JP5299807B2 - ベンゾジチオフェン誘導体並びにそれを用いた有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜発光トランジスタ - Google Patents

ベンゾジチオフェン誘導体並びにそれを用いた有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜発光トランジスタ Download PDF

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Description

本発明は、有機薄膜トランジスタの構成要素である有機半導体層に適する新規な有機化合物であるベンゾジチオフェン誘導体並びに該有機半導体層を有する有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜発光トランジスタに関し、特に、大気中に暴露した状態でも電界効果移動度の安定性に優れるベンゾジチオフェン誘導体並びにそれを用いた有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜発光トランジスタに関するものである。
薄膜トランジスタ(TFT)は、液晶表示装置等の表示用のスイッチング素子として広く用いられている。代表的なTFTの断面構造を図3に示す。同図に示すように、TFTは、基板上にゲート電極、絶縁体層、有機半導体層をこの順に有し、有機半導体層上に、所定の間隔をあけて形成されたソース電極及びドレイン電極を有している。有機半導体層がチャネル領域を成しており、ゲート電極に印加される電圧でソース電極とドレイン電極の間に流れる電流が制御されることによってオン/オフ動作する。
従来、このTFTは、アモルファスや多結晶のシリコンを用いて作製されていたが、このようなシリコンを用いたTFTの作製に用いられるCVD装置は、非常に高額であり、TFTを用いた表示装置等の大型化は、製造コストの大幅な増加を伴うという問題点があった。また、アモルファスや多結晶のシリコンを成膜するプロセスは非常に高い温度下で行われるので、基板として使用可能な材料の種類が限られてしまうため、軽量な樹脂基板等は使用できないという問題があった。
このような問題を解決するために、アモルファスや多結晶のシリコンに代えて有機物を半導体層に用いたTFT(以下、有機TFTと略記する場合がある。)が提案されている。有機物でTFTを形成する際に用いる成膜方法として真空蒸着法や塗布法等が知られているが、これらの成膜方法によれば、製造コストの上昇を抑えつつ素子の大型化が実現可能になり、成膜時に必要となるプロセス温度を比較的低温にすることができる。このため、有機TFTでは、基板に用いる材料の選択時の制限が少ないといった利点があり、その実用化が期待されており、盛んに研究報告がなされている。
有機TFTに用いる有機物半導体としては、p型では共役系ポリマーやチオフェンなどの多量体、金属フタロシアニン化合物、ペンタセンなどの縮合芳香族炭化水素などが、単体又は他の化合物との混合物の状態で用いられている。また、n型FET(電界効果トランジスタ)の材料としては、例えば、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボキシルジアンヒドライド(NTCDA)、11,11,12,12-テトラシアノナフト-2,6- キノジメタン(TCNNQD)、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボキシルジイミド(NTCDI)や、フッ素化フタロシアニンが知られている。
一方、同じように電気伝導を用いるデバイスとして有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子がある。有機EL素子が、一般に100nm以下の超薄膜の膜厚方向に105V/cm以上の強電界をかけ強制的に電荷を流しているのに対し、有機TFTの場合には数μm以上の距離を105V/cm以下の電界で高速に電荷を流す必要があり、トランジスタを構成する有機物自体に、さらなる電導性が必要になる。しかしながら、従来の有機TFTにおける上記化合物は電界効果移動度が小さく、応答速度が遅く、トランジスタとしての高速応答性に問題があった。また、オン/オフ比も小さかった。
ここで言うオン/オフ比とは、ゲート電圧をかけたとき(オン)のソース−ドレイン間に流れる電流を、ゲート電圧をかけないとき(オフ)のソース−ドレイン間に流れる電流で割った値であり、オン電流とは通常ゲート電圧を増加させていき、ソース−ドレイン間に流れる電流が飽和したときの電流値(飽和電流)のことである。
なお、特許文献1及び2ではペンタセンなどの縮合芳香族炭化水素を有機半導体層に用いた電界効果トランジスタ素子が作製されている。これらの素子は、作製直後は比較的高い電解効果移動度を示すものの、ペンタセンは大気中における安定性が低いという欠点がある。
特開平5−55568号公報 特開2001−94107号公報
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、有機薄膜トランジスタの構成要素である有機半導体層に適する新規な有機化合物並びに該有機半導体層を有する有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜発光トランジスタに関するもので、特に、大気中に暴露した状態でも電界効果移動度の安定性に優れる有機化合物並びにそれを利用した有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜発光トランジスタを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(a)で表されるベンゾジチオフェン誘導体を有機半導体層に用いた有機薄膜トランジスタは、大気中に暴露した状態でも電界効果移動度の安定性に優れることを見出し本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)下記一般式(a)で表されるベンゾジチオフェン誘導体、
Figure 0005299807
[式中、Aは、炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基であり、これら各基は置換基を有していても良い。R1〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数1〜30のハロアルコキシル基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数2〜60のジアルキルアミノ基(アルキル基は互いに結合して窒素原子を含む環構造を形成していても良い)、炭素数1〜30のアルキルスルホニル基、炭素数1〜30のハロアルキルスルホニル基、炭素数1〜30のアルキルチオ基、炭素数1〜30のハロアルキルチオ基、炭素数3〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の芳香族複素環基であり、これら各基は置換基を有していても良く、また、互いに連結して炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の芳香族複素環基を形成しても良い。また、nは1〜10の整数であり、nが2以上の場合、複数のAは同一でも異なっていてもよい。]
(2)少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加する事によって制御する有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が、上記(1)記載のベンゾジチオフェン誘導体を含む有機薄膜トランジスタ、
(3)上記(2)に記載の有機薄膜トランジスタにおいて、ソース−ドレイン間を流れる電流を利用して発光を得、ゲート電極に電圧を印加することによって発光を制御する有機薄膜発光トランジスタ、
を提供するものである。
本発明の一般式(a)で表されるベンゾジチオフェン誘導体は大気中において酸化されにくく安定であり、さらにベンゾジチオフェン構造自体は、高い平面性、結晶性を有していることから、これを有機薄膜トランジスタの有機半導体層に用いることで、大気中に暴露した状態でも電界効果移動度の安定性に優れた有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜発光トランジスタが得られる。
