JP6797346B2 - ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品および製造方法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品および製造方法 Download PDF

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Description

本発明はポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、前記樹脂を成形してなる成形品、および前記樹脂の製造方法に関するものである。
ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、「PPS樹脂」と略すことがある)に代表されるポリアリーレンスルフィド樹脂(以下、「PAS樹脂」と略すことがある)は、優れた耐熱性、難燃性、剛性、耐薬品性、電気絶縁性など、エンジニアリングプラスチックとして好適な性質を有しており、射出成形用を中心として各種電気・電子部品、機械部品および自動車部品などに使用されている。
各種樹脂と導電性フィラーの混練物である導電コンパウンドは、静電破壊の防止や、静電吸着による埃の付着を防止することを目的として半導体や精密部品の搬送容器、導電性を活かしたプリンター、複写機用の印刷ロールなどに用いられ、また静電気による引火防止を目的とした燃料タンクやチューブ、導電糸を用いた静電対策用衣料に用いられている。
これら導電コンパウンドに用いる導電性フィラーとしてはカーボンブラック(以下、CBと略すことがある)が汎用の原料であるが、CB単独で充分な導電性を得ようとすると配合量が増加し、CBが樹脂組成物中に均一に分散しない傾向となる。その結果、凝集などが生じた場合には所望の導電性が得られないばかりでなく、表面外観の悪化などが起こることになる。このため、CBの混練時に添加するCBの選定、混練方法、混練条件、添加剤など様々な条件、方法が検討されている。
また、ポリアリーレンスルフィド樹脂に対するCBの分散性が優れているとは言えず、押出し成形時にCBの分散状態が変化し、導電性が不均一となる問題も抱えていた。このように導電性が不均一である場合に、転写ベルトなどに用いると、印刷時に文字の中抜けやトナーの飛び散りが発生するという課題が存在した。このように半導体領域においてCBを用いてポリアリーレンスルフィド樹脂に均一かつ十分な導電性を付与することは困難であった。
そこで、ポリアリーレンスルフィド樹脂にポリアミド樹脂を配合することで、樹脂の靱性を高めつつ、かつ樹脂組成物中のカーボンの分散状態を均一にして、比較的均一な導電性が付与された電子写真用転写ベルトが得られることが報告されている(特許文献1、2参照)。しかしながら、ポリアミド樹脂による導電性材料の分散性能は十分なものとは言えず、その結果、成形品の表面方向の導電性(表面抵抗率)や厚み方向の導電性(体積抵抗率)にばらつきが生じていた。
特開2009−20154号公報 特開2010−143970号公報
従って本発明が解決しようとする課題は、表面及び厚み方向における導電性のばらつきが抑制され、均一かつ十分な導電性が付与されたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、該樹脂組成物を成形した成形品、及びポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記の課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂にイオン液体を添加して用いることで、均一かつ十分な導電性が付与されたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が得られることを見出し、上記課題を解決するに至った。
すなわち、本発明は、300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、イオン液体(B)を必須成分として配合してなることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物に関する。
さらに本発明は、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形品に関する。
さらに本発明は、300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、イオン液体(B)を必須成分として、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の融点以上で溶融混練することを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法に関する。
本発明によれば、表面及び厚み方向における導電性のばらつきが抑制され、均一かつ十分な導電性が付与されたポリアリーレンスルフィド樹脂、該樹脂組成物を成形した成形品、及びポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法を提供することができる。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、イオン液体(B)を必須成分として配合してなることを特徴とする。
<300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)>
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)を必須成分として配合してなる。
本発明に使用する前記ポリアリーレンスルフィド樹脂は、芳香族環と硫黄原子とが結合した構造を繰り返し単位とする樹脂構造を有するものであり、具体的には、下記式(1)
Figure 0006797346
(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、メトキシ基、エトキシ基を表す。)で表される構造部位を繰り返し単位とする樹脂である。
ここで、前記式(1)で表される構造部位は、特に該式中のR及びRは、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂の機械的強度の点から水素原子であることが好ましく、その場合、下記式(2)で表されるパラ位で結合するものが好ましいものとして挙げられる。
Figure 0006797346
これらの中でも、特に繰り返し単位中の芳香族環に対する硫黄原子の結合は前記構造式(2)で表されるパラ位で結合した構造であることが前記ポリアリーレンスルフィド樹脂の耐熱性や結晶性の面で好ましい。
また、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂は、前記式(1)で表される構造部位のみならず、下記の構造式(3)〜(6)
Figure 0006797346
