JPWO2007058274A1 - 横編機の編糸切断・保持方法および装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、手袋編機などでは、歯口の下方に設けられ、ルーパーなどと呼ばれる切断・保持装置が用いられている。ルーパーは、針床の端ではなく、針床の中間に、複数設けることができる。
なお、横編機は、ヤーンフィーダなどの給糸部材から緯糸となる編糸を供給して緯編みを行うことを基本的な動作としているけれども、レースバーなどと呼ばれる給糸部材から経糸を供給する機構を備えるようにすれば、経編み組織の編成も可能になる(たとえば、特許第3452639号公報参照。)
従来から、前述のようなルーパー、カッタ、グリッパなどの切断・保持装置で、編地をガーメントなどの単品毎に切り離しながら、順次編成することは可能である。カッタ、およびグリッパなどを含む糸把持装置は、針床の端部で、編地編成に使用する領域の外側に設けられるので、カッタによる切断の前には、グリッパによる編糸の把持のために、ヤーンフィーダなどを、グリッパのさらに外側の位置まで移動させる必