JPWO2008093891A1 - 車載受信装置 - Google Patents
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Abstract
路側装置の送信状況や車載受信装置の受信状況によらず高精度な位置標定を行うことができる車載受信装置を提供することを課題とする。路側装置10からの送信データを受信する車載受信装置20であって、所定の受信条件を満たした位置を基準位置として設定する基準位置設定手段と、基準位置設定手段で設定した基準位置から所定位置までの区間における送信データの受信状況を取得する実受信状況取得手段と、設計位置で所定の受信条件を満たした場合の当該設計位置から所定位置までの区間における送信データの受信状況を推定する設計受信状況推定手段と、実受信状況取得手段で取得した受信状況と設計受信状況推定手段で推定した受信状況に基づいて基準位置の設計位置に対する距離誤差を演算する誤差演算手段とを備えることを特徴とする。
Description
本発明は、路車間通信における車両側の車載受信装置に関する。
カーナビゲーション装置の普及とともにVICS[Vehicle Information Communication System]も利用されるようになってきており、VICS情報として渋滞情報などの道路交通情報が車両側に提供されている。VICS情報を車両側に提供するために、路車間通信やFM多重通信が行われている。路車間通信の場合、路側には光ビーコンなどが設けられ、車両には光ビーコンなどに対応した受信装置が搭載されている。光ビーコンの場合、車線毎にデータを送受信するためのヘッドがそれぞれ設けられ、各ヘッドから各車線に対して全車線共通のVICS情報を同時にダウンリンクしている。
さらに、インフラ協調サービスによる運転支援を行うために、光ビーコンを利用することが検討されている。この光ビーコンを利用したインフラ協調サービスとしては、例えば、車両では、光ビーコンからのデータ受信に基づいて位置標定を行い、この位置標定によって車両から停止線までの距離を演算する。そして、車両では、信号情報を取得し、停止線までの距離情報と信号情報に基づいて各種運転支援を行う。信号情報は、各色の信号や右折指示信号のサイクル情報であり、直進車線や右折車線などの車線毎に情報が異なる。そのため、インフラ協調サービスを行う場合、車線毎に情報を設定し、光ビーコンでは各ヘッドから車線毎に異なる情報をダウンリンクし、車線毎に異なるサービスを提供する必要がある。
しかし、光ビーコンの各車線に対応したヘッドのダウンリンクエリアの一部は、隣接車線内に入っている。そのため、各ヘッドから車線毎に異なるデータを送信した場合、隣接車線からの漏れによってデータの干渉が生じ、受信エラーが発生し、必要なデータを全て受信することができない。そこで、特許文献1(日本国特開2000−182190号公報)に記載の通信装置では、全車線において共通する共通データを全ての車線に送信した後、任意の車線に車線毎のデータを送信している間はその車線の隣接車線にはデータ送信を停止し(つまり、車線間での時分割送信)、車線間のデータの干渉を回避している。
さらに、インフラ協調サービスによる運転支援を行うために、光ビーコンを利用することが検討されている。この光ビーコンを利用したインフラ協調サービスとしては、例えば、車両では、光ビーコンからのデータ受信に基づいて位置標定を行い、この位置標定によって車両から停止線までの距離を演算する。そして、車両では、信号情報を取得し、停止線までの距離情報と信号情報に基づいて各種運転支援を行う。信号情報は、各色の信号や右折指示信号のサイクル情報であり、直進車線や右折車線などの車線毎に情報が異なる。そのため、インフラ協調サービスを行う場合、車線毎に情報を設定し、光ビーコンでは各ヘッドから車線毎に異なる情報をダウンリンクし、車線毎に異なるサービスを提供する必要がある。
しかし、光ビーコンの各車線に対応したヘッドのダウンリンクエリアの一部は、隣接車線内に入っている。そのため、各ヘッドから車線毎に異なるデータを送信した場合、隣接車線からの漏れによってデータの干渉が生じ、受信エラーが発生し、必要なデータを全て受信することができない。そこで、特許文献1(日本国特開2000−182190号公報)に記載の通信装置では、全車線において共通する共通データを全ての車線に送信した後、任意の車線に車線毎のデータを送信している間はその車線の隣接車線にはデータ送信を停止し(つまり、車線間での時分割送信)、車線間のデータの干渉を回避している。
衝突防止を目的として交差点での運転支援を行う場合、車両から停止線までの距離を高精度に求める必要があり、位置標定を高精度に行う必要がある。しかし、上記した通信装置では、車線間での時分割送信を行っているので、車両が光ビーコンのダウンリンクエリアに進入したときにデータ送信している場合とデータ送信を停止している場合がある。そのため、ダウンリンクエリアにおいて車両側で光ビーコンからのデータを最初に受信できた位置が、ダウンリンクエリアの入口エッジの位置の場合もあればあるいは入口エッジから停止線寄りの任意の位置の場合もあり、位置標定リセットの0点が変動する。その結果、位置標定の精度が低下し、車両から停止線までの距離の精度も低下する。また、受信環境や車載受信装置の動作状況によっても同様の課題が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、路側装置の送信状況や車載受信装置の受信状況によらず高精度な位置標定を行うことができる車載受信装置を提供することを課題とする。
本発明に係る車載受信装置は、路側装置からの送信データを受信する車載受信装置であって、所定の受信条件を満たした位置を基準位置として設定する基準位置設定手段と、基準位置設定手段で設定した基準位置から所定位置までの区間における送信データの受信状況を取得する実受信状況取得手段と、設計位置で所定の受信条件を満たした場合の当該設計位置から所定位置までの区間における送信データの受信状況を推定する設計受信状況推定手段と、実受信状況取得手段で取得した受信状況と設計受信状況推定手段で推定した受信状況に基づいて基準位置の設計位置に対する距離誤差を演算する誤差演算手段とを備えることを特徴とする。
この車載受信装置では、路側装置との間で路車間通信を行い、路側装置の送信エリア内でデータを受信する。車載受信装置では、基準位置設定手段により、所定の受信条件を満たした位置を位置標定の基準位置として設定する。そして、車載受信装置では、実受信状況取得手段により、基準位置から所定位置(例えば、送信エリアの終点)までの区間において実際に受信できた送信データの受信状況を取得する。また、車載受信装置では、設計受信状況推定手段により、設計位置で所定の条件を満たした場合の設計位置から所定位置までの区間において設計上理想的に受信できる送信データの受信状況を推定する。設計位置は、設計上の位置標定の基準位置であり、予め決まった位置(固定位置)である。基準位置は、路側装置の時分割の送信状況あるいは車載受信装置での受信状況と車両の位置との関係により、設計位置になる場合と設計位置からずれる場合があり、変動位置である。そして、車載受信装置では、誤差演算手段により、実際に受信できた受信データの受信状況と設計上で受信可能な受信データの受信状況に基づいて基準位置の設計位置に対する距離誤差を演算する。実際の受信状況と設計上の受信状況とが一致する場合、基準位置が設計位置に一致していると推測でき、位置標定リセットの0点の距離誤差が0となる。実際の受信状況と設計上の受信状況とが一致しない場合、基準位置が設計位置からずれていると推測でき、受信状況の差に応じた距離誤差となる。このように距離誤差が生じるのは、路側装置からデータが連続的に送信されていないからである(つまり、時分割によってデータを送信する期間とデータの送信を停止する期間があるからである)。あるいは、遮蔽等の受信環境による影響や車載機側の原因により車載受信機側でデータを連続的に受信できないからである。このように、車載受信装置では、基準位置が設計位置からずれた場合でも、基準位置の距離誤差を求めることができ、位置標定を高精度に行うことができる。基準位置が設計位置からずれているときでも、この距離誤差によって基準位置を補正することによって、車両の位置を高精度に求めることができる。
本発明の上記車載受信装置では、路側装置はデータを送信する期間とデータの送信を停止する期間とを有すると好適である。路側装置では、時分割送信を行っており、データを送信する期間と送信停止する期間を有している。車載受信装置では、車線間で時分割送信を行っているときに、基準位置が設計位置からずれた場合でも、基準位置の距離誤差を求めることができ、位置標定を高精度に行うことができる。
本発明の上記車載受信装置では、所定の受信条件を満たした位置は路側装置から送信されたデータを最初に受信した位置であり、設計位置は路側装置の送信エリアの始点であると好適である。車載受信装置では、基準位置設定手段により、路側装置から送信されたデータを最初に受信した位置を基準位置として設定する。そして、車載受信装置では、実受信状況取得手段によりデータを最初に受信した位置から所定位置までの区間における実際の受信状況を取得するとともに、設計受信状況推定手段により送信エリアの始点から所定位置までの区間における設計上の受信状況を推定する。実際の受信状況と設計上の受信状況とが一致する場合にはデータを最初に受信した位置が送信エリアの始点であり、実際の受信状況と設計上の受信状況とが一致しない場合にはデータを最初に受信した位置が送信エリアの始点からずれている。
