JPWO2008001412A1 - ドリル - Google Patents

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典宏 桝田
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Abstract

【課題】本発明は、高送り加工を行った場合にも、切れ刃の摩耗を防止してドリルの長寿命化を図ることができるドリルを提供することを目的とする。【解決手段】切れ刃5は、曲率半径R1の凸円弧形状の主切れ刃部51と、当該主切れ刃部51に連なり、ドリル1の回転方向T側において、主切れ刃部51に対向するシンニング7のドリル中央部側のコーナー部71とを曲率半径R2の凸円弧形状に結ぶ中心部切れ刃52とから構成される。主切れ刃部51の曲率半径R1は、ドリル径の0.25倍以上1倍以下とし、主切れ刃部51の外周部(外周コーナー)でのドリル1の半径方向のすくい角θは、−15°〜−50°であり、シンニングのコーナー部71の曲率半径R3は、0.1mm以上ドリル径の0.05倍以下であるので、切れ刃の耐摩耗性を向上し、切り屑の排出をスムーズにできる。【選択図】図3

Description

本発明は、ドリルに関し、詳細には、一回転当たりの送り量を通常よりも高めた高送りドリルに関する。
従来、直線切れ刃のドリルで、一回転当たりの送り量をドリル径の5%を超える高送り加工をした場合には、切れ刃コーナー部の強度不足の為に切れ刃に欠損等を誘発するため、加工ができなくなる場合があった。また、一回転当たりの送り量がドリル径の2〜3%の一般条件で使用した場合でも、ドリルの切れ刃コーナー部が欠損したり全摩耗状態になり耐久限度に達する場合が多かった。
そこで、特許文献1には、切れ刃が欠け難く、切り屑のカール処理も良好にでき、深穴加工、貫通穴加工を安定して行えるドリルが提案されている。このドリルでは、主切れ刃部の中心切れ刃部寄りの部分を直線又は曲率半径の大きな凸円弧にし、外周側は、外周に向かうにつれて曲率半径がドリル径の0.25倍を下限にして徐々に小さくなる凸形彎曲刃として主切れ刃部の変曲点を無くし、外周部での径方向すくい角θが−15°〜−50°の範囲になるようにしている。このような形状の刃部を有するドリルでは、負荷が主切れ刃の全域に分散され、負荷の局部集中が起こらず、刃先欠損が生じ難く、工具の寿命が延びるという効果を奏する。
特開2003−285211号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のドリルにおいても、一回転当たりの送り量を通常よりも大きくする高送り加工を行った場合には、切れ刃に損傷を生じる場合があり、また、高送り時に発生する厚みの厚い切り屑を分断させることができないという問題点があった。さらに、チゼルエッジへの切り屑の溶着、蓄積等の問題点もあった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、高送り加工を行った場合にも、切れ刃の摩耗や欠損を防止してドリルの長寿命化を図ることができるドリルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のドリルは、軸線回りに回転されるドリル本体の側面に、当該ドリル本体の先端から基端側に向けて切り屑を排出する溝が形成され、当該溝のドリル回転方向側を向く壁面と前記ドリル本体の先端の逃げ面との交差稜線部に切れ刃が形成され、前記ドリル本体の先端の心厚部にシンニングが施されたドリルにおいて、前記切れ刃をドリル径の0.25倍以上、1倍以下の曲率半径の凸円弧形状に形成し、前記切れ刃の外周部において半径方向でのすくい角が−15°以上、−60°以下であり、前記ドリルの先端部中央側のシンニングのコーナー部を0.1mm以上、ドリル径の0.05倍以下の曲率半径の円弧形状に形成したことを特徴とする。
また、前記ドリルは、前記溝を3本有し、且つ、前記切れ刃を3枚有していてもよい。
また、前記ドリルの先端部には、チゼルエッジが形成されていてもよい。
また、前記ドリルは、超硬材料により形成されていてもよい。
また、前記ドリルは、前記切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分に、直線状の中心部切れ刃を形成してもよい。
また、前記ドリルは、前記切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分に、前記切れ刃の曲率半径より大きい曲率半径の円弧形状の中心部切れ刃を形成してもよい。
また、前記ドリルは、前記切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分を、前記切れ刃から直線形状の第1中心部切れ刃、当該第1中心部切れ刃から円弧形状の第2中心部切れ刃、当該第2中心部切れ刃から前記シンニングのコーナー部と連なるように形成してもよい。
本発明のドリルは、切れ刃をドリル径の0.25倍以上、1倍以下の曲率半径の凸円弧形状に形成し、切れ刃の外周部において半径方向でのすくい角が−15°以上、−60°以下であり、前記ドリルの先端部中央側のシンニングのコーナー部を0.1mm以上、ドリル径の0.05倍以下の曲率半径の円弧形状に形成したので、ドリルの一回転当たりの送り量を通常よりも大きくする高送り加工をした場合にも、切れ刃の外周コーナーの摩耗や欠損が防止できる。また、切り屑の排出が容易に出来るので、ドリルの先端部への切り屑の溶着や蓄積を防止でき、切れ刃の損傷を防ぎ、ドリルの長寿命化を図ることができる。
また、本発明を、溝を3本有し、且つ、切れ刃を3枚有する3枚刃のドリルに適用した場合には、上記効果に加えて、穴あけ加工時のドリルのぶれを防止でき、穴あけ加工の精度を向上することができる。
また、本発明をチゼルエッジを形成したドリルに適用した場合には、チゼルエッジを形成しないものに比べて、穴あけ加工の開始時に、ドリルの先端部が移動することがなく、穴あけの精度を向上することができる。さらに、チゼルエッジへの切り屑の溶着や蓄積を防止できる。
また、本発明のドリルを超硬材料により形成した場合には、ドリルの摩耗をより防止でき、更なるドリルの長寿命化を図ることができる。
また、本発明のドリルの切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分に、直線状の中心部切れ刃を形成した場合には、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジへの切り屑の溶着、蓄積も防止できる。
また、本発明のドリルの切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分に、前記切れ刃の曲率半径より大きい曲率半径の円弧形状の中心部切れ刃を形成した場合にも、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジへの切り屑の溶着、蓄積も防止できる。
