JP6304464B1 - エリア設定装置、エリア設定システム、エリア設定方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

エリア設定装置、エリア設定システム、エリア設定方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6304464B1
JP6304464B1 JP2017558036A JP2017558036A JP6304464B1 JP 6304464 B1 JP6304464 B1 JP 6304464B1 JP 2017558036 A JP2017558036 A JP 2017558036A JP 2017558036 A JP2017558036 A JP 2017558036A JP 6304464 B1 JP6304464 B1 JP 6304464B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
area
vehicle
communication device
road
reliability
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017558036A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018078982A1 (ja
Inventor
茂樹 梅原
茂樹 梅原
松本 洋
洋 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority claimed from PCT/JP2017/027230 external-priority patent/WO2018078982A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6304464B1 publication Critical patent/JP6304464B1/ja
Publication of JPWO2018078982A1 publication Critical patent/JPWO2018078982A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

道路を走行する車載通信機3からの無線信号を受信する路側通信機2と、路側通信機2による受信信号に含まれる車載通信機3の車両情報に基づいて、路側通信機2が無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の車載通信機3ごとに複数算出する第1算出部21と、無線信号が路側通信機2に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出部22と、前記道路に設置された交通信号機1の制御に用いる制御用情報を車両情報の中から特定するための特定エリアを、信頼度エリアに基づいて設定するエリア設定部23と、を備えている。

Description

本発明は、エリア設定装置、エリア設定システム、エリア設定方法、及びコンピュータプログラムに関する。
本出願は、2016年10月28日出願の日本出願第2016−211832号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
近年、路車間通信、車車間通信による高度道路交通システム(ITS)が検討されている(例えば、非特許文献1参照)。
路車間通信とは、路側通信機と車載通信機(移動通信機)との間の通信であり、車車間通信とは、車載通信機(移動通信機)間の通信である。
特開平08−2285号公報
一実施形態であるエリア設定装置は、道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部と、前記受信部によって受信される受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出部と、前記無線信号が前記受信部に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出部と、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を前記車両情報の中から特定するための特定エリアを、前記信頼度エリアに基づいて設定するエリア設定部と、を備えている。
また、一実施形態であるエリア設定システムは、道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信可能な路側通信機と、前記路側通信機が前記無線信号を受信することで得られる受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報に基づいて、前記路側通信機が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出部と、前記無線信号が前記路側通信機に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出部と、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を前記車両情報の中から特定するための特定エリアを前記信頼度エリアに基づいて設定するエリア設定部と、を備えている。
一実施形態であるエリア設定方法は、道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部の受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報の中から、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を特定するための特定エリアを設定する方法であって、前記車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出ステップと、前記無線信号が前記受信部に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出ステップと、前記特定エリアを、前記信頼度エリアに基づいて設定するエリア設定ステップと、を含む。
また、一実施形態であるコンピュータプログラムは、道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部の受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報の中から、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を特定するための特定エリアを設定する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出ステップと、前記無線信号が前記受信部に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出ステップと、前記特定エリアを、前記信頼度エリアに基づいて設定するエリア設定ステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
また、一実施形態であるエリア設定装置は、道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部と、前記受信部によって受信される受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出部と、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を前記車両情報の中から特定するための特定エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて設定するエリア設定部と、を備えている。
図1は、実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。 図2は、本無線通信システムにて用いられる無線フレーム、及び各通信機の送信禁止期間等の一例を示す図である。 図3は、本実施形態に係る路側通信機、車載通信機、中央装置、及び交通信号制御機の構成を示すブロック図である。 図4は、図1中、交差点周辺の拡大図である。 図5は、受信可能エリアの算出処理の一例を示すフローチャートである。 図6は、道路上の車載通信機が送信する車両情報の受信状況の一例を示す図である。 図7は、受信可能エリアテーブルの一例を示す図である。 図8は、図6中、脇道車両判定の処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、信頼度エリアの算出処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、受信可能エリア端距離についての累積度数分布の一例を示す図である。 図11は、行列長演算部が行う待ち行列長を求める処理を説明するための図である。 図12は、感応制御処理部が行う交通量の算出処理を説明するための図である。 図13は、他の実施形態に係る路側通信機、車載通信機、中央装置、及び交通信号制御機の構成を示すブロック図である。 図14は、路側通信機を、交通信号機が設置された交差点から離れた位置に設置したときの一例を示す図である。
[本開示が解決しようとする課題]
上記システムにおいて、路側通信機は、道路上の所定の各地点に設置され、車載通信機に対して無線送信を行うことによって情報提供等のサービスを実行し、安全運転支援を行う。
一方、車載通信機は、路側通信機からのサービスの他、車車間通信によって、自機の位置情報や速度情報といった車両情報を他の車載通信機に提供したり、他の車載通信機の車両情報を取得することで、安全運転支援を行う。
路側通信機は、車載通信機が送信する無線信号を受信し、受信した無線信号に含まれる車載通信機の車両情報を取得することができる。
ここで、路側通信機が受信した車載通信機からの無線信号に含まれる当該車載通信機の車両情報を、交通信号機の制御に利用することが考えられる。
しかし、路側通信機が車載通信機からの無線信号を受信可能な受信可能エリアは、当該路側通信機と車載通信機との間の伝送路環境や装置の経年変化等の他、車載通信機の個体差による送信出力差等によって異なることがある。
