JPWO2008059817A1 - 有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜発光トランジスタ - Google Patents
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Abstract
少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加することによって制御する有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が、中心に芳香族複素環基を有する特定の有機化合物を含む有機薄膜トランジスタ、並びに有機薄膜トランジスタにおいて、ソース−ドレイン間を流れる電流を利用して発光を得、ゲート電極に電圧を印加することによって発光を制御する有機薄膜発光トランジスタによって、応答速度が高速で、しかもオン/オフ比が大きい有機薄膜トランジスタ及びそれを利用した有機薄膜発光トランジスタを提供する。
Description
本発明は、有機半導体層を有する有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜発光トランジスタに関し、特に、高い移動度を有する化合物を含み高速動作が可能な有機薄膜トランジスタ及びそれを発光素子として用いた有機薄膜発光トランジスタに関するものである。
薄膜トランジスタ(TFT)は、液晶表示装置等の表示用のスイッチング素子として広く用いられている。代表的なTFTの断面構造を図2に示す。同図に示すように、TFTは、基板上にゲート電極及び絶縁体層をこの順に有し、絶縁体層上に、所定の間隔をあけて形成されたソース電極及びドレイン電極を有している。双方の電極の一部表面を含み、電極間に露出する絶縁体層上には、半導体層が形成されている。このような構成のTFTでは、半導体層がチャネル領域を成しており、ゲート電極に印加される電圧でソース電極とドレイン電極の間に流れる電流が制御されることによってオン/オフ動作する。
従来、このTFTは、アモルファスや多結晶のシリコンを用いて作製されていたが、このようなシリコンを用いたTFTの作製に用いられるCVD装置は、非常に高額であり、TFTを用いた表示装置等の大型化は、製造コストの大幅な増加を伴うという問題点があった。また、アモルファスや多結晶のシリコンを成膜するプロセスは非常に高い温度下で行われるので、基板として使用可能な材料の種類が限られてしまうため、軽量な樹脂基板等は使用できないという問題があった。
従来、このTFTは、アモルファスや多結晶のシリコンを用いて作製されていたが、このようなシリコンを用いたTFTの作製に用いられるCVD装置は、非常に高額であり、TFTを用いた表示装置等の大型化は、製造コストの大幅な増加を伴うという問題点があった。また、アモルファスや多結晶のシリコンを成膜するプロセスは非常に高い温度下で行われるので、基板として使用可能な材料の種類が限られてしまうため、軽量な樹脂基板等は使用できないという問題があった。
このような問題を解決するために、アモルファスや多結晶のシリコンに代えて有機物を用いたTFTが提案されている。有機物でTFTを形成する際に用いる成膜方法として真空蒸着法や塗布法等が知られているが、これらの成膜方法によれば、製造コストの上昇を抑えつつ素子の大型化が実現可能になり、成膜時に必要となるプロセス温度を比較的低温にすることができる。このため、有機物を用いたTFTでは、基板に用いる材料の選択時の制限が少ないといった利点があり、その実用化が期待されており、有機物を用いたTFTについて盛んに報告されるようになり、例えば、非特許文献1〜20などを挙げることができる。
また、TFTの有機化合物層に用いる有機物としては、p型では共役系ポリマーやチオフェンなどの多量体(特許文献1〜5等)、金属フタロシアニン化合物(特許文献6等)、ペンタセンなどの縮合芳香族炭化水素(特許文献7及び8等)などが、単体又は他の化合物との混合物の状態で用いられている。また,n型FETの材料では、例えば、特許文献9には、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボキシルジアンヒドライド(NTCDA)、11,11,12,12-テトラシアノナフト-2,6- キノジメタン(TCNNQD)、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシルジイミド(NTCDI)等が開示されており、特許文献10には、フッ素化フタロシアニンが開示されている。
特許文献12には、アリールエチレン置換芳香族化合物及び有機半導体への使用について開示されている。しかし絶縁層に単分子膜処理を施した後に、加熱しながら半導体層を形成させるなど、複雑な工程により有機TFT素子を作製している。
なお、非特許文献19にはフェニレンビニレンポリマー(ポリ−パラフェニレンビニレン(PPV))の電子移動度が記載されているが10-4cm2/Vsと小さく、実用性能には達していない。すなわち、高分子化合物であるPPVでは主鎖構造が長いための折れ曲がりや、分子量分布を持つことによる結晶構造の乱れのため電界効果移動度が小さくなってしまうのである。
また、TFTの有機化合物層に用いる有機物としては、p型では共役系ポリマーやチオフェンなどの多量体(特許文献1〜5等)、金属フタロシアニン化合物(特許文献6等)、ペンタセンなどの縮合芳香族炭化水素(特許文献7及び8等)などが、単体又は他の化合物との混合物の状態で用いられている。また,n型FETの材料では、例えば、特許文献9には、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボキシルジアンヒドライド(NTCDA)、11,11,12,12-テトラシアノナフト-2,6- キノジメタン(TCNNQD)、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシルジイミド(NTCDI)等が開示されており、特許文献10には、フッ素化フタロシアニンが開示されている。
特許文献12には、アリールエチレン置換芳香族化合物及び有機半導体への使用について開示されている。しかし絶縁層に単分子膜処理を施した後に、加熱しながら半導体層を形成させるなど、複雑な工程により有機TFT素子を作製している。
なお、非特許文献19にはフェニレンビニレンポリマー(ポリ−パラフェニレンビニレン(PPV))の電子移動度が記載されているが10-4cm2/Vsと小さく、実用性能には達していない。すなわち、高分子化合物であるPPVでは主鎖構造が長いための折れ曲がりや、分子量分布を持つことによる結晶構造の乱れのため電界効果移動度が小さくなってしまうのである。
一方、同じように電気伝導を用いるデバイスとして有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子があるが、有機EL素子が、一般に100nm以下の超薄膜の膜厚方向に105V/cm以上の強電界をかけ強制的に電荷を流しているのに対し、有機TFTの場合には数μm以上の距離を105V/cm以下の電界で高速に電荷を流す必要があり、有機物自体に、さらなる電導性が必要になる。しかしながら、従来の有機TFTにおける上記化合物は電界効果移動度が小さく、応答速度が遅く、トランジスタとしての高速応答性に問題があった。また、オン/オフ比も小さかった。ここで言うオン/オフ比とは、ゲート電圧をかけたとき(オン)のソース−ドレイン間に流れる電流を、ゲート電圧をかけないとき(オフ)のソース−ドレイン間に流れる電流で割った値であり、オン電流とは通常ゲート電圧を増加させていき、ソース−ドレイン間に流れる電流が飽和したときの電流値(飽和電流)のことである。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、応答速度(駆動速度)が高速で、しかもオン/オフ比が大きい有機薄膜トランジスタ及びそれを利用した有機薄膜発光トランジスタを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、有機薄膜トランジスタの有機半導体層に、下記一般式(a)で表される構造を有する有機化合物を用いることにより応答速度(駆動速度)を高速化することができることを見出し本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加することによって制御する有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が、下記一般式(a)の構造を有する有機化合物を含む有機薄膜トランジスタを提供するものである。
すなわち、本発明は、少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加することによって制御する有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が、下記一般式(a)の構造を有する有機化合物を含む有機薄膜トランジスタを提供するものである。
[式中、Aは炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基であり、R1〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数1〜30のハロアルコキシル基、炭素数1〜30のアルキルチオ基、炭素数1〜30のハロアルキルチオ基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数2〜60のジアルキルアミノ基(アルキル基は互いに結合して窒素原子を含む環構造を形成しても良い)、炭素数1〜30のアルキルスルホニル基、炭素数1〜30のハロアルキルスルホニル基、炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の芳香族複素環基であり、これら各基は置換基を有していても良く、また、互いに連結して炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の芳香族複素環基を形成してもよい。]
また、本発明は、有機薄膜トランジスタにおいて、ソース−ドレイン間を流れる電流を利用して発光を得、ゲート電極に電圧を印加することによって発光を制御する有機薄膜発光トランジスタを提供するものである。
本発明の有機薄膜トランジスタは、応答速度(駆動速度)が高速化されており、しかもオン/オフ比が大きく、トランジスタとしての性能が高いものであり、発光可能な有機薄膜発光トランジスタとしても利用できる。
本発明は、少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加することによって制御する有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が、下記一般式(a)の構造を有する有機化合物を含む有機薄膜トランジスタである。
前記一般式(a)において、Aは炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基であり、6員環の芳香族複素環を含む芳香族複素環基又は5員環の芳香族複素環を含む芳香族複素環基であると好ましく、6員環の芳香族複素環を含む芳香族複素環基が窒素原子を1つ以上含むもの、又は5員環の芳香族複素環を含む芳香族複素環基が5員環の芳香族複素環とベンゼン環を含むものであると更に好ましく、5員環の芳香族複素環を含む芳香族複素環基が5員環の芳香族複素環とベンゼン環を含むものであって、5員環の芳香族複素環が酸素原子又は硫黄原子を1つ以上有し、前記ベンゼン環にオレフィン基が接続している芳香族複素環基、又は、3環以上が縮合した芳香族複素環基であると特に好ましい。
