JP2002507559A - リパーゼ抑制剤としてのポリアルコキシ共重合体及びそれらの組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明は、少なくとも１個の分枝鎖状アルコキシ単位及び少なくとも１個の直鎖状アルコキシ単位を含有するポリアルコキシ主鎖を有する平均分子量が少なくとも４００の共重合体化合物を使用したリパーゼ酵素活性の減少用組成物の調製に関する。本発明は又これらの特定共重合化合物又はそれによって調製された組成物を、リパーゼ酵素活性の減少用に使用することに関し、特に微生物の酵素活性を減少させ、特に皮膚発疹若しくは刺激を減少させ、ふけ形成及び体臭を減少させるために、香料の持続性を増加させるために、食料、飲料製品の保存のために使用することに関する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、リパーゼ酵素を抑制又はリパーゼ酵素活性を減少させる共重合体化
合物及びこれらの化合物を含有する組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】

我々の皮膚には、微生物由来の酵素、食物由来の酵素、及び、人体で製造され
る酵素を包含する種々のタイプのリパーゼ酵素が存在する。これらの酵素が望ま
しくない影響を有することが知られている。例えば、これらの酵素は皮膚発疹及
び事によると身体感染を生じると信じられており、これは例えばリパーゼ酵素が
存在する皮膚に接触する、包帯、膏薬、おむつ、成人失禁者用具、衛生タオル、
トレーニングパンツ等の物品の使用者が直面する問題である。また、この酵素は
ふけ及びにきびの発生（更なる）原因であると信じられている。

【０００３】 リパーゼ酵素は体臭の原因であり得るという知見がまた得られており、これは
（部分的に）酵素による脂肪酸の生成によるものであり、脂肪酸は体臭の原因と
なる体滲出物により部分的に体から除去される。

【０００４】 他の状況において、リパーゼ酵素の存在は必要不可欠であるが悪い副作用を有
することもある。例えば、リパーゼ酵素は洗剤中に存在し油状汚れ除去を改良す
るが、洗濯した織編物中に活性酵素が存在することは望ましくない。リパーゼ酵
素は我々の消化系に存在するが、それらの活性は、例えば肥満を減少させること
に限定されていることが望ましい。

【０００５】 近年、スキン及びヘルスケア製品の製造者は過去数十年にわたって、酵素によ
って生じる問題、特に皮膚発疹の発生減少を助ける製品を開発してきた。その主
たる焦点は皮膚の酵素への接触を減少させることにあった。

【０００６】 種々のリパーゼ酵素抑制剤は当該技術分野で知られている。例えば、ＷＯ９５
／２４８９６号及びＷＯ９５／０１１５５号に記載の特定のリパーゼ酵素に特異
的な抗体が使用される。ＥＰ０１１７６３２−Ｂ号は、リパーゼ抑制剤、好まし
くは亜鉛含有化合物及び賦形剤からなる使い捨て可能な物品に関する。米国特許
３，０９１，２４１号はリパーゼ酵素活性を抑制するための膣タンポンへのトリ
アセチンの使用に関する。米国特許３，９６１，４８６号は、リパーゼ酵素活性
を減少させ皮膚発疹を減少させるためのアジピン酸の使用を教示する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】

本発明者は、１以上の直鎖状アルコキシ単位及び１以上の分枝鎖状アルコキシ
単位を有する特定の共重合体化合物が、大変効果的にリパーゼ酵素を抑制し又は
脂肪分解酵素活性を減少することが出来ることを見出した。この化合物は脂肪分
解酵素活性の減少が要求される種々の用途に有用であるという知見が得られた。
特に、本発明者はこの化合物が、細菌を包含する種々の微生物由来のリパーゼ酵
素を抑制できること、そしてこの化合物が微生物の活性を抑制し、微生物によっ
て生じる問題を減少させることを見出した。

【０００８】 例えば、この化合物又はこの化合物を含有する組成物を皮膚に使用することに
より、皮膚発疹又は皮膚刺激そしてまたにきびを大変効果的に減少又は防止する
結果となることが明らかになった；この組成物又は化合物が目への刺激を減少さ
せることができることがまた明らかになった；この化合物又は組成物がまた体臭
を減少又は防止することができることが明らかになった；この化合物又はこの化
合物を含有する組成物がふけを減少又は防止することができることが明らかにな
った；この組成物又は化合物が香料の寿命を改良する、例えば酵素による減匂作
用から香料を保護することができることが明らかになった；この組成物又は化合
物が食料及び飲料製品の保存性を改良することができることがまた明らかになっ
た；この組成物又は化合物が傷の治癒を改良することができることがまた明らか
になった。

【０００９】

【課題を解決するための手段】発明の要旨 本発明は、少なくとも１個の分枝鎖状Ｃ₁−Ｃ₃₀アルコキシ単位及び少なくと も１個の直鎖状Ｃ₁−Ｃ₃₀アルコキシ単位を含有するポリアルコキシ主鎖を有す る平均分子量が少なくとも４００の共重合体化合物を含有する、リパーゼ酵素活
性を減少させる特定の組成物を提供する。 本発明はまたこれらの共重合体化合物を、特に微生物由来のリパーゼ酵素の、
特に毛髪又は皮膚に接する微生物からの脂肪分解酵素活性減少用の組成物の調製
に使用する方法に関する。

【００１０】発明の詳細説明 ここで記述する本発明の共重合体化合物は、酵素を不活性化することによりリ
パーゼ酵素の酵素活性を減少させる。従って本発明は、リパーゼ酵素活性を抑制
又は減少させる組成物の調製のために、下に記載する共重合体化合物を使用する
方法に関する。

【００１１】 リパーゼ酵素は、細菌、菌類、酵母のような微生物からのもの、ヒト若しくは
動物の体で製造されるもの、食物由来のもの、又はリパーゼ酵素含有製品由来の
ものであってよい。

