JP3929443B2 - 2つの周波数帯域で通信可能な無線装置および該無線装置における局部発振信号生成方法 - Google Patents

2つの周波数帯域で通信可能な無線装置および該無線装置における局部発振信号生成方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は,無線装置に関し,特に,2つの通信帯域間で周波数を実時間で切り換えて通信を行えるように,2種類の周波数を有する局部発振信号を生成する局部発振信号生成装置を有する無線装置に関する。また,本発明は,このような無線装置における2種類の周波数を有する局部発振信号生成方法に関する。
背景技術
近年,移動体通信が広く普及し,携帯電話,自動車電話,携帯情報端末(PDA:Personal Data Assistant)等の移動体通信端末のユーザが増大している。
国内(日本)における移動体通信には,いわゆる800M帯と言われるUHF800MHz帯域,いわゆる1.5G帯と言われる準マイクロ波1.5GHz帯域,およびPHS(Personal Handy−phone System)の1.9GHz帯域が提供されている。この中で,特に携帯電話用に提供されている800M帯は,ユーザが増大していること,データ通信にも利用されていること等の理由により,回線容量の不足が懸念されている。
そこで,この回線容量の不足を解消するために,通話中であっても,回線容量に余裕のある他の帯域に実時間で移行して,通話を継続できる移動体通信端末に対する要求がある。たとえば800M帯および1.5G帯の両周波数帯に対応し,800M帯で通信中に,この帯域が不足してくると1.5G帯に自動的に移行(ホッピング)し,あるいは,その逆へ自動的に移行できる移動体通信端末,すなわちデュアルバンド移動体通信端末に対する要求がある。
つまり,デュアルバンド移動体通信端末は,実時間で一方の帯域から他方の帯域の空きスロットを発見し,その空きスロットへの移行を基地局に促し,その空きスロットへの移行を実行するモバイル・アシステッド・ハンドオーバ(MAHO:Mobile Assisted Hand−Over)を行う。また,デュアルバンド移動体通信端末は,呼またはパケットの待受け中や通話中であっても,基地局からの指示により一方の帯域から他方の帯域に実時間でスロットを移行する。
このようなディアルバンド移動体通信端末に対する要求は,国外における移動体通信端末についても存在する。たとえば,国外ではGPRS(GSM Packet Radio Service)によるデータ通信が開始されており,周波数の不足が懸念されているからである。
また,IMT2000では,広帯域CDMAのサービスが2GHz帯域で予定されており,このサービスでは,サービス提供エリアの拡充が十分になるまでに既存のUHF帯域でのサービスとの融和が必要であり,このためにもデュアルバンド移動体通信端末は必要とされる。
このようなデュアルバンド移動体通信端末を実現するためには,1つの移動体通信端末に,2つの帯域をそれぞれ処理する2つの送受信機を設ける必要がある。図6は,800M帯および1.5G帯に対応するデュアルバンド移動体通信端末を従来の技術により構成した場合の構成を示すブロック図である。
図6に示すデュアルバンド移動体通信端末は,800M帯および1.5G帯の2つの帯域を処理するために,800M帯の信号を処理する送受信部103および1.5G帯の信号を処理する送受信部104を備えている。
アンテナ101が受信した無線周波数の信号(RF受信信号)が800M帯である場合には,このRF受信信号は,アンテナスイッチ102を介して送受信部103の増幅器301に与えられ,増幅される。増幅後,RF受信信号は,乗算器(ミクサ)303により,電圧制御発振器(VCO)308からの局部発振信号と乗算され,中間周波数(130MHz)の信号(IF受信信号)に変換された後,中間周波部105に与えられる。
一方,RF受信信号が1.5G帯である場合には,このRF受信信号は,アンテナスイッチ102を介して送受信部104の増幅器401に与えられ,増幅される。増幅後,RF受信信号は,乗算器(ミクサ)403により,VCO408からの局部発振信号と乗算され,中間周波数(130MHz)のIF受信信号に変換された後,中間周波部105に与えられる。
中間周波部105では,送受信部103または104からのIF受信信号の一方が選択され,選択されたIF受信信号がさらに周波数変換された後,ベースバンド処理/制御部106に与えられる。
一方,ベースバンド処理/制御部106から中間周波部105に与えられた送信信号は,該送信信号が800M帯のチャネルで送信される場合には260MHzの信号(IF送信信号)に,1.5G帯のチャネルで送信される場合には82MHzのIF送信信号に,それぞれ変換され,送受信部103の乗算器(ミクサ)304または送受信部104の乗算器(ミクサ)404に与えられる。
乗算器304では,IF送信信号がVCO308からの局部発振信号と乗算され,800M帯のRF送信信号に周波数変換される。乗算器404では,IF送信信号がVCO308からの局部発振信号を乗算され,1.5G帯のRF送信信号に周波数変換される。これらのRF送信信号は,増幅器302または402によりそれぞれ増幅された後,アンテナスイッチ102を介してアンテナ101から送信される。
なお,アンテナスイッチ102の切り換えの制御は,ベースバンド処理/制御部106により行われる。
しかし,このような構成のデュアルバンド移動体通信端末では,2つの帯域間でのチャネルの切り換えを迅速に行うことができない。すなわち,デュアルバンド移動体通信端末では,実時間でのチャネルの切り換えが必要となり,具体的には,その切り換えに許容される時間は約1000の1秒(1ms)以内であることが必要となる。しかし,図6に示す構成では,800M帯から1.5G帯に切り換える時間は4ms程度になる。その理由を以下に示す。
RF受信信号およびRF送信信号は,800M帯および1.5G帯とも,所定の範囲(後述する図1に示すように,800M帯のRF受信信号では810〜885MHzの範囲)において,通信時に割り当てられるチャネルに応じて変化する可変周波数である。
この可変の周波数を有するRF受信信号を一定の130MHzのIF受信信号に変換し,あるいは,一定の260MHzまたは82MHzのIF送信信号を可変のRF送信信号に周波数変換するために,VCO308または408の局部発振信号の周波数も,RF受信信号またはRF送信信号の周波数に対応して変化するように制御される。
今,これらの周波数を可変範囲で示すのは煩雑となるので,代表値を以下のように定め,この代表値に基づいて,切り換え時間が4msとなることを示す。
800M帯のRF送信周波数の代表値を949MHz(送信周波数(上り周波数)の中心値),受信周波数の代表値を819MHz(受信周波数(下り周波数)の中心値),局部発振周波数の代表値を689MHz(送信周波数949MHzおよび受信周波数819MHzにおける局部発振周波数)とする。また,1.5G帯の送信周波数の代表値を1441MHz(上り周波数の中心値),受信周波数の代表値を1489MHz(下り周波数の中心値),局部発振周波数の代表値1359MHz(送信周波数1441MHzおよび受信周波数1489MHzにおける局部発振周波数)とする。
800M帯の局部発振信号は,信号が整数分周器305から位相比較器306,低域フィルタ(LPF)307,およびVCO308を介して整数分周器305にループするフェーズロックループ(PLL)により生成される。同様にして,1.5G帯の局部発振信号は,信号が整数分周器405から,位相比較器406,LPF407,およびVCO408を介して整数分周器405にループするPLLにより生成される。
