JPWO2008096701A1 - 電子装置及び電子装置の発光制御方法 - Google Patents
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Abstract
電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部を備えた電子装置及び電子装置の発光制御方法において、発光部を長寿命化した電子装置及び電子装置の発光制御方法を提供する。電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部と、この発光部に、0.7以上で1.0よりも小さいデューティ比としたパルス状の駆動信号を入力して発光部を断続的に発光させる駆動部とを有する電子装置及び電子装置の発光制御方法であって、電子濃度をn、正孔濃度をp、電子の熱速度をvth:n、正孔の熱速度をvth:p、発光部に存在する欠陥準位の電子に対する捕獲断面積をσn、発光部に存在する欠陥準位の正孔に対する捕獲断面積をσp、駆動信号のパルス幅をWとして、駆動部によって、W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}を満たすパルス幅Wの駆動信号を発光部に入力させる。
Description
本発明は、電子装置及び電子装置の発光制御方法に関するものであり、特に、電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部を備えた電子装置及び電子装置の発光制御方法に関するものである。
昨今、投光装置や照明装置などの光源として、半導体のPN接合を利用して発光する発光部を備えた電子装置が用いられることが多くなっている。特に、PN接合を構成するP型半導体層とN型半導体層との間に量子井戸活性層などの活性層を設けて、効果的に発光を生じさせる発光構造を用いた電子装置も知られている。
このような発光部を備えた電子装置では、所用の駆動信号を発光部に入力することによって、自由電子及び自由正孔からなるキャリヤを発光部のPN接合領域あるいは活性層で再結合させて発光現象を生じさせている。
発光部では、発光時に、P型半導体層、N型半導体層、あるいは活性層などの半導体層部分の抵抗成分によってジュール熱が発生し、このジュール熱によって半導体層の結晶構造に欠陥が生じ、発光部の光出力が低下していくことが知られている。
さらに、本発明者らは、発光部の半導体層部分に存在している欠陥準位が電子と正孔をそれぞれ捕獲して再結合を生じさせ、この再結合にともなって放出される再結合エネルギーが熱エネルギーとして放出され、この熱エネルギーによって半導体層において欠陥準位の増殖・拡散が生じて半導体層の劣化が生じていることを知見した。
そして、半導体層が劣化することにより、PN接合領域あるいは活性層での電子と正孔の再結合の効率が低下し、発光における輝度を低下させることとなっていた。発光部及び発光部を備えた電子装置では、発光部の輝度が所望の輝度以下となることにより製品寿命に達したと判断し、発光部の交換が必要となっていた。
発光部の寿命は長ければ長いほど望ましく、従来では、製造段階において発光部の半導体層部分に生じる欠陥準位そのものの濃度を減少させることにより、発光部の長寿命化を図っていた。
あるいは、ジュール熱に着目し、発光部にパルス化した駆動信号を入力することによって、発光部を交互にオン状態とオフ状態として断続的に発光させることにより、単位時間あたりの通電期間を短くして発光部での発熱を抑制し、長寿命化を図ることが提案されていた(例えば、特許文献1参照。)。
具体的な方法としては、発光部に連続的な通電を行って連続的に発光させた場合における発光部での上昇温度をΔT0とし、発光部にパルス化した駆動信号を入力して断続的に発光させた場合における発光部での上昇温度をΔT1として、ΔT1/ΔT0<1/2の条件を満たすパルス幅及びデューティ比のパルス化した駆動信号を用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、しきい電流I0、スロープ効率ηを有し、かつ、連続発光させた場合の寿命の注入電流依存性が注目する出力領域でτ(I)=cI-r(ただし、Iは注入電流、cは定数)と近似される半導体レーザを用いる場合に、要求される平均出力P0に対して、
{(I0+P/η)/(I0+P0/η)}r<P/P0
を満たす出力Pで、かつ、β=P0/Pなるデューティ比とすることが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
国際公開第2004/057561パンフレット
特開平09−052389号公報
特開2000−133873号公報
{(I0+P/η)/(I0+P0/η)}r<P/P0
を満たす出力Pで、かつ、β=P0/Pなるデューティ比とすることが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、提案されているデューティ比の条件では、長寿命化の効果が得られるためにはデューティ比を0.4よりも小さくしなければならず、ここまでデューティ比を小さくすると、発光部の見かけ上の輝度が大きく低下して、現実的な使用条件とは成り得ないという問題があった。
すなわち、発光部を備えた電子装置では、通常、発光部を常時発光させることによって輝度を高めて使用しており、デューティ比はできるだけ1.0に近い状態で使用することが求められていて、デューティ比は小さくできたとしても0.7よりも小さくすることは現実的ではなかった。
一方、本発明者らは、発光部の半導体層を劣化させている原因の一つが、半導体層に存在する欠陥準位での電子と正孔の再結合であって、しかも、この影響がきわめて大きいことを知見したことにより、欠陥準位に着目することによりデューティ比に関わらず発光部を長寿命化できることに思い至った。
すなわち、本発明者らは、所望の輝度を得られやすいようにデューティ比を0.7以上としながらも発光部を長寿命化させて、発光部を備えた電子装置を長寿命化可能とする本発明を成すに至ったものである。