交通信号機の制御においては、例えば、当該交通信号機周辺の交通に関する情報が必要な場合や、当該交通信号機から所定距離だけ上流の所定位置を通過する車両の中の所定割合の車両に関する車両情報が必要な場合がある。
これに対し、車載通信機ごとに受信可能エリアにばらつきがあると、ある車載通信機の無線信号は受信でき車両情報を受け取ることができるが同じ地点に位置する他の車載通信機の無線信号は受信できず車両情報を受け取ることができないことがある。
このように、車載通信機ごとに受信可能エリアにばらつきがあると、所定位置において車載通信機からの無線信号を一定の確率で受信できないことから安定して車両情報を取得できず、取得した車両情報を交通信号機の制御に適切に利用できないおそれがある。
つまり、各車載通信機から取得した車両情報を全て利用しようとすると、車載通信機ごとに受信可能エリアにばらつきがあるため、交通信号機の制御のための情報として適切に利用できないおそれがある。
このため、取得した車両情報の中から、交通信号機の制御用の情報として適切に利用できる情報を特定するためのエリアを設定することが望まれる。
本開示はこのような事情に鑑みてなされたものであり、交通信号機の制御用の情報として適切に利用できる情報を特定するためのエリアを設定する技術を提供することを目的とする。
[本開示の効果]
本開示によれば、交通信号機の制御用の情報として適切に利用できる情報を特定するためのエリアを設定することができる。
[実施形態の説明]
最初に実施形態の内容を列記して説明する。
(1)一実施形態であるエリア設定装置は、道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部と、前記受信部によって受信される受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出部と、前記無線信号が前記受信部に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出部と、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を前記車両情報の中から特定するための特定エリアを、前記信頼度エリアに基づいて設定するエリア設定部と、を備えている。
上記構成によれば、交通信号機の制御に応じた受信信頼度とされた信頼度エリアに基づいて特定エリアを設定することができる。よって、複数の受信可能エリアにばらつきが生じたとしても、特定エリアによって、受信部が受信した車両情報の中から、交通信号機の制御に応じた一定の受信確率で受信され、交通信号機の制御用情報として適切に利用可能な車両情報を特定することができる。
このように、本実施形態によれば、特定エリアを、交通信号機の制御用情報として適切に利用可能な車両情報を特定することができるエリアとして設定することができる。
(2)また、前記エリア設定部は、前記信頼度エリアは、前記交通信号機の制御に必要な受信信頼度に対応していることが好ましい。この場合、特定エリアを、交通信号機の制御用情報としてより適切に利用可能な車両情報を特定することができるエリアとして設定することができる。
(3)また、前記第2算出部は、複数の前記受信信頼度に対応する複数の前記信頼度エリアを算出し、前記エリア設定部は、複数の前記信頼度エリアの中から、前記交通信号機の制御に必要な受信信頼度の信頼度エリアを選択してもよい。この場合、特定エリアの設定が容易となる。
(4)上記エリア設定装置において、前記交通信号機は交差点に設置され、前記第1算出部、前記第2算出部、及び前記エリア設定部は、前記交差点の方路ごとに、前記受信可能エリアの算出、前記信頼度エリアの算出、及び前記特定エリアの設定を行うことが好ましい。
この場合、交差点の方路それぞれに対して特定エリアを設定することができる。
(5)また、上記エリア設定装置において、前記制御用情報は、前記交通信号機における待ち行列長を求めるために用いられるものであってもよい。
(6)また前記制御用情報は、前記交通信号機の感応制御に用いられるものであってもよい。
(7)また、上記エリア設定装置において、前記第1算出部は、前記受信信号が、前記道路に対して交差する交差路から前記道路に流入した流入車載通信機からの受信信号か否かを前記受信信号の車両情報に基づいて判定し、前記受信信号が前記流入車載通信機からの受信信号であると判定する場合、当該受信信号の前記受信可能エリアの算出を中止するものであってもよい。
この場合、交差路から流入する流入車載通信機については、特定エリアの設定に際して排除できる。
(8)一実施形態であるエリア設定システムは、道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信可能な路側通信機と、前記路側通信機が前記無線信号を受信することで得られる受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報に基づいて、前記路側通信機が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出部と、前記無線信号が前記路側通信機に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出部と、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を前記車両情報の中から特定するための特定エリアを前記信頼度エリアに基づいて設定するエリア設定部と、を備えている。
(9)また、一実施形態であるエリア設定方法は、道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部の受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報の中から、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を特定するための特定エリアを設定する方法であって、前記車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出ステップと、前記無線信号が前記受信部に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出ステップと、前記特定エリアを、前記信頼度エリアに基づいて設定するエリア設定ステップと、を含む。
(10)また、一実施形態であるコンピュータプログラムは、道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部の受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報の中から、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を特定するための特定エリアを設定する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出ステップと、前記無線信号が前記受信部に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出ステップと、前記特定エリアを、前記信頼度エリアに基づいて設定するエリア設定ステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
(11)また、一実施形態であるエリア設定装置は、道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部と、前記受信部によって受信される受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出部と、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を前記車両情報の中から特定するための特定エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて設定するエリア設定部と、を備えている。
[実施形態の詳細]
以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、以下に記載する各実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
〔システムの全体構成について〕
図1は、実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。なお、本実施形態では、道路構造の一例として、南北方向と東西方向の複数の道路が互いに交差した碁盤目構造を想定している。
図1に示すように、本実施形態の高度道路交通システムは、交通信号機1、交通信号制御機10、路側通信機2、車載通信機(移動通信機)3、中央装置4、車載通信機3を搭載した車両5、及び、車両感知器や監視カメラ等よりなる路側センサ6を含む。
交通信号機1、交通信号制御機10、及び路側通信機2は、複数の交差点J1〜J12のそれぞれに設置されており、電話回線等の有線による通信回線7を介してルータ8に接続されている。このルータ8は交通管制センター内の中央装置4に接続されている。
中央装置4は、自身が管轄するエリアの交通信号機1、交通信号制御機10、及び路側通信機2とLAN(Local Area Network)を構成している。よって、中央装置4と各交通信号制御機10との間、中央装置4と各路側通信機2との間、及び、各交通信号制御機10と各路側通信機2との間において双方向通信が可能である。
なお、中央装置4は、交通管制センターではなく道路上に設置してもよい。
路側センサ6は、各交差点に流入もしくは流出する車両台数をカウントする等の目的で、管轄エリア内の道路の各所に設置されている。この路側センサ6は、直下を通行する車両5を超音波感知する車両感知器、或いは、道路の交通状況を時系列に撮影する監視カメラ等よりなる。路側センサ6による感知情報や画像データは通信回線7を介して中央装置4に送信される。
なお、図1では、図示を簡略化するために、各交差点に信号灯器が1つだけ描写されているが、実際の各交差点には、互いに交差する道路の上り及び下り用として少なくとも4つの信号灯器が設置されている。
高度道路交通システムにおいて、無線通信システムを構成する、複数の交差点それぞれに設置された複数の路側通信機2は、その周囲を走行する車両の車載通信機3との間で無線通信(路車間通信)が可能である。
