JPWO2007046284A1 - 光ヘッドおよび光ディスク装置 - Google Patents

光ヘッドおよび光ディスク装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2007046284A1
JPWO2007046284A1 JP2007540939A JP2007540939A JPWO2007046284A1 JP WO2007046284 A1 JPWO2007046284 A1 JP WO2007046284A1 JP 2007540939 A JP2007540939 A JP 2007540939A JP 2007540939 A JP2007540939 A JP 2007540939A JP WO2007046284 A1 JPWO2007046284 A1 JP WO2007046284A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
phase modulation
recording layer
optical
photodetector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007540939A
Other languages
English (en)
Inventor
山中 豊
豊 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2007046284A1 publication Critical patent/JPWO2007046284A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1365Separate or integrated refractive elements, e.g. wave plates
    • G11B7/1369Active plates, e.g. liquid crystal panels or electrostrictive elements
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B2007/0003Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier
    • G11B2007/0009Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier for carriers having data stored in three dimensions, e.g. volume storage
    • G11B2007/0013Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier for carriers having data stored in three dimensions, e.g. volume storage for carriers having multiple discrete layers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Head (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

2層の記録層(15、16)を有する光ディスク(14)の一方の記録層からの信号再生に際して受ける他方の記録層の影響を低減し、安定した信号光を検出可能な光ヘッド。収束レンズ(11)内の、反射ビーム断面内の中心付近の領域に、不均一な位相変化、又は、180°位相が異なる位相変化を与える位相変調部(13)を配設する。位相変調部(13)は、他方の記録層からのクロストーク光をその位相差によって相殺するので、光検出器(12)に入射するクロストーク光を減衰させ、信号光との干渉を抑制する。

Description

本発明は、微小な光スポットによりデータの記録または再生を行う光ディスク装置、および、該光ディスク装置に使用される光ヘッドに関する。
微小な光スポットによりデータの記録再生を行う光ディスクの分野では、予めエンボス状のデータピット列が形成された再生専用のROM(Read Only Memory)媒体に続いて、データの記録が出来る光ディスクであるCD−R(Compact Disc-Recordable)やDVD−R(Digital Versatile Disc-Recordable)が広く普及している。また、記録されたデータを書き換えることも可能なCD−RW(CD-ReWritable)やDVD−RW(DVD-ReWritable)と呼ばれる光ディスクも市場に出回っている。さらに、次世代のDVDとして青色光源を用いる、HD DVDと呼ばれる規格も発行されている。