で表される構造部位を、前記式(1)で表される構造部位との合計の30モル%以下で含んでいてもよい。特に本発明では上記式(3)〜(6)で表される構造部位は10モル%以下であることが、ポリアリーレンスルフィド樹脂の耐熱性、機械的強度の点から好ましい。前記ポリアリーレンスルフィド樹脂中に、上記式(3)〜(6)で表される構造部位を含む場合、それらの結合様式としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体の何れであってもよい。
また、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂は、その分子構造中に、下記式(7)
Figure 0006797346
で表される3官能性の構造部位、或いは、ナフチルスルフィド結合などを有していてもよいが、他の構造部位との合計モル数に対して、3モル%以下が好ましく、特に1モル%以下であることが好ましい。
また、ポリアリーレンスルフィド樹脂の物性は、本発明の効果を損ねない限り特に限定されないが、以下の通りである。
(溶融粘度)
本発明に用いるポリアリーレンスルフィド樹脂は、300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であり、このうち10〜500〔Pa・s〕の範囲が好ましく、更に15〜350〔Pa・s〕の範囲がより好ましい、特に本発明の樹脂組成物をフィルム又はシートに成形する場合には100〜350〔Pa・s〕の範囲が最も好ましい。ただし、300℃で測定した溶融粘度(V6)とは、高化式フローテスター(島津製作所製「CFT−500D」)を用いて、温度300℃、荷重1.96MPa、オリフィス長/オリフィス径の比が10/1であるオリフィス(長さ10.0±0.005mm、穴径1.0±0.01mmの標準付属オリフィス(ダイ))を使用して6分間保持した後に測定した溶融粘度を表す。
(非ニュートン指数)
本発明に用いる前記ポリアリーレンスルフィド樹脂の非ニュートン指数は、0.90〜2.00の範囲であることが好ましい。リニア型ポリアリーレンスルフィド樹脂を用いる場合には、非ニュートン指数が0.90〜1.50の範囲であることが好ましく、さらに0.95〜1.20の範囲であることがより好ましい。このようなポリアリーレンスルフィド樹脂は機械的物性、流動性、耐磨耗性に優れる。ただし、非ニュートン指数(N値)は、キャピログラフを用いて300℃、オリフィス長(L)とオリフィス径(D)の比、L/D=40の条件下で、剪断速度及び剪断応力を測定し、下記式を用いて算出した値である。
Figure 0006797346
[ただし、SRは剪断速度(秒−1)、SSは剪断応力(ダイン/cm)、そしてKは定数を示す。]N値は1に近いほどPPSは線状に近い構造であり、N値が高いほど分岐が進んだ構造であることを示す。
(製造方法)
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の製造方法としては、特に限定されないが、例えば1)硫黄と炭酸ソーダの存在下でジハロゲノ芳香族化合物を、必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加えて、重合させる方法、2)極性溶媒中でスルフィド化剤等の存在下にジハロゲノ芳香族化合物を、必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加えて、重合させる方法、3)p−クロルチオフェノールを、必要ならばその他の共重合成分を加えて、自己縮合させる方法、等が挙げられる。これらの方法のなかでも、2)の方法が汎用的であり好ましい。反応の際に、重合度を調節するためにカルボン酸やスルホン酸のアルカリ金属塩を添加したり、水酸化アルカリを添加しても良い。上記2)方法のなかでも、加熱した有機極性溶媒とジハロゲノ芳香族化合物とを含む混合物に含水スルフィド化剤を水が反応混合物から除去され得る速度で導入し、有機極性溶媒中でジハロゲノ芳香族化合物とスルフィド化剤とを、必要に応じてポリハロゲノ芳香族化合物と加え、反応させること、及び反応系内の水分量を該有機極性溶媒1モルに対して0.02〜0.5モルの範囲にコントロールすることによりポリアリーレンスルフィド樹脂を製造する方法(特開平07−228699号公報参照。)や、固形のアルカリ金属硫化物及び非プロトン性極性有機溶媒の存在下でジハロゲノ芳香族化合物と必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加え、アルカリ金属水硫化物及び有機酸アルカリ金属塩を、硫黄源1モルに対して0.01〜0.9モルの有機酸アルカリ金属塩および反応系内の水分量を非プロトン性極性有機溶媒1モルに対して0.02モル以下の範囲にコントロールしながら反応させる方法(WO2010/058713号パンフレット参照。)で得られるものが特に好ましい。ジハロゲノ芳香族化合物の具体的な例としては、p−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、o−ジハロベンゼン、2,5−ジハロトルエン、1,4−ジハロナフタレン、1−メトキシ−2,5−ジハロベンゼン、4,4’−ジハロビフェニル、3,5−ジハロ安息香酸、2,4−ジハロ安息香酸、2,5−ジハロニトロベンゼン、2,4−ジハロニトロベンゼン、2,4−ジハロアニソール、p,p’−ジハロジフェニルエーテル、4,4’−ジハロベンゾフェノン、4,4’−ジハロジフェニルスルホン、4,4’−ジハロジフェニルスルホキシド、4,4’−ジハロジフェニルスルフィド、及び、上記各化合物の芳香環に炭素原子数1〜18のアルキル基を有する化合物が挙げられ、ポリハロゲノ芳香族化合物としては1,2,3−トリハロベンゼン、1,2,4−トリハロベンゼン、1,3,5−トリハロベンゼン、1,2,3,5−テトラハロベンゼン、1,2,4,5−テトラハロベンゼン、1,4,6−トリハロナフタレンなどが挙げられる。また、上記各化合物中に含まれるハロゲン原子は、塩素原子、臭素原子であることが望ましい。
重合工程により得られたポリアリーレンスルフィド樹脂を含む反応混合物の後処理方法としては、特に制限されるものではないが、例えば、(1)重合反応終了後、先ず反応混合物をそのまま、あるいは酸または塩基を加えた後、減圧下または常圧下で溶媒を留去し、次いで溶媒留去後の固形物を水、反応溶媒(又は低分子ポリマーに対して同等の溶解度を有する有機溶媒)、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類などの溶媒で1回または2回以上洗浄し、更に中和、水洗、濾過および乾燥する方法、或いは、(2)重合反応終了後、反応混合物に水、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素などの溶媒(使用した重合溶媒に可溶であり、かつ少なくともポリアリーレンスルフィドに対しては貧溶媒である溶媒)を沈降剤として添加して、ポリアリーレンスルフィドや無機塩等の固体状生成物を沈降させ、これらを濾別、洗浄、乾燥する方法、或いは、(3)重合反応終了後、反応混合物に反応溶媒(又は低分子ポリマーに対して同等の溶解度を有する有機溶媒)を加えて撹拌した後、濾過して低分子量重合体を除いた後、水、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類などの溶媒で1回または2回以上洗浄し、その後中和、水洗、濾過および乾燥をする方法、(4)重合反応終了後、反応混合物に水を加えて水洗浄、濾過、必要に応じて水洗浄の時に酸を加えて酸処理し、乾燥をする方法、(5)重合反応終了後、反応混合物を濾過し、必要に応じ、反応溶媒で1回または2回以上洗浄し、更に水洗浄、濾過および乾燥する方法、等が挙げられる。
