JPWO2007139108A1 - 電力供給制御装置 - Google Patents

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Abstract

比較回路54は、他方の入力端子に閾値電圧生成部52からの第3異常用閾値電圧Vopを受けて、この第3異常用閾値電圧Vopを端子電圧Voが下回ったときにローレベルの断線異常判定信号OPをコントロールロジック部27に出力する。パワーMOSFET14のソースとグランド端子P6との間に3つの閾値設定用抵抗64a〜64cが直列接続されており、閾値設定用抵抗64aと閾値設定用抵抗64bとの接続点Yの分圧電圧が上記第3異常用閾値電圧Vopとして出力される。

Description

本発明は、電力供給制御装置に関し、特に、断線異常検出に関する。
従来、電源と負荷とを接続する通電路に、例えばパワーMOSFETなどの大電力用半導体スイッチ素子を介設し、この半導体スイッチ素子をオンオフさせることにより負荷への電流供給を制御するようにした電力供給制御装置が提供されている。このような電力供給制御装置の中には、自己保護機能を有するものが知られている。この自己保護機能とは、例えば負荷の短絡によって上記通電路に過電流(異常電流)が流れた場合、上記半導体スイッチ素子の制御端子(例えばMOSFETであればゲート)の電位を制御して当該半導体スイッチ素子をオフにすることにより、上記半導体スイッチ素子自体を保護する機能をいう。具体的には、特開2001−217696公報に示すように、電流検出抵抗(シャント抵抗)を半導体スイッチ素子の負荷端子(例えばMOSFETであればソースまたはドレイン)に直列に接続する。そして、この抵抗の端子間電圧に基づき半導体スイッチ素子に流れる負荷電流を検出し、この負荷電流値が所定の閾値以上になると過電流異常であると判断し、半導体スイッチ素子をオフして遮断状態とする。
(発明が解決しようとする課題)
ところで、例えば半導体スイッチ素子の負荷端子と負荷との間の通電路が何らかの影響により断線することがあり、この断線異常を検出することが必要な場合がある。例えば車両用ランプを日中点灯(Daytime running light)させるときの電力供給制御に上記電力供給制御装置を利用する場合には、日中点灯であるために運転手からは断線により車両用ランプが正常に点灯していないことを認識することが困難であり、このような場合には、特に断線異常の検出が必要となる。例えば上記通電路の一部または全部が断線した場合にはその負荷抵抗値が増大するから、この負荷抵抗値が所定値を超えたことに基づき断線異常の判定することができる。そして、この判定を行う構成としては、例えば負荷電流が固定の閾値を下回ったことをもって断線異常とする構成が挙げられる。しかし、この構成では、電源電圧が変動すると、それに応じて断線異常と判定される負荷抵抗値が変わってしまい、正確な断線異常が検出できないという問題が生じる。そこで、従来は、電源電圧と負荷電流とを測定し、その測定結果をマイコンにより処理することで断線異常の判定を行うようにしていた。
(目的) 本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、マイコンを用いることなく断線異常を検出することが可能な電力供給制御装置を提供するところにある。
(課題を解決するための手段)
第1の発明に係る電力供給制御装置は、電源と負荷との間の通電路に配される半導体スイッチ素子をオンオフして前記負荷への電力供給を制御する電力供給制御装置であって、前記半導体スイッチ素子に流れる負荷電流が断線異常用閾値よりも小さい場合に断線異常信号を出力し、かつ、前記断線異常用閾値が前記半導体スイッチ素子の出力側電圧に応じて変更される構成である。
なお、本発明の「半導体スイッチ素子の出力側電圧」は、例えば半導体スイッチ素子としてのパワーMOSFETがnチャネル型であればソース電圧であり、pチャネル型であればドレイン電圧である。
第2の発明に係る電力供給制御装置は、電源から負荷への通電路に配される半導体スイッチ素子と、前記半導体スイッチ素子に流れる負荷電流を検出する電流検出素子と、前記半導体スイッチ素子がオン状態で、かつ、前記電流検出素子からの検出信号に基づき前記半導体スイッチ素子に流れる負荷電流が断線異常用閾値よりも小さい場合に断線異常信号を出力する断線異常検出回路と、前記半導体スイッチ素子の出力側電圧に応じて前記断線異常用閾値を変更する閾値変更回路とを備える。
本発明によれば、半導体スイッチ素子に流れる負荷電流が断線異常用閾値よりも小さい場合に断線異常信号が出力され、しかも断線異常用閾値が半導体スイッチ素子の出力側電圧に応じて変更される。ここで、仮に、断線異常用閾値を常時一定レベルとした場合には、例えば電源電圧が変動すると、断線異常と判定される負荷抵抗値も変わってしまう。これに対して、本発明では、上記断線異常用閾値が半導体スイッチ素子の出力側電圧に応じて変更されるから、電源電圧の変動に対して常に一定の負荷抵抗値での断線検出が可能となる。しかもマイコン等を用いる必要もない。
第3の発明は、第2の発明の電力供給制御装置において、前記閾値変更回路は、前記半導体スイッチ素子の出力側電圧を分圧する分圧回路であり、この分圧電圧に応じた負荷電流が前記断線異常用閾値とされる。
本発明によれば、抵抗だけで閾値変更回路を構成できるため、回路構成が簡単になる。また、負荷電流に応じた電流を検出抵抗に流し、その検出抵抗の端子電圧と、分圧回路の分圧電圧との比較に基づき断線異常を検出する構成の場合、分圧回路を同一チップ或いは同一パッケージ内に設ける一方で、上記検出抵抗を外付けとすれば、上記チップ等の製造段階において、分圧回路を構成する各分圧抵抗の抵抗値は同方向(抵抗値が減少する方向、或いは、増大する方向)にばらつき、分圧比は一定となる。従って、上記チップ等の製造後に、外付けとしての検出抵抗を、検出したい異常電流レベルに応じた適切な抵抗値のものとすることで、製造段階でのばらつきに影響させることなく精度の高い異常検出を行うことができる。
第4の発明は、第2または第3の発明の電力供給制御装置において、オン信号の入力に基づき前記半導体スイッチ素子をオンさせるスイッチ制御回路を備え、前記断線異常検出回路は、前記オン信号の入力時から少なくとも第1時間経過するまでは前記断線異常信号の出力を阻止する第1のフィルタ回路を備える。
断線異常が発生していない状態でも、電力供給開始のオン信号の入力当初は負荷電流が断線異常用閾値を下回っている可能性がある。そこで、本発明では、オン信号が入力された時点から少なくとも第1時間だけは断線異常信号が出力されないようにした。
第5の発明は、第2から第4のいずれか1つの発明の電力供給制御装置において、前記断線異常検出回路は、前記負荷電流と前記断線異常用閾値との大小関係に応じた判定信号を出力する判定回路と、前記判定回路から前記負荷電流が前記断線異常用閾値よりも小さいことを示す異常判定信号の出力が少なくとも第2時間だけ継続したことを条件に前記断線異常信号を出力する第2のフィルタ回路と、を備える。
第6の発明は、第5の発明の電力供給制御装置において、前記第2のフィルタ回路は、前記負荷電流が前記断線異常用閾値以上であることを示す正常判定信号が前記判定回路から出力された時点で正常信号を出力する。
第7の発明は、第6の発明の電力供給制御装置において、前記第2のフィルタ回路は、前記第2時間を繰り返し計時し、当該第2時間を計時するごとにクリア信号を出力する計時回路と、前記判定回路から前記異常判定信号が出力された状態で、前記計時回路のクリア信号の出力回数をカウントして当該カウント回数が複数回数に達したことを条件に前記断線異常信号を出力し、前記判定回路から前記正常判定信号が出力された時点で前記カウント回数をリセットするカウンタ回路と、を備えて構成されている。