本発明の上記車載受信装置では、受信状況を所定の送信単位(例えば、光ビーコンのダウンリンクのフレーム単位)の送信データを受信できた個数としてもよい。車載受信装置では、実受信状況取得手段により基準位置から所定位置までの区間において実際に受信できた送信データの個数をカウントし、設計受信状況推定手段により設計位置から所定位置までの区間において設計上理想的に受信できる送信データの個数を推定する。そして、車載受信装置では、誤差演算手段により実際に受信できた送信データの個数と設計上受信可能な送信データの個数に基づいて基準位置の設計位置からの距離誤差を演算する。
本発明の上記車載受信装置では、受信状況を受信データを受信できた総受信時間としてもよい。車載受信装置では、実受信状況取得手段により基準位置から所定位置までの区間において実際に送信データを受信できている時間をカウントし、設計受信状況推定手段により設計位置から所定位置までの区間において設計上送信データを受信できる時間を推定する。そして、車載受信装置では、誤差演算手段により実際の総受信時間と設計上の総受信時間に基づいて基準位置の設計位置からの距離誤差を演算する。
そこで、本発明は、路側装置の送信状況や車載受信装置の受信状況によらず高精度な位置標定を行うことができる車載受信装置を提供することを課題とする。
本発明に係る車載受信装置は、路側装置からの送信データを受信する車載受信装置であって、所定の受信条件を満たした位置を基準位置として設定する基準位置設定手段と、基準位置設定手段で設定した基準位置から所定位置までの区間における送信データの受信状況を取得する実受信状況取得手段と、設計位置で所定の受信条件を満たした場合の当該設計位置から所定位置までの区間における送信データの受信状況を推定する設計受信状況推定手段と、実受信状況取得手段で取得した受信状況と設計受信状況推定手段で推定した受信状況に基づいて基準位置の設計位置に対する距離誤差を演算する誤差演算手段とを備えることを特徴とする。
この車載受信装置では、路側装置との間で路車間通信を行い、路側装置の送信エリア内でデータを受信する。車載受信装置では、基準位置設定手段により、所定の受信条件を満たした位置を位置標定の基準位置として設定する。そして、車載受信装置では、実受信状況取得手段により、基準位置から所定位置(例えば、送信エリアの終点)までの区間において実際に受信できた送信データの受信状況を取得する。また、車載受信装置では、設計受信状況推定手段により、設計位置で所定の条件を満たした場合の設計位置から所定位置までの区間において設計上理想的に受信できる送信データの受信状況を推定する。設計位置は、設計上の位置標定の基準位置であり、予め決まった位置(固定位置)である。基準位置は、路側装置の時分割の送信状況あるいは車載受信装置での受信状況と車両の位置との関係により、設計位置になる場合と設計位置からずれる場合があり、変動位置である。そして、車載受信装置では、誤差演算手段により、実際に受信できた受信データの受信状況と設計上で受信可能な受信データの受信状況に基づいて基準位置の設計位置に対する距離誤差を演算する。実際の受信状況と設計上の受信状況とが一致する場合、基準位置が設計位置に一致していると推測でき、位置標定リセットの0点の距離誤差が0となる。実際の受信状況と設計上の受信状況とが一致しない場合、基準位置が設計位置からずれていると推測でき、受信状況の差に応じた距離誤差となる。このように距離誤差が生じるのは、路側装置からデータが連続的に送信されていないからである(つまり、時分割によってデータを送信する期間とデータの送信を停止する期間があるからである)。あるいは、遮蔽等の受信環境による影響や車載機側の原因により車載受信機側でデータを連続的に受信できないからである。このように、車載受信装置では、基準位置が設計位置からずれた場合でも、基準位置の距離誤差を求めることができ、位置標定を高精度に行うことができる。基準位置が設計位置からずれているときでも、この距離誤差によって基準位置を補正することによって、車両の位置を高精度に求めることができる。
本発明の上記車載受信装置では、路側装置はデータを送信する期間とデータの送信を停止する期間とを有すると好適である。路側装置では、時分割送信を行っており、データを送信する期間と送信停止する期間を有している。車載受信装置では、車線間で時分割送信を行っているときに、基準位置が設計位置からずれた場合でも、基準位置の距離誤差を求めることができ、位置標定を高精度に行うことができる。
本発明の上記車載受信装置では、所定の受信条件を満たした位置は路側装置から送信されたデータを最初に受信した位置であり、設計位置は路側装置の送信エリアの始点であると好適である。車載受信装置では、基準位置設定手段により、路側装置から送信されたデータを最初に受信した位置を基準位置として設定する。そして、車載受信装置では、実受信状況取得手段によりデータを最初に受信した位置から所定位置までの区間における実際の受信状況を取得するとともに、設計受信状況推定手段により送信エリアの始点から所定位置までの区間における設計上の受信状況を推定する。実際の受信状況と設計上の受信状況とが一致する場合にはデータを最初に受信した位置が送信エリアの始点であり、実際の受信状況と設計上の受信状況とが一致しない場合にはデータを最初に受信した位置が送信エリアの始点からずれている。
本発明の上記車載受信装置では、受信状況を所定の送信単位(例えば、光ビーコンのダウンリンクのフレーム単位)の送信データを受信できた個数としてもよい。車載受信装置では、実受信状況取得手段により基準位置から所定位置までの区間において実際に受信できた送信データの個数をカウントし、設計受信状況推定手段により設計位置から所定位置までの区間において設計上理想的に受信できる送信データの個数を推定する。そして、車載受信装置では、誤差演算手段により実際に受信できた送信データの個数と設計上受信可能な送信データの個数に基づいて基準位置の設計位置からの距離誤差を演算する。
本発明の上記車載受信装置では、受信状況を受信データを受信できた総受信時間としてもよい。車載受信装置では、実受信状況取得手段により基準位置から所定位置までの区間において実際に送信データを受信できている時間をカウントし、設計受信状況推定手段により設計位置から所定位置までの区間において設計上送信データを受信できる時間を推定する。そして、車載受信装置では、誤差演算手段により実際の総受信時間と設計上の総受信時間に基づいて基準位置の設計位置からの距離誤差を演算する。
図1は、本実施の形態に係る光ビーコンによる路車間通信システムの構成図である。
図2は、片側2車線の場合の光ビーコンの平面図である。
図3は、片側2車線の場合の光ビーコンの正面図である。
図4は、2車線の各光ビーコンヘッドで同時送信した場合の車線毎のダウンリンクデータの一例である。
図5は、2車線の各光ビーコンヘッドで時分割送信した場合の車線毎のダウンリンクデータの一例である。
図6は、車両が光ビーコンのダウンリンクエリアに進入したときの受信状況であり、(a)が時分割データの先頭から受信開始した場合であり、(b)が時分割データの途中から受信開始した場合である。
図7は、図1のECUにおける停止線距離演算処理の説明図である。
図8は、ダウンリンクエリアでのダウンリンクデータの受信パターンの一例である。
図9は、図1のECUにおける停止線距離演算処理の流れを示すフローチャートである。
図2は、片側2車線の場合の光ビーコンの平面図である。
図3は、片側2車線の場合の光ビーコンの正面図である。
図4は、2車線の各光ビーコンヘッドで同時送信した場合の車線毎のダウンリンクデータの一例である。
図5は、2車線の各光ビーコンヘッドで時分割送信した場合の車線毎のダウンリンクデータの一例である。
図6は、車両が光ビーコンのダウンリンクエリアに進入したときの受信状況であり、(a)が時分割データの先頭から受信開始した場合であり、(b)が時分割データの途中から受信開始した場合である。
図7は、図1のECUにおける停止線距離演算処理の説明図である。
図8は、ダウンリンクエリアでのダウンリンクデータの受信パターンの一例である。
図9は、図1のECUにおける停止線距離演算処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明に係る車載受信装置の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、本発明に係る車載受信装置を、少なくとも光ビーコンによる路車間通信を行う路車間通信システムで利用される車載通信装置に適用する。本実施の形態に係る路車間通信システムでは、VICS情報を提供するシステムとして機能するとともに、インフラ協調システムとして機能する。本実施の形態に係る車載通信装置は、光ビーコンとの間でデータを送受信するとともにデータ受信に基づいて位置標定を行い、各種情報を他の装置に提供する。
図1〜図3を参照して、路車間通信システム1について説明する。図1は、本実施の形態に係る光ビーコンによる路車間通信システムの構成図である。図2は、片側2車線の場合の光ビーコンの平面図である。図3は、片側2車線の場合の光ビーコンの正面図である。
路車間通信システム1は、路側に設置される光ビーコン10と各車両に搭載される車載通信装置20からなる。光ビーコン10は、一般道路において交差点から所定距離手前の位置などに設置される。路車間通信システム1では、光ビーコン10と車載通信装置20との間で近赤外線によりデータを送受信でき、VICS情報とインフラ協調情報を光ビーコン10から車載通信装置20にダウンリンクし、車両ID情報を車載通信装置20から光ビーコン10にアップリンクする。
