JPWO2008026328A1 - 磁気検出装置およびその製造方法 - Google Patents

磁気検出装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 特に絶縁保護層上を覆うレジスト層の形成範囲を適正化して、凹凸が小さい表面上に高精度に磁気検出素子及び接続層を形成できるとともに、前記レジスト層の膜剥がれを防止でき、安定した特性を有する磁気検出素子及びその製造方法を提供することを目的としている。【解決手段】 レジスト層42は、配線層35上で前記絶縁保護層41を介して重ねて形成されており、また前記レジスト層42を前記配線層35の露出面35bにまで延出しないように、前記レジスト層42の穴形成面42bの下面側縁部42b1が、前記絶縁保護層41上に配置されている。これにより、磁気検出素子10及び前記磁気検出素子10に接続される電極層やリード層17を、凹凸が小さく且つなだらかな絶縁表面上に形成できるとともに、前記レジスト層42の膜剥がれを防止でき、安定した特性を有する磁気検出装置を得ることが出来る。【選択図】図3

Description

本発明は、異方性磁気抵抗効果(AMR効果)、巨大磁気抵抗効果(GMR効果)、あるいはトンネル磁気抵抗効果(TMR効果)を利用して、外部磁界を検出する磁気検出素子と、この検出素子の電気抵抗を検出する検出回路とを有する磁気検出装置およびその製造方法に関する。
外部磁界を検出する磁気検出装置は、非接触式のON−OFFスイッチや、回転位相または回転数を検出する回転エンコーダなどとして使用されている。従来のこの種の磁気検出装置は、磁気検出素子としてホール素子を使用したものが主であった。しかし、ホール素子を使用した磁気検出装置は、検出出力の補正回路が必要となり、検出回路の回路構成が複雑になる欠点があった。その点、磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子は、検出回路の回路構成を比較的単純にでき、しかも高精度な外部磁界の検出が可能であるという利点を有している。
磁気検出装置は、基板上に形成された検出回路と、前記検出回路上に絶縁層を介して形成される磁気検出素子とを有して構成され、前記磁気検出素子と、前記磁気回路を構成する配線層とが前記絶縁層に形成された穴を介して電気的に接続された構造となっている。
半導体装置においては、特許文献1の例えば図2等に示すように基板上に形成されたアルミ配線やIC等の機能素子上を絶縁性の保護層(パッシベーション膜)で覆って保護する。前記保護層の形成は、外部環境からデバイスを隔離保護し、機械的、化学的に保護するために一般的に行われている。
特開平7−45616号公報 特開平4−257238号公報
しかしながら、前記保護層の表面は凹凸面であり、前記保護層上に、磁気検出素子を成膜するときに前記磁気検出素子を高精度に成膜できない。よって特許文献1では、前記保護層表面に形成された凹凸面をプラズマ酸化層で覆い、その後、前記プラズマ酸化層の表面を研磨処理しているが、かかる手法では製造工程の複雑化を招き好ましくない。
そこで前記保護層の表面の凹凸面を覆う材質としてレジスト層を用いると、上記した研磨処理等が必要なく、平坦化面に近い表面を得ることが出来るが、ここで問題とされたのが、前記レジスト層の形成範囲であった。すなわち前記レジスト層の形成範囲によっては、その上に形成される磁気検出素子と接続される電極層等の亀裂や断線、あるいはレジスト層の剥離が問題となり、安定した特性を有する磁気検出装置を製造できなかった。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、特に絶縁保護層上を覆うレジスト層の形成範囲を適正化して、凹凸が小さい表面上に高精度に磁気検出素子及び接続層を形成できるとともに、前記レジスト層の膜剥がれを防止でき、安定した特性を有する磁気検出素子及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明における磁気検出装置は、
外部磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子と、前記磁気検出素子の電気抵抗の変化を検出する検出回路とを有し、
基板上に、配線層を有する前記検出回路が形成され、前記検出回路上及び前記基板上は絶縁層で覆われ、
前記絶縁層は、前記検出回路上から前記基板上にかけて形成され、前記配線層上の一部に穴が形成された絶縁保護層と、前記絶縁保護層上に重ねられるとともに、前記絶縁保護層に形成された前記穴と膜厚方向に対向する位置に穴が設けられ、前記基板と前記検出回路間の段差に基づく前記絶縁保護層の表面の段差を緩和するためのレジスト層と、を有して構成され、
前記レジスト層は、前記絶縁保護層を介して前記配線層上にまで延出形成され、前記レジスト層が前記配線層の上面に直接接触しないように、前記レジスト層の穴形成面の下面側縁部は、前記絶縁保護層上に配置されており、
前記磁気検出素子は、前記絶縁層の表面に形成され、前記磁気検出素子に接続される導電性の接続層が前記穴内を通って前記配線層の露出面上にまで形成されて、前記磁気検出素子と前記配線層とが前記接続層を介して導通接続されていることを特徴とするものである。
