JPWO2008117419A1 - 作業指示システム,作業指示方法,作業指示プログラムおよび作業指示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
生産システム101は、この図13に示すように、順次投入される複数種類の生産要素(製品)e1〜e7に対してそれぞれ加工を行なうものであって、自動機工程80をそなえて構成されている。
以下、図13を参照しながら、自動機工程80の構成例について説明する。
なお、以下、生産ラインを示す符号としては、複数の生産ラインのうち1つを特定する必要があるときは符号A,B,Cを用いるが、任意の生産ラインを指すときには符号を用いずに単に生産ラインという。又、以下、生産要素を示す符号としては、複数の生産要素のうち1つを特定する必要があるときは符号e1〜e7を用いるが、任意の生産要素を指すときには符号eを用いる。
なお、以下、自動機を示す符号としては、複数の自動機のうち1つを特定する必要があるときは符号81a〜81eを用いるが、任意の自動機を指すときには符号81を用いる。
そして、自動機工程80においては、複数の作業者X,Yのそれぞれが別々の手動工程を手分けして行なうようになっている。
一般に、自動機工程80においては、自動機81における単位作業工程に手動工程が含まれている場合には、その自動機81において、作業者がその手動工程を完了するまで次の単位加工工程に進行することができないので、複数の作業者X,Yのそれぞれが効率よく作業を行なう必要がある。
例えば、手動工程を認識し、認識した全手動工程について優先順位付きで作業指示を行なう手法が用いられている。
さらに、例えば、下記特許文献1には、作業発生時に、発生元の端末から作業内容,作業優先度,試験機優先度,先入優先度の情報を各端末へ転送し、転送された各端末が、優先度合いを考慮して作業すべき試験機を指示する手法が開示されている。
また、複数の作業者X,Y間において作業分担が明確にされていない状態において、複数の作業者X,Yに対して次に行なうべき手動工程の優先順位を同時に示すと、作業の重複が発生する場合がある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、作業の優先度がランダムに変更する場合であっても、複数の作業者の作業分担を明確にするとともに、作業者に対して次に行なう作業の指示を的確に行ない、生産効率を向上させることを目的とする。
さらに、前記複数の手動工程のそれぞれの間を該作業者が移動する時間を移動時間として保持する移動時間保持部をそなえ、該算出部は、該移動時間保持部により保持された該移動時間を加味して該予測全体余裕時間を算出することが好ましい。
なお、本発明の作業指示プログラムは、作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示機能をコンピュータに実行させるための作業指示プログラムであって、該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持部と、該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得部と、該個別工程情報取得部によって取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得部と、該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得部と、該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定部と、該決定部によって決定された該次作業工程を、該手動工程を完了させた該作業者に対して通知する通知部に出力する出力部として、該コンピュータを機能させることを特徴としている。
さらに、ライン内限度時間から個別経過時間と残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、生産システム内に存在する複数の生産要素のそれぞれについての状態情報として取得することにより、ライン内限度時間へ大きく影響を与える作業の優先度や、余裕のない工程の手動工程を優先的に作業させる優先度を考慮して、作業者に対して次に行なう作業の指示を的確に行なうことにより、生産効率を向上させることができる。
さらに、複数の手動工程のそれぞれの間を作業者が移動する時間を加味して予測全体余裕時間を算出することにより、作業者に対して次に行なう作業の指示を的確に行なうことにより、生産効率をより向上させることができる。
10 作業指示システム
11,80 自動機工程
12,12a〜12e 生産装置
13 作業監視機(作業指示装置)
14 通信回線
15,15a〜15e 端末装置
16 完了報告入力部
17 通知部
18 HDD
19 CPU
20 表示部
21 入力部
22 入出力インタフェース
23 RAM
24 ROM
25 工程情報保持部
26 工程内定義情報保持部
27 ライン内限度時間保持部
28 移動時間保持部
29 個別工程情報取得部
30 状態情報取得部
31 重み付加部
32 完了報告取得部
33 算出部
34 決定部
35 出力部
81,81a〜81e 自動機
e,e1〜e7 生産要素
T1 工程タクトタイム
T2 ライン内限度時間
D1 工程情報
D2 個別工程情報
D3 状態情報
Mt 移動時間
〔1〕本発明の一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態としての作業指示システムをそなえた生産システムの構成例を示す図である。
生産システム100は、この図1に示すように、順次投入される複数種類の生産要素(製品)e1〜e7に対してそれぞれ加工を行なうものであって、作業指示システム10および自動機工程11をそなえて構成されている。
自動機工程11は、TPS(トヨタ生産方式;Toyota Production System)等のような、種類に規則性のない複数の生産要素(製品)e1〜e7に対する混流生産を行なうものであって、図1に示すように、複数(本実施例では3つ)の生産ラインA,B,Cをそなえて構成され、複数種類の生産要素e1〜e7が工程タクトタイムT1(詳細は後述)間隔で順次投入され(投入前製品)、これらの投入される複数の生産要素e1〜e7をそれぞれ生産ラインA,B,Cのいずれかにより生産し、生産された生産要素eを生産物(投入後製品)として自動機工程11外に順次排出するようになっている。
自動機工程11においては、投入された生産要素eは、複数の生産ラインA,B,Cのいずれかで加工が行なわれるようになっており、本実施例においては、生産要素e1および生産要素e4が生産ラインAで、生産要素e2,生産要素e5および生産要素e7が生産ラインBで、生産要素e3および生産要素e6が生産ラインCでそれぞれ加工されるようになっている。
なお、以下、生産装置を示す符号としては、複数の生産装置のうち1つを特定する必要があるときは符号12a〜12eを用いるが、任意の生産装置を指すときには符号12を用いる。
この単位加工工程は、生産装置12において行なわれる種々の工程(加工工程)をその内容に応じて、それぞれ単位としてとりまとめたものであり、段取り作業のように作業者が手動で作業を行なう手動工程(マニュアル作業)、もしくは、自動で加工を行なう自動工程(自動作業)のいずれかが行なわれるようになっている。そして、生産ラインにおいては、手動工程と自動工程とが複数の単位加工工程として時系列的に混在している。
次に、本発明の一実施形態としての作業指示システム10について説明する。
