JPWO2008050846A1 - 光学素子のプレス成形装置 - Google Patents
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Abstract
ガラス素材を複数対の上型及び下型でプレスして光学素子を成形するプレス成形装置において、下型圧力付与手段は、前記複数の下型に圧力を付与する。胴型は、前記複数対の上型及び下型をガイドする。圧力発生手段は、前記胴型を押し上げ動作する。調芯手段は、前記複数の上型に沿って前記胴型を摺動させることにより各上型を調芯する。前記調芯手段は、前記各上型を吊り下げ支持するとともに、前記圧力発生手段により前記胴型を前記各上型に沿って押し上げ動作する際に前記胴型の移動軸線に対して直交する平面において前記各上型を移動可能とする吊り下げ部材を有する。
Description
本発明は光学素子のプレス成形装置に係り、特に非球面レンズなどの高精度な光学素子をプレス成形する場合に使用される光学素子のプレス成形装置に関する。
近年、ガラスレンズなどの光学ガラス素子をプレス成形し、成形面を研磨加工等することなく、そのまま使用する精密プレス成形法が注目されている。通常、この種の成形には、胴型内で、胴型に対して摺動する成形用の型を用いて、軟化状態にあるガラス素材をプレスし、型の成形面に対応した光学機能面をガラス素材に形成するようにした光学素子のプレス成形装置が用いられる。ここで重要なことは、製品が比較的小型の場合、1台のプレス成形機によって1組の型により成形するのでは、生産性が低いということである。そこで、複数個の型を、1台のプレス成形機に装着して、同時に、複数個の光学素子を生産する方式が提唱された。
複数個の型を同時に加圧する場合、成形精度の高い光学素子を得るための工夫が必要である。この方法としては、一本の加圧軸に型の摺動方向に直交して固定された平板などの押圧部材を用いて複数の型を加圧する方法が第一に考えられる。この方法であると、複数個の型のうち最もストロークが短い型を基準に全ての型のストロークが決定されることになる。このため、肉厚寸法や面の傾きの精度がミクロン単位で要求される光学素子を成形するには、ストロークが全て規格内に納まるように各型の寸法や、押圧部材の寸法や、押圧部材の取り付けや加圧時の傾き、押圧部材の型との接触部の摩耗、変形を十分に管理する必要があるが、数百℃の成形条件下では成形機の変形をも含めほとんど管理不可能に近い。そのために、胴型に成形用の型である上型をつき当て、上型と胴型、及びその他の型の構成部材の精度で、上記の様な精度を保証する必要が生じる。
しかし、上記のような加圧方法では、ストロークが全ての型に対して同一であるため、上記と同様の理由により、常に全ての型を押しきることは、同様に不可能に近い。また、押圧部材を固定することなくストロークに追従するように、ある程度の自由度を持たせた状態で加圧する方法も考えられるが、複数個の型、特に4個以上の型を同時に加圧する際には、押しきった時の各型の高さが全て同一平面上になければ、全ての型を押しきることはできない。また、成形素材の寸法のばらつきや、加圧時における、各型間の微妙な温度差等により、加圧開始の位置や成形のスピード(ガラスの変形速度)が各型間で異なるため、押圧部材が型の摺動方向に対して傾いた状態で加圧されることが頻繁に発生する。このため、加圧力が型の摺動方向以外にも作用し、型のかじりや破損を招きやすく、更に型と押圧部材との接触部が常に擦り合わされて摩耗し易く、特にこのような高温下の状態では摩耗が激しくなり、その摩耗の結果、型のかじりや破損が更に助長されるという悪循環を繰り返す。
また、上記成形装置では、プレス成形過程におけるガラス素材の温度制御のために、胴型、上型、及び下型をかなりの高低温度差で加熱・冷却する必要がある。そこで胴型、上型、及び下型を、ほぼ同じ熱膨張係数の材料で構成するとともに、胴型に対する上型、下型の摺動を確保するためのクリアランスを設けている。このため、例えば、上型を降下して下型との間で、ガラス素材をプレス成形する場合、上型の中心にプレス圧力を掛けなければ、上型は胴型内で摺動する間に傾き、上型と下型の成形面を互いに正しく対応した状態で、ガラス素材に対してプレス成形できない。更に、極端な場合には、胴型と上型との間でかじりが生じ、上型を胴型に対して完全に閉じることができなくなり、正常なプレスが行われなくなる。換言すれば、結果として、成形された光学素子の光学機能面の中心が光軸に一致しなくなる。また、成形品を型から取り出すために、上型を引き上げる際、引き上げ力が上型の中心から外れていると、上型が傾き、胴型と上型とにかじりが生じ、上型の開閉ができなくなる。このような成形装置は、実際に使用される条件では、特に、胴型と上型との摺動部のクリアランスが10μ以下と小さく、しかも、熱間で使用される関係で、前記かじりがより発生しやすい環境にある。
上述の従来技術の欠点をある程度解決した例として日本国特許第2815037号公報(特許文献1)に記載された成形装置がある。特許文献1の成形装置では、上型にプレス圧力を加える1本のプレス軸を上軸及び下軸に分割し、分割された上軸と下軸との間に、複数の皿バネを積み重ねて配置することで加圧時の型の高さが異なっても、皿バネの変形でその高さの差を吸収することにより、各型に均一にプレス圧力がかかるようにしている。
しかしながら、特許文献1の成形装置では、皿バネが上型に近い部分にあるため、皿バネが高温にさらされ、へたるという欠点があった。この欠点を補うために皿バネの部分を水冷する必要があるが、水冷のため部材が大型化し、複雑化するという欠点が新たに生じた。更に、水冷された部材が成形時に上型に接触するため上型の温度が急激に低下し、成形が不安定になるという欠点もあった。
また、コストダウンが目的で複数の上型、下型を1台の胴型にセットするので、各型セット間の距離を大きくとることは経済的にありえない。このため、各型セット間の距離は大きくても十数ミリであるのが通常で、この間隔に対応する軸の1本1本に皿バネを設ける必要がある。通常、ガラスのプレス成形に必要な圧力はφ18の金型で4.9kN前後であるから、皿バネに用いられるバネの強さは4.9kN以上である必要がある。十数ミリの空間に収まる4.9kNの巻きバネは、通常存在しない。そのため特許文献1では皿バネを用いているが、皿バネにしても狭い空間に4.9kNの容量のものとなると複数の皿バネを大量に積み重ねる必要があり、バネ機構の部分の長さが非常に長くなるという欠陥が生じ、成形装置が大型化する。また、プレスするレンズの大きさが当初の予定と変わりプレス圧力を大きく変更する必要が生じた場合には、皿バネを交換してバネ定数を変える必要があるが、積み上げた皿バネを収めた部品を分解し、中の皿バネを交換するのは、大変な労力と手間がかかる。このように、特許文献1の成形装置においても依然として問題がある。なお、特許文献1では、下型が胴型内を摺動しプレスする場合の圧力分配についての記載がなく、下型でプレスする場合には圧力分配しない機構であると推察される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、少なくとも、上型に対して胴型を摺動動作し、ガラス素材に対してプレス成形する場合、及び成形された光学素子成形品を離型する際、胴型に加える操作部材の力が、常に、上型の中心を通るように作用させることで、精度の高い光学素子を効率的に製造することができる光学素子のプレス成形装置を提供することにある。
