JP2815037B2 - 光学素子のプレス成形装置 - Google Patents
光学素子のプレス成形装置Info
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Description
ンズなどの高精度な光学素子をプレス成形で形成する場
合に使用する光学素子のプレス成形装置に関するもので
ある。
法に代わり、加熱軟化させた光学用成形ガラス素材を成
形型内で直接プレス成形する方法が注目されている。通
常、この種の成形には、胴型内で、上記胴型に摺動する
成形用型部材を用いて、軟化状態にあるガラス素材をプ
レスし、上記型部材の成形面に対応した光学機能面を上
記ガラス素材に形成するようにした光学素子のプレス成
形装置が用いられる。ここで重要なことは、製品が比較
的小型の場合、1つのプレス成形機で、1組の成形用型
により成形するのでは、生産性が低いということであ
る。そこで、複数個の成形用型を、1つのプレス成形機
に装着して、同時に、複数個を生産する方式が提唱され
た。
度の高い光学素子を得るための工夫が必要である。この
方法としては、一本の加圧軸に型の摺動方向に直交して
固定された平板などの押し圧部材を用いて複数の型を加
圧する方法が第一に考えられる。この様な方法である
と、複数個の型の内最もストロークが短い型により全て
の型のストロークが決定される。その為、肉厚寸法や面
の傾きの精度がミクロン単位で要求される光学素子を成
形するには、ストロークが全て規格内に納まる様に各型
の寸法や、押し圧部材の寸法や、押し圧部材の取り付け
や加圧時の傾き、押し圧部材の型との接触部の摩耗、変
形を十分に制御する必要があるが、数百度の成形条件下
では成形機の変形をも含めほとんど不可能に近いことで
ある。その為に上型を成形型の胴型につき当て、上型と
胴型、及びその他の型の構成部材の精度で、上記の様な
精度を保証する必要が生じる。
圧方法では、ストロークが全ての型に対し同じため、上
記と同様の理由の為、常に全ての型を押しきる事は、同
様に不可能に近い事となる。また、押し圧部材を固定せ
ずにある程度の自由度を持たせた状態で加圧する方法も
考えられるが、複数個の型、特に4個以上の型を同時に
加圧する時には、押しきった時の各型の高さが全て同一
平面上になければ、全ての型を押しきる事はできない。
また、成形素材の寸法のばらつきや、加圧時における、
各型間の微妙な温度差などにより、加圧開始の位置や成
形のスピード(ガラスの変形速度)が各型間で異なる
為、押し圧部材が型の摺動方向に対して傾いた状態で加
圧される事が、頻繁に発生する。この為、加圧力が型の
摺動方向以外にも作用し、型のかじりや破損を招きやす
く、更に型と、押し圧部材の接触部が常にこすりあわさ
れ摩耗しやすく、特にこの様な高温下の状態では摩耗が
激しくなり、その摩耗の結果により更に型のかじりや破
損が助長されるという悪循環を繰り返す。
におけるガラス素材の温度制御のために、上記胴型およ
び上下型部材を可成りの高低温度差で加熱・冷却する必
要がある。そこで、上記胴型および上下型部材を、ほぼ
同じ熱膨張係数の材料で構成するとともに、上記胴型に
対する型部材の摺動を確保するためのクリアランスを設
けている。このため、例えば、上型部材を降下して、下
型部材との間で、ガラス素材をプレス成形する場合、上
記上型部材の中心にプレス圧力を掛けないと、上記上型
部材は胴型内で摺動する間に傾き、上下型部材の成形面
を互いに正しく対応した状態で、ガラス素材に対してプ
レス成形できない。更に、極端な場合には、胴型と上型
部材との間でカジリを生じ、型部材を完全に閉じること
が出来なくなり、正常なプレスが行われなくなる。換言
すれば、結果として、成形された光学素子の光学機能面
の中心が光軸に一致しなくなる。また、成形品を取出す
ため、上型部材を引き上げる際、引き上げ力が上型部材
の中心から外れていると、上型部材が傾き、胴型と上型
部材とがカジリを生じ、成形型の開閉が出来なくなる。
このような成形装置は、実際に使用される条件では、特
に、胴型と上型部材との摺動部のクリアランスが10μ
以下と小さく、しかも、熱間で使用される関係で、上記
カジリがより発生しやすい環境にある。
う際に、旧成形金型の冷却、取り出しや新成形金型の装
着後の加熱などに手数を要すると、成形の中断に可成り
の時間が掛かり、生産性を低下する。
ので、その目的とするところは、少なくとも、胴型に対
して上型部材を摺動動作し、ガラス素材に対してプレス
成形する場合、および、成形された光学素子成形品を離
型する際、上記上型部材に対して加える操作部材の力
が、常に、上記上型部材の中心を通るように作用させる
ことで、精度の高い光学素子を効率的に製造できる、光
学素子のプレス成形装置を提供するにある。
部材を摺動動作し、ガラス素材に対してプレス成形する
場合、全ての上型部材を完全に押しきることができ、し
かも、成形素材の寸法のばらつきや、加圧時における、
各型間の微妙な温度差などにより、加圧開始の位置や成
形のスピード(ガラスの変形速度)が各型間で異なって
も、これらに対応して、調整ができるようにした光学素
子のプレス成形装置を提供することを目的とする。
型交換の迅速性を発揮できるように工夫した光学素子の
プレス成形装置、方法を提供することを目的とする。
ガラス素材を複数対の上型、下型で加圧して光学素子を
成形する光学素子のプレス成形装置において、これら複
数対の前記上型、下型をガイドする部材と、各上型に対
応して、前記ガイド部材の各ガイド孔に前記各上型を摺
動させる各別の調芯手段とを有し、前記各調芯手段は、
それぞれ、前記各上型を上下動案内する移動部材と、前
記上型を引き上げ動作する際に前記上型の移動軸線に対
応して直交する平面において前記移動部材との間で前記
上型を支持する調芯部材とを具備することを特徴とす
る。
して光学素子を成形する光学素子のプレス成形装置にお
いて、前記光学素子を複数個同時に成形するための複数
の上型および下型と、前記複数の上型、下型を上・下移
動案内するとともに前記上型の停止位置を定める位置を
