JPWO2009008481A1 - 積層体、該積層体を用いたフラットケーブル及び電気配線用部材 - Google Patents
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Abstract
本発明は、(1)基材層、アンカーコート層、着色層、及び接着剤層を有する積層体、又は(2)基材層、アンカーコート層、及び接着剤層を有する積層体であって、アンカーコート層及び着色層に含まれる樹脂が、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分として含有し、積層体の−10℃での層間剥離強度が4.2N/cm以上である、接着性、対環境性に優れた積層体、その積層体を用いたフラットケーブル及び電気配線用部材である。
Description
本発明は積層体に関し、詳しくは電気・電子機器等の配線用部材に好適に用いられる積層体に関する。
フレキシブルフラットケーブルやテープ電線等の電気配線用部材は、OA機器等の電子機器の普及に伴い、複雑な機器内配線の配線作業の省力化や誤配線防止のため、広く用いられている。フラットケーブルは、通常、2枚の絶縁性の被覆層(2軸延伸PETフィルム等)の間に、難燃性接着剤層(ホットメルト型ポリエステル接着剤層等)と平型導体を挾み、熱融着又は熱圧着により一体化して形成されている。しかし、フラットケーブルの末端部がむき出しにされた状態では、強度が弱く、コネクターへの挿し抜きがうまくいかず、また接圧が不十分でコネクターとの導通が不安定となる。
そこで、コネクターに接続されるフラットケーブルの末端部補強のために、通常、フラットケーブルの末端部に、ホットメルト型ポリエステル接着剤を介して、厚手の2軸延伸PETフィルム基材等からなる補強板(支持体)が貼付されている。
この2軸延伸PETフィルム基材は、難接着性であるため、コロナ処理等の表面処理をしても十分な層間剥離強度を得ることがでない。したがって、2軸延伸PETフィルム基材と接着剤との層間剥離強度を向上させるため、アンカーコート層を用いることが多い。
このアンカーコート層には、従来から塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体が多用されていたが、焼却廃棄時に塩素ガスが発生するという環境対応上の問題があった。
そこで、コネクターに接続されるフラットケーブルの末端部補強のために、通常、フラットケーブルの末端部に、ホットメルト型ポリエステル接着剤を介して、厚手の2軸延伸PETフィルム基材等からなる補強板(支持体)が貼付されている。
この2軸延伸PETフィルム基材は、難接着性であるため、コロナ処理等の表面処理をしても十分な層間剥離強度を得ることがでない。したがって、2軸延伸PETフィルム基材と接着剤との層間剥離強度を向上させるため、アンカーコート層を用いることが多い。
このアンカーコート層には、従来から塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体が多用されていたが、焼却廃棄時に塩素ガスが発生するという環境対応上の問題があった。
そこで、焼却廃棄時に塩素ガスが発生しない樹脂を用いたフラットケ−ブル用被覆材が提案されている。
例えば、特許文献1には、基材と導体に密着する接着性樹脂層であって、該接着性樹脂層が、特定の分子量、融点、溶融粘度を有するポリエステル系共重合体を主成分とする溶融押し出し被膜からなるものであるフラットケ−ブル用被覆材が開示されている。
特許文献2には、フィルム状基材、アンカーコート層(AC層)及びヒートシール層(HS層)から構成される2枚のヒートシール性テープと、その間に挟持された導体とからなるフラットケーブルにおいて、AC層が、イソシアネート基等を有する多官能性化合物、Tgが20℃〜120℃のポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂からなり、HS層が、難燃フィラーとポリエステル樹脂とからなり、特定量の高分子可塑剤を含有する難燃性フラットケーブルが開示されている。
しかしながら、特許文献1及び2では、被覆材の接着強度とフラットケーブルの必要物性に対する十分な材料設計検討がなされていない。
特に、フラットケーブルは、常温で使用されるだけでなく、0℃近い環境下に晒されることも多々ある。従って、フラットケーブルのアンカーコート層や着色層の材料設計が不十分であると、機器への組み込み時等に基材界面の剥離が起こる等の問題が生じる。
例えば、特許文献1には、基材と導体に密着する接着性樹脂層であって、該接着性樹脂層が、特定の分子量、融点、溶融粘度を有するポリエステル系共重合体を主成分とする溶融押し出し被膜からなるものであるフラットケ−ブル用被覆材が開示されている。
特許文献2には、フィルム状基材、アンカーコート層(AC層)及びヒートシール層(HS層)から構成される2枚のヒートシール性テープと、その間に挟持された導体とからなるフラットケーブルにおいて、AC層が、イソシアネート基等を有する多官能性化合物、Tgが20℃〜120℃のポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂からなり、HS層が、難燃フィラーとポリエステル樹脂とからなり、特定量の高分子可塑剤を含有する難燃性フラットケーブルが開示されている。
しかしながら、特許文献1及び2では、被覆材の接着強度とフラットケーブルの必要物性に対する十分な材料設計検討がなされていない。
特に、フラットケーブルは、常温で使用されるだけでなく、0℃近い環境下に晒されることも多々ある。従って、フラットケーブルのアンカーコート層や着色層の材料設計が不十分であると、機器への組み込み時等に基材界面の剥離が起こる等の問題が生じる。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたものであり、非塩化ビニル系材料を用いて材料設計することにより対環境性を改善し、かつ層間剥離強度を向上させた積層体、その積層体を用いたフラットケーブル及び電気配線用部材を提供することを課題とする。なお、本発明でいう対環境性とは、地球環境への負荷を軽減する性質のことをいう。
本発明者らは、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分とする樹脂を用いることにより、層間剥離強度と対環境性を改善しうることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、次の(1)〜(4)を提供するものである。
(1)基材層、アンカーコート層、着色層、及び接着剤層を有する積層体であって、アンカーコート層及び着色層に含まれる樹脂が、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分として含有し、積層体の−10℃での層間剥離強度が4.2N/cm以上であることを特徴とする積層体。
(2)基材層、アンカーコート層、及び接着剤層を有する積層体であって、アンカーコート層に含まれる樹脂が、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分として含有し、積層体の−10℃での層間剥離強度が4.2N/cm以上であることを特徴とする積層体。
(3)前記(1)又は(2)の積層体を、末端部の補強板として貼り合わせて使用したことを特徴とするフラットケーブル。
(4)前記(1)又は(2)の積層体を含むことを特徴とする電気配線用部材。
(1)基材層、アンカーコート層、着色層、及び接着剤層を有する積層体であって、アンカーコート層及び着色層に含まれる樹脂が、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分として含有し、積層体の−10℃での層間剥離強度が4.2N/cm以上であることを特徴とする積層体。
(2)基材層、アンカーコート層、及び接着剤層を有する積層体であって、アンカーコート層に含まれる樹脂が、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分として含有し、積層体の−10℃での層間剥離強度が4.2N/cm以上であることを特徴とする積層体。
(3)前記(1)又は(2)の積層体を、末端部の補強板として貼り合わせて使用したことを特徴とするフラットケーブル。
(4)前記(1)又は(2)の積層体を含むことを特徴とする電気配線用部材。
本発明の積層体は低温での層間剥離強度が高く、塩素含有量が少ないため、対環境性が優れている。このため、電気用配線部材、特にフレキシブルフラットケーブルの補強板等の分野において好適に使用することができる。
(a)〜(g):積層体の層間
iv、v:接着剤層
iii、vi:着色層
ii、vii:アンカーコート層
i、viii:基材層
iv、v:接着剤層
iii、vi:着色層
ii、vii:アンカーコート層
i、viii:基材層
本発明の積層体は、(1)基材層、アンカーコート層、着色層、及び接着剤層を有する積層体、又は(2)基材層、アンカーコート層、及び接着剤層を有する積層体であって、アンカーコート層及び着色層に含まれる樹脂が、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分として含有し、積層体の−10℃での層間剥離強度が4.2N/cm以上であることを特徴とする。
本発明の積層体においては、各層の層間剥離強度が−10℃で4.2N/cm以上であり、好ましくは5N/cm以上であり、より好ましくは−10℃で8N/cm以上、更に好ましくは−10℃で10N/cm以上である。特に基材層とアンカーコート層の該層間剥離強度が4.2N/cm以上、好ましくは5N/cm以上、特に8N/cm以上であることが好ましい。また、層間剥離強度は大きいほど好ましいが、50N/cm以上あれば様々な用途に本発明の積層体を使用したとしても層間が剥離することがなく使用可能である。
積層体の層間剥離強度が−10℃で4.2N/cm以上である場合には、被着体と貼り合わされた積層体の輸送時等に、積層体、被着体層間が剥離するという問題が発生しない。また積層体をフラットケーブルの補強板として使用した場合に、積層体がフラットケーブルより剥がれるという問題が発生しない。
なお、本明細書における「層間剥離強度」とは、実施例に記載した180°剥離試験法による各層間剥離強度の最小値をいう。より具体的には、図1に示す評価用サンプルを用いて、図2に示すように評価用サンプル(試験片A及びB)を配置して180°剥離試験を行う場合、層間が(a)〜(g)の7つあるが、これらの7つの層間剥離強度のうちの最小値をいう。例えば、180°剥離試験法において、該最小値が5.5N/cmであったとすると、該積層体の層間剥離強度は5N/cm以上であることになる。
本発明の積層体においては、各層の層間剥離強度が−10℃で4.2N/cm以上であり、好ましくは5N/cm以上であり、より好ましくは−10℃で8N/cm以上、更に好ましくは−10℃で10N/cm以上である。特に基材層とアンカーコート層の該層間剥離強度が4.2N/cm以上、好ましくは5N/cm以上、特に8N/cm以上であることが好ましい。また、層間剥離強度は大きいほど好ましいが、50N/cm以上あれば様々な用途に本発明の積層体を使用したとしても層間が剥離することがなく使用可能である。
積層体の層間剥離強度が−10℃で4.2N/cm以上である場合には、被着体と貼り合わされた積層体の輸送時等に、積層体、被着体層間が剥離するという問題が発生しない。また積層体をフラットケーブルの補強板として使用した場合に、積層体がフラットケーブルより剥がれるという問題が発生しない。
なお、本明細書における「層間剥離強度」とは、実施例に記載した180°剥離試験法による各層間剥離強度の最小値をいう。より具体的には、図1に示す評価用サンプルを用いて、図2に示すように評価用サンプル(試験片A及びB)を配置して180°剥離試験を行う場合、層間が(a)〜(g)の7つあるが、これらの7つの層間剥離強度のうちの最小値をいう。例えば、180°剥離試験法において、該最小値が5.5N/cmであったとすると、該積層体の層間剥離強度は5N/cm以上であることになる。
また、本発明の積層体は、−10℃で4.2N/cm以上の層間剥離強度を有し、かつアンカーコート層や着色層が適当に硬化をすることにより、23℃でも優れた層間剥離強度を有する。
すなわち、本発明の積層体においては、各層の層間剥離強度が23℃で好ましくは12N/cm以上であり、より好ましくは15N/cm以上であり、更に好ましくは23℃で18N/cm以上である。また、本発明の積層体の層間剥離強度は大きいほど好ましいが、50N/cm以上あれば様々な用途に本発明の積層体を使用したとしても、積層体の層間が剥離することがなく使用可能である。