本発明のベンゾジチオフェン誘導体は、下記一般式(a)で表される化合物である。
Figure 0005299807
前記一般式(a)においてAは、炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基であり、これら各基は置換基を有していても良い。
前記Aの2価の芳香族炭化水素基の具体例としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、フェナントレン、クリセン、トリフェニレン、コラニュレン、コロネン、ヘキサベンゾトリフェニレン、ヘキサベンゾコロネン、スマネン等の2価の残基が挙げられる。
前記Aの2価の芳香族複素環基の具体例としては、ピリジン、ピラジン、キノリン、ナフチリジン、キノキサリン、フェナジン、ジアザアントラセン、ピリドキノリン、ピリミドキナゾリン、ピラジノキノキサリン、フェナントロリン、カルバゾール、ジベンゾチオフェン、チエノチオフェン、ジチエノチオフェン、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ベンゾジフラン、ジチアインダセン、ジチアインデノインデン、ジベンゾセレノフェン、ジセレナインダセン、ジセレナインデノインデン、ジベンゾシロール等の2価の残基が挙げられる。
前記一般式(a)において、Aは、置換基を有してもよい炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基であると好ましく、さらに好ましくは、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、フェナントレン、クリセン等の2価の残基が挙げられ、また、置換基を有してもよい炭素数1〜30の2価の芳香族複素環基であると好ましく、さらに好ましくは、ピリジン、ピラジン、キノリン、ナフチリジン、キノキサリン、フェナジン、ジアザアントラセン、ピリドキノリン、ピリミドキナゾリン、ピラジノキノキサリン、フェナントロリン、カルバゾール、ジベンゾチオフェン、チエノチオフェン、ジチエノチオフェン、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ベンゾジフラン、ジチアインダセン、ジチアインデノインデン、ジベンゾセレノフェン、ジセレナインダセン、ジセレナインデノインデン、ジベンゾシロール等の2価の残基が挙げられる。
前記一般式(a)において、−(A)n−で示される複数のAが連結した構造の具体例としては、ビフェニレン、ターフェニレン、ビナフタレン、ビアントラセン、ビチオフェン、フェニルチオフェン、チエニルナフタレン、フェニルナフタレン、フェニルアントラセン、ピリジルナフタレン、ピリジルアントラセンなど、前述の芳香族炭化水素基及び/又は芳香族複素環基が単結合で接続されて形成された構造が挙げられる。
また、前記Aが有しても良い置換基としては、後述するR1〜R10と同様のものが挙げられる。
前記一般式(a)において、nは1〜10の整数であり、1〜5の整数であると好ましい。nが1〜10の範囲内の場合、基板に対して有効に配向するため、移動度の向上に寄与する。
nが2以上である場合、複数のAは、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。
前記一般式(a)において、R1〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数1〜30のハロアルコキシル基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数2〜60のジアルキルアミノ基(アルキル基は互いに結合して窒素原子を含む環構造を形成していても良い)、炭素数1〜30のアルキルスルホニル基、炭素数1〜30のハロアルキルスルホニル基、炭素数1〜30のアルキルチオ基、炭素数1〜30のハロアルキルチオ基、炭素数3〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の芳香族複素環基であり、これら各基は置換基を有していても良く、また、互いに連結して炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の芳香族複素環基を形成しても良い。
また、前記一般式(a)において、R1〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数1〜30のハロアルキル基であると好ましい。
また、前記一般式(a)において、R2、R3、R6及びR7が水素原子であり、かつR1、R4、R5、R8、R9及びR10のうち少なくとも1つが、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基であると好ましい。
また、前記一般式(a)において、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9及びR10が水素原子であり、かつR1、R8のうち少なくとも一方が、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基であるとさらに好ましい。
また、前記一般式(a)において、R1、R2、R3、R6、R7及びR8が水素原子であり、かつR4、R5、R9及びR10のうち少なくとも1つが、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基であると好ましい。
以下、一般式(a)のR1〜R10の示す各基の具体例を説明する。
前記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が挙げられる。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基等が挙げられる。
前記ハロアルキル基としては、例えば、クロロメチル基、1−クロロメチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、フルオロメチル基、1−フルオロメチル基,2−フルオロメチル基、2−フルオロイソブチル基、1,2−ジフロロエチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
前記アルコキシル基は、−OX1で表される基であり、X1の例としては、前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられ、前記ハロアルコキシル基は、−OX2 で表される基であり、X2の例としては、前記ハロアルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記アルキルアミノ基は、−NHX1で表される基であり、ジアルキルアミノ基は−NX13で表される基であり、X1及びX3は、それぞれ前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。なお、ジアルキルアミノ基のアルキル基は互いに結合して窒素原子を含む環構造を形成しても良く、環構造としては、例えば、ピロリジン、ピペリジン等が挙げられる。
前記アルキルスルホニル基は、−SO21で表される基であり、X1の例としては、前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられ、前記ハロアルキルスルホニル基は、−SO22で表される基であり、X2の例としては、前記ハロアルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記アルキルチオ基は、−SX1で表される基であり、X1の例としては、前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられ、前記ハロアルキルチオ基は、−SX2で表される基であり、X2の例としては、前記ハロアルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記アルキルシリル基としては、−SiX123で表される基であり、X1、X2及びX3は、それぞれ前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ペリレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基等が挙げられる。