また、各路側通信機2は、自己の送信波が到達する所定範囲内に位置する他の路側通信機2とも無線通信(路路間通信)が可能である。
また、同じく無線通信システムを構成する車載通信機3は、キャリアセンス方式で路側通信機2との間で無線通信(車路間通信)を行うとともに、他の車載通信機3と無線通信(車車間通信)が可能である。
なお、路路間通信とは、路側通信機2同士の間で行われる通信であり、一の路側通信機2が他の路側通信機2に向けて通信パケットを送信することによって行われる。
また、路車間通信とは、路側通信機2と車載通信機3との間で行われる通信であり、路側通信機2が車載通信機3に向けて通信パケット(路車間通信情報)をブロードキャスト送信することによって行われる。
また、車車間通信とは、車載通信機3同士で行われる通信であり、キャリアセンス方式によって通信パケット(車車間通信情報)を送信することによって行われる。
また、車路間通信とは、車載通信機3と路側通信機2との間で行われる通信であり、車載通信機3が路側通信機2に向けてキャリアセンス方式で通信パケット(車路間通信情報)を送信することによって行われる。
本システムにおいては、路車間通信をはじめ、車車間通信や、路側通信機同士の通信である路路間通信等、各通信の共存を図るに当たって、通信を行う時間を分割して路側通信機の送信専用のタイムスロットを設ける、時分割多重(TDMA:Time Division Multiple Access)によるマルチアクセス方式を採用している。
上記TDMAによるマルチアクセス方式において、送信用タイムスロットは、通常、各路側通信機それぞれに対して周期的に設定される。各路側通信機は、周期的に設定された自路側通信機の送信用タイムスロットを用いて送信を行い、それ以外の時間は、他の路側通信機又は車載通信機からの送信信号の受信を行う。
図2は、本無線通信システムにて用いられる無線フレーム、及び各通信機の送信禁止期間等の一例を示す図であり、図2中の(a)は、本無線通信システムにて用いられる無線フレームを示す図である。
図2中の(a)に示すように、無線フレーム(スーパーフレーム)は、その時間軸方向の長さ(フレーム長)が100ミリ秒に設定されている。また、無線フレームは、時間軸方向に並べて配置されている。つまり、無線フレームは、1秒間に10フレーム配置される。
一つの無線フレームには、複数のタイムスロット12が含まれている。
タイムスロット12は、路側通信機2に割り当てられる通信用のタイムスロット(路側機通信期間)であり、タイムスロット12のいずれかに送信期間が割り当てられている路側通信機2は、その割り当てられているタイムスロット12内に、当該路側通信機2が無線送信する送信期間を設定する。タイムスロット12は、一つの無線フレーム(100ミリ秒)内に最大16個まで設定可能である。
タイムスロット12には、それぞれスロット番号(路車間通信期間番号)n(=1〜16)が付されている。路側通信機2は、スロット番号nによっていずれのタイムスロット12が自路側通信機2に割り当てられるかを認識することができる。
路側通信機2に割り当てられているタイムスロット12以外の期間は、車載通信機3によるキャリアセンス方式の無線送信用として開放する期間である。このため、路側通信機2に割り当てられているタイムスロット12以外の期間では、路側通信機2による無線送信は行われない。
無線フレームに含まれる複数のタイムスロット12の内、一つまたは複数のタイムスロット12が路側通信機2に割り当てられる。路側通信機2は、自機2に割り当てられているタイムスロット12以外の期間では送信が禁止される。
図2中の(b)は、無線フレームに従って設定される路側通信機2の送信期間及び送信禁止期間の一例を示す図である。図2中の(b)では、路側通信機2にn=4の1つのタイムスロット12が割り当てられている場合の送信禁止期間を示している。路側通信機2は、送信禁止期間以外の期間(送信期間)で無線送信を行う。
複数のタイムスロット12は、互いに隣接する路側通信機2同士の間で干渉が生じないように、各路側通信機2に割り当てられる。
各路側通信機2は、割り当てられたタイムスロット12で定まる送信期間で無線送信を行う。
路側通信機2は、自路側通信機2のアプリケーションが生成したアプリケーションデータをパケット化し、アプリケーションデータが格納されたパケットを自路側通信機2に割り当てられたタイムスロット12(送信期間)にて送信する。
なお、路側通信機2は、送信禁止期間においては、車車間通信による無線信号を傍受するとともに、他の路側通信機2が送信する路車間通信パケット及び路路間通信パケットを受信する。
図2中の(c)は、車載通信機3の送信禁止期間の一例を示す図である。図2中の(c)では、全てのタイムスロット12がいずれかの路側通信機2に割り当てられている場合の送信禁止期間を示している。
上述のように、路側通信機2に割り当てられているタイムスロット12以外の期間が、車載通信機3によるキャリアセンス方式の無線送信用として割り当てられる。つまり、全てのタイムスロット12が路側通信機2に割り当てられている図2中の(c)の場合、各タイムスロット12に対応する期間が送信禁止期間となっている。
車載通信機3は、これら送信禁止期間以外の期間において、キャリアセンス方式で無線送信を行う。
また、車載通信機3は、少なくとも、1無線フレームの期間内に1回は無線送信を試みる。よって、コリジョンが発生しなければ、車載通信機3は少なくとも1無線フレーム(100ミリ秒)ごとに1回は無線送信を行う。
なお、上述したように、路側通信機2に割り当てられているタイムスロット12以外の期間が車載通信機3の無線送信用の期間として割り当てられるので、タイムスロット12の内、いずれの路側通信機2にも割り当てられず、使用されていないタイムスロット12があれば、その期間については車載通信機3の無線送信に割り当てられる。
〔各装置の構成について〕
図3は、本実施形態に係る路側通信機2、車載通信機3、中央装置4、及び交通信号制御機10の構成を示すブロック図である。
路側通信機2は、図3に示すように、無線通信のためのアンテナ15が接続された無線通信部16と、通信回線7を介した有線通信を行うための有線通信部17と、通信制御や各種処理を行う処理装置18とを備えている。
処理装置18は、無線通信部16及び有線通信部17を制御し、無線通信及び有線通信の通信に関する処理を行う機能を有している。これにより処理装置18は、路車間通信や、路路間通信を行うとともに、通信回線7を介して中央装置4及び交通信号制御機10との間で有線通信を行う。
また、処理装置18は、後述する受信可能エリア、信頼度エリア、及び特定エリアを求めたり、車載通信機3からの車両情報の内、交通信号機1の制御に用いる情報を特定するための処理を行う機能部として、第1算出部21、第2算出部22、エリア設定部23、及び特定部24を備えている。これらの機能については後に説明する。
車載通信機3は、無線通信のためのアンテナ27が接続された無線通信部28と、処理装置29とを備えている。
処理装置29は、無線通信部28を制御し、無線通信に関する処理を行う機能を有している。これにより処理装置29は、車車間通信や路車間通信を行う。
また、処理装置29は、自機の車両IDや、位置情報、車速情報、方位情報といった車両情報を通信パケットに格納し、無線通信部28に無線送信させる送信部30を備えている。
なお、車両IDは、車載通信機3(車両5)を特定するための識別情報である。
位置情報は、通信パケットが生成されるときの車載通信機3の位置を示す情報であり、緯度や経度によって表される。
また、車速情報は、通信パケットが生成されるときの車両5の速度を示す情報であり、方位情報は、通信パケットが生成されるときの車両5の進行方向を示す情報である。
中央装置4は、通信回線7を介した有線通信を行うための有線通信部35と、通信制御や各種処理を行う処理装置36とを備えている。
処理装置36は、有線通信部35を制御し、有線通信の通信に関する処理を行う機能を有している。これにより処理装置36は、通信回線7を介して路側通信機2及び交通信号制御機10との間で有線通信を行う。
また、処理装置36は、交通信号機1の制御に関する処理を行う機能部として、行列長演算部41と、感応制御処理部42とを備えている。これらの機能については後に説明する。
信号制御機10は、通信回線7を介した有線通信を行うための有線通信部46と、通信制御や各種処理を行う処理装置47とを備えている。
処理装置47は、有線通信部46を制御し、有線通信の通信に関する処理を行う機能を有している。これにより処理装置47は、通信回線7を介して路側通信機2及び交通信号制御機10との間で有線通信を行う。
また、有線通信部46には、交通信号機1が接続されており、信号制御機10は、交通信号機1の制御を行う。
また、処理装置47は、交通信号機1の制御を行うための機能部として、信号制御部48を備えている。これらの機能については後に説明する。
処理装置18、処理装置29、処理装置36、及び処理装置47は、その機能の一部又は全部が、ハードウェア回路によって構成されていてもよいし、その機能の一部又は全部が、コンピュータプログラムによって実現されていてもよい。その機能の一部又は全部がコンピュータプログラムによって実現される場合、処理装置18、処理装置29、処理装置36、及び処理装置47はコンピュータを含み、各機能を実現するためのコンピュータプログラムは図示しない記憶部に記憶される。
〔特定エリア及び受信可能エリアについて〕
図4は、図1中、交差点周辺の拡大図である。
図4に示すように、路側通信機2は、交通信号機1の支柱1aに設けられている。また、交通信号制御機10は、交差点Jiの近傍に設置されている。
路側通信機2は、自機2が設置されている交差点の周囲に向けて路車間通信用の通信パケットを送信し、交差点の周囲に位置する車載通信機3に対して情報提供する等のサービスを行う。
また、路側通信機2は、上述したように、車車間通信による無線信号を傍受することができ、受信した車載通信機3の通信パケットに含まれる車両情報を取得する機能を有している。
本実施形態のシステムは、路側通信機2が取得する車載通信機3からの通信パケットに含まれる車両情報を利用して交通信号機1を制御する。
路側通信機2は、車載通信機3からの通信パケットを複数受信し、複数の通信パケットから取得した車両情報の中から、交通信号機1の制御に用いる車両情報を特定し、この特定した車両情報を制御用情報として中央装置4に与える。
