JPWO2008156032A1 - 有機化粘土、その製造方法、及び有機化粘土を含む樹脂複合体 - Google Patents
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Abstract
本発明は、数平均粒径が10〜300nmである層状粘土鉱物(スメクタイト、タルク、カオリナイト、マイカなどの層状ケイ酸塩)を、水または水系溶媒に膨潤させ、前記膨潤した層状粘土鉱物の端面水酸基をカップリング剤等を用いて有機化処理する工程と、その後、有機オニウム塩を添加することにより層状粘土鉱物の層間の金属カチオンを、メチレンブルー(MB)吸着当量の60〜120%に相当する量の有機オニウムイオンでカチオン交換処理する工程とを有する有機化粘土の製造方法、前記方法で得られた液状樹脂に対し実質的に層構造を保持せず均一に分散可能な有機化粘土、前記有機化粘土が均一に液状樹脂組成物中に分散した樹脂複合体(塗料、印刷インキ、コート材等)、及びその樹脂複合体硬化物に関する。
Description
本発明は、有機化粘土、その製造方法、及び有機化粘土を含む樹脂複合体に関する。より詳しく言えば、有機化粘土の端面水酸基の有機化処理を行った後に層間カチオンを有機オニウム塩でカチオン交換することにより得られる有機化粘土、その製造方法、及び有機化粘土が実質的に層構造を保持せず均一に分散している樹脂複合体に関する。
層状ケイ酸塩に代表される層状粘土鉱物は、マトリックスとなる種々の化合物に分散してレオロジー特性を調整または改良する性質を有するため、例えば、塗料、印刷インキ、化粧品などの流体状ファインケミカル製品の粘度調整剤として利用されている。また、層状ケイ酸塩は、ゴム、プラスチックなどの高分子材料の剛性、機械的特性及び耐熱変形性などの物理的特性を改良する目的で、充填剤または補強剤としても利用されている。
分散性に関しては、層状粘土鉱物の層間に導入する有機オニウム塩の種類を選択することにより、異なる有機溶剤への分散性の向上を図っている(特開平5−163014公報;特許文献1、及び特開平7−187656公報;特許文献2)。しかしながら、有機オニウム塩によるカチオン交換で得られる有機化粘土は、低粘度の有機溶剤では分散性が満足できるレベルであるが、粘度の高い液状樹脂に対しては十分な分散性を示さず、分散性の更なる改良が求められていた。
また、層状粘土鉱物にシランカップリング剤で有機化処理を行った後、特定の有機化合物を層間に導入する方法も提案されている(特開平9−227778公報;特許文献3、及び特開平10−259017公報;特許文献4)。しかし、層間を広げて、より分散を容易にするために有機オニウム塩によるカチオン交換で有機化するか、あるいはシランカップリング剤により有機化した後に、層間に特定の有機化合物を導入する方法の場合には、導入する化合物が有機化粘土を分散させる基材の物性に影響を与える懸念が生じる等の問題がある。
本発明の目的は、粘度の高い液状樹脂に対しても十分な分散性を示し、層間に導入する化合物が有機化粘土を分散させる基材の物性に影響を与える懸念が生じない有機化粘土を提供することにある。
本発明の目的は、液状樹脂に対し実質的に層構造を保持せず均一に分散可能な有機化粘土及びその製造方法、並びに有機化粘土を均一分散させた樹脂複合体を提供することにある。
本発明の目的は、液状樹脂に対し実質的に層構造を保持せず均一に分散可能な有機化粘土及びその製造方法、並びに有機化粘土を均一分散させた樹脂複合体を提供することにある。
本発明者らは、前記課題について鋭意検討の結果、特定の修飾方法で層状粘土鉱物を有機化することにより、従来より優れた均一分散が可能な有機化粘土、及び前記有機化粘土を均一分散させた樹脂複合体が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の1〜15の実施態様を含む。
1.(1)数平均粒径が10〜300nmである層状粘土鉱物を、水または水系溶媒に膨潤させ、前記膨潤した層状粘土鉱物の端面水酸基を有機化処理する工程と、その後、
(2)有機オニウム塩を添加することにより層状粘土鉱物の層間の金属カチオンを、メチレンブルー(MB)吸着当量の60〜120%に相当する量の有機オニウムイオンでカチオン交換処理する工程とを有することを特徴とする有機化粘土の製造方法。
2.前記端面水酸基の有機修飾をカップリング剤処理により行う前記1に記載の有機化粘土の製造方法。
3.前記カップリング剤処理がシランカップリング剤処理であり、シランカップリング剤処理に用いるシランカップリング剤が前記層状粘土鉱物100質量部に対して1〜150質量部である前記2記載の有機化粘土の製造方法。
4.前記層状粘土鉱物が層状ケイ酸塩である前記1乃至3のいずれかに記載の有機化粘土の製造方法。
5.前記層状ケイ酸塩が、スメクタイト、タルク、カオリナイト、及びマイカ(雲母)からなる群から選ばれる少なくとも一種である前記4に記載の有機化粘土の製造方法。
