JPWO2007102300A1 - 周波数シンセサイザ - Google Patents

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Abstract

第1の周波数発生部は、所望周波数f0との間でf1>f0の関係が成立する第1の周波数f1の信号を出力する。第2の周波数発生部は、所望周波数f0との間でf2>f0の関係が成立する第2の周波数f2の信号を出力する。周波数選別部は、第1の周波数発生部から発生した信号と第2の周波数発生部から発生した信号とを周波数合成することにより所望周波数f0の成分を含む信号を生成する。さらに、周波数選別部は、生成した信号の所定の閾値周波数より低い周波数領域のみを通過させる。

Description

本発明は、周波数シンセサイザに関し、特に複数の所望周波数の信号を生成する周波数シンセサイザに関する。
無線部の高集積化に伴い、1チップの無線通信用IC(Integrated Circuit)で無線通信システムの複数の周波数バンドに対応するような無線機が実用化されている。例えば、M.Zargari“A Single−Chip Dual−Band Tri−Mode CMOS Transceiver for IEEE 802.11a/b/g Wireless LAN,”IEEE JSSC,Vol.39,Dec.2004,pp.2239−2249には、無線LAN(Local Area Network)規格(IEEE802.11a/b/g)に規定された2.4GHz帯および5GHz帯の2つの周波数帯に対応することのできる構成が開示されている。また、R.Magoon, et al,“A Single−Chip Quad−Band (850/900/1800/1900MHz) Direct Conversion GSM/GPRS RF Transceiver with Integrated VCOs and Fractional−N Synthesizer,”IEEE JSSC,vol.37,Dec.2002,pp.1710−1720には、GSM(Global System for Mobile Communications)方式に規定された850MHz帯、900MHz帯、1800MHz帯、1900MHz帯の4バンドに対応することのできる構成が開示されている。
今後は、これらのような同一無線通信システムにおける複数の周波数帯を扱うだけでなく、1台の無線通信端末で複数の無線通信システムの異なる周波数帯を扱う、いわゆるマルチバンド無線機の実現が要求されると考えられる( Y.Neuvo,“Cellular Phones as Embedded Systems,”ISSCC 2004 Digest of Technical Papers.pp.32−37,Feb.2004参照)。
通常の無線機における信号処理では、送信側と受信側のそれぞれにおいて、周波数シンセサイザにより生成されたローカル信号と対象信号を乗算することにより対象信号の周波数を変換する処理が行われる。一般的な信号処理方法の1つとしてダイレクトコンバージョン方式により周波数を変換する方法がある。ダイレクトコンバージョン方式では、送信側あるいは受信側の信号処理において1回の周波数変換が行われる。
このダイレクトコンバージョン方式を例にとると、以下のような信号処理が行われる。
受信側では、直交復調器は、受信信号と、周波数シンセサイザにより生成された位相がπ/2異なる一対の受信用ローカル信号とを乗算する。受信用ローカル信号の周波数が受信信号と同一に設定されるため、この乗算によって、所望信号は中心周波数0HzのIチャネルおよびQチャネルのベースバンド信号に変換される。
送信側では、IチャネルおよびQチャネルのベースバンド送信信号が直交変調器に入力される。直交変調器は、周波数シンセサイザで生成された位相がπ/2異なる一対の送信用ローカル信号とベースバンド送信信号とを乗算する。送信用ローカル信号の周波数が、送信周波数と同一に設定されるため、直交変調器の出力信号は送信周波数に周波数変換される。
ここに例示したダイレクトコンバージョン方式に限らず、マルチバンド無線機で使用される周波数シンセサイザには、異なる複数の無線通信システムに対応した、様々な周波数帯のローカル信号を生成することが要求される。
このような広い帯域に亘る所望周波数の生成を実現するための手段として、2つの周波数シンセサイザを用いて、その一方の出力に分周などの処理を施した後、ミキサにより他方の出力と乗算をすることで複数の周波数帯に対応するローカル信号を発生する方法が考えられる。
図1は、マルチバンド無線機の構成を示すブロック図である。図1には、特開2002−64397号公報(第5−7頁、図5)に開示された構成が示されている。図1を参照すると、特開2002−64397号公報に記載されたマルチバンド無線機はHFシンセサイザ111およびLFシンセサイザ112を単位シンセサイザとして備えている。HFシンセサイザ111は、高周波数帯において周波数が可変の第1基準周波数信号を生成する。LFシンセサイザ112は、低周波数帯における固定された周波数の第2基準周波数信号を生成する。そして、このマルチバンド無線機は、図にあるようなミキサ113、115、および分周器114、116、117を用いた分周および乗算を含む演算をコントローラ119から制御する。
この演算を適宜制御することによって、900MHz帯を用いるGSM、1800MHz帯のDCS(digital cellular system)、1900MHz帯を用いるPCS(personal communication services)、2GHz帯を用いるUMTS(universal mobile telecommunication system)の4つの無線通信システムで使用される送受信用ローカル周波数を生成する。