本実施形態に係る作業指示システム10は、自動機工程11において、作業者X,Yに対して、次に行なう手動工程を指示するものであって、図1および図2に示すように、作業監視機(作業指示装置;監視制御機)13と、この作業監視機13とLAN(Local Area Network)等の通信回線14を介して接続された複数の端末装置(作業指示器,自動機PC)15a〜15eとをそなえて構成されている。又、複数の端末装置15a〜15eは、複数の生産装置12a〜12eのそれぞれに対応してそなえられており、図1に示す例においては、端末装置15aが生産装置12aに、端末装置15bが生産装置12bに、端末装置15cが生産装置12cに、端末装置15dが生産装置12dに、端末装置15eが生産装置12eにそれぞれ対応してそなえられている。
端末装置15は、作業者が手動工程を完了したことを示す作業完了報告を入力するとともに、この作業完了報告を作業監視機13に出力し、更に、手動工程を完了させた作業者に対して、次に行なうべき手動工程を次作業工程として通知するものである。この端末装置15は、完了報告入力部16および通知部17をそなえたコンピュータとして構成されている。
なお、端末装置15を生産装置12と通信可能に接続し、生産装置12における作業の進捗状況(作業完了報告)を端末装置15が生産装置12からリアルタイムに取得しても良く、この場合、生産装置12との通信接続が完了報告入力部16として機能するようになっている。
通知部17は、手動工程を完了させた作業者に対して、後述する決定部34によって決定された次作業工程を通知するものであって、例えば、後述する作業監視機13から次作業工程についての情報が出力されると、生産装置12における手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき次作業工程を視認できるように、次作業工程についての情報をディスプレイに表示させるようになっている。
作業監視機13は、端末装置15a〜15eのそれぞれを介して、生産装置12a〜12eの各工程を管理するものであって、例えば、端末装置15a〜15eのいずれかから作業完了報告が入力されることを契機に、作業者が次に何をすべきかについての分析を行なうようになっている。
図3は本発明の一実施形態としての作業指示システムの工程情報保持部により保持される工程情報の構成例を模式的に示す図、図4(a)はその工程情報を生産ラインごとに並べて示す図、図4(b)はその工程情報における単位工程時間の一例を示す図である。
なお、以下、工程情報を示す符号D1の後に“−(ハイフン)”とともに生産ラインを示す符号A,B,Cのいずれかを付すことにより、各生産ラインA,B,Cに関する工程情報を示すものとし、図4(a)に示す例では、生産ラインAの工程情報としてD1−Aを、生産ラインBの工程情報としてD1−Bを、生産ラインCの工程情報としてD1−Cをそれぞれ示している。又、以下、工程情報を示す符号としては、複数の工程情報のうち1つを特定する必要があるときは符号D1−A,D1−B,D1−Cを用いるが、任意の工程情報を指すときには符号D1を用いる。
工程順序Sd1は、生産ラインにおける作業工程を構成する各単位加工工程を時系列に並べたときの順序を示す情報である。工程種別Cd1は、生産ラインにおける作業工程を構成する各単位加工工程のそれぞれの種別であり、“手動工程”または“自動工程”を特定する情報が用いられる。
この全体工程時間Td1は、生産ラインにそなえられる生産装置12が1台だけである場合には、その1台の生産装置12における作業工程を構成する全ての単位加工工程の各所要時間の総和として表わされる。又、生産ラインに複数の生産装置12がそなえられる場合には、これらの複数の生産装置12のそれぞれにおける作業工程を構成する全ての単位加工工程の各所要時間の総和として表わされる。
ライン内限度時間T2は、図1に示すように、生産ラインにおいて一の生産要素eに対してかけうる限度時間(最大時間)であって、工程タクトタイムT1と標準手持ち数Nとを乗算することにより求められる(式(a)参照)。
なお、本実施形態においては、工程タクトタイムT1として設定された6分(T1=6)と標準手持ち数Nとして設定された3台(N=3)とに基づいて、ライン内限度時間T2=(16分×3台)=18分が算出され、ライン内限度時間保持部27に保持されるようになっている。
移動時間保持部28は、複数の端末装置15(または、生産装置12)の台数や、各端末装置15間の移動に作業者X,Yが要する所要時間(自動機間距離の定義)Mt等を予め保持するものであって、本実施形態においては、複数の端末装置15a〜15e(または、複数の生産装置12a〜12e)間を連結するルートを特定する情報と、複数の端末装置15a〜15eのそれぞれの間を作業者が相互に移動するために必要な移動時間Mtとを予め保持するようになっている。
図5に示す例では、例えば、端末装置15aと端末装置15bとの間に要する移動時間が10秒、端末装置15aと端末装置15cとの間に要する移動時間が8秒、端末装置15aと端末装置15dとの間に要する移動時間が18秒、端末装置15aと端末装置15eとの間に要する移動時間が15秒である。
即ち、移動時間設定部28は、作業完了報告が入力された端末装置15から、次作業工程をそなえた生産装置12に対応する端末装置15までの移動に作業者X,Yが要する所要時間を移動時間Mtとして保持するともいえる。
図6は本発明の一実施形態としての作業指示システムの個別工程情報取得部によって取得する個別工程情報の構成例を模式的に示す図、図7はその個別工程情報取得部によって取得した個別工程情報を生産要素ごとに時系列に沿って並べて示す図である。
ここで、個別工程情報D2は、図6に示すように、工程情報D1および投入時余裕時間Rd2をそなえて構成されている。
投入時余裕時間Rd2は、工程情報D1の全体工程時間Td1をライン内限度時間T2から減算して求められる時間であって、図7に示す例では、生産要素e2の投入時余裕時間としてRd2−2が、生産要素e3の投入時余裕時間としてRd2−3が、生産要素e4の投入時余裕時間としてRd2−4がそれぞれ示されている。
また、以下、ライン内限度時間を示す符号T2の後に“−(ハイフン)”とともに生産要素を示す符号e2,e3,e4におけるeの順番を示すことにより特定するための番号2,3,4(以下で、識別番号2,3,4という)のいずれかを付すことにより、各生産要素e2,e3,e4に関するライン内限度時間を示すものとし、本実施形態では、生産要素e2のライン内限度時間としてT2−2を、生産要素e3のライン内限度時間としてT2−3を、生産要素e4のライン内限度時間としてT2−4をそれぞれ示している。そして、これらのライン内限度時間T2−2,T2−3,T2−4は、それぞれ同じ時間である。
例えば、生産要素e2が自動機工程11内に投入されると(図7における“e2投入時”参照)、個別工程情報取得部29は、生産要素e2の加工にかかる生産ラインBの工程情報D1−Bを工程情報保持部25から取得するとともに、図7に示すように、ライン内限度時間保持部27から取得したライン内限度時間T2−2から生産ラインBの全体工程時間Td1−Bを減算した投入時余裕時間Rd2−2を生成して取得する。
図8は本発明の一実施形態としての作業指示システムの状態情報取得部によって取得する状態情報の構成例を模式的に示す図、図9はその状態情報取得部によって取得した状態情報を生産要素ごとに並べて示す図である。
なお、状態情報D3は、作業監視機13から取得されてもよく、複数の端末装置15a〜15eから取得されてもよい。
なお、以下、状態情報を示す符号としては、複数の状態情報のうち1つを特定する必要があるときは符号D3−2,D3−3,D3−4を用いるが、任意の状態情報を指すときには符号D3を用いる。