前記Aの炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基の具体例としては、ピリジン、ピラジン、キノリン、ナフチリジン、キノキサリン、フェナジン、ジアザアントラセン、ピリドキノリン、ピリミドキナゾリン、ピラジノキノキサリン、フェナントロリン、カルバゾール、6,12-ジヒドロ-6,12-ジアザインデノフルオレン、ジベンゾチオフェン、ジチアインダセン、ジチアインデノインデン、チエノチオフェン、ジチエノチオフェン、ジベンゾフラン、ベンゾジフラン、ジベンゾセレノフェン、ジセレナインダセン、ジセレナインデノインデン、ジベンゾシロール、ベンゾチエノベンゾチオフェン等の2価の残基が挙げられ、ピラジン、ジベンゾチオフェン、ベンゾチエノベンゾチオフェンの2価の残基であると好ましい。また、2つのオレフィン基がAに対して対称の位置に結合している構造が好ましく、Aとオレフィン基で構成される構造が平面となるように結合していると更に好ましく、Aとオレフィン基で構成されるπ電子系が長くなるように結合しているとより好ましい。
また、一般式(a)において、オレフィン部分の立体構造は混合していても良いが、共役主鎖がトランスに配置した立体構造を有するものが主成分であることが好ましい。
このような構造を持つことにより、分子の平面性が高くなり、また、分子間の相互作用が大きくなるため、高い性能が得られるのである。
前記Aの炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基の具体例としては、ピリジン、ピラジン、キノリン、ナフチリジン、キノキサリン、フェナジン、ジアザアントラセン、ピリドキノリン、ピリミドキナゾリン、ピラジノキノキサリン、フェナントロリン、カルバゾール、6,12-ジヒドロ-6,12-ジアザインデノフルオレン、ジベンゾチオフェン、ジチアインダセン、ジチアインデノインデン、チエノチオフェン、ジチエノチオフェン、ジベンゾフラン、ベンゾジフラン、ジベンゾセレノフェン、ジセレナインダセン、ジセレナインデノインデン、ジベンゾシロール、ベンゾチエノベンゾチオフェン等の2価の残基が挙げられ、ピラジン、ジベンゾチオフェン、ベンゾチエノベンゾチオフェンの2価の残基であると好ましい。また、2つのオレフィン基がAに対して対称の位置に結合している構造が好ましく、Aとオレフィン基で構成される構造が平面となるように結合していると更に好ましく、Aとオレフィン基で構成されるπ電子系が長くなるように結合しているとより好ましい。
また、一般式(a)において、オレフィン部分の立体構造は混合していても良いが、共役主鎖がトランスに配置した立体構造を有するものが主成分であることが好ましい。
このような構造を持つことにより、分子の平面性が高くなり、また、分子間の相互作用が大きくなるため、高い性能が得られるのである。
一般式(a)において、R1〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数1〜30のハロアルコキシル基、炭素数1〜30のアルキルチオ基、炭素数1〜30のハロアルキルチオ基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数2〜60のジアルキルアミノ基(アルキル基は互いに結合して窒素原子を含む環構造を形成しても良い)、炭素数1〜30のアルキルスルホニル基、炭素数1〜30のハロアルキルスルホニル基、炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の芳香族複素環基であり、これら各基は置換基を有していても良く、また、互いに連結して炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の芳香族複素環基を形成してもよい。
一般式(a)において、R1、R5、R6及びR10が、それぞれ独立に、水素原子又はフッ素原子であると好ましい。
前記一般式(a)において、R1〜R10が、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜30のアルキル基、あるいは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素数1〜30のハロアルキル基であると好ましい。
前記一般式(a)において、R1〜R10が、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜30のアルキル基、あるいは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素数1〜30のハロアルキル基であると好ましい。
このように、R2〜R4及びR7〜R9を上記から選ばれる基とし、炭素数を30以下とすれば、一般式(a)に占める規則性制御部位(R2〜R4及びR7〜R9)の比率が大きくなりすぎることが無く、電流制御に寄与するπ電子を持つ構造の密度が大きく、膜の規則性を制御することができ、高い電界効果移動度とオン/オフ比を得ることができる。
さらに、前記一般式(a)において、R2〜R4及びR7〜R9が、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数1〜30のハロアルキル基であるとより好ましい。
また、本発明の有機薄膜トランジスタに用いる特定の構造を有する有機化合物は、基本的にはp型(正孔伝導)及びn型(電子伝導)を示す両極性であり、後述するソース、ドレイン電極との組み合わせでp型素子としてもn型素子としても駆動することが可能であるが、前記一般式(a)においてR1〜R10及び、Aの炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基上に置換する基を必要に応じて適宜選択することにより、p型及びn型としての性能をより強めることができる。すなわち、R1〜R10及び、Aの炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基上に置換する基として電子受容性の基を用いることにより、最低非占有軌道(LUMO)レベルを下げn型半導体として機能させることができる。電子受容性の基として好ましいものは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜30のハロアルキル基、炭素数1〜30のハロアルコキシル基、炭素数1〜30のハロアルキルチオ基、及び炭素数1〜30のハロアルキルスルホニル基である。また、R1〜R10及び、Aの炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基上に置換する基として電子供与性の基を用いることにより、最高占有軌道(HOMO)レベルを上げp型半導体として機能させることができる。電子供与性の基として好ましいものは水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数1〜30のアルキルチオ基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数2〜60のジアルキルアミノ基(アルキル基は互いに結合して窒素原子を含む環構造を形成しても良い)である。
以下、一般式(a)のR1〜R10の示す各基の具体例を説明する。
前記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が挙げられる。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
前記ハロアルキル基としては、例えば、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、フルオロメチル基、1−フルオロメチル基,2−フルオロメチル基、2−フルオロイソブチル基、1,2−ジフロロエチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
前記アルコキシル基は、−OX1で表される基であり、X1の例としては、前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられ、前記ハロアルコキシル基は、−OX2 で表される基であり、X2の例としては、前記ハロアルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が挙げられる。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
前記ハロアルキル基としては、例えば、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、フルオロメチル基、1−フルオロメチル基,2−フルオロメチル基、2−フルオロイソブチル基、1,2−ジフロロエチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
前記アルコキシル基は、−OX1で表される基であり、X1の例としては、前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられ、前記ハロアルコキシル基は、−OX2 で表される基であり、X2の例としては、前記ハロアルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記アルキルチオ基は、−SX1で表される基であり、X1の例としては、前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられ、前記ハロアルキルチオ基は、−SX2 で表される基であり、X2の例としては、前記ハロアルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記アルキルアミノ基は、−NHX1で表される基であり、ジアルキルアミノ基は−NX1X3で表される基であり、X1及びX3は、それぞれ前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。なお、ジアルキルアミノ基のアルキル基は互いに結合して窒素原子を含む環構造を形成しても良く、環構造としては、例えば、ピロリジン、ピペリジン等が挙げられる。
前記アルキルスルホニル基は、−SO2X1で表される基であり、X1の例としては、前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられ、前記ハロアルキルスルホニル基は、−SO2X2 で表される基であり、X2の例としては、前記ハロアルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ペリレニル基、ペンタセニル基等が挙げられる。
前記芳香族複素環基としては、例えば、フラニル基、チオフェニル基、ピローリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、キノリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基等が挙げられる。
前記アルキルアミノ基は、−NHX1で表される基であり、ジアルキルアミノ基は−NX1X3で表される基であり、X1及びX3は、それぞれ前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。なお、ジアルキルアミノ基のアルキル基は互いに結合して窒素原子を含む環構造を形成しても良く、環構造としては、例えば、ピロリジン、ピペリジン等が挙げられる。
前記アルキルスルホニル基は、−SO2X1で表される基であり、X1の例としては、前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられ、前記ハロアルキルスルホニル基は、−SO2X2 で表される基であり、X2の例としては、前記ハロアルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ペリレニル基、ペンタセニル基等が挙げられる。