中央装置4は、路側通信機2が特定した制御用情報に基づいて、交通信号機1の制御のために必要な情報を生成し、交通信号制御機10に制御命令を与えることで、当該交通信号制御機10の制御を行う。
ここで、路側通信機2は、複数の車両情報の中から制御用情報を特定するために、特定エリアを交差点Jiから延びる各方路上(道路上)に設定する。
路側通信機2が受信する車載通信機3の通信パケットに含まれる車両情報には、上述の車両ID、位置情報、車速情報、及び方位情報が含まれている。
路側通信機2は、車両情報に含まれる位置情報を参照し、位置情報が特定エリア内である場合、当該車両情報を制御用情報として特定し、位置情報が特定エリア外である場合、制御用情報として特定しない。
路側通信機2は、位置情報が特定エリア内である車両情報を制御用情報として特定し、中央装置4に与える。
特定エリアは、その受信信頼度(後に詳述する)が交通信号機1の制御において必要な値に設定されている。
路側通信機2は、特定エリアを設定するために、車載通信機3が送信する車車間通信による無線信号を受信することができるエリア(受信可能エリア)を算出する。
路側通信機2は、車載通信機3からの通信パケットに車両情報として含まれる位置情報に基づいて、受信可能エリアを算出する。
路側通信機2は、受信可能エリアを、交差点Jiの停止線の位置を基準としたときの上流側のエリア端までの距離(受信可能エリア端距離)として求める。
受信可能エリアのエリア端は、路側通信機2と車載通信機3との間に設置された建物等による伝送路環境や、装置の経年変化等によって影響を受ける。また、受信可能エリアのエリア端は、車載通信機3の個体差による送信出力差等からも影響を受ける。
よって、受信可能エリアのエリア端は、車載通信機3ごとに異なることがある。そこで、本実施形態の路側通信機2は、受信可能エリア(受信可能エリア端距離)を複数の車載通信機3ごとに複数算出する。
さらに路側通信機2は、特定エリアを設定するために、送信された通信パケットを車載通信機3が受信する確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリア(後に説明する)を、複数の車載通信機3の受信可能エリア端距離に基づいて算出する。
以下の説明では、交差点Jiから延びる各方路(道路)の内の一つのみについて説明するが、他の方路についても、同様の処理が行われる。
〔受信可能エリアの算出〕
受信可能エリア(受信可能エリア端距離)の算出は、路側通信機2の第1算出部21(図3)によって実行される。第1算出部21は、受信可能エリアの算出を随時行う。
第1算出部21は、受信可能エリアを車載通信機3ごとに算出する。処理装置18は、受信可能エリアの算出を終えた車載通信機3の車両ID及びその算出結果を登録するためのテーブル(受信可能エリアテーブル)を有している。
第1算出部21は、受信可能エリアを算出するごとにこのテーブルに車両ID及び算出結果を登録する。
図5は、受信可能エリアの算出処理の一例を示すフローチャートである。
路側通信機2の第1算出部21は、まず、車載通信機3からの通信パケットを受信し、自機2が車両情報を取得したか否かを判定する(ステップS2)
第1算出部21は、自機2が車両情報を取得したと判定するまで、ステップS2の判定を繰り返す。
自機2が車両情報を取得したと判定すると、第1算出部21は、取得した車両情報に含まれる車両IDを参照し、受信可能エリアテーブルに、取得した車両情報の車両IDが登録されているか否かを判定する(ステップS4)。
取得した車両情報の車両IDが登録されていると判定すると、第1算出部21は、ステップS2に戻る。これにより、同一の車載通信機3について重複して受信可能エリアを算出するのを防止している。
ステップS4において、取得した車両情報の車両IDが登録されていないと判定すると、第1算出部21は、所定期間の間、車載通信機3からの通信パケットの受信、及び車両情報の取得を行う(ステップS6)。なお、本実施形態の第1算出部21は、所定期間として1秒間の間、車両情報の取得を行う。
次いで、第1算出部21は、ステップS4において取得した車両情報の車両IDと同じ車両IDの車両情報(通信パケット)を、所定期間として1秒間の間に所定個として8個以上、受信し取得したか否かを判定する(ステップS8)。
第1算出部21は、所定期間の間に同一の車両IDの車両情報を所定個以上取得(受信)したか否かによって、その車両IDの車載通信機3の受信可能エリアを算出する。
図6は、道路上の車載通信機3が送信する車両情報の受信状況の一例を示す図である。
図6中、上段は、交通信号機1及び路側通信機2が設置された交差点Jiから延びる一方路である道路R1と、道路R1上を走行する車両5(車載通信機3)を示している。
図6中、下段は、上段の車載通信機3が路側通信機2及び交通信号機1に向かって進行する際に送信する車両情報の受信状況を示しており、連続して多数配置されている丸印は、車載通信機3が通信パケット(車両情報)を送信した道路R1上の位置を示している。図6の下段における紙面左右方向の位置は、上段の道路R1の紙面左右方向の位置に対応している。
また、丸印の内、黒塗りの丸印は、車両情報が路側通信機2に受信されたことを示し、白抜きの丸印は、車両情報が路側通信機2に受信されなかったことを示している。
まず、図6中、道路R1上を交通信号機1に向かって進行する車載通信機3Aが送信する車両情報について説明する。
車載通信機3は、上述したように、原則100ミリ秒ごとに通信パケットを送信する。よって、図6中の各丸印は、100ミリ秒間隔で通信パケットを送信したときの位置が示されている。
車載通信機3Aが路側通信機2に接近し、位置P1において通信パケットが路側通信機2に初めて受信されたとする。しかし、この位置においては、未だ路側通信機2までの距離が大きく、路側通信機2に確実に受信されるまでには至らず、通信パケットが受信されたり、されなかったりといったように不安定な受信状況となる。
位置P1の後、車載通信機3が路側通信機2に近づいたとしても不安定な受信状況が続くが、位置P2より連続的に路側通信機2に通信パケットが受信されるようになる。よって、位置P2から交差点Jiまでのエリアにおいては、ほぼ確実に通信パケットが路側通信機2によって受信される。
本実施形態では、交差点から位置P2までのエリアのように、ほぼ確実に通信パケットが路側通信機2によって受信されるエリアを車載通信機3Aの受信可能エリアとし、位置P2付近を受信可能エリアのエリア端とする。
また、図6中、車載通信機3Bについても同様であり、車載通信機3Bは、位置P3において通信パケットが路側通信機2に初めて受信され、位置P4より連続的に路側通信機2に通信パケットが受信されるようになったとする。
この場合、交差点から位置P3までのエリアのように、ほぼ確実に通信パケットが路側通信機2によって受信されるエリアを車載通信機3Bの受信可能エリアとし、位置P4付近を受信可能エリアのエリア端とする。
また、図6に示すように、車載通信機3Aと車載通信機3Bとでは、受信可能エリアのエリア端の位置が異なっている。車載通信機3の間で送信出力等に差があるため、このように、異なる車載通信機3同士で受信可能エリアのエリア端の位置が異なっている。
車載通信機3は、上述したように、原則100ミリ秒ごとに通信パケットを送信する。よって、車載通信機3は、所定期間である1秒間の間に、通信パケットを10回送信する。
ここで、路側通信機2が1秒間の間に車載通信機3の通信パケットを10個受信した場合、車載通信機3は、受信可能エリア内に位置していると判断することができる。また、路側通信機2が1秒間の間に車載通信機3の通信パケットを10個よりも少ない個数しか受信できなかった場合、車載通信機3は、位置P1と位置P2の間に位置していると判断できる。
また、路側通信機2が1秒間の間に車載通信機3の通信パケットを受信する最大数である10個により近ければ、車載通信機3は、位置P2付近に位置している可能性が相対的に高いと判断できる。
そこで、本実施形態の路側通信機2の第1算出部21は、1秒間の間に8個以上の通信パケットを受信し取得すれば、車載通信機3が位置P2付近に位置していると判断し、そのときの車載通信機3の位置に基づいて受信可能エリアを算出する。
つまり、第1算出部21は、所定期間の間に送信される通信パケットの最大数の8割以上を受信すれば、車載通信機3が位置P2付近に位置していると判断し、そのときの車載通信機3の位置に基づいて受信可能エリアを算出する。
図5に戻って、第1算出部21は、ステップS8において、ステップS4にて取得した車両情報の車両ID(以下、対象車両IDともいう)と同じ車両IDの車両情報(通信パケット)を、1秒間の間に8個以上、受信し取得したか否かを判定する(ステップS8)。
対象車両IDの通信パケットを、1秒間の間に8個以上、受信しなかったと判定すると、第1算出部21は、ステップS2に戻る。この場合、第1算出部21は、対象車両IDの車載通信機3が未だ、受信可能エリアのエリア端に到達していないと判定し、再度ステップS2を実行する。
ステップS8において、対象車両IDの通信パケットを、1秒間の間に8個以上、受信したと判定する場合、第1算出部21は、ステップS10に進み、脇道車両の判定を行う。
第1算出部21は、ステップS10による脇道車両の判定によって、対象車両IDの車載通信機3が、交差点Jiに向かって道路R1を走行しているのか、脇道R2を走行しているのか、また、道路R1に対して交差している脇道R2から道路R1に流入し交通信号機1に向かって走行しているのかを判定する。この判定方法については、後に説明する。
なお、脇道R2から流入し交通信号機1に向かって道路R1を走行する車載通信機3を搭載した車両や、脇道R2を走行する車載通信機3を搭載した車両を脇道車両という。
ステップS10における脇道車両判定を行うと、第1算出部21は、ステップS12に進み、脇道車両判定の結果、対象車両IDの車載通信機3が脇道車両と判定されたか否かを判定する(ステップS12)。
脇道車両と判定されなかった場合、第1算出部21は、ステップS14に進み、所定期間としての1秒間の間に受信した対象車両IDの車両情報の内、所定期間の中で最初に受信した車両情報に含まれる位置情報を参照し、この位置情報を受信可能エリアのエリア端として、受信可能エリア端距離を算出する。
第1算出部21は、算出した受信可能エリア端距離を受信可能エリアテーブルに登録し(ステップS14)、処理を終えてステップS2に戻る。