尚、上記(1)〜(5)に例示したような後処理方法において、ポリアリーレンスルフィド樹脂の乾燥は真空中で行なってもよいし、空気中あるいは窒素のような不活性ガス雰囲気中で行なってもよい。
<イオン液体(B)>
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、イオン液体(B)を必須成分として配合してなる。
本発明に用いるイオン液体は、カチオン(陽イオン)とアニオン(陰イオン)とから構成され、一般に融点が約100℃以下、すなわち約100℃以下で液体である物質を指す。また、融点が室温以下の場合でも溶融状態である化合物が存在することから常温溶融塩または室温溶融塩と呼ばれる場合もある。イオン液体のカチオンおよび/またはアニオンは立体的に比較的嵩高く、通常これらの一方および/または両方は有機イオンである。イオン液体は、公知の方法、例えばアニオン交換法、酸エステル法、中和法などの方法により合成することができる。
イオン液体に含まれるカチオンとしては、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオンなどを用いてよい。アンモニウムイオンとしては、アルキルアンモニウム、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、ピロリニウム、ピラジニウム、ピリミジニウム、トリアゾニウム、トリアジニウム、キノリニウム、イソキノリニウム、インドリニウム、キノキサリニウム、ピペリジニウム、オキサゾリニウム、チアゾリニウム、モルホリニウム、ピペラジニウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるアンモニウムイオンが挙げられる。ホスホニウムイオンとしては、テトラアルキルホスホニウム、アリールホスホニウム、アルキルアリールホスホニウムおよびそれらの組み合わせからなる群から選択されるホスホニウムイオンなどが挙げられる。スルホニウムイオンとしては、アルキルスルホニウム、アリールスルホニウム、チオフェニウム、テトラヒドロチオフェニウムおよびそれらの組み合わせからなる群から選択されるスルホニウムイオンなどが挙げられる。
上記カチオンにおいて窒素原子、リン原子または硫黄原子に直接結合するアルキル基は、直鎖、分岐または環式の、炭素原子数1〜20、1〜12または1〜8のアルキル基とすることができる。窒素原子、リン原子または硫黄原子に直接結合するアリール基は、単環式または縮合環式の、炭素原子数5〜20のアリール基とすることができる。これらのカチオンを構成する構造中の任意の部位が、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アリールアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、アシル基、アミノ基、アミド基、イミノ基、イミド基、ニトロ基、ニトリル基、スルフィド基、スルホキシド基、スルホン基、ハロゲン原子などでさらに置換されていてもよく、カチオンを構成する構造の主鎖または環に酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子などのヘテロ原子が含まれてもよい。本発明のイオン液体のカチオン部としてはアンモニウムイオンが好ましい。
カチオンの具体例としては、N−メチル−N,N,N−トリブチルアンモニウム、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウム、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム、N−メチル−N,N,N−トリプロピルアンモニウム、N,N,N−トリメチル−N−ブチルアンモニウム、N,N,N−トリメチル−N−メトキシエチルアンモニウム、N−メチル−N,N,N−トリス(メトキシエチル)アンモニウム、N,N−ジメチル−N−ブチル−N−メトキシエチルアンモニウム、N,N−ジメチル−N,N−ジブチルアンモニウム、N−メチル−N,N−ジブチル−N−メトキシエチルアンモニウム、N,N,N−トリメチル−N−ヘキシルアンモニウム、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム、1−プロピル−テトラヒドロチオフェニウム、1−ブチル−テトラヒドロチオフェニウム、1−ペンチル−テトラヒドロチオフェニウム、1−ヘキシル−テトラヒドロチオフェニウム、グリシジルトリメチルアンモニウム、N−エチルアクリロイル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−エチル−N−メチルモルホリニウム、N,N,N−トリオクチルアンモニウム、N−メチル−N,N,N−トリオクチルアンモニウム、N−ヒドロキシメチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ヒドロキシメチル−N,N,N−トリエチルアンモニウム、N−ヒドロキシメチル−N,N,N−トリブチルアンモニウム、N−ヒドロキシメチル−N,N,N−トリプロピルアンモニウム、N−ヒドロキシエチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ヒドロキシエチル−N,N,N−トリエチルアンモニウム、N−ヒドロキシエチル−N,N,N−トリブチルアンモニウム、N−ヒドロキシエチル−N,N,N−トリプロピルアンモニウムなどが挙げられる。
イオン液体に含まれるアニオンとしては、スルフェート(R−OSO3 -)、スルホネート(R−SO3 -)、カルボキシレート(R−CO2 -)、ホスフェート((RO)2P(=O)O-)、テトラフルオロボレート(BF4 -)、テトラアルキルボレートなどの式:BR4 -で表されるボレート、ヘキサフルオロホスフェート(PF6 -)、ヘキサアルキルホスフェートなどの式:PR6 -で表されるホスフェート、イミド(R2-)、メチド(R3-)、硝酸イオン(NO3 -)、亜硝酸イオン(NO2 -)などであってよい。式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、置換または非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アリールアルキル基、アシル基、スルホニル基などであってよく、基Rの主鎖または環に酸素原子、窒素原子、硫黄原子などのヘテロ原子が含まれてもよく、基Rの炭素原子上の一部または全ての水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい。アニオン中に複数のRがある場合、これらのRは互いに同じであっても異なっていてもよい。本発明においては、耐熱性が良好であることからアニオンがフッ素原子を有することが好ましく、パーフルオロアルキル基、テトラフルオロボレート基を含有することが好ましい。