前記芳香族複素環基としては、例えば、フラニル基、チオフェニル基、ピローリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、キノリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基等が挙げられる。
前記一般式(a)の示す各基をさらに置換していても良い置換基としては、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等が挙げられる。
以下、本発明の有機薄膜トランジスタの有機半導体層に用いられる特定の構造を有する有機化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明の有機薄膜トランジスタの有機半導体層に用いられる特定の構造を有する有機化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
本発明の有機薄膜トランジスタの有機半導体層に用いる化合物は、種々の方法で合成することができ、例えば、Organic Reactions Volume 14.3 (John Wiley&Sons, Inc.)、 Organic Reactions Volume 25.2 (John Wiley&Sons, Inc.)、Organic Reactions Volume 27.2 (John Wiley&Sons, Inc.)、Organic Reactions Volume 50.1(John Wiley&Sons, Inc.)の文献に記載の方法により合成できる。また、必要に応じて、オレフィン部分の立体を、熱反応、光反応、付加反応などを利用して単一の位置異性体に揃えることができる。
トランジスタのような電子デバイスにおいては材料の純度の高いものを用いることにより電界効果移動度やオン/オフ比の高いデバイスを得ることができる。したがって必要に応じて、カラムクロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華などの手法により精製を加えることが望ましい。好ましくはこれらの精製方法を繰り返し用いたり、複数の方法を組み合わせることにより純度を向上させることが可能である。さらに精製の最終工程として昇華精製を少なくとも2回以上繰り返すことが望ましい。これらの手法を用いることによりHPLCで測定した純度90%以上の材料を用いることが好ましく、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上の材料を用いることにより、有機薄膜トランジスタの電界効果移動度やオン/オフ比を高め、本来材料の持っている性能を引き出すことができる。
トランジスタのような電子デバイスにおいては材料の純度の高いものを用いることにより電界効果移動度やオン/オフ比の高いデバイスを得ることができる。したがって必要に応じて、カラムクロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華などの手法により精製を加えることが望ましい。好ましくはこれらの精製方法を繰り返し用いたり、複数の方法を組み合わせることにより純度を向上させることが可能である。さらに精製の最終工程として昇華精製を少なくとも2回以上繰り返すことが望ましい。これらの手法を用いることによりHPLCで測定した純度90%以上の材料を用いることが好ましく、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上の材料を用いることにより、有機薄膜トランジスタの電界効果移動度やオン/オフ比を高め、本来材料の持っている性能を引き出すことができる。
以下、本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成について説明する。
本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成としては、少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加することによって制御する薄膜トランジスタであれば、限定されず、公知の素子構成を有するものであっても良い。
これらのうち、代表的な有機薄膜トランジスタの素子構成として素子A〜Dを図1〜4に示す。このように、電極の位置、層の積層順などによりいくつかの構成が知られており、本発明の有機薄膜トランジスタは、電界効果トランジスタ(FET: Field Effect Transistor)構造を有している。有機薄膜トランジスタは、有機半導体層(有機化合物層)と、相互に所定の間隔をあけて対向するように形成されたソース電極及びドレイン電極と、ソース電極、ドレイン電極からそれぞれ所定の距離をあけて形成されたゲート電極とを有し、ゲート電極に電圧を印加することによってソース−ドレイン電極間に流れる電流を制御する。ここで、ソース電極とドレイン電極の間隔は本発明の有機薄膜トランジスタを用いる用途によって決定され、通常は0.1μm〜1mm、好ましくは1μm〜100μm、さらに好ましくは5μm〜100μmである。
本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成としては、少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加することによって制御する薄膜トランジスタであれば、限定されず、公知の素子構成を有するものであっても良い。
これらのうち、代表的な有機薄膜トランジスタの素子構成として素子A〜Dを図1〜4に示す。このように、電極の位置、層の積層順などによりいくつかの構成が知られており、本発明の有機薄膜トランジスタは、電界効果トランジスタ(FET: Field Effect Transistor)構造を有している。有機薄膜トランジスタは、有機半導体層(有機化合物層)と、相互に所定の間隔をあけて対向するように形成されたソース電極及びドレイン電極と、ソース電極、ドレイン電極からそれぞれ所定の距離をあけて形成されたゲート電極とを有し、ゲート電極に電圧を印加することによってソース−ドレイン電極間に流れる電流を制御する。ここで、ソース電極とドレイン電極の間隔は本発明の有機薄膜トランジスタを用いる用途によって決定され、通常は0.1μm〜1mm、好ましくは1μm〜100μm、さらに好ましくは5μm〜100μmである。
素子A〜Dのうち、図2の素子Bを例としてさらに詳しく説明すると、素子Bの有機薄膜トランジスタは、基板上に、ゲート電極及び絶縁体層をこの順に有し、絶縁体層上に、所定の間隔をあけて形成された一対のソース電極及びドレイン電極を有し、その上に有機半導体層が形成される。有機半導体層がチャネル領域を成しており、ゲート電極に印加される電圧でソース電極とドレイン電極の間に流れる電流が制御されることによってオン/オフ動作する。
本発明の有機薄膜トランジスタは、前記素子A〜D以外の素子構成にも、有機薄膜トランジスタとして種々の構成が提案されており、ゲート電極に印加される電圧でソース電極とドレイン電極の間に流れる電流が制御されることによってオン/オフ動作や増幅などの効果が発現する仕組みであればこれらの素子構成に限定されるものではなく、例えば、産業技術総合研究所の吉田らにより第49回応用物理学関係連合講演会講演予稿集27a−M−3(2002年3月)において提案されたトップアンドボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタ(図5参照)や、千葉大学の工藤らにより電気学会論文誌118−A(1998)1440頁において提案された縦形の有機薄膜トランジスタ(図6参照)のような素子構成を有するものであっても良い。
(基板)
本発明の有機薄膜トランジスタにおける基板は、有機薄膜トランジスタの構造を支持する役目を担うものであり、材料としてはガラスの他、金属酸化物や窒化物などの無機化合物、プラスチックフィルム(PET,PES,PC)や金属基板又はこれら複合体や積層体なども用いることが可能である。また、基板以外の構成要素により有機薄膜トランジスタの構造を十分に支持し得る場合には、基板を使用しないことも可能である。また、基板の材料としてはシリコン(Si)ウエハが用いられることが多い。この場合、Si自体をゲート電極兼基板として用いることができる。また、Siの表面を酸化し、SiO2を形成して絶縁層として活用することも可能である。この場合、図8に示すように、基板兼ゲート電極のSi基板にリード線接続用の電極として、Auなどの金属層を成膜することもある。
本発明の有機薄膜トランジスタにおける基板は、有機薄膜トランジスタの構造を支持する役目を担うものであり、材料としてはガラスの他、金属酸化物や窒化物などの無機化合物、プラスチックフィルム(PET,PES,PC)や金属基板又はこれら複合体や積層体なども用いることが可能である。また、基板以外の構成要素により有機薄膜トランジスタの構造を十分に支持し得る場合には、基板を使用しないことも可能である。また、基板の材料としてはシリコン(Si)ウエハが用いられることが多い。この場合、Si自体をゲート電極兼基板として用いることができる。また、Siの表面を酸化し、SiO2を形成して絶縁層として活用することも可能である。この場合、図8に示すように、基板兼ゲート電極のSi基板にリード線接続用の電極として、Auなどの金属層を成膜することもある。
(電極)
本発明の有機薄膜トランジスタにおける、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の材料としては、導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペースト及びカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられる。
本発明の有機薄膜トランジスタにおける、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の材料としては、導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペースト及びカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられる。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、ソース電極、ドレイン電極としては、上記の導電性材料を含む、溶液、ペースト、インク、分散液などの流動性電極材料を用いて形成したもの、特に、導電性ポリマー、又は白金、金、銀、銅を含有する金属微粒子を含む流動性電極材料が好ましい。また、溶媒や分散媒体としては、有機半導体へのダメージを抑制するため、水を60質量%以上、好ましくは90質量%以上含有する溶媒又は分散媒体であることが好ましい。金属微粒子を含有する分散物としては、例えば、公知の導電性ペーストなどを用いても良いが、通常粒子径が0.5nm〜50nm、1nm〜10nmの金属微粒子を含有する分散物であると好ましい。この金属微粒子の材料としては、例えば、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、亜鉛等を用いることができる。
これらの金属微粒子を、主に有機材料からなる分散安定剤を用いて、水や任意の有機溶剤である分散媒中に分散した分散物を用いて電極を形成するのが好ましい。このような金属微粒子の分散物の製造方法としては、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法などの物理的生成法や、コロイド法、共沈法などの、液相で金属イオンを還元して金属微粒子を生成する化学的生成法が挙げられ、好ましくは、特開平11−76800号公報、同11−80647号公報、同11−319538号公報、特開2000−239853号公報等に示されたコロイド法、特開2001−254185号公報、同2001−53028号公報、同2001−35255号公報、同2000−124157号公報、同2000−123634号公報などに記載されたガス中蒸発法により製造された金属微粒子の分散物である。
