JP2007254519A - 樹脂組成物およびそれからなる成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリアミドイミド樹脂が本来有する優れた耐熱性を有し、機械特性、溶融流動性および吸水特性が改善されたポリアミドイミド系樹脂組成物を得ることができる。
【解決手段】(A)ポリアミドイミド樹脂10〜89.5重量部、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂10〜89.5重量部、(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマー0.5〜20重量部(ただし、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂および前記(C)エラストマーの合計を100重量部とする)を配合してなる樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、高耐熱性を有するポリアミドイミド系樹脂について、機械特性、流動性および吸水特性を向上させた樹脂組成物およびそれを用いた成形品に関するものである。
ポリアミドイミド樹脂は、エンジニアリングプラスチックとしてその優れた耐熱性、機械特性、摺動特性などのために、近年、電気・電子機器用途、自動車部品用途、航空・宇宙産業用途、事務用機器用途などにおいて急速に需要が高まってきている。
しかしながらポリアミドイミド樹脂は高耐熱性を有する反面、溶融流動性が低く、射出成形等の成形加工性に難があり、また、親水性のアミド基を有するため吸水による寸法変化が大きく適用される用途が限定されているのが現状である。
一方、ポリフェニレンスルフィド樹脂は良好な溶融流動性を有し、吸水特性も良好であるが、融点は約280℃と高いが、ガラス転移温度が約90℃であることから、荷重たわみ温度等の耐熱性が低いことが問題として挙げられる。
このような両者の樹脂の特徴を組み合わせ、改良する技術としてポリアミドイミド樹脂とポリフェニレンスルフィド樹脂を溶融混練した樹脂組成物が開示されている。(特許文献1、2)しかし、これらの文献に開示された組成物は、優れた溶融流動性を有する反面、ポリアミドイミド樹脂とポリフェニレンスルフィド樹脂の相溶性が十分ではなく、機械特性や耐熱性が不十分である。これは上記特許文献1に開示された樹脂組成物はポリアミドイミド樹脂とポリフェニレンスルフィド樹脂の相溶性を両樹脂の溶解性パラメータや押出機等の混練による剪断力に依存しており、本来有する機械特性や耐熱性を発現できていないためであると考えられる。また、特許文献2に開示された樹脂組成物は例えばポリフェニレンスルフィドに官能基を有する不飽和カルボン酸を付加した後、ポリアミドイミド樹脂と混練、複合化して相溶性を向上させているが、第1段目にポリフェニレンスルフィド樹脂と官能基を有する不飽和カルボン酸を付加させる工程を行い、第2段目に第1段目で得られた変性ポリフェニレンスルフィド樹脂とポリアミドイミド樹脂を複合化する工程が必要となり、工程が複雑となる問題点がある。
また、ポリアミドイミド樹脂として重合段階でイミド閉環を完結させたイソシアネート法を用いて製造したポリアミドイミド樹脂を、ポリフェニレンスルフィド樹脂と溶融混練する技術が開示されている(特許文献3〜5)。しかしこれらの文献に開示される樹脂組成物は機械特性が向上しているものの十分ではなく、ポリアミドイミド樹脂のイミド閉環率が高く樹脂分子鎖の自由度が低下することから、複合化した樹脂組成物の溶融流動性は十分ではない。また、特許文献3、4には、エポキシ基を含有するオレフィン系樹脂を配合する技術が開示されているが、配合率により溶融時の滞留安定性が著しく低下するばかりでなく、荷重たわみ温度等の耐熱性が低下する問題点があった。
特公昭57−9754号公報(特許請求の範囲) 特許第2707714号公報(特許請求の範囲) 特許第2868043号公報(特許請求の範囲) 特開2002−179912号公報(特許請求の範囲) 特開2004−131595号公報(特許請求の範囲)
本発明では、ポリアミドイミド樹脂にポリフェニレンスルフィド樹脂を配合して複合化した樹脂組成物の機械特性を向上させることにより、良好な耐熱性、機械特性、溶融流動性および吸水特性を有する樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリアミドイミド樹脂とポリフェニレンスルフィド樹脂の相溶性を向上させるために酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマーを配合することにより良好な耐熱性、機械特性、溶融流動性および吸水特性が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
(1)(A)ポリアミドイミド樹脂10〜89.5重量部、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂10〜89.5重量部、(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマー0.5〜20重量部(ただし、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂および前記(C)エラストマーの合計を100重量部とする)を配合してなる樹脂組成物、
(2)さらに(D)シラン化合物を、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂および前記(C)エラストマーの合計100重量部に対し、0.01〜2.0重量部を配合してなる(1)記載の樹脂組成物、
(3)(D)シラン化合物がシランカップリング剤である(2)記載の樹脂組成物、
(4)さらに(E)フィラーを配合することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか記載の樹脂組成物、および
(5)(1)〜(4)いずれか記載の樹脂組成物からなる成形品
である。