【００１２】 リパーゼ酵素の一般的な活性はエステルの形態（人間の皮膚に見られるグリセ
ライドのような）で存在する脂肪を加水分解することで、身体のエネルギー源で
あるのみならず刺激、ふけ及び体臭を引き起こす脂肪酸及びグリセロールを発生
させることである。このグループの酵素は、細菌、菌類及び酵母のような微生物
中、動物中、人体中、また体滲出物中に大変広く分布しているので、これらは殆
ど常にヒト若しくは動物の体の中又は表面に存在する。

【００１３】 本発明の化合物又はその組成物はこれら酵素の酵素活性の減少が要求される任
意の用途に使用することが出来る。本発明の一つの態様において、共重合体化合
物は、細菌リパーゼ酵素活性の減少を包含する特に微生物のリパーゼ酵素活性の
減少用組成物の調製に使用される。

【００１４】 特に該組成物は、ヒト若しくは動物の体、特に皮膚若しくは毛髪に接触するリ
パーゼ酵素の酵素活性の減少に用いられるのみならず、食物製品及び飲料物中の
酵素活性の減少、織編物並びに台所及び浴室のような表面に存在する微生物の酵
素活性の減少にもまた使用される。従って、本発明の組成物又は化合物は、パー
ソナルケア製品、クリーニング製品、食物及び飲料製品に有用である。本発明の
組成物はまた目薬のようなアイケア製品、ヘアコンディショナー、ヘアスタイリ
ング製品、防腐剤組成物、香料組成物、歯ケア製品を包含し、該組成物は吸収材
中に使用することができる。該化合物はまた洗浄又はクリーニング工程の後に織
編物又は洗浄液中に残っている活性リパーゼ酵素の活性を抑制するのに使用して
もよい。

【００１５】 本発明の化合物又は組成物はまた消化脂肪分解酵素の酵素活性を減少させるの
にもまた有用である。従って本発明化合物は肥満治療に使用することもできる。

【００１６】 本発明の高度に好ましい一面において、化合物若しくは組成物は微生物リパー
ゼ酵素、特に、皮膚発疹、皮膚刺激、皮膚感染、にきび、体臭及びふけの原因と
なり、食物製品及び飲料物の腐敗若しくは腐りの原因となり、香料の持続性を減
少させる細菌リパーゼ酵素の酵素活性の減少に使用される。従って化合物又は組
成物はリパーゼ酵素によって引き起こされる、皮膚発疹、にきび、ふけ、体臭を
包含する種々の問題を処置するのに使用することができ、共重合体化合物又は組
成物は食物若しくは飲料の保存のみならず、リパーゼ酵素による香料エステル劣
化を減少させ香料の寿命例えば香料の持続性を延ばすのみならず、傷の治癒及び
目への刺激を改善するために使用することができる。

【００１７】 ここで処置とは、酵素活性により影響を受けた人又は動物の体の改善のことを
意味する。本発明の好ましい一面には、酵素によって引き起こされる悪臭、皮膚
発疹、又は皮膚炎、にきび又はふけの減少又は少なくとも安定化を包含する。

【００１８】 リパーゼ酵素活性の減少又は治療のための本発明化合物又は組成物の量は、処
置すべき症状の部位、処置すべき症状の重篤度、予想される処置期間、使用者若
しくは組成物の特有の感受性、使用者の状態、平行して行われている治療、使用
者に存在する他の条件によって変化する。

【００１９】 本発明の好ましい態様においては、リパーゼ酵素の活性を抑制するのに有効な
量及び形態で、最小抑制濃度の本発明化合物又はその組成物が使用されることが
好ましい、例えば、局所的に皮膚又は毛髪、目又は歯に適用したり、使用者によ
り経口的に、又は表面若しくは織編物に適用することが挙げられる。

【００２０】 本発明の化合物は組成物中に含有されていてもよく、それは化粧品組成物、好
ましくはスプレー、クリーム、フォーム、ローション、ゲル、オイル、軟膏又は
パウダー又はタブレットで、好ましくは油中水型エマルションの形態である。

【００２１】 高度に好ましい組成物は、シャンプー、脱臭剤又は本明細書に記載のおむつ、
ティシュ、ウエットワイプのような吸収材に含有される。高度に好ましい組成物
はまた、香料組成物、クリーニング組成物、ヘアケア組成物、アイケア組成物で
ある。

【００２２】 組成物は付加的な成分を含有してもよく、付加的成分の的確な性質と濃度は本
発明化合物又はその組成物の用途による。本発明の高度に好ましい付加的成分は
殺菌剤又は殺真菌剤で、ふけ止め剤、及び／又は他の酵素抑制剤である。酵素に
対する抗体を存在させても良いが、本発明の共重合体化合物の性質のため、それ
らは組成物から省略してもよい。多くの用途において界面活性剤を含有させても
よく、スキンケア製品には亜鉛含有化合物を使用してもよい。

【００２３】 ここで高度に好ましい組成物はステロイド含有組成物である。また高度に好ま
しい本発明の組成物は抗にきび成分、好ましくはベンゾイルペルオキシド含有組
成物である。

【００２４】共重合体化合物 本発明の共重合体化合物は、少なくとも１個の分枝鎖Ｃ₁−Ｃ₃₀アルコキシ単 位及び少なくとも１個の直鎖状Ｃ₁−Ｃ₃₀アルコキシ単位を含有するポリアルコ キシ主鎖を含有する。

【００２５】 好ましくは、共重合体は、少なくとも１個の分枝鎖Ｃ₁−Ｃ₂₄アルコキシ単位 及び少なくとも１個の直鎖状Ｃ₁−Ｃ₂₄アルコキシ単位、さらに好ましくは少な くとも１個の分枝鎖Ｃ₁−Ｃ₁₄アルコキシ単位及び少なくとも１個の直鎖状Ｃ₁−
Ｃ₁₄アルコキシ単位、さらにより好ましくは少なくとも１個の分枝鎖Ｃ₁−Ｃ₆ア
ルコキシ単位及び少なくとも１個の直鎖状Ｃ₁−Ｃ₆アルコキシ単位を有する主鎖
を含有する。最も好ましくは主鎖はプロピレングリコール単位とエチレングリコ
ール単位との縮合生成物を含有する。