また、本発明のドリルの切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分を、前記切れ刃から直線形状の第1中心部切れ刃、当該第1中心部切れ刃から円弧形状の第2中心部切れ刃、当該第2中心部切れ刃から前記シンニングのコーナー部と連なるように形成した場合にも、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジへの切り屑の溶着、蓄積も防止できる。
以下、本発明の第1実施の形態であるドリル1を図1乃至図3を参照して説明する。図1は、ドリル1の側面図であり、図2は、ドリル1のボデー3の先端部の拡大図であり、図3は、ドリル1の先端部の正面図である。図1に示すように、本実施の形態のドリル1は、超硬やハイス(高速度工具鋼)等の硬質材料により略円筒形状に形成され、シャンク2と当該シャンク2から延設されたボデー3とを備えている。また、ボデー3には、切り屑を排出するための3条のねじれた溝4が形成され、ボデー3の先端部には、3枚の切れ刃5が設けられている。従って、ドリル1は3枚刃のドリルであり、一回転当たりの送り量を通常よりも大きくする高送り加工に用いる高送り加工用のツイストドリルである。
次に、図2及び図3を参照して、ドリル1の先端部の構成について説明する。図2及び図3に示すように、ドリル1の溝4の回転方向T側を向く内壁面41と、ドリル1の先端部の逃げ面6との交差稜線部に切れ刃5が各々形成され、逃げ面6のドリル1の回転方向T側と反対方向側に、心厚を薄くするためのシンニング7が形成されている。このシンニング7のドリル中央部側のコーナー部71は、所定の曲率半径R3の円弧形状に形成されている。
次に、図3を参照して、切れ刃5の構造について説明する。図3に示すように、切れ刃5は、ドリル1の回転方向T側に向けて突出した曲率半径R1の凸円弧形状に形成された主切れ刃部51と、当該主切れ刃部51に連なり、且つ、ドリル1の回転方向T側において、当該主切れ刃部51に対向するシンニング7のドリル中央部側のコーナー部71とを曲率半径R2の凸円弧形状に結ぶ中心部切れ刃52とから構成されている。また、主切れ刃部51の外周部コーナーには、マージン53が所定幅で形成されている。
そして、主切れ刃部51の曲率半径R1は、一例として、ドリル径(D)の0.25倍以上、1倍以下(0.25D以上、1D以下)の曲率半径とし、主切れ刃部51の外周部(外周コーナー)でのドリル1の半径方向のすくい角θは、−15°以上、−60°以下とすることが望ましい。尚、この数値限定の根拠は、後述する第1耐久試験の試験結果に基づくものである。さらに、中心部切れ刃52の曲率半径R2は、主切れ刃部51の曲率半径R1より大きい方が切り屑の排出を容易にするので望ましい。
また、ドリル1の先端部の中心部には、チゼルエッジ8が形成されている。しかしながら、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71は、曲率半径R3の円弧形状に形成されているので、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジ8への切り屑の溶着、蓄積等も防止できる。尚、このシンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.1mm以上、ドリル径(D)の0.05倍(0.05D)以下の曲率半径の円弧形状に形成することが望ましい。尚、この数値限定の根拠は、後述する第2耐久試験の試験結果に基づくものである。
次に、図4を参照して、第2実施の形態のドリル11を説明する。図4は、第2実施の形態であるドリル11の先端部の正面図である。図4に示す第2実施の形態のドリル11では、上記第1実施の形態のドリル1と異なる点は、中心部切れ刃54の形状が直線形状となっている点であり、他の構成は、第1実施の形態のドリル1と同じである。この第2実施の形態のドリル11では、中心部切れ刃54の形状が直線形状となっているので、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジ8への切り屑の溶着、蓄積等も防止できる。
次に、図5を参照して、第3実施の形態のドリル12の先端部の構成を説明する。図5は、第3実施の形態であるドリル12の先端部の正面図である。図5に示す第3実施の形態のドリル12では、上記第1実施の形態のドリル1と異なる点は、主切れ刃部51に連なる第1中心部切れ刃55が直線形状となっており、当該第1中心部切れ刃55とシンニングのコーナー部71とを繋ぐ第2中心部切れ刃56が曲率半径R4の円弧形状になっている点である。尚、第2中心部切れ刃56の曲率半径R4は、主切れ刃部51の曲率半径R1より大きい方が切り屑の排出を容易にするので望ましい。この第3実施の形態のドリル12では、第1中心部切れ刃55の形状が直線形状となっており、当該第1中心部切れ刃55とシンニングのコーナー部71とを繋ぐ第2中心部切れ刃56が曲率半径R4の円弧形状になっているので、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジ8への切り屑の溶着、蓄積等も防止できる。
次に、上記構成を有する第1実施の形態のドリル1の第1試験例乃至第4試験例及び第1比較例を用いた第1耐久試験の試験結果について、図6乃至図12を参照して説明する。図6は、第1試験例のドリル13の先端部の正面図であり、図7は、第2試験例のドリル14の先端部の正面図であり、図8は、第3試験例のドリル15の先端部の正面図であり、図9は、第4試験例のドリル16の先端部の正面図であり、図10は、第1比較例のドリル17の先端部の正面図であり、図11は、第1耐久試験の試験結果を示す表であり、図12は、第1耐久試験の試験結果を示すグラフである。
この第1耐久試験では、切れ刃5の曲率半径を変化させて耐久試験を行った。尚、切れ刃5の曲率半径を変化させたので、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θも変化した。図6に示すように、第1試験例のドリル13は、ドリル径が10mmの第1実施の形態のドリル1と同様の構成の3枚刃のドリルであり、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.3倍(0.3D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが−50°である。
また、図7に示すように、第2試験例のドリル14は、ドリル径が10mmの第1実施の形態のドリル1と同様の構成の3枚刃のドリルであり、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.7倍(0.7D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが−30°である。