本発明の樹脂組成物は、)(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマーを配合することで、良好な耐熱性、機械特性、溶融流動性および吸水特性を付与することが可能となり、電気・電子機器用途、自動車部品用途、航空・宇宙産業用途、事務用機器用途などの各種用途に有用である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
(ポリアミドイミド樹脂)
本発明の(A)成分として使用するポリアミドイミド樹脂(以下PAI樹脂と略記する場合がある)は、下記構造単位で表されるユニットからなるポリマが挙げられる。
Figure 2007254519
(但し、Rは下記式(i)〜(vi)の群から選ばれる基を示す。なお、mとnは各構造単位の存在比率を示し、そのモル比(m/n)は0.01〜100であり、好ましくは0.1〜90である。
Figure 2007254519
上記式において、Rは−Hおよび/または−CHを表し、Xは
Figure 2007254519
から選ばれる一種以上の基を、Arは上記式中(i)、(ii)、(iii)から選ばれる一種以上の基を示し、aは1〜25であり、bは1〜100である。)
なかでも上記式中、(i)、(iv)、(vi)であることが好ましく、Rが(i)の基であり、Rが−Hである場合が特に好ましい。
本発明で用いるPAI樹脂の溶液対数粘度は0.4〜0.7dl/gであることが好ましく、対数粘度が0.5〜0.6dl/gの範囲にある場合、機械特性と溶融流動性のバランスが良好となり、さらに好ましい。なお、上記溶液対数粘度はPAI樹脂0.25gをN−メチル−2−ピロリドン50mlに溶解させた後、30℃において測定されるものである。
上記PAI樹脂としては、市販のものから適宜選択して用いることができる。また上記PAI樹脂の重合方法として一般に知られているのは、(I)芳香族トリカルボン酸無水物とジイソシアネート、(II)芳香族トリカルボン酸無水物とジアミン、さらには、(III)芳香族トリカルボン酸無水物ハライドとジアミンより、溶媒中で重合するものであり、本発明に用いる芳香族PAI樹脂としては、そのどれを用いて製造しても構わないが、樹脂の良好な機械特性と溶融流動性のバランスからイミド化率を好ましい範囲に制御するために好ましくは(II)芳香族トリカルボン酸無水物とジアミンより重合される。
(ポリフェニレンスルフィド樹脂)
本発明で用いられる(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、PPS樹脂と略記する場合がある)とは、下記構造式で示される繰り返し単位を有する重合体であり、
Figure 2007254519
耐熱性の観点から、好ましくは上記構造式で示される繰り返し単位含む重合体を70モル%以上、より好ましくは90モル%以上含む重合体である。またPPS樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満程度が、下記の構造を有する繰り返し単位等で構成されていてもよい。
Figure 2007254519
本発明で用いられるPPS樹脂は通常公知の方法即ち特公昭45−3368号公報で代表される製造方法により得られる比較的分子量の小さな重合体、特公昭52−12240号公報で代表される製造方法により得られる本質的に線状で比較的高分子量の重合体、特開昭61−7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合体を得る方法、特公昭57−334公報に記載される酸素雰囲気下、あるいは過酸化物などの架橋剤を添加して加熱する架橋工程無しで分枝構造を有する重合体を得る方法などによって製造できる。
本発明において上記の様に得られたPPS樹脂を空気中加熱による架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下或は減圧下での熱処理、また、有機溶媒、熱水、酸水溶液などによる洗浄を施した上で使用することも可能である。有機溶媒で洗浄する場合、用いる有機溶媒としてはPPSを分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホラスアミド、ピペラジノン類などの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホランなどのスルホキシド・スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエ−テル、ジプロピルエ−テル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエ−テル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、パ−クロルエチレン、モノクロルエタン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、パ−クロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、ペンタノ−ル、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、フェノ−ル、クレゾ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ルなどのアルコ−ル・フェノ−ル系溶媒、及びベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。洗浄温度についても特に制限はなく、通常、常温〜300℃程度が選択される。酸水溶液で洗浄する場合、用いる酸としてはPPSを分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、例えば、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸及びプロピル酸などが挙げられる。また、酸無水物基、エポキシ基、イソシアネ−ト基などの官能基含有化合物による活性化などの種々の処理を施した上で使用することも可能である。
(ポリアミドイミド樹脂とポリフェニレンスルフィド樹脂の配合比率)
