JPWO2009001544A1 - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

タッチスイッチ近傍に水滴が飛び散った時や、タッチスイッチ近傍を濡れ雑巾等で手入れした時等でも、意図せず加熱動作がオンもしくはオフしたり、又は加熱動作設定が変わったりすることを防ぐ加熱調理器を提供する。左右キャンセル電極(5a、5b)が、左右加熱コイル(3a、3b)の配置された位置とキー電極(4a1、4a2、4a3、4b1、4b2、4b3)との配置位置の間でキー電極の近傍に設けられる。制御部(6)は、左右キャンセル電極(5a、5b)の静電容量の変化が所定量以上か否かによって、キー電極からの入力の有効もしくは無効を切り替える。

Description

本発明は、天板と同一面上にキー電極を設けて、タッチ入力による操作を可能とする加熱調理器に関する。
従来の加熱調理器は、操作部の近傍に周囲状態検知部を設けて、周囲状態検知部の上に物が置かれているときは、操作部入力を禁止し非加熱状態にしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−207843号公報
しかしながら、従来の構成では、周囲状態検知部が上に物が置かれていることを検知した場合に常に非加熱状態となり、例えば加熱中に水滴等の飛び散りや、スイッチ近傍を濡れ雑巾を用いて拭き掃除した場合に、意図せず加熱動作がオフしてしまい、使い勝手が良くないという課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、使い勝手の良い加熱調理器を提供することを目的とする。具体的には、タッチスイッチ近傍に水滴が飛び散った時や、タッチスイッチ近傍を濡れ雑巾等で手入れした時等でも意図せず加熱動作がオンもしくはオフしたり、加熱動作設定が変わってしまうことがない、加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、外郭を構成する本体と、本体の上面に設けたトッププレートと、被加熱物を加熱する加熱コイルと、トッププレート裏面に設けられたキー電極を備えた静電容量式タッチスイッチと、キー電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、キー電極の静電容量がキー電極の基準静電容量に対して第1所定量以上増加し且つその状態が第1所定時間以上連続したことを検知するとキー電極が押されたと判断してそのキー電極に割り当てられた制御命令を入力する制御部と、を備え、加熱部が配置された位置とキー電極が配置された位置との間でキー電極の近傍に設けられたキャンセル電極を有し、前記制御部は、キャンセル電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したときはキー電極が押されたと判断してもそのキー電極に割り当てられた制御命令の実行を禁止し、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第3所定時間以上連続して検知したときは、キー電極が押されたと判断するとそのキー電極に割り当てられた制御命令を実行する。
キャンセル電極をキー電極の近傍に設けることにより、タッチスイッチを構成するキー電極の周辺状態を精度よく検出することができる。具体的には、タッチスイッチ回りへの水又は調理物の付着や濡れ雑巾等による手入れによる作動と、実際のタッチスイッチ操作による作動と、を容易に識別することができる。タッチスイッチの誤検知を防ぐことができる。よって、使用者が意図していないときに、動作状態が変わってしまうことを防ぐことができる。これにより、使い勝手が良くなる。また、周辺状態を検出するためのキャンセル電極は、加熱コイルとキー電極の間に設けられているため、被加熱物である鍋等を使用者が鍋振り操作等行い、タッチスイッチ部までずらしたとしても、意図しない動作の移行は起こらず、使い勝手が良い。
また、制御部は、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したときはキー電極が押されたと判断してもそのキー電極に割り当てられた制御命令の実行を禁止し、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第3所定時間以上連続して検知したときは、キー電極が押されたと判断するとそのキー電極に割り当てられた制御命令を実行することにより、濡れ雑巾等による手入れ等の比較的短時間のキー電極回りへの接触操作と、使用者による調理物や調味料等の意図的なキー電極回りへ載置を識別することができる。手入れ時にはタッチスイッチ操作すなわちキー電極からの入力を無効とすることで使い勝手がよくなる。調理物や調味料等が意図的にタッチスイッチ操作部周辺すなわちキャンセル電極部に置かれたとしても、キー操作を行なうことができる。このように、使用環境を精度よく検知するため使い勝手が良い。
制御部は、外郭を構成する本体と、本体の上面に設けたトッププレートと、被加熱物を加熱する加熱コイルと、トッププレート裏面に設けられたキー電極を備えた静電容量式タッチスイッチと、キー電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、キー電極の静電容量がキー電極の基準静電容量に対して第1所定量以上増加し且つその状態が第1所定時間以上連続したことを検知するとキー電極が押されたと判断してそのキー電極に割り当てられた制御命令を入力する制御部と、を備え、加熱部が配置された位置とキー電極が配置された位置との間でキー電極の近傍に設けられたキャンセル電極を有し、前記制御部は、キャンセル電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したときはキー電極が押されたと判断してもそのキー電極に割り当てられた制御命令の実行を禁止し、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第3所定時間以上連続して検知したときは、キャンセル電極の基準静電容量として設定している値を、現在検知しているキャンセル電極の静電容量値に変更するように置き換える。
これにより、濡れ雑巾等による手入れ等の比較的短時間のキー電極回りへの接触操作と、使用者による調理物や調味料等の意図的なキー電極回りへの載置を識別することができる。手入れ時にはタッチスイッチ操作すなわちタッチスイッチを構成するキー電極からの入力を無効とすることで、使い勝手がよくなる。調理物や調味料等が意図的にタッチスイッチ操作部周辺すなわちキャンセル電極部に置かれたとしても、キー操作を行なうことができる。このように、使用環境を精度よく検知するため使い勝手が良い。また、調理物や調味料等がおかれた状態すなわち所定時間以上キャンセル電極が押下されたときは、調理物や調味料等がおかれた状態を基準状態として再度タッチスイッチ回りの状態をキャンセル電極で検出するため、調理物や調味料等がおかれた状態でも、濡れ雑巾等による手入れ等の比較的短時間のキー電極回りへの接触操作であるか否かを判別でき、使い勝手が良い。
制御部は、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したとき、少なくとも加熱動作をオフとする制御命令が割り当てられたキー電極が押されたと判断してもその制御命令の実行を禁止するようにしてもよい。加熱中は特に、水滴や調理物の飛び散り等の発生頻度は高いが、これらの付着物がタッチスイッチ周りに付着したとしても、動作状態は変更されないため、使い勝手が良い。また、タッチスイッチであるにもかかわらず調理状態を維持したままタッチスイッチまわり清掃等の手入れが可能となる。特に自動炊飯等のオート調理機能を有している機器においては、加熱等を実施している時の意図しない加熱オフは調理物廃棄につながる。そのため、キャンセル電極により、加熱オフの誤動作を抑制する効果は大きい。
いずれのキー電極からも制御命令を入力できない状態から少なくとも1つのキー電極を押すことにより制御命令を入力することができるようにするための電源スイッチを備え、制御部は、電源スイッチがオンしたときのキー電極の静電容量及びキャンセル電極の静電容量をそれぞれの基準静電容量の初期値とすることができる。電源スイッチを操作するとき、キャンセル電極及びキー電極に触れる可能性が少ないので、基準静電容量を適切な値に設定できる。
制御部は、キャンセル電極に所定の静電容量を有するコンデンサを介在させて所定の電圧値を有する高周波電圧を加え、コンデンサの静電容量とキャンセル電極の静電容量とで分割されたキャンセル電圧に加わる高周波電圧の大きさを検知するキャンセル電極電圧検知部を備え、キャンセル電極電圧検知部が検知する電圧の、設定されたキャンセル電極基準検知電圧からの低下量に基づきキャンセル電極の静電容量の増加量を検知するようにしてもよい。キャンセル電極に高周波電圧を加える信号線とキャンセル電極の電圧を測定する信号線を共通にして1本にすることができるので、制御部とキャンセル電極の接続を簡単にすることができる。なお、キー電極についても同様の構成を採用することにより全体を簡素な構成とすることができる。