上記発明によれば、負荷電流が断線異常用閾値よりも小さい状態が少なくとも第2時間だけ継続したことを条件に断線異常信号を出力するから、ノイズ等による影響を抑制して正確な断線異常の検出が可能となる。また、第6の発明のように、負荷電流が断線異常用閾値以上となった時点で正常信号が出力(断線異常信号の停止)されるようにすることが望ましい。更に、この具体的な構成としては第7の発明の構成が望ましい。
(発明の効果)
断線異常用閾値が半導体スイッチ素子の出力側電圧に応じて変更されるから、電源電圧の変動に対して常に一定の負荷抵抗値での断線検出が可能となる。しかもマイコン等を用いる必要もない。
本発明の一態様に係る電力供給制御装置の全体構成を示すブロック図 内部グランド生成部の回路図 ソース電位制御部、閾値電圧生成部及び電流異常検出部の回路図 第1異常用閾値電流と第2異常用閾値電流との設定レベルを説明するためのグラフ コントロールロジック部の回路図 ヒューズカウンタ及びFRカウンタのカウンタ値と閾値指令信号との対応関係を示した表 電力供給制御装置の動作を説明するための各信号のタイムチャート(正常時) 電力供給制御装置の動作を説明するための各信号のタイムチャート(オーバーカレント時) 電力供給制御装置の動作を説明するための各信号のタイムチャート(ヒューズカレント時)
符号の説明
10...電力供給制御装置
11...負荷
12...電源
13...通電路
14...パワーMOSFET(半導体スイッチ素子)
18...センスMOSFET(電流検出素子)
28...ゲート駆動部(スイッチ制御回路)
52...閾値電圧生成部(閾値変更回路)
54...比較回路(判定回路)
59...比較回路(異常電流検出回路)
64a〜64c...閾値設定用抵抗(分圧回路)
72...クリアカウンタ(計時回路、正常時間積算回路)
73...ヒューズカウンタ(異常時間積算回路)
100,101...メモリ回路(カウンタ回路)
CLR...ローレベルのクリア信号(クリア信号)
FC...ローレベルのヒューズカレント信号(電流異常信号)
IL...負荷電流
ILfc...第2異常用閾値電流(電流異常用閾値)
ILop...第3異常用閾値電流(断線異常用閾値)
Is...センス電流(検出信号)
OP...ローレベルの断線異常判定信号(異常判定信号)
OP...ハイレベルの断線異常判定信号(正常判定信号)
OPF...ローレベルの断線異常信号(断線異常信号)
OPF...ハイレベルの断線異常信号(正常信号)
On...ローレベルの制御信号(オン信号)
Vop...第3異常用閾値電圧(分圧電圧)
Vs...ソース電圧(出力側電圧)
本発明の一態様を図1〜図9を参照しつつ説明する。なお、各図で各信号の符号に付された上付き下線はローアクティブを意味する。
1.電力供給制御装置の構成
図1は、本態様に係る電力供給制御装置10の全体構成のブロック図である。この電力供給制御装置10は図示しない車両に搭載され、その車両用電源(以下、「電源12」)から負荷11への電力供給制御を行うものである。負荷11としては、例えばデフォッガー用ヒータ(線形抵抗性の負荷)、車両用のランプ、クーリングファン用モータ及びワイパー用モータ(L負荷(誘導負荷))などがある。なお、以下では、「負荷」は電力供給制御装置10の制御対象機器であって、電力供給制御装置10とその制御対象機器との間に連なる電線30を含まない意味で使用し、「外部回路」を負荷11と電線30とを含めた意味で使用する。
具体的には、電力供給制御装置10は、電源12から負荷11への通電路13中に設けられるパワーFETとしてのパワーMOSFET14(「半導体スイッチ素子」の一例)を備えている。そして、電力供給制御装置10は、パワーMOSFET14のゲートに定電圧信号、或いは、PWM(Pulse Width Modulation。パルス幅変調)制御信号などの制御信号Onを与えてオンオフさせることで、そのパワーMOSFET14の出力側に連なる負荷11への電力供給を制御するように構成されている。なお、本態様では、この電力供給制御装置10は、入力端子P1が外部の操作スイッチ15に接続される構成をなし、この操作スイッチ15がオンとなることで動作するようになっている。具体的には、入力端子P1は、抵抗15aを介して操作スイッチ15に接続され、抵抗15aと操作スイッチ15との接続点が抵抗15bを介して電源12に接続されており、入力端子P1は、操作スイッチ15がオフしているときは、電源電圧Vcc側にプルアップされている。
電力供給制御装置10は、図1に示すように、上記入力端子P1と、電源12に接続される電源(Vcc)端子P2及びタブ端子P3と、負荷11に接続される負荷接続端子P4と、電流電圧変換回路としての外付け抵抗16を介してグランド(GND)に接続される外部端子P5と、グランド(GND)に直接接続されるグランド端子P6と、ダイアグ出力端子P7とが設けられた半導体装置17(半導体ディバイス)として構成されている。本態様では、パワーMOSFET14、後述するセンスFETとしてのセンスMOSFET18(「電流検出素子」の一例)、及び、温度検出素子としての温度センサ19(本態様では例えばダイオード)がパワーチップ20としてワンチップ化され、制御チップ21に組み付けられて構成されている。
パワーチップ20は、ドレインが共通接続されてタブ端子P3に接続される複数のnチャネル型のMOSFETが配列され、図3に示すように、ほとんどのMOSFET群が、ソースを後述するソース電位制御部51のパワーFET用入力51a及び負荷接続端子P4に共通接続されることでパワーMOSFET14を構成し、残りのMOSFET群が、ソースをソース電位制御部51のセンスFET用入力51bに共通接続されることでセンスMOSFET18を構成している。なお、パワーMOSFET14を構成するMOSFETの数と、センスMOSFET18を構成するMOSFETの数との比が概ねセンス比kである。
制御チップ21には、主として、入力インターフェース部22、内部グランド生成部23、電流検出部24、過熱検出部25、ダイアグ出力部26、コントロールロジック部27、ゲート駆動部28が搭載されている。なお、図1に示すように、電源端子P2とグランド端子P6との間には、カソード側が高電位側に配されたダイオード36と抵抗37とが直列接続され、これらの接続点が内部グランドGND1とされている。このような構成であれば、誤ってグランド端子P6側が電源電圧Vcc側に接続された場合でも、この電力供給制御装置10の回路内に流れる電流をダイオード36によって所定レベル以下に規制することができる。
(入力インターフェース部)
入力インターフェース部22は、入力側が入力端子P1に接続されており、操作スイッチ15がオフしているときにハイレベルの制御信号Onが、オンしているときにローレベルの制御信号On(ローアクティブ)が入力され、この制御信号Onを内部グランド生成部23及びコントロールロジック部27に与える。電力供給制御装置10は、後述するように、電流異常も温度異常も発生していない正常状態においては、アクティブ(ローレベル)の制御信号Onを受けるとゲート駆動部28によってパワーMOSFET14をターンオンさせて通電状態とする一方で、非アクティブ(ハイレベル)の制御信号Onを受けるとゲート駆動部28によってパワーMOSFET14をターンオフさせて遮断状態にする。従って、本態様では、ローレベルの制御信号Onがオン信号(負荷駆動指令信号)であり、非アクティブの制御信号Onがオフ信号であり、ゲート駆動部28が「スイッチ制御回路」として機能する。
(内部グランド生成部)
内部電源回路としての内部グランド生成部23は、入力インターフェース部22からアクティブの制御信号On(オン信号)、及び、後述するコントロールロジック部27からローレベルの出力信号Off(クリアカウンタ72がオーバーフローしていない状態)のいずれかを受けているときに通電して、電源電圧Vccよりも所定の定電圧Vb分だけ低い内部グランドGND2を生成する。換言すれば、内部グランド生成部23は、通電後、入力インターフェース部22から非アクティブの制御信号On(オフ信号)を受けても、コントロールロジック部27からローレベルの出力信号Offを受けている(クリアカウンタ72がオーバーフローしない)限り、通電状態が継続され内部グランドGND2を生成し続ける。そして、電源電圧Vccから内部グランドGND2を差し引いた定電圧Vbがコントロールロジック部27に供給されることで、このコントロールロジック部27が動作可能な状態となる。
具体的には、内部グランド生成部23は、図2に示すように、アクティブの制御信号Onを受けてオン動作するスイッチ素子としてのFET41と、ローレベルの出力信号Offを受けてオン動作するスイッチ素子としてのFET42とを備えている。これら両FET41,42の出力側はスイッチ素子としてのFET43の制御端子に接続されている。このFET43は入力側(ドレイン側)がツェナーダイオード44を介して電源端子P2に接続され、出力側(ソース側)が上記抵抗37を介してグランド端子P6に接続されている。
そして、内部グランド生成部23は、アクティブの制御信号Onまたはローレベルの出力信号Offが入力されたときには、FET43がオンして通電し、電源電圧Vccからツェナーダイオード44のツェナー電圧分だけ低い内部グランドGND2を生成し、これをボルテージフォロワ接続されたオペアンプ45を介してコントロールロジック部27に与える。なお、本態様では、ツェナーダイオード44及びFET43が連なる通電路中にソースとゲートとが短絡接続(ダイオード接続)されたFET46を接続することで、FET43のオン時においてツェナーダイオード44に定電流が流れるようにして内部グランドGND2をより安定させるようにしている。
(電流検出部)
電流検出部24は、図1に示すように、ソース電位制御部51と、閾値電圧生成部52と、電流異常検出部53とを備えて構成されている。図3は、ソース電位制御部51、閾値電圧生成部52及び電流異常検出部53を主として示した回路図であり、他の回路構成は一部省略されている。
a.ソース電位制御部
ソース電位制御部51は、パワーMOSFET14とセンスMOSFET18との出力側電位(ソース電位)同士を同電位に保持する。
ソース電位制御部51は、パワーFET用入力51a(パワーMOSFET14のソース)とセンスFET用入力51b(センスMOSFET18のソース)とに1対の入力端子がそれぞれ接続されるオペアンプ56、センスFET用入力51bと外部端子P5との間に接続され制御端子にオペアンプ56の出力が与えられるスイッチ素子としてのFET57を備えている。より具体的には、オペアンプ56の逆相入力がパワーFET用入力51aに接続され、オペアンプ56の正相入力がセンスFET用入力51bに接続されている。このオペアンプ56の差動出力は、FET57のゲート−ドレイン間を介して、正相入力にフィードバックされている。
このようにオペアンプ56の差動出力をフィードバックすることによって、オペアンプ56の正相入力の電位と逆相入力の電位とをほとんど同じにするイマジナリーショート状態となる。このため、パワーMOSFET14及びセンスMOSFET18のドレイン同士、ソース同士が互いに同電位となり、パワーMOSFET14に流れる負荷電流ILに対して安定した一定比率(上記センス比k)のセンス電流Is(「電流検出素子からの検出信号」の一例)をセンスMOSFET18に流すことができる。ソース電位制御部51からのセンス電流Isは外部端子P5を介して外付け抵抗16に流れ、このセンス電流Isに応じて外部端子P5の端子電圧Voが変化する。
b.電流異常検出部
電流異常検出部53は、1または複数(本態様では3つ)の比較回路54,58,59(本態様では、ヒステリシスコンパレータ)を備え、外部端子P5の端子電圧Voが、比較回路54,58,59のぞれぞれの一方の入力端子に与えられる。
比較回路58は、他方の入力端子に閾値電圧生成部52からの第1異常用閾値電圧Vocを受けて、この第1異常用閾値電圧Vocを端子電圧Voが超えたときにローレベルのオーバーカレント信号OC(ローアクティブ)をコントロールロジック部27に出力する。なお、以下では、端子電圧Voが第1異常用閾値電圧Vocに達したときにパワーMOSFET14に流れる電流異常時の負荷電流ILを、「第1異常用閾値電流ILoc」とし、このときの電流異常を「オーバーカレント」という。
比較回路59(「異常電流検出回路」の一例)は、他方の入力端子に閾値電圧生成部52からの第2異常用閾値電圧Vfc(<Voc)を受けて、この第2異常用閾値電圧Vfcを端子電圧Voが超えたときにローレベルのヒューズカレント信号FC(「電流異常信号」の一例)をコントロールロジック部27に出力する(ローアクティブ)。なお、以下では、端子電圧Voが第2異常用閾値電圧Vfcに達したときにパワーMOSFET14に流れる電流異常時の負荷電流ILを、「第2異常用閾値電流ILfc(「電流異常用閾値」の一例)」とし、このときの電流異常を「ヒューズカレント」という。
比較回路54(「判定回路、断線異常検出回路」の一例)は、他方の入力端子に閾値電圧生成部52からの第3異常用閾値電圧Vopを受けて、この第3異常用閾値電圧Vopを端子電圧Voが下回ったときにローレベルの断線異常判定信号OP(「異常判定信号」の一例)をコントロールロジック部27に出力する(ローアクティブ)。なお、以下では、端子電圧Voが第3異常用閾値電圧Vopに達したときにパワーMOSFET14に流れる負荷電流ILを、「第3異常用閾値電流ILop(「断線異常用閾値」の一例)」とし、このときの異常を「断線異常」という。
c.閾値電圧生成部
閾値電圧生成部52(「閾値変更回路」の一例)は、図3に示すように、主として、所定の定電圧に応じた電流Ibから、パワーMOSFET14のドレイン−ソース間電圧Vds(半導体スイッチ素子の入出力間電圧)に応じた電流Ids(<Ib)を差し引いた電流Icを出力する電流出力回路110と、この電流出力回路110からの出力電流Icが流れる閾値設定用抵抗60とを備えて構成されている。
具体的には、電流出力回路110は、パワーMOSFET14のドレイン−ソース間に接続され、このドレイン−ソース間電圧Vdsに比例した電流Idsをグランド端子P6に流す。また、電流Idsの入力端子と電源端子P2との間には、後述するようにバイアス信号BiasによってオンするFET62、及び、上記電流Ibを流す定電流回路65が接続されている。また、上記入力端子及び定電流回路65の接続点Xと、グランド端子P6との間には、複数の閾値設定用抵抗(本態様では7つの閾値設定用抵抗60a〜60g)が直列接続されており、これらの閾値設定用抵抗60a〜60gに上記第3電流Icが流れるようになっている。従って、閾値設定用抵抗60a〜60gの各接続点A〜Fの分圧電圧は、第3電流Ic(=Ib−Ids)、換言すれば、定電圧からパワーMOSFET14のドレイン−ソース間電圧Vdsを差し引いた電圧に比例して変化する。そして、以上の構成により、上記第1異常用閾値電流ILocを、パワーMOSFET14のドレイン−ソース間電圧Vdsが増加したときに減少させ、減少したときに増加させるよう変更することができる。
これにより、パワーMOSFET14のオン直後に負荷11の短絡が生じた場合でも、相対的に大きい値を示すドレイン−ソース間電圧Vdsに対応して、第1異常用閾値電流ILocが相対的に低いレベルに設定される。このため、負荷電流ILを、大電流に達する前の比較的に低いレベルで第1異常用閾値電流ILocに到達させて、電流検出部24からアクティブの信号OCを早期に出力させることができる。しかも、電源電圧Vccが低下しても、パワーMOSFET14のオン状態が維持されていれば、そのドレイン−ソース間電圧Vdsの変化はほとんどない。従って、例えば電源電圧Vccが低下しても、第1異常用閾値電流ILocは電源電圧Vccの低下前とほぼ同レベルに保たれ、パワーMOSFET14の電力供給能力を十分に発揮させることが可能となる。
また、閾値電圧生成部52は、上記比較回路58の他方の入力端子を、閾値設定用抵抗60a〜60gの各接続点A〜Fに選択的に接続可能とするスイッチ素子としての複数のFET61a〜61fを備えている。従って、FET61aからFET61fまで選択的に順次オンさせることで、上記第1異常用閾値電圧Vocを段階的にレベルダウンさせることができる。各FET61a〜61fは、後述するようにコントロールロジック部27によってオンオフ制御される。
一方、第2異常用閾値電圧Vfc及び第3異常用閾値電圧Vopについては、パワーMOSFET14のソース電圧Vs(「半導体スイッチ素子の出力側電圧」の一例)に応じて変化するようになっている。具体的には、パワーMOSFET14のソースとグランド端子P6との間に複数の分圧抵抗(本態様では3つの閾値設定用抵抗64a〜64c)が直列接続されており、閾値設定用抵抗64aと閾値設定用抵抗64bとの接続点Yの分圧電圧が上記第3異常用閾値電圧Vopとして出力され、閾値設定用抵抗64bと閾値設定用抵抗64cとの接続点Zの分圧電圧が上記第2異常用閾値電圧Vfcとして出力される。
これにより、パワーMOSFET14のオン直後にヒューズカレントが生じた場合でも、相対的に大きい値を示すドレイン−ソース間電圧Vdsに対応して、第2異常用閾値電流ILfcが相対的に低いレベルに設定される。このため、負荷電流ILを、大電流に達する前の比較的に低いレベルで第2異常用閾値電流ILfcに到達させて、電流検出部24からアクティブの信号FCを早期に出力させることができる。
なお、この態様では、負荷11の負荷抵抗の変動によって第2異常用閾値電流ILfc及び第3異常用閾値電流ILopが負のレベルにならないようにバイアスするため、コントロールロジック部27からのローレベルのバイアス信号Biasによってオンするスイッチ素子としてのFET62及び抵抗63が、電源端子P2と上記接続点Zとの間に接続されている。FET62がオンすることで抵抗63に電流が流れこの抵抗63での電圧降下分に応じて第2異常用閾値電圧Vfc及び第3異常用閾値電圧Vopを電源電圧Vcc側に持ち上げるようにしている。なお、このローレベルのバイアス信号Biasは、アクティブの制御信号Onまたはアクティブのクリア信号CLRが出力されたときにコントロールロジック部27から出力され、上記FET62がオンする。具体的には、後述する図5において、コントロールロジック部27には、制御信号Onをレベル反転した信号とクリアカウンタ72からのクリア信号CLRとが入力されるNOR回路69が設けられ、このNOR回路69からローレベルのバイアス信号Bias(ローアクティブ)が出力されるようになっている。一方、第1異常用閾値電流ILocに対するバイアスについては、Ib−Ids>0を満たすように設計すればよい。そうすれば、第2電流Ibがバイアスの役目を果たすことになる。
ここで、図4は、上記第1異常用閾値電流ILoc、第2異常用閾値電流ILfc及び第3異常用閾値電流ILopの設定レベルを説明するためのグラフである。このグラフには、電力供給制御装置10に接続され得る電線30(例えば電線被覆材)の発煙特性について、定常電流レベルと通電時間(溶断時間)との関係を示した発煙特性曲線L1が示されている。つまり、任意の一定電流(ワンショット電流)と、それを電線30に流したときに当該電線30の被覆材の焼損が発生するまでの時間との関係を示す発煙特性曲線L1が図示されている。また、同グラフには、任意の一定電流(ワンショット電流)と、それをパワーMOSFET14に流したときに当該パワーMOSFET14が破壊してしまうまでの時間との関係を示す自己破壊特性曲線L2も図示されている。そして、第2異常用閾値電流ILfcは、発煙特性曲線L1及び自己破壊特性曲線L2よりも電流レベルが低い領域内に設定されている。また、第1異常用閾値電流ILocは、後述するヒューズカウンタ73が初期値からのカウントアップの開始後、後述する基準ヒューズ時間(基準異常時間の一例)よりも短い時間内において、発煙特性曲線L1及び自己破壊特性曲線L2よりも電流レベルが低い領域内に設定されている。
なお、同グラフは、電力供給制御装置10に接続され得る電線30の中から選択された一の電線30の発煙特性を示している。電力供給制御装置10に接続される外部回路(電線等の配線部材、負荷)によって発煙特性は異なり、これに対応してアクティブの信号FC,OCを出力するときの負荷電流IL及びセンス電流Isも異なってくるが、この調整は、前述した外付け抵抗16の抵抗値を変更することにより容易に行うことができる。
同グラフ中、ILmaxは負荷11の定格電流(設計時に保証される機器の使用限度の電流値)であり、Ioは電線30における発熱と放熱とのバランスがとれた熱平衡状態で流すことが可能な平衡時限界電流である。この平衡時限界電流Ioよりも高いレベルの電流を流す場合には、過度熱抵抗領域となり、電流レベルと焼損までの時間とが略反比例関係となる。そして、上記第2異常用閾値電流ILfcは、図4に示すように、負荷11の定格電流ILmaxよりもやや高いレベルに設定されており、比較回路59は、負荷電流ILが第2異常用閾値電流ILfcに達したヒューズカレントを検出してアクティブのヒューズカレント信号FCを出力する。このように負荷電流ILが第2異常用閾値電流ILfc程度である場合には、後述するように、パワーMOSFET14を即時的に遮断しなくても、そのヒューズカレント状態がある程度継続したときに遮断すればよい。
また、第3異常用閾値電流ILopは、上記定格電流ILmaxよりも更に低いレベルに設定されており、比較回路54は、負荷電流ILが第3異常用閾値電流ILopに達した断線異常を検出してアクティブの断線異常判定信号OPを出力する。
これに対して、上記第1異常用閾値電流ILocは、第2異常用閾値電流ILfcよりも高いレベルに設定されている。比較回路58は、負荷電流ILが第1異常用閾値電流ILocに達したオーバーカレントを検出してローレベルのオーバーカレント信号OCを出力する。このように負荷電流ILが第1異常用閾値電流ILocを超える高いレベルである場合には、後述するようにパワーMOSFET14を即時的に遮断する必要がある。また、閾値電圧生成部52は、図4に示すように、この第1異常用閾値電流ILocを、当初は突入電流に備えてこれよりも高い初期レベルに設定しておき、後述するように、例えばヒューズカレントが検出されることを条件にその後、経時的にレベルダウンしていく。
(過熱検出部)
過熱検出部25は、パワーチップ20に設けられた温度センサ19から当該パワーチップ20の温度に応じた温度信号S4を受ける。そして、過熱検出部25は、所定の閾値温度を超える温度信号S4を受けたときに温度異常としてローレベルの温度異常判定信号OT(ローアクティブ)をコントロールロジック部27に与える。
(コントロールロジック部)
図5は、コントロールロジック部27の回路図である。このコントロールロジック部27は、主として、FRカウンタ(フリーランニングカウンタ)71、クリアカウンタ72、ヒューズカウンタ(FCカウンタ)73、発振回路74、リセット信号発生回路75等を備える。また、コントロールロジック部27は、前述したように、入力インターフェース部22からの制御信号On、電流検出部24からの信号OC,FC,OP、過熱検出部25からの温度異常判定信号OTを受ける。
a.発振回路及びリセット信号発生回路
発振回路74は、クロック信号CLK(例えば125μsec)を生成して出力する。リセット信号発生回路75は、上記内部グランド生成部23が通電しこのコントロールロジック部27が動作するのに十分な定電圧を生成し、上記発振回路74のクロック発生動作が安定する前まではローレベルのリセット信号RST(ローアクティブ)を出力し、安定後はハイレベルのリセット信号RSTを出力する。
b.過電流保護回路
過電流保護回路は、主として、電流検出部24からのアクティブのオーバーカレント信号OC、及び、過熱検出部25からのアクティブの温度異常判定信号OTのうち少なくともいずれか一方を受けたことを条件に、パワーMOSFET14に所定の基準オフ時間だけ強制的に遮断動作させた後に、その強制遮断状態を解除するものである。具体的には、過電流保護回路は、FRカウンタ71、OCメモリ76、FRCリセット生成回路77、FCメモリ78等を備えて構成されている。なお、本態様において、強制遮断とは、電力供給制御装置10がアクティブの制御信号On(オン信号)を受けていてもパワーMOSFET14を遮断状態にすることをいう。
コントロールロジック部27には、上記信号OC,OTをそれぞれレベル反転した信号を受けるNOR回路79と、このNOR回路79からの出力信号をレベル反転した信号を受けるNAND回路80とが設けられ、このNAND回路80からのセット信号OC1をレベル反転した信号がOCメモリ76(RSフリップフロップ)のセット端子に入力される。NAND回路80には、NAND回路81の出力信号をレベル反転した信号も入力される。このNAND回路81には、上記制御信号Onをレベル反転した信号と、後述する強制遮断信号Inhibit(パワーMOSFET14を強制遮断させるときにローレベル)とが入力される。
このような構成により、NAND回路80は、コントロールロジック部27に、電流検出部24からのアクティブのオーバーカレント信号OC、及び、過熱検出部25からのアクティブの温度異常判定信号OTのうち少なくともいずれか一方と、アクティブの制御信号Onとが入力され、かつ、上記強制遮断信号Inhibitがハイレベルのときに、ローレベルのセット信号OC1(ローアクティブ)を出力する。つまり、NAND回路80は、オン信号の入力中において、オーバーカレントまたは過熱異常が検出され、かつ、パワーMOSFET14が強制遮断状態にないときに、アクティブのセット信号OC1を出力し、OCメモリ76をセット状態にする。
また、コントロールロジック部27には、上記NAND回路81の出力信号をレベル反転した信号と、上記ヒューズカレント信号FCをレベル反転した信号とが入力されるNAND回路82を備え、このNAND回路82のセット信号FC1(ローアクティブ)をレベル反転した信号が上記FCメモリ78(RSフリップフロップ)のセット端子に入力される。このような構成により、NAND回路82は、コントロールロジック部27に、電流検出部24からのアクティブのヒューズカレント信号FCと、ローレベルの制御信号Onとが入力され、かつ、上記強制遮断信号Inhibitがハイレベルのときに、ローレベルのセット信号FC1を出力する(ローアクティブ)。つまり、NAND回路82は、オン信号の入力中において、ヒューズカレントが検出され、かつ、パワーMOSFET14が強制遮断状態にないときに、アクティブのセット信号FC1を出力し、FCメモリ78をセット状態にする。
次に、FRカウンタ71は、常には所定時間を繰り返しカウントし続け、次のリセット条件1〜3のいずれかを満たしたときにカウンタ値を「1」の状態(即ち最下位ビットのみ「1」、その他のビットは「0」)にリセットされる。なお、本態様のFRカウンタ71は、例えば8bitのフリーランニングカウンタであり、上記発振回路74からのクロック信号CLK(125μsec)の立下りエッジを受けるタイミングで例えば1カウントずつ進め、リセットされない限り、32msec毎にオーバーフローする。
リセット条件1:リセット信号発生回路75からアクティブのリセット信号RSTが出力されたとき。
リセット条件2:NAND回路80からアクティブのセット信号OC1が出力されたとき(オーバーカレントまたは過熱異常が検出され、かつ、パワーMOSFET14が強制遮断状態にないとき)。
リセット条件3:FCメモリ78の出力信号FCMがハイレベルからローレベルにレベル反転したとき(FRCリセット生成回路77で出力信号FCMの立下りエッジが検出されたとき)。
そして、FRCリセット生成回路77は、これらの条件のいずれかが満たされた場合に、ローレベルのリセット信号res(ローアクティブ)を出力し、FRカウンタ71を一時的にリセット状態にする。また、FRカウンタ71は、カウンタの下位7bitがオーバーフローした(全て「1」になった)時点で、ローレベルのカウント指令信号OvF7(ローアクティブ)を出力し、カウンタの下位7bitが全て「0」の時点で、ローレベルの遮断解除信号MCL(ローアクティブ)を出力する。要するに、FRカウンタ71は、リセットされなければ、所定時間(16msec)毎にアクティブのカウント指令信号OvF7を出力し、各カウント指令信号OvF7の出力よりも後(本態様では1カウント後)のタイミングで、上記所定時間毎にアクティブの遮断解除信号MCLを出力する。
OCメモリ76は、そのリセット端子にNOR回路83からの出力信号をレベル反転した信号が入力され、このNOR回路83には、上記リセット信号発生回路75からのリセット信号RSTをレベル反転した信号と、上記FRカウンタ71からの遮断解除信号MCLをレベル反転した信号とが入力される。このような構成により、OCメモリ76は、上述したように、アクティブのセット信号OC1を受けてセット状態となり、ローレベルの第1強制遮断指令信号OCM(ローアクティブ)を出力し、リセット信号RSTまたは遮断解除信号MCLがアクティブのときに、ハイレベルの第1強制遮断指令信号OCMを出力する。
NOR回路84は、上記第1強制遮断指令信号OCMをレベル反転した信号と、後述するヒューズカウンタ73からの第2強制遮断指令信号Fuseをレベル反転した信号とを入力し、第1強制遮断指令信号OCMまたは第2強制遮断指令信号Fuseがアクティブのときにローレベルの強制遮断信号Inhibit(ローアクティブ)を出力する。
以上の構成により、過電流保護回路は、オーバーカレント信号OCまたは温度異常判定信号OTがアクティブになったときに、OCメモリ76からアクティブの第1強制遮断指令信号OCMが出力されることで、パワーMOSFET14に即時的に強制遮断をさせる。それとともに、FRカウンタ71は、リセットされてカウント動作を再開し、この時点から16msec後にアクティブの遮断解除信号MCLを出力することで、OCメモリ76からハイレベルの第1強制遮断指令信号OCMが出力されてパワーMOSFET14の強制遮断状態を解除する(第1強制遮断)。従って、電力供給制御装置10がアクティブの制御信号Onを受けていれば、パワーMOSFET14は通電状態に復帰する。以下、このように、過電流保護回路によってパワーMOSFET14を即時的に強制遮断し、所定の基準オフ時間後に通電状態に復帰させる強制遮断を、「第1強制遮断」という。
FCメモリ78は、そのリセット端子にNOR回路85からの出力信号をレベル反転した信号が入力され、このNOR回路85には、上記リセット信号発生回路75からのリセット信号RSTをレベル反転した信号と、上記FRカウンタ71からの遮断解除信号MCLをレベル反転した信号とが入力される。このような構成により、FCメモリ78は、上述したように、アクティブのセット信号FC1を受けてセット状態となり、ローレベルの出力信号FCM(ローアクティブ)を出力し、リセット信号RSTまたは遮断解除信号MCLがアクティブのときに、ハイレベルの出力信号FCMを出力する。また、FCメモリ78は、セット信号FC1がアクティブのときは、リセット信号RSTがアクティブとなってもアクティブの出力信号FCMを出力し続ける。
c.ヒューズ異常保護回路
ヒューズ異常保護回路は、主として、電流検出部24からのアクティブのヒューズカレント信号FCを受けているとき、及び、上記過電流保護回路によってパワーMOSFET14が第1強制遮断されているときの双方の異常時間(以下、「ヒューズ時間」という)を積算していき、この積算時間が所定の基準ヒューズ時間(>上記基準オフ時間)に達したことを条件に、パワーMOSFET14に強制遮断動作をさせるものである。以下、このように、ヒューズ異常保護回路による強制遮断を「第2強制遮断」という。具体的には、ヒューズ異常保護回路は、ヒューズカウンタ73、FCCリセット生成回路86等を備える。
ヒューズカウンタ73は、例えば6bitカウンタであり、FRカウンタ71からの上記カウント指令信号OvF7の立下りエッジで例えば1カウントずつ進め、途中でリセットされなければ、1024msecでオーバーフローしてローレベルの第2強制遮断指令信号Fuse(ローアクティブ)を出力する。より具体的には、ヒューズカウンタ73のクロック入力端子には、AND回路89の出力信号がレベル反転されて入力され、このAND回路89には、当該ヒューズカウンタ73からの第2強制遮断指令信号Fuseと、NAND回路90の出力信号とが入力される。NAND回路90には、FRカウンタ71からのカウント指令信号OvF7をレベル反転した信号と、NOR回路91からの異常通知信号Failをレベル反転した信号とが入力される。
このNOR回路91は、上記第1強制遮断指令信号OCM及び上記出力信号FCMをそれぞれレベル反転した信号が入力され、第1強制遮断指令信号OCM及び出力信号FCMのいずれか一方がアクティブのときに、ローレベルの異常通知信号Fail(ローアクティブ)を出力する。つまり、NOR回路91は、オーバーカレントまたは温度異常による第1強制遮断中であること、或いは、ヒューズカレント(第2強制遮断前)になっていることをヒューズカウンタ73や後述するCLCリセット生成回路92に通知する役目を果たす。
そして、ヒューズカウンタ73は、この異常通知信号Failがアクティブで、かつ、第2強制遮断指令信号Fuseが非アクティブ(オーバーフロー前)のときに、カウント指令信号OvF7の立下りエッジごとにカウンタアップする。そして、カウンタがオーバーフローした時に、アクティブの第2強制遮断指令信号Fuseを出力してパワーMOSFET14に強制遮断動作をさせ、これに伴ってカウント指令信号OvF7に基づくカウント動作が停止され、強制遮断状態を保持する(第2強制遮断)。
一方、FCCリセット生成回路86は、次のリセット条件4,5を満たしたときにヒューズカウンタ73のカウンタ値を「0」にリセットする。
リセット条件4:リセット信号発生回路75からアクティブのリセット信号RSTが出力されたとき。
リセット条件5:第2強制遮断指令信号Fuseが非アクティブ(ハイレベル)で、かつ、クリア信号CLRがアクティブ(クリアカウンタ72がオーバーフロー)のとき。
また、OC閾値指令生成回路93は、ヒューズカウンタ73及びFRカウンタ71のカウンタ値を取り込むようになっており、図6に示すように、FRカウンタ71の上位5bitによるカウンタ値(FRカウンタのカウント時間)に応じたローレベルの閾値指令信号OCL0〜OCL5(ローアクティブ)を順次出力する。これにより、閾値電圧生成部52は、FET61aからFET61fまで順次選択的にオンされて、第1異常用閾値電圧Voc(第1異常用閾値電流ILoc)を上記カウント時間に応じて経時的にレベルダウンさせる。但し、OC閾値指令生成回路93は、ヒューズカウンタ73のカウンタ値が8以上のときには、アクティブの閾値指令信号OCL5の出力を維持し、第1異常用閾値電圧Voc(第1異常用閾値電流ILoc)を最も低いレベルに維持する。
d.クリアカウンタ
正常時間積算回路としてのクリアカウンタ72は、主として、ヒューズカウンタ73がカウントアップ動作を開始した後、オーバーフローするまでの間に、上記電流異常及び温度異常のいずれも発生しなくなった正常状態(負荷電流ILが第2異常用閾値電流ILfc及び第1異常用閾値電流ILocに達していない状態 このときの負荷電流ILレベルが正常レベルである)が所定の基準正常時間だけ継続したことを条件に、ローレベルのクリア信号CLR(ローアクティブ)を出力して、ヒューズカウンタ73のヒューズ時間(カウンタ値)を初期値「0」にリセットするものである。また、基準正常時間は、例えばヒューズカレントやオーバーカレント状態が解消された後に負荷等の過熱状態が解消するまでの時間に基づいて定められている。
具体的には、クリアカウンタ72は、例えば5bitカウンタであり、FRカウンタ71からの上記カウント指令信号OvF7の立下りエッジで例えば1カウントずつ進め、途中でリセットされなければ、512msec(基準正常時間、第1時間、第2時間)でオーバーフローしてアクティブのクリア信号CLRを出力する。CLCリセット生成回路92は、次のリセット条件6〜8を満たしたときにクリアカウンタ72のカウンタ値を「0」にリセットする。
リセット条件6:リセット信号発生回路75からアクティブのリセット信号RSTが出力されたとき。
リセット条件7:第2強制遮断指令信号Fuseが非アクティブ(第2強制遮断実行前)で、かつ、異常通知信号Failがアクティブのとき。
リセット条件8:第2強制遮断指令信号Fuseがアクティブ(第2強制遮断実行後)で、かつ、制御信号Onがアクティブのとき。
また、コントロールロジック部27には、上記出力信号Offを出力するOR回路87が設けられており、これに上記クリア信号CLRを反転した信号と、リセット信号RSTを反転した信号とが入力される。これにより、OR回路87は、クリア信号CLR及びリセット信号RSTのいずれかがアクティブのときに、上記内部グランド生成部23の通電を停止させるハイレベルの出力信号Offを出力する。
f.阻止回路
なお、上述したように、NAND回路81には、上記制御信号Onをレベル反転した信号と、後述する強制遮断信号Inhibit(パワーMOSFET14を強制遮断させるときにローレベル)とが入力され、この出力信号をレベル反転した信号がNAND回路80,82に入力される。このような構成により、非アクティブの制御信号On(オフ信号)が入力されたときには、NAND回路81からハイレベルの出力信号が入力されることになるから、たとえアクティブのオーバーカレント信号OCやヒューズカレント信号FCが電流異常検出部53から出力されたり、アクティブの温度異常判定信号OTが過熱検出部25から出力されたとしても、NAND回路80,82の出力はハイレベルに維持され、OCメモリ76やFCメモリがセットされることが阻止される。つまり、アクティブのオーバーカレント信号OC、ヒューズカレント信号FC及びアクティブの温度異常判定信号OTが無効化(マスク)される。
例えば負荷11がL負荷の場合、非アクティブの制御信号On(オフ信号)が入力されパワーMOSFET14がターンオフすると、負荷11のサージ電圧によってパワーMOSFET14のソース電圧が負側に引っ張られる。そうすると、このソース電圧を基準として生成された第2異常用閾値電圧Vfc及び第3異常用閾値電圧Vopも負電圧となり、ヒューズカレントや断線異常が生じていないにもかかわらず、電流異常検出部53から異常信号としてのアクティブのヒューズカレント信号FCやアクティブの断線異常判定信号OPが出力されてしまう。しかしながら、本態様では、上記阻止回路によって、非アクティブの制御信号Onが入力されたときに、アクティブのヒューズカレント信号FCの入力が無効化されヒューズカウンタ73のカウントアップ動作がされないようにしているため、上記第2強制遮断動作の実行を阻止できる。
g.フィルタ回路
フィルタ回路は、互いに直列接続された複数のメモリ回路(本態様では、2つのメモリ回路100,101(例えばDフリップフロップ)からなるカウンタ回路を備える。メモリ回路100は、そのD端子には内部グランドGND2が与えられており、そのQ端子が、次段のメモリ回路101のD端子に接続されている。両メモリ回路100,101のセット端子には上記クリア信号CLRが入力され、また、リセット端子には、NOR回路102の出力信号が入力される。このNOR回路102には、リセット信号生成回路75からのリセット信号RSTをレベル反転した信号と、断線異常判定信号OPとが入力される。
このような構成により、フィルタ回路は、リセット信号RSTが非アクティブで、かつ、断線異常判定信号OPがアクティブの状態で、アクティブのクリア信号CLRを複数回(本態様では2回)受けると、メモリ回路101のQ端子からローレベルの断線異常信号OPF(ローアクティブ)を出力する。一方、フィルタ回路は、次のリセット条件9,10を満たしたときにリセットされる。
リセット条件9:リセット信号発生回路75からアクティブのリセット信号RSTが出力されたとき。
リセット条件10:断線異常信号OPFが非アクティブ(ハイレベル)のとき。
つまり、電流検出部24からアクティブの断線異常判定信号OPが出力されても、断線異常信号OPFは、直ぐにはアクティブとされず、クリアカウンタ72からアクティブのクリア信号CLRを2回受けた場合(アクティブの断線異常判定信号OPが出力された時点から少なくとも上記基準正常時間経過した場合)に初めてアクティブとされる。従って、クリアカウンタ72及びメモリ回路100,101等が「第1及び第2のフィルタ回路」として機能する。
メモリ回路101のQ端子からの断線異常信号OPFは、レベル反転されてNAND回路103に与えられる。このNAND回路103には、上記FRカウンタ71からいずれかのビット信号が入力されるようになっている。従って、NAND回路103は、断線異常信号OPFがアクティブのとき、上記ビット信号のレベル反転に応じたパルス状の断線異常信号OPFPを出力する。ここで、本態様では、最上位のビット信号FRC7がNAND回路103に入力されるようになっており、これにより、周期32msec,デューティ比50%の断線異常信号OPFPが出力されることになる。
一方、フィルタ回路は、断線異常信号OPFPが非アクティブとなった時点で、直ぐに正常状態を示す非アクティブ(ハイレベル)の断線異常信号OPFP(正常信号)を出力する。この断線異常信号OPFPをレベル反転した信号と、上記NOR回路84からの強制遮断信号Inhibitをレベル反転した信号とは、NOR回路104を介してダイアグ信号Diagとして出力され、ダイアグ出力部26に与えられる。このダイアグ出力部26は、断線異常信号OPFがアクティブのときにダイアグ出力端子P7からパルス状のダイアグ出力を実行し、強制遮断信号Inhibitがアクティブのときにステップ状のダイアグ出力を実行する。このような構成であれば、断線異常と、それ以外の異常(オーバーカレント、ヒューズカレント、過熱異常)とをダイアグ出力により識別することができる。
(ゲート駆動部)
ゲート駆動部28は、コントロールロジック部27から制御信号On、出力信号FCM及び強制遮断信号Inhibitが入力される。ゲート駆動部28は、電源端子P2とパワーMOSFET14及びセンスMOSFET18のゲートとの間に接続されたチャージポンプ(図示せず)と、パワーMOSFET14及びセンスMOSFET18のゲートとソースの間に接続された放電用FET(図示せず)とを備える。
そして、ゲート駆動部28は、コントロールロジック部27からアクティブの制御信号On(オン信号)を受けることで、チャージポンプ90のみを駆動させて電源電圧Vccよりも高いレベルに昇圧した電圧をパワーMOSFET14及びセンスMOSFET18の各ゲート−ソース間に与えてオンして通電動作にさせる充電動作を行う。一方、ゲート駆動部28は、コントロールロジック部27から非アクティブの制御信号On(オフ信号)受けたとき、または、アクティブの強制遮断信号Inhibitを受けたとき(上記第1及び第2の強制遮断時)、チャージポンプ90の昇圧動作をオフするとともに、放電用FETのみをオンしてパワーMOSFET14及びセンスMOSFET18の各ゲート−ソース間の電荷を放電し、遮断動作させる放電動作を行う。
2.本態様の動作
図7〜図9は、電力供給制御装置10の動作を説明するための各信号のタイムチャートである。このうち、図7は正常時であり、図8はオーバーカレント時であり、図9はヒューズカレント時を示す。なお、各図で、〔FRC〕はFRカウンタ71の最上位bitから上位5bit目までのbitによるカウント値、〔FCC〕はヒューズカウンタ73のカウント値、〔CLC〕はクリアカウンタ72のカウント値をそれぞれ示しており、ここでは16進数(A=10,B=11,C=12...)で表示されている。また、FRC7はFRカウンタ71の最上位bitを意味し、そのハイローレベルが示されており、FRC6はFRカウンタ71の上位2番目のbitを意味し、そのハイローレベルが示されている。また、各図中の「R」はリセットを意味する。
(正常時)
電力供給制御装置10は、アクティブの制御信号Onを受けると、内部グランド生成部23において内部グランドGND2が生成される。そして、この内部グランドGND2が安定するとリセット信号発生回路75のリセット信号RSTがアクティブから非アクティブとなり各カウンタ71〜73のリセット状態が解除される。
また、アクティブの制御信号Onがコントロールロジック部27からゲート駆動部28に与えられてパワーMOSFET14等がオンして通電状態になる。そして、FRカウンタ71が発振回路74からのクロック信号CLKに基づきカウントを開始する。正常時では、NAND回路80からアクティブのセット信号OC1が出力されること(リセット条件2)はなく、また、FCメモリ78の出力信号FCMがハイレベルからローレベルにレベル反転すること(リセット条件3)もないため、FRカウンタ71は途中でリセットされることなく、32msecを繰り返しカウントする(図7中の〔FRC〕参照)。それとともに、このFRカウンタ71の上位5bitのカウンタ値に応じたアクティブの閾値指令信号OCL0〜OCL5が閾値指令生成回路93から順次出力され、第1異常用閾値電流ILocを突入電流よりも高い初期レベルから経時的にレベルダウンする動作が32msecごとに順次繰り返される。
ここで、アクティブの制御信号Onの入力時に、パワーMOSFET14に第2異常用閾値電流ILfcよりも高い突入電流が流れ得る。しかし、第1異常用閾値電流ILocは、突入電流よりも高い初期レベルにあるため、この突入電流によってパワーMOSFET14等に上記第1強制遮断動作を行わせることを防止できる。
また、正常時には、異常通知信号Failが非アクティブであるため、ヒューズカウンタ73のカウントアップは開始されない(図7の〔FCC〕参照)。一方、クリアカウンタ72は、FRカウンタ71からのカウント指令信号OvF7の入力ごとにカウントアップする。そして、異常通知信号Failは非アクティブのままであるから、途中でリセットされず、512msec(基準正常時間)でオーバーフローしてアクティブのクリア信号CLRを出力する(図7の〔CLC〕、CLR参照)。
制御信号Onがアクティブから非アクティブになったとき、前述したように内部グランド生成部23は、この時点でクリアカウンタ72がオーバーフローしていなければオーバーフローするまで待って内部グランドGND2の生成を停止する。
(オーバーカレント、ヒューズカレント時)
負荷11の短絡が発生した場合、図8に示すように、負荷電流ILは第2異常用閾値電流ILfcを超え、この時点で、ヒューズカレント信号FCがアクティブとなり、FCメモリ78の出力信号FCMがハイレベルからローレベルにレベル反転し、FRカウンタ71のカウント値がリセットされる。これにより、第1異常用閾値電流ILocは初期レベルに復帰し、その後に開始されるFRカウンタ71のカウント値に応じて再び経時的にレベルダウンしていく。
そして、負荷電流ILが第1異常用閾値電流ILocを超えた時点で、オーバーカレント信号OCがアクティブとなり、NAND回路80からのセット信号OC1がアクティブとなり、これにより、OCメモリ76からの第1強制遮断指令信号OCMがアクティブとなり、アクティブの強制遮断信号InhibitによりパワーMOSFET14の第1強制遮断動作が実行される。また、アクティブのセット信号OC1によりFRカウンタ71のカウント値がリセットされ、ここから16mecより少し手前でアクティブのカウント指令信号OvF7が出力され、ヒューズカウンタ73のカウント値が1カウントアップされる(図8の〔FCC〕参照)。そして、FRカウンタ71が16mecをカウントした時点で、アクティブの遮断解除信号MCLが出力され、OCメモリ76から非アクティブの第1強制遮断指令信号OCMが出力されてパワーMOSFET14の強制遮断状態が解除され、再びオンされる。
その後、負荷11の短絡が解消されなければ、クリアカウンタ72のカウントアップもされず、上記第1強制遮断が繰り返し実行され、それと共に、ヒューズカウンタ73のカウントアップが進められる。そして、このカウント値〔FCC〕が7になった(第1強制遮断が7回実行された)後、OC閾値指令生成回路93はアクティブの閾値指令信号OCL5の出力を維持し、第1異常用閾値電流ILocを最も低いレベルに保持する。
そして、ヒューズカウンタ73がオーバーフローした時点で、アクティブの第2強制遮断指令信号Fuseを出力してパワーMOSFET14に強制遮断動作をさせ、これに伴ってカウント指令信号OvF7に基づくカウント動作が停止され、この強制遮断状態が保持される(第2強制遮断)。ここで、第2異常用閾値電流ILfcを負荷11の定格電流ILmaxよりもやや高いレベルとしている。そして、基準ヒューズ時間は、この第2異常用閾値電流ILfcを超えるヒューズカレントが基準正常時間よりも短い時間間隔で断続的に検出された場合に電線30が発煙するまでの時間よりも短い時間に設定されている。このため、電線30の一部のより線が短絡してその一部のより線のみに異常電流が上記基準正常時間よりも短い時間間隔で流れるチャタリングショートを、電線30が発煙に至る前に検出し、パワーMOSFET14に第2強制遮断動作をさせることができるのである。
その後、図9に示すように、制御信号Onがアクティブから非アクティブになると、クリアカウンタ72のリセット状態が解除され、オーバーフローするまで、内部グランドGND2の生成を維持すべく非アクティブのクリア信号CLRを出力し続ける。そして、オーバーフローしたときに内部グランドGND2の生成を停止する。従って、クリアカウンタ72がオーバーフローする前であれば、制御信号Onが再びアクティブになっても、上記第2強制遮断状態が保持される。
(断線異常発生時)
仮に、第3異常用閾値電流ILopを常時固定とした場合には、アクティブの断線異常判定信号OPが出力されるときの負荷抵抗値(外部回路の抵抗値)が電源電圧Vccの変動に応じて変化してしまう。断線異常を正確に検出するには、電源電圧Vccの変動にかかわらず、常に一定の負荷抵抗値で断線異常とすべきである。
そこで、本態様では、前述したように、第3異常用閾値電流ILop(第3異常用閾値電圧Vop)は、パワーMOSFET14のオン時においてそのソース電圧Vs(電源電圧Vcc)に比例して変化するようになっている。従って、例えば電源電圧Vccが半減した場合には、第3異常用閾値電流ILopも半減するから、断線異常とされる負荷抵抗値(=電源電圧Vcc/第3異常用閾値電流ILop)は、電源電圧Vccの変動にかかわらず常に一定とされ、断線異常を正確に検出することができる。しかも、その断線検出のためにマイコン等を用いる必要がない。
<他の態様>
本発明は上記記述及び図面によって説明した態様に限定されるものではなく、例えば次のような態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記態様では、半導体スイッチ素子としてパワーMOSFET14としたが、これに限らず、他のユニポーラトランジスタであっても、バイポーラトランジスタであってもよい。
(2)上記態様では、電流検出素子としてセンスMOSFET18を利用した、いわゆるセンス方式としたが、これに限らず、例えば通電路にシャント抵抗を設けてこの電圧降下分に基づき負荷電流を検出する、いわゆるシャント方式であってもよい。
(3)上記態様では、各電流異常を電圧比較で検出する構成としたが、これに限らず、電流比較で行う構成としてもよい。例えば上記各閾値電圧Voc(Vfc,Vop)をゲートに受けてこの閾値電圧Voc(Vfc,Vop)に応じた電流(閾値電流)を流すFETを設けて、このFETの入力側(Nch型であればドレイン)に、センス電流Isの出力端(ソース電位制御部51の出力側)を接続し、センス電流Isが上記閾値電流を超えたときあるいは下回ったときに、FETの入力側とセンス電流Isの出力端との接続点から、異常信号としての電流が出力される構成であってもよい。
(4)上記態様では、閾値変更回路として閾値設定用抵抗64a〜64cからなる分圧回路を利用したが、これに限らず、半導体スイッチ素子の出力側電圧に応じた閾値を変更するものであればよく、例えば、半導体スイッチ素子の出力側電圧が制御端子に入力され、この出力側電圧に応じた電流を流すスイッチ素子を備え、このスイッチ素子に流れる電流を各閾値電流とする構成や、更に、上記スイッチ素子からの電流が流れる抵抗を備え、この抵抗の端子電圧を各閾値電圧とする構成であってもよい。
(5)上記態様では、第1及び第2のフィルタ回路を、クリアカウンタ72のカウント時間を利用する構成としたが、これに限らず、第1、第2の時間をカウントする別のカウンタ回路のカウント時間を利用する構成であってもよい。

Claims (7)

  1. 電源と負荷との間の通電路に配される半導体スイッチ素子をオンオフして前記負荷への電力供給を制御する電力供給制御装置であって、
    前記半導体スイッチ素子に流れる負荷電流が断線異常用閾値よりも小さい場合に断線異常信号を出力し、かつ、前記断線異常用閾値が前記半導体スイッチ素子の出力側電圧に応じて変更される電力供給制御装置。
  2. 電源から負荷への通電路に配される半導体スイッチ素子と、
    前記半導体スイッチ素子に流れる負荷電流を検出する電流検出素子と、
    前記半導体スイッチ素子がオン状態で、かつ、前記電流検出素子からの検出信号に基づき前記半導体スイッチ素子に流れる負荷電流が断線異常用閾値よりも小さい場合に断線異常信号を出力する断線異常検出回路と、
    前記半導体スイッチ素子の出力側電圧に応じて前記断線異常用閾値を変更する閾値変更回路とを備える電力供給制御装置。
  3. 前記閾値変更回路は、前記半導体スイッチ素子の出力側電圧を分圧する分圧回路であり、この分圧電圧に応じた負荷電流が前記断線異常用閾値とされる請求の範囲第2項に記載の電力供給制御装置。
  4. オン信号の入力に基づき前記半導体スイッチ素子をオンさせるスイッチ制御回路を備え、
    前記断線異常検出回路は、前記オン信号の入力時から少なくとも第1時間経過するまでは前記断線異常信号の出力を阻止する第1のフィルタ回路を備える請求の範囲第2項または請求の範囲第3項に記載の電力供給制御装置。
  5. 前記断線異常検出回路は、前記負荷電流と前記断線異常用閾値との大小関係に応じた判定信号を出力する判定回路と、前記判定回路から前記負荷電流が前記断線異常用閾値よりも小さいことを示す異常判定信号の出力が少なくとも第2時間だけ継続したことを条件に前記断線異常信号を出力する第2のフィルタ回路と、を備える請求の範囲第2項から請求の範囲第4項のいずれかに記載の電力供給制御装置。
  6. 前記第2のフィルタ回路は、前記負荷電流が前記断線異常用閾値以上であることを示す正常判定信号が前記判定回路から出力された時点で正常信号を出力する請求の範囲第5項に記載の電力供給制御装置。
  7. 前記第2のフィルタ回路は、前記第2時間を繰り返し計時し、当該第2時間を計時するごとにクリア信号を出力する計時回路と、
    前記判定回路から前記異常判定信号が出力された状態で、前記計時回路のクリア信号の出力回数をカウントして当該カウント回数が複数回数に達したことを条件に前記断線異常信号を出力し、前記判定回路から前記正常判定信号が出力された時点で前記カウント回数をリセットするカウンタ回路と、を備えて構成されている請求の範囲第6項に記載の電力供給制御装置。
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