本発明では、(A)ポリアミドイミド樹脂10〜89.5重量部、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂10〜89.5重量部、後述する(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマー0.5〜20重量部(ただし、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂および前記(C)エラストマーの合計を100重量部とする)の配合比率で配合する。
このような配合比率とすることで、良好な機械的特性、耐熱性、溶融流動性、吸水特性を実現することができる。とくに、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂の配合比率は、30〜60重量部/40〜70重量部であることが好ましい。
(酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂、アイオノマー樹脂)
本発明では、(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマーを添加することが重要である。本発明で使用するエラストマーは、オレフィンを(共)重合した(共)重合体であり、具体的には、酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂としてはオレフィン系(共)重合体に酸無水物基を有する単量体成分(以下、官能基含有成分と略す。)を導入して得られる(共)重合体、およびアイオノマー樹脂としてはオレフィン系(共)重合体と不飽和カルボン酸を金属イオン等で中和した錯体から選ばれる少なくとも1種のエラストマーを使用する。
本発明においてエラストマーを構成する酸無水物機を含有するオレフィン系樹脂は1種または2種以上で使用することも可能である。オレフィン系樹脂を構成するオレフィン系(共)重合体としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、イソブチレンなどのα−オレフィン単独または2種以上を重合して得られる重合体、α−オレフィンとアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどのα,β−不飽和酸およびそのアルキルエステルとの共重合体などが挙げられる。
オレフィン系樹脂を構成するオレフィン系(共)重合体の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、エチレン/アクリル酸メチル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸ブチル共重合体などが挙げられる。
オレフィン系樹脂に官能基である酸無水物基を有する単量体成分を導入するための官能基含有成分の例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、エンドビシクロ−(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、エンドビシクロ−(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物などの酸無水物基を含有する単量体が挙げられる。これら官能基含有成分を導入する方法は特に制限はなく、共重合せしめたり、オレフィン系(共)重合体にラジカル開始剤を用いてグラフト導入するなどの方法を用いることができる。官能基含有成分の導入量は酸無水物機を含有するオレフィン系樹脂を構成する単量体残基全体に対して0.001〜40モル%、好ましくは0.01〜35モル%の範囲内であるのが適当である。
酸無水物機を含有するオレフィン系樹脂の具体例としては、エチレン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体(”g”はグラフト重合を表す、以下同じ)、エチレン/ブテン−1−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸メチル−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル−g−無水マレイン酸共重合体などを挙げることができる。好ましいものとしては、エチレン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/ブテン−1−g−無水マレイン酸共重合体などが挙げることができる。
一方、本発明においてエラストマーを構成するアイオノマー樹脂は1種または2種以上で使用することも可能である。アイオノマー樹脂は疎水性高分子主鎖に、側鎖として部分的に親水性のカルボン酸またはスルホン酸などの金属またはアンモニウム塩のイオンを少量含んだイオン性高分子であり、代表的なアイオノマー樹脂としてはオレフィン系(共)重合体とアクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボン酸を、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオンなどの金属イオン、ハロゲンなどの陰イオン、第4級有機アミンイオンなどで部分的または完全中和したものが挙げられる。好ましいアイオノマー樹脂としてはエチレン/アクリル酸共重合体の亜鉛錯体、エチレン/アクリル酸共重合体のナトリウム錯体、エチレン/メタクリル酸共重合体の亜鉛錯体、エチレン/メタクリル酸共重合体のマグネシウム錯体、エチレン/メタクリル酸共重合体のナトリウム錯体などを挙げることができる。特に好ましいものとしては、エチレン/メタクリル酸共重合体の亜鉛錯体、エチレン/メタクリル酸共重合体のナトリウム錯体が挙げられる。
また、本発明で用いられる(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマーの配合量は、機械特性や耐熱性等のバランスから、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂および前記(C)エラストマーの合計100重量部に対して、0.5〜20重量部である。好ましくは1〜10重量部、より好ましくは3〜8重量部である。(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマーの配合量が少なすぎると、相溶性が低下することにより耐衝撃性および引張試験における破断伸び等の機械強度が不足し、多すぎると溶融混練時や成形時等の溶融滞留安定性が低下するばかりでなく、荷重たわみ温度等の耐熱性が低下し、実用的でない。