また、図8に示すように、第3試験例のドリル15は、ドリル径が10mmの第1実施の形態のドリル1と同様の構成の3枚刃のドリルであり、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.9倍(0.9D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが−20°である。
また、図9に示すように、第4試験例のドリル16は、ドリル径が10mmの第1実施の形態のドリル1と同様の構成の3枚刃のドリルであり、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の1.5倍(1.5D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが−13°である。
また、図10に示すように、第1比較例のドリル17は、ドリル径が10mmの第1実施の形態と同様の構成の3枚刃のドリルであり、切れ刃5が凹刃であり、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが+3°である。
次に、これらの第1試験例乃至第4試験例と、第1比較例とを用いて行った第1耐久試験の試験結果について説明する。上記の第1試験例乃至第4試験例及び第1比較例のドリルを用いた第1耐久試験は、以下の条件により行った。
ドリル径:10mm
溝底径:3.5mm(ドリル径の35%)
被削材:FCD600(鋳物)
使用機械:立型マシニングセンタ
給油方式:センタースルー(図示外のオイルホールが各逃げ面6に設けられている。)
切削油剤:水溶性切削油剤
加工深さ:50mm(ドリル径の5倍)
切削速度:100m/min
回転当たり送り量:1mm/rev(ドリル径の10%)
次に、第1耐久試験の試験結果を図11に示す試験結果の表及び図12に示すグラフを用いて説明する。この第1耐久試験では、切れ刃5の外周コーナーのV摩耗幅が、0.2mmに達した時を耐久限界の摩耗とし、それ以下を正常摩耗とし、その耐久限界までに形成した穴の数及び刃欠けを生じた時までに形成した穴の数を比較した。図11及び図12に示すように、第1試験例のドリル13では、3985穴の耐久数であり、第2試験例のドリル14では、3450穴の耐久数であり、第3試験例のドリル15では、2985穴の耐久数であり、第4試験例のドリル16では、1511穴で、切れ刃5に刃欠けを生じ耐久限界となった。これに対して、第1比較例のドリル17では、852穴で、切れ刃5に刃欠けを生じ耐久限界となった。
上記第1耐久試験の試験結果が示すように、第1比較例のドリル17では、切れ刃5が凹刃なので、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが+3°であり、切れ刃5が欠損し易く、耐久数が852穴しかなく耐久性に欠ける。これに対して、第4試験例のドリル16のように、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の1.5倍(1.5D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θを−13°とした場合には、耐久数が1511穴となり、第1比較例に比べて、耐久性が向上する。また、第3試験例のドリル15のように、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.9倍(0.9D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θを−20°とした場合には、刃欠けを生じずに耐久数が2985穴となり、第1比較例に比べて、耐久性が格段に向上する。また、第2試験例のドリル14のように、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.7倍(0.7D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θを−30°とした場合には、刃欠けを生じずに耐久数が3450穴となり、第1比較例に比べて、耐久性が格段に向上する。また、第1試験例のドリル13のように、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.3倍(0.3D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θを−50°とした場合には、刃欠けを生じずに耐久数が3985穴となり、第1比較例に比べて、耐久性が格段に向上する。
従って、一回転当たりのドリルの送り量をドリル径の10%とするような高送りを行った場合に、刃欠けを生じずに耐久性を向上するためには、切れ刃5を凸円弧形状とし、その曲率半径がドリル径の1.5倍以上あれば十分と考えられるが、好ましくは、曲率半径がドリル径の1.0倍以上あればよい。また、切れ刃の曲率半径がドリル径の0.3倍でも、良好な耐久性を示すので、切れ刃の曲率半径は、少なくとも、ドリル径の0.25倍以上あればよいと判断できる。
さらに、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θは、第4試験例のドリル16のように、−13°以上あれば、耐久数が1511穴であることから、当該すくい角θは、−15°以上あれば十分と判断できる。また、当該すくい角θを−50°とした場合には、刃欠けを生じずに耐久数が3985穴となり、第1比較例に比べて、耐久性が格段に向上することから、当該すくい角θは、−60°までは、望ましいと判断できる。
次に、第1実施の形態のドリル1の第5試験例乃至第7試験例及び第2比較例を用いた第2耐久試験の試験結果について、図13乃至図18を参照して説明する。図13は、第5試験例のドリル18の先端部の正面図であり、図14は、第6試験例のドリル19の先端部の正面図であり、図15は、第7試験例のドリル20の先端部の正面図であり、図16は、第2比較例のドリル21の先端部の正面図であり、図17は、第2耐久試験の試験結果を示す表であり、図18は、第2耐久試験の試験結果を示すグラフである。