【００２６】 好ましくは、共重合体主鎖は、５〜９５重量％、より好ましくは１０〜９０重
量％、より好ましくは４０〜９０重量％、さらにより好ましくは６０〜９０重量
％、最も好ましくは７０〜９０重量％の分枝鎖アルコキシ単位、及び５〜９５重
量％、より好ましくは１０〜９０重量％、より好ましくは１０〜６０重量％、さ
らにより好ましくは１０〜４０重量％、最も好ましくは１０〜３０重量％の直鎖
アルコキシ単位からなる。

【００２７】 共重合体化合物は平均分子量少なくとも４００、好ましくは６００若しくは８
００から２００，０００まで、より好ましくは９００から７０，０００まで又は
１０，０００まで、又は１０００〜８５００である。主鎖の４０重量％がエトキ
シ単位のとき化合物が比較的低い分子量を有すること、即ち化合物の平均分子量
が４５００以下であることが好ましい。

【００２８】 要求される共重合体化合物の選択は、例えば液体、非水性液体又は固体組成物
の形態で使用されるのか、並びに、水性、非水性、乾燥の環境下で使用されるの
かのような、その用途及び使用形態に依存する。 高度に好ましい共重合体化合物は、BASFから商品名Pluronic及びICIから商品 名Synperonicで入手可能な、ポリエチレングリコール／ポリプロピレングリコー
ル共重合体である。

【００２９】 Pluronic 6800、Synperonic75, 85又は38が好ましい。高度に好ましいのはPlu
ronic 3100, 4300, 6100, 6200, 8100, 10100及びSynperonic 31, 62, 44, 101 で特にSynperonic 81, 42及び25R2である。Pluronic 9400はここで使用するのに
やや好ましくない化合物である。また高度に好ましいのはPluronic 9200, 9400 及び10500、並びにSynperonic 31, 61, 62, 44, 64, 94及び105である。これら の化合物の混合物もまた使用してもよい。

【００３０】 ここで記述する組成物中に使用されるとき、共重合体化合物は、好ましくは組
成物の０．０１〜５０重量％、より好ましくは組成物の０．１〜３０重量％、さ
らにより好ましくは組成物の０．５〜１０重量％の濃度で存在する。

【００３１】 ここで記述する最終組成物、特にヘアケア製品、スキンケア製品を包含する化
粧品、防臭剤、香料、クリーニング製品、食品、飲料及び防腐剤中に、本発明の
化合物の濃度は、好ましくは組成物中に０．０５若しくは０．１から５重量％ま
で、より好ましくは０．１〜３重量％、または０．１〜２重量％、０．１から１
又は０．５重量％までである。

【００３２】組成物の調製方法 本発明組成物は当該技術分野で知られている任意の化粧品組成物又は薬剤の調
製法で調製することが出来る。的確な方法は組成物の性質に依存する。共重合体
は組成物中に分離して、或いは例えば化粧品組成物又は薬剤に一般的に使用され
る他の成分と組み合わせて添加することが出来、或いは例えば組成物への添加の
前に水、又は油、又は油中水エマルション中に、分散又は溶解させて添加するこ
とができる。

【００３３】組成物の使用方法 本発明の組成物はクリーニング組成物又は食品又は飲料製品の形態であること
ができる。組成物は関連した目的に直接使用しても良いし、他の製品又は組成物
に添加してもよい。

【００３４】 本発明組成物はまたパーソナルケア組成物又は製品の形態であってもよい。そ
の組成物の用途及び使用目的に依存するが、本発明組成物は当該技術分野で知ら
れた任意の方法で使用者に投与することができる。組成物が、リパーゼ酵素に接
触するかその近辺である皮膚又は毛髪に適用されることが好ましい。組成物が使
用者に経口投与されることも好ましい。

【００３５】 組成物を体臭の処理に使用するとき、組成物は好ましくは、スティック状物又
はスプレーに入った液体、ゲル、クリーム又はパウダー状の防臭組成物である。 組成物をふけの処理に使用するとき、組成物は好ましくは、シヤンプー若しく
はコンディショナー組成物の形態である。

【００３６】 組成物を皮膚炎、にきび又は皮膚発疹の処理に使用するとき、組成物は好まし
くは、クリーム又はローション又はアフターシェーブの形態で、好ましくはアル
コールを含有し、好ましくはエタノールと水の混合物、好ましくは香料成分をも
含有する。 組成物は物品に適用した（最初に）後、皮膚に適用することもできる。

【００３７】 本発明の組成物は好ましくは吸収材、好ましくは使い捨て可能な吸収材に含有
させられる。ここで用いられる「吸収材」という用語は、体滲出物又は血液を吸
収及び含有する装置のことを意味し、より具体的には、使用者の身体に接して又
は近接して設置されて身体から排出される種々の滲出物を吸収及び保持する装置
のことをいう。ここで用いられる「使い捨て可能」とは、吸収材として洗濯又は
復元又は再使用することを意図しない吸収材を表わす（即ち、１回の使用の後、
廃棄することを意図したもので、好ましくはリサイクルされ、堆肥にされ又は環
境に適合した方法で廃棄される。）

【００３８】 使い捨て可能な吸収材の構造は本発明の実施には重要ではない。 普通、組成物は吸収材又はおむつ中に、特に、要求される酵素活性の処理又は
減少又は抑制をもたらすような量で含有され、頻繁な使用の後にこれが達成され
ることが好ましい。

【００３９】 使い捨て可能な吸収材は好ましくは本発明組成物をその中の共重合体化合物が
吸収材の０．０１〜３０重量％、より好ましくは０．０１〜１０重量％、最も好
ましくは０．０５〜５重量％の濃度になるように存在し、又はさらに０．１〜５
重量％、より好ましくは０．１〜３重量％、さらに０．１〜２重量％、さらに０
．１〜１重量％又は０．１〜０．５重量％の濃度になるように存在する量で含む
。 高度に好ましい吸収材には、包帯、膏薬、ワイプ、月経用品及びおむつ、また
ティシュ及びタンポンが挙げられる。

