JPWO2008126621A1 - 情報記録再生装置 - Google Patents

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和俊 北野
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雅浩 三浦
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Abstract

情報記録再生装置は、レーザ光を、回折手段(14)によりメインビームとサブビームとに分離するように回折させ、メインビームに係るエバネッセント光を、エバネッセント光発生手段(21)により、記録ピットの形成されているトラックに対して照射させると共に、分離されるサブビームに係るエバネッセント光を記録ピットの形成されていないトラックに対して照射させる。移動手段(210)は、エバネッセント光発生手段を記録面とのギャップを変化させる方向に移動させる。そして、判定手段(40)は、記録媒体上に形成されている記録ピットの凸凹状態を判定し、その結果に基づいて、信号生成手段(3161)は、サブビーム又はメインビームに係る戻り光の光量を示す信号からギャップエラー信号を生成し、制御手段(315)は、判定される凸凹状態に応じた目標値にギャップがなるように、ギャップエラー信号に基づいて移動手段を制御する。

Description

本発明はエバネッセント光を記録媒体上にトンネリングさせて情報の記録又は再生を行う情報記録再生装置の技術分野に関する。
この種の記録再生装置において記録再生密度を向上するためには、ビームスポットの微小化が有効である。そして、ビームスポットの微小化には、波長λの短い光源を用いること、開口数NAの大きなレンズ(有効径に比して焦点距離の短い)を用いて絞ることが有効である。ここで、実効的な開口数NAを上げるために、高屈折率を有する固体液浸レンズ(Solid Immersion Lens:SIL)が利用されている。具体的には、この固体液浸レンズに入射した光を固体液浸レンズ端面(レンズ自身の中)に集光させることで、ビームスポットに至るまでの空間の屈折率nを空気のそれよりも上昇させ、実効的な開口数NAを上げることができる。ただしこの場合、n・sinθ>=1または実効的なNA>=1となる入射角θの光の大部分は全反射してしまい、記録媒体に到達可能な光量の損失となる。そこで、固体液浸レンズを記録媒体に近接配置し、エバネッセント光としてレンズ端面から近接領域に浸み出る全反射光を、記録媒体にトンネリングさせて照射することで、光量の損失を抑制可能となる。
このように、開口数NAを上げつつ光量損失を抑制するには、トンネリングの条件を満たすこと、すなわち固体液浸レンズと記録媒体との間隔(すなわち、ギャップ)を数10〜100[nm]に維持することが重要である。しかしながら、このような微小ギャップは記録媒体の回転に伴う記録媒体の面振れや外乱による振動によって容易に変動しうる。かかるギャップの変動は、記録媒体へとトンネリングする光の強度変化を生じさせ、記録媒体への記録の際には記録ピット(凸凹ピット、記録マーク等)形状の均一化を損ない、更には、記録媒体からの再生の際には再生信号振幅の変化によるジッタの増大などの原因となり、好ましくない。
かかる不具合を回避すべく、固体液浸レンズと記録媒体とのギャップをフィードバック的に制御するギャップサーボ制御に関する技術が提案されている。
特許文献1には、n・sinθ>=0.8を満たす光束についての記録媒体からの反射光束の光量を測定する反射光量測定系を備え、測定されたギャップに基づいてギャップサーボ制御を行う技術が開示されている。
特許文献2には、固体液浸レンズの記録媒体に対向する面で反射される戻り光の強度からギャップをモニタし、このギャップがほぼ一定となるように、あるいは、このギャップ変化に対して固体液浸レンズへの入射光強度が一定となるように、ギャップサーボ制御を行う技術が開示されている。
特開平11−250484号公報 特開2000−285486号公報
しかしながら、例えば前述の特許文献1及び2に開示されている技術には、以下のような問題が生じ得る。すなわち、あらかじめ信号が記録されている記録媒体に対してギャップサーボ制御を行う場合、記録媒体のトラックに形成された凸凹ピット又は記録マーク等の影響によってトラック上の高さにバラツキが発生し、固体液浸レンズと記録媒体とのギャップを定量的に示す信号(すなわち、ギャップエラー信号)にもバラツキが発生してしまう。その結果、当該ギャップサーボ制御が不安定化してしまうおそれがある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みてなされたものであり、情報記録再生装置において、エバネッセント光を記録媒体上にトンネリングさせて情報の記録および再生の少なくとも一方を行う際に、固体液浸レンズと記録媒体とのギャップを安定的に維持可能な技術、すなわちギャップサーボ制御を安定的に行うための技術を提供することを課題とする。
(1)
本発明に係る情報記録再生装置は、上述の課題を解決するために、エバネッセント光を記録媒体上に照射させて情報の記録又は再生を行う情報記録再生装置であって、前記記録又は再生の別に応じたレーザ光を出射する光源と、前記出射されるレーザ光を記録媒体へ誘導する光学系と、前記光学系における前記レーザ光の光路に配置されており、前記誘導されるレーザ光を、メインビームとサブビームとに分離するように回折させる回折手段と、前記メインビームに係るエバネッセント光を、前記記録媒体の記録面に備わる複数トラックのうち記録ピットの形成されているトラックに対して照射させると共に、前記分離されるサブビームに係るエバネッセント光を、前記記録媒体の記録面に備わる記録ピットの形成されていないトラックに対して照射させるエバネッセント光発生手段と、前記サブビームに係る戻り光を受光するサブ受光手段と、前記メインビームに係る戻り光を受光するメイン受光手段と、前記記録媒体上に形成されている記録ピットの凸凹状態を判定する判定手段と、前記判定される凸凹状態に基づいて、ギャップエラー信号を、前記受光されるサブビームに係る戻り光の光量を示す信号、又は前記受光されるメインビームに係る戻り光の光量を示す信号から生成する信号生成手段と、前記エバネッセント光発生手段を前記記録面とのギャップを変化させる方向に移動させる移動手段と、前記移動手段を、前記ギャップが前記判定される凸凹状態に応じた目標値になるように、前記ギャップエラー信号に基づいて制御する制御手段とを備える。
本発明に係る情報記録再生装置によれば、先ず、例えば半導体レーザ等を有する光源によって、記録又は再生の別に応じたレーザ光が出射される。
出射されるレーザ光は、例えばコリメータレンズや整形素子等を有する光学系によって、記録媒体へ誘導される。なお、ここでいう「記録媒体」には、情報が記録済みの領域を有する媒体、又は情報が未記録の領域を有する記録可能な媒体、並びに前記両方の領域を含むハイブリッド媒体が含まれる。
この光学系における前記レーザ光の光路には、例えばグレーティング等を有する回折手段が配置されており、これによって、前記誘導されるレーザ光が、メインビームとサブビームとに分離するように回折させられる。
続いて、前記分離されるサブビームが、例えば固体液浸レンズ等を有するエバネッセント光発生手段に進入すると、当該エバネッセント光発生手段自身の端面から、前記記録媒体の記録面に備わる複数トラックのうち記録ピットの形成されていないトラック(例えば、トラッキング制御がオンの場合にはランドトラック)に対して、前記分離されるサブビームに係るエバネッセント光が照射される。