本発明では、前記絶縁保護層上に重ねてレジスト層を設けることで、絶縁層の表面を、平坦化面に近づけることができるとともに、前記レジスト層を前記配線層上にまで延出して形成し、さらに前記レジスト層が前記穴から露出する前記配線層上に直接接触しないように、前記レジスト層の穴形成面の下面側縁部の位置を適正化している。したがって本発明では、前記磁気検出素子及び接続層を、凹凸が小さい絶縁表面上に形成できるとともに、前記レジスト層の膜剥がれを防止でき、安定した特性を有する磁気検出装置を得ることが出来る。
また本発明では、前記レジスト層の前記穴形成面は、下面側から上面側に向けて前記穴の大きさが徐々に大きくなるように傾く傾斜面で形成されることが好ましい。
また、前記絶縁保護層の穴形成面は、下面側から上面側に向けて前記穴の大きさが徐々に大きくなるように傾く傾斜面で形成されることが好ましい。
上記した傾斜面形成によって、前記接続層をなだらかな傾斜面上に形成でき、前記磁気検出素子と前記配線層間を適切に且つ容易に電気的に接続できる。
本発明では、前記絶縁保護層は、SiN、SiO、Al、TEOS、Taのうちいずれか1種、あるいは2種以上の積層で形成されることが好ましい。特に、前記絶縁保護層は、SiNで形成されることが好ましい。これにより、製造プロセス中において前記検出回路を機械的、及び化学的に適切に保護でき、また製品化後においても、前記検出回路を外部環境等から適切に保護できる。
本発明では、前記配線層は、Al、Cu、Al−Si、Al−Si−Cu,Cr,Ta,W,Au,Ag−Pd,Ag−Pt−Pdのうちいずれか1種、あるいは2種以上の積層で形成されることが好ましい。特に、前記配線層は、Alで形成されることが好ましい。前記配線層の低抵抗を実現でき、またワイヤボンディング等にも適している。本発明では前記配線層を上記した材質で形成しても、前記レジスト層が直接、前記配線層上に形成されないので、前記レジスト層の膜剥がれを適切に防止できる。
本発明では、前記磁気検出素子と直列に接続された外部磁界により電気抵抗が変化しない固定抵抗素子が前記絶縁層の表面に形成され、前記磁気検出素子と前記固定抵抗素子間に設けられた接続層が、前記穴を介して前記配線層と導通されている構成に出来る。
本発明では、前記固定抵抗素子は、前記磁気検出素子と同じ材料層で形成されることが好ましい。これにより、前記磁気検出素子と前記固定抵抗素子との温度係数(TCR)のばらつきを抑制できる。
また本発明は、
外部磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子と、前記磁気検出素子の電気抵抗の変化を検出する検出回路とを有する磁気検出装置の製造方法において、
(a) 基板上に、前記検出回路を形成する工程、
(b) 前記検出回路上から前記基板上に絶縁保護層をスパッタあるいはCVD成膜し、このとき前記検出回路を構成する配線層上の一部が露出するように前記絶縁保護層に穴を形成する工程、
(c) 前記絶縁保護層上にレジスト層を塗布して、少なくとも前記絶縁保護層で覆われた前記基板と前記検出回路間の段差を緩和するとともに、前記絶縁保護層に形成された前記配線層上での穴と膜厚方向で重なる穴を前記レジスト層に形成し、このとき、前記レジスト層が前記配線層の上面に直接接触しないように、前記レジスト層の穴形成面の下面側縁部を、前記絶縁保護層上に配置する工程、
(d) 前記絶縁表面に前記磁気検出素子を形成し、且つ、前記磁気検出素子に接続される導電性の接続層を、前記穴内を通って前記配線層の露出面上にまで延出形成して、前記磁気検出素子と前記配線層とを前記接続層を介して導通させる工程、
を有することを特徴とするものである。
これにより、本発明では、前記磁気検出素子及び接続層を凹凸の小さい絶縁表面上に形成できる。さらに、前記レジスト層が前記穴から露出する前記配線層上に直接接触しないように、前記レジスト層の穴形成面の下面側縁部の位置を適正化しているので、前記レジスト層の剥離の問題もない。よって断線等がなく従来に比べて、電気的安定性等に優れた磁気検出装置を製造できる。
本発明では、前記(b)工程で、前記絶縁保護層に形成された穴形成面を、下面側から上面側に向けて徐々に前記穴の大きさが大きくなるように傾く傾斜面で形成することが好ましい。
また、前記(c)工程で、前記レジスト層に形成された穴形成面を、下面側から上面側に向けて徐々に前記穴の大きさが大きくなるように傾く傾斜面で形成することが好ましい。このとき、前記レジスト層に対し熱硬化を行う前に、熱処理を施して、前記傾斜面を形成することが好ましい。
上記した傾斜面形成によって、前記接続層をなだらかな斜面上に形成でき、前記磁気検出素子と前記配線層とを前記接続層を介して適切に且つ容易に電気的に接続できる。
また本発明では、前記(b)工程で、前記絶縁保護層に対し穴を形成せずに、前記(c)工程で形成されたレジスト層をマスクとして利用して、前記レジスト層に形成された穴から露出する前記絶縁保護層を除去して、前記絶縁保護層に前記配線層の上面が露出する穴を形成することが、製造プロセスを簡単にできて好適である。
また本発明では、前記(c)工程と前記(d)工程の間に、
(e) 前記レジスト層上に、前記磁気検出素子の下地膜として無機絶縁層を形成する工程、
を有することが、前記磁気検出素子を適切に形成でき好適である。