前記芳香族複素環基としては、例えば、ジチエノフェニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、キノリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾチアジアゾニル基等が挙げられる。
前記一般式(a)において、R1〜R10が互いに連結して形成する芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基としては、前記芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基で説明したものとそれぞれ同様の例が挙げられる。
前記一般式(a)の示す各基をさらに置換していても良い置換基としては、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等が挙げられる。
以下、一般式(a)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。

Figure 0005299807
Figure 0005299807
Figure 0005299807
Figure 0005299807
Figure 0005299807
Figure 0005299807
Figure 0005299807
Figure 0005299807
また、本発明のベンゾジチオフェン誘導体は、基本的にはp型(正孔伝導)及びn型(電子伝導)を示す両極性であり、後述するソース、ドレイン電極との組み合わせでp型素子としてもn型素子としても駆動することが可能であるが、前記一般式(a)において、A上に置換する基あるいはR1〜R10として電子受容性の基を用いることにより、最低非占有軌道(LUMO)レベルを下げ、n型半導体として機能させることができる。電子受容性の基として好ましいものは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜30のハロアルキル基、炭素数1〜30のハロアルコキシル基、炭素数1〜30のハロアルキルスルホニル基である。また、R1〜R10及びA上に置換する基として電子供与性の基を用いることにより、最高占有軌道(HOMO)レベルを上げp型半導体として機能させることができる。電子供与性の基として好ましいものは、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数2〜60のジアルキルアミノ基(アミノ基は互いに結合して窒素原子を含む環構造を形成していても良い)である。
また、トランジスタのような電子デバイスにおいては材料の純度の高いものを用いることにより電界効果移動度やオン/オフ比の高いデバイスを得ることができる。したがって必要に応じて、カラムクロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華などの手法により精製を加えることが望ましい。好ましくはこれらの精製方法を繰り返し用いたり、複数の方法を組み合わせることにより純度を向上させることが可能である。さらに必要に応じて精製の最終工程として昇華精製を少なくとも2回以上繰り返すことが望ましい。これらの手法を用いることによりHPLCで測定した純度90%以上の材料を用いることが好ましく、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上の材料を用いることにより、有機薄膜トランジスタの電界効果移動度やオン/オフ比を高め、本来材料の持っている性能を引き出すことができる可能性がある。
また、本発明の有機薄膜トランジスタは、少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加する事によって制御する有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が、上記本発明のベンゾジチオフェン誘導体を含む。
以下、本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成について説明する。
本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成としては、少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加することによって制御する薄膜トランジスタであれば、限定されず、有機半導体層の成分以外が公知の素子構成を有するものであっても良い。
これらのうち、代表的な有機薄膜トランジスタの素子構成として素子A〜Dを図1〜4に示す。このように、電極の位置、層の積層順などによりいくつかの構成が知られており、本発明の有機薄膜トランジスタは、電界効果トランジスタ(FET: Field Effect Transistor)構造を有している。有機薄膜トランジスタは、有機半導体層(有機化合物層)と、相互に所定の間隔をあけて対向するように形成されたソース電極及びドレイン電極と、ソース電極、ドレイン電極からそれぞれ所定の距離をあけて形成されたゲート電極とを有し、ゲート電極に電圧を印加することによってソース−ドレイン電極間に流れる電流を制御する。ここで、ソース電極とドレイン電極の間隔は本発明の有機薄膜トランジスタを用いる用途によって決定され、通常は0.1μm〜1mm、好ましくは1μm〜100μm、さらに好ましくは5μm〜100μmである。
素子A〜Dのうち、図2の素子Bを例としてさらに詳しく説明すると、素子Bの有機薄膜トランジスタは、基板上に、ゲート電極及び絶縁体層をこの順に有し、絶縁体層上に、所定の間隔をあけて形成された一対のソース電極及びドレイン電極を有し、その上に有機半導体層が形成される。有機半導体層がチャネル領域を成しており、ゲート電極に印加される電圧でソース電極とドレイン電極の間に流れる電流が制御されることによってオン/オフ動作する。
本発明の有機薄膜トランジスタは、前記素子A〜D以外の素子構成にも、有機薄膜トランジスタとして種々の構成が提案されており、ゲート電極に印加される電圧でソース電極とドレイン電極の間に流れる電流が制御されることによってオン/オフ動作や増幅などの効果が発現する仕組みであればこれらの素子構成に限定されるものではなく、例えば、産業技術総合研究所の吉田らにより第49回応用物理学関係連合講演会講演予稿集27a−M−3(2002年3月)において提案されたトップアンドボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタ(図5参照)や、千葉大学の工藤らにより電気学会論文誌118−A(1998)1440頁において提案された縦形の有機薄膜トランジスタ(図6参照)のような素子構成を有するものであっても良い。
(基板)
本発明の有機薄膜トランジスタにおける基板は、有機薄膜トランジスタの構造を支持する役目を担うものであり、材料としてはガラスの他、金属酸化物や窒化物などの無機化合物、プラスチックフィルム(PET,PES,PC)や金属基板又はこれら複合体や積層体なども用いることが可能である。また、基板以外の構成要素により有機薄膜トランジスタの構造を十分に支持し得る場合には、基板を使用しないことも可能である。また、基板の材料としてはシリコン(Si)ウエハが用いられることが多い。この場合、Si自体をゲート電極兼基板として用いることができる。また、Siの表面を酸化し、SiO2を形成して絶縁層として活用することも可能である。この場合、基板兼ゲート電極のSi基板にリード線接続用の電極として、Auなどの金属層を成膜することもある。
(電極)
本発明の有機薄膜トランジスタにおける、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の材料としては、導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペースト及びカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられる。