有している胴型と、前記複数の上型を前記胴型の定位置
に押圧するとともに各上型に独立的に圧力を負荷させる
ためのバネ手段を有する圧力伝達手段とを具備している
ことを特徴とする。更には、前記バネ手段は各上型に作
用する圧力を調整するためにバネ定数を調整する部材を
有することを特徴とする。
るプレス装置において、上型、下型及び胴型から成る第
1の型セットによってガラス材を加圧してガラス成形品
を成形する成形室と上型、下型及び胴型から成る第2の
型セットを備えた型交換室と、前記成形室内の第1型セ
ットと型交換室の第2型セットを交換する手段とを具備
することを特徴とする。
体的に説明する。図示のプレス成形装置は、図1および
図2に示すように、ガラス素材(ガラスブランク)を成
形型1内に装填し、プレス操作機構2の操作で上記成形
型1の可動部(後述)を働かせることにより、プレス成
形するもので、このプレス成形は、好ましくは、窒素ガ
ス雰囲気などの不活性ガス雰囲気中で行われる。このた
めに、上記成形型1、プレス操作機構2などは、気密構
造の成形チャンバー3内に装備される。
置され、ガラス素材の搬入および成形品の搬出のための
出入口301にゲートバルブ11を装備していて、これ
を介して外部と連通されている。また、上記架台10に
は、上記成形チャンバー3に隣接して成形型交換チャン
バー12が配設してあり、この交換チャンバー12はゲ
ートバルブ13を介して、上記成形チャンバー3に連通
している。
成形型1に対するガラス素材の導入および成形品の導出
を行うための入換え手段4が装備されている。上記入換
え手段4は、上記成形チャンバー3の床を貫通して、外
部から上記成形チャンバー3内へ垂直に導入した回転軸
401の上端に、ガラス−成形品出入れ手段を構成する
吸着ハンド402を装着し、上記吸着ハンド402の先
端に吸着パッド403を設けたもので、上記回転軸40
1は、架台10に設けたシリンダ機構14のピストンロ
ッド14Aに回転自在に連結され、上記ピストンロッド
14Aの動作で、軸方向に上下動作されるようになって
いるとともに、上記ピストンロッド14Aに設けた電動
モータ15によりギヤ列16を介して回転動作されるよ
うになっている。
素材を吸着した状態で、上記シリンダ機構14の制御お
よび上記電動モータ15の回転制御に基く上記回転軸4
01の軸方向動作および回動動作で、上記吸着パッド4
03を上記成形型1内に導入し、また、上記吸着パッド
403で成形品を吸着した状態で、上記回動軸401の
逆方向の軸方向動作および回動動作で、上記成形型1内
から取出すように機能する。
架台10の上には、成形チャンバー3に対する上記ガラ
ス素材および成形品の搬入・搬出手段17が配置してあ
る。上記搬入・搬出手段17は、シリンダ機構18から
上方に延びるピストンロッド18Aに入換えチャンバー
171を装着するとともに、上記入換えチャンバー17
1の上端に在る開口171Aから上下に出入りできる置
き台172を装備し、上記置き台172を上記入換えチ
ャンバー171内に設けた昇降手段(例えば、ピストン
・シリンダ機構)173で昇降できるようにしてある。
ガラス素材あるいは成形品を搬入・搬出するときには、
置き台172にガラス素材を載せた状態で、上記シリン
ダ機構18の制御により、ピストンロッド18Aを上昇
させ、入換えチャンバー171を上昇して、その開口1
71Aを上記ゲートバルブ11に気密に接触させる。こ
の状態で、上記入換えチャンバー171内を所定の雰囲
気に置換し、上記ゲートバルブ11を開放して、上記成
形チャンバー3と入換えチャンバー171とを連通し、
更に、上記昇降手段173で、上記置き台172を上記
成形チャンバー3内に導入し、入換え手段4に対してガ
ラス素材の受渡しおよび成形品の受取りを行うのであ
る。そして、このあと、上記昇降手段173を逆に動作
し、上記置き台172を入換えチャンバー171に戻
し、ゲートバルブ11を閉じ、シリンダ機構の働きで、
上記入換えチャンバー171を降下し、上記置き台17
2からの成形品の取出し、および、そこへの新たなガラ
ス素材の持込みを行うことができる。
ラス素材の持込み、そこからの成形品の取出しには、所
要のロボット19が用いられる。上記ロボット19は、
吸着手段などを用いて、ストッカー20からガラス素材
を上記置き台172へ置き換えると共に、上記置き台1
72から所要個所に成形品を持ち出すものである。すな
わち、上記ロボット19は、X軸アーム191、Y軸ア
ーム192を有し、上記両アームの働きで、上記Y軸ア
ーム192に設けた吸着ハンド193をX・Y軸方向に
移動操作できるようにしてある。また、上記ストッカー
20は、フレーム20A上に電動モータ20Bを設け、
その回転軸にパレット20Cを固定したもので、上記電
動モータ20Bの駆動で、パレット20Cを旋回し、上
記ロボット19に対応した個所で、成形品の受取り、ガ
ラス素材の引き渡しを行うのである。なお、この実施例
では、別に冷却台21が用意されていて、上記吸着ハン
ド193で置き台172から取出した成形品を一時的に
上記冷却台21に置き、所望温度まで自然、あるいは強
制冷却する。
装置を説明する。前記ガイドレール6B上にパレット5
が固定保持され、該パレット5の上に胴型100とネジ
結合した底板100Dが載置される。胴型100は直方
体を成し、図3図示紙面表面から裏面方向に向けて貫通
した開口部100Aを形成し、直方体の前記貫通開口部
100、上方の天井部100B1 には4つの貫通孔を形
成し、該貫通孔にそれぞれ4つの上型部材102、10
2、102、102を嵌入している。また、胴型の直方
体の底部100B2 には前記上型に対続する4つの下型
部材101、101、101、101を嵌入する孔部が
形成してある。
有し、該切欠部100E内に突上げ部材207が配され
ており、該突上げ部材207の上面には4つの突起部2
07aを有する。前記突起部207aの上にはスペーサ
100Fをそれぞれ置いてあり、該各スペーサ100F
の上に各下型101〜101が載置されている。前記突
上げ部材の4つの各突起部207a〜207aは下型加