積層体の層間剥離強度が23℃で12N/cm以上である場合には、被着体と貼り合わされた積層体の常温での輸送時等に、積層体と被着体との間で剥離するという問題が発生せず、また積層体をフラットケーブルの補強板として使用した場合に、常温下で、積層体がフラットケーブルより剥がれるという問題が発生しない。
すなわち、本発明の積層体においては、各層の層間剥離強度が23℃で好ましくは12N/cm以上であり、より好ましくは15N/cm以上であり、更に好ましくは23℃で18N/cm以上である。また、本発明の積層体の層間剥離強度は大きいほど好ましいが、50N/cm以上あれば様々な用途に本発明の積層体を使用したとしても、積層体の層間が剥離することがなく使用可能である。
積層体の層間剥離強度が23℃で12N/cm以上である場合には、被着体と貼り合わされた積層体の常温での輸送時等に、積層体と被着体との間で剥離するという問題が発生せず、また積層体をフラットケーブルの補強板として使用した場合に、常温下で、積層体がフラットケーブルより剥がれるという問題が発生しない。
本発明の積層体の塩素含有量は、好ましくは1000質量ppm以下、より好ましくは500質量ppm以下、更に好ましく300質量ppm以下である。本発明の積層体は、廃棄時に焼却処分される可能性があるが、積層体の塩素含有量が1000質量ppm以下であれば、焼却時に塩酸等が排出されても極微量であるために環境に負荷がかかる可能性が少ない。また、本発明の積層体は、使用する塗剤、着色剤、助剤等の成分を選定することにより、塩素含有量を調節することが可能である。
[基材層]
本発明において、基材層としては合成樹脂層が用いられる。合成樹脂層の材料となる合成樹脂フィルム又はシートに特に制限はない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリメチルペンテン(三井化学株式会社製、商品名「TPX」)、延伸ポリプロピレン(OPP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等から製造されるフィルム又はシートが挙げられる。これらの中では、機械的強度、耐熱性、成形性等の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等からなる積層フィルムが好ましく、特に2軸延伸されたPETフィルム又は2軸延伸されたPENフィルムが好ましい。
なお、用いる合成樹脂には、必要に応じて、着色剤、揺変剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防かび剤、抗菌剤、防腐剤、有機又は無機充填剤等の添加剤を添加することができる。
更に、基材層表面の層間剥離強度を向上させるために、コロナ処理、プラズマ処理等の電気的処理、ポリエステル系、ポリウレタン系、アクリル系等の表面処理剤による化学的処理を施すこともできる。
基材層の厚さは特に制限されないが、例えばその下限が好ましくは12μm以上、より好ましくは18μm以上、更に好ましくは25μm以上であり、その上限が好ましくは750μm以下、より好ましくは500μm以下、更に好ましくは250μm以下である。
基材層の厚さが12μm以上であれば、積層体として十分な強度を保持することができる。一方基材層の厚さが750μm以内であれば、電気配線用フラットケーブル部材の支持体として使用する場合、剛性が高くコネクター挿入時の作業性が良くなる点で好ましい。
本発明において、基材層としては合成樹脂層が用いられる。合成樹脂層の材料となる合成樹脂フィルム又はシートに特に制限はない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリメチルペンテン(三井化学株式会社製、商品名「TPX」)、延伸ポリプロピレン(OPP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等から製造されるフィルム又はシートが挙げられる。これらの中では、機械的強度、耐熱性、成形性等の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等からなる積層フィルムが好ましく、特に2軸延伸されたPETフィルム又は2軸延伸されたPENフィルムが好ましい。
なお、用いる合成樹脂には、必要に応じて、着色剤、揺変剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防かび剤、抗菌剤、防腐剤、有機又は無機充填剤等の添加剤を添加することができる。
更に、基材層表面の層間剥離強度を向上させるために、コロナ処理、プラズマ処理等の電気的処理、ポリエステル系、ポリウレタン系、アクリル系等の表面処理剤による化学的処理を施すこともできる。
基材層の厚さは特に制限されないが、例えばその下限が好ましくは12μm以上、より好ましくは18μm以上、更に好ましくは25μm以上であり、その上限が好ましくは750μm以下、より好ましくは500μm以下、更に好ましくは250μm以下である。
基材層の厚さが12μm以上であれば、積層体として十分な強度を保持することができる。一方基材層の厚さが750μm以内であれば、電気配線用フラットケーブル部材の支持体として使用する場合、剛性が高くコネクター挿入時の作業性が良くなる点で好ましい。
[アンカーコート層及び着色層]
本発明において、アンカーコート層及び着色層に含まれる樹脂は、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分として含有するものが対環境性を改善する観点から好ましい。また、本発明の積層体のアンカーコート層及び着色層は、本発明の積層体を使用する温度条件下で、積層体の層間剥離強度を保持するために、硬化剤を添加した2液硬化型の樹脂組成物で構成することが好ましい。ここで、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分とするとは、アンカーコート層に含まれる樹脂の50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上がポリエステル−ウレタン系樹脂であることを意味する。
本発明に使用される上記のポリエステル−ウレタン系樹脂からなるアンカーコート層及び着色層は、ポリエステル−ウレタン系樹脂の種類や配合比、硬化剤の種類や添加量等を調整することにより、使用される環境下での性能を調整することができる。アンカーコート層及び着色層の少なくとも1層には後述するポリイソシアネート硬化剤を含有させることが好ましい。
本発明で用いられるアンカーコート層及び着色層は、市販のグラビアインキのメジューム(インキから顔料成分を除いたもの)を用いて容易に形成することができる。
本発明において、アンカーコート層及び着色層に含まれる樹脂は、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分として含有するものが対環境性を改善する観点から好ましい。また、本発明の積層体のアンカーコート層及び着色層は、本発明の積層体を使用する温度条件下で、積層体の層間剥離強度を保持するために、硬化剤を添加した2液硬化型の樹脂組成物で構成することが好ましい。ここで、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分とするとは、アンカーコート層に含まれる樹脂の50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上がポリエステル−ウレタン系樹脂であることを意味する。
本発明に使用される上記のポリエステル−ウレタン系樹脂からなるアンカーコート層及び着色層は、ポリエステル−ウレタン系樹脂の種類や配合比、硬化剤の種類や添加量等を調整することにより、使用される環境下での性能を調整することができる。アンカーコート層及び着色層の少なくとも1層には後述するポリイソシアネート硬化剤を含有させることが好ましい。
本発明で用いられるアンカーコート層及び着色層は、市販のグラビアインキのメジューム(インキから顔料成分を除いたもの)を用いて容易に形成することができる。
以下に、アンカーコート層及び着色層の形成方法の一例を示すがこれに限定されるものではない。
先ず、アンカーコート層及び着色層を形成するための塗布液を調製する。具体的にはメジュームをMEK(メチルエチルケトン)、酢酸エチル混合溶剤に溶かし、必要に応じ適量の着色剤、及び印刷助剤(消泡剤、レベリング剤、着色剤の分散剤等)を添加して塗布液を調製する。混合溶剤としては、IPA(イソプロピルアルコール)を使用することができる。なお、塗布液の粘度の調整は、メジュームの固形分濃度をMEK、酢酸エチル混合溶液で調節して行う。その後、前記塗布液に、硬化剤を所定量添加する。塗布液の粘度の測定は、B型粘度計、ザーンカップ等を用いて行うことができる。
前記のように調製した塗布液を、グラビアロールが設置されているパン(容器等)に注入し、グラビア印刷機にてグラビアロールを介して基材(PET、PEN等)に塗布する。基材に関しては、インキの密着性を向上させるために、予めコロナ放電処理、易接着処理等の処理された基材を用いてもよい。
グラビアロールにて塗布されたアンカーコート層は、例えば熱風乾燥温度が各設定できる4つのゾーンに分かれたエアフローティング方式の乾燥炉で溶剤を揮発させ、乾燥状態にした後、巻き取り機にて紙管又はプラチックコアに巻き取り原反を得ることができる。
乾燥炉の温度条件は、50〜100℃程度で、乾燥炉のゾーン面長、塗工速度に合わせて、塗剤面が乾燥状態になるように設定をする。
基材に、アンカーコート層、着色層のような2層以上を塗布する場合は、2ヘッドコーターを用い、各層の塗布、乾燥を繰り返して、塗膜層を形成させることができる。
グラビアロールに関しては、層厚み、固形分濃度に合わせて適切な彫刻グラビアロールを選ぶ。
先ず、アンカーコート層及び着色層を形成するための塗布液を調製する。具体的にはメジュームをMEK(メチルエチルケトン)、酢酸エチル混合溶剤に溶かし、必要に応じ適量の着色剤、及び印刷助剤(消泡剤、レベリング剤、着色剤の分散剤等)を添加して塗布液を調製する。混合溶剤としては、IPA(イソプロピルアルコール)を使用することができる。なお、塗布液の粘度の調整は、メジュームの固形分濃度をMEK、酢酸エチル混合溶液で調節して行う。その後、前記塗布液に、硬化剤を所定量添加する。塗布液の粘度の測定は、B型粘度計、ザーンカップ等を用いて行うことができる。
前記のように調製した塗布液を、グラビアロールが設置されているパン(容器等)に注入し、グラビア印刷機にてグラビアロールを介して基材(PET、PEN等)に塗布する。基材に関しては、インキの密着性を向上させるために、予めコロナ放電処理、易接着処理等の処理された基材を用いてもよい。
グラビアロールにて塗布されたアンカーコート層は、例えば熱風乾燥温度が各設定できる4つのゾーンに分かれたエアフローティング方式の乾燥炉で溶剤を揮発させ、乾燥状態にした後、巻き取り機にて紙管又はプラチックコアに巻き取り原反を得ることができる。
乾燥炉の温度条件は、50〜100℃程度で、乾燥炉のゾーン面長、塗工速度に合わせて、塗剤面が乾燥状態になるように設定をする。
基材に、アンカーコート層、着色層のような2層以上を塗布する場合は、2ヘッドコーターを用い、各層の塗布、乾燥を繰り返して、塗膜層を形成させることができる。
グラビアロールに関しては、層厚み、固形分濃度に合わせて適切な彫刻グラビアロールを選ぶ。
アンカーコート層及び着色層の厚みは、その下限が好ましくは0.1μm以上、好ましくは0.3μm以上、更に好ましくは0.5μm以上であり、その上限が好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下、更に好ましくは3μm以下である。アンカーコート層及び着色層の厚みが0.1μm以上であれば層間剥離強度が十分ある。アンカーコート層及び着色層の厚さが10μm以下でも技術的には特に支障はないが、それに見合う性能とコストの関係で、商業的には好ましくない。
<ポリエステル−ウレタン系樹脂>
本発明で用いられるポリエステル−ウレタン系樹脂とは、ポリエステル−ウレタン樹脂1成分で構成される樹脂、及びポリエステル−ウレタン樹脂及びポリエーテル−ウレタン樹脂等の他の樹脂を含む樹脂を意味する。本発明の積層体には、ポリエステル−ウレタン樹脂1成分で構成されたものが、層間剥離強度を向上させる観点から好ましく使用される。
