JP2003030781A - 車両位置検知装置 - Google Patents
車両位置検知装置Info
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Abstract
かつ、位置検知精度の大幅な向上を可能にする車両位置
検知装置を提供する。 【解決手段】車両1の走行通路2に沿った要所に光ビー
コン送信機3が設置され、一方、車両1には、光ビーコ
ン送信機3から送信される光信号Lを受信する光ビーコ
ン受信機4が搭載されている。光ビーコン送信機3は、
それ自身の位置情報を含む光信号Lを走行通路2上へ一
定周期で繰り返し照射しており、走行通路2上には、シ
ャープなエッジを有する所定形状の受信エリアAが形成
される。この受信エリアAを車両1が通過する際、光ビ
ーコン受信機4による光信号Lの受信回数(データシー
ケンスの何サイクル分を受信したか)をカウントし、そ
のカウント値に基づき、車両1の走行位置に関連する詳
細情報(例えば、車両の進行方向のより正確な位置、車
両の車幅方向の位置、車両の走行向き等)を取得する。
Description
て車両の位置を検知する車両位置検知装置に係り、更に
詳しくは、車両の位置検知精度を向上するための改良に
関する。
用の車両の走行位置を検知するための方法としては、例
えば特公平7−20839号公報等に記載されているよ
うに、車両の走行通路の床面上に磁気テープを設置し、
その磁気を車両側で検知することで、その車両の走行位
置を比較的正確に把握しようとしたものが知られてい
る。
ーションシステムに利用される位置検知方法としては、
例えば特許第2505934号公報等に記載されている
ように、道路の要所に電波ビーコン送信機を設置し、そ
こから一定時間間隔で送信される信号(設置位置情報)
を自動車側で受信することで、その自動車の走行位置を
より正確に把握しようとしたものが知られている。
法(磁気テープを用いる方法)では、固定された軌道に
沿って車両が走行する場合には、その軌道上に磁気テー
プを設置できるので、比較的高い位置検知精度が得られ
る。しかし、車両が無軌道で走行する場合は、その走行
通路の横幅が相当に広く設定されているため、その広い
範囲を磁気テープでカバーするのが難しいという問題が
あった。
コンを用いる方法)では、車両の走行通路上に比較的広
い受信エリア(受信エリアとは、ビーコン送信機から送
信された信号をビーコン受信機で受信可能な領域のこと
をいう)を形成できるので、車両が無軌道で走行する場
合であっても、走行通路幅のほとんどの範囲をカバーす
ることができる。しかしながら、電波ビーコンでは、そ
こから送信される電波の性質やアンテナの指向性等か
ら、どうしても、その受信エリアのエッジ(境界線、輪
郭)をシャープに形成することができないため、位置検
知の精度はせいぜい1m程度くらいにしかならず、それ
以上の精度を出すことが困難であった。
み、車両の走行通路幅の範囲を十分にカバーでき、か
つ、位置検知精度の大幅な向上を可能にする車両位置検
知装置を提供することにある。
決するため、以下のように構成する。すなわち、本発明
は、車両の走行通路の要所に設置され、自己の位置情報
を含む信号を一定周期で繰り返し送信する光ビーコン送
信機と、車両に搭載されて上記光ビーコン送信機から送
信される信号を受信する光ビーコン受信機とを有し、こ
の光ビーコン受信機での受信情報に基づき車両の走行位
置を検知する車両位置検知装置に適用されるものであ
り、以下のような特徴を有している。
された信号の受信エリアを車両が通過する際における、
上記光ビーコン受信機による上記信号の受信回数を計数
する計数手段を備えると共に、この計数手段で計数され
た受信回数に基づき、車両の走行位置に関連する詳細情
報を取得する詳細情報取得手段を備えることを特徴とす
るものである。
報とは、車両の位置検知を補助しうる、より詳細な情報
であって、その位置検知精度の一層の向上を可能にする
各種情報であり、例えば、車両の進行方向のより正確な
位置、車両の車幅方向の位置、車両の走行向き(走行通
路上をどちらの方向に走行しているのか)等である。上
記詳細情報取得手段は、これらの情報のうち1つだけを
取得しうるものであってもよく、複数の情報を取得しう