また、本発明は、複数の上型に対して胴型を摺動動作し、ガラス素材に対してプレス成形する場合、全ての成形素材を完全に押しきることができ、しかも、成形素材の寸法のばらつきや、加圧時における、各型間の微妙な温度差等により、加圧開始の位置や成形のスピード(ガラスの変形速度)が各型間で異なっても、これらに対応して調整ができるようにした光学素子のプレス成形装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、前記目的を達成するために、ガラス素材を複数対の上型及び下型でプレスして光学素子を成形するプレス成形装置であって、前記複数の下型に圧力を付与する下型圧力付与手段と、前記複数対の上型及び下型をガイドする胴型と、前記胴型を押し上げ動作する圧力発生手段と、前記複数の上型に沿って前記胴型を摺動させることにより各上型を調芯する調芯手段とを具備しており、前記調芯手段は、前記各上型を吊り下げ支持するとともに、前記圧力発生手段により前記胴型を前記各上型に沿って押し上げ動作する際に前記胴型の移動軸線に対して直交する平面において前記各上型を移動可能とする吊り下げ部材を有するものが提供される。
前記各上型を下方に向けて押圧するとともに前記各上型に独立的に圧力を負荷させるための梃子手段を有する上型圧力分配手段を更に備えてもよい。
前記複数の下型を上方に向けて押圧するとともに各下型に独立的に圧力を負荷させるための梃子手段を有する下型圧力分配手段を更に備えてもよい。
前記複数の下型を上方に向けて押圧するとともに各下型に独立的に圧力を負荷させるための梃子手段を有する下型圧力分配手段を更に備えてもよい。
前記上型圧力分配手段は、支点を介して揺動自在に配置された揺動部材であって、その一端が前記各上型の上端部と当接されるとともに、その他端部がバネ部材に連結されることにより前記各上型を下方に向けて付勢する揺動部材を備え、前記各上型に作用する圧力を前記バネ部材が圧縮されることにより調整してもよい。
前記下型圧力分配手段は、支点を介して揺動自在に配置された揺動部材であって、その一端が前記各下型の下端部と当接されるとともに、その他端部がバネ部材に連結されることにより前記下型を下方に向けて付勢する揺動部材を備え、下型に作用する圧力を前記バネ部材が圧縮されることにより調整してもよい。
前記上型圧力分配手段は、前記揺動部材の揺動支点が可変であり、前記バネ部材の変更無しで前記各上型に作用する圧力が調整されてもよい。
前記下型圧力分配手段は、前記揺動部材の揺動支点が可変であり、前記バネ部材の変更無しで前記各下型に作用する圧力が調整されてもよい。
前記下型圧力分配手段は、前記揺動部材の揺動支点が可変であり、前記バネ部材の変更無しで前記各下型に作用する圧力が調整されてもよい。
前記バネ部材は、巻きバネとしてもよい。
前記上型圧力発生手段からの圧力を前記各上型に分配する上型圧力分配手段と、前記下型圧力発生手段からの圧力を前記各下型に分配する下型圧力分配手段を更に具備してもよい。
前記上型圧力発生手段からの圧力を前記各上型に分配する上型圧力分配手段と、前記下型圧力発生手段からの圧力を前記各下型に分配する下型圧力分配手段を更に具備してもよい。
本発明に係る光学素子のプレス成形装置によれば、上記の調芯手段を有しているので、複数の上型、下型で同時にプレス成形する場合、上型に対して加わる力が常に各上型をその場に支持し、胴型を押し上げ動作する際に胴型の移動軸線の中心に向けて作用させることができ、かじり等の不具合がなく、光学機能面が光軸に対して正確に位置する、精度の高い光学素子を効率よく製造できる。
また、本発明では、梃子手段からなる圧力分配手段を有しているので、複数の上型に対して複数のガイド孔を有する胴型を摺動動作し、ガラス素材に対してプレス成形する場合、全ての上型を完全に押しきることができ、しかも、成形素材の寸法のばらつきや、加圧時における各型間の微妙な温度差等により、加圧開始の位置や成形のスピード(ガラスの変形速度)が各型間で異なっても、これらに対応して、調整できるので、成形品の精度が良く、生産性も向上する。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るプレス装置の全体図、図2はその要部構造である。これらに示すプレス成形装置は、ガラス素材(ガラスブランク)を成形型1内に装填し、プレス操作機構2の操作によって成形型1の胴型(後述)を押し上げることにより、プレス成形するもので、このプレス成形は、好ましくは、窒素ガス雰囲気などの不活性ガス雰囲気中で行われる。このために、成形型1、プレス操作機構2等は、気密構造の成形チャンバ3内に装備される。
図1は、本発明の実施の形態に係るプレス装置の全体図、図2はその要部構造である。これらに示すプレス成形装置は、ガラス素材(ガラスブランク)を成形型1内に装填し、プレス操作機構2の操作によって成形型1の胴型(後述)を押し上げることにより、プレス成形するもので、このプレス成形は、好ましくは、窒素ガス雰囲気などの不活性ガス雰囲気中で行われる。このために、成形型1、プレス操作機構2等は、気密構造の成形チャンバ3内に装備される。
成形チャンバ3は架台10上に配置され、ガラス素材Gの搬入、及び成形品の搬出のための出入口301にゲートバルブ11が装備され、これを介して外部と連通されている。
また、成形チャンバ3内には、成形型1に対するガラス素材Gの導入、及び成形品の導出を行うための入換手段4が装備されている。入換手段4は、成形チャンバ3の天井を貫通して、外部から成形チャンバ3内へ垂直に導入された回転軸401の下端に、ガラス−成形品出入手段を構成する吸着ハンド402が装着され、吸着ハンド402の先端に吸着パッド403が設けられることにより構成されている。回転軸401は、チャンバ3の天井に設けた電動シリンダ機構14のピストンロッド14Aに回転自在に連結され、ピストンロッド14Aの動作で軸方向に上下動作されるとともに、ピストンロッド14Aに設けた電動モータ15によりギヤ列16を介して回転動作される。なお、図1では、同一個所に符号14A、15、16を付している。
また、成形チャンバ3内には、成形型1に対するガラス素材Gの導入、及び成形品の導出を行うための入換手段4が装備されている。入換手段4は、成形チャンバ3の天井を貫通して、外部から成形チャンバ3内へ垂直に導入された回転軸401の下端に、ガラス−成形品出入手段を構成する吸着ハンド402が装着され、吸着ハンド402の先端に吸着パッド403が設けられることにより構成されている。回転軸401は、チャンバ3の天井に設けた電動シリンダ機構14のピストンロッド14Aに回転自在に連結され、ピストンロッド14Aの動作で軸方向に上下動作されるとともに、ピストンロッド14Aに設けた電動モータ15によりギヤ列16を介して回転動作される。なお、図1では、同一個所に符号14A、15、16を付している。