ポリエステル−ウレタン系樹脂は、一般に、主鎖に熱可塑性ポリエステル成分を有し、側鎖にポリウレタン成分を有する共重合体である。ポリエステル−ウレタン系樹脂としては、米国特許第4,107,101号、第4,280,979号、第4,880,872号、フランス特許2,667,602A、国際公開第94/503号、国際公開第01/27211号、特開平7−247333号、特開2000−239642号、特開2000−289174号、特開2005−325329号等に記載された樹脂が知られている。
これらのポリエステル−ウレタン系樹脂は、通常、ポリエステル系ウレタンと脂肪族系イソシアネート又は芳香族系イソシアネートとを反応させて得られる。
本発明で用いられるポリエステル−ウレタン系樹脂とは、ポリエステル−ウレタン樹脂1成分で構成される樹脂、及びポリエステル−ウレタン樹脂及びポリエーテル−ウレタン樹脂等の他の樹脂を含む樹脂を意味する。本発明の積層体には、ポリエステル−ウレタン樹脂1成分で構成されたものが、層間剥離強度を向上させる観点から好ましく使用される。
ポリエステル−ウレタン系樹脂は、一般に、主鎖に熱可塑性ポリエステル成分を有し、側鎖にポリウレタン成分を有する共重合体である。ポリエステル−ウレタン系樹脂としては、米国特許第4,107,101号、第4,280,979号、第4,880,872号、フランス特許2,667,602A、国際公開第94/503号、国際公開第01/27211号、特開平7−247333号、特開2000−239642号、特開2000−289174号、特開2005−325329号等に記載された樹脂が知られている。
これらのポリエステル−ウレタン系樹脂は、通常、ポリエステル系ウレタンと脂肪族系イソシアネート又は芳香族系イソシアネートとを反応させて得られる。
本発明の積層体に用いるポリエステル−ウレタン系樹脂は、低温での層間剥離強度を向上させる観点から、ガラス転移温度(Tg)が低いものを使用することが好ましい。具体的には、ガラス転移温度(Tg)が、好ましくは常温23℃以下、より好ましくは0℃以下、更に好ましくは−30℃以下である。また、−70℃以上の材料が、性能、ハンドリングの点から使用可能である。
またポリエステル−ウレタン樹脂としては、適度な凝集力を有し、かつ低弾性率になる樹脂が好ましい。更に、脂肪族系イソシアネートを用いて硬化されてなるものがより好ましい。
ポリエステル−ウレタン系樹脂の製造方法の好適例としては、ポリエステルポリオール(A)と、二官能ポリオール(B)及び/又は酸成分(C)と、必要に応じて更に低分子量成分(D)及び/又は親水性アルコール(E)を加えた混合物と、ポリイソシアネート成分(F)とを反応(ウレタン化反応)させる方法が挙げられる。
またポリエステル−ウレタン樹脂としては、適度な凝集力を有し、かつ低弾性率になる樹脂が好ましい。更に、脂肪族系イソシアネートを用いて硬化されてなるものがより好ましい。
ポリエステル−ウレタン系樹脂の製造方法の好適例としては、ポリエステルポリオール(A)と、二官能ポリオール(B)及び/又は酸成分(C)と、必要に応じて更に低分子量成分(D)及び/又は親水性アルコール(E)を加えた混合物と、ポリイソシアネート成分(F)とを反応(ウレタン化反応)させる方法が挙げられる。
<ポリエステルポリオール(A)>
ポリエステルポリオール(A)としては、特に制限はないが、好ましくは数平均分子量の下限が好ましくは500以上、好ましくは600以上、更に好ましくは800以上であり、その上限が50,000以下、より好ましくは30,000以下、更に好ましくは10,000以下の線状ポリエステルポリオール(ただし(b)成分を除く)である。ここで、「線状」とは、分子内に平均して好ましくは0.5以下、より好ましくは0.3以下、更に好ましくは0.1以下の枝分れ点を有することを意味する。
ポリエステルポリオール(A)の中でも特に前記線状ポリエステルポリオールは、(a1)脂肪族ジカルボン酸又はそれらの無水物と(a2)脂肪族ジオールとの重縮合、又は必要により更に(a3)他の酸成分、(a4)三官能又は高級(多)官能アルコールを添加した重縮合により製造することができる。
より具体的には、(a1)〜(a4)成分の合計量に対して、(a1)成分を25〜75質量%、好ましくは30〜65質量%、(a2)成分を15〜70質量%、好ましくは20〜65質量%、(a3)成分を0〜30質量%、好ましくは0〜15質量%、(a4)成分を0〜10質量%、好ましくは0〜7質量%の範囲で使用し、エステル化触媒を用いて、140〜240℃の温度で、好ましくは溶融縮合又は共沸縮合により製造することができる。
ポリエステルポリオール(A)としては、特に制限はないが、好ましくは数平均分子量の下限が好ましくは500以上、好ましくは600以上、更に好ましくは800以上であり、その上限が50,000以下、より好ましくは30,000以下、更に好ましくは10,000以下の線状ポリエステルポリオール(ただし(b)成分を除く)である。ここで、「線状」とは、分子内に平均して好ましくは0.5以下、より好ましくは0.3以下、更に好ましくは0.1以下の枝分れ点を有することを意味する。
ポリエステルポリオール(A)の中でも特に前記線状ポリエステルポリオールは、(a1)脂肪族ジカルボン酸又はそれらの無水物と(a2)脂肪族ジオールとの重縮合、又は必要により更に(a3)他の酸成分、(a4)三官能又は高級(多)官能アルコールを添加した重縮合により製造することができる。
より具体的には、(a1)〜(a4)成分の合計量に対して、(a1)成分を25〜75質量%、好ましくは30〜65質量%、(a2)成分を15〜70質量%、好ましくは20〜65質量%、(a3)成分を0〜30質量%、好ましくは0〜15質量%、(a4)成分を0〜10質量%、好ましくは0〜7質量%の範囲で使用し、エステル化触媒を用いて、140〜240℃の温度で、好ましくは溶融縮合又は共沸縮合により製造することができる。
(a1)脂肪族ジカルボン酸又はそれらの無水物
(a1)成分としては、炭素数4〜50、好ましくは炭素数5〜45の脂肪族ジカルボン酸又はそれらの無水物が好ましい。その具体例としては、マレイン酸、フマル酸、コハク酸(無水物)、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、二量体脂肪酸、それらの酸無水物及びそれらの混合物が挙げられる。二量体脂肪酸は、水素化又は非水素化の形態で用いることができ、一官能、三官能及び高級(多)官能カルボン酸を含み得る。これらの中でも、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、及びモノカルボン酸5質量%以下及びトリカルボン酸25質量%以下を含む水素化二量体脂肪酸が好ましく、アジピン酸と前記二量体脂肪酸との混合物がより好ましく、これらの成分の全量に基づいて、アジピン酸0.35〜0.98当量及び二量体脂肪酸0.02〜0.65当量の混合物が特に好ましい。
(a1)成分としては、炭素数4〜50、好ましくは炭素数5〜45の脂肪族ジカルボン酸又はそれらの無水物が好ましい。その具体例としては、マレイン酸、フマル酸、コハク酸(無水物)、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、二量体脂肪酸、それらの酸無水物及びそれらの混合物が挙げられる。二量体脂肪酸は、水素化又は非水素化の形態で用いることができ、一官能、三官能及び高級(多)官能カルボン酸を含み得る。これらの中でも、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、及びモノカルボン酸5質量%以下及びトリカルボン酸25質量%以下を含む水素化二量体脂肪酸が好ましく、アジピン酸と前記二量体脂肪酸との混合物がより好ましく、これらの成分の全量に基づいて、アジピン酸0.35〜0.98当量及び二量体脂肪酸0.02〜0.65当量の混合物が特に好ましい。
(a2)脂肪族ジオール
(a2)成分としては、分子量60〜2000の脂肪族ジオールが好ましく、エーテル基、エステル基及び/又はカーボネート基を含む、分子量60〜2000の脂肪族ジオールがより好ましい。その具体例としては、エチレングリコール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ヒドロキシル価56〜168のポリカーボネートジオール及びこれらの混合物が挙げられる。
(a2)成分としては、分子量60〜2000の脂肪族ジオールが好ましく、エーテル基、エステル基及び/又はカーボネート基を含む、分子量60〜2000の脂肪族ジオールがより好ましい。その具体例としては、エチレングリコール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ヒドロキシル価56〜168のポリカーボネートジオール及びこれらの混合物が挙げられる。
(a3)他の酸成分
(a3)成分としては、分子量150〜200の脂環式のジカルボン酸及び/又はトリカルボン酸、分子量140〜200の芳香族のジカルボン酸及び/又はトリカルボン酸、これらの酸の無水物、及び分子量140〜300の脂肪族モノカルボン酸から選ばれる1種以上の酸成分が好ましい。
その具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、三量体脂肪酸、三量体脂肪酸を高い割合で含む二量体脂肪酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、ヤシ油酸、工業的水素化脂肪酸、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、大豆油脂肪酸、リシノール酸、ピーナッツ油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、それらの酸無水物及びそれらの混合物が挙げられる。これらの中では、無水フタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、三量体脂肪酸の高い割合を有する二量体脂肪酸、三量体脂肪酸、工業的水素化脂肪酸、イソノナン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸がより好ましい。
(a3)成分としては、分子量150〜200の脂環式のジカルボン酸及び/又はトリカルボン酸、分子量140〜200の芳香族のジカルボン酸及び/又はトリカルボン酸、これらの酸の無水物、及び分子量140〜300の脂肪族モノカルボン酸から選ばれる1種以上の酸成分が好ましい。
その具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、三量体脂肪酸、三量体脂肪酸を高い割合で含む二量体脂肪酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、ヤシ油酸、工業的水素化脂肪酸、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、大豆油脂肪酸、リシノール酸、ピーナッツ油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、それらの酸無水物及びそれらの混合物が挙げられる。これらの中では、無水フタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、三量体脂肪酸の高い割合を有する二量体脂肪酸、三量体脂肪酸、工業的水素化脂肪酸、イソノナン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸がより好ましい。
(a4)三官能又は高級(多)官能アルコール
(a4)成分としては、分子量90〜200の三官能又は高級(多)官能アルコールが好ましい。その具体例としては、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール等の多価アルコール、及びそれらの多価アルコール混合物が挙げられる。これらの中では、グリセロール、トリメチロールプロパン、及びこれらの混合物がより好ましい。
(a4)成分としては、分子量90〜200の三官能又は高級(多)官能アルコールが好ましい。その具体例としては、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール等の多価アルコール、及びそれらの多価アルコール混合物が挙げられる。これらの中では、グリセロール、トリメチロールプロパン、及びこれらの混合物がより好ましい。
<二官能ポリオール(B)>
二官能ポリオール(B)としては、下記(i)〜(iii)から選ばれる1種以上のポリオールが好ましい。
(i)分子量400〜6000、好ましくは750〜4000のポリカーボネートポリオール、好ましくはポリカーボネートジオール
ポリカーボネートポリオールは、ジフェニルカーボネート等の炭酸誘導体又はホスゲンとアルコール、好ましくはジオールとを反応させることにより得ることができる。