VICS情報は、全車線で共通の道路交通情報である。道路交通情報は、渋滞情報、交通規制情報、駐車場情報などがある。インフラ協調情報は、車線毎の信号サイクル情報、道路線形情報、停止線情報、制限速度情報などがある。信号サイクル情報は、青信号、黄信号、赤信号の各点灯時間、右折指示信号の点灯時間、現在点灯している信号とその信号が点灯してからの経過時間などである。この信号サイクル情報により、例えば、何秒後に赤信号になるか、右折車線の場合には右折指示に何秒後になり、何秒後に終了するかが判る。道路線形情報は、ノード(道路の変化点)情報とノード間を連結するリンク情報からなる。ノード情報は、ノードの位置情報などである。リンク情報は、リンクの距離情報、勾配情報などである。停止線情報は、停止線の位置情報などである。この道路線形情報と停止線情報により、光ビーコン10(ダウンリンクエリアDLAの入口エッジ)から停止線SLまでの距離が得られる。
光ビーコン10のダウンリンクエリア(送信エリア)DLAは、光ビーコン10のK(m)(例えば、0.5m)手前に設定され、車線進行方向がエリアサイズL(m)(例えば、6.3m)の範囲であり、車線幅方向が車線幅より少し広い範囲である(図7参照)。したがって、隣接車線間のダウンリンクエリアDLA,DLAは重なり、重複エリアIAが存在する。車載通信装置20のアップリンクエリア(送信エリア)ULAは、光ビーコン10の手前に設定され、車線進行方向がM(m)(例えば、4.0m)の範囲である(図7参照)。アップリンクエリアULAは、ダウンリンクエリアDLAと入口エッジ(始点)IEが同じ位置であり、ダウンリンクエリアDLAより狭い(L>M)。このK(m)、L(m)、M(m)は、規格で予め設定された値である。したがって、光ビーコン10からダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEまでの距離は決まっている。
なお、重複エリアIAが存在するので、隣接車線間で異なるデータを同時にダウンリンクする場合(図4参照)、隣接車線にデータが漏れ、データの干渉が発生する。しかし、隣接車線への干渉があるのはダウンリンクの場合だけと考えられる。というのは、車載通信装置20の送信する際の指向性によって、アップリンクでは狭いエリアに送信するので、隣接車線に漏れることは殆どない。
図1〜図5を参照して、光ビーコン10について説明する。図4は、2車線の各光ビーコンヘッドで同時送信した場合の車線毎のダウンリンクデータの一例である。図5は、2車線の各光ビーコンヘッドで時分割送信した場合の車線毎のダウンリンクデータの一例である。
光ビーコン10は、全車線共通のVICSデータと車線毎に異なるインフラ協調データをダウンリンクエリアDLAにダウンリンクするとともに、アップリンクエリアULAを走行中の車両から車両IDデータがアップリンクされる。特に、光ビーコン10では、隣接車線間でのデータの干渉を防止するために、車線間で時分割でのダウンリンクを行う。そのために、光ビーコン10は、光ビーコン制御装置11と車線毎の光ビーコンヘッド12,・・・を備えている。
光ビーコン制御装置11は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]などからなる電子制御ユニットであり、光ビーコン10を統括制御する。光ビーコン制御装置11では、VICSセンターで編集、処理されたVICS情報を取得するとともに、前方に存在する信号機30の制御器31から信号サイクル情報を取得する(図7参照)。また、光ビーコン制御装置11では、光ビーコン10周辺の道路線形情報、停止線情報、制限速度情報などを予め保持している。また、光ビーコン制御装置11では、光ビーコンヘッド12からアップリンクデータを入力する。
光ビーコン制御装置11では、VICS情報からVICSデータを生成するとともに、車線毎の信号サイクル情報、道路線形情報、停止線情報、制限速度情報などからインフラ協調データを生成する。そして、光ビーコン制御装置11では、車線毎に、VICSデータとインフラ協調データからフレーム単位のダウンリンクデータを生成する。特に、車載通信装置20からのアップリンクデータを正常に受信できた場合、光ビーコン制御装置11では、ダウンリンクデータにアップリンクされた車両IDに車線番号(車線識別情報)を加味した制御チャネルを加える。
例えば、片側2車線の場合、図4に示すように、左車線のダウンリンクデータLDと右車線のダウンリンクデータRDとを同時に連続的にダウンリンクすると、重複エリアIAが存在するために、左車線と右車線で異なるデータが干渉する。そこで、車線間で時分割でダウンリンクするために、光ビーコン制御装置11では、車線毎に、ダウンリンクデータを所定の個数のフレーム毎に分割し、時分割データDDを生成する。所定の個数は、光ビーコンの規格上のフレーム時間F(例えば、1ms)と性能上の時分割時間T(例えば、80ms)によって決まる。そして、光ビーコン制御装置11では、ダウンリンクする車線に対して時分割データDDをダウンリンクするようにその車線の光ビーコンヘッド12を指令制御するとともに、その車線の隣接車線に対してダウンリンクを停止するようにその隣接車線の光ビーコンヘッド12を指令制御する。例えば、片側2車線の場合には左車線と右車線との間で時分割を行い(図5参照)、片側3車線の場合には中央車線と左車線及び右車線との間で時分割を行い、片側4車線の場合には第1車線及び第3車線と第2車線及び第4車線との間で時分割を行う。
なお、全てのデータを時分割するのでなく、全車線共通のVICSデータについては同時にダウンリンクし、VICSデータをダウンリンクした後に車線毎に異なるインフラ協調データを時分割でダウンリンクするようにしてもよい。
光ビーコンヘッド12は、車線毎に設けられ、近赤外線を送受信可能なヘッドである。光ビーコンヘッド12は、車線の中心線の上方に配置され、下側の斜め後方に向けて設置される。光ビーコンヘッド12では、光ビーコン制御装置11による指令に応じて、時分割時間T毎に、時分割データDDのダウンリンクエリアDLA内へのダウンリンクとダウンリンクの停止とを繰り返し行う。また、光ビーコンヘッド12では、アップリンクエリアULA内からのアップリンクデータ(車両ID情報)を受信し、そのアップリンクデータを光ビーコン制御装置11に出力する。
図1〜図8を参照して、車載通信装置20について説明する。図6は、車両が光ビーコンのダウンリンクエリアに進入したときの受信状況であり、(a)が時分割データの先頭から受信開始した場合であり、(b)が時分割データの途中から受信開始した場合である。図7は、図1のECUにおける停止線距離演算処理の説明図である。図8は、ダウンリンクエリアでのダウンリンクデータの受信パターンの一例である。
車載通信装置20は、ダウンリンクエリアDLAに進入すると全車線共通のVICSデータと車線毎に異なるインフラ協調データをダウンリンクされるとともに、アップリンクエリアULAに進入すると車両IDデータをアップリンクする。車載通信装置20では、ダウンリンクエリアDLAでのデータ受信に基づいて位置標定を行い、車両から停止線までの距離を演算する。車載通信装置20では、VICS情報をナビゲーション装置に提供するとともに、停止線までの距離や信号情報などからなるインフラ協調情報を運転支援装置に提供する。そのために、車載通信装置20は、送受信装置21、車輪速センサ22及びECU[Electronic Control Unit]23を備えている。
なお、本実施の形態では、ECU23における各処理が特許請求の範囲に記載する基準位置設定手段、実受信状況取得手段、設計受信状況推定手段、誤差演算手段に相当する。
車載通信装置20の各部を具体的に説明する前に、時分割でのダウンリンクにおける位置標定方法について説明する。位置標定では、ダウンリンクデータを最初に受信できた位置で位置標定リセットし、その位置を0点(基準位置に相当)とする。この0点がダウンリンクエリアDLAの入口エッジ(設計位置に相当)IEであることが設計上理想であり、この場合には0点の距離誤差がない。
しかし、ダウンリンクデータが時分割でダウンリンクされるので、ダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEに車両が到達したときに、図5の矢印で示すように、時分割データDDが無い場合、時分割データDDの先頭の場合、時分割データDDの途中の場合がある。つまり、ダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEに車両が到達したときに、時分割データDDのどの位置で受信できるのかあるいは受信できないのかが未確定である。そのため、位置標定リセットしたときに、0点がダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEからずれ、距離誤差が生じることがある。
図6の例では、片側2車線で、3個のフレームからなる時分割データDDでダウンリンクを行った場合に、車両がダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEに到達したときに受信できた位置を矢印で示している。図6(a)の場合、ダウンリンクエリアDLAのエリアサイズL、フレーム時間F、車速Vを用いて式(1)で表されるダウンリンクエリアDLAで受信できるフレーム数N1は、設計上理想的に受信可能な最大のフレーム数であり、車両が入口エッジIEに到達したときに時分割データDDの先頭から受信できた場合である。図6(b)の場合、式(2)で表されるダウンリンクエリアDLAで受信できるフレーム数N2は、理想のフレーム数N1より2個少なく、車両が入口エッジIEに到達したときに時分割データDDの先頭から3番目のフレームから受信できた場合である。