位相比較器306および406に入力される比較周波数は,800M帯および1.5G帯のチャネル間隔である25KHz間隔の局部発振周波数を合成するために,25KHz以下に設定される。ここでは,比較周波数を図6に示すように25KHzとする。
この場合に,1.5G帯の局部発振周波数1359MHzにおける整数分周器405の分周数Nは,N=1359MHz÷25KHz=54,360となる。
PLLのループ利得Kは分周数Nに反比例する。したがって,1.5G帯では,PLLのループ利得は小さな値になる。これが,チャネル切り換え時間が約4msとなる理由である。
具体的には,移動体通信端末のLPF307および407には,一般に,図7に示すように,固定抵抗R1およびR2ならびに固定コンデンサCからなるラグリードフィルタと呼ばれる二次遅れのフィルタが用いられる。これは,このフィルタの回路構成が簡単なため,LPFを小型で実現でき,かつ,自然角周波数ωおよびダンピング係数ζが個々に設定できるためである。
図7に示すLPFによると,図7に示す計算結果のように,自然角周波数ω=2.266K[rad/s](360.8Hz)となり,PLLは自然振動周期T=1÷F=1÷360.8=2.772msで振動しながら,収束する。ここで,Fは,自然周波数であり,F=ω/2πで表される。
その過渡応答は,ダンピング定数ζ=0.6(0.5〜0.7が妥当とされている)とすると,図8に示すように,振動によるバウンド(跳ね返り)が約3回で収束に向かう。ここで,収束とみなす範囲は,位相誤差が±π/10の範囲内(局部発振周波数の誤差がたとえば近似的に±1kHzの範囲内)に収まったときである。位相誤差(または周波数の誤差)が収束とみなす範囲内に収まるまでの時間が収束時間とされる。
したがって,800M帯から1.5G帯に切り換えられた場合に,応答してから収束するまでの時間は,振動周期T=2.772msの約1.5倍,すなわち約4msとなる。すなわち,局部発振周波数は,800M帯から1.5G帯への切り換えが生じてから,受信チャネルまたは送信チャネルに応じた周波数になるまで,約4msを要することとなる。なお,1.5G帯から800M帯への移行時間は,同様に計算して約2msとなる。
一方,高速な切り換えを実現するために,図9に示すように,分数分周器を使用して,局部発振信号を合成することもできる。図9は,図6の整数分周器305および405が分数分周器315および415にそれぞれ置換されるとともに,比較周波数が400KHzおよび600KHzに置換された点を除き,図6と同じ構成を有する。
分数分周器315および415は,整数分周器が整数値の分周数しかとることができないのに対し,分数の分周数(たとえば分周数=54383÷24=2265+23/24=2265.9583(循環小数))を取ることができる。
分数分周器の利点は,分周数の設定間隔を整数値以下(たとえば0.1間隔等)に設定でき,その結果,比較周波数25KHzよりも高く設定できることである。これにより,PLLのループ利得Kが大きくなり,その結果,収束時間を短くすることができる。例えば,局部発振周波数を1359.575MHz,分周数を54383÷24=2265+23/24=2265.95833…(循環小数)とすると,比較周波数は1359.575MHz÷{2265+(23/24)}=600KHzとなる。
これは,図6の比較周波数の24倍(=600KHz/25KHz)にあたり,PLLのループ利得Kをこの倍数だけ高くとることができる。したがって,周波数の収束時間は,図6の約24分の1となり,周波数収束時間=4ms・(1/24)≒1.667μsを得ることができる。したがって,デュアルバンド移動体通信端末の要求を満足することができる。
しかしながら,分数分周器を使用すると,分周数の端数の調整のため,分周された信号の波形には不規則なジッタが発生する。これは,ノイズが重畳していることと等価であり,合成された局部発振周波数にもノイズが重畳することになる。このため,図10に示すように,局部発振信号のスペクトラム純度が劣化するという問題がある。
また,局部発振周波数の信号のスペクトラム純度が劣化すると,移動体通信端末が,その送信特性において隣接チャネル漏洩電力の規格に,また受信特性において隣接チャネルおよび次隣接選択度,ならびに相互変調応答抑圧度に代表される耐妨害波特性の規格に,それぞれ適合することが困難となる問題がある。
さらに,端末の小型軽量化のためには,分数分周器および位相比較器は,1つのモノリシックな集積回路により構成することが好ましいが,分数分周器を集積回路化すると,コストが高くなるという問題がある。すなわち,1GHzを越える周波数で,任意の分数分周数を設定できる分周器を実現する回路の集積化は,回路規模が大きいため困難である。また,前述の分周分数の端数処理に関する問題を克服する付加回路の技術も提案されているが,この付加回路がさらに回路規模を増大させる。モノリシックなPLLのLSIを製造しても,価格が高くなり,移動通信端末の低コスト化の技術的動向に逆行する。
発明の開示
本発明は,このような背景に鑑みなされたものであり,その目的は,2つの通信帯域間の切り換えを高速に行える局部発振信号生成装置を有する無線装置,および,該無線装置における2種類の局部発振信号の生成方法を提供することにある。
また,周波数のスペクトル純度が劣化しない局部発振信号生成装置を有する無線装置および該無線装置における局部発振信号生成方法を提供することにある。
さらに,本発明の他の目的は,小型軽量化のため集積回路化が容易な局部発振信号生成装置を有する無線装置を提供することにある。
本発明の第1の側面による無線装置は,異なる周波数帯域の信号に対応した周波数変換を行い,無線通信を実現する無線装置において,第1周波数を有する第1信号を生成する第1信号生成部と,帰還信号が入力される第2分周器と,該第2分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第2基準入力信号の位相とを比較する第2位相比較器と,該第2位相比較器の出力信号をフィルタリングする第2フィルタと,該第2フィルタの出力信号に基づいて前記第1周波数より低い第2周波数を有する第2信号を生成するとともに,該第2信号を前記第2分周器に前記帰還信号として帰還する第2電圧制御発振器とを有する第2信号生成部と,前記第1信号と前記第2信号を合成し,前記第1周波数に前記第2周波数を加算した周波数を有する局部発振信号,または,前記第1周波数から前記第2周波数を減算した周波数を有する局部発振信号を生成する周波数合成部と,を有する局部発振信号生成装置を含み,前記周波数合成部が生成する前記局部発振信号を前記無線通信における周波数変換に用いることを特徴とする。
また,本発明の第1の側面による局部発振信号生成方法は,異なる周波数帯域の信号に対応した周波数変換を行い無線通信を実現する無線装置における前記周波数変換に用いられる局部発振信号を生成するための局部発振信号生成方法において,第1周波数を有する第1信号を生成し,電圧制御発振器と,該電圧制御発振器からの帰還信号が入力される分周器と,該分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する基準入力信号の位相とを比較する位相比較器と,該位相比較器の出力信号をフィルタリングし,その出力信号を前記電圧制御発振器に与えるフィルタとを有するフェーズロックループにより,前記第1周波数より小さな第2周波数を有する第2信号を生成し,前記第1信号と前記第2信号を合成し,前記第1周波数に前記第2周波数を加算した周波数を有する局部発振信号,または,前記第1周波数から前記第2周波数を減算した周波数を有する局部発振信号を生成する,ことを特徴とする。