(ii)分子量350〜3500のポリエーテルポリオール
アルキレンオキシド単位の全重量に基づいて、エチレンオキシド単位30質量%未満含むポリエーテルポリオールが好ましい。
(iii)エステル基を含み、カルボキシル基のヒドロキシル基への水素化、カルボキシル基のアルコキシル化又は二量体脂肪酸の低分子量ジオールを用いたカルボキシル基のエステル化によって得られるポリエステルポリオール
二官能ポリオール(B)としては、下記(i)〜(iii)から選ばれる1種以上のポリオールが好ましい。
(i)分子量400〜6000、好ましくは750〜4000のポリカーボネートポリオール、好ましくはポリカーボネートジオール
ポリカーボネートポリオールは、ジフェニルカーボネート等の炭酸誘導体又はホスゲンとアルコール、好ましくはジオールとを反応させることにより得ることができる。
(ii)分子量350〜3500のポリエーテルポリオール
アルキレンオキシド単位の全重量に基づいて、エチレンオキシド単位30質量%未満含むポリエーテルポリオールが好ましい。
(iii)エステル基を含み、カルボキシル基のヒドロキシル基への水素化、カルボキシル基のアルコキシル化又は二量体脂肪酸の低分子量ジオールを用いたカルボキシル基のエステル化によって得られるポリエステルポリオール
<酸成分(C)>
酸成分(C)としては、分子中にイソシナネート基に対して反応性の基を2つ有する酸成分が好ましく、ヒドロキシ基又はアミノ基を含有するカルボン酸又はスルホン酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の酸成分がより好ましい。
ヒドロキシカルボン酸としては、炭素数5〜8の2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−アルカンモノカルボン酸等が挙げられ、その具体例としては、2,2−ジメチロール酢酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロールペンタン酸等が挙げられる。
アミノ基を含有する酸としては、ジアミノ吉草酸、3,4−ジアミノ安息香酸、2,4−ジアミノトルエンスルホン酸、2,4−ジアミノジフェニルエーテルスルホン酸等が挙げられる。
上記酸成分(C)の中では、ヒドロキシカルボン酸が好ましく、2,2−ジメチロールプロピオン酸が特に好ましい。
酸成分(C)としては、分子中にイソシナネート基に対して反応性の基を2つ有する酸成分が好ましく、ヒドロキシ基又はアミノ基を含有するカルボン酸又はスルホン酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の酸成分がより好ましい。
ヒドロキシカルボン酸としては、炭素数5〜8の2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−アルカンモノカルボン酸等が挙げられ、その具体例としては、2,2−ジメチロール酢酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロールペンタン酸等が挙げられる。
アミノ基を含有する酸としては、ジアミノ吉草酸、3,4−ジアミノ安息香酸、2,4−ジアミノトルエンスルホン酸、2,4−ジアミノジフェニルエーテルスルホン酸等が挙げられる。
上記酸成分(C)の中では、ヒドロキシカルボン酸が好ましく、2,2−ジメチロールプロピオン酸が特に好ましい。
<低分子量成分(D)>
低分子量成分(D)としては、ヒドロキシ基及び/又はアミノ基を2個以上含む、分子量60〜300の低分子量成分が好ましい。
(D)成分の好適例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,4−シクロヘキサンジオール、グリセロール、ペンタエリトリトール、アミノエタノール、アミノイソプロパノール、N,N'−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、及びこれらの化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシド及び/又はε−カプロラクトンとの低分子量反応生成物等が挙げられる。これらの中では、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、グリセロール及び/又はトリメチロールプロパンのような分子量90〜150を有する低分子量ジオール及びトリオールがより好ましい。
低分子量成分(D)としては、ヒドロキシ基及び/又はアミノ基を2個以上含む、分子量60〜300の低分子量成分が好ましい。
(D)成分の好適例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,4−シクロヘキサンジオール、グリセロール、ペンタエリトリトール、アミノエタノール、アミノイソプロパノール、N,N'−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、及びこれらの化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシド及び/又はε−カプロラクトンとの低分子量反応生成物等が挙げられる。これらの中では、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、グリセロール及び/又はトリメチロールプロパンのような分子量90〜150を有する低分子量ジオール及びトリオールがより好ましい。
<親水性アルコール(E)>
親水性アルコール(E)としては、ヒドロキシル基を1つ又は2つ有する非イオン親水性ポリエーテルが好ましい。
(E)成分の具体例としては、エチレンオキシド単位を含む分子量350〜3000、好ましくは分子量350〜2500の一価又は二価のポリエーテルアルコールが挙げられる。該ポリエーテルアルコールは、出発分子としての一価又は二価アルコールを、エチレンオキシド又はアルキレンオキシド全重量に基づいて、40質量%までのプロピレンオキシドを含むエチレンオキシドの混合物等のアルキレンオキシドでアルコキシル化することにより製造される。
親水性アルコール(E)としては、ヒドロキシル基を1つ又は2つ有する非イオン親水性ポリエーテルが好ましい。
(E)成分の具体例としては、エチレンオキシド単位を含む分子量350〜3000、好ましくは分子量350〜2500の一価又は二価のポリエーテルアルコールが挙げられる。該ポリエーテルアルコールは、出発分子としての一価又は二価アルコールを、エチレンオキシド又はアルキレンオキシド全重量に基づいて、40質量%までのプロピレンオキシドを含むエチレンオキシドの混合物等のアルキレンオキシドでアルコキシル化することにより製造される。
<ポリイソシアネート成分(F)>
ポリイソシアネート成分(F)としては、特に制限はなく、公知の脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、脂肪族−脂環式ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族−芳香族ポリイソシアネート、脂環式−芳香族ポリイソシアネート、ポリイソシアネート付加物を使用することができる。
これらの中では、剛性を緩和して層間剥離強度を上げる観点から、脂肪族系ポリイソシアネートが好ましく、線状の脂肪族ポリイソシアネートがより好ましい。
(F)成分の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,11−ウンデカンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート等の分子量168〜300の線状脂肪族ジイソシアネートが挙げられ、前記線状脂肪族ジイソシアネートを少なくとも50質量%含有し、分子量が168〜1000であるポリイソシアネートがより好ましい。
ポリイソシアネート成分(F)としては、特に制限はなく、公知の脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、脂肪族−脂環式ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族−芳香族ポリイソシアネート、脂環式−芳香族ポリイソシアネート、ポリイソシアネート付加物を使用することができる。
これらの中では、剛性を緩和して層間剥離強度を上げる観点から、脂肪族系ポリイソシアネートが好ましく、線状の脂肪族ポリイソシアネートがより好ましい。
(F)成分の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,11−ウンデカンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート等の分子量168〜300の線状脂肪族ジイソシアネートが挙げられ、前記線状脂肪族ジイソシアネートを少なくとも50質量%含有し、分子量が168〜1000であるポリイソシアネートがより好ましい。
<ポリエステル−ウレタン系樹脂の製造>
ポリエステル−ウレタン系樹脂は、前記ポリエステルポリオール(A)と、二官能ポリオール(B)及び/又は酸成分(C)と、必要に応じて更に低分子量成分(D)及び/又は親水性アルコール(E)とを加え、それらの成分とポリイソシアネート成分(F)とを反応させることにより製造することができる。
より具体的には、(A)〜(F)成分の合計量に対して、(A)成分15〜90質量%、好ましくは47〜80質量%、(B)成分4〜75質量%、好ましくは10〜55質量%、(C)成分1〜10質量%、好ましくは2〜7質量%、(D)成分0〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、(E)成分0〜20質量%、好ましくは0〜10質量%、(F)成分5〜50質量%、好ましくは7〜30質量%とを反応させることにより製造することができる。
ポリエステルポリオール(A)の含有量が少なすぎると耐熱性等が低下し易く、多すぎると層間剥離強度が低下し易い。
ウレタン化反応は無溶剤で行うこともできるが、反応操作上、固体含有量40質量%以上、好ましくは85質量%以上の有機溶液中で行い、溶剤を含む樹脂分散剤として得た後、公知の手段により、反応混合物から有機溶剤の一部又は全部を除去してもよい。溶剤としては、N−メチルピロリドン、メトキシヘキサノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、キシレン、トルエン、ブチルアセテート、メトキシプロピルアセテート及びこれらの混合物を用いることができる。
ポリエステル−ウレタン系樹脂は、前記ポリエステルポリオール(A)と、二官能ポリオール(B)及び/又は酸成分(C)と、必要に応じて更に低分子量成分(D)及び/又は親水性アルコール(E)とを加え、それらの成分とポリイソシアネート成分(F)とを反応させることにより製造することができる。
より具体的には、(A)〜(F)成分の合計量に対して、(A)成分15〜90質量%、好ましくは47〜80質量%、(B)成分4〜75質量%、好ましくは10〜55質量%、(C)成分1〜10質量%、好ましくは2〜7質量%、(D)成分0〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、(E)成分0〜20質量%、好ましくは0〜10質量%、(F)成分5〜50質量%、好ましくは7〜30質量%とを反応させることにより製造することができる。
ポリエステルポリオール(A)の含有量が少なすぎると耐熱性等が低下し易く、多すぎると層間剥離強度が低下し易い。
ウレタン化反応は無溶剤で行うこともできるが、反応操作上、固体含有量40質量%以上、好ましくは85質量%以上の有機溶液中で行い、溶剤を含む樹脂分散剤として得た後、公知の手段により、反応混合物から有機溶剤の一部又は全部を除去してもよい。溶剤としては、N−メチルピロリドン、メトキシヘキサノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、キシレン、トルエン、ブチルアセテート、メトキシプロピルアセテート及びこれらの混合物を用いることができる。
ウレタン化反応は、トリエチルアミン、オクタン酸スズ(II)、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウレート等の触媒の存在下で、40〜160℃で成分(f)と実質的に遊離のNCO基が検出できなくなるまで行うことが好ましい。触媒の使用量に特に制限はないが、通常0〜2.5質量%、好ましくは0.01〜0.5質量%である。