圧ロッド201により突上げ部材207が上方に突き上
げられたときに加圧力が各下型の軸線の中心に作用し、
下型の加圧力が偏たることを防ぐ効果がある。
軸線方向の寸法精度のバラツキを調整する役目をする。
ば4つの上・下型のセットの型によって4つの成形品を
同時に加圧成形することにある。4つの上型部材には、
後述するように、例えば、総加荷2400kgが加荷さ
れ、各上型には等分の加荷を作用することが必要であ
る。しかしながら、上型、下型、胴型の各部材の寸法の
仕上げ精度のばらつきにより上型、下型のガラス成形の
ための移動ストロークは4つの型セットが多少ずれるこ
とがある。このストロークの調整のために前記スペーサ
ーが設けられている。
上げ部材207、スペーサ100Fには、各下型に冷却
用媒体を供給する通路が設けられている。各上型102
には大径部102aと上端のフランジ部102bが形成
されている(図4参照)。また、105は4つの上型1
02〜102を同時に引き上げるための引き上げ部材で
あり、円板部105A、筒部105B、フランジ部10
5Cを有し、円板部105Aに4つの上型を嵌装するた
めの4つの孔を有している。
05Aと上型の前記フランジ部102bの間に配置され
ている。前記調芯部材106は、図6および図7に示す
ようにリング状を成し、該リング部の上面、下面にそれ
ぞれ2つづつの突起部106A、106A、106B、
106Bを設け、上下面の各突起部の配置は90度の直
交する向きに設ける。図4において、調芯部材106は
上型の軸部に嵌装して引き上げ部材105の円板部の上
面に置かれており、図4では、図示しないが、突起部1
06B、106Bが引き上げ部材の上面に当接している
状態である(図8参照)。
した上方に引き上げる際のフック部材を示し、支持部2
12A、下端フック部212B、上端フック部212C
を有し、下端フック部212Bは前記引き上げ部材10
5のフランジ部105Cと係合し、上端フック部212
Cはホルダーブロック203と係合可能に構成する。
時に多数の成形を行なうが、この実施例装置において、
4つの上型102〜102と4つの下型101〜101
によってガラスをプレス成形してレンズを成形後、成形
品レンズを各上・下型の間から取り出すために各上型を
上方に引き上げ、下型の上に残っている成形品を前記胴
型の開口部100Aから取り出す作業を行なう。この場
合、各上型を1個に引き上げる方法と4個同時に引き上
げる方法の2通りがある(2個づつの場合も考えられ
る)。
例では、4個同時に引き上げ作業を行なう。また、本例
では、前記調芯部材106によって4つの上型の調芯を
行なっている。即ち、フック部材212を図示の上方に
引き上げると、下端フック部212Bが、引き上げ部材
105のフランジ部105Cに当たり、引き上げ部材1
05が上昇する。
上昇する際に、引き上げ部材105と調芯部材106と
は、調芯部材の下面側突起部106b、106bによっ
て軸線O−Oに対する1平面のX−X方向の面が点接触
状態になる。更に、前記X−X方向と直交するY−Y方
向の面は、調芯部材の上面側の突起部106a、106
aと上型のフランジ部102bとの接触によって点接触
状態になり、これにより、上型102は引き上げ部材の
上昇する方向の軸線O−Oに対して直交する2平面X−
X、Y−Yを互いに直交状態に保って上昇することがで
きる。これにより、引き上げの際の上型の軸線O−Oに
対する傾きを防ぐことができ、型の摺動時の「かじり」
を防げる。
を取り出した後に、再びガラスブランクを各下型の上に
載置して再び加圧成形する場合は、フック部材を下降
し、引き上げ部材、調芯部材を介して上型を胴型の前記
貫通孔内を摺接させながら下降させる。この場合、4つ
の上型を同時に胴型との「かじり」を生じさせることな
く摺動移動させる必要があるが、前述した調芯部材10
6の作用により可能となった。
材、調芯部材によって、各上型は軸線O−Oに対する直
交2平面X−X・Y−Yを直交状態に保っている。この
状態からフック部材212を下降すると、上型部材、調
芯部材、引き上げ部材が自重によって下降し、各上型の
下降時に前述の直交状態が保たれるので、「かじり」を
防ぐことができる。
圧板部材であり、後述する上型加圧ロッド202の押圧
加荷重が各上型の軸線方向に集中的に作用するようにす
る部材である。ロッド202の押圧荷重を点接触状態で
受けるように構成する。203はホルダーブロックと称
する。該ホルダーブロック203は軸部203Aと下端
フランジ部203B、上端フランジ部203Cとを有
し、前記軸部203Aには4つの貫通孔203a〜20
3aを設けている。203Dはホルダーブロック203
の下部内周に嵌合した筒部材である。4つの上型加圧ロ
ッド202〜202の下端は、前述したように、押圧板
104に当接し、上端の一部202Aは、その外周が前
記ホルダーブロックに形成した4つの貫通孔203a〜
203aにそれぞれ嵌合している。また、220はホル
ダーブロックの各貫通孔203a〜203a内に挿入し
た冷却パイプであり、その上端は冷却媒体分配板222
の媒体供給口に結合し、下端は前記上型加圧ロッド20
2〜202に形成した貫通孔内に嵌入している。ホルダ
ーブロック203の前記貫通孔203a〜203aと前
記冷却パイプ220〜220との間には、断面リング状
の隙間が設けられ、該隙間203e〜203eに加圧調
整機構が組み込まれている。
バネ208と前記上型加圧ロッド202等から構成す
る。本発明の課題の1つは複数の上下型のセットによ
り、同時に多数の成形品を得る装置の提供にある。その
ためには、4つの型セットに必要な押圧荷重を均一に作
用させる必要がある。図3に示す装置において、上型加
圧シリンダーの圧力をシリンダーロッド209を介して
前記冷却媒体分配板222で受け、該分配板222の押
圧力を4個の上型加圧ロッド202を介して4つの上型
102〜102に作用させる。この場合に、分配板22
2の押圧力(統荷重を2400kg)を各上型に均等に
600kgの荷重を作用させるように構成することが望