パーフルオロアルキル基を含有するアニオンとして、例えば、ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド((RfSO22-)、パーフルオロアルキルスルホネート(RfSO3 -)、トリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチド((RfSO23-)などが有利に使用できる(式中、Rfはパーフルオロアルキル基を表す)。パーフルオロアルキル基の炭素原子数は、例えば1〜20、1〜12または1〜8とすることができる。ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドの具体例として、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)イミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミドなどが挙げられる。パーフルオロアルキルスルホネートの具体例として、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネートなどが挙げられる。トリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドの具体例として、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(ペンタフルオロエタンスルホニル)メチド、トリス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)メチド、トリス(ノナフルオロブタンスルホニル)メチドなどが挙げられる。
上記カチオンおよびアニオンから構成されるイオン液体として、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N,N−トリメチル−N−ヘキシルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−メチル−N,N,N−トリブチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが、耐熱性に優れかつフルオロポリマーとの相溶性が良好であることから、特に有利に使用できる。また、非着色性が求められる用途では、芳香環を含まないN−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N,N−トリメチル−N−ヘキシルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−メチル−N,N,N−トリブチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが特に好適である。
本発明において用いるイオン液体としては、良好な導電性、耐熱性が得られることから以下の化学式(I)で表される化合物を好適に用いることができる。
Figure 0006797346
上記化学式(I)において、m、nはそれぞれ1〜5の整数であり、1〜3の整数であることが好ましく、1であることが最も好ましい。
上記化学式(I)において、R〜Rは互いに同一もしくは異種の炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基、またはR′−O−(CH−で表されるアルコキシアルキル基(R′はメチル基またはエチル基を示し、pは1〜4の整数である。)を示し、これらR、R、RおよびRのいずれか2個の基が環を形成していてもよい。炭素原子数1〜5のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基などが挙げられ、炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基としてはヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基などが挙げられ、R′−O−(CH)n−で表されるアルコキシアルキル基としては、メトキシまたはエトキシメチル基、メトキシまたはエトキシエチル基、メトキシまたはエトキシプロピル基、メトキシまたはエトキシブチル基が挙げられ、R1〜R4のいずれか2個の基が環を形成しているカチオンとしては、アジリジン環、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環等を有する4級アンモニウムイオンが挙げられる。イオン液体は分子量の増加に伴い粘性が増す傾向があるため、前記R〜Rは炭素原子数1〜3の置換基であることが好ましく、炭素原子数1〜2の置換基であることがより好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物において、300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)とイオン液体(B)の配合量は発明の効果を損ねなければ特に限定されるものではないが、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して、前記イオン液体(B)が0.1〜20質量部の範囲が好ましく、さらに前記イオン液体(B)が0.3〜10質量部の範囲であることが更に好ましい。本発明は上記範囲において特に優れた機械的強度や成形品の表面及び厚み方向における導電性のばらつきを抑制でき、高温で加工を行った場合にも安定かつ均一な導電性を付与することができる。
<カップリング剤(C)>
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、必要に応じ任意成分としてカップリング剤(C)を配合してなる。カップリング剤(C)としては、シラン系、チタン系などのカップリング剤が挙げられる。例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリクロロシラン等のイソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有アルコキシシラン化合物、γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン等の水酸基含有アルコキシシラン化合物が挙げられる。
