なっている車列を検出する車列検出手段と、前記車列検出手段により検出される車列が所定の車列長と所定の車列間距離を有するパケットを形成するように、前記走行速度指示手段により前記道路上の車両に対して走行速度を指示するパケット形成制御手段とを備えたものである。
この発明によれば、道路上の車両を検知する車両検知手段と、道路上の車両に対して走行速度の指示を行う走行速度指示手段とを備え、パケット形成制御手段により走行中の車両に対して所定の車列長と車列間距離を有する車列を形成するように速度指示が行われるので、道路上の車両は所定の車列長と車間距離を有するパケットを形成して走行するように誘導され、無用な発進・停止や加速・減速を減少させることができる。
ここで、所定の車列長とは、通常の走行時に発生する前方の車両の速度変化によって後方の車両において大幅な加速・減速を発生しない長さであり、所定の車列間距離とは、前方のパケットにおいて発生した速度変化が次のパケットにおいて影響を受けない距離である。これらは、経験則に基づいて固定の長さとしてもよく、車両検知手段等により計測された交通量に応じて随時変化させるようにしてもよい。
また、標準的な信号機を基準とし、指定された標準走行速度で青信号の期間に通過できる車列の長さを所定の車列長に設定し、先行するパケットが信号機を通過した後、指定された標準走行速度で走行する後方のパケットが赤信号の期間の経過後に信号機に到達する距離を所定の車列間距離に設定するようにしてもよい。
尚、所定の車列長および所定の車列間距離は、特定の長さに限定される必要はなく、ある程度の幅を持たせて運用させるようにしてよい。
本願発明のパケット交通管制システムは、前記車両検知手段により検知された所定時間当たりの車両数に基づいて各走行方向の標準走行速度を設定する標準走行速度設定手段を備え、前記パケット形成制御手段は、前記車両検知手段により車両が検知された際に、前記車列検出手段により所定長以上の車列が検出された場合に、前記走行速度指示手段により所定の車列長までの車両に対して初期走行速度として前記設定された当該走行方向の標準走行速度を指示する機能と、所定の車列長を超える後続車両に対して前方の車列と所定の車列間距離が形成されるように減速指示を行う機能とを有するものでもよい。
この発明によれば、標準走行速度設定手段により交通量に応じた標準走行速度が設定され、パケット形成制御手段において、車両が検知されたときに所定長以上の車列が検出された場合に、前方から所定長までの車両に対して初期走行速度として標準走行速度の速度指示が行われ、所定の車列長を超える後続車両に対して前方の車列と所定の車列間距離が形成されるように減速指示が行われるので、走行中の車両に対して、交通量に応じた最適な走行速度で、所定の車列長と所定の車列間距離を有するパケットを形成して走行するように誘導することができる。
本願発明のパケット交通管制システムは、前記所定の車列間距離が形成されるように減速指示を行う機能は、当該所定の車列長を超える車両に対して、走行方向の次に配備された車両検知手段において所定の車列間距離が形成される走行速度を演算して指示するものでもよい。
この発明によれば、所定の車列長を超える車両に対して、走行方向の次に配備された車両検知手段において所定の車列間距離が形成される走行速度が指示されるので、適切な間隔で車両検知手段と走行速度指示手段を配備することで、所定の車列間距離を有するパケットを的確に形成させることができる。
本願発明のパケット交通管制システムは、前記パケット形成制御手段は、前記車列検出手段により所定長以上の車列が検出されない場合に、前記走行速度指示手段により、一定範囲の後続車両に対して、走行方向の次に配備された車両検知手段において前方の車列に追いつく走行速度を演算して指示する機能を有するものでもよい。
この発明によれば、所定長以上の車列が検出されない場合に、一定範囲の後続車両に対して次の車両検知手段において前の車列に追いつく走行速度が指示されるので、適切な間隔で車両検知手段と走行速度指示手段を配備することで、所定の車列長を有するパケットを効率的に形成させることができる。
本願発明のパケット交通管制システムは、各交差点において各方向からのパケットが通過する時刻を申告する交差点通過時刻申告テーブルを備え、前記車列検出手段によりパケットが検出されたときに、当該パケットが前記標準走行速度で走行したときに次の交差点を通過する通過時刻を演算する機能と、当該交差点についての前記交差点通過時刻申告テーブルに、前記演算された通過時刻とオーバーラップするパケットが登録されていない場合に、前記演算された通過時刻を登録する機能と、当該交差点についての前記交差点通過時刻申告テーブルに、前記演算された通過時刻とオーバーラップする直交方向のパケットが登録されている場合に、前記演算された通過時刻を当該直交方向のパケットとオーバーラップしない通過時刻に修正して登録し、前記走行速度指示手段により当該パケットを構成する車両に対して、当該修正された通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を指示する機能と、当該交差点についての前記交差点通過時刻申告テーブルに、前記演算された通過時刻とオーバーラップする対向方向のパケットが登録されている場合に、前記演算された通過時刻を当該対向方向のパケットと可能な範囲で長くオーバーラップする通過時刻に修正して登録し、前記走行速度指示手段により当該パケットを構成する車両に対して、当該修正された通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を指示する機能とを有するパケット走行制御手段と、前記交差点通過時刻申告テーブルに登録された各方向からのパケットの通過時刻に基づき、各交差点における信号機を制御する信号機制御手段とを備えたものでもよい。
この発明によれば、車列検出手段によりパケットが検出されたときに、当該検出されたパケットが次の交差点を通過する時刻が演算されて交差点通過時刻申告テーブルに申告され、各交差点における直交方向からのパケットがオーバーラップしないように交差点通過時刻申告テーブルの通過時刻が修正され、当該検出されたパケットがその修正された時刻に交差点を通過できるように速度指示が出され、各交差点の信号機がその交差点通過時刻申告テーブルに従って制御されるので、所定のパケットを形成して走行している車両は各交差点を効率的に通過できる。また、これにより、運転手には指定速度を守ることへの強いインセンティブが働くので、パケットの形成が促進され、本願発明の効果がより効果的に発揮されるようになる。
本願発明のパケット交通管制システムは、前記車列検出手段により検出されたパケットの少なくとも検出時刻と指示速度が登録されるパケット検出テーブルを備え、前記パケット走行制御手段は、前記車列検知手段により検出されたパケットの検出時刻が、前記パケット検出テーブルにおいて、当該パケットを検出した車両検知手段の走行方向の手前に配備された車両検知手段において登録されたいずれかのパケットの検出時刻と指示速度から演算される当該パケットを検出した車両検知手段への到達予想時刻に対して所定範囲にある場合に、当該到達予想時刻が所定範囲にあるパケットを対応パケットとして、前記交差点通過時刻申告テーブルから当該対応パケットについて登録されている通過時刻を取り出し、当該パケットが当該取り出された通過時刻に当該交差点を通過可能な場合には、前記走行速度指示手段により当該パケットを構成する車両に対して、当該取り出された通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を指示し、当該パケットが当該取り出された通過時刻に当該交差点を通過できない場合には、前記交差点通過時刻申告テーブルの通過時刻を可能な範囲で最も近い通過時刻に修正し、前記走行速度指示手段により当該パケットを構成する車両に対して、当該修正された通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を指示する機能を有するものでもよい。
この発明によれば、各車両検知手段において検出されたパケットの検出時刻と指示速度がパケット検出テーブルに登録され、検出されたパケットが走行方向の手前で検出されたパケットに対応するものであることが確認されたら、当該パケットを構成する車両に対して、可能な範囲で、交差点通過時刻申告テーブルにおいて当該手前で検出されたパケットについて登録された通過時刻に通過できるように走行速度が指示されるので、手前の車両検知手段において既に検出されたパケットが継続して次の車両検知手段において検出された場合においても、当該パケットに対して適切な速度指示を出して交差点を効率的に通過させることができる。
尚、パケット検出テーブルは、必ずしも交差点通過時刻申告テーブルと別に備える必要は無く、交差点通過時刻申告テーブルに通過時刻を登録する際に、パケットを検出した位置の情報と検出時刻と指示速度を記録するようにしてもよい。
本願発明のパケット交通管制システムは、前記パケット走行制御手段は、前記交差点通過時刻申告テーブルの通過時刻の修正により、直交方向のパケットの通過時刻とのオーバーラップが発生することとなる場合に、当該直交方向のパケットの通過時刻をオーバーラップを生じない通過時刻に修正することを、新たな直交方向のパケットの通過時刻とのオーバーラップが発生しなくなるまで繰り返す機能を有するものでもよい。