ここで、「記録ピット」とは、その有無によって反射光の特性を変化させ、もって記録又は再生対象となる情報を表現する部位をいう。なお、「記録ピット」には、物理的な凸凹形状によって情報を表現する「凸凹ピット」や、第1実施例の記録媒体100についての説明でも記載した相変化光ディスクのように、物理的な凸凹形状がなくとも光学的特性の変化によって情報を表現する「記録マーク」等が含まれる。
また、「記録ピットの形成されていないトラック」の一例として挙げた「ランドトラック」には、所定深さの溝がグルーブトラックとして設けられた所謂ランド・グルーブ式の記録媒体におけるランドトラックや、図2からも明らかなように、所定深さの溝が設けられていない記録媒体(言い換えれば、深さがゼロの形式的なグルーブトラックが設けられた記録媒体)における、隣接再生トラック間の領域が含まれる。なお、「記録ピットの形成されていないトラック」は、記録ピットが全く形成されていないことまでは要しない。例えば、隣り合うランドトラックおよびグルーブトラックの何れにも記録ピット(プリピットを含む)が形成されている場合には、1トラック長に占める記録ピット長が短い方のトラック、言い換えれば、記録ピットが比較的少ないトラックのことを示してもよい。
また、サブビームに係るエバネッセント光は、記録ピットの形成されていないトラックに対して、常時照射されることまでは要しない。
このように分離されるサブビームに係る戻り光は、例えば光電変換素子等を有するサブ受光手段によって、受光される。「サブビームに係る戻り光」とは、サブビームに起因しており、好ましくは、エバネッセント光発生手段と記録媒体の記録面とのギャップに関する情報を有する戻り光である。なお、サブ受光手段は、全てのサブビームに係る戻り光を受光する必要はなく、少なくとも一つのサブビームに係る戻り光を受光するだけでもよい。また、「サブビームに係る戻り光の光量」は、複数のサブビームに係る戻り光を受光する場合には、その全部又は一部を加算した光量とするとよい。サブビームのうち、記録媒体にトンネリングする光の戻り光と、記録媒体にトンネリングしない光の戻り光は、例えば偏光ビームスプリッタおよび無偏光ビームスプリッタ等によって光路が分離され異なる受光素子で受光できる。ここで、トンネリグするサブビームの光量は、エバネッセント光発生手段と記録媒体の記録面とのギャップに応じて変わることが判明しているので、何れか一方の戻り光、例えば記録媒体にトンネリングしないサブビームに係る戻り光の受光量に基づいて当該ギャップに関する情報が得られることになる。
他方で、前記メインビームに係るエバネッセント光が、エバネッセント光発生手段のうち前記サブビームに係るエバネッセント光が発生する端面と共通の端面から、前記記録媒体の記録面に備わる複数トラックのうち記録ピットの形成されているトラックに対して、照射される。
メインビームに係るエバネッセント光戻り光は、例えば光電変換素子等を有するメイン受光手段によって、受光される。「メインビームに係る戻り光」とは、メインビームに起因しており、好ましくは、エバネッセント光発生手段と記録媒体の記録面とのギャップに関する情報を有する戻り光である。「サブビームに係る戻り光」と同様、トンネリグするメインビームの光量は、エバネッセント光発生手段と記録媒体の記録面とのギャップに応じて変わることが判明しているので、何れか一方の戻り光、例えば記録媒体にトンネリングしないメインビームに係る戻り光の受光量に基づいて当該ギャップに関する情報が得られることになる。
これと並行して又は予め、例えば受光素子および制御回路等を有する判定手段によって、前記形成されている記録ピットの凸凹状態が判定される。
そして、例えば加算回路、増幅回路およびスイッチ素子等を有する信号生成手段によって、前記受光されるサブビームに係る戻り光の光量を示す信号、又は前記受光されるメインビームに係る戻り光の光量を示す信号から、ギャップエラー信号が生成される。なお、ギャップエラー信号を上記2種類の信号から生成する際には、上記2種類の信号のうち何れか一方の信号から生成してもよいし、上記2種類の信号の寄与率を変化させたものを加算した信号から生成してもよい。
また、例えば圧電素子を用いた固体液浸レンズ駆動アクチュエータ等を有する移動手段によると、前記エバネッセント光発生手段が、互いに略並行に配置された前記端面と前記記録面とのギャップを変化させる方向に移動できるように構成されている。
そして、例えば差動増幅回路等を有する制御手段によって、ギャップサーボ制御が、以下のように行われる。すなわち、前記ギャップが前記判定される凸凹状態に応じた目標値になるように、ギャップエラー信号に基づいて、前記移動手段が制御される。ここで、「判定される凸凹状態に応じた目標値」は、記録ピットの凸凹状態に応じてギャップの目標値が異なることを意味する。例えば、記録ピットが凹状であると判定される場合のギャップの目標値は、前記サブビームに係るエバネッセント光が、前記記録ピットの形成されていないトラックにトンネリング可能な範囲内のギャップとして、予め実験又はシミュレーションによって求められる。その一方で、記録ピットが凸状であると判定される場合のギャップの目標値は、前記メインサブビームに係るエバネッセント光が、前記記録ピットの形成されているトラックにトンネリング可能な範囲内のギャップとして、予め実験又はシミュレーションによって求められてもよい。
本発明に係る情報記録再生装置は、このように動作するので、上述の課題を解決できる。すなわち、ギャップサーボ制御が、記録ピットの凸凹状態に応じて、記録ピットの形成されていないトラック(例えば、ランドトラック)、または、記録ピットの形成されているトラック(例えば、グルーブトラック)に対して選択的に行われるので、前記ギャップを安定的に維持可能となる。そうすると、通常は高さバラツキの影響を受けてアクチュエータが小刻みに動作することで発熱してしまうのに対し、本発明に係る情報記録再生装置によれば、アクチュエータの動作が極力抑制され、耐久性や制御の安定性が向上する。
(2)
本発明に係る情報記録再生装置の一態様では、前記回折手段は、前記メインビームに係るエバネッセント光の照射位置と前記サブビームに係るエバネッセント光の照射位置との前記記録面の半径方向における間隔が、前記記録面に備わる複数のトラックのうち隣接する再生トラックの間隔よりも狭くなるように、前記誘導されるレーザ光を回折する。
この態様において、回折手段によってメインビームに係るエバネッセント光の照射位置とサブビームに係るエバネッセント光の照射位置との記録面の半径方向における間隔が再生トラックの間隔よりも狭くされる。例えば、後述する図2からも明らかなように、メインビームに係るエバネッセント光が記録ピットの形成されるトラック(言い換えれば、再生トラック、又はグルーブトラック)に照射される際に、サブビームに係るエバネッセント光は記録ピットの形成されていないトラック(言い換えれば、再生トラックでないトラック、又はランドトラック)に照射される。ここで、基本的に、再生トラック内のみならず、再生トラックと、再生トラックでないトラックとは、物理的又は光学的な高さの観点から異なる特徴を有することがある。例えば、再生トラックにのみ記録ピットが形成される場合には、再生トラックの方が、再生トラックでないトラックよりも、高さバラツキが大きい。或いは、未記録状態であっても、ランド・グルーブ式の記録面の場合には、再生トラックと、再生トラックでないトラックとに当初から高さ方向の溝が設けられている。それにもかかわらず、仮に、メインビームに係るエバネッセント光の戻り光の光量のみに基づいて制御手段がギャップを制御すると、再生トラック、及び再生トラックでないトラック両方のトラックの高さの特徴に左右されてしまい、ギャップサーボ制御が不安定化するおそれがある。例えばトラッキング制御をオンにして、一の再生トラックにメインビームに係るエバネッセント光を照射しても、トラッキングサーボの残渣の存在により、ギャップサーボ制御が不安定化するおそれがある。