るものであってもよい。
比較的広い受信エリアを形成できるので、走行通路幅の
ほとんどの範囲をカバーすることが可能である。しか
も、電波ビーコン送信機と異なり、その受信エリアのエ
ッジを極めてシャープに出すことも可能である。
位置情報(光ビーコン送信機自身の設置位置を示すID
情報)を含む信号が一定周期で繰り返し送信されるの
で、本発明では、上記のように計数手段と詳細情報取得
手段とを更に備えることで、受信エリアを車両が通過す
る際における光ビーコン受信機での信号受信回数に基づ
き、上記の「詳細情報」を取得しうるようにしている。
ており、かつ、車両が受信エリアを一気に通過する場合
その通過時の速度はほぼ一定とみなすことができるの
で、その通過時に計数された信号受信回数は、受信エリ
アにおける車両の通過した箇所での車両進行方向の長さ
に対応することになる。すなわち、受信エリアが車両進
行方向に長いほど、信号の受信回数も多くなり、逆に、
受信エリアが車両進行方向に短いほど、信号の受信回数
も少なくなる。よって、受信エリアのエッジが極めてシ
ャープであることとも相まって、信号受信回数に基づき
車両進行方向の一層正確な位置を算出したり、或いは、
以下のように受信エリアの形状を適宜工夫することで、
車両の車幅方向の位置や車両の走行向き等をも知ること
が可能となる。
進行方向の長さが車幅方向の位置で異なるように(例え
ば台形状に)設定しておく。このようにすれば、受信エ
リアにおける車幅方向のどの位置を車両が通過したかで
信号受信回数が異なってくるので、その受信回数に基づ
き車両の車幅方向の位置を取得することが可能である。
車両進行方向に複数(例えば2つ)の領域に分割し、こ
れら複数の領域の車両進行方向の長さが互いに異なるよ
うに設定しておく。このようにすれば、車両は上記複数
の領域を順次通過することになるので、例えば2つの領
域に分割されている場合に、車両進行方向に長い方の領
域から短い方の領域へ向けて車両が走行したとすると、
長い方の領域で計数される受信回数の方が短い方の領域
で計数される受信回数よりも多くなることから、車両が
受信エリアをどちらの向きに走行したか(すなわち車両
の走行向き)を取得することが可能である。
合わせることも可能である。すなわち、受信エリアを、
その車両進行方向に複数の領域に分割すると共に、これ
ら複数の領域の車両進行方向の長さを互いに異ならせ、
かつ、これら複数の領域のそれぞれにおける車両進行方
向の長さが車幅方向の位置で異なるように設定してお
く。このようにすることで、車両の走行向きと車幅方向
位置の両方を取得することが可能となる。
両の車幅方向位置や走行向きだけでなく、車両進行方向
の一層正確な位置を取得するようにすることも可能であ
る。なお、光ビーコン送信機による信号の送信周期は、
車両の速度と、必要な位置検知精度とに基づき設定する
ことが望ましい。例えば、必要な位置検知精度を車両速
度で除算して得られる値よりも小さな値(例えば二分の
一程度)を送信周期として設定することが考えられる。
ここで、除算値よりも小さな値としたのは、受信信号の
処理タイミングの遅れを考慮したものである。
てシャープな受信エリアによって車両の走行通路幅の範
囲を十分にカバーした位置検知が可能になるだけでな
く、車両の走行位置に関連する詳細情報をも取得しうる
ようにしたことで、位置検知精度の大幅な向上が可能に
なる。
両位置検知装置に適用されるものであるが、その位置検
知の対象となる車両自体は、構内で使用される荷役・運
搬用の車両であってもよく、一般道路を走行する通常の
自動車であってもよい。そのような車両位置検知装置
は、検知対象が構内車両の場合は、有人車両の運行経路
を管理するためのシステムや、無人車両の自動走行(自
動運転)システム等において利用され得るものであり、
また、検知対象が一般車両の場合は、道路交通網上での
自動車用ナビゲーションシステム等において利用され得
るものである。
て、図面を参照しながら詳細に説明する。 <本発明の第1の実施の形態>図1は本発明の第1の実
施の形態に係る車両位置検知装置を説明する図であり、
同図(a)及び(b)は光ビーコン送信機の設置された
車両走行通路の側面図及び平面図である。なお、この実
施の形態は、構内を走行する荷役・運搬用の車両の走行