6.前記1乃至5のいずれかに記載の製造方法により製造された有機化粘土。
7.数平均粒径が10〜300nmである層状粘土鉱物の端面が有機修飾されており、かつ前記層状粘土鉱物の層間に有機オニウムイオンを有することを特徴とする有機化粘土。
8.前記層状粘土鉱物が層状ケイ酸塩である前記7に記載の有機化粘土。
9.前記層状ケイ酸塩が、スメクタイト、タルク、カオリナイト、及びマイカ(雲母)からなる群から選ばれる少なくとも一種である前記8に記載の有機化粘土。
10.前記6乃至9のいずれかに記載の有機化粘土を含む樹脂複合体。
11.樹脂複合体中の樹脂が液状樹脂組成物であって、前記樹脂組成物中に実質的に有機化粘土が層構造を保持せず均一分散されている前記10に記載の流体状樹脂複合体。
12.塗料、印刷インキまたはコート材である前記11に記載の流体状樹脂複合体。
13.樹脂複合体中の樹脂が液状樹脂組成物であって、前記樹脂組成物中に実質的に有機化粘土が層構造を保持せず均一分散されている前記10に記載の透明樹脂複合体。
14.前記13に記載の透明樹脂複合体を硬化させた透明樹脂成形体。
15.透明ゴム、または透明プラスチックである前記14に記載の透明樹脂成形体。
1.(1)数平均粒径が10〜300nmである層状粘土鉱物を、水または水系溶媒に膨潤させ、前記膨潤した層状粘土鉱物の端面水酸基を有機化処理する工程と、その後、
(2)有機オニウム塩を添加することにより層状粘土鉱物の層間の金属カチオンを、メチレンブルー(MB)吸着当量の60〜120%に相当する量の有機オニウムイオンでカチオン交換処理する工程とを有することを特徴とする有機化粘土の製造方法。
2.前記端面水酸基の有機修飾をカップリング剤処理により行う前記1に記載の有機化粘土の製造方法。
3.前記カップリング剤処理がシランカップリング剤処理であり、シランカップリング剤処理に用いるシランカップリング剤が前記層状粘土鉱物100質量部に対して1〜150質量部である前記2記載の有機化粘土の製造方法。
4.前記層状粘土鉱物が層状ケイ酸塩である前記1乃至3のいずれかに記載の有機化粘土の製造方法。
5.前記層状ケイ酸塩が、スメクタイト、タルク、カオリナイト、及びマイカ(雲母)からなる群から選ばれる少なくとも一種である前記4に記載の有機化粘土の製造方法。
6.前記1乃至5のいずれかに記載の製造方法により製造された有機化粘土。
7.数平均粒径が10〜300nmである層状粘土鉱物の端面が有機修飾されており、かつ前記層状粘土鉱物の層間に有機オニウムイオンを有することを特徴とする有機化粘土。
8.前記層状粘土鉱物が層状ケイ酸塩である前記7に記載の有機化粘土。
9.前記層状ケイ酸塩が、スメクタイト、タルク、カオリナイト、及びマイカ(雲母)からなる群から選ばれる少なくとも一種である前記8に記載の有機化粘土。
10.前記6乃至9のいずれかに記載の有機化粘土を含む樹脂複合体。
11.樹脂複合体中の樹脂が液状樹脂組成物であって、前記樹脂組成物中に実質的に有機化粘土が層構造を保持せず均一分散されている前記10に記載の流体状樹脂複合体。
12.塗料、印刷インキまたはコート材である前記11に記載の流体状樹脂複合体。
13.樹脂複合体中の樹脂が液状樹脂組成物であって、前記樹脂組成物中に実質的に有機化粘土が層構造を保持せず均一分散されている前記10に記載の透明樹脂複合体。
14.前記13に記載の透明樹脂複合体を硬化させた透明樹脂成形体。
15.透明ゴム、または透明プラスチックである前記14に記載の透明樹脂成形体。
本発明によれば、粘度の高い液状樹脂に対しても十分な分散性を示し、層間に導入する化合物が有機化粘土を分散させる基材の物性に影響を与える懸念が生じない有機化粘土を提供することができる。
本発明によれば、液状樹脂中に実質的に層構造を有せず均一に分散可能な有機化粘土及びその製造方法、並びに有機化粘土を均一分散させた樹脂複合体を提供することができる。
本発明によれば、液状樹脂中に実質的に層構造を有せず均一に分散可能な有機化粘土及びその製造方法、並びに有機化粘土を均一分散させた樹脂複合体を提供することができる。
本発明の方法により得られる、液状樹脂中に実質的に層構造を有せず均一に分散している有機化粘土を含む流体状樹脂複合体は、分散性及び透明性に優れ、塗料、印刷インキ、コート材などに有利に利用され、また、その硬化物は、透明ゴム、透明プラスチックなどの高分子材料の機械的特性、透明性に関して特に優れた透明樹脂成形体を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では、まず、
(1)数平均粒径が10〜300nmである層状粘土鉱物を、水または水系溶媒に膨潤させ、前記膨潤した層状粘土鉱物の端面水酸基を有機化処理後、
