JPWO2008123115A1 - 清拭ウェットシート用薬液およびそれを含む清拭ウェットシート - Google Patents
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Abstract
Description
このような清拭ウェットシートまたはこれに使用される薬液は、肌に直接接触することから、現在までに、肌荒れ防止、抗菌性および防黴性などを目的として種々提案されている。例えば、特開平10−57268号公報では、肌荒れ防止を目的として、ピロリドンカルボン酸ソーダおよびミネラル成分を含有するウェットシートが提案されている。また、抗菌性および防黴性の観点から、特開2001−206818号公報では、安息香酸ナトリウムと、乳酸ナトリウムおよび/またはフェノキシエタノールとを水性媒体に溶解してなるウェットティッシュ用の薬液が開示され、そして特開2002−3306号公報では、フェノキシエタノールと、D体を多く含む乳酸および/または乳酸塩とを併用するウェットティッシュ用の薬液が開示されている。さらに、抗菌性と肌荒れ防止機能とを併せ持つ薬液の提供を目的として、特開2004−67586号公報では、ε−ポリリジンまたはその塩と、pH緩衝機能を有する電解質と、アミノ酸とを含む抗菌剤組成物が開示され、そして特開2005−2008号公報では、ニンジン、ハラン、ムクロジ、セロリ、ナンキョウソウ、またはムラサキの植物エキスを含む組成物などが提案されている。しかしながら、これらの清拭ウェットシートまたはその薬液は、清拭時(肌を拭き取るとき)の軽さ(すべり性)や十分な汚れ落ちを考慮したものではなく、使用後に肌をさらさらに保つこと、あるいは別の部位を拭く時(再拭時)に汚物等の汚れがタオルなどから移る再汚染を防ぐことは困難である。さらに、近年、急激に増加しているアトピー性皮膚炎などが生じたバリア性に乏しい肌に対して、肌荒れを十分に防ぎつつ、バリア性を付与することも困難である。
ところで、肌をさらさらに仕上げながら再汚染を防止する、希釈タイプの清拭剤はすでに開発されている。例えば、特開2002−284669号公報または特開2004−10498号公報には、アミノ変性シリコーンと、石鹸とを組み合わせた清拭剤組成物が開示されている。しかし、これらの組成物は、いずれも希釈して使用するタイプであり、希釈した状態における安定性が十分でない。さらにこの清拭剤組成物を、清拭ウェットシート用薬液として用いた場合、油性の汚れに対す洗浄性や拭き取り時の軽さ(すべり性)が十分でない。
上記課題を解決するために研究を重ねたところ、特定のシリコーン化合物、アミノ酸またはその誘導体、アミドベタイン型両性界面活性剤、水溶性多価アルコール、および特定のアクリル系ポリマーを特定の比率で組み合わせること、さらに好適には、2種の特定のセルロース系ポリマーを特定の比率でこれに加えることによって、上記の目的を達成する清拭ウェットシート用薬液が得られることを見出して、本発明を完成するに至った。
本発明の清拭ウェットシート用薬液は、シリコーン化合物(a)0.001〜1質量%、水溶性アミノ酸またはその誘導体(b)0.001〜1質量%、アミドベタイン型両性界面活性剤(c)0.001〜0.5質量%、水溶性多価アルコール(d)0.1〜7質量%、およびアクリル系ポリマー(e)0.0005〜1質量%を含有し、該シリコーン化合物(a)は、式(I):
(式中、複数のR1はそれぞれメチル基またはフェニル基を示し、そして該複数のR1の少なくとも1つはメチル基であり;R2はそれぞれメチル基、水酸基、またはR3Zを示し;R3は炭素数3〜6のアルキレン基を示し、Zは−N(R4)2または−NR4(CH2)aN(R4)2で示されるアミノ基を示し、ここでR4はそれぞれ水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、そしてaは2〜6の整数であり;そして、mおよびnはそれぞれ0〜20000の整数であり、かつm+n=30〜20000である)で示され、そして該アクリル系ポリマー(e)は、構成単位として、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(e1)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e2)とを合計で60質量%以上含有し、該(e1)と該(e2)との質量比(e1)/(e2)は、100/0〜10/90であり、そして該(e1)は、式(II):
(式中、R5は水素原子またはメチル基を示し、R6、R7、およびR8はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基を示し、そしてnは2〜4の整数である)で示される。
ある実施態様においては、上記薬液は、さらに、ヒドロキシアルキルセルロース(f)0.01〜0.5質量%およびカチオン化セルロース(g)0.01〜0.5質量%を含有し、そして該(f)と該(g)との質量比(f)/(g)は、1/5〜5/1である。
本発明の清拭ウェットシートは、基材、および該基材に含浸させた上記薬液からなる。