本発明の第1の側面によると,第1周波数を有する第1信号が第1信号生成部により生成され,第1周波数より小さな第2周波数を有する第2信号が第2信号生成部により生成される。これら第1信号と前記第2信号は合成され,第1周波数に第2周波数を加算した周波数を有する局部発振信号,または,第1周波数から第2周波数を減算した周波数を有する局部発振信号が生成される。
本発明の第1の側面によると,第1周波数に第2周波数を加算した周波数を有する局部発振信号,および,第1周波数から第2周波数を減算した周波数を有する局部発振信号の2種類の局部発振信号を生成することができる。これより,2つの通信帯域間で周波数を切り換えて通信を行う無線装置(たとえばデュアルバンド移動体通信端末)の2つの通信帯域の各通信周波数を他の周波数(たとえば中間周波数)に変換する局部発振信号を生成することができる。
また,第2信号の周波数は,加算により生成される局部発振信号の周波数より小さなものとすることができる。これにより,第2分周器の分周数の値を,局部発振信号を第2信号生成部によって直接生成する場合に比べて小さなものとすることができる。その結果,第2信号生成部の収束時間を従来のものより短くすることができ,この局部発振信号生成装置がデュアルバンド移動体通信端末に使用された場合に,2つの通信帯域間の切り換えを高速に行うことができる。
好ましくは,前記第1信号生成部により生成される第1信号の第1周波数が一定の周波数であり,前記第2信号生成部の前記第2分周器が可変の分周数を設定可能であり,前記第2信号生成部により生成される第2信号の第21周波数が前記分周数に応じて可変である,ことを特徴とする。これにより,局部発振信号の周波数を変化させる場合であっても,その制御が容易となる。
さらに好ましくは,前記第2分周器は,その分周数が正の整数値をとる整数分周器である,ことを特徴とする。これにより,第2分周器を含む装置の集積化が容易になるとともに,該装置の小型軽量化を実現できる。また,分周分周器を使用した場合のようなスペクトル純度の低下を防止できる。
本発明の第1の側面の一実施の態様によると,前記周波数合成部は,前記第1信号の位相をシフトし,相対的に位相がπ/2進んだ第3信号および相対的に位相がπ/2遅れた第4信号を生成する第1移相器と,前記第2信号の位相をシフトし,相対的に位相がπ/2進んだ第5信号および相対的に位相がπ/2遅れた第6信号を生成する第2移相器と,前記第1周波数に前記第2周波数を加算した周波数を有する局部発振信号を生成する場合には,前記第5信号の正負の符号を反転し,前記第1周波数から前記第2周波数を減算した周波数を有する局部発振信号を生成する場合には,前記第5信号の正負の符号を反転しない非反転/反転器と,前記第3信号と前記非反転/反転器を経由した前記第5信号とを乗算する第1乗算器と,前記第4信号と前記第6信号とを乗算する第2乗算器と,前記第1乗算器の出力信号と前記第2乗算器の出力信号とを加算する加算器と,を備えていることを特徴とする。これにより,周波数合成部の小型化や低コスト化を図ることができるとともに,低消費電力化を図ることができる。
本発明の第2の側面による無線装置は,異なる周波数帯域の信号に対応した周波数変換を行い,無線通信を実現する無線装置において,帰還信号が入力される第1分周器と,該第1分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第1基準入力信号の位相とを比較する第1位相比較器と,該第1位相比較器の出力信号をフィルタリングする第1フィルタと,該第1フィルタの出力信号に基づいて第1周波数を有する第1信号を生成するとともに,該第1信号を前記第1分周器に前記帰還信号として帰還する第1電圧制御発振器とを有する第1信号生成部と,帰還信号が入力される第2分周器と,該第2分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第2基準入力信号の位相とを比較する第2位相比較器と,該第2位相比較器の出力信号をフィルタリングする第2フィルタと,該第2フィルタの出力信号に基づいて,前記第1周波数と異なる第2周波数を有する第2信号を生成するとともに,該第2信号を前記第2分周器に前記帰還信号として帰還する第2電圧制御発振器とを有する第2信号生成部と,前記第1信号と前記第2信号を合成し,前記第1周波数に前記第2周波数を加算した周波数を有する局部発振信号,または,前記第1周波数および前記第2周波数のうち,大きい方から小さい方を減算した周波数を有する局部発振信号を生成する周波数合成部と,を有する局部発振信号生成装置を含み,前記周波数合成部が生成する前記局部発振信号を前記無線通信における周波数変換に用いることを特徴とする。
本発明の第2の側面による局部発振信号生成方法は,異なる周波数帯域の信号に対応した周波数変換を行い無線通信を実現する無線装置における前記周波数変換に用いられる局部発振信号を生成するための局部発振信号生成方法において,第1電圧制御発振器と,該第1電圧制御発振器からの帰還信号が入力される第1分周器と,該第1分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第1基準入力信号の位相とを比較する第1位相比較器と,該第1位相比較器の出力信号をフィルタリングし,その出力信号を前記第1電圧制御発振器に与える第1フィルタとを有するフェーズロックループにより,第1周波数を有する第2信号を生成し,第2電圧制御発振器と,該第2電圧制御発振器からの帰還信号が入力される第2分周器と,該第2分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第2基準入力信号の位相とを比較する第2位相比較器と,該第2位相比較器の出力信号をフィルタリングし,その出力信号を前記第2電圧制御発振器に与える第2フィルタとを有するフェーズロックループにより,前記第1周波数と異なる第2周波数を有する第2信号を生成し,前記第1信号と前記第2信号を合成し,前記第1周波数に前記第2周波数を加算した周波数を有する局部発振信号,または,前記第1周波数および前記第2周波数のうち,大きい方から小さい方を減算した周波数を有する局部発振信号を生成する,ことを特徴とする。
本発明の第2の側面によると,前記第1の側面と同様に,第1周波数に第2周波数を加算した周波数を有する局部発振信号,および,第1周波数および第2周波数のうち,大きい方から小さい方を減算した周波数を有する局部発振信号の2種類の局部発振信号を生成することができる。これより,デュアルバンド移動体通信端末のような無線装置における2つの通信帯域の各通信周波数を他の周波数(たとえば中間周波数)に変換する局部発振信号を生成することができる。
また,第1信号の周波数は,加算により生成される局部発振信号の周波数より小さなものとすることができる。これにより,第1分周器の各分周数の値を,局部発振信号を第1信号生成部によって直接生成する場合に比べて小さなものとすることができる。その結果,第1信号生成部の収束時間を従来のものより短くすることができ,この局部発振信号生成装置がデュアルバンド移動体通信端末に使用された場合に,2つの通信帯域間の切り換えを高速に行うことができる。第2信号についても同様のことが言える。