図2は、他の周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。図2には、特開平6−120822号公報(第2−3頁、図1)に開示された構成が示されている。図2を参照すると、従来の周波数シンセサイザは、固定周波数発信回路221、2つの周波数可変シンセサイザ211、2つの分周器222、2つのミキサ213を備えている。固定周波数発信回路221は、必要とされる周波数の2倍の固定周波数の信号を出力する。分周器222は、固定周波数発振回路221の出力を1/2の周波数に分周する。周波数可変シンセサイザ211は、周波数可変型のPLL方式周波数シンセサイザである。ミキサ213が分周器222の出力と周波数可変シンセサイザ211の出力を乗算する構成となっている。ミキサ回路213で合成された信号が所望のローカル周波数となる。
この時、2つの分周器222は制御回路224により制御され、1/2分周動作または動作停止のいずれかの状態が選択される。分周器222の動作を制御することで所望周波数の切り替えが可能である。
しかしながら、これらの特開2002−64397号公報、特開平6−120822号公報に開示された周波数シンセサイザにはいくつかの問題がある。
ミキサでは、所望周波数のローカル信号の他に不要成分であるイメージ周波数の信号も発生する。ミキサの後段に備えられたフィルタでイメージ周波数信号を除去するためには、フィルタには所望周波数のローカル信号を疎通させ、イメージ周波数信号を遮断するような周波数特性が必要とされる。
イメージ周波数信号を除去する機能を備えたミキサ(イメージリジェクションミキサ)があるが、そのイメージ抑圧比は有限でありイメージ周波数信号を完全には除去できない。そのため、特開2002−64397号公報、特開平6−120822号公報に記載の回路にイメージリジェクションミキサを用いてもその後段にやはりフィルタを配置する必要がある。
また、ミキサに入力する一方の信号が比較的低周波である場合、所望周波数とイメージ周波数は近い値となる。そのためフィルタには狭帯域で急峻な周波数特性が求められる。
また、上述した周波数シンセサイザは、所望周波数が可変でイメージ周波数も変化するので、複数のフィルタを切り替えて使用するか、あるいは周波数特性の変更が可能なフィルタを用いることが必要となる。
このような複数の周波数帯に対応する周波数シンセサイザの所望周波数のローカル信号を疎通させ、イメージ周波数信号を除去することを周波数特性の固定されたフィルタで行うことは難しい。
そのため、中心周波数あるいは遮断周波数の異なる複数のフィルタを周波数帯域に合わせて切り替える、あるいはフィルタの特性を可変にするといったことが必要となる。しかし、そうすると回路が複雑化し、規模が大きくなってしまう。
また、フィルタを所望周波数の可変範囲の全域を通過させるようにすると、イメージ周波数信号が所望の周波数帯に不要スプリアスとして発生してしまう。
また、特開2002−64397号公報に記載された回路のように合成後の信号を分周して用いると、分周により周波数の可変範囲が狭まってしまい、広帯域化が阻害される。
本発明の目的は、小規模かつ単純な回路構成で所望周波数を生成することができる周波数シンセサイザを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の周波数シンセサイザは、所望周波数fの信号を生成する周波数シンセサイザであって、第1の周波数発生部と第2の周波数発生部と周波数選別部とを有している。
第1の周波数発生部は、所望周波数fとの間でf>fの関係が成立する第1の周波数fの信号を出力する。第2の周波数発生部は、所望周波数fとの間でf>fの関係が成立する第2の周波数fの信号を出力する。周波数選別部は、第1の周波数発生部から発生した信号と第2の周波数発生部から発生した信号とを周波数合成することにより所望周波数fの成分を含む信号を生成し、その生成した信号の所定の閾値周波数より低い周波数領域のみを通過させる。
本発明によれば、周波数fおよび周波数fと所望周波数fがf>fかつf>fという関係にあるので、所望周波数f=|f−f|とイメージ周波数fIM=f+fとは常にf<fIMとなり、低域通過型の固定的な周波数特性を有する素子で容易にイメージ周波数の信号を除去することができる。その結果、小規模かつ単純な構成で所望周波数fを生成することのできる周波数シンセサイザを構成できる。
マルチバンド無線機の構成を示すブロック図である。 他の周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。 本実施形態のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。 第1の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。 第1の実施例においてセレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=8.4GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。 第1の実施例においてセレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=4.2GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。 第1の実施例においてセレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=2.1GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。 第1の実施例においてセレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=8.0GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。 第1の実施例においてセレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=4.0GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。 