ましく、各上型への分布荷重のばらつきが生じると4つ
の成形品の品質(例えば押圧によるレンズ肉厚のばらつ
き)への影響を生ずる。また、4個の各組の上・下型部
材、上型加圧ロッド等の寸法上のばらつきも当然有り、
これにより分配板222の押圧力による各上型の移動ス
トロークの差を生じ、上型の移動量が異なる。
光学素子を成形するためには、各上型に高い圧力(40
0kg〜600kg)を発生させ、シリンダーロッドか
ら前記各部材を介して各上型に伝達する必要がある。更
に、ガラス材料を型内で所定温度(400℃〜700
℃)に加熱して、加圧成形後、成形品を取り出すプロセ
スを繰り返す方法の装置においては、成形品、型部材、
胴型等の加熱・冷却を繰り返すために加熱−冷却−加熱
サイクルの短縮を要求されるので、型装置全体の熱容量
を小さくする必要があり、そのため装置の小型を図る必
要がある。
型部材によって同じ成形品、例えば同一肉厚寸法のレン
ズを得るためには、図4に示す上型加圧ロッド202に
よって上型102を押圧し、上型102の大径部102
aの下端面が胴型100の上端表面100aにスペーサ
102cを介して押し当てられて、上型の移動位置が規
制されることにより成形品の肉厚寸法は定まる。
端表面100aにスペーサ102cを介して突き当たる
ことが4つの成形品の肉厚寸法を得ることの必要な条件
である。そのためには4個の上型に独立的に押圧力を作
用させ、かつ各上型が完全に胴型の上端表面100aに
突き当たり、更に、充分な押圧力を上型に作用させる必
要がある。
前記分配板222の押圧力をバネ部材、特に、図9、図
10に示すような皿バネを前記隙間203e〜203e
に挿入した加圧調整機構を設計した。即ち、中央部が開
口し、末広がりの逆皿形状と成した皿バネ208を図1
0に示すように数枚を同方向に重さねて、1組208A
とし、1組208Aを交互に図示のように逆向きに積層
させたバネ手段208Bを形成し、該バネ手段を前記各
隙間203e〜203eに挿入する。
バネ手段は、分配板222から押圧力が作用すると、押
圧力を受けて撓み、押圧力はバネ手段208Bを介して
各上型加圧ロッド202から各上型を押圧する。各上型
は、胴型の貫通孔を摺接移動し、上型の前記大径部10
2aと胴型上端表面100aとが当接するまで、各上型
の移動が行なわれる。各4つの型セットにおいて、その
中の3つの上型の大径部102aが、胴型の上端面10
0aに当接した状態の時に、他の1つの大径部102a
が、また、前記上端面に当接しない状態を生じても、分
配板222からの押圧によってバネ手段・加圧ロッドを
介して荷重を加えて前記未当接の上型を胴型上端面に押
し当てることができる。これにより4つの上型総ての下
降位置は常に定位置に保障できるので、成形品の肉厚寸
法を保てる。
て記述する。即ち、一枚の外径がφ18mm、内径がφ
9.2mm、板厚が1mm、自由高さが1.5mmから
なる皿バネ(conical spring) 208を6枚同じ向きに
重ね、850kgfの荷重に耐えられるバネ定数k=2
720kgf/mmのバネセット208Aを作り、この
セットを更に20セット向きが交互となる様に重ね合わ
せ、全長が約130mm、バネ定数が136kgf/m
mとなるバネユニット208Bを4ユニット準備し、更
に、全長のばらつきを補正し、がた防止のために50k
gfの与圧を与えられる様に、スペーサー208Cの厚
さを調整し、4軸間のピッチが20mmで作られている
ホルダブロック203の中に、図示の様に組み込にでい
る。この状態で、シリンダーロッドの推力(4つの上型
102に加わる総加圧力)を3200kgfに設定し、
各プレス用操作部材202間の圧力ばらつきを測定した
ところ、レンジで15kgfのばらつきに納まる事を確
認した。その後に、押圧板104迄の高さのばらつき
が、0.2mm以内に調整された型セットを用いて、成
形条件の一つである600±40kgfのプレス圧力
で、出来上がり寸法がφ10mm、中心肉厚が3.5m
m、レンズ面の曲率が、それぞれ15、20mmである
ビデオカメラ用のレンズを成形したところ、4型ともほ
ぼ同時にかじり等の不都合を生じることなく、完全に押
し切り、出来上がった成形品も各型で形成されるキャビ
空間と完全に一致し、肉厚精度と光学的な面の傾きの許
容値を十分に満足する成形品が得られた。なお、バネ手
段の上部には図10に示すように各型の寸法精度の誤差
を補正するための調整部材208cを設けている。
よび102に対して冷却制御を行うため、冷却パイプ2
13および214が導入されている。また、冷却媒体導
入のための導入通路215および216が、それぞれ、
操作部材201および202に形成され、上下型部材1
01および102に形成した冷却媒体導入部101Cお
よび102Dに連通してある。
て、ガラス素材をプレス成形する時には、先ず、図11
(a)に示す状態から、上記シリンダ機構210の働き
で、上記ホルダーブロック203を上昇させ、フック部
材212を介して上記上型部材102を引き上げ、所
謂、型開きをなす。そして、先述の吸着ハンド402に
より、ガラス素材を成形型1内に導入し、再び、上記ホ
ルダーブロック203を下降すると、図11(b)に示
すように、上記上型部材102は上記ガラス素材上に降
下する。その後、更に、上記シリンダ機構210を稼動
し、上記ホルダーブロック203を降下すると、操作部
材202が当て駒104を介して、上記上型部材102
の中心にプレス圧を加える(その後、冷却時にシリンダ
機構205は操作部材201を押上げ、突上げ駒207
を介して下型部材101を上向きに押圧する)。従っ
て、上記胴型100と上記上型部材102との摺動部分
に、摺動上必要なクリアランスがあっても、上型部材の
姿勢が垂直に保たれた状態で降下でき、結果として、水
平方向に関して、上下型部材101、102の各成形面
の位置ずれがなく、成形された光学素子の光軸に対する
光学機能面の位置を正しく保持した状態で、成形でき
る。
構210で、4組の上型部材102を同時に駆動する関
係から、上記上型部材102および操作部材202の寸