図3に示すように、吸着ハンド402の先端の吸着パッド403を具備する吸着フィンガー404は、吸着ハンド402の先端に水平コンプライアンスバネ部405を介して型挿入部材である吸着パッド403を保持している。また、吸着フィンガー404には垂直動作で案内される位置決め孔が設けられ、これに対応して成形用の胴型側に、前記位置決め孔に案内される位置決めピンを有するガイド部材が装着されている。水平コンプライアンスバネ部405は、上・中・下三段の保持ブロックと、上段及び中段の保持ブロック間に架設した一対の板バネと、前記板バネとは90度位相を替えて中段および下段の保持ブロック間に架設した一対の板バネとから構成されており、その水平コンプライアンスの構造は、コンプライアンス用の板バネと、上・中・下三段の保持ブロックとを結合するため、これらの熱膨張係数よりも大きい熱膨張係数の材質の結合部材が用いられている。また、上記型挿入部材とガイド部材との間には、上下動作量を規制する突き当て部材が配置されている。なお、吸着パッド403は、ヒートショックで成形品が割れることを防ぐ目的で熱伝導率の低い材料で製造されており、かつ高温の成形品を吸着するため耐熱性のある材料で製造されている。一例を上げるとポリイミド樹脂である。
しかして、吸着パッド403にガラス素材Gを吸着した状態で、シリンダ機構14の制御、及び電動モータ15の回転制御に基づく回転軸401の軸方向動作、及び回動動作で吸着パッド403を成形型1内に導入し、また、吸着パッド403で成形品を吸着した状態で、回転軸401の逆方向の軸方向動作、及び回動動作で成形型1内から取り出すように機能する。
なお、吸着パッド403は4個の金型それぞれに対応して独立に吸着、又は吸着解除できるように構成されており、吸着源は、成形チャンバ3の窒素(N2)置換に用いるロータリーポンプ40である。ロータリーポンプ40から分岐したサブラインを吸着パッド403に連通し、図4に示すように4本の各サブラインの2本につき1個の割合で流量調整する絞り手段41を配置し 4本の各サブラインの吸引圧力を半独立に制御する構成となっている。4本のサブラインに圧力検出手段42をそれぞれ装備しているので、吸引圧力が半独立でも問題なく保持圧力制御ができる。吸着力を解除するための真空破壊のためには、窒素を逆噴射する機構がついており、逆噴射力を各ラインで独立に制御できるように4本のサブラインに絞り手段43がそれぞれ配置されている。
図1の出入口301の側面に位置して、架台10の上には、成形チャンバ3に対するガラス素材G、及び成形品の搬入・搬出手段17が配置されている。搬入・搬出手段17は、シリンダ機構18から横方に延びるピストンロッド18Aに入換チャンバ171を装着するとともに、入換チャンバ171の一端に在る開口171Aから左右に出入りできる置台172を装備し、置台172を入換チャンバ171内に設けた横移動手段(例えば、ピストン・シリンダ機構)173によって横移動できるようにしてある。
しかして、成形チャンバ3に対してガラス素材G、又は成形品を搬入・搬出するときには、置台172にガラス素材Gを載せた状態で、シリンダ機構18の制御により、ピストンロッド18Aを作動させ、入換チャンバ171を横移動して、その開口171Aをゲートバルブ11に気密に接触させる。この状態で、入換チャンバ171内を真空ポンプ40で真空引きした後、窒素雰囲気に置換し、ゲートバルブ11を開放して、成形チャンバ3と入換チャンバ171とを連通し、更に、横移動手段173によって置台172を成形チャンバ3内に導入し、入換手段4に対してガラス素材Gの受け渡し、及び成形品の受け取りを行うのである。そして、この後、横移動手段173を逆に動作し、置台172を入換チャンバ171に戻し、ゲートバルブ11を閉じ、シリンダ機構18の動作によって、入換チャンバ171を横移動し、置台172からの成形品の取り出し、及び、そこへの新たなガラス素材Gの持ち込みを行う。
本実施の形態では、置台172へのガラス素材Gの持込み、そこからの成形品の取り出しには、所要のロボット19が用いられる。ロボット19は、吸着手段などを用いてストッカー20からガラス素材Gを置台172へ置き換えるとともに、置台172から所要個所に成形品を持ち出す。すなわち、ロボット19は図1ではスカラーロボットの場合を示しているが、これに限られず、X−Yロボットでもよい。
〔型装置の説明〕
次に、図2、図4、図5、図6、図7、及び図8を参照して型装置を説明する。
図2の胴型ベースプレート337の上部には、断熱材338を介して胴型100とネジ結合した底板339が載置され、底板339は胴型ベースプレート337に断熱材338を介してネジ結合される。胴型100は、図15に示す平面図から明らかなように非直方体を成し、図2の図示紙面表面から裏面方向に向けて貫通した開口部100Aが形成され、直方体の開口部100A、上方の天井部100B1には4つの貫通孔が形成され、これらの貫通孔にそれぞれ4つの上型102が嵌入されている。また、胴型100の非直方体の底部100B2には、上型102と型セットとなる4つの下型101が嵌入される孔部が形成されている。非直方体としたのは、胴型100の熱容量を小さくするため、ヒーターの入る部分以外を必要な強度を落とさない程度に削除したためである。
次に、図2、図4、図5、図6、図7、及び図8を参照して型装置を説明する。
図2の胴型ベースプレート337の上部には、断熱材338を介して胴型100とネジ結合した底板339が載置され、底板339は胴型ベースプレート337に断熱材338を介してネジ結合される。胴型100は、図15に示す平面図から明らかなように非直方体を成し、図2の図示紙面表面から裏面方向に向けて貫通した開口部100Aが形成され、直方体の開口部100A、上方の天井部100B1には4つの貫通孔が形成され、これらの貫通孔にそれぞれ4つの上型102が嵌入されている。また、胴型100の非直方体の底部100B2には、上型102と型セットとなる4つの下型101が嵌入される孔部が形成されている。非直方体としたのは、胴型100の熱容量を小さくするため、ヒーターの入る部分以外を必要な強度を落とさない程度に削除したためである。
胴型100の底部100B2には切欠部100Eが形成され、切欠部100E内に突上部材300がそれぞれ配されており、各突上部材300の上に各下型101が載置されている。各突上部材300は、各下型101の軸線方向の寸法精度のバラツキを調整する役目を担う。
そして、本実施の形態の構成では、複数個、例えば4台の上・下型のセットの型によって4個の成形品を同時に加圧成形する。4台の上型102には、後述するように、例えば、総加荷19.6kNが加荷され、各上型102には等分の加荷を作用することが必要である。しかしながら、上型102、下型101、胴型100の各部材の寸法の仕上げ精度のばらつきにより胴型100、下型101のガラス成形のための移動ストロークにおいては、4つの型セットが多少ずれることがある。このストロークの調整のために突上部材300が設けられている。
一方、底板100Dの中央には、冷却用窒素ガスを供給する孔が設けられ、底板100Dに吹き付けられた窒素ガスは、底板100Dに設けられた通路に沿って各下型101に吹き付けられ、更に底板100Dに設けられた通路により胴型100の外に放出される。
各上型102には、図5の如く大径部102Aと上端のフランジ部102Bとが形成されている。また、符号105は4台の上型102を同時に吊り下げるための吊下部材であり、円板部105D、筒部105E、フランジ部105Fから構成され、円板部105Aに4台の上型102を嵌装するための4つの孔が開口されている。
各上型102には、図5の如く大径部102Aと上端のフランジ部102Bとが形成されている。また、符号105は4台の上型102を同時に吊り下げるための吊下部材であり、円板部105D、筒部105E、フランジ部105Fから構成され、円板部105Aに4台の上型102を嵌装するための4つの孔が開口されている。