これらの金属微粒子分散物を用いて前記電極を成形し、溶媒を乾燥させた後、必要に応じて100℃〜300℃、好ましくは150℃〜200℃の範囲で形状様に加熱することにより、金属微粒子を熱融着させ、目的の形状を有する電極パターンを形成する。
これらの金属微粒子を、主に有機材料からなる分散安定剤を用いて、水や任意の有機溶剤である分散媒中に分散した分散物を用いて電極を形成するのが好ましい。このような金属微粒子の分散物の製造方法としては、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法などの物理的生成法や、コロイド法、共沈法などの、液相で金属イオンを還元して金属微粒子を生成する化学的生成法が挙げられ、好ましくは、特開平11−76800号公報、同11−80647号公報、同11−319538号公報、特開2000−239853号公報等に示されたコロイド法、特開2001−254185号公報、同2001−53028号公報、同2001−35255号公報、同2000−124157号公報、同2000−123634号公報などに記載されたガス中蒸発法により製造された金属微粒子の分散物である。
これらの金属微粒子分散物を用いて前記電極を成形し、溶媒を乾燥させた後、必要に応じて100℃〜300℃、好ましくは150℃〜200℃の範囲で形状様に加熱することにより、金属微粒子を熱融着させ、目的の形状を有する電極パターンを形成する。
さらに、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の材料として、ドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマーを用いることも好ましく、例えば、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体など)、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。これらの材料によりソース電極とドレイン電極の有機半導体層との接触抵抗を低減することができる。
ソース電極及びドレイン電極を形成する材料は、前述した例の中でも有機半導体層との接触面において電気抵抗が少ないものが好ましい。この際の電気抵抗は、すなわち電流制御デバイスを作製したとき電界効果移動度と対応しており、大きな移動度を得る為には出来るだけ抵抗が小さいことが必要である。これは一般に電極材料の仕事関数と有機半導体層のエネルギー準位との大小関係で決まる。
電極材料の仕事関数(W)をa、有機半導体層のイオン化ポテンシャルを(Ip)をb、有機半導体層の電子親和力(Af)をcとすると、以下の関係式を満たすことが好ましい。ここで、a,b及びcはいずれも真空準位を基準とする正の値である。
電極材料の仕事関数(W)をa、有機半導体層のイオン化ポテンシャルを(Ip)をb、有機半導体層の電子親和力(Af)をcとすると、以下の関係式を満たすことが好ましい。ここで、a,b及びcはいずれも真空準位を基準とする正の値である。
p型有機薄膜トランジスタの場合には、b−a<1.5eV(式(I))であることが好ましく、さらに好ましくはb−a<1.0eVである。有機半導体層との関係において上記関係が維持できれば高性能なデバイスを得ることができるが、特に電極材料の仕事関数はできるだけ大きいことものを選ぶことが好ましく、仕事関数4.0eV以上であることが好ましく、さらに好ましくは仕事関数4.2eV以上である。
金属の仕事関数の値は、例えば化学便覧 基礎編II−493頁(改訂3版 日本化学会編 丸善株式会社発行1983年)に記載されている4.0eV又はそれ以上の仕事関数をもつ有効金属の前記リストから選別すれば良く、高仕事関数金属は、主としてAg(4.26,4.52,4.64,4.74eV),Al(4.06,4.24,4.41eV),Au(5.1,5.37,5.47eV),Be(4.98eV),Bi(4.34eV),Cd(4.08eV),Co(5.0eV),Cu(4.65eV),Fe(4.5,4.67,4.81eV),Ga(4.3eV),Hg(4.4eV),Ir(5.42,5.76eV),Mn(4.1eV),Mo(4.53,4.55,4.95eV),Nb(4.02,4.36,4.87eV),Ni(5.04,5.22,5.35eV),Os(5.93eV),Pb(4.25eV),Pt(5.64eV),Pd(5.55eV),Re(4.72eV),Ru(4.71eV),Sb(4.55,4.7eV),Sn(4.42eV),Ta(4.0,4.15,4.8eV),Ti(4.33eV),V(4.3eV),W(4.47,4.63,5.25eV),Zr(4.05eV)である。これらの中でも、貴金属(Ag,Au,Cu,Pt),Ni,Co,Os,Fe,Ga,Ir,Mn,Mo,Pd,Re,Ru,V,Wが好ましい。金属以外では、ITO、ポリアニリンやPEDOT:PSSのような導電性ポリマー及び炭素が好ましい。電極材料としてはこれらの高仕事関数の物質を1種又は複数含んでいても、仕事関数が前記式(I)を満たせば特に制限を受けるものではない。
金属の仕事関数の値は、例えば化学便覧 基礎編II−493頁(改訂3版 日本化学会編 丸善株式会社発行1983年)に記載されている4.0eV又はそれ以上の仕事関数をもつ有効金属の前記リストから選別すれば良く、高仕事関数金属は、主としてAg(4.26,4.52,4.64,4.74eV),Al(4.06,4.24,4.41eV),Au(5.1,5.37,5.47eV),Be(4.98eV),Bi(4.34eV),Cd(4.08eV),Co(5.0eV),Cu(4.65eV),Fe(4.5,4.67,4.81eV),Ga(4.3eV),Hg(4.4eV),Ir(5.42,5.76eV),Mn(4.1eV),Mo(4.53,4.55,4.95eV),Nb(4.02,4.36,4.87eV),Ni(5.04,5.22,5.35eV),Os(5.93eV),Pb(4.25eV),Pt(5.64eV),Pd(5.55eV),Re(4.72eV),Ru(4.71eV),Sb(4.55,4.7eV),Sn(4.42eV),Ta(4.0,4.15,4.8eV),Ti(4.33eV),V(4.3eV),W(4.47,4.63,5.25eV),Zr(4.05eV)である。これらの中でも、貴金属(Ag,Au,Cu,Pt),Ni,Co,Os,Fe,Ga,Ir,Mn,Mo,Pd,Re,Ru,V,Wが好ましい。金属以外では、ITO、ポリアニリンやPEDOT:PSSのような導電性ポリマー及び炭素が好ましい。電極材料としてはこれらの高仕事関数の物質を1種又は複数含んでいても、仕事関数が前記式(I)を満たせば特に制限を受けるものではない。
n型有機薄膜トランジスタの場合にはa−c<1.5eV(式(II))であることが好ましく,さらに好ましくはa−c<1.0eVである。有機半導体層との関係において上記関係が維持できれば高性能なデバイスを得ることができるが、特に電極材料の仕事関数はできるだけ小さいものを選ぶことが好ましく、仕事関数4.3eV以下であることが好ましく、さらに好ましくは仕事関数3.7eV以下である。
低仕事関数金属の具体例としては、例えば化学便覧 基礎編II−493頁(改訂3版 日本化学会編 丸善株式会社発行1983年)に記載されている4.3eV又はそれ以下の仕事関数をもつ有効金属の前記リストから選別すれば良く、Ag(4.26eV),Al(4.06,4.28eV),Ba(2.52eV),Ca(2.9eV),Ce(2.9eV),Cs(1.95eV),Er(2.97eV),Eu(2.5eV),Gd(3.1eV),Hf(3.9eV),In(4.09eV),K(2.28),La(3.5eV),Li(2.93eV),Mg(3.66eV),Na(2.36eV),Nd(3.2eV),Rb(4.25eV),Sc(3.5eV),Sm(2.7eV),Ta(4.0,4.15eV),Y(3.1eV),Yb(2.6eV),Zn(3.63eV)等が挙げられる。これらの中でも、Ba,Ca,Cs,Er,Eu,Gd,Hf,K,La,Li,Mg,Na,Nd,Rb,Y,Yb,Znが好ましい。電極材料としてはこれらの低仕事関数の物質を1種又は複数含んでいても、仕事関数が前記式(II)を満たせば特に制限を受けるものではない。ただし、低仕事関数金属は、大気中の水分や酸素に触れると容易に劣化してしまうので、必要に応じてAgやAuのような空気中で安定な金属で被覆することが望ましい。被覆に必要な膜厚は10nm以上必要であり、膜厚が熱くなるほど酸素や水から保護することができるが、実用上、生産性を上げる等の理由から1um以下にすることが望ましい。
低仕事関数金属の具体例としては、例えば化学便覧 基礎編II−493頁(改訂3版 日本化学会編 丸善株式会社発行1983年)に記載されている4.3eV又はそれ以下の仕事関数をもつ有効金属の前記リストから選別すれば良く、Ag(4.26eV),Al(4.06,4.28eV),Ba(2.52eV),Ca(2.9eV),Ce(2.9eV),Cs(1.95eV),Er(2.97eV),Eu(2.5eV),Gd(3.1eV),Hf(3.9eV),In(4.09eV),K(2.28),La(3.5eV),Li(2.93eV),Mg(3.66eV),Na(2.36eV),Nd(3.2eV),Rb(4.25eV),Sc(3.5eV),Sm(2.7eV),Ta(4.0,4.15eV),Y(3.1eV),Yb(2.6eV),Zn(3.63eV)等が挙げられる。これらの中でも、Ba,Ca,Cs,Er,Eu,Gd,Hf,K,La,Li,Mg,Na,Nd,Rb,Y,Yb,Znが好ましい。電極材料としてはこれらの低仕事関数の物質を1種又は複数含んでいても、仕事関数が前記式(II)を満たせば特に制限を受けるものではない。ただし、低仕事関数金属は、大気中の水分や酸素に触れると容易に劣化してしまうので、必要に応じてAgやAuのような空気中で安定な金属で被覆することが望ましい。被覆に必要な膜厚は10nm以上必要であり、膜厚が熱くなるほど酸素や水から保護することができるが、実用上、生産性を上げる等の理由から1um以下にすることが望ましい。
前記電極の形成方法としては、例えば、蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、大気圧プラズマ法、イオンプレーティング、化学気相蒸着、電着、無電解メッキ、スピンコーティング、印刷又はインクジェット等の手段により形成される。また、必要に応じてパターニングする方法としては、上記の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等により、レジストを形成しエッチングする方法がある。また、導電性ポリマーの溶液あるいは分散液、金属微粒子を含有する分散液等を直接インクジェット法によりパターニングしても良く、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成しても良い。さらに導電性ポリマーや金属微粒子を含有する導電性インク、導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
このようにして形成された電極の膜厚は電流の導通さえあれば特に制限はないが、好ましくは0.2nm〜10μm、さらに好ましくは4nm〜300nmの範囲である。この好ましい範囲内であれば、膜厚が薄いことにより抵抗が高くなり電圧降下を生じることがない。また、厚すぎないため膜形成に時間がかからず、保護層や有機半導体層など他の層を積層する場合に、段差が生じることが無く積層膜が円滑にできる。