本発明の第3の側面による無線装置は,第1周波数帯域の信号を第3周波数帯域の信号を用いた周波数変換により生成し,第2周波数帯域の信号を第4周波数帯域の信号を用いた周波数変換により生成することで,他の無線装置に対して該第1周波数帯域の信号または該第2周波数帯域の信号のいずれでも送信可能な無線装置において,前記第3周波数帯域と前記第4周波数帯域に挟まれる帯域に属する所定の周波数の信号を出力する第1出力部と,所定の周波数帯域の信号を出力する第2出力部と,前記第1出力部および前記第2出力部からの信号を用いて,両信号の周波数の和の周波数を有する信号,または,両信号の周波数の差の周波数を有する信号を,それぞれ前記第3周波数帯域の信号,または,前記第4周波数帯域の信号として生成し出力する生成出力部と,を備えていることを特徴とする。
本発明の第4の側面による無線装置は,第1周波数帯域の信号を第3周波数帯域の信号を用いて周波数変換し,第2周波数帯域の信号を第4周波数帯域の信号を用いて周波数変換することで,他の無線装置から該第1周波数帯域の信号または該第2周波数帯域の信号のいずれが送信されても受信処理可能な無線装置において,前記第3周波数帯域と前記第4周波数帯域に挟まれる帯域に属する所定の周波数の信号を出力する第1出力部と,所定周波数帯域の信号を出力する第2出力部と,前記第1出力部および前記第2出力部からの信号を用いて,両信号の周波数の和の周波数を有する信号,または,両信号の周波数の差の周波数を有する信号を,それぞれ前記第3周波数帯域の信号,または,前記第4周波数帯域の信号として生成し出力する生成出力部と,を備えていることを特徴とする。
発明を実施するための最良の形態
以下に,本発明の実施の形態を説明するが,これは一例であって,本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本実施の形態では,日本の移動体通信を例にとり,800M帯および1.5G帯の双方により通信可能なデュアルバンド移動体通信端末について説明する。
このデュアルバンド移動体通信端末の理解を助けるために,デュアルバンド移動体通信端末の具体的な説明に入る前に,日本における800M帯および1.5G帯の通信帯域について簡単に説明する。
図1は,日本における800M帯および1.5G帯に使用される周波数帯域の説明図である。
800M帯では,基地局から移動体通信端末への下り用通信帯域(移動端末受信帯)として810MHzから885MHzの帯域が使用され,移動体通信端末から基地局への上り用通信帯域(移動端末送信帯)として893MHzから958MHzの通信帯域が使用される。下り用通信帯域および上り用通信帯域ともに,通称A帯(旧アナログ帯),C帯,およびD帯(ディジタル帯)に分割されているが,これらは,本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者(当業者)に周知であるので,ここではその説明を省略することとする。
1.5G帯では,下り用通信帯域として1477MHzから1501MHzの帯域が使用され,上り用通信帯域として1429MHzから1453MHzの通信帯域が使用される。
通信時には,下り用通信帯域のある1つの周波数(25KHz間隔の周波数)を使用して受信チャネルが設定され,上り用通信帯域のある1つの周波数(25KHz間隔の周波数)を使用して送信チャネルが設定される。
また,800M帯において,中間周波数(IF:Intermediate Frequency)の送信信号を無線周波数(RF:Radio Frequency)の送信信号に変換するために使用される局部発振信号(送信ローカル信号)の局部発振周波数は633MHzから698MHzの帯域であり,RFの受信信号をIFの受信信号に変換するために使用される局部発振信号(受信ローカル信号)の局部発振周波数は633MHzから755MHzである。1.5G帯において,送信局部発振信号の局部発振周波数と受信局部発振信号の局部発振周波数は一致し,1374MHzから1371MHzである。
次に,本発明の実施の形態によるデュアルバンド移動体通信端末の構成について説明する。図2は,本発明の実施の形態によるデュアルバンド移動体通信端末の構成を示すブロック図である。このデュアルバンド移動体通信端末(以下,単に「端末」という。)は,一例として,800M帯と1.5G帯との双方の帯域で通信を行うことができる。
この端末は,アンテナ1,アンテナスイッチ2,800M帯用の送受信部3,1.5G帯用の送受信部4,中間周波部5,ベースバンド処理/制御部6,およびユーザ入出力部7を備えている。
800M帯用の送受信部3は,増幅器31および32,乗算器(ミクサ)33および34,整数分周器35,位相比較器36,低域フィルタ(以下「LPF」という。)37,ならびに電圧制御発振器(以下「VCO」という。)38を備えている。1.5G帯用の送受信部4は,増幅器41および42,乗算器(ミクサ)43および44,整数分周器45,位相比較器46,LPF47,ならびにVCO48を備えている。また,送受信部3および4は,周波数合成器30およびDMUX40を共通に備えている。
ここで,VCO38および48は,端末の小型軽量化のために1つの集積回路10により構成されることが好ましい。
中間周波部5は,セレクタ(以下「SEL」という。)51および56,乗算器(ミクサ)52,129.55MHzの局部発振信号を生成する発振器53,多重分離器(以下「DMUX」という。)54,直交変調器55,260MHzの局部発振信号を生成する発振器57,ならびに82MHzの局部発振信号を生成する発振器58を備えている。
アンテナ1は,800M帯および1.5G帯の無線信号を送受信するものであり,たとえば,ホイップアンテナ,ダイバシティアンテナ等を含んでいる。
アンテナスイッチ2は,アンテナ1から入力された800M帯の信号を送受信部3に,1.5G帯の信号を送受信部4に,それぞれ与えるとともに,送受信部3または4から入力された信号を選択し,アンテナ1を介して送信する。アンテナスイッチ2のこのような切り換えの制御は,ベースバンド処理/制御部6により行われる。
送受信部3は,アンテナスイッチ2から入力された800M帯のRFの受信信号(以下「RF受信信号」という。)をIF(130MHz(固定))の受信信号(以下「IF受信信号」という。)に変換し,このIF受信信号を中間周波部5に与えるとともに,中間周波部5から入力されたIF(260MHz(一定))の送信信号(以下「IF送信信号」という。)を800M帯のRFの送信信号(以下「RF送信信号」という。)に変換してアンテナスイッチ2に与える。
同様にして,送受信部4は,1.5G帯のRF受信信号をIF受信信号(130MHz(固定))に変換するとともに,IF送信信号(62MHz(一定))を1.5G帯のRF送信信号に変換してアンテナスイッチ2に与える。
IF受信信号およびIF送信信号は,一定の周波数を有するのに対し,RF受信信号およびRF送信信号は,前述した図1に示す帯域において,設定されたチャネルに応じて変化する周波数を有する。
中間周波部5では,800M帯のIF受信信号または1.5G帯のIF受信信号の一方が,SEL51に選択され,乗算器52に与えられる。乗算器52には,発振器53により局部発振周波数129,55MHzの信号が与えられる。これにより,IF受信信号は450KHz(一定)の周波数を有する信号に変換され,ベースバンド処理/制御部6に与えられる。SEL51の選択の制御は,ベースバンド処理/制御部6により行われる(制御線は図示略)。