最近、上記のような光ディスクにおいては、記録層を2つ形成し、同じ基板入射面から記録層に光を入射してデータを記録または再生することで、記録容量の増大を実現する光ディスクが開発され製品化され始めている。DVD−ROMでは、長時間の映画などでこのような2層の記録層を持つ光ディスクが用いられており、また、DVD−Rにおいても2層の記録層を有する媒体が規格化され使用され始めている。同様に、次世代のHD DVDにおいても2層の記録層の規格が作られているが、2層の間隔がDVDに比べて小さくなるため、新たに発生する問題点を解決する必要がある。
図6は、上記問題点を模式的に示す断面図である。光ディスク14には、同じ入射面側からアクセス出来る第0層16と第1層15の2層が記録層として形成されている。図6は、光ヘッドから照射された光ビームの様子を、記録層16、15のそれぞれにアクセスする場合について示している。同図では、レーザ光源からの光学系を省略し、光ディスク14から光検出器12に至る反射光の経路を示している。図中左側に示すように、第1層15上に集光スポットが形成されると、再生すべき信号光は、対物レンズ17と収束レンズ11を経て、実線で示される光路を通って光検出器12で受光される。一方、隣接する第0層16からも反射光が発生し、破線で示す光路を通って、一部の光が光検出器12で受光されることになる。これを、以下の説明ではクロストーク光と称する。クロストーク光は、第1層15に形成された集光スポットからの反射光に比べて、層間隔の2倍の距離だけ対物レンズ17に近い位置で仮想的な焦点をもつ光路となる旨が示されている。
一方、図6中の右側に示すように、第0層16上に集光スポットが形成される場合にも、第0層16からの信号光と同時に、第1層15からのクロストーク光が発生する。この場合には、集光スポットからの反射光よりも、層間隔の2倍の距離だけ対物レンズよりも遠い位置に仮想的な焦点を持つ光路が形成される。
光検出器12が、対物レンズ17による信号光の集光点位置近傍に設けられている場合には、隣接層からのクロストーク光のうちで光検出器12で受光される光量の受光信号光量に対する比率(受光比率)は、どちらの層をアクセスする場合にもほぼ同じオーダーの比率となる。ここで、層間隔が小さくなると、クロストーク光の仮想的な焦点が信号光の集光スポットに近づくため、双方の光路の差が小さくなり、光検出器上においてもクロストーク光のビーム径が小さくなるため、相対的にクロストーク光の受光比率が大きくなる。
クロストーク光が受光されると、単に受光信号のDC成分が増加するだけでなく、その変動成分も発生するようになる。これは、1つのレーザ光源からの出力が層間隔だけ到達距離が異なる位置の反射面から戻り、光検出器12上で重なり合うことで、到達距離の差に起因する光学干渉が発生するからである。層間隔が変動しなければ、常に一定の距離差による干渉条件となるが、実際の光ディスクにおいては、層間隔が場所によって微妙に変化するため、トラック方向に沿って集光スポットが移動すると、干渉条件に変化が生じる。例えば、干渉する2つの反射光の位相差が0からπまで変化すると、つまり、距離差を与える層間隔の光学長が波長の1/4だけ変化すると、干渉は最も強めあう条件から、最も弱めあう条件へと変化する。信号光の受光量をIs、クロストーク光の受光量をIcとすると、全受光量はIs+IcからIs-Icへと変化することになる。なお、Is、Icは受光する光の電界強度を表す量であり、受光パワーはこの二乗に比例する量となる。もちろん、光検出器の受光エリア上で、信号光とクロストーク光とが完全に重なることは少なく、また、それぞれの光の断面内の位相が均一ではなく、乱れも起こり得るので、これは最悪条件である。
クロストーク光の受光量が多いと、上記のような現象により、例えば、図3Aに示すように、光検出器の受光信号のDC成分は、光スポットのトラック方向の移動によって変化してしまう。実際の光ディスクにおける層間隔の変動では、トラック方向の線速度を6m/s程度とすると、受光信号において数kHzから数十kHzまでの変動成分が発生することが明らかになっている。これは、情報信号の再生において、信号特性を劣化させる大きな要因となる。
層間隔が大きな従来の2層媒体では、クロストーク光の受光量が小さいので、たとえ干渉で変動が発生しても無視できる変化であった。しかし、層間隔が小さくなってくると、再生特性の劣化が無視できない問題点となる。図7は、層間隔の変化に対するクロストーク光の受光量の変化を実測したグラフである。使用した対物レンズのNAは0.65である。信号光から再生されるデータに情報再生エラーが発生し始める光量を、クロストーク光の許容量とすると、このクロストーク光許容量は、例えば受光信号光量の10%程度である。2層の記録層の層間隔が40μm程度になると、このクロストーク光許容量を超えることがあり、これより間隔が小さな場合には、クロストーク光の影響が顕著になることが明らかになった。なお、対物レンズNAが、0.65より小さくなった場合には、さらにクロストーク光の受光量は増加する傾向にある。