本発明の清拭ウェットシート用薬液を用いることによって、拭き取りがスムーズでかつ汚れ落ちが良好で、十分な洗浄力を有し、使用後に肌がべたつかずさらっとした仕上がりで、肌荒れを防ぎ、しかも再拭時に再汚染し難い、清拭ウェットシートを得ることができる。この清拭ウェットシートは、おしり拭き、フェイシャルシート、ボディシートなどとして利用される。
1.清拭ウェットシート用薬液を構成する成分
(1)シリコーン化合物(a)
本発明に用いられるシリコーン化合物(a)(以下、a成分という場合がある)は、以下の一般式(I)で示される:
上記一般式(I)において、複数のR1はそれぞれメチル基またはフェニル基を示し、そして該複数のR1の少なくとも1つはメチル基である。
上記一般式(I)において、R2はメチル基、水酸基、またはR3Zを示す。
上記一般式(I)およびR3Z基において、R3は炭素数3〜6のアルキレン基を示し、好ましくは−(CH2)3−である。Zは−N(R4)2または−NR4(CH2)aN(R4)2で示されるアミノ基を示す(ここで、R4は各々独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、そしてaは2〜6の整数である)。Zとして、好ましくは、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NH(CH2)2NH2、−NH(CH2)2NHCH3、または−NH(CH2)2N(CH3)2である。
上記一般式(I)において、mおよびnはそれぞれ0〜20000の整数であり、かつm+nが、30〜20000、好ましくは100〜20000、さらに好ましくは1000〜20000である。
シリコーン化合物(a)の具体例としては、例えば、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体などが挙げられる。本発明に用いられるシリコーン化合物(a)は、例えば、XS65−B8124(GE東芝シリコーン株式会社製)などとして入手できる。
本発明の薬液中には、シリコーン化合物(a)が、0.001〜1質量%、好ましくは0.003〜1質量%、さらに好ましくは0.005〜0.5質量%含有される。0.001質量%未満の場合、得られる薬液の汚れの拭き取り性および汚れ落ちが不十分となり、使用後の肌の感触が悪く(肌にべたつきを感じる)、再汚染防止効果も不十分となる。1質量%を超える場合、薬液の安定性に問題を生じ、コスト的にも不利である。
(2)水溶性アミノ酸またはその誘導体(b)
本発明に用いられる水溶性アミノ酸またはその誘導体(b)(以下、b成分という場合がある)は、分子内にアミノ基と、カルボキシル基とを有する水溶性の化合物である。水溶性アミノ酸としては、α−アミノ酸を用いることが好ましく、生体のタンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうち水溶性のものを用いることが好ましい。例えば、アルギニン、アラニン、グリシン、グルタミン、システインなどが挙げられる。水溶性アミノ酸の誘導体としては、一般に、アミノ酸系保湿剤と呼ばれるものが用いられる。具体的には、トリメチルグリシン(ベタイン)、ピロリドンカルボン酸塩(ピロリドンカルボン酸ナトリウム)、ポリグルタミン酸などが挙げられる。
本発明の薬液中には、水溶性アミノ酸またはその誘導体(b)が、0.001〜1質量%、好ましくは0.003〜1質量%、さらに好ましくは0.005〜0.5質量%含有される。0.001質量%未満の場合、得られる薬液の使用後の肌の感触が悪く、肌荒れ防止効果が不十分となる。1質量%を超える場合、得られる薬液の汚れの拭き取り性および汚れ落ちが不十分となり、さらに使用後の肌の感触が悪くなる。
(3)アミドベタイン型両性界面活性剤(c)
本発明に用いられるアミドベタイン型両性界面活性剤(c)(以下、c成分という場合がある)は、アミド基を有するベタイン型の両性界面活性剤である。アミドベタイン型両性界面活性剤としては、具体的には、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ウンデシレン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアミドアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;ラウリン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシスルホベタインなどのアミドスルホベタイン型両性界面活性剤;アミドホスホベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。安全性および安定性の点から、アミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤が好ましく用いられる。アミドベタイン型両性界面活性剤(C)は、例えば、脂肪酸アミドアミン(3級)を、モノクロル酢酸またはその塩などを用いて4級化することにより得られる。