本発明において、前記カップリング剤(C)は必須成分ではなく、添加する場合その配合量は、本発明の効果を損ねなければ特に限定されるものではないが、優れた機械的強度やポリアリーレンスルフィド樹脂を増粘して優れた成形性を付与できる観点から、その下限値がポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して、0.01質量部以上の範囲であることが好ましく、さらに0.1質量部以上の範囲であることがより好ましい。一方、上限値が、成形物の外観の悪化を抑制することができる点から、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して、5質量部以下の範囲であることが好ましく、さらに3質量部以下の範囲がより好ましく、さらに1.5質量部以下の範囲であることが最も好ましい。
<その他成分>
本発明は、本発明の効果を損ねない範囲で更に導電性フィラーを配合してもよい。これら導電性フィラーとしては公知の物が使用でき、例えば、ニッケル、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、スズ、鉛、クロム、プラチナ、パラジウム、タングステン、モリブデンなどの金属材料およびこれら2種以上の合金、混合体、あるいはこれら金属の化合物で良好な導電性を有するものや、人造黒鉛、天然黒鉛、ガラス状カーボン、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、カーボンナノファイバーなどの炭素材料およびこれら2種以上の混合体、またこれら導電性フィラーをシラノール基を含有する化合物を用いて被覆した複合粒子を用いても良い。特に、銀粉、カーボンブラックは、導電性の調整を簡便に行えるため好ましい。
導電性フィラーの形状は、発明の効果を損ねなければ特に限定されることはなく、板状、球状、繊維状、無定形等いずれであってよい。
本発明の導電性フィラーとしては、一次粒子の平均粒子径が0.01〜10μmの範囲のものを用いることが好ましく、0.01〜5μmの範囲のものを用いることがより好ましい。この範囲の導電性フィラーは、シラノール基を含有する化合物を用いて被覆してなることが、成形時の流動性の改善効果がより大きく、流動性をより良好とすることができ、安定的に良好な導電性を奏することができる。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物における前記導電性フィラーの配合量は、本発明の効果を損ねなければ特に限定されるものではないが、優れた機械的強度や導電性を付与できる観点から、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して、1質量部以上の範囲であることが好ましく、さらに3質量部以上の範囲であることがより好ましく、さらに5質量部以上の範囲であることが最も好ましい。一方、成形物の外観の悪化を抑制することができる点から、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して、50質量部以下の範囲であることが好ましく、さらに40質量部以下の範囲がより好ましく、さらに30質量部以下の範囲であることが最も好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、必要に応じ、耐衝撃性付与剤を任意成分として配合してなる。耐衝撃性付与剤としては、本発明の効果を損ねなければ特に限定されないが、例えばα−オレフィン類とビニル重合性化合物とを共重合して得られる前記熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。前記α−オレフィン類としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1等の炭素原子数2〜8の範囲のα−オレフィン類などが挙げられる。前記ビニル重合性化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等のα,β−不飽和カルボン酸類及びそのアルキルエステル類、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、その他の炭素原子数4〜10の範囲の不飽和ジカルボン酸類とそのモノ及びジエステル類、その酸無水物等のα,β−不飽和ジカルボン酸及びその誘導体、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、本発明において耐衝撃性付与剤は必須成分ではないが、添加する場合、その配合量は、ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して1〜40質量部の範囲であることが好ましく、5〜20質量部の範囲であることがより好ましい。かかる範囲において、樹脂組成物が良好な耐コロナ性と成形性、特に離形性を有し、かつ成形品がエポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの硬化性樹脂と優れた接着性を呈しつつ、さらに機械的強度、特に耐衝撃性や靱性が向上するため好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、必要に応じて繊維状および/または粒状の強化剤を任意成分として配合してなる。強化剤は、必須成分ではないものの前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して400質量部を越えない範囲で配合することが可能である。強化剤を通常は、1〜300質量部の範囲で配合することにより強度、剛性、耐熱性、寸法安定性などのさらなる向上を図ることが可能である。
繊維状強化剤としては、ガラス繊維、シラスガラス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などの無機繊維および炭素繊維等が挙げられる。
粒状の強化剤としては、ワラステナイト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、塩化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタンなどの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラス・ビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素、シリカなどが挙げられ、これらは中空であってもよい。
強化剤は2種以上を併用することが可能であり、必要によりシラン系、チタン系などのカップリング剤で予備処理して使用することができる。