このようにして形成された電極の膜厚は電流の導通さえあれば特に制限はないが、好ましくは0.2nm〜10μm、さらに好ましくは4nm〜300nmの範囲である。この好ましい範囲内であれば、膜厚が薄いことにより抵抗が高くなり電圧降下を生じることがない。また、厚すぎないため膜形成に時間がかからず、保護層や有機半導体層など他の層を積層する場合に、段差が生じることが無く積層膜が円滑にできる。
また、本実施の有機薄膜トランジスタでは、例えば、注入効率を向上させる目的で、有機半導体層とソース電極及びドレイン電極との間に、バッファ層を設けても良い。バッファ層としてはn型有機薄膜トランジスタに対しては有機ELの陰極に用いられるLiF、Li2O、CsF、NaCO3、KCl、MgF2、CaCO3などのアルカリ金属、アルカリ土類金属イオン結合を持つ化合物が望ましい。また、Alqなど有機ELで電子注入層、電子輸送層として用いられる化合物を挿入しても良い。
p型有機薄膜トランジスタに対してはFeCl3、TCNQ、F4−TCNQ、HATなどのシアノ化合物、CFxやGeO2、SiO2、MoO3、V2O5、VO2、V2O3、MnO、Mn3O4、ZrO2、WO3、TiO2、In2O3、ZnO、NiO、HfO2、Ta2O5、ReO3、PbO2などのアルカリ金属、アルカリ土類金属以外の金属酸化物、ZnS、ZnSeなどの無機化合物が望ましい。これらの酸化物は多くの場合、酸素欠損を起こし、これが正孔注入に好適である。更にはTPDやNPDなどのアミン系化合物やCuPcなど有機EL素子において正孔注入層、正孔輸送層として用いられる化合物でもよい。また、上記の化合物二種類以上からなるものが望ましい。
バッファ層はキャリアの注入障壁を下げることにより閾値電圧を下げ、トランジスタを低電圧駆動させる効果があることが知られているが、われわれは、本発明の化合物に対しては低電圧効果のみならず移動度を向上させる効果があることを見出した。これは、有機半導体と絶縁体層の界面にはキャリアトラップが存在しゲート電圧を印加してキャリア注入が起こると最初に注入したキャリアはトラップを埋めるのに使われるが、バッファ層を挿入することにより、低電圧でトラップが埋められ移動度が向上するためである。バッファ層は電極と有機半導体層との間に薄く存在すればよく、その厚みは0.1nm〜30nm、好ましくは0.3nm〜20nmである。
p型有機薄膜トランジスタに対してはFeCl3、TCNQ、F4−TCNQ、HATなどのシアノ化合物、CFxやGeO2、SiO2、MoO3、V2O5、VO2、V2O3、MnO、Mn3O4、ZrO2、WO3、TiO2、In2O3、ZnO、NiO、HfO2、Ta2O5、ReO3、PbO2などのアルカリ金属、アルカリ土類金属以外の金属酸化物、ZnS、ZnSeなどの無機化合物が望ましい。これらの酸化物は多くの場合、酸素欠損を起こし、これが正孔注入に好適である。更にはTPDやNPDなどのアミン系化合物やCuPcなど有機EL素子において正孔注入層、正孔輸送層として用いられる化合物でもよい。また、上記の化合物二種類以上からなるものが望ましい。
バッファ層はキャリアの注入障壁を下げることにより閾値電圧を下げ、トランジスタを低電圧駆動させる効果があることが知られているが、われわれは、本発明の化合物に対しては低電圧効果のみならず移動度を向上させる効果があることを見出した。これは、有機半導体と絶縁体層の界面にはキャリアトラップが存在しゲート電圧を印加してキャリア注入が起こると最初に注入したキャリアはトラップを埋めるのに使われるが、バッファ層を挿入することにより、低電圧でトラップが埋められ移動度が向上するためである。バッファ層は電極と有機半導体層との間に薄く存在すればよく、その厚みは0.1nm〜30nm、好ましくは0.3nm〜20nmである。
(絶縁体層)
本発明の有機薄膜トランジスタにおける絶縁体層の材料としては、電気絶縁性を有し薄膜として形成できるものであるのなら特に限定されず、金属酸化物(珪素の酸化物を含む)、金属窒化物(珪素の窒化物を含む)、高分子、有機低分子など室温での電気抵抗率が10Ωcm以上の材料を用いることができ、特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。
無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、ランタン酸化物、フッ素酸化物、マグネシウム酸化物、ビスマス酸化物、チタン酸ビスマス、ニオブ酸化物,チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、五酸化タンタル、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウム及びこれらを組合せたものが挙げられ、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンが好ましい。
また、窒化ケイ素(Si3N4、SixNy(x、y>0))、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
本発明の有機薄膜トランジスタにおける絶縁体層の材料としては、電気絶縁性を有し薄膜として形成できるものであるのなら特に限定されず、金属酸化物(珪素の酸化物を含む)、金属窒化物(珪素の窒化物を含む)、高分子、有機低分子など室温での電気抵抗率が10Ωcm以上の材料を用いることができ、特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。
無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、ランタン酸化物、フッ素酸化物、マグネシウム酸化物、ビスマス酸化物、チタン酸ビスマス、ニオブ酸化物,チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、五酸化タンタル、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウム及びこれらを組合せたものが挙げられ、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンが好ましい。
また、窒化ケイ素(Si3N4、SixNy(x、y>0))、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
さらに、絶縁体層は、アルコキシド金属を含む前駆物質で形成されていても良く、この前駆物質の溶液を、例えば基板に被覆し、これを熱処理を含む化学溶液処理をすることにより絶縁体層が形成される。
前記アルコキシド金属における金属としては、例えば、遷移金属、ランタノイド、又は主族元素から選択され、具体的には、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、チタン(Ti)、ビスマス(Bi)、タンタル(Ta)、ジルコン(Zr)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉛(Pb)、ランタン(La)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)ベリリウム(Be)マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ニオブ(Nb) 、タリウム(Tl)、水銀(Hg)、銅(Cu)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)等が挙げられる。また、前記アルコキシド金属におけるアルコキシドとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等を含むアルコール類、メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、ペントキシエタノール、ヘプトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール、ブトキシプロパノール、ペントキシプロパノール、ヘプトキシプロパノールを含むアルコキシアルコール類等から誘導されるものが挙げられる。
前記アルコキシド金属における金属としては、例えば、遷移金属、ランタノイド、又は主族元素から選択され、具体的には、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、チタン(Ti)、ビスマス(Bi)、タンタル(Ta)、ジルコン(Zr)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉛(Pb)、ランタン(La)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)ベリリウム(Be)マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ニオブ(Nb) 、タリウム(Tl)、水銀(Hg)、銅(Cu)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)等が挙げられる。また、前記アルコキシド金属におけるアルコキシドとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等を含むアルコール類、メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、ペントキシエタノール、ヘプトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール、ブトキシプロパノール、ペントキシプロパノール、ヘプトキシプロパノールを含むアルコキシアルコール類等から誘導されるものが挙げられる。
本発明において、絶縁体層を上記したような材料で構成すると、絶縁体層中に空乏層が発生しやすくなり、トランジスタ動作のしきい電圧を低減することができる。また、上記材料の中でも、特に、Si3N4、SixNy、SiONx(x、y>0)等の窒化ケイ素で絶縁体層を形成すると、空乏層がいっそう発生しやすくなり、トランジスタ動作のしきい電圧をさらに低減させることができる。
有機化合物を用いた絶縁体層としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、アクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、及びシアノエチルプルラン等を用いることもできる。
有機化合物を用いた絶縁体層としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、アクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、及びシアノエチルプルラン等を用いることもできる。
その他、ワックス、ポリエチレン、ポリクロロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリビニルクロライド、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリサルホン、ポリカーボネート、ポリイミドシアノエチルプルラン、ポリ(ビニルフェノール)(PVP)、ポリ(メチルメタクレート)(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリオレフィン、ポリアクリルアミド、ポリ(アクリル酸)、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリイミド、ポリキシリレン、エポキシ樹脂に加え、プルランなどの高い誘電率を持つ高分子材料を使用することも可能である。