(2)有機オニウム塩を添加することにより、層状粘土鉱物の層間の金属カチオンを、メチレンブルー(MB)吸着当量の60〜120%に相当する量の有機オニウムイオンでカチオン交換処理する。すなわち、まず、(1)前記層状粘土鉱物を、水または水系溶媒(好ましくは水及びアルコール混液)に膨潤させ、前記膨潤した層状粘土鉱物の端面水酸基を有機修飾する。次いで(2)のカチオン交換工程を実施する。本発明では、(1)の工程で有機化処理し、(2)の工程で有機オニウム塩を添加してカチオン交換することにより有機化粘土を得る。
本発明では、まず、
(1)数平均粒径が10〜300nmである層状粘土鉱物を、水または水系溶媒に膨潤させ、前記膨潤した層状粘土鉱物の端面水酸基を有機化処理後、
(2)有機オニウム塩を添加することにより、層状粘土鉱物の層間の金属カチオンを、メチレンブルー(MB)吸着当量の60〜120%に相当する量の有機オニウムイオンでカチオン交換処理する。すなわち、まず、(1)前記層状粘土鉱物を、水または水系溶媒(好ましくは水及びアルコール混液)に膨潤させ、前記膨潤した層状粘土鉱物の端面水酸基を有機修飾する。次いで(2)のカチオン交換工程を実施する。本発明では、(1)の工程で有機化処理し、(2)の工程で有機オニウム塩を添加してカチオン交換することにより有機化粘土を得る。
本発明では、また、この有機化粘土を樹脂中に均一分散して樹脂複合体を得ることができる。流体状樹脂複合体として、塗料、印刷インキ、またはコート材を挙げることができる。なお、塗料が一般的な保護皮膜、装飾皮膜等を形成するのに対し、コート材は機能性膜、例えば、ハードコート、帯電防止コート、反射防止(AR)コート、防湿コート等を形成する。また、樹脂複合体を硬化させて樹脂成形体とすることもできる。透明樹脂成形体としては、ポリウレタン等の透明ゴム、またはポリアリルエステル、ポリカーボネート、アクリル、ポリスチレン等の透明プラスチックを含めて、後述の公知の熱硬化性樹脂組成物、光硬化性樹脂組成物の透明硬化物を挙げることができる。
[層状粘土鉱物の数平均粒径]
本発明により、有機化粘土を分散させた樹脂組成物として透明であるものを得たい場合には、原料層状粘土鉱物の平均粒径は可視光の波長より十分小さいものである必要がある。なお、ここでいう可視光とは、波長が400〜800nmの範囲の光をいう。従って、層状粘土鉱物の数平均粒径は10〜300nmの範囲が好ましく、30〜200nmの範囲がさらに好ましい。数平均粒径が10nm以下の場合、透明性は十分確保されるが層状粘土鉱物を添加する他の目的である機械特性、例えば線膨張率が十分小さくならない傾向があり、300nmを超える場合は可視光波長と重なる粒径のものも含まれるため、透明性の点で好ましくない。
本発明により、有機化粘土を分散させた樹脂組成物として透明であるものを得たい場合には、原料層状粘土鉱物の平均粒径は可視光の波長より十分小さいものである必要がある。なお、ここでいう可視光とは、波長が400〜800nmの範囲の光をいう。従って、層状粘土鉱物の数平均粒径は10〜300nmの範囲が好ましく、30〜200nmの範囲がさらに好ましい。数平均粒径が10nm以下の場合、透明性は十分確保されるが層状粘土鉱物を添加する他の目的である機械特性、例えば線膨張率が十分小さくならない傾向があり、300nmを超える場合は可視光波長と重なる粒径のものも含まれるため、透明性の点で好ましくない。
なお、ここでいう層状粘土鉱物の数平均粒径とは、溶媒中に分散させながら動的光散乱法により求めた数平均粒径を指す。
動的光散乱法による数平均粒径は、例えば「粒子径計測技術」(粉体工学会編,1994年)の第169〜179頁を参照することにより求めることができ、具体的な測定装置としては、動的光散乱式粒径分布測定装置(例えば、(株)堀場製作所製,LB−550型)を挙げることができる。前記の動的光散乱法により求めた層状粘土鉱物の数平均粒径は、本発明における樹脂層に分散された後の層状粘土鉱物の数平均粒径と実質的に同じと考えることができる。
[層状粘土鉱物]
本発明に用いられる層状粘土鉱物は、単位結晶層が互いに積み重なった層状構造を有している層状ケイ酸塩であり、層間に水を取り込んで、水または水系溶媒に膨潤する性質を示すものを適用でき、例えば、モンモリロナイト、ヘクトライト、スティブンサイト、サボナイト、バイデライト等のスメクタイト、あるいは、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石を挙げることができる。中でもスメクタイト、タルク、カオリナイト、及びマイカ(雲母)からなる群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましく、特に水膨潤性、サイズの点でスメクタイトが好ましい。