本発明の電子装置では、電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部と、この発光部に、0.7以上で1.0よりも小さいデューティ比としたパルス状の駆動信号を入力して発光部を断続的に発光させる駆動部とを有する電子装置であって、電子濃度をn、正孔濃度をp、電子の熱速度をvth:n、正孔の熱速度をvth:p、発光部に存在する欠陥準位の電子に対する捕獲断面積をσn、発光部に存在する欠陥準位の正孔に対する捕獲断面積をσp、駆動信号のパルス幅をWとして、駆動部が、
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
を満たすパルス幅Wの駆動信号を発光部に入力することとした。
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
を満たすパルス幅Wの駆動信号を発光部に入力することとした。
特に、駆動信号のパルス幅Wは、n・vth:n・σn<<p・vth:p・σpの場合には、W<1/n・vth:n・σnとし、n・vth:n・σn>>p・vth:p・σpの場合には、W<1/p・vth:p・σpとすることにも特徴を有するものである。
また、本発明の電子装置の発光制御方法では、電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部に、0.7以上で1.0よりも小さいデューティ比としたパルス状の駆動信号を入力して発光部を断続的に発光させる電子装置の発光制御方法であって、電子濃度をn、正孔濃度をp、電子の熱速度をvth:n、正孔の熱速度をvth:p、発光部に存在する欠陥準位の電子に対する捕獲断面積をσn、発光部に存在する欠陥準位の正孔に対する捕獲断面積をσp、駆動信号のパルス幅をWとして、
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
としているものである。
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
としているものである。
特に、駆動信号のパルス幅Wを、n・vth:n・σn<<p・vth:p・σpの場合には、W<1/n・vth:n・σnとし、n・vth:n・σn>>p・vth:p・σpの場合には、W<1/p・vth:p・σpとしているものである。
本発明によれば、駆動信号のパルス幅Wを、
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
としたことにより、駆動信号のデューティ比が0.7以上であっても、欠陥準位において電子と正孔とが再結合することを抑止できるので、欠陥準位における電子と正孔の再結合によって放出される再結合エネルギーの発生を抑止して、発光部の半導体層の劣化を抑制できる。したがって、発光部を長寿命化でき、発光部を備えた電子装置の長寿命化できる。
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
としたことにより、駆動信号のデューティ比が0.7以上であっても、欠陥準位において電子と正孔とが再結合することを抑止できるので、欠陥準位における電子と正孔の再結合によって放出される再結合エネルギーの発生を抑止して、発光部の半導体層の劣化を抑制できる。したがって、発光部を長寿命化でき、発光部を備えた電子装置の長寿命化できる。
10 電子装置
20' 発光部
20 ZnSe系白色LED
21 N型半導体層
22 P型半導体層
23 ZnCdSe/ZnSe多重量子井戸活性層
30 駆動部
20' 発光部
20 ZnSe系白色LED
21 N型半導体層
22 P型半導体層
23 ZnCdSe/ZnSe多重量子井戸活性層
30 駆動部
本発明の電子装置及び電子装置の発光制御方法では、電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部と、この発光部に入力して発光の制御を行う駆動信号を出力する駆動部を備えた電子装置において、駆動信号を0.7以上で1.0よりも小さいデューティ比としたパルス状として発光部を断続的に発光させているものである。
特に、駆動部では、電子濃度をn、正孔濃度をp、電子の熱速度をvth:n、正孔の熱速度をvth:p、発光部に存在する欠陥準位の電子に対する捕獲断面積をσn、発光部に存在する欠陥準位の正孔に対する捕獲断面積をσp、駆動信号のパルス幅をWとして、
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
を満たすパルス幅Wの駆動信号を生成して発光部に入力しているものである。
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
を満たすパルス幅Wの駆動信号を生成して発光部に入力しているものである。
上記条件のパルス幅Wの駆動信号とすることにより、駆動信号に基づく発光部の通電に際して、発光部に存在する欠陥準位に電子と正孔の両方が捕獲されて再結合が生じることを抑止でき、欠陥準位の増殖・拡散の原因となる再結合エネルギーの発生を抑止できることから、発光部における半導体層の劣化を抑制して長寿命化を図っているものである。
ここで、欠陥準位での電子・正孔再結合の理論を簡単に説明する。欠陥濃度Nt[cm-3]あたりの欠陥準位の電子・正孔再結合レートUは、次式で与えられることが知られている。
U = vth:nσn vth:pσp(p・n - ni 2) /
(σp(p + niexp{(Ei-Et)/kT}) +σn(n + niexp{(Et-Ei)/kT}))
ここで、
U :電子・正孔再結合レート [1/sec]
vth:n:電子の熱速度(=√(3kT/mn *) [cm/sec]
vth:p:正孔の熱速度(=√(3kT/mp *) [cm/sec]
k : ボルツマン定数 [J/K]