本発明では、絶縁保護層上に重ねてレジスト層を設けることで、絶縁層の表面を、平坦化面に近づけることができるとともに、前記レジスト層を配線層上にまで延出して形成し、さらに前記レジスト層が前記穴から露出する前記配線層上に直接接触しないように、前記レジスト層の穴形成面の下面側縁部の位置を適正化している。したがって本発明では、前記磁気検出素子及び接続層を、凹凸が小さい絶縁表面上に形成できるとともに、前記レジスト層の膜剥がれを防止でき、安定した特性を有する磁気検出装置を得ることが出来る。
図1は本実施の形態の磁気検出装置を示す斜視図、図2は、図1の磁気検出装置のII−II線での縦断面図、図3は図2の一部を拡大した拡大縦断面図である。
図1に示す磁気検出装置1は、磁気検出素子10と固定抵抗素子20および検出回路が一体化されたICパッケージであり、小型で且つ薄型に構成されている。
この磁気検出装置1は、マグネットMなどの磁界発生部材が接近したときに、例えばパルス状のON出力を得ることができる。例えば、この磁気検出装置1は、折り畳み式の携帯電話においてキースイッチが配列された本体部に内蔵される。液晶デバイスなどの表示装置を有する折り畳み部には、マグネットMが搭載され、本体部と折り畳み部とが折り畳み状態となったときに、前記マグネットMが磁気検出装置1に接近し、マグネットMから発せられる磁界が磁気検出装置1で検出されて、この磁気検出装置1からON出力が得られる。
この磁気検出装置1の配置箇所は、前記携帯電話に限られるものではなく、例えば自動車に搭載されて、シートポジションの検出部や、シートベルトの着脱検出部などに使用することができる。または、回路構成を変えることにより、回転するマグネットの回転位相や回転数の検出に使用することも可能である。
磁気検出素子10は、磁気抵抗効果を利用して、外部磁界によって電気抵抗が変化するものである。固定抵抗素子20は、磁気検出素子10と実質的に同じ電気抵抗を有し且つ同じ温度係数を有し、しかも、磁気検出素子10が反応する大きさの外部磁界によっては電気抵抗が実質的に変化しないものである。
磁気検出素子10は巨大磁気抵抗効果(GMR効果)を利用して外部磁界を検出するものである。前記磁気検出素子10は、反強磁性層/固定磁性層/非磁性層/フリー磁性層の基本積層構造を有する。前記反強磁性層は、Ir・Mn合金(イリジウム・マンガン合金)やPt・Mn合金(白金・マンガン合金)などで形成される。固定磁性層やフリー磁性層は、Co・Fe合金(コバルト・鉄合金)やNi・Fe合金(ニッケル・鉄合金)などで形成される。前記非磁性層は、Cu(銅)などの非磁性導電材料で形成される。前記磁気検出素子10は、そのほか、保護層や下地層等を有して構成される。
前記固定抵抗素子20は、磁気検出素子10と同じ材料層で形成されることが好ましい。すなわち前記固定抵抗素子20も前記磁気検出素子10と同じ材料から成る反強磁性層、固定磁性層、非磁性層、及びフリー磁性層の各層を有している。ただし、積層順が前記磁気検出素子10とは異なって、前記固定抵抗素子20では、例えば下から反強磁性層/固定磁性層/フリー磁性層/非磁性層の順(あるいは、その逆)に形成され、前記固定抵抗素子20を構成するフリー磁性層は、前記固定磁性層とともに磁化方向が固定された磁性層となり、外部磁界の変動によっても抵抗値は変化しない(もはやフリー磁性層ではない)。なお前記固定抵抗素子20を構成する各層は、対応する前記磁気検出素子10の各層と同じ材質で且つ膜厚で形成されることが、温度係数(TCR)のばらつきを抑制する上で最適である。
前記磁気検出素子10は、GMR素子以外に、異方性磁気抵抗効果を利用したAMR素子、トンネル磁気抵抗効果を利用したTMR素子であってもよい。
図1に示すように、磁気検出素子10及び固定抵抗素子20は、その平面形状がミアンダパターンで形成されており、その基本的な電気抵抗値が高くなっている。前記ミアンダパターンで形成することで、消費電流を低減させることができる。前記磁気検出素子10を構成する固定磁性層は、反強磁性層の反強磁性結合により、図1に示すPin方向に磁化固定されている。すなわち、磁気検出素子10の長手方向と直交する方向に固定されている。そのため、図1に示すように、例えばマグネットMのN極が接近し、前記磁気検出素子10を構成するフリー磁性層がPin方向と逆方向に磁化されると、磁気検出素子10の電気抵抗値が最大となる。また、マグネットMが遠ざかり、フリー磁性層に作用する外部磁化が無くなると、磁気検出素子10の抵抗値が最小になる。
図1に示すように、磁気検出素子10の一方の端部には、低抵抗材料で形成された電極層(接続層)15が設けられ、他方の端部には同じく低抵抗材料で形成された電極層(接続層)18が設けられている。固定抵抗素子20の一方の端部には、低抵抗材料で形成された電極層(接続層)16が設けられ、他方の端部にも、低抵抗材料で形成された電極層(接続層)19が設けられている。そして、磁気検出素子10の電極層15と固定抵抗素子20の電極層16とが、リード層(接続層)17で接続され、磁気検出素子10と固定抵抗素子20とが直列に接続されている。電極層およびリード層は、金、銀、銅などの低抵抗材料を主体として形成され、例えばクロム/銅/クロムが積層されて形成される。なお前記電極層15、16及び前記リード層17は一体的に形成されている。