更に、本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、上記成分に加えて、さらに用途に応じて、適宜、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリアリーレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ四弗化エチレン樹脂、ポリ二弗化エチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、液晶ポリマー等の合成樹脂、或いは、弗素ゴム等のエラストマーなどを任意成分として配合してなる。また、これらの樹脂は必須成分ではないが、添加する場合、その配合量は、それぞれの目的に応じて異なり、一概に規定することはできないが、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して0.01〜1000質量部の範囲で、本発明の効果を損なわないよう目的や用途に応じて適宜調整して用いればよい。
また本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、その他にも離型剤、着色剤、帯電防止剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤、発泡剤、難燃剤、難燃助剤、防錆剤、滑剤、結晶核剤等の公知慣用の添加剤を必要に応じ、任意成分として配合してもよい。これらの添加剤は必須成分ではないが、添加する場合、その配合量は、それぞれの目的に応じて異なり、一概に規定することはできないが、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して0.01〜1000質量部の範囲で、本発明の効果を損なわないよう目的や用途に応じて適宜調整して用いればよい。
<樹脂組成物の製造>
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法は特に制限なく、300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、イオン液体(B)を必須成分として、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の融点以上で溶融混練する。
より具体的には、原料として300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、イオン液体(B)の各必須成分と、必要に応じて、カップリング剤(C)や充填剤等のその他の任意成分を、粉末、ペレット、細片など様々な形態でタンブラー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、Vブレンダーなどに投入しドライブレンドした後、バンバリーミキサー、ミキシングロール、単軸または2軸の押出機およびニーダーなどの公知の溶融混練機に投入し、樹脂成分の吐出量5〜500(kg/hr)の範囲と、スクリュー回転数100〜500(rpm)と、それらの比率(吐出量/スクリュー回転数)が0.02〜2(kg/hr/rpm)となる条件下において溶融混練する方法が挙げられる。溶融混練を行う温度としては、樹脂温度がポリアリーレンスルフィド樹脂の融点(例えば270〜380℃)以上となる温度範囲であればよく、好ましくは該融点+10℃以上となる温度範囲、より好ましくは融点+10℃〜融点+100℃となる温度範囲、さらに好ましくは融点+20〜融点+50℃となる温度範囲で溶融混練することができる。また、溶融混練機への各成分の添加、混合は同時に行ってもよいし、分割して行っても良い。かかる条件下で製造することによって、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)をマトリックスとし、イオン液体(B)及びその他の配合成分を均一に分散させることができ、成形品表面及び厚み方向の導電性のばらつきを抑制することが可能となる。
前記溶融混練機としては分散性や生産性の観点から二軸混練押出機が好ましく、例えば、樹脂成分の吐出量5〜500(kg/hr)の範囲と、スクリュー回転数50〜500(rpm)の範囲とを適宜調整しながら溶融混練することが好ましく、それらの比率(吐出量/スクリュー回転数)が0.02〜5(kg/hr/rpm)なる条件下に溶融混練することがさらに好ましい。更に、2軸押出機のトルクは最大トルクが20〜100(A)、特に25〜80(A)となる範囲であると、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)をマトリックスとして、前記イオン液体(B)が均一に分散されるため好ましい。また、前記成分のうち充填剤や添加剤を添加する場合は、前記二軸混練押出機のサイドフィーダーから該押出機内に投入することが分散性の観点から好ましい。かかるサイドフィーダーの位置は、前記二軸混練押出機のスクリュー全長に対する、該押出機樹脂投入部から該サイドフィーダーまでの距離の比率が、0.1〜0.9であることが好ましい。中でも0.3〜0.7であることが特に好ましい。
このように溶融混練して得られる本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、必須成分である300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、イオン液体(B)、必要に応じて加える任意成分およびそれらの由来成分を配合してなる溶融混練物であり、該溶融混練後に公知の方法でペレット、チップ、顆粒、粉末等の形態に加工し、必要に応じて100〜150℃の温度で予備乾燥を施した後、直接各種公知の成形法を用いて成形品へと成形されるか、これを各種成形機に供して溶融成形することにより、目的とするシート状、フィルム状など各種形状の熱可塑性樹脂成形品に成形することができる。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、射出成形、圧縮成形、コンポジット、シート、パイプなどの押出成形、引抜成形、ブロー成形、トランスファー成形など各種成形に供することが可能であるが、特に離形性にも優れるため射出成形用途に適している。射出成形にて成形する場合、各種成形条件は特に限定されず、通常一般的な方法にて成形することができる。例えば、射出成形機内で、樹脂温度がポリアリーレンスルフィド樹脂の融点以上の温度範囲、好ましくは該融点+10℃以上の温度範囲、より好ましくは融点+10℃〜融点+100℃の温度範囲、さらに好ましくは融点+20〜融点+50℃の温度範囲で前記ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融する工程を経た後、樹脂吐出口よりを金型内に注入して成形すればよい。その際、金型温度も公知の温度範囲、例えば、室温(23℃)〜300℃の範囲、好ましくは120〜180℃に設定すればよい。
このようにして得られたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の300℃における溶融粘度は特に制限されるものではないが、射出成形用途としては10〜300〔Pa・s〕であることが好ましく、さらにフィルムまたはシート用途としては30〜2000〔Pa・s〕のものを好適に用いることができる。