この発明によれば、交差点通過時刻申告テーブルに登録されたパケットの通過時刻が、後続の車両検知手段において維持できなくなって修正されたために、直交方向のパケットの通過時刻とのオーバーラップが発生することとなった場合においても、当該直交方向のパケットの通過時刻をオーバーラップを生じない通過時刻に修正することが、新たな直交方向のパケットとのオーバーラップが発生しなくなるまで自動的に繰り返されるので、走行中のパケットに交通事情による遅延等が発生しても、交差点を通過する時刻が自動的に調節され、パケットを形成して走行している車両は全体として効率よく各交差点を通過できるように制御される。
本願発明のパケット交通管制システムは、前記信号機制御手段は、前記交差点通過時刻申告テーブルに車両用信号機と同一方向のパケットの通過時刻が登録されている場合において、当該同一方向のパケットの通過時刻に当該車両用信号機に直進可表示を行う機能と、当該同一方向のパケットの通過時刻のうち、対向方向のパケットの通過時刻が登録されていないときに、当該車両用信号機に右折可表示を行う機能とを有するものでもよい。
この発明によれば、パケットの通過時刻に、直交方向のパケットがなければ直進でき、直交方向のパケットがなく、対向方向のパケットがなければ右折できるように各信号機が制御されるので、パケットを形成して走行している車両は、各交差点を効率的に通過できる。
本願発明のパケット交通管制システムは、各交差点に配備され、交差点を横断する歩行者を検知する歩行者検知手段を備え、前記信号機制御手段は、前記交差点通過時刻申告テーブルに車両用信号機と同一方向のパケットの通過時刻が登録されている場合において、当該同一方向のパケットの通過時刻に当該車両用信号機に直進可表示を行う機能と、当該同一方向のパケットの通過時刻のうち、対向方向のパケットの通過時刻でなく、当該車両用信号機と同一方向右折側の歩行者用信号機が赤表示のときに、当該車両用信号機に右折可表示を行う機能と、当該同一方向のパケットの通過時刻のうち、当該車両用信号機と同一方向左折側の歩行者用信号機が赤表示のときに、当該車両用信号機に左折可表示を行う機能と、当該同一方向のパケットの通過時刻のうち、前記歩行者検知手段により同一方向右折側の歩行者が検出されているときに、当該者車両用信号機と同一方向右折側の歩行者用信号機を青表示とする機能と、当該同一方向のパケットの通過時刻のうち、前記歩行者検知手段により同一方向左折側の歩行者が検出されているときに、当該車両用信号機と同一方向左折側の歩行者用信号機を青表示とする機能とを有するものでもよい。
この発明によれば、パケットの通過時刻に、直交方向のパケットがなければ直進でき、直交方向のパケットがなく、対向方向のパケットがなく、右折側歩行者信号機が赤表示のときに右折でき、直交方向のパケットがなく、右折側歩行者信号機が赤表示のときに左折できるように各信号機が制御されるので、パケットを形成して走行している車両は、交差点を横断する歩行者の状況にも対応しながら各交差点を効率的に通過できる。
本願発明のパケット交通管制システムは、前記車列検出手段によりパケットが検出されたときに、前記走行速度指示手段により、当該検出されたパケットを構成する車両に対して、次の交差点において青信号のときに通過できる走行速度を演算して指示する機能を有するパケット走行制御手段を備えたものでもよい。
この発明によれば、パケットを構成する車両が各交差点の信号機が青信号のときに通過できるように速度指示を出す機能を有するので、各交差点の信号機が固有の周期で制御されている場合であっても、パケットを構成する車両は各交差点を効率的に通過できる。
本願発明によれば、無用な発進・停止や加速・減速の回数を減少させることで、燃費の向上・環境汚染の抑制・騒音の低減化を図るとともに、自然渋滞の発生を抑制し、イライラ運転等に伴う交通事故の発生を予防できるという効果がある。
本願発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
本願発明の一実施形態に係るパケット交通管制システムのシステム構成図である。 本願発明の一実施形態に係るパケット交通管制システムにおける道路上の機器配置の例を示す図である。 本願発明の一実施形態に係るパケット交通管制システムにおけるパケット検出テーブルの例を示す図である。 本願発明の一実施形態に係るパケット交通管制システムにおける交差点通過時刻申告テーブルの例を示す図である。 本願発明の一実施形態に係るパケット交通管制システムにおけるパケット形成制御手段の処理手順の例を示す図である。 本願発明の一実施形態に係るパケット交通管制システムにおけるパケット走行制御手段の処理手順の例を示す図(その1)である。 本願発明の一実施形態に係るパケット交通管制システムにおけるパケット走行制御手段の処理手順の例を示す図(その2)である。 本願発明の一実施形態に係るパケット交通管制システムにおける信号機制御手段の制御ロジックの例を示す図である。 本願発明の他の実施形態に係るパケット交通管制システムにおけるパケット走行制御手段(信号機固定制御の場合)の処理手順の例を示す図である。
符号の説明
100 パケット交通管制制御装置
102 標準走行速度決定手段
104 車列検出手段
106 パケット形成制御手段
108 パケット走行制御手段
110 速度指示機制御手段
112 歩行者把握手段
114 信号機制御手段
120 パケット交通管制データベース
CS 車両検知センサ
WS 歩行者検知センサ
VI 走行速度指示機
SC 車両用信号機
SW 歩行者用信号機
図1に本願発明の一実施形態に係るパケット交通管制システムのシステム構成を示す。図に示すように、本システムは、道路に沿って配備され、道路上の車両を検知する車両検知センサCSiと、各交差点に配備され、交差点を横断する歩行者を検知する歩行者検知センサWSiと、道路に沿って配備され、道路上の車両に対して走行速度を指示する走行速度指示機VIiと、各交差点に配備される車両用信号機SCiと、各交差点に配備される歩行者用信号機SWiと、道路上の車両に対して所定の車列長と所定の車列間距離を有するパケットを形成しながら走行するように誘導するとともに、形成されたパケットが交差点を効率よく通過できるように制御するパケット交通管制制御装置100とから構成される。
車両検知センサCSiは、道路上の車両を検知するものであるが、後述のように、車両検知センサからの情報に基づいて一定の車間距離以内で連なっている車列を検出するため、この実施形態ではテレビカメラをセンサとして用いるものとし、道路の上方から走行方向に対向して道路上の車両を俯瞰するようにテレビカメラを設置する。
尚、車両検知センサとしては、超音波センサや高周波センサを用いて道路上の車両を検知し、これにより検出される車両の時間的連続性や空間的連続性から車列を検出するようにしてもよい。また、超音波センサ等とテレビカメラとを組み合わせ、超音波センサ等によって車両を検知し、テレビカメラにより車列を検出するようにしてもよい。
歩行者検知センサWSiは、交差点を横断する歩行者を検知するものであり、この実施形態では交差点の横断歩道の手前の歩道部の上方に電波式のセンサを設けるものとしたが、超音波センサや赤外線センサーを用いてもよく、テレビカメラの映像から歩行者を検知するようにしてもよい。
走行速度指示機VIiは、道路上を走行する車両のドライバーに対して走行速度を数字表示により指示するものであるが、この実施形態では各車両検知手段CSiにより検知された車両に対して走行速度を指示するので、各車両検知センサと対をなすように設けられ、走行方向に向かって所定距離先に設置される。
パケット交通管制制御装置100は、車両検知センサCSiにより検知された車両に対して、走行速度指示機VIiにより速度指示を与えることにより、所定の車列長と所定の車列間距離を有するパケットを形成して走行するように誘導するとともに、パケットが形成された車両に対して、走行速度指示機VIiにより適切な速度指示を与えて次の交差点を通過できるように誘導するとともに、各交差点において、各方向からのパケットの通過時刻と歩行者検知センサWSiにより検出される歩行者情報とに基づいて各交差点の車両用信号機SCiと歩行者用信号機SWiとを制御し、パケットを形成している車両を効率的に走行させるものである。
パケット交通管制制御装置100は、各走行方向における交通量に応じて最適な走行速度を決定する標準走行速度決定手段102と、車両検知手段CSiにより道路上の車両が検出されたときに、所定の車間距離以内で連なっている車列を検出する車列検出手段104と、車列検出手段により検出された車列が、所定の車列長と所定の車列間距離を有するパケットを形成するように、走行速度指示機VIiに速度指示を与えるパケット形成制御手段106と、パケットが形成された車両に対して、次の交差点における通過時刻を、各方向からのパケットの通過時刻を調整して決定し、決定された通過時刻に次の交差点を通過できるように、走行速度指示機VIiにより速度指示を与えるパケット走行制御手段108と、道路上に配備された各走行速度指示機VIiに対して、指定された速度指示を表示させる速度指示機制御手段110と、各交差点に設けられた歩行者検知センサWSiからの情報により各横断方向における所定量の歩行者の存在を検出する歩行者把握手段112と、パケット走行制御手段108において決定された各交差点のパケットの通過時刻と、歩行者把握手段112による各交差点における歩行者の状況とから、車両用信号機SCiと歩行者用信号機SWiとを制御する信号機制御手段114とを備える。
また、パケット交通官制制御装置100は、上記制御を行うために、標準走行速度決定手段102により決定された各走行方向における標準走行速度が登録される標準走行速度テーブルと、各車両検知センサCSi毎に、パケット形成制御手段106において検出されたパケットの検出時刻と当該パケットに対する指示速度が登録されるパケット検出テーブルと、各交差点毎に、各方向からのパケットの通過時刻を申告して調整するための交差点通過時刻申告テーブルとを含むパケット交通管制制御データベースを備えている。