第1の実施例においてセレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=2.0GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。 第2の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。 第3の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。 第4の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。 第5の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。 第6の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。 図9〜11の固定周波数シンセサイザ12や可変周波数シンセサイザ13として用いられる周波数シンセサイザの一例を示すブロック図である。 図9〜11の固定周波数シンセサイザ12や可変周波数シンセサイザ13として用いられる周波数シンセサイザの他の例を示すブロック図である。 図9〜11の固定周波数シンセサイザ12や可変周波数シンセサイザ13として用いられる周波数シンセサイザの更に他の例を示すブロック図である。
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
図3は、本実施形態のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。図3を参照すると、本実施形態のマルチバンド周波数シンセサイザは、固定周波数シンセサイザ1、可変周波数シンセサイザ2、分周器3、セレクタ4、ミキサ6、およびローパスフィルタ7を有している。
固定周波数シンセサイザ1は、固定周波数fの信号を生成する。可変周波数シンセサイザ2は、可変周波数fの信号を生成する。固定周波数シンセサイザ1および可変周波数シンセサイザ2は、例えばPLL(phase locked loop)を用いて構成される。分周器3は、周波数シンセサイザ1で生成された固定周波数fの信号を分周比nで分周し、周波数f/nの信号を出力する。
ここで、周波数fおよび周波数fは所望周波数fに対してf>fかつf>fという関係にある。また、分周器3の出力信号の周波数f/nと可変周波数fの周波数可変幅Δfはf/n>Δf/2という関係にある。
これらの周波数シンセサイザで生成される信号に対して、以下のような信号処理を行うことにより、マルチバンド無線機で使用されるローカル信号を生成する。
セレクタ4は、周波数シンセサイザ1の出力信号および分周器3の出力信号を入力とし、制御端子5からの制御信号によりfまたはf/nのいずれかの周波数の信号を選択し出力する。このセレクタ4の出力信号の周波数をf’とする。
セレクタ4から出力された周波数f’の出力信号と、周波数シンセサイザ2で生成された可変周波数fの信号とがミキサ6に入力される。
ミキサ6は、2つの入力信号を乗算し、所望の周波数f=|f’−f|のローカル信号fである差周波信号を生成する。これと同時にミキサ6は、2つの入力信号の和周波信号がイメージ周波数信号として発生する。このイメージ周波数信号はミキサの後段に接続されたローパスフィルタ7で濾波される。なお、ミキサ6はイメージ周波数信号を除去する機能を備えたイメージリジェクションミキサであってもよい。
>fかつf>fおよびf/n>Δf/2という関係から、ミキサ6で発生するイメージ信号の周波数fIMは常に所望周波数fよりも高くなる。そのため、LPF7に可変フィルタを用いたり、複数のフィルタを切り替えたりする必要がなく、周波数特性の固定された単一のLPF7でイメージ周波数信号を除去することができる。
以下に詳細に説明する。
まず、セレクタ4にて固定周波数シンセサイザ1からの固定周波数fの信号を選択する場合、すなわちf’=fとなる場合、所望周波数fはf=|f−f|であり、イメージ信号の周波数fIMはfIM=f+fであるので、常にf<fIMが成り立つ。そのため、イメージ信号はローパスフィルタで容易に除去することができる。
次に、セレクタ4にて分周器3からの周波数f/nの信号を選択する場合、すなわちf’=f/nとなる場合、所望周波数fはf=f−f/nとなる。また、可変周波数fは可変範囲の下限f2Lと周波数可変幅Δfを用いて、f=f2L+Δfと表される。よって、ミキサ6の発生するイメージ周波数の下限fIMLはfIML=f2L+f/nとなる。
このとき、f/n>Δf/2である場合、すなわち分周後の周波数f/nがfの周波数可変範囲Δfの1/2よりも高い場合、fIMLは式(1)の関係が成り立つ。
Figure 2007102300
また、所望周波数f=f−f/nについては式(2)の関係が成り立つ。
Figure 2007102300
さらに、可変周波数fがf=f2L+Δfと表されるので、式(2)は式(3)のように表すことができる。
Figure 2007102300
よって、式(1)、(3)よりf<f2L+Δf/2<fIMLとなるため、イメージ周波数の下限fIMLは所望信号fよりも高く、所望信号とイメージ信号の間にf<fIMの関係が成り立つ。
よって、所望周波数fが通過帯域となるようにLPF7を設定することでイメージ信号を容易に除去することができる。
逆に、f/n<Δf/2の場合、所望周波数fおよびイメージ周波数の下限fIMLはそれぞれ以下の式(4)および式(5)ように示される。
Figure 2007102300
Figure 2007102300
よって、この場合はf>fIMLとなり、f<fIMが成り立たたないので、イメージ周波数信号をローパスフィルタで除去するのは困難となる。
また、周波数シンセサイザの周波数可変幅について考えると、セレクタ4において固定周波数シンセサイザ1からの固定周波数fの信号を選択した場合の所望周波数fは、可変周波数fの可変範囲Δfを用いて式(6)のように表される。また、セレクタ4において分周器3からの周波数f/nの信号を選択した場合の所望周波数fは、可変周波数fの可変幅Δfを用いて式(7)のように表される。
Figure 2007102300