そして得られた成形品は、300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)からなるマトリックス中に、イオン液体(B)が分散してなるものであって、ポリアリーレンスルフィド樹脂に均一な導電性を付与することができる。
<成形品>
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、射出成形法、圧縮成形法、押出し成形法、中空成形法などの公知慣用の成形法により、様々な形状の部品・部材に成形することができ、例えば、プリンタ、コネクター、ソケット、リレー部品、コイルボビン、光ピックアップ、発振子、プリント配線板、コンピュータ関連部品、等の電気・電子部品;ICトレー、ウエハーキャリヤー、等の半導体製造プロセス関連部品;VTR、テレビ、アイロン、エアコン、ステレオ、掃除機、冷蔵庫、炊飯器、照明器具、等の家庭電気製品部品;ランプリフレクター、ランプホルダー、等の照明器具部品;コンパクトディスク、レーザディスク(登録商標)、スピーカー、等の音響製品部品;光ケーブル用フェルール、電話機部品、ファクシミリ部品、モデム、等の通信機器部品;転写ベルト、印刷ロール、分離爪、ヒータホルダー、等の複写機関連部品;燃料タンク、チューブ、インペラー、ファン、歯車、ギヤ、軸受け、モーター部品及びケース、等の機械部品;自動車用機構部品、エンジン部品、エンジンルーム内部品、電装部品、内装部品、等の自動車部品;マイクロ波調理用鍋、耐熱食器、等の調理用器具;床材、壁材などの断熱、防音用材料、梁、柱などの支持材料、屋根材、等の建築資材または土木建築用材料;航空機部品、宇宙機部品、原子炉などの放射線施設部材、海洋施設部材、洗浄用治具、光学機器部品、バルブ類、パイプ類、ノズル類、フィルター類、膜、医療用機器部品及び医療用材料、センサー類部品、医療製品、サニタリー備品、スポーツ用品、レジャー用品などが挙げられる。
<電子写真用転写ベルトの製造>
冷却を行い、所望により粉砕して得たポリアリーレンスルフィド樹脂組成物のペレットは、樹脂組成物中の導電性材料の均一分散が達成され、導電性に優れた、特に、成形品の表面及び厚み方向で導電性のばらつきを抑える性能を付与可能な樹脂組成物とすることができる。
成形品、特にシート又はフィルムの導電性は、樹脂組成物中の前記イオン液体(B)の割合に応じて調製することができ、例えば、10の9乗〜11乗〔Ω/□〕とすることも可能である。
このため、シート又はフィルム状物を電子写真用転写ベルトとして用いることができる。目的とする電子写真用転写ベルトに成形するためには、300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜1000〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、イオン液体(B)とを配合してなるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物をさらに成形機に供して押出成形法、射出成形法、圧縮成形法、吹込成形法、射出圧縮成形法などの公知の各種成形法に適用して、シートまたはフィルムとして得る。シートまたはフィルムの形状は特に制限されず、例えば、環状に押出成形してシームレス環形状、シート状形状を円筒に加工したもの等が挙げられる。本発明の転写ベルトはシームレス環状形状を有することが好ましい。
次いで、成形したベルト形状物を冷却することによって、導電性材料の分散形態が有効に維持され、導電性に優れた電子写真用転写ベルトが得られる。冷却は、ベルト形状物を室温で放置すればよい。
なお、前記添加剤や強化剤は通常、樹脂組成物を溶融混練する際に添加、混合するが、樹脂組成物のベルト形状への成形工程でサイドフィーダーを用いて添加・混合してもよい。特に配合量が少ない添加剤は、ベルト形状への成形工程直前に添加・混合してもよい。
前記の転写ベルトは、感光体上に形成されたトナー像を自己の表面に一旦、転写させた後、転写されたトナー像を紙等の記録材にさらに転写させるための中間転写ベルトであってもよいし、または紙を静電気により吸着し感光体上に形成されたトナー像をその紙に直接転写する直接転写ベルトであってもよい。
前記の転写ベルトは、前記樹脂組成物からなるベルトをそのまま用いても良いが、転写効率を高めるために、表面だけを硬くすると、本発明の効果をさらに有効に得ることができる。表面だけを硬くする方法として無機材料をコーティングする方法がよいが、その方法は特に限定されるものではない。例えば、「ゾル−ゲル法応用技術の新展開」(CMC出版)に記載されているような塗布による方法、「薄膜材料入門」(裳華房)に記載されたCVD、PVD、プラズマコーティングなどの物理化学的方法など、公知の方法を採用できる。表面にコーティングされる無機材料は、本発明の目的を達成できる限り特に制限されず、物性と経済性を考慮すると、Si、Al、Cを含む酸化物系材料が特に好ましい。例えば、アモルファスシリカ薄膜、アモルファスアルミナ薄膜、アモルファスシリカアルミナ薄膜、アモルファスダイヤモンド薄膜などが推奨される。このようなPPSよりも硬度の高い無機薄膜を本発明のベルトにコーティングすることにより、ブレードとの摩擦磨耗寿命が改善されるだけでなく、転写性も向上する。
前記の転写ベルトは、中間転写方式の画像形成装置に用いられる転写ベルト、特に継ぎ目のないシームレスベルトに適用できる。本発明に係る転写ベルトは、現像装置に単色トナーのみを持つモノカラー画像形成装置、1つの潜像担持体に対してY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、B(ブラック)の現像器が備わり、各色の現像器ごとに潜像担持体上での現像およびトナー像の転写ベルトへの一次転写を行うサイクル方式フルカラー画像形成装置、1つの潜像担持体に対して1つの現像器が備わった各色の画像形成ユニットが直列に配置され、各色の画像形成ユニットごとに潜像担持体上での現像およびトナー像の転写ベルトへの一次転写を行うタンデム方式フルカラー画像形成装置などに適用することができる。本発明の転写ベルトを適用することにより文字の中抜けやトナーの飛び散りを抑制できる画像形成装置とすることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
〔実施例1〜2〕
各原料を表1に記載の質量部で計量した後タンブラーで均一に混合し、配合材料とした。
その後、株式会社日本製鋼所製ベント付き2軸押出機「TEX−30」に前記配合材料を投入し、樹脂成分吐出量15kg/hr、スクリュー回転数200(rpm)、樹脂成分の吐出量(kg/hr)とスクリュー回転数(rpm)との比率(吐出量/スクリュー回転数)=0.075(kg/hr/rpm)、最大トルク40(A)、設定樹脂温度300℃で溶融混練して樹脂組成物のペレットを得た。
得られた樹脂組成物のペレットを室温で24時間放置した後、Tダイ押出機にて設定樹脂温度300℃でフィルム化し、厚み80μmの導電フィルムを作製した。得られた導電フィルムは、以下の抵抗率測定、光沢測定、フィルム成形性の評価を行った。その結果を表1に示す。
〔比較例1〜2〕