或いは、トラッキング制御をオフにして、再生トラックとそうでないトラックと交互にメインビームに係るエバネッセント光を照射しても、再生トラックとそうでないトラックとの高さの違いにより、ギャップサーボ制御が不安定化するおそれがある。然るにこの態様によれば、メインビームに係るエバネッセント光が再生トラックに照射されている場合には、サブビームに係るエバネッセント光は再生トラックでないトラックに照射される。逆に、メインビームに係るエバネッセント光が再生トラックでないトラックに照射されている場合には、サブビームに係るエバネッセント光は再生トラックに照射される。そして、メインビーム及びサブビームの双方に係るエバネッセント光の戻り光からギャップエラー信号が生成されるので、再生トラックにおける高さバラツキが緩和される。或いは、再生トラックとそうでないトラックとの物理的又は光学的な高さの違いが相殺される。これにより、ギャップサーボ制御を安定化できる。なお、この構成は、サブビームに係るエバネッセント光が、記録ピットの形成されていないトラック(再生トラックでないトラック)から外れているときであっても有効である。
(3)
本発明に係る情報記録再生装置の一態様では、前記判定手段は、前記記録ピットの凸凹状態を、前記記録媒体に予め記録された凸凹情報に基づいて判定する。
この態様によれば、前記記録ピットの凸凹状態を、前記記録媒体のBCA(burst cutting area:BCA)のような領域に予め記録された凸凹情報に基づいて判定可能である。
(4)
本発明に係る情報記録再生装置の他の態様では、前記信号生成手段は、前記記録ピットの凸凹状態が凹状であると判定される場合、前記ギャップエラー信号を、前記受光されるサブビームに係る戻り光の光量を示す信号から生成する。
この態様によれば、記録ピットが凹状に形成されていれば、記録ピットの底面に比べて、記録ピットの形成されていないトラックの高さは高い。そのため、この記録ピットの形成されていないトラックは、記録ピットが形成されている読み取りトラックに対してギャップサーボ制御を行う場合に障害となりうる。つまり、前記ギャップのキャプチャレンジを無駄にしうる。かかる場合には、記録ピットの形成されていないトラックに対してギャップサーボ制御を行う方が好ましい。つまり、メインビームよりもサブビームに係る戻り光を、ギャップエラー信号に用いる方が有効な状況であるといえる。したがって、前記記録ピットの凸凹状態が凹状であると判定される場合、ギャップエラー信号が、前記受光されるサブビームに係る戻り光の光量を示す信号から生成される。これにより、ギャップサーボ制御を安定的に行うことが可能となる。
(5)
これに対して、本発明に係る情報記録再生装置の他の態様では、前記信号生成手段は、前記記録ピットの凸凹状態が凸状であると判定される場合、前記ギャップエラー信号を、前記受光されるメインビームに係る戻り光の光量を示す信号から生成する。
この態様によれば、記録ピットが凸状に形成されていれば、記録ピットの底面(凸状なので頂上面ともいえる)に比べて、記録ピットの形成されていないトラックの高さは低い。そのため、この記録ピットの形成されているトラックは、記録ピットが形成されない隣接トラックに対してギャップサーボ制御を行う場合に障害となりうる。つまり、前記ギャップのキャプチャレンジを無駄にしうる。かかる場合には、凸状の記録ピットに起因した高さバラツキはあるものの、記録ピットの形成されているトラックに対してギャップサーボ制御を行う方が好ましい。つまり、サブビームよりもメインビームに係る戻り光を、ギャップエラー信号に用いる方が有効な状況であるといえる。したがって、前記記録ピットの凸凹状態が凸状であると判定される場合、ギャップエラー信号が、前記受光されるメインビームに係る戻り光の光量を示す信号から生成される。これにより、ギャップサーボ制御を安定的に行うことが可能となる。
(6)
本発明に係る情報記録再生装置の他の態様では、前記信号生成手段は、前記光学系における前記レーザ光の光路に配置されており、前記エバネッセント光発生手段と前記記録面のギャップの大きさに応じた前記ギャップエラー信号を生成する。
この態様によれば、光学系におけるレーザ光の光路に配置されており、例えば偏光ビームスプリッタ、無偏光ビームスプリッタ、加算器や差動増幅等を有する信号生成手段によって、前記エバネッセント光発生手段と前記記録面のギャップに応じた大きさのギャップエラー信号が生成される。
(7)
この態様では、前記記録媒体において、前記記録ピットの形成されているトラックと前記記録ピットが形成されないトラックとが交互に設けられている場合、前記分離されるサブビームに係るエバネッセント光の前記記録面上での照射位置と、前記メインビームに係るエバネッセント光の前記記録面上での照射位置との差が、前記記録媒体の半径方向において、トラックピッチの半値の奇数倍となるように、前記光学系の光学条件が設定されるとよい。
この態様によれば、メインビームに係るエバネッセント光の記録媒体上での照射位置が、記録ピットの形成されているトラック(例えば、グルーブトラック)に属する場合に、サブビームのそれが、必然的に、記録ピットの形成されていないトラック(例えば、ランドトラック)に属することになる。したがって、メインビームに係るエバネッセント光に基づいて記録ピットの形成又は読み取りを行いつつ、サブビームに係るエバネッセント光に基づいてギャップサーボ制御を好適に行うことができる。なお、「トラックピッチの半値」には、厳密な意味での半値のみならず、実践上は略半値も含まれる。すなわち、本発明の効果を大なり小なり享受できる範囲でのマージンを許容する趣旨である。
(8)
本発明に係る情報記録再生装置の他の態様では、前記メインビームおよび前記サブビームに係るエバネッセント光発生手段はソリッドイマージョンレンズ(Solid Immersion Lens)又はソリッドイマージョンミラー(Solid Immersion Mirror)とする。
この態様によれば、ソリッドイマージョンレンズに入射したメインビームおよびサブビームは、記録媒体に対向するソリッドイマージョンレンズの端面に集光され、一部反射する。ここで、入射角が臨界角を越えて全反射する部分では、ソリッドイマージョンレンズの端面から記録媒体側へ向かって、エバネッセント光が滲み出す。このようにして、メインビームおよびサブビームに係るエバネッセント光を発生可能である。
(9)
本発明に係る情報記録再生装置の他の態様では、前記回折手段はサブビームを少なくとも±1次光に分離し、前記ギャップエラー信号は少なくとも前記±1次光から生成される。
この態様によれば、サブビームに係るエバネッセント光発生手段によって、±1次光に対応するエバネッセント光が発生させられ、前記記録媒体の記録面で反射されて、戻り光となる。この戻り光は、例えば光電変換素子等を有するサブ受光手段によって、受光される。この±1次光に係るエバネッセント光の受光信号に少なくとも基づいて、前記ギャップエラー信号が生成される。その結果、メインビームに係るエバネッセント光に基づいて記録ピットの形成又は読み取りを行いつつ、±1次光に係るエバネッセント光に基づいてギャップサーボ制御を好適に行うことができる。なお、「少なくとも±1次」とは、2次以上のサブビームに分離されることを制限しない趣旨であり、更には、十分な光量が確保できる限りにおいて、±1次のサブビームに加えて又は代えて例えば±2次のサブビームを用いて下記制御を行うことを制限しない趣旨でもある。なお、ギャップエラー信号はこれら全てのサブビームから生成する必要はなく、少なくとも一つのサブビームから生成すればよい。