Figure 2007102300
よって、可変周波数シンセサイザ2の周波数の可変幅Δfが、そのまま本実施形態のマルチバンド周波数シンセサイザ全体の所望周波数の可変範囲となることが分かる。特開2002−64397号公報に記載の技術では、周波数の可変幅が分周により狭くなり周波数シンセサイザの広帯域化が阻害されていたが、本実施形態ではこれが解決されている。
以上、説明した通り本実施形態によれば、固定周波数fおよび可変周波数fと所望周波数fがf>fかつf>fという関係にあるので、セレクタ4で周波数fの信号を選択する場合、所望周波数f=|f−f|とイメージ周波数fIM=f+fとは常にf<fIMという関係になる。そのため、ミキサ6の後段に、特性を変更することのできるフィルタを備えたり、切り替えることのできる複数のフィルタを備えたりしなくても、低域通過型の固定的な周波数特性を有するLPF7で容易にイメージ周波数信号を除去することができる。その結果、小規模かつ単純な構成で所望周波数を生成することのできる周波数シンセサイザを構成できる。
また、本実施形態によれば、分周器3の出力信号の周波数f/nと可変周波数fの可変幅Δfはf/n>Δf/2という関係にあるので、セレクタ4で分周器3の出力を選択する場合にも、低域通過型の固定的な周波数特性を有するLPF7で容易にイメージ周波数信号を除去することができる。その結果、回路規模の増大や複雑化を招くことなく、広い帯域に亘る所望周波数を生成することのできる周波数シンセサイザを提供することが可能となる。
また、本実施形態によれば、可変周波数シンセサイザ2の周波数可変幅Δfが、そのままマルチバンド周波数シンセサイザの所望周波数の可変範囲となるので、分周により周波数可変幅が狭くなってマルチバンド周波数シンセサイザの広帯域化が阻害されるということがない。
本実施形態のより具体的な実施例について説明する。
(第1の実施例)
図4は、第1の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。図4を参照すると、第1の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザは、固定周波数シンセサイザ1、可変周波数シンセサイザ2、分周器3、セレクタ4、ミキサ6、およびローパスフィルタ7を有している。分周器3は、2つの分周器3a、3bからなっている。
これは図3に示したマルチバンド周波数シンセサイザの分周器3を具体的な構成としたものである。その他の固定周波数シンセサイザ1、可変周波数シンセサイザ2、セレクタ4、ミキサ6、およびローパスフィルタ7は、上述したものと同じものである。
分周器3を構成する分周器3a、3bは共に分周比が「2」である。分周器3には固定周波数シンセサイザ1で生成された固定周波数fの信号が入力される。分周器3aは固定周波数シンセサイザ1からの固定周波数fの信号を分周し、周波数f/2の信号を生成する。分周器3bは分周器3aからの信号を分周し、周波数f/4の信号を生成する。分周器3a、3bからの信号はセレクタ4に入力される。
セレクタ4は、制御端子5からの制御信号に従って、周波数f、f/2、f/4のいずれかの信号を選択してLPF7に送る。セレクタ4の出力信号の周波数をf’とする。
次に、第1の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの動作について具体的に説明する。図5A〜図5Cは、第1の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの動作例を説明するための周波数分布を示す図である。
ここでは、周波数シンセサイザ1で生成される固定周波数fは8.4GHzであり、周波数シンセサイザ2で生成される可変周波数fは6.0〜8.1GHzであるとする。
周波数シンセサイザ1の出力は分周器3a、3bでそれぞれ1/2の周波数に分周され、セレクタ4には8.4GHz、4.2GHz、2.1GHzの信号が入力される。セレクタ4は、そのうちの1つの信号を選択する。
このとき本実施例のミキサ6から出力される所望周波数fは0.3〜6.0GHzであり、周波数fおよびfと周波数所望周波数fの間には上述したf>fかつf>fという関係が成り立っている。
また、分周器3の分周比「n」は、本実施例では最大でn=4であり、周波数シンセサイザ2で生成される可変周波数fの可変幅ΔfはΔf=2.1GHzであるので、上述したf/n>Δf/2という関係が成り立っている。
また、ここではローパスフィルタ7の遮断周波数は6.0GHzに設定されている。
以下、第1の実施例について具体的な数値例によって動作を説明する。具体的な動作は、セレクタ4における選択毎に説明する。
図5Aは、セレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=8.4GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。ミキサ6の入出力は図5Aに示されているようになる。ミキサ6は、固定周波数シンセサイザ1からのf’=8.4GHzの信号と、周波数シンセサイザ2からの周波数fの信号との差周波(所望周波数)の所望信号を出力する。その所望周波数fは0.3〜2.4GHzとなる。また、イメージ周波数fIMは2つの入力信号の和周波である14.4〜16.5GHzとなる。この和周波はローパスフィルタ7の通過帯域外なので除去される。
図5Bは、セレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=4.2GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。ミキサ6の入出力は図5Bに示されているようになる。ミキサ6は、固定周波数シンセサイザ1からのf’=4.2GHzの信号と、周波数シンセサイザ2からの周波数fの信号との差周波(所望周波数)の所望信号を出力する。その所望周波数fは1.8〜3.9GHzとなる。また、イメージ周波数fIMは2つの入力信号の和周波である10.2〜12.3GHzとなる。この和周波はローパスフィルタ7の通過帯域外なので除去される。