法誤差を吸収する必要がある。しかし、上記操作部材2
02は、弾持機構208で弾持されているので、図11
(c)に示すように、上記上型部材102のフランジ部
102Aがスペーサ102Cを介して胴型100の頂部
に当たった後、更に、上記ホルダーブロック203が降
下しても、その位置で降下を終了することができる。
リンダ機構210を稼動し、上記ホルダーブロック20
3を上昇すると、図11(d)に示すように、フック部
材212が引き上げ部材105を持ち上げるが、この
時、上記調芯106が働いて、自動調心作用をなし、従
って、上記上型部材102は、その中心で、引き上げ力
を受けるので、上記クリアランスの範囲で傾くことがな
く、たとえ、胴型100に対してホルダーブロック20
3、引き上げ部材105、フランジ部102Bが十分な
精度を保持していなくても、カジリを生じることがな
く、垂直に上昇できる。
7が装備してある。上記成形型交換手段7は、入換え手
段701を備えていて、これによって、上記ガイドレー
ル6Aに沿って、成形型1を載置・固定したパレット5
を、上記ゲートバルブ13を介して、成形チャンバー3
内のガイドレール6Bに移送するようになっている。
ンバー12内に延びるロッド702の先端に、結合ハン
ド703を取付けるとともに、その基端部にスラストベ
アリング704を介してアクチュエータ705を装着し
ており、また、上記アクチュエータ705に装備したモ
ータ706によって、L字クランク707を介して上記
ロッド702を回動操作できる構成になっており、ま
た、上記アクチュエータ705を駆動する時、上記ロッ
ド702と平行に配置したガイドレール708に沿って
上記アクチュエータ705を移動することで、上記ロッ
ド702をその長手方向に移動できるように構成されて
いる。
ッド702を回動し、この動作で、上記パレット5に対
する上記結合ハンド703の係脱操作をなし、また、上
記アクチュエータ705の働きで、上記パレット5を、
上記ガイドレール6Aに沿って移動することができる。
これによって、上記入換え手段701の制御により、上
記パレット5を、上記ゲートバルブ13を介して成形チ
ャンバー3のガイドレール6Bにもたらし、プレス操作
機構2のプレス位置にセットし、あるいは、逆に、そこ
から成形型交換チャンバー12へと引戻すことができ
る。
を移動するパレット置換手段711を備えている。パレ
ット置換手段711は、上記ガイドレール6Aの長手方
向と直交する方向に進退するピストンロッド712Aを
備えたシリンダ機構712を上記成形型交換チャンバー
12の一側に装備し、また、ピストンロッド712Aの
先端に、2つのステージ713A、713Bを有する送
り台713を装着したものである。そして、上記各ステ
ージ713A、713Bには、それぞれ上述のガイドレ
ール6Aが装備してある。なお、上記成形型交換チャン
バー12の他側には成形型1の出し入れのための開口が
あり、そこに扉12Aが装備してある。
シリンダ機構712を働かせ、送り台713を上記成形
型交換チャンバー12の開口から外にせりださせ、例え
ば、上記ステージ713Aのガイドレール6A上に、新
たに成形型1を搭載したパレット5を載せ、そして、シ
リンダ機構712を逆に働かせ、上記送り台713を戻
して、図2に示すように、シリンダ機構712のある側
に片寄せ、扉12Aを閉じて、上記成形型交換チャンバ
ー12内のガス置換を行っておくと、この状態では、上
記ステージ713Bのガイドレール6Aが、上記成形型
交換チャンバー12の中央(パレット入換え位置)に位
置している。
成形チャンバー3から、使用済みの成形型1を、これを
載せたパレット5とともに、空のステージ713B上に
取出すことができる。また、その後、上記シリンダ機構
712を働かせて、上記成形型交換チャンバー12の中
央に上記ステージ713Aを位置させ、再び、上記入換
え手段701を働かせることで、ガイドレール6A上か
ら成形チャンバー3のガイドレール6Bへと新たな成形
型1をパレット5とともに、移送でき、プレス操作機構
2のプレス位置にセットすることができる。なお、使用
済みの成形型1は、成形チャンバー3に対する新たな成
形型1の入換え後に、扉12Aを開放して、パレット5
上より取出すことができる。
換手段711はアクチュエータを用いることなく、手動
で行ってもよい。また、ゲートバルブ13と成形型交換
チャンバー12とを着脱可能な連結式とし、上記成形交
換チャンバー12を複数の成形機に対して共用できるよ
うにしてもよい。この場合には、扉12Aは、特に、必
要なく、連結部の開口部より、成形型の出し入れを行う
ことができる。
記パレットをプレス操作機構に対応するプレス成形位置
に搬入、設置することで、間接的に上記プレス操作機構
とのマッチングを図っている。これは、成形型の損傷な
どで、型交換が必要になった時、短時間で、簡単に交換
作業が行えるようにして、稼動率の低下を回避する意図
に基くものである。特に、プレス成形を不活性ガスの雰
囲気内で実施する場合には、型交換用のチャンバーから
成形チャンバーへの、また、成形チャンバーから型交換
チャンバーへの成形型の移動が面倒であるだけに、成形
型をパレット上に設置して、移動操作することのメリッ
トが大きいのである。
に設置し、上記パレットをプレス成形位置に位置決めす
る場合には、上記プレス操作機構と成形型とのマッチン
グが難しくなる。これは、通常、パレットの位置決め
に、上記パレットを突き当てるピン・ガイドなどの位置
設定部材を用いているので、上記パレットが周囲温度に
影響されて熱膨張すると、プレス操作機構のプレス操作
中心と成形型の中心とがずれてしまうためである。
いように、パレットを所定温度に維持し、熱膨張による
成形型の位置ずれを避け、プレス操作機構と成形型との
マッチングが確保できるようにした、成形型の位置設定
装置を提供する。このため、成形型をパレット上に設置
し、上記パレットをプレス操作機構に対応するプレス成
形位置に位置決めするようにした成形型のプレス位置設
定装置において、上記プレス成形位置には、パレットを