本発明の薬液中には、アミドベタイン型両性界面活性剤(c)が、0.001〜0.5質量%、好ましくは0.003〜0.5質量%、さらに好ましくは0.005〜0.5質量%含有される。0.001質量%未満の場合、得られる薬液の汚れの拭き取り性および汚れ落ちが不十分となり、洗浄力および再汚染防止効果も不十分となる。0.5質量%を超える場合、得られる薬液の使用後の肌の感触が悪く、肌荒れ防止効果が不十分となる。
(4)水溶性多価アルコール(d)
本発明に用いられる水溶性多価アルコール(d)(以下、d成分という場合がある)は、1分子内に水酸基を2個以上有する水溶性の化合物である。水溶性多価アルコールとしては、具体的には、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトールなどが挙げられる。薬液を使用した場合に感触がよい点で、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、および数平均分子量が600〜20000のポリエチレングリコールが好ましく用いられる。
本発明の薬液中には、水溶性多価アルコール(d)が、0.1〜7質量%、好ましくは0.3〜5質量%、さらに好ましくは0.5〜5質量%含有される。0.1質量%未満の場合、得られる薬液の汚れの拭き取り性および汚れ落ちが不十分となり、肌荒れ防止効果および再汚染防止効果が不十分となる。7質量%を超える場合、得られる薬液の汚れの拭き取り性および汚れ落ちが不十分となり、使用後の肌の感触が悪くなる。
(5)アクリル系ポリマー(e)
本発明に用いられるアクリル系ポリマー(e)(以下、e成分という場合がある)は、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(e1)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e2)とを合計で60質量%以上含有し、該(e1)と該(e2)との質量比(e1)/(e2)が、100/0〜10/90である。すなわち、上記アクリル系ポリマー(e)は、具体的には、(i)上記(e1)のみで構成されるホモポリマーであるか、(ii)上記(e1)と(e2)との共重合体ポリマーであるか、(iii)上記(e1)と(e2)以外の化合物(これを化合物(e3)とする;後述)との共重合体ポリマーであるか、あるいは(iv)(e1)、(e2)、および(e3)からなる共重合体ポリマーである。
上記2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(e1)は、以下の一般式(II)で示される:
上記一般式(II)において、R5は水素原子またはメチル基を示し、R6、R7、およびR8はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基を示し、そしてnは2〜4の整数である。上記2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの中でも、一般式(II)において、R5〜R8がいずれもメチル基であり、かつnが2である、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(以下、MPCという)が好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e2)は、アルキル基の炭素数が1〜6のメタクリル酸アルキルエステルおよび/またはアクリル酸アルキルエステルを指していう。この(e2)成分は、例えば、メタクリル酸および/またはアクリル酸と、炭素数1〜6のアルコール(低級アルコール)とから得られる。上記アルコールの炭素数は、好ましくは2〜5、より好ましくは3〜4である。
上記化合物(e3)は、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(e1)および(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e2)と共重可能な二重結合を有する化合物である。例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブテン、スチレン等のオレフィン性二重結合を有する炭化水素およびその誘導体;アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等のエチレン性不飽和カルボン酸およびその誘導体;ビニルアルコールおよびその誘導体などが挙げられる。
上記2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(e1)と、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e2)との質量比(e1)/(e2)は、上記のとおり、100/0〜10/90であり、好ましくは100/0〜30/70、より好ましくは95/5〜50/50である。(e1)/(e2)が10/90より小さい場合、十分な肌荒れ防止効果が得られない。