本発明に用いられる層状粘土鉱物は、単位結晶層が互いに積み重なった層状構造を有している層状ケイ酸塩であり、層間に水を取り込んで、水または水系溶媒に膨潤する性質を示すものを適用でき、例えば、モンモリロナイト、ヘクトライト、スティブンサイト、サボナイト、バイデライト等のスメクタイト、あるいは、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石を挙げることができる。中でもスメクタイト、タルク、カオリナイト、及びマイカ(雲母)からなる群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましく、特に水膨潤性、サイズの点でスメクタイトが好ましい。
本発明の有機化粘土の製造方法においては、層状粘土鉱物を予め水、または水系溶媒(好ましくは水とアルコール(メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等)の混液(以下、単に水/アルコールと略記する場合がある。))で膨潤させ、その端面水酸基を有機化処理する工程(1)の有機修飾法を実施した後、(2)の有機オニウム塩により処理する工程を実施する。
工程(1)の膨潤状態下での有機化処理でない場合、あるいは、工程(1)の有機化処理と工程(2)のカチオン交換処理の順序が異なる場合には得られた有機化粘土は所望の分散性能を示さない。
前記端面水酸基の有機化処理としては、水酸基を有機基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤で処理する方法が適用できるが、シランカップリング剤処理がより好ましい。シランカップリング剤としては、通常一般に用いられている表面処理剤が使用できる。
上記シラン系カップリング剤は、好ましくは、一般式(I)
で示されるシランカップリング剤である。式中、nは0または1〜3の整数であり、Yは炭素数1〜25の炭化水素基、及び炭素数1〜25の炭化水素基と置換基から構成される有機官能基からなる群より選択される少なくとも1種である。このような置換基の具体例としては、エステル基、エーテル基、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、カルボニル基、アミド基、メルカプト基、スルホニル基、スルフィニル基、ニトロ基、ニトロソ基、ニトリル基、ハロゲン原子、及び水酸基からなる群より選択される官能基である。Xは加水分解性基及び/または水酸基であり、前記加水分解性基としては、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、ケトオキシム基、アシルオキシ基、アミノ基、アミノキシ基、アミド基、及びハロゲンからなる群より選択される少なくとも1種である。n個のY及び4−n個のXの数が各々複数個の場合は、それぞれは同じでも、異なっていてもよい。
前記炭化水素基は、直鎖または分岐鎖(すなわち、側鎖を有する)の飽和または不飽和の一価または多価の脂肪族炭化水素基、及び芳香族炭化水素基、脂環式炭化水素基を意味し、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、フェニル基、ナフチル基、シクロアルキル基等が挙げられる。本明細書において、アルキル基は、特に指示が無い限りアルキレン基等の多価の炭化水素基を包含する。同様にアルケニル基、アルキニル基、フェニル基、ナフチル基、及びシクロアルキル基は、それぞれアルケニレン基、アルキニレン基、フェニレン基、ナフチレン基、及びシクロアルキレン基等を包含する。
前記一般式(I)において、Yが炭素数1〜25の炭化水素基の例としては、オクチルトリエトキシシランのようにポリメチレン鎖を有するもの、メチルトリエトキシシランのように低級アルキル基を有するもの、2−ヘキセニルトリメトキシシランのように不飽和炭化水素基を有するもの、2−エチルヘキシルトリメトキシシランのように側鎖を有するもの、フェニルトリエトキシシランのようにフェニル基を有するもの、3−β−ナフチルプロピルトリメトキシシランのようにナフチル基を有するもの、及びp−ビニルベンジルトリメトキシシランのようにフェニレン基を有するものが挙げられる。Yがビニル基を有する基である場合の例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、及びビニルトリアセトキシシランが挙げられる。Yがエステル基を有する基である場合の例としては、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。Yがエーテル基を有する基である場合の例としては、γ−ポリオキシエチレンプロピルトリメトキシシラン、及び2−エトキシエチルトリメトキシシランが挙げられる。Yがエポキシ基を有する基である場合の例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。Yがアミノ基を有する基である場合の例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、及びγ−アニリノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。