【００４０】追加的成分 本発明の組成物は付加的成分を含有してもよい。どの成分をどの濃度で存在さ
せるかは組成物の性質及び用途に依存する。高度に好ましい成分は界面活性剤で
ある。

【００４１】 パーソナルケア製品においては、カチオン性界面活性剤のようなカチオン性有
機化合物を含有させることが高度に好ましい。組成物は、本明細書にもまた記載
されているように、皮膚炎を減少させる１以上の他の成分、また、トリアセチン
、ベンズアルコニウム塩、金属含有化合物特に亜鉛含有化合物、ビタミン、コル
チゾンのような皮膚の治癒を助ける化合物、さらに、ワセリン、グリセリン、ト
リエチレングリコール、ラノリン、パラフィンのような皮膚を柔軟にする化合物
、及び薬品及び化粧品製造業者に広く使われている他のグループのポリマーを含
有することが好ましい。

【００４２】 特に、スキンケア組成物又は化粧品組成物は、クリーム、スプレー、ローショ
ン、ゲルのような形態であることができる。本発明の化粧品組成物は好ましくは
、１以上のオイル相が水性連続相中にある水中油型エマルションで、各オイル相
は単一のオイル状成分からなるか又は複数オイル状成分の混和若しくは均質形態
の混合物からなるが、該異なるオイル相は互いに異なる材料又は互いに異なる材
料の組み合わせを含有する。本発明組成物中のオイル相成分の総濃度は好ましく
は約０．１〜約６０重量％、好ましくは約１〜約３０重量％、より好ましくは約
１〜約１０重量％である。

【００４３】 本発明組成物は、好ましくは上述のオイル相又は複数オイル相の全部若しくは
一部として、架橋ポリオルガノシロキサンポリマー及びシリコーンオイルを含有
する第一シリコーン含有相を含み、該組成物は組成物の０．１〜約２０重量％、
好ましくは約０．５〜１０重量％、より好ましくは約０．５〜約５重量％の架橋
シリコーン及びシリコーンオイルの組み合わせを含有する。

【００４４】 本発明組成物は、好ましくはまた第二非架橋シリコーン含有相を含んでいても
よい。好ましい態様において、第二シリコーン含有相は組成物の約０．１〜約２
０重量％、特に約０．１〜約１０重量％存在する。

【００４５】 本発明の第二シリコーン含有相に使用される好適なシリコーン油には、非揮発
性ポリアルキル及びポリアリールシロキサンガム及び油、揮発性環状及び直鎖状
ポリアルキルシロキサン、ポリアルコキシ化シリコーン、アミノ及び四級アンモ
ニウム修飾シリコーン及びこれらの混合物を包む水不溶性シリコーンを包含する
。

【００４６】 好ましい態様において第二シリコーン含有相は、シリコーンガム又はシリコー
ンガムを包含するシリコーンの混合物を含有する。ここで使用する用語「シリコ
ーンガム」とは、重量平均分子量が約２００，０００を超え、好ましくは約２０
０，０００〜約４００，０００の高分子量シリコーン系オイルを意味する。シリ
コーンオイルは一般的に約２００，０００より少ない分子量を有する。普通シリ
コーンガムは、２５℃での粘度が約１，０００，０００ｍｍ²．ｓ^-1を超える。 シリコーンガムは、ペトラーチ及び米国特許４，１５２，４１６号（１９７９年
５月１日、スパイツアーら）及びノールウォルター、シリコーンの化学及び技術 （ ニューヨーク：アカデミックプレス １９６８年）を含むその他に記述されて
いるジメチコーンを包含する。またシリコーンガムはジェネラルエレクトリック
シリコーンゴム製品データシートSE30, SE33, SE54及びSE76に記載されている。

【００４７】 好ましい態様において、他の第三のオイル相が、組成物の約０．１〜約１５重
量％、より好ましくは約１〜約１０重量％の量で存在する。第三のオイル相は分
離した相であっても第一相、第二相のどちらか又は双方と共に一相を形成しても
よい。好ましくは第三オイル相は分離した相である。

【００４８】 このオイル相は好ましくは、化粧品の柔軟化性を達成するのに有用な成分であ
る鉱油、植物油、獣油、脂肪、ワックス、脂肪酸エステル、脂肪族アルコール、
脂肪酸及びそれらの混合物から選ばれる天然オイル又は合成オイルのような非シ
リコーンオイルを含有する。

【００４９】 ここで使用するのに適した第一オイル相成分には、例えば任意的にヒドロキシ
ル基置換Ｃ₈−Ｃ₅₀不飽和脂肪酸及びそのエステル、蜜ろう、ベヘニルアルコー ル及びセチルアルコールのような飽和及び不飽和脂肪アルコール、鉱油、ペトロ
ラタム及びスクアランのような炭化水素、ソルビタン脂肪酸エステル（米国特許
３９８８２５５号、セイデン、１９７６年１０月２６日発行）、ラノリン及びラ
ノリン誘導体、アーモンド油、ピーナッツ油、麦芽油、あまに油、ホホバ油、ア
ップリコット核の油、クルミ、ヤシの実、ピスタチオ、ごま種油、菜種、杜松油
、トウモロコシ油、もも核油、けし油、松根油、ヒマシ油、大豆油、アボガド油
、ベニハナ油、ココナッツ油、ヘーゼルナッツ油、オリーブ油、ブドウ種油、シ
アバター、shorea butter、ひまわり種油ような動物及び野菜のトリグリセライ ド、及びジイソプロピルダイメレート、ジイソステアリルマレエート、ジイソス
テアリルダイメレート及びトリイソステアリルトリメレートのような二量体酸及
び三量体酸のＣ₁−Ｃ₂₄エステルが挙げられる。上述の中でも高度に好ましいの は鉱油、ペトロラタム、不飽和脂肪酸及びそのエステル並びにそれらの混合物で
ある。