キャンセル電極電圧検知部は、所定の容量値を有するコンデンサの一端とキー電極を接続し、コンデンサの他端に高周波電圧を与えるとともに、キャンセル電極に加わる高周波電圧の分割電圧を整流して直流電圧に変換して出力するようにしてもよい。これにより、キャンセル電極電圧検知部出力が直流電圧であるので、制御部は、検知電圧の測定を簡単に且つ精度良くすることができ、また外来の高周波雑音の影響を受けにくくして、安定な静電式タッチキーを実現することができる。なお、キー電極についても同様の構成を採用することにより全体を簡素な構成とすることができる。
加熱調理器は、制御部が、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知しキー電極からの入力命令の実行を禁止している時、そのことを音又は光で報知する報知部をさらに具備してもよい。これにより、使用者にタッチスイッチ回りの状況を知らしめることができ、水の付着の除去やタッチスイッチ回りの載置物の除去等を促進させる効果がある。
プリント配線板の銅箔パターンでキー電極またはキャンセル電極を構成し、プリント配線板を前記トッププレート直下に配置してもよい。トッププレート印刷と制御部を電気的に接続する導電部材が不要となり安価な構成となる。
本発明の加熱調理器は、タッチスイッチ部を構成するキー電極の周囲にキャンセル電極を設けることにより、拭き掃除等の手入れでタッチスイッチが押されたか、又は意図的に使用者がタッチスイッチ操作したかを判別することができる。制御部は、キャンセル電極部の静電容量の変化が所定量以上か否かによって、キー電極からの入力の有効もしくは無効を切り替えるため、意図的な操作でなければキー操作を無効とすることができる。また、キャンセル電極の所定量以上の静電容量変化が比較的長時間継続する場合に再度キー操作を有効とすることができるので、意図せず物体が放置されている場合においてもキー操作ができるようになる。よって、使い勝手を向上できる。
本発明の実施形態1〜4における加熱調理器の構成図 本発明の実施形態1における加熱調理器のタッチスイッチ構成図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は制御部と電極の接続部分を示す正面図 (a)は本発明の実施形態1におけるキー電極の検知動作を示す図、(b)は本発明の実施形態1におけるキャンセル電極の検知動作を示す図 本発明の実施形態1における手入れの動作例の図 本発明の実施形態1における手入れ時のタッチスイッチ検知動作例の図 本発明の実施形態1における水付着の例の図 本発明の実施形態1における水付着時のタッチスイッチ検知動作例の図 本発明の実施形態2におけるキャンセル電極上への物体載置の例の図 本発明の実施形態2におけるキャンセル電極上への物体載置時のタッチスイッチ検知動作例の図 本発明の実施形態3におけるキャンセル電極上への物体載置の例の図 本発明の実施形態3におけるキャンセル電極上への物体載置時のタッチスイッチ検知動作例の図 本発明の実施形態4における加熱調理器のタッチスイッチ構成図
符号の説明
1 本体
2 トッププレート
3a 左加熱コイル(加熱部)
3b 右加熱コイル(加熱部)
4a1 左ダウンスイッチ(キー電極)
4b1 右ダウンスイッチ(キー電極)
4a2 左アップスイッチ(キー電極)
4b2 右アップスイッチ(キー電極)
4a3 左加熱切/入スイッチ(キー電極)
4b3 右加熱切/入スイッチ(キー電極)
5a 左キャンセル電極
5b 右キャンセル電極
6 制御部
6a 接続端子
6b 接続端子
7a 左液晶表示装置(報知部)
7b 右液晶表示装置(報知部)
9a キー電極接続部
9b キャンセル電極接続部
10 電源スイッチ
11 高周波電源
12a〜12c キー電極電圧検知部
12d キャンセル電極電圧検知部
以下、本発明の実施形態について、図面を参照にしながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1における加熱調理器の構成図を示すものである。外郭を構成する本体1の上面に、トッププレート2が設けられる。トッププレート2上に載置された被加熱物を加熱するため、本体左側の天板2の下部には加熱部である左加熱コイル3a、本体右側の天板2の下部には加熱部である右加熱コイル3bが破線で示す位置に設けられている。左加熱コイル3a及び右加熱コイル3bは、高周波電流が流れることで磁界を発生し当該加熱コイル上部の被加熱物を誘導加熱する。
トッププレート2の裏面には、加熱の入切を制御するタッチスイッチである左加熱切/入スイッチのキー電極4a3及び右加熱切/入スイッチのキー電極4b3と、加熱の出力の調整を行なうタッチスイッチである左ダウンスイッチのキー電極4a1、左アップスイッチのキー電極4a2、右ダウンスイッチのキー電極4b1、及び右アップスイッチのキー電極4b2とが設けられる。各タッチスイッチの後方には、左右それぞれの加熱部の動作状態や設定状態を表示する報知部である左液晶表示装置7a、右液晶表示装置7bがそれぞれ設けられている。
トッププレート2の裏面には、トッププレート2の上方から見て、左加熱コイル3aと左タッチスイッチ群を構成するキー電極4a1、4a2、4a3との間で且つ左タッチスイッチ群を構成するキー電極4a1、4a2、4a3近傍に帯状にかつ全体が櫛状に形成された左キャンセル電極5aが各キー電極の使用者側を除いて、各電極と周囲の領域を区切るように配置されている。また、同様に、右加熱コイル3bの直上の位置と右タッチスイッチ群を構成するキー電極4b1、4b2、4b3との間で且つ前記右タッチスイッチ群を構成するキー電極4b1、4b2、4b3近傍に帯状にかつ全体が櫛状に形成された右キャンセル電極5bが各キー電極の使用者側を除いて、各電極と周囲の領域を区切るように配置されている。
ここで、前述した各タッチスイッチを構成するキー電極及びキャンセル電極は、静電容量式のタッチスイッチを構成する電極部分である。
本体前方側面には、機器の主電源をオンオフする電源スイッチ10が配置される。トッププレート2下方に、制御部6を有している。制御部6は、左加熱切/入スイッチを構成するキー電極4a3、左ダウンスイッチを構成するキー電極4a1、左アップスイッチを構成するキー電極4a2、及び左キャンセル電極5aから信号を入力する。制御部6は、左加熱コイル3aに高周波電流を供給するインバータを含み、その加熱出力を制御するとともに、左液晶表示装置5aへの信号を出力する。また制御部6は、右加熱切/入スイッチ構成するキー電極4b3、右ダウンスイッチを構成する電極4b1、右アップスイッチ構成するキー電極4b2及び右キャンセル電極5bから信号を入力し、右加熱コイル3aに高周波電流を供給するインバータを含み、その加熱出力を制御するとともに、右液晶表示装置5aに信号を出力する。なお、電源スイッチ10は、機器の主電源をオンオフするものに限定されない。電源スイッチ10は、いずれのキー電極からも制御命令を入力できない状態から少なくとも1つのキー電極を押すことにより制御命令を入力することができるようにするためのスイッチであればよい。
本実施形態では、加熱コイル、加熱切/入スイッチ、アップスイッチ、ダウンスイッチ、液晶表示装置、キャンセル電極を左、右にそれぞれ独立して備えており、前述の構成要素は左ブロック、右ブロック単位で同一の作用を行なうため、右ブロックの説明は省略し、左ブロックの説明で代用する。
図2Aに、左タッチスイッチの詳細の構成を示す。図2Bに制御部6のタッチスイッチ検知信号を図示している。各タッチスイッチを構成するキー電極4a1、4a2、4a3は、導電性の材料でトッププレート下面に印刷されて形成されており、絶縁物(ここでは、結晶化セラミックなどの耐熱ガラスとする)で構成される天板(トッププレート)2の電極直上部分を誘電体とし、当該電極直上部分の表面とキー電極4a1、4a2、4a3とを対向電極としたコンデンサ構成が形成される。制御部6はプリント配線板上に構成されており、例えば、制御部6に一端が接続固定された導電性の弾性を有する接続端子6a、6bの他端が、電極4a1、キャンセル電極5aに接触して、制御部6とキー電極4a1、キャンセル電極5aとが接続される。制御部6と他のキー電極、キャンセル電極との接続も同様に行うことができる。キャンセル電極5aはキー電極の後部に設けられる帯状の後部8cと、キー電極の側部8a、8bにより全体が櫛状に形成される。キー電極4a1に後方に突出する部分を設けて接続部9aとしている。キャンセル電極5aの側部8bに接続部9bを設けている。接続部9aには、接続端子6aの先端が圧接され、接続部9bには、接続端子6bの先端が圧接される。なお、キャンセル電極5aの接続部9bを外側の側部8aに設けるより、内側の側部8bに設ける方がキャンセル電極8aに対する手で触れた場合の場所による制御部6からみた静電容量の差異が小さくなるので入力感度設定をする際に好ましい。