以上、説明したように、本発明の情報記録再生装置によれば、光源と、光学系と、回折手段と、エバネッセント光発生手段と、サブ受光手段と、メイン受光手段と、判定手段と、信号生成手段と、移動手段と、制御手段とを備えるので、ギャップサーボ制御を安定的に行うことが可能となる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされよう。
第1実施例に係る情報記録再生装置1の基本構成を示す模式図である。 第1実施例に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図である。 第1実施例に係る、サブビームSBに係るエバネッセント光SBEを非ピット(もしくはランドトラックL)上に配置した場合の、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップを示す断面図である。 第1実施例に係る、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップと、ギャップエラー信号GEの信号レベルとの関係を示す特性図である。 比較例に係る、メインビームMBに係るエバネッセント光MBEの記録媒体100における配置を示す模式図である。 比較例に係る、メインビームMBに係るエバネッセント光MBEを凹状ピットPT1が形成されたグルーブトラックG上に配置した場合の、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップを示す断面図である。 比較例に係る、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップと、ギャップエラー信号GEの信号レベルとの関係を示す特性図である。 第2実施例に係る情報記録再生装置1の基本構成を示す模式図である。 第3実施例に係る情報記録再生装置1の基本構成を示す模式図である。 第3実施例に係るメインビームMBおよびサブビームSB各々に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図である。 第3実施例に係る、メインビームMBを凸状ピットPT2上に配置した場合の、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップを示す断面図である。 第3実施例に係る、メインビームMBを凸状ピットPT2上に配置した場合の、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップと、ギャップエラー信号GEの信号レベルとの関係を示す特性図である。 図13は、比較例に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図である。 図14は、比較例に係る情報記録再生装置において得られるギャップエラー信号GEの信号レベルを示す特性図である。 図15は、第4実施例に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図である。 図16は、第4実施例に係る情報記録再生装置1において得られるギャップエラー信号GEの信号レベルを示す特性図である。 図17は、比較例に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図である。 図18は、比較例に係る情報記録再生装置において得られるギャップエラー信号GEの信号レベルを示す特性図である。 図19は、第5実施例に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図である。 図20は、第5実施例に係る情報記録再生装置1において得られるギャップエラー信号GEの信号レベルを示す特性図である。
符号の説明
1 情報記録再生装置
11 レーザダイオード
12 コリメータレンズ
13 整形素子
14 回折格子
15 無偏光ビームスプリッタ(NBS:Non-polarizing Beam Splitter)
16 偏光ビームスプリッタ(PBS:Polarizing Beam Splitter)
17 ビームエキスパンダ
18 1/4波長板(QWP:Quater Wave Plate)
19 反射ミラー
20 対物レンズ
200 トラッキングアクチュエータ
21 固体液浸レンズ
210 ギャップアクチュエータ
30 受光素子
31 受光素子
32 受光素子
311 サブ受光部
312 メイン受光部
313 サブ受光部
314 加算器
315 増幅器
3141 加算増幅器
3142 加算器
3161 スイッチ
3162 スイッチ
40 判定部
100 記録媒体
G グルーブトラック
L ランドトラック
PT1 凹状ピット
PT2 凸状ピット
MB メインビーム
SB サブビーム
MBE メインビームに係るエバネッセント光
SBE サブビームに係るエバネッセント光
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例毎に図面に基づいて説明する。
(1)第1実施例
(基本的な構成および動作)
第1実施例に係る情報記録再生装置1の基本的な構成及び動作を図1から図7を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係る情報記録再生装置1の基本構成を示す模式図である。
図1に示すように、第1実施例に係る情報記録再生装置1は、レーザダイオード11、光学系、各種受光素子、および、各種アクチュエータを備え、記録媒体100上にエバネッセント光を照射して情報の記録又は再生を行う。
記録媒体100は、例えば光磁気ディスク、相変化光ディスク、あるいはフォトレジスト層を有する光ディスク原盤であり、記録/再生時にはスピンドルモータ(不図示)により回転駆動される。記録媒体100の表面にあるデータ記録層には、センターホールを中心にスパイラル状或いは同心円状に、グルーブトラックG及びランドトラックL等のトラックが交互に設けられている(図2参照)。なお、図1において、グルーブトラックGは、単に記録ピットPT1が形成されるトラックであって、記録ピットPT1以外の深さがゼロの形式的なものであり、いわゆるグルーブ(すなわち溝)が形成されていなくともよい。なお、後述するように、エバネッセント光のトンネリング可能距離がナノメートルオーダであることに鑑みれば、データ記録層を保護するためのカバー層は極力薄い(具体的には、100[nm]以下)方が好ましい。
LDドライバ(不図示)から記録又は再生に係る駆動電流が供給されると、レーザダイオード11から所定波長のレーザ光が出射される。出射されるレーザ光は、コリメータレンズ12により平行光束とされた後、整形素子13で光束断面の光強度が平坦化され、回折格子14でメインビームMBとサブビームSBとに分離され、無偏光ビームスプリッタ15および偏光ビームスプリッタ16を透過し、ビームエキスパンダ17で一定の倍率の平行光束に広げられ、1/4波長板18で円偏光に変換され、反射ミラー19で記録媒体100に向かって立ち上げられ、対物レンズ20で集束された後、固体液浸レンズ21に入射する。
固体液浸レンズ21に入射したメインビームMBおよびサブビームSBは、記録媒体100に対向する固体液浸レンズ21の端面に集光され、反射する。ここで、入射角が臨界角を越えて全反射する場合には、固体液浸レンズ21の端面から空気の側(つまり、記録媒体100側)へ向かって、エバネッセント光が滲み出す。滲み出したエバネッセント光は指数関数的に減衰するので、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップが当該レーザ光の波長よりも小さい距離、例えば100[nm]以下にならなければ記録媒体100にトンネリングしない。