この第2耐久試験では、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3を変化させて耐久試験を行った。図13に示すように、第5試験例のドリル18は、ドリル径が10mmであり、上述した第1実施の形態と同様の構成の3枚刃のドリルであり、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.750mm(ドリル径(D)の7.5%)である。また、図14に示すように、第6試験例のドリル19は、ドリル径が10mmであり、上述した第1実施の形態と同様の構成の3枚刃のドリルであり、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.400mm(ドリル径(D)の4%)である。また、図15に示すように、第7試験例のドリル20は、ドリル径が10mmであり、上述した第1実施の形態と同様の構成の3枚刃のドリルであり、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.150mm(ドリル径(D)の1.5%)である。さらに、図16に示すように、第2比較例のドリル21は、ドリル径が10mmであり、上述した第1実施の形態と同様の構成の3枚刃のドリルであり、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.004mm(ほぼ鋭角)である。
次に、これらの第5試験例乃至第7試験例のドリルと、第2比較例のドリルとを用いて行った第2耐久試験の試験結果について説明する。上記の第5試験例乃至第7試験例及び第2比較例のドリルを用いた第2耐久試験は、以下の条件により行った。
ドリル径:10mm
溝底径:3.5mm(ドリル径の35%)
被削材:FCD600(鋳物)
使用機械:立型マシニングセンタ
給油方式:センタースルー(図示外のオイルホールが各逃げ面6に設けられている。)
切削油剤:水溶性切削油材
加工深さ:50mm(ドリル径の5倍)
切削速度:100m/min
回転当たり送り量:1mm/rev(ドリル径の10%)
次に、第2耐久試験の試験結果を図17に示す表及び図18に示すグラフを用いて説明する。この第2耐久試験では、切れ刃5の外周コーナーのV摩耗幅が、0.2mmに達した時を耐久限界とし、その耐久限界までに形成した穴の数及び切れ刃5に刃欠けを生じた時までに形成した穴の数を比較した。図17及び図18に示すように、第5試験例のドリル18(図13参照)では、253穴で切れ刃5に刃欠けを生じた。また、第6試験例のドリル19(図14参照)では、3700穴の耐久数であり、第7試験例のドリル20(図15参照)では、4100穴の耐久数であり、第2比較例のドリル21(図16参照)では、667穴で切れ刃5に刃欠けを生じた。
上記第2耐久試験の結果が示すように、第2比較例のドリル21では、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.004mmしかなく、ほぼ鋭角であり、切り屑を貯めるチップルームが殆どない。従って、切り屑の排出がスムーズに出来ず、667穴で切れ刃に刃欠けを生じた。これに対して、第7試験例のドリル20では、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.150mmであり、チップルームも形成され、切り屑の排出がスムーズに出来るので、4100穴の耐久数であった。また、第6試験例のドリル19では、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.400mmであり、チップルームも形成され、切り屑の排出がスムーズに出来るので、3700穴の耐久数であった。しかしながら、第5試験例のドリル18では、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.750mmであるが、253穴で切れ刃5に刃欠けを生じた。
従って、上記第2耐久試験の試験結果から分かるように、一回転当たりのドリルの送り量をドリル径の10%とするような高送りを行った場合に、耐久性を向上するためには、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、鋭角ではだめで、大きすぎてもだめなことが判明した。上記第2耐久試験の試験結果からは、少なくとも、0.1mm(ドリル径(D)の0.01倍、即ち1%)以上、ドリル径(D)の0.05倍(ドリル径(D)の5%)以下の曲率半径の円弧形状に形成すれば、良いと判断される。更に、好ましくは、0.15mm(ドリル径(D)の0.015倍、即ち1.5%)以上、ドリル径(D)の0.04倍(4%)以下の曲率半径の円弧形状に形成すれば良い。
以上説明したように、上記実施の形態のドリルでは、主切れ刃部51の曲率半径R1をドリル径(D)の0.25倍以上、1倍以下とし、主切れ刃部51の外周部(外周コーナー)でのドリル1の半径方向のすくい角θを、−15°以上−60°とした場合には、一回転当たりのドリルの送り量をドリル径の10%とするような高送りを行った場合でも、主切れ刃部51の外周部(外周コーナー)の耐摩耗性を高めることができる。また、シンニングのコーナー部71の曲率半径R3を0.1mm以上ドリル径の0.05倍以下とすれば、チップルームが十分に形成され、切り屑の排出をスムーズにできるので、チゼルエッジへの切り屑の溶着、蓄積等を防止でき、切れ刃の刃欠け等を防止して、ドリルの耐久性を向上できる。
ドリル1の側面図である。 ドリル1のボデー3の先端部の拡大図である。 ドリル1の先端部の正面図である。 第2実施の形態であるドリル11の先端部の正面図である。 第3実施の形態であるドリル12の先端部の正面図である。 第1試験例のドリル13の先端部の正面図である。 第2試験例のドリル14の先端部の正面図である。 第3試験例のドリル15の先端部の正面図である。 第4試験例のドリル16の先端部の正面図である。 第1比較例のドリル17の先端部の正面図である。 第1耐久試験の試験結果を示す表である。 第1耐久試験の試験結果を示すグラフである。 第5試験例のドリル18の先端部の正面図である。 第6試験例のドリル19の先端部の正面図である。 第7試験例のドリル20の先端部の正面図である。 第2比較例のドリル21の先端部の正面図である。 第2耐久試験の試験結果を示す表である。 第2耐久試験の試験結果を示すグラフである。
符号の説明
1 ドリル
2 シャンク
3 ボデー
4 溝
5 切れ刃
6 逃げ面
7 シンニング
8 チゼルエッジ
11 第2実施の形態のドリル
12 第3実施の形態のドリル
13 第1試験例のドリル
14 第2試験例のドリル
15 第3試験例のドリル
16 第4試験例のドリル
17 第1比較例のドリル
18 第5試験例のドリル
19 第6試験例のドリル
20 第7試験例のドリル
21 第2比較例のドリル
41 内壁面
51 主切れ刃部
52 中心部切れ刃
53 マージン
54 中心部切れ刃
55 第1中心部切れ刃
56 第2中心部切れ刃
71 シンニングのコーナー部
本発明は、ドリルに関し、詳細には、一回転当たりの送り量を通常よりも高めた高送りドリルに関する。
従来、直線切れ刃のドリルで、一回転当たりの送り量をドリル径の5%を超える高送り加工をした場合には、切れ刃コーナー部の強度不足の為に切れ刃に欠損等を誘発するため、加工ができなくなる場合があった。また、一回転当たりの送り量がドリル径の2〜3%の一般条件で使用した場合でも、ドリルの切れ刃コーナー部が欠損したり全摩耗状態になり耐久限度に達する場合が多かった。