図5において、上型部材102は、円形断面であり、それぞれ、その中心に位置して、その頂部に小径の当て駒104が装着されており、胴型100を上昇させた時、その中心でプレス圧を受けるようになっている。また、上型部材102には、その上部に位置して非円形断面のフランジ部102Bが図8の(A)、(B)に示すように形成され、前述の大径部102Aには、皿状の吊下部材105が載せられている。そして、フランジ部102Bと吊下部材105との間には、上型部材102の中心で吊り下げ力が働くように、調芯手段106が介装されている。吊下部材105には、図8に示すように、中央を横断する形で、帯状の回り止め部材107がビス108で固定されていて、その側面を、各フランジ102Bの側面に対応させ、吊下部材105に対する上型部材102の回り止めの働きをしている。そして、吊下部材105には、フランジ部102Bが回り止め位置に対して直交する向きの姿勢で挿通される挿通孔105Bが形成されている。
調芯部材106は、図6及び図7に示すように、上型部材102の摺動方向と直交する面において互いに90度ずらせて配置された各一対の半球形突起状の支持部106A及び106Bを、上型部材102及び吊下部材105に対応させて、リング106Cに設けた構成になっている。また、リング106Cの中央には、図7及び図8に示すように、上型部材102のフランジ部102Bを挿通する挿通孔106Dが形成されている。
また、吊下部材105には、支持部106Bを受け入れる支持溝孔105Cが形成されている。
また、吊下部材105には、支持部106Bを受け入れる支持溝孔105Cが形成されている。
吊下部材105及び調芯手段106に対して、上型部材102を組み立てる際には、まず、上型部材102のフランジ部102Bを下側から、挿通孔105B及び106Dに挿通し、調芯手段106の上側に突出させ、この状態で、フランジ部102Bを90度旋回し、その下面を支持部106Aに支持させる。その後、回り止め部材107を吊下部材105に取り付けることで、上型部材102と調芯手段106との相対位置を保持できるようにする。この場合、吊下部材105及び調芯手段106の相対位置は、支持部106Bが支持溝孔105Cに入っていることで、確保されている。
図2の符号212は、吊下部材105をチャンバ3内で吊り下げ固定するためのフック部材であり、図5の如く支持部212A、下端フック部212B、上端フック部212Cから構成される。下端フック部212Bは、吊下部材105のフランジ部105Cに係合され、上端フック部212Cはホルダーブロック203と係合可能に構成されている。
そして、複数の上型102、下型101のセットにより同時に多数の成形を行なうが、この実施の形態の成形装置において、4台の上型102と4台の下型101とによってガラスをプレス成形してレンズを成形後、成形品レンズを各上・下型の間から取り出すために胴型100を下方に引き下げ、下型101の上に残っている成形品を胴型100の開口部100Aから取り出す作業を行なう。
本実施の形態では、調芯部材106によって4台の上型102の調芯を行なっている。すなわち、胴型100を下方に引き下げると、下端フック部212Bに、吊下部材105のフランジ部105Fが当たり、吊下部材105はそこから下方に移動しない。
図8において、吊下部材105は固定で胴型100が下降する際に、吊下部材105と調芯部材106とは、調芯部材106の下面側突起部106Aによって図6の軸線O−Oに対する一平面のX−X方向の面が点接触状態になる。更に、X−X方向と直交するY−Y方向の面は、調芯部材106の上面側の突起部106Bと上型102のフランジ部102Bとの接触によって点接触状態になり、これにより、上型102は、胴型100の下降する方向の軸線O−Oに対して直交する二つの平面X−X、Y−Yを互いに直交状態に保ってその場に保持される。これにより、胴型100を下降する際に、上型102の軸線O−Oに対する胴型100の傾きを防ぐことができ、胴型100の摺動時の「かじり」を防ぐことができる。
図2のフック部材212により上型102を保持した状態で胴型100を下降させ、成形品を取り出した後に、再びガラス素材Gを各下型101の上に載置して再び加圧成形する場合は、フック部材212により上型102を保持した状態で胴型100を上昇させる。これにより、胴型100は、その貫通孔が上型102をガイドとして摺接しながら、吊下部材105、調芯部材106を介して上昇する。このとき、上型102は動作せず、ほぼその場に固定される。この場合、4台の上型102と胴型100との「かじり」を生じさせることなく胴型100を摺動移動させる必要があるが、調芯部材106の前述した作用により可能となる。
胴型100を引き下げた状態では、吊下部材105、調芯部材106によって、各上型102は、図6の軸線O−Oに対する直交二平面X−X・Y−Yを直交状態に保っている。この状態から胴型100を上昇させると、上型102、調芯部材106、吊下部材105が自重によって略その場に保持され、胴型100の上昇時に前述の直交状態が保たれるので、「かじり」を防ぐことができる。
図2の符号104は、各上型102のフランジ部102Bの上面に設けた押圧板であり、後述する上型加圧ロッド202の押圧加荷重が各上型102の軸線方向に集中的に作用するようにする部材である。各押圧板104は、上型102との高さの合計が一致するように構成される。また、符号203のホルダーブロックによってフック部材212がチャンバ3に固定される。チャンバ3には4つの貫通孔203aが形成され、上型加圧ロッド202が貫通孔203aに挿通されている。4本の上型加圧ロッド202の下端は、前述したように、押圧板104に当接(微小な隙間が形成される場合を含む。以下同様)され、上端202Aは、チャンバ3の外にあり、チャンバ3の外側の上部に設けられた梃子ロッド230の一方の端230Aと接している。
梃子ロッド230は、梃子支点部材231によって揺動自在に支持され、上型加圧ロッド202の上端202Aと接する側の一端230Aの反対側の他端230Bが圧縮スプリング232を介してチャンバ3に固定されている。上型加圧ロッド202と梃子ロッド230と梃子支点部材231と圧縮スプリング232によって、上型102の後述する加圧調整機構が構成されている。また、符号233は4本の上型加圧ロッド202の中心部分に設けられた窒素冷却パイプであり、その上端はチャンバ3に設けられた冷却媒体供給口234に結合され、下端は胴型100の上部中心に面しており、胴型100に設けられた窒素ガス用溝に沿って窒素ガス冷却が行われる。
〔上型の加圧調整機構〕
上型102の加圧調整機構(上型圧力分配手段)208は、上型加圧ロッド202と梃子ロッド230と梃子支点部材231と圧縮スプリング232とから構成される。本発明の課題の1つは複数の上下型のセットにより、同時に多数の成形品を得る装置の提供にある。そのためには、4台の型セットに必要な押圧荷重を均一に作用させる必要がある。図2に示す装置において、胴型上昇シリンダの圧力を、胴型100を介して4台の上型102に作用させる。4台の上型102に作用した圧力は4本の上型加圧ロッド202を介して梃子ロッド230の端230Aを押し上げ、同時に端230Bを押し下げて圧縮スプリング232を圧縮する。この場合に、胴型上昇シリンダの押圧力(総荷重を19.6kN)を各上型102に均等に4.9kNの荷重を作用させるように構成することが望ましく、各上型102への分布荷重のばらつきが生じると4個の成形品の品質(例えば押圧によるレンズ肉厚のばらつき)への影響を生ずる。また、4台の各組の上・下型、上型加圧ロッド202等の寸法上のばらつきも当然有り、これにより胴型上昇シリンダの押圧力による各型の押切りストロークに差が生じる。