このように、位置標定リセットする点は、車両の走行状況と時分割のタイミングによって異なり、時分割データの先頭から受信できたときが理想系である。2車線の場合、理想系である最小位置標定時間=0であり、最もずれる最大位置標定時間=2×(T/F)である。したがって、最大距離誤差=V×2×(T/F)となる。例えば、インフラ協調における一般道路でのサービス対象車速を70km/hとし、光ビーコンの規格上からF=1mとし、性能上からT=80msとした場合、距離誤差は約3.1mとなる。このような距離誤差が車両から停止線までの距離に加味されると、高精度なインフラ協調サービスを提供できない。
そこで、距離誤差を推定し、この距離誤差を考慮して車両から停止線までの距離を演算する必要がある。インフラ協調サービスでは、光ビーコンヘッド12からK(m)手前のエリアサイズL(m)のダウンリンクエリアDLA内でインフラ協調データを取得し、光ビーコンヘッド12から停止線SLまでのJ(m)(107m以上)のサービスエリア内でサービスを提供する(図7参照)。車両から停止線SLまでの距離の演算については、ダウンリンクエリアDLA外で演算されても問題無い。車載通信装置20では、ダウンリンクエリアDLAでダウンリンクデータを受信し、その中のインフラ協調データからサービスの内容と道路線形情報を解析する。この際、データ受信に基づいて位置標定を行い、その位置標定に要した時間をカウントし、自車位置をその位置標定に要した時間分進めて解析する。そして、自車が実際にどの位置にいるのかを逐次演算し、自車から停止線までの距離を逐次演算する。そして、これらの情報が運転支援装置に提供されて、運転支援装置において、自車が直進の場合には赤信号のときに停止線で止まれるか否かや右折の場合には右折指示信号でないときに停止線で止まれるか否かが判断され、止まれないと判断されたときには注意喚起、警報、介入ブレーキ制御などが行われる。
車両が入口エッジIEに到達したときに時分割データDDの先頭から受信できた場合、エリアサイズL、車速V、時分割時間T、フレーム時間Fから、式(3)により、ダウンリンクエリアDLA内で受信可能な最大のフレーム数Nmaxが得られる。この最大受信フレーム数Nmaxは、設計上受信可能な理想のフレーム数である。実際にダウンリンクエリアDLA内で受信できるフレーム数Nrealは、式(4)で示され、ロス個数Nが0以上の整数である。
図8には、車両がダウンリンクエリアDLAに進入したときに想定される3つの受信パターンを示している。エリアサイズL、車速Vとすると、受信可能な最大時間Tmax=L/Vである。理想パターンは、ダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEで時分割データDDの先頭から受信した場合であり、図8の例では9個のフレームを受信できる。パターン1は、入口エッジIEで時分割データDDの途中から受信した場合であり、車両が出口エッジOEに到達したときには時分割データDDがダウンリンクされておらず、図8の例ではTmax内で8個のフレームを受信できる。この場合、データ受信開始してからTmax経過前にダウンリンクが終了し、最後にダウンリンクされてからTmax経過するまでにt1(s)ある。パターン2は、入口エッジIEで時分割データDDがダウンリンクされておらず、所定時間経過後に時分割データDDを受信した場合であり、車両が出口エッジOEに到達したときには時分割データDDの途中がダウンリンクされており、図8の例では8個のフレームを受信できる。この場合、データ受信開始してからTmax経過するまでに、車両がダウンリンクエリアDLAから出る(近赤外線が届かなくなる)。このように、受信できた個数と受信開始してからTmax経過したときの状況から、受信パターンを判定することができる。
理想パターンとパターン1の場合、ダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEでデータ受信を開始しているので、位置標定リセットの0点が入口エッジIEとなり、距離誤差がない。この場合、式(5)により、車両から停止線までの距離Dを演算できる。S(m)は道路線形情報から得られる入口エッジIEから停止線SLまでの距離であり、X(s)がデータ受信開始してから位置標定が終了するまで(距離Dを求めるまで)の時間である。
一方、パターン2の場合、ダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEでデータ受信を開始していないので、位置標定リセットの0点が入口エッジIEからずれ、距離誤差が発生する。この場合、ロス個数N、車速Vとフレーム時間Fから、式(6)により、距離誤差Eを演算できる。ロス個数Nは、最大受信個数Nmaxと実際の受信個数Nrealの差から求めることができる。距離誤差Eは、ロス個数Nが多くなるほど長くなる。この距離誤差Eを用いて、式(7)により、車両から停止線までの距離Dを演算できる。
以上のように、理想的な最大受信個数Nmax、実際の受信個数Nreal、受信開始してからTmax経過したときの状況によって受信パターンを特定でき、受信パターンに応じて車両から停止線までの距離Dを演算できる。以下に、車載通信装置20の各部について具体的に説明する。
送受信装置21は、近赤外線を送受信可能な装置である。送受信装置21は、車両の所定の位置に配置され、上側の斜め前方に向けて設置される。送受信装置21では、ダウンリンクエリアDLA内でダウンリンクデータ(時分割データ)を受信し、そのダウンリンクデータをECU23に出力する。また、送受信装置21では、ECU23による指令に応じて、アップリンクエリアULA内でアップリンクデータを送信する。
車輪速センサ22は、各車輪に設けられ、車輪速パルスを検出するセンサである。車輪速センサ22では、車輪速パルスを検出し、検出した車輪速パルスをECU23に出力する。
ECU23は、CPU、ROM、RAMなどからなる電子制御ユニットであり、車載通信装置20を統括制御する。ECU23では、送受信装置21からのダウンリンクデータを入力するとともに、各輪の車輪速センサ22からの車輪速パルスを入力する。そして、ECU23では、各輪の車輪速パルスに基づいて車速Vを演算する。また、ECU23では、アップリンクエリアULAに進入すると、車両IDからなるアップリンクデータを生成し、そのアップリンクデータをアップリンクするように送受信装置21を指令制御する。
ECU23では、ダウンリンクデータからVICSデータを抽出し、VICS情報を生成する。そして、ECU23では、VICS情報をカーナビゲーション装置に送信する。
ECU23では、車速VとエリアサイズLからダウンリンクエリアDLA内で受信可能な最大時間Tmaxを演算する。そして、ECU23では、式(3)により、最大時間Tmaxで受信可能なフレームの最大受信個数Nmaxを演算する。
送受信装置21でダウンリンクデータの受信を開始すると(位置標定リセットすると)、ECU23では、送受信装置21でのダウンリンクデータの受信に基づいて、データ受信開始してから最大時間Tmax経過するまでに受信したフレームの実受信個数Nrealをカウントする。また、ECU23では、データ受信開始してから位置標定による停止線までの距離Dの演算が終わるまでの時間Xをカウントする。また、ECU23では、ダウンリンクデータからインフラ協調データの道路線形情報を抽出し、道路線形情報に基づいてダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEから停止線までの距離Sを演算する。なお、ダウンリンクデータに制御チャネルが加味されている場合、ECU23では、その制御チャネルに自車の車両IDが示されていないときにはそのダウンリンクデータを無視するようにする。
ECU23では、データ受信開始してから最大時間Tmaxが経過した時点でダウンリンクエリアDLA外の場合(近赤外線が届かない場合)にはパターン2と判断する。パターン2の場合、ECU23では、演算によって求めた最大受信個数Nmaxからカウントした実受信個数Nrealを減算してロス個数Nを求める。ECU23では、演算によって求めた距離S、車速V及びロス個数N、カウントした時間X、予め保持している時分割時間T及びフレーム時間Fを用いて、式(7)により、現時点の車両位置から停止線SLまでの距離Dを演算する。この際、ロス個数N、時分割時間Tとフレーム時間Fから、式(6)により距離誤差Eを演算してから、距離誤差Eを用いて停止線SLまでの距離Dを演算してもよい。
ECU23では、データ受信開始してから最大時間Tmaxが経過した時点でダウンリンクエリアDLA内の場合(近赤外線が届く場合)、実際に受信できた実フレーム数Nrealが理想的に受信したときの最大受信フレーム数Nmaxのときには理想パターンと判定し、それ以外のときにはパターン1と判断する。理想パターン又はパターン1の場合、ECU23では、演算によって求めた距離S及び車速V、カウントした時間Xを用いて、式(5)により、現時点の車両位置から停止線SLまでの距離Dを演算する。
ECU23では、ダウンリンクデータからインフラ協調データの信号サイクル情報、停止線情報、制限速度情報などを抽出し、これらの情報に停止線までの距離Dの情報を加味してインフラ協調情報を生成する。そして、ECU23では、インフラ協調情報を運転支援装置に送信する。