さらに、光ヘッドの光学系が記録再生を行うメインビームによる集光スポット以外に、それより強度の小さいサブビームによる集光スポットを形成し、そのサブビームよりトラックエラー信号などのサーボ信号を検出している場合には、影響が深刻となる。通常、サブビームを用いる光学系では、光源のレーザ光を回折格子などにより分割して、1つのメインビームと2つ以上の複数のサブビームとを形成する。サブビームは、光ディスクの記録層において、メインビームの形成するスポットの近くに、別に強度の低いスポットを形成し、光検出器においても同じように、メインビームを受光する部分の近くに設定された別の受光部で受光される。
通常、サブビームのパワー強度は、メインビームのパワー強度の約1/10程度以下に設定される。このため、別の記録層で反射されたメインビームの反射光とこのサブビームとの強度比は、メインビームの信号光への干渉と比べ、電界強度比で考えても相対的に3倍以上(10倍の平方根)の大きなものとなる。また、プッシュプル信号のように、受光ビーム断面内のビーム分布の偏りを検出するような場合には、干渉による総受光量の変化は少なくても、部分的に干渉が不均一に発生すれば、プッシュプル信号にのみ干渉による変動が発生することもある。なお、NAが0.85もあり、クロストーク光が少ない系においても、このような問題は発生し得るものである。
上記のようなクロストーク光を防ぐための従来技術が、例えば文献International Symposium on Optical Memory 2004, Technical Digest, Th-I-06, "BD Pickup Head for Dual Layer Disc"に記載されている。同文献では、反射光のビーム断面内の一部を回折素子で受光しない方向に回折することで等価的に遮光効果を発揮し、クロストーク光が光検出器に達しないようにする。しかし、この技術では、クロストーク光のみならず、信号光も一部が遮光されて受光できなくなるので、信号自体が劣化してしまう問題点があった。
本発明の目的は、上記従来技術の問題に鑑み、2層以上の記録層を有する光ディスクから発生するクロストーク光の受光量の、受光される信号光の光量に対する比率を低減し、もってデータ再生の性能を向上させた光ヘッドおよび光ディスク装置を提供することにある。
本発明は、第1の態様において、光源からの光を光ディスクの記録層に集光し、該記録層からの反射光を信号光として受光する光検出器を有する光ヘッドにおいて、
信号光の光ビーム断面内の中心付近の領域であって、かつ、前記記録層と光軸上で近接した位置から反射した反射光のうち、光検出器上で信号光に重畳する反射光部分が通過する領域に配設された位相変調板を備え、該位相変調板は、該位相変調板を透過する光に対し互いに異なる位相変化を与える2つ以上の領域を有することを特徴とする光ヘッドを提供する。
本発明は、第2の態様において、光源からの光を光ディスクの記録層に集光し、該記録層からの反射光を信号光として受光する光検出器を有する光ヘッドにおいて、
光ディスクには、1つのメインビームとそれより強度が小さい複数のサブビームとを含む集光スポットが前記記録層に同時に形成されており、
メインビームからの信号光の光ビーム断面内の中心付近の領域であって、かつ、前記記録層と光軸上で近接した位置から反射した反射光のうち、光検出器上でサブビームからの信号光に重畳する反射光部分が通過する領域に配設された位相変調板を備え、該位相変調板は、該位相変調板を透過する光に対し互いに異なる位相変化を与える2つ以上の領域を有することを特徴とする光ヘッドを提供する。
本発明は、第3の態様において、光源からの光を光ディスクの記録層に集光し、該記録層からの反射光を信号光として受光する光検出器を有する光ヘッドと、前記光検出器が受光した信号光から前記記録層に記録されたデータを再生する信号再生装置とを有する光ディスク装置において、
前記光ヘッドは、信号光の光ビーム断面内の中心付近の領域であって、かつ、前記記録層と光軸上で近接した位置から反射した反射光のうち、光検出器上で信号光に重畳する反射光部分が通過する領域に配設された位相変調板を備え、該位相変調板は、該位相変調板を透過する光に不均一な位相変化を与えることを特徴とする光ディスク装置を提供する。
本発明は、第4の態様において、光源からの光を光ディスクの記録層に集光し、該記録層からの反射光を信号光として受光する光検出器を有する光ヘッドと、前記光検出器が受光した信号光から前記記録層に記録されたデータを再生する信号再生装置とを有する光ディスク装置において、
光ディスクには、1つのメインビームとそれより強度が小さい複数のサブビームとを含む集光スポットが前記記録層に同時に形成されており、
前記光ヘッドは、メインビームからの信号光の光ビーム断面内の中心付近の領域であって、かつ、前記記録層と光軸上で近接した位置から反射した反射光のうち、光検出器上でサブビームからの信号光に重畳する反射光部分が通過する領域に配設された位相変調板を備え、該位相変調板は、該位相変調板を透過する光に不均一な位相変化を与えることを特徴とする光ディスク装置を提供する。