図5Cは、セレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=2.1GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。ミキサ6の入出力は図5Cに示されているようになる。ミキサ6は、固定周波数シンセサイザ1からのf’=2.1GHzの信号と、周波数シンセサイザ2からの周波数fの信号との差周波(所望周波数)の所望信号を出力する。その所望周波数fは3.9〜6.0GHzとなる。また、イメージ周波数fIMは2つの入力信号の和周波である8.1〜10.2GHzとなる。この和周波はローパスフィルタ7の通過帯域外なので除去される。
この例によれば、小規模かつ単純な構成で、0.3〜6.0GHzのマルチバンド周波数シンセサイザを実現することができる。
以下、第1の実施例について他の数値例によって動作を説明する。具体的な動作は、セレクタ4における選択毎に説明する。図6A〜図6Cは、第1の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの他の動作例を説明するための周波数分布を示す図である。ここでは所望周波数fの上限を6.0GHzとする。
この例では、周波数シンセサイザ1で生成される固定周波数fは、所望周波数fの上限の4/3倍の周波数の8.0GHzであるとする。周波数シンセサイザ2で生成される可変周波数fは、その上限が固定周波数fと等しい8.0GHzであり、その下限が固定周波数fの3/4倍の6.0GHzであるとする。
図6Aは、セレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=8.0GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。ミキサ6の入出力は図6Aに示されているようになる。ミキサ6は、固定周波数シンセサイザ1からのf’=8.0GHzの信号と、周波数シンセサイザ2からの周波数f2の信号との差周波(所望周波数)の所望信号を出力する。その所望周波数fは0〜2.0GHzとなる。また、イメージ周波数fIMは2つの入力信号の和周波である14.0〜16.0GHzとなる。この和周波はローパスフィルタ7の通過帯域外なので除去される。
図6Bは、セレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=4.0GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。ミキサ6の入出力は図6Bに示されているようになる。ミキサ6は、固定周波数シンセサイザ1からのf’=4.0GHzの信号と、周波数シンセサイザ2からの周波数fの信号との差周波(所望周波数)の所望信号を出力する。その所望周波数fは2.0〜4.0GHzとなる。また、イメージ周波数fIMは2つの入力信号の和周波である10.0〜12.0GHzとなる。この和周波はローパスフィルタ7の通過帯域外なので除去される。
図6Cは、セレクタ4が周波数シンセサイザ1からのf’=2.0GHzの信号を選択したときの周波数分布を示す図である。ミキサ6の入出力は図6Cに示されているようになる。ミキサ6は、固定周波数シンセサイザ1からのf’=2.0GHzの信号と、周波数シンセサイザ2からの周波数fの信号との差周波(所望周波数)の所望信号を出力する。その所望周波数fは4.0〜6.0GHzとなる。また、イメージ周波数fIMは2つの入力信号の和周波である8.0〜10.0GHzとなる。この和周波はローパスフィルタ7の通過帯域外なので除去される。
この例のように分周器3の分周比が最大で4の場合、固定周波数fを所望周波数fの上限の4/3倍の周波数とし、可変周波数fの上限を固定周波数fと等しく、下限を固定周波数fの3/4倍に設定すれば、上述したf>fかつf>fおよびf/n>Δf/2という関係が成り立つ。この例によれば、小規模かつ単純な構成で、0〜6.0GHzのマルチバンド周波数シンセサイザを実現することができる。
なお、この例の固定周波数f、可変周波数f、および所望周波数fは、ここに示した数値に限定されるものではなく、固定周波数fが所望周波数fの上限の4/3倍以上で、可変周波数fが3f/4〜fの範囲内であれば、いかなる所望周波数fに対しても適用できることは明らかである。
(第2の実施例)
図7は、第2の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。図7を参照すると、第2の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザは、固定周波数シンセサイザ1、可変周波数シンセサイザ2、分周器3、セレクタ4、ミキサ6、および増幅器8を有している。分周器3は、2つの分周器3a、3bからなっている。図7のマルチバンド周波数シンセサイザは図4に示したものとほぼ同一の構成である。相違点として、ミキサ6の後段のローパスフィルタ7が除かれており、その代わりに増幅器8が備えられている。増幅器8は低域通過型の周波数特性を有している。
本実施形態では、固定された低域通過特性によってイメージ周波数の除去が可能なことから、第2の実施例では、通常の無線機において必須とされる、シンセサイザと変調器あるいは復調器との間に接続されるバッファ増幅器によりフィルタ7の機能を兼ねている。この構成により、マルチバンド周波数シンセサイザの回路を更に小型化することができる。
(第3の実施例)
図8は、第3の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。図8を参照すると、第3の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザは、固定周波数シンセサイザ1、可変周波数シンセサイザ2、ミキサ6、LPF7、バッファ増幅器9、および分周器10を有している。分周器10は、2つの分周器10a、10bからなっている。