図2に本願発明の一実施形態に係るパケット交通管制システムの道路上の機器配置を示す。図に示すように、道路の各走行方向に沿って、車両検知センサCSE1−CSE6、CSW1−CSW6、CSS1−CSS6、CSN1−CSN6と、走行速度指示機VIE1−VIE6、VIW1−VIW6、VIS1−VIS6、VIN1−VIN6とを備え、パケット交通管制制御装置100により、各車両検知センサCSiにより検知された車両に対して対応する走行速度指示機VIiにより走行速度が指示される。
また、各交差点には、パケット交通管制制御装置100により制御される車両用信号機SCE、SCW、SCS、SCNと、歩行者用信号機SWES、SWEN、SWWS、SWWN、SWSE、SWSW、SWNE、SWNWと、交差点を横断する各方向の歩行者を検知する歩行者検知センサWSES、WSEN、WSWS、WSWN、WSSE、WSSW、WSNE、WSNWとを備える。
図2では、各交差点の前後に3つの車両検知センサCSiとそれと対応する走行速度指示機VIiとが配備された場合を例示したが、配備する車両検知センサと走行速度指示機の数は任意である。
図3にパケット交通管制制御装置のデータベース120に設けられたパケット検出テーブルの例を示す。パケット検出テーブルは、各パケットの方向別に設けられ、各方向の道路に設けられた車両検知センサ毎に、車列検出手段104によりパケットが検出されたときに、当該パケットを検出した検出時刻、当該パケットの車列長、当該パケットに対してパケット走行制御手段108により指定された指示速度が登録される。
図4にパケット交通管制制御装置のデータベース120に設けられた交差点通過時刻申告テーブルの例を示す。交差点通過時刻申告テーブルは、各交差点毎に設けられ、車列検出手段104によりパケットが検出されたときに、当該検出されたパケットが当該交差点を通過する時刻が予測されて各方向別に申告通過時刻として設定され、各方向からのパケットの申告通過時刻を調整して実際に交差点を通過させる確定通過時刻を決定することを目的とするものである。
尚、図4においては、各方向からのパケットの通過時刻を調整して交差点の信号機をどのように制御するかも同時に把握できるように、交差点通過時刻申告テーブルとともに、確定通過時刻に基づいて各信号機をどのように点灯させるかを示す信号機制御テーブルを併記している。
交差点通過時刻申告テーブルに基づいて、各方向からのパケットについて申告された通過時刻をどのように調整して通過時刻を確定させるかや、確定された通過時刻に基づいてどのように信号機を制御するかについては後述する。
図5にパケット交通管制制御装置100においてパケット形成制御手段106として実行されるパケット形成制御処理S100の処理手順を示す。
図に示すように、パケット形成制御処理S100は、最初に標準走行速度決定手段102として実行される標準走行速度決定処理を行う(S102)。
標準走行速度決定処理は、一定の区域ごとに方向別に交通量を計測し、その結果に基づいて各方向の標準走行速度を決定し、パケット交通管制制御データベース102の標準走行速度テーブルに登録する処理を行うものである。これは、例えば、各方向の車両検知センサにより検知された所定時間当たりの車両数の平均値を求め、交通量と標準走行速度の関係が定義された標準走行速度テーブルを参照して各方向の標準走行速度を決定するようにしてもよく、所定の演算式によって標準走行速度を決定するようにしてもよい。また、別に設けた交通量計測手段により計測された交通量から標準走行速度を決定するようにしてもよく、人為的に標準走行速度を設定するようにしてもよい。
次に、車両検知センサCSiからの映像信号に対して連続的に画像処理を行い、道路上の車両検知位置に対応する画面上の所定位置に車両が検知されたら(S104)、車列検出手段104として実行される車列検出処理を行う(S106)。
差列検出処理は、画面上の所定位置に車両が検知されたときの画像を更に画像処理し、検出された車両から一定の車間距離以内で連なって形成されている車列の長さを求める。車列の長さは、画像処理により求められた画面上の車列の長さから当該車両検知センサの空間的配置に基づいて道路上の長さに変換する。
尚、この実施形態では、車両検知センサCSiのテレビカメラは、所定のパケット長を超える長さの車列を検知できる画角を有していれば足り、テレビカメラの画角を越えて車列が形成されている場合は便宜上テレビカメラの画角一杯の車列であったものとして取り扱う。
車列検出処理により所定長以上の車列が検出されたら(S108)、先頭から所定長までの車両はパケットが形成されていると判断されるので、パケット走行制御手段108として実行されるパケット走行制御処理を行う(S110)。
パケット走行制御処理の詳細については後述する。
次に、所定長以上の車列が検出された場合において、所定長を超える一定範囲の後続車両に対して次の車両検知センサで所定の車列間距離が形成されるように減速指示を出す(S112)。
後続車両に対して指示する速度vdは、先行するパケットに対して指示されている速度をvs、次の車両検知センサまでの距離をdc、形成する車列間距離をlgとすると、次式により求められる。
vd=(dc/(dc+lg))*vs
上記処理を、所定時間が経過するまでS104より繰り返し、所定時間が経過したら(S118)、S102に戻る。ここで、所定時間とは、交通量の変化に応じて標準走行速度を再設定する周期である。
S108において、所定長以上の車列が検出されなかった場合は、当該車両に対して標準走行速度で走行するように速度指示を出し、一定範囲の後続車両に対して次の車列検知センサで先行する車列に追いつくように加速指示を出し(S116)、S118に進む。
後続車両に対して指示する速度vaは、先行するパケットに対して指示されている速度をvs、次の車両検知センサまでの距離をdc、先行する車列の後尾との車間距離をldとすると、次式により求められる。
va=(dc/(dc−ld))*vs
ここで、加速指示として与えることができるのは最大で法定速度までであり、これを超える場合は加速指示は行わない。
図6および図7にパケット交通管制制御装置100においてパケット走行制御手段108として実行されるパケット走行制御処理S200の処理手順を示す。このパケット走行制御処理S200は、交差点の信号機がパケット交通管制制御装置100における信号機制御手段114によって可変制御される場合に実行されるものである。
図に示すように、最初に検出されたパケットの検出時刻をパケット検出テーブルに登録し(S202)、当該検出されたパケットを手前の車両検知センサにおいて登録されているパケットと照合する(S204)。これは、手前の車両検知センサにおいて登録されている各パケットについて、その検出時刻と指定速度および手前の車両検知センサから本車両検知センサまでの距離とから本車両検知センサに到達する予想到達時刻を求め、本車両検知センサにおいて検出されたパケットの検知時刻と照合する。
本車両検知センサにおいて検出されたパケットの検知時刻がいずれかの既登録パケットの予想到達時刻に対して所定範囲にある場合に、本車両検知センサにおいて検出されたパケットは既登録パケットと対応すると判断し(S206)、S254に進む。
S206において、本車両検知センサにおいて検出されたパケットが既登録パケットと対応しないと判断された場合には、当該検出されたパケットに対する指定速度の初期値を標準走行速度とし(S208)、当該検出されたパケットが標準走行速度で走行した場合に次の交差点を通過する予測通過時刻を演算し、次の交差点の交差点通過時刻申告テーブルの申告通過時刻に設定する(S210)。
ここで、交差点を通過する通過時刻とは、パケットが指定された速度で交差点を通過する際に、先頭が交差点に到達した時刻から後尾が交差点を抜ける時刻までを意味し、当該パケットが検出された車両検知センサから交差点までの距離と、指定された走行速度と、検出されたパケットの車列長とに基づいて求められる。尚、交差点を通過する予測通過時刻は、パケットを構成する車両の走行速度の変動等を考慮して所定の余裕が設けられる。
次に、当該交差点通過時刻申告テーブルに当該検出されたパケットと直交する方向のパケットの通過時刻が登録されているか否かを確認し、当該検出されたパケットの申告通過時刻とオーバーラップする直交方向のパケットの確定通過時刻が登録されている場合は(S212)、当該直交方向のパケットの確定通過時刻とオーバーラップしないように当該検出されたパケットの通過時刻を決定して、交差点通過時刻申告テーブルの確定通過時刻に登録し(S214)、当該検出されたパケットを当該確定通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を演算して当該検出されたパケットを構成する車両に対して速度指示を出し(S216)、当該速度指示をパケット検出テーブルに登録する(S218)。
上記通過時刻の修正処理により、他の直交方向のパケットの確定通過時刻とのオーバーラップが発生する場合は(S220)、後続オーバーラップ解消処理によりすべての直交方向の確定通過時刻とのオーバーラップが解消するまで確定通過時刻の修正処理を行い(S222)、パケット走行制御処理を終了する。
尚、上記直交方向のパケットとオーバーラップしないように通過時刻を決定する際に、一定時間の空白時間を設けるようにし、当該パケットに右折車両が含まれる場合にこれらの車両が右折できる時間を確保するようにした。