(シラン化合物)
本発明ではさらに(D)シラン化合物を配合することができる。
本発明で用いられる(D)シラン化合物とは官能基を含有するシランカップリング剤が好ましく、エポキシ基、アミノ基、ウレイド基、イソシアネート基、メルカプト基などを有するシラン化合物が好ましく使用できる。
エポキシ基を含有するシラン化合物としては、例えば3−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランなどがあげられる。
アミノ基を含有するシラン化合物としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどがあげられる。
ウレイド基を含有するシラン化合物としては、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルメチルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルメチルトリエトキシシラン、3−(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどがあげられる。
イソシアネート基を含有するシラン化合物としては3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルエチルジメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルエチルジエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリクロロシランなどがあげられる。
メルカプト基を含有するシラン化合物としては、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルエチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルジメトキシシランなどがあげられる。
(D)シラン化合物としては、好ましくはエポキシ基を含有するシラン化合物、アミノ基を含有するシラン化合物が使用できる。
また、本発明で用いられる(D)シラン化合物の配合量は、機械特性と溶融滞留安定性のバランスから、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマーの合計100重量部に対して、0.01〜2.0重量部であり、好ましくは0.2〜1.5重量部、より好ましくは0.5〜1.2重量部である。(D)シラン化合物をこの範囲で配合することで、耐衝撃性および引張試験における破断伸び等の機械強度を向上させ、溶融滞留安定性を低下させることがないので好ましい。
(フィラー)
本発明ではさらに耐熱性、機械強度等の特性を向上させるために(E)フィラーを添加することができる。添加する(E)フィラーの具体例としては、繊維状もしくは、板状、鱗片状、粒状、不定形状、破砕品など非繊維状の充填剤が挙げられ、具体的には例えば、ガラス繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、アルミナ水和物(ウィスカー・板状)、チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、ほう酸アルミニウムウィスカー、窒化ケイ素ウィスカー、タルク、カオリン、シリカ(破砕状・球状)、石英、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、破砕状・不定形状ガラス、ガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、マイカ、酸化アルミニウム(破砕状)、酸化チタン(破砕状)、酸化亜鉛などの金属酸化物、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、窒化アルミニウム、ポリリン酸カルシウム、グラファイト、金属粉、金属フレーク、金属リボン、金属酸化物などが挙げられる。金属粉、金属フレーク、金属リボンの金属種の具体例としては銀、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、鉄、黄銅、クロム、錫などが例示できる。また、カーボン粉末、黒鉛、カーボンフレーク、鱗片状カーボン、カーボンナノチューブ、PAN系やピッチ系の炭素繊維などが挙げられる。ガラス繊維あるいは炭素繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。
本発明に使用することができる上記の充填剤はその表面を公知のカップリング剤(例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤など)、その他の表面処理剤で処理して用いることもできる。
また、本発明で用いられる(E)フィラーの配合量は、耐熱性、機械強度および流動性等のバランスから、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマーの合計100重量部に対して、1〜400重量部であり、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは10〜70重量部である。(E)フィラーをこの範囲で配合することにより、耐熱性および機械強度等を向上させ、溶融流動性を低下させることがないので好ましい。
(その他の成分)