分周器10aの分周比は「2」であり、分周器10bの分周比は「4」である。分周器10a、10bは、固定周波数シンセサイザ1からの固定周波数fの信号をそれぞれ分周する。
バッファ増幅器9、および分周器10a、10bの出力はミキサ6に並列に接続されている。そして、バッファ増幅器9、および分周器10a、10bは制御端子11からの制御信号によっていずれか1つが選択される。選択されていない素子は出力を停止し、選択された素子のみが出力を行い、その素子のみの出力信号がミキサ6に入力される。
この構成を用いることで、第1ないし第2の実施例の構成のセレクタ4を省略することが可能となり、マルチバンド周波数シンセサイザの回路を更に小型化することができる。
(第4の実施例)
図9は、第4の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。図9を参照すると、第4の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザは固定周波数シンセサイザ12、可変周波数シンセサイザ13、分周器14、セレクタ4、イメージリジェクションミキサ15、およびLPF7を有している。分周器14は、2つの分周器14a、14bからなっている。
図9のマルチバンドシンセサイザの構成は、図4に示したものとほぼ同一の構成である。相違点として、図9のマルチバンドシンセサイザは、互いに90度位相のずれたI(同相:0度)信号とQ(直交:90度)信号を扱っている。そのため、固定周波数シンセサイザ12、可変周波数シンセサイザ13、および分周器14は全てI信号とQ信号を出力している。
分周器14を構成する2つの分周器14a、14bがI/Q信号を出力する機能を備えており、そのため分周器14への入力信号はI信号かQ信号のいずれか一方でよい。ここでは分周器14にはI信号が入力されている。
本実施例では、固定周波数f’の信号と可変周波数fの信号との乗算をイメージリジェクションミキサ15で行う。イメージリジェクションミキサ15にはイメージ周波数信号を除去する機能があるので、イメージリジェクションミキサ15の出力においてイメージ周波数fIMの成分はある程度抑圧されている。そのため、イメージリジェクションミキサ15の後段に配置されたLPF7のフィルタ特性に対する要求条件は、イメージリジェクションミキサを用いない実施例に比べて緩和される。
また、本実施例のマルチバンド周波数シンセサイザは、互いに90度位相のずれたI/Q信号を出力するので、QPSKやQAMといった直交変調方式の無線システムに好適である。
なお、図9においては、一例として、分周器14aへは固定周波数シンセサイザ12からのI信号を入力し、分周器14bへは分周器14aからのI信号を入力している。しかし、分周器14aと分周器14bの両方または一方へQ信号を入力することにしてもよい。
また、図9では一例としてLPF7が用いられているが、図7に示した第2の実施例と同様に、LPF7の代わりに低域通過型の周波数特性を持った増幅器を用いてもよい。
(第5の実施例)
図10は、第5の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。図10を参照すると、第5の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザは固定周波数シンセサイザ12、可変周波数シンセサイザ13、分周器14、セレクタ4、およびイメージリジェクションミキサ15を有している。図10のマルチバンドシンセサイザの構成は、図9に示したものとほぼ同一の構成である。相違点として本実施例ではLPF7が省略されている。
イメージリジェクションミキサのイメージ抑圧比は有限なので、イメージリジェクションミキサ15でイメージ信号を完全には除去できない。しかし、上述したように本実施形態ではイメージ周波数fIMは所望帯域外なので、本実施例のようにLPF7を省略できる場合がある。
本実施例の構成によればマルチバンド周波数シンセサイザの回路を更に小型化することができる。
(第6の実施例)
図11は、第6の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザの構成を示すブロック図である。図11を参照すると、第6の実施例のマルチバンド周波数シンセサイザは固定周波数シンセサイザ12、可変周波数シンセサイザ13、イメージリジェクションミキサ15、分周器16、バッファ増幅器17、およびLPF7を有している。分周器16は、2つの分周器16a、16bからなっている。
図11のマルチバンドシンセサイザの構成は、図8に示したものとほぼ同一の構成である。相違点として、図11のマルチバンドシンセサイザは、互いに90度位相のずれたI(同相:0度)信号とQ(直交:90度)信号を扱っている。そのため、固定周波数シンセサイザ12、可変周波数シンセサイザ13、および分周器16は全てI信号とQ信号を出力している。
分周器16を構成する2つの分周器16a、16bがI/Q信号を出力する機能を備えており、そのため分周器16への入力信号はI信号かQ信号のいずれか一方でよい。
分周器16aの分周比は「2」であり、分周器16bの分周比は「4」である。分周器16a、16bは、固定周波数シンセサイザ12からの固定周波数fの信号をそれぞれ分周する。
本実施例では、バッファ増幅器17、分周器16a、および分周器16bが、固定周波数シンセサイザ12とイメージリジェクションミキサ15の間に並列に接続されている。そして、バッファ増幅器17、分周器16a、分周器16bには制御端子11からの制御信号を与えられている。制御信号によってバッファ増幅器17、分周器16a、分周器16bの中からいずれか1つが選択される。選択されていない素子は出力を停止し、選択された素子のみが出力を行い、その素子のみの出力信号がイメージリジェクションミキサ15に入力される。
本実施例では、固定周波数f’の信号と可変周波数fの信号との乗算をイメージリジェクションミキサ15で行うので、イメージリジェクションミキサ15の出力においてイメージ周波数fIMの成分はある程度抑圧されている。そのため、イメージリジェクションミキサ15の後段に配置されたLPF7のフィルタ特性に対する要求条件は、イメージリジェクションミキサを用いない実施例に比べて緩和される。
