JP2012020357A - ドリル及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水酸化物粒子を含有する樹脂絶縁基板用の耐久性を備えるドリルを提案する。
【解決手段】 ネジレ角度を42〜53°にすることで、切削屑により受ける応力が小さくなり、ドリルが折れ難くなる。併せて、切屑排出溝表面の粗度Raを0.01〜0.11μmにする。粗度Raが0.01未満の場合、傷を起点にドリルが折れる可能性がある。一方、粗度Raが0.11超の場合、切削屑の排出が阻害され、ドリルが切削屑により応力を受けて折れ易くなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プリント配線板用のドリルに関し、特に、水酸化物粒子を含有する樹脂絶縁基板用のドリルに関する。
プリント配線板の表裏の導通を取るために、プリント配線板にスルーホール導体が形成される。両面銅張積層板に、ドリルにより貫通孔が形成され、その貫通孔の内壁にめっきなどによりスルーホール導体が形成される。その後、必要に応じて、エッチングにより導体回路が形成される。これにより、表裏の導体回路を接続するためのスルーホール導体を有するプリント配線板が製造される。
プリント基板には、難燃性を得るためハロゲン化合物を有する絶縁基板が使用されている。ハロゲン化合物は、イオン伝導性が高く、フィアインピッチにスルーホールが配置され、スルーホール間の絶縁間隔が狭くなると、ショートの原因になると考えられている。このため、難燃化剤として、ハロゲン化合物の代わりに、水酸化物を含有する絶縁基板の実用化が待たれている。
銅張積層板や絶縁基板に貫通孔を形成する工具として、ドリルが一般的に使用されている。そのドリルとして、1つの刃を有するドリルや2つの刃を有するドリルが使用されている。実開平7−33514は1つの刃を有するドリルを開示していて、特開2002−137110は2つの刃を有するドリルを開示している。
実開平7−33514号公報 特開2002−137110号公報
しかしながら、銅張積層板や絶縁基板などの基板にドリルで穴を明ける際には、摩擦熱などで切削される基板は加熱される。ここで、基板にAl(OH)3等の水酸化物が含有されていると、熱でAl(OH)3は、Al2O3と水とに変化する。この水により、切削屑が粘りを有するので、切削屑排出溝に切削屑が付着し、ドリルの寿命が低下したり、貫通孔の壁面が荒れると考えられる。切削屑が切削溝から排出され難くなる。このため、ハロゲン化物を含有する基板を加工するためのドリルが水酸化物を含有する基板の加工に用いられると、ドリルが折れ易くなり、工具の寿命が低下する。更に、切削屑排出溝に付着している切削屑により貫通孔の内壁に深い凹凸が形成されやすい。深い凹凸を有する貫通孔の内壁にスルーホール導体が形成されると、ヒートサイクルや高温放置などの信頼性試験で、凹凸部分を起点としてスルーホール導体にクラックが発生することがある。
本発明は、水酸化物を含有する樹脂絶縁基板に貫通孔を形成するためのドリルを提供することである。
本発明に係るドリルは、刃部と、前記刃部の先端に形成されている刃と、前記刃部の外周に形成され、所定のネジレ角を有する切りくず排出溝と、シャンク部とからなる。そして、切りくず排出溝の表面の粗度(Ra)は0.01〜0.11μmであって、所定のネジレ角は42度から53度である。このようなドリルは水酸化物を含有する樹脂絶縁基板に貫通孔を形成するための小径ドリルに適している。
ネジレ角度が、42〜53°の範囲であるドリルを用いると、ドリルの切削屑排出溝を介して切削屑が適切に排出されるので、ドリルに負荷が掛からない。また、貫通孔の内壁の凹凸が小さくなる。その結果、スルーホール導体を介する接続信頼性が高くなる。また、ドリルが折れ難くなる。使用に伴うドリルの磨耗を抑えることができるので、使用可能回数を延ばすことができる。加工回数が増えても、貫通孔の形状が劣化し難い。以降、本明細書内で使われる溝は切削屑排出溝と同じである。
ネジレ角度が42°未満の場合、切削屑が溝を介して排出され難くなるので、水酸化物由来の水分により粘性を有する切削屑がドリルの溝に付着する。そのため、貫通孔の形成が阻害され、貫通孔の内壁に深い凹凸が形成される。そのため、スルーホール導体を介する接続信頼性が低下する。また、排出されない切削屑により、ドリルの磨耗が進行する。そのために、少ない使用回数で、ドリルが劣化してしまう。切削屑が溝に付着することでドリルが折れる場合もある。ネジレ角度が53°を越えると、溝の部分が多くなるので、ドリルの剛性が低下し、ドリルが折れやすくなる。
ネジレ角度が44〜51°の範囲であることがさらに望ましい。この範囲であれば、加工速度を上げることができる。加工速度が上がっても、切削屑が効率良く排出されると共にドリルが曲がらない。このため、貫通孔が所定の位置に形成される。貫通孔の内壁の凹凸が小さくなる。また、ドリルの磨耗も少ないので、よりドリルの寿命が長くなる。
刃部の体積が増加するため、溝は1つであることが好ましい。刃部の体積が増加すると、ドリルの曲がりが少なくなるので加工精度が向上するし、ドリルが折れ難くなる。
ネジレ角度は、刃部と溝との交わる角度である。即ち、リーディングエッジとこの上を通るドリルの軸Xに平行な直線とがなす角度(θ)を意味する(図1参照)。
そして、溝のネジレ角度が42〜53°であると共に、溝の表面のRa(算術平均粗さ)が、0.01μm〜0.11μmであることが望ましい。Raが0.01μm未満の場合、溝に切削屑により深い傷が生じることがあり、その傷を起点にドリルが折れる可能性がある。一方、Raが0.11μm超の場合、溝の表面の凹凸が切削屑の排出を阻害するため、切削屑が溝に貯まる。その結果、ドリルが折れ易くなる。水酸化物を含む絶縁基板にドリルで貫通孔が形成されるとき、切削屑は粘りを有するので溝に付着しやすい。そのため、Raは上記の範囲であることが好ましい。
更に、溝の深さは先端から後端に向かって徐々に浅くなることが望ましい。溝が先端から後端に1mm進むにつれて、溝の深さは8〜14μm浅くなる。図4(B)は、螺旋状の溝(b)を直線状に表している。溝の傾斜wtは、溝の深さが1mm(a)間で浅くなる量を示す。溝は、深くなれば溝の体積が大きくなるので、排出できる切削屑の量を多くすることができる。しかしながら、溝が深くなり過ぎると、ドリルに占める金属の割合が減少するので、ドリルの剛性が低下する。一方、溝が浅くなると、金属の割合が増加するので、ドリルの剛性が高くなる。しかしながら、溝が浅すぎると、切削屑を排出することが難しくなる。このように、溝はドリルの剛性と切削屑の排出に影響する。従って、wtが8〜14μmの範囲であると、水酸化物に由来する水分により粘性の高くなった切削屑を円滑に排出することができる。
ドリルは、刃部の先端の外径が0.08mm以上であることが好ましい。先端の外径が0.08mm以上であると、0.08未満に比べ、ドリルの剛性が高い。従って、そのようなドリルは水酸化物を有する樹脂絶縁基板を加工するための工具に好適である。水酸化物を有する樹脂絶縁基板にドリルが当たると、樹脂絶縁基板の表面に水分が発生すると考えられる。その水分でドリルがすべることにより、貫通孔の位置精度が低下すると考えられる。また、剛性が低いと、ドリル折れの頻度が高くなる。刃部の先端の外径が大きくなると、ドリルで貫通孔が形成される際、1つの貫通孔当たり発生する水分量が多くなる。刃部の先端の外径が0.3mmを越えると、排出される高粘度の切削屑または水酸化物に由来する水蒸気により貫通孔の内壁の凹凸が大きくなる。もしくは、ドリルが真直ぐ樹脂絶縁基板を貫通しがたくなるので、貫通孔の位置精度が低下すると考えられる。
図7に示されているプリント配線板の穴明け用加工装置100は、銅張積層板などの樹脂製の絶縁基板60を載せるためのX−Yテーブル90と、ドリル10を回転させるスピンドル機構106及びスピンドル機構106を駆動するためのスピンドル駆動機構112を有する。スピンドル106に、ドリルが固定される。回転速度/ドリルの送り速度が調整され、絶縁基板60に貫通孔66を形成するための回転速度は、少なくとも100Kprmであることが望ましい。より望ましい回転速度は、200Kprm以上である。
ドリルの送り速度は、少なくとも30inch/minであることが望ましい。より望ましい送り速度は、40inch/min以上である。
本発明の実施形態に係るドリルの側面図である。 図2(A)は、図1中のドリルの先端側の正面図であり、図2(B)及び図2(C)は、ドリルの先端部の拡大図である。 ドリルの製造工程の説明図である。 図4(A)はストレートタイプのドリルを示す側面図であり、図4(B)は溝傾斜の説明図である。 プリント配線板の製造工程の説明図である。 銅張り積層板がX−Yテーブルに置かれている状態を示す図である。 本発明の実施形態に用いられる加工装置である。
(ドリル)
先ず、図3を参照して実施形態のドリルの製造工程について説明する。
1.ドリルの材料の準備
実施形態のドリルに用いられる金属は、鉄、コバルト、ニッケルなどを含んだ合金である。これらの金属からなる円柱50が出発材料として用いられる(図3(A))。超硬合金を用いることがより望ましい。円柱50の径は、シャンク部の径と同等もしくはシャンク部の径より大きい。
2.ドリルの加工
ドリルの刃部40を形成するために出発材料の円柱50は削られる(図3(B))。つまり、先端部分が所望の外径(ドリルの径)となるまで、円柱50は削られる。これにより、ドリルのシャンク12と刃部40が形成される。図3(C)では、刃部は相対的に太い径の部分と細い径の部分を有する。
次に、ドリルの刃部40に切削屑排出用の溝20が螺旋状に形成される(図3(C))。溝20の数は1つまたは2つである。実施形態では、溝20は1つである。高剛性なドリルは水酸化物を含む基板に貫通孔を形成するためのドリルに適するので、溝は2つより1つのほうが好ましい。このとき、ネジレ角度(θ)が所望の角度になるように、溝20はドリルに形成される。研削工具などの加工工具が刃部に当てられ、移動することで溝は形成される。深さは加工工具の押し込み量で調整される。ネジレ角度が42〜53°の範囲になるように、加工工具は移動させられる。また、溝20の表面の粗度Raが0.01〜0.11μmの範囲になるように、溝を形成するための加工工具の番手や材質が選定される。加工工具の移動速度も調整される。
溝20は刃部の先端側からシャンク部(後端側)に向けて溝の深さが徐々に浅くなるように加工される。加工工具の押し込み量を徐々に少なくすることで溝の深さは徐々に浅くなる。溝の深さは刃部の先端からシャンク部に向かって1mm毎に8〜14μm浅くなる。溝20と溝20との間隔は均一であってもよいし、次第に広くなってもよいし狭くなってもよい。これは、貫通孔の径、樹脂絶縁基板の材質などによって適宜決められる。
次に、切削や研磨、研削で刃部の先端に切刃30や面32A、32B、32C、32D、32E、32Fが形成される(図3(D)、図2(A))。これにより、刃部40とシャンク部12とからなり、刃部40に切屑排出用の1本の溝20が形成されたドリルを得ることができる。刃部の先端に切刃が形成されている。水酸化物粒子を含む樹脂絶縁基板に貫通孔を形成するためのドリルは、溝と切刃をそれぞれ1つ有することが好ましい。
図1にドリル10の側面図を、図2(A)にドリルの先端の正面図を、図2(B)及び図2(C)にドリルの先端部の拡大図を示す。
図1中に示すように、ドリル10の刃部30の先端の径D1は0.115mmに、シャンク部12の径D2は2mmに設定されている。刃部の長さL2は2.0mmであり、溝が形成されている部分の長さL1は1.8mmである。全長L3は31.75mmである。一方、切屑排出溝20のネジレ角θは45°に設定されている。
図2(B)中に示されている端角θ2は150°に設定されている。
(プリント配線板のドリル加工方法)
1.銅張積層板
実施形態のドリルで加工される絶縁性基材は、難燃材としてAl(OH)3、Mg(OH)2、Ba(OH)2などの水酸化物を含む。具体的には、実施形態のドリルで加工される樹脂絶縁基板はエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂などの樹脂とガラスクロスやアラミド不織布などの補強材と樹脂中に分散している水酸化物とからなる。水酸化物は粒子として樹脂絶縁基板に分散されていることが好ましい。
上記樹脂絶縁基板の厚さは、40〜800μm、好ましくは60〜600μmである。これらの範囲より薄くなると強度が低下して取扱が難しくなり、逆に厚すぎると小径のスルーホールの形成および導体層の形成が難しくなる。
絶縁基材に積層される銅箔の厚さは、5〜35μmである。
実施形態のドリルで加工される基板として、上述の樹脂絶縁基板に銅箔が積層されている銅張積層板が好ましい。
2.加工条件
図6に示すようにX−Yテーブル90上に、加工するための積層板よりも大きい当て板(ベーク板)92と加工される絶縁基板60(片面もしくは両面銅張積層板)とエントリーシート94が順に重ねられる。重ねられる絶縁基板は1枚もしくは複数枚である。
実施形態のドリル加工条件は、以下のとおりである。
回転数 :100〜500krpm
送り速度:30〜200 inch/min.
絶縁基板に貫通孔が形成される。
ここで、回転数が100krpm未満であると、貫通孔の位置精度が低くなる。一方、回転数が500krpmを越えると、ドリルの発熱により寿命が短くなる。
送り速度が30inch/min.未満であると生産効率が低くなる。一方、送り速度が200inch/min.を越えると、ドリルの負担が大きくなり、折れ易くなる。
回転数が100〜300krpmであって、送り速度が40〜120inch/min.の範囲であると、生産効率とドリル寿命、スルーホール導体の信頼性が向上する。
貫通孔内にめっきや導電性ペーストでスルーホール導体が形成される。続いて、絶縁基板の両面にサブトラクティブ法またはアディティブ法で導体回路が形成される。絶縁基板の表裏の導体回路はスルーホール導体で接続される。
[実施例]
1.ドリルの材料の準備
超硬合金で形成された円柱の金属が用意される。
2.ドリルの加工
図3に示されている手順で溝と切刃を有する刃部とシャンク部が加工される。刃部とシャンク部と切刃と溝とからなるドリルが完成する。このとき、刃部の先端の外径やwtやネジレ角や溝の表面のRaは、所定の範囲内の値に加工される。実施例のドリルの溝の数と切刃の数は1つである。実施例では、加工工具や加工条件を調整することで表1に示されている様々な形状のドリル(64本)が製造された。
実施例のドリルは、図4(A)に示すように、ストレートタイプのドリルである。表1中のAはネジレ角であり、BはRa(μm)であり、Cはwt(μm)であり、Dは刃部の先端の外径(μm、ドリルの径)である。
Figure 2012020357
3.ドリルの穴明け加工
(1)ドリル加工
図5(A)に示す両面銅張り積層板60がドリル加工装置(日立ビア社製 品番:ND−Nシリーズ)のX−Yテーブル90上にセットされた(図6)。両面銅張積層板はエポキシ樹脂とガラスクロスとAl(OH)3からなる樹脂絶縁基板とその両面に積層されている銅箔とからなる。水酸化物としてのAl(OH)3は粒子として樹脂絶縁基板内に分散されている。両面銅張積層板は4枚重ねられている。両面銅張り積層板60の下側に捨て板(バックアップボード)92が置かれている。両面銅張り積層板60の上側にはドリル加工用のエントリーシート94が置かれている。
その状態で、表1に示されているそれぞれのドリルで貫通孔が両面銅張積層板に形成された(図5(B))。下記に示されている条件で貫通孔が形成された。
<ドリル加工条件>
回転数 :160krpm
送り速度:40inch/min.
ドリル加工後に、両面銅張積層板は、過マンガン酸などによりデスミヤ処理を施された。
4.スルーホール導体の形成
無電解めっき膜66、電解めっき膜68の順で、貫通孔66の内壁及び積層板60の表層に導体層が形成された(図5(C))。貫通孔の内壁にスルーホール導体72が形成された。スルーホール導体72の厚みは10μmである。
5.回路形成
サブトラクティブ法で樹脂絶縁基板の両面に導体回路74が形成された。表裏の導体回路はスルーホール導体で接続される(図5(D))。図5(D)に示されている基板は、テストパターンを有している。テストパターンは10000個のスルーホール導体を有していて、それぞれのスルーホール導体は絶縁基板の表面上の導体回路または裏面上の導体回路で繋がっている。貫通孔間の絶縁間隔は125μmである。その後、スルーホール導体72内に樹脂充填剤76が充填される(図5(E))。その後、絶縁基板の両面にソルダーレジスト層78が形成される(図5(F))。ソルダーレジスト層は抵抗測定用の端子や絶縁抵抗測定用の端子を露出する開口を有している。
(2)信頼性試験(抵抗値評価)
テストパターンの初期値の導通抵抗(Ri)が測定された。テストパターンを有する基板はヒートサイクル試験に掛けられた。基板は125度で3分保持され、その後、−65度で3分保持される。このサイクルが1サイクルであり、テストパターンを有する基板は3000サイクルのヒートサイクル試験に掛けられた。ヒートサイクル試験後、再び、テストパターンの導通抵抗(Re)が測定された。(Re−Ri)/Ri×100が±5%以内であれば評価は○である。(Re−Ri)/Ri×100が±10%以内であれば評価は△である。それ以外は×である。
(3)ドリル破損評価
1枚の銅張積層板に表1に示されているそれぞれのドリルで10000穴の貫通孔が形成される。1本のドリルで加工できる銅張積層板の枚数が5000枚未満の場合、評価は×であり、5000枚から9999枚の間の場合、評価は△であり、10000枚以上の場合、評価は○である。ドリルが折れると、加工はストップする。
(4)HAST試験
図5(F)の基板はHAST試験用のスルーホール導体を有している。HAST試験用の2つのスルーホール導体は125μm離れている。一方はプラス端子に繋げられ、他方はマイナス端子に繋げられる。2つのスルーホール導体は導体回路で繋がっていない。図5(F)の基板からHAST試験用のスルーホール導体が形成されている部分が切り出される。その部分は130度、85%の雰囲気にさらされると共に2つのスルーホール導体間に5Vの電圧が掛けられる。200時間後に、テストパターンの絶縁抵抗が測定される。絶縁抵抗が10Ω以上であれば、評価は○、10Ω未満であれば、評価は×である。500時間後に、テストパターンの絶縁抵抗が測定される。絶縁抵抗が10Ω以上であれば、評価は○、10Ω未満であれば、評価は×である。200時間後の結果は表2中のHAST評価200に示されている。500時間後の結果は表2中のHAST評価500に示されている。実用のレベルは200時間後で10Ω以上である。
実施例の抵抗値の結果及び破損結果及びHASTの結果が表2に示されている。
Figure 2012020357
以上の評価結果から、樹脂絶縁基板が水酸化物粒子などの水酸化物を含んだとしても、溝のネジレ角度が42〜53°の範囲であれば、ドリルの寿命が延び、スルーホール導体の接続信頼性が高くなることが明らかになった。
ネジレ角度が42°未満の場合あるいは、ネジレ角度が53°を越える場合、それ以外のドリルに比べ、スルホール導体の接続信頼性が低下する。また、少ない使用回数でドリルが劣化してしまうことが判明した。
ネジレ角度が44〜51°の範囲であることがさらに望ましい。この範囲であれば、ドリルの寿命が延びると共に、スルーホール導体の接続信頼性や絶縁抵抗が一層高まる。
ネジレ角が42〜53°であると共に、溝の表面のRaが、0.01〜0.11μmであることが望ましい。Raが0.01〜0.11μmに比べRaがそれ以外の場合、抵抗値の結果やHAST評価が悪い。その1つの原因として、排出され難い切削屑により、貫通孔の内壁の凹凸が大きくなるからと推察される。Raが0.01μm未満の場合、粗度が低いので、切削屑に含まれるガラス屑により溝の表面に特異的な傷が発生することがある。そのため、その傷を起点にドリルが折れる可能性がある。一方、粗度Raが0.11超の場合、切削屑の排出が阻害され、ドリルが折れ易くなる。
溝の深さが、1mm毎に8〜14μm、刃部の先端から後端に向かって徐々に浅くなることが望ましい。水酸化物粒子に由来する水分で粘性の高くなった切削屑を円滑に排出することができる。このため、スルーホール導体の接続信頼性やドリルの寿命やスルーホール導体間の絶縁抵抗が高くなる。
ドリルの刃部の先端の外径が0.08mmから0.3mmであることが望ましい。水酸化物を含む樹脂絶縁基板にドリルで貫通孔が形成される場合、水酸化物を含まない樹脂絶縁基板にドリルで貫通孔が形成される場合に比べ、ドリルはより剛性を要求される。そのため、水酸化物を含む樹脂絶縁基板に貫通孔を形成するためのドリルの刃部の先端の径(ドリル径)は0.08mm以上であることが好ましい。ドリル径が0.05mmや0.35mmの場合、ドリルの寿命が短い(表2)。0.05mmの場合、ドリルの剛性が低いため寿命が短いと推察される。0.35mmの場合、切削される量が多いので、0.3mm以下のドリルに比べ切削屑の粘度が高くなりドリルの寿命が短くなると推察される。あるいは、水酸化物に起因する水蒸気または水分でドリルが滑ることで、ドリルが真直ぐに貫通し難くなるためドリルの寿命が短くなると推察される。
上述した実施例では、ドリルをプリント配線板用の銅張り積層板の穴明けに用いた例を挙げたが、本願のドリルは、樹脂と金属との積層板ではなく種々の単板の樹脂板の穴明けに好適に用い得るものである。
10 ドリル
12 シャンク
40 刃部
31 切刃
θ ネジレ角
θ2 先端角

Claims (5)

  1. 刃部と、
    前記刃部の先端に形成されている切刃と、
    前記刃部の外周に形成され、所定のネジレ角を有する切削屑排出溝と、
    シャンク部とからなるドリルであって、
    前記切削屑排出溝の表面の粗度(Ra)は0.01〜0.11μmであって、前記所定のネジレ角は42度から53度である。
  2. 請求項1に記載のドリルであって、前記切屑排出溝の深さが、刃部の先端からシャンク部に向かって1mm進むごとに8〜14μmの範囲で徐々に浅くなる。
  3. 請求項1に記載のドリルであって、前記刃部の先端の外径が0.08〜0.3mmである。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1のドリルは、水酸化物を含有する絶縁基板に貫通孔を形成するためのドリルである。
  5. ドリルを保持する加工装置を準備することと、
    水酸化物を有する樹脂絶縁基板を前記加工装置に固定することと、
    前記加工装置に請求項1から請求項3のいずれかのドリルを取り付けることと、
    前記樹脂絶縁基板に前記ドリルで貫通孔を形成すること、
    貫通孔の内壁にスルーホール導体を形成すること、
    前記樹脂絶縁基板の両面に導体回路を形成すること、とからなるプリント配線板の製造方法。
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