位置を検知する装置に適用された例である。
沿った要所(例えば100m毎)に、光ビーコン送信機
3が設置されている。その設置場所は、工場や倉庫等に
おける高所(例えば天井、梁等)であってもよく、或い
は、走行通路2の側方に立設された柱等であってもよ
い。
ら送信される光信号Lを受信する光ビーコン受信機4が
搭載されている。その搭載箇所は、例えば車両1の前方
上部等、光信号Lを効率良く受信可能な箇所が望まし
い。光ビーコン送信機3は、それ自身の位置情報(ID
情報)を含む面状の光信号(例えば赤外光や可視光の信
号)Lを走行通路2上へ一定周期で繰り返し照射してお
り、走行通路2上には、図1(b)に示すように所定形
状の受信エリアAが形成される。この受信エリアAを車
両1が通過する際、光ビーコン受信機4が光ビーコン送
信機3からの光信号Lを受信する。光ビーコン送信機3
によって形成される受信エリアAは、車両の走行通路幅
の範囲を十分にカバーしうるものであり、また、電波ビ
ーコンによるものと比べて、そのエッジを極めてシャー
プに形成することができる。
2及び図3を用いて、より詳細に説明する。なお、図2
は光ビーコン送信機3の概略構成を示す図であり、図3
は光ビーコン送信機3の回路部分を示す図である。光ビ
ーコン送信機3は、図2(a)に示すように、遮光され
たケース11内に、光信号Lを外部へ向けて照射するた
めの複数のLED(発光ダイオード)12を備えてお
り、これら複数のLED12が基板13上に適宜配列さ
れた状態で搭載されている。
てより詳しく説明すれば、図3に示すように、LED1
2と電流制限抵抗14とを直列接続してなる回路が複数
組(例えば8組)並列接続されており、これらが、送信
機IC15から出力される送信信号によりオン・オフ駆
動されるスイッチング素子16と直流電源17との間に
接続されることで、上記複数のLED12からは光信号
Lが上記送信信号に従って出力される。ここで、光信号
Lは、例えば図4(a)に示すように、信号の同期をと
るためのヘッダ部L1 、光ビーコン送信機3のID情
報等を含むデータ部L2 、次に続く信号までの間を一
定期間あけるためのアイドリング部L3等からなる一連
のコードを1サイクルとするデータシーケンスで構成さ
れ、この1サイクル分のコードが一定周期で繰り返し出
力される。なお、光信号Lの波形は、送信機IC15か
ら出力される上記送信信号と実質的に同一波形であり、
図4(b)及び(c)に示すように、キャリアをデジタ
ルデータ(ID情報等)に従って振幅変調して得られる
信号である。
2を光源として使用することで、光信号Lの光量が増
し、その結果、受信エリアAをそのエッジをシャープに
維持したままで十分広く確保することが可能となる。な
お、図2(a)中には示されていないが、上記の電流制
限抵抗14、送信機IC15、スイッチング素子16等
も、基板13上に搭載されている。
Lの照射端側に、光信号Lを所定方向に向けてその領域
を絞りながら出射するためのホーン18が設けられてい
る。ケース11の内部とホーン18の内部はいずれも黒
く塗られており、これによりケース11やホーン18の
内部での光信号Lの乱反射を防止して、受信エリアAの
エッジの一層のシャープ化を図っている。なお、予め各
LED12の位置に対応して個々に穿設された穴を有す
るアルミニウム製ブロックを基板13上に搭載し、上記
個々の穴に上記複数のLED12をそれぞれ挿入配置し
て、各LED12の光軸を揃えることで、受信エリアA
のエッジを更にシャープにすることも可能である。
の断面形状を所定形状に規制するための遮光板19が設
けられている。この遮光板19は、図2(b)に示すよ
うに、光信号Lを遮断可能な遮光部19aの中に、光信
号Lの透過可能な所定形状の透明窓19bを配置した構
成である。この透明窓19bの形状は、受信エリアAに
要求される形状に基づいて設定されており、受信エリア
Aは透明窓19bとほぼ相似な形状に形成される。な
お、互いに異なる形状の透明窓19bを有する様々な遮
光板19を用意しておき、受信エリアAの形状を変更し
たい場合に、その形状に対応する形状の透明窓19bを
有する遮光板19を取り付けるようにすることも可能で
ある。また、受信エリアAの形状が固定的に使用される
場合は、ホーン18の出射端の形状を受信エリアAの形