T :絶対温度 [K]
mn * :電子の有効質量 [kg]
mp * :正孔の有効質量 [kg]
σn :欠陥準位の電子に対する捕獲断面積 [cm2]
σp :欠陥準位の正孔に対する捕獲断面積 [cm2]
n : 電子濃度 [cm-3]
p : 正孔濃度 [cm-3]
ni :真性キャリヤ濃度 [cm-3]
Ei :真性フェルミ準位 [J]
Et :欠陥準位 [J]
U = vth:nσn vth:pσp(p・n - ni 2) /
(σp(p + niexp{(Ei-Et)/kT}) +σn(n + niexp{(Et-Ei)/kT}))
ここで、
U :電子・正孔再結合レート [1/sec]
vth:n:電子の熱速度(=√(3kT/mn *) [cm/sec]
vth:p:正孔の熱速度(=√(3kT/mp *) [cm/sec]
k : ボルツマン定数 [J/K]
T :絶対温度 [K]
mn * :電子の有効質量 [kg]
mp * :正孔の有効質量 [kg]
σn :欠陥準位の電子に対する捕獲断面積 [cm2]
σp :欠陥準位の正孔に対する捕獲断面積 [cm2]
n : 電子濃度 [cm-3]
p : 正孔濃度 [cm-3]
ni :真性キャリヤ濃度 [cm-3]
Ei :真性フェルミ準位 [J]
Et :欠陥準位 [J]
上式は、発光部に電子または正孔からなるキャリヤが注入されている動作状態、すなわち発光部が所定の通電状態となっている場合では、次式のように近似される。
U≒ n・Cn p・Cp / ( n・Cn + p・Cp)、
ここで、
Cn: 欠陥準位の電子捕獲係数(Cn=vth:n・σn) [cm3/sec]
Cp: 欠陥準位の正孔捕獲係数(Cp=vth:p・σp) [cm3/sec]
U≒ n・Cn p・Cp / ( n・Cn + p・Cp)、
ここで、
Cn: 欠陥準位の電子捕獲係数(Cn=vth:n・σn) [cm3/sec]
Cp: 欠陥準位の正孔捕獲係数(Cp=vth:p・σp) [cm3/sec]
通常、欠陥準位の電子に対する捕獲係数Cn、及び欠陥準位の正孔に対する捕獲係数Cpは、それぞれ異なるので、上式はさらに近似される。その場合の欠陥濃度あたりの電子・正孔再結合レートUは、
U≒n・Cn、 (nCn<< pCp) [1/sec]、
U≒p・Cp、 (nCn>> pCp) [1/sec]、
となる。これは、欠陥準位の電子・正孔再結合レートが、キャリヤ捕獲レートの遅い方で律速されることを意味している。
U≒n・Cn、 (nCn<< pCp) [1/sec]、
U≒p・Cp、 (nCn>> pCp) [1/sec]、
となる。これは、欠陥準位の電子・正孔再結合レートが、キャリヤ捕獲レートの遅い方で律速されることを意味している。
さらにこの式を考察すると、欠陥1つにおける欠陥準位で電子と正孔を再結合させないためには、欠陥準位で電子と正孔が再結合するのに要する時間未満でキャリヤの注入を行えばよいこととなる。
しかも、仮に欠陥準位に電子と正孔のいずれか一方が拘束されていたとしても、他方の正孔または電子が欠陥準位に拘束されなければ電子と正孔の再結合が生じることはない。
したがって、再結合レートは、電子のキャリヤ濃度と欠陥準位に捕獲される電子のキャリヤ捕獲係数の積の値と、正孔のキャリヤ濃度と欠陥準位に捕獲される正孔のキャリヤ捕獲係数の積の値のうち、大きい方の積の値としても何ら問題はない。
すなわち、電子・正孔再結合レートUを律速するキャリヤ捕獲レートの逆数、つまり、nCn<< pCpの場合には1/n・Cn[sec]、nCn>> pCpの場合には1/p・Cp [sec]未満で、キャリヤを注入すればよいことになる。
したがって、nCn<< pCpの場合にはC = Cnとするとともに、キャリヤ濃度は電子濃度とし、nCn>> pCpの場合にはC = Cpとするとともに、キャリヤ濃度は正孔濃度として、駆動信号のパルス幅をW[sec]、欠陥準位における電子・正孔再結合レートを律速している欠陥のキャリヤ捕獲係数をC[cm-3/sec]とすると、欠陥準位での電子・正孔再結合を抑止するための発光部の駆動条件は、駆動信号のパルス幅が、W < 1/nC = 1/U [sec/1パルス]の条件を満たすことである。言い換えれば、駆動信号のパルス幅を欠陥準位に電子と正孔の両方が捕獲されて再結合が生じるのに要する時間よりも短くすればよいということである。
なお、W < 1/nC [sec/1パルス]における右辺の1は、駆動信号の1パルスにおけるパルス幅、すなわち発光部がオン状態となっている時間において、1つの欠陥準位に捕獲されるキャリヤの数量、つまり1パルスあたりのキャリヤ捕獲量(個/1パルス)を意味している。したがって、前記条件式のWは、欠陥1つにおける欠陥準位において、電子・正孔再結合を1回も生じさせないための、駆動信号のパルス幅を与えていることとなっている。
ここで、駆動信号の周期及び駆動信号のデューティ比を設定する場合には、駆動信号のパルス幅Wが「W<1/U」の条件を満たしていれば、周期またはデューティ比を自由に設定することができる。特に、駆動信号のデューティ比は、発光部における輝度の条件などから0.7以上とした場合でも、発光部の長寿命化を図ることができる。
なお、駆動信号のパルス幅Wは、発光部がオン状態となっている時間であって、説明の便宜上、以下においては「素子駆動時間」と言うこととする。
発光部の半導体層部分には、単一の欠陥準位だけが存在するのではなく、複数の欠陥準位が存在していることが多い。
そこで、素子駆動時間(駆動信号のパルス幅W)、及び発光部への電子及び正孔の注入量を規定する駆動信号の電流値は、抑制したい欠陥準位に合わせた素子駆動時間及び電流値とすれば、その欠陥準位の増殖・拡散を抑止して、発光部の半導体層の劣化を抑制することができる。
すなわち、たとえば、電子・正孔再結合レートが異なる欠陥種1と、欠陥種2とが存在する場合、欠陥種1の電子・正孔再結合レートn1C1と、欠陥種2の電子・正孔再結合レートn2C2のうち、抑制したい方の欠陥種の電子・正孔再結合レートに基づいて素子駆動時間と駆動信号の電流値を設定することにより、その欠陥種に起因した発光部の半導体層の劣化を抑制することができる。