前記電極の形成方法としては、例えば、蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、大気圧プラズマ法、イオンプレーティング、化学気相蒸着、電着、無電解メッキ、スピンコーティング、印刷又はインクジェット等の手段により形成される。また、必要に応じてパターニングする方法としては、上記の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等により、レジストを形成しエッチングする方法がある。このようにして形成された電極の膜厚は電流の導通さえあれば特に制限はないが、好ましくは0.2nm〜10μm、さらに好ましくは4nm〜300nmの範囲である。この好ましい範囲内であれば、膜厚が薄いことにより抵抗が高くなり電圧降下を生じることがない。また、厚すぎないため膜形成に時間がかからず、保護層や有機半導体層など他の層を積層する場合に、段差が生じることが無く積層膜が円滑にできる。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、別のソース電極、ドレイン電極、ゲート電極およびその形成方法としては、上記の導電性材料を含む、溶液、ペースト、インク、分散液などの流動性電極材料を用いて形成したもの、特に、導電性ポリマー、又は白金、金、銀、銅を含有する金属微粒子を含む流動性電極材料が好ましい。また、溶媒や分散媒体としては、有機半導体へのダメージを抑制するため、水を60質量%以上、好ましくは90質量%以上含有する溶媒又は分散媒体であることが好ましい。金属微粒子を含有する分散物としては、例えば、公知の導電性ペーストなどを用いても良いが、通常粒子径が0.5nm〜50nm、1nm〜10nmの金属微粒子を含有する分散物であると好ましい。この金属微粒子の材料としては、例えば、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、亜鉛等を用いることができる。これらの金属微粒子を、主に有機材料からなる分散安定剤を用いて、水や任意の有機溶剤である分散媒中に分散した分散物を用いて電極を形成するのが好ましい。
このような金属微粒子の分散物の製造方法としては、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法などの物理的生成法や、コロイド法、共沈法などの、液相で金属イオンを還元して金属微粒子を生成する化学的生成法が挙げられ、好ましくは、特開平11−76800号公報、同11−80647号公報、同11−319538号公報、特開2000−239853号公報等に示されたコロイド法、特開2001−254185号公報、同2001−53028号公報、同2001−35255号公報、同2000−124157号公報、同2000−123634号公報などに記載されたガス中蒸発法により製造された金属微粒子の分散物である。
これらの金属微粒子分散物を用いて直接インクジェット法によりパターニングしても良く、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成しても良い。また凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。前記電極を成形し、溶媒を乾燥させた後、必要に応じて100℃〜300℃、好ましくは150℃〜200℃の範囲で形状様に加熱することにより、金属微粒子を熱融着させ、目的の形状を有する電極パターンを形成する。
さらに、別のゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の材料として、ドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマーを用いることも好ましく、例えば、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体など)、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。これらの材料によりソース電極とドレイン電極の有機半導体層との接触抵抗を低減することができる。これらの形成方法もインクジェット法によりパターニングしても良く、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成しても良い。また凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
特にソース電極及びドレイン電極を形成する材料は、前述した例の中でも有機半導体層との接触面において電気抵抗が少ないものが好ましい。この際の電気抵抗は、すなわち電流制御デバイスを作製したとき電界効果移動度と対応しており、大きな移動度を得る為には出来るだけ抵抗が小さいことが必要である。これは一般に電極材料の仕事関数と有機半導体層のエネルギー準位との大小関係で決まる。
電極材料の仕事関数(W)をa、有機半導体層のイオン化ポテンシャルを(Ip)をb、有機半導体層の電子親和力(Af)をcとすると、以下の関係式を満たすことが好ましい。ここで、a,b及びcはいずれも真空準位を基準とする正の値である。
p型有機薄膜トランジスタの場合には、b−a<1.5eV(式(I))であることが好ましく、さらに好ましくはb−a<1.0eVである。有機半導体層との関係において上記関係が維持できれば高性能なデバイスを得ることができるが、特に電極材料の仕事関数はできるだけ大きいことものを選ぶことが好ましく、仕事関数4.0eV以上であることが好ましく、さらに好ましくは仕事関数4.2eV以上である。
金属の仕事関数の値は、例えば化学便覧 基礎編II−493頁(改訂3版 日本化学会編 丸善株式会社発行1983年)に記載されている4.0eV又はそれ以上の仕事関数をもつ有効金属の前記リストから選別すれば良く、高仕事関数金属は、主としてAg(4.26,4.52,4.64,4.74eV),Al(4.06,4.24,4.41eV),Au(5.1,5.37,5.47eV),Be(4.98eV),Bi(4.34eV),Cd(4.08eV),Co(5.0eV),Cu(4.65eV),Fe(4.5,4.67,4.81eV),Ga(4.3eV),Hg(4.4eV),Ir(5.42,5.76eV),Mn(4.1eV),Mo(4.53,4.55,4.95eV),Nb(4.02,4.36,4.87eV),Ni(5.04,5.22,5.35eV),Os(5.93eV),Pb(4.25eV),Pt(5.64eV),Pd(5.55eV),Re(4.72eV),Ru(4.71eV),Sb(4.55,4.7eV),Sn(4.42eV),Ta(4.0,4.15,4.8eV),Ti(4.33eV),V(4.3eV),W(4.47,4.63,5.25eV),Zr(4.05eV)である。これらの中でも、貴金属(Ag,Au,Cu,Pt),Ni,Co,Os,Fe,Ga,Ir,Mn,Mo,Pd,Re,Ru,V,Wが好ましい。金属以外では、ITO、ポリアニリンやPEDOT:PSSのような導電性ポリマー及び炭素が好ましい。電極材料としてはこれらの高仕事関数の物質を1種又は複数含んでいても、仕事関数が前記式(I)を満たせば特に制限を受けるものではない。
n型有機薄膜トランジスタの場合にはa−c<1.5eV(式(II))であることが好ましく,さらに好ましくはa−c<1.0eVである。有機半導体層との関係において上記関係が維持できれば高性能なデバイスを得ることができるが、特に電極材料の仕事関数はできるだけ小さいものを選ぶことが好ましく、仕事関数4.3eV以下であることが好ましく、さらに好ましくは仕事関数3.7eV以下である。