さらに、アクリル系ポリマー(e)の構成単位として、上記2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(e1)と、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e2)とが、上記アクリルポリマー(e)中に合計で60質量以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上含有される。アクリル系ポリマー(e)中における(e1)でなる構成単位と(e2)でなる構成単位との合計量が60質量%未満の場合、得られる薬液の肌荒れ防止効果が不十分となる。なお、(e1)と(e2)との合計量が100質量%に達しない場合、残りの構成単位は、化合物(e3)である。
上記アクリル系ポリマー(e)は、当業者が通常用いる重合方法によって得られる。このアクリル系ポリマー(e)の分子量は、最終的に得られる清拭ウェットシートの使用後の肌の感触および肌荒れ防止効果のさらなる向上の点から、重量平均分子量で10000〜10000000が好ましく、50000〜5000000がより好ましい。アクリル系ポリマー(e)としては、具体的には、MPCホモポリマー、MPCとメタクリル酸ブチルとの共重合体ポリマーなどが挙げられ、例えば、Lipidure(登録商標)−HM(日本油脂株式会社製)、Lipidure(登録商標)−PMB(日本油脂株式会社製)などが市販されている。
本発明の薬液中には、アクリル系ポリマー(e)が、0.0005〜1質量%、好ましくは0.005〜0.5質量%、さらに好ましくは0.001〜0.5質量%含有される。0.0005質量%未満の場合、得られる薬液の再汚染防止効果および肌荒れ防止効果が不十分となる。さらに、洗浄力が不十分となり、使用後の肌の感触が悪くなる。1質量%を超える場合、得られる薬液の汚れの拭き取り性および汚れ落ちが不十分となり、コスト的にも不利である。
(6)ヒドロキシアルキルセルロース(f)およびカチオン化セルロース(g)
本発明の薬液は、汚れの拭き取り性および汚れ落ち、再汚染防止効果、および使用後の肌の感触の更なる向上を目的として、好ましくはヒドロキシアルキルセルロース(f)およびカチオン化セルロース(g)含有し得る。
本発明に用いられるヒドロキシアルキルセルロース(f)(以下、f成分という場合がある)は、炭素数が1〜4のアルキル基を有する。好ましくはヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、より好ましくはヒドロキシエチルセルロースである。
本発明に用いられるヒドロキシアルキルセルロース(f)は、例えば、セロサイズ(登録商標:ユニオン・カーバイド・コーポレーション(UCC)社製)、HECダイセル(登録商標:ダイセル化学工業株式会社製)、メトセル(登録商標:ダウ・ケミカル社製)などとして入手できる。
本発明に用いられるカチオン化セルロース(g)(以下、g成分という場合がある)は、例えば、ヒドロキシエチルセルロースを、カチオン化剤(例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム、塩化グリシジルトリメチルアンモニウム、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルラウリルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジルラウリルジメチルアンモニウムクロリドなど)でカチオン化することにより得られる。本発明に用いられるカチオン化セルロース(g)は、例えば、ポリマーJR(ユニオン・カーバイド・コーポレーション(UCC)社製)、レオガード(登録商標:ライオン株式会社製)、カチナール(東邦化学工業株式会社製)などとして入手できる。
本発明の薬液中に、ヒドロキシアルキルセルロース(f)およびカチオン化セルロース(g)が含まれる場合、その含有量はそれぞれ、0.001〜0.5質量%である。さらにf成分とg成分との質量比(f)/(g)が、1/5〜5/1となることが好ましく、1/2〜2/1となることがより好ましい。f成分およびg成分を上記の範囲で含むことにより、得られる薬液の汚れの拭き取り性および汚れ落ちがさらに向上し、より優れた再汚染防止効果および使用後の肌の感触が得られる。
(7)添加剤など