あるいは、より大きい値となっている電子・正孔再結合レートを選択した場合には、その電子・正孔再結合レートに対応した欠陥種だけでなく、小さい値の電子・正孔再結合レートに対応した欠陥種による起因した発光部の半導体層の劣化を抑制できるので、最も大きい値の電子・正孔再結合レートを選択することによって、発光部の寿命を最も延長させることができる。
また、駆動信号を出力している駆動部の発光制御回路では、出力した駆動信号における素子駆動時間、または出力した駆動信号の出力時間と駆動信号のデューティ比を用いて、発光部が発光している発光時間を逐次累計した累計発光時間を記憶し、この累計発光時間に応じて、素子駆動時間を変更してもよい。
すなわち、たとえば、累計発光時間の値が小さい間は、発光部の半導体層に存在する欠陥の数が少ないことにより素子駆動時間を比較的長く設定しておき、累計発光時間の値が大きくなって、自然劣化などの影響にもよって欠陥の数が増大するにつれて、素子駆動時間を漸次短くしてもよい。
以下において、図面に基づいて本発明の実施形態を具体的に説明する。図1に示すように、本実施形態の電子装置10は、電子と正孔の再結合を利用して発光する発光素子を備えた発光部20'と、この発光部20'にパルス状の駆動信号を入力して発光部20'を断続的に発光させる駆動部30とを備えている。
ここで、電子装置10としては何であってもよく、たとえば発光素子を備えた照明装置や表示装置などである。照明装置としては、具体的には、所定波長の光を照射可能とした照明具、自動車または自動二輪車若しくは自転車などのヘッドライト、サーチライト、懐中電灯、ペンライト、液晶表示装置用のバックライトなどが挙げられる。また、表示装置としては、信号機、警告灯などのように1つあるいは複数の発光ダイオードなどによって構成される装置である。
発光部20'の発光素子は、以下においては、II−VI族化合物半導体であるセレン化亜鉛(ZnSe)系白色LED(Light Emitting Diode)、及びIII−V族化合物半導体である窒化ガリウム(GaN)系紫外LEDで実施した例を示すが、発光素子は結晶材料で構成される発光素子に限定されるものではなく、P型半導体層とN型半導体層で挟まれた量子井戸層などによる活性層を備えたいわゆるキャリヤ注入型の発光素子であればよい。
本実施形態の発光素子であるZnSe系白色LED20は、n型ドーパントとして塩化亜鉛(ZnCl2)を用いて形成したN型半導体層21と、p型ドーパントとして窒素(N2)ガスを用いて形成したP型半導体層22とで、ZnCdSe/ZnSe多重量子井戸活性層23を挟んだPIN型ダイオードとして構成されている。
N型半導体層21及びP型半導体層22は、それぞれ電極を介して駆動部30の発光制御回路に接続しており、この発光制御回路によってZnSe系白色LED20に所定のパルス状とした駆動信号を入力し、ZnSe系白色LED20を断続的に発光させている。
本実施形態のZnSe系白色LED20は、具体的には、導電性n型ZnSe単結晶(100)を基板として構成しており、この基板の下面にはチタン(Ti)膜及び金(Au)膜を積層して電極としている。
単結晶ZnSe基板上には、分子線エピタキシー(Molecular Beam Epitaxiy:MBE)法によって、以下の半導体層を形成している。なお、各半導体層の形成時には、純度6ナインの亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、カドミウム(Cd)、硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)をクヌーセン・セルによって適宜供給し、エピタキシャル薄膜結晶を成長させている。
単結晶ZnSe基板上には、n型ドーパントとして塩化亜鉛(ZnCl2)を添加しながら約1.0μmのn-ZnSeバッファ層と、約0.5μmのn-ZnMgSSeクラッド層を形成して、単結晶ZnSe基板とともにN型半導体層21を構成している。なお、n-ZnSeバッファ層における有効キャリヤ濃度は7×1017cm-3、n-ZnMgSSeクラッド層における有効キャリヤ濃度は5×1017cm-3とした。
n-ZnMgSSeクラッド層の上面には、約0.03μmのi-ZnSeキャリア閉じ込め層と、約0.01μmのZnCdSe/ZnSe多重量子井戸活性層23と、約0.03μmのi-ZnSe層を順次形成し、このi-ZnSe層上にはP型半導体層22を形成している。
P型半導体層22は、約0.5μmのp-ZnMgSSe層と、約0.5μmのp-ZnSe層と、約40nmの多重量子井戸ZnSe/ZnTe層と、約40nmのp-ZnTeコンタクト層を順次積層させて構成しており、p-ZnTeコンタクト層の上面には金(Au)を蒸着して金属電極を形成している。p-ZnMgSSe層における有効キャリヤ濃度は3×1016cm-3、p-ZnSe層における有効キャリヤ濃度は4×1017cm-3、p-ZnTeコンタクト層における有効キャリヤ濃度は2×1019cm-3とした。
ここで、多重量子井戸ZnSe/ZnTe層は超格子電極と呼ばれ、p型ZnSe結晶に疑似オーミック電極層を形成するために設けているものである。また、p-ZnSe層上には、超格子電極用多重量子井戸ZnSe/ZnTe層を設けてp-ZnTeコンタクト層を設けることにより、共鳴トンネル効果によって正孔をp-ZnSe層とp-ZnTeコンタクト層との間で輸送可能としている。
このように構成したZnSe系白色LED20(以下、単に「LED素子」という。)をクライオスタットの試料ホルダに固定して、クライオスタット内を10-4Pa以下とし、LED素子を駆動信号に基づくパルス電流で駆動させた。
図2は、クライオスタット内の試料ホルダの温度を333Kとし、20A/cm2の電流密度となるパルス電流をLED素子20に通電させた加速劣化試験条件下で、それぞれの素子駆動時間条件に対してLED素子20の光出力の推移を測定した素子駆動実験の結果である。