前記電極層18,19のどちから一方は、入力端子、他方はアース端子であり、前記リード層17は出力端子である。外部磁界が及ばないとき、前記出力端子の電位は中点電位であり、外部磁界が及ぶと、前記磁気検出素子10の抵抗値が変動し、それに基づいて、前記リード層17での電位が変動する。前記リード層17と接続される検出回路では、外部磁界に対する前記磁気検出素子10の電気抵抗変化に基づく電位変化を検出し、さらにその検出結果に基づいてON・OFFの切換信号を生成している。
図2に示すように、前記磁気検出装置1は、例えばケイ素(Si)で形成された基板2上に、図示しない二酸化ケイ素(SiO)の下地膜が一定の厚さで形成される。
前記下地膜上に、検出回路を構成する配線層35や、能動素子36〜38及び抵抗器39等が形成されている。前記能動素子36〜38は、IC、差動増幅器、コンパレータ、出力トランジスタ等である。
前記配線層35は、Al、Cu、Al−Si、Al−Si−Cu,Cr,Ta,W,Au,Ag−Pd,Ag−Pt−Pdのうちいずれか1種、あるいは2種以上の積層で形成されることが好ましい。このうちアルミニウム(Al)で形成されることがより好ましい。これにより前記配線層35を低抵抗で形成でき、また図示しないワイヤボンディング等も適切に行える。
前記配線層35の上面35aは平坦化面で形成されているが、後述する絶縁層40に形成された穴部44から露出する前記配線層35の露出面35bが、若干、前記露出面35bの周囲面35cよりも低く形成された凹面となっていてもよい。
図2に示すように、前記配線層35上から、前記能動素子36〜39上、前記抵抗器39上及び前記基板2上にかけて、下から絶縁保護層41、レジスト層42、及び絶縁被覆層43の順に形成されて成る絶縁層40が形成されている。
前記絶縁層40には、前記配線層35上の一部に穴部44が形成され、前記穴部44から前記配線層35の上面35aが露出している。前記穴部44の平面形状は円形状、矩形状等、特に限定されるものではない。
図2に示すように、前記絶縁保護層(パッシベーション膜)41は、前記穴部44を除く前記配線層35上、前記能動素子36〜38上、前記抵抗器39上及び前記基板2上の全域に形成されている。前記絶縁保護層41は例えば、スパッタあるいはCVD成膜され、SiN、SiO、Al、TEOS(テトラエトキシシラン)、Taのうちいずれか1種、あるいは2種以上の積層で形成されることが好ましい。このうち前記絶縁保護層41は、窒化ケイ素(SiN)で形成されることがより好ましい。これにより前記配線層35上、前記能動素子36〜38上、前記抵抗器39上を適切に絶縁保護できる。また、前記絶縁保護層41は、特に、前記レジスト層42と前記配線層35間の密着性を向上させる接着層的役割を担っている。スパッタ成膜される前記絶縁保護層41の平均膜厚は0.5μm程度の薄い膜厚で形成されている。一方、前記配線層35や、前記能動素子36〜38等の膜厚は、0.1〜1.5μm程度の膜厚で形成され、前記配線層35と基板2間の段差、前記能動素子36〜38と基板2間の段差等により、前記絶縁保護層41の表面41aは急峻な凹凸表面となっている。
本実施形態では、前記絶縁保護層41上にレジスト層(平坦化レジスト)42が形成されている。前記絶縁保護層41の表面41aに形成された凹部内には前記レジスト層42が埋められ、前記レジスト層42の表面42aは全体的に前記絶縁保護層41の表面41aよりも平坦化面に近くなっている。特に、検出回路が形成されていない部分では、前記絶縁保護層41の表面41aも前記レジスト層42の表面42aと同様に高い平坦化度を有するが、前記検出回路が形成されている部分では、前記絶縁保護層41の表面41aは、前記レジスト層42の表面42aに比べて平坦化度が悪い。前記レジスト層を前記絶縁保護層上に重ねることで、少なくとも、前記基板と検出回路間の段差を前記絶縁保護層41以上に緩和でき、全体的に、前記レジスト層42の表面42aは前記絶縁保護層41の表面41aよりも平坦化面に近くなっている。
前記レジスト層42は、より高い絶縁性の確保と、さらに前記絶縁表面をより平坦化面に近づけるべく設けられている。平坦化度は、例えば中心線平均粗さ(Ra)を指標とできる。なお前記レジスト層42の前記配線層35上での平均膜厚は0.5〜1.0μm程度である。
前記レジスト層42上には、窒化ケイ素(SiN)、二酸化ケイ素(SiO)、アルミナ(Al2O3)のうちいずれか1種又は2種以上の積層で形成された絶縁被覆層(無機絶縁層)43が形成されている。前記絶縁被覆層43を設けることで、より確実に絶縁性を確保できる。また無機絶縁層で形成された前記絶縁被覆層43は、前記絶縁層40上に形成される磁気検出素子10の下地膜として最適である。なお前記絶縁被覆層43の形成は必須ではない。
図2に示すように、前記レジスト層42は、前記絶縁保護層41を介して、前記穴部44を除く前記配線層35上、前記能動素子36〜38上、前記抵抗器39上及び前記基板2上の全域に形成されている。
本実施形態では、図3に示すように、前記レジスト層42の穴形成面42bの下面側縁部42b1は、前記絶縁保護層41の穴形成面41bの下面側縁部41b1よりも、前記配線層35の露出面35bから離れる方向(図示X1方向)での前記絶縁保護層41上に後退して設けられている。すなわち前記レジスト層42は前記配線層35の露出面35b上にまで延出しておらず、前記レジスト層42と前記配線層35とが直接接触していない。