反応後、反応混合物を水中に分散又は溶解し、中和剤を加えて、酸類の好ましくは25〜100%、より好ましくは45〜100%を中和することができる。中和剤としては、アンモニア、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、モルホリン、ジメチルイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられるが、アンモニア、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルイソプロパノールアミン等が好ましい。
反応後、反応混合物を水中に分散又は溶解し、中和剤を加えて、酸類の好ましくは25〜100%、より好ましくは45〜100%を中和することができる。中和剤としては、アンモニア、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、モルホリン、ジメチルイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられるが、アンモニア、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルイソプロパノールアミン等が好ましい。
上記の方法により得られるポリエステル−ウレタン系樹脂の数平均分子量は、好ましくは5,000〜50,000、より好ましくは6,000〜40,000、更に好ましくは8,000〜30,000である。該数平均分子量が大きすぎると樹脂の合成が困難になり易く、また粘度が上昇して樹脂の取り扱い性が低下しやすい。該数平均分子量が小さすぎると機械的強度が低下する。
ただし、該数平均分子量が小さいポリエステル−ウレタン系樹脂であっても、
硬化剤の架橋によって所望の物性を示す場合には、使用可能であり、特に分子量によって制限されるものではない。
また、その酸価は、好ましくは5〜60mgKOH/g、より好ましくは8〜40mgKOH/gである。酸価が大きすぎると、貯蔵安定性、樹脂の耐水性、耐アルカリ性等が低下し易く、酸価が小さすぎると、耐熱性が低下し易い。樹脂の酸価の調整は、ポリエステル−ウレタン系樹脂にカルボキシル基を導入する方法等により行うこともできる。
また、そのヒドロキシル基含有量は、好ましくは0.2〜7質量%、より好ましくは0.3〜6質量%、更に好ましくは0.5〜5質量%であり、その−NH−CO−O−として計算されたウレタン基含有量は、好ましくは2〜25質量%、より好ましくは4〜20質量%である。
ポリエステル−ウレタン系樹脂は、溶媒(例えば、MEK/トルエン混合溶媒、MEK/トルエン/シクロヘキサン混合溶媒)に溶解させ、該樹脂の固形分濃度が10〜40質量%(例えば10質量%、20質量%、30質量%又は40質量%)である各々の溶液を、混合や塗布作業のやり易さを考慮して、用いるのが好ましい。
また、上記の溶媒に限られるものではなく、塗工条件により溶媒の種類、樹脂濃度を変更して使用することは可能で、特に制限されるものではない。
ただし、該数平均分子量が小さいポリエステル−ウレタン系樹脂であっても、
硬化剤の架橋によって所望の物性を示す場合には、使用可能であり、特に分子量によって制限されるものではない。
また、その酸価は、好ましくは5〜60mgKOH/g、より好ましくは8〜40mgKOH/gである。酸価が大きすぎると、貯蔵安定性、樹脂の耐水性、耐アルカリ性等が低下し易く、酸価が小さすぎると、耐熱性が低下し易い。樹脂の酸価の調整は、ポリエステル−ウレタン系樹脂にカルボキシル基を導入する方法等により行うこともできる。
また、そのヒドロキシル基含有量は、好ましくは0.2〜7質量%、より好ましくは0.3〜6質量%、更に好ましくは0.5〜5質量%であり、その−NH−CO−O−として計算されたウレタン基含有量は、好ましくは2〜25質量%、より好ましくは4〜20質量%である。
ポリエステル−ウレタン系樹脂は、溶媒(例えば、MEK/トルエン混合溶媒、MEK/トルエン/シクロヘキサン混合溶媒)に溶解させ、該樹脂の固形分濃度が10〜40質量%(例えば10質量%、20質量%、30質量%又は40質量%)である各々の溶液を、混合や塗布作業のやり易さを考慮して、用いるのが好ましい。
また、上記の溶媒に限られるものではなく、塗工条件により溶媒の種類、樹脂濃度を変更して使用することは可能で、特に制限されるものではない。
本発明に用いられるアンカーコート層及び着色層は、市販のグラビアインキメジュームを用いて形成させることができる。使用可能な市販品のメジュームとしては、DIC株式会社製の商品名「ユニビア NT」、東洋インキ株式会社製の商品名「ファインスター」、大日精化株式会社製の商品名「NT−ハイラミック」、サカタインクス株式会社製の商品名「スーパーラミメイト」、東京インキ株式会社製の商品名「LG−NT」。
また、市販のポリエステル−ウレタン樹脂(東洋紡績株式会社製の商品名「バイロンUR」シリーズ等)を使用して、アンカーコート層及び着色層を形成してもよい。
上記のポリエステル−ウレタン系樹脂含有メジュームは1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
また、市販のポリエステル−ウレタン樹脂(東洋紡績株式会社製の商品名「バイロンUR」シリーズ等)を使用して、アンカーコート層及び着色層を形成してもよい。
上記のポリエステル−ウレタン系樹脂含有メジュームは1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
<硬化剤>
硬化剤は、ポリイソシアネート型硬化剤が好ましく、具体的には、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、メチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,8−オクタメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル{OCN-(CH2)4−CH(−NCO)(−COOCH3)}、1,2−プロピレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチルブタンジイソシアネート、メチルペンタンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、リジンイソシアネート、ダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等が挙げられる。
硬化剤は、ポリイソシアネート型硬化剤が好ましく、具体的には、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、メチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,8−オクタメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル{OCN-(CH2)4−CH(−NCO)(−COOCH3)}、1,2−プロピレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチルブタンジイソシアネート、メチルペンタンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、リジンイソシアネート、ダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートとしては、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、ノルボルナン−ジイソシアネートメチル等が挙げられる。
芳香族ジイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ジイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
これらの中では、脂肪族ジイソシアネートが好ましく、炭素数4〜13の脂肪族ジイソシアネートがより好ましい。より具体的には1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,8−オクタメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の直鎖状のイソシアヌレート型が好ましく、特に、汎用されているヘキサメチレンジイソシアネートが好適に使用可能である。
イソシアネート硬化剤としては、一般的にはTMP(テトラメチルプロパンアダクト)型、イソシアヌレート体型等がある。本発明の積層体で使用する硬化剤としては、イソシアヌレート体がハンドリング、性能の点でより好ましい。
イソシアネート硬化剤としては、一般的にはTMP(テトラメチルプロパンアダクト)型、イソシアヌレート体型等がある。本発明の積層体で使用する硬化剤としては、イソシアヌレート体がハンドリング、性能の点でより好ましい。
上記の硬化剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
硬化剤の使用量は、層間剥離強度を上げる観点から、ポリエステル−ウレタン系樹脂100質量部に対して、下限値は1.0質量部、好ましくは3.0質量部、更に好ましくは6質量部であり、上限値は、20.0質量部、好ましくは15.0質量部、より好ましくは10質量部である。硬化剤の使用量が1.0質量部以上である場合には層間剥離強度が向上しないという問題が発生しない。また硬化剤の使用量が20.0質量部以内であれば層間剥離強度が低下するというが発生しない。
硬化剤の使用量は、層間剥離強度を上げる観点から、ポリエステル−ウレタン系樹脂100質量部に対して、下限値は1.0質量部、好ましくは3.0質量部、更に好ましくは6質量部であり、上限値は、20.0質量部、好ましくは15.0質量部、より好ましくは10質量部である。硬化剤の使用量が1.0質量部以上である場合には層間剥離強度が向上しないという問題が発生しない。また硬化剤の使用量が20.0質量部以内であれば層間剥離強度が低下するというが発生しない。
<着色剤>
着色層には、アンカーコート層に含まれるものと同じポリエステル−ウレタン系樹脂が含まれ、更に着色剤が含有される。
着色剤は特に制限されず、有機系顔料、無機系顔料、染料等を用いることができる。フラットケーブルの場合は、一般的に白、青等の着色層が使用されるが、その他の単色、2色混合、3色混合等で構成することもできる。
用いることのできる無機顔料としては、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄、並びに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等が挙げられる。
有機顔料としては、アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料(銅フタロシアニン及びその誘導体)、キナクリドン顔料等が挙げられ、染料としては、酸性染料、直接染料、分散染料等が挙げられる。
これらの着色剤の中では、使用条件下における色相の変化を抑制する観点から、顔料が好適である。
着色層には、アンカーコート層に含まれるものと同じポリエステル−ウレタン系樹脂が含まれ、更に着色剤が含有される。
着色剤は特に制限されず、有機系顔料、無機系顔料、染料等を用いることができる。フラットケーブルの場合は、一般的に白、青等の着色層が使用されるが、その他の単色、2色混合、3色混合等で構成することもできる。
用いることのできる無機顔料としては、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄、並びに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等が挙げられる。
有機顔料としては、アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料(銅フタロシアニン及びその誘導体)、キナクリドン顔料等が挙げられ、染料としては、酸性染料、直接染料、分散染料等が挙げられる。
これらの着色剤の中では、使用条件下における色相の変化を抑制する観点から、顔料が好適である。
[接着剤層]
本発明において、接着剤層は、フラットケーブル等の電気配線用部材の平型導体と絶縁性被覆層とを被覆して接着する機能を有する。接着剤層としては、公知のホットメルト接着剤、例えばポリエステル系ホットメルト樹脂を主成分として含有する接着剤層を用いることができる。