本発明の清拭ウェットシート用薬液には、さらに本発明の性能を損なわない範囲で、化粧料、清拭剤などに通常用いられる添加剤を含有してもよい。このような添加剤としては、例えば、流動パラフィン、流動イソパラフィン、スクワラン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素系油;牛脂、豚脂、魚油等の天然油脂類;トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル等の合成トリグリセライド;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のエステル油;ミツロウ、カルナウバロウ等のロウ類;セラミド、コレステロール、蛋白誘導体、ラノリン、ラノリン誘導体、レシチン等の油性基剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルカノールアミド等の非イオン性界面活性剤;石鹸、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アシルメチルタウリン塩、アシルグルタミン酸塩、アシルグリシン塩、アシルザルコシン塩、アシルイセチオン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドエーテル硫酸エステル塩、アルキル燐酸エステル塩等の陰イオン性界面活性剤;アルキルアミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミンオキシド等の半極性界面活性剤;塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等の陽イオン性界面活性剤;アルキルアミンまたはアミドアミンの塩酸塩および酢酸塩;タルク、カオリン、セリサイト、雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪ソウ土、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸バリウム、珪酸ストロンチウム、硫酸バリウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素、セラミックス等の無機物の粉末;結晶セルロース、ポリエチレン粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末等の有機粉末;酸化チタン、酸化亜鉛、赤色酸化鉄(ベンガラ)、黄土、カーボンブラック、コバルトバイオレット、酸化クロム、群青等の無機顔料;酸化チタン被覆雲母、魚鱗箔、着色酸化チタン被覆雲母等のパール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料;赤色201号、橙色204号、黄色205号、青色404号等の有機顔料;赤色3号、赤色106号、赤色227号、黄色4号、黄色5号、青色1号等;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素;アルギン酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、ヒアルロン酸等の水溶性高分子;硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム等の無機または有機塩類;酸およびアルカリ等のpH調整剤;殺菌剤;キレート剤;抗酸化剤;紫外線吸収剤;抗炎症剤;動植物由来の天然エキス;香料等が挙げられる。
本発明の清拭ウェットシート用薬液の溶媒としては、上記の各成分を溶解または分散させることが可能であり、人体に無害な溶媒が用いられる。例えば、水(精製水など)、含水アルコールなどの水性媒体が利用される。
2.清拭ウェットシート用薬液およびそれを含む清拭ウェットシート
本発明の清拭ウェットシート用薬液は、上記シリコーン化合物(a)、水溶性アミノ酸またはその誘導体(b)、アミドベタイン型両性界面活性剤(c)、水溶性多価アルコール(d)、アクリル系ポリマー(e)、および水性媒体を含み、そして必要に応じて、さらにヒドロキシアルキルセルロース(f)、カチオン化セルロース(g)、添加剤などを含み得る。通常、本発明の清拭ウェットシート用薬液は、上記シリコーン化合物(a)、水溶性アミノ酸またはその誘導体(b)、アミドベタイン型両性界面活性剤(c)、水溶性多価アルコール(d)、アクリル系ポリマー(e)を、精製水などの水性媒体に、上記所定の割合で溶解または分散することによって調製される。さらに必要に応じて、上記薬液に、ヒドロキシアルキルセルロース(f)、カチオン化セルロース(g)、および添加剤を所定の割合で溶解または分散させてもよい。
本発明の清拭ウェットシート用薬液は、基材に含浸させることによって、各種用途(おおしり拭き、フェイシャルシート、ボディシートなど)に用いられる清拭ウェットシートとして利用される。基材としては、例えば、天然繊維または合成繊維からなる不織布、紙などがある。具体的には、レーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、またはポリプロピレンを用いた湿潤強度が高いスパンレース不織布などが用いられる。基材として用いられるシートの大きさは、使用部位、あるいは収納する容器または包装体に応じて、適宜設定されるが、通常、150×200mm程度である。シート100質量部に対して、本発明の薬液を約100〜300質量部の割合で含浸させることにより、清拭ウェットシートが得られる。