突き当てる位置設定部材を設けるとともに、上記パレッ
トの温度を所定温度に維持する恒温・断熱手段を装備し
ている。
うに、上記パレット5の先端が突き当たるピン・ガイド
などの位置設定部材60、61、および、上記パレット
5の一側が突き当たる、同様の位置設定部材62、62
が、それぞれ配設してある。また、上記位置設定部材6
2、62に対して上記パレット5の一側を突き当てるた
め、対向する位置に、押圧操作子63、64が装備され
ている。特に、ここでは、上記パレット5が周囲温度の
影響を受けて熱膨張しないように、恒温・断熱手段60
が用意されている。上記恒温・断熱手段60は、この実
施例では、図12および図13に示すように、上記パレ
ット5側に設けられる断熱部材601と、プレス成形位
置で上記パレット5下に位置する冷却機構602とから
構成されている。
上面に形成した扁平な受溝状のステージ51に嵌合され
る板状のセラミック材料で構成され、上下の面には帯状
の多数のフィン601A、601Bが形成されている。
そして、上記パレット1上には成形型1が、上記パレッ
ト5に設けたガイド・ピン52を介して位置決めされた
状態で、上記断熱部材601の上に設置される。また、
上記冷却機構602は、水冷式の循環冷却システムを採
用しており、図には上記パレット5の底面に接する冷却
部のみが示されている。
レス成形位置に導入されたパレット5は、その先端部を
位置設定部材61、61に突き当てられる押圧操作子6
3、64の働きで、その側面を上記位置設定部材62、
62に突き当て、これによって、上記パレット5上の成
形型1は、間接的ではあるが、プレス操作機構2のプレ
ス操作の中心に、上下型部材101、102の中心をマ
ッチングすることができる。この場合、上記パレット5
は、断熱部材601の働きで、成形型1側からの熱を遮
断しており、また、冷却機構の働きで、所定の温度に維
持されているので、上記パレット5に対する上記成形型
1の相対位置は、熱膨張の影響を受けないから、正規の
プレス位置からのずれを生じない。
5の先端側には、成形型1側の加熱用電源コネクター5
3、および、熱電対などの温度センサ(図示せず)用な
どのコネクター54を具備しており、これに対応して、
成形チャンバー内側の所定位置には、電源側コネクター
53A、および、温度検知装置(図示せず)側のコネク
ター54Aが設けられている。
14および図15に示すように、テフロン(商品名)な
どの絶縁材料で構成された支持ブロック531にコネク
ター・ピン532を、これに電気的に接続される端子ブ
ロック533および上述同様な絶縁材料よりなる共通の
連結ブロック534を介して貫通・装着したもので、上
記端子ブロック533に形成した接続孔533Aには、
成形型1側からコネクター・ピン535が挿脱自在に嵌
挿してある。また、上記コネクター53Aは、同様に、
絶縁材料で構成された支持ブロック531Aに雌コネク
ター532Aをこれに電気的に接続される端子ブロック
533Aおよび絶縁材料よりなる共通の連結ブロック5
34Aを介して、貫通・装着している。そして、パレッ
ト5がガイドレール6Bに沿ってプレス成形位置に導入
され、位置設定部材61、61に突き当てられるとき、
上記雌コネクター532Aに上記コネクター・ピン53
2を接続するのである。
からの熱の影響を受けないように、この実施例では、上
記パレット5の先端には、上記コネクター・ピン535
を通す挿通穴551を有するL字形板部材よりなるリフ
レクター552が装着してある。
用いて、具体的に光学素子成形品を成形する工程を、ガ
ラス素材を中心に、搬入・成形・搬出の順序で説明す
る。なお、ここで成形される光学素子は、カメラ、ビデ
オカメラなどに用いられる非球面レンズである。
ラスブランクで、先ず、ストッカー20のパレット20
C上に置かれる。そして、電動モータ20Bの駆動で、
その回転軸が180度回転されると、ロボット19が稼
動されて、その位置に吸着バンド193をもたらし、上
記パレット20Cから1個のガラス素材を吸着・保持す
る。次に、上記ロボット19の動作で、吸着バンド19
3は置き台172上に上記ガラス素材Gを置く。これを
4回繰返して4個のガラス素材を置き台172に置く。
置き台172上のガラス素材は、適当な温度に予め加温
されており、先述のように、搬入・搬出手段17の働き
で、成形チャンバー3内に搬入され、例えば、400℃
程度に加温された、入換え手段4の吸着パッド403で
吸着・保持され、成形型1内に導入される。また、ここ
では、予め、上下型部材101、102が、例えば、ガ
ラス粘度で1016ポアズ程度の温度に加温されている。
0の働きで、上型部材102が降下し、ガラス素材Gを
上下型部材101、102の間では挟持した状態で、電
熱ヒーター(図示せず)の働きで、ガラス粘度で10
10.5ポアズ程度に加温し(下型部材101の温度をガラ
ス粘度で約109.5 、上型部材102の温度をガラス粘
度で約1010.0とする)、そこで、例えば、上型部材1
02に400kgの荷重を掛けて、プレス成形する。フ
ランジ部102Aが、スペーサ102Cを介して胴型1
00の上端に十分接触した後に、上下型部材101、1
02の冷却媒体導入部101B、102Dに冷却媒体を
導入し、ガラス粘度で1010.5から1013ポアズ程度の
間で、下型部材101で下からプレス圧を加える。その
後、冷却を継続し、成形品の温度が、ガラス粘度で10
14.5ポアズになったら、電熱ヒーター(図示せず)の制
御および導入部101C、102Dに導入した冷却媒体
などで、上下型部材101、102に温度差を与え(上
型部材は、より低い温度にする)、成形品の温度を、ガ
ラス粘度で1016ポアズ程度まで下げ、上記上型部材1
02を上昇し、型開きをして、先の吸着パッド403
で、成形品を上記下型部材101と上型部材102の間
から取り出す。
働きで、置き台172へ戻され、上記搬入・搬出手段1
7で、成形チャンバー3から取出され、更にロボット1
9の働きで、一時的に冷却台21に置かれ、適当な温度
に冷却した後、外部に取出される。なお、上記実施例で