各タッチスイッチのキー電極4a1、4a2、4a3と対向したトッププレート上面部分に人の指が触れると、トッププレート上面部分が、人体を介して大地静電容量に結合し、制御部6からみた各キー電極の大地との間の静電容量が増加する。制御部6はこの静電容量の変化を検出することにより、各キー電極4a1、4a2、4a3に静電容量式タッチスイッチの機能を発揮させることができる。例えば、制御部6のコモン電位と大地との間のインピーダンスを一定にしておけば、制御部6は、コモン電位とキー電極4a1、4a2、4a3間の静電容量の変化を検知することができる。静電容量の変化を測定するため、例えば、所定の容量を有するキー電極4a1、4a2、4a3、キャンセル電極5aと一端を接続したコンデンサの他端とコモン電位間に高周波電源11により高周波電圧を加え、キー電極4a1、4a2、4a3とコモン電位間に加わる分割電圧を入力して、キー電極電圧検知部12a〜12c、及びキャンセル電極電圧検知部12dにより測定することができる。本実施の形態では、さらにその交流電圧である分割電圧を整流して直流に変換してキー電極検知電圧及びキャンセル電極検知電圧を得ている。各タッチスイッチのキー電極4a1、4a2、4a3と対向したトッププレート上面部分に人の指が触れると、図2Bに示すようにキー電極検知電圧が非タッチ時の検知電圧である基準検知電圧V1から基準検知電圧V1より低い電圧であるタッチ時検知電圧値V2に変動する。制御部6は、電源スイッチ10がオンした時に測定したキー電極検知電圧を、基準検知電圧V1の初期値として設定する。キャンセル電極5aが非受付状態の場合、制御部6は、各キー電極4a1、4a2、4a3による受付を、測定したキー電極検知電圧Vが変動し、且つ基準検知電圧V1からの変動電圧があらかじめ設定された第1所定電圧低下量Vθを超え、かつその状態があらかじめ設定された第1所定時間t1θ(ここでは、例えば、0.1秒とする)の間連続した時に有効とする。
左加熱切/入スイッチ4aに人が触れると、その信号は制御部6に入力される。制御部6は、左加熱コイル3aの加熱オンオフの制御及び左液晶表示装置7aの動作状態表示を行う。左ダウンスイッチ4a1、左アップスイッチ4a2に人が触れると、その信号は制御部6に入力される。制御部6は、左加熱コイル3aの加熱出力の増減を行う。また、その際、左液晶表示装置7aの動作状態表示も併せて行う。
図2Aにあるように、左キャンセル電極5aも各スイッチと同様に、導電性のキャンセル電極をトッププレート下面に有しており、絶縁物(ここではガラスとする)で構成される天板2の電極直上部を誘電体としたコンデンサ構成となっている。キャンセル電極5aはトッププレート上面から見た場合、左加熱コイル3aと各キー電極の間にあり、且つ核キー電極を囲むように配置されている。
左キャンセル電極は各スイッチと同様にコンデンサ構成となっていることから、図2B(b)で示すように左キャンセル電極は、キャンセル電極と対向したトッププレート上面に導電性が高いもの、大地に対する静電容量が比較的大きなもの、例えば、水に濡れた雑巾、ペットボトル入り調味料等の物体が載置されると、キャンセル電極検知電圧が基準検知電圧Vb1からVb2に変動する。制御部6は、は、電源スイッチ10がオンした時に、すなわち、キャンセル電極5aの上部に物体が存在しないとき測定したキャンセル電極検知電圧Vb1を、キャンセル電極の基準検知電圧の初期値として設定する。キャンセル電極5aの受付は、制御部6で、基準検知電圧Vb1からあらかじめ設定された第2所定電圧低下量Vbθを超える低下量で低下した電圧が、あらかじめ設定された第2所定時間tb1θ(ここでは0.1秒とする)の間連続して検出された時に有効としている。以下、このキャンセル電極5aが有効な状態を「キャンセル電極5aがオン状態にある」と記載することもある。
左キャンセル電極5a上方のトッププレート2に物が載置されると、左キャンセル電極5aからの信号は制御部6に入力される。制御部6が、各キー電極について、仮にキー電極の検知信号Vが、キー電極基準検知電圧V1から第1所定電圧低下量Vθを超える低下量で低下した電圧が第1所定時間t1θ続いて検知したとしても、各タッチスイッチの入力動作を無効にする。前述の動作を行うことで、タッチスイッチ回りへの水、調理物の付着や濡れ雑巾等による手入れの場合等には、スイッチ操作を無効とすることができ、使用者が意図しないのに動作状態がかわってしまうことを防ぐことができる。よって、使い勝手がよい。
また、周辺状態を検出するためのキャンセル電極5aは、加熱コイルとキー電極の間に設けられているため、被加熱物である鍋等を使用者が鍋振り操作等行い、タッチスイッチ部までずらしたとしても、鍋によるキャンセル電極の電圧変動で前述した動作と同様の検知を行うため、意図しない動作の移行はおこらない。よって、更に使い勝手が良い。
図3A及び図3Bは、本実施形態で、濡れ雑巾でスイッチ部を手入れしたときの検知動作を示したものである。図3Aに示すように、加熱切/入スイッチの右横位置から左方向に、濡れ雑巾で拭き掃除した場合、図3Bに示すように、まず最初にキャンセル電極検知電圧がキャンセル電極基準検知電圧Vb1からVb2に低下する。この電圧低下量が第2所定電圧低下量Vbθ以上で、この状態が第2所定時間tb1θ(ここでは、例えば、0.1秒とする)の間連続すると、キャンセル電極5aの静電容量が第2所定量以上増加したと判断する。
濡れ雑巾は左から右に動かされているため、キャンセル電極5aのオンに続いて、加熱切/入スイッチのキー電極4a3、アップスイッチキー電極4a2、ダウンスイッチキー電極4a1の順でキー電極の検知電圧Vに同様の電圧低下が起こる。例では、その変動幅はそれぞれ第1所定電圧低下量Vθ以上で第1所定時間t1θ以上継続している。
本実施形態では、制御部6は、キャンセル電極のキー電極の入力命令禁止作用が有効な時は、各キー電極4a3、4a2、4a1から検出される検知電圧Vが第1所定電圧低下量Vθ以上の低下幅で低下しかつ第1所定時間t1θ以上継続したことを検知したとしてもキー電極4a1、4a2、4a3による制御命令入力動作を無効としている。一方、キャンセル電極5aがオン状態にない時は、各キー電極4a1、4a2、4a3により検出するスイッチ検知電圧が第1所定電圧低下量Vθ以上の電圧低下量で第1所定時間t1θ以上継続した場合、キー電極4a1、4a2、4a3による制御命令入力動作を有効としている。よって、濡れ雑巾等の手入れ時に、意図せずタッチスイッチを受け付けてしまうことを防ぐことができる。キャンセル電極5aの状態が有効であるかないかで、各タッチスイッチ操作の有効無効を切り替えているため、各タッチスイッチ回りに物体がない状態での、各スイッチ操作は所望の検知レベルで行なえる。
以上のように本実施形態によれば、調理物の付着や濡れ雑巾等による手入れの場合と、実際のスイッチ操作を、容易に識別することができ、使用者が意図しないのに動作状態が変わってしまうことを防ぐことができる。よって、使い勝手が良い。
また、本実施形態ではキャンセル電極5aは、加熱コイルとキー電極の間に設けられているため、被加熱物である鍋等を使用者が鍋振り操作等行い、タッチスイッチ部までずらした場合も、図3の濡れ雑巾による手入れの場合と同様に、キャンセル電極が有効になったあと各スイッチが検知する動作となる。よって、各スイッチ入力を無効とすることができる。鍋振り操作等においても意図しない動作の移行はおこらず、更に使い勝手が良い。
図4A及び図4Bは、本実施形態で、タッチスイッチ部に水が付着した時の検知動作を示したものである。図4Aにあるように、加熱切/入スイッチのキー電極4a1とキャンセル電極5aの直上の天板2表面に水が付着した場合、キャンセル電極5aの検知電圧Vbは第2所定電圧低下量Vbθ以上低下し、その状態が第2所定時間tb1θ以上継続して、キャンセル電極5aのキー電極による制御命令の入力の禁止機能が有効となる。ほぼ同時に加熱切/入スイッチのキー電極4a3の検知電圧は、第1所定電圧低下量Vθ以上の低下量で低下し、この状態が第1所定時間t1θ以上継続した変動となる。しかし、キャンセル電極5aのキー電極による制御命令の入力の禁止機能が有効になっているため、加熱切/入スイッチのキー電極4a1の入力動作は無効となる。本実施形態では、キャンセル電極5aのキー電極による制御命令の入力の禁止機能が有効な時、加熱切/入スイッチのキー電極4a1の入力動作を無効としているため、例えば加熱時の水吹き零れ等で意図せず加熱動作がオフとなるのを防ぐことができる。キャンセル電極5aの状態に基づいて、各タッチスイッチ操作の有効無効を切り替えているため、各タッチスイッチ回りに物体がない状態での、各タッチスイッチ操作は所望の検知レベルで行なえる。
加熱中は特に、水滴や調理物の飛び散り等の発生頻度は高く、特に自動炊飯等のオート調理機能を有している機器においては、加熱等を実施している時の意図しない加熱オフは調理物廃棄につながるため、キャンセル電極により加熱オフ誤動作を抑制する効果は大きい。
本実施形態では、キー電極及びキャンセル電極の静電容量の変化は、高周波電圧を電源とした分圧電圧による検知方法で説明したが、静電容量の変化を高周波電圧を電源として、電極を介して得られるパルスカウント方式であるとしても同等の効果が得られる。
尚、本実施形態では、加熱部を誘導加熱として説明したが、加熱部は電熱加熱、ラジェントヒータ加熱、ガス加熱であっても同等の効果が得られる。
また報知部である液晶表示装置は、キャンセル電極の働きで、キー電極が無効となっているとき、そのことを表示する機能を併せ持っている。よって、使用者にタッチスイッチ回りの状況を知らしめることができ、水の付着の除去やタッチスイッチ回りの載置物の除去等を促進させる効果がある。
また、キャンセル電極5aに後方の領域と区切る帯状の後部8cと、側方の領域とを区切る帯状の側部8aを儲け、外側を囲むようにしているので上記効果を高めることができる。また、キー電極間に側部8bを設けているため、その効果をさらに高めることができる。