状に等しく形成することで、遮光板19を省略すること
も可能である。
5及び図6を用いて、より詳細に説明する。なお、図5
は光ビーコン受信機4の概略構成を示す図であり、図6
は光ビーコン受信機4の回路部分を示す図である。光ビ
ーコン受信機4は、図5に示すように、遮光されたケー
ス21内に、光信号Lを受光可能なフォトダイオード2
2を備えており、このフォトダイオード22が基板23
上に搭載されている。
てより詳しく説明すれば、図6に示すように、光ビーコ
ン送信機3からの光信号Lをフォトダイオード22で受
光して得られた電気信号がプリアンプIC24でゲイン
調整されて出力され、それが受信機IC25に送られ
る。この受信機IC25は、典型的にはマイコン等で構
成されており、受信信号に含まれるID情報を読み出す
処理や、後にフローチャートを用いて詳しく説明する
が、信号受信回数(図4(a)に示したデータシーケン
スにおける何サイクル分を受信したか)に基づき車両1
の車幅方向の位置を検出する処理等を実行する。なお、
図5中には示されていないが、上記のプリアンプIC2
4や受信機IC25も、基板23上に搭載されている。
ているので、太陽光や外乱光の影響を受けやすく、よっ
て、これらを低減するための工夫が施されている。ま
ず、図5に示すように、フォトダイオード22からケー
ス21の光入射窓にかけて筒状の遮光スリーブ26を取
り付けることで、横方向や斜め方向からフォトダイオー
ド22へ入射しようとする外乱光を遮断するようにして
いる。また、ケース21の光入射窓に、光信号Lのみを
主に透過させる光透過フィルタ27を取り付けること
で、太陽光や照明光の影響を低減するようにしている。
行われる処理について、図7〜図9を用いて詳細に説明
する。なお、図7は各用途に応じた受信エリアAの各種
形状を示す図であり、図8は車両の位置検知処理を示す
主フローチャートであり、図9は図8の位置検知処理へ
のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
示す形状の受信エリアAが採用されている。すなわち、
この受信エリアAは、その車両進行方向の長さが車幅方
向位置で異なるように、もっと具体的には、右方向へ行
くほど車両進行方向の長さが短くなるような略台形状に
設定されている。なお、図7に示した各受信エリアAに
は、車両進行方向に一定間隔で横線が描いてあるが、こ
れら横線の間隔Dは、車両1が或る一定速度で受信エリ
アAを通過する際における、データシーケンスの1サイ
クル分の時間(データ周期)で進行する距離に相当す
る。
が通過する際の、光ビーコン受信機4による光信号Lの
受信回数(データシーケンスの何サイクル分を受信した
か)に基づき、車両1の車幅方向位置を検出する処理を
実行する。この処理について、図8を用いて以下に具体
的に説明する。
含まれるヘッダ(図4(a)のヘッダ部L1 )の検出
を常に行っており(ステップa1)、車両1が受信エリ
アA内に進入することでヘッダが検出された場合は、そ
のヘッダに続いて受信されるデータ(図4(a)のデー
タ部L2 )を読み取る(ステップa2)。
か否かを判断し(ステップa3)、正常である場合は、
同一データが連続しているか否かを判断することで(ス
テップa4)、車両1が確実に受信エリアA内を進行中
であるかどうかを認識する。更に、受信回数(データシ
ーケンスの何サイクル分を受信したか)をカウントする
カウンタ機能を備えており、上記ステップa4で同一デ
ータの連続受信が確認された場合は、カウンタを1つカ
ウントアップする(ステップa5)。よって、例えば図
7(a)において、車両1が受信エリアA内の横線を1
つ横切る毎に、カウンタに1が加算されていくことにな
る。なお、上記のステップa3でデータに異常があると
判断された場合や、ステップa4で同一データの連続受
信が確認されない場合(すなわち、車両1が受信エリア
Aの外へ抜け出た場合)は、カウンタをゼロにリセット
する(ステップa6、a7)。
機能も備えており、上記ステップa5におけるカウンタ
のカウントアップ処理に続いて、タイマを起動させて
(ステップa8)、以下に示すタイマ割込処理(図9)
に移行する。ここで、タイマの起動から停止までの時間