Yがカルボキシル基を有する基である場合の例としては、γ−(4−カルボキシフェニル)プロピルトリメトキシシランが挙げられる。Yがカルボニル基を有する基である場合の例としては、γ−ユレイドプロピルトリエトキシシランが挙げられる。Yがメルカプト基を有する基である場合の例としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランが挙げられる。Yがハロゲンを有する基である場合の例としては、γ−クロロプロピルトリエトキシシランが挙げられる。Yがスルホニル基を有する基である場合の例としては、γ−フェニルスルホニルプロピルトリメトキシシランが挙げられる。Yがスルフィニル基を有する基である場合の例としては、γ−フェニルスルフィニルプロピルトリメトキシシランが挙げられる。Yがニトロ基を有する基である場合の例としては、γ−ニトロプロピルトリエトキシシランが挙げられる。Yがニトロソ基を有する基である場合の例としては、γ−ニトロソプロピルトリエトキシシランが挙げられる。Yがニトリル基を有する基である場合の例としては、γ−シアノエチルトリエトキシシラン及びγ−シアノプロピルトリエトキシシランが挙げられる。Yが水酸基を有する基である場合のカップリング処理剤の例としては、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ−3−プロピルトリエトキシシランが挙げられる。水酸基は、またシラノール基(SiOH)の形であってもよい。
上記のシラン系カップリング処理剤の置換体、または誘導体もまた使用し得る。これらのシラン系カップリング処理剤は、単独または2種以上組み合わせて使用される。
上記シランカップリング剤の中でも、オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランの単独または2種以上の使用が好ましい。
上記シランカップリング剤の中でも、オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランの単独または2種以上の使用が好ましい。
本発明における層状粘土鉱物の端面処理に用いるシランカップリング剤の量は、層状粘土鉱物100質量部に対し1〜150質量部であることが必要であり、好ましくは5〜100質量部であり、さらに好ましくは10〜60質量部である。端面処理量が1質量部に満たない場合は、あるいは150質量部を超える場合は所望の分散性が得られない。
本発明において有機化処理方法は特に制限されるものではないが、シランカップリング剤により有機化処理する場合は、前記層状粘土鉱物が、予め水、または水系溶媒、例えば水/アルコール下で十分膨潤した液中に添加することにより処理を行う。前記層状粘土鉱物の濃度は均一混合が行える濃度であればよく、特に限定されない。前記層状粘度鉱物と分散媒、好ましくは水、または水系溶媒(好ましくは水/アルコール)の質量の和に対して前記層状粘度鉱物の質量が1〜5%程度であることが好ましい。添加方法も特に制限されるものではなく、初期に所望量を一括添加してもよく、また分割、あるいは連続添加してもよい。また、アルコール希釈して添加してもかまわない。
本発明においてカチオン交換に用いるオニウム塩としては、一般的に知られているカチオン性界面活性剤を用いることができる。例えば、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等が挙げられる。中でも炭素数6以上のアルキルアンモニウムイオン塩、芳香族4級アンモニウムイオン塩または複素環4級アンモニウムイオン塩が好適である。
前記4級アンモニウム塩としては特に限定されず、例えば、トリメチルアルキルアンモニウム塩、トリエチルアルキルアンモニウム塩、トリブチルアルキルアンモニウム塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、ジブチルジアルキルアンモニウム塩、メチルベンジルジアルキルアンモニウム塩、ジベンジルジアルキルアンモニウム塩、トリアルキルメチルアンモニウム塩、トリアルキルエチルアンモニウム塩、トリアルキルブチルアンモニウム塩;ベンジルメチル{2−[2−(p−1,1,3,3−テトラメチルブチルフェノオキシ)エトキシ]エチル}アンモニウムクロライド等の芳香環を有する4級アンモニウム塩;トリメチルフェニルアンモニウム等の芳香族アミン由来の4級アンモニウム塩;アルキルピリジニウム塩、イミダゾリウム塩等の複素環を有する4級アンモニウム塩;ポリエチレングリコール鎖を2つ有するジアルキル4級アンモニウム塩、ポリプロピレングリコール鎖を2つ有するジアルキル4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール鎖を1つ有するトリアルキル4級アンモニウム塩、ポリプロピレングリコール鎖を1つ有するトリアルキル4級アンモニウム塩等が挙げられる。