本発明の薬液を用いて調製された清拭ウェットシートは、乾燥防止の観点から、容器に収納される。このような容器としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂で形成された比較的硬質なものであって、取り出し口には、突出した清拭ウェットシートを乾燥させないように、容器全体を密封できるような蓋体が形成されている容器が好ましい。あるいは、上記清拭ウェットシートは、不透液性のフィルム状の包装体(例えば、詰め替え用の態様として用いられる)などに積層して収納してもよい。さらにこのウェットシートの積層体が収納された包装体を、硬質な容器に収納して使用する、いわゆる詰め替え方式で使用してもよい。具体的には、特開2000−79074号公報に記載の方法などが採用される。
以下の実施例および比較例で調製された各薬液について、以下の(1)〜(4)の方法により評価した。なお、以下の評価に用いる清拭ウェットシートは、スパンレースで目付け40gの不織布を150×200mmの大きさに裁断し、不織布(シート)100質量部に対して、薬液280質量部を含浸させて作成した。
(1)洗浄性および再汚染防止力
清拭ウェットシート用薬液を、湿式人工汚染布(JIS−C9606規格、財団法人洗濯化学協会製)を用いてターゴトメーター(株式会社大栄科学精器製作所製)により40℃で10分間洗浄してから同量の水で3回すすいだ。その後、脱水、風乾し、日本電色工業(株)製「カラーテスター」により白度の測定を行った。洗浄前と洗浄後との白度の変化率から下記の式により計算して洗浄率を算出し、以下の基準で洗浄性を評価した。また、同時に白布も汚染布と一緒に洗浄し、白度の変化率から再汚染率を算出し、以下の基準で再汚染防止力を評価した。
洗浄率(%) = (C−B)/(A−B) × 100
再汚染率(%) = (A−D)/A × 100
白布の白度:A
洗浄前の汚染布の白度:B
洗浄後の汚染布の白度:C
汚染布と一緒に洗浄した白布の白度:D
洗浄性:
○:洗浄性が良好(洗浄率が25%以上)
×:洗浄性が不良(洗浄率が25%未満)
再汚染防止力:
○:再汚染防止力が良好(再汚染率が5%以下)
×:再汚染防止力が不良(再汚染率が5%を超える)
(2)拭き取り性および汚れ落ち
0歳から2歳までの幼児をもつ20名の女性をパネラーとし、清拭ウェットシートを使用して幼児のおしりを拭いたときの汚れの拭き取り性および汚れ落ちについて以下のように判定した。
2点:拭き取りがスムーズであり、汚れが軽く拭き取れたと感じる場合
1点:拭き取り時にややすべりが悪い、またはやや汚れを落とし難いと感じる場合
0点:拭き取り時にすべりが悪い、または明らかに汚れを落とし難いと感じる場合
20名の平均値を求めて、以下の基準で拭き取り性および汚れ落ちを評価した。
○:拭き取り性および汚れ落ちが良好(平均点1.5点以上)
×:拭き取り性および汚れ落ちが劣る(平均点1.5点未満)
(3)使用後の肌のべたつき
0歳から2歳までの幼児をもつ20名の女性をパネラーとし、清拭ウェットシートを使用して幼児のおしりを拭いた後の肌のべたつきについて以下のように判定した。
2点:使用後に肌にべたつきがなく、さらっとしていると感じる場合
1点:使用後に肌がややべたつく、またはややさらっとしていないと感じる場合
0点:使用後に肌がべたついて気持ち悪いと感じる場合
20名の平均値を求めて、以下の基準で使用後のべたつき感を評価した。
○:べたつき感がなく良好(平均値1.5点以上)
×:べたつき感があり不良(平均値1.5点未満)
(4)肌荒れ防止効果
肌荒れを生じやすい0歳から2歳までの幼児をもつ10名の女性をパネラーとし、清拭ウェットシートを、幼児のおしり拭きとして1週間連続で使用した。なお、清拭ウェットシートは、使用毎に新しいものを用いた。その後、幼児のおしりの肌の状態について以下のように判定した。
2点:全く肌が荒れていないと感じる場合
1点:わずかに肌荒れを生じたと感じる場合
0点:明らかに肌が荒れたと感じる場合
10名の平均値を求めて、以下の基準で肌荒れ防止効果を評価した。
○:肌荒れ防止効果が良好(平均値1.5点以上)
×:肌荒れ防止効果が不良(平均値1.5点未満)
(実施例1〜7)
表1に示す各成分を表1に示す割合で混合して清拭ウェットシート用薬液を得た(これらを各々薬液1〜7とする)。得られた薬液1〜7を用いて、(1)洗浄性および再汚染防止力、(2)拭き取り性および汚れ落ち、(3)使用後の肌のべたつき、および(4)肌荒れ防止効果について、上記試験方法により評価した。結果を表1に示す。
(比較例1〜7)
表2に示す各成分を表2に示す割合で混合して清拭ウェットシート用薬液を得た(これらを各々薬液8〜14とする)。得られた薬液8〜14を用いて、上記(1)〜(4)の試験方法により評価した。結果を表2に示す。
注1:「XS65−B8124」(GE東芝シリコーン(株)製)「アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体20質量%含有するエマルション」
注2:「Lipidure(登録商標)−HM」(日本油脂(株)製)「重量平均分子量が約8万のMPCホモポリマーを40質量%含有する水溶液」
注3:「Lipidure(登録商標)−PMB」(日本油脂(株)製)「MPC80質量%およびメタクリル酸ブチル20質量%で構成され、かつ重量平均分子量が約60万のポリマーを5質量%含有する水溶液」