【００５０】 閉塞防止モイスチャライザー、保湿剤、ゲル化剤、中和剤、香料、着色剤及び
界面活性剤のような広く種々の任意成分を本発明のスキンケア組成物に添加する
ことができる。

【００５１】 本発明組成物は保湿剤を含有してもよい。ここで使用するのに適した保湿剤に
は、ソルビトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレング
リコール、エトキシ化グルコース誘導体、ヘキサントリオール、グリセリン、グ
リシン、ヒアルロン酸、アルギニン、Ａｊｉｄｅｗ（ＮａＰＣＡ）、水溶性ポリ
グリセリルメタクリレート潤滑剤及びパンテノールが含まれる。好ましい保湿剤
はグリセリン（グリセロール又はグリセリンとして知られている場合もある）で
ある。化学的にグリセリンは１，２，３−プロパントリオールで商業製品である
。一つの大きな供給源は石鹸の製造業者である。グリセリンは本発明組成物中に
好ましい肌に潤いを与えるのを促進する点で特に好ましい。ここで使用するのに
また好ましいのはブチレングリコールである。肌に潤いを与えるのを促進する点
で特に好ましいのはグリセリンと尿素との組み合わせである。

【００５２】 本発明組成物はまた、親水性ゲル化剤を約０．０１〜約１０％の濃度で含有す
ることができる。ゲル化剤は好ましくは少なくとも約４０００ｍＰａ．ｓ、さら
に好ましくは少なくとも約１０，０００ｍＰａ．ｓ、特に少なくとも５０，００
０ｍＰａ．ｓの粘度（１％水性溶液、２０℃ブルックフィールドＲＶＴ）を有す
る。

【００５３】 好ましい親水性ゲル化剤は、一般的に水溶性又はコロイダル状水溶性ポリマー
として記載され、セルロースエーテル（例えばヒドロキシエチルセルロース、メ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース）、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール、グァーガム、ヒドロキシプロピルグァーガム及びキ
サンタンガムを包含する。

【００５４】 ここで酸性基を含有する親水性ゲル化剤を中和するのに使用するのに好適な中
和剤には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンが含まれる。本発
明組成物のｐＨは好ましくは約４〜約９、より好ましくは約６〜約８．０である
。

【００５５】 化粧用組成物の残りの成分は水又は皮膚への局所適用に適した水性キャリアで
ある。本発明組成物の水含有量は普通、約３０〜９８．８９重量％、好ましくは
約５０〜９５重量％、特に６０〜９０重量％である。

【００５６】 本発明組成物は好ましくは、リーブオン製品として肌に適用できるモイスチャ
ライジングクリーム又はローションの形態である。 上述したように本発明組成物、特にスキンケア、ヘアケア、化粧及びクリーニ
ング製品に好ましい成分は、１以上の界面活性剤である。

【００５７】 シャンプーのようなヘアケア組成物において、サリチル酸、硫化セレン、硫黄
、ジンクピリチオン、石炭タール又はこれらの混合物が好ましい。臭化アルキル
イソキノリン、塩化ベンゼトニウム、マグネシウム、Omadine、climbazole、oct
opirox及び／又はケトコナゾールの添加も好ましい。 これらの成分は任意の好適な濃度、好ましくはヘアケア組成物の０．０１〜約
１０重量％、好ましくは０．０５〜５重量％又はより好ましくは０．０５〜３重
量％又さらに２〜５重量％の濃度で存在してもよい。

【００５８】 脱臭剤組成物中には、香料成分を存在させることが高度に好ましく、ジオクチ
ルアジペート及び／又はFarnisolを含む追加的な香料持続性増加助剤又は残存性
改良剤と組み合わせることが好ましい。高度に好ましいのはtriclosan、フェノ ールスルホン酸亜鉛、プロピレングリコール及び／又はジプロピレングリコール
である。ジルコニウム及び／又はジルコニウムアルミニウムグリシネート又はそ
れらの混合物を包含する、塩化アルミニウム、塩化アルミニウム水和物のような
アルミニウム化合物も有用である。これらの成分は任意の好適な濃度で存在して
よく、脱臭剤組成物の０．０１〜約１０重量％、好ましくは０．０５〜５重量％
、より好ましくは０．０５重量％から３重量％まで、さらに２重量％まで、又は
５重量％までの濃度で存在してもよい。

【００５９】 本発明の洗剤組成物中には、本質的に、洗浄目的に有用な任意のアニオン界面活
性剤を含有させることができる。これらにはアニオン性硫酸塩、スルホン酸塩、
カルボン酸塩及びサルコシネート（例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム
及びモノ−、ジ−及びトリエタノールアミン塩のような置換アンモニウム塩）界
面活性剤を包含する。アニオン性硫酸塩及びスルホン酸塩界面活性剤が好ましい
。

【００６０】 界面活性剤系はスルホン酸塩及び硫酸塩界面活性剤、好ましくはここで記載の
直鎖又は分枝鎖状のアルキルベンゼンスルホネート及びアルキルエトキシスルフ
ェートを含有し、好ましくはここで記載のカチオン性界面活性剤と組み合わされ
ることが高度に好ましい。

【００６１】 他のアニオン性界面活性剤には、アシルイセチオネートのようなイセチオネー
ト、Ｎ−アシルタウレート、メチルタウライドの脂肪酸アミド、アルキルスクシ
ネート及びスルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル（特に飽和
及び不飽和Ｃ₁₂−Ｃ₁₈モノエステル）、スルホスクシネートのジエステル（特に
飽和及び不飽和Ｃ₆−Ｃ₁₄ジエステル）、Ｎ−アシルサルコシネエートが挙げら れる。ロジン、水素化ロジン、牛脂由来又は牛脂中に存在する樹脂酸及び水素化
樹脂酸のような樹脂酸及び水素化樹脂酸がまた好ましい。