実施例1におけるイオン液体の代わりとして従来導電コンパウンドに汎用されるカーボンブラックを表1に記載の質量部で配合し、実施例と同じ製造方法で導電フィルムを作成、比較例1とした。また、実施例1におけるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の代わりとしてポリカーボネート樹脂を表1に記載の質量部で配合し、実施例と同じ製造方法で導電フィルムを作成、比較例2とした。実施例1〜2と同様に比較例1〜2の抵抗率測定、光沢測定、フィルム成形性の評価を行った。測定試験結果を表1に示す。
<表面抵抗率、体積抵抗率>
表面抵抗率(Ω/□)及び体積抵抗率(Ω・cm)は、三菱化学株式会社製の抵抗測定器「ハイレスタUP・URSブローブ」を用いて23℃、55%RH環境下で測定した。実施例1〜2及び比較例1で作製したフィルムを、縦方向に長さ300mmにカットしたベルトをサンプルとし、該サンプルの幅方向に等ピッチで任意の3ヶ所、縦方向に任意の4カ所の合計12ヶ所の測定点を設け、これら測定点について印加電圧100V、10秒後に表面抵抗率及び体積抵抗率をそれぞれ測定し、その平均値の常用対数値で示した。なお該測定サンプルは23℃、55%RH環境下で24時間放置してから測定した。
<表面抵抗率平均値>
上記12ヶ所の測定点における表面抵抗率の平均値をρsとした。
<体積抵抗率平均値>
上記12ヶ所の測定点における体積抵抗率の平均値をρvとした。
<表面抵抗率ばらつき>
上記12ヶ所の測定点における表面抵抗率の最大値と最小値の差をΔρsとした。
<体積抵抗率ばらつき>
上記12ヶ所の測定点における体積抵抗率の最大値と最小値の差をΔρvとした。
<表面抵抗率の電圧依存性>
実施例1〜2及び比較例1で作製したフィルムに100Vおよび500Vの電圧を印加し、それぞれの電圧で測定された12ヶ所の測定点における表面抵抗率平均値の差を表面抵抗率電圧依存性(Δρs100−500)とした。
<体積抵抗率の電圧依存性>
実施例1〜2及び比較例1で作製したフィルムに100Vおよび500Vの電圧を印加し、それぞれの電圧で測定された12ヶ所の測定点における体積抵抗率平均値の差を体積抵抗率電圧依存性(Δρv100−500)とした。
<初期光沢測定>
実施例1、2で得られたフィルムおよび比較例1のフィルムを、光沢計「VG2000」(日本電色製)、入射角20度の測定条件で光沢測定を行った。その結果をグロスで示した。
<摩耗(ラビング)試験後の光沢測定>
実施例1、2で得られたフィルムおよび比較例1のフィルムを用いて、太平理化工業株式会社製ラビングテスターにて、φ17mmの面積の移動擦り部に普通紙を貼付し、荷重500g、擦り距離(片道)60mm、擦り回数100回の条件で擦った後、光沢値を初期光沢測定と同じ条件で測定した。
<光沢低下率>
下記式により各フィルムの光沢低下率を評価した。
光沢低下率=[(初期光沢−摩耗試験後の光沢)/(初期光沢)]×100(%)
<フィルム成形性>
下記式によりフィルムの成形性を評価した。
フィルム厚み精度(%)=(フィルム両端厚みの平均値−フィルム中心部厚みの平均値 )/フィルム中心部厚みの平均値×100
○:5%未満 △:10%未満 ×:10%以上
Figure 0006797346
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A):DIC株式会社製「DIC.PPS(商品名)」、300℃における溶融粘度(V6)約120〔Pa・s〕、非ニュートン指数0.99ポリカーボネート樹脂:三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製「ユーピロン
E−2000」
イオン液体(B):スリーエムジャパン株式会社製「FC−4400(商品名)、トリ-n−ブチルメチルアンモニウム ビストリフルオロメタンスルホンイミド」
カーボンブラック:デンカ株式会社製「デンカブラック(登録商標)」
カップリング剤(C):日本ユニカー社製「A187(商品名)」(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)

Claims (7)

  1. 300℃で測定した溶融粘度(V6)が10〜500〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、イオン液体(B)を必須成分として配合してなり、
    イオン液体(B)が以下の化学式(I)
    Figure 0006797346
    (式中m、nはそれぞれ1〜5の整数、R 〜R はそれぞれ炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基、またはR′−O−(CH −で表されるアルコキシアルキル基(R′はメチル基またはエチル基を示し、pは1〜4の整数である。)を示し、これらR 、R 、R およびR のいずれか2個の基が環を形成していてもよい。)
    で表される化合物であることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
  2. さらにカップリング剤(C)を配合してなる請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
  3. 溶融混練物である請求項1または2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3の何れか一項記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形品。
  5. フィルム又はシートである請求項4に記載の成形品。
  6. 300℃で測定した溶融粘度(V6)が10〜500〔Pa・s〕の範囲であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、イオン液体(B)を必須成分として、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の融点以上で溶融混練すること、
    イオン液体(B)が以下の化学式(I)
    Figure 0006797346
    (式中m、nはそれぞれ1〜5の整数、R 〜R はそれぞれ炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基、またはR′−O−(CH −で表されるアルコキシアルキル基(R′はメチル基またはエチル基を示し、pは1〜4の整数である。)を示し、これらR 、R 、R およびR のいずれか2個の基が環を形成していてもよい。)
    で表される化合物であることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜3の何れか一項記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を成形することを特徴とする成形品の製造方法。
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