この素子駆動実験では、パルス状とした駆動信号の周期を10msecとし、各駆動信号における素子駆動時間を、7.5msec、5msec、1msecとしてそれぞれの光出力の推移を計測した。また、比較対象としてLED素子20を連続発光せた場合の光出力の推移を計測した。なお、図2において、パルス状の駆動信号が入力された場合のLED素子20の素子駆動時間は、駆動信号における素子駆動時間部分の累計時間としている。
LED素子20を連続発光させた場合には、半減寿命が約3時間であるのに対して、素子駆動時間を5msecとした場合には、半減寿命が約80時間となり、約25倍に改善されることがわかる。特に、素子駆動時間を5msecとした場合には、実際の素子駆動時間は約160時間となる。
図3は、LED素子20の半減寿命の素子駆動時間依存性を示すグラフである。なお、グラフの縦軸の半減寿命は、連続発光に換算した値としている。このグラフから、LED素子20の寿命が駆動パルス電流における素子駆動時間(駆動パルス電流のパルス幅)に依存することは明らかである。特に、素子駆動時間が1×10-2secよりも短くなった場合には、LED素子20の半減寿命が100時間を超え、連続動作させた場合の半減寿命の約50倍に達することがわかる。
なお、このように素子駆動時間を短くしたことによるLED素子20の長寿命化が、前述した条件式:W<1/nC(sec/1パルス)を満たしていることによるものであることを説明する。
まず、LED素子20を発光させることにより生じるLED素子20の劣化の原因について説明する。
本実施形態のLED素子20では、通常、P型半導体層22にアクセプタとして添加した窒素に起因したH0欠陥と呼ばれる欠陥が存在している。このH0欠陥に基づくH0欠陥準位には自由正孔の捕獲が生じやすく、LED素子20の動作にともなって活性層23からP型半導体層22に電子がオーバーフローするとともに、このオーバーフローした電子がH0欠陥準位に捕獲されることによって、H0欠陥準位において電子と正孔の非発光による再結合が生じている。
このH0欠陥準位での電子と正孔の再結合によって放出された再結合エネルギーにより、活性層にH0欠陥が増殖・拡散して活性層が劣化し、LED素子20を劣化させていると考えられている。すなわち、H0欠陥による電子と正孔の同時捕獲であるキャリヤ捕獲が、LED素子20の劣化のドライビング・フォースとなっている。
H0欠陥のH0欠陥準位におけるキャリヤ捕獲断面積σは、ダブルキャリヤ過渡容量分光法(Double Carrier Deep Level Transient Spectroscopy: DC-DLTS)による測定によって、自由正孔に対しては10-22[cm2]、自由電子に対しては10-18[cm2]であることが知られている。
LED素子20の動作中では、駆動信号に基づいてキャリヤが注入されることによって、H0欠陥準位におけるキャリヤの捕獲レートは、電子捕獲レートnCn= 108(1/sec)、正孔捕獲レートpCp = 102(1/sec)となる。ここで、nCn >> pCpであるので、H0欠陥準位における欠陥濃度あたりの電子・正孔再結合割合Uは、U≒pCp= 102(1/sec)で与えられ、正孔捕獲で律速されていることとなっている。
したがって、このH0欠陥準位での電子と正孔の再結合を抑制するためには、素子駆動の条件式をW<1/pCpとし、素子駆動時間WをW<10-2secにすればよいことになる。
この条件(W<10-2sec)は、図3に示す実験値とよく一致していることがわかる。すなわち、LED素子20では、W<10-2secの条件で駆動させると、H0欠陥準位での正孔の捕獲が抑止されることによって電子と正孔の再結合を抑止でき、H0欠陥の増殖・拡散が抑止されることとなる。したがって、LED素子20の劣化が抑制されることとなり、長寿命化が可能となっている。
なお、図3のグラフにおける素子駆動時間が1×10-3sec < W < 1×10-6secの領域では、LED素子20の寿命が約100時間で飽和したような状態となっているのに対し、W > 1×10-6secの領域では、LED素子20の寿命がさらに延びている。これは、LED素子20にH0欠陥とは異なる欠陥が存在していることを示しているものである。
H0欠陥と異なる欠陥としては、LED素子20のP型半導体層22において増殖する補償型のドナ性欠陥が知られている。特に、このドナ性欠陥も、欠陥準位での電子と正孔の再結合によって生じた再結合エネルギーによって増殖・拡散することが知られている。
ドナ性欠陥におけるドナ性欠陥準位でのキャリヤ捕獲断面積σは、過渡容量分光法による測定によって、自由正孔に対して10-17[cm2]であることが知られており、正孔の熱速度vthが2×107[cm/sec]であるので、W<1/nCの条件式から、素子駆動時間W<10-7secが要求されることとなる。
したがって、素子駆動時間Wを10-7sec未満とした場合には、ドナ性欠陥におけるドナ性欠陥準位での正孔の捕獲を抑止できるので電子と正孔の再結合を抑止でき、ドナ性欠陥の増殖・拡散が抑止されることとなっている。したがって、LED素子20の劣化が抑制されることとなり、長寿命化が可能となっている。このことは、図3のグラフに示された実験値とよく一致していることがわかる。
このように、図3に示されるように、LED素子20では、素子駆動時間Wを短くすればするほど長寿命化が可能であることは明らかである。
図4は、LED素子20に入力する駆動信号における素子駆動時間を5msecの一定値とするとともに、駆動信号のデューティ比を変えてLED素子20に入力して、LED素子20の半減寿命を測定した結果に基づくグラフである。ここで、クライオスタット内の温度は333Kとし、駆動信号に基づいてLED素子20に流す電流の電流密度を20A/cm2とした。また、オフセット電圧は0Vとした。