この様子を図2および図3に示す。図2は、第1実施例に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図である。図2中の各図は、上から順に、対物レンズ20および固体液浸レンズ21の断面図、各エバネッセント光の記録媒体100における配置を示す上面図、およびその斜視図を示す。図3は、第1実施例に係る、サブビームSBに係るエバネッセント光SBEを非ピット(もしくはランドトラックL)上に配置した場合の、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップを示す断面図である。
図2に示すように、メインビームMBに係るエバネッセント光MBEはグルーブトラックG上にトンネリングする一方で、サブビームSBに係るエバネッセント光SBEはランドトラックL上にトンネリングするように、トラッキングアクチュエータ200によるトラッキングサーボ制御が行われる。図3に、サブビームSBの集光部分の拡大図を示す。図3において、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップが例えば25[nm]となるようにギャップサーボ制御が行われている。この際、サブビームSBに係るエバネッセント光SBEがトンネリングするランドトラックLには凹状ピットPT1が形成されていないので、比較例と対比して後述するように、高さバラツキによる影響を受けずにすみ、ギャップサーボ制御を安定的化できる。
図1に戻り、他方で記録媒体100にトンネリングしない光は、固体液浸レンズ21の底面で反射される。
ここで、戻り光のうち記録媒体100にトンネリングする光としない光とでは、光路が異なる。具体的には、両戻り光は円偏光であるものの互いに逆回りになるので、これらが1/4波長板18で変換される直線偏光の偏光成分が互いに異なり、偏光ビームスプリッタ16において光路が分離される。すなわち、記録媒体100にトンネリングする光の戻り光は反射して受光素子30で受光される一方で、記録媒体100にトンネリングしない光の戻り光は透過して無偏光ビームスプリッタ15で何割かが反射され受光素子31で受光される。
受光素子30は、例えば受光面を複数の領域(一例として4つの領域)に分割した分割光検出器であり、その各領域で受光された光に対応する出力信号は、再生信号やトラッキングアクチュエータ200によるトラッキングサーボ制御のためのトラッキングエラー信号等が生成される。
受光素子31は、例えばメインビームMBに係る戻り光を受光するメイン受光部312と、サブビームSBに係る戻り光を受光するサブ受光部311およびサブ受光部313とを含んでなる。サブ受光部311およびサブ受光部313のうち、一方が1次光、他方が−1次光を受光する。サブ受光部311およびサブ受光部313で受光された光に対応する出力信号が後段の加算器314で互いに所定の比率で加算された信号として、あるいは、何れか一方の出力信号そのままとして、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップサーボ制御のためのギャップエラー信号GEが生成される。そして、生成されるギャップエラー信号GEと、ギャップの目標値に相当する参照信号Refとが差動入力として後段の増幅器315に入力され、両入力信号の差に応じてギャップアクチュエータ210が駆動され、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップが目標値になるようフィードバック的に調整される。
受光素子32は、無偏光ビームスプリッタ15で反射されてきた光を受光する光検出器であり、その出力信号はレーザダイオード11の光出力制御などに利用できる。
(比較例との対比)
上述のごとく構成された第1実施例に係る情報記録再生装置1によると、以下に図5から図7に示す比較例と対比しながら詳述するように、上述の課題を解決可能できる。ここで、図5は、比較例に係る、メインビームMBに係るエバネッセント光MBEの記録媒体100における配置を示す模式図である。図5中の各図は、上から順に、対物レンズ20および固体液浸レンズ21の断面図、メインビームMBに係るエバネッセント光MBEの記録媒体100における配置を示す上面図、およびその斜視図を示す。図6は、比較例に係る、メインビームMBに係るエバネッセント光MBEを凹状ピットPT1が形成されたグルーブトラックG上に配置した場合の、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップを示す断面図である。図7は、比較例に係る、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップと、ギャップエラー信号GEの信号レベルとの関係を示す特性図である。より詳しくは、グルーブトラックGに凹状ピットPT1が形成されておりその上にメインビームMBに係るエバネッセント光MBEを配置した場合、および凹状ピットPT1が形成されていないグルーブトラックG上にメインビームMBに係るエバネッセント光MBEを配置した場合の各々の特性図である。
図5に示すように、比較例においては、サブビームSBが分離生成されていない。そのため、情報の記録又は再生の際には、メインビームMBに係るエバネッセント光MBEが、ピットPTの形成されたグルーブトラックG上に配置される。このとき、図6に示すように、メインビームMBに係るエバネッセント光MBEが、グルーブトラックG上にトンネリングする。ここで、グルーブトラックGには凹状ピットPT1が形成されているため、高さにバラツキが発生する。凹状ピットPT1の頂上(言い換えれば、グルーブトラックGの表面)を当該記録媒体100の現実のギャップ基準位置(0[nm])とすると、記録媒体100のDuty比が50%であれば、凹状ピットPT1の平均的な深さは60[nm]×50[%]=30[nm]となる。このとき、図7に示すように、凹状ピットPT1が形成された記録媒体100の仮想的なギャップ基準位置は、上記現実のギャップ基準位置0[nm]よりも30[nm]低い−30[nm]であると考えることができる。しかしながら、実際にはこの仮想的なギャップ基準位置(−30[nm])から現実のギャップ基準位置(0[nm])までの間に固体液浸レンズ21を接近させることはできないので、凹状ピットPT1の深さ分のレンジが無駄になり、ギャップエラー信号GEの信号レベルのキャプチャレンジCLが相対的に狭められてしまう。それゆえ、ギャップサーボ制御の感度が低下し、当該制御が不安定化してしまう。加えて、上述したようなグルーブトラックGの高さバラツキに鑑みれば、受光素子31で生成されるギャップエラー信号の信号レベルに基づいて得られるギャップはオフセットしていると考えられ、現実のギャップを正確に観測することは、困難である。
然るに、本実施例においては特に、図1から図3を参照して説明したように、サブビームSBに係るエバネッセント光SBEがトンネリングするランドトラックLには凹状ピットPT1が形成されていない。それゆえに、このランドトラックLで反射したサブビームSBに係る戻り光に基づいて生成されたギャップエラー信号GEには、トラックの高さバラツキによる影響が全くあるいは殆どない。したがって、具体的には、図4に示すような特性図が得られる。ここで、図4は、第1実施例に係る、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップと、ギャップエラー信号GEの信号レベルとの関係を示す特性図である。より詳しくは、グルーブトラックGに凹状ピットPT1が形成されておりその上にメインビームMBに係るエバネッセント光MBEを配置した場合、およびグルーブトラックGに凹状ピットPT1が形成されているが凹状ピットPT1が形成されていないランドトラックL上にサブビームSBに係るエバネッセント光SBEを配置した場合の各々の特性図である。後段の図は、ギャップ軸に対応した再生信号RFと、ギャップエラー信号GEを示す理論図である。