中でも、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩、ジ硬化牛脂ジメチルアンモニウム塩、ジステアリルジベンジルアンモニウム塩、N−ポリオキシエチレン−N−ラウリル−N,N−ジメチルアンモニウム塩等が好適である。これらの4級アンモニウム塩は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記アンモニウム塩の中でも、トリオクチルメチルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩の使用が好ましい。
前記4級ホスホニウム塩としては特に限定されず、例えば、ドデシルトリフェニルホスホニウム塩、メチルトリフェニルホスホニウム塩、ラウリルトリメチルホスホニウム塩、ステアリルトリメチルホスホニウム塩、トリオクチルメチルホスホニウム塩、トリブチルドデシルホスホニウム塩、ステアリルトリブチルホスホニウム塩、トリオクチルメチルホスホニウム塩、ジステアリルジメチルホスホニウム塩、ジステアリルジベンジルホスホニウム塩等が挙げられる。中でもトリブチルドデシルホスホニウム塩、ステアリルトリブチルホスホニウム塩の使用が好ましい。これらの4級ホスホニウム塩は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明におけるオニウム塩による層状粘土鉱物のカチオン交換量は、イオン交換当量の目安であるメチレンブルー(MB)吸着当量の60〜120%が好ましく、75〜100%がより好ましい。交換当量がMB吸着当量の60%未満であると所望の分散性能が得られず、120%を超えると過剰のオニウム塩が配合後の基材特性に悪影響を与える。
本発明においてオニウム塩によるカチオン交換は、前記膨潤した層状粘土鉱物の端面の有機化処理を行った液中にオニウム塩を添加することにより達成される。カチオン交換方法は特に制限されるものではないが、水あるいは水系溶媒(好ましくは水/アルコール)に溶解したオニウム塩溶解液を一括添加または分割添加することにより行うことが好ましい。
本発明において使用する液状樹脂組成物はその硬化物が透明であれば特に限定されるものではなく、公知の熱硬化性樹脂組成物、光硬化性樹脂組成物を使用することができる。
具体的には、アリルエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、架橋型アクリル樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹脂、アニリン樹脂等にラジカル硬化剤、反応性希釈剤(反応性モノマー)、各種添加剤を所望に応じ含有するラジカル硬化性液状樹脂組成物である。中でも、アリルエステル樹脂組成物、ビニルエステル樹脂組成物が好適である。これらの硬化性樹脂組成物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において、有機化粘土の液状樹脂組成物への分散は、三本ロール、ホモジナイザー等のミキサーによる公知の分散方法で達成することが可能である。
以下に、本発明を具体的に説明するため実施例を掲げるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において得られた有機化粘土の分散性の評価方法を以下に示す。
なお、実施例及び比較例において得られた有機化粘土の分散性の評価方法を以下に示す。
[層構造の有無]
有機化粘土の樹脂中での分散において実質的に層構造を有しないとは、有機化粘土を分散した樹脂成形体のX線回折(XRD)測定において低角(2θ:2〜10°)に現れる層状粘土鉱物の層間隔を示すピークが認められないことをいう。
なお、XRD測定はRU−200B(理学電気(株)製)を用い、ターゲットCu−kα線、電圧50kV、電流180mA、走査角2θ=2〜20°、ステップ角0.2°の条件で行った。
有機化粘土の樹脂中での分散において実質的に層構造を有しないとは、有機化粘土を分散した樹脂成形体のX線回折(XRD)測定において低角(2θ:2〜10°)に現れる層状粘土鉱物の層間隔を示すピークが認められないことをいう。
なお、XRD測定はRU−200B(理学電気(株)製)を用い、ターゲットCu−kα線、電圧50kV、電流180mA、走査角2θ=2〜20°、ステップ角0.2°の条件で行った。
[透明性]
透明性は、分光光度計V−570(日本分光(株)製)を用いて測定した透過率の600nmにおける値を指標とした。本発明では透過率85%以上を透明とする。
透明性は、分光光度計V−570(日本分光(株)製)を用いて測定した透過率の600nmにおける値を指標とした。本発明では透過率85%以上を透明とする。