は、成形型1は4組の上下型部材101、102を共通
の胴型100内で稼動するようにしたが、図8に示すよ
うに、1組の上下型部材101、102について、先述
のような調芯手段106の構造を採用しても良い。
で摺動する上型部材には、その中心で上記胴型の摺動面
と平行なプレス圧が働くように、操作部材が当て駒を介
して対応し、かつ、上記中心で引き上げ力が働くよう
に、上記操作部材に吊持されたフック部材が調芯部材を
介して連動される構成にしたので、ガラス素材に対して
プレス成形する場合、および、成形された光学素子成形
品を離型する際、上記上型部材に対して加える操作部材
の力が、常に、上記上型部材の中心を通るように作用さ
せることができ、光学機能面が光軸に対して正確に位置
する、精度の高い光学素子を、効率的に製造できる。
例の装置の改良を示す。ここでは、プレス成形過程にお
ける上記胴型内部の温度制御は、非常に厳密に行われる
必要があるので、胴型内の温度分布をより均一に保つ必
要がある。このため、出入口から外部への放熱を避けな
ければならない。また、搬入されるガラス素材は、ボー
ルブランクのように、成形面より離れて露出している部
分が大きいので、上記放熱の影響を大きく受けるおそれ
がある。このために、胴型内への搬入直後、出来るだけ
早いタイミングで、上記出入口を閉ざす必要がある。
て、少なくとも複数対の型部材を装備し、その上型部材
を摺動動作し、ガラス素材に対してプレス成形する場
合、胴型に形成した、ガラス素材あるいは成形品の出入
口を、上型部材のための操作部材の動作に連動して、タ
イミングよく開閉できるようにし、胴型内の温度を均一
に保持できるようにした。図16は胴型100の開口部
100Aを開閉するシャッター100Bを備えた型装置
を示し、該シャッター100Bは前記引き上げ部材10
5に連設し、引き上げ部材の昇降に連動する様に構成す
る。
て、ガラス素材をプレス成形する時には、先ず、図11
(a)に示す状態から、上記シリンダ機構210の働き
で、上記ホルダーブロック203を上昇させ、フック部
材212を介して上記上型部材102を引き上げ、所
謂、型開きをなす。この時、引き上げ部材105を介し
てシャッター100Bが引き上げられ、出入口100A
が開放される。そして、先述の吸着ハンド402によ
り、ガラス素材を成形型1内に導入し、再び、上記ホル
ダーブロック203を下降すると、図11(b)に示す
ように、上記上型部材102は上記ガラス素材上に降下
する。この時、シャッター100Bは、タイミング良く
出入口100Aを閉鎖し、胴型内部から外部への熱放出
を防止する。
装置の変形を示す。図において、上記上型部材102
は、円形断面であり、それぞれ、その中心に位置して、
その頂部に小径の当て駒104を装着してあり、操作部
材202が降下してきた時、その中心でプレス圧を受け
るようになっている。また、上記上型部材102には、
その上部に位置して非円形断面のフランジ部102Bが
形成してあり、前述のフランジ部102Aには、皿状の
引き上げ部材105が載せられている。そして、上記フ
ランジ部102Bと引き上げ部材105との間には、上
記上型部材102の中心で引き上げ力が働くように、調
芯手段106が介装されている。上記引き上げ部材10
5には、特に、図6および7に示すように、中央を横断
する形で、帯状の回り止め部材107がビス108で固
定されていて、その側面を、上記各フランジ102Bの
側面に対応させ、上記引き上げ部材105に対する上記
上型部材102の回り止めの働きをしている。そして、
引き上げ部材105には、上記回り止め位置に対して回
転方向で90度の位相差をもって、フランジ部102B
を挿通する挿通孔105Bを形成している。
図20および図21に示すように、上記上型部材102
の摺動方向と直交する面において互いに90度の位相を
ずらせて配置された各一対の半球形突起状の支持部10
6Aおよび106Bを、上記上型部材102および上記
引き上げ部材105に対応させて、リング106Cに設
けた構成になっている。また、上記リング106Cの中
央には、図6および図7に示すように、上型部材102
のフランジ部102Bを挿通する挿通孔106Dが形成
されている。また、上記引き上げ部材105には、上記
支持部106Bを受け入れる支持溝孔105Cが形成し
てある。
調芯手段106に対して、上型部材102を組み立てる
際には、先ず、上型部材102のフランジ部102Bを
下側から、上記挿通孔105Bおよび106Dに挿通
し、上記調芯手段の上側に突出させ、この状態で、上記
フランジ部102Bを90度旋回し、その下面を上記支
持部106Aに支持させる。その後、上記回り止め部材
107を上記引き上げ部材105に取付けることで、上
記上型部材102と上記調芯手段106との相対位置を
保持できるようにする。この場合、引き上げ部材105
および調芯手段106の相対位置は、支持部106Bが
支持溝孔105Cに入っていることで、確保されてい
る。
素材を複数対の上型、下型で加圧して光学素子を成形す
る光学素子のプレス成形装置において、これら複数対の
前記上型、下型をガイドする部材と、各上型に対応し
て、前記ガイド部材の各ガイド孔に前記各上型を摺動さ
せる各別の調芯手段とを有し、前記各調芯手段は、それ
ぞれ、前記各上型を上下動案内する移動部材と、前記上
型を引き上げ動作する際に前記上型の移動軸線に対応し
て直交する平面において前記移動部材との間で前記上型
を支持する調芯部材とを具備する。
する場合、上型に対して加える力が常に、各上型の移動
軸線の中心に向けて作用させることができ、カジリなど
の不都合がなく、光学機能面が光軸に対して正確に位置
する、精度の高い光学素子を効率よく製造できる。
して光学素子を成形する光学素子のプレス成形装置にお
いて、前記光学素子を複数個同時に成形するための複数
の上型および下型と、前記複数の上型、下型を上・下移
動案内するとともに前記上型の停止位置を定める位置を
有している胴型と、前記複数の上型を前記胴型の定位置
に押圧するとともに各上型に独立的に圧力を負荷させる