低仕事関数金属の具体例としては、例えば化学便覧 基礎編II−493頁(改訂3版 日本化学会編 丸善株式会社発行1983年)に記載されている4.3eV又はそれ以下の仕事関数をもつ有効金属の前記リストから選別すれば良く、Ag(4.26eV),Al(4.06,4.28eV),Ba(2.52eV),Ca(2.9eV),Ce(2.9eV),Cs(1.95eV),Er(2.97eV),Eu(2.5eV),Gd(3.1eV),Hf(3.9eV),In(4.09eV),K(2.28),La(3.5eV),Li(2.93eV),Mg(3.66eV),Na(2.36eV),Nd(3.2eV),Rb(4.25eV),Sc(3.5eV),Sm(2.7eV),Ta(4.0,4.15eV),Y(3.1eV),Yb(2.6eV),Zn(3.63eV)等が挙げられる。これらの中でも、Ba,Ca,Cs,Er,Eu,Gd,Hf,K,La,Li,Mg,Na,Nd,Rb,Y,Yb,Znが好ましい。電極材料としてはこれらの低仕事関数の物質を1種又は複数含んでいても、仕事関数が前記式(II)を満たせば特に制限を受けるものではない。
ただし、低仕事関数金属は、大気中の水分や酸素に触れると容易に劣化してしまうので、必要に応じてAgやAuのような空気中で安定な金属で被覆することが望ましい。被覆に必要な膜厚は10nm以上必要であり、膜厚が熱くなるほど酸素や水から保護することができるが、実用上、生産性を上げる等の理由から1um以下にすることが望ましい。
また、本実施の有機薄膜トランジスタでは、例えば、注入効率を向上させる目的で、有機半導体層と、ソース電極及びドレイン電極との間に、バッファ層を設けても良い。バッファ層としてはp型有機薄膜トランジスタではMoO3やV25,In−Sm酸化物,In−Ce酸化物,酸化チタン,酸化ニッケル等の高仕事関数を持つ物質が望ましく,n型有機薄膜トランジスタに対しては有機ELの陰極に用いられるLiF,Li2O,CsF,NaCO3,KCl,MgF2,CaCO3などのアルカリ金属,アルカリ土類金属イオン結合を持つ化合物が望ましい。
p型有機薄膜トランジスタに対してはFeCl3、TCNQ,F4−TCNQ、HATなどのシアノ化合物,CFxやGeO2,SiO2,MoO3,V25,VO2,V23,MnO,Mn34,ZrO2,WO3,TiO2,In23,ZnO,NiO,HfO2,Ta25,ReO3,PbO2,In−Sm酸化物,In−Ce酸化物などのアルカリ金属、アルカリ土類金属以外の金属酸化物、ZnS,ZnSeなどの無機化合物が望ましい,これらの酸化物は多くの場合,酸素欠損を起こし,これが正孔注入に好適である。更にはTPDやNPDなどのアミン系化合物やCuPcなど有機EL素子において正孔注入層,正孔輸送層として用いられる化合物でもよい。また,上記の化合物二種類以上からなるものが望ましい。
バッファ層はキャリアの注入障壁を下げることにより閾値電圧を下げ,トランジスタを低電圧駆動させる効果があることが知られているが,われわれは,本発明の化合物に対しては低電圧効果のみならず移動度を向上させる効果があることを見出した。それは有機半導体と絶縁体層の界面にはキャリアトラップが存在しゲート電圧を印加してキャリア注入が起こると最初に注入したキャリアはトラップを埋めるのに使われる。バッファ層を挿入することにより,低電圧でトラップが埋められ移動度が向上するためである。バッファ層は電極と有機半導体層との間に薄く存在すればよく、その厚みは0.1nm〜30nm、好ましくは0.3nm〜20nmである。
(絶縁体層)
本発明の有機薄膜トランジスタにおける絶縁体層の材料としては、電気絶縁性を有し薄膜として形成できるものであるのなら特に限定されず、金属酸化物(珪素の酸化物を含む)、金属窒化物(珪素の窒化物を含む)、高分子、有機低分子など室温での電気抵抗率が10Ωcm以上の材料を用いることができ、特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。
無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、ランタン酸化物、フッ素酸化物、マグネシウム酸化物、ビスマス酸化物、チタン酸ビスマス、ニオブ酸化物,チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、五酸化タンタル、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウム及びこれらを組合せたものが挙げられ、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンが好ましい。
また、窒化ケイ素(Si34、SixNy(x、y>0))、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
さらに、絶縁体層は、アルコキシド金属を含む前駆物質で形成されていても良く、この前駆物質の溶液を、例えば基板に被覆し、これを熱処理を含む化学溶液処理をすることにより絶縁体層が形成される。
前記アルコキシド金属における金属としては、例えば、遷移金属、ランタノイド、又は主族元素から選択され、具体的には、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、チタン(Ti)、ビスマス(Bi)、タンタル(Ta)、ジルコン(Zr)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉛(Pb)、ランタン(La)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)ベリリウム(Be)マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ニオブ(Nb) 、タリウム(Tl)、水銀(Hg)、銅(Cu)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)等が挙げられる。また、前記アルコキシド金属におけるアルコキシドとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等を含むアルコール類、メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、ペントキシエタノール、ヘプトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール、ブトキシプロパノール、ペントキシプロパノール、ヘプトキシプロパノールを含むアルコキシアルコール類等から誘導されるものが挙げられる。
本発明において、絶縁体層を上記したような材料で構成すると、絶縁体層中に分極が発生しやすくなり、トランジスタ動作のしきい電圧を低減することができる。また、上記材料の中でも、特に、Si34、SixNy、SiONx(x、y>0)等の窒化ケイ素で絶縁体層を形成すると、空乏層がいっそう発生しやすくなり、トランジスタ動作のしきい電圧をさらに低減させることができる。
有機化合物を用いた絶縁体層としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、アクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、及びシアノエチルプルラン等を用いることもできる。
その他、ワックス、ポリエチレン、ポリクロロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリビニルクロライド、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリサルホン、ポリカーボネート、ポリイミドシアノエチルプルラン、ポリ(ビニルフェノール)(PVP)、ポリ(メチルメタクレート)(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリオレフィン、ポリアクリルアミド、ポリ(アクリル酸)、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリイミド、ポリキシリレン、エポキシ樹脂に加え、プルランなどの高い誘電率を持つ高分子材料を使用することも可能である。
絶縁体層に用いる有機化合物材料、高分子材料として、特に好ましいのは撥水性を有する材料である。撥水性を有することにより絶縁体層と有機半導体層との相互作用を抑え、有機半導体が本来保有している凝集性を利用して有機半導体層の結晶性を高めデバイス性能を向上させることができる。このような例としては、Yasudaら Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 42 (2003) pp.6614-6618に記載のポリパラキシリレン誘導体やJanos Veres ら Chem. Mater., Vol. 16 (2004) pp. 4543-4555に記載のものが挙げられる。