実施例1:
スメクタイト(SWN;コープケミカル(株)製、MB吸着当量;101meq/100g)40gを2Lの純水に加え、60℃、2時間撹拌を行い十分膨潤させた後、オクチルトリエトキシシラン(OTS)(Z−6341;東レ・ダウコーニング(株)製)12.8g、ビニルトリエトキシシラン(VTS)(LS−2300;信越化学工業(株)製)3.2g(シランカップリング剤合計でスメクタイト量の4/10)を加え、さらに6時間撹拌を続けて端面水酸基の有機化処理を行った。その後トリブチルドデシルホスホニウムブロマイド(TBDDP)(東京化成工業(株)製)18.1g(MB吸着当量の100%相当)を水/エタノール=1/1混合溶液200mLに溶解、添加後1時間撹拌を続け、カチオン交換を行った。生成物を固液分離、洗浄して副生塩類を除去した後乾燥し有機化粘土を得た。
スメクタイト(SWN;コープケミカル(株)製、MB吸着当量;101meq/100g)40gを2Lの純水に加え、60℃、2時間撹拌を行い十分膨潤させた後、オクチルトリエトキシシラン(OTS)(Z−6341;東レ・ダウコーニング(株)製)12.8g、ビニルトリエトキシシラン(VTS)(LS−2300;信越化学工業(株)製)3.2g(シランカップリング剤合計でスメクタイト量の4/10)を加え、さらに6時間撹拌を続けて端面水酸基の有機化処理を行った。その後トリブチルドデシルホスホニウムブロマイド(TBDDP)(東京化成工業(株)製)18.1g(MB吸着当量の100%相当)を水/エタノール=1/1混合溶液200mLに溶解、添加後1時間撹拌を続け、カチオン交換を行った。生成物を固液分離、洗浄して副生塩類を除去した後乾燥し有機化粘土を得た。
実施例2:
カチオン交換に用いるオニウム塩をジメチルジオクタデシルアンモニウム塩(DMDODA)(和光純薬工業(株)製)23.5g(MB吸着量の100%相当)に変更した以外は実施例1と同様に行った。
カチオン交換に用いるオニウム塩をジメチルジオクタデシルアンモニウム塩(DMDODA)(和光純薬工業(株)製)23.5g(MB吸着量の100%相当)に変更した以外は実施例1と同様に行った。
実施例3:
カチオン交換に用いるオニウム塩をトリオクチルメチルアンモニウム塩(TOMA)(東京化成工業(株)製)16.1g(MB吸着量の100%相当)に変更した以外は実施例1と同様に行った。
カチオン交換に用いるオニウム塩をトリオクチルメチルアンモニウム塩(TOMA)(東京化成工業(株)製)16.1g(MB吸着量の100%相当)に変更した以外は実施例1と同様に行った。
実施例4:
カチオン交換に用いるオニウム塩をトリオクチルメチルアンモニウム塩(TOMA)12.1g(MB吸着量の75%相当)に変更した以外は実施例1と同様に行った。
カチオン交換に用いるオニウム塩をトリオクチルメチルアンモニウム塩(TOMA)12.1g(MB吸着量の75%相当)に変更した以外は実施例1と同様に行った。
実施例5:
シランカップリング剤をオクチルトリエトキシシラン(OTS)3.2g、ビニルトリエトキシシラン(VTS)0.8g(シランカップリング剤合計でスメクタイト量の1/10)に変更した以外は実施例3と同様に行った。
シランカップリング剤をオクチルトリエトキシシラン(OTS)3.2g、ビニルトリエトキシシラン(VTS)0.8g(シランカップリング剤合計でスメクタイト量の1/10)に変更した以外は実施例3と同様に行った。
実施例6:
シランカップリング剤をオクチルトリエトキシシラン(OTS)32.0g、ビニルトリエトキシシラン(VTS)8.0g(シランカップリング剤合計でスメクタイト量と同量)に変更した以外は実施例3と同様に行った。
シランカップリング剤をオクチルトリエトキシシラン(OTS)32.0g、ビニルトリエトキシシラン(VTS)8.0g(シランカップリング剤合計でスメクタイト量と同量)に変更した以外は実施例3と同様に行った。
実施例7:
シランカップリング剤をγ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(γ−MPS)(KBE−503;信越化学工業(株)製)11.6g(スメクタイト40gに対し)に変更した以外は実施例3と同様に行った。
シランカップリング剤をγ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(γ−MPS)(KBE−503;信越化学工業(株)製)11.6g(スメクタイト40gに対し)に変更した以外は実施例3と同様に行った。
比較例1:
シランカップリング剤による端面水酸基の処理操作を除き実施例3と同様に行った。
シランカップリング剤による端面水酸基の処理操作を除き実施例3と同様に行った。
比較例2:
カチオン交換操作を除き実施例6と同様に行った。
カチオン交換操作を除き実施例6と同様に行った。
比較例3:
カチオン交換に用いるオニウム塩をトリオクチルメチルアンモニウム塩(TOMA)8.1g(MB吸着当量の50%相当)に変更した以外は実施例1と同様に行った。
カチオン交換に用いるオニウム塩をトリオクチルメチルアンモニウム塩(TOMA)8.1g(MB吸着当量の50%相当)に変更した以外は実施例1と同様に行った。
比較例4:
シランカップリング剤をオクチルトリエトキシシラン(OTS)64.0g、ビニルトリエトキシシラン(VTS)16.0g(シランカップリング剤合計でスメクタイト量の2倍)に変更した以外は実施例3と同様に行った。
シランカップリング剤をオクチルトリエトキシシラン(OTS)64.0g、ビニルトリエトキシシラン(VTS)16.0g(シランカップリング剤合計でスメクタイト量の2倍)に変更した以外は実施例3と同様に行った。
比較例5:
シランカップリング剤による端面処理とオニウム塩によるカチオン交換処理の順番を変えた以外は実施例6と同様に行った。
シランカップリング剤による端面処理とオニウム塩によるカチオン交換処理の順番を変えた以外は実施例6と同様に行った。
実施例1〜6、及び比較例1〜5の有機化粘土を、有機化粘土/アリルエステル樹脂(DA101/1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル=1/1;昭和電工(株)製)が5/95になるよう配合し、さらにラジカル開始剤としてパーヘキサTMH(日本油脂(株)製)を樹脂の質量に対し4質量%となる量を加え樹脂組成物とした。樹脂組成物はホモジナイザーを用いて混合し、脱気後1mm厚のスペーサーを挟んだ2枚の硝子板の間に流し込み、オーブン中80℃、0.5時間〜110℃、1時間〜140℃、1時間の温度パターンで硬化を行った。
得られた樹脂板を用いXRD測定、及び光学特性評価を行った。一部硬化時に有機化粘土の分離沈降が認められたサンプルについては分散不良と判断し特性評価は行わなかった。結果を表1にまとめて示す。
また、代表例として実施例1の有機化粘土及びこれを用いた樹脂成形体のXRD測定結果を図1に示す。有機化粘土では認められた層間ピークが樹脂配合時には消失し、実質的に層構造を有しないレベルまで有機化粘土が分散していることがわかる。
Claims (15)
- (1)数平均粒径が10〜300nmである層状粘土鉱物を、水または水系溶媒に膨潤させ、前記膨潤した層状粘土鉱物の端面水酸基を有機化処理する工程と、その後、
(2)有機オニウム塩を添加することにより層状粘土鉱物の層間の金属カチオンを、メチレンブルー(MB)吸着当量の60〜120%に相当する量の有機オニウムイオンでカチオン交換処理する工程とを有することを特徴とする有機化粘土の製造方法。 - 前記端面水酸基の有機修飾をカップリング剤処理により行う請求項1に記載の有機化粘土の製造方法。
- 前記カップリング剤処理がシランカップリング剤処理であり、シランカップリング剤処理に用いるシランカップリング剤が前記層状粘土鉱物100質量部に対して1〜150質量部である請求項2記載の有機化粘土の製造方法。
- 前記層状粘土鉱物が層状ケイ酸塩である請求項1乃至3のいずれかに記載の有機化粘土の製造方法。
- 前記層状ケイ酸塩が、スメクタイト、タルク、カオリナイト、及びマイカ(雲母)からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項4に記載の有機化粘土の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法により製造された有機化粘土。
- 数平均粒径が10〜300nmである層状粘土鉱物の端面が有機修飾されており、かつ前記層状粘土鉱物の層間に有機オニウムイオンを有することを特徴とする有機化粘土。
- 前記層状粘土鉱物が層状ケイ酸塩である請求項7に記載の有機化粘土。
- 前記層状ケイ酸塩が、スメクタイト、タルク、カオリナイト、及びマイカ(雲母)からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項8に記載の有機化粘土。
- 請求項6乃至9のいずれかに記載の有機化粘土を含む樹脂複合体。
- 樹脂複合体中の樹脂が液状樹脂組成物であって、前記樹脂組成物中に実質的に有機化粘土が層構造を保持せず均一分散されている請求項10に記載の流体状樹脂複合体。
- 塗料、印刷インキまたはコート材である請求項11に記載の流体状樹脂複合体。
- 樹脂複合体中の樹脂が液状樹脂組成物であって、前記樹脂組成物中に実質的に有機化粘土が層構造を保持せず均一分散されている請求項10に記載の透明樹脂複合体。
- 請求項13に記載の透明樹脂複合体を硬化させた透明樹脂成形体。
- 透明ゴム、または透明プラスチックである請求項14に記載の透明樹脂成形体。
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