であるタイマ時間は、データ周期(データシーケンスに
おける1サイクル分の時間)よりも少し長い時間に設定
されている。例えば、データ周期が100msecだと
すれば、タイマ時間は110〜120msec程度に設
定される。ステップa5のカウントアップ処理は、次の
データが受信される毎に(すなわちデータ周期で)行わ
れ、それに続いてステップa8でタイマが再起動される
ので、車両1が受信エリアA内を進行している間は、タ
イマ時間が完全に終了する前にタイマが再起動されるこ
とになり、よって、その間はタイマ割込処理が無効にな
る。一方、車両1が受信エリアAの外へ抜け出た場合
は、ステップa1でNoとなるため、ステップa8でタ
イマが再起動されず、よって、タイマ割込処理が有効に
なる。この場合、カウンタには、最終的なカウンタ値
(すなわち、車両1が受信エリアAの外へ抜け出る直前
のカウンタ値)が記憶されている。
理について説明する。まず、上述した最終的なカウンタ
値を車幅方向位置に対応付ける処理を行う(ステップb
1)。例えば図7(a)を見れば明らかなように、車両
1が受信エリアAにおけるどの車幅方向位置を走行する
かで、横切る横線の数が異なり、この数は上記最終的な
カウンタ値に相当する。よって、最終的なカウンタ値が
わかれば、車両1が受信エリアAにおける車幅方向のど
の位置を走行したのかがわかり、すなわち、カウンタ値
を車幅方向位置に1対1に対応付けることが可能であ
る。
たデータ(特にはID情報)と、上記ステップb1で得
られた車幅方向位置とを、外部のコントローラ等に出力
する(ステップb2)。上記ID情報に基づき車両1の
ほぼ正確な走行位置(すなわち、車両1がどの光ビーコ
ン送信機の下を通過中か)を知ることができ、それに加
えて、車両1の車幅方向位置をもほぼ正確に知ることが
できる。
(ステップb3)。そして、所定のタイマ時間が経過し
た時点でタイマが停止し(ステップb4)、タイマ処理
が終了する。以上に述べたように、本発明の第1の実施
の形態によれば、単に光ビーコン送信機3から送信され
るID情報に基づいて車両1の走行位置を検知するだけ
でなく、信号受信回数(カウンタ値)に基づき車両1の
車幅方向位置をも知ることができるので、位置検知精度
を大幅に向上させることができる。 <本発明の第2の実施の形態>次に、本発明の第2の実
施の形態に係る車両位置検知装置について説明する。こ
の第2の実施の形態では、図7(b)に示す形状の受信
エリアAを採用することで、車両1の走行向き(走行通
路をどちらの向きに走行しているのか)をも検知できる
ようにしたものである。光ビーコンの構成・配置位置や
光信号Lのフォーマット等は第1の実施の形態と同じで
あるので、ここではその説明を省略する。
両進行方向に2つの領域A1 、A2 に分割され、こ
れら2つの領域A1 、A2の車両進行方向の長さが互
いに異なるように、もっと具体的には、領域A1 の方
が領域A2 よりも長くなるように設定されている。ま
た、2つの領域A1 、A2は、いずれも長方形状であ
る。このような形状の受信エリアAを形成するには、例
えば、図2(b)に示した遮光板19の透明窓19bと
して、台形状のものの代わりに、図7(b)に示した形
状とほぼ相似な形状のものを採用すればよい。この場
合、2つの領域A1 、A2で受信されるデータは同一
のものとなる。
なる受信エリアAを車両1が順次通過する際の、光ビー
コン受信機4による光信号Lのそれぞれの受信回数(デ
ータシーケンスの何サイクル分を受信したか)に基づ
き、車両1の走行向きを検出する処理を実行する。この
処理について、図10を用いて以下に具体的に説明す
る。
8のフローチャートと同一の処理を実行し、カウンタが
最終的にカウントアップされた後に、図10に示すタイ
マ割込処理へと移行する。この場合、受信エリアAが2
つの領域A1 、A2 に分割されていることから、車
両1が各領域を通過し終わる毎に、それぞれの最終的な
カウンタ値が得られる。
回のデータと今回のデータとが同じものかどうかを判断
する(ステップc1)。同じであれば、車両1が2つの
領域A1 、A2 を連続して通過した直後であると判
断できるので、前回の最終的なカウンタ値と今回の最終
的なカウンタ値とから車両1の走行向きを判断する(ス