上型102の加圧調整機構(上型圧力分配手段)208は、上型加圧ロッド202と梃子ロッド230と梃子支点部材231と圧縮スプリング232とから構成される。本発明の課題の1つは複数の上下型のセットにより、同時に多数の成形品を得る装置の提供にある。そのためには、4台の型セットに必要な押圧荷重を均一に作用させる必要がある。図2に示す装置において、胴型上昇シリンダの圧力を、胴型100を介して4台の上型102に作用させる。4台の上型102に作用した圧力は4本の上型加圧ロッド202を介して梃子ロッド230の端230Aを押し上げ、同時に端230Bを押し下げて圧縮スプリング232を圧縮する。この場合に、胴型上昇シリンダの押圧力(総荷重を19.6kN)を各上型102に均等に4.9kNの荷重を作用させるように構成することが望ましく、各上型102への分布荷重のばらつきが生じると4個の成形品の品質(例えば押圧によるレンズ肉厚のばらつき)への影響を生ずる。また、4台の各組の上・下型、上型加圧ロッド202等の寸法上のばらつきも当然有り、これにより胴型上昇シリンダの押圧力による各型の押切りストロークに差が生じる。
ガラス材料を加熱圧力して高精度光学素子を成形するためには、各上型102に高い圧力(3.92〜5.88kN)を発生させ、胴型上昇シリンダから前記各部材を介して各上型102に伝達する必要がある。更に、ガラス材料を型内で所定温度(400〜800℃)に加熱して、加圧成形後、成形品を取り出すプロセスを繰り返す方法の装置においては、成形品、型部材、胴型等の加熱・冷却を繰り返すために加熱−冷却−加熱サイクルの短縮を要求されるので、型装置全体の熱容量を小さくする必要があり、そのため装置の小型化を図る必要がある。
図5に示す上型加圧ロッド202と上昇する胴型100によって上型102を押圧し、上型102の大径部102Aの下端面に胴型100の上端表面100aを、スペーサ102Cを介して押し当て、胴型100の移動位置が規制されることにより成形品の肉厚寸法は定まる。
4台の上型102〜102に全ての胴型100の上端表面100aがスペーサ102Cを介して突き当たることが、4台の型部材によって同じ成形品、例えば同一肉厚寸法のレンズを得るために必要な条件である。そのためには4台の上型102に独立的に押圧力を作用させ、かつ各上型102に完全に胴型100の上端表面100aが突き当たり、更に、充分な押圧力を上型102に作用させる必要がある。
本実施例では、上記の問題の解決のために、胴型100の押圧力をバネ部材、特に、図2に示す圧縮スプリング232をチャンバ3の外部に設置した加圧調整機構(上型圧力分配手段)208を備えている。すなわち、一般的な圧縮スプリング232と上型加圧ロッド202を図2の如く、梃子支点部材231で支持された梃子ロッド230に接触、又は連結することで加圧調整機構208を構成している。
胴型上昇シリンダ210(図2参照:上型圧力発生手段)から押圧力が胴型100に作用すると、胴型100とともに上昇する下型101と上型102とによるプレスが開始され、この動作により上型102を介して上型加圧ロッド202が押し上げられるとともに梃子ロッド230が押し上げられる。これにより、圧縮スプリング232が圧縮される。
プレスが進むにつれ胴型100の貫通孔に上型102が摺接しつつ移動し、上型102の大径部102Aに胴型100の上端表面100aが当接するまで、胴型100の移動が行なわれる。各4台の型セットにおいて、その中の3台の上型102の大径部102Aに、胴型100の上端表面100aが当接した状態の時に、他の1台の大径部102Aに、上端表面100aが当接しない状態を生じたとしても、胴型上昇シリンダ210からの押圧により上型加圧ロッド202を介して圧縮スプリング232が圧縮することにより前記未当接の上型102に胴型100の上端表面100aを押し当てることができる。これにより4台の上型102の全ての位置は常に定位置に保障できるので、成形品の肉厚寸法を保てる。
プレスが進むにつれ胴型100の貫通孔に上型102が摺接しつつ移動し、上型102の大径部102Aに胴型100の上端表面100aが当接するまで、胴型100の移動が行なわれる。各4台の型セットにおいて、その中の3台の上型102の大径部102Aに、胴型100の上端表面100aが当接した状態の時に、他の1台の大径部102Aに、上端表面100aが当接しない状態を生じたとしても、胴型上昇シリンダ210からの押圧により上型加圧ロッド202を介して圧縮スプリング232が圧縮することにより前記未当接の上型102に胴型100の上端表面100aを押し当てることができる。これにより4台の上型102の全ての位置は常に定位置に保障できるので、成形品の肉厚寸法を保てる。
次に、圧縮スプリング232のバネの具体例について記述する。すなわち、一本の外径がφ18mm、内径がφ9mm、バネ定数が44.1N/mm、最大荷重が568N、自由高さが45mmからなるシリコンクロム鋼線からなる平角線バネを1本用い、梃子ロッド230を支える梃子支点部材231の位置を上型加圧ロッド202までの距離と圧縮スプリング232までの距離の比が1:10になるように設定し各部材を組んだ。この結果、梃子の原理により圧縮スプリング232の最大荷重の10倍の荷重に耐える(今回の場合は5.68kN)加圧調整機構を構成できた。これを各上型102に対応するように4個分組むことにより、4個取り用の加圧調整機構が完成する(全圧で22.7kNまで耐える)。よって、チャンバ内に皿ばねを組み込む特許文献1の成形装置と比較して、大量の皿バネを組む必要がないため調整の必要が無く、またチャンバの外側に設置するのでスペースに余裕があり設計が容易になる。また、圧縮スプリング232を冷却する必要もない。
通常のピアノ線を用いた圧縮スプリング232でも同様の構成が可能である。具体的には、一本の外径がφ28mm、線径がφ4.5mm、バネ定数が68.6N/mm、最大荷重が862N、自由高さが40mmからなるピアノ線からなる平角線バネを1本用い、梃子ロッド230を支える梃子支点部材231の位置を上型加圧ロッド202までの距離と圧縮スプリング232までの距離の比が1:6になるように設定し各部材を組んだ。この結果、梃子の原理により圧縮スプリング232の最大荷重の6倍の荷重に耐える(今回の場合は5.17kN)加圧調整機構を構成できた。これを各上型102に対応するように4個分組むことにより、4個取り用の加圧調整機構が完成する(全圧で20.7kNまで耐える)。この状態で、胴型上昇シリンダロッドの推力(4台の上型102に加わる総加圧力)を19.6kNに設定し、各上型加圧ロッド202間の圧力ばらつきを測定したところ、98Nのばらつき範囲に納まる事を確認した。その後に、押圧板104迄の高さのばらつきが、0.2mm以内に調整された型セットを用いて、成形条件の一つである19.6kNの胴型上昇圧力で、出来上がり寸法がφ10mm、中心肉厚が3.5mm、レンズ面の曲率が、それぞれ15、20mmであるビデオカメラ用のレンズを成形したところ、4台の型ともほぼ同時にかじり等の不都合を生じることなく、完全に押し切り、出来上がった成形品も各型で形成されるキャビ空間と完全に一致し、肉厚精度と光学的な面の傾きの許容値を十分に満足する成形品が得られた。