注4:「セロサイズ(登録商標)QP4400H」(ユニオン・カーバイド・コーポレーション(UCC)社製)
注5:「ポリマーJR−400」(ユニオン・カーバイド・コーポレーション(UCC)社製)
注6:「XS65−B2907」(GE東芝シリコーン(株)製)「高重合メチルポリシロキサン34.8質量%含有するエマルション」
注1:「XS65−B8124」(GE東芝シリコーン(株)製)「アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体20質量%含有するエマルション」
注2:「Lipidure(登録商標)−HM」(日本油脂(株)製)「重量平均分子量が約8万のMPCホモポリマーを40質量%含有する水溶液」
注3:「Lipidure(登録商標)−PMB」(日本油脂(株)製)「MPC80質量%およびメタクリル酸ブチル20質量%で構成され、かつ重量平均分子量が約60万のポリマーを5質量%含有する水溶液」
注4:「セロサイズ(登録商標)QP4400H」(ユニオン・カーバイド・コーポレーション(UCC)社製)
注5:「ポリマーJR−400」(ユニオン・カーバイド・コーポレーション(UCC)社製)
注6:「XS65−B2907」(GE東芝シリコーン(株)製)「高重合メチルポリシロキサン34.8質量%含有するエマルション」
表1の結果から明らかなように、実施例1〜7の清拭ウェットシート用薬液はいずれも、拭き取りがスムーズであり、汚れが簡単に落ち、洗浄力にも優れ、しかも使用後に肌がべたつかずさらっとした仕上がりで肌荒れを防ぎ、そして再汚染防止力にも優れていた。
他方、表2の結果から明らかなように、比較例1〜7の清拭ウェットシート用薬液は、十分な性能が得られなかった。すなわち、比較例1では、a成分に代えて、アミノ基を含有しないa成分以外のシリコーン化合物誘導体が用いられているため、拭き取り性および汚れ落ちが不十分であり、使用後に肌にべたつき感があった。さらに再汚染防止効果も不十分であった。比較例2では、b成分が含まれていないため、使用後に肌にべたつき感があり、肌荒れ防止効果が不十分であった。比較例3では、b成分が本発明の範囲を超えて含まれているため、拭き取り性および汚れ落ちが不十分であり、使用後に肌にべたつき感があった。比較例4では、c成分が含まれていないため、洗浄力、再汚染防止効果、および拭き取り性および汚れ落ちが不十分であった。比較例5では、d成分が本発明の範囲を超えて含まれているため、拭き取り性および汚れ落ちが不十分であり、使用後に肌にべたつき感があった。比較例6および7では、e成分が含まれていないため、再汚染防止効果および肌荒れ防止効果が不十分であった。さらに比較例6では、使用後に肌にべたつき感が残った。比較例7では、洗浄力が不十分であった。
Claims (3)
- シリコーン化合物(a)0.001〜1質量%、
水溶性アミノ酸またはその誘導体(b)0.001〜1質量%、
アミドベタイン型両性界面活性剤(c)0.001〜0.5質量%、
水溶性多価アルコール(d)0.1〜7質量%、および
アクリル系ポリマー(e)0.0005〜1質量%
を含有する、清拭ウェットシート用薬液であって、
該シリコーン化合物(a)が、式(I):
(式中、複数のR1はそれぞれメチル基またはフェニル基を示し、そして該複数のR1の少なくとも1つはメチル基であり;R2はそれぞれメチル基、水酸基、またはR3Zを示し;R3は炭素数3〜6のアルキレン基を示し、Zは−N(R4)2または−NR4(CH2)aN(R4)2で示されるアミノ基を示し、ここでR4はそれぞれ水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、そしてaは2〜6の整数であり;そして、mおよびnはそれぞれ0〜20000の整数であり、かつm+n=30〜20000である)で示され、そして
該アクリル系ポリマー(e)が、構成単位として、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(e1)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e2)とを合計で60質量%以上含有し、
該(e1)と該(e2)との質量比(e1)/(e2)が、100/0〜10/90であり、そして
該(e1)が、式(II):
(式中、R5は水素原子またはメチル基を示し、R6、R7、およびR8はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基を示し、そしてnは2〜4の整数である)で示される、薬液。 - さらに、ヒドロキシアルキルセルロース(f)0.01〜0.5質量%およびカチオン化セルロース(g)0.01〜0.5質量%を含有し、そして該(f)と該(g)との質量比(f)/(g)が、1/5〜5/1である、請求項1に記載の薬液。
- 基材、および該基材に含浸させた請求項1または2に記載の薬液からなる、清拭ウェットシート。
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