図4に示すように、グルーブトラックGに凹状ピットPT1が形成されていたとしても、凹状ピットPT1が形成されていないランドトラックL上にサブビームSBに係るエバネッセント光SBEを配置すれば、図7における「凹状ピットPT1が形成されていないグルーブトラックG上にメインビームMBに係るエバネッセント光MBEを配置した場合」と同様の利点を享受できる。すなわち、凹状ピットPT1による高さバラツキの影響が軽減され、ギャップエラー信号GEの信号レベルのキャプチャレンジCLが拡大し、ギャップサーボ制御を安定化できる。加えて、現実のギャップを一段と正確に観測することが可能となり、実践上非常に有効である。
このようにギャップサーボ制御が安定的に行われる下での情報記録再生装置1の記録動作および再生動作について説明を加える。
(記録動作)
記録媒体100への記録時には、記録すべき二値の信号(記録信号)に従ってレーザダイオード11の駆動電流を変調することにより、エバネッセント光のトンネリング光強度も記録信号に従って変調され、もって記録媒体100のグルーブトラックG上に凹状ピットPT1(図2参照)が形成されている。ここで、本実施例によると、ギャップサーボ制御が安定的に行われるので、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップが目標値に合わせて安定的に保持される。その結果、凹状ピットPT1が均質に形成された良好な記録が可能となる。
(再生動作)
記録媒体100の再生時には、記録媒体100にトンネリングしたエバネッセント光による反射光を受光素子30で受光することにより、再生信号が得られる。ここで本実施例によると、ギャップサーボ制御が安定的に行われるので、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップが目標値に合わせて安定的に保持される。その結果、再生信号振幅の変動を回避して良好な再生が可能となる。
(2)第2実施例
続いて、第2実施例に係る情報記録再生装置1の基本的な構成及び動作を図1から図4に加え、図8を参照して説明する。図8において図1と同様の構成に関しては同一の符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
第2実施例は特に、第1実施例における課題、すなわち、第1実施例で使用されるサブビームSBはメインビームMBに比べて光量が少ないのでS/Nが悪いという課題を更に解決するための実施例である。
図8は、本発明の第2実施例に係る情報記録再生装置1の基本構成を示す模式図である。
図8に示すように、第2実施例に係る情報記録再生装置1は、上記課題を更に解決するために、第1実施例に係るそれとは異なり、加算器314に代えて、加算増幅器3141及び加算器3142を備える。そして、ギャップエラー信号GEが、以下のようにして生成される。
先ず、加算および差動増幅回路を有する加算増幅器3141によって、サブ受光部311およびサブ受光部313で受光された光に対応する出力信号が互いに加算され、K倍(Kは定数または変数)に増幅される。続いて、加算器3142によって、上記増幅された出力と、メイン受光部312で受光された光に対応する出力信号とが加算され、その結果としてギャップエラー信号GEが生成される。
このように生成されたギャップエラー信号GEは、サブビームSBの信号成分のみならず、メインビームMBの信号成分も含む。このメインビームMBの信号成分は、サブビームSBの信号成分に比べると凹状ピットPT1による高さバラツキの影響を受けているものの、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップを示すことには変わりない。したがって、メインビームMBの信号成分が加算されることで、第1実施例に比べて使用される光量が増加し、ギャップエラー信号GEのS/Nを向上でき、もって、ギャップサーボ制御を高精度化できる。
ただし、加算されるメインビームMBの信号成分は、サブビームSBの信号成分に比べて大きすぎると、ギャップエラー信号GEの信号レベルのキャプチャレンジが狭くなるという問題が再発する(図7の比較例を参照)。そのため、最低限のS/Nを確保できる程度に留めて加算するのがよい。言い換えれば、サブビームSBの信号成分の寄与分がメインビームMBのそれ以上になることが望ましい。例えば、「サブ受光部311で受光されたサブビームSBの信号成分:メイン受光部312で受光されたメインビームMBの信号成分:サブ受光部313で受光されたサブビームSBの信号成分」の信号比率が1:8:1の場合、加算増幅器3141における倍率Kは、K(1+1)>=8を満たすこと、すなわち4以上であることが望ましい。
(3)第3実施例
続いて、第3実施例に係る情報記録再生装置1の基本的な構成及び動作を図1から図4に加え、図9から図12を参照して説明する。図9において図1と同様の構成に関しては同一の符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
第3実施例は特に、第1実施例における他の課題、すなわち、第1実施例はピットが凹状の場合には有効だが、凸状の場合には不利であるという課題を更に解決するための実施例である。
図9は、本発明の第3実施例に係る情報記録再生装置1の基本構成を示す模式図である。
図9に示すように、第3実施例に係る情報記録再生装置1は、上記課題を更に解決するために、第1実施例に係るそれとは異なり、判定部40、スイッチ3161およびスイッチ3162を更に備える。そして、ギャップエラー信号GEが、以下のようにして生成される。
記録媒体100の読み取り開始前に、例えば受光素子および制御回路を含んでなる判定部40によって、記録媒体100のピット形状が凸状または凹状のうち何れであるかが判定される。この判定は、例えば記録媒体100の記録面外に設けられたBCAに記録されている情報に基づいて行われる。あるいは、この判定は、ギャップエラー信号GEを生成し、予め記録されている凸凹両状態の信号パターンと照らし合わせることで行われてもよい。
スイッチ3161は、判定部40の制御下、ギャップエラー信号GEの生成元となる信号を、メイン受光部312からのものと、サブ受光部311およびサブ受光部313が加算されたものとの間で切替える。
スイッチ3162は、判定部40によって判定される凸凹状態に応じて、ギャップの目標値に相当する参照信号をRF1とRF2との間で切替える。ここで、参照信号RF1はギャップエラー信号GEの生成元となる信号がメイン受光部312からのものである場合の参照信号であり、参照信号RF2はギャップエラー信号GEの生成元となる信号がサブ受光部311およびサブ受光部313の加算されたものである場合の参照信号である。
ここで、上記凸凹状態に関する課題について図10から図12を参照して説明を補足する。ここに、図10は、第3実施例に係るメインビームMBおよびサブビームSB各々に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図である。図10中の各図は、上から順に、対物レンズ20および固体液浸レンズ21の断面図、各エバネッセント光の記録媒体100における配置を示す上面図、およびその斜視図を示す。なお、図10において、グルーブトラックGは、単に記録ピットPT2が形成されるトラックであって、記録ピットPT2以外の深さがゼロの形式的なものであり、いわゆるグルーブ(すなわち溝)が形成されていなくともよい。図11は、第3実施例に係る、メインビームMBを凸状ピットPT2上に配置した場合の、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップを示す断面図である。図12は、第3実施例に係る、メインビームMBを凸状ピットPT2上に配置した場合の、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップと、ギャップエラー信号GEの信号レベルとの関係を示す特性図である。