つまり、第1算出部21は、対象車両IDの通信パケットを1秒間の間に8個以上受信したときの当該1秒間の間における最初の通信パケットに含まれる位置情報を受信可能エリアのエリア端とし、この受信可能エリアのエリア端から交差点Jの停止線の位置までの距離を、受信可能エリア端距離として算出する。
図7は、受信可能エリアテーブルの一例を示す図である。
図7中、受信可能エリアテーブルは、対象車両IDを登録するための領域と、算出した日時を示す日時情報を登録するための領域と、算出した受信可能エリア端距離を登録するための領域とを有している。
日時情報とは、第1算出部21が受信可能エリア端距離を算出した日時を示す情報である。
受信可能エリアテーブルは、算出した受信可能エリア端距離を、算出に用いた車両情報の送信元である車載通信機3の車両ID、日時情報に対応付けて登録することができる。
第1算出部21は、車載通信機3ごとに算出した受信可能エリア端距離をその車両ID及び日時情報とともに登録する。
以上のようにして、第1算出部21は、受信可能エリア端距離を算出する。
図5に戻って、ステップS12において、脇道車両判定の結果、対象車両IDの車載通信機3が脇道車両と判定された場合、第1算出部21は、ステップS16に進み、対象車両IDのみを受信可能エリアテーブルに登録し(ステップS16)、処理を終えてステップS2に戻る。
脇道車両について求められる受信可能エリア端距離は、道路R1における受信可能エリア端距離ではない可能性がある。
図6中、道路R1に流入する脇道車両である車載通信機3Cは、脇道R2から流入するので、車載通信機3Cが送信する通信パケットに含まれる位置情報は、図6に示すように、脇道R2を走行しているときは、位置P10から位置P11に向かって現れ、道路R1上ではない位置情報となる。なお、図6下段における紙面上下方向は、図6上段の道路R1に交差する脇道R2が延びる方向に対応している。
このため、脇道R2から流入し交通信号機1に向かって道路R1を走行する車載通信機3や、脇道R2を走行する車載通信機3については、受信可能エリア端距離を算出しない。
図8は、図6中、脇道車両判定の処理の一例を示すフローチャートである。
脇道車両判定の処理に移行すると、第1算出部21は、まず、対象車両IDの車両情報に含まれる位置情報及び方位情報を取得する(ステップS20)。
第1算出部21は、所定期間内に受信した対象車両IDに関する複数の車両情報それぞれについて位置情報及び方位情報を取得すると、ステップS22に進み、各位置情報が示す位置を平均し、平均した平均位置が道路R1内であるか否かを判定する(ステップS22)。
ステップS22において、平均した位置が対象道路R1内であると判定した場合、第1算出部21は、ステップS24に進み、各方位情報が示す方位を平均し、平均した平均方位が前記平均位置からみて対象の交差点Jの方向を向いているか否かを判定する(ステップS24)。
ステップS24において、平均方位が対象の交差点Jiの方向を向いていると判定した場合、第1算出部21は、ステップS26に進み、対象車両IDの車載通信機3が脇道車両ではないと判定する(ステップS26)。
一方、ステップS22において、平均位置が対象道路R1内でないと判定した場合、及びステップS24において、平均方位が対象の交差点Jiの方向を向いていないと判定した場合、第1算出部21は、ステップS28に進み、対象車両IDの車載通信機3が脇道車両であると判定する(ステップS28)。
平均位置が対象道路R1内でない場合、対象車両IDの車載通信機3は、現在又は過去に脇道R2を走行していると判断することができる。よって、この場合、対象車両IDの車載通信機3は、脇道に位置する脇道車両であると判定することができる。
また、平均位置からみて平均方位が対象の交差点Jiの方向を向いていない場合、たとえ平均位置が道路R1内にあったとしても、対象車両IDの車載通信機3は、脇道から道路R1内に流入してきた脇道車両であると判定することができる。
第1算出部21は、上記脇道車両判定の処理によって、対象車両IDの車載通信機3が脇道車両であるのか、脇道車両ではなく道路R1を交通信号機1に向かって走行する車両であるのかを判定することができる。
〔信頼度エリアの算出〕
上述したように、路側通信機2は、特定エリアを設定するために、送信された通信パケットを車載通信機3が受信する確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、第1算出部21が算出した複数の受信可能エリアのエリア端に基づいて算出する。
信頼度エリアの算出は、路側通信機2の第2算出部22(図3)によって実行される。
第2算出部22は、信頼度エリアの算出を、例えば一定の期間ごとに断続的に行う。
図9は、信頼度エリアの算出処理の一例を示すフローチャートである。
路側通信機2の第2算出部22は、まず、受信可能エリアテーブルを参照し、過去所定期間(例えば、過去直近の15分間)の間に算出された受信可能エリア端距離を取得する(ステップS32)。
次いで、第2算出部22は、50メートル間隔で設定された階級に従って、受信可能エリア端距離についての累積度数分布を求める(ステップS34)。
図10は、受信可能エリア端距離についての累積度数分布の一例を示す図である。図10に示す累積度数分布は、図7に示す受信可能エリアテーブルに登録されている全データ数である20個分の受信可能エリア端距離に基づいて求めたものを一例として示している。
図10中、横軸は受信可能エリア端距離(メートル)を、階級(50メートル間隔)ごとに示している。縦軸は受信可能エリアテーブルにデータとして登録されている20個の受信可能エリア端距離の累積度数分布を示している。
図10において、例えば、「600」と表示されている階級は、受信可能エリア端距離が600メートルより大きく650メートル以下の区間を示している。この階級「600」における累積度数は、「1」となっている。図7中の受信可能エリアテーブルには、受信可能エリア端距離が600メートルより大きく650メートル以下の区間に対応するデータとして、車両IDが「17」の610メートル一つだけが存在しているからである。
同様に、階級「550」は、受信可能エリア端距離が550メートルより大きく600メートル以下の区間を示している。階級「550」における累積度数は、「2」となっている。図7中の受信可能エリアテーブルには、受信可能エリア端距離が550メートルより大きく600メートル以下の区間に対応するデータとして、車両IDが「4」の600メートル一つだけが存在しているからである。よって、階級「600」の累積度数「1」を加算することで、階級「550」における累積度数は、「2」となっている。
階級「500」は、受信可能エリア端距離が500メートルより大きく550メートル以下の区間を示しており、以下、各階級それぞれについても上記と同様に累積度数が求められている。
図9に戻って、第2算出部22は、ステップS34において累積度数分布を求めると、ステップS36に進み、この累積度数分布より、受信信頼度及びその受信信頼度に対応する信頼度エリアを算出する(ステップS36)。
第2算出部22は、各階級ごとにその階級における全データ数に対する累積度数の割合を受信信頼度として求め、各受信信頼度に対応する階級によって定まるエリアを信頼度エリアとして求める。
図10を参照して、例えば、階級「0」から「200」までは累積度数が「20」となっている。よって、階級「0」から「200」それぞれの全データ数20個に対する累積度数の割合は100%となる。
よってこの場合、第2算出部22は、階級「200」に対応するエリアの受信信頼度を100%とし、このエリアを受信信頼度100%の信頼度エリアとする。
第2算出部22は、信頼度エリアを、交差点Jiの停止線の位置を基準としたときの上流側のエリア端までの距離(エリア端距離)として求める。
階級「200」は、受信可能エリア端距離が200より大きく250メートル以下の区間を示している。つまり、階級「200」は、交差点Jiの停止線の位置を基準としたときの上流側の受信可能エリア端の位置が200より大きく250メートル以下であることを示している。
第2算出部22は、階級「200」が示す受信可能エリア端距離に基づいて、受信信頼度100%の信頼度エリアのエリア端距離(信頼度エリア端距離)を200メートルと算出する。
また、階級「250」の累積度数は「18」となっている。よって、階級「250」の全データ数20個に対する累積度数の割合は90%となる。
この場合、第2算出部22は、階級「250」に対応するエリアの受信信頼度を90%とし、このエリアを受信信頼度90%の信頼度エリアとする。
第2算出部22は、受信信頼度90%の信頼度エリア端距離を階級「250」が示す受信可能エリア端距離に基づいて250メートルと算出する。
同様に、階級「300」の累積度数は「15」であり、第2算出部22は、階級「300」に対応するエリアを受信信頼度75%の信頼度エリア(エリア端距離300メートル)とする。
また、階級「350」の累積度数は「10」であり、第2算出部22は、階級「350」に対応するエリアを受信信頼度50%の信頼度エリア(エリア端距離350メートル)とする。
なお、受信信頼度とは、上述のように、全データ数20個に対する各階級における累積度数の割合であり、対象の階級に対応するエリア(信頼度エリア)内に位置する車載通信機3からの通信パケットが路側通信機2に受信される受信確率を示している。
以上のように第2算出部22は、各階級ごとに受信信頼度を求め、各受信信頼度に対応する階級によって定まるエリアを信頼度エリアとして求める。つまり、第2算出部22は、互いに受信信頼度の異なる複数の信頼度エリアを求める。
なお上記では、各階級ごとに受信信頼度を求め、各受信信頼度に対応する階級によって定まるエリアを信頼度エリアとして求めたが、隣接する階級それぞれの受信信頼度の中間値を求めてもよい。
図10では、受信信頼度100%の信頼度エリアの次に低い受信信頼度の信頼度エリアは受信信頼度が90%であるが、例えば、受信信頼度95%の信頼度エリアを補完的に求めてもよい。
〔特定エリアの設定〕
エリア設定部23(図3)は、第2算出部22が算出した信頼度エリアに基づいて、特定エリアを設定する。
特定エリアは、複数の車両情報の中から交通信号機1の制御に用いる制御用情報を特定するために各方路上に設定されるエリアである。