図4に示すように、LED素子20の寿命がデューティ比に依存しないことは明らかであり、LED素子20を長寿命化するためには、駆動信号における素子駆動時間のみが重要であることがわかる。
図5は、駆動信号におけるデューティ比及び素子駆動時間と、LED素子20の寿命の改善効果との関係を示したグラフである。図5中、特開平09−052389号公報(特許文献2)で提案されたパルス幅及びデューティ比とした場合における寿命の改善効果を比較対象として破線で示す。
図5に示すように、デューティ比を調整して寿命を延長させる従来の方法と比較して、本発明のように素子駆動時間を調整することによって、きわめて顕著な寿命の延長効果が得られることがわかる。特に、駆動信号のデューティ比には無依存であって、輝度などの条件からデューティ比を0.7以上とした場合であっても、素子駆動時間Wを10-2secよりも短くすることによって寿命の十分な延長効果が期待できる。
図3に示されるLED素子20の寿命の測定実験の結果は、逆に利用することによって、LED素子20の劣化を律速している欠陥準位における電子・正孔再結合レートの決定に用いることができる。すなわち、図3のグラフにおいて、LED素子20の寿命が大きくステップアップしている素子駆動時間の逆数が電子・正孔再結合レートであって、H0欠陥やドナ性欠陥などにおける電子・正孔再結合レートの値となっている。
図3のグラフに示される素子駆動時間Wの短時間化によるLED素子20の寿命の延長効果は、前述したように素子駆動時間Wの短時間化によって欠陥準位において電子と正孔が捕獲されて再結合することを抑止することによるものであるが、実験条件の設定上、素子駆動時間Wの短時間化によって駆動信号のデューティ比が小さくなったことにより、LED素子20に発生するジュール熱が抑制されて、長寿命化されていることも考えられる。
そこで、駆動信号のデューティ比と、LED素子20の温度との関連性を検証した。図6は、駆動信号を所定のデューティ比としてLED素子20を発光させて、LED素子20における活性層の温度を測定して得られたグラフである。なお、活性層の温度は基礎実験から見積もっており、発光スペクトルの温度によるピークシフト特性と、発光スペクトルのピークシフトのデューティ比依存性とを比較することで見積もった。
図6に示すように、駆動信号のデューティ比を小さくした場合には、活性層の温度が低下することが確認され、特に、約344Kから約334Kに低下した。なお、この実験は、LED素子20を10-4Pa以下で温度を333Kとしたクライオスタット内に収容して行った。LED素子20に入力した駆動信号は周期を20msecで固定とし、素子駆動時間を1〜10msecとした。駆動信号に基づいてLED素子20に流れる電流の電流密度は20A/cm2、オフセット電圧は約-10Vとした。素子駆動時間中の印加電圧は約2.5Vであった。
図3のグラフが得られた実験では、デューティ比は50%としており、図6に示されるグラフから、温度の低下は5℃程度であると見積もられる。
仮に、344Kから334Kまで低下したと考えた場合、図7に示すH0欠陥に起因した活性層の劣化におけるLED素子20の半減寿命の1/T特性グラフによると、343Kでの半減寿命が約0.2時間で、334Kでの半減寿命が約1時間であることから、純粋な温度低下によるLED素子の長寿命化の効果は約5倍と見積もることができる。したがって、図3に示されるように約50倍の効果が得られるものではなく、LED素子における寿命延長の効果が素子駆動時間の短時間化に因るものであることは明らかである。ここで、1000/344[K]≒2.9[1/K]、1000/334[K]≒3.0[1/K]である。
同様に、図8に示すドナ性欠陥に起因した活性層の劣化におけるLED素子の半減寿命の1/T特性グラフによると、344Kでの半減寿命が約30時間で、334Kでの半減寿命が約60時間であることから、純粋な温度低下によるLED素子の長寿命化の効果は約2倍と見積もることができる。したがって、図3に示されるように約13倍の効果が得られるものではなく、LED素子における寿命延長の効果が素子駆動時間の短時間化に因るものであることは明らかである。
また、デューティ比を小さくしたことによって発熱が抑制されて、LED素子の寿命が延長されているのであれば、デューティ比は変えずに素子駆動時間を短くしただけで図3のグラフに示されるように素子寿命に2段階のステップをともなう延長効果があらわれることは説明できない。
したがって、LED素子の長寿命化は、デューティ比を小さくしたことによるLED素子の温度低下に起因した効果でないことは明らかである。
他の実施形態として、以下において、III−V族化合物半導体である窒化ガリウム(GaN)系紫外LEDの場合について説明する。
GaN系紫外LED素子は、n型ドーパントとしてモノシラン(SiH4)を供給源としたシリコン(Si)を用いて形成したN型半導体層と、p型ドーパントとしてメチルシクロペンタジエニル・マグネシウム((C5H5)2Mg)を供給源としたマグネシウム(Mg)を用いて形成したP型半導体層とで、InGaN/GaN多重量子井戸活性層を挟んだPIN型ダイオードとして構成されている。
GaN系紫外LED20は、具体的には、単結晶サファイア基板(0001)を用いて構成しており、この基板上には、有機金属気相エピタキシー(Metal Organic Vapor Phase Epitaxiy: MOVPE)法によって、以下の半導体層を形成している。なお、各半導体層を形成する際には、水素をキャリヤガスとして、ガリウムを供給するための液体トリメチル・ガリウム(Ga(CH3)3)、窒素を供給するためのアンモニア(NH3)、アルミニウムを供給するためのトリメチル・アルミニウム(Al(CH3)3)、固体トリメチル・インジウム(In(CH3)3)を適宜供給し、単結晶サファイア基板上にエピタキシャル薄膜結晶を成長させて形成している。