本発明の光ヘッド及び光ディスク装置によると、位相変調板を透過するクロストーク光となる反射光には、位相変調板の2つの領域によって互いに異なる位相変化が与えられるので、各領域を透過した透過光は、それらに与えられた位相変化によって互いに相殺し合う。光検出器で受光される信号光のうちで、位相変調板を透過した信号光部分の全体の信号光に対する比率は、同様に光検出器で受光されるクロストーク光のうちで、位相変調板を透過したクロストーク光部分の全体のクロストーク光に対する比率よりも小さい。従って、受光部で受光されるクロストーク光の信号光に対する比率が低下し、信号光から再生されるデータの信頼性が向上する。
は、本発明の一実施形態に係る光ヘッドの光学系の基本構成を例示する斜視図である。 は、光ディスクの記録層と反射光との関係を示す模式的断面図である。 A及び3Bはそれぞれ、位相変調部の各領域で変調されたクロストーク光で変動する、光検出器での受光信号を示すグラフである。 A及び4Bはそれぞれ、位相変調部の各領域を示す平面図である。 は、本発明の一実施形態に係る光ヘッドのブロック図である。 は、従来の光ヘッドにおける反射光の様子を示す模式的断面図である。 は、記録層の層間隔とクロストーク受光量との関係を示すグラフである。 は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置のブロック図である。 Aは3ビーム法を用いた場合の光検出器パターンを示す平面図、図9Bはその場合の位相変調部を示す平面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る光ヘッドおよび光ディスク装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る光ヘッドの、信号光を受光する光学系の基本構成を例示する斜視図である。図示しない2層の記録層を有する光ディスクの一方の記録層からの信号光22は、収束レンズ11によって集光され、光検出器12によって受光される。一方、隣接記録層からのクロストーク光23は、光軸上で集光点位置がずれているので、光検出器12上では、信号光22と比べて大きな光ビームとなり、その一部分が光検出器12で受光される。このとき、クロストーク光23のビーム断面内で、ほぼ中心部の一部分が信号光22と重なって受光される。この重なり部分となるクロストーク光23が通過する収束レンズ11の中心部分に、位相変調部13が設けられている。
図2は、第1層15と第0層16の2つの記録層を持つ光ディスク14において、対物レンズ17、収束レンズ11、及び、位相変調部13を介して光検出器12に至る信号光22とクロストーク光23の経路を、さらに詳しく示した断面図である。第1層15に集光スポットを形成した図2の左側の場合には、第1層15からの反射光が信号光22になり、第0層16からの反射光がクロストーク光23となる。また、第0層16に集光スポットを形成した図2の右側の場合には、第0層からの反射光が信号光22になり、第1層15からの反射光がクロストーク光23となる。
図2のいずれの場合にも、光検出器12上でクロストーク光23が信号光22に重なる部分は、ほほ同じように位相変調部13を透過する。同図から、この位相変調部13が、光軸上で見て収束レンズ11の近傍である何れかの位置に設置されていれば、同図の双方の場合について同様な効果が得られることがわかる。
位相変調部13は、透過光の断面内で不均一な位相変化を発生させるものである。例えば、位相変調部13は、位相変調部13の領域の半分を占める第1領域では光を位相変化無しで透過させ、他の半分を占める第2領域では、πの位相変化を発生させて光を透過させる。図3A及び3Bはそれぞれ、図2に示した反射光について、位相変調部13の第1領域及び第2領域をそれぞれ透過したクロストーク光による干渉の結果として、光検出器12により受光される受光信号の強度を、光ディスクの回転に対応するトラック方向の位置の関数として示している。図3Aは、クロストーク光の位相変化がない第1領域を透過したクロストーク光による干渉結果として、光検出器12による全受光信号が同図のように変動する旨を示している。図3Bは、クロストーク光の位相変化がπである第2領域を透過したクロストーク光による干渉結果として、図3Aとは変動の位相が反転した受光信号を示している。図3A及び図3Bの変動位相から、双方の反射光を同量で且つ同時に受光すれば、変動成分をキャンセルすることが出来る。なお、双方の領域の面積が異なり、或いは、双方の領域における位相差がπからずれるなどの場合には、クロストーク光のキャンセルは不十分となるが、このように不完全なキャンセルであっても、例えば、受光信号の変動を半分以下に減らすことができれば、再生信号の劣化の抑制には十分な効果がある。