〔下型加圧機構〕
下型加圧機構(下型圧力分配手段)は図9に示しているが、図2の符号300は、各下型101のフランジ部101bの下面に設けた突上部材であり、下型加圧ロッド302の押圧加荷重が各下型101の軸線方向に集中的に作用するようにする部材である。各突上部材300は、各下型101との高さの合計が一致するように構成される。図2の如く、チャンバ3には4つの貫通孔303aが形成され、下型加圧ロッド302が貫通孔303aに挿通されている。4本の下型加圧ロッド302の上端は、前述したように、突上部材300に近接し、その下端302Aは図9の如く、チャンバ3の外にあり、チャンバ3の外側の胴型上昇シリンダの途中に設けられた、梃子支点部材331に連結した梃子ロッド330の一端330Aと接している。梃子ロッド330は、梃子支点部材331で連結され下型加圧ロッド302の下端302Aと接する一端330Aの反対側の他端330Bで圧縮スプリングユニット333と連結されている。圧縮スプリングユニット333は、圧縮スプリング332と圧縮スプリング保持部材334とによって構成される。また、図2の符号335は、4本の下型加圧ロッド302の中心部分に設けられた窒素冷却パイプであり、その一端はチャンバ3に設けられた冷却媒体供給口336に連結され、もう一端はベースプレート337、断熱材338、底板339を貫通した穴337a、338a、339aを通って胴型100の下部中心100bに面しており、胴型100に設けられた窒素ガス用溝に沿って窒素ガス冷却ができるようになっている。
下型加圧機構(下型圧力分配手段)は図9に示しているが、図2の符号300は、各下型101のフランジ部101bの下面に設けた突上部材であり、下型加圧ロッド302の押圧加荷重が各下型101の軸線方向に集中的に作用するようにする部材である。各突上部材300は、各下型101との高さの合計が一致するように構成される。図2の如く、チャンバ3には4つの貫通孔303aが形成され、下型加圧ロッド302が貫通孔303aに挿通されている。4本の下型加圧ロッド302の上端は、前述したように、突上部材300に近接し、その下端302Aは図9の如く、チャンバ3の外にあり、チャンバ3の外側の胴型上昇シリンダの途中に設けられた、梃子支点部材331に連結した梃子ロッド330の一端330Aと接している。梃子ロッド330は、梃子支点部材331で連結され下型加圧ロッド302の下端302Aと接する一端330Aの反対側の他端330Bで圧縮スプリングユニット333と連結されている。圧縮スプリングユニット333は、圧縮スプリング332と圧縮スプリング保持部材334とによって構成される。また、図2の符号335は、4本の下型加圧ロッド302の中心部分に設けられた窒素冷却パイプであり、その一端はチャンバ3に設けられた冷却媒体供給口336に連結され、もう一端はベースプレート337、断熱材338、底板339を貫通した穴337a、338a、339aを通って胴型100の下部中心100bに面しており、胴型100に設けられた窒素ガス用溝に沿って窒素ガス冷却ができるようになっている。
〔下型の加圧調整機構〕
下型101の加圧調整機構は図9の如く、下型加圧ロッド302と梃子ロッド330と梃子支点部材331と圧縮スプリング332と圧縮スプリング保持部材334とから構成される。圧縮スプリング332の付勢力によって、下型加圧ロッド302は下方に付勢されている。
下型101の加圧調整機構は図9の如く、下型加圧ロッド302と梃子ロッド330と梃子支点部材331と圧縮スプリング332と圧縮スプリング保持部材334とから構成される。圧縮スプリング332の付勢力によって、下型加圧ロッド302は下方に付勢されている。
本発明の課題の1つは複数の上下型のセットにより、同時に多数の成形品を得る装置の提供にある。そのためには、冷却中に4台の型セットに必要な押圧荷重を均一に作用させる必要がある。図2に示す成形装置において、下型上昇シリンダ340(下型圧力発生手段)の圧力を下型101の加圧調整機構を介して4台の下型101に作用させる。下型上昇シリンダ340の圧力は、4本の梃子ロッド330の一端330Aを押し上げると同時に、下型加圧ロッド302の下端302Aを押し上げる。その際に、梃子ロッド330の他端330Bを、梃子支点部材331を介して下方向に下げ、同時に圧縮スプリング332を圧縮する。この場合に、下型上昇シリンダ340の押圧力(統荷重を9.8kN)を各下型に均等に2.45kNの荷重を作用させるように構成することが望ましく、各下型101への分布荷重のばらつきが生じると4個の成形品の品質(例えば押圧によるレンズ肉厚のばらつき)への影響を生ずる。また、4台の各組の上型及び下型、下型加圧ロッド302等の寸法上のばらつきも当然有り、これにより下型上昇シリンダ340の押圧力による各型の移動ストロークに差が生じる。
本発明のガラス材料を加熱圧力して高精度光学素子を成形するためには、冷却中に各下型101に高い圧力(0.98〜3.92kN)を発生させ、下型上昇シリンダ340から前記各部材を介して各下型101に伝達する必要がある。更に、ガラス材料を型内で所定温度(400〜800℃)に加熱して、加圧成形後、成形品を取り出すプロセスを繰り返す方法の装置においては、成形品、型部材、胴型等の加熱・冷却を繰り返すために加熱−冷却−加熱サイクルの短縮を要求されるので、型装置全体の熱容量を小さくする必要があり、そのため装置の小型化を図る必要がある。
更に、本実施例の型装置において、4台の型部材によって同じ成形品、例えば同一肉厚寸法のレンズを得るためには、図2、9に示す下型加圧ロッド302と上昇する下型101によって上型102と下型101で成形品を押圧し、胴型100には下型101を押し当てずに、成形品の肉厚寸法が定まる。したがって、冷却中の成形品の押し込み量を均等にするには、圧力が均等に4分割されていることが絶対条件となる。
そのためには4台の下型101に独立的に均等な押圧力を作用させ、かつ各下型101に充分な押圧力を作用させる必要がある。
本実施例では、上記の問題の解決のために、下型上昇シリンダ340の押圧力をバネ部材、特に、図9に示す圧縮スプリング332をチャンバ3の外部に設置した前述のような加圧調整機構を備える。各4台の型セットにおいて、その中の3台の下型101にのみ圧力が作用する状態の時に、他の1台の下型101に圧力が作用しない状態を生じても、下型上昇シリンダ340からの押圧によって下型加圧ロッド302を介して圧縮スプリング332荷重を加えることにより、前記未当接の下型101に下型上昇シリンダ340からの圧力を作用させることができる。これにより4台の下型101に加わる圧力は常に一定に保障できるので、成形品の肉厚寸法を保てる。
本実施例では、上記の問題の解決のために、下型上昇シリンダ340の押圧力をバネ部材、特に、図9に示す圧縮スプリング332をチャンバ3の外部に設置した前述のような加圧調整機構を備える。各4台の型セットにおいて、その中の3台の下型101にのみ圧力が作用する状態の時に、他の1台の下型101に圧力が作用しない状態を生じても、下型上昇シリンダ340からの押圧によって下型加圧ロッド302を介して圧縮スプリング332荷重を加えることにより、前記未当接の下型101に下型上昇シリンダ340からの圧力を作用させることができる。これにより4台の下型101に加わる圧力は常に一定に保障できるので、成形品の肉厚寸法を保てる。