S212において、オーバーラップする直交方向のパケットがなかった場合は、当該検出されたパケットと対向する方向のパケットの通過時刻が登録されているか否かを確認し、当該検出されたパケットの申告通過時刻とオーバーラップする対向方向のパケットの確定通過時刻が登録されている場合は(S230)、当該検出されたパケットに対して可能な範囲の加減速指示を出すことで、当該対向方向のパケットの確定通過時刻とより長くオーバーラップするように当該検出されたパケットの通過時刻を決定して、交差点通過時刻申告テーブルの確定通過時刻に登録し(S232)、当該検出されたパケットを当該確定通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を演算して当該検出されたパケットを構成する車両に対して速度指示を出し(S234)、当該速度指示をパケット検出テーブルに登録し(S236)、パケット走行制御処理を終了する。
S230において、オーバーラップする対向方向のパケットも存在しなかった場合は、当該検出されたパケットの申告通過時刻を確定通過時刻に登録し(S240)、当該検出されたパケットを構成する車両に対して標準走行速度の速度指示を出し(S242)、当該速度指示をパケット検出テーブルに登録し(S244)、パケット走行制御処理を終了する。
S206において、当該検出されたパケットがパケット検出テーブルに登録されている既登録パケットと対応すると判断された場合は、交差点通過時刻申告テーブルに登録されている対応パケットの確定通過時刻を取り出し(S254)、当該検出されたパケットに対して可能な範囲の加減速指示を出すことで当該検出されたパケットが当該登録されている確定通過時刻に当該交差点を通過可能であるかを判断し、当該検出されたパケットが当該確定通過時刻に当該交差点を通過可能である場合は(S256)、当該検出されたパケットを当該確定通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を演算して当該検出されたパケットを構成する車両に対して速度指示を出し(S258)、当該速度指示をパケット検出テーブルに登録し(S260)、パケット走行制御処理を終了する。
S256において、当該検出されたパケットが当該確定通過時刻に当該交差点を通過できないと判断された場合は、交差点通過時刻申告テーブルに登録されている対応パケットの確定通過時刻を可能な範囲で修正し(S270)、当該検出されたパケットを当該修正された確定通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を演算して当該検出されたパケットを構成する車両に対して速度指示を出し(S272)、当該速度指示をパケット検出テーブルに登録する(S274)。
上記パケット通過時刻の修正処理により、後続する他の直交方向のパケットの確定通過時刻とのオーバーラップが発生する場合は(S276)、後続オーバーラップ解消処理によりすべての直交方向の確定通過時刻とのオーバーラップが解消するまで確定通過時刻の修正処理を行い(S278)、パケット走行制御処理を終了する。
図8にパケット交通管制制御装置100における信号機制御手段114として実行される信号機制御ロジックの例を示す。
信号機制御ロジックは、各交差点の交差点通過時刻申告テーブルに車両用信号機と同一方向のパケットが登録されている場合において、当該同一方向のパケットの確定通過時刻に、当該車両信号機に直進可表示を行い(R130)、当該同一方向のパケットの確定通過時刻のうち、対向方向のパケットの確定通過時刻でなく、当該車両用信号機と同一方向右折側の歩行者用信号機が赤表示のときに、当該車両用信号機に右折可表示を行い(R132)、当該同一方向のパケットの確定通過時刻のうち、当該車両用信号機と同一方向左折側の歩行者用信号機が赤表示のときに、当該車両用信号機に左折可表示を行い(R134)、当該同一方向のパケットの確定通過時刻のうち、歩行者検知センサにより当該車両用信号機と同一方向右折側の歩行者が検出されているときに、当該車両用信号機と同一方向右折側の歩行者用信号機を青表示とし(R136)、当該同一方向のパケットの確定通過時刻のうち、歩行者検知センサにより当該車両用信号機と同一方向左折側の歩行者が検出されているときに、当該車両用信号機と同一方向左折側の歩行者用信号機を青表示とする(R140)。
ここで、R136、R140に入力される歩行者検知時間は、歩行者検知センサにより歩行者が検知されてから、それらの歩行者が交差点を横断するに要する所定時間経過後までの時間を意味する。これは、歩行者が交差点をわたり終えるまで歩行者用信号機を青信号とするためであるが、当該所定時間の間は青表示を点滅表示とするようにしてもよい。
また、R140に入力される当該方向パケットの確定通過時刻は、当該パケットの確定通過時刻の開始時刻から終了時刻の一定時刻前までの時間を意味する。これは、当該パケットに左折車両が含まれる場合にこれらの車両が左折できる時間を確保するためである。
以上のロジックにより、各交差点において、各方向からのパケットの通過時刻と各交差点において検出される歩行者の状況から、車両用信号機と歩行者用信号機とが適切に制御される。
尚、上記信号機制御ロジックは、本願発明における信号機制御手段の基本的な概念を示したものであり、実際には様々な交通状況に応じた制御が行われるが、ここでは詳細説明は省略する。
以上のようなパケット走行制御処理と信号機制御ロジックにより、各交差点において各方向からのパケットの申告通過時刻がどのように調整され、修正された確定通過時刻に基づいて各交差点の信号機がどのように制御させるかを、図4に例示している。
最初に、東行パケットの通過時刻が申告され(1)、このときオーバーラップするパケットの登録がないので、当該申告通過時刻が確定通過時刻になる。次に、西行パケットに通過時刻が申告され(2)、このとき対向する東行パケットの登録とオーバーラップするので、できる限りオーバーラップが長くなるように可能な範囲で加速指示が出されて確定通過時刻が登録される。次に、北行パケットの通過時刻が申告され(3)、このとき直交する西行パケットの登録とオーバーラップするので、オーバーラップしないように減速指示が出されて確定通過時刻が登録される。次に、南行パケットの通過時刻が申告され(4)、同様に直交する西行パケットの登録とオーバーラップするので、オーバーラップしないように減速指示が出されて確定通過時刻が登録される。次に、東行パケットの通過時刻が申告され(5)、このとき直交する南行パケットおよび北行パケットの登録とオーバーラップするので、オーバーラップしないように減速指示が出されて確定通過時刻が登録される。次に、西行パケットの通過時刻が申告され(6)、このとき対向する東行パケットの登録とオーバーラップするので、できる限りオーバーラップが長くなるように可能な範囲で加速指示が出されて確定通過時刻が登録される。次に、東行パケットの通過時刻が申告され(7)、このときオーバーラップするパケットの登録がないので、当該申告通過時刻が確定通過時刻になる。次に、南行パケットの通過時刻が申告され(8)、このとき直交する東行パケットの登録とオーバーラップするので、オーバーラップしないように減速指示が出されて確定通過時刻が登録される。次に、北行パケットの通過時刻が申告され(9)、このとき直交する東行パケットの登録とオーバーラップするので、オーバーラップしないように減速指示が出されて確定通過時刻が登録される。次に、西行パケットの通過時刻が申告されると(10)、このとき直交する南行パケットおよび北行パケットの登録とオーバーラップするとともに、対向する東行パケットの登録とオーバーラップするが、加速指示を行なっても直交する南行パケットおよび北行パケットの登録とのオーバーラップを解消できないので、直交方向のパケットの登録とオーバーラップしないように減速指示が出され確定通過時刻が登録される。次に、東行パケットの通過時刻が申告され(11)、このとき対向する西行パケットの登録とオーバーラップするので、できる限りオーバーラップが長くなるように減速指示が出されて確定通過時刻が登録される。
尚、手前の車両検知センサにおいて検知された既登録パケットに対応するパケットが検出されたときの確定通過時刻の修正処理は、図面上で表すと煩雑となるため、図4においては例示を省略している。
また、信号機の制御は、上記により確定された各方向からのパケットの確定通過時刻に基づいて、次の通り行なわれる。
東行車両信号機は、東行パケットの確定通過時刻に直進可が表示され、東行パケットの確定通過時刻のうち、西行パケットの確定通過時刻でなく、東西方向南側歩行者信号が通行可でないときに右折可が表示され、東行パケットの確定通過時刻のうち、東西方向北側歩行者信号が通行可でないときに左折可が表示される。
西行車両信号機は、西行パケットの確定通過時刻に直進可が表示され、西行パケットの確定通過時刻のうち、東行パケットの確定通過時刻でなく、東西方向北側歩行者信号が通行可でないときに右折可が表示され、西行パケットの確定通過時刻のうち、東西方向南側歩行者信号が通行可でないときに左折可が表示される。
南行車両信号機は、南行パケットの確定通過時刻に直進可が表示され、南行パケットの確定通過時刻のうち、北行パケットの確定通過時刻でなく、南北方向東側歩行者信号が通行可でないときに右折可が表示され、南行パケットの確定通過時刻のうち、南北方向西側歩行者信号が通行可でないときに左折可が表示される。
北行車両信号機は、北行パケットの確定通過時刻に直進可が表示され、北行パケットの確定通過時刻のうち、南行パケットの確定通過時刻でなく、南北方向西側歩行者信号が通行可でないときに右折可が表示され、北行パケットの確定通過時刻のうち、南北方向東側歩行者信号が通行可でないときに左折可が表示される。