図9に示す例では、状態情報D3−2として、自動工程中,第1の手動工程,第1の自動工程の順に単位加工工程が残りの加工工程として行なわれることが示されており、これらの単位加工工程の順序が工程順序Sd3であり、現単位工程が“手動工程中”,“自動工程中”および“作業待ち”のいずれであるか、又、これらの残単位工程がそれぞれ“手動工程”であるか“自動工程”であるかが工程種別Cd3によって示されるのである。同様に、状態情報D3−3として、手動工程中,第1の自動工程,第1の手動工程の順に単位加工工程が残りの加工工程として行なわれることが示されており、これらの単位加工工程の順序が工程順序Sd3であり、現単位工程が“手動工程中”,“自動工程中”および“作業待ち”のいずれであるか、又、これらの残単位工程がそれぞれ“手動工程”であるか“自動工程”であるかが工程種別Cd3によって示されるのである。更に、状態情報D3−4として、作業待ち,第1の手動工程,第1の自動工程,第2の手動工程の順に単位加工工程が残りの加工工程として行なわれることが示されており、これらの単位加工工程の順序が工程順序Sd3であり、現単位工程が“手動工程中”,“自動工程中”および“作業待ち”のいずれであるか、又、これらの残単位工程がそれぞれ“手動工程”であるか“自動工程”であるかが工程種別Cd3によって示されるのである。
図9に示す例では、生産要素e2について、自動工程中の工程の残りの所要時間と、第1の手動工程および第1の自動工程の各所要時間の総和とを加算した時間が残工程全体時間Td3−2として用いられる。又、生産要素e3について、手動工程中の工程の残りの所要時間と、第1の自動工程および第1の手動工程の各所要時間の総和とを加算した時間が残工程全体時間Td3−3として用いられる。更に、生産要素e4について、作業待ちの残り時間と、第1の手動工程,第1の自動工程,第2の手動工程の各所要時間の総和とを加算した時間が残工程全体時間Td3−4として用いられる。
なお、以下、残工程余裕時間を示す符号Rd3の後に“−(ハイフン)”とともに生産要素を示す符号e2,e3,e4の識別番号2,3,4のいずれかを付すことにより、各生産要素e2,e3,e4に関する残工程余裕時間を示すものとし、図9に示す例では、生産要素e2の残工程余裕時間としてRd3−2を、生産要素e3の残工程余裕時間としてRd3−3を、生産要素e4の残工程余裕時間としてRd3−4をそれぞれ示している。又、以下、残工程余裕時間を示す符号としては、複数の残工程余裕時間のうち1つを特定する必要があるときは符号Rd3−2,Rd3−3,Rd3−4を用いるが、任意の残工程余裕時間を指すときには符号Rd3を用いる。
図10(a)〜図10(d)は本発明の一実施形態としての作業指示システムの算出部および決定部の機能を説明するための図であり、図10(a)は図9に示す現時点の工程から所定時間経過した状態を示す図、図10(b)は図10(a)の状態において生産要素e3についての手動工程を次作業候補として仮定した工程を示す図、図10(c)は図10(a)の状態において生産要素e2についての手動工程を次作業候補として仮定した工程を示す図、図10(d)は図10(a)の状態において生産要素e4についての手動工程を次作業候補として仮定した工程を示す図である。
この算出部33は、自動機工程11における手動工程を完了させた作業者が次に行なう次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを次作業候補として順次仮定し、各仮定時のそれぞれにおいて、自動機工程11内に存在する複数の生産要素e2〜e4についての各予測単位余裕時間(余裕時間)Urd−2〜Urd−4を算出し、これらの各予測単位余裕時間Urd−2〜Urd−4の総和を予測全体余裕時間Trdとしてそれぞれ算出するようになっている。又、算出部33は、自動機工程11内の複数の生産要素e2〜e4のそれぞれについてまだ行なわれていない手動工程のうち最初に行なわれるべき各手動工程SP2〜SP4のそれぞれを次作業候補として順次仮定する。なお、この際、算出部33は、既に他の作業者が行なっている(作業中の)手動工程は次作業候補から除外する。
以下、本実施形態の算出部33および決定部34について、図10(a)に示すZ時点の場合を例に説明する。
また、以下、予測単位余裕時間を示す符号としては、複数の予測単位余裕時間のうち1つを特定する必要があるときは符号Urd2−2〜Urd2−4,Urd3−2〜Urd3−4,Urd4−2〜Urd4−4を用いるが、任意の予測単位余裕時間を指すときには符号Urd−2〜Urd−4を用いる。
例えば、図10(b)に示すように、生産要素e3についての手動工程SP3を次作業候補と仮定した場合には、生産要素e2および生産要素e4のそれぞれの工程においては、Z時点から作業者が手動工程SP3を完了させるまでの間が“作業待ち”状態になり、この“作業待ち”状態の期間が遅延時間△t2となる。そのため、これらの予測単位余裕時間Urd3−2,Urd3−4のそれぞれは、生産要素e2および生産要素e4のそれぞれについての各残工程余裕時間Rd3−2,Rd3−4(図10(a)参照)から遅延時間△t2が減算される。
(Urd3−2)=(Rd3−2)−(△t2)・・・(b)
また、生産要素e4についての予測単位余裕時間Urd3−4が、生産要素e4のライン内限度時間T2−4を越えた時間(作業遅れ)としてマイナスの値となる(式(c)参照)。
そして、算出部33は、算出したこれらの予測単位余裕時間Urd3−2,Urd3−3,Urd3−4のそれぞれに対して、重み付加部31によって付加された重み値α,β,γを加味した値の総和を予測全体余裕時間Trd3として算出する(式(d)参照)。
(Trd3)=(Urd3−2)×(α)+(Urd3−3)×(β)
+(Urd3−4)×(γ)・・・(d)
また、例えば、図10(c)に示すように、生産要素e2についての手動工程SP2を次作業候補と仮定した場合には、生産要素e4の工程においては、Z時点から作業者が手動工程SP2を完了させるまでの間が“作業待ち”状態になり、この“作業待ち”状態の期間が遅延時間△t3となる。そのため、この予測単位余裕時間Urd2−4は、生産要素e4についての残工程余裕時間Rd3−4(図10(a)参照)から遅延時間△t3が減算されて、生産要素e4についての余裕時間が少なくなった値となる(式(e)参照)。
また、生産要素e3の工程で、Z時点において“自動工程中”であるので、遅延時間は発生しない。従って、生産要素e3についての予測単位余裕時間Urd2−3は、生産要素e3についての残工程余裕時間Rd3−3(図10(a)参照)と同じ値となる(式(f)参照)。
さらに、生産要素e2の工程で、Z時点において“自動工程中”であるので、この間、作業者が手動工程PP3から手動工程SP2まで移動することにより移動時間Mt1が生じても遅延時間は発生しない(図10(c)中においては、“自動工程中”の表示に移動時間Mt1を重ねて表示)。従って、生産要素e2についての予測単位余裕時間Urd2−2は、生産要素e2についての残工程余裕時間Rd3−2(図10(a)参照)と同じ値となる(式(g)参照)。
そして、算出部33は、算出したこれらの予測単位余裕時間Urd2−2,Urd2−3,Urd2−4のそれぞれに対して、重み付加部31によって付加された重み値α,β,γを加味した値の総和を予測全体余裕時間Trd2として算出する(式(h)参照)。
(Trd2)=(Urd2−2)×(α)+(Urd2−3)×(β)
+(Urd2−4)×(γ)・・・(h)。
また、生産要素e2の工程においては、Z時点から作業者が手動工程SP4を完了させるまでの間が“作業待ち”状態になり、この“作業待ち”状態の期間が遅延時間△t4として表示される。従って、生産要素e2についての予測単位余裕時間Urd4−2は、生産要素e2についての残工程余裕時間Rd3−2(図10(a)参照)から遅延時間△t4を減算した値となる(式(j)参照)。