絶縁体層の材料として、特に好ましいのは撥水性を有する有機化合物であり、撥水性を有することにより絶縁体層と有機半導体層との相互作用を抑え、有機半導体が本来保有している凝集性を利用して有機半導体層の結晶性を高めデバイス性能を向上させることができる。このような例としては、Yasudaら Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 42 (2003) pp.6614-6618に記載のポリパラキシリレン誘導体やJanos Veres ら Chem. Mater., Vol. 16 (2004) pp. 4543-4555に記載のものが挙げられる。
また、図1及び図4に示すようなトップゲート構造を用いるときに、このような有機化合物を絶縁体層の材料として用いると、有機半導体層に与えるダメージを小さくして成膜することができるため有効な方法である。
絶縁体層の材料として、特に好ましいのは撥水性を有する有機化合物であり、撥水性を有することにより絶縁体層と有機半導体層との相互作用を抑え、有機半導体が本来保有している凝集性を利用して有機半導体層の結晶性を高めデバイス性能を向上させることができる。このような例としては、Yasudaら Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 42 (2003) pp.6614-6618に記載のポリパラキシリレン誘導体やJanos Veres ら Chem. Mater., Vol. 16 (2004) pp. 4543-4555に記載のものが挙げられる。
また、図1及び図4に示すようなトップゲート構造を用いるときに、このような有機化合物を絶縁体層の材料として用いると、有機半導体層に与えるダメージを小さくして成膜することができるため有効な方法である。
前期絶縁体層は、前述したような無機又は有機化合物材料を複数用いた混合層であっても良く、これらの積層構造体であっても良い。この場合、必要に応じて誘電率の高い材料と撥水性を有する材料を混合したり、積層することによりデバイスの性能を制御することもできる。
また、前記絶縁体層は、陽極酸化膜、又は該陽極酸化膜を構成として含んでも良い。陽極酸化膜は封孔処理されることが好ましい。陽極酸化膜は、陽極酸化が可能な金属を公知の方法により陽極酸化することにより形成される。陽極酸化処理可能な金属としては、アルミニウム又はタンタルを挙げることができ、陽極酸化処理の方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。陽極酸化処理を行なうことにより、酸化被膜が形成される。陽極酸化処理に用いられる電解液としては、多孔質酸化皮膜を形成することができるものならばいかなるものでも使用でき、一般には、硫酸、燐酸、蓚酸、クロム酸、ホウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいはこれらを2種類以上組み合わせた混酸又はそれらの塩が用いられる。陽極酸化の処理条件は使用する電解液により種々変化するので一概に特定し得ないが、一般的には、電解液の濃度が1〜80質量%、電解液の温度5〜70℃、電流密度0.5〜60A/cm2、電圧1〜100ボルト、電解時間10秒〜5分の範囲が適当である。好ましい陽極酸化処理は、電解液として硫酸、リン酸又はホウ酸の水溶液を用い、直流電流で処理する方法であるが、交流電流を用いることもできる。これらの酸の濃度は5〜45質量%であることが好ましく、電解液の温度20〜50℃、電流密度0.5〜20A/cm2で20〜250秒間電解処理するのが好ましい。
絶縁体層の厚さとしては、層の厚さが薄いと有機半導体に印加される実効電圧が大きくなるので、デバイス自体の駆動電圧、閾電圧を下げることができるが、逆にソースーゲート間のリーク電流が大きくなるので、適切な膜厚を選ぶ必要があり、通常10nm〜5μm、好ましくは50nm〜2μm、さらに好ましくは100nm〜1μmである。
また、前記絶縁体層は、陽極酸化膜、又は該陽極酸化膜を構成として含んでも良い。陽極酸化膜は封孔処理されることが好ましい。陽極酸化膜は、陽極酸化が可能な金属を公知の方法により陽極酸化することにより形成される。陽極酸化処理可能な金属としては、アルミニウム又はタンタルを挙げることができ、陽極酸化処理の方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。陽極酸化処理を行なうことにより、酸化被膜が形成される。陽極酸化処理に用いられる電解液としては、多孔質酸化皮膜を形成することができるものならばいかなるものでも使用でき、一般には、硫酸、燐酸、蓚酸、クロム酸、ホウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいはこれらを2種類以上組み合わせた混酸又はそれらの塩が用いられる。陽極酸化の処理条件は使用する電解液により種々変化するので一概に特定し得ないが、一般的には、電解液の濃度が1〜80質量%、電解液の温度5〜70℃、電流密度0.5〜60A/cm2、電圧1〜100ボルト、電解時間10秒〜5分の範囲が適当である。好ましい陽極酸化処理は、電解液として硫酸、リン酸又はホウ酸の水溶液を用い、直流電流で処理する方法であるが、交流電流を用いることもできる。これらの酸の濃度は5〜45質量%であることが好ましく、電解液の温度20〜50℃、電流密度0.5〜20A/cm2で20〜250秒間電解処理するのが好ましい。
絶縁体層の厚さとしては、層の厚さが薄いと有機半導体に印加される実効電圧が大きくなるので、デバイス自体の駆動電圧、閾電圧を下げることができるが、逆にソースーゲート間のリーク電流が大きくなるので、適切な膜厚を選ぶ必要があり、通常10nm〜5μm、好ましくは50nm〜2μm、さらに好ましくは100nm〜1μmである。
また、前記絶縁体層と有機半導体層の間に、任意の配向処理を施しても良い。その好ましい例としては、絶縁体層表面に撥水化処理等を施し絶縁体層と有機半導体層との相互作用を低減させ有機半導体層の結晶性を向上させる方法であり、具体的には、シランカップリング剤、例えば、オクタデシルトリクロロシラン、トリクロロメチルシラザンや、アルカン燐酸、アルカンスルホン酸、アルカンカルボン酸などの自己組織化配向膜材料を、液相又は気相状態で、絶縁膜表面に接触させ自己組織化膜を形成後、適度に乾燥処理を施す方法が挙げられる。また、液晶の配向に用いられるように、絶縁膜表面にポリイミド等で構成された膜を設置し、その表面をラビング処理する方法も好ましい。
前記絶縁体層の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、特開平11−61406号公報、同11−133205号公報、特開2000−121804号公報、同2000−147209号公報、同2000−185362号公報に記載の大気圧プラズマ法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターニングによる方法などのウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤又は水に必要に応じて界面活性剤などの分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えば、アルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法が用いられる。
本発明の有機薄膜トランジスタにおける有機半導体層の膜厚は、特に制限されることはないが、通常、0.5nm〜1μmであり、2nm〜250nmであると好ましい。
また、有機半導体層の形成方法は特に限定されることはなく公知の方法を適用でき、例えば、分子線蒸着法(MBE法)、真空蒸着法、化学蒸着、材料を溶媒に溶かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の印刷、塗布法及びベーキング、エレクトロポリマラインゼーション、分子ビーム蒸着、溶液からのセルフ・アセンブリ、及びこれらの組合せた手段により、前記したような有機半導体層の材料で形成される。
有機半導体層の結晶性を向上させると電界効果移動度が向上するため、気相からの成膜(蒸着,スパッタ等)を用いる場合は成膜中の基板温度を高温で保持することが望ましい。その温度は50〜250℃が好ましく、70〜150℃であるとさらに好ましい。また、成膜方法に関わらず成膜後にアニーリングを実施すると高性能デバイスが得られるため好ましい。アニーリングの温度は50〜200℃が好ましく、70〜200℃であるとさらに好ましく、時間は10分〜12時間が好ましく、1〜10時間であるとさらに好ましい。
本発明において、有機半導体層には、一般式(a)から選ばれる材料1種類を用いても良く、複数を組み合わせたり、ペンタセンやチオフェンオリゴマーなどの公知の半導体を用いて複数の混合薄膜又は積層して用いても良い。
また、有機半導体層の形成方法は特に限定されることはなく公知の方法を適用でき、例えば、分子線蒸着法(MBE法)、真空蒸着法、化学蒸着、材料を溶媒に溶かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の印刷、塗布法及びベーキング、エレクトロポリマラインゼーション、分子ビーム蒸着、溶液からのセルフ・アセンブリ、及びこれらの組合せた手段により、前記したような有機半導体層の材料で形成される。
有機半導体層の結晶性を向上させると電界効果移動度が向上するため、気相からの成膜(蒸着,スパッタ等)を用いる場合は成膜中の基板温度を高温で保持することが望ましい。その温度は50〜250℃が好ましく、70〜150℃であるとさらに好ましい。また、成膜方法に関わらず成膜後にアニーリングを実施すると高性能デバイスが得られるため好ましい。アニーリングの温度は50〜200℃が好ましく、70〜200℃であるとさらに好ましく、時間は10分〜12時間が好ましく、1〜10時間であるとさらに好ましい。
本発明において、有機半導体層には、一般式(a)から選ばれる材料1種類を用いても良く、複数を組み合わせたり、ペンタセンやチオフェンオリゴマーなどの公知の半導体を用いて複数の混合薄膜又は積層して用いても良い。
本発明の有機薄膜トランジスタの形成方法としては、特に限定されず公知の方法によれば良いが、所望の素子構成に従い、基板投入、ゲート電極形成、絶縁体層形成、有機半導体層形成、ソース電極形成、ドレイン電極形成までの一連の素子作製工程を全く大気に触れることなく形成すると、大気との接触による大気中の水分や酸素などによる素子性能の阻害を防止できるため好ましい。やむをえず、一度大気に触れさせなければならないときは、有機半導体層成膜以後の工程は大気に全く触れさせない工程とし、有機半導体層成膜直前には、有機半導体層を積層する面(例えば素子Bの場合は絶縁層に一部ソース電極、ドレイン電極が積層された表面)を紫外線照射、紫外線/オゾン照射、酸素プラズマ、アルゴンプラズマ等で清浄化・活性化した後、有機半導体層を積層することが好ましい。
さらに、例えば、大気中に含まれる酸素、水などの有機半導体層に対する影響を考慮し、有機トランジスタ素子の外周面の全面又は一部に、ガスバリア層を形成しても良い。ガスバリア層を形成する材料としては、この分野で常用されるものを使用でき、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフロロエチレンなどが挙げられる。さらに、前記絶縁体層で例示した、絶縁性を有する無機物も使用できる。
さらに、例えば、大気中に含まれる酸素、水などの有機半導体層に対する影響を考慮し、有機トランジスタ素子の外周面の全面又は一部に、ガスバリア層を形成しても良い。ガスバリア層を形成する材料としては、この分野で常用されるものを使用でき、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフロロエチレンなどが挙げられる。さらに、前記絶縁体層で例示した、絶縁性を有する無機物も使用できる。