なお、制御部6は、キャンセル電極5aに所定の静電容量を有するコンデンサC4を介在させて所定の電圧値を有する高周波電圧を加え、コンデンサC4の静電容量とキャンセル電極の静電容量とで分割されたキャンセル電極に加わる高周波電圧の大きさを検知するキャンセル電極電圧検知部12dを備え、キャンセル電極電圧検知部12dが検知する電圧の、設定されたキャンセル電極基準検知電圧からの低下量に基づきキャンセル電極の静電容量の増加量を検知するようにしてもよい。キャンセル電極5aに高周波電圧を加える信号線とキャンセル電極5aの電圧を測定する信号線を共通にして1本にすることができるので、制御部6aとキャンセル電極5aの接続を簡単にすることができる。なお、キー電極4a1〜4a3についても同様の構成を採用することにより全体を簡素な構成とすることができる。
キャンセル電極電圧検知部12dは、所定の容量値を有するコンデンサC4の一端とキャンセル電極5aを接続し、コンデンサC4の他端に高周波電圧を与えるとともに、キャンセル電極5aに加わる高周波電圧の分割電圧を整流して直流電圧に変換して出力するようにしてもよい。これにより、キャンセル電極電圧検知部出力が直流電圧となるので、制御部は、検知電圧の測定を簡単に且つ精度良くすることができ、また外来の高周波雑音の影響を受けにくくして、安定な静電式タッチキーを実現することができる。なお、キー電極についても同様の構成を採用することにより全体を簡素な構成とすることができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2における加熱調理器は、図1に示す構成を有する。よって、その説明は割愛する。本実施形態では、制御部6が、キャンセル電極5aが第2所定時間tb1(ここでは、例えば、0.1秒)以上且つ第3所定時間tb2(ここでは、例えば、5秒)未満連続してオンしている間は、各タッチスイッチの入力を無効とし、キャンセル電極5aが第3所定時間tb2(ここでは、例えば、5秒)以上連続してオンしている間は各タッチスイッチの入力を無効とする。
本実施形態では、キャンセル電極5aのオン状態継続時間によって、各タッチスイッチの入力動作の有効無効を切り替えることが最大の特徴ある。よって、図5A及び図5Bに示すように、キャンセル電極5a上に容器入り調味料等が載置された場合に、各タッチスイッチが継続して入力無効となることを防ぐことができる。濡れ雑巾による手入れ等の比較的短時間の動作による、各キー電極4a1、4a2、4a3の静電容量変化が起こる時は各タッチスイッチを無効とし、キャンセル電極2a上部のトッププレート2上への調味料等の載置や、キャンセル電極5a単独位置上部のトッププレート2上への水付着などによる長時間のキャンセル電極2aの静電容量変化が起きる時は各タッチスイッチを再度有効としているため、手入れ時の誤受付を防止し、且つ、スイッチまわりに物体を置いたり水が付着したりした時にタッチスイッチによる入力操作ができないといった不具合を解消できる。使用環境に最適なスイッチ操作を実現しているため、使い勝手がよい。
(実施形態3)
本発明の実施形態3における加熱調理器は、図1の構成を有する。よって、その説明は割愛する。本実施形態では、キャンセル電極5aの検知電圧Vbが基準検知電圧Vb1から第2所定電圧低下量Vbθ以上の低下量で低下し、且つその状態が第2所定時間t1b(ここでは0.1秒)以上且つ第3所定時間t2b(ここでは5秒)未満連続している間は各タッチスイッチのキー電極4a1、4a2、4a3からの制御命令の入力操作を無効とし、キャンセル電極5aの検知電圧Vbが基準検知電圧Vb1から第2所定量で第3所定時間t2b(ここでは5秒)以上連続してオンした場合は現在検知レベルを強制的に基準検知レベルに置き換える(キャンセル電極基準検知電圧Vb1をVb2に置き換える)。
図6A及び図6Bに示すように、キャンセル電極5a上に容器入り調味料等が載置された場合に、各タッチスイッチが継続して制御命令の入力操作無効の状態となることを防ぐことができる。第2所定時間tb1(ここでは0.1秒)以上且つ第3所定時間tb2(ここでは5秒)未満の間キー操作を無効としているのは、濡れ雑巾等の手入れ時のスイッチ誤入力を防ぐためである。これにより使い勝手が良くなる。また、本実施形態では、キャンセル電極検知電圧Vbが基準検知電圧Vb1から第2所定電圧低下量Vbθ以上の低下量で低下し、且つその状態が第3所定時間tb2(ここでは5秒)以上経過すると、単にタッチスイッチの操作を無効にするのではなく、キャンセル電極の基準検知電圧として設定された値Vb1を、現在検知している検知電圧Vb2に変更するように置き換えており、第3所定時間tb2(ここでは5秒)以上経過したときは、一旦スイッチ操作が有効となると共に、現在の検知電圧Vb2(第3所定時間t2b以上経過時の基準検知レベル)から更に第2所定電圧低下量Vbθ以上の低下量で、キャンセル電極検知電圧Vbが低下するとスイッチ入力無効とするように作用している。
以上、本実施形態にあるように第3所定時間tb2(ここでは5秒)以上経過時にキャンセル電極の基準検知電圧を、設定していたVb1から現在検知電圧V2に変更することで、図6のようなキャンセル電極部に調味料置かれた状態でも、水付着によるスイッチ誤検知を抑制でき、また濡れ雑巾等の手入れ時の誤動作も抑制できる。よって、使い勝手が良い。
また、更に第3所定時間t2b(ここでは5秒)以上経過時に現在検知レベルを基準検知レベルにおきかえることで、スイッチまわりに物体を置いたり、水が付着した時にスイッチ操作ができないといった不具合を解消でき、使い勝手が良い。
(実施形態4)
本発明の実施形態4における加熱調理器は、図1の構成を有する。よって、その説明は割愛する。図7(a)(b)は、左スイッチの詳細構成を図示したものである。各スイッチは、トッププレート直下に配置されたプリント配線板70上に、それぞれ独立して銅箔パターンとして設けられ、また同様にキャンセル電極もプリント配線板70上に、独立して銅箔パターンとして設けられている。各スイッチ及びキャンセル電極は、トッププレート2の銅箔パターン直上部を誘電体としたコンデンサ構成となっており、その静電容量の変化でスイッチ操作、キャンセル電極直上への物体の載置を静電容量の変化で検知する構成となっている。図7(b)にあるように、例えば両面プリント配線板を使用し、電極パターンを形成する面の裏面に制御部6の一部もしくは全てを配置し、左加熱コイル、左液晶表示装置等への接続配線を最適最小化すれば、安価な構成となる。
本発明にかかる加熱調理器は、タッチスイッチを意図的に使用者がスイッチ操作したか否かを判別し、スイッチ操作の有効、無効を切り替えることができるため、電熱加熱、誘導加熱のみならずガス加熱調理器の用途にも適用できる。
本発明は、天板と同一面上にキー電極を設けて、タッチ入力による操作を可能とする加熱調理器に関する。
従来の加熱調理器は、操作部の近傍に周囲状態検知部を設けて、周囲状態検知部の上に物が置かれているときは、操作部入力を禁止し非加熱状態にしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−207843号公報
しかしながら、従来の構成では、周囲状態検知部が上に物が置かれていることを検知した場合に常に非加熱状態となり、例えば加熱中に水滴等の飛び散りや、スイッチ近傍を濡れ雑巾を用いて拭き掃除した場合に、意図せず加熱動作がオフしてしまい、使い勝手が良くないという課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、使い勝手の良い加熱調理器を提供することを目的とする。具体的には、タッチスイッチ近傍に水滴が飛び散った時や、タッチスイッチ近傍を濡れ雑巾等で手入れした時等でも意図せず加熱動作がオンもしくはオフしたり、加熱動作設定が変わってしまうことがない、加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、外郭を構成する本体と、本体の上面に設けたトッププレートと、被加熱物を加熱する加熱コイルと、トッププレート裏面に設けられたキー電極を備えた静電容量式タッチスイッチと、キー電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、キー電極の静電容量がキー電極の基準静電容量に対して第1所定量以上増加し且つその状態が第1所定時間以上連続したことを検知するとキー電極が押されたと判断してそのキー電極に割り当てられた制御命令を入力する制御部と、を備え、加熱部が配置された位置とキー電極が配置された位置との間でキー電極の近傍に設けられたキャンセル電極を有し、前記制御部は、キャンセル電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したときはキー電極が押されたと判断してもそのキー電極に割り当てられた制御命令の実行を禁止し、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第3所定時間以上連続して検知したときは、キー電極が押されたと判断するとそのキー電極に割り当てられた制御命令を実行する。