【００６２】アニオン性硫酸塩界面活性剤 本発明に使用するのに適したアニオン性硫酸塩界面活性剤には、直鎖状及び分
枝鎖状、第一級及び第二級アルキル硫酸塩、アルキルエトキシスルフェート、脂
肪族オレオイルグリセロールスルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシ
ドエーテルスルフェート、Ｃ₅−Ｃ₁₇アシル−Ｎ−（Ｃ₁−Ｃ₄アルキル）及び− Ｎ−（Ｃ₁−Ｃ₂ヒドロキシアルキル）グルカミンスルフェート、及びアルキルポ
リグリコシドのスルフェート（ここには非イオン性、非スルフェート化合物が記
載されている）のようなアルキルポリサッカライドのスルフェートが挙げられる
。

【００６３】 アルキルスルフェート界面活性剤は好ましくは直鎖状又は分枝鎖状第一級Ｃ₁₀ −Ｃ₁₈アルキルスルフェート、より好ましくはＣ₁₁−Ｃ₁₅分枝鎖状アルキルスル
フェート及びＣ₁₂−Ｃ₁₄直鎖状アルキルスルフェートである。

【００６４】 アルキルエトキシスルフェート界面活性剤は、好ましくは１分子当たり０．５
〜２０モルのエチレンオキシドでエトキシ化されたＣ₁₀−Ｃ₁₈アルキルスルフェ
ートからなる群より選ばれる。より好ましくはアルキルエトキシスルフェート界
面活性剤は、１分子当たり０．５〜７、好ましくは１〜５モルのエチレンオキシ
ドでエトキシ化したＣ₁₁−Ｃ₁₈、最も好ましくはＣ₁₁−Ｃ₁₅アルキルスルフェー
トである。

【００６５】アニオン性スルホネート界面活性剤 本発明に使用するのに適したアニオン性スルホネート界面活性剤として、Ｃ₅ −Ｃ₂₀直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホン酸アルキルエステル、Ｃ₆ −Ｃ₂₂第一級又は第二級アルカンスルホネート、Ｃ₆−Ｃ₂₄オレフィンスルホネ ート、スルホネーテッドポリカルボン酸、アルキルグリセロールスルホネート、
脂肪族アシルグリセロールスルホネート、脂肪族オレイルグリセロールスルホネ
ート、及びこれらの混合物が挙げられる。

【００６６】アニオン性カルボキシレート界面活性剤 好適なアニオン性カルボキシレート界面活性剤として、アルキルエトキシカル
ボキシレート、アルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤及び石鹸
（「アルキルカルボキシル」）が挙げられ、特にここで記載の特定の第二級石鹸
が挙げられる。

【００６７】 好適なアルキルエトキシカルボキシレートには、式ＲＯ（ＣＨ₂ＣＨ₂Ｏ）_XＣ Ｈ₂ＣＯＯ^-Ｍ⁺で表わされるものが含まれ、式中ＲはＣ₆〜Ｃ₁₈アルキル基で、ｘ
は０〜１０、エトキシ化分布は重量基準でｘが０の材料の量が２０％未満で、Ｍ
はカチオンである。好ましいアルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活
性剤には、式ＲＯ−（ＣＨＲ₁−ＣＨＲ₂−Ｏ）−Ｒ₃で表わされるものが含まれ 、式中ＲはＣ₆〜Ｃ₁₈アルキル基で、ｘは１〜２５、Ｒ₁及びＲ₂は水素原子、メ チル酸（酢酸）残基、コハク酸残基、ヒドロキシコハク酸残基、及びこれらの混
合物からなる群より選ばれ、Ｒ₃は水素原子、１〜８個の炭素原子を有する置換 若しくは非置換の炭化水素及びこれらの混合物より選ばれる。

【００６８】 好ましい石鹸界面活性剤には、第二級炭素に結合したカルボキシル基を含有す
る第二級石鹸界面活性剤が挙げられる。ここで使用するのに好ましい第二級石鹸
界面活性剤は、２−メチル−１−ウンデカン酸、２−エチル−１−デカン酸、２
−プロピル−１−ノナン酸、２−ブチル−１−オクタン酸及び２−ペンチル−１
−ヘプタン酸の水溶性塩からなる群より選ばれる水溶性のものである。

【００６９】アルカリ金属サルコシネート界面活性剤 他の適したアニオン性界面活性剤は、式Ｒ−ＣＯＮ（Ｒ¹）ＣＨ₂ＣＯＯＭのア
ルカリ金属サルコシネートで、式中ＲはＣ₅−Ｃ₁₇直鎖又は分枝鎖アルキル又は アルケニル基で、Ｒ¹はＣ₁−Ｃ₄アルキル基で、Ｍはアルカリ金属イオンである 。好ましい例は、ナトリウム塩の形態のミリスチル及びオレオイル−メチルサル
コシネートである。

【００７０】アルコキシ化非イオン性界面活性剤 本質的にどのようなアルコキシ化非イオン性界面活性剤でも本発明に好適であ
る。エトキシ化及びプロポキシ化非イオン性界面活性剤が好ましい。 好ましいアルコキシ化界面活性剤は、アルキルフェノール、非イオン性エトキ
シ化アルコール、非イオン性エトキシ化／プロポキシ化脂肪族アルコールの非イ
オン性縮合物、非イオン性エトキシ化／プロポキシ化−縮合物とプロピレングリ
コールとの非イオン性縮合物、並びにプロピレンオキシド／エチレンジアミン付
加物との非イオン性エトキシ化縮合生成物のクラスから選ぶことができる。