本発明における,有機薄膜トランジスタはソース,ドレイン電極から注入した電荷を用いて発光素子として用いることもできる。すなわち、有機薄膜トランジスタを発光素子(有機EL)の機能を兼ねた有機薄膜発光トランジスタとして用いることができる。これは、ソース−ドレイン電極間に流れる電流をゲート電極で制御することにより発光強度を制御できる。発光を制御するためのトランジスタと発光素子を統合できるため、ディスプレイの開口率向上や作製プロセスの簡易化によるコストダウンが可能となり実用上の大きなメリットを与える。有機発光トランジスタとして用いるときは、上記詳細な説明で述べた内容で十分であるが本発明の有機薄膜トランジスタを有機発光トランジスタとして動作させるためにはソース、ドレインの一方から正孔、もう一方から電子を注入する必要あり、発光性能を向上させるため以下の条件を満たすことが好ましい。
(ソース,ドレイン)
本発明の有機薄膜発光トランジスタは、正孔の注入性を向上させるため、少なくとも一方は正孔注入性電極であることが好ましい。正孔注入電極とは上記仕事関数4.2eV以上の物質を含む電極である。
また、電子の注入性を向上させるため少なくとも一方は電子注入性電極であることが好ましい。電子注入性電極とは上記仕事関数4.3eV以下の物質を含む電極である。更に好ましくは一方が正孔注入性であり、かつ、もう一方が電子注入性である電極を備える有機薄膜発光トランジスタである。
本発明の有機薄膜発光トランジスタは、正孔の注入性を向上させるため、少なくとも一方は正孔注入性電極であることが好ましい。正孔注入電極とは上記仕事関数4.2eV以上の物質を含む電極である。
また、電子の注入性を向上させるため少なくとも一方は電子注入性電極であることが好ましい。電子注入性電極とは上記仕事関数4.3eV以下の物質を含む電極である。更に好ましくは一方が正孔注入性であり、かつ、もう一方が電子注入性である電極を備える有機薄膜発光トランジスタである。
(素子構成)
本発明の有機薄膜発光トランジスタは、正孔の注入性を向上させるため、少なくとも一方の電極と有機半導体層の間に正孔注入層を挿入することが好ましい。正孔注入層には有機EL素子において、正孔注入材料,正孔輸送材料として用いられるアミン系材料等が挙げられる。
また、電子の注入性を向上させるため少なくとも一方電極と有機半導体層の間に電子注入性層を挿入すること好ましい。正孔と同じく電子注入層には有機EL素子に用いられる電子注入材料等を用いることができる
さらに好ましくは一方の電極下に正孔注入層を備え、かつ、もう一方の電極下に電子注入層を備える有機薄膜発光トランジスタである。
また、本実施の有機薄膜発光トランジスタでは、例えば、注入効率を向上させる目的で、有機半導体層とソース電極及びドレイン電極との間に、バッファ層を設けても良い。
本発明の有機薄膜発光トランジスタは、正孔の注入性を向上させるため、少なくとも一方の電極と有機半導体層の間に正孔注入層を挿入することが好ましい。正孔注入層には有機EL素子において、正孔注入材料,正孔輸送材料として用いられるアミン系材料等が挙げられる。
また、電子の注入性を向上させるため少なくとも一方電極と有機半導体層の間に電子注入性層を挿入すること好ましい。正孔と同じく電子注入層には有機EL素子に用いられる電子注入材料等を用いることができる
さらに好ましくは一方の電極下に正孔注入層を備え、かつ、もう一方の電極下に電子注入層を備える有機薄膜発光トランジスタである。
また、本実施の有機薄膜発光トランジスタでは、例えば、注入効率を向上させる目的で、有機半導体層とソース電極及びドレイン電極との間に、バッファ層を設けても良い。
4−メチルベンズアルデヒド 2.40g(20mmol)、2,5−ジメチルピラジン 1.08g(10mmol)をフラスコに入れ、さらに無水酢酸(30ml)を加え、反応器をアルゴン雰囲気下で加熱還流する。反応終了後、溶媒を留去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えろ過する。さらにトルエンにより再結晶を行うことで、化合物(A−2) 1.87g(収率60%)を得た。FD−MS(フィールドディソープションマス分析)の測定により目的物であることを確認した。測定に用いた装置、測定条件、及び、得られた結果を以下に示す。
装置:HX110(日本電子社製)
条件:加速電圧 8kV
スキャンレンジ m/z=50〜1500
結果:FD−MS,calcd for C22H20N2=312,found,m/z=312 (M+, 100)
装置:HX110(日本電子社製)
条件:加速電圧 8kV
スキャンレンジ m/z=50〜1500
結果:FD−MS,calcd for C22H20N2=312,found,m/z=312 (M+, 100)
ボロン酸 3.24g(20mmol),3,7−ジブロモジベンゾチオフェン 3.42g(10mmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0) 0.11g(0.09 mmol)をフラスコに入れ、アルゴン置換を行い、さらに1,2‐ジメトキシエタン(30ml),2M 炭酸ナトリウム水溶液 30ml(60mmol)を加える。反応器をアルゴン雰囲気下、90℃で加熱還流する。反応終了後、濾過を行い、へキサン、メタノールにて洗浄する。さらにトルエンにより再結晶を行うことで、化合物(B−2) 3.33g(収率80%)を得た。FD−MSの測定により目的物であることを確認した。測定に用いた装置、測定条件、及び、得られた結果を以下に示す。
装置:HX110(日本電子社製)
条件:加速電圧 8kV
スキャンレンジ m/z=50〜1500
結果:FD−MS,calcd for C30H24S=416,found,m/z=416 (M+, 100)
装置:HX110(日本電子社製)
条件:加速電圧 8kV
スキャンレンジ m/z=50〜1500
結果:FD−MS,calcd for C30H24S=416,found,m/z=416 (M+, 100)
実施例1
有機薄膜トランジスタを以下の手順で作製した。まず、ガラス基板を、中性洗剤,純水,アセトン及びエタノールで各30分超音波洗浄した後、スパッタ法にて金(Au)を40nmの膜厚で成膜してゲート電極を作製した。次いで、この基板を熱CVD装置の成膜部にセットした。一方、原料の蒸発部には、絶縁体層の原料のポリパラキシレン誘導体[ポリパラ塩化キシレン(parylene)](商品名;diX−C,第三化成株式会社製)250mgをシャーレに入れて設置する。熱CVD装置を真空ポンプで真空に引き、5Paまで減圧した後、蒸発部を180℃、重合部を680℃まで加熱して2時間放置しゲート電極上に厚さ1μmの絶縁体層を形成した。
次に、真空蒸着装置(ULVAC社製,EX−400)に設置し、絶縁体層上に前記化合物(B−2)を0.05nm/sの蒸着速度で50nm膜厚の有機半導体層として成膜した。次いで、金属マスクを通して金を50nmの膜厚で成膜することにより、互いに接しないソース電極及びドレイン電極を、間隔(チャンネル長L)が75μmになるように形成した。そのときソース電極とドレイン電極の幅(チャンネル幅W)は5mmとなるように成膜して有機薄膜トランジスタを作製した(図7参照)。
得られた有機薄膜トランジスタはKEITHLEY社製(4200−SCS)を用いて室温下で以下のように評価を行った。有機薄膜トランジスタのゲート電極に−40Vのゲート電圧を印加し、ソース−ドレイン間に電圧を印加して電流を流した。この場合、正孔が有機半導体層のチャンネル領域(ソース−ドレイン間)に誘起され、p型トランジスタとして動作する。電流飽和領域でのソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比は1×106であった。また、正孔の電界効果移動度μを下記式(A)より算出したところ2×10-1cm2/Vsであった。
ID=(W/2L)・Cμ・(VG−VT)2 (A)
式中、IDはソース−ドレイン間電流、Wはチャンネル幅、Lはチャンネル長、Cはゲート絶縁体層の単位面積あたりの電気容量、VTはゲート閾値電圧、VGはゲート電圧である。
有機薄膜トランジスタを以下の手順で作製した。まず、ガラス基板を、中性洗剤,純水,アセトン及びエタノールで各30分超音波洗浄した後、スパッタ法にて金(Au)を40nmの膜厚で成膜してゲート電極を作製した。次いで、この基板を熱CVD装置の成膜部にセットした。一方、原料の蒸発部には、絶縁体層の原料のポリパラキシレン誘導体[ポリパラ塩化キシレン(parylene)](商品名;diX−C,第三化成株式会社製)250mgをシャーレに入れて設置する。熱CVD装置を真空ポンプで真空に引き、5Paまで減圧した後、蒸発部を180℃、重合部を680℃まで加熱して2時間放置しゲート電極上に厚さ1μmの絶縁体層を形成した。
次に、真空蒸着装置(ULVAC社製,EX−400)に設置し、絶縁体層上に前記化合物(B−2)を0.05nm/sの蒸着速度で50nm膜厚の有機半導体層として成膜した。次いで、金属マスクを通して金を50nmの膜厚で成膜することにより、互いに接しないソース電極及びドレイン電極を、間隔(チャンネル長L)が75μmになるように形成した。そのときソース電極とドレイン電極の幅(チャンネル幅W)は5mmとなるように成膜して有機薄膜トランジスタを作製した(図7参照)。
得られた有機薄膜トランジスタはKEITHLEY社製(4200−SCS)を用いて室温下で以下のように評価を行った。有機薄膜トランジスタのゲート電極に−40Vのゲート電圧を印加し、ソース−ドレイン間に電圧を印加して電流を流した。この場合、正孔が有機半導体層のチャンネル領域(ソース−ドレイン間)に誘起され、p型トランジスタとして動作する。電流飽和領域でのソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比は1×106であった。また、正孔の電界効果移動度μを下記式(A)より算出したところ2×10-1cm2/Vsであった。
ID=(W/2L)・Cμ・(VG−VT)2 (A)
式中、IDはソース−ドレイン間電流、Wはチャンネル幅、Lはチャンネル長、Cはゲート絶縁体層の単位面積あたりの電気容量、VTはゲート閾値電圧、VGはゲート電圧である。
実施例2(有機薄膜トランジスタの製造)
実施例1において、有機半導体層の材料として、化合物(2)の代わりに化合物(B−6)を用いた以外は同様にして有機半導体層まで成膜した。次いで金属マスクを通してソースドレイン電極としてAuの代わりにCaを0.05nm/sの蒸着速度で20nm真空蒸着し、その後Agを0.05nm/sの蒸着速度で50nm蒸着しCaを被覆し有機薄膜トランジスタを作製した。得られた有機薄膜トランジスタについて、+40Vのゲート電圧VGにてn型駆動させた以外は実施例1と同様にして、ソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比を測定し、電子の電界効果移動度μを算出した結果を第1表に示す
実施例1において、有機半導体層の材料として、化合物(2)の代わりに化合物(B−6)を用いた以外は同様にして有機半導体層まで成膜した。次いで金属マスクを通してソースドレイン電極としてAuの代わりにCaを0.05nm/sの蒸着速度で20nm真空蒸着し、その後Agを0.05nm/sの蒸着速度で50nm蒸着しCaを被覆し有機薄膜トランジスタを作製した。得られた有機薄膜トランジスタについて、+40Vのゲート電圧VGにてn型駆動させた以外は実施例1と同様にして、ソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比を測定し、電子の電界効果移動度μを算出した結果を第1表に示す
実施例3〜8(有機薄膜トランジスタの製造)