テップc2)。すなわち、もし車両1が領域A2 を通
過後に領域A1 を通過したのであれば、前回のカウン
タ値よりも今回のカウンタ値の方が大きく、一方、車両
1が領域A1 を通過後に領域A2 を通過したのであ
れば、前回のカウンタ値よりも今回のカウンタ値の方が
小さくなるので、それらカウンタ値の大小関係から車両
1の走行向きを判断することができる。
たデータ(特にはID情報)と、上記ステップc2で得
られた走行向きとを出力する(ステップc3)。上記I
D情報に基づき車両1のほぼ正確な走行位置を知ること
ができ、それに加えて、車両1の走行向きをも正確に知
ることができる。
(ステップc4)。そして、所定のタイマ時間が経過し
た時点でタイマが停止し(ステップc5)、タイマ処理
が終了する。なお、上記ステップc1において、前回の
データと今回のデータとが異なると判断された場合は、
今回受信した信号が前回とは異なる光ビーコン送信機か
らのものであると判断できる。よって、今回と次回のデ
ータ及びカウンタ値に基づく走行向きの判断処理に備え
て、今回のデータを前回のデータとして記憶し、かつ、
今回のカウンタ値を前回のカウンタ値として記憶してか
ら(ステップc6)、タイマ処理を終了する。
の形態によれば、単に光ビーコン送信機3から送信され
るID情報に基づいて車両1の走行位置を検知するだけ
でなく、信号受信回数(カウンタ値)に基づき車両1の
走行向きをも知ることができるので、位置検知精度を大
幅に向上させることができる。 <本発明の第3の実施の形態>次に、本発明の第3の実
施の形態に係る車両位置検知装置について説明する。こ
の第3の実施の形態では、図7(c)に示す形状の受信
エリアAを採用することで、車両1の車幅方向位置と走
行向きの両方を検知できるようにしたものである。光ビ
ーコンの構成・配置位置や光信号Lのフォーマット等は
第1の実施の形態と同じであるので、ここではその説明
を省略する。
両進行方向に2つの領域A1 、A2 に分割され、こ
れら2つの領域A1 、A2の車両進行方向の長さが互
いに異なるように、もっと具体的には、領域A1 の方
が領域A2 よりも長くなるように設定されている。し
かも、2つの領域A1 、A2は、いずれも、その車両
進行方向の長さが車幅方向位置で異なるように、もっと
具体的には、右方向へ行くほど車両進行方向の長さが短
くなるような略台形状に設定されている。このような形
状の受信エリアAを形成するには、例えば、図2(b)
に示した遮光板19の透明窓19bとして、図7(c)
に示した形状とほぼ相似な形状のものを採用すればよ
い。この場合、2つの領域A1 、A2で受信されるデ
ータは同一のものとなる。
なる受信エリアAを車両1が順次通過する際の、光ビー
コン受信機4による光信号Lのそれぞれの受信回数(デ
ータシーケンスの何サイクル分を受信したか)に基づ
き、車両1の車幅方向位置と走行向きとを検出する処理
を実行する。この処理について、図11を用いて以下に
具体的に説明する。
8のフローチャートと同一の処理を実行し、カウンタが
最終的にカウントアップされた後に、図11に示すタイ
マ割込処理へと移行する。この場合、受信エリアAが2
つの領域A1 、A2 に分割されていることから、車
両1が各領域を通過し終わる毎に、それぞれの最終的な
カウンタ値が得られる。
回のデータと今回のデータとが同じものかどうかを判断
する(ステップd1)。同じであれば、車両1が2つの
領域A1 、A2 を連続して通過した直後であると判
断できるので、前回の最終的なカウンタ値と今回の最終
的なカウンタ値とから車両1の走行向きを判断する(ス
テップd2)。この処理は、図10のステップc2の処
理と同じである。
の最終的なカウンタ値とを、それぞれ車幅方向位置に対
応付ける処理を行う(ステップd3)。そのそれぞれの
対応付けの処理は、図9のステップb1の処理と同じで
ある。そして、図8のステップa2で読み取られたデー
タ(特にはID情報)と、上記ステップd2で得られた
走行向きと、上記ステップd3で得られた車幅方向位置
とを出力する(ステップd4)。上記ID情報に基づき
車両1のほぼ正確な走行位置を知ることができ、それに
加えて、車両1の走行向きと車幅方向位置をも正確に知
ることができる。
(ステップd5)。そして、所定のタイマ時間が経過し