図1〜図8を参照して、路車間通信システム1における動作について説明する。特に、車載通信装置20のECU23における停止線距離演算処理について図9のフローチャートに沿って説明する。図9は、図1のECUにおける停止線距離演算処理の流れを示すフローチャートである。
光ビーコン制御装置11では、VICSセンターからのVICS情報により共通のVICSデータを生成するとともに、信号機30の制御器31から信号サイクル情報や保持している道路線形情報、停止線情報、制限速度情報などにより車線毎のインフラ協調データを生成する。さらに、光ビーコン制御装置11では、車線毎に、VICSデータとインフラ協調データからフレーム単位のダウンリンクデータを生成し、ダウンリンクデータから時分割データを生成する。そして、光ビーコン制御装置11では、ダウンリンクする車線の光ビーコンヘッド12に対して時分割データをダウンリンクするように指令制御するとともに、その車線の隣接車線の光ビーコンヘッド12に対してダウンリンク停止するように指令制御する。
ダウンリンクするように指令された光ビーコンヘッド12では、時分割時間Tの間、時分割データDDをダウンリンクエリアDLA内へダウンリンクする。一方、ダウンリンク停止するように指令された光ビーコンヘッド12では、時分割時間Tの間、ダウンリンクを停止する。これによって、ある車線では時分割データDDがダウンリンクされ、その車線の隣接車線ではダウンリンクが停止され、ダウンリンクデータが車線間での時分割でダウンリンクされる。
各輪の車輪速センサ22では、車輪速パルスを検出し、車輪速パルス情報をECU23に送信している。ECU23では、各輪の車輪速パルスに基づいて車速Vを演算する。
車載通信装置20を搭載した車両がダウンリンクエリアDLA及びアップリンクエリアULAに進入すると、送受信装置21では、時分割データDDを受信してその時分割データDDをECU23に出力するとともに、ECU23からの指令に応じて車両IDデータをアップリンクする。
ECU23では、データ受信を開始すると(位置標定リセット)、そのデータ受信開始時点からの経過時間をカウントするとともに、受信できたフレーム数をカウントする。また、ECU23では、ダウンリンクデータからVICS情報を抽出し、VICS情報をカーナビゲーション装置に送信する。
ECU23では、車速VとエリアサイズLからダウンリンクエリアDLA内で受信可能な最大時間Tmaxを演算する(S1)。そして、ECU23では、式(3)により、データ受信開始してから最大時間Tmaxで理想的に受信可能なフレーム数Nmaxを演算する(S2)。
ECU23では、データ受信開始してから最大時間Tmaxが経過したか否かを判定し、経過した場合にはカウントしていたフレーム数から最大時間Tmax内で実際に受信できたフレーム数Nrealを把握する(S3)。
そして、ECU23では、近赤外線が受信できるか否かで、データ受信開始してから最大時間TmaxまでダウンリンクエリアDLA内であったか否かを判定する(S4)。S4にて最大時間Tmax経過したときにはダウンリンクエリアDLA外であったと判定した場合、ECU23では、受信パターンがパターン2と判断する(S5)。
S4にてダウンリンクエリアDLA内と判定した場合、ECU23では、実際のフレーム数Nrealが理想の最大フレーム数Nmaxか否かを判定する(S6)。S6にて実際のフレーム数Nrealが理想の最大フレーム数Nmaxと判定した場合、ECU23では、受信パターンを理想パターンと判断する(S7)。S6にて実際のフレーム数Nrealが理想の最大フレーム数Nmaxでないと判定した場合、ECU23では、受信パターンをパターン1と判断する(S8)。
ECU23では、ダウンリンクデータから道路線形情報を抽出し、道路線形情報に基づいてダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEから停止線SLまでの距離Sを演算する。また、ECU23では、カウントしていた時間からデータ受信開始から位置標定終了(現時点)までの時間Xを把握する。
理想パターン又はパターン1の場合、位置標定リセットした位置はダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEの位置となっているので、距離誤差がない。そこで、ECU23では、入口エッジIEから停止線SLまでの距離S、時間X、車速Vを用いて、式(5)により現時点での自車位置から停止線SLまでの距離Dを演算する(S9)。
パターン2の場合、位置標定リセットした位置はダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEから停止線SL寄りの位置となっているので、距離誤差が生じている。そこで、ECU23では、理想の最大フレーム数Nmaxから実際のフレーム数Nrealを減算してロス個数Nを演算する。そして、ECU23では、入口エッジIEから停止線SLまでの距離S、時間X、車速Vの他にロス個数N、時分割時間T、フレーム時間Fを用いて、式(7)により現時点での自車位置から停止線SLまでの距離Dを演算する(S9)。この距離Dは、位置標定の0点を距離誤差Eによって補正した距離となっている。
ECU23では、ダウンリンクデータから信号サイクル情報、停止線情報、制限速度情報などを抽出し、これらの情報に停止線SLまでの距離Dの情報を加味してインフラ協調情報を生成する。そして、ECU23では、インフラ協調情報を運転支援装置に送信する。運転支援装置では、このインフラ協調情報を利用してインフラ協調サービスを提供する。
この路車間通信システム1によれば、光ビーコン10が車線間での時分割でダウンリンクを行っているので、車線間でのデータの干渉を防止できるとともに車間毎に異なるデータを車両側に提供することができる。
特に、車載通信装置20によれば、車線間での時分割でダウンリンクを行っている場合に、位置標定の0点が入口エッジIEからずれているときでも、その距離誤差Eを求めることができ、位置標定を高精度に行うことができる。この距離誤差Eによって位置標定の0点を補正することによって、車両から停止線SLまでの距離Dを高精度に求めることができ、高品質のインフレ協調サービスを行うことができる。
車載通信装置20では、ダウンリンクエリアDLA内で理想的に受信可能なフレーム数Nmaxと実際に受信したフレーム数Nrealとに基づいて位置標定の0点の距離誤差Eを簡単かつ高精度に求めることができる。また、車載通信装置20では、ダウンリンクエリアDLAで理想的に受信可能なフレーム数Nmaxと実際に受信したフレーム数Nreal及び最大時間Tmax内での電波状況に基づいて受信パターンを簡単かつ高精度に判定することができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では光ビーコンによる路車間通信システムに適用したが、電波ビーコンなどの他の路車間通信システムにも適用可能である。
また、本実施の形態では車載通信装置単体で構成したが、カーナビゲーション装置に組み込まれる構成でもよいし、あるいは、衝突防止装置などの運転支援装置に組み込まれる構成としてもよい。また、送受信可能な車載通信装置でなく、受信のみ可能な車載受信装置にも適用可能である。
また、本実施の形態では所定の受信条件を満たした位置をデータを最初に受信した位置とする構成としたが、他の受信条件を満たした場合でもよい。
また、本実施の形態では設計位置をダウンリンクエリアの入口エッジとし、所定位置を出口エッジとする構成としたが、他の位置としてもよい。
また、本実施の形態では路側通信装置からの送信データの受信状況として受信したフレームの個数としたが、総受信時間などの他のパラメータとしてもよい。
また、本実施の形態では光ビーコンにおいてデータを時分割でダウンリンクする場合に適用したが、時分割しない場合にも適用できる。時分割しない場合でも、遮蔽等の受信環境による影響や車載機側の原因により車載受信装置側でデータを連続的に受信できず、設計位置と基準位置とが一致しない場合がある。
本実施の形態では、本発明に係る車載受信装置を、少なくとも光ビーコンによる路車間通信を行う路車間通信システムで利用される車載通信装置に適用する。本実施の形態に係る路車間通信システムでは、VICS情報を提供するシステムとして機能するとともに、インフラ協調システムとして機能する。本実施の形態に係る車載通信装置は、光ビーコンとの間でデータを送受信するとともにデータ受信に基づいて位置標定を行い、各種情報を他の装置に提供する。
図1〜図3を参照して、路車間通信システム1について説明する。図1は、本実施の形態に係る光ビーコンによる路車間通信システムの構成図である。図2は、片側2車線の場合の光ビーコンの平面図である。図3は、片側2車線の場合の光ビーコンの正面図である。
路車間通信システム1は、路側に設置される光ビーコン10と各車両に搭載される車載通信装置20からなる。光ビーコン10は、一般道路において交差点から所定距離手前の位置などに設置される。路車間通信システム1では、光ビーコン10と車載通信装置20との間で近赤外線によりデータを送受信でき、VICS情報とインフラ協調情報を光ビーコン10から車載通信装置20にダウンリンクし、車両ID情報を車載通信装置20から光ビーコン10にアップリンクする。