次に、圧縮スプリング332の具体例について記述する。すなわち、一本の外径がφ18mm、内径がφ9mm、ばね定数が23.5N/mm、最大荷重が382N、自由高さが45mmからなるシリコンクロム鋼線からなる平角線バネを1本用い、梃子ロッド330を支える梃子支点部材331の位置を上型加圧ロッド202までの距離と圧縮スプリング232までの距離の比が1:7になるように設定し各部材を組んだ。この結果、梃子の原理により圧縮スプリング332の最大荷重の7倍の荷重に耐える(今回の場合は2.68kN)加圧調整機構が構成できた。これを各下型101に対応するように4台分組むことにより、4個取り用の加圧調整機構が完成する(全圧で10.7kNまで耐える)。よって、チャンバ内に皿バネを組み込む特許文献1の成形装置と比較して、大量の皿バネを組む必要がないため調整の必要が無く、また、チャンバ3の外側に設置するのでスペースに余裕があり、設計が容易になる。また、圧縮スプリング332を冷却する必要もない。
通常のピアノ線を用いた圧縮スプリングでも同様の構成が可能である。具体的には、一本の外径がφ25mm、線径がφ3.5mm、ばね定数が28.4N/mm、最大荷重が0.49kN、自由高さが40mmからなるピアノ線からなる平角線バネを1本用い、梃子ロッド330を支える梃子支点部材331の位置を下型加圧ロッド302までの距離と圧縮スプリング332までの距離の比が1:6になるように設定し各部材を組んだ。この結果、梃子の原理により圧縮スプリング332の最大荷重の6倍の荷重に耐える(今回の場合は1.96kN)加圧調整機構ができた。これを各下型101に対応するように4台分組むことにより4個取り用の加圧調整機構が完成する(全圧で7.84kNまで耐える)。この状態で、下型上昇シリンダ340のロッドの推力(4台の下型101に加わる総加圧力)を6.86kNに設定し、各下型加圧ロッド302間の圧力ばらつきを測定したところ、レンジで98Nのばらつきに納まることを確認した。その後に、押圧板104迄の高さのばらつきが、0.2mm以内に調整された型セットを用いて、成形条件の一つであるプレス時は19.6kNの胴型上昇圧力、冷却中は6.86kNの下型上昇圧力で、出来上がり寸法がφ10mm、中心肉厚が3.5mm、レンズ面の曲率が、それぞれ15、20mmであるビデオカメラ用のレンズを成形したところ、4台ともほぼ同時にかじり等の不具合を生じることなく、完全に押し切り、出来上がった成形品も各型で形成されるキャビ空間と完全に一致し、肉厚精度と光学的な面の傾きの許容値を十分に満足する成形品が得られた。
しかして、図2のプレス操作機構2を用いて、ガラス素材Gをプレス成形する時には、まず、図10の(a)に示す状態から、シリンダ機構210(図2参照)によって上型加圧ロッド202を下方移動させて胴型100を下降させると、下端フック部212Bに吊下部材105のフランジ部105Cが当たる。このため、吊下部材105は下降移動せず、上型102も下降移動せず、これによって、所謂、型開きをなす。そして、図3に示した吸着ハンド402により、ガラス素材Gを成形型1内の下型101に導入し、ヒーターで加熱する。
次に、シリンダ機構210によって上型加圧ロッド202を上方移動させて胴型100を上昇させると、図10の(b)に示すように、上型102にガラス素材Gが押し付けられる。
次いで、更にシリンダ機構210により胴型100を上昇させると、図10の(c)の如く、上型加圧ロッド202が押圧板104を介して、上型102の中心にプレス圧を加える(その後、冷却時にシリンダ機構340は上型加圧ロッド202を押し上げ、突上部材300を介して下型101を上向きに押圧する)。
したがって、胴型100と上型102との摺動部分に、摺動上必要なクリアランスがあっても、上型102の姿勢が垂直に保たれた状態で胴型100を上昇でき、結果として、水平方向に関して、上型102及び下型101の各成形面の位置ずれがなく、成形された光学素子の光軸に対する光学機能面の位置を正しく保持した状態で成形できる。
特に、この実施例では、共通のシリンダ機構210で、胴型100を駆動し、4台の上型102で同時にプレスする関係から、上型102、及び上型加圧ロッド202の寸法誤差を吸収する必要がある。しかし、上型加圧ロッド202は、加圧調整機構208で弾持されているので、図10の(c)に示すように、上型102の大径部102Aとスペーサ102Cを介して胴型100の上端表面100aが当たった後、更に、胴型100が上昇しても、その位置で上昇を終了することができる。
また、成形後、型開きを行うため、シリンダ機構210の働きで、胴型100を下降させると、図10の(d)に示すように、下端フック部212Bが吊下部材105を保持するが、この時、調芯部材106が働いて自動調心作用をなす。したがって、上型102は、その中心で保持力を受けるので、上記クリアランスの範囲で傾くことがなく、たとえ、胴型100に対してホルダーブロック203、吊下部材105、フランジ部102Bが十分な精度を保持していなくても、かじりを生じることがなく、上型102はその場で保持され、胴型100は垂直に下降できる。
なお、本実施の形態では、上型102と下型101の双方に圧力分配手段を設けたが、これに限定されるものではなく、双方に圧力分配手段を設けないか、又は上型102又は下型101の少なくとも一方に設けてもよい。
(ガラス加熱機構)
ガラス加熱機構は、図11に示すようにガラス加熱ヒーター600と駆動部604からなる。ガラス加熱ヒーター600はカートリッジヒーター602を内蔵し、独立した温度調節機に接続され、ガラス加熱ヒーター600に差し込まれた熱電対603により制御される。ガラス加熱ヒーター600は、高温に設定される(例えば900℃)ので、高温に耐える材質で作られる(例えば、SKD61、SKD62、ハステロイ、より好ましくはアニビロイ、超硬合金)。駆動部604は、ヒーター部601と駆動部604とをつなぐ連結部605を具備し、胴型の開口部より、ガラス加熱ヒーター600を挿入可能とする。
ガラス加熱機構は、図11に示すようにガラス加熱ヒーター600と駆動部604からなる。ガラス加熱ヒーター600はカートリッジヒーター602を内蔵し、独立した温度調節機に接続され、ガラス加熱ヒーター600に差し込まれた熱電対603により制御される。ガラス加熱ヒーター600は、高温に設定される(例えば900℃)ので、高温に耐える材質で作られる(例えば、SKD61、SKD62、ハステロイ、より好ましくはアニビロイ、超硬合金)。駆動部604は、ヒーター部601と駆動部604とをつなぐ連結部605を具備し、胴型の開口部より、ガラス加熱ヒーター600を挿入可能とする。
次に、本実施の形態に係るプレス成形装置を用いて、具体的に光学素子成形品を成形する工程を、ガラス素材Gを中心に、搬入・成形・搬出の順序で説明する。なお、ここで成形される光学素子は、カメラ、ビデオカメラなどに用いられる非球面レンズである。