本発明における樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば熱可塑性樹脂(ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、四フッ化ポリエチレン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリアミドエラストマ、ポリエステルエラストマ等)、耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体等)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤及び滑剤(モンタン酸及びその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素及びポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、着色用カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、結晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、クレー、ポリエーテルエーテルケトン等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(例えば、赤燐、燐酸エステル、メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、他の重合体を添加することができる。
(各成分の配合)
本発明の樹脂組成物の製造方法は、通常公知の方法で製造される。例えば、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマー、さらに必要に応じて(D)シラン化合物などの成分を予備混合して、またはせずに押出機などに供給して十分溶融混練することにより調製される。また、(E)フィラーを添加する際、特に繊維状フィラーの繊維の折損を抑制するために好ましくは、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマー、必要に応じ(D)シラン化合物を押出機の元から投入し、(E)フィラーをサイドフィーダーを用いて、押出機へ供給することにより調製するのが好ましい。
本発明の樹脂組成物を製造するに際し、例えば単軸押出機、二軸、三軸押出機およびニーダタイプの混練機などを用いて180〜350℃で溶融混練して組成物とすることができる
本発明の樹脂組成物は、溶融流動性に優れ、成形品としたときの良好な耐熱性、機械特性、および吸水特性を有するため、電気・電子機器用途、自動車部品用途、航空・宇宙産業用途、事務用機器用途などの各種用途に有用である。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳述する。
[参考例1]PAI樹脂の製造
(PAI−1の製造)
N,N−ジメチルアセトアミドを重合溶媒とする酸クロリド法低温溶液重合法を用いて合成した。以下に詳細を示す。N,N−ジメチルアセトアミド65リットルにジアミノジフェニルエーテル12kgおよびメタフェニレンジアミン2.0kgを溶解し、氷浴で冷却しながら、粉末状の無水トリメリット酸モノクロリド16kgを内温が30℃を超えないような速度で添加した。無水トリメリット酸モノクロリドを全て添加した後、30℃で2時間撹拌保持した。粘調となった重合液をカッターミキサーに張った100リットルの水中に投入し、高速撹拌することにより、スラリー状にポリマを析出させた。得られたスラリーを遠心分離機で脱水処理した。脱水後のケークを80℃の水200リットルを用いて洗浄し、再度遠心分離機で脱水処理した。得られたケークを220℃で熱風乾燥し、溶液粘度0.55dl/gの粉末状ポリマを得た。同様の操作を繰り返し、以下に記載の実施例に供した。
なお、溶液粘度はPAI樹脂粉末0.25gをN−メチル−2−ピロリドン50mlに溶解させた後、30℃において溶液対数粘度を測定した。
[参考例2]PPS樹脂の製造
(PPS−1の製造)
攪拌機付きオートクレーブに硫化ナトリウム9水塩6.005kg(25モル)、酢酸ナトリウム0.656kg(8モル)およびNMP5kgを仕込み、窒素を通じながら徐々に205℃まで昇温し、水3.6リットルを留出した。次に反応容器を180℃に冷却後、1,4−ジクロロベンゼン3.756kg(25.55モル)ならびにNMP2.4kgを加えて、窒素下に密閉し、270℃まで昇温後、270℃で2.5時間反応した。次に100℃に加熱されたNMP10kg中に投入して、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、さらに80℃の熱水で30分の洗浄を3回繰り返した。これを90℃に加熱されたpH4の酢酸水溶液25リットル中に投入し、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、濾液のpHが7になるまで約90℃のイオン交換水で洗浄後、80℃で24時間減圧乾燥し、未架橋かつ直鎖状で、MFR300g/10分のPPS−2を得た。同様の操作を繰り返し、以下の実施例に供した。
なお、MFRは、PPS樹脂粉末5gを130℃、3時間乾燥し、315.5℃、5分滞留させた後、5kg荷重をかけ測定(JIS−K7210準拠)して求めた。
(PPS−2の製造)
攪拌機付きオートクレーブに硫化ナトリウム9水塩6.005kg(25モル)、酢酸ナトリウム0.205kg(2.5モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略す)5kgを仕込み、窒素を通じながら徐々に205℃まで昇温し、水3.6リットルを留出した。次に反応容器を180℃に冷却後、1,4−ジクロロベンゼン3.719kg(25.3モル)ならびにNMP3.7kgを加えて、窒素下に密閉し、270℃まで昇温後、270℃で2.5時間反応した。冷却後、反応生成物を40〜60℃温水で5回洗浄した。次に100℃に加熱されたNMP10kg中に投入して、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、さらに60〜80℃の熱湯で3回洗浄した。これを90℃に加熱されたpH4の酢酸水溶液25リットル中に投入し、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、濾液のpHが7になるまで約90℃のイオン交換水で洗浄後、80℃で24時間減圧乾燥して、未架橋かつ直鎖状で、MFR600g/10分のPPS−3を得た。