東西方向南側歩行者信号機は、東西歩行南側歩行者が検知されており、東行パケットまたは西行パケットの確定通過時刻のときに、青表示がなされる。
東西方向北側歩行者信号機は、東西歩行北側歩行者が検知されており、東行パケットまたは西行パケットの確定通過時刻のときに、青表示がなされる。
南北方向東側歩行者信号機は、南北歩行東側歩行者が検知されており、南行パケットまたは北行パケットの確定通過時刻のときに、青表示がなされる。
南北方向西側歩行者信号機は、南北歩行西側歩行者が検知されており、南行パケットまたは北行パケットの確定通過時刻のときに、青表示がなされる。
上記実施形態では、信号機制御ロジックにおいて、歩行者検知センサからの情報に基づいて当該方向の横断待ちの歩行者が所定量以上存在することが検出されたときに歩行者用信号機を制御するものとして説明したが、歩行者把握手段において歩行者の概算数量を求め、これに基づいて歩行者信号機を青信号とする時間を変化させる機能を設けてもよい。
また、上記実施形態では、各交差点における歩行者の検知は、歩行者検知センサにより行うものとして説明したが、各横断方向別に横断ボタンを設け、横断ボタンが押されたときに歩行者の存在が検知されたものとして処理するようにしてもよい。
上記実施形態では、各交差点の信号機はパケットを形成して走行する車両に合わせて制御されるため、歩行者用信号機の点灯周期も不規則となり、歩行者は、横断可能となるまでにどれくらい待てばよいかや、どれくらいの時間で横断しなければならないかを予測することができないという問題がある。
そこで、歩行者用信号機において、単に青表示や赤表示を行うだけでなく、歩行者用信号機が赤表示のときに「あとX秒で横断できます」等の横断待時間表示を行ったり、歩行者用信号機が青表示のときに「あとY秒で横断して下さい」等の横断残り時間表示を行うデジタル表示機能を設けてもよい。
このようなデジタル表示機能は、信号機制御手段において、交差点通過時刻申告テーブルに登録された各方向からのパケットの確定通過時刻に基づいて歩行者用信号機の表示を制御する際に、次に青表示となる予定時刻や現在の青表示の終了時刻を取得し、現在の時刻から取得された時刻までの差をデジタル表示することで容易に実現できる。
このようなデジタル表示を行うことで、歩行者は次に横断可能となるまでにどれくらい待ち合わせればよいかやどのくらいの時間で横断すればよいかを把握でき、歩行者にイライラや戸惑いを与えることを防止できる。
上記実施形態の信号機制御ロジックは、歩行者が横断する交差点を対象としたものであるが、歩行者の横断がない交差点においては、当該同一方向のパケットの確定通過時刻に、当該車両信号機に直進可表示を行い、当該同一方向のパケットの確定通過時刻のうち、対向方向のパケットの確定通過時刻でないときに、当該車両用信号機に右折可表示を行うようにすればよい。
上記実施形態では、パケット走行制御処理において、所定の車列長を有しない車両は交差点を通過する時刻の調整が行われないので、基本的には次の交差点で停止させられることになるが、所定の車列長を有しない車列であっても、当該車両が交差点を通過する時刻において、直交方向のパケットの確定通過時刻が登録されていない場合に、当該車両を通過させるように車両用信号機を制御するようにしてもよい。
また、パケット走行制御処理において、交差点において一定時間以上停車させられている車両が検知されたときに、当該交差点通過時刻申告テーブルに当該車両と同一方向のパケットの確定通過時刻を便宜上登録して当該車両が当該交差点を通過できるように制御してもよい。
上記実施形態では、歩行者は横断しようとする方向と同一方向のパケットの通過時刻においてしか交差点を横断できないので、同一方向のパケットがない場合には歩行者は当該交差点でいつまでも待たされることになるが、歩行者検知センサにより検知された歩行者が横断しようとする方向と直交する方向のパケットの確定通過時刻が登録されていない場合に、当該歩行者が当該交差点を横断できるように歩行者用信号機を制御するようにしてもよい。
また、パケット走行制御処理において、歩行者検知センサにより歩行者が検知されてから一定時間が経過した場合に、当該検出された歩行者が当該交差点を横断できるように、当該交差点通過時刻申告テーブルに当該歩行者と同一方向のパケットの確定通過時刻を便宜上登録して当該歩行者が当該交差点を横断できるように制御してもよい。
上記実施形態では、パケット形成制御処理において、所定長の以上のパケットが検出されたときにパケット走行制御処理が起動されるようにし、パケットを形成する処理と形成されたパケットを検出する処理を兼用させるようにしたが、パケット走行制御処理において、パケット形成制御処理とは独立にパケットを検出する処理を設けるようにしてもよいことは言うまでもない。
上記実施形態では、パケット形成制御処理において、所定長以上の車列が形成されていない場合に、当該車両に対して標準走行速度が指示されるものとして説明したが、所定長以上の車列を形成していない車両は自由に走行させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、パケット形成制御処理において、所定長以上の車列が形成されていない場合に、一定範囲の後続車両に対して次に信号で前方の車列に追いつくように加速指示を与えるものとしたが、先行する車列はパケットが形成されるまでは交差点の優先通過処理が行われず、信号機で停止させられて後続車両を吸収してパケットを生成する可能性があるので、加速指示は必ずしも行う必要はなく、省略してもよい。
また、上記実施形態では、パケット形成制御処理において、所定長以上の車両が検知された場合に、所定長を超える車両に対して次の車両検知センサにおいて前方の車列との間で所定の車列間距離が形成されるように減速指示を行なうものとしたが、必ずしも次の車両検知センサで所定の車列間距離が形成される必要はなく、各車両検知手段において車列長とともに車列間距離を計測する機能を設け、徐々に所定の車列長と車列間距離が形成されるように速度指示を出すようにしてもよい。
上記実施形態では、パケット走行制御処理において、交差点通過時刻申告テーブルに申告通過時刻を設定し、他のパケットの通過時刻との調整を行なうものとして説明したが、申告通過時刻は説明の便宜上設けたものであり、登録を行なうパケットの通過時刻を直接登録されている他のパケットの通過時刻と比較してパケットの通過時刻を調整するようにしてもよいことは言うまでもない。
また、上記実施形態では、パケット走行制御処理において、各車両検知センサにおいてパケットが検出されたときに登録されるパケット検出テーブルを備え、パケットが検出されたときに手前の車両検知センサで検出されたパケットとの対応を判断し、交差点通過時刻申告テーブルに新規にパケットを登録するか、既登録のパケットについて通過時刻の修正を行うか決定するようにしたが、既登録のパケットの対応をとるために必ずしもパケット検出テーブルを設ける必要はなく、例えば交差点通過時刻申告テーブルにおいて、パケットの通過時刻を登録する際に、当該パケットを検出した車両検知センサと検出時刻と当該パケットに対して指定された指示速度を合せて登録するようにしてもよい。
上記実施形態では、手前の車両検知センサにおいて検出されたパケットが次の車両検知センサにおいて消滅していた場合の対応については記載を省略したが、パケット検出テーブルの手前の車両検知センサにおいて登録されたパケットの検出時刻と指定された指示速度から次の車両検知センサへの到達時刻を演算し、次の車両検知センサにおいて当該到達時刻から所定の時間内にパケットが検出されない場合には当該パケットは消滅したものとして交差点通過時刻申告テーブルから当該消滅したパケットの確定通過時刻を削除する処理を行うようにすればよい。
上記実施形態では、パケットの通過時刻でなくかつ歩行者も検出されていないときに、各信号機にどのような表示をさせるかについて規定していないが、待機状態では車両用信号機および歩行者用信号機の表示を全面赤信号とし、パケットの通過時刻となったときや歩行者が検知されたときに青信号に変化させることが望ましいと考えられる。
これは、待機状態のときに青信号としていると、パケットを形成していない車両が交差点に進入しようとしたときに、パケットの通過や歩行者の検知によって急停止させられる場合があると考えられ、また車両や歩行者が無理に交差点を通過しようとして事故を起こす恐れがあると考えられるからである。
上記実施形態では、各方向からのパケットが交差点を通過する時刻を調整したうえで、それに合せて各交差点の信号機を可変制御するものとして説明したが、各交差点の信号機は固定の周期で制御されるものであってもよい。
図9に本願発明の他の実施形態として、信号機が固定制御の場合のパケット走行制御処理S300の処理手順を示す。
信号機が固定制御の場合のパケット走行制御処理S300は、最初に、当該検出されたパケットが標準走行速度で走行したときに次の交差点に到達する到達時刻を演算し(S302)、当該到達時刻における当該交差点の当該走行方向の車両用信号機が赤である場合は(S304)、当該検出されたパケットの先頭が当該信号機の次に青になる時刻に到達するように速度指示を出し(S306)、当該到達時刻における当該交差点の当該走行方向の車両用信号機が青である場合は、当該検出されたパケットの後尾が当該信号機の青の間に通過できるように速度指示を出し(S308)、パケット走行制御処理を終了する。
これにより、交差点の信号機が固定制御の場合でも、形成されたパケットが可能な範囲で効率よく交差点を通過できるように速度指示が与えられるので、ドライバーに対して速度指示を守ることへのインセンティブが働き、自然渋滞の発生が抑制される。