た時点でタイマが停止し(ステップd6)、タイマ処理
が終了する。なお、上記ステップd1において、前回の
データと今回のデータとが異なると判断された場合は、
今回受信した信号が前回とは異なる光ビーコン送信機か
らのものであると判断できる。よってこの場合は、今回
のデータを前回のデータとして記憶し、かつ、今回のカ
ウンタ値を前回のカウンタ値として記憶してから(ステ
ップd7)、タイマ処理を終了する。
の形態によれば、単に光ビーコン送信機3から送信され
るID情報に基づいて車両1の走行位置を検知するだけ
でなく、信号受信回数(カウンタ値)に基づき車両1の
走行向き及び車幅方向位置をも知ることができるので、
位置検知精度を一層大幅に向上させることができる。 <その他の実施の形態>本発明は、上記実施の形態に限
定されるものではなく、各請求項に記載した範囲内にお
いて、種々の構成を採用可能である。例えば、以下のよ
うな構成変更も可能である。
の走行位置に関連する詳細情報として、車両の車幅方向
位置や走行向きを取得するようにしたが、その他にも、
例えば車両の進行方向のより正確な位置を取得するよう
にすることもできる。その場合は、例えば図7(d)に
示すような単純な長方形状の受信エリアAを使用するだ
けでよく、上記の実施の形態と同様、車両1が受信エリ
アAを通過する際の信号受信回数をカウンタでカウント
すれば、そのカウンタ値は受信エリアA上における車両
1の進行方向位置に対応することになる。よって、受信
エリアAのエッジが非常にシャープであることとも相ま
って、受信エリアA上における車両1の進行方向のより
正確な位置を知ることができる。具体的には、以下のよ
うな手法を採用可能である。
信エリアA内の特定位置の座標を示している。このこと
から、例えばID情報が受信エリアAの車両進行方向の
中央位置Pを示しているような場合は、最終的なカウン
タ値が得られた時点(すなわち、車両1(光ビーコン受
信機4)が受信エリアAの進行方向のエッジに位置する
時点)で、このカウンタ値の半分の値に相当する距離d
を上記中央位置Pの座標に加えたものが、車両1の現在
の進行方向位置(上記エッジの位置)に相当することに
なる。よって、このようにすれば、単にID情報に基づ
いて位置検知を行う場合と比べ、車両1の進行方向位置
を極めて正確に検出することができる。このような進行
方向位置の検知は、車幅方向位置の検知や走行向きの検
知と組み合わせることも可能である。
エリアAの場合、その車両進行方向の長さが車幅方向の
どの位置でも同じであるので、或る車速における最終的
なカウンタ値も常に同じであり、これを予め知ることが
できる。よって、例えばID情報が受信エリアAの車両
進行方向の中央位置Pを示しているような場合は、カウ
ンタが最終的なカウンタ値の半分の値をカウントした時
点での車両1の進行方向位置が、ID情報で示された位
置(受信エリアAの車両進行方向の中央位置P)に相当
する。このようにして、車両1が受信エリアAの中央位
置に到達したことを正確に検知することも可能である。
の精度を持たせたい場合は、光ビーコン送信機3による
信号の送信周期(データ周期)を、車両1の速度と、所
望の位置検知精度とに基づき設定するようにする。例え
ば、所望の位置検知精度を車両速度で除算して得られる
値よりも小さな値(例えば二分の一程度)を送信周期と
して設定することが考えられる。具体例をあげれば、車
両速度が3m/secで、所望の位置検知精度が0.1
m(=10cm)である場合の送信周期は、例えば以下
の計算式から、15msec程度に設定すればよい。す
なわち、1サイクルが15msec程度のデータシーケ
ンスとすればよい。
≒15msec ここで、所望の位置検知精度を車両速度で除算して得ら
れる値をそのまま送信周期とせずに、それよりも小さい
値を使用するのは、一般に光ビーコン送信機3と光ビー
コン受信機4とが完全に同期しておらず、光ビーコン送
信機3から出力された光信号Lのヘッダ部が光ビーコン
受信機4で受信された時点で初めて位置検知の処理が開
始されるため(図8を参照)である。このような設定を
行うことで、受光エリアAのエッジがシャープであるこ
ととも相まって、例えば10〜30cm程度の高い位置
検知精度を実現できる。