VICS情報は、全車線で共通の道路交通情報である。道路交通情報は、渋滞情報、交通規制情報、駐車場情報などがある。インフラ協調情報は、車線毎の信号サイクル情報、道路線形情報、停止線情報、制限速度情報などがある。信号サイクル情報は、青信号、黄信号、赤信号の各点灯時間、右折指示信号の点灯時間、現在点灯している信号とその信号が点灯してからの経過時間などである。この信号サイクル情報により、例えば、何秒後に赤信号になるか、右折車線の場合には右折指示に何秒後になり、何秒後に終了するかが判る。道路線形情報は、ノード(道路の変化点)情報とノード間を連結するリンク情報からなる。ノード情報は、ノードの位置情報などである。リンク情報は、リンクの距離情報、勾配情報などである。停止線情報は、停止線の位置情報などである。この道路線形情報と停止線情報により、光ビーコン10(ダウンリンクエリアDLAの入口エッジ)から停止線SLまでの距離が得られる。
光ビーコン10のダウンリンクエリア(送信エリア)DLAは、光ビーコン10のK(m)(例えば、0.5m)手前に設定され、車線進行方向がエリアサイズL(m)(例えば、6.3m)の範囲であり、車線幅方向が車線幅より少し広い範囲である(図7参照)。したがって、隣接車線間のダウンリンクエリアDLA,DLAは重なり、重複エリアIAが存在する。車載通信装置20のアップリンクエリア(送信エリア)ULAは、光ビーコン10の手前に設定され、車線進行方向がM(m)(例えば、4.0m)の範囲である(図7参照)。アップリンクエリアULAは、ダウンリンクエリアDLAと入口エッジ(始点)IEが同じ位置であり、ダウンリンクエリアDLAより狭い(L>M)。このK(m)、L(m)、M(m)は、規格で予め設定された値である。したがって、光ビーコン10からダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEまでの距離は決まっている。
なお、重複エリアIAが存在するので、隣接車線間で異なるデータを同時にダウンリンクする場合(図4参照)、隣接車線にデータが漏れ、データの干渉が発生する。しかし、隣接車線への干渉があるのはダウンリンクの場合だけと考えられる。というのは、車載通信装置20の送信する際の指向性によって、アップリンクでは狭いエリアに送信するので、隣接車線に漏れることは殆どない。
図1〜図5を参照して、光ビーコン10について説明する。図4は、2車線の各光ビーコンヘッドで同時送信した場合の車線毎のダウンリンクデータの一例である。図5は、2車線の各光ビーコンヘッドで時分割送信した場合の車線毎のダウンリンクデータの一例である。
光ビーコン10は、全車線共通のVICSデータと車線毎に異なるインフラ協調データをダウンリンクエリアDLAにダウンリンクするとともに、アップリンクエリアULAを走行中の車両から車両IDデータがアップリンクされる。特に、光ビーコン10では、隣接車線間でのデータの干渉を防止するために、車線間で時分割でのダウンリンクを行う。そのために、光ビーコン10は、光ビーコン制御装置11と車線毎の光ビーコンヘッド12,・・・を備えている。
光ビーコン制御装置11は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]などからなる電子制御ユニットであり、光ビーコン10を統括制御する。光ビーコン制御装置11では、VICSセンターで編集、処理されたVICS情報を取得するとともに、前方に存在する信号機30の制御器31から信号サイクル情報を取得する(図7参照)。また、光ビーコン制御装置11では、光ビーコン10周辺の道路線形情報、停止線情報、制限速度情報などを予め保持している。また、光ビーコン制御装置11では、光ビーコンヘッド12からアップリンクデータを入力する。
光ビーコン制御装置11では、VICS情報からVICSデータを生成するとともに、車線毎の信号サイクル情報、道路線形情報、停止線情報、制限速度情報などからインフラ協調データを生成する。そして、光ビーコン制御装置11では、車線毎に、VICSデータとインフラ協調データからフレーム単位のダウンリンクデータを生成する。特に、車載通信装置20からのアップリンクデータを正常に受信できた場合、光ビーコン制御装置11では、ダウンリンクデータにアップリンクされた車両IDに車線番号(車線識別情報)を加味した制御チャネルを加える。
例えば、片側2車線の場合、図4に示すように、左車線のダウンリンクデータLDと右車線のダウンリンクデータRDとを同時に連続的にダウンリンクすると、重複エリアIAが存在するために、左車線と右車線で異なるデータが干渉する。そこで、車線間で時分割でダウンリンクするために、光ビーコン制御装置11では、車線毎に、ダウンリンクデータを所定の個数のフレーム毎に分割し、時分割データDDを生成する。所定の個数は、光ビーコンの規格上のフレーム時間F(例えば、1ms)と性能上の時分割時間T(例えば、80ms)によって決まる。そして、光ビーコン制御装置11では、ダウンリンクする車線に対して時分割データDDをダウンリンクするようにその車線の光ビーコンヘッド12を指令制御するとともに、その車線の隣接車線に対してダウンリンクを停止するようにその隣接車線の光ビーコンヘッド12を指令制御する。例えば、片側2車線の場合には左車線と右車線との間で時分割を行い(図5参照)、片側3車線の場合には中央車線と左車線及び右車線との間で時分割を行い、片側4車線の場合には第1車線及び第3車線と第2車線及び第4車線との間で時分割を行う。
なお、全てのデータを時分割するのでなく、全車線共通のVICSデータについては同時にダウンリンクし、VICSデータをダウンリンクした後に車線毎に異なるインフラ協調データを時分割でダウンリンクするようにしてもよい。
光ビーコンヘッド12は、車線毎に設けられ、近赤外線を送受信可能なヘッドである。光ビーコンヘッド12は、車線の中心線の上方に配置され、下側の斜め後方に向けて設置される。光ビーコンヘッド12では、光ビーコン制御装置11による指令に応じて、時分割時間T毎に、時分割データDDのダウンリンクエリアDLA内へのダウンリンクとダウンリンクの停止とを繰り返し行う。また、光ビーコンヘッド12では、アップリンクエリアULA内からのアップリンクデータ(車両ID情報)を受信し、そのアップリンクデータを光ビーコン制御装置11に出力する。
図1〜図8を参照して、車載通信装置20について説明する。図6は、車両が光ビーコンのダウンリンクエリアに進入したときの受信状況であり、(a)が時分割データの先頭から受信開始した場合であり、(b)が時分割データの途中から受信開始した場合である。図7は、図1のECUにおける停止線距離演算処理の説明図である。図8は、ダウンリンクエリアでのダウンリンクデータの受信パターンの一例である。
車載通信装置20は、ダウンリンクエリアDLAに進入すると全車線共通のVICSデータと車線毎に異なるインフラ協調データをダウンリンクされるとともに、アップリンクエリアULAに進入すると車両IDデータをアップリンクする。車載通信装置20では、ダウンリンクエリアDLAでのデータ受信に基づいて位置標定を行い、車両から停止線までの距離を演算する。車載通信装置20では、VICS情報をナビゲーション装置に提供するとともに、停止線までの距離や信号情報などからなるインフラ協調情報を運転支援装置に提供する。そのために、車載通信装置20は、送受信装置21、車輪速センサ22及びECU[Electronic Control Unit]23を備えている。
なお、本実施の形態では、ECU23における各処理が特許請求の範囲に記載する基準位置設定手段、実受信状況取得手段、設計受信状況推定手段、誤差演算手段に相当する。
車載通信装置20の各部を具体的に説明する前に、時分割でのダウンリンクにおける位置標定方法について説明する。位置標定では、ダウンリンクデータを最初に受信できた位置で位置標定リセットし、その位置を0点(基準位置に相当)とする。この0点がダウンリンクエリアDLAの入口エッジ(設計位置に相当)IEであることが設計上理想であり、この場合には0点の距離誤差がない。
しかし、ダウンリンクデータが時分割でダウンリンクされるので、ダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEに車両が到達したときに、図5の矢印で示すように、時分割データDDが無い場合、時分割データDDの先頭の場合、時分割データDDの途中の場合がある。つまり、ダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEに車両が到達したときに、時分割データDDのどの位置で受信できるのかあるいは受信できないのかが未確定である。そのため、位置標定リセットしたときに、0点がダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEからずれ、距離誤差が生じることがある。
図6の例では、片側2車線で、3個のフレームからなる時分割データDDでダウンリンクを行った場合に、車両がダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEに到達したときに受信できた位置を矢印で示している。図6(a)の場合、ダウンリンクエリアDLAのエリアサイズL、フレーム時間F、車速Vを用いて式(1)で表されるダウンリンクエリアDLAで受信できるフレーム数N1は、設計上理想的に受信可能な最大のフレーム数であり、車両が入口エッジIEに到達したときに時分割データDDの先頭から受信できた場合である。図6(b)の場合、式(2)で表されるダウンリンクエリアDLAで受信できるフレーム数N2は、理想のフレーム数N1より2個少なく、車両が入口エッジIEに到達したときに時分割データDDの先頭から3番目のフレームから受信できた場合である。