エリア設定部23は、第2算出部22が算出した複数の信頼度エリアの中から、交通信号機1の制御に必要な受信信頼度の信頼度エリアを選択する。
本システムでは、交通信号機1の制御に関する処理として、道路R1の待ち行列長を求める処理と、交通信号機1の感応制御処理とを行う。
ここで、待ち行列長を求める処理においては、75%の受信信頼度が必要であり、交通信号機1の感応制御処理においては、95%以上の受信信頼度が必要であるとする。
この場合、エリア設定部23は、受信信頼度75%の信頼度エリア(エリア端距離300メートル)を選択し、選択した受信信頼度75%の信頼度エリアを、受信信頼度75%の特定エリアとして設定する。また、エリア設定部23は、受信信頼度100%の信頼度エリア(エリア端距離200メートル)を選択し、選択した受信信頼度100%の信頼度エリアを受信信頼度100%の特定エリアとして設定する。
以上のように、本実施形態の路側通信機2の処理装置18は、交通信号機1に向かって進行する車載通信機3からの通信パケットを受信する無線通信部16(受信部)の受信信号に含まれる車載通信機3の車両情報に基づいて、無線通信部16が無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の車載通信機3ごとに複数算出する第1算出部21と、無線信号が無線通信部16に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出部22と、交通信号機1の制御に用いる制御用情報を車両情報の中から特定するための特定エリアを、信頼度エリアに基づいて設定するエリア設定部23と、を備えており、交通信号機1の制御に用いる制御用情報を特定するためのエリア設定装置を構成している。
本実施形態の路側通信機2によれば、交通信号機1の制御に応じた受信信頼度とされた信頼度エリアに基づいて特定エリアを設定することができる。よって、複数の受信可能エリアにばらつきが生じたとしても、特定エリアによって、路側通信機2が受信した車両情報の中から、交通信号機1の制御に応じた一定の受信確率で受信され、制御用情報として適切に利用可能な車両情報を特定することができる。
さらに、エリア設定部23が特定エリアの設定に用いる信頼度エリアは、交通信号機1の制御に必要な受信信頼度に対応している。これにより、特定エリアを、交通信号機1の制御用情報として適切に利用可能な車両情報を複数の車両情報の中から特定することができるエリアとして設定することができる。
また、本実施形態の第2算出部22は、複数の受信信頼度に対応する複数の信頼度エリアを算出し、エリア設定部23は、複数の信頼度エリアの中から、交通信号機1の制御に必要な受信信頼度の信頼度エリアを選択するので、特定エリアの設定が容易となる。
また、第1算出部21、第2算出部22、及びエリア設定部23は、交差点Jiの方路ごとに、受信可能エリアの算出、信頼度エリアの算出、及び特定エリアの設定を行うので、各方路それぞれに対して特定エリアを設定することができる。
また、本実施形態では、第1算出部21は、通信パケットが、車載通信機3が走行する道路R1に対して交差する脇道R2(交差リンク)から道路R1に流入し交通信号機1に向かって進行する脇道車両(流入車載通信機)からの通信パケットか否かを当該通信パケットの車両情報に基づいて判定し、この通信パケットが脇道車両からの通信パケットであると判定する場合、受信可能エリアテーブルに車両IDのみを登録し、受信可能エリア端距離については算出を中止する。
この場合、交差リンクから流入する脇道車両については、特定エリアの設定に際して排除できる。
すなわち、脇道車両について受信可能エリア端距離を算出しないことにより、受信可能エリア端距離を精度よく算出することができ、特定エリアの設定に際して脇道車両を排除することで、より適切に特定エリアを設定することができる。
〔制御用情報の特定〕
特定部24(図3)は、エリア設定部23が設定した特定エリアを用いて、受信した車載通信機3からの通信パケットに含まれる車両情報の中から、交通信号機1の制御に用いる制御用情報を特定する。特定部24は、制御用情報の特定を随時行ってもよいし、行列長演算部41及び感応制御処理部42の要求に応じて行ってもよい。
特定部24は、路側通信機2が受信し取得した車両情報に含まれる位置情報を参照し、位置情報が特定エリア内である場合、当該車両情報を制御用情報として特定し、位置情報が特定エリア外である場合、制御用情報として特定しない。
よって、特定部24は、一定の受信信頼度で受信し取得された車両情報を制御用情報として特定することができる。
本実施形態の特定部24は、受信信頼度75%の特定エリア、及び受信信頼度100%の特定エリアの両方について、制御用情報を特定する。
特定部24は、路側通信機2が随時取得する車載通信機3からの車両情報の中から制御用情報を特定し、特定した制御用情報を中央装置4に与える。
〔交通信号機の制御について〕
本システムは、上述のように、交通信号機1の制御に関する処理として、道路R1の待ち行列長を求める処理と、交通信号機1の感応制御処理とを行う。
路側通信機2の特定部24は、車両情報の中から、交通信号機1の制御に用いる制御用情報を特定し、特定した制御用情報を通信回線7を通じて中央装置4(図3)に与える。
中央装置4は、路側通信機2の特定部24から与えられた制御用情報を、行列長演算部41(図3)及び感応制御処理部42(図3)に与える。
行列長演算部41は、道路R1における交通信号機1による待ち行列長を求める処理を行う機能を有している。
行列長演算部41は、受信信頼度75%の特定エリアで特定された制御用情報を用いて待ち行列長を求める。
感応制御処理部42は、交通信号機1の上流側の交通量を算出し、算出した交通量に基づいて交通信号機1の感応制御処理を行う機能を有している。
感応制御処理部42は、受信信頼度100%の特定エリアで特定された制御用情報を用いて交通量の算出を行う。
行列長演算部41及び感応制御処理部42は、交通信号機1の制御に必要な情報を生成するとともに、生成した情報から交通信号機1の制御命令を生成する。
行列長演算部41及び感応制御処理部42は、生成した制御命令を通信回線7を通じて、交通信号制御機10に与える。
交通信号制御機10は、中央装置4の行列長演算部41及び感応制御処理部42から与えられた制御命令を、信号制御部48に与える。
信号制御部48は、交通信号機1の灯色を制御する機能を有している。信号制御部48は、中央装置4の行列長演算部41及び感応制御処理部42から与えられた制御命令に基づいて、灯色制御を行う。
図11は、行列長演算部41が行う待ち行列長を求める処理を説明するための図である。
図11では、交通信号機1の停止線で信号待ちをしている複数の車載通信機3が存在している場合を示している。
行列長演算部41は、路側通信機2の特定部24から与えられる制御用情報によって、、受信信頼度75%の特定エリア内で信号待ちをしている車載通信機3の存在についてほぼ把握できる。
よって、交通信号機1による待ち行列長が受信信頼度75%の特定エリア内に収まる場合、行列長演算部41は、制御用情報に含まれる位置情報から待ち行列長を求めることができる。
一方、交通信号機1による待ち行列長が特定エリア外にまで延びている場合、制御用情報に含まれる位置情報だけでは、待ち行列長を求めることができない。
そこで、行列長演算部41は、交通信号機1の灯色が赤色から青色に変わった後、特定エリア内に進入する車載通信機3が、当該特定エリアに入ったときの時間を測定し、交通信号機1の灯色が赤色だったときに特定エリア外に延びていた待ち行列長を推定する機能を有している。
行列長演算部41は、交通信号機1の灯色が赤色から青色に変わったタイミングから、特定エリア外に位置する一台目の車載通信機3Dが特定エリア内に進入したタイミングまでの時間間隔t(t)を求める。
さらに、行列長演算部41は、車載通信機3Dが通過したタイミングから、車載通信機3Dの後方に並んでいた車載通信機3が特定エリア内に進入したタイミングまでの時間間隔t(t)を求める。
このように、行列長演算部41は、交通信号機1の灯色が赤色から青色に変わった後、特定エリア内に順次進入する車載通信機3における、互いの特定エリア内に進入するタイミング間の時間間隔tを求める。行列長演算部41は、経過時間tを、路側通信機2の特定部24から与えられた制御用情報に基づいて求める。
行列長演算部41は、時間間隔tが、予め設定した閾値よりも大きいか否かを判定することで、特定エリア外の車載通信機3が交通信号機1の灯色が赤色だったときに待ち行列を構成していた車両であるか否かを判定する。
行列長演算部41は、時間間隔tが前記閾値よりも大きい場合、そのタイミングに対応する車載通信機3は交通信号機1の灯色が赤色だったときに待ち行列を構成していない車両と判定する。逆に、行列長演算部41は、時間間隔tが前記閾値以下の場合、そのタイミングに対応する車載通信機3は交通信号機1の灯色が赤色だったときに待ち行列を構成していた車両と判定する。
前記閾値は、車両が待ち行列を構成しているときに、交通信号機1の灯色が青色になることで発進した場合に、待ち行列を構成している各車両の時間間隔を測定しておき、この測定結果に基づいて設定される。
図11では、車載通信機3Dから車載通信機3Eまでが特定エリア外で待ち行列を構成しているとすると、車載通信機3Dから車載通信機3Eまでの各車載通信機3同士の時間間隔tからtには、大きな差が現れない。
一方、車載通信機3Eと、特定エリア外で待ち行列を構成していなかった車載通信機3Fとの間の時間間隔t6は、図11に示すように、特定エリア外で待ち行列を構成していた車載通信機3同士の時間間隔t〜tと比較して大きくなる傾向がある。
このため、行列長演算部41は、上記閾値に基づいて、時間間隔tを判定することで、特定エリア外の車載通信機3が交通信号機1の灯色が赤色だったときに待ち行列を構成していた車両であるか否かを判定する。
行列長演算部41は、時間間隔tを判定することで、交通信号機1の灯色が赤色だったときに特定エリア外で待ち行列を構成していた車載通信機3の台数を特定することができる。
例えば、車両1台分で行列長が7メートルになると予め設定しておけば、行列長演算部41は、交通信号機1の灯色が赤色だったときに特定エリア外で待ち行列を構成していた車載通信機3の台数を特定すれば、その台数分の行列長を推定することができる。