図10に示すように、サブビームSBに係るエバネッセント光SBEがトンネリングしているランドトラックLの両側は凸状ピットPT2に挟まれているので、固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップが、凸状ピットPT2の高さ分(例えば60[nm])より縮小できない。言い換えれば、ギャップのキャプチャレンジがその分無駄になっており、残り100−60=40[nm]の間でギャップサーボ制御を行わなければならない(図12参照)。これに対し、メインビームMBに係るエバネッセント光MBEがトンネリングしているグルーブトラックGの両側のトラックは凸状ピットPT2よりも低い(つまり、深い)。したがって、凸状ピットPT2に起因した高さバラツキはあるものの(図11参照)、固体液浸レンズ21が両側のトラックに形成された凸状ピットPT2に邪魔されることはないので、より広いキャプチャレンジのもとでギャップサーボ制御を実行できる(図12参照)。したがって、グルーブトラックGに形成されたピットが凸状である場合には、メインビームMBの戻り光をギャップエラー信号GEに使用した方が得策といえる。
上記観点にもとづき、第3実施例に係る情報記録再生装置1は、以下のように動作する。すなわち、判定部40による上述の判別結果に応じて、ギャップエラー信号GEにサブビームSBを使用するか否かが決定される。ここで、凹状と判定される場合には、上記第1実施例と同様の趣旨から、ギャップエラー信号GEの生成元となる信号は、サブ受光部311およびサブ受光部313の加算されたものである方が好ましく、そのようにスイッチ3161およびスイッチ3162が切り替えられる。他方で、凸状と判定される場合には、図10から図12を参照して説明したように、ギャップエラー信号GEの生成元となる信号は、メイン受光部312からのものである方が好ましく、そのようにスイッチ3161およびスイッチ3162が切り替えられる。
以上、第3実施例によると、記録媒体100のピットの凸凹状態に応じて、適切な信号に基づいたギャップサーボ制御が実施されるので、実践上非常に有効である。
(4)第4実施例
続いて、第4実施例に係る情報記録再生装置1の基本的な構成及び動作について、図13から図16を参照して説明する。各図において図1から図12の何れかと同様の構成に関しては同一の符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図13は、比較例に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図であり、図14は、比較例に係る情報記録再生装置において得られるギャップエラー信号GEの信号レベルを示す特性図である。
図15は、第4実施例に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図であり、図16は、第4実施例に係る情報記録再生装置1において得られるギャップエラー信号GEの信号レベルを示す特性図である。
第4実施例は、第1実施例に示した利点が、記録ピットPT1が凸状又は凹状に形成される平坦な記録面において、トラッキング制御がオンのときのみならず、オフのとき(例えば、シーク動作の際)にも有効であることを個別具体的に説明するための実施例である。
なお、第4実施例において、グルーブトラックGは、単に記録ピットPT1が形成されるトラックであって、記録ピットPT1以外の深さがゼロの形式的なものである。
比較例では、図13及び図14に示すように、メインビームに係るエバネッセント光MBEのみに基づいてギャップエラー信号を生成する。ここで、例えばシーク動作の際、メインビームに係るエバネッセント光MBEが、グルーブトラックGとランドトラックLとを交互に照射すると、ランドトラックLには凹状ピットPT1が形成されているので、それによる高さバラツキによる影響を受ける。そうすると、図13の最上段に示すように、メインビームに係るエバネッセント光MBEの照射位置を半径方向に移動させた際の、ギャップエラー信号GEの強度変化を示す信号(以下、ラジアルコントラスト信号ともいう)にノイズが生じる。このノイズをローパスフィルタLPFで除去しても、図13の中段、及び図14に示すように、グルーブトラックGとランドトラックLとが交互に存在することにより、ギャップエラー信号GEの強度は周期的に変化する。そうすると、例えばシーク動作の際、実際には固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップを一定に保とうとしても、ギャップエラー信号GEの強度は周期的に変化するので、それに応じてギャップアクチュエータ210が小刻みに駆動されてしまう。
他方で、第4実施例に係る情報記録再生装置1によれば、図15及び図16に示すように、メインビームに係るエバネッセント光MBEのみならず、サブビームSBに係るエバネッセント光SBEに基づいてギャップエラー信号を生成する。ここで、本実施例では特に、メインビームに係るエバネッセント光MBEがグルーブトラックGに照射されるとき、サブビームSBに係るエバネッセント光SBEはランドトラックLに照射されるように、光学系の光学条件が設定されている。或いは、両エバネッセント光の照射位置の、記録媒体100の半径方向における間隔が、隣接するグルーブトラックGの間隔よりも狭くなるように、光学系の光学条件が設定されている。いずれにせよ、両エバネッセント光は、半径方向における照射位置が異なる。そのため、両エバネッセント光の戻り光の光量に基づくラジアルコントラスト信号の位相が互いに異なる。好ましくは、図16に示すように、メイン受光部312で受光されたメインビームに係るエバネッセント光MBEの光量に基づくメインのギャップエラー信号GEと、加算増幅器3141から出力されるサブビームSBに係るエバネッセント光SBEの光量に基づくサブのギャップエラー信号GEとの位相が反転するように光学系の光学条件を設定し、かつ、互いの振幅が略同等となるように、加算増幅器3141の倍率を設定する。そうすると、加算器3142によって、各トラック間の物理的又は光学的な高さの違いに起因するギャップエラー信号GEの強度変化が相殺される。これにより、ギャップサーボ制御を安定化できる。例えばシーク動作の際、実際に固体液浸レンズ21と記録媒体100とのギャップは一定であれば、最終的に加算器3142から出力されるギャップエラー信号GEの強度は略一定となるので、ギャップアクチュエータ210が無駄に駆動されることもない。
(5)第5実施例
続いて、第5実施例に係る情報記録再生装置1の基本的な構成及び動作について、図17から図20を参照して説明する。各図において図1から図16の何れかと同様の構成に関しては同一の符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図17は、比較例に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図であり、図18は、比較例に係る情報記録再生装置において得られるギャップエラー信号GEの信号レベルを示す特性図である。
図19は、第5実施例に係るエバネッセント光の記録媒体100における配置を示す模式図であり、図20は、第5実施例に係る情報記録再生装置1において得られるギャップエラー信号GEの信号レベルを示す特性図である。