図2,図3に示すように前記レジスト層42上に形成された絶縁被覆層43上に磁気検出素子10及び固定抵抗素子20が形成され、前記磁気検出素子10及び固定抵抗素子20の各端部には、前記電極層15,16,18,19が形成され、図2,図3に示すように、前記磁気検出素子10の電極層15と、前記固定抵抗素子20の電極層16間を繋ぐ前記リード層17が前記穴部44内での前記絶縁被覆層43の穴形成面43a上、前記レジスト層42の穴形成面42b上、前記絶縁保護層41の穴形成面41b上、及び前記配線層35の露出面35b上にかけて形成される。これにより、前記磁気検出素子10と前記固定抵抗素子20とが前記配線層35に、前記電極層15,16及び前記リード層17を介して電気的に接続されている。
なお前記絶縁層40に形成された穴部44は、前記磁気検出素子10の電極層18、及び前記固定抵抗素子20の電極層19と対向する位置にも形成され、図3と同様の断面形状を有して、前記磁気検出素子10が図示しない配線層上に前記電極層18を介して電気的に接続され、また、前記固定抵抗素子20が、図示しない配線層上に前記電極層19を介して電気的に接続される。
本実施形態の特徴的部分は、前記レジスト層42が、前記配線層35上に前記絶縁保護層41を介して重ねて形成されていること、及び、前記レジスト層42を前記配線層35の露出面35bにまで延出しないように、前記レジスト層42の穴形成面42aの下面側縁部42a1が、前記絶縁保護層41上に配置されている点にある。
図2に示すように、前記レジスト層42の表面42aは、全体的に前記絶縁保護層41の表面41aよりも平坦化面に近い形状となるが、例えば、前記レジスト層42を前記配線層35上に重ねずに、前記配線層35から平面方向に離して形成すると、前記レジスト層42と前記配線層35間に急激な段差ができてしまい、前記レジスト層42上から前記配線層35の露出面35b上にかけて形成される電極層15、16、18、19やリード層17が断線しやすい。
図5は実際に前記レジスト層42を前記配線層35上に重ねずに、前記配線層35から平面方向に離して形成したときの断面形状を示すFIB写真である。図5に示すように、レジスト層42上から前記絶縁保護層41及び配線層35の露出面35b上にまで延出形成された電極層には、図5の丸で囲った箇所での急激な段差によって断線が生じていることがわかった。
よって、図3のように、前記レジスト層42を、前記穴部44を除く前記配線層35上にまで延出形成することで、前記電極層15,16,18,19やリード層17の形成面全体を凹凸が小さく且つなだらかな面に形成でき、前記電極層15,16,18,19やリード層17に断線が生じることがない。
しかも本実施形態では、前記レジスト層42が前記配線層35の露出面35b上にまで延出形成されていない。すなわち前記レジスト層42と前記配線層35とが直接接触していない。前記レジスト層42と前記配線層35、特にAlで形成された配線層35との密着性は悪く、前記レジスト層42は前記配線層35上にて剥離しやすい。また、前記レジスト層42は前記磁気検出素子10の形成過程で施される熱処理等によって、特に剥がれやすくなる。一方、前記絶縁保護層41と前記配線層35との両者間の密着力、及び前記絶縁保護層41とレジスト層42との両者間の密着力は、前記レジスト層42と前記配線層35とを上記のように直接接合させた際の両者間の密着力に比べて十分に高い。よって本実施形態では、前記レジスト層42の穴形成面42bの下面側縁部42b1を、前記絶縁保護層41上に配置して、前記レジスト層42が前記配線層35の露出面35b上にまで延出しないようにすることで、前記配線層35上でのレジスト層42の膜剥がれを適切に防止できる。したがって、前記レジスト層42上に形成される前記電極層15,16,18,19やリード層17に前記膜剥がれに起因する亀裂や断線が生じない。また前記膜剥がれが生じると、そこから、外部環境に触れて、検出回路の腐食等が生じやすくなるが、本実施形態では、適切に検出回路を絶縁層40によって封止できる。以上により本実施形態では、安定した特性を有する磁気検出装置1を得ることが可能である。
なお前記レジスト層42の穴形成面42bの下面側縁部42b1は、前記絶縁保護層41の穴形成面41bの下面側縁部41b1と同位置であってもよい。「絶縁保護層41上」には、前記絶縁保護層41の前記下面側縁部41b1上も含む。ただし、前記レジスト層42の下面側縁部42b1を、前記絶縁保護層41の下面側縁部41b1よりも、前記配線層35の露出面35bから離れる方向に後退させたほうが、確実に前記レジスト層42全体を前記絶縁保護層41上にのみ重ねて形成でき、前記配線層35上でのレジスト層42の膜剥がれを適切に防止できる。
また本実施形態では、前記絶縁保護層41よりも表面が平坦化面に近いレジスト層42上に前記磁気検出素子10を形成することで、多層構造の前記磁気検出素子10を高精度に形成でき、安定した特性を有する前記磁気検出素子10を形成できる。
また検出回路の配線層35と、リード層17とが重ねられた位置に配置されて上下で導通されているため、配線層35とリード層17とを平面に展開して配置したものに比べて、小さい面積で装置を構成でき好ましい。