そこで、特許文献1には、切れ刃が欠け難く、切り屑のカール処理も良好にでき、深穴加工、貫通穴加工を安定して行えるドリルが提案されている。このドリルでは、主切れ刃部の中心切れ刃部寄りの部分を直線又は曲率半径の大きな凸円弧にし、外周側は、外周に向かうにつれて曲率半径がドリル径の0.25倍を下限にして徐々に小さくなる凸形彎曲刃として主切れ刃部の変曲点を無くし、外周部での径方向すくい角θが−15°〜−0°の範囲になるようにしている。このような形状の刃部を有するドリルでは、負荷が主切れ刃の全域に分散され、負荷の局部集中が起こらず、刃先欠損が生じ難く、工具の寿命が延びるという効果を奏する。
特開2003−285211号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のドリルにおいても、一回転当たりの送り量を通常よりも大きくする高送り加工を行った場合には、切れ刃に損傷を生じる場合があり、また、高送り時に発生する厚みの厚い切り屑を分断させることができないという問題点があった。さらに、チゼルエッジへの切り屑の溶着、蓄積等の問題点もあった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、高送り加工を行った場合にも、切れ刃の摩耗や欠損を防止してドリルの長寿命化を図ることができるドリルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のドリルは、軸線回りに回転されるドリル本体の側面に、当該ドリル本体の先端から基端側に向けて切り屑を排出する溝が形成され、当該溝のドリル回転方向側を向く壁面と前記ドリル本体の先端の逃げ面との交差稜線部に切れ刃が形成され、前記ドリル本体の先端の心厚部にシンニングが施されたドリルにおいて、前記切れ刃をドリル径の0.25倍以上、1倍以下の曲率半径の凸円弧形状に形成し、前記切れ刃の外周部において半径方向でのすくい角が−15°−60°の範囲内であり、前記ドリルの先端部中央側のシンニングのコーナー部を0.1mm以上、ドリル径の0.05倍以下の曲率半径の円弧形状に形成したことを特徴とする。
また、前記ドリルは、前記溝を3本有し、且つ、前記切れ刃を3枚有していてもよい。
また、前記ドリルの先端部には、チゼルエッジが形成されていてもよい。
また、前記ドリルは、超硬材料により形成されていてもよい。
また、前記ドリルは、前記切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分に、直線状の中心部切れ刃を形成してもよい。
また、前記ドリルは、前記切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分に、前記切れ刃の曲率半径より大きい曲率半径の円弧形状の中心部切れ刃を形成してもよい。
また、前記ドリルは、前記切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分を、前記切れ刃から直線形状の第1中心部切れ刃、当該第1中心部切れ刃から円弧形状の第2中心部切れ刃、当該第2中心部切れ刃から前記シンニングのコーナー部と連なるように形成してもよい。
本発明のドリルは、切れ刃をドリル径の0.25倍以上、1倍以下の曲率半径の凸円弧形状に形成し、切れ刃の外周部において半径方向でのすくい角が−15°−60°の範囲内であり、前記ドリルの先端部中央側のシンニングのコーナー部を0.1mm以上、ドリル径の0.05倍以下の曲率半径の円弧形状に形成したので、ドリルの一回転当たりの送り量を通常よりも大きくする高送り加工をした場合にも、切れ刃の外周コーナーの摩耗や欠損が防止できる。また、切り屑の排出が容易に出来るので、ドリルの先端部への切り屑の溶着や蓄積を防止でき、切れ刃の損傷を防ぎ、ドリルの長寿命化を図ることができる。
また、本発明を、溝を3本有し、且つ、切れ刃を3枚有する3枚刃のドリルに適用した場合には、上記効果に加えて、穴あけ加工時のドリルのぶれを防止でき、穴あけ加工の精度を向上することができる。
また、本発明をチゼルエッジを形成したドリルに適用した場合には、チゼルエッジを形成しないものに比べて、穴あけ加工の開始時に、ドリルの先端部が移動することがなく、穴あけの精度を向上することができる。さらに、チゼルエッジへの切り屑の溶着や蓄積を防止できる。
また、本発明のドリルを超硬材料により形成した場合には、ドリルの摩耗をより防止でき、更なるドリルの長寿命化を図ることができる。
また、本発明のドリルの切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分に、直線状の中心部切れ刃を形成した場合には、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジへの切り屑の溶着、蓄積も防止できる。
また、本発明のドリルの切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分に、前記切れ刃の曲率半径より大きい曲率半径の円弧形状の中心部切れ刃を形成した場合にも、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジへの切り屑の溶着、蓄積も防止できる。
また、本発明のドリルの切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分を、前記切れ刃から直線形状の第1中心部切れ刃、当該第1中心部切れ刃から円弧形状の第2中心部切れ刃、当該第2中心部切れ刃から前記シンニングのコーナー部と連なるように形成した場合にも、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジへの切り屑の溶着、蓄積も防止できる。
以下、本発明の第1実施の形態であるドリル1を図1乃至図3を参照して説明する。図1は、ドリル1の側面図であり、図2は、ドリル1のボデー3の先端部の拡大図であり、図3は、ドリル1の先端部の正面図である。図1に示すように、本実施の形態のドリル1は、超硬やハイス(高速度工具鋼)等の硬質材料により略円筒形状に形成され、シャンク2と当該シャンク2から延設されたボデー3とを備えている。また、ボデー3には、切り屑を排出するための3条のねじれた溝4が形成され、ボデー3の先端部には、3枚の切れ刃5が設けられている。従って、ドリル1は3枚刃のドリルであり、一回転当たりの送り量を通常よりも大きくする高送り加工に用いる高送り加工用のツイストドリルである。
次に、図2及び図3を参照して、ドリル1の先端部の構成について説明する。図2及び図3に示すように、ドリル1の溝4の回転方向T側を向く内壁面41と、ドリル1の先端部の逃げ面6との交差稜線部に切れ刃5が各々形成され、逃げ面6のドリル1の回転方向T側と反対方向側に、心厚を薄くするためのシンニング7が形成されている。このシンニング7のドリル中央部側のコーナー部71は、所定の曲率半径R3の円弧形状に形成されている。
次に、図3を参照して、切れ刃5の構造について説明する。図3に示すように、切れ刃5は、ドリル1の回転方向T側に向けて突出した曲率半径R1の凸円弧形状に形成された主切れ刃部51と、当該主切れ刃部51に連なり、且つ、ドリル1の回転方向T側において、当該主切れ刃部51に対向するシンニング7のドリル中央部側のコーナー部71とを曲率半径R2の凸円弧形状に結ぶ中心部切れ刃52とから構成されている。また、主切れ刃部51の外周部コーナーには、マージン53が所定幅で形成されている。
そして、主切れ刃部51の曲率半径R1は、一例として、ドリル径(D)の0.25倍以上、1倍以下(0.25D以上、1D以下)の曲率半径とし、主切れ刃部51の外周部(外周コーナー)でのドリル1の半径方向のすくい角θは、−15°−60°の範囲内とすることが望ましい。尚、この数値限定の根拠は、後述する第1耐久試験の試験結果に基づくものである。さらに、中心部切れ刃52の曲率半径R2は、主切れ刃部51の曲率半径R1より大きい方が切り屑の排出を容易にするので望ましい。
また、ドリル1の先端部の中心部には、チゼルエッジ8が形成されている。しかしながら、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71は、曲率半径R3の円弧形状に形成されているので、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジ8への切り屑の溶着、蓄積等も防止できる。尚、このシンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.1mm以上、ドリル径(D)の0.05倍(0.05D)以下の曲率半径の円弧形状に形成することが望ましい。尚、この数値限定の根拠は、後述する第2耐久試験の試験結果に基づくものである。
次に、図4を参照して、第2実施の形態のドリル11を説明する。図4は、第2実施の形態であるドリル11の先端部の正面図である。図4に示す第2実施の形態のドリル11では、上記第1実施の形態のドリル1と異なる点は、中心部切れ刃54の形状が直線形状となっている点であり、他の構成は、第1実施の形態のドリル1と同じである。この第2実施の形態のドリル11では、中心部切れ刃54の形状が直線形状となっているので、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジ8への切り屑の溶着、蓄積等も防止できる。
次に、図5を参照して、第3実施の形態のドリル12の先端部の構成を説明する。図5は、第3実施の形態であるドリル12の先端部の正面図である。図5に示す第3実施の形態のドリル12では、上記第1実施の形態のドリル1と異なる点は、主切れ刃部51に連なる第1中心部切れ刃55が直線形状となっており、当該第1中心部切れ刃55とシンニングのコーナー部71とを繋ぐ第2中心部切れ刃56が曲率半径R4の円弧形状になっている点である。尚、第2中心部切れ刃56の曲率半径R4は、主切れ刃部51の曲率半径R1より大きい方が切り屑の排出を容易にするので望ましい。この第3実施の形態のドリル12では、第1中心部切れ刃55の形状が直線形状となっており、当該第1中心部切れ刃55とシンニングのコーナー部71とを繋ぐ第2中心部切れ刃56が曲率半径R4の円弧形状になっているので、切り屑を収容するチップルームの容量を確保でき、切り屑の排出がスムーズにできる。従って、チゼルエッジ8への切り屑の溶着、蓄積等も防止できる。
次に、上記構成を有する第1実施の形態のドリル1の第1試験例乃至第4試験例及び第1比較例を用いた第1耐久試験の試験結果について、図6乃至図12を参照して説明する。図6は、第1試験例のドリル13の先端部の正面図であり、図7は、第2試験例のドリル14の先端部の正面図であり、図8は、第3試験例のドリル15の先端部の正面図であり、図9は、第4試験例のドリル16の先端部の正面図であり、図10は、第1比較例のドリル17の先端部の正面図であり、図11は、第1耐久試験の試験結果を示す表であり、図12は、第1耐久試験の試験結果を示すグラフである。
この第1耐久試験では、切れ刃5の曲率半径を変化させて耐久試験を行った。尚、切れ刃5の曲率半径を変化させたので、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θも変化した。図6に示すように、第1試験例のドリル13は、ドリル径が10mmの第1実施の形態のドリル1と同様の構成の3枚刃のドリルであり、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.3倍(0.3D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが−50°である。
また、図7に示すように、第2試験例のドリル14は、ドリル径が10mmの第1実施の形態のドリル1と同様の構成の3枚刃のドリルであり、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.7倍(0.7D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが−30°である。
また、図8に示すように、第3試験例のドリル15は、ドリル径が10mmの第1実施の形態のドリル1と同様の構成の3枚刃のドリルであり、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.9倍(0.9D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが−20°である。
また、図9に示すように、第4試験例のドリル16は、ドリル径が10mmの第1実施の形態のドリル1と同様の構成の3枚刃のドリルであり、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の1.5倍(1.5D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが−13°である。
また、図10に示すように、第1比較例のドリル17は、ドリル径が10mmの第1実施の形態と同様の構成の3枚刃のドリルであり、切れ刃5が凹刃であり、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが+3°である。
次に、これらの第1試験例乃至第4試験例と、第1比較例とを用いて行った第1耐久試験の試験結果について説明する。上記の第1試験例乃至第4試験例及び第1比較例のドリルを用いた第1耐久試験は、以下の条件により行った。
ドリル径:10mm
溝底径:3.5mm(ドリル径の35%)
被削材:FCD600(鋳物)
使用機械:立型マシニングセンタ
給油方式:センタースルー(図示外のオイルホールが各逃げ面6に設けられている。)