接着剤がポリエステル系ホットメルト樹脂のみを有効成分とする場合には、ポリエステル系ホットメルト樹脂の主成分は、加工条件及び耐熱性の観点から、融点(Tm)が80〜130℃の範囲内にあることが好ましく、100〜120℃の範囲内にあることがより好ましい。該融点が80℃以上であれば耐熱性が低下するという問題がなく、また融点が130℃を以内であればフラットケーブル本体等の配線部材との貼り合わせが困難になるという問題が発生しない。
また、低温域の接着特性を確保するためには、ホットメルト樹脂のガラス転移温度(Tg)が低いことが好ましく、好ましくは0℃以下、より好ましくは−10℃以下、特に好ましくは−10℃〜−60℃のガラス転移温度をもつ材料が好ましい。
接着剤層の厚さは、基材及び積層体が適用される対象物の厚さを考慮すると、基材層厚さの0.1〜3.0倍、好ましくは0.5〜2.5倍、さらに好ましくは1〜2倍の範囲内であることが好ましい。
本発明において、接着剤層は、フラットケーブル等の電気配線用部材の平型導体と絶縁性被覆層とを被覆して接着する機能を有する。接着剤層としては、公知のホットメルト接着剤、例えばポリエステル系ホットメルト樹脂を主成分として含有する接着剤層を用いることができる。
接着剤がポリエステル系ホットメルト樹脂のみを有効成分とする場合には、ポリエステル系ホットメルト樹脂の主成分は、加工条件及び耐熱性の観点から、融点(Tm)が80〜130℃の範囲内にあることが好ましく、100〜120℃の範囲内にあることがより好ましい。該融点が80℃以上であれば耐熱性が低下するという問題がなく、また融点が130℃を以内であればフラットケーブル本体等の配線部材との貼り合わせが困難になるという問題が発生しない。
また、低温域の接着特性を確保するためには、ホットメルト樹脂のガラス転移温度(Tg)が低いことが好ましく、好ましくは0℃以下、より好ましくは−10℃以下、特に好ましくは−10℃〜−60℃のガラス転移温度をもつ材料が好ましい。
接着剤層の厚さは、基材及び積層体が適用される対象物の厚さを考慮すると、基材層厚さの0.1〜3.0倍、好ましくは0.5〜2.5倍、さらに好ましくは1〜2倍の範囲内であることが好ましい。
ポリエステル系ホットメルト樹脂としては、二塩基酸とグリコールとの重縮合により製造される熱可塑性の飽和共重合ポリエステル系樹脂が好ましい。
上記二塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−テフタレンジカルボン酸等の芳香族二塩基酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、β−メチルアジピン酸、ピメリン酸、1,6−ヘキサンジカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族二塩基酸等が挙げられる。グリコールとしては、エチレングリコ−ル、1,2−プロパンジオ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、3−メチルペンタンジオ−ル、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物、1,3−ヘキサンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、水添ビスフェノ−ルA、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル等の他、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル等のポリアルキレングリコ−ル等が挙げられる。
上記二塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−テフタレンジカルボン酸等の芳香族二塩基酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、β−メチルアジピン酸、ピメリン酸、1,6−ヘキサンジカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族二塩基酸等が挙げられる。グリコールとしては、エチレングリコ−ル、1,2−プロパンジオ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、3−メチルペンタンジオ−ル、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物、1,3−ヘキサンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、水添ビスフェノ−ルA、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル等の他、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル等のポリアルキレングリコ−ル等が挙げられる。
これらの中では、酸成分として、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸を主成分とし、グリコ−ル成分として、エチレングリコ−ル及び/又は1,4−テトラメチレングリコ−ルを主成分とするポリエステル系ホットメルト樹脂が好ましい。
ポリエステル系ホットメルト樹脂の市販品としては、東洋紡績株式会社製の商品名、「バイロンGM900」、「バイロンGM920」、「バイロンGA6400」、「バイロンGM990」、「バイロンGA5410」、「バイロンGM995」、東亜合成株式会社製の商品名「アロンメルトPES111」、「PES111EE」、「アロンメルトPES120E」、「アロンメルトPES120H」、東レ株式会社製の商品名「ケミットR248」等が挙げられる。
上記の接着剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
ポリエステル系ホットメルト樹脂の市販品としては、東洋紡績株式会社製の商品名、「バイロンGM900」、「バイロンGM920」、「バイロンGA6400」、「バイロンGM990」、「バイロンGA5410」、「バイロンGM995」、東亜合成株式会社製の商品名「アロンメルトPES111」、「PES111EE」、「アロンメルトPES120E」、「アロンメルトPES120H」、東レ株式会社製の商品名「ケミットR248」等が挙げられる。
上記の接着剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
接着剤層には、加工性や機能性(応力緩和や結晶化促進等)を付与するために、必要に応じてポリオレフィン系樹脂やエポキシ樹脂等を更に含有させることもできる。
用いることのできるポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂の添加量は、ポリエステル系ホットメルト樹脂100質量部に対して、通常1〜40質量部、好ましくは5〜10質量部である。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ノボラック型等が挙げられるが、相溶性、金属接着性等の観点からビスフェノールA型の材料で、軟化点が90〜110℃程度の材料を適当量使用するのが好ましい。
エポキシ樹脂の添加量は、ポリエステル系ホットメルト樹脂100質量部に対して、通常1〜10質量部、好ましくは2〜5質量部である。
接着剤層には、更に必要に応じて、ポリアルキレンテレフタレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等を含有させることもできる。
用いることのできるポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂の添加量は、ポリエステル系ホットメルト樹脂100質量部に対して、通常1〜40質量部、好ましくは5〜10質量部である。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ノボラック型等が挙げられるが、相溶性、金属接着性等の観点からビスフェノールA型の材料で、軟化点が90〜110℃程度の材料を適当量使用するのが好ましい。
エポキシ樹脂の添加量は、ポリエステル系ホットメルト樹脂100質量部に対して、通常1〜10質量部、好ましくは2〜5質量部である。
接着剤層には、更に必要に応じて、ポリアルキレンテレフタレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等を含有させることもできる。
上記接着剤は、加工性の観点から適度な流動性を有することが好ましく、その溶融粘度は、高架式フローテスターによる測定値(温度160℃、剪断速度10sec-1)で下限値が3,000ポイズ、好ましくは4,000ポイズ、更に好ましくは5,000ポイズであり、上限値は50,000ポイズ、このましくは40,000ポイズであり、更に好ましくは30,000ポイズである。該溶融粘度が3,000ポイズ以上あれば、被着体との貼り合わせにおいて良好に貼り合わせが可能であり、加熱加圧時のトラブル発生の危険性が少ない、逆に50,000ポイズ以下でなければ流動性の点で不具合が生じやすい。上記範囲内の材料を使用することで、フラットケーブルの末端部等の被覆体と本発明の積層体を接合する際に、その間に空隙を生ずる等の不具合が生じ難くなる。
[積層体]
本発明の積層体は、基材層(P)と接着剤層(S)との間に、アンカーコート層(Q)又は、アンカーコート層(Q)及び着色層(R)を含んで構成される。
以下に、本発明の積層体が採用しうる各層の積層順を記載するが、これに限定されるものではない。
(P)/(R)/(Q)/(S)
(P)/(Q)/(S)
(S)/(Q)/(R)/(P)/(Q)/(Q)/(S)
(S)/(Q)/(P)/(Q)/(S)
(S)/(Q)/(P)/(Q)/(S)
(S)/(Q)/(P)/(Q)/(S)
また、本発明の積層体においては、基材層、アンカーコート層、着色層、接着剤層の他に導電層又は金属箔層などの他の層を設けてもよい。
本発明の積層体は、基材層(P)と接着剤層(S)との間に、アンカーコート層(Q)又は、アンカーコート層(Q)及び着色層(R)を含んで構成される。
以下に、本発明の積層体が採用しうる各層の積層順を記載するが、これに限定されるものではない。
(P)/(R)/(Q)/(S)
(P)/(Q)/(S)
(S)/(Q)/(R)/(P)/(Q)/(Q)/(S)
(S)/(Q)/(P)/(Q)/(S)
(S)/(Q)/(P)/(Q)/(S)
(S)/(Q)/(P)/(Q)/(S)
また、本発明の積層体においては、基材層、アンカーコート層、着色層、接着剤層の他に導電層又は金属箔層などの他の層を設けてもよい。
[積層体の製造方法]
本発明の積層体は、前記の材料を用いて、基材層、アンカーコート層、着色層、及び接着剤層を形成し、それらの層を順次積層することにより製造することができる。また、本発明の積層体において、着色層が無い場合には、基材層、アンカーコート層及び接着層を形成し、それらの層を順次積層することにより製造することができる。各層は、前記の材料を含む有機溶剤溶液又は分散液を塗布及び乾燥することによって形成される。塗布は公知の方法により行うことができ、バーコーター、ダイコーター、ロールコータ、グラビア方式、フローコータ方式、リバース方式、スプレー方式等を利用することができる。
例えば、基材層にアンカーコート層を積層する場合は、前述したようにアンカーコート用接着剤(グラビアインキ用メジューム)を用いることができる。アンカーコート用接着剤(グラビアインキ用メジューム)としては、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられるが、ポリエステル−ポリウレタン系の材料が、対環境性の観点から好適である。アンカーコート用接着剤の塗布にはロールコート法、グラビアコート法等が好ましく用いられる。また、グラビアの版及び塗布条件は、塗剤及び固形分濃度に合わせて適宜選定できる。
本発明においては、基材層にアンカーコート層、着色層を積層した後、それを延伸させて、積層体を製造することもできる。
本発明の積層体は、前記の材料を用いて、基材層、アンカーコート層、着色層、及び接着剤層を形成し、それらの層を順次積層することにより製造することができる。また、本発明の積層体において、着色層が無い場合には、基材層、アンカーコート層及び接着層を形成し、それらの層を順次積層することにより製造することができる。各層は、前記の材料を含む有機溶剤溶液又は分散液を塗布及び乾燥することによって形成される。塗布は公知の方法により行うことができ、バーコーター、ダイコーター、ロールコータ、グラビア方式、フローコータ方式、リバース方式、スプレー方式等を利用することができる。