上記実施形態では、道路が片側1車線である場合を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、片側に複数車線を有する道路においても適用できる。その場合には、例えば、特定の車線について車両検知センサと走行速度指示機を設けてパケット形成制御とパケット走行制御を行い、その他の車線はフリー走行させるようにしてもよく、それぞれの車線について独立に車両検知センサーと走行速度指示機を設けてパケット形成制御とパケット走行制御を行うようにしてもよい。また、車両検知センサにより複数の車線の車両全体で形成される車列を検知し、速度指示機により複数の車線の車両に対して一括して速度指示を与え、全体として所定の車列長と所定の車列間距離を有するパケットを形成しながら走行をさせるように誘導してもよい。
上記実施形態では、走行速度指示機は道路に沿って配備されるものとして説明したが、道路に沿って設けられたビーコンから道路上の車両に対して指定走行速度を直接送信し、各車両に設けられたカーナビゲーション装置等に表示させるようにしてもよく、当該ビーコンから受信された指定走行速度に基づいて、各車両の走行速度が自動的に制御されるようにしたものでもよい。
また、道路上の各車両から方向指示機の指示情報を取得し、交差点を通過しようとする各車両から取得された方向指示機の指示情報に基づいて信号機の制御を行う機能を設けてもよい。
また、道路上の各車両から方向指示機の指示情報を取得し、当該進行方向における交通量に基づいて、迂回路の情報を生成し、各車両のカーナビゲーション装置等に表示させるようにしてもよい。
また、各車両のカーナビゲーション装置に予め経路情報が登録されている場合には、その情報を取得し、それに基づいて交差点の通過時刻の調整を行うようにしてもよい。これにより、方向転換した先の交差点での通過時刻の調整を予め行うことが可能となるので、より効率的にパケットの走行を制御することが可能となる。
また、各車両のカーナビゲーション装置に予め登録された目的地に対して、経路別に通過する予定の交差点の直交方向のパケットの確定通過時刻を参照し、最も効率よく通過できる経路を当該カーナビゲーション装置から提供させるようにしてもよい。
このように、各車両のカーナビゲーション装置と本願発明のパケット交通管制システムをリンクさせることにより、より効率的な交通管制システムを構築することができる。
上記実施形態では、救急車や消防車等の緊急自動車が通過する場合の取り扱いについての説明は省略したが、パケット交通管制制御装置に、緊急自動車の目的地や経路等の走行情報を取得する緊急自動車走行情報取得手段を設け、これにより取得された緊急自動車の走行情報に基づいて経路上の各交差点について、交差点通過時刻申告テーブルに緊急自動車が所定速度で走行したときに交差点を通過する予定時刻を登録し、登録された緊急自動車の通過時刻とオーバーラップする既登録のパケットの確定通過時刻を修正する処理を付加するようにしてもよい。
緊急自動車は、基本的には車両用信号機の表示の如何に拘らず交差点を通過できるので、走行経路上の交差点の信号機を制御しなくても走行でき、緊急自動車の通過により生じたパケット走行の乱れは、その後のパケット形成制御処理によって自律的に回復すると考えられる。しかしながら、上記のように、緊急自動車が通過する予定の交差点について交差点通過時刻申告テーブルに通過時刻を登録し、既登録のパケットの通過時刻の調節を行うことで、緊急自動車の走行がよりスムーズとなり、パケットを形成して走行している車両への影響を最小限に抑えることができる。
以上のように、本願発明によれば、道路上の車両に対して速度指示を出すことで所定の車列長と所定の車列間距離を有するパケットを形成しながら走行させ、無用な発進・停止や加速・減速を減少させることで、燃費の向上・環境汚染の抑制・騒音の低減化を図るとともに、自然渋滞の発生を抑制し、イライラ運転等に伴う交通事故の発生を予防することのできる交通管制システムが提供される。
尚、本願発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本願発明の効果を奏する限り、実施形態で述べた構成要素を適宜入れ替えたり、新たな構成要素を追加したり、一部の構成要素を削除したりしてもよいことはいうまでもない。

Claims (10)

  1. 道路に沿って配備され、道路上の車両を検知する車両検知手段と、
    道路に沿って配備され、道路上の車両に対して走行速度を指示する走行速度指示手段と、
    前記車両検知手段により検知された車両について、所定の車間距離以下で連なっている車列を検出する車列検出手段と、
    前記車列検出手段により検出される車列が所定の車列長と所定の車列間距離を有する車列(以下、「パケット」という)を形成するように、前記走行速度指示手段により前記道路上の車両に対して走行速度を指示するパケット形成制御手段とを備えたことを特徴とする、パケット交通管制システム。
  2. 前記車両検知手段により検知された所定時間当たりの車両数に基づいて各走行方向の標準走行速度を設定する標準走行速度設定手段を備え、
    前記パケット形成制御手段は、前記車両検知手段により車両が検知された際に、前記車列検出手段により所定長以上の車列が検出された場合に、前記走行速度指示手段により所定の車列長までの車両に対して初期走行速度として前記設定された当該走行方向の標準走行速度を指示する機能と、所定の車列長を超える後続車両に対して前方の車列と所定の車列間距離が形成されるように減速指示を行う機能とを有するものである、請求項1に記載のパケット交通管制システム。
  3. 前記所定の車列間距離が形成されるように減速指示を行う機能は、当該所定の車列長を超える後続車両に対して、走行方向の次に配備された車両検知手段において所定の車列間距離が形成される走行速度を演算して指示するものである、請求項2に記載のパケット交通管制システム。
  4. 前記パケット形成制御手段は、前記車列検出手段により所定長以上の車列が検出されない場合に、前記走行速度指示手段により、一定範囲の後続車両に対して、走行方向の次に配備された車両検知手段において前方の車列に追いつく走行速度を演算して指示する機能を有する、請求項3に記載のパケット交通管制システム。
  5. 各交差点において各方向からのパケットが通過する時刻を申告する交差点通過時刻申告テーブルを備え、
    前記車列検出手段によりパケットが検出されたときに、当該パケットが前記標準走行速度で走行したときに次の交差点を通過する通過時刻を演算する機能と、
    当該交差点についての前記交差点通過時刻申告テーブルに、前記演算された通過時刻とオーバーラップするパケットが登録されていない場合に、前記演算された通過時刻を登録する機能と、
    当該交差点についての前記交差点通過時刻申告テーブルに、前記演算された通過時刻とオーバーラップする直交方向のパケットが登録されている場合に、前記演算された通過時刻を当該直交方向のパケットとオーバーラップしない通過時刻に修正して登録し、前記走行速度指示手段により当該パケットを構成する車両に対して、当該修正された通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を指示する機能と、
    当該交差点についての前記交差点通過時刻申告テーブルに、前記演算された通過時刻とオーバーラップする対向方向のパケットが登録されている場合に、前記演算された通過時刻を当該対向方向のパケットと可能な範囲で長くオーバーラップする通過時刻に修正して登録し、前記走行速度指示手段により当該パケットを構成する車両に対して、当該修正された通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を指示する機能とを有するパケット走行制御手段と、
    前記交差点通過時刻申告テーブルに登録された各方向からのパケットの通過時刻に基づき、各交差点における信号機を制御する信号機制御手段とを備えたことを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のパケット交通管制システム。
  6. 前記車列検出手段により検出されたパケットの少なくとも検出時刻と指示速度が登録されるパケット検出テーブルを備え、
    前記パケット走行制御手段は、前記車列検知手段により検出されたパケットの検出時刻が、前記パケット検出テーブルにおいて、当該パケットを検出した車両検知手段の走行方向の手前に配備された車両検知手段において登録されたいずれかのパケットの検出時刻と指示速度から演算される当該パケットを検出した車両検知手段への到達予想時刻に対して所定範囲にある場合に、当該到達予想時刻が所定範囲にあるパケットを対応パケットとして、前記交差点通過時刻申告テーブルから当該対応パケットについて登録されている通過時刻を取り出し、当該パケットが当該取り出された通過時刻に当該交差点を通過可能な場合には、前記走行速度指示手段により当該パケットを構成する車両に対して、当該取り出された通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を指示し、当該パケットが当該取り出された通過時刻に当該交差点を通過できない場合には、前記交差点通過時刻申告テーブルの通過時刻を可能な範囲で最も近い通過時刻に修正し、前記走行速度指示手段により当該パケットを構成する車両に対して、当該修正された通過時刻に当該交差点を通過させる走行速度を指示する機能を有することを特徴とする、請求項5に記載のパケット交通管制システム。