このように、位置標定リセットする点は、車両の走行状況と時分割のタイミングによって異なり、時分割データの先頭から受信できたときが理想系である。2車線の場合、理想系である最小位置標定時間=0であり、最もずれる最大位置標定時間=2×(T/F)である。したがって、最大距離誤差=V×2×(T/F)となる。例えば、インフラ協調における一般道路でのサービス対象車速を70km/hとし、光ビーコンの規格上からF=1mとし、性能上からT=80msとした場合、距離誤差は約3.1mとなる。このような距離誤差が車両から停止線までの距離に加味されると、高精度なインフラ協調サービスを提供できない。
そこで、距離誤差を推定し、この距離誤差を考慮して車両から停止線までの距離を演算する必要がある。インフラ協調サービスでは、光ビーコンヘッド12からK(m)手前のエリアサイズL(m)のダウンリンクエリアDLA内でインフラ協調データを取得し、光ビーコンヘッド12から停止線SLまでのJ(m)(107m以上)のサービスエリア内でサービスを提供する(図7参照)。車両から停止線SLまでの距離の演算については、ダウンリンクエリアDLA外で演算されても問題無い。車載通信装置20では、ダウンリンクエリアDLAでダウンリンクデータを受信し、その中のインフラ協調データからサービスの内容と道路線形情報を解析する。この際、データ受信に基づいて位置標定を行い、その位置標定に要した時間をカウントし、自車位置をその位置標定に要した時間分進めて解析する。そして、自車が実際にどの位置にいるのかを逐次演算し、自車から停止線までの距離を逐次演算する。そして、これらの情報が運転支援装置に提供されて、運転支援装置において、自車が直進の場合には赤信号のときに停止線で止まれるか否かや右折の場合には右折指示信号でないときに停止線で止まれるか否かが判断され、止まれないと判断されたときには注意喚起、警報、介入ブレーキ制御などが行われる。
車両が入口エッジIEに到達したときに時分割データDDの先頭から受信できた場合、エリアサイズL、車速V、時分割時間T、フレーム時間Fから、式(3)により、ダウンリンクエリアDLA内で受信可能な最大のフレーム数Nmaxが得られる。この最大受信フレーム数Nmaxは、設計上受信可能な理想のフレーム数である。実際にダウンリンクエリアDLA内で受信できるフレーム数Nrealは、式(4)で示され、ロス個数Nが0以上の整数である。
図8には、車両がダウンリンクエリアDLAに進入したときに想定される3つの受信パターンを示している。エリアサイズL、車速Vとすると、受信可能な最大時間Tmax=L/Vである。理想パターンは、ダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEで時分割データDDの先頭から受信した場合であり、図8の例では9個のフレームを受信できる。パターン1は、入口エッジIEで時分割データDDの途中から受信した場合であり、車両が出口エッジOEに到達したときには時分割データDDがダウンリンクされておらず、図8の例ではTmax内で8個のフレームを受信できる。この場合、データ受信開始してからTmax経過前にダウンリンクが終了し、最後にダウンリンクされてからTmax経過するまでにt1(s)ある。パターン2は、入口エッジIEで時分割データDDがダウンリンクされておらず、所定時間経過後に時分割データDDを受信した場合であり、車両が出口エッジOEに到達したときには時分割データDDの途中がダウンリンクされており、図8の例では8個のフレームを受信できる。この場合、データ受信開始してからTmax経過するまでに、車両がダウンリンクエリアDLAから出る(近赤外線が届かなくなる)。このように、受信できた個数と受信開始してからTmax経過したときの状況から、受信パターンを判定することができる。
理想パターンとパターン1の場合、ダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEでデータ受信を開始しているので、位置標定リセットの0点が入口エッジIEとなり、距離誤差がない。この場合、式(5)により、車両から停止線までの距離Dを演算できる。S(m)は道路線形情報から得られる入口エッジIEから停止線SLまでの距離であり、X(s)がデータ受信開始してから位置標定が終了するまで(距離Dを求めるまで)の時間である。
一方、パターン2の場合、ダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEでデータ受信を開始していないので、位置標定リセットの0点が入口エッジIEからずれ、距離誤差が発生する。この場合、ロス個数N、車速Vとフレーム時間Fから、式(6)により、距離誤差Eを演算できる。ロス個数Nは、最大受信個数Nmaxと実際の受信個数Nrealの差から求めることができる。距離誤差Eは、ロス個数Nが多くなるほど長くなる。この距離誤差Eを用いて、式(7)により、車両から停止線までの距離Dを演算できる。
以上のように、理想的な最大受信個数Nmax、実際の受信個数Nreal、受信開始してからTmax経過したときの状況によって受信パターンを特定でき、受信パターンに応じて車両から停止線までの距離Dを演算できる。以下に、車載通信装置20の各部について具体的に説明する。
送受信装置21は、近赤外線を送受信可能な装置である。送受信装置21は、車両の所定の位置に配置され、上側の斜め前方に向けて設置される。送受信装置21では、ダウンリンクエリアDLA内でダウンリンクデータ(時分割データ)を受信し、そのダウンリンクデータをECU23に出力する。また、送受信装置21では、ECU23による指令に応じて、アップリンクエリアULA内でアップリンクデータを送信する。
車輪速センサ22は、各車輪に設けられ、車輪速パルスを検出するセンサである。車輪速センサ22では、車輪速パルスを検出し、検出した車輪速パルスをECU23に出力する。
ECU23は、CPU、ROM、RAMなどからなる電子制御ユニットであり、車載通信装置20を統括制御する。ECU23では、送受信装置21からのダウンリンクデータを入力するとともに、各輪の車輪速センサ22からの車輪速パルスを入力する。そして、ECU23では、各輪の車輪速パルスに基づいて車速Vを演算する。また、ECU23では、アップリンクエリアULAに進入すると、車両IDからなるアップリンクデータを生成し、そのアップリンクデータをアップリンクするように送受信装置21を指令制御する。
ECU23では、ダウンリンクデータからVICSデータを抽出し、VICS情報を生成する。そして、ECU23では、VICS情報をカーナビゲーション装置に送信する。
ECU23では、車速VとエリアサイズLからダウンリンクエリアDLA内で受信可能な最大時間Tmaxを演算する。そして、ECU23では、式(3)により、最大時間Tmaxで受信可能なフレームの最大受信個数Nmaxを演算する。
送受信装置21でダウンリンクデータの受信を開始すると(位置標定リセットすると)、ECU23では、送受信装置21でのダウンリンクデータの受信に基づいて、データ受信開始してから最大時間Tmax経過するまでに受信したフレームの実受信個数Nrealをカウントする。また、ECU23では、データ受信開始してから位置標定による停止線までの距離Dの演算が終わるまでの時間Xをカウントする。また、ECU23では、ダウンリンクデータからインフラ協調データの道路線形情報を抽出し、道路線形情報に基づいてダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEから停止線までの距離Sを演算する。なお、ダウンリンクデータに制御チャネルが加味されている場合、ECU23では、その制御チャネルに自車の車両IDが示されていないときにはそのダウンリンクデータを無視するようにする。
ECU23では、データ受信開始してから最大時間Tmaxが経過した時点でダウンリンクエリアDLA外の場合(近赤外線が届かない場合)にはパターン2と判断する。パターン2の場合、ECU23では、演算によって求めた最大受信個数Nmaxからカウントした実受信個数Nrealを減算してロス個数Nを求める。ECU23では、演算によって求めた距離S、車速V及びロス個数N、カウントした時間X、予め保持している時分割時間T及びフレーム時間Fを用いて、式(7)により、現時点の車両位置から停止線SLまでの距離Dを演算する。この際、ロス個数N、時分割時間Tとフレーム時間Fから、式(6)により距離誤差Eを演算してから、距離誤差Eを用いて停止線SLまでの距離Dを演算してもよい。
ECU23では、データ受信開始してから最大時間Tmaxが経過した時点でダウンリンクエリアDLA内の場合(近赤外線が届く場合)、実際に受信できた実フレーム数Nrealが理想的に受信したときの最大受信フレーム数Nmaxのときには理想パターンと判定し、それ以外のときにはパターン1と判断する。理想パターン又はパターン1の場合、ECU23では、演算によって求めた距離S及び車速V、カウントした時間Xを用いて、式(5)により、現時点の車両位置から停止線SLまでの距離Dを演算する。
ECU23では、ダウンリンクデータからインフラ協調データの信号サイクル情報、停止線情報、制限速度情報などを抽出し、これらの情報に停止線までの距離Dの情報を加味してインフラ協調情報を生成する。そして、ECU23では、インフラ協調情報を運転支援装置に送信する。
図1〜図8を参照して、路車間通信システム1における動作について説明する。特に、車載通信装置20のECU23における停止線距離演算処理について図9のフローチャートに沿って説明する。図9は、図1のECUにおける停止線距離演算処理の流れを示すフローチャートである。