また、本実施例のマルチバンド周波数シンセサイザは、互いに90度位相のずれたI/Q信号を出力するので、QPSKやQAMといった直交変調方式の無線システムに好適である。
また、本実施例によれば、第4の実施例の構成からセレクタ4を省略することが可能となり、マルチバンド周波数シンセサイザの回路を更に小型化することができる。
なお、図11においては、一例として、分周器16a、16bへは固定周波数シンセサイザ12からのI信号を入力している。しかし、分周器16a、16bの両方または一方へ固定周波数シンセサイザ12からのQ信号を入力することにしてもよい。
また、図11では一例としてLPF7が用いられているが、図7に示した第2の実施例と同様に、LPF7の代わりに低域通過型の周波数特性を持った増幅器を用いてもよい。
また、本実施例においても第5の実施例と同様にLPF7を省略してもよい。イメージリジェクションミキサのイメージ抑圧比は有限なので、イメージリジェクションミキサ15でイメージ信号を完全には除去できない。しかし、上述したように本実施形態ではイメージ周波数fIMは所望帯域外なので、本実施例のようにLPF7を省略できる場合がある。その構成によればマルチバンド周波数シンセサイザの回路を更に小型化することができる。
上述のように第4〜6の実施例としてI/Q信号を扱うマルチバンド周波数シンセサイザを示した。これらの実施例では固定周波数シンセサイザ12および可変周波数シンセサイザ13はI信号とQ信号を出力する。このようなI信号とQ信号を出力する周波数シンセサイザの具体的な構成例について以下に説明する。
(第7の実施例)
図12は、図9〜11の固定周波数シンセサイザ12や可変周波数シンセサイザ13として用いられる周波数シンセサイザの一例を示すブロック図である。図12を参照すると、本実施例の周波数シンセサイザ18は、発振器18aおよび発振器18bを有している。
発振器18aは位相が0度の発振信号を生成する発振器である。発振器18bは位相が90度の発振信号を生成する発振器である。そして、発振器18aと発振器18bは互いに出力を結合して発振周波数を一致させている。
本実施例の周波数シンセサイザ18は互いに90度位相のずれた2つの信号を生成するので、第4〜第6の実施例における周波数fの固定周波数シンセサイザ12あるいは周波数fの可変周波数シンセサイザ13として用いることができる。
(第8の実施例)
図13は、図9〜11の固定周波数シンセサイザ12や可変周波数シンセサイザ13として用いられる周波数シンセサイザの他の例を示すブロック図である。図13を参照すると、本実施例の周波数シンセサイザ19は発振器20およびポリフェーズフィルタ21を有している。
発振器20は所望の周波数の発振信号を生成する。周波数シンセサイザ19を固定周波数シンセサイザ12として用いる場合、所望の周波数はfである。周波数シンセサイザ19を可変周波数シンセサイザ13として用いる場合、所望の周波数はfである。発振器20で生成された発振信号はポリフェーズフィルタ21に入力される。
ポリフェーズフィルタ21は、発振器20で生成された発振信号から、その発振信号と位相が90度ずれた発振信号を生成する。
本実施例の周波数シンセサイザ19は互いに90度位相のずれた2つの信号を生成するので、第4〜第6の実施例における周波数fの固定周波数シンセサイザ12あるいは周波数fの可変周波数シンセサイザ13として用いることができる。
(第9の実施例)
図14は、図9〜11の固定周波数シンセサイザ12や可変周波数シンセサイザ13として用いられる周波数シンセサイザの更に他の例を示すブロック図である。図14を参照すると、本実施例の周波数シンセサイザ22は発振器23および分周器24を有している。
発振器23は所望の周波数の2倍の周波数の発振信号を生成する。周波数シンセサイザ22を固定周波数シンセサイザ12として用いる場合、発振器23の発振周波数は2×fである。周波数シンセサイザ22を可変周波数シンセサイザ13として用いる場合、発振器23の発振周波数は2×fである。発振器23で生成された発振信号は分周器24に入力される。
分周器24の分周比は「2」である。分周器24は、発振器23からの発振信号を1/2分周し、互いに位相が90度ずれた所望の周波数の2つの信号を生成する。
本実施例の周波数シンセサイザ22は互いに90度位相のずれた2つの信号を生成するので、第4〜第6の実施例における周波数fの固定周波数シンセサイザ12あるいは周波数fの可変周波数シンセサイザ13として用いることができる。

Claims (21)

  1. 所望周波数fの信号を生成する周波数シンセサイザであって、
    前記所望周波数fとの間でf>fの関係が成立する第1の周波数fの信号を出力する第1の周波数発生部と、
    前記所望周波数fとの間でf>fの関係が成立する第2の周波数fの信号を出力する第2の周波数発生部と、
    前記第1の周波数発生部から発生した信号と前記第2の周波数発生部から発生した信号とを周波数合成することにより前記所望周波数fの成分を含む信号を生成し、生成した該信号の所定の閾値周波数より低い周波数領域のみを通過させる周波数選別部と、を有する周波数シンセサイザ。
  2. 前記第1の周波数発生部で生成された前記第1の周波数fの信号を分周比nで分周する第1の分周器と、
    前記第1の周波数発生部で生成された前記第1の周波数fの信号と、前記第1の分周器で生成された周波数f/nの信号とを入力とし、制御信号に従って、前記第1の周波数fの信号または前記周波数f/nの信号のいずれか一方を選択して前記周波数選別部に与える選択部と、を更に有し、
    前記第2の周波数発生部の発生する前記第2の周波数fの信号は周波数の可変幅が△fであり、前記第1の分周器で生成される信号の周波数f/nと、前記第2の周波数発生部の周波数の可変幅△fとの間に、f/n>△f/2という関係が成立する、請求項1に記載の周波数シンセサイザ。