図3に示すように、前記絶縁保護層41の穴形成面41bは、下面側から上面側に向かうにしたがって(すなわち図3に示す図示Z1方向に向かうにしたがって)、徐々に前記穴部44の大きさ(穴の平面面積)が大きくなるように傾斜面で形成される。同様に、前記レジスト層42の穴形成面42bは、下面側から上面側に向かうにしたがって(すなわち図3に示す図示Z1方向に向かうにしたがって)、徐々に前記穴部44の大きさが大きくなるように傾斜面で形成されている。前記傾斜面は、図3のように膜厚方向から切断した断面から見たときに、直線状、あるいは曲線状のどちらであってもよい。前記曲線状は、前記穴形成面41b、42bが膨らむ凸形状、あるいは前記穴形成面41b、42bが凹む凹形状のどちらでもよい。前記穴形成面41b(前記穴形成面の断面が曲線状であるときは、前記絶縁保護層41の膜厚中心を通る直線と穴形成面とが交わる点(接点)での接線、以下の穴形成面42bを参照)と前記絶縁保護層41の下面間が成す角度θ1、及び前記穴形成面42b(前記穴形成面の断面が曲線状であるときは、前記レジスト層42の膜厚中心を通る直線Lと穴形成面42bとが交わる点(接点)Pでの接線T)と前記絶縁保護層41の下面間が成す角度θ2は45°程度であることが好ましい。
前記レジスト層42の穴形成面42b及び前記絶縁保護層41の穴形成面41bが上記した傾斜面で形成され1ることで、前記穴形成面41b,42bから前記配線層35の露出面35b上に至る面をなだらかな斜面で形成でき、前記レジスト層42の穴形成面42b及び前記絶縁保護層41の穴形成面41b上に電極層15,16,18,19及びリード層17を断線等なく所定厚さで適切に形成できる。
また図3に示す実施形態では、前記レジスト層42の穴形成面42bと前記絶縁保護層41の穴形成面41bとが段差なく連続した傾斜面で形成されている。このような形状は後述する製造方法によって形成できる。これにより、より効果的に、電極層15,16,18,19及びリード層17を断線等なく所定厚さで適切に形成できる。
図3に示すように前記絶縁被覆層43は前記レジスト層42上にのみ形成されているが、前記絶縁保護層41の穴形成面41b上にまで延出して形成されてもよいし、また、前記配線層35の露出面35b上全てを塞がないように、前記露出面35b上に一部、前記絶縁被覆層43が延出して形成されてもよい。
本実施形態の磁気検出装置1の製造方法について図4を用いて説明する。図4Aに示す工程では、基板2上に、複数組の配線層35と能動素子36〜38及び抵抗器39等を有する検出回路60を形成する。前記検出回路60をCVD工程、スパッタリング工程、さらにはメッキ工程などの薄膜形成プロセスにより行う。
次に、各検出回路60上及び前記基板2上にかけて、窒化ケイ素(SiN)等で形成された絶縁保護層(パッシベーション膜)41をスパッタあるいはCVD成膜する。なお図4では、前記検出回路60上における絶縁保護層41の表面41aを平坦状で図示しているが、これは簡略化しただけであり、凹凸形状が形成されていないことを意味するものでない。図2と同様に検出回路60上に形成された絶縁保護層41の表面41aは凹凸形状となっている。
次に図4Bに示す工程では、前記絶縁保護層41上にレジスト層42を全面に例えばスクリーン印刷等で塗布し、前記レジスト層42を露光現象してちょうど前記配線層35の上面の一部と膜厚方向で対向する位置に穴部42dを形成する。そして前記穴部42dに覆われていない前記絶縁保護層41をエッチングで除去する。このとき、前記配線層35の一部も若干削られて、前記配線層35の露出面35bが若干凹んだ形状となってもよい。
図4Bに示すように、前記絶縁保護層41をエッチングで除去するこで、前記絶縁保護層41には穴部41dが形成され、前記穴部41dから前記配線層35の上面の一部が露出面35bとして露出する。
前記レジスト層42は、その後、熱硬化させられる。本実施形態では、前記レジスト層42を熱硬化する前に、所定の熱処理を施して、前記レジスト層42の穴形成面42bにだれを生じさせ図3に示す傾斜面形状とすることが好ましい。
例えば前記レジスト層42に対し例えば、130℃、10分程度のポストベークを行い、その後、例えば、300℃で、60分、窒素雰囲気で熱硬化を行う。
図4Bに示す工程では、前記レジスト層42に対し上記した熱処理を行うことで、前記レジスト層42の穴形成面42bがだれて図3に示すような傾斜面となる。そして、このように前記レジスト層42の穴形成面42bを傾斜面で形成することで、前記レジスト層42の穴部42dから露出した前記絶縁保護層41をエッチングで除去すると、その傾斜面形状に追従してエッチングされて前記絶縁保護層41に形成された穴形成面41bも図3に示すような傾斜面として形成される。
上記した製造方法によれば、前記レジスト層42を前記配線層35上にまで適切に延出形成できるとともに、図3のように、前記レジスト層42の穴形成面42bと前記絶縁保護層41の穴形成面41bを共に傾斜面で形成できるとともに、前記穴形成面41b,42bを連続面として形成できる。さらに、前記レジスト層42の穴形成面42bの下面側縁部42bを、前記絶縁保護層41の穴形成面41bの下面側縁部41b1よりも前記配線層35の露出面35bから離れる方向での前記絶縁保護層41上に後退した位置に形成できる(図3を参照)。