切削油剤:水溶性切削油剤
加工深さ:50mm(ドリル径の5倍)
切削速度:100m/min
回転当たり送り量:1mm/rev(ドリル径の10%)
次に、第1耐久試験の試験結果を図11に示す試験結果の表及び図12に示すグラフを用いて説明する。この第1耐久試験では、切れ刃5の外周コーナーのV摩耗幅が、0.2mmに達した時を耐久限界の摩耗とし、それ以下を正常摩耗とし、その耐久限界までに形成した穴の数及び刃欠けを生じた時までに形成した穴の数を比較した。図11及び図12に示すように、第1試験例のドリル13では、3985穴の耐久数であり、第2試験例のドリル14では、3450穴の耐久数であり、第3試験例のドリル15では、2985穴の耐久数であり、第4試験例のドリル16では、1511穴で、切れ刃5に刃欠けを生じ耐久限界となった。これに対して、第1比較例のドリル17では、852穴で、切れ刃5に刃欠けを生じ耐久限界となった。
上記第1耐久試験の試験結果が示すように、第1比較例のドリル17では、切れ刃5が凹刃なので、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θが+3°であり、切れ刃5が欠損し易く、耐久数が852穴しかなく耐久性に欠ける。これに対して、第4試験例のドリル16のように、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の1.5倍(1.5D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θを−13°とした場合には、耐久数が1511穴となり、第1比較例に比べて、耐久性が向上する。また、第3試験例のドリル15のように、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.9倍(0.9D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θを−20°とした場合には、刃欠けを生じずに耐久数が2985穴となり、第1比較例に比べて、耐久性が格段に向上する。また、第2試験例のドリル14のように、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.7倍(0.7D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θを−30°とした場合には、刃欠けを生じずに耐久数が3450穴となり、第1比較例に比べて、耐久性が格段に向上する。また、第1試験例のドリル13のように、切れ刃5の曲率半径がドリル径(D)の0.3倍(0.3D)の凸円弧形状とし、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θを−50°とした場合には、刃欠けを生じずに耐久数が3985穴となり、第1比較例に比べて、耐久性が格段に向上する。
従って、一回転当たりのドリルの送り量をドリル径の10%とするような高送りを行った場合に、刃欠けを生じずに耐久性を向上するためには、切れ刃5を凸円弧形状とし、その曲率半径がドリル径の1.5倍以あれば十分と考えられるが、好ましくは、曲率半径がドリル径の1.0倍以下であればよい。また、切れ刃の曲率半径がドリル径の0.3倍でも、良好な耐久性を示すので、切れ刃の曲率半径は、少なくとも、ドリル径の0.25倍以上あればよいと判断できる。
さらに、切れ刃5の外周部において半径方向でのすくい角θは、第4試験例のドリル16のように、−13°あれば、耐久数が1511穴であることから、当該すくい角θは、−15°以下であれば十分と判断できる。また、当該すくい角θを−50°とした場合には、刃欠けを生じずに耐久数が3985穴となり、第1比較例に比べて、耐久性が格段に向上することから、当該すくい角θは、−60°までは、望ましいと判断できる。
次に、第1実施の形態のドリル1の第5試験例乃至第7試験例及び第2比較例を用いた第2耐久試験の試験結果について、図13乃至図18を参照して説明する。図13は、第5試験例のドリル18の先端部の正面図であり、図14は、第6試験例のドリル19の先端部の正面図であり、図15は、第7試験例のドリル20の先端部の正面図であり、図16は、第2比較例のドリル21の先端部の正面図であり、図17は、第2耐久試験の試験結果を示す表であり、図18は、第2耐久試験の試験結果を示すグラフである。
この第2耐久試験では、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3を変化させて耐久試験を行った。図13に示すように、第5試験例のドリル18は、ドリル径が10mmであり、上述した第1実施の形態と同様の構成の3枚刃のドリルであり、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.750mm(ドリル径(D)の7.5%)である。また、図14に示すように、第6試験例のドリル19は、ドリル径が10mmであり、上述した第1実施の形態と同様の構成の3枚刃のドリルであり、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.400mm(ドリル径(D)の4%)である。また、図15に示すように、第7試験例のドリル20は、ドリル径が10mmであり、上述した第1実施の形態と同様の構成の3枚刃のドリルであり、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.150mm(ドリル径(D)の1.5%)である。さらに、図16に示すように、第2比較例のドリル21は、ドリル径が10mmであり、上述した第1実施の形態と同様の構成の3枚刃のドリルであり、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.004mm(ほぼ鋭角)である。
次に、これらの第5試験例乃至第7試験例のドリルと、第2比較例のドリルとを用いて行った第2耐久試験の試験結果について説明する。上記の第5試験例乃至第7試験例及び第2比較例のドリルを用いた第2耐久試験は、以下の条件により行った。
ドリル径:10mm
溝底径:3.5mm(ドリル径の35%)
被削材:FCD600(鋳物)
使用機械:立型マシニングセンタ
給油方式:センタースルー(図示外のオイルホールが各逃げ面6に設けられている。)
切削油剤:水溶性切削油材
加工深さ:50mm(ドリル径の5倍)
切削速度:100m/min
回転当たり送り量:1mm/rev(ドリル径の10%)
次に、第2耐久試験の試験結果を図17に示す表及び図18に示すグラフを用いて説明する。この第2耐久試験では、切れ刃5の外周コーナーのV摩耗幅が、0.2mmに達した時を耐久限界とし、その耐久限界までに形成した穴の数及び切れ刃5に刃欠けを生じた時までに形成した穴の数を比較した。図17及び図18に示すように、第5試験例のドリル18(図13参照)では、253穴で切れ刃5に刃欠けを生じた。また、第6試験例のドリル19(図14参照)では、3700穴の耐久数であり、第7試験例のドリル20(図15参照)では、4100穴の耐久数であり、第2比較例のドリル21(図16参照)では、667穴で切れ刃5に刃欠けを生じた。