一方,中間周波部5には,送信信号が,ベースバンド処理/制御部6から,同相信号(I信号)および直交信号(Q信号)の形式で入力される。これらの送信信号は,中間周波部5の直交変調器55に与えられる。
直交変調器55には,SEL56から,発振器57の260MHz(一定)の局部発振信号(ローカル信号)または発振器58の82MHz(一定)の局部発振信号が入力される。SEL56は,直交変調器55が800M帯の送信信号を処理する場合には,発振器57の局部発振信号を選択し,直交変調器55が1.5G帯の送信信号を処理する場合には,発振器58の局部発振信号を選択する。SEL56のこのような選択は,ベースバンド処理/制御部6により制御される(制御線は図示略)。
直交変調器55は,ベースバンド処理/制御部6から入力されたI信号およびQ信号を直交変調するとともに,直交変調された信号を,SEL56から入力された局部発振信号により,260MHzまたは82MHzの周波数を有するIF送信信号に変換する。このIF送信信号は,DMUX54に与えられ,800M帯のIF送信信号は乗算器34に与えられ,1.5G帯のIF送信信号は乗算器44に与えられる。DMUX54のこのような出力方路の選択は,ベースバンド処理/制御部6により制御される(制御線は図示略)。
ベースバンド処理/制御部6は,中間周波部5から入力された信号を処理して,ユーザ入出力部7に出力するとともに,ユーザからユーザ入出力部7を介して入力された信号(音声信号,映像信号等)を処理して,中間周波部6に与える。また,ベースバンド処理/制御部6は,前述したSEL51,56,DMUX54,40,周波数合成器30(後に詳述)等の制御を行う。
ユーザ入出力部7は,スピーカ,マイク,表示装置(液晶ディスプレイ等),カメラ等を備えている。そして,ユーザ入出力部7は,ベースバンド処理/制御部6から与えられた信号をスピーカ,表示装置等に出力するとともに,マイク,カメラ等から入力された信号をベースバンド処理/制御部6に与える。
送受信部3の整数分周器35から,位相比較器36,LPF37,およびVCO38を介して整数分周器35に戻る信号のループは,フェーズロックループ(以下「PLL」という。)を形成する。
整数分周器35には,固定値の分周数N1(整数値)が設定される。この分周数N1は,整数分周器35にあらかじめ記憶されていてもよいし,この端末の立ち上げ時にベースバンド処理/制御部6により設定されてもよい。
位相比較器36には,整数分周器35の出力信号と,図示しない発振器(たとえば水晶発振器)から与えられる一定の周波数Fを有する信号とが入力される。この信号は,発振器から図示しない分周器を介して与えられてもよい。これにより,VCO38からは,一定の周波数F(以下「第1周波数」という。)を有する信号が周波数合成器30および整数分周器35に与えられる。
同様にして,送受信部4の整数分周器45から,位相比較器46,LPF47,およびVCO48を介して整数分周器45に戻る信号のループもPLLを形成する。
整数分周器45には,800M帯のRF受信信号もしくはRF送信信号の周波数,または,1.5G帯のRF受信信号もしくはRF送信信号の周波数に対応した可変の分周数N2(整数値)がベースバンド処理/制御部6により設定される(設定のための信号線は図示略)。
位相比較器46には,整数分周器45の出力信号と,図示しない発振器(たとえば水晶発振器)から与えられる一定の周波数FIIを有する信号とが入力される。この信号は,発振器から図示しない分周器を介して与えられてもよい。これにより,VCO48からは,RF受信信号またはRF送信信号の周波数に対応した値(周波数FIIおきの可変)の周波数F(以下「第2周波数」という。)を有する信号が周波数合成器30および整数分周器45に与えられる。
ここで,RF受信信号およびRF送信信号の周波数は,800M帯および1.5G帯とも,図1に示す帯域幅において通信時に割り当てられるチャネルに応じて変化(25KHz間隔で変化)するが,以下では,説明を分かり易くするために代表値により説明する。
前述した背景技術の欄と同様に,800M帯の局部発振周波数の代表値を,送信周波数949MHzおよび受信周波数819MHzにおける局部発振周波数である689MHzとする。また,1.5G帯における局部発振周波数の代表値を,送信周波数1441MHzおよび受信周波数1489MHzにおける局部発振周波数である1359MHzとする。
これら2つの局部発振周波数間の差は,1359MHz−689MMHz=670MHzであり,両周波数は十分離れている。したがって,両局部発振周波数が可変であることを考慮しても,これら局部発振周波数が重なることまたは近接することはない。そこで,これら周波数の中点を定め,この中点の周波数を,VCO38から周波数合成器に与えられる第1周波数Fとする。
Figure 0003929443
ただし,この値は一例であり,正確な中点である必要はなく,2つの局部発振周波数の間にある他の周波数であってもよい。
=1024MHzとするために,たとえば分周数N1=1024,F=1000KHzに設定される。この分周数N1の値および周波数Fの値の組み合わせも一例であり,VCO38が第1周波数Fを生成できる他の組み合わせであってもよい。
一方,第2周波数Fは,周波数合成器30において第1周波数Fと合成されることにより,800M帯の局部発振信号の周波数(代表値689MHz)および1.5G帯の局部発振信号の周波数(代表値1359MHz)を生成できる値(可変)に設定される。
周波数合成器30における周波数合成の一例として,周波数の加算または減算を用いることができる。すなわち,周波数合成器30は,第1周波数Fの信号に第2周波数Fの信号を加算することによって1.5G帯の局部発振周波数1359MHz(代表値)の信号を生成し,第1周波数Fの信号から第2周波数Fの信号を減算することによって800M帯の局部発振周波数689MHz(代表値)を生成する。
このような場合に,第2周波数Fは,代表値として,
Figure 0003929443
に設定される。この第2周波数Fは,UHF帯の下限の比較的低い周波数である。
位相比較器46に与えられる一定の比較周波数FIIの信号は,送受信用のチャネル間隔が25KHzであることから,25KHz間隔の局部発振周波数の信号(基準入力信号)を合成するために,25KHzに設定される。一方,整数分数器45の分周数N2は,第2周波数F=335MHz(代表値)を生成するために,N2=13400(代表値)に設定される。この分周数N2の値を1ずつ増減させることにより,25KHz間隔の隣接チャネルの局部発振周波数が生成される。
図3は,第1周波数F,第2周波数F,およびこれら第1周波数Fおよび第2周波数Fから合成される局部発振周波数の関係を示している。800M帯の局部発振周波数の変化の幅,および,1.5G帯の局部発振周波数の変化の幅を考慮して,第2周波数Fは269MHzから391MHzの範囲に設定される。換言すると,分周数N2は,10760(=269MHz÷25KHz)〜15640(=391MHz÷25KHz)の間で可変に設定される。なお,図3に示すように,1.5G帯における局部発振周波数の範囲は800M帯のそれより狭いので,1.5G帯では,分周数N2の変動範囲は1294〜13880となる。
このような整数分周器46の分周数は,従来の分周数54,360の4分の1程度である。その結果,第2周波数FIIの収束時間も従来の約4msの約4分の1,すなわち1ms(1000分の1秒)程度である。