ガラス素材Gは、予め球形に成形されたガラスブランクで、まず、図1のストッカー20のパレット20C上に置かれる。そして、ロボット19が稼動されて、その位置に吸着バンド193をもたらし、パレット20Cから1個のガラス素材Gを吸着・保持する。次に、ロボット19の動作で、吸着バンド193は置台172上に上記ガラス素材Gを置く。これを4回繰返して4個のガラス素材Gを置台172に置く。置台172上のガラス素材Gは、室温であり、予め加温されていない、前述のように、搬入・搬出手段17の働きで、成形チャンバ3内に搬入され、ポリイミド樹脂製の入換手段4の吸着パッド403によって吸着・保持され、成形型1内に導入される。また、ここでは、予め上型102及び下型101が、例えば、ガラス粘度で1016ポアズ程度の温度に加温されている。
成形型1内にガラス素材Gが導入されると、図1に示されるガラス素材センタリング機構500が成形型1内に導入され、ガラス素材センタリングシリンダ501の動きにより、ガラス素材Gを下型101の中心に位置するようにセンタリング動作する。
そして、カートリッジヒーター602により900℃に保持されたガラス加熱ヒーター600が、シリンダ機構604の作動により胴型100の窓から下型101とガラス素材Gの上方、上型102の下方の間に挿入される。上型102と下型101は胴型100に設けられたカートリッジヒーターにより、例えば、ガラス粘度で109ポアズ程度の温度に加熱される。一方、ガラス素材Gはガラス加熱ヒーター600により、例えば、ガラス粘度で107ポアズ程度の温度に加熱される。所望の時間、ガラス素材G及び上型102及び下型101が加温された後(例えば90秒)、シリンダ機構604を作動させてガラス加熱ヒーター400を胴型100の窓から引き抜き、そこで、例えば、胴型上昇シリンダを196MPaの圧力で上昇させ、プレス成形する。フランジ部102Aが、スペーサ102Cを介して胴型100の上端に十分接触した後(例えば10秒後)、胴型100のヒーターを切り、上型102及び下型101の冷却媒体導入部101B、102Dに冷却媒体を導入し、上型102及び下型101の温度がガラス粘度で1010.5から1013ポアズ程度の間で、下型101で下からプレス圧を加える(例えば全圧力で98MPa)。一方で、上型102の切り欠きと成形品の間に成形品が型開き時に上型102に張り付いた状態にならないようにするための、シリンダを具備した抜き差し機構を装備した成形品上型付着防止部材700(図1参照)を挿入する。その後、冷却を継続し、成形品の温度が、例えばガラス粘度で1014.5ポアズになった後、胴型100を下降し(成形品上型付着防止部材700は、胴型100と共に下降)、型開きをして、成形品上型付着防止部材700を抜き、さきの吸着パッド403で、成形品を下型101と上型102の間から取り出す。成形品上型付着防止部材700と上型102等との関係を図12、図13に示す。図12には、成形品上型付着防止部材700を横方向から見た図であり、図13は上方向から見た図である。
この後、成形品は、入換え手段4の逆の働きで、置台172へ戻され、搬入・搬出手段17によって成形チャンバ3から取出され、更にロボット19の働きで、パレット20Cに戻される。
なお、本実施の形態では、成形型1は4台(組)の上型102、及び下型101を共通の胴型100内で稼動するようにしたが、図8と同様の構造を、1台の上型102、及び下型101について、前述のような調芯部材106の構造を採用してもよい。また、本実施の形態では、成形型1は4台の上型102、及び下型101を共通の胴型100内で稼動するようにしたが、図14の如く、胴型100を上胴型702、下胴型704に分割するととともに、上胴型702に4台の上型102を一体的に保持させ、かつ、下胴型704に4台の下型101を一体的に保持させ、そして、上胴型702及び下胴型704を長めのピン706によってガイドしつつ摺動するタイプの構造を採用してもよい。この構造では、上胴型702が調芯部材106によって吊り下げ支持されている。
以上説明したように、少なくとも、上型102の中心で胴型100との摺動面と平行なプレス圧が働くように、吊下部材105が押圧板104を介して対応し、かつ、上記中心で引き下げ力が働くように、フック部材212に吊り下げ支持される吊下部材105が調芯部材6を介して連動される構成にしたので、ガラス素材Gに対してプレス成形する場合、及び成形された光学素子成形品を離型する際、上型102に対して加える胴型上下部材の力が、常に、上型102の中心を通るように作用させることができ、光学機能面が光軸に対して正確に位置する、精度の高い光学素子を、効率的に製造できる。
本発明により、耐久性や光学ガラスとの離型性に優れた精密プレス成形法に好適な光学ガラス用成形型を提供できる。また、本型を使用して光学ガラスをプレス成形することにより各種光学素子を成形後に研磨等することなく製造できるため、量産性があり、かつ、原価面でも有利な光学素子製造法を提供できる。
Claims (9)
- ガラス素材を複数対の上型及び下型でプレスして光学素子を成形するプレス成形装置であって、
前記複数の下型に圧力を付与する下型圧力付与手段と、
前記複数対の上型及び下型をガイドする胴型と、
前記胴型を押し上げ動作する圧力発生手段と、
前記複数の上型に沿って前記胴型を摺動させることにより各上型を調芯する調芯手段とを具備しており、
前記調芯手段は、前記各上型を吊り下げ支持するとともに、前記圧力発生手段により前記胴型を前記各上型に沿って押し上げ動作する際に前記胴型の移動軸線に対して直交する平面において前記各上型を移動可能とする吊り下げ部材を有する。 - 前記各上型を下方に向けて押圧するとともに前記各上型に独立的に圧力を負荷させるための梃子手段を有する上型圧力分配手段を更に備えている請求項1に記載のプレス成形装置。
- 前記複数の下型を上方に向けて押圧するとともに各下型に独立的に圧力を負荷させるための梃子手段を有する下型圧力分配手段を更に備えている請求項1又は2に記載のプレス成形装置。
- 前記上型圧力分配手段は、支点を介して揺動自在に配置された揺動部材であって、その一端が前記各上型の上端部と当接されるとともに、その他端部がバネ部材に連結されることにより前記各上型を下方に向けて付勢する揺動部材を備え、前記各上型に作用する圧力を前記バネ部材が圧縮されることにより調整する請求項2に記載のプレス成形装置。
- 前記下型圧力分配手段は、支点を介して揺動自在に配置された揺動部材であって、その一端が前記各下型の下端部と当接されるとともに、その他端部がバネ部材に連結されることにより前記各下型を下方に向けて付勢する揺動部材を備え、前記各下型に作用する圧力を前記バネ部材が圧縮されることにより調整する請求項3に記載のプレス成形装置。
- 前記上型圧力分配手段は、前記揺動部材の揺動支点が可変であり、前記バネ部材の変更無しで前記各上型に作用する圧力が調整される請求項4に記載のプレス成形装置。
- 前記下型圧力分配手段は、前記揺動部材の揺動支点が可変であり、前記バネ部材の変更無しで前記各下型に作用する圧力が調整される請求項5に記載のプレス成形装置。
- 前記バネ部材は、巻きバネである請求項4又は5に記載のプレス成形装置。
- 前記上型圧力発生手段からの圧力を前記各上型に分配する上型圧力分配手段と、前記下型圧力発生手段からの圧力を前記各下型に分配する下型圧力分配手段を更に具備している請求項1に記載の光学素子のプレス成形装置。
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