実施例、比較例で使用した成分は以下の通りである。
(エラストマー−1)Znイオン架橋タイプのエチレン系アイオノマー樹脂。三井・デュポン ポリケミカル(株)製:ハイミラン1706。
(エラストマー−2)エチレン−αオレフィン系酸変性共重合体。三井化学(株)製:タフマーMH7020。
(シラン化合物−1)2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン)。信越化学工業(株)製:KBM303。
(シラン化合物−2)N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン。東レ・ダウコーニング(株)製:SH6026。
(フィラー−1)ガラス繊維、平均繊維径10.5μm。日本電気硝子製:T−747H。
(フィラー−2)ガラス繊維、平均繊維径13μm。日本電気硝子製:T−747。
なお、上記において、ガラス繊維の平均繊維径は電子走査顕微鏡を用いて常法にて測定した平均繊維径である。
(添加剤) エチレングリコールジモンタネート。クラリアントジャパン(株)製:Licowax E。
実施例1〜9、比較例1〜5
参考例1のPAI樹脂、参考例2のPPS樹脂、シラン化合物、添加剤をリボンブレンダーで表1〜2に示す量でブレンドした後、重量式フィーダで押出機に供給し、エラストマー、およびフィラーはそれぞれ個別の重量式フィーダを用いて押出機に供給した。押出機は4ホールストランドダイヘッド付きTEX−44(φ44mm2軸押出機;(株)日本製鋼所製)、300〜340℃で溶融混練を行い、ペレットを得た。なお、溶融滞留安定性は混練時の樹脂吐出状況を目視確認した。ついで130℃の熱風オーブンで4時間乾燥した後、以下に示す評価を行った。結果を表1〜2に示す。なお、比較例3〜5として市販されている材料を用いた。
(比較例3)非強化PAI樹脂。東レ(株)製:TI−5013。
(比較例4)非強化PPS樹脂。東レ(株)製:トレリナA900B1。
(比較例5)GF40重量%強化PPS樹脂。東レ(株)製:トレリナA604。
[引張強度、引張破断伸びの測定]
シリンダー温度320℃、金型温度130℃にて、ASTM D638に準じた引張試験片(1/8インチ(3.2mm)厚み)を射出成形し、23℃の温度条件下で測定したものである。40MPa以上あれば実用上問題のない製品強度レベルといえるが、この値が高いほど剛性が優れ、好ましい。
[衝撃強度の測定]
シリンダー温度320℃、金型温度130℃にて、ASTM D256に準じた衝撃試験片(1/8インチ(3.2mm)幅、ノッチあり)を射出成形し、23℃温度条件下で測定したものである。20J/m以上あれば実用上問題のない製品強度レベルといえるが、この値が高いほど靭性が優れ、好ましい。
[流動性の測定]
シリンダー温度320℃、金型温度130℃で、スパイラルフロー成形品(2mm厚み×10mm幅)を射出時間10秒、冷却時間10秒、射出圧力100MPaで射出成形した。10ショットの流動長を測定し、平均したものである。60mm以上であると実用できるレベルといえ、数値が高いほど流動性が優れている。
[吸水率の測定]
シリンダー温度320℃、金型温度130℃で80×80×3mm厚の角板を射出成形し、23℃,イオン交換水中に浸漬し吸水させ、成形後の絶乾時と168時間吸水処理時の重量から吸水重量増加量として、下記数式(I)により求めた。
吸水率(%)=(吸水時の重量−絶乾時の重量)/絶乾時の重量×100 (I)
求めた吸水率が小さいほど吸水特性が良好である。
[吸水寸法変化率の測定]
シリンダー温度320℃、金型温度130℃で80×80×3mm厚の角板を射出成形し、23℃,イオン交換水中に浸漬し吸水させ、成形後の絶乾時と168時間吸水処理時の寸法から吸水寸法変化率として、下記数式(II)により求めた。
吸水寸法変化率(%)=(吸水時の寸法−絶乾時の寸法)/絶乾時の寸法×100 (II)
求めた吸水寸法変化率が小さいほど吸水特性が良好である。
[荷重たわみ温度]
シリンダー温度320℃、金型温度130℃にて、ASTM D648に準じた試験片(1/8インチ(3.2mm)厚み)を射出成形し、ASTM D648に従い、1.82MPa荷重下の荷重たわみ温度を測定した。この値が高いほど耐熱性が優れ、好ましい。
[溶融滞留安定性]
溶融混練時に押出機吐出口から安定して樹脂ストランドが得ることができるかを目視判定した。安定吐出状態を○、ゲル化物や発泡等のストランド切れが発生した不安定状態を△、樹脂ストランドが得られない場合を吐出不可×と判定した。
Figure 2007254519
Figure 2007254519

Claims (5)

  1. (A)ポリアミドイミド樹脂10〜89.5重量部、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂10〜89.5重量部、(C)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂およびアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマー0.5〜20重量部(ただし、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂および前記(C)エラストマーの合計を100重量部とする)を配合してなる樹脂組成物。
  2. さらに(D)シラン化合物を、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂および前記(C)エラストマーの合計100重量部に対し、0.01〜2.0重量部を配合してなる請求項1記載の樹脂組成物。
  3. (D)シラン化合物がシランカップリング剤である請求項2記載の樹脂組成物。
  4. さらに(E)フィラーを配合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4いずれか1項記載の樹脂組成物からなる成形品。
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