この第2周波数Fは,800M帯の局部発振周波数および1.5G帯の局部発振周波数の双方を生成するために使用される。したがって,800M帯の局部発振周波数および1.5G帯の局部発振周波数の収束時間は,4msの4分の1の1ms程度となる。一方,第1周波数Fは固定であるので,収束時間は考慮する必要がない(常に収束している)。
その結果,800M帯から1.5G帯への切り換え時間および1.5G帯から800M帯への切り換え時間の双方を約1ms以内とすることができる。したがって,実時間の切り換えを必要とする端末の要求を満足することができる。
また,本実施の形態によると,整数分周器35および45を使用するので,図2に符号21で示す部分(すなわち整数分周器35,位相比較器36,および周波数Fの発生回路(たとえば水晶発振器(および整数分周器))からなる部分)および符号22で示す部分(すなわち整数分周器45,位相比較器46,および周波数FIIの発生回路(たとえば水晶発振器(および整数分周器))からなる部分)を,それぞれモノリシックな集積回路(PLL集積回路)により構成することも容易となる。その結果,端末の小型,軽量化,低消費電力化を図ることもできる。
さらに,整数分周器35を使用するので,局部発振周波数の信号のスペクトラム純度の劣化も防止でき,送信特性における隣接チャネル漏洩電力の規格に,受信特性における隣接チャネルおよび次隣接選択度,ならびに相互変調応答抑圧度に代表される耐妨害波特性の規格に,それぞれ適合することも容易となる。
次に,周波数合成器30の詳細な構成について説明する。周波数合成器30は,第1周波数Fから第2周波数Fを減算することにより,800M帯の局部発振信号の周波数(代表値689MHz)を生成し,第1周波数Fに第2周波数Fを加算することにより,1.5G帯の局部発振信号の周波数(代表値1359MHz)を生成する。
このように,これら局部発振周波数は,2つの周波数から,信号の演算処理により間接的に合成される。間接的とは,周波数源が直接局部発振周波数の源ではないことを意味する。
ここで,一般に,2つの周波数の周波数和または周波数差は,2つの周波数を乗算器で乗算することにより求められる。2つ周波数を乗算することにより,2つの周波数源である搬送波信号は抑圧され,そのエネルギーは周波数差である下側波帯と周波数和である上側波帯に等分される。そして,フィルタによって,使用しない一方の周波数が減衰され,使用する他方の周波数のみがフィルタを通過して得られる。
しかし,そのために,TEMモードの誘電体,個別のコイルやコンデンサ等の回路素子あるいは積層セラミックLC型のフィルタを使用することは,端末の小型化や低コスト化の技術的な流れに逆行する。また,両方の側波帯のエネルギーは前述の様に等分されるので,必要な一方の側波帯のエネルギーは原理的に元の半分であり,必要としない他方の側波帯のエネルギーも原理的に元の半分である。フィルタにより,使用しない他方のエネルギーをあえて削り落とすことは,移動体通信端末の低消費電力化の技術的な流れに逆行する。
そこで,このような従来の方法ではない周波数合成を行うこととする。図4は,本発明の実施の形態による周波数合成器30の詳細な構成を示すブロック図である。
周波数合成器30は,−π/4移相器11および15,+π/4移相器12および16,乗算器13および14,非反転/反転切り換えスイッチ17,ならびに加算器18を備えている。
VCO38(図2参照)から出力された第1周波数Fを有する局部発振信号S1は,−π/4移相器11および+π/4移相器12に入力される。また,VCO48(図2参照)から出力された第2の周波数Fを有する局部発振信号S2は,−π/4移相器15および+π/4移相器16に入力される。
計算を分かり易くするために,局部発振信号S1=cos(ωt)とすると(ω=2πF),移相器11からの出力信号S11=cos(ωt−π/4)となり,移相器12からの出力信号S12=cos(ωt+π/4)となる。また,局部発振信号S2=cos(ωt)とすると(ω=2πF),移相器15からの出力信号S15=cos(ωt−π/4)となり,移相器16からの出力信号S16=cos(ωt+π/4)となる。
非反転/反転切り換えスイッチ17には,ベースバンド処理/制御部6からの制御信号(制御信号の信号線は図示略)に基づいて,周波数差を得る場合には,−π/4移相器15からの信号の符号が反転されず(すなわち入力信号がそのまま出力され),周波数和を得る場合には,符号が反転される(すなわち入力信号の電圧値の反転され出力される)。
周波数差(F−F)を得る場合には反転されないので,この場合に,乗算器13は,移相器11の出力信号S11=cos(ωt−π/4)と,移相器15の出力信号S15=cos(ωt−π/4)とを乗算し,乗算結果A1を出力する。
Figure 0003929443
一方,乗算器14は,移相器12の出力信号S12と,移相器18の出力信号S16を乗算し,乗算結果A2を出力する。
Figure 0003929443
加算器18は,乗算結果A1およびA2を加算し,加算結果Rを出力する。
Figure 0003929443
この加算結果Rの周波数は,第1周波数Fと第2周波数Fとの差である。
一方,周波数差(F+F)を得る場合には,移相器15の出力信号S15が反転されるので,乗算器13は,移相器11の出力信号S11=cos(ωt−π/4)と,移相器15の出力信号S15を反転した−S15=−cos(ωt−π/4)とを乗算し,乗算結果A3を出力する。
Figure 0003929443
一方,乗算器14の乗算結果は,上記乗算結果A2と同じである。したがって,加算器18の加算結果Rは,
Figure 0003929443
となり,第1周波数Fと第2周波数Fとの和が得られる。
このような構成の周波数合成器30は,小規模の集積回路として実現することができる。周波数合成器30は,たとえばチップサイズパッケージ(CSP:Chip Size Package)を適用すれば数ミリメートル角の大きさの集積回路として実現できる。また,周波数合成器30がこの程度の規模の回路であれば,端末の中で使用されているカスタムチップやASIC(Application Specific Integrated Circuit)の中に周波数合成器30を取り込むことも可能である。さらに,図1に示すVCOチップ10に周波数合成器30を集積回路として内蔵することにより,1つの出力で2つの帯域対応の集積回路として,従来に較べより高機能なデバイスを実現することも可能である。
具体的には,周波数合成器30には,4つのπ/4の移相器が設けられているが,集積回路化において,これらは容易に実現できる。なぜならば,モノリシックなマイクロウェーブ集積回路のプロセスを用いるならば,適切な長さを持つ伝送線路を設けることで位相を任意に変化させることができるからである。あるいは,分布定数なコイル,コンデンサを形成しこれらを組み合わせて位相回路を組むことも可能である。スパイラル状に集中定数なコイルを形成してもよいし,適切な面積を形成して集中定数なコンデンサを形成してもよい。遅延線を使用してもよい。
また,乗算器13および14は,ギルバートセル(Gilbert Cell)と呼ばれる回路により構成することができる。このギルバートセルの基本回路は,数個のトランジスタと,それに付随する約10個の固定抵抗で構成される。したがって,このギルバートセルは,モノリシックな集積回路にすることにより,相対特性のそろったトランジスタを使用することになるので,ほぼ理想的な乗算器として機能することも周知である。回路規模は前述のように小さいので,周波数合成器30を集積回路として実現することができる。
非反転/反転切り換えスイッチは,信号を2分岐して,一方はそのままスルーし,他方を利得1の反転増幅器で増幅し,制御論理によりスイッチでどちらかの経路を選択すれば,容易に実現できる。あるいは,移相πの遅延線または移相πに相当する伝送線路を片方の経路に挿入しても容易に実現できる。
したがって,周波数合成器30により,端末の小型化,低コスト化,および低消費電力化を図ることができる。
なお,図4では,分岐された第1周波数Fの信号に対して−π/4移相器11および+π/4移相器12が設けられているが,これらの移相器11および12の各移相量はこのような値に限られるものでなく,分岐された2つの第1周波数Fの信号を相互にπ/2(90度)移相させる移相量であれば他の移相量であってもよい。移相器15および16の移相量についても同様である。
また,図5に示すように,一方の信号のみをπ/2移相させるπ/2移相器19および20を設けることもできる。
以上,800MHz帯および1.5GHz帯に対応する端末について説明したが,他の帯域に対応する端末にも本発明を適用することができる。たとえば,北米における800M帯および1.9G帯に対応する端末,あるいは,欧州における900M帯および1.8G帯に対応する端末にも本発明を適用することができる。
また,第1周波数を固定とし,第2周波数を可変としたが,双方を可変とすることもできるし,第1周波数を可変とし,第2周波数を固定とすることもできる。
なお,第1周波数を固定とする場合には,第1周波数を有する第1信号は,PLLではなく,たとえば水晶発振器(および分周器)により構成されてもよい。
産業上の利用の可能性
本発明は,信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を生成する局部発振信号生成装置および局部発振信号生成方法に関し,特に2種類の周波数を有する局部発振信号を生成する局部発振信号生成装置および局部発振信号生成方法に関する。このような局部発振信号生成装置および局部発振信号生成方法は,2つの帯域に対応可能なデュアルバンド移動体通信端末に利用することができる。
本発明によると,局部発振信号の収束時間を短くすることができ,本発明がデュアルバンド移動体通信端末に利用された場合に,2つの帯域間を実時間で切り換えて通信することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
図1は,日本における800M帯および1.5G帯に使用される周波数帯域の説明図である。
図2は,本発明の実施の形態による移動体通信端末の構成を示すブロック図である。
図3は,第1周波数F,第2周波数F,およびこれら第1周波数Fおよび第2周波数Fから合成される局部発振周波数の関係を示す。
図4は,本発明の実施の形態による周波数合成器の一構成例を示すブロック図である。
図5は,本発明の実施の形態による周波数合成器の他の構成例を示すブロック図である。
図6は,800M帯および1.5G帯に対応するデュアルバンド移動体通信端末を従来の技術により構成した場合の構成を示すブロック図である。
図7は,低域通過フィルタの構成例を示す回路図である。
図8は,局部発振周波数の収束の様子を示す。
図9は,800M帯および1.5G帯に対応するデュアルバンド移動体通信端末を従来の技術により構成した場合の他の構成を示すブロック図である。
図10は,局部発振周波数の信号のスペクトラム純度の劣化の様子を示す。

Claims (19)

  1. 異なる2つの周波数帯域の信号に対応した周波数変換を行い,無線通信を実現する無線装置において,
    第1周波数を有する第1信号を生成する第1信号生成部と,
    帰還信号が入力される第2分周器と,該第2分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第2基準入力信号の位相とを比較する第2位相比較器と,該第2位相比較器の出力信号をフィルタリングする第2フィルタと,該第2フィルタの出力信号に基づいて前記第1周波数より低い第2周波数を有する第2信号を生成するとともに,該第2信号を前記第2分周器に前記帰還信号として帰還する第2電圧制御発振器とを有する第2信号生成部と,
    前記第1信号と前記第2信号を合成し,前記第1周波数に前記第2周波数を加算した周波数を有する第1の局部発振信号,及び前記第1周波数から前記第2周波数を減算した周波数を有する第2の局部発振信号を生成する周波数合成部と,
    を有する局部発振信号生成装置を含み,
    前記周波数合成部が生成する前記第1及び第2の局部発振信号を前記無線通信における周波数変換に用いることを特徴とする無線装置。
  2. 請求の範囲第1項において,
    前記第1信号生成部により生成される第1信号の第1周波数が一定の周波数であり,前記第2信号生成部の前記第2分周器が可変の分周数を設定可能であり,前記第2信号生成部により生成される第2信号の第2周波数が前記分周数に応じて可変である,ことを特徴とする無線装置。
  3. 請求の範囲第1項または第2項において,
    前記第2分周器は,その分周数が正の整数値をとる整数分周器である,ことを特徴とする無線装置。
  4. 請求の範囲第1項から第3項のいずれか1項において,
    前記第2信号生成部のうち,少なくとも前記第2分周器および前記第2位相比較器が1つの集積回路により構成される,ことを特徴とする無線装置。
  5. 請求の範囲第1項から第4項のいずれか1項において,
    前記第1信号生成部が,
    帰還信号が入力される第1分周器と,
    該第1分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第1基準入力信号の位相とを比較する第1位相比較器と,
    該第1位相比較器の出力信号をフィルタリングする第1フィルタと,
    該第1フィルタの出力信号に基づいて前記第1周波数を有する第1信号を生成するとともに,該第1信号を前記第1分周器に前記帰還信号として帰還する第1電圧制御発振器を有する,
    ことを特徴とする無線装置。
  6. 請求の範囲第5項において,
    前記第1電圧制御発振器および前記第2電圧制御発振器が1つの集積回路により構成される,ことを特徴とする無線装置。
  7. 請求の範囲第5項または第6項において,
    前記第1分周器は,その分周数が正の整数値をとる整数分周器である,ことを特徴とする無線装置。
  8. 請求の範囲第5項から第7項のいずれか1項において,
    前記第1信号生成部のうち,少なくとも前記第1分周器および前記第1位相比較器が1つの集積回路により構成される,ことを特徴とする無線装置。
  9. 請求の範囲第1項から第8項のいずれか1項において,
    前記周波数合成部は,
    前記第1信号の位相に対して位相制御を施して,互いに位相がπ/2異なる進み位相の第信号および,遅れ位相の第信号を生成する第1移相器と,
    前記第2信号の位相に対して位相制御を施して,互いに位相がπ/2異なる進み位相の第5信号および,遅れ位相の第6信号を生成する第2移相器と,
    前記第1周波数に前記第2周波数を加算した周波数を有する局部発振信号を生成する場合には,前記第5信号の正負の符号を反転し,前記第1周波数から前記第2周波数を減算した周波数を有する局部発振信号を生成する場合には,前記第5信号の正負の符号を反転しない非反転/反転器と,
    前記第3信号と前記非反転/反転器を経由した前記第5信号とを乗算する第1乗算器と,