以上のようにして行列長演算部41は、交通信号機1の灯色が赤色だったときに特定エリア外に延びていた待ち行列長を推定しつつ、交通信号機1における全体の待ち行列長を求めることができる。
図12は、感応制御処理部42が行う交通量の算出処理を説明するための図である。
感応制御処理部42は、路側通信機2の特定部24から与えられる制御用情報の全てを処理すれば、交通信号機1の上流における交通量を算出することができる。
一方、図12に示すように、特定エリア内に、仮想的な感応エリアAを設け、この感応エリアAを通過する車載通信機3をカウントすることで、交通信号機1の上流における交通量を算出することもできる。
この場合、感応制御処理部42は、路側通信機2の特定部24から与えられる制御用情報の全てを処理する必要がないので、その処理量を減らすことができる。
なお、図11及び図12で示した交通信号機の制御では、交通信号機1に向かって進行する交通信号機1の上流側の車載通信機3に係る情報を用いる場合を示したが、本システムでは、交通信号機1の下流側を当該交通信号機1から離れる方向に進行する車載通信機3に係る情報を用いるような交通信号機の制御についても採用することができる。
本システムでは、各方路について特定エリアを求めるので、上流側の車載通信機3からの車両情報に加えて、交通信号機1の下流側を当該交通信号機1から離れる方向に進行する車載通信機3からの車両情報も制御用情報として取得することができるからである。
〔他の実施形態について〕
図13は、他の実施形態に係る路側通信機2、車載通信機3、中央装置4、及び交通信号制御機10の構成を示すブロック図である。
図13に示すシステムでは、中央装置4が、第1算出部21、第2算出部22、及びエリア設定部23を備えている点において、上記実施形態と相違している。
図13においては、中央装置4の処理装置36が、第1算出部21、第2算出部22、及びエリア設定部23を備えたエリア設定装置を構成している。
この場合、路側通信機2は、取得した車載通信機3の車両情報を中央装置4に与える。
中央装置4は、路側通信機2から与えられた車両情報を用いて、受信可能エリア、及び信頼度エリアを算出し、特定エリアを設定する。
路側通信機2の特定部24には、中央装置4から、エリア設定部23が設定した特定エリアを示す情報が与えられる。
特定部24は、特定エリアに基づいて特定した制御用情報を中央装置4の行列長演算部41及び感応制御処理部42に与える。
この構成によれば、交通信号機1や道路上に設置する必要がある路側通信機2の処理負荷を減らせることができる。
〔その他〕
なお、上記実施形態では、第2算出部22が複数の受信信頼度に対応する複数の信頼度エリアを算出し、エリア設定部23が複数の信頼度エリアの中から、交通信号機1の制御に必要な受信信頼度の信頼度エリアを選択するように構成した場合を例示したが、第2算出部22において、交通信号機1の制御に必要な受信信頼度の信頼度エリアのみを算出し、エリア設定部23は、この信頼度エリアに基づいて特定エリアを設定してもよい。
この場合、第2算出部22は、交通信号機1の制御に必要な受信信頼度の信頼度エリアのみを算出すればよく、処理負荷が軽減される。
また、上記実施形態では、第1算出部21が受信可能エリアの算出を随時行う場合を例示したが、例えば、一定の期間ごとに断続的に行ってもよいし、受信可能エリアの算出を実行する日時及び期間を予め設定しておき、その設定に従って行うように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ステップS6(図5)において、第1算出部21が車載通信機3からの通信パケットの受信を行うための所定期間を1秒間に設定した場合を例示した。しかしこれに限定されることはなく、所定期間としては、車載通信機3からの通信パケットの受信状況が判定できる程度に当該通信パケット数を受信することができる程度の期間に設定することができる。つまり、車載通信機3による通信パケットの送信間隔に応じて適宜設定することができる。
さらに、ステップS8(図5)において、車載通信機3が受信可能エリアのエリア端に達しているか否かを判定するために、第1算出部21が上記所定期間(1秒間)の間に送信される通信パケットの最大数(10個)に対して8割(8個)以上受信したか否かを判定するように構成した場合を例示したが、車載通信機3が受信可能エリアのエリア端に達しているか否かを判定することができれば、判定基準をより低い割合に設定してもよい。
また、より高い割合に設定する必要がある場合には、判定基準をより高い割合に設定してもよい。
また、上記実施形態では、第2算出部22が信頼度エリアの算出を一定の期間ごとに断続的に行う場合を例示したが、信頼度エリアの算出を随時行ってもよいし、信頼度エリアの算出を実行する日時及び期間を予め設定しておき、その設定に従って行うように構成してもよい。
また、ステップS32(図9)において、第2算出部22が受信可能エリアテーブルを参照し、過去直近の15分間の間に算出した受信可能エリア端距離を取得する場合を例示したが、必要に応じて15分間よりもより長期間又はより短期間の間に算出された受信可能エリア端距離を取得してもよい。
さらに、第2算出部22は、過去の日における現在と同じ時間帯及び同じ曜日に求められた受信可能エリア端距離を受信可能エリアテーブルから取得し、信頼度エリアを求めてもよい。道路の交通量は、時刻や曜日に依存するため、直近の情報だけでなく、過去の日における同じ時間帯及び同じ曜日に求められた受信可能エリア端距離を採用することができる。この場合、より多くのデータを用いて累積度数分布を求めることができる。
また、上記実施形態では、エリア設定部23が複数の信頼度エリアの中から、交通信号機1の制御に必要な受信信頼度の信頼度エリアを選択し、その信頼度エリアをそのまま特定エリアとして設定した場合を示したが、エリア設定部23は、選択した信頼度エリア内の範囲で特定エリアを設定してもよい。
また、上記実施形態では、交通信号機1及び路側通信機2に向かって進行する車載通信機3からの通信パケット(車両情報)の受信状況に基づいて、受信可能エリアを求め、さらに、信頼度エリア、及び特定エリアを求めた場合を例示したが、路側通信機2から離れる方向に走行する車載通信機3からの通信パケットの受信状況に基づいて、受信可能エリアを求め、信頼度エリア、及び特定エリアを求めてもよい。この場合も、第1算出部21は、上記実施形態と同様の方法で、受信可能エリア端距離を求めることができる。さらに、求めた受信可能エリア端距離から、上記実施形態と同様の方法で、信頼度エリア及び特定エリアを求めることができる。
図14は、路側通信機を、交通信号機が設置された交差点から離れた位置に設置したときの一例を示す図である。上記実施形態では、路側通信機2を、交通信号制御機1の近傍に設置した場合を示したが、例えば、図14に示すように、路側通信機2を、交通信号機1が設置された交差点Jiから離れた位置に設置してもよい。図14では、路側通信機2を交差点Jiの一方路である道路R1沿いにおける交差点Jiから離れた位置に設置した場合を示している。
この場合、道路R1における受信可能エリア端距離の方が、同じく交差点Jiの一方路である道路R2における受信可能エリア端距離よりも長くなる場合があるが、上記実施形態にて示した方法によって、信頼度エリア及び特定エリアを求めることができる。
また、上記実施形態では、路側通信機2、及び車載通信機3による路車間通信や、車車間通信を共存させるために時分割多重方式を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、他の方式、例えば、周波数分割多重方式を採用することもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
本発明の範囲は、上記した意味ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 交通信号機
1a 支柱
2 路側通信機
3,3A,3B,3C,3D,3E,3F 車載通信機
4 中央装置
5 車両
6 路側センサ
7 通信回線
8 ルータ
10 交通信号制御機
12 タイムスロット
15 アンテナ
16 無線通信部
17 有線通信部
18 処理装置
21 第1算出部
22 第2算出部
23 エリア設定部
24 特定部
27 アンテナ
28 無線通信部
29 処理装置
30 送信部
35 有線通信部
36 処理装置
41 行列長演算部
42 感応制御処理部
46 有線通信部
47 処理装置
48 信号制御部
R1 道路
R2 脇道
J1〜J12 交差点

Claims (12)

  1. 道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部と、
    前記受信部によって受信される受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出部と、
    前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を前記車両情報の中から特定するための特定エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて設定するエリア設定部と、
    を備えている
    エリア設定装置。
  2. 前記無線信号が前記受信部に受信される確率を示す受信信頼度に対応して定まる信頼度エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて算出する第2算出部をさらに備え
    前記エリア設定部は、記特定エリアを、前記信頼度エリアに基づいて設定する
    請求項1に記載のエリア設定装置。
  3. 前記信頼度エリアは、前記交通信号機の制御に必要な受信信頼度に対応している
    請求項に記載のエリア設定装置。
  4. 前記第2算出部は、複数の前記受信信頼度に対応する複数の前記信頼度エリアを算出し、
    前記エリア設定部は、複数の前記信頼度エリアの中から、前記交通信号機の制御に必要な受信信頼度の信頼度エリアを選択する
    請求項に記載のエリア設定装置。
  5. 前記交通信号機は交差点に設置され、
    前記第1算出部、前記第2算出部、及び前記エリア設定部は、前記交差点の方路ごとに、前記受信可能エリアの算出、前記信頼度エリアの算出、及び前記特定エリアの設定を行う
    請求項から請求項のいずれか一項に記載のエリア設定装置。
  6. 前記交通信号機は交差点に設置され、