上記した図4B工程では、所定形状のレジスト層42及び絶縁保護層41を簡単に形成できて好適である。特に上記した製造方法では前記レジスト層42をマスクとして利用し、前記レジスト層42に形成された穴部42dから露出する前記絶縁保護層41をエッチングすることで、前記絶縁保護層41にも穴部41dを簡単に形成できる。
ただし、前記絶縁保護層41にまず穴部41dを形成した後、前記レジスト層42の形成−前記レジスト層42への穴部41dの形成、を行ってもよい。
また、上記した製造方法では、前記配線層35の上面35aがエッチングの影響を受けやすいが、前記配線層35の上面35aがエッチングの影響を受けないようにするには、図4Aの前記絶縁保護層41をスパッタ成膜する前に、前記配線層35上に一部、リフトオフ用レジスト層を形成し、前記リフトオフ用レジスト層に覆われていない前記検出回路60上及び基板2上に前記絶縁保護層41をスパッタ成膜し、その後、前記リフトオフ用レジスト層を除去する。そして、その後、前記レジスト層42の形成−前記レジスト層42への穴部41dの形成、を行う。
図4Cに示す工程では、前記絶縁保護層41及び前記レジスト層42に形成された穴部41d,42d内にリフトオフ用レジスト層70を形成し、前記レジスト層42上に、Al等で形成された絶縁被覆層43をスパッタ法等にて成膜する。このとき、前記リフトオフ用レジスト層70上にも絶縁被覆層43と同じ材質層が付着する。そして前記リフトオフ用レジスト層70を除去する。
その後、前記絶縁被覆層43上へ磁気検出素子10、及び固定抵抗素子20を形成するとともに、前記電極層15,16,18,19、リード層17の形成を行い、このとき前記配線層35の露出面35b上にまで前記リード層17や電極層18,19を延出形成して前記配線層35と前記磁気検出素子10間、及び前記配線層35と固定抵抗素子20間を電気的に接続する。
前記電極層15,16,18,19やリード層17を非磁性導電材料によりスパッタ法やメッキ法等で形成することが可能である。
次に、図4Dに示す工程では、前記磁気検出素子10及び固定抵抗素子20上を樹脂80でモールド成形する等してパッケージ化した後、各磁気検出装置1ごとに、ダイシングにより分離する。あるいはパッケージ化は、前記樹脂80をモールド成形する前の各磁気検出装置1ごとに、ダイシングし分離した後、分離された各磁気検出装置1ごとに行ってもよい。
本実施形態では、前記絶縁保護層41上にレジスト層42を塗布することで、絶縁表面を前記絶縁保護層41の表面よりも平坦化面に近づけることができ、したがって平坦化面に近い絶縁表面上に前記磁気検出素子10や固定抵抗素子20を形成できる。しかも本実施形態の製造方法では、前記レジスト層42を前記配線層35上にまで適切に延出形成できるとともに、図3のように、前記レジスト層42の穴形成面42bと前記絶縁保護層41の穴形成面41bとを連続面として形成でき、前記レジスト層42の穴形成面42bの下面側縁部42bを、前記絶縁保護層41の穴形成面41bの下面側縁部41b1よりも前記配線層35の露出面35bから離れる方向での前記絶縁保護層41上に後退した位置に形成できる。よって、前記電極層15,16,18,19及びリード層17の形成面がなだらかな斜面で形成され、しかも前記レジスト層42と配線層35とが直接接触していないので、前記磁気検出素子10の形成過程等で施される熱処理によっても前記レジスト層42が前記配線層35上から剥離することなく、前記電極層15,16,18,19及びリード層17を断線無く適切に形成でき、前記磁気検出素子10と配線層35間、及び固定抵抗素子20と配線層35間の電気的安定性を向上させることが可能である。
本実施形態では前記絶縁層40は3層構造であったが、絶縁保護層41とレジスト層42との2層構造であってもよいし、さらには4層以上であってもよい。
また実施形態では、磁気検出素子10と固定抵抗素子20とが一つづつ設けられているが、例えば磁気検出素子10と固定抵抗素子20とが夫々2つ設けられブリッジ回路を構成していると、より磁気感度に優れた磁気検出装置にできて好ましい。
また上記の実施形態では、磁気検出素子10と固定抵抗素子20との組み合わせであったが、例えばPin方向が異なる磁気検出素子で回路を構成したもの、あるいはマグネットのN極が接近すると抵抗変化し、S極が接近すると抵抗変化しない第1の磁気検出素子と、マグネットのS極が接近すると抵抗変化し、N極が接近すると抵抗変化しない第2の磁気検出素子とを組みあわせた回路等であってもよい。
本実施形態の磁気検出装置を示す斜視図、 第1の実施の形態の磁気検出装置を示す、図1のII−II線での縦断面図、 図2の一部を拡大した拡大縦断面図、 本実施形態の磁気検出装置の製造工程を示す工程図(各図は、図2と同じ縦断面図である)、 レジスト層を配線層上に重ねずに形成した磁気検出装置の縦断面を示すFIB写真、
符号の説明
1 磁気検出装置
2 基板
15、16、18、19 電極層
17 リード層
10 磁気検出素子
20 固定抵抗素子
35 配線層
35b 露出面
36〜38 能動素子
39 抵抗器
40 絶縁層
41 絶縁保護層(パッシベーション膜)
42 レジスト層
42b、43b 穴形成面
42b1、43b1 下面側縁部
43 絶縁被覆層
44 穴
60 検出回路
70 リフトオフ用レジスト層
80 樹脂

Claims (15)