【００７１】非イオン性アルコキシ化アルコール界面活性剤 脂肪族アルコールと１〜２５モルのアルキレンオキシド、特にエチレンオキシ
ド及び／又はプロピレンオキシドとの縮合生成物が本発明に使用するのに適して
いる。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、直鎖又は分枝鎖のどちらかで、また第
一級又は第二級のどちらかで、普通６〜２２個の炭素原子を含有する。特に好ま
しいのは、８〜２０個の炭素原子を含有するアルキル基を有するアルコールと、
１モルのアルコール当たり２〜１０モルのエチレンオキシドとの縮合生成物であ
る。

【００７２】非イオン性ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤 ここで使用するのに適したポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、構造式Ｒ²ＣＯＮ Ｒ¹Ｚを有するものであり、式中：Ｒ¹はＨ、Ｃ₁−Ｃ₄炭化水素、２−ヒドロキシ
エチル、２−ヒドロキシプロピル、エトキシ、プロポキシ、又はこれらの混合物
、好ましくはＣ₁−Ｃ₄アルキル、より好ましくはＣ₁又はＣ₂アルキル、最も好ま
しくはＣ₁アルキル（すなわちメチル基）である；Ｒ₂はＣ₅−Ｃ₃₁炭化水素、好 ましくは直鎖Ｃ₅−Ｃ₁₉アルキル又はアルケニル、より好ましくは直鎖Ｃ₉−Ｃ₁₇ アルキル又はアルケニル、最も好ましくは直鎖Ｃ₁₁−Ｃ₁₇アルキル又はアルケニ
ル、又はこれらの混合物であり；Ｚは、直接結合した少なくとも３個のヒドロキ
シル基を持つ直鎖炭化水素鎖を有するポリヒドロキシ炭化水素基、又はそれらの
アルコキシ化誘導体（好ましくはエトキシ化又はプロポキシ化）である。Ｚは好
ましくは還元アミノ化反応による還元糖由来のもので、より好ましくはＺはグリ
シチルである。

【００７３】非イオン性脂肪酸アミド界面活性剤 好ましい脂肪酸アミド界面活性剤には、式：Ｒ⁶ＣＯＮ（Ｒ⁷）₂を有するもの が挙げられ、式中Ｒ⁶は７〜２１、好ましくは９〜１７個の炭素原子を含有する アルキル基で、各Ｒ⁷は、水素原子、Ｃ₁−Ｃ₄アルキル、Ｃ₁−Ｃ₄ヒドロキシア ルキル、及び−（Ｃ₂Ｈ₄Ｏ）_XＨ（ここでｘは１〜３の範囲である）から選ばれ る。

【００７４】非イオン性アルキルポリサッカライド界面活性剤 本発明で使用する好ましいアルキルポリサッカライドは米国特許４，５６５，
６４７号（レナド、１９８６年１月２１日発行）に開示され、６〜３０個の炭素
原子及びポリサッカライド例えばポリグリコシドを含有する疎水性基、及び１．
３〜１０個のサッカライド単位を含有する親水性基を有する。

【００７５】 好ましいアルキルポリグリコシドは式：

【化１】 を有する。 式中、Ｒ²は、アルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシ アルキルフェニル、及びこれらの混合物からなる群から選ばれ、ここでアルキル
基は１０〜１８個の炭素原子を含有する；ｎは２又は３で；ｔは０〜１０で、ｘ
は１．３〜８である。glycosylは好ましくはグルコースから誘導される。

【００７６】両性界面活性剤 本発明に使用するのに適した両性界面活性剤には、アミンオキシド界面活性剤
及びアルキル両性カルボン酸が含まれる。 好ましいアミンオキシドには式Ｒ³（ＯＲ⁴）_XＮ⁰（Ｒ⁵）₂を有する化合物が含
まれ，式中Ｒ³は、アルキル、ヒドロキシアルキル、アシルアミドプロピル及び アルキルフェニル基又はこれらの混合物から選ばれ、８〜２６個の炭素原子を含
有する；Ｒ⁴は２〜３個の炭素原子を含有するアルキレン又はヒドロキシアルキ レン基又はそれらの混合物で；ｘは０〜５、好ましくは０〜３；各Ｒ⁵は、１〜 ３個の炭素原子を含有するアルキル又はヒドロキシアルキル基、又は１〜３個の
エチレンオキシド基を含有するポリエチレンオキシド基である。好ましくはＣ₁₀ −Ｃ₁₈アルキルジメチルアミンオキシド、及びＣ_10-18アシルアミドアルキルジ メチルアミンオキシドである。 アルキル両性ジカルボン酸の好適例はMiranol, Inc.（デイトン、ニュジャー ジー）により製造されているMiranol（登録商標）C2M Conc.である。

【００７７】双性イオン界面活性剤 本発明の洗剤組成物中にはまた双性イオン界面活性剤を含有させることができ
る。これらの界面活性剤は、第二級又は第三級アミンの誘導体、ヘテロ環状第二
級又は第三級アミンの誘導体、又は第四級アンモニウム、第四級ホスホニウムも
しくは第三級スルホニウム化合物の誘導体として広く記載される。ベタイン及び
スルタイン界面活性剤はここで使用する双性イオン界面活性剤の具体例である。

【００７８】 好ましいベタインは式Ｒ（Ｒ¹）₂Ｎ⁺Ｒ²ＣＯＯ^-を有する化合物で、式中Ｒは Ｃ₆−Ｃ₁₈炭化水素基で、各Ｒ¹は普通Ｃ₁−Ｃ₃アルキルで、Ｒ²はＣ₁−Ｃ₅炭化 水素基である。好ましいベタインはＣ_12-18ジメチル−アンモニウムヘキサノア ート及びＣ_10-18アシルアミドプロパン（又はエタン）ジメチル（又はジエチル ）ベタインである。錯体ベタイン界面活性剤はまたここで使用するのに適してい
る。

【００７９】カチオン性界面活性剤 本発明で使用するのに適したカチオン性界面活性剤としては、第四級アンモニ
ウム界面活性剤を挙げることができる。好ましくは第四級アンモニウム界面活性
剤はモノＣ₆−Ｃ₁₆、好ましくはＣ₆−Ｃ₁₀Ｎ−アルキル又はアルケニルアンモニ
ウム界面活性剤で、残りのＮ位はメチル、ヒドロキシエチル又はヒドロキシプロ
ピル基で置換されている。モノ−アルコキシ化及びビスアルコキシ化アミン界面
活性剤もまた好ましい。