第5実施例は、第4実施例に示した利点が、記録ピットが記録マークRMとして形成されるランド・グルーブ式の記録面においても有効であることを個別具体的に説明するための実施例である。
図17及び図19において、グルーブトラックG2内においては、記録マークRMの有無に応じて光学的な高さのバラツキが生じている。加えて、グルーブトラックG2は、記録マークRMが形成されるトラックであって、所定深さの溝である。それゆえ、グルーブトラックG2と、ランドトラックL2との間には、物理的な高さの差がある。
ここでまず、比較例では、図17及び図18に示すように、メインビームに係るエバネッセント光MBEのみに基づいてギャップエラー信号を生成する。そうすると、図13及び図14に示した比較例と同様に、メインビームに係るエバネッセント光MBEの照射位置を半径方向に移動させたると、グルーブトラックG2とランドトラックL2とが交互に存在することにより、ギャップエラー信号GEの強度は周期的に変化する。なお、グルーブトラックG2と、ランドトラックL2との間に物理的な高さの差がなくても、光学的な高さの差により、ギャップエラー信号GEの強度は周期的に変化する。
他方で、第5実施例に係る情報記録再生装置1によれば、図19及び図20に示すように、メインビームに係るエバネッセント光MBEのみならず、サブビームSBに係るエバネッセント光SBEに基づいてギャップエラー信号を生成する。ここで、本実施例では特に、メインビームに係るエバネッセント光MBEがグルーブトラックG2に照射されるとき、サブビームSBに係るエバネッセント光SBEはランドトラックL2に照射されるように、光学系の光学条件が設定されている。或いは、両エバネッセント光の照射位置の、記録媒体100の半径方向における間隔が、隣接するグルーブトラックG2の間隔よりも狭くなるように、光学系の光学条件が設定されている。そうすると、第4実施例と同様に、各トラック間の物理的又は光学的な高さの違いに起因するギャップエラー信号GEの強度変化が相殺される。これにより、ギャップサーボ制御を安定化できる。
因みに、上記実施例中において、レーザダイオード11が「光源」の具体例であり、
コリメータレンズ12〜反射ミラー19が「光学系」の具体例であり、回折格子14が「回折手段」の具体例であり、固体液浸レンズ21が「エバネッセント光発生手段」の具体例であり、サブ受光部311および313が「サブ受光手段」の具体例であり、ギャップアクチュエータ210が「移動手段」の具体例であり、増幅器315が「制御手段」の具体例である。また、メイン受光部312が「メイン受光手段」の具体例であり、判定部40が「判定手段」の具体例であり、スイッチ3161が「信号生成手段」の具体例である。
尚、本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明に係る情報記録再生装置は、例えば、エバネッセント光を利用した高密度光ディスクに対する情報記録再生装置に利用可能である。また、例えば民生用或いは業務用の各種コンピュータ機器に搭載される又は各種コンピュータ機器に接続可能な情報記録再生装置等にも利用可能である。

Claims (9)

  1. エバネッセント光を記録媒体上に照射させて情報の記録又は再生を行う情報記録再生装置であって、
    前記記録又は再生の別に応じたレーザ光を出射する光源と、
    前記出射されるレーザ光を記録媒体へ誘導する光学系と、
    前記光学系における前記レーザ光の光路に配置されており、前記誘導されるレーザ光を、メインビームとサブビームとに分離するように回折させる回折手段と、
    前記メインビームに係るエバネッセント光を、前記記録媒体の記録面に備わる複数トラックのうち記録ピットの形成されているトラックに対して照射させると共に、前記分離されるサブビームに係るエバネッセント光を、前記記録媒体の記録面に備わる記録ピットの形成されていないトラックに対して照射させるエバネッセント光発生手段と、
    前記サブビームに係る戻り光を受光するサブ受光手段と、
    前記メインビームに係る戻り光を受光するメイン受光手段と、
    前記記録媒体上に形成されている記録ピットの凸凹状態を判定する判定手段と、
    前記判定される凸凹状態に基づいて、ギャップエラー信号を、前記受光されるサブビームに係る戻り光の光量を示す信号、又は前記受光されるメインビームに係る戻り光の光量を示す信号から生成する信号生成手段と、
    前記エバネッセント光発生手段を前記記録面とのギャップを変化させる方向に移動させる移動手段と、
    前記移動手段を、前記ギャップが前記判定される凸凹状態に応じた目標値になるように、前記ギャップエラー信号に基づいて制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 前記回折手段は、前記メインビームに係るエバネッセント光の照射位置と前記サブビームに係るエバネッセント光の照射位置との前記記録面の半径方向における間隔が、前記記録面に備わる複数のトラックのうち隣接する再生トラックの間隔よりも狭くなるように、前記誘導されるレーザ光を回折する
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録再生装置。
  3. 前記判定手段は、前記記録ピットの凸凹状態を、前記記録媒体に予め記録された凸凹情報に基づいて判定する
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録再生装置。
  4. 前記信号生成手段は、前記記録ピットの凸凹状態が凹状であると判定される場合、前記ギャップエラー信号を、前記受光されるサブビームに係る戻り光の光量を示す信号から生成する
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録再生装置。
  5. 前記信号生成手段は、前記記録ピットの凸凹状態が凸状であると判定される場合、前記ギャップエラー信号を、前記受光されるメインビームに係る戻り光の光量を示す信号から生成する
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録再生装置。
  6. 前記信号生成手段は、前記光学系における前記レーザ光の光路に配置されており、前記エバネッセント光発生手段と前記記録面のギャップの大きさに応じた前記ギャップエラー信号を生成する
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録再生装置。
  7. 前記記録媒体において、前記記録ピットの形成されているトラックと前記記録ピットが形成されないトラックとが交互に設けられている場合、
    前記分離されるサブビームに係るエバネッセント光の前記記録面上での照射位置と、前記メインビームに係るエバネッセント光の前記記録面上での照射位置との差が、前記記録媒体の半径方向において、トラックピッチの半値の奇数倍となるように、前記光学系の光学条件が設定される
    ことを特徴とする請求の範囲第6項に記載の情報記録再生装置。
  8. 前記エバネッセント光発生手段はソリッドイマージョンレンズ又はソリッドイマージョンミラーである
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録再生装置。
  9. 前記回折手段はサブビームを少なくとも±1次光に分離し、前記ギャップエラー信号は少なくとも前記±1次光から生成する
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録再生装置。
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