位相変調部13は、複数の領域で異なる位相差を発生させればよい。しかし、位相変調部13を透過したクロストーク光が全体として100%キャンセルし合うことが好ましい。例えば、図4Aに示すように、位相変調部13の4つの領域に対して、0、π/2、3π/2、πのように位相差を割り付けてもよく、或いは、図4Bに示すように、位相差0と位相差πの2種類の位相差を、それぞれ複数の領域に割り当ててもよい。後者のように、異なる位相差を割り当てる領域の組数を多くすると、クロストーク光や信号光のビーム断面内にもともと位相変動があるような場合にも、その位相変動の影響を受け難くなる利点がある。
位相変調部13は、クロストーク光だけでなく、その部分を透過する信号光にも位相変化を与える。しかし、ほぼすべての光を受光する信号光の場合には、位相変調部13による位相変化は、ビーム断面の一部分だけの位相変化なので、光検出器12上でのスポット形状が幾らか拡大する程度であり、光検出器12の受光部の出力に余裕があれば、受光する信号光への変化はほとんど観測されない。
位相変調部13における位相差は、収束レンズに厚さの異なるコーティング膜を付けることや、光ビーム全体を回折させて、その一部分の回折素子の位相をずらすことなどによっても、容易に実現できる。
位相変調部13を設けて受光信号の変動を抑制する効果は、図7を参照して従来技術で説明したように、クロストーク光の受光量が問題となる、この効果は、光ディスクの記録層の層間隔が40μmより小さく、また、光学系のNAが0.65より小さいときに特に有効となる。
図5は、本発明の一実施形態に係る光ヘッドを示す。レーザ光源18からの出射光21は、ビームスプリッタ19、収束レンズ11、及び、対物レンズ17を介して、光ディスク14の記録層15上に集光される。光ディスク14からの反射光は、ビームスプリッタ19で反射され、位相変調部13、シリンドリカルレンズ20を介して光検出器12で受光される。
図5の光ヘッドでは、例えば光検出器12の全領域を4分割とした、図4Aの構成が好適に採用できる。4分割構成の光検出器12とすることで、フォーカスエラー信号は非点収差法で、トラックエラー信号はプッシュプル法や位相差検出法で、それぞれ検出することが出来る。
本発明の光ヘッドは、上記以外にも、よく知られているナイフエッジ法や、3ビーム法を採用する構成と組み合わせることも可能であり、特に、複数の光源をもち、複数規格の光ディスクへの対応が可能な互換型の光ヘッドにも適用できる。
3ビーム法のように、メインビームと複数のサブビームとを含む集光スポットを光ディスク上に形成し、サブビームからサーボ用のエラー信号を検出する場合には、メインビーム以上に干渉の影響を考慮する必要がある。それは、サブビームの強度はメインビームの強度より小さいため、さらにクロストーク光による干渉の影響を受けやすくなるからである。
図9Aは、3ビーム法を用いた場合における、光検出器12の受光パターンの例である。中心にメインビーム25を受光する4分割の受光部が、上下に2つのサブビーム26を受光する2分割の受光部がそれぞれ設置されている。このような受光パターンに対応する位相変調部13の収束レンズ11面での設定例を図9Bに示す。左側は、サブビーム受光部に重なるクロストーク光が透過する部分にのみ位相変調部13を設ける例であり、右側はサブビーム及びメインビームを受光する部分すべてをカバーするように位相変調部13を設ける例である。右側の例では、位相変調部13の位置調整が左右だけで済むため、設置位置の許容誤差を大きくできる利点がある。
複数ビームを用いる場合に限らず、図9Aのように、受光部が複数の受光パターンに分割されているときには、位相変調部の設定で考慮すべきことがある。それは、個々の受光部分において干渉による位相の打ち消しあいが生じるように、位相変調部のパターンを細かく設定することである。このような設定を考慮しておけば、どのような分割パターンの受光部にも対応することが可能である。
もちろん、サブビームが3つ以上に増えた場合にも、同じように対応する反射光ビーム内位置に位相変調部を設けることで対応可能である。また、すべてのサブビームに位相変調部を設けずに、クロストーク光の影響の顕著なサブビームにのみ位相変調部を選択的に設けることも可能である。
本発明の光ヘッドの構成は、信号光との干渉を発生させるクロストーク光が透過する位置に位相変調部を有する光学系を備える光ヘッドであれば、いかなる形式の光ヘッドにも適用可能である。また、本発明の光ヘッドで再生される光ディスクとしては、記録層の層数が、2層以上であればよく、3層以上の多層光ディスクからの再生も可能である。
図8は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置を示すブロック図である。スピンドル30にセットされた、多層の記録層を持つ光ディスク14に対して、光ヘッド31によって記録または再生の動作を行う。光ヘッド31は、図5を参照して説明した光ヘッドでよく、クロストーク光の干渉を抑制する光学系が組み込まれている。