エリアAの形状はほんの一例であり、本発明はこれに限
定されるものではない。例えば、同図(a)の受信エリ
アAは車幅方向位置を検知するためのものであるが、そ
の位置検知精度が或る程度おおまか(例えば段階的)で
あってもよいのであれば、例えば図7(e)に示すよう
に、エッジを滑らかなスロープ状ではなく階段状に設定
してもよい。
は2つの領域A1 、A2 に分割されているが、3つ
以上に分割されていてもよい。更に、同図(c)の受信
エリアAを構成する2つの領域A1 、A2 はどちら
も台形状であるが、例えば同図(f)に示すように2つ
の領域A1 、A2のうちのどちらかを長方形状にして
も、同様な作用が得られる。ただし、その場合、車幅方
向のどの位置においても、一方の領域における車両進行
方向の長さが他方の領域のものよりも長くなるように設
定する。
構成や、図5に示した光ビーコン受信機4の構成は、い
ずれも望ましい一例ではあるが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
ことで、エッジの極めてシャープな受信エリアによって
車両の走行通路幅の範囲を十分にカバーした位置検知が
可能になるだけでなく、ビーコン信号の受信回数に基づ
いて車両の走行位置に関連する詳細情報(例えば、車両
の進行方向のより正確な位置、車両の車幅方向の位置、
車両の走行向き等)をも取得しうるようにしたことで、
位置検知精度を著しく向上させることができる。
装置を説明する図であり、(a)は光ビーコン送信機の
設置された車両走行通路の側面図、(b)はその平面図
である。
る。
る。
フォーマットの一例を示す図、(b)はデジタルデータ
波形を示す図、(c)はキャリア波形を示す図である。
る。
る。
図である。
ある。
処理を示すフローチャートである。
処理を示すフローチャートである。
処理を示すフローチャートである。
Claims (6)
- 【請求項1】 車両の走行通路の要所に設置され、自己
の位置情報を含む信号を一定周期で繰り返し送信する光
ビーコン送信機と、車両に搭載されて前記光ビーコン送
信機から送信される信号を受信する光ビーコン受信機と
を有し、該光ビーコン受信機での受信情報に基づき前記
車両の走行位置を検知する車両位置検知装置において、 前記光ビーコン送信機から送信された信号の受信エリア
を前記車両が通過する際の、前記光ビーコン受信機によ
る前記信号の受信回数を計数する計数手段と、 該計数手段で計数された受信回数に基づき、前記車両の
走行位置に関連する詳細情報を取得する詳細情報取得手
段と、 を備えることを特徴とする車両位置検知装置。 - 【請求項2】 前記詳細情報取得手段は前記受信回数に
基づき前記車両の進行方向のより正確な位置を前記詳細
情報として取得することを特徴とする請求項1記載の車
両位置検知装置。 - 【請求項3】 前記受信エリアはその車両進行方向の長
さが車幅方向の位置で異なるように設定されており、前
記詳細情報取得手段は前記受信回数に基づき前記車両の
車幅方向の位置を前記詳細情報として取得することを特
徴とする請求項1記載の車両位置検知装置。 - 【請求項4】 前記受信エリアはその車両進行方向に複
数の領域に分割され、該複数の領域の車両進行方向の長
さが互いに異なるように設定されており、前記詳細情報
取得手段は前記受信回数に基づき前記車両の走行向きを
前記詳細情報として取得することを特徴とする請求項1
記載の車両位置検知装置。 - 【請求項5】 前記受信エリアはその車両進行方向に複
数の領域に分割され、該複数の領域の車両進行方向の長
さが互いに異なり、かつ、該複数の領域のそれぞれにお
ける車両進行方向の長さが車幅方向の位置で異なるよう
に設定されており、前記詳細情報取得手段は前記受信回
数に基づき前記車両の走行向き及び車幅方向位置を前記
詳細情報として取得することを特徴とする請求項1記載
の車両位置検知装置。 - 【請求項6】 前記光ビーコン送信機による信号の送信
周期が、車両の速度と、必要な位置検知精度とに基づき
設定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
1項に記載の車両位置検知装置。
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