  7. 前記パケット走行制御手段は、前記交差点通過時刻申告テーブルの通過時刻の修正により、直交方向のパケットの通過時刻とのオーバーラップが発生することとなる場合に、当該直交方向のパケットの通過時刻をオーバーラップを生じない通過時刻に修正することを、新たな直交方向のパケットの通過時刻とのオーバーラップが発生しなくなるまで繰り返す機能を有することを特徴とする、請求項6に記載のパケット交通管制システム。
  8. 前記信号機制御手段は、前記交差点通過時刻申告テーブルに車両用信号機と同一方向のパケットの通過時刻が登録されている場合において、
    当該同一方向のパケットの通過時刻に当該車両用信号機に直進可表示を行う機能と、
    当該同一方向のパケットの通過時刻のうち、対向方向のパケットの通過時刻が登録されていないときに、当該車両用信号機に右折可表示を行う機能とを有することを特徴とする、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のパケット交通管制システム。
  9. 各交差点に配備され、交差点を横断する歩行者を検知する歩行者検知手段を備え、
    前記信号機制御手段は、前記交差点通過時刻申告テーブルに車両用信号機と同一方向のパケットの通過時刻が登録されている場合において、
    当該同一方向のパケットの通過時刻に当該車両用信号機に直進可表示を行う機能と、
    当該同一方向のパケットの通過時刻のうち、対向方向のパケットの通過時刻でなく、当該車両用信号機と同一方向右折側の歩行者用信号機が赤表示のときに、当該車両用信号機に右折可表示を行う機能と、
    当該同一方向のパケットの通過時刻のうち、当該車両用信号機と同一方向左折側の歩行者用信号機が赤表示のときに、当該車両用信号機に左折可表示を行う機能と、
    当該同一方向のパケットの通過時刻のうち、前記歩行者検知手段により同一方向右折側の歩行者が検出されているときに、当該者車両用信号機と同一方向右折側の歩行者用信号機を青表示とする機能と、
    当該同一方向のパケットの通過時刻のうち、前記歩行者検知手段により同一方向左折側の歩行者が検出されているときに、当該車両用信号機と同一方向左折側の歩行者用信号機を青表示とする機能とを有することを特徴とする、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のパケット交通管制システム。
  10. 前記車列検出手段によりパケットが検出されたときに、前記走行速度指示手段により、当該検出されたパケットを構成する車両に対して、次の交差点において青信号のときに通過できる走行速度を演算して指示する機能を有するパケット走行制御手段を備えたことを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のパケット交通管制システム。
JP2008516651A 2007-07-30 2007-11-06 パケット交通管制システム Expired - Fee Related JP4174556B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007196923 2007-07-30
JP2007196923 2007-07-30
PCT/JP2007/071518 WO2009016773A1 (ja) 2007-07-30 2007-11-06 パケット交通管制システム

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008209569A Division JP4955628B2 (ja) 2007-07-30 2008-08-18 パケット交通管制システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4174556B1 JP4174556B1 (ja) 2008-11-05
JPWO2009016773A1 true JPWO2009016773A1 (ja) 2010-10-14

Family

ID=40304018

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008516651A Expired - Fee Related JP4174556B1 (ja) 2007-07-30 2007-11-06 パケット交通管制システム
JP2008209569A Expired - Fee Related JP4955628B2 (ja) 2007-07-30 2008-08-18 パケット交通管制システム

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008209569A Expired - Fee Related JP4955628B2 (ja) 2007-07-30 2008-08-18 パケット交通管制システム

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20100191449A1 (ja)
EP (1) EP2175435A1 (ja)
JP (2) JP4174556B1 (ja)
KR (1) KR101136443B1 (ja)
CN (1) CN101816025A (ja)
AU (1) AU2007357227A1 (ja)
WO (1) WO2009016773A1 (ja)

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005039103A1 (de) * 2005-08-18 2007-03-01 Robert Bosch Gmbh Verfahren für die Erfassung eines Verkehrsraums
US10438483B2 (en) * 2008-10-27 2019-10-08 James Jacob Free Mobile “fast lane on warning” (FLOW) output readout and mobile-sequencer features for green light scheduling
US8386156B2 (en) * 2010-08-02 2013-02-26 Siemens Industry, Inc. System and method for lane-specific vehicle detection and control
JP6211927B2 (ja) * 2010-09-13 2017-10-11 トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ ポータブル処理装置、サーバ、これらにおける運転の提案を提供する方法、データ記録媒体
CN102024335B (zh) * 2010-12-24 2012-12-05 同济大学 服务于城市干线道路绿波控制的速度引导方法
WO2018039114A1 (en) 2016-08-22 2018-03-01 Peloton Technology, Inc. Systems for vehicular platooning and methods therefor
US10520581B2 (en) 2011-07-06 2019-12-31 Peloton Technology, Inc. Sensor fusion for autonomous or partially autonomous vehicle control
US9582006B2 (en) 2011-07-06 2017-02-28 Peloton Technology, Inc. Systems and methods for semi-autonomous convoying of vehicles
US20170242443A1 (en) 2015-11-02 2017-08-24 Peloton Technology, Inc. Gap measurement for vehicle convoying
CN103000035B (zh) * 2012-11-22 2015-02-25 北京交通大学 引导左转车辆通过交叉口的信息获取发布系统及方法
JP6133635B2 (ja) * 2013-03-11 2017-05-24 株式会社京三製作所 交通信号制御装置
US11294396B2 (en) 2013-03-15 2022-04-05 Peloton Technology, Inc. System and method for implementing pre-cognition braking and/or avoiding or mitigation risks among platooning vehicles
US20180210463A1 (en) * 2013-03-15 2018-07-26 Peloton Technology, Inc. System and method for implementing pre-cognition braking and/or avoiding or mitigation risks among platooning vehicles
KR101436422B1 (ko) 2013-10-10 2014-09-01 한국건설기술연구원 터널 구간특성을 고려한 가변속도 제어시스템 및 그 운영 방법
DE102014216269A1 (de) * 2014-08-15 2016-02-18 Continental Teves Ag & Co. Ohg Verfahren zum automatischen Regeln des Fahrverhaltens von Fahrzeugen an einer Wechsellichtzeichenanlage