光ヘッド31からの信号は、信号検出回路32によって再生され、記録情報が取り出されると同時にアドレス信号が取り出され、アドレス判定回路33に送られる。アドレス判定回路33は、現在の光ヘッドのアドレス位置を判断し、現在のアドレス位置を光ヘッド位置制御回路34に与える。光ヘッド位置制御回路34は、現在のアドレス位置とアクセスすべきアドレス位置との差に基づいて光ヘッド31を位置制御し、多層の記録層のうちで所望の記録層の所望のアドレスに集光スポットを位置させる。
光ディスクの各記録層は、有機材料膜、誘電体膜、及び、金属反射膜などを含む多層膜から構成される。記録層の層数が2層の場合には、光スポットの集光位置の層間での移動が容易に行える。記録層の層数が3層以上であり、かつ、集光位置によって球面収差が発生するような場合には、光ヘッド31の光学系内に補償光学系を設けることが好ましい。
以上説明したように、本発明の光ヘッド及び光ディスク装置は、以下の構成が採用可能である。前記位相変調板は、該位相変調板を透過する光に互いに異なる位相を与える領域の組を複数有する。互いに異なる位相を与える領域の組によってクロストーク光が互いに相殺され、また、これら領域の組を複数有することによって、信号光などにもともと含まれる位相変動の影響が抑えられる。
また、前記領域の組が、前記位相変調板を透過する光に互いに180°異なる位相を与える2つの領域を少なくとも含むことも本発明の好ましい態様である。この場合、双方の領域を透過した光は、互いに180°異なる位相を有するので、完全に相殺可能である。
本発明の光ヘッド及び光ディスク装置では、光ディスクが2層の記録層を有し、光ヘッドが、光ディスクの一方の面から双方の記録層にレーザ光を照射するする場合に特に好適に使用可能である。この場合、双方の記録層から発生するクロストーク光の光量が特に減少する。
また、本発明は、前記2層の記録層の間隔が40μmより小さく、かつ前記光ヘッドの対物レンズのNAが0.65以下である場合に特に大きな効果が得られる。この場合、クロストーク光の光量の信号光の光量に対する比率を10%以下に抑えることが可能になる。
以上、本発明をその好適な実施態様に基づいて説明したが、本発明の光ヘッド及び光ディスク装置は、上記実施態様の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施態様の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。

Claims (8)

  1. 光源からの光を光ディスクの記録層に集光し、該記録層からの反射光を信号光として受光する光検出器を有する光ヘッドにおいて、
    信号光の光ビーム断面内の中心付近の領域であって、かつ、前記記録層(15,16)と光軸上で近接した位置から反射した反射光のうち、光検出器(12)上で信号光に重畳する反射光部分が通過する領域に配設された位相変調板(13)を備え、該位相変調板(13)は、該位相変調板(13)を透過する光に対し互いに異なる位相変化を与える2つ以上の領域を有することを特徴とする光ヘッド。
  2. 光源からの光を光ディスクの記録層に集光し、該記録層からの反射光を信号光として受光する光検出器を有する光ヘッドにおいて、
    光ディスク(14)には、1つのメインビームとそれより強度が小さい複数のサブビームとを含む集光スポットが前記記録層(15)に同時に形成されており、
    メインビームからの信号光の光ビーム断面内の中心付近の領域であって、かつ、前記記録層(15、16)と光軸上で近接した位置から反射した反射光のうち、光検出器(12)上でサブビームからの信号光に重畳する反射光部分が通過する領域に配設された位相変調板(13)を備え、該位相変調板(13)は、該位相変調板(13)を透過する光に対し互いに異なる位相変化を与える2つ以上の領域を有することを特徴とする光ヘッド。
  3. 前記位相変調板(13)は、該位相変調板(13)を透過する光に互いに異なる位相を与える領域の組を複数有する、請求項1又は2に記載の光ヘッド。
  4. 前記領域の組は、前記位相変調板(13)を透過する光に互いに180°異なる位相を与える2つの領域を少なくとも含む、請求項3に記載の光ヘッド。
  5. 反射光を発生する光軸上の近接した位置が、2層の記録層(15,16)を有する光ディスクの他方の記録層であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一に記載の光ヘッド。
  6. 前記2層の記録層(15,16)の間隔が40μmより小さく、かつ前記光ヘッドの対物レンズ(17)のNAが0.65以下である、請求項5に記載の光ヘッド。
  7. 光源からの光を光ディスクの記録層に集光し、該記録層からの反射光を信号光として受光する光検出器を有する光ヘッドと、前記光検出器が受光した信号光から前記記録層に記録されたデータを再生する信号再生装置とを有する光ディスク装置において、