さらに、生産要素e3の工程で、Z時点において“自動工程中”であるが、この“自動工程中”の工程が完了してから作業者が手動工程SP4を完了させるまでの間が“作業待ち”状態になり、この“作業待ち”状態の期間が遅延時間△t5として表示される。従って、生産要素e3についての予測単位余裕時間Urd4−3は、生産要素e3についての残工程余裕時間Rd3−3(図10(a)参照)から遅延時間△t5が減算された値となる(式(k)参照)。
そして、算出部33は、算出したこれらの予測単位余裕時間Urd4−2,Urd4−3,Urd4−4のそれぞれに対して、重み付加部31によって付加された重み値α,β,γを加味した値の総和を予測全体余裕時間Trd4として算出する(式(l)参照)。
(Trd4)=(Urd4−2)×(α)+(Urd4−3)×(β)
+(Urd4−4)×(γ)・・・(l)
決定部34は、完了報告取得部32によって作業完了報告を取得する毎に、算出部33によって算出された各予測全体余裕時間Trd2〜Trd4に基づいて、手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき手動工程を次作業工程として決定するものであって、算出部33によって算出された複数の予測全体余裕時間Trd2〜Trd4の中から、最大となる予測全体余裕時間Trdにおいて仮定された次作業候補を次作業工程として決定するようになっている。従って、決定部34は、状態情報取得部30によって取得した状態情報D3に基づいて次作業工程を決定するともいえる。
このように、残りの工程が少ない先入品については、余裕時間がなくなってもライン内限度時間T2を超えるリスクは少ないが、残りの工程が多い後入れ品については、余裕時間が少なくなるとライン内限度時間T2を超えるリスクが大きくなることを考慮したリスク管理を行なうことができるのである。
表示部20は、作業監視機13に関する種々の情報を表示するものである。入力部21は、ユーザ等が各種入力や操作を行なうことにより、データや指示内容等を作業監視機13に入力するものであって、例えば、マウスやキーボードをそなえて構成されている。
RAM23は、CPU19が各種演算処理を行なう際に、データやプログラムを一時的に展開・格納するためのものであり、ROM24は、CPU19によって実行・処理されるプログラムや各種データを格納するものである。
工程情報保持部25は、予め複数の生産ラインのそれぞれについての工程情報D1を保持し(工程情報保持ステップ)、移動時間保持部28は、移動時間Mtを保持する(移動時間保持ステップ)。又、ライン内限度時間保持部27は、工程内定義情報保持部26により保持された工程内定義情報に基づいてライン内限度時間T2を保持しておく(ライン内限度時間保持ステップ)。
作業監視機13が自動機工程11からの投入通知を取得すると(ステップA13)、個別工程情報取得部29が、投入された生産要素eの加工にかかる生産ラインに関する工程情報D1を取得し、その生産要素eにかかる個別工程情報D2を生成することにより(個別工程情報取得ステップ)、作業監視機13の内部作業状態が更新されて(ステップA14;内部作業状態更新)、処理を終了する。
例えば、状態情報取得部30は、自動機工程11内に存在する複数の生産要素eのそれぞれについての残工程余裕時間Rd3(状態情報D3)をリアルタイムに取得するようになっている(情報取得ステップ)。又、例えば、重み付加部31は、生産要素eが自動機工程11に投入される都度、自動機工程11における複数の生産要素eのそれぞれについての残工程余裕時間Rd3に対して重みを付加するようになっている(重み付加ステップ)。
そして、完了報告入力部16が作業完了報告を作業監視機13に出力(通知)することにより(ステップB12)、完了報告取得部32が作業完了報告を取得する(ステップB13;完了報告取得ステップ)。これにより、作業監視機13の内部作業状態が更新される(ステップB14)。
出力部35は、決定部34によって決定された次作業工程を、作業完了報告が入力された端末装置15の通知部17に出力し(ステップB16)、この通知部17は、出力部35によって出力された次作業工程を、手動工程を完了させた作業者に対して通知することにより(ステップB17;通知ステップ)、処理を終了する。上述したステップB11〜ステップB17の処理が、完了報告取得部32によって作業完了報告を取得する毎に行なわれる。
さらに、ライン内限度時間T2から個別経過時間と残工程全体時間Td3とを減算して求められる残工程余裕時間Rd3−2,Rd3−3,Rd3−4を、自動機工程11内に存在する複数の生産要素e2〜e4のそれぞれについての状態情報D3−2,D3−3,D3−4として取得することにより、ライン内限度時間T2へ大きく影響を与える作業の優先度や、余裕のない工程の手動工程を優先的に作業させる優先度を考慮して、作業者に対して次に行なう作業の指示を的確に行なうことにより、生産効率を大幅に向上させることができる。
〔2〕その他
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
また、上記実施形態では、作業監視機13が端末装置15a〜15eのいずれかから作業完了報告が入力されることを契機に分析を行なっているが、これに限定されるものではなく、生産要素eが自動機工程11内に投入されることを契機に作業監視機13が分析を行なってもよい。
なお、これらの個別工程情報取得部29,状態情報取得部30,重み付加部31,完了報告取得部32,算出部33,決定部34および出力部35としての機能を実現するためのプログラム(作業指示プログラム)は、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RWなど),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD−RW,DVD+R,DVD+RWなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体から作業指示プログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。また、そのプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
なお、以下、生産ラインを示す符号としては、複数の生産ラインのうち1つを特定する必要があるときは符号A,B,Cを用いるが、任意の生産ラインを指すときには符号を用いずに単に生産ラインという。又、以下、生産要素を示す符号としては、複数の生産要素のうち1つを特定する必要があるときは符号e1〜e7を用いるが、任意の生産要素を指すときには符号eを用いる。
なお、以下、自動機を示す符号としては、複数の自動機のうち1つを特定する必要があるときは符号81a〜81eを用いるが、任意の自動機を指すときには符号81を用いる。
そして、自動機工程80においては、複数の作業者X,Yのそれぞれが別々の手動工程を手分けして行なうようになっている。
なお、以下、生産装置を示す符号としては、複数の生産装置のうち1つを特定する必要があるときは符号12a〜12eを用いるが、任意の生産装置を指すときには符号12を用いる。
この単位加工工程は、生産装置12において行なわれる種々の工程(加工工程)をその内容に応じて、それぞれ単位としてとりまとめたものであり、段取り作業のように作業者が手動で作業を行なう手動工程(マニュアル作業)、もしくは、自動で加工を行なう自動工程(自動作業)のいずれかが行なわれるようになっている。そして、生産ラインにおいては、手動工程と自動工程とが複数の単位加工工程として時系列的に混在している。