キャンセル電極をキー電極の近傍に設けることにより、タッチスイッチを構成するキー電極の周辺状態を精度よく検出することができる。具体的には、タッチスイッチ回りへの水又は調理物の付着や濡れ雑巾等による手入れによる作動と、実際のタッチスイッチ操作による作動と、を容易に識別することができる。タッチスイッチの誤検知を防ぐことができる。よって、使用者が意図していないときに、動作状態が変わってしまうことを防ぐことができる。これにより、使い勝手が良くなる。また、周辺状態を検出するためのキャンセル電極は、加熱コイルとキー電極の間に設けられているため、被加熱物である鍋等を使用者が鍋振り操作等行い、タッチスイッチ部までずらしたとしても、意図しない動作の移行は起こらず、使い勝手が良い。
また、制御部は、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したときはキー電極が押されたと判断してもそのキー電極に割り当てられた制御命令の実行を禁止し、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第3所定時間以上連続して検知したときは、キー電極が押されたと判断するとそのキー電極に割り当てられた制御命令を実行することにより、濡れ雑巾等による手入れ等の比較的短時間のキー電極回りへの接触操作と、使用者による調理物や調味料等の意図的なキー電極回りへ載置を識別することができる。手入れ時にはタッチスイッチ操作すなわちキー電極からの入力を無効とすることで使い勝手がよくなる。調理物や調味料等が意図的にタッチスイッチ操作部周辺すなわちキャンセル電極部に置かれたとしても、キー操作を行なうことができる。このように、使用環境を精度よく検知するため使い勝手が良い。
制御部は、外郭を構成する本体と、本体の上面に設けたトッププレートと、被加熱物を加熱する加熱コイルと、トッププレート裏面に設けられたキー電極を備えた静電容量式タッチスイッチと、キー電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、キー電極の静電容量がキー電極の基準静電容量に対して第1所定量以上増加し且つその状態が第1所定時間以上連続したことを検知するとキー電極が押されたと判断してそのキー電極に割り当てられた制御命令を入力する制御部と、を備え、加熱部が配置された位置とキー電極が配置された位置との間でキー電極の近傍に設けられたキャンセル電極を有し、前記制御部は、キャンセル電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したときはキー電極が押されたと判断してもそのキー電極に割り当てられた制御命令の実行を禁止し、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第3所定時間以上連続して検知したときは、キャンセル電極の基準静電容量として設定している値を、現在検知しているキャンセル電極の静電容量値に変更するように置き換える。
これにより、濡れ雑巾等による手入れ等の比較的短時間のキー電極回りへの接触操作と、使用者による調理物や調味料等の意図的なキー電極回りへの載置を識別することができる。手入れ時にはタッチスイッチ操作すなわちタッチスイッチを構成するキー電極からの入力を無効とすることで、使い勝手がよくなる。調理物や調味料等が意図的にタッチスイッチ操作部周辺すなわちキャンセル電極部に置かれたとしても、キー操作を行なうことができる。このように、使用環境を精度よく検知するため使い勝手が良い。また、調理物や調味料等がおかれた状態すなわち所定時間以上キャンセル電極が押下されたときは、調理物や調味料等がおかれた状態を基準状態として再度タッチスイッチ回りの状態をキャンセル電極で検出するため、調理物や調味料等がおかれた状態でも、濡れ雑巾等による手入れ等の比較的短時間のキー電極回りへの接触操作であるか否かを判別でき、使い勝手が良い。
制御部は、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したとき、少なくとも加熱動作をオフとする制御命令が割り当てられたキー電極が押されたと判断してもその制御命令の実行を禁止するようにしてもよい。加熱中は特に、水滴や調理物の飛び散り等の発生頻度は高いが、これらの付着物がタッチスイッチ周りに付着したとしても、動作状態は変更されないため、使い勝手が良い。また、タッチスイッチであるにもかかわらず調理状態を維持したままタッチスイッチまわり清掃等の手入れが可能となる。特に自動炊飯等のオート調理機能を有している機器においては、加熱等を実施している時の意図しない加熱オフは調理物廃棄につながる。そのため、キャンセル電極により、加熱オフの誤動作を抑制する効果は大きい。
いずれのキー電極からも制御命令を入力できない状態から少なくとも1つのキー電極を押すことにより制御命令を入力することができるようにするための電源スイッチを備え、制御部は、電源スイッチがオンしたときのキー電極の静電容量及びキャンセル電極の静電容量をそれぞれの基準静電容量の初期値とすることができる。電源スイッチを操作するとき、キャンセル電極及びキー電極に触れる可能性が少ないので、基準静電容量を適切な値に設定できる。
制御部は、キャンセル電極に所定の静電容量を有するコンデンサを介在させて所定の電圧値を有する高周波電圧を加え、コンデンサの静電容量とキャンセル電極の静電容量とで分割されたキャンセル電圧に加わる高周波電圧の大きさを検知するキャンセル電極電圧検知部を備え、キャンセル電極電圧検知部が検知する電圧の、設定されたキャンセル電極基準検知電圧からの低下量に基づきキャンセル電極の静電容量の増加量を検知するようにしてもよい。キャンセル電極に高周波電圧を加える信号線とキャンセル電極の電圧を測定する信号線を共通にして1本にすることができるので、制御部とキャンセル電極の接続を簡単にすることができる。なお、キー電極についても同様の構成を採用することにより全体を簡素な構成とすることができる。
キャンセル電極電圧検知部は、所定の容量値を有するコンデンサの一端とキー電極を接続し、コンデンサの他端に高周波電圧を与えるとともに、キャンセル電極に加わる高周波電圧の分割電圧を整流して直流電圧に変換して出力するようにしてもよい。これにより、キャンセル電極電圧検知部出力が直流電圧であるので、制御部は、検知電圧の測定を簡単に且つ精度良くすることができ、また外来の高周波雑音の影響を受けにくくして、安定な静電式タッチキーを実現することができる。なお、キー電極についても同様の構成を採用することにより全体を簡素な構成とすることができる。
加熱調理器は、制御部が、キャンセル電極の静電容量がキャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知しキー電極からの入力命令の実行を禁止している時、そのことを音又は光で報知する報知部をさらに具備してもよい。これにより、使用者にタッチスイッチ回りの状況を知らしめることができ、水の付着の除去やタッチスイッチ回りの載置物の除去等を促進させる効果がある。
プリント配線板の銅箔パターンでキー電極またはキャンセル電極を構成し、プリント配線板を前記トッププレート直下に配置してもよい。トッププレート印刷と制御部を電気的に接続する導電部材が不要となり安価な構成となる。
本発明の加熱調理器は、タッチスイッチ部を構成するキー電極の周囲にキャンセル電極を設けることにより、拭き掃除等の手入れでタッチスイッチが押されたか、又は意図的に使用者がタッチスイッチ操作したかを判別することができる。制御部は、キャンセル電極部の静電容量の変化が所定量以上か否かによって、キー電極からの入力の有効もしくは無効を切り替えるため、意図的な操作でなければキー操作を無効とすることができる。また、キャンセル電極の所定量以上の静電容量変化が比較的長時間継続する場合に再度キー操作を有効とすることができるので、意図せず物体が放置されている場合においてもキー操作ができるようになる。よって、使い勝手を向上できる。
本発明の実施形態1〜4における加熱調理器の構成図 本発明の実施形態1における加熱調理器のタッチスイッチ構成図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は制御部と電極の接続部分を示す正面図 (a)は本発明の実施形態1におけるキー電極の検知動作を示す図、(b)は本発明の実施形態1におけるキャンセル電極の検知動作を示す図 本発明の実施形態1における手入れの動作例の図 本発明の実施形態1における手入れ時のタッチスイッチ検知動作例の図 本発明の実施形態1における水付着の例の図 本発明の実施形態1における水付着時のタッチスイッチ検知動作例の図 本発明の実施形態2におけるキャンセル電極上への物体載置の例の図 本発明の実施形態2におけるキャンセル電極上への物体載置時のタッチスイッチ検知動作例の図 本発明の実施形態3におけるキャンセル電極上への物体載置の例の図 本発明の実施形態3におけるキャンセル電極上への物体載置時のタッチスイッチ検知動作例の図 本発明の実施形態4における加熱調理器のタッチスイッチ構成図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照にしながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1における加熱調理器の構成図を示すものである。外郭を構成する本体1の上面に、トッププレート2が設けられる。トッププレート2上に載置された被加熱物を加熱するため、本体左側の天板2の下部には加熱部である左加熱コイル3a、本体右側の天板2の下部には加熱部である右加熱コイル3bが破線で示す位置に設けられている。左加熱コイル3a及び右加熱コイル3bは、高周波電流が流れることで磁界を発生し当該加熱コイル上部の被加熱物を誘導加熱する。