JP6353745B2 (ja) * 2014-08-26 2018-07-04 株式会社京三製作所 交通信号制御装置
US9483937B2 (en) * 2014-10-16 2016-11-01 Paypal, Inc. Wireless beacon devices providing crosswalk management through communication device connections
US10328855B2 (en) 2015-03-18 2019-06-25 Uber Technologies, Inc. Methods and systems for providing alerts to a connected vehicle driver and/or a passenger via condition detection and wireless communications
US9610893B2 (en) * 2015-03-18 2017-04-04 Car1St Technologies, Llc Methods and systems for providing alerts to a driver of a vehicle via condition detection and wireless communications
CN105894825A (zh) * 2015-06-03 2016-08-24 杭州远眺科技有限公司 一种基于流量传感器的城市道路占有率的计算方法
CN106469507A (zh) * 2015-08-20 2017-03-01 上海宝康电子控制工程有限公司 基于实时交通流量数据的可自动调节动态绿波系统及方法
DE102016213013A1 (de) * 2016-07-15 2018-01-18 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Steuern eines Verkehrs zum Reduzieren einer Luftverschmutzung
JP6857859B2 (ja) * 2016-09-20 2021-04-14 パナソニックIpマネジメント株式会社 信号制御装置、信号制御システム、および信号制御方法
CN106384519B (zh) * 2016-11-22 2020-01-07 百度在线网络技术(北京)有限公司 交通灯控制方法及装置
US10360796B2 (en) * 2017-04-24 2019-07-23 Futurewei Technologies, Inc. Ticket-based traffic flow control at intersections for internet of vehicles
WO2019003341A1 (ja) * 2017-06-28 2019-01-03 住友電気工業株式会社 優先制御キャンセル装置、キャンセル方法、及びコンピュータプログラム
JP2017208141A (ja) * 2017-09-01 2017-11-24 株式会社京三製作所 横断歩道用信号システム
CN107358805A (zh) * 2017-09-11 2017-11-17 安徽实运信息科技有限责任公司 一种基于物联网的智能交通信号灯控制系统
JP7119653B2 (ja) * 2018-07-02 2022-08-17 株式会社デンソー 車両制御装置
US10762791B2 (en) 2018-10-29 2020-09-01 Peloton Technology, Inc. Systems and methods for managing communications between vehicles
US11427196B2 (en) 2019-04-15 2022-08-30 Peloton Technology, Inc. Systems and methods for managing tractor-trailers
US11127298B2 (en) * 2019-11-07 2021-09-21 Automotive Research & Testing Center Intersection speed deciding method and system thereof

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3187143B2 (ja) 1992-07-10 2001-07-11 株式会社東芝 道路交通流制御装置
JPH0793692A (ja) 1993-09-22 1995-04-07 Fujitsu Ten Ltd 道路交通情報通信システム
JPH08106596A (ja) * 1994-10-06 1996-04-23 Nippon Signal Co Ltd:The 交通信号制御方法
JP3818722B2 (ja) * 1997-03-21 2006-09-06 富士通テン株式会社 車両群形成制御装置
JP2916624B1 (ja) * 1998-05-25 1999-07-05 建設省土木研究所長 車の隊列分解方法及び装置
JP2002123894A (ja) * 2000-10-16 2002-04-26 Hitachi Ltd プローブカー制御方法及び装置並びにプローブカーを用いた交通制御システム
JP4541072B2 (ja) * 2004-08-30 2010-09-08 小糸工業株式会社 交通信号制御装置及びこれを用いた交通信号システム
JP4692091B2 (ja) * 2005-06-16 2011-06-01 トヨタ自動車株式会社 車両制御システム
JP2007140617A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Masahiro Watanabe 交通制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20100191449A1 (en) 2010-07-29
KR20100028640A (ko) 2010-03-12
WO2009016773A1 (ja) 2009-02-05
JP4174556B1 (ja) 2008-11-05
EP2175435A1 (en) 2010-04-14
KR101136443B1 (ko) 2012-04-19
JP2009054149A (ja) 2009-03-12
AU2007357227A1 (en) 2009-02-05
CN101816025A (zh) 2010-08-25
JP4955628B2 (ja) 2012-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4174556B1 (ja) パケット交通管制システム
JP5493780B2 (ja) 運転支援装置、運転支援方法及びそのプログラム
JP2007148849A (ja) 信号制御システム
JP2009015817A (ja) 交通信号制御システム、交通信号制御装置及び方法、並びに、交通指標算出装置
JP2012133760A (ja) 交通信号制御装置及び交通信号制御方法
CN106251655A (zh) 一种基于出口剩余容量约束的交叉口信号控制方法
US10991246B2 (en) Driving assistance system for vehicle
JP2010108460A (ja) 交差点走行支援システム、走行支援システム、および車載装置
JP5023818B2 (ja) 交通信号制御装置及び方法
JP5445371B2 (ja) 運転支援車載装置及び路車間通信システム
JP2004013199A (ja) 交通管制方法管制センタおよび車載通信機
JP2008097251A (ja) 渋滞予測装置、運転支援装置、及び運転支援システム
JP2008210066A (ja) 交差点無停止走行制御方法
KR101241516B1 (ko) 차량간 통신을 이용한 톨게이트 최적 통과 경로 안내 시스템
JP2011113503A (ja) 運転支援装置
JP7195205B2 (ja) 車両用運転支援装置
JP2011103050A (ja) 渋滞抑制システム
JP2012108664A (ja) 交通信号制御装置及び交通信号制御方法
JP5338948B2 (ja) 情報提供装置及び方法、コンピュータプログラム
JP2018112998A (ja) 運転支援装置
JP3859663B2 (ja) 運転支援方法およびシステム
JP2012160126A (ja) 情報処理装置、運転支援装置および車両制御装置
JP2020027416A (ja) 交差点通過制御システム
JP4111526B2 (ja) 交通制御システム
JP2007219659A (ja) 運転支援装置、運転支援方法および車両システム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080729

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080818

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130822

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees