JP4300890B2 - 多層配線板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気特性及び機械強度に優れた多層配線板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
多層配線板は、内層回路を形成した絶縁基板上に、プリプレグと呼ばれるガラス布にエポキシ樹脂を含浸し半硬化状態にした材料を、銅箔と重ねて、これらを熱プレスにより積層一体化した後、ドリルで層間接続用のスルーホールと呼ばれる穴をあけ、スルーホール内壁と銅箔表面上に無電解めっきを行い、必要な場合には更に電解めっきを行って回路導体として必要な厚さとした後、不要な銅を除去して多層配線板を製造するのが一般的であった。
【0003】
また、近年、電子機器の小型化、軽量化、多機能化が一段と進み、これに伴い、LSIやチップ部品等の高集積化が進み、その形態も多ピン化、小型化へと急速に変化している。この為、多層配線板では、電子部品の実装密度を向上させるために、微細配線化の開発が進められている。これらの要求に合致する多層配線板の製造手法として、ガラスクロスを含まない絶縁樹脂をプリプレグの代わりに用い、必要な部分のみビアホールで接続しながら配線層を形成するビルドアップ方式の多層配線板があり、この方式は軽量化や小型化、微細化に適した手法として主流になりつつある。このような方法に用いる材料としては、例えば、回路充填性に優れた接着フィルム(特許文献1)や半硬化状態での取り扱い性や難燃性に優れた樹脂組成物(特許文献2)が開示されている。
【0004】
しかしながら、電子機器の小型化や薄型化、多機能化が加速している最近の流れを考慮すると、これまで必要とされた機能に加えて新たな機能を有する絶縁樹脂が必要となっている。例えば、チップを直接基板に実装するのに主流となっているベアチップ方式を例に取ると、絶縁樹脂が硬くて伸びが小さいという脆い性質の場合には、電子部品やそれを多層配線板と接続させる際に、絶縁樹脂にはんだや銅の熱的な応力集中が起こりやすくなり、その結果、絶縁樹脂内部にクラックが発生しやすくなるか、あるいははんだ、銅にクラックが発生しやすくなる。このため、耐クラック性に優れた絶縁樹脂が必要となっている。
【0005】
また、微細配線化が急速に進展している最近では、配線パターンを形成する際に、絶縁樹脂を材料に用いる配線パターン下地の粗さが配線精度に影響を与える。すなわち、下地の粗さが大きいと、めっきレジストやエッチングレジストの残渣が多くなり、解像性が悪化しやすくなる。さらに、下地の粗さの凹凸に沿ってめっき銅が下地に潜り込みやすくなるなど、下地の粗さが大きいことに起因した現象が発生しやすくなっている。
【0006】
上記の問題点は配線パターンを形成する際の下地の粗さを小さくすることで解消できる。しかし、絶縁樹脂と回路導体の銅の引き剥がし強さは、下地粗さと密接な関係があり、下地粗さを小さくすると、通常の絶縁樹脂では、下地の粗さによる投錨効果が低減するため、引き剥がし強さも小さくなってしまう。このため、投錨効果に影響を与えず、高い引き剥がし強さを発現できるような絶縁樹脂が必要となっている。
【0007】
このように、今後の電子機器の小型化や薄型化、多機能化を達成するために、絶縁樹脂には従来必要とされなかった機械的や熱的な応力集中に耐えられるような靱性を有すること、及び投錨効果に影響を及ぼさずに引き剥がし強さを発現できる性質を併せ持つことが必要となってきた。
【0008】
一般的には、絶縁樹脂に靱性を付与させる手法として、熱可塑性の高分子量成分を導入する手法がとられるが、高分子量成分を絶縁樹脂に導入するとガラス転移点の低下は避けられない。また、破断強度を高くするため無機フィラーを含ませる手法がとられるが、この場合破断強度は大きくなっても伸びが小さくなり靱性は得られない。
【0009】
このため、可とう性のゴム材料を用いる手法が用いられる(特許文献2)。しかし、可とう性のゴム材料を用いることで、仮に応力集中緩和層を絶縁樹脂内に存在させ得たとしても、投錨効果に寄与しないすなわち粗さが小さい領域で、高い引き剥がし強さを得ることはできない。これは、絶縁樹脂を化学的に粗化させてめっきにより銅を析出する配線板の製造方法の場合は、特に投錨効果に依存するため顕著である。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−87927号
【特許文献2】
特開2000−256537号
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子機器の小型化や薄型化、多機能化に必要な高い引き剥がし強さ、耐クラック性に優れ、更に絶縁信頼性、はんだ耐熱性にも優れる絶縁樹脂を用いた多層配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決する手段】
本発明者らはこのような問題を解決するために鋭意研究を進めた結果、絶縁樹脂に特定の構造を有するエポキシ樹脂と架橋させたNBR粒子等に加えて、特定のシリカを含む絶縁樹脂を用いることで靱性を高めることができ、その結果として粗化粗さが小さい状態でも高い引き剥がし強さを得ることができることを見出した。
【0013】
本発明は、基板の上に形成された内層回路の上に絶縁層を形成し、前記絶縁層の上に外層回路を形成する多層配線板の製造方法であって、
前記絶縁層の形成が、絶縁樹脂の層を形成した後、前記絶縁樹脂層表面を粗化処理してなされ、
前記外層回路の形成が、銅めっきにより形成してなされる多層配線板の製造方法であり、
ここで、前記絶縁樹脂の破壊エネルギーの値が、0.10〜0.30Jであることを特徴とする多層配線板の製造方法に関する。本発明の方法における絶縁樹脂の破壊エネルギーの値は、0.10〜0.30Jであり、0.15〜0.25Jであることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の方法において、破壊エネルギーの値は、多層配線板製造時と同様の熱履歴を与えた絶縁樹脂の引張試験による破断までの応力−歪み曲線の面積から得られる。応力−歪み曲線(例えば図1)を基にした破壊エネルギーの求め方を以下に示す。
【0015】
応力―歪み曲線の測定試料は、絶縁樹脂ワニスを銅箔に厚みが30〜60μmとなるように塗工し、配線板作製時と同様の熱処理、例えば180℃1時間加熱硬化させ、その後室温まで放置冷却し、次いで180℃で30分間加熱を加え、そして、銅をエッチング除去して硬化した絶縁樹脂塗膜を用いる。応力−歪み曲線の測定は、絶縁樹脂塗膜を幅10mm、長さ100mmに切断し、オートグラフ引張試験(チャック間距離60mm、引張り速度5mm/分)により絶縁樹脂塗膜を引張り、応力−歪み曲線を得る。こうして得られた応力−歪み曲線のチャートから破壊エネルギーを算出する。まず、応力−歪み曲線のチャートを図2に示すように細分化する。これは、チャートに示すY軸の破断強度の曲線上に一定間隔(例えば5〜10mmの範囲の間隔)で点をつけていく。間隔は5〜10mm以外でもよく、細分化しやすい間隔で行う。そして、その点からX軸側へ重線を引く。次に、Y軸に示す破断強度の線上の点を直線で結んでいき、これらの細分化された領域の面積について面積の合計Atを求める。なお、面積計算の単位は、破断強度はkgf、歪みはmで計算する。面積の合計Atをエネルギーに換算するため、Atに9.8をかけ算してJ(エネルギー値)として求める。
【0016】
本発明の方法によれば、この応力―歪み曲線から得られた破壊エネルギー値は、回路導体を引き剥がした時に樹脂の変形量に起因する高い引き剥がし強度と、−55℃〜125℃の冷熱サイクル試験でクラック防止及びはんだ耐熱性とのバランスを考慮すると、0.10〜0.30Jである。また、架橋点内分子量が大きいほうが好ましい。
【0017】
また、本発明の方法によれば、絶縁樹脂層表面を粗化処理、例えば酸化性粗化液で粗化処理した表面の粗さは、配線の形成性、特に微細配線形成性を考慮すると、Rzで3μm以下、Raで1μm以下であることが好ましい。
【0018】
本発明によれば、絶縁樹脂組成物は、下地の粗さが小さい領域で高い引き剥がし強度と冷熱雰囲気下でのクラック発生の抑制を考慮すると、ビフェニル構造及びノボラック構造を有するエポキシ樹脂と架橋させたNBR粒子、トリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂、粒径5μm未満の球状のシリカを含み、ここで、それぞれの割合が溶剤を除いた全固形成分中で、ビフェニル構造及びノボラック構造を有するエポキシ樹脂が40〜70重量%、架橋させたNBR粒子が1〜10重量%、トリアジン環含有ノボラック型フェノール樹脂が2〜10重量%、粒径5μm未満の球状のシリカを20〜40重量%含むことが好ましい。
【0019】
本発明の絶縁樹脂組成物において、ビフェニル構造及びノボラック構造を有するエポキシ樹脂は、分子中にビフェニル誘導体の芳香族環を含有するノボラック構造のエポキシ樹脂であることが好ましい。例えばビフェニル系エポキシ樹脂である。このようなビフェニル系エポキシ樹脂として、日本化薬株式会社製のNC−3000S(商品名)やNC−3000S−H(商品名)を使用することができる。
【0020】
ビフェニル構造及びノボラック構造を有するエポキシ樹脂の配合量は、溶剤を除いた全固形成分中で、塗膜の伸びに起因する破壊エネルギー及び引き剥がし強度のそれぞれの値と、絶縁樹脂をキャリアフィルムに塗布した際に流動性に起因する塗膜の凹凸、すなわち膜形成性とのバランスを考慮すると、40〜70重量%の範囲であることが好ましく、更に好ましくは45〜55重量%である。
【0021】
本発明の絶縁樹脂組成物において、架橋させたNBR粒子は、アクリロニトリルとブタジエンとアクリル酸などのカルボン酸を共重合したものを部分的に架橋させた粒子状NBRとしたものであることが好ましい。例えば、カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子が挙げられる。このようなNBR粒子としてJSR株式会社製のXER−91、XER−81(商品名)、中国石化北京化工研究院のVP−401などが市販品として入手可能である。
【0022】
架橋させたNBR粒子の配合量は、塗膜の伸びに起因する破壊エネルギー及び引き剥がし強度の値と、絶縁性とのバランスを考慮すると、溶剤を除いた全固形成分中で1〜10重量%の範囲であることが好ましく、更に好ましくは2〜5重量%である。
【0023】
本発明の絶縁樹脂組成物において、トリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂は、クレゾールノボラックにトリアジン構造を併せ持たせたものであることが好ましい。例えばクレゾールノボラッック型トリアジン含有フェノール樹脂が挙げられる。大日本インキ化学工業(株)製のフェノライトEXB−9808が市販品として使用可能である。
【0024】
トリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂の配合量は、塗膜の伸びに起因する破壊エネルギー及び引き剥がし強度のそれぞれの値と、めっきにより回路を形成するプリント配線板の工法において、酸化性の粗化液で処理した粗化形状に依存する引き剥がし強度やはんだ耐熱性とのバランスを考慮すると、溶剤を除いた全固形成分中で2〜10重量%の範囲であることが好ましく、更に好ましくは3〜8重量%である。
【0025】
本発明の絶縁樹脂組成物において、粒径5μm未満の球状のシリカは、粒度分布で含まれる5μm以上の範囲のものを分級などにより除去することで得られたものが使用可能である。5μm以上の範囲の粒径を除去する理由は、シリカの凝集による凝集物に起因する絶縁信頼性及び塗膜の破断強度、すなわち破壊エネルギーを考慮したためである。シリカの平均粒径は、5μm以上の範囲を除去したものであれば特に限定するものではないが、絶縁樹脂ワニスのチキソ性、その後の塗工性への影響を考慮すると、平均粒径は0.3〜1.0μmが好ましく、更に好ましくは0.4〜0.6μmである。この5μm以上の範囲を除去したシリカは、塗膜の破断強度に依存する破壊エネルギーと絶縁樹脂を内層回路板に熱圧着して形成する際の樹脂流れ量に依存する充填状態とのバランスを考慮すると、溶剤を除いた全固形成分中で20〜40重量%の範囲であることが好ましく、更に好ましくは23〜37重量%である。なお、本発明において、シリカは無機フィラーとして働いている。しかし、引き剥がし強度に加えて、本発明の目的である破壊エネルギーを満足させるには、本発明のシリカを他の無機フィラーで置き換え難い。
【0026】
本発明の絶縁樹脂組成物には、本発明の目的の範囲内において、更に、任意の反応促進剤、難燃剤、その他の機能付与性の添加剤等を含有させることができる。
【0027】
本発明の方法によれば、反応促進剤としては、潜在性の熱硬化剤である各種イミダゾール類やBF3アミン錯体を使用することができる。さらに好ましくは、絶縁樹脂の保存安定性やBステージの絶縁樹脂の取り扱い性及びはんだ耐熱性を考慮すると、2−フェニルイミダゾールや2−エチル−4−メチルイミダゾールが好ましく、その配合量は、絶縁樹脂の保存安定性やBステージの絶縁樹脂の取り扱い性を考慮すると、ビフェニル構造及びノボラック構造を有するエポキシ樹脂の配合量に対して0.2〜0.6重量%が最適である。
【0028】
本発明の方法によれば、環境問題の点から臭素やアンチモンを使用せずに難燃化するためのリンあるいはN系の難燃剤を使用することができる。これらの難燃剤の中で、特にリン含有フェノール樹脂はTgやはんだ耐熱性の低下を引き起こさずに難燃化が可能である。リン含有フェノール樹脂としては、三光株式会社製のHCA−HQ(商品名)が使用できる。リン含有フェノール樹脂の含有量は、難燃性の発現とはんだ耐熱性とのバランスを考慮すると、リン含有量(%)が無機フィラーを除く絶縁樹脂全体中で、0.7〜3%の範囲であることが好ましい。リン含有量(%)は、絶縁樹脂全体(無機フィラーと溶剤を除く)中のリン含有フェノール樹脂の含有量(重量%)に、使用するリン含有フェノール樹脂中のリン含有量(重量%)を掛けて算出する。
【0029】
本発明によれば、絶縁樹脂組成物を150〜200℃、30〜120分間の条件で硬化することが好ましい。
【0030】
本発明によれば、絶縁樹脂組成物をプラスチックフィルム上に塗工した絶縁樹脂フィルムを用いて絶縁層を形成することが好ましい。
【0031】
本発明によれば、絶縁樹脂組成物を銅箔上に塗工した銅箔付絶縁樹脂フィルムを用いて絶縁層を形成することが好ましい。
【0032】
本発明の絶縁樹脂組成物は溶剤に希釈して用いるが、この溶剤には、メチルエチルケトン、キシレン、トルエン、アセトン、エチレングリコールモノエチルエーテル、シクロヘキサノン、エチルエトキシプロピオネート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等を使用できる。これらの溶剤は、単独あるいは混合系を使用することができる。この樹脂に対する溶剤の割合は、従来使用している割合で使用することができ、絶縁樹脂の塗膜形成の設備にあわせてその使用量を調整する。
【0033】
絶縁樹脂をコンマコータでキャリアフィルムや銅箔に塗工する場合は、溶剤を除く樹脂の固形分が40〜70%となるように溶剤の使用量を調節することが好ましい。
【0034】
次に、図3を参照して、本発明の絶縁樹脂を用いて多層配線板を製造する工程を説明する。
【0035】
まず、絶縁基板1の片面又は両面に第1の回路パターン2(内層回路)を形成する[図3−(a)参照]。次に、好ましくは回路パターン2の表面を接着性に適した状態に、例えば粗化処理により表面処理する。そして、回路パターン2を有する回路板の片面若しくは両面に絶縁樹脂組成物を塗布、又は絶縁樹脂の半硬化物を積層して絶縁層3を形成する[図3−(b)参照]。その後、絶縁樹脂組成物を、例えば160℃〜200℃で20〜60分間の熱処理して硬化させる。さらに、第1の回路パターン2(内層回路)と第2の回路パターン(外層回路)を層間接続するために絶縁樹脂にビアホール4を形成することもできる[図3−(c)参照]。次に、絶縁層3を粗化処理、例えば酸化性粗化液で処理する。次いで第2の回路パターン5(外層回路)をめっき法、例えば無電解めっき、電解めっきにより形成し、同時に回路パターン2と及び回路パターン5ととの層間接続5bを形成することができる[図3−(d)参照]。以下、回路パターン1の表面処理と同様にして回路パターン5の表面処理を行い、以下上記の多層配線の形成と同様にして、更に多層化することができ、例えば絶縁樹脂を積層又は塗布し[図3−(e)参照]、絶縁樹脂組成物を硬化させて絶縁層6とし、ビアホール7を形成し[図3−(f)参照]、第3の回路パターン8(外層回路)及び第2の層間配線8bを形成[図3−(g)参照]する。
また、更に同様の工程を繰り返して層数の多い多層配線板を製造できる。
【0036】
絶縁基板1は、通常の配線板において用いられている公知の積層板、例えば、ガラス布−エポキシ樹脂、紙−フェノール樹脂、紙−エポキシ樹脂、ガラス布・ガラス紙−エポキシ樹脂等が使用でき特に制限はない。
【0037】
また、回路パターン2を形成するための方法についても特に制限はなく、銅箔と絶縁基板を張り合わせた銅張り積層板を用い、銅箔の不要な部分をエッチング除去するサブトラクティブ法や、絶縁基板の必要な個所に無電解めっきによって回路を形成するアディティブ法、電気めっきによって回路を形成するセミアディティブ法等の公知の配線板の製造法を用いることができる。また、図3−(a)には絶縁基板2の片面に回路パターン2を形成した例を示しているが、両面銅張積層板を用いて回路パターン2を絶縁基板1の両面に形成することもできる。
【0038】
回路パターン1aの表面を接着性に適した状態に表面処理する手法も、特に制限はなく、例えば、次亜塩素酸ナトリウムのアルカリ水溶液により回路パターン1aの表面に酸化銅の針状結晶を形成し、形成した酸化銅の針状結晶をジメチルアミンボラン水溶液に浸漬して還元するなど公知の製造方法を用いることができる。
【0039】
絶縁樹脂組成物の形成方法に特に制限はなく、プラスチックフィルムまたは銅箔に塗工して絶縁樹脂フィルムをラミネート法による形成やプレスを用いて形成する方法または直接絶縁樹脂を回路パターンを有する回路板の片面若しくは両面に表面塗工法、例えばカーテンコート法やロールコータ法等を用いて形成する。
【0040】
絶縁樹脂の硬化条件は、後のめっき処理や銅のアニール処理などを考慮した温度や時間で行うことが好ましい。すなわち、あまり硬化を進めると後のめっき処理時に銅との接着性が低下する反面、硬化が足りないとめっき処理時のアルカリ処理液に浸食されめっき液に溶解するような現象が生じ得ること考慮して条件を設定することが好ましい。これらのことを考慮すると、160℃〜200℃で20〜60分間の熱処理を与えて硬化することが好ましい。
【0041】
このビアホールの形成手法として特に制限はなく、レーザー法やサンドブラスト法等の公知の穴形成方法を用いることができる。
【0042】
絶縁層を酸化性粗化液で処理する場合の酸化性粗化液としては、クロム/硫酸粗化液、アルカリ過マンガン酸粗化液(例えば過マンガン酸カリウム粗化液)、フッ化ナトリウム/クロム/硫酸粗化液、ホウフッ酸粗化液などを用いることができる。
【0043】
めっき触媒処理は、塩化パラジウム系のめっき触媒液に浸漬することにより行われる。めっきの前処理として、塩化第1スズの塩酸水溶液に浸漬して、中和及び種付け処理を行って、パラジウムを付着させるめっき触媒付与処理を行うことが好ましい。
【0044】
本発明の方法によれば、無電解めっきは、無電解めっきに使用する無電解めっき液は、公知の無電解めっき液を使用することができ、特に制限はない。また、電気めっきについても公知の方法によることができ特に制限はない。例えば、無電解めっき液に浸漬することにより、この上に厚さが0.3〜1.5μmの無電解めっき層を析出させることにより行う。必要により、更に電気めっきを行うことができる。
【0045】
本発明の方法によれば、めっき法により回路パターンを形成するための手法としては、粗化した絶縁層表面に無電解めっき用の触媒を付与して全面に無電解めっき銅を析出させ、必要な場合には電気めっきによって回路導体を必要な厚さにして、不要な箇所をエッチング除去して形成する方法や、めっき触媒を含有する絶縁層を用いて、めっきレジストを形成して必要な箇所のみ無電解めっきにより回路形成する方法、及びめっき触媒を含有しない絶縁層を粗化し、めっき触媒を付与した後めっきレジストを形成して必要な箇所のみ無電解めっきにより回路形成する方法等を用いることができる。
【0046】
本発明の方法によれば、絶縁樹脂の層に粗化処理後、めっき法を用いて外層回路を形成するのに代えて、絶縁樹脂に銅箔付絶縁樹脂を用い、外層回路をエッチング法を用いて回路形成することができる。エッチング法を用いる手法に特に制限はなく、厚み3μmの極薄銅箔を用いてパターンめっき法も用いることができる。
【0047】
【実施例】
以下の実施例において本発明をより詳細に説明するが、これらの例は本発明をいかなる意味においても制限するものではない。
【0048】
実施例1
(1)回路板の作製
ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板[銅箔の厚さ18μm、基板厚みt0.8mm、両面粗化箔を両面に有する日立化成工業株式会社製MCL−E−67(商品名)]にエッチングを施して片面に回路パターン(以下、第1回路パターンとする)を有する回路板を作製した。
【0049】
(2)絶縁樹脂の作製
下記組成の絶縁樹脂を作製した。この絶縁樹脂をPETフィルム上に塗工し、100℃−10分乾燥して膜厚50±3μmの絶縁樹脂付フィルムロールを作製した。さらに、絶縁樹脂付フィルムを回路板の片面に絶縁樹脂が回路パターンと接する面側にしてバッチ式真空加圧ラミネーターMVLP−500(名機株式会社製、商品名)を用いて形成した。
・ビフェニル系エポキシ樹脂、NC3000S−H(日本化薬株式会社社製、商品名) 85重量部
・カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子、XER−91SE−15(JSR株式会社、商品名) 5重量部
・トリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂、EXB−9808(大日本インキ化学工業(株)製) 9重量部
・イミダゾール誘導体化合物、1−シアノエチル−2フェニルイミダゾリウムトリメリテート(四国化成工業株式会社製、商品名2PZ−CNS) 0.24重量部
・難燃剤 リン含有フェノール樹脂、HCA−HQ(三光株式会社製、商品名)26重量部
・充填剤、球状シリカ(アドマファインSC−2050)(株式会社アドマテックス社製、商品名) 40重量部
・溶剤 メチルエチルケトン 55重量部
【0050】
(3)絶縁樹脂の硬化
次に、PETフィルムを剥がした後、180℃−60分の硬化条件で上記絶縁樹脂を硬化した。
(4)ビアホール作製
この絶縁樹脂に層間接続用のビアホールを日立ビアメカニクス製CO2レーザー加工機(LCO−1B21型)を使用し、ビーム径80μm、周波数500Hzでパルス幅5μ秒、ショット数7の条件で加工して作製した。
(5)粗化処理
絶縁層を化学粗化するために、膨潤液として、ジエチレングリコールモノブチルエーテル:200ml/L、NaOH:5g/Lの水溶液を作製し、80℃に加温して10分間浸漬処理する。次に、粗化液として、KMnO4:60g/L、NaOH:40g/Lの水溶液を作製し、80℃に加温して15分間浸漬処理する。
(6)無電解めっきによる回路形成
中和液(SnCl2:30g/L、HCl:300ml/L)の水溶液に室温で5分間浸漬処理して中和した。第1の絶縁層表面に第2の回路を形成するために、まず、PdCl2を含む無電解めっき用触媒であるHS−202B(日立化成工業株式会社製、商品名)に、室温−10分間浸漬処理し、水洗し、無電解銅めっきであるCUST−201めっき液(日立化成工業株式会社製、商品名)に室温−15分間浸漬し、さらに硫酸銅電解めっきを行った。その後、アニールを180℃−30分間行い絶縁層表面上に厚さ20μmの導体層を形成する。次に、めっき導体の不要な箇所をエッチング除去するために銅表面の酸化皮膜を#600のバフロール研磨で除去した後、エッチングレジストを形成し、エッチングし、その後エッチングレジストを除去して、第1の回路と接続したバイアホールを含む第2の回路形成を行う。
(7)多層化のための粗化処理
さらに、多層化するために、第2の回路導体表面を、亜塩素酸ナトリウム:50g/l、NaOH:20g/l、リン酸三ナトリウム:10g/lの水溶液に85℃−20分間浸漬し、水洗して、80℃−20分間乾燥して第2の回路導体表面上に酸化銅の凹凸を形成する。
(8)(2)〜(7)の工程を繰り返して3層の多層配線板を作製した。
【0051】
以上のようにして作製した多層配線板について、外層回路導体との引き剥がし強さ、絶縁樹脂の粗化後の表面粗さ、破壊エネルギー、絶縁樹脂の冷熱サイクル試験下でのクラック発生率、不飽和雰囲気下での絶縁信頼性加速試験、288℃はんだ耐熱性試験を試験した。
表1に、結果を示す。
【0052】
[外層回路との引き剥がし強さ]
L1回路層(第3回路層)の一部に幅10mm、長さ100mmの部分を形成し、この一端を剥がしてつかみ具でつかみ、垂直方向に約50mm室温中で引き剥がした時の荷重を測定した。
【0053】
[粗化後の表面粗さ]
外層回路をエッチングにより銅を除去した試験片を作製する。この試験片を2mm角程度に切断し、(株)キーエンス社製超深度形状測定顕微鏡VK−8500型を用いて、試験片中の異なる箇所3点について、測定長さ149μm、倍率2000倍、分解能0.05μmの条件で測定し、測定長さ149μmの条件で行った。なお、Raは粗さチャート図の山側の中心粗さからの平均粗さとして求め、Rzは粗さチャート図の山側の粗さが大きい方からの5点と谷側の粗さが大きい方からの5点の計10点の粗さの平均値として求めた。
【0054】
[破壊エネルギー]
実施例の絶縁樹脂を作製する工程で得られた絶縁樹脂ワニスを銅箔に塗工し、180℃1時間加熱硬化させ、その後室温まで放置冷却し、次いで180℃で30分間加熱する(配線板作製と同様の熱処理)を加える。そして、銅をエッチング除去して硬化した絶縁樹脂塗膜を得た。この絶縁樹脂塗膜を幅10mm、絶縁樹脂膜厚50μm、長さ80mmに切断し、オートグラフ引張試験(チャック間距離60mm)により絶縁樹脂塗膜を引張り、応力−歪み曲線から破壊エネルギーを求めた。
【0055】
[絶縁樹脂の耐クラック性]
実施例の絶縁樹脂を作製する工程で得られた絶縁樹脂ワニスを、日立化成工業株式会社製MCL−E−67(基板厚み0.8mmt、商品名)の銅箔を完全にエッチングにより溶解、除去した基材の片面上に成形した。この絶縁樹脂付き基板を実施例と同様に処理し、絶縁樹脂上に外層回路を形成する。そして外層回路が2mm角に残るパターンを形成するために銅面上にエッチングレジスト(H−K425、日立化成工業株式会社製、商品名)を100℃、0.5m/分、圧力0.5MPa・sの条件でラミネートした。その後、露光量80mJ/cm2で外層回路が2mm角に残るように作製されたフォトマスクを介して露光した。次いで、炭酸ナトリウム1.0%水溶液の現像液を用いて、30℃、圧力0.1MPa・s、現像時間60秒で現像し、さらに水酸化ナトリウム水溶液でレジストを剥離し、乾燥する。そして、塩化第2鉄水溶液で銅をエッチングして外層回路が2mm角となる耐クラック性評価パターンを作製する。
【0056】
この試料を、−55℃〜125℃の冷熱サイクル試験を実施し、顕微鏡で外層回路の2mm角コーナー部に発生しやすい絶縁樹脂中のクラックを観察し、クラックが入るまでのサイクル試験回数で表した。
【0057】
[不飽和雰囲気下での絶縁信頼性加速試験]
実施例で作製した多層配線板において、絶縁樹脂の層間方向に電圧印加できるように端子部にリード線をはんだ付けで固定する。そして、絶縁樹脂の層間方向の絶縁抵抗を室温中で50V、1分印加して測定する。さらに、これを試料とし、130℃、85%RHの不飽和雰囲気下で直流電圧6Vを印加しながら所定時間で試料を取り出し、室温中で50V、1分印加して測定した時の108Ω以上を示す時間を絶縁信頼性の時間として表した。
【0058】
[288℃はんだ耐熱性]
実施例で作製した多層配線板を25mm角に切断し、288℃±2℃に調整したはんだ浴に浮かべ、ふくれが発生するまでの時間を調べた。
【0059】
実施例2
実施例1における絶縁樹脂の組成を以下のように変更した。その他は実施例1と同様にして行った。
・ビフェニル系エポキシ樹脂、NC3000S−H (日本化薬株式会社社製、商品名) 80重量部
・カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子、XER−91SE−15(JSR株式会社、商品名) 10重量部
・トリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂、EXB−9808(大日本インキ化学工業(株)製) 9重量部
・難燃剤 リン含有フェノール樹脂、HCA−HQ(三光株式会社製、商品名)26重量部
・イミダゾール誘導体化合物、1−シアノエチル−2フェニルイミダゾリウムトリメリテート(四国化成工業株式会社製、商品名2PZ−CNS) 0.24重量部
・充填剤、球状シリカ(アドマファインSC−2050)(株式会社アドマテックス社製、商品名) 40重量部
・溶剤 メチルエチルケトン 55重量部
【0060】
実施例3
実施例1における絶縁樹脂の組成を以下のように変更した。その他は実施例1と同様にして行った。
・ビフェニル系エポキシ樹脂、NC3000S−H (日本化薬株式会社社製、商品名) 85重量部
・カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子、XER−91SE−15(JSR株式会社、商品名) 5重量部
・トリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂、EXB−9808(大日本インキ化学工業(株)製) 9重量部
・難燃剤 リン含有フェノール樹脂、HCA−HQ(三光株式会社製、商品名)26重量部
・イミダゾール誘導体化合物、1−シアノエチル−2フェニルイミダゾリウムトリメリテート(四国化成工業株式会社製、商品名2PZ−CNS) 0.24重量部
・充填剤、球状シリカ(アドマファインSC−2050)(株式会社アドマテックス社製、商品名) 30重量部
・溶剤 メチルエチルケトン 55重量部
【0061】
比較例1
実施例1におけるエポキシ樹脂は、ビフェニル型エポキシ樹脂のNC3000S−Hを、同量のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂ESCN−190(住友化学株式会社製、商品名)に代えた以外は、実施例1と同様に行った。
【0062】
比較例2
実施例1におけるトリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂、EXB−9808を、ジシアンジアミド(日本カーバイド株式会社製、商品名)3.0重量部とノボラックフェノール樹脂、HP−850(日立化成工業株式会社製、商品名)10重量部に代えた以外は、実施例1と同様にした。
【0063】
比較例3
実施例1において、充填剤、球状シリカ(アドマファインSC−2050)を、配合量はそのままで水酸化アルミニウム、ハイジライトH−42M(昭和電工株式会社製、商品名)に代えた以外は、実施例1と同様にして行った。
【0064】
【表1】
Figure 0004300890
【0065】
表1から明らかなように、本発明の絶縁樹脂組成を用いた多層配線板の特性は、実施例1〜3に示したように、引き剥がし強さが0.8kN/mと高く、耐クラック性が1000回以上と優れ、絶縁信頼性加速試験が300時間以上と優れ、288℃はんだ耐熱性が60秒以上と優れていることが分かる。
【0066】
一方、比較例1〜3に示す多層配線板は、引き剥がし強さ、耐クラック性、又は絶縁信頼性加速試験に劣る。破壊エネルギーが0.03Jであり、Rzが3.5である比較例1は、引き剥がし強さが低く、耐クラック性も半分以下である。Ra1.2であり、Rz6.0である比較例2は、引き剥がし強さが低く、絶縁信頼性加速試験は20〜50時間と非常に低い。破壊エネルギーが0.09Jであり、Rzが4.0である比較例3は、引き剥がし強さが低く、耐クラック性も半分程度であり、絶縁信頼性加速試験は20〜50時間と非常に低い。
【0067】
【発明の効果】
本発明の多層配線板製造時と同様の熱履歴を与えた絶縁樹脂の引張試験による破断までの応力−歪み曲線の面積から得られる破壊エネルギーの値が、0.10〜0.30Jである絶縁樹脂を用いることにより、小さな表面粗さでも高い引き剥がし強さが得られ、かつ冷熱サイクル試験下での耐クラック性に優れ、また耐クラック性以外にも絶縁信頼性、はんだ耐熱性に優れた多層配線板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は絶縁樹脂の応力−歪み曲線である。
【図2】図2は細分化された応力−歪み曲線のチャートである。
【図3】図3は多層配線板を製造する工程流れを説明する断面図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板
2 第1の回路パターン、内層回路
3 第1の絶縁層、絶縁樹脂の層
4 第1のビアホール
5 第2の回路パターン、外層回路
5a 第2の回路パターン
5b 第1の層間配線
6 第2の絶縁層、絶縁樹脂の層
7 第2のビアホール
8 第3の回路パターン、最外層回路
8a 第3の回路パターン
8b 第2の層間配線

Claims (5)

  1. 基板の上に形成された内層回路の上に絶縁層を形成し、前記絶縁層の上に外層回路を形成する多層配線板の製造方法であって、
    前記絶縁樹脂として、ビフェニル構造及びノボラック構造を有するエポキシ樹脂と架橋させたNBR粒子、トリアジン環含有ノボラック型フェノール樹脂、粒径5μm未満の球状のシリカを含み、
    ここで、それぞれの割合が溶剤を除いた全固形成分中で、
    ビフェニル構造及びノボラック構造を有するエポキシ樹脂が40〜70重量%、
    架橋させたNBR粒子が1〜10重量%、
    トリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂が2〜10重量%、
    粒径5μm未満の球状のシリカを20〜40重量%、を含む絶縁樹脂組成物を用い、
    前記絶縁層の形成が、絶縁樹脂の層を形成した後、前記絶縁樹脂層表面を粗化処理してなされ、
    前記外層回路の形成が、銅めっきにより形成してなされる多層配線板の製造方法であり、
    ここで、前記絶縁樹脂の破壊エネルギーの値が、幅10mm、膜厚50μm及び長さ80mmの絶縁樹脂片において、0.10〜0.22Jであることを特徴とする多層配線板の製造方法。
  2. 粗化処理後の絶縁樹脂層表面の粗さが、十点平均粗さ(Rz)で3μm以下であり、かつRaで1μm以下であることを特徴とした請求項1記載の多層配線板の製造方法。
  3. 前記絶縁樹脂組成物を150〜200℃、30〜120分間の条件で硬化することを特徴とする請求項1または2記載の多層配線板の製造方法。
  4. 前記絶縁樹脂組成物をプラスチックフィルム上に塗工してなる絶縁樹脂フィルムを用いて前記絶縁層を形成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
  5. 前記絶縁樹脂組成物を銅箔上に塗工してなる銅箔付絶縁樹脂フィルムを用いて前記絶縁層を形成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
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