また、図1及び図4に示すようなトップゲート構造を用いるときに、このような有機化合物を絶縁体層の材料として用いると、有機半導体層に与えるダメージを小さくして成膜することができるため有効な方法である。
前記絶縁体層は、前述したような無機又は有機化合物材料を複数用いた混合層であっても良く、これらの積層構造体であっても良い。この場合、必要に応じて誘電率の高い材料と撥水性を有する材料を混合したり、積層することによりデバイスの性能を制御することもできる。
また、前記絶縁体層は、陽極酸化膜、又は該陽極酸化膜を構成として含んでも良い。陽極酸化膜は封孔処理されることが好ましい。陽極酸化膜は、陽極酸化が可能な金属を公知の方法により陽極酸化することにより形成される。陽極酸化処理可能な金属としては、アルミニウム又はタンタルを挙げることができ、陽極酸化処理の方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。陽極酸化処理を行なうことにより、酸化被膜が形成される。陽極酸化処理に用いられる電解液としては、多孔質酸化皮膜を形成することができるものならばいかなるものでも使用でき、一般には、硫酸、燐酸、蓚酸、クロム酸、ホウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいはこれらを2種類以上組み合わせた混酸又はそれらの塩が用いられる。陽極酸化の処理条件は使用する電解液により種々変化するので一概に特定し得ないが、一般的には、電解液の濃度が1〜80質量%、電解液の温度5〜70℃、電流密度0.5〜60A/cm2、電圧1〜100ボルト、電解時間10秒〜5分の範囲が適当である。好ましい陽極酸化処理は、電解液として硫酸、リン酸又はホウ酸の水溶液を用い、直流電流で処理する方法であるが、交流電流を用いることもできる。これらの酸の濃度は5〜45質量%であることが好ましく、電解液の温度20〜50℃、電流密度0.5〜20A/cm2で20〜250秒間電解処理するのが好ましい。
絶縁体層の厚さとしては、層の厚さが薄いと有機半導体に印加される実効電圧が大きくなるので、デバイス自体の駆動電圧、閾電圧を下げることができるが、逆にソース−ゲート間のリーク電流が大きくなるので、適切な膜厚を選ぶ必要があり、通常10nm〜5μm、好ましくは50nm〜2μm、さらに好ましくは100nm〜1μmである。
また、前記絶縁体層と有機半導体層の間に、任意の配向処理を施しても良い。その好ましい例としては、絶縁体層表面に撥水化処理等を施し絶縁体層と有機半導体層との相互作用を低減させ有機半導体層の結晶性を向上させる方法であり、具体的には、シランカップリング剤、例えば、ヘキサメチルジシラザン、オクタデシルトリクロロシラン、トリクロロメチルシラザンや、アルカン燐酸、アルカンスルホン酸、アルカンカルボン酸などの自己組織化配向膜材料を、液相又は気相状態で、絶縁膜表面に接触させ自己組織化膜を形成後、適度に乾燥処理を施す方法が挙げられる。また、液晶の配向に用いられるように、絶縁膜表面にポリイミド等で構成された膜を設置し、その表面をラビング処理する方法も好ましい。
前記絶縁体層の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、特開平11−61406号公報、同11−133205号公報、特開2000−121804号公報、同2000−147209号公報、同2000−185362号公報に記載の大気圧プラズマ法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターニングによる方法などのウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤又は水に必要に応じて界面活性剤などの分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えば、アルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法が用いられる。
本発明の有機薄膜トランジスタにおける有機半導体層の膜厚は、特に制限されることはないが、通常、0.5nm〜1μmであり、2nm〜250nmであると好ましい。
また、有機半導体層の形成方法は特に限定されることはなく公知の方法を適用でき、例えば、分子線蒸着法(MBE法)、真空蒸着法、化学蒸着、材料を溶媒に溶かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の印刷、塗布法及びベーキング、エレクトロポリマラインゼーション、分子ビーム蒸着、溶液からのセルフ・アセンブリ、及びこれらの組合せた手段により、前記したような有機半導体層の材料で形成される。
有機半導体層の結晶性を向上させると電界効果移動度が向上するため、気相からの成膜(蒸着,スパッタ等)を用いる場合は成膜中の基板温度を高温で保持することが望ましい。その温度は50〜250℃が好ましく、70〜150℃であるとさらに好ましい。また、成膜方法に関わらず成膜後にアニーリングを実施すると高性能デバイスが得られる場合があるため好ましく採用することができる。アニーリングの温度は50〜200℃が好ましく、70〜200℃であるとさらに好ましく、時間は10分〜12時間が好ましく、1〜10時間であるとさらに好ましい。
本発明において、有機半導体層には、一般式(a)から選ばれる材料1種類を用いても良く、複数を組み合わせたり、ペンタセンやチオフェンオリゴマーなどの公知の半導体を用いて複数の混合薄膜又は積層して用いても良い。
本発明の有機薄膜トランジスタの形成方法としては、特に限定されず公知の方法によれば良いが、所望の素子構成に従い、基板投入、ゲート電極形成、絶縁体層形成、有機半導体層形成、ソース電極形成、ドレイン電極形成までの一連の素子作製工程を全く大気に触れることなく形成すると、大気との接触による大気中の水分や酸素などによる素子性能の阻害を防止できるため好ましい。やむをえず、一度大気に触れさせなければならないときは、有機半導体層成膜以後の工程は大気に全く触れさせない工程とし、有機半導体層成膜直前には、有機半導体層を積層する面(例えば素子Bの場合は絶縁層に一部ソース電極、ドレイン電極が積層された表面)を紫外線照射、紫外線/オゾン照射、酸素プラズマ、アルゴンプラズマ等で清浄化・活性化した後、有機半導体層を積層することが好ましい。また,p型TFT材料の中には一旦大気にふれさせ,酸素等を吸着させることにより性能が向上するものもあるので,材料によっては適宜大気にふれさせる。
さらに、例えば、大気中に含まれる酸素、水などの有機半導体層に対する影響を考慮し、有機トランジスタ素子の外周面の全面又は一部に、ガスバリア層を形成しても良い。ガスバリア層を形成する材料としては、この分野で常用されるものを使用でき、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフロロエチレンなどが挙げられる。さらに、前記絶縁体層で例示した、絶縁性を有する無機物も使用できる。
本発明における、有機薄膜トランジスタはソース、ドレイン電極から注入した電荷を用いて発光素子として用いることもできる。ソース−ドレイン電極間に流れる電流をゲート電極で制御することにより発光強度を制御する。すなわち有機薄膜トランジスタを発光素子(有機EL)として用いる訳である。発光を制御するためのトランジスタと発光素子を統合できるため、ディスプレイの開口率向上や作製プロセスの簡易化によるコストダウンが可能となり実用上の大きなメリットを与える。有機発光トランジスタとして用いるときは、上記詳細な説明で述べた内容で十分であるが本発明の有機薄膜トランジスタを有機発光トランジスタとして動作させるためにはソース、ドレインの一方から正孔、もう一方から電子を注入する必要あり、発光性能を向上させるため以下の条件を満たすことが好ましい。
(ソース,ドレイン)
正孔の注入性を向上させるため、少なくとも一方は正孔注入性電極であることが好ましい。正孔注入電極とは上記仕事関数4.2eV以上の物質を含む電極である。
また、電子の注入性を向上させるため少なくとも一方は電子注入性電極であることが好ましい。電子注入性電極とは上記仕事関数4.3以下の物質を含む電極である。更に好ましくは一方が正孔注入性であり,且つ、もう一方が電子注入性である電極を備える有機薄膜発光トランジスタである。