トッププレート2の裏面には、加熱の入切を制御するタッチスイッチである左加熱切/入スイッチのキー電極4a3及び右加熱切/入スイッチのキー電極4b3と、加熱の出力の調整を行なうタッチスイッチである左ダウンスイッチのキー電極4a1、左アップスイッチのキー電極4a2、右ダウンスイッチのキー電極4b1、及び右アップスイッチのキー電極4b2とが設けられる。各タッチスイッチの後方には、左右それぞれの加熱部の動作状態や設定状態を表示する報知部である左液晶表示装置7a、右液晶表示装置7bがそれぞれ設けられている。
トッププレート2の裏面には、トッププレート2の上方から見て、左加熱コイル3aと左タッチスイッチ群を構成するキー電極4a1、4a2、4a3との間で且つ左タッチスイッチ群を構成するキー電極4a1、4a2、4a3近傍に帯状にかつ全体が櫛状に形成された左キャンセル電極5aが各キー電極の使用者側を除いて、各電極と周囲の領域を区切るように配置されている。また、同様に、右加熱コイル3bの直上の位置と右タッチスイッチ群を構成するキー電極4b1、4b2、4b3との間で且つ前記右タッチスイッチ群を構成するキー電極4b1、4b2、4b3近傍に帯状にかつ全体が櫛状に形成された右キャンセル電極5bが各キー電極の使用者側を除いて、各電極と周囲の領域を区切るように配置されている。
ここで、前述した各タッチスイッチを構成するキー電極及びキャンセル電極は、静電容量式のタッチスイッチを構成する電極部分である。
本体前方側面には、機器の主電源をオンオフする電源スイッチ10が配置される。トッププレート2下方に、制御部6を有している。制御部6は、左加熱切/入スイッチを構成するキー電極4a3、左ダウンスイッチを構成するキー電極4a1、左アップスイッチを構成するキー電極4a2、及び左キャンセル電極5aから信号を入力する。制御部6は、左加熱コイル3aに高周波電流を供給するインバータを含み、その加熱出力を制御するとともに、左液晶表示装置5aへの信号を出力する。また制御部6は、右加熱切/入スイッチ構成するキー電極4b3、右ダウンスイッチを構成する電極4b1、右アップスイッチ構成するキー電極4b2及び右キャンセル電極5bから信号を入力し、右加熱コイル3aに高周波電流を供給するインバータを含み、その加熱出力を制御するとともに、右液晶表示装置5aに信号を出力する。なお、電源スイッチ10は、機器の主電源をオンオフするものに限定されない。電源スイッチ10は、いずれのキー電極からも制御命令を入力できない状態から少なくとも1つのキー電極を押すことにより制御命令を入力することができるようにするためのスイッチであればよい。
本実施形態では、加熱コイル、加熱切/入スイッチ、アップスイッチ、ダウンスイッチ、液晶表示装置、キャンセル電極を左、右にそれぞれ独立して備えており、前述の構成要素は左ブロック、右ブロック単位で同一の作用を行なうため、右ブロックの説明は省略し、左ブロックの説明で代用する。
図2Aに、左タッチスイッチの詳細の構成を示す。図2Bに制御部6のタッチスイッチ検知信号を図示している。各タッチスイッチを構成するキー電極4a1、4a2、4a3は、導電性の材料でトッププレート下面に印刷されて形成されており、絶縁物(ここでは、結晶化セラミックなどの耐熱ガラスとする)で構成される天板(トッププレート)2の電極直上部分を誘電体とし、当該電極直上部分の表面とキー電極4a1、4a2、4a3とを対向電極としたコンデンサ構成が形成される。制御部6はプリント配線板上に構成されており、例えば、制御部6に一端が接続固定された導電性の弾性を有する接続端子6a、6bの他端が、電極4a1、キャンセル電極5aに接触して、制御部6とキー電極4a1、キャンセル電極5aとが接続される。制御部6と他のキー電極、キャンセル電極との接続も同様に行うことができる。キャンセル電極5aはキー電極の後部に設けられる帯状の後部8cと、キー電極の側部8a、8bにより全体が櫛状に形成される。キー電極4a1に後方に突出する部分を設けて接続部9aとしている。キャンセル電極5aの側部8bに接続部9bを設けている。接続部9aには、接続端子6aの先端が圧接され、接続部9bには、接続端子6bの先端が圧接される。なお、キャンセル電極5aの接続部9bを外側の側部8aに設けるより、内側の側部8bに設ける方がキャンセル電極8aに対する手で触れた場合の場所による制御部6からみた静電容量の差異が小さくなるので入力感度設定をする際に好ましい。
各タッチスイッチのキー電極4a1、4a2、4a3と対向したトッププレート上面部分に人の指が触れると、トッププレート上面部分が、人体を介して大地静電容量に結合し、制御部6からみた各キー電極の大地との間の静電容量が増加する。制御部6はこの静電容量の変化を検出することにより、各キー電極4a1、4a2、4a3に静電容量式タッチスイッチの機能を発揮させることができる。例えば、制御部6のコモン電位と大地との間のインピーダンスを一定にしておけば、制御部6は、コモン電位とキー電極4a1、4a2、4a3間の静電容量の変化を検知することができる。静電容量の変化を測定するため、例えば、所定の容量を有するキー電極4a1、4a2、4a3、キャンセル電極5aと一端を接続したコンデンサの他端とコモン電位間に高周波電源11により高周波電圧を加え、キー電極4a1、4a2、4a3とコモン電位間に加わる分割電圧を入力して、キー電極電圧検知部12a〜12c、及びキャンセル電極電圧検知部12dにより測定することができる。本実施の形態では、さらにその交流電圧である分割電圧を整流して直流に変換してキー電極検知電圧及びキャンセル電極検知電圧を得ている。各タッチスイッチのキー電極4a1、4a2、4a3と対向したトッププレート上面部分に人の指が触れると、図2Bに示すようにキー電極検知電圧が非タッチ時の検知電圧である基準検知電圧V1から基準検知電圧V1より低い電圧であるタッチ時検知電圧値V2に変動する。制御部6は、電源スイッチ10がオンした時に測定したキー電極検知電圧を、基準検知電圧V1の初期値として設定する。キャンセル電極5aが非受付状態の場合、制御部6は、各キー電極4a1、4a2、4a3による受付を、測定したキー電極検知電圧Vが変動し、且つ基準検知電圧V1からの変動電圧があらかじめ設定された第1所定電圧低下量Vθを超え、かつその状態があらかじめ設定された第1所定時間t1θ(ここでは、例えば、0.1秒とする)の間連続した時に有効とする。
左加熱切/入スイッチ4aに人が触れると、その信号は制御部6に入力される。制御部6は、左加熱コイル3aの加熱オンオフの制御及び左液晶表示装置7aの動作状態表示を行う。左ダウンスイッチ4a1、左アップスイッチ4a2に人が触れると、その信号は制御部6に入力される。制御部6は、左加熱コイル3aの加熱出力の増減を行う。また、その際、左液晶表示装置7aの動作状態表示も併せて行う。
図2Aにあるように、左キャンセル電極5aも各スイッチと同様に、導電性のキャンセル電極をトッププレート下面に有しており、絶縁物(ここではガラスとする)で構成される天板2の電極直上部を誘電体としたコンデンサ構成となっている。キャンセル電極5aはトッププレート上面から見た場合、左加熱コイル3aと各キー電極の間にあり、且つ核キー電極を囲むように配置されている。
左キャンセル電極は各スイッチと同様にコンデンサ構成となっていることから、図2B(b)で示すように左キャンセル電極は、キャンセル電極と対向したトッププレート上面に導電性が高いもの、大地に対する静電容量が比較的大きなもの、例えば、水に濡れた雑巾、ペットボトル入り調味料等の物体が載置されると、キャンセル電極検知電圧が基準検知電圧Vb1からVb2に変動する。制御部6は、は、電源スイッチ10がオンした時に、すなわち、キャンセル電極5aの上部に物体が存在しないとき測定したキャンセル電極検知電圧Vb1を、キャンセル電極の基準検知電圧の初期値として設定する。キャンセル電極5aの受付は、制御部6で、基準検知電圧Vb1からあらかじめ設定された第2所定電圧低下量Vbθを超える低下量で低下した電圧が、あらかじめ設定された第2所定時間tb1θ(ここでは0.1秒とする)の間連続して検出された時に有効としている。以下、このキャンセル電極5aが有効な状態を「キャンセル電極5aがオン状態にある」と記載することもある。
左キャンセル電極5a上方のトッププレート2に物が載置されると、左キャンセル電極5aからの信号は制御部6に入力される。制御部6が、各キー電極について、仮にキー電極の検知信号Vが、キー電極基準検知電圧V1から第1所定電圧低下量Vθを超える低下量で低下した電圧が第1所定時間t1θ続いて検知したとしても、各タッチスイッチの入力動作を無効にする。前述の動作を行うことで、タッチスイッチ回りへの水、調理物の付着や濡れ雑巾等による手入れの場合等には、スイッチ操作を無効とすることができ、使用者が意図しないのに動作状態がかわってしまうことを防ぐことができる。よって、使い勝手がよい。