    前記光ヘッド(31)は、信号光の光ビーム断面内の中心付近の領域であって、かつ、前記記録層(15、16)と光軸上で近接した位置から反射した反射光のうち、光検出器(12)上で信号光に重畳する反射光部分が通過する領域に配設された位相変調板(13)を備え、該位相変調板(139)は、該位相変調板(13)を透過する光に不均一な位相変化を与えることを特徴とする光ディスク装置。
  8. 光源からの光を光ディスクの記録層に集光し、該記録層からの反射光を信号光として受光する光検出器を有する光ヘッドと、前記光検出器が受光した信号光から前記記録層に記録されたデータを再生する信号再生装置とを有する光ディスク装置において、
    光ディスク(31)には、1つのメインビームとそれより強度が小さい複数のサブビームとを含む集光スポットが前記記録層(15、16)に同時に形成されており、
    前記光ヘッド(31)は、メインビームからの信号光の光ビーム断面内の中心付近の領域であって、かつ、前記記録層(15、16)と光軸上で近接した位置から反射した反射光のうち、光検出器(12)上でサブビームからの信号光に重畳する反射光部分が通過する領域に配設された位相変調板(13)を備え、該位相変調板(13)は、該位相変調板(13)を透過する光に不均一な位相変化を与えることを特徴とする光ディスク装置。
JP2007540939A 2005-10-17 2006-10-11 光ヘッドおよび光ディスク装置 Pending JPWO2007046284A1 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005301142 2005-10-17
JP2005301142 2005-10-17
JP2006211542 2006-08-03
JP2006211542 2006-08-03
PCT/JP2006/320308 WO2007046284A1 (ja) 2005-10-17 2006-10-11 光ヘッドおよび光ディスク装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2007046284A1 true JPWO2007046284A1 (ja) 2009-04-23

Family

ID=37962380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007540939A Pending JPWO2007046284A1 (ja) 2005-10-17 2006-10-11 光ヘッドおよび光ディスク装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20090219795A1 (ja)
JP (1) JPWO2007046284A1 (ja)
WO (1) WO2007046284A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101421786B (zh) * 2006-03-16 2011-04-20 旭硝子株式会社 光头装置
JP2007257750A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Hitachi Media Electoronics Co Ltd 光ピックアップおよび光ディスク装置
JP4759617B2 (ja) * 2006-07-13 2011-08-31 パイオニア株式会社 ピックアップ装置
US20100309770A1 (en) * 2006-11-16 2010-12-09 Nec Corporation Optical head device and optical information recording/reproducing device
JPWO2008139715A1 (ja) * 2007-05-08 2010-07-29 パナソニック株式会社 光学ヘッド、光ディスク装置、コンピュータ、光ディスクプレーヤ及び光ディスクレコーダ
JP2009158075A (ja) * 2007-12-04 2009-07-16 Asahi Glass Co Ltd 光ヘッド装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57133531A (en) * 1981-02-12 1982-08-18 Agency Of Ind Science & Technol Optical information processor
JPH0276137A (ja) * 1988-09-09 1990-03-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ヘッド
JP3266627B2 (ja) * 1991-10-11 2002-03-18 株式会社日立製作所 情報再生装置
JP3238497B2 (ja) * 1992-11-12 2001-12-17 松下電器産業株式会社 光ピックアップヘッド装置