例えば、基材層にアンカーコート層を積層する場合は、前述したようにアンカーコート用接着剤(グラビアインキ用メジューム)を用いることができる。アンカーコート用接着剤(グラビアインキ用メジューム)としては、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられるが、ポリエステル−ポリウレタン系の材料が、対環境性の観点から好適である。アンカーコート用接着剤の塗布にはロールコート法、グラビアコート法等が好ましく用いられる。また、グラビアの版及び塗布条件は、塗剤及び固形分濃度に合わせて適宜選定できる。
本発明においては、基材層にアンカーコート層、着色層を積層した後、それを延伸させて、積層体を製造することもできる。
接着剤層を設ける方法としては、ホットメルト樹脂を溶剤に分散して基材上に塗布する溶媒コート法と、溶剤を使用しない無溶媒コート法とがあるが、本発明においては、生産性の観点より、無溶媒コート法を採用することが好ましい。
無溶媒コート法としては、公知の方法が適用可能であり、接着剤の溶融粘度や熱安定性等に応じて、具体的な方法を適用することができる。例えば、押出機やニーダー等で接着剤の各材料を均一に混練し、その後一旦冷却し、これをホットメルトアプリケーター等で再加熱し、リップコーター等で均一に混練しつつ同時に基材上にコーティングする方法等が挙げられる。また、接着剤の各材料を均一に混練してフィルム状に製膜した後、このフィルムと基材とを加熱圧着等により貼り合わせて積層体を形成することもできる。
無溶媒コート法としては、公知の方法が適用可能であり、接着剤の溶融粘度や熱安定性等に応じて、具体的な方法を適用することができる。例えば、押出機やニーダー等で接着剤の各材料を均一に混練し、その後一旦冷却し、これをホットメルトアプリケーター等で再加熱し、リップコーター等で均一に混練しつつ同時に基材上にコーティングする方法等が挙げられる。また、接着剤の各材料を均一に混練してフィルム状に製膜した後、このフィルムと基材とを加熱圧着等により貼り合わせて積層体を形成することもできる。
[電気配線用部材、フラットケーブル]
本発明の電気配線用部材は、前記で得られた本発明の積層体を含むことを特徴とする。また、本発明のフラットケーブルは、前記で得られた本発明の積層体を、フラットケーブルの末端部の補強板として貼り合わせて使用したことを特徴とする。
本発明の積層体をフラットケーブル末端部の補強板として貼り合わせて使用する具体例としては、フラットケーブル末端部の絶縁性被覆層及び平型導体を熱融着又は熱圧着により一体化して形成し、本発明の積層体を補強板(支持板ともいう)とする例が挙げられる。このような補強板を使用することによって、コネクターへの挿し抜きがスムーズに行われるようになる。
ここで、フラットケーブルとは、平板状の絶縁体内に複数の電線が平行に配置された所謂FFC(フレキシブルフラットケーブル)の他、可撓性の基板に導電経路が印刷された所謂FPC(フレキシブル印刷回路)をも包含する。
また、本発明の電気配線用部材とは、前記のFFC、FPC、更にはコネクター、銅線の被覆材等の電気配線に使用する部材のことをいう。本発明の積層体は、電気配線用部材内で電気配線を被覆することや、回路基板の補強材、基板として使用することができる。本発明の積層体を電気配線基板に使用することにより、本発明の積層体と他の電気部材との接着力が適度に維持することが可能であり、電気配線用部材が廃棄された場合に、塩素の発生量を軽減することが可能である。
本発明の電気配線用部材は、前記で得られた本発明の積層体を含むことを特徴とする。また、本発明のフラットケーブルは、前記で得られた本発明の積層体を、フラットケーブルの末端部の補強板として貼り合わせて使用したことを特徴とする。
本発明の積層体をフラットケーブル末端部の補強板として貼り合わせて使用する具体例としては、フラットケーブル末端部の絶縁性被覆層及び平型導体を熱融着又は熱圧着により一体化して形成し、本発明の積層体を補強板(支持板ともいう)とする例が挙げられる。このような補強板を使用することによって、コネクターへの挿し抜きがスムーズに行われるようになる。
ここで、フラットケーブルとは、平板状の絶縁体内に複数の電線が平行に配置された所謂FFC(フレキシブルフラットケーブル)の他、可撓性の基板に導電経路が印刷された所謂FPC(フレキシブル印刷回路)をも包含する。
また、本発明の電気配線用部材とは、前記のFFC、FPC、更にはコネクター、銅線の被覆材等の電気配線に使用する部材のことをいう。本発明の積層体は、電気配線用部材内で電気配線を被覆することや、回路基板の補強材、基板として使用することができる。本発明の積層体を電気配線基板に使用することにより、本発明の積層体と他の電気部材との接着力が適度に維持することが可能であり、電気配線用部材が廃棄された場合に、塩素の発生量を軽減することが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。しかし、これらの実施例によって、本発明はなんら限定されるものではない。
実施例1
(接着剤層用フィルムの形成)
接着剤層の材料成分として、ポリエステル系ホットメルト樹脂(東洋紡績株式会社製、商品名「バイロンGM900」、Tg:−15℃、融点:112℃)を押し出し機に投入し、口金からでてくる樹脂温度を180℃に設定してシート状に押し出した後、キャストロールで冷却して、厚さ50μmの接着剤層用フィルムを形成した。
(基材層、アンカーコート層の形成)
ポリエステル−ポリウレタン系樹脂(塗剤:DIC株式会社製、商品名「ユニビアNT」のグラビアインキメジューム、固形分濃度20質量%)100部に、イソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネート(硬化剤:旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTSS−100」、固形分濃度50質量%)1部(ポリエステル−ポリウレタン樹脂100質量に対して2.5質量部[表1に記載]に相当)を添加し、グラビアロール版175線を用い、基材層(2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、厚さ100μm)に、アンカーコート層(厚さ2μm)を形成した。
(着色層の形成)
前記ポリエステル−ポリウレタン系樹脂100部に、前記イソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネート1部を添加し、更に酸化チタンを主成分とする顔料を添加し、グラビアロール版175線を用い、厚さ2μmになるよう着色層を形成した。この着色層を、上記で得られたアンカーコート層を施した基材層のアンカーコート層上に積層した。
(積層体の作製)
上記で得られた、着色層、アンカーコート層及び基材層で構成された積層体と接着剤層用フィルムとを、接着剤層で使用するポリエステル系ホットメルト樹脂(接着剤)の融点より20℃高い温度に設定されたラミネータロールを用いて貼り合わせて、接着剤層を有する積層体を作製した。
得られた積層体を、加熱圧着後、樹脂が固化する前に、ブロッキングを防ぐためにフロスト加工した冷却ロールで表面凹凸を接着剤層表面に転写し、接着剤層の表面をフロスト加工した積層体を作製した。
実施例1
(接着剤層用フィルムの形成)
接着剤層の材料成分として、ポリエステル系ホットメルト樹脂(東洋紡績株式会社製、商品名「バイロンGM900」、Tg:−15℃、融点:112℃)を押し出し機に投入し、口金からでてくる樹脂温度を180℃に設定してシート状に押し出した後、キャストロールで冷却して、厚さ50μmの接着剤層用フィルムを形成した。
(基材層、アンカーコート層の形成)
ポリエステル−ポリウレタン系樹脂(塗剤:DIC株式会社製、商品名「ユニビアNT」のグラビアインキメジューム、固形分濃度20質量%)100部に、イソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネート(硬化剤:旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTSS−100」、固形分濃度50質量%)1部(ポリエステル−ポリウレタン樹脂100質量に対して2.5質量部[表1に記載]に相当)を添加し、グラビアロール版175線を用い、基材層(2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、厚さ100μm)に、アンカーコート層(厚さ2μm)を形成した。
(着色層の形成)
前記ポリエステル−ポリウレタン系樹脂100部に、前記イソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネート1部を添加し、更に酸化チタンを主成分とする顔料を添加し、グラビアロール版175線を用い、厚さ2μmになるよう着色層を形成した。この着色層を、上記で得られたアンカーコート層を施した基材層のアンカーコート層上に積層した。
(積層体の作製)
上記で得られた、着色層、アンカーコート層及び基材層で構成された積層体と接着剤層用フィルムとを、接着剤層で使用するポリエステル系ホットメルト樹脂(接着剤)の融点より20℃高い温度に設定されたラミネータロールを用いて貼り合わせて、接着剤層を有する積層体を作製した。
得られた積層体を、加熱圧着後、樹脂が固化する前に、ブロッキングを防ぐためにフロスト加工した冷却ロールで表面凹凸を接着剤層表面に転写し、接着剤層の表面をフロスト加工した積層体を作製した。
実施例2
実施例1において、着色層を形成しなかったこと、及び硬化剤の添加量を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例3〜5
実施例1において、ポリエステル−ポリウレタン系樹脂を表1に示す材料に変更し、硬化剤の添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例6
実施例1において、硬化剤としてイソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネートの代わりに、TMP(テトラメチルプロパンアダクト)三量体型のトリレンジイソシアネート(TDI)(住化バイエルウレタン株式会社製、商品名「デスモジュール−L75」)を使用し、その添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例7
実施例1において、硬化剤としてイソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネートの代わりに、TMP(テトラメチルプロパンアダクト)三量体型のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートP301−75E」)を使用し、その添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例8〜10
実施例1において、ポリエステル−ポリウレタン系樹脂を表1に示す材料に変更し、硬化剤としてイソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネート(実施例8及び9においては、住化バイエルウレタン株式会社製、商品名「スミジュール−N3300」、実施例10においては、住化バイエルウレタン株式会社製、商品名「デスジュール−XP2410」)を使用し、その添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例1において、着色層を形成しなかったこと、及び硬化剤の添加量を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例3〜5
実施例1において、ポリエステル−ポリウレタン系樹脂を表1に示す材料に変更し、硬化剤の添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例6
実施例1において、硬化剤としてイソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネートの代わりに、TMP(テトラメチルプロパンアダクト)三量体型のトリレンジイソシアネート(TDI)(住化バイエルウレタン株式会社製、商品名「デスモジュール−L75」)を使用し、その添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例7
実施例1において、硬化剤としてイソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネートの代わりに、TMP(テトラメチルプロパンアダクト)三量体型のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートP301−75E」)を使用し、その添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例8〜10