そして、本発明は、以下に示すように要約することができる。
(付記1) 作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示システムであって、
該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持部と、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得部と、
該個別工程情報取得部によって取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得部と、
該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得部と、
該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定部と、
該手動工程を完了させた該作業者に対して、該決定部によって決定された該次作業工程を通知する通知部とをそなえることを特徴とする、作業指示システム。
(付記2) 該生産ラインにおいて一の該生産要素に対してかけうる限度時間であるライン内限度時間を予め保持するライン内限度時間保持部をそなえ、
該状態情報取得部が、該ライン内限度時間保持部により保持された該ライン内限度時間から、該生産要素が投入されてからの経過時間を示す個別経過時間と該生産要素に対してこれから行なわれる残りの工程の全体時間を示す残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについての該状態情報として取得することを特徴とする、付記1に記載の作業指示システム。
(付記3) 該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該生産システムにおける該次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを該次作業工程として順次仮定し、その仮定時のそれぞれにおいて該生産システム内に存在する前記複数の生産要素にかかる各余裕時間の総和を予測全体余裕時間として算出する算出部をそなえ、
該決定部が、該算出部によって算出された複数の予測全体余裕時間の中から、最大となる該予測全体余裕時間において仮定された該手動工程を該次作業工程として決定することを特徴とする、付記2に記載の作業指示システム。
(付記4) 該生産要素が該生産システムに投入される都度、該生産システムにおける前記複数の生産要素のそれぞれについての該余裕時間に対して重みを付加する重み付加部をそなえ、
該算出部は、該重み付加部によって付加された該重みを加味して該予測全体余裕時間を算出することを特徴とする、付記3に記載の作業指示システム。
(付記5) 前記複数の手動工程のそれぞれの間を該作業者が移動する時間を移動時間として保持する移動時間保持部をそなえ、
該算出部は、該移動時間保持部により保持された該移動時間を加味して該予測全体余裕時間を算出することを特徴とする、付記3または付記4に記載の作業指示システム。
(付記6) 作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示方法であって、
該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持ステップと、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得ステップと、
該個別工程情報取得ステップにおいて取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得ステップと、
該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得ステップと、
該完了報告取得ステップにおいて該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得ステップにおいて取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定ステップと、
該手動工程を完了させた該作業者に対して、該決定ステップにおいて決定された該次作業工程を通知する通知ステップとをそなえることを特徴とする、作業指示方法。
(付記7) 該生産ラインにおいて一の該生産要素に対してかけうる限度時間であるライン内限度時間を予め保持するライン内限度時間保持ステップをそなえ、
該状態情報取得ステップにおいて、該ライン内限度時間保持ステップにおいて保持された該ライン内限度時間から、該生産要素が投入されてからの経過時間を示す個別経過時間と該生産要素に対してこれから行なわれる残りの工程の全体時間を示す残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについての該状態情報として取得することを特徴とする、付記6に記載の作業指示方法。
(付記8) 該生産システムにおける該次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを該次作業工程として順次仮定し、その仮定時のそれぞれにおいて該生産システム内に存在する前記複数の生産要素にかかる各余裕時間の総和を予測全体余裕時間として算出する算出ステップをそなえ、
該決定ステップにおいて、該算出ステップにおいて算出された複数の予測全体余裕時間の中から、最大となる該予測全体余裕時間において仮定された該手動工程を該次作業工程として決定することを特徴とする、付記7に記載の作業指示方法。
(付記9) 該生産要素が該生産システムに投入される都度、該生産システムにおける前記複数の生産要素のそれぞれについての該余裕時間に対して重みを付加する重み付加ステップをそなえ、
該算出ステップにおいて、該重み付加ステップにおいて付加された該重みを加味して該予測全体余裕時間を算出することを特徴とする、付記8に記載の作業指示方法。
(付記10) 作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示機能をコンピュータに実行させるための作業指示プログラムであって、
該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持部と、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得部と、
該個別工程情報取得部によって取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得部と、
該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得部と、
該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定部と、
該決定部によって決定された該次作業工程を、該手動工程を完了させた該作業者に対して通知する通知部に出力する出力部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、作業指示プログラム。
(付記11) 該生産ラインにおいて一の該生産要素に対してかけうる限度時間であるライン内限度時間を予め保持するライン内限度時間保持部として該コンピュータを機能させるとともに、
該状態情報取得部が、該ライン内限度時間保持部により保持された該ライン内限度時間から、該生産要素が投入されてからの経過時間を示す個別経過時間と該生産要素に対してこれから行なわれる残りの工程の全体時間を示す残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについての該状態情報として取得するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、付記10に記載の作業指示プログラム。