JPH07320295A (ja) * 1994-03-29 1995-12-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超解像光ヘッド装置
KR100214046B1 (ko) * 1995-03-27 1999-08-02 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 초해상 광헤드장치
JP2000090468A (ja) * 1998-09-07 2000-03-31 Fuji Electric Co Ltd 光学ヘッド装置
US7006411B2 (en) * 2001-06-13 2006-02-28 Ricoh Company, Ltd. Optical pickup unit having electro-optical element and information recording and reproduction apparatus
JP4389154B2 (ja) * 2003-08-18 2009-12-24 ソニー株式会社 光ピックアップ及びディスクドライブ装置
CN101421786B (zh) * 2006-03-16 2011-04-20 旭硝子株式会社 光头装置
JP2007257750A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Hitachi Media Electoronics Co Ltd 光ピックアップおよび光ディスク装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20090219795A1 (en) 2009-09-03
WO2007046284A1 (ja) 2007-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7227819B2 (en) Optical pick-up head, optical information apparatus, and optical information reproducing method
US7697393B2 (en) Optical pickup and optical information recording apparatus using the same
US8295144B2 (en) Optical pickup device and optical disc apparatus
JP2007257750A (ja) 光ピックアップおよび光ディスク装置
JP2005203090A (ja) 光ピックアップ
US7362689B2 (en) Optical pickup and optical recording and/or reproducing apparatus adopting the same
JP4994178B2 (ja) 光記録媒体、情報記録または再生方法、および情報記録または再生装置
JP2002358668A (ja) 光ピックアップ装置及び光スポットの最適集束方法
JP2009539201A (ja) フォーカスクロストークキャンセリングの最適化
JPWO2007046284A1 (ja) 光ヘッドおよび光ディスク装置
US6667947B2 (en) Optical multi-layer information recordating medium
KR101289071B1 (ko) 광픽업 및 이를 적용한 광정보저장매체 시스템
JP2005032423A (ja) フォーカスオフセットを低減できる光ピックアップ及びそれを採用した光記録及び/または再生機器
US20080002540A1 (en) Holographic diffraction element and optical pickup device using holographic diffraction element
JPWO2008126621A1 (ja) 情報記録再生装置
JP4754577B2 (ja) 多層記録担体のためのマルチスポット検出装置
KR101416323B1 (ko) 광 픽업 장치 및 이를 적용하는 광 디스크 드라이브
JP4501275B2 (ja) 光ヘッド、受発光素子、及び光記録媒体記録再生装置、ならびにトラック判別信号検出方法
JP6212243B2 (ja) 光ピックアップ装置および光ディスク装置
US8488425B2 (en) Optical pickup device and optical disc apparatus
JP4508180B2 (ja) 光ディスク装置
JPWO2008126619A1 (ja) 情報記録再生装置
JP2011138605A (ja) 光ピックアップおよび光ディスク装置
JP2007080341A (ja) 光ピックアップ装置
JP2009004009A (ja) 光ディスクドライブ装置およびトラッキング制御方法