ためのバネ手段を有する圧力伝達手段とを具備してい
る。更には、前記バネ手段は各上型に作用する圧力を調
整するためにバネ定数を調整する部材を有する。
動動作し、ガラス素材に対してプレス成形する場合、全
ての上型部材を完全に押しきることができ、しかも、成
形素材の寸法のばらつきや、加圧時における、各型間の
微妙な温度差などにより、加圧開始の位置や成形のスピ
ード(ガラスの変形速度)が各型間で異なっても、これ
らに対応して、調整ができるから、成形品の精度が良
く、生産性も向上するなどの多くの効果が得られる。
るプレス装置において、上型、下型及び胴型から成る第
1の型セットによってガラス材を加圧してガラス成形品
を成形する成形室と上型、下型及び胴型から成る第2の
型セットを備えた型交換室と、前記成形室内の第1型セ
ットと型交換室の第2型セットを交換する手段とを具備
するので、型交換を短時間で実現でき、連続成形作業の
停止に伴う無駄時間を短縮でき、生産性を向上できる。
正面図である。
である。
の説明図である。
図である。
説明図である。
る。
Claims (12)
- 【請求項1】 ガラス素材を複数対の上型、下型で加圧
して光学素子を成形する光学素子のプレス成形装置にお
いて、これら複数対の前記上型、下型をガイドする部材
と、各上型に対応して、前記ガイド部材の各ガイド孔に
前記各上型を摺動させる各別の調芯手段とを有し、前記
各調芯手段は、それぞれ、前記各上型を上下動案内する
移動部材と、前記上型を引き上げ動作する際に前記上型
の移動軸線に対応して直交する平面において前記移動部
材との間で前記上型を支持する調芯部材とを具備するこ
とを特徴とする光学素子のプレス成形装置。 - 【請求項2】 ガラス材を加熱・加圧して光学素子を成
形する光学素子のプレス成形装置において、前記光学素
子を複数個同時に成形するための複数の上型および下型
と、前記複数の上型、下型を上・下移動案内するととも
に前記上型の停止位置を定める位置を有している胴型
と、前記複数の上型を前記胴型の定位置に押圧するとと
もに各上型に独立的に圧力を負荷させるためのバネ手段
を有する圧力伝達手段とを具備していることを特徴とす
る光学素子のプレス成形装置。 - 【請求項3】 前記バネ手段は各上型に作用する圧力を
調整するためにバネ定数を調整する部材を有することを
特徴とする請求項2に記載の光学素子のプレス成形装
置。 - 【請求項4】 前記バネ手段は皿バネを有することを特
徴とする請求項2に記載の光学素子のプレス成形装置。 - 【請求項5】 前記複数の各上型に圧力を付与するため
の単一の圧力発生手段と、前記圧力発生手段からの圧力
を前記各上型に分配する手段を具備していることを特徴
とする請求項2に記載の光学素子のプレス成形装置。 - 【請求項6】 前記分配手段は、前記圧力発生手段から
の圧力を受ける圧力受部材と、前記圧力受部材からの圧
力を各上型に伝達するバネ手段を具備していることを特
徴とする請求項5に記載の光学素子のプレス成形装置。 - 【請求項7】 前記圧力受部材は前記各上型に冷却媒体
を供給する通路を形成することを特徴とする請求項6に
記載の光学素子のプレス成形装置。 - 【請求項8】 前記圧力受部材からの冷却媒体は前記バ
ネ手段からの圧力を受ける中間圧力伝達部材を介して各
上型に供給されることを特徴とする請求項7に記載の光
学素子のプレス成形装置。 - 【請求項9】 前記成形室と型交換室に連設したガイド
レールと、各型セットを載せて前記ガイドレール上を移
動するパレットとを具備していることを特徴とする請求
項8に記載の光学素子のプレス成形装置。 - 【請求項10】 ガラス成形品を形成するプレス装置に
おいて、上型、下型及び胴型から成る第1の型セットに
よってガラス材を加圧してガラス成形品を成形する成形
室と上型、下型及び胴型から成る第2の型セットを備え
た型交換室と、前記成形室内の第1型セットと型交換室
の第2型セットを交換する手段とを具備することを特徴
とする光学素子のプレス成形装置。 - 【請求項11】 前記成形室と型交換室に連設したガイ
ドレールと、各型セットを載せて前記ガイドレール上を
移動するパレットとを具備していることを特徴とする請
求項10に記載の光学素子のプレス成形装置。 - 【請求項12】 ガラス材を加熱・加圧してガラス成形
品を成形する際に型部材の交換を行う光学素子のプレス
成形方法において、ガラス材を加圧するための上型、下
型及び胴型から成る第1の型セットを収納する成形室
と、交換のための上型、下型及び胴型から成る第2の型
セットを収納した型交換室とを具備し、前記成形室にお
いて前記第1型セットによりガラス材を所定温度にて加
圧成形する工程と、前記型交換室に前記第2型セットを
準備する工程と、前記成形室内の第1型セットによる成
形を複数回行った後に、前記第1型セットを前記型交換
室内に導入する工程と、前記型交換室内の前記第2型セ
ットを前記成形室に導入する工程とよりなることを特徴
とする光学素子のプレス成形方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4175069A JP2815037B2 (ja) | 1991-06-26 | 1992-06-10 | 光学素子のプレス成形装置 |
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JP18049291 | 1991-06-26 | ||
JP4175069A JP2815037B2 (ja) | 1991-06-26 | 1992-06-10 | 光学素子のプレス成形装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11561598A Division JP3183638B2 (ja) | 1991-06-26 | 1998-04-24 | 光学素子のプレス成形装置 |
Publications (2)
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