(素子構成)
正孔の注入性を向上させるため,少なくとも一方の電極と有機半導体層の間に正孔注入層を挿入することが好ましい。正孔注入層には有機EL素子において、正孔注入材料、正孔輸送材料として用いられるアミン系材料が挙げられる。
また、電子の注入性を向上させるため少なくとも一方の電極と有機半導体層の間に電子注入性層を挿入することが好ましい。正孔と同じく電子注入層には有機EL素子に用いられる電子注入材料を用いることができる
更に好ましくは一方の電極下に正孔注入層を備え,且つ、もう一方の電極下に電子注入層を備える有機薄膜発光トランジスタである。
また、本実施の有機薄膜発光トランジスタでは、例えば、注入効率を向上させる目的で、有機半導体層とソース電極及びドレイン電極との間に、バッファ層を設けても良い。
次に、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明する。
合成例1(化合物(48)の合成)
化合物(48)を以下のようにして合成した、合成経路を以下に示す。
Figure 0005299807
一口ナスフラスコにトルエン(10ミリリットル)と蒸留水(2.0ミリリットル)を入れ、炭酸ナトリウム(0.42g)を加えた後、アルゴン雰囲気下、90℃にて2.5時間溶媒の脱気を行った。その後、室温まで冷却し、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチオフェン(0.37g,1.14mmol)、(ベンゾ[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,5−ジオキサボロラン(0.79g,2.51mmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 0.08g(0.07mmol)を加え、アルゴン雰囲気下、85℃で3日間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却した後、反応溶液をメタノール(300ミリリットル)中に加え、吸引濾過を行って沈殿を集め、希塩酸、水、メタノールで洗浄し橙色の固体を回収した。回収した固体をメタノール(300ミリリットル)でソックスレー抽出を行い、回収した固体を乾燥させ、昇華精製(280℃)で精製し、橙色固体の化合物(48) 0.17g(0.32mmol,収率28%)を得た。400MHz 1H−NMR及びLDI−TOF MSの測定により目的物であることを確認した。測定結果を以下に示す。
1H−NMR>
装置:JNM−ECA 400(日本電子社製)
1H−NMR(DMSO−d6) d 7.39(d,J=3.9Hz,2H),7.45(d,J=3.9Hz,2H),7.83(d,J=5.5Hz,2H),7.86(d,J=8.9Hz,2H),7.93(d,J=8.9Hz,2H),7.94(d,J=5.5Hz,2H),8.12(s,2H)
<LDI−TOF MS>
装置:AXIMA−CFR(島津社製)
条件:Angiotensin IIを標準物質として較正し、測定にはマトリックスを使用しなかった。
MS(LDI−TOF),calcd for C48302=541.94,found,m/z=541.66 (M+, 100)
合成例2(化合物(49)の合成)
化合物(49)を以下のようにして合成した、合成経路を以下に示す。
Figure 0005299807
一口ナスフラスコにトルエン(5.0ミリリットル)と蒸留水(1.0ミリリットル)を入れ、炭酸ナトリウム(0.21g)を加えた後、アルゴン雰囲気下、90℃にて2.5時間溶媒の脱気を行った。その後、室温まで冷却し、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチオフェン(0.37g,1.14mmol)、(7−メチルベンゾ[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,5−ジオキサボロラン(0.35g,1.05mmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 35mg(0.030mmol)を加え、アルゴン雰囲気下、95℃で3日間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却した後、反応溶液をメタノール(300ミリリットル)中に加え、吸引濾過を行って沈殿を集め、希塩酸、水、メタノールで洗浄し橙色の固体を回収した。回収した固体をメタノール(300ミリリットル)でソックスレー抽出を行い、回収した固体を乾燥させ、昇華精製(310℃)で精製し、橙色固体の化合物(49) 0.10g(0.18mmol,収率36%)を得た。400MHz 1H−NMR及びLDI−TOF MSの測定により目的物であることを確認した。測定結果を以下に示す。
1H−NMR(DMSO−d6) d 2.65(s,6H),7.38(d,J=3.7Hz,2H),7.43(d,J=3.7Hz,2H),7.61(s,2H),7.76(d,J=8.7Hz,2H),7.79(d,J=8.7Hz,2H),8.01(s,2H)
MS(LDI−TOF),calcd for C48302=569.97,found,m/z=569.74 (M+, 100)
実施例1(有機薄膜トランジスタの製造)
有機薄膜トランジスタを以下の手順で作製した。まず、直径が100mmで抵抗率0.02Ωcm以下のn型シリコン基板の表面に熱酸化法で厚さ300nmのSiO2膜を形成したものを用意した。ここでシリコン基板はゲート電極を兼ね、SiO2膜はゲート絶縁膜となる。
次に、このシリコン基板を大きさ11mm×13mmに切り出し、アセトンで5分間ほど超音波洗浄した。
このシリコン基板を有機薄膜用真空蒸着装置に入れ、真空排気して真空度が約1×10-4Paの状態で、30nmの厚さの化合物(48)薄膜を電界効果トランジスタ(FET)の有機半導体層として蒸着した。このとき、化合物(48)が入った有機セルの加熱温度は270℃程度で、その蒸着レートが約0.01nm/sになるように調製した。また、基板加熱は行わずに蒸着した。
蒸着終了後、有機薄膜用真空蒸着装置から試料を取り出し、大気中を経由して金属薄膜用真空蒸着装置に試料を入れ、真空度2×10-3Pa程度まで排気した後、チャネル長が20μmでチャネル幅が2mmの電極パターンが形成されたメタルマスクを介して、厚さ30−50nmの金薄膜を蒸着し、ソース電極とドレイン電極を形成した(図7参照)。
上記により作製した化合物(48)のFETのドレイン電流・ドレイン電圧特性を測定した結果、p型のFET特性が得られ、飽和領域におけるドレイン電流のゲート電圧依存性から計算されたそのキャリア移動度は1.7×10-3cm2/Vsであった。測定装置は、半導体パラメータアナライザー(商品名:HP−4145B、HP社製)を用いた。また、測定中、試料は真空度0.1Pa程度の真空中に遮光した状態で置かれていた。
さらに本発明で得られたFETの特性の大気中安定性を調べるために、このデバイスを作製した日から9日間大気中に保管した後に、そのドレイン電流・ドレイン電圧特性を再度測定してキャリア移動度を計算したところ、1.7×10-3cm2/Vsという値が得られ、キャリア移動度がほとんど劣化しないことがわかった。
実施例2(有機薄膜トランジスタの製造)
実施例1において、ゲート絶縁膜のSiO2膜の表面をヘキサメチルジシラザン(HMDS)処理した後に、実施例1と同様に化合物(48)薄膜を真空蒸着してFETを作製した場合もp型のFET特性が得られ、キャリア移動度は2.6×10-3cm2/Vsであった。このFETを9日間大気中に保管した後のキャリア移動度は2.7×10-3cm2/Vsで劣化は見られなかった。
実施例3(有機薄膜トランジスタの製造)
実施例2において、化合物(48)薄膜を蒸着する際に基板温度が100℃になるようにヒーターを用いて基板加熱を行った。その結果、得られたFETの特性はp型でキャリア移動度は、6.6×10-3cm2/Vsと室温蒸着したデバイスに比べて向上した。このFETを9日間大気中に保管した後のキャリア移動度は4.9×10-3cm2/Vsと特性はほとんど劣化しなかった。