【００８０】 本発明の洗剤組成物又はその成分に使用できる他のグループのカチオン性界面
活性剤はカチオンエステル界面活性剤である。カチオンエステル界面活性剤は、
好ましくは水分散性で、少なくとも１個のエステル結合（即ち−ＣＯＯ−）及び
少なくとも１個のカチオン性荷電基を含有し界面活性を有する化合物である。好
適なカチオンエステル界面活性剤には、コリンエステル界面活性剤が含まれ、例
えば米国特許４，２２８，０４２号、４，２３９，６６０号、４，２６０，５２
９号に開示されている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ６１Ｋ 7/075 Ａ６１Ｋ 7/075 ４Ｊ００５ 7/32 7/32 31/765 31/765 Ａ６１Ｐ 17/00 Ａ６１Ｐ 17/00 17/10 17/10 31/04 31/04 Ｃ０８Ｇ 65/02 Ｃ０８Ｇ 65/02 Ｃ１１Ｂ 9/00 Ｃ１１Ｂ 9/00 Ｃ１２Ｎ 9/20 Ｃ１２Ｎ 9/20 // Ｃ１２Ｎ 9/99 9/99 (71)出願人 ＯＮＥ ＰＲＯＣＴＥＲ ＆ ＧＡＮＢＬ Ｅ ＰＬＡＺＡ，ＣＩＮＣＩＮＮＡＴＩ， ＯＨＩＯ，ＵＮＩＴＥＤ ＳＴＡＴＥＳ ＯＦ ＡＭＥＲＩＣＡ (72)発明者 ナリンクス，エマニュエル ベルギー国、4053 アンブルグ、リュー、 サン−ロック 13 Ｆターム(参考） 4B018 MD07 ME09 ME14 4B050 CC10 HH02 KK03 LL01 LL02 4C083 AC461 AC462 AD111 AD112 CC02 CC17 CC22 CC24 CC33 CC38 DD08 DD17 DD22 DD23 DD31 DD41 EE12 EE14 EE18 EE23 4C086 FA02 MA01 MA63 NA14 ZA89 ZA92 ZC20 4H059 BB53 EA32 4J005 AA21

Claims (15)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも１個の分枝鎖状Ｃ₁−Ｃ₃₀アルコキシ単位及び少 なくとも１個の直鎖状Ｃ₁−Ｃ₃₀アルコキシ単位を含有するポリアルコキシ主鎖 を有する平均分子量が少なくとも４００の共重合体化合物をリパーゼ酵素活性の
   減少用組成物の調製に使用する方法。
2. 【請求項２】 共重合体が、平均分子量８００〜７０，０００で、化合物の
   主鎖が１０〜９０重量％の分枝鎖状Ｃ₁−Ｃ₆アルコキシ単位及び１０〜９０重量
   ％の直鎖状Ｃ₁−Ｃ₆アルコキシ単位を含有する請求項１に記載の使用方法。
3. 【請求項３】 共重合体化合物が、Pluronic又はSynperonic共重合体で、組
   成物の０．１〜３０重量％の濃度で存在する請求項３に記載の使用方法。
4. 【請求項４】 共重合体化合物が、Pluronic 3100, 4300, 6200, 9200, 940
   0, 10500, 6800, Synperonic 31, 61, 81, 42, 62, 25R2, 44, 64, 94, 105, 75
   , 85及び38並びにこれらの混合物からなる群より選ばれる請求項３に記載の使用
   方法。
5. 【請求項５】 共重合体化合物又は組成物を、好ましくは微生物からのリパ
   ーゼ酵素の、身体滲出物中に存在するリパーゼ酵素の、リパーゼ酵素活性を減少
   させるために使用する請求項１〜４のいずれかに記載の使用方法。
6. 【請求項６】 共重合体化合物又は組成物を膵臓リパーゼ酵素を減少させる
   ために使用する請求項４に記載の方法。
7. 【請求項７】 共重合体化合物を香料組成物又はその成分の持続性を増加さ
   せるために使用する請求項１〜４のいずれかに記載の方法。
8. 【請求項８】 共重合体化合物又は組成物を体臭の処理に使用する請求項１
   〜４のいずれかに記載の方法。
9. 【請求項９】 組成物をシャンプーの形態でふけの形成を減少させるために
   使用する請求項１〜４のいずれかに記載の方法。
10. 【請求項１０】 共重合体化合物又は組成物を食料又は飲料製品の保存に使
    用する請求項１〜４のいずれかに記載の方法。
11. 【請求項１１】 共重合体化合物又は組成物を表面又は織編物の衛生のため
    に使用する請求項１〜４のいずれかに記載の方法。
12. 【請求項１２】 請求項１〜４のいずれかに記載の共重合体化合物を組成物
    の０．１〜５重量％含有する組成物で、液状、クリーム状、スプレー状、泡状、
    ローション状、ゲル状、オイル状、軟膏状又はパウダー状で、スキンケア製品、
    防腐剤製品、脱臭剤製品、シャンプー、ヘヤーコンディショナー、ヘヤスタイリ
    ング組成物、香料組成物、食料製品、又は飲料製品の形態である組成物。
13. 【請求項１３】 請求項１２に記載の組成物又は請求項１〜４のいずれかに
    記載の化合物を含む吸収材で、好ましくは包帯、膏薬、外傷用材、ワイプ、ティ
    シュ、タンポン、生理用品又はおむつの形態である吸収材。
14. 【請求項１４】 請求項１〜４のいずれかに記載の共重合体化合物を含有す
    るステロイド含有組成物。
15. 【請求項１５】 ベンゾイルペルオキシド及び請求項１〜４のいずれかに記
    載の共重合体化合物を含有する抗にきび組成物。