    前記第1算出部、及び前記エリア設定部は、前記交差点の方路ごとに、前記受信可能エリアの算出、及び前記特定エリアの設定を行う
    請求項1に記載のエリア設定装置。
  7. 前記制御用情報は、前記交通信号機における待ち行列長を求めるために用いられる請求項1から請求項のいずれか一項に記載のエリア設定装置。
  8. 前記制御用情報は、前記交通信号機の感応制御に用いられる請求項1から請求項のいずれか一項に記載のエリア設定装置。
  9. 前記第1算出部は、前記受信信号が、前記道路に対して交差する交差路から前記道路に流入した流入車載通信機からの受信信号か否かを前記受信信号の車両情報に基づいて判定し、
    前記受信信号が前記流入車載通信機からの受信信号であると判定する場合、当該受信信号の前記受信可能エリアの算出を中止する請求項1から請求項のいずれか一項に記載のエリア設定装置。
  10. 道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信可能な路側通信機と、
    前記路側通信機が前記無線信号を受信することで得られる受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報に基づいて、前記路側通信機が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出部と
    前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を前記車両情報の中から特定するための特定エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて設定するエリア設定部と、
    を備えている
    エリア設定システム。
  11. 道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部の受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報の中から、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を特定するための特定エリアを設定する方法であって、
    前記車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出ステップと
    前記特定エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて設定するエリア設定ステップと、
    を含む、
    エリア設定方法。
  12. 道路を走行する車載通信機からの無線信号を受信する受信部の受信信号に含まれる前記車載通信機の車両情報の中から、前記道路に設置された交通信号機の制御に用いる制御用情報を特定するための特定エリアを設定する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記車両情報に基づいて、前記受信部が前記無線信号を受信可能な受信可能エリアを複数の前記車載通信機ごとに複数算出する第1算出ステップと
    前記特定エリアを、前記複数の受信可能エリアに基づいて設定するエリア設定ステップと、
    を実行させるためのコンピュータプログラム。
JP2017558036A 2016-10-28 2017-07-27 エリア設定装置、エリア設定システム、エリア設定方法、及びコンピュータプログラム Active JP6304464B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016211832 2016-10-28
JP2016211832 2016-10-28
PCT/JP2017/027230 WO2018078982A1 (ja) 2016-10-28 2017-07-27 エリア設定装置、エリア設定システム、エリア設定方法、及びコンピュータプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6304464B1 true JP6304464B1 (ja) 2018-04-04
JPWO2018078982A1 JPWO2018078982A1 (ja) 2018-10-25

Family

ID=61828576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017558036A Active JP6304464B1 (ja) 2016-10-28 2017-07-27 エリア設定装置、エリア設定システム、エリア設定方法、及びコンピュータプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6304464B1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008158670A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Sumitomo Electric Ind Ltd 路車間通信の判定システム及びその方法とこれに用いる車載機、光ビーコン
JP2009164876A (ja) * 2008-01-07 2009-07-23 Hitachi Kokusai Electric Inc 無線通信システムにおける電界強度測定方法
JP2011065501A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Nec Corp 課金装置及び課金方法並びにプログラム
JP2011097352A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Sumitomo Electric Ind Ltd 通信制御装置及び路側通信機

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008158670A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Sumitomo Electric Ind Ltd 路車間通信の判定システム及びその方法とこれに用いる車載機、光ビーコン
JP2009164876A (ja) * 2008-01-07 2009-07-23 Hitachi Kokusai Electric Inc 無線通信システムにおける電界強度測定方法
JP2011065501A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Nec Corp 課金装置及び課金方法並びにプログラム
JP2011097352A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Sumitomo Electric Ind Ltd 通信制御装置及び路側通信機

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2018078982A1 (ja) 2018-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101820262B1 (ko) 차량 탑재 통신 단말기 및 이동체 통신 시스템
US9805597B2 (en) Method and device for communication between road users and/or pedestrians and a traffic infrastructure on the basis of an ad-hoc wireless motor vehicle communications system for traffic control
WO2016136616A1 (ja) 交通指標生成装置、交通指標生成方法及びコンピュータプログラム
JP5471212B2 (ja) 交通信号制御装置及びコンピュータプログラム
KR101773515B1 (ko) 블루투스-와이파이 센서 기반의 스마트 교통제어 시스템 및 그 방법
KR20170019459A (ko) 적응적 교통 신호 선점
WO2017126379A1 (ja) 信号制御パラメータの更新装置及び更新方法、コンピュータプログラムの記録媒体
WO2018078982A1 (ja) エリア設定装置、エリア設定システム、エリア設定方法、及びコンピュータプログラム
JP2020166489A (ja) 車両用運転支援装置、運転情報配信システムおよび運転情報配信方法
JP2009258919A (ja) 交通信号制御装置、交通パラメータ算出装置、コンピュータプログラム、交通信号制御方法及び交通パラメータ算出方法
KR20190084614A (ko) 교차로 교통신호 제어시스템 및 방법
JP2005236952A (ja) 車載無線機
JP2011022713A (ja) 通信システム、及び路側通信機
JP6947350B2 (ja) 交通感応制御装置
JP2016133942A (ja) 交通指標算出装置、交通指標算出方法及びコンピュータプログラム
JP2012190249A (ja) 交通指標算出装置、交通指標算出方法および交通指標算出プログラム
JP5909883B2 (ja) 路側通信機、無線通信システム、無線信号の受信方法及びコンピュータプログラム
JP5251642B2 (ja) 移動通信機、路側通信機、送信条件を調整する方法、及びコンピュータプログラム
JP6304464B1 (ja) エリア設定装置、エリア設定システム、エリア設定方法、及びコンピュータプログラム
JP4177371B2 (ja) 情報配信システム
JP2010171509A (ja) 路側通信機
JP2011097352A (ja) 通信制御装置及び路側通信機
JP2007088583A (ja) 車両間通信システムおよび無線通信装置
JP5440669B2 (ja) 違法電波の判定方法、判定装置及びコンピュータプログラム
KR101274837B1 (ko) 교통량 통제시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6304464

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250