実施例4(有機薄膜トランジスタの製造)
化合物(48)薄膜を蒸着する前に、ポリスチレン0.1質量%のクロロホルム溶液をスピンコートし(6000rpm,60sec)、厚さ70nmのポリスチレン層を絶縁体層として挿入した以外は、実施例1と同様にして素子を作製した。その結果、得られたFETの特性はp型でキャリア移動度は、1.9×10-2cm2/Vsであった。このFETを9日間大気中に保管した後のキャリア移動度は2.0×10-2cm2/Vsと特性はほとんど劣化しなかった。
実施例5(有機薄膜トランジスタの製造)
ソース−ドレイン電極としてAu単独の代わりにMoO3を用いて蒸着を行い、バッファ層を8〜9nm真空蒸着してAuと化合物(48)の薄膜の間に挿入して形成した以外は、実施例4と同様にして素子を作製した。その結果得られたFETの特性は、p型でキャリア移動度は、6.6×10-2cm2/Vsであった。このFETを9日間大気中に保管した後のキャリア移動度は5.0×10-2cm2/Vsと特性はほとんど劣化しなかった。
比較例1(有機薄膜トランジスタの製造)
実施例2において、化合物(48)の代わりにペンタセンを用いてFETを作製した結果、得られたFETの特性はp型でキャリア移動度は3.8×10-1cm2/Vsという高い移動度を示したが、大気中に9日間保管した後のキャリア移動度は1.3×10-3cm2/Vsと2桁も低下した。
得られた結果を以下の第1表に示す。


Figure 0005299807
以上詳細に説明したように、本発明の有機薄膜トランジスタは、有機半導体層の材料としてベンゾジチオフェン骨格を有する化合物を用いることで、大気中安定性の高い素子が得られた。
本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成の一例を示す図である。 本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成の一例を示す図である。 本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成の一例を示す図である。 本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成の一例を示す図である。 本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成の一例を示す図である。 本発明の有機薄膜トランジスタの素子構成の一例を示す図である。 本発明の実施例における有機薄膜トランジスタの素子構成の一例を示す図である。

Claims (14)

  1. 下記一般式(a)で表されるベンゾジチオフェン誘導体。
    Figure 0005299807
    [式中、Aは、炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基、又はベンゾジチオフェン環基を除く炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基であり、これら各基は置換基を有していても良い。R1〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数1〜30のハロアルコキシル基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数2〜60のジアルキルアミノ基(アルキル基は互いに結合して窒素原子を含む環構造を形成していても良い)、炭素数1〜30のアルキルスルホニル基、炭素数1〜30のハロアルキルスルホニル基、炭素数1〜30のアルキルチオ基、炭素数1〜30のハロアルキルチオ基、炭素数3〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の芳香族複素環基であり、これら各基は置換基を有していても良く、また、互いに連結して炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜60の芳香族複素環基を形成しても良い。また、nは1〜10の整数であり、nが2以上の場合、複数のAは同一でも異なっていてもよい。]
  2. 前記ベンゾジチオフェン環基を除く炭素数1〜60の2価の芳香族複素環基が、ピリジン、ピラジン、キノリン、ナフチリジン、キノキサリン、フェナジン、ジアザアントラセン、ピリドキノリン、ピリミドキナゾリン、ピラジノキノキサリン、フェナントロリン、カルバゾール、ジベンゾチオフェン、チエノチオフェン、ジチエノチオフェン、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ベンゾジフラン、ジチアインダセン、ジチアインデノインデン、ジベンゾセレノフェン、ジセレナインダセン、ジセレナインデノインデン、又はジベンゾシロールの2価の残基である請求項1に記載のベンゾジチオフェン誘導体。
  3. 前記一般式(a)において、Aが、炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基である請求項1に記載のベンゾジチオフェン誘導体。
  4. 前記一般式(a)において、Aが、ベンゾジチオフェン環基を除く炭素数1〜30の2価の芳香族複素環基である請求項1に記載のベンゾジチオフェン誘導体。
  5. 前記一般式(a)において、R1〜R10が、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数1〜30のハロアルキル基である請求項1〜のいずれかに記載のベンゾジチオフェン誘導体。
  6. 前記一般式(a)において、R2、R3、R6及びR7が水素原子であり、かつR1、R4、R5、R8、R9及びR10のうち少なくとも1つが、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のベンゾジチオフェン誘導体。
  7. 前記一般式(a)において、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9及びR10が水素原子であり、かつR1、R8のうち少なくとも一方が、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のベンゾジチオフェン誘導体。
  8. 前記一般式(a)において、R1、R2、R3、R6、R7及びR8が水素原子であり、かつR4、R5、R9及びR10のうち少なくとも1つが、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のハロアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基である請求項1〜のいずれかに記載のベンゾジチオフェン誘導体。
  9. 前記一般式(a)において、nが1〜5の整数である請求項1〜のいずれかに記載のベンゾジチオフェン誘導体。
  10. 少なくとも基板上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の3端子、絶縁体層並びに有機半導体層が設けられ、ソース−ドレイン間電流をゲート電極に電圧を印加する事によって制御する有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が、請求項1〜のいずれかに記載のベンゾジチオフェン誘導体を含む有機薄膜トランジスタ。
  11. ソース及びドレイン電極と有機半導体層の間にバッファ層を有することを特徴とする請求項10に記載の有機薄膜トランジスタ。
  12. 請求項10に記載の有機薄膜トランジスタにおいて、ソース−ドレイン間を流れる電流を利用して発光を得、ゲート電極に電圧を印加することによって発光を制御する有機薄膜発光トランジスタ。
  13. ソース及びドレインの少なくとも一方が仕事関数4.2eV以上の物質からなり、かつ/又は少なくとも一方が仕事関数4.3eV以下の物質からなる請求項12に記載の有機薄膜発光トランジスタ。
  14. ソース及びドレイン電極と有機半導体層の間にバッファ層を有することを特徴とする請求項12又は13に記載の有機薄膜発光トランジスタ。
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