光ビーコン制御装置11では、VICSセンターからのVICS情報により共通のVICSデータを生成するとともに、信号機30の制御器31から信号サイクル情報や保持している道路線形情報、停止線情報、制限速度情報などにより車線毎のインフラ協調データを生成する。さらに、光ビーコン制御装置11では、車線毎に、VICSデータとインフラ協調データからフレーム単位のダウンリンクデータを生成し、ダウンリンクデータから時分割データを生成する。そして、光ビーコン制御装置11では、ダウンリンクする車線の光ビーコンヘッド12に対して時分割データをダウンリンクするように指令制御するとともに、その車線の隣接車線の光ビーコンヘッド12に対してダウンリンク停止するように指令制御する。
ダウンリンクするように指令された光ビーコンヘッド12では、時分割時間Tの間、時分割データDDをダウンリンクエリアDLA内へダウンリンクする。一方、ダウンリンク停止するように指令された光ビーコンヘッド12では、時分割時間Tの間、ダウンリンクを停止する。これによって、ある車線では時分割データDDがダウンリンクされ、その車線の隣接車線ではダウンリンクが停止され、ダウンリンクデータが車線間での時分割でダウンリンクされる。
各輪の車輪速センサ22では、車輪速パルスを検出し、車輪速パルス情報をECU23に送信している。ECU23では、各輪の車輪速パルスに基づいて車速Vを演算する。
車載通信装置20を搭載した車両がダウンリンクエリアDLA及びアップリンクエリアULAに進入すると、送受信装置21では、時分割データDDを受信してその時分割データDDをECU23に出力するとともに、ECU23からの指令に応じて車両IDデータをアップリンクする。
ECU23では、データ受信を開始すると(位置標定リセット)、そのデータ受信開始時点からの経過時間をカウントするとともに、受信できたフレーム数をカウントする。また、ECU23では、ダウンリンクデータからVICS情報を抽出し、VICS情報をカーナビゲーション装置に送信する。
ECU23では、車速VとエリアサイズLからダウンリンクエリアDLA内で受信可能な最大時間Tmaxを演算する(S1)。そして、ECU23では、式(3)により、データ受信開始してから最大時間Tmaxで理想的に受信可能なフレーム数Nmaxを演算する(S2)。
ECU23では、データ受信開始してから最大時間Tmaxが経過したか否かを判定し、経過した場合にはカウントしていたフレーム数から最大時間Tmax内で実際に受信できたフレーム数Nrealを把握する(S3)。
そして、ECU23では、近赤外線が受信できるか否かで、データ受信開始してから最大時間TmaxまでダウンリンクエリアDLA内であったか否かを判定する(S4)。S4にて最大時間Tmax経過したときにはダウンリンクエリアDLA外であったと判定した場合、ECU23では、受信パターンがパターン2と判断する(S5)。
S4にてダウンリンクエリアDLA内と判定した場合、ECU23では、実際のフレーム数Nrealが理想の最大フレーム数Nmaxか否かを判定する(S6)。S6にて実際のフレーム数Nrealが理想の最大フレーム数Nmaxと判定した場合、ECU23では、受信パターンを理想パターンと判断する(S7)。S6にて実際のフレーム数Nrealが理想の最大フレーム数Nmaxでないと判定した場合、ECU23では、受信パターンをパターン1と判断する(S8)。
ECU23では、ダウンリンクデータから道路線形情報を抽出し、道路線形情報に基づいてダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEから停止線SLまでの距離Sを演算する。また、ECU23では、カウントしていた時間からデータ受信開始から位置標定終了(現時点)までの時間Xを把握する。
理想パターン又はパターン1の場合、位置標定リセットした位置はダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEの位置となっているので、距離誤差がない。そこで、ECU23では、入口エッジIEから停止線SLまでの距離S、時間X、車速Vを用いて、式(5)により現時点での自車位置から停止線SLまでの距離Dを演算する(S9)。
パターン2の場合、位置標定リセットした位置はダウンリンクエリアDLAの入口エッジIEから停止線SL寄りの位置となっているので、距離誤差が生じている。そこで、ECU23では、理想の最大フレーム数Nmaxから実際のフレーム数Nrealを減算してロス個数Nを演算する。そして、ECU23では、入口エッジIEから停止線SLまでの距離S、時間X、車速Vの他にロス個数N、時分割時間T、フレーム時間Fを用いて、式(7)により現時点での自車位置から停止線SLまでの距離Dを演算する(S9)。この距離Dは、位置標定の0点を距離誤差Eによって補正した距離となっている。
ECU23では、ダウンリンクデータから信号サイクル情報、停止線情報、制限速度情報などを抽出し、これらの情報に停止線SLまでの距離Dの情報を加味してインフラ協調情報を生成する。そして、ECU23では、インフラ協調情報を運転支援装置に送信する。運転支援装置では、このインフラ協調情報を利用してインフラ協調サービスを提供する。
この路車間通信システム1によれば、光ビーコン10が車線間での時分割でダウンリンクを行っているので、車線間でのデータの干渉を防止できるとともに車間毎に異なるデータを車両側に提供することができる。
特に、車載通信装置20によれば、車線間での時分割でダウンリンクを行っている場合に、位置標定の0点が入口エッジIEからずれているときでも、その距離誤差Eを求めることができ、位置標定を高精度に行うことができる。この距離誤差Eによって位置標定の0点を補正することによって、車両から停止線SLまでの距離Dを高精度に求めることができ、高品質のインフレ協調サービスを行うことができる。
車載通信装置20では、ダウンリンクエリアDLA内で理想的に受信可能なフレーム数Nmaxと実際に受信したフレーム数Nrealとに基づいて位置標定の0点の距離誤差Eを簡単かつ高精度に求めることができる。また、車載通信装置20では、ダウンリンクエリアDLAで理想的に受信可能なフレーム数Nmaxと実際に受信したフレーム数Nreal及び最大時間Tmax内での電波状況に基づいて受信パターンを簡単かつ高精度に判定することができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では光ビーコンによる路車間通信システムに適用したが、電波ビーコンなどの他の路車間通信システムにも適用可能である。
また、本実施の形態では車載通信装置単体で構成したが、カーナビゲーション装置に組み込まれる構成でもよいし、あるいは、衝突防止装置などの運転支援装置に組み込まれる構成としてもよい。また、送受信可能な車載通信装置でなく、受信のみ可能な車載受信装置にも適用可能である。
また、本実施の形態では所定の受信条件を満たした位置をデータを最初に受信した位置とする構成としたが、他の受信条件を満たした場合でもよい。
また、本実施の形態では設計位置をダウンリンクエリアの入口エッジとし、所定位置を出口エッジとする構成としたが、他の位置としてもよい。
また、本実施の形態では路側通信装置からの送信データの受信状況として受信したフレームの個数としたが、総受信時間などの他のパラメータとしてもよい。
また、本実施の形態では光ビーコンにおいてデータを時分割でダウンリンクする場合に適用したが、時分割しない場合にも適用できる。時分割しない場合でも、遮蔽等の受信環境による影響や車載機側の原因により車載受信装置側でデータを連続的に受信できず、設計位置と基準位置とが一致しない場合がある。
本発明に係る車載受信装置によれば、実際の受信状況と設計上の受信状況とに基づいて基準位置の設計位置からの距離誤差を求めることにより、路側装置の送信状況や車載受信装置の受信状況によらず高精度な位置標定を行うことができる。
Claims (5)
- 路側装置からの送信データを受信する車載受信装置であって、
所定の受信条件を満たした位置を基準位置として設定する基準位置設定手段と、
前記基準位置設定手段で設定した基準位置から所定位置までの区間における送信データの受信状況を取得する実受信状況取得手段と、
設計位置で所定の受信条件を満たした場合の当該設計位置から所定位置までの区間における送信データの受信状況を推定する設計受信状況推定手段と、
前記実受信状況取得手段で取得した受信状況と前記設計受信状況推定手段で推定した受信状況に基づいて基準位置の設計位置に対する距離誤差を演算する誤差演算手段と
を備えることを特徴とする車載受信装置。 - 前記路側装置は、データを送信する期間とデータの送信を停止する期間とを有することを特徴とする請求項1に記載する車載受信装置。
- 前記所定の受信条件を満たした位置は、前記路側装置から送信されたデータを最初に受信した位置であり、
前記設計位置は、前記路側装置の送信エリアの始点であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載する車載受信装置。 - 前記受信状況は、所定の送信単位の送信データを受信できた個数であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいづれか一項に記載する車載受信装置。
- 前記受信状況は、受信データを受信できた総受信時間であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいづれか1項に記載する車載受信装置。
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