上記第2耐久試験の結果が示すように、第2比較例のドリル21では、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.004mmしかなく、ほぼ鋭角であり、切り屑を貯めるチップルームが殆どない。従って、切り屑の排出がスムーズに出来ず、667穴で切れ刃に刃欠けを生じた。これに対して、第7試験例のドリル20では、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.150mmであり、チップルームも形成され、切り屑の排出がスムーズに出来るので、4100穴の耐久数であった。また、第6試験例のドリル19では、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.400mmであり、チップルームも形成され、切り屑の排出がスムーズに出来るので、3700穴の耐久数であった。しかしながら、第5試験例のドリル18では、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、0.750mmであるが、253穴で切れ刃5に刃欠けを生じた。
従って、上記第2耐久試験の試験結果から分かるように、一回転当たりのドリルの送り量をドリル径の10%とするような高送りを行った場合に、耐久性を向上するためには、シンニング7のドリル中央部側のコーナー部71の曲率半径R3は、鋭角ではだめで、大きすぎてもだめなことが判明した。上記第2耐久試験の試験結果からは、少なくとも、0.1mm(ドリル径(D)の0.01倍、即ち1%)以上、ドリル径(D)の0.05倍(ドリル径(D)の5%)以下の曲率半径の円弧形状に形成すれば、良いと判断される。更に、好ましくは、0.15mm(ドリル径(D)の0.015倍、即ち1.5%)以上、ドリル径(D)の0.04倍(4%)以下の曲率半径の円弧形状に形成すれば良い。
以上説明したように、上記実施の形態のドリルでは、主切れ刃部51の曲率半径R1をドリル径(D)の0.25倍以上、1倍以下とし、主切れ刃部51の外周部(外周コーナー)でのドリル1の半径方向のすくい角θを、−15°−60°の範囲内とした場合には、一回転当たりのドリルの送り量をドリル径の10%とするような高送りを行った場合でも、主切れ刃部51の外周部(外周コーナー)の耐摩耗性を高めることができる。また、シンニングのコーナー部71の曲率半径R3を0.1mm以上ドリル径の0.05倍以下とすれば、チップルームが十分に形成され、切り屑の排出をスムーズにできるので、チゼルエッジへの切り屑の溶着、蓄積等を防止でき、切れ刃の刃欠け等を防止して、ドリルの耐久性を向上できる。
ドリル1の側面図である。 ドリル1のボデー3の先端部の拡大図である。 ドリル1の先端部の正面図である。 第2実施の形態であるドリル11の先端部の正面図である。 第3実施の形態であるドリル12の先端部の正面図である。 第1試験例のドリル13の先端部の正面図である。 第2試験例のドリル14の先端部の正面図である。 第3試験例のドリル15の先端部の正面図である。 第4試験例のドリル16の先端部の正面図である。 第1比較例のドリル17の先端部の正面図である。 第1耐久試験の試験結果を示す表である。 第1耐久試験の試験結果を示すグラフである。 第5試験例のドリル18の先端部の正面図である。 第6試験例のドリル19の先端部の正面図である。 第7試験例のドリル20の先端部の正面図である。 第2比較例のドリル21の先端部の正面図である。 第2耐久試験の試験結果を示す表である。 第2耐久試験の試験結果を示すグラフである。
1 ドリル
2 シャンク
3 ボデー
4 溝
5 切れ刃
6 逃げ面
7 シンニング
8 チゼルエッジ
11 第2実施の形態のドリル
12 第3実施の形態のドリル
13 第1試験例のドリル
14 第2試験例のドリル
15 第3試験例のドリル
16 第4試験例のドリル
17 第1比較例のドリル
18 第5試験例のドリル
19 第6試験例のドリル
20 第7試験例のドリル
21 第2比較例のドリル
41 内壁面
51 主切れ刃部
52 中心部切れ刃
53 マージン
54 中心部切れ刃
55 第1中心部切れ刃
56 第2中心部切れ刃
71 シンニングのコーナー部

Claims (7)

  1. 軸線回りに回転されるドリル本体の側面に、当該ドリル本体の先端から基端側に向けて切り屑を排出する溝が形成され、当該溝のドリル回転方向側を向く壁面と前記ドリル本体の先端の逃げ面との交差稜線部に切れ刃が形成され、前記ドリル本体の先端の心厚部にシンニングが施されたドリルにおいて、
    前記切れ刃をドリル径の0.25倍以上、1倍以下の曲率半径の凸円弧形状に形成し、
    前記切れ刃の外周部において半径方向でのすくい角が−15°以上、−60°以下であり、
    前記ドリルの先端部中央側のシンニングのコーナー部を0.1mm以上、ドリル径の0.05倍以下の曲率半径の円弧形状に形成したことを特徴とするドリル。
  2. 前記ドリルは、前記溝を3本有し、且つ、前記切れ刃を3枚有することを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  3. 前記ドリルの先端部には、チゼルエッジが形成されていることを特徴とする請求項2に記載のドリル。
  4. 前記ドリルは、超硬材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  5. 前記切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分に、直線状の中心部切れ刃を形成したことを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  6. 前記切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分に、前記切れ刃の曲率半径より大きい曲率半径の円弧形状の中心部切れ刃を形成したことを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  7. 前記切れ刃と、その切れ刃に対してドリル回転方向側の前記シンニングのコーナー部との間の部分を、前記切れ刃から直線形状の第1中心部切れ刃、当該第1中心部切れ刃から円弧形状の第2中心部切れ刃、当該第2中心部切れ刃から前記シンニングのコーナー部と連なるように形成したことを特徴とする請求項1に記載のドリル。
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