  3. 前記第1の分周器は、前記第1の周波数発生部により生成される前記第1の周波数fの信号を入力とする分周比が「2」の第2の分周器と、該第2の分周器の出力を入力とする分周比が「2」の第3の分周器とを有し、前記第1の分周器の出力として、前記第2の分周器から出力される周波数f/2の信号と、前記第3の分周器からの出力される周波数f/4の信号とを前記選択部に送る、請求項2に記載の周波数シンセサイザ。
  4. 前記第1の分周器は、前記第1の周波数発生部により生成される前記第1の周波数fの信号を入力とする分周比が「2」の第2の分周器と、該第1の周波数fの信号を入力とする分周比が「4」の第4の分周器とを有し、前記第1の分周器の出力として、前記第2の分周器から出力される周波数f/2の信号と、前記第4の分周器から出力される周波数f/4の信号とを前記選択部に送る、請求項2に記載の周波数シンセサイザ。
  5. 前記第1の分周器は、1つの入力信号を分周して位相が90度ずれた2つの信号を生成する分周器を含んで構成されている、請求項2に記載の周波数シンセサイザ。
  6. 前記第1の周波数発生部で生成された前記第1の周波数fの信号を入力とし、制御信号に従って、該第1の周波数fの信号を前記周波数選別部に出力するか、停止するかを選択する第1の素子と、
    前記第1の周波数発生部で生成された前記第1の周波数fの信号を分周比nで分周して周波数f/nの信号を生成し、前記制御信号に従って、該周波数f/nの信号を前記周波数選別部に出力するか、停止するかを選択する第5の分周器と、を更に有し、
    前記第5の分周器で生成される信号の周波数f/nと、前記第2の周波数発生部の周波数の可変幅△fとの間に、f/n>△f/2という関係が成立し、前記制御信号により、前記第1の素子と前記第5の分周器のいずれか一方のみを出力の状態にする、請求項1に記載の周波数シンセサイザ。
  7. 前記第5の分周器は、前記第1の周波数発生部からの前記第1の周波数fの信号を入力とし、前記制御信号に従って、出力状態または停止状態を選択することのできる分周比が「2」の第6の分周器と、該第6の分周器からの周波数f/2の信号を入力とし、前記制御信号に従って、出力状態または停止状態を選択することのできる分周比が「2」の第7の分周器とを有し、前記第5の分周器の出力として、前記第6の分周器から出力される周波数f/2の信号と、前記第7の分周器から出力される周波数f/4の信号とのうち、前記制御信号によって選択されたものを前記周波数選別部に出力する、請求項6に記載の周波数シンセサイザ。
  8. 前記第5の分周器は、前記第1の周波数発生部からの前記第1の周波数fの信号を入力とし、前記制御信号に従って、出力状態または停止状態を選択することのできる分周比が「2」の第6の分周器と、該第1の周波数fの信号を入力とし、前記制御信号に従って、出力状態または停止状態を選択することのできる分周比が「4」の第8の分周器とを有し、前記第5の分周器の出力として、前記第6の分周器から出力される周波数f/2の信号と、前記第8の分周器から出力される周波数f/4の信号とのうち、前記制御信号によって選択されたものを前記周波数選別部に出力する、請求項6に記載の周波数シンセサイザ。
  9. 前記第1の素子は増幅器である、請求項6に記載の周波数シンセサイザ。
  10. 前記第5の分周器は、1つの入力信号を分周して位相が90度ずれた2つの信号を生成する分周器を含んで構成されている、請求項6に記載の周波数シンセサイザ。
  11. 前記分周比nは最大4であり、前記第1の周波数fは前記所望周波数fの上限の4/3倍以上の周波数であり、前記第2の周波数fは前記第1の周波数fの3/4倍から1倍の範囲内の周波数である、請求項2または6に記載の周波数シンセサイザ。
  12. 前記第1の周波数発生部および第2の周波数発生部の各々が、互いに位相が90度ずれた2つの信号を生成する、請求項1に記載の周波数シンセサイザ。
  13. 前記第1の周波数発生部と前記第2の周波数発生部の少なくとも一方は、互いに周波数が同一で位相が90度ずれた信号を発生する2つの発振器を有し、前記位相が90度ずれた2つの信号を前記2つの発振器により生成する、請求項12に記載の周波数シンセサイザ。
  14. 前記第1の周波数発生部と前記第2の周波数発生部の少なくとも一方は、発振器と、該発振器の出力を入力とし該発振器から出力された信号と位相が90度ずれた信号を生成するポリフェーズフィルタとを有し、前記発振器からの信号と、前記ポリフェーズフィルタからの信号とを、前記位相が90度ずれた2つの信号として出力する、請求項12に記載の周波数シンセサイザ。
  15. 前記第1の周波数発生部と前記第2の周波数発生部の少なくとも一方は、出力すべき周波数の2倍の周波数の信号を生成する発振器と、該発振器で生成された信号を分周比「2」で分周し、前記位相が90度ずれた2つの信号を生成する第9の分周器と、を有する、請求項12に記載の周波数シンセサイザ。
  16. 前記周波数選別部が、前記第1の周波数発生部で発生した信号と前記第2の周波数発生部で発生した信号とを周波数合成し、前記所望周波数fの成分を含む信号を生成する第1の合成部と、前記第1の合成部の出力を入力とし、入力した信号の所定の閾値周波数より低い周波数領域のみを通過させる第2の素子と、を有する、請求項1に記載の周波数シンセサイザ。
  17. 前記第2の素子はローパスフィルタである、請求項16に記載の周波数シンセサイザ。
  18. 前記第2の素子は低域通過型の周波数特性を持つ増幅器である、請求項16に記載の周波数シンセサイザ。
  19. 前記第1の合成部はイメージリジェクションミキサである、請求項16に記載の周波数シンセサイザ。
  20. 前記周波数選別部が、前記第1の周波数発生部で発生した信号と前記第2の周波数発生部で発生した信号とを周波数合成し、前記所望周波数fの成分を含む信号を生成する第2の合成部であって、前記第2の合成部の周波数特性が低域通過型の特性である、請求項1に記載の周波数シンセサイザ。
  21. 前記第2の合成部はイメージリジェクションミキサである、請求項20に記載の周波数シンセサイザ。
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