実施例1において、有機半導体層の材料として、化合物(2)の代わりにそれぞれ第1表に記載の化合物を用いた以外は同様にして有機薄膜トランジスタを作製した。得られた有機薄膜トランジスタについて、実施例1と同様にして、−40Vのゲート電圧VGにてp型駆動させた。ソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比を測定し、正孔の電界効果移動度μを算出した結果を第1表に示す。
実施例1において、有機半導体層の材料として、化合物(2)の代わりにそれぞれ第1表に記載の化合物を用いた以外は同様にして有機薄膜トランジスタを作製した。得られた有機薄膜トランジスタについて、実施例1と同様にして、−40Vのゲート電圧VGにてp型駆動させた。ソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比を測定し、正孔の電界効果移動度μを算出した結果を第1表に示す。
比較例1(有機薄膜トランジスタの製造)
実施例1と同様に基板の洗浄,ゲート電極成膜,絶縁体層を実施した。次いでポリパラフェニレンビニレン(PPV)[分子量(Mn)86000,分子量分布(Mw/Mn=5.1)]をトルエンに3質量%溶解させ,前記絶縁体層まで成膜した基板の上にスピンコート法により成膜し,窒素雰囲気下120℃にて乾燥させ有機半導体層として成膜した。次いで,真空蒸着装置で金属マスクを通して金(Au)を50nmの膜厚で成膜することにより,互いに接しないソース及びドレイン電極を形成し有機薄膜トランジスタを作製した。
得られた有機薄膜トランジスタについて、実施例1と同様にして、−40Vのゲート電圧VGにてp型駆動させた。ソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比を測定し、正孔の電界効果移動度μを算出した結果を第1表に示す。
実施例1と同様に基板の洗浄,ゲート電極成膜,絶縁体層を実施した。次いでポリパラフェニレンビニレン(PPV)[分子量(Mn)86000,分子量分布(Mw/Mn=5.1)]をトルエンに3質量%溶解させ,前記絶縁体層まで成膜した基板の上にスピンコート法により成膜し,窒素雰囲気下120℃にて乾燥させ有機半導体層として成膜した。次いで,真空蒸着装置で金属マスクを通して金(Au)を50nmの膜厚で成膜することにより,互いに接しないソース及びドレイン電極を形成し有機薄膜トランジスタを作製した。
得られた有機薄膜トランジスタについて、実施例1と同様にして、−40Vのゲート電圧VGにてp型駆動させた。ソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比を測定し、正孔の電界効果移動度μを算出した結果を第1表に示す。
比較例2(有機薄膜トランジスタの製造)
有機半導体層の材料としてポリパラフェニレンビニレン(PPV)を用い,有機半導体層までは比較例1とまったく同様に成膜した。次いで金属マスクを通してソースドレイン電極としてAuの代わりにCaを0.05nm/sの蒸着速度で20nm真空蒸着し、そのあとAgを0.05nm/sの蒸着速度で50nm蒸着しCaを被覆し有機薄膜トランジスタを作製した。
得られた有機薄膜トランジスタについて、実施例1と同様にして、+40Vのゲート電圧VGにてn型駆動させた。ソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比を測定し、電子の電界効果移動度μを算出した結果を第1表に示す。
有機半導体層の材料としてポリパラフェニレンビニレン(PPV)を用い,有機半導体層までは比較例1とまったく同様に成膜した。次いで金属マスクを通してソースドレイン電極としてAuの代わりにCaを0.05nm/sの蒸着速度で20nm真空蒸着し、そのあとAgを0.05nm/sの蒸着速度で50nm蒸着しCaを被覆し有機薄膜トランジスタを作製した。
得られた有機薄膜トランジスタについて、実施例1と同様にして、+40Vのゲート電圧VGにてn型駆動させた。ソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比を測定し、電子の電界効果移動度μを算出した結果を第1表に示す。
実施例9(有機薄膜発光トランジスタの製造)
有機薄膜発光トランジスタを以下の手順で作製した。まず、Si基板(P型比抵抗1Ωcmゲート電極兼用)を熱酸化法にて表面を酸化させ、基板上300nmの熱酸化膜を作製して絶縁体層とした。さらに基板の一方に成膜したSiO2膜をドライエッチングにて完全に除去した後、スパッタ法にてクロムを20nmの膜厚で成膜し、さらにその上に金(Au)を100nmスパッタにて成膜し取り出し電極とした。この基板を、中性洗剤,純水,アセトン及びエタノールで各30分超音波洗浄した。
次に、真空蒸着装置(ULVAC社製,EX−900)に設置し、絶縁体層(SiO2)上に前記化合物(A−2)を0.05nm/sの蒸着速度で100nm膜厚の有機半導体発光層として成膜した。次いで、上記と同じようにチャンネル長75μm,チャネル幅5mmの金属マスクを設置し,基板を蒸発源に対して45度傾けた状態でマスクを通して金を50nmの膜厚で成膜した。次に基板を逆方向に45度傾けた状態でMgを100nm蒸着することにより、互いに接しないソース電極及びドレイン電極が実質的に正孔注入性電極(Au)と電子注入電極(Mg)を備えた有機薄膜発光トランジスタを作製した(図9参照)。
ソース−ドレイン電極間に−100Vを印加し、ゲート電極に−100V印加すると緑色の発光が得られた。
有機薄膜発光トランジスタを以下の手順で作製した。まず、Si基板(P型比抵抗1Ωcmゲート電極兼用)を熱酸化法にて表面を酸化させ、基板上300nmの熱酸化膜を作製して絶縁体層とした。さらに基板の一方に成膜したSiO2膜をドライエッチングにて完全に除去した後、スパッタ法にてクロムを20nmの膜厚で成膜し、さらにその上に金(Au)を100nmスパッタにて成膜し取り出し電極とした。この基板を、中性洗剤,純水,アセトン及びエタノールで各30分超音波洗浄した。
次に、真空蒸着装置(ULVAC社製,EX−900)に設置し、絶縁体層(SiO2)上に前記化合物(A−2)を0.05nm/sの蒸着速度で100nm膜厚の有機半導体発光層として成膜した。次いで、上記と同じようにチャンネル長75μm,チャネル幅5mmの金属マスクを設置し,基板を蒸発源に対して45度傾けた状態でマスクを通して金を50nmの膜厚で成膜した。次に基板を逆方向に45度傾けた状態でMgを100nm蒸着することにより、互いに接しないソース電極及びドレイン電極が実質的に正孔注入性電極(Au)と電子注入電極(Mg)を備えた有機薄膜発光トランジスタを作製した(図9参照)。
ソース−ドレイン電極間に−100Vを印加し、ゲート電極に−100V印加すると緑色の発光が得られた。
実施例10(有機薄膜トランジスタの製造)
実施例1と同様にして有機半導体層まで成膜した。次いで金属マスクを通してソースドレイン電極としてAuを蒸着する前にバッファ層MoO3を0.05nm/sの蒸着速度で10nm真空蒸着し、続いてAuを蒸着した。得られた有機薄膜トランジスタについて、実施例1と同様にして、−40Vのゲート電圧VGにてp型駆動させた。ソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比を測定し、正孔の電界効果移動度μを算出した結果、電界効果移動度3×10-1cm2/Vs、オンオフ比5×105であった。
実施例1と同様にして有機半導体層まで成膜した。次いで金属マスクを通してソースドレイン電極としてAuを蒸着する前にバッファ層MoO3を0.05nm/sの蒸着速度で10nm真空蒸着し、続いてAuを蒸着した。得られた有機薄膜トランジスタについて、実施例1と同様にして、−40Vのゲート電圧VGにてp型駆動させた。ソース−ドレイン電極間の電流のオン/オフ比を測定し、正孔の電界効果移動度μを算出した結果、電界効果移動度3×10-1cm2/Vs、オンオフ比5×105であった。
以上詳細に説明したように、本発明の有機薄膜トランジスタは、有機半導体層の材料として高い電子移動度を有する特定構造の化合物を用いることにより、応答速度(駆動速度)が高速で、しかもオン/オフ比が大きく、トランジスタとしての性能が高いものであり、発光可能な有機薄膜発光トランジスタとしても利用できる。
Claims (15)
- 少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加することによって制御する有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が、下記一般式(a)の構造を有する有機化合物を含む有機薄膜トランジスタ。
- 前記一般式(a)におけるAが6員環の芳香族複素環を含む芳香族複素環基である請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 前記一般式(a)におけるAが窒素原子を1つ以上含む芳香族複素環基である請求項2に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 前記一般式(a)におけるAが5員環の芳香族複素環を含む芳香族複素環基である請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 前記一般式(a)におけるAが5員環の芳香族複素環とベンゼン環を含む芳香族複素環基である請求項4に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 前記5員環の芳香族複素環が酸素原子又は硫黄原子を1つ以上有し、前記ベンゼン環にオレフィン基が接続している請求項5に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 前記一般式(a)におけるAが3環以上が縮合した芳香族複素環基である請求項5に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 前記一般式(a)において、2つのオレフィン基がAに対して対称の位置に結合している構造である請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 前記一般式(a)において、R1、R5、R6及びR10が、それぞれ独立に、水素原子又はフッ素原子である請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 前記一般式(a)において、R1〜R10が、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜30のアルキル基である請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 前記一般式(a)において、R1〜R10が、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素数1〜30のハロアルキル基である請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
- ソース及びドレイン電極と有機半導体層の間にバッファ層を有することを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 請求項1に記載の有機薄膜トランジスタにおいて、ソース−ドレイン間を流れる電流を利用して発光を得、ゲート電極に電圧を印加することによって発光を制御する有機薄膜発光トランジスタ。
- ソース及びドレインの少なくとも一方が仕事関数4.2eV以上の物質からなり、かつ/又は少なくとも一方が仕事関数4.3eV以下の物質からなる請求項13に記載の有機薄膜発光トランジスタ。
- ソース及びドレイン電極と有機半導体層の間にバッファ層を有することを特徴とする請求項13に記載の有機薄膜発光トランジスタ。
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