(付記12) 該生産システムにおける該次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを該次作業工程として順次仮定し、その仮定時のそれぞれにおいて該生産システム内に存在する前記複数の生産要素にかかる各余裕時間の総和を予測全体余裕時間として算出する算出部として該コンピュータを機能させるとともに、
該決定部が、該算出部によって算出された複数の予測全体余裕時間の中から、最大となる該予測全体余裕時間において仮定された該手動工程を該次作業工程として決定するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、付記11に記載の作業指示プログラム。
(付記13) 該生産要素が該生産システムに投入される都度、該生産システムにおける前記複数の生産要素のそれぞれについての該余裕時間に対して重みを付加する重み付加部として該コンピュータを機能させるとともに、
該算出部が、該重み付加部によって付加された該重みを加味して該予測全体余裕時間を算出するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、付記12に記載の作業指示プログラム。
(付記14) 作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示機能をコンピュータに実行させるための作業指示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
該作業指示プログラムが、
該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持部と、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得部と、
該個別工程情報取得部によって取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得部と、
該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得部と、
該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定部と、
該決定部によって決定された該次作業工程を、該手動工程を完了させた該作業者に対して通知する通知部に出力する出力部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、作業指示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
(付記15) 該作業指示プログラムが、
該生産ラインにおいて一の該生産要素に対してかけうる限度時間であるライン内限度時間を予め保持するライン内限度時間保持部として該コンピュータを機能させるとともに、
該状態情報取得部が、該ライン内限度時間保持部により保持された該ライン内限度時間から、該生産要素が投入されてからの経過時間を示す個別経過時間と該生産要素に対してこれから行なわれる残りの工程の全体時間を示す残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについての該状態情報として取得するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、付記14に記載の作業指示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
(付記16) 該作業指示プログラムが、
該生産システムにおける該次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを該次作業工程として順次仮定し、その仮定時のそれぞれにおいて該生産システム内に存在する前記複数の生産要素にかかる各余裕時間の総和を予測全体余裕時間として算出する算出部として該コンピュータを機能させるとともに、
該決定部が、該算出部によって算出された複数の予測全体余裕時間の中から、最大となる該予測全体余裕時間において仮定された該手動工程を該次作業工程として決定するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、付記15に記載の作業指示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
(付記17) 該作業指示プログラムが、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、該生産システムにおける前記複数の生産要素のそれぞれについての該余裕時間に対して重みを付加する重み付加部として該コンピュータを機能させるとともに、
該算出部が、該重み付加部によって付加された該重みを加味して該予測全体余裕時間を算出するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、付記16に記載の作業指示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
(付記18) 作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示装置であって、
該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持部と、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得部と、
該個別工程情報取得部によって取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得部と、
該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得部と、
該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定部と、
該決定部によって決定された該次作業工程を、該手動工程を完了させた該作業者に対して通知する通知部に出力する出力部とをそなえることを特徴とする、作業指示装置。
(付記19) 該生産ラインにおいて一の該生産要素に対してかけうる限度時間であるライン内限度時間を予め保持するライン内限度時間保持部をそなえ、
該状態情報取得部が、該ライン内限度時間保持部により保持された該ライン内限度時間から、該生産要素が投入されてからの経過時間を示す個別経過時間と該生産要素に対してこれから行なわれる残りの工程の全体時間を示す残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについての該状態情報として取得することを特徴とする、付記18に記載の作業指示装置。
(付記20) 該生産システムにおける該次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを該次作業工程として順次仮定し、その仮定時のそれぞれにおいて該生産システム内に存在する前記複数の生産要素にかかる各余裕時間の総和を予測全体余裕時間として算出する算出部をそなえ、
該決定部が、該算出部によって算出された複数の予測全体余裕時間の中から、最大となる該予測全体余裕時間において仮定された該手動工程を該次作業工程として決定することを特徴とする、付記19に記載の作業指示装置。
Claims (20)
- 作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示システムであって、