また、周辺状態を検出するためのキャンセル電極5aは、加熱コイルとキー電極の間に設けられているため、被加熱物である鍋等を使用者が鍋振り操作等行い、タッチスイッチ部までずらしたとしても、鍋によるキャンセル電極の電圧変動で前述した動作と同様の検知を行うため、意図しない動作の移行はおこらない。よって、更に使い勝手が良い。
図3A及び図3Bは、本実施形態で、濡れ雑巾でスイッチ部を手入れしたときの検知動作を示したものである。図3Aに示すように、加熱切/入スイッチの右横位置から左方向に、濡れ雑巾で拭き掃除した場合、図3Bに示すように、まず最初にキャンセル電極検知電圧がキャンセル電極基準検知電圧Vb1からVb2に低下する。この電圧低下量が第2所定電圧低下量Vbθ以上で、この状態が第2所定時間tb1θ(ここでは、例えば、0.1秒とする)の間連続すると、キャンセル電極5aの静電容量が第2所定量以上増加したと判断する。
濡れ雑巾は左から右に動かされているため、キャンセル電極5aのオンに続いて、加熱切/入スイッチのキー電極4a3、アップスイッチキー電極4a2、ダウンスイッチキー電極4a1の順でキー電極の検知電圧Vに同様の電圧低下が起こる。例では、その変動幅はそれぞれ第1所定電圧低下量Vθ以上で第1所定時間t1θ以上継続している。
本実施形態では、制御部6は、キャンセル電極のキー電極の入力命令禁止作用が有効な時は、各キー電極4a3、4a2、4a1から検出される検知電圧Vが第1所定電圧低下量Vθ以上の低下幅で低下しかつ第1所定時間t1θ以上継続したことを検知したとしてもキー電極4a1、4a2、4a3による制御命令入力動作を無効としている。一方、キャンセル電極5aがオン状態にない時は、各キー電極4a1、4a2、4a3により検出するスイッチ検知電圧が第1所定電圧低下量Vθ以上の電圧低下量で第1所定時間t1θ以上継続した場合、キー電極4a1、4a2、4a3による制御命令入力動作を有効としている。よって、濡れ雑巾等の手入れ時に、意図せずタッチスイッチを受け付けてしまうことを防ぐことができる。キャンセル電極5aの状態が有効であるかないかで、各タッチスイッチ操作の有効無効を切り替えているため、各タッチスイッチ回りに物体がない状態での、各スイッチ操作は所望の検知レベルで行なえる。
以上のように本実施形態によれば、調理物の付着や濡れ雑巾等による手入れの場合と、実際のスイッチ操作を、容易に識別することができ、使用者が意図しないのに動作状態が変わってしまうことを防ぐことができる。よって、使い勝手が良い。
また、本実施形態ではキャンセル電極5aは、加熱コイルとキー電極の間に設けられているため、被加熱物である鍋等を使用者が鍋振り操作等行い、タッチスイッチ部までずらした場合も、図3の濡れ雑巾による手入れの場合と同様に、キャンセル電極が有効になったあと各スイッチが検知する動作となる。よって、各スイッチ入力を無効とすることができる。鍋振り操作等においても意図しない動作の移行はおこらず、更に使い勝手が良い。
図4A及び図4Bは、本実施形態で、タッチスイッチ部に水が付着した時の検知動作を示したものである。図4Aにあるように、加熱切/入スイッチのキー電極4a1とキャンセル電極5aの直上の天板2表面に水が付着した場合、キャンセル電極5aの検知電圧Vbは第2所定電圧低下量Vbθ以上低下し、その状態が第2所定時間tb1θ以上継続して、キャンセル電極5aのキー電極による制御命令の入力の禁止機能が有効となる。ほぼ同時に加熱切/入スイッチのキー電極4a3の検知電圧は、第1所定電圧低下量Vθ以上の低下量で低下し、この状態が第1所定時間t1θ以上継続した変動となる。しかし、キャンセル電極5aのキー電極による制御命令の入力の禁止機能が有効になっているため、加熱切/入スイッチのキー電極4a1の入力動作は無効となる。本実施形態では、キャンセル電極5aのキー電極による制御命令の入力の禁止機能が有効な時、加熱切/入スイッチのキー電極4a1の入力動作を無効としているため、例えば加熱時の水吹き零れ等で意図せず加熱動作がオフとなるのを防ぐことができる。キャンセル電極5aの状態に基づいて、各タッチスイッチ操作の有効無効を切り替えているため、各タッチスイッチ回りに物体がない状態での、各タッチスイッチ操作は所望の検知レベルで行なえる。
加熱中は特に、水滴や調理物の飛び散り等の発生頻度は高く、特に自動炊飯等のオート調理機能を有している機器においては、加熱等を実施している時の意図しない加熱オフは調理物廃棄につながるため、キャンセル電極により加熱オフ誤動作を抑制する効果は大きい。
本実施形態では、キー電極及びキャンセル電極の静電容量の変化は、高周波電圧を電源とした分圧電圧による検知方法で説明したが、静電容量の変化を高周波電圧を電源として、電極を介して得られるパルスカウント方式であるとしても同等の効果が得られる。
尚、本実施形態では、加熱部を誘導加熱として説明したが、加熱部は電熱加熱、ラジェントヒータ加熱、ガス加熱であっても同等の効果が得られる。
また報知部である液晶表示装置は、キャンセル電極の働きで、キー電極が無効となっているとき、そのことを表示する機能を併せ持っている。よって、使用者にタッチスイッチ回りの状況を知らしめることができ、水の付着の除去やタッチスイッチ回りの載置物の除去等を促進させる効果がある。
また、キャンセル電極5aに後方の領域と区切る帯状の後部8cと、側方の領域とを区切る帯状の側部8aを儲け、外側を囲むようにしているので上記効果を高めることができる。また、キー電極間に側部8bを設けているため、その効果をさらに高めることができる。
なお、制御部6は、キャンセル電極5aに所定の静電容量を有するコンデンサC4を介在させて所定の電圧値を有する高周波電圧を加え、コンデンサC4の静電容量とキャンセル電極の静電容量とで分割されたキャンセル電極に加わる高周波電圧の大きさを検知するキャンセル電極電圧検知部12dを備え、キャンセル電極電圧検知部12dが検知する電圧の、設定されたキャンセル電極基準検知電圧からの低下量に基づきキャンセル電極の静電容量の増加量を検知するようにしてもよい。キャンセル電極5aに高周波電圧を加える信号線とキャンセル電極5aの電圧を測定する信号線を共通にして1本にすることができるので、制御部6aとキャンセル電極5aの接続を簡単にすることができる。なお、キー電極4a1〜4a3についても同様の構成を採用することにより全体を簡素な構成とすることができる。
キャンセル電極電圧検知部12dは、所定の容量値を有するコンデンサC4の一端とキャンセル電極5aを接続し、コンデンサC4の他端に高周波電圧を与えるとともに、キャンセル電極5aに加わる高周波電圧の分割電圧を整流して直流電圧に変換して出力するようにしてもよい。これにより、キャンセル電極電圧検知部出力が直流電圧となるので、制御部は、検知電圧の測定を簡単に且つ精度良くすることができ、また外来の高周波雑音の影響を受けにくくして、安定な静電式タッチキーを実現することができる。なお、キー電極についても同様の構成を採用することにより全体を簡素な構成とすることができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2における加熱調理器は、図1に示す構成を有する。よって、その説明は割愛する。本実施形態では、制御部6が、キャンセル電極5aが第2所定時間tb1(ここでは、例えば、0.1秒)以上且つ第3所定時間tb2(ここでは、例えば、5秒)未満連続してオンしている間は、各タッチスイッチの入力を無効とし、キャンセル電極5aが第3所定時間tb2(ここでは、例えば、5秒)以上連続してオンしている間は各タッチスイッチの入力を無効とする。
本実施形態では、キャンセル電極5aのオン状態継続時間によって、各タッチスイッチの入力動作の有効無効を切り替えることが最大の特徴ある。よって、図5A及び図5Bに示すように、キャンセル電極5a上に容器入り調味料等が載置された場合に、各タッチスイッチが継続して入力無効となることを防ぐことができる。濡れ雑巾による手入れ等の比較的短時間の動作による、各キー電極4a1、4a2、4a3の静電容量変化が起こる時は各タッチスイッチを無効とし、キャンセル電極2a上部のトッププレート2上への調味料等の載置や、キャンセル電極5a単独位置上部のトッププレート2上への水付着などによる長時間のキャンセル電極2aの静電容量変化が起きる時は各タッチスイッチを再度有効としているため、手入れ時の誤受付を防止し、且つ、スイッチまわりに物体を置いたり水が付着したりした時にタッチスイッチによる入力操作ができないといった不具合を解消できる。使用環境に最適なスイッチ操作を実現しているため、使い勝手がよい。
(実施形態3)
本発明の実施形態3における加熱調理器は、図1の構成を有する。よって、その説明は割愛する。本実施形態では、キャンセル電極5aの検知電圧Vbが基準検知電圧Vb1から第2所定電圧低下量Vbθ以上の低下量で低下し、且つその状態が第2所定時間t1b(ここでは0.1秒)以上且つ第3所定時間t2b(ここでは5秒)未満連続している間は各タッチスイッチのキー電極4a1、4a2、4a3からの制御命令の入力操作を無効とし、キャンセル電極5aの検知電圧Vbが基準検知電圧Vb1から第2所定量で第3所定時間t2b(ここでは5秒)以上連続してオンした場合は現在検知レベルを強制的に基準検知レベルに置き換える(キャンセル電極基準検知電圧Vb1をVb2に置き換える)。