実施例1において、ポリエステル−ポリウレタン系樹脂を表1に示す材料に変更し、硬化剤としてイソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネート(実施例8及び9においては、住化バイエルウレタン株式会社製、商品名「スミジュール−N3300」、実施例10においては、住化バイエルウレタン株式会社製、商品名「デスジュール−XP2410」)を使用し、その添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
比較例1〜2
実施例1において、ポリエステル−ポリウレタン系樹脂を表1に示す材料に変更し、硬化剤の添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例1において、ポリエステル−ポリウレタン系樹脂を表1に示す材料に変更し、硬化剤の添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
比較例3
実施例1において、ポリエステル−ポリウレタン系樹脂をポリ塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂(DIC株式会社製、商品名「パナシア」のグラビアインキメジューム、固形分濃度20質量%)に変更し、硬化剤を(DIC株式会社製、商品名「CVLハードナーNO10」、固形分濃度50質量%)に変更し、その添加量を3部に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例1において、ポリエステル−ポリウレタン系樹脂をポリ塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂(DIC株式会社製、商品名「パナシア」のグラビアインキメジューム、固形分濃度20質量%)に変更し、硬化剤を(DIC株式会社製、商品名「CVLハードナーNO10」、固形分濃度50質量%)に変更し、その添加量を3部に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
上記の実施例1〜5及び比較例1〜3で得られた積層体を用いて、下記の方法により低温層間剥離強度、塩素含有量を測定し、評価した。
(層間剥離強度の測定と評価)
(i)層間剥離強度の測定
本発明の積層体の層間剥離強度を測定するときに使用する評価用サンプルの断面図を図1に示す。図1において、符号(a)〜(g)は積層体の層間を示し、符号iv、vは接着剤層、符号iii、viは着色層、符号ii、viiはアンカーコート層、符号i、viiiは基材層を示す。
図1の試験片Aは、本発明の積層体を幅10mm、長さ125mmに切断した積層体である。また試験片Bは、本発明の積層体を、幅30mm、長さ50mmに切断した積層体である。なお試験片A、Bは、端を傷つけないように鋭利な刃物で切断する。
得られた試験片Aと試験片Bを接着剤層面が向かい合うように重ねて、ヒートプレス試験装置を用いて、ヒートプレス上板及び下板温度:132℃、ヒートプレス圧力:0.8MPa、シール時間:30secの条件で貼り合わせて、評価用サンプルを作成した。得られた評価用積層体サンプルを、測定予定温度±2℃、相対湿度(50±5)%の雰囲気中に5分間以上静置する。
次に、−10℃及び23℃の雰囲気下で引張試験機(株式会社インテスコ製、恒温槽付き材料試験機「201X」)に、図2に示すように評価用試験片を配置した。具体的には、試験片の接着していない部分を180°に折り返し、約10mm剥がした後、試験片B端は、試験機の下部チャックに、試験片Aの遊び部分は上部チャックに挟んで配置した。
折り返した試験片は、貼り合わせた試験片Aに並行になるようにする。試験する部分の接着面には埃を付着させないようにし、接着面を素手で触れたり、他の異物を触れさせたりしないように注意する。
次に、JIS B7721に規定する引張試験機、又はこれと同等の引張試験機を用いて、10mm/minの速さで連続して30mm引き剥がし、引き剥がした時の層間剥離強度のピーク値を層間剥離強度とする。また、30mm以下で材破した場合は、材破した時点でのピーク値を層間剥離強度とする。
本発明において、層間剥離強度の層間とは、図1に示した符号(a)〜(g)の層間を対象としている。例えば、10mm/minの速さで連続して30mm引き剥がした場合に、符号(d)の層間(接着剤層ivとvの層間)が剥離する場合や、符号(a)の層間(基材層iとアンカーコート層iiの層間)が剥離する場合等も本発明では考慮している。
(ii)評価基準(−10℃雰囲気下での引張試験)
○:4.2N/cm以上であり実用上問題がない。
×:4.2N/cm未満であり実用上問題がある。
(iii)評価基準(23℃雰囲気下での引張試験)
○:12N/cm以上であり実用上問題がない。
×:12N/cm未満であり実用上問題がある。
(層間剥離強度の測定と評価)
(i)層間剥離強度の測定
本発明の積層体の層間剥離強度を測定するときに使用する評価用サンプルの断面図を図1に示す。図1において、符号(a)〜(g)は積層体の層間を示し、符号iv、vは接着剤層、符号iii、viは着色層、符号ii、viiはアンカーコート層、符号i、viiiは基材層を示す。
図1の試験片Aは、本発明の積層体を幅10mm、長さ125mmに切断した積層体である。また試験片Bは、本発明の積層体を、幅30mm、長さ50mmに切断した積層体である。なお試験片A、Bは、端を傷つけないように鋭利な刃物で切断する。
得られた試験片Aと試験片Bを接着剤層面が向かい合うように重ねて、ヒートプレス試験装置を用いて、ヒートプレス上板及び下板温度:132℃、ヒートプレス圧力:0.8MPa、シール時間:30secの条件で貼り合わせて、評価用サンプルを作成した。得られた評価用積層体サンプルを、測定予定温度±2℃、相対湿度(50±5)%の雰囲気中に5分間以上静置する。
次に、−10℃及び23℃の雰囲気下で引張試験機(株式会社インテスコ製、恒温槽付き材料試験機「201X」)に、図2に示すように評価用試験片を配置した。具体的には、試験片の接着していない部分を180°に折り返し、約10mm剥がした後、試験片B端は、試験機の下部チャックに、試験片Aの遊び部分は上部チャックに挟んで配置した。
折り返した試験片は、貼り合わせた試験片Aに並行になるようにする。試験する部分の接着面には埃を付着させないようにし、接着面を素手で触れたり、他の異物を触れさせたりしないように注意する。
次に、JIS B7721に規定する引張試験機、又はこれと同等の引張試験機を用いて、10mm/minの速さで連続して30mm引き剥がし、引き剥がした時の層間剥離強度のピーク値を層間剥離強度とする。また、30mm以下で材破した場合は、材破した時点でのピーク値を層間剥離強度とする。
本発明において、層間剥離強度の層間とは、図1に示した符号(a)〜(g)の層間を対象としている。例えば、10mm/minの速さで連続して30mm引き剥がした場合に、符号(d)の層間(接着剤層ivとvの層間)が剥離する場合や、符号(a)の層間(基材層iとアンカーコート層iiの層間)が剥離する場合等も本発明では考慮している。
(ii)評価基準(−10℃雰囲気下での引張試験)
○:4.2N/cm以上であり実用上問題がない。
×:4.2N/cm未満であり実用上問題がある。
(iii)評価基準(23℃雰囲気下での引張試験)
○:12N/cm以上であり実用上問題がない。
×:12N/cm未満であり実用上問題がある。
(塩素量の測定と評価)
(i)塩素量の測定
本積層体を、アルゴンと酸素混合気体中、燃焼温度1100℃で燃焼させる。この時に発生した気体を、純水に吸収させてイオンクロマトグラフィー(カラム:DIONEX社AS−12A、溶離液:0.35ミリモルのNa2CO3と0.1ミリモルのNaHCO3との純水希釈の混合溶液)法にて、含有塩素量の測定を行った。
(ii)対環境性評価
○:塩素発生量が1000ppm未満
×:塩素発生量が1000ppm以上
(総合評価)
上記で得られた層間剥離強度、対環境性の評価結果を考慮して総合評価した。
○:良好
×:不良
(i)塩素量の測定
本積層体を、アルゴンと酸素混合気体中、燃焼温度1100℃で燃焼させる。この時に発生した気体を、純水に吸収させてイオンクロマトグラフィー(カラム:DIONEX社AS−12A、溶離液:0.35ミリモルのNa2CO3と0.1ミリモルのNaHCO3との純水希釈の混合溶液)法にて、含有塩素量の測定を行った。
(ii)対環境性評価
○:塩素発生量が1000ppm未満
×:塩素発生量が1000ppm以上
(総合評価)
上記で得られた層間剥離強度、対環境性の評価結果を考慮して総合評価した。
○:良好
×:不良
表1中のNT、LG−NT、FS、PVC等は以下のとおりである。
・NT:DIC株式会社製、商品名「ユニビア NT」のグラビアインキメジューム(ポリエステル−ポリウレタン系樹脂)、固形分濃度20質量%
・LG−NT:東京インキ株式会社製、商品名「LG−NT」のグラビアインキメジューム(ポリエステル−ポリウレタン系樹脂)、固形分濃度15質量%
・FS:東洋インキ株式会社製、商品名「ファインスター」のグラビアインキメジューム(ポリエステル−ポリウレタン系樹脂)、固形分濃度15質量%
・PVC:DIC株式会社製、商品名「パナシア」のグラビアインキメジューム(ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂)、固形分濃度20質量%
・硬化剤添加量(質量部)とは、メジューム固形分100質量部に対して添加した硬化剤固形分の質量部を意味する。
表1に示す結果から、本発明の積層体は、接着性、対環境性が優れていることが分かる。
・NT:DIC株式会社製、商品名「ユニビア NT」のグラビアインキメジューム(ポリエステル−ポリウレタン系樹脂)、固形分濃度20質量%
・LG−NT:東京インキ株式会社製、商品名「LG−NT」のグラビアインキメジューム(ポリエステル−ポリウレタン系樹脂)、固形分濃度15質量%
・FS:東洋インキ株式会社製、商品名「ファインスター」のグラビアインキメジューム(ポリエステル−ポリウレタン系樹脂)、固形分濃度15質量%
・PVC:DIC株式会社製、商品名「パナシア」のグラビアインキメジューム(ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂)、固形分濃度20質量%
・硬化剤添加量(質量部)とは、メジューム固形分100質量部に対して添加した硬化剤固形分の質量部を意味する。
表1に示す結果から、本発明の積層体は、接着性、対環境性が優れていることが分かる。
本発明の積層体は、接着性、対環境性が優れている。このため、液晶表示装置、携帯電話、複写機、プリンター、自動車、家電製品、コンピュータ等の電気・電子部品、電気・電子機器等の配線に使用されるテープフラットケーブル 又はテープ電線等の電気配線用部材の末端接続部を補強する補強用積層体等として特に好適である。
Claims (7)
- 基材層、アンカーコート層、着色層、及び接着剤層を有する積層体であって、アンカーコート層及び着色層に含まれる樹脂が、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分として含有し、積層体の−10℃での層間剥離強度が4.2N/cm以上であることを特徴とする積層体。
- 基材層、アンカーコート層、及び接着剤層を有する積層体であって、アンカーコート層に含まれる樹脂が、ポリエステル−ウレタン系樹脂を主成分として含有し、積層体の−10℃での層間剥離強度が4.2N/cm以上であることを特徴とする積層体。
- 積層体の塩素含有量が1000質量ppm以下である請求項1又は2に記載の積層体。
- アンカーコート層及び着色層の少なくとも1層にポリイソシアネート硬化剤を含有する請求項1〜3のいずれか記載の積層体。
- 硬化剤を、ポリエステル−ウレタン系樹脂100質量部に対して、1〜20質量部添加する請求項4記載の積層体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の積層体を、フラットケーブルの末端部に補強板として貼り合わせて使用したことを特徴とするフラットケーブル。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の積層体を含むことを特徴とする電気配線用部材。
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