  1. 外部磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子と、前記磁気検出素子の電気抵抗の変化を検出する検出回路とを有し、
    基板上に、配線層を有する前記検出回路が形成され、前記検出回路上及び前記基板上は絶縁層で覆われ、
    前記絶縁層は、前記検出回路上から前記基板上にかけて形成され、前記配線層上の一部に穴が形成された絶縁保護層と、前記絶縁保護層上に重ねられるとともに、前記絶縁保護層に形成された前記穴と膜厚方向に対向する位置に穴が設けられ、前記基板と前記検出回路間の段差に基づく前記絶縁保護層の表面の段差を緩和するためのレジスト層と、を有して構成され、
    前記レジスト層は、前記絶縁保護層を介して前記配線層上にまで延出形成され、前記レジスト層が前記配線層の上面に直接接触しないように、前記レジスト層の穴形成面の下面側縁部は、前記絶縁保護層上に配置されており、
    前記磁気検出素子は、前記絶縁層の表面に形成され、前記磁気検出素子に接続される導電性の接続層が前記穴内を通って前記配線層の露出面上にまで形成されて、前記磁気検出素子と前記配線層とが前記接続層を介して導通接続されていることを特徴とする磁気検出装置。
  2. 前記レジスト層の前記穴形成面は、下面側から上面側に向けて前記穴の大きさが徐々に大きくなるように傾く傾斜面で形成される請求項1記載の磁気検出装置。
  3. 前記絶縁保護層の穴形成面は、下面側から上面側に向けて前記穴の大きさが徐々に大きくなるように傾く傾斜面で形成される請求項1または2に記載の磁気検出装置。
  4. 前記絶縁保護層は、SiN、SiO、Al、TEOS、Taのうちいずれか1種、あるいは2種以上の積層で形成される請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気検出装置。
  5. 前記絶縁保護層は、SiNで形成される請求項4記載の磁気検出装置。
  6. 前記配線層は、Al、Cu、Al−Si、Al−Si−Cu,Cr,Ta,W,Au,Ag−Pd,Ag−Pt−Pdのうちいずれか1種、あるいは2種以上の積層で形成される請求項1ないし5のいずれかに記載の磁気検出装置。
  7. 前記配線層は、Alで形成される請求項6記載の磁気検出装置。
  8. 前記磁気検出素子と直列に接続された外部磁界により電気抵抗が変化しない固定抵抗素子が前記絶縁層の表面に形成され、前記磁気検出素子と前記固定抵抗素子間に設けられた接続層が、前記穴を介して前記配線層と導通されている請求項1ないし7のいずれかに記載の磁気検出装置。
  9. 前記固定抵抗素子は、前記磁気検出素子と同じ材料層で形成される請求項8記載の磁気検出装置。
  10. 外部磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子と、前記磁気検出素子の電気抵抗の変化を検出する検出回路とを有する磁気検出装置の製造方法において、
    (a) 基板上に、前記検出回路を形成する工程、
    (b) 前記検出回路上から前記基板上に絶縁保護層をスパッタあるいはCVD成膜し、
    このとき前記検出回路を構成する配線層上の一部が露出するように前記絶縁保護層に穴を形成する工程、
    (c) 前記絶縁保護層上にレジスト層を塗布して、少なくとも前記絶縁保護層で覆われた前記基板と前記検出回路間の段差を緩和するとともに、前記絶縁保護層に形成された前記配線層上での穴と膜厚方向で重なる穴を前記レジスト層に形成し、このとき、前記レジスト層が前記配線層の上面に直接接触しないように、前記レジスト層の穴形成面の下面側縁部を、前記絶縁保護層上に配置する工程、
    (d) 前記絶縁表面に前記磁気検出素子を形成し、且つ、前記磁気検出素子に接続される導電性の接続層を、前記穴内を通って前記配線層の露出面上にまで延出形成して、前記磁気検出素子と前記配線層とを前記接続層を介して導通させる工程、
    を有することを特徴とする磁気検出装置の製造方法。
  11. 前記(b)工程で、前記絶縁保護層に形成された穴形成面を、下面側から上面側に向けて徐々に前記穴の大きさが大きくなるように傾く傾斜面で形成する請求項10記載の磁気検出装置の製造方法。
  12. 前記(c)工程で、前記レジスト層に形成された穴形成面を、下面側から上面側に向けて徐々に前記穴の大きさが大きくなるように傾く傾斜面で形成する請求項10または11に記載の磁気検出装置の製造方法。
  13. 前記レジスト層に対し熱硬化を行う前に、熱処理を施して、前記傾斜面を形成する請求項12記載の磁気検出装置の製造方法。
  14. 前記(b)工程で、前記絶縁保護層に対し穴を形成せずに、前記(c)工程で形成されたレジスト層をマスクとして利用して、前記レジスト層に形成された穴から露出する前記絶縁保護層を除去して、前記絶縁保護層に前記配線層の上面が露出する穴を形成する請求項10ないし13のいずれかに記載の磁気検出装置の製造方法。
  15. 前記(c)工程と前記(d)工程の間に、
    (e) 前記レジスト層上に、前記磁気検出素子の下地膜として無機絶縁層を形成する工程、
    を有する請求項10ないし14のいずれかに記載の磁気検出装置の製造方法。
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