    前記第4信号と前記第6信号とを乗算する第2乗算器と,
    前記第1乗算器の出力信号と前記第2乗算器の出力信号とを加算する加算器と,
    を備えていることを特徴とする無線装置。
  10. 請求の範囲第9項において,
    前記第1移相器は,前記第1信号の位相をπ/4進めて前記第3信号を生成する移相器と,前記第1信号の位相をπ/4遅らせて前記第4信号を生成する移相器とにより構成される,ことを特徴とする無線装置。
  11. 請求の範囲第9項または第10項において,
    前記第2移相器は,前記第2信号の位相をπ/4進めて前記第5信号を生成する移相器と,前記第2信号の位相をπ/4遅らせて前記第6信号を生成する移相器とにより構成される,ことを特徴とする無線装置。
  12. 請求の範囲第9項において,
    前記第1移相器は,前記第1信号の位相をπ/2進めて前記第3信号を生成する移相器を備え,前記第1信号の位相をシフトさせることなく前記第4信号を生成する,ことを特徴とする無線装置。
  13. 請求の範囲第9項または第12項において,
    前記第2移相器は,前記第2信号の位相をπ/2進めて前記第5信号を生成する移相器を備え,前記第2信号の位相をシフトさせることなく前記第6信号を生成する,ことを特徴とする無線装置。
  14. 請求の範囲第1項から第13項のいずれか1項において,
    前記第2信号生成部により生成される前記第2信号の収束時間が1000分の1秒以内である,ことを特徴とする無線装置。
  15. 異なる2つの周波数帯域の信号に対応した周波数変換を行い,無線通信を実現する無線装置において,
    帰還信号が入力される第1分周器と,該第1分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第1基準入力信号の位相とを比較する第1位相比較器と,該第1位相比較器の出力信号をフィルタリングする第1フィルタと,該第1フィルタの出力信号に基づいて第1周波数を有する第1信号を生成するとともに,該第1信号を前記第1分周器に前記帰還信号として帰還する第1電圧制御発振器とを有する第1信号生成部と,
    帰還信号が入力される第2分周器と,該第2分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第2基準入力信号の位相とを比較する第2位相比較器と,該第2位相比較器の出力信号をフィルタリングする第2フィルタと,該第2フィルタの出力信号に基づいて,前記第1周波数と異なる第2周波数を有する第2信号を生成するとともに,該第2信号を前記第2分周器に前記帰還信号として帰還する第2電圧制御発振器とを有する第2信号生成部と,
    前記第1信号と前記第2信号を合成し,前記第1周波数に前記第2周波数を加算した周波数を有する第1の局部発振信号,及び前記第1周波数および前記第2周波数のうち,大きい方から小さい方を減算した周波数を有する第2の局部発振信号を生成する周波数合成部と,
    を有する局部発振信号生成装置を含み,
    前記周波数合成部が生成する前記第1及び第2の局部発振信号を前記2つの周波数帯域の無線通信における周波数変換に用いることを特徴とする無線装置。
  16. 異なる2つの周波数帯域の信号に対応した周波数変換を行い無線通信を実現する無線装置における前記周波数変換に用いられる局部発振信号を生成するための局部発振信号生成方法において,
    第1周波数を有する第1信号を生成し,
    電圧制御発振器と,該電圧制御発振器からの帰還信号が入力される分周器と,該分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する基準入力信号の位相とを比較する位相比較器と,該位相比較器の出力信号をフィルタリングし,その出力信号を前記電圧制御発振器に与えるフィルタとを有するフェーズロックループにより,前記第1周波数より小さな第2周波数を有する第2信号を生成し,
    前記第1信号と前記第2信号を合成し,前記第1周波数に前記第2周波数を加算した周波数を有する第1の局部発振信号,及び前記第1周波数から前記第2周波数を減算した周波数を有する第2の局部発振信号を生成する,
    ことを特徴とする局部発振信号生成方法。
  17. 異なる2つの周波数帯域の信号に対応した周波数変換を行い無線通信を実現する無線装置における前記周波数変換に用いられる局部発振信号を生成するための局部発振信号生成方法において,
    第1電圧制御発振器と,該第1電圧制御発振器からの帰還信号が入力される第1分周器と,該第1分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第1基準入力信号の位相とを比較する第1位相比較器と,該第1位相比較器の出力信号をフィルタリングし,その出力信号を前記第1電圧制御発振器に与える第1フィルタとを有するフェーズロックループにより,第1周波数を有する第1信号を生成し,
    第2電圧制御発振器と,該第2電圧制御発振器からの帰還信号が入力される第2分周器と,該第2分周器の出力信号の位相と所定の周波数を有する第2基準入力信号の位相とを比較する第2位相比較器と,該第2位相比較器の出力信号をフィルタリングし,その出力信号を前記第2電圧制御発振器に与える第2フィルタとを有するフェーズロックループにより,前記第1周波数と異なる第2周波数を有する第2信号を生成し,
    前記第1信号と前記第2信号を合成し,前記第1周波数に前記第2周波数を加算した周波数を有する第1の局部発振信号,及び前記第1周波数および前記第2周波数のうち,大きい方から小さい方を減算した周波数を有する第2の局部発振信号を生成する,
    ことを特徴とする局部発振信号生成方法。
  18. 第1周波数帯域の信号を第3周波数帯域の信号を用いた周波数変換により生成し,第2周波数帯域の信号を第4周波数帯域の信号を用いた周波数変換により生成することで,他の無線装置に対して該第1周波数帯域の信号または該第2周波数帯域の信号のいずれでも送信可能な無線装置において,
    前記第3周波数帯域と前記第4周波数帯域に挟まれる帯域に属する所定の周波数の信号を出力する第1出力部と,
    所定の周波数帯域の信号を出力する第2出力部と,
    前記第1出力部および前記第2出力部からの信号を用いて,両信号の周波数の和の周波数を有する信号,及び両信号の周波数の差の周波数を有する信号を,それぞれ前記第3周波数帯域の信号,及び前記第4周波数帯域の信号として生成し出力する生成出力部と,
    を備えていることを特徴とする無線装置。
  19. 第1周波数帯域の信号を第3周波数帯域の信号を用いて周波数変換し,第2周波数帯域の信号を第4周波数帯域の信号を用いて周波数変換することで,他の無線装置から該第1周波数帯域の信号または該第2周波数帯域の信号のいずれが送信されても受信処理可能な無線装置において,
    前記第3周波数帯域と前記第4周波数帯域に挟まれる帯域に属する所定の周波数の信号を出力する第1出力部と,
    所定周波数帯域の信号を出力する第2出力部と,
    前記第1出力部および前記第2出力部からの信号を用いて,両信号の周波数の和の周波数を有する信号,及び両信号の周波数の差の周波数を有する信号を,それぞれ前記第3周波数帯域の信号,及び前記第4周波数帯域の信号として生成し出力する生成出力部と,
    を備えていることを特徴とする無線装置。
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