該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持部と、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得部と、
該個別工程情報取得部によって取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得部と、
該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得部と、
該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定部と、
該手動工程を完了させた該作業者に対して、該決定部によって決定された該次作業工程を通知する通知部とをそなえることを特徴とする、作業指示システム。 - 該生産ラインにおいて一の該生産要素に対してかけうる限度時間であるライン内限度時間を予め保持するライン内限度時間保持部をそなえ、
該状態情報取得部が、該ライン内限度時間保持部により保持された該ライン内限度時間から、該生産要素が投入されてからの経過時間を示す個別経過時間と該生産要素に対してこれから行なわれる残りの工程の全体時間を示す残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについての該状態情報として取得することを特徴とする、請求項1に記載の作業指示システム。 - 該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該生産システムにおける該次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを該次作業工程として順次仮定し、その仮定時のそれぞれにおいて該生産システム内に存在する前記複数の生産要素にかかる各余裕時間の総和を予測全体余裕時間として算出する算出部をそなえ、
該決定部が、該算出部によって算出された複数の予測全体余裕時間の中から、最大となる該予測全体余裕時間において仮定された該手動工程を該次作業工程として決定することを特徴とする、請求項2に記載の作業指示システム。 - 該生産要素が該生産システムに投入される都度、該生産システムにおける前記複数の生産要素のそれぞれについての該余裕時間に対して重みを付加する重み付加部をそなえ、
該算出部は、該重み付加部によって付加された該重みを加味して該予測全体余裕時間を算出することを特徴とする、請求項3に記載の作業指示システム。 - 前記複数の手動工程のそれぞれの間を該作業者が移動する時間を移動時間として保持する移動時間保持部をそなえ、
該算出部は、該移動時間保持部により保持された該移動時間を加味して該予測全体余裕時間を算出することを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の作業指示システム。 - 作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示方法であって、
該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持ステップと、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得ステップと、
該個別工程情報取得ステップにおいて取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得ステップと、
該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得ステップと、
該完了報告取得ステップにおいて該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得ステップにおいて取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定ステップと、
該手動工程を完了させた該作業者に対して、該決定ステップにおいて決定された該次作業工程を通知する通知ステップとをそなえることを特徴とする、作業指示方法。 - 該生産ラインにおいて一の該生産要素に対してかけうる限度時間であるライン内限度時間を予め保持するライン内限度時間保持ステップをそなえ、
該状態情報取得ステップにおいて、該ライン内限度時間保持ステップにおいて保持された該ライン内限度時間から、該生産要素が投入されてからの経過時間を示す個別経過時間と該生産要素に対してこれから行なわれる残りの工程の全体時間を示す残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについての該状態情報として取得することを特徴とする、請求項6に記載の作業指示方法。 - 該生産システムにおける該次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを該次作業工程として順次仮定し、その仮定時のそれぞれにおいて該生産システム内に存在する前記複数の生産要素にかかる各余裕時間の総和を予測全体余裕時間として算出する算出ステップをそなえ、
該決定ステップにおいて、該算出ステップにおいて算出された複数の予測全体余裕時間の中から、最大となる該予測全体余裕時間において仮定された該手動工程を該次作業工程として決定することを特徴とする、請求項7に記載の作業指示方法。 - 該生産要素が該生産システムに投入される都度、該生産システムにおける前記複数の生産要素のそれぞれについての該余裕時間に対して重みを付加する重み付加ステップをそなえ、
該算出ステップにおいて、該重み付加ステップにおいて付加された該重みを加味して該予測全体余裕時間を算出することを特徴とする、請求項8に記載の作業指示方法。 - 作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示機能をコンピュータに実行させるための作業指示プログラムであって、
該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持部と、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得部と、
該個別工程情報取得部によって取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得部と、
該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得部と、
該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定部と、
該決定部によって決定された該次作業工程を、該手動工程を完了させた該作業者に対して通知する通知部に出力する出力部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、作業指示プログラム。 - 該生産ラインにおいて一の該生産要素に対してかけうる限度時間であるライン内限度時間を予め保持するライン内限度時間保持部として該コンピュータを機能させるとともに、
該状態情報取得部が、該ライン内限度時間保持部により保持された該ライン内限度時間から、該生産要素が投入されてからの経過時間を示す個別経過時間と該生産要素に対してこれから行なわれる残りの工程の全体時間を示す残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについての該状態情報として取得するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、請求項10に記載の作業指示プログラム。 - 該生産システムにおける該次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを該次作業工程として順次仮定し、その仮定時のそれぞれにおいて該生産システム内に存在する前記複数の生産要素にかかる各余裕時間の総和を予測全体余裕時間として算出する算出部として該コンピュータを機能させるとともに、