図6A及び図6Bに示すように、キャンセル電極5a上に容器入り調味料等が載置された場合に、各タッチスイッチが継続して制御命令の入力操作無効の状態となることを防ぐことができる。第2所定時間tb1(ここでは0.1秒)以上且つ第3所定時間tb2(ここでは5秒)未満の間キー操作を無効としているのは、濡れ雑巾等の手入れ時のスイッチ誤入力を防ぐためである。これにより使い勝手が良くなる。また、本実施形態では、キャンセル電極検知電圧Vbが基準検知電圧Vb1から第2所定電圧低下量Vbθ以上の低下量で低下し、且つその状態が第3所定時間tb2(ここでは5秒)以上経過すると、単にタッチスイッチの操作を無効にするのではなく、キャンセル電極の基準検知電圧として設定された値Vb1を、現在検知している検知電圧Vb2に変更するように置き換えており、第3所定時間tb2(ここでは5秒)以上経過したときは、一旦スイッチ操作が有効となると共に、現在の検知電圧Vb2(第3所定時間t2b以上経過時の基準検知レベル)から更に第2所定電圧低下量Vbθ以上の低下量で、キャンセル電極検知電圧Vbが低下するとスイッチ入力無効とするように作用している。
以上、本実施形態にあるように第3所定時間tb2(ここでは5秒)以上経過時にキャンセル電極の基準検知電圧を、設定していたVb1から現在検知電圧V2に変更することで、図6のようなキャンセル電極部に調味料置かれた状態でも、水付着によるスイッチ誤検知を抑制でき、また濡れ雑巾等の手入れ時の誤動作も抑制できる。よって、使い勝手が良い。
また、更に第3所定時間t2b(ここでは5秒)以上経過時に現在検知レベルを基準検知レベルにおきかえることで、スイッチまわりに物体を置いたり、水が付着した時にスイッチ操作ができないといった不具合を解消でき、使い勝手が良い。
(実施形態4)
本発明の実施形態4における加熱調理器は、図1の構成を有する。よって、その説明は割愛する。図7(a)(b)は、左スイッチの詳細構成を図示したものである。各スイッチは、トッププレート直下に配置されたプリント配線板70上に、それぞれ独立して銅箔パターンとして設けられ、また同様にキャンセル電極もプリント配線板70上に、独立して銅箔パターンとして設けられている。各スイッチ及びキャンセル電極は、トッププレート2の銅箔パターン直上部を誘電体としたコンデンサ構成となっており、その静電容量の変化でスイッチ操作、キャンセル電極直上への物体の載置を静電容量の変化で検知する構成となっている。図7(b)にあるように、例えば両面プリント配線板を使用し、電極パターンを形成する面の裏面に制御部6の一部もしくは全てを配置し、左加熱コイル、左液晶表示装置等への接続配線を最適最小化すれば、安価な構成となる。
本発明にかかる加熱調理器は、タッチスイッチを意図的に使用者がスイッチ操作したか否かを判別し、スイッチ操作の有効、無効を切り替えることができるため、電熱加熱、誘導加熱のみならずガス加熱調理器の用途にも適用できる。
1 本体
2 トッププレート
3a 左加熱コイル(加熱部)
3b 右加熱コイル(加熱部)
4a1 左ダウンスイッチ(キー電極)
4b1 右ダウンスイッチ(キー電極)
4a2 左アップスイッチ(キー電極)
4b2 右アップスイッチ(キー電極)
4a3 左加熱切/入スイッチ(キー電極)
4b3 右加熱切/入スイッチ(キー電極)
5a 左キャンセル電極
5b 右キャンセル電極
6 制御部
6a 接続端子
6b 接続端子
7a 左液晶表示装置(報知部)
7b 右液晶表示装置(報知部)
9a キー電極接続部
9b キャンセル電極接続部
10 電源スイッチ
11 高周波電源
12a〜12c キー電極電圧検知部
12d キャンセル電極電圧検知部

Claims (8)

  1. 外郭を構成する本体と、
    前記本体の上面に設けられたトッププレートと、
    被加熱物を加熱する加熱部と、
    前記トッププレート裏面に設けられたキー電極を備えた静電容量式タッチスイッチと、
    前記キー電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、前記キー電極の静電容量が前記キー電極の基準静電容量として設定された値に対して第1所定量以上増加し且つその状態が第1所定時間以上連続したことを検知すると前記キー電極が押されたと判断してそのキー電極に割り当てられた制御命令を入力する制御部と、を備え、
    前記加熱部が配置された位置と前記キー電極が配置された位置との間で前記キー電極の近傍に設けられたキャンセル電極を有し、
    前記制御部は、前記キャンセル電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、
    前記キャンセル電極の静電容量が前記キャンセル電極の基準静電容量として設定された値に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したときは前記キー電極が押されたと判断してもそのキー電極に割り当てられた制御命令の実行を禁止し、
    前記キャンセル電極の前記静電容量が前記キャンセル電極の基準静電容量に対して前記第2所定量以上増加したことを前記第3所定時間以上連続して検知したときは、前記キー電極が押されたと判断するとそのキー電極に割り当てられた制御命令を実行する、加熱調理器。
  2. 外郭を構成する本体と、
    前記本体の上面に設けられたトッププレートと、
    被加熱物を加熱する加熱部と、
    前記トッププレート裏面に設けられたキー電極を備えた静電容量式タッチスイッチと、
    前記キー電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、前記キー電極の静電容量が前記キー電極の基準静電容量として設定された値に対して第1所定量以上増加し且つその状態が第1所定時間以上連続したことを検知すると前記キー電極が押されたと判断してそのキー電極に割り当てられた制御命令を実行する制御部と、を備え、
    前記加熱部が配置された位置と前記キー電極が配置された位置との間で前記キー電極の近傍に設けられたキャンセル電極を有し、
    前記制御部は、前記キャンセル電極と大地との間に形成される静電容量を検知し、
    前記キャンセル電極の静電容量が前記キャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したときは前記キー電極が押されたと判断してもそのキー電極に割り当てられた制御命令の実行を禁止し、
    前記キャンセル電極の前記静電容量が前記キャンセル電極の基準静電容量として設定された値に対して前記第2所定量以上増加したことを前記第3所定時間以上連続して検知したときは、前記キャンセル電極の前記基準静電容量を、現在検知している前記キャンセル電極の静電容量に変更して、前記キー電極が押されたと判断するとそのキー電極に割り当てられた制御命令を実行する、加熱調理器。
  3. 前記制御部は、前記キャンセル電極の静電容量が前記キャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知したとき、少なくとも加熱動作をオフとする制御命令が割り当てられた前記キー電極が押されたと判断してもその制御命令の実行を禁止する、請求項1または請求項2に記載の加熱調理器。
  4. いずれの前記キー電極からも制御命令を入力できない状態から少なくとも1つの前記キー電極を押すことにより制御命令を入力することができるようにするための電源スイッチを備え、前記制御部は、前記電源スイッチがオンしたときの前記キー電極及び前記キャンセル電極の静電容量をそれぞれの基準静電容量の初期値として設定する請求項1または請求項2に記載の加熱調理器。
  5. 前記制御部は、前記キャンセル電極に所定の静電容量を有するコンデンサを介在させて所定の電圧値を有する高周波電圧を加え、前記コンデンサと前記キャンセル電極の静電容量とで分割され前記キャンセル電極に加わる前記高周波電圧の大きさを検知するキャンセル電極電圧検知部を備え、前記キャンセル電極電圧検知部が検知する電圧の、設定されたキャンセル電極基準検知電圧からの低下量に基づき前記キャンセル電極の静電容量の増加量を検知する請求項4に記載の加熱調理器。
  6. 前記キャンセル電極電圧検知部は、所定の容量値を有するコンデンサの一端と前記キャンセル電極を接続し、前記コンデンサの他端に高周波電圧を与えるとともに、前記キャンセル電極に加わる前記高周波電圧の分割電圧を整流して直流電圧に変換して出力する請求項5に記載の加熱調理器。
  7. 前記制御部が、前記キャンセル電極の静電容量が前記キャンセル電極の基準静電容量に対して第2所定量以上増加したことを第2所定時間以上且つ第3所定時間未満連続して検知し前記キー電極からの前記入力命令の実行を禁止している時、そのことを音又は光で報知する報知部をさらに有する、請求項1または請求項2に記載の加熱調理器。
  8. プリント配線板の銅箔パターンで前記キー電極または前記キャンセル電極を構成し、前記プリント配線板を前記トッププレート直下に配置する、請求項1から請求項5のいずれかの請求項に記載の加熱調理器。
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