単結晶サファイア基板上には、n型ドーパントとしてシリコン(Si)を添加しながら約5.0μmのn-GaNバッファ層と、約0.5μmのn-AlGaNクラッド層を形成してN型半導体層を構成している。なお、n-GaNバッファ層における有効キャリヤ濃度は2×1018cm-3、n-AlGaNクラッド層における有効キャリヤ濃度は5×1017cm-3である。
n-AlGaNクラッド層の上面には、約0.03μmのi-GaNキャリア閉じ込め層と、約0.01μmのInGaN/GaN多重量子井戸活性層23と、約0.03μmのi-GaN層を順次形成し、このi-GaN層上にP型半導体層を形成している。
P型半導体層は、約0.1μmのp-AlGaN層と、約0.5μmのp-AlGaN/GaN超格子クラッド層と、約0.1μmのp-GaNコンタクト層を順次積層させて構成しており、p-GaNコンタクト層の上面にはニッケル(Ni)と金(Au)を蒸着して金属電極を形成している。p-AlGaN層における有効キャリヤ濃度は5×1017cm-3、p-AlGaN/GaN超格子クラッド層における有効キャリヤ濃度は2×1018cm-3、p-GaNコンタクト層における有効キャリヤ濃度は1×1019cm-3である。
ここで、N型半導体に金属電極を形成するために、単結晶サファイア基板にはフォトリソグラフィー技術を用いて所要のマスクを形成し、単結晶サファイア基板をn-GaNバッファ層が露出するまでエッチングし、このエッチングによって形成された開口内にチタン(Ti)と金(Au)を蒸着してオーミック電極である金属電極を形成している。
このように構成したGaN系紫外LEDをクライオスタットの試料ホルダに固定して、クライオスタット内を10-4Pa以下とし、所定の素子駆動時間とした駆動信号をGaN系紫外LEDに入力してGaN系紫外LEDを発光させた。
図9は、クライオスタット内の試料ホルダの温度を450Kとし、駆動信号に基づいてGaN系紫外LEDに流す電流の電流密度を83A/cm2として行った加速劣化試験によって得られたGaN系紫外LEDの光出力の推移を示すグラフである。パルス駆動の場合の駆動信号は、素子駆動時間を50nsec、デューティ比を0.25とした矩形波である。
図9から、GaN系紫外LEDの光出力が80%まで減少するのに要した時間は、GaN系紫外LEDを連続発光させた場合が1.7時間であるのに対して、パルス状の駆動信号に基づいてGaN系紫外LEDをパルス駆動させることにより断続発光させた場合には43時間となり、約25倍となっていることがわかる。なお、GaN系紫外LEDをパルス駆動させた場合における図9の横軸の素子駆動時間は、駆動信号における1周期中の素子駆動時間の累積時間である。
このように、駆動信号の素子駆動時間の短時間化による発光素子の長寿命化は、発光素子を構成している結晶材料によって限定されるものでないことは明らかである。
したがって、ZnCdO系、ZnMgO系、ZnBeO系、ZnOTe系などのII−VI族酸化亜鉛(ZnO)系の発光素子、III−V族ガリウム砒素(GaAs)系の発光素子、アルミニウム・ガリウム・砒素(AlGaAs)系の発光素子、ガリウム・リン(GaP)系の発光素子、インジウム・リン(InP)系の発光素子、窒化アルミニウム系(AlN)の発光素子、窒化ボロン(BN)系の発光素子、InAs系の発光素子、GaAsP系の発光素子、InGaAsP系の発光素子、InGaP系の発光素子、InN系の発光素子、InGaN系の発光素子、AlGaN系の発光素子、InAlGaN系の発光素子、GaInNAs系の発光素子などに対しても同様の効果が期待でき、電子と正孔の再結合を利用したキャリヤ注入型の半導体発光素子、LEDやレーザ・ダイオードなどを長寿命化できる。
特に、本発明において、電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部とは、半導体で構成される発光素子に限定されるものではなく、有機エレクトロルミネセンス、無機エレクトロニクス材料、蛍光体などのように、欠陥準位での電子と正孔の再結合によって欠陥が増殖して、光出力が低下する光出力装置を含むものである。このような光出力装置においても、パルス状の駆動信号における素子駆動時間を、欠陥準位での電子と正孔の再結合を抑止する条件に基づいて設定することにより、寿命延長の効果が期待できる。
すなわち、例えば、有機エレクトロルミネセンス素子の場合には、有機エレクトロルミネセンス素子の薄膜中に存在する酸素や水などを核とした欠陥が存在し、この欠陥における欠陥準位での電子と正孔との再結合によって欠陥が増殖して輝度の低下が生じるが、少なくともパルス状とした駆動信号における素子駆動時間を調整することによって欠陥準位での電子と正孔との再結合を抑止することにより、寿命延長の効果が期待できる。
同様に、電子と正孔の再結合を利用して発光する蛍光体、例えばイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、銀・アルミニウム添加硫化亜鉛(ZnS:Ag,Al)、銅・アルミニウム添加硫化亜鉛(ZnS:Cu,Al)、ユーロピウム添加硫化イットリウム酸素(Y2O2S:Eu)、亜鉛とケイ素の酸化物(Zn2SiO4)、窒化カルシウム・アルミニウム・ケイ素(CaAlSiN3)などにおいても、それらの蛍光体において生じる輝度の低下は、蛍光体中に存在する欠陥における欠陥準位で電子と正孔とが再結合し、放出された再結合エネルギーによって欠陥が増殖しているためであり、少なくともパルス状とした駆動信号における素子駆動時間を調整することによって欠陥準位での電子と正孔との再結合を抑止することにより、寿命延長の効果が期待できる。
上述した実施形態では、駆動信号は矩形波としているが、矩形波に限定されるものではなく、三角波や正弦波、あるいは所定形状の波形などであってもよく、また、必ずしも周期的なパルス波である必要はなく、素子駆動時間Wが、電子・正孔再結合レートnCの逆数の値未満、すなわち、W<1/nCとなっていればよい。
また、駆動信号における素子駆動時間は、常に「1/nC」よりも短くなっている必要はなく、必要とされる輝度の条件を満たすために「1/nC」よりも長い素子駆動時間となることがあってもよく、素子駆動時間を定期的に「1/nC」よりも短くしてもよい。