該決定部が、該算出部によって算出された複数の予測全体余裕時間の中から、最大となる該予測全体余裕時間において仮定された該手動工程を該次作業工程として決定するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、請求項11に記載の作業指示プログラム。 - 該生産要素が該生産システムに投入される都度、該生産システムにおける前記複数の生産要素のそれぞれについての該余裕時間に対して重みを付加する重み付加部として該コンピュータを機能させるとともに、
該算出部が、該重み付加部によって付加された該重みを加味して該予測全体余裕時間を算出するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、請求項12に記載の作業指示プログラム。 - 作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示機能をコンピュータに実行させるための作業指示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
該作業指示プログラムが、
該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持部と、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得部と、
該個別工程情報取得部によって取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得部と、
該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得部と、
該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定部と、
該決定部によって決定された該次作業工程を、該手動工程を完了させた該作業者に対して通知する通知部に出力する出力部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、作業指示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。 - 該作業指示プログラムが、
該生産ラインにおいて一の該生産要素に対してかけうる限度時間であるライン内限度時間を予め保持するライン内限度時間保持部として該コンピュータを機能させるとともに、
該状態情報取得部が、該ライン内限度時間保持部により保持された該ライン内限度時間から、該生産要素が投入されてからの経過時間を示す個別経過時間と該生産要素に対してこれから行なわれる残りの工程の全体時間を示す残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについての該状態情報として取得するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、請求項14に記載の作業指示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。 - 該作業指示プログラムが、
該生産システムにおける該次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを該次作業工程として順次仮定し、その仮定時のそれぞれにおいて該生産システム内に存在する前記複数の生産要素にかかる各余裕時間の総和を予測全体余裕時間として算出する算出部として該コンピュータを機能させるとともに、
該決定部が、該算出部によって算出された複数の予測全体余裕時間の中から、最大となる該予測全体余裕時間において仮定された該手動工程を該次作業工程として決定するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、請求項15に記載の作業指示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。 - 該作業指示プログラムが、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、該生産システムにおける前記複数の生産要素のそれぞれについての該余裕時間に対して重みを付加する重み付加部として該コンピュータを機能させるとともに、
該算出部が、該重み付加部によって付加された該重みを加味して該予測全体余裕時間を算出するように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、請求項16に記載の作業指示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。 - 作業者が手動で作業を行なう手動工程を生産工程としてそなえた複数の生産ラインで構成され、複数の生産要素が順次投入され、投入される前記複数の生産要素をそれぞれ前記複数の生産ラインのいずれかにより生産する生産システムにおいて、該作業者に対して、次に作業を行なう該手動工程を指示するための作業指示装置であって、
該生産ラインにおける該生産工程に関する工程情報を、予め前記複数の生産ラインのそれぞれに対して保持する工程情報保持部と、
該生産要素が該生産システムに投入される都度、当該生産要素の生産にかかる該生産ラインに関する該工程情報を取得する個別工程情報取得部と、
該個別工程情報取得部によって取得した該工程情報に基づいて、該生産要素に対してこれから行なわれる残りの生産工程に関する情報を示す状態情報を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについて取得する状態情報取得部と、
該作業者による該手動工程が完了したことを示す作業完了報告を取得する完了報告取得部と、
該完了報告取得部によって該作業完了報告を取得する毎に、該状態情報取得部によって取得した該状態情報に基づいて、該手動工程を完了させた作業者が次に行なうべき該手動工程を次作業工程として決定する決定部と、
該決定部によって決定された該次作業工程を、該手動工程を完了させた該作業者に対して通知する通知部に出力する出力部とをそなえることを特徴とする、作業指示装置。 - 該生産ラインにおいて一の該生産要素に対してかけうる限度時間であるライン内限度時間を予め保持するライン内限度時間保持部をそなえ、
該状態情報取得部が、該ライン内限度時間保持部により保持された該ライン内限度時間から、該生産要素が投入されてからの経過時間を示す個別経過時間と該生産要素に対してこれから行なわれる残りの工程の全体時間を示す残工程全体時間とを減算して求められる余裕時間を、該生産システム内に存在する前記複数の生産要素のそれぞれについての該状態情報として取得することを特徴とする、請求項18に記載の作業指示装置。 - 該生産システムにおける該次作業工程となりうる複数の手動工程のそれぞれを該次作業工程として順次仮定し、その仮定時のそれぞれにおいて該生産システム内に存在する前記複数の生産要素にかかる各余裕時間の総和を予測全体余裕時間として算出する算出部をそなえ、
該決定部が、該算出部によって算出された複数の予測全体余裕時間の中から、最大となる該予測全体余裕時間において仮定された該手動工程を該次作業工程として決定することを特徴とする、請求項19に記載の作業指示装置。
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