駆動信号の周期及びデューティ比は、駆動部の発光制御回路で調整しており、必要に応じて駆動信号の波形を適宜切替えながら発光部に入力してもよい。
特に、発光部を構成する発光素子では、発光素子の製造段階において偶発的に形成される欠陥だけでなく、宇宙線などによって欠陥が自然発生する場合があり、欠陥における欠陥順位での電子と正孔の再結合以外によっても欠陥の増殖が生じるため、駆動部の発光制御回路では、発光素子の動作時間の累計を計測して、この累計の動作時間に基づいて素子駆動時間を調整した駆動信号を発光部に入力してもよい。
本発明では、電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部を備えた電子装置において、発光部を長寿命化することにより、連続発光させた場合では十分な寿命を有していないために利用できなかった発光装置を発光部に用いることができ、または、発光部を備えた電子装置を長寿命化することができ、消費者の利便性を高めた電子装置を提供できる。
本発明の電子装置では、電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部と、この発光部に、0.7以上で1.0よりも小さいデューティ比としたパルス状の駆動信号を入力して発光部を断続的に発光させる駆動部とを有する電子装置であって、駆動部は、電子濃度をn、正孔濃度をp、電子の熱速度をvth:n、正孔の熱速度をvth:p、発光部に存在する欠陥準位の電子に対する捕獲断面積をσn、発光部に存在する欠陥準位の正孔に対する捕獲断面積をσp として、駆動信号のパルス幅Wを、
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
として生成することとした。
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
として生成することとした。
特に、駆動部は、駆動信号のパルス幅Wを、n・vth:n・σn<<p・vth:p・σpの場合には、W<1/n・vth:n・σnとし、n・vth:n・σn>>p・vth:p・σpの場合には、W<1/p・vth:p・σpとして生成することにも特徴を有するものである。
本発明によれば、駆動信号のパルス幅Wを、
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
としたことにより、駆動信号のデューティ比が0.7以上であっても、欠陥準位において電子と正孔とが再結合することを抑止できるので、欠陥準位における電子と正孔の再結合によって放出される再結合エネルギーの発生を抑止して、発光部の半導体層の劣化を抑制できる。したがって、発光部を長寿命化でき、前述のパルス幅Wを生成する駆動部と発光部とを備えた電子装置の長寿命化できる。
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
としたことにより、駆動信号のデューティ比が0.7以上であっても、欠陥準位において電子と正孔とが再結合することを抑止できるので、欠陥準位における電子と正孔の再結合によって放出される再結合エネルギーの発生を抑止して、発光部の半導体層の劣化を抑制できる。したがって、発光部を長寿命化でき、前述のパルス幅Wを生成する駆動部と発光部とを備えた電子装置の長寿命化できる。
なお、図3のグラフにおける素子駆動時間が1×10 −3 sec > W > 1×10 −6 secの領域では、LED素子20の寿命が約100時間で飽和したような状態となっているのに対し、W < 1×10 −6 secの領域では、LED素子20の寿命がさらに延びている。これは、LED素子20にH0欠陥とは異なる欠陥が存在していることを示しているものである。
Claims (4)
- 電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部と、
この発光部に、0.7以上で1.0よりも小さいデューティ比としたパルス状の駆動信号を入力して前記発光部を断続的に発光させる駆動部と
を有する電子装置であって、
電子濃度をn、正孔濃度をp、電子の熱速度をvth:n、正孔の熱速度をvth:p、前記発光部に存在する欠陥準位の電子に対する捕獲断面積をσn、前記発光部に存在する欠陥準位の正孔に対する捕獲断面積をσp、前記駆動信号のパルス幅をWとして、
前記駆動部が、
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
を満たすパルス幅Wの駆動信号を前記発光部に入力する電子装置。 - 前記駆動信号のパルス幅Wを、
n・vth:n・σn<<p・vth:p・σpの場合には、W<1/n・vth:n・σnとし、
n・vth:n・σn>>p・vth:p・σpの場合には、W<1/p・vth:p・σpと
することを特徴とする請求項1記載の電子装置。 - 電子と正孔の再結合を利用して発光する発光部に、0.7以上で1.0よりも小さいデューティ比としたパルス状の駆動信号を入力して前記発光部を断続的に発光させる電子装置の発光制御方法であって、
電子濃度をn、正孔濃度をp、電子の熱速度をvth:n、正孔の熱速度をvth:p、前記発光部に存在する欠陥準位の電子に対する捕獲断面積をσn、前記発光部に存在する欠陥準位の正孔に対する捕獲断面積をσp、前記駆動信号のパルス幅をWとして、
W<1/{n・vth:n・σn・p・vth:p・σp/(n・vth:n・σn+p・vth:p・σp)}
とする電子装置の発光制御方法。 - 前記駆動信号のパルス幅Wを、
n・vth:n・σn<<p・vth:p・σpの場合には、W<1/n・vth:n・σnとし、
n・vth:n・σn>>p・vth:p・σpの場合には、W<1/p・vth:p・σpと
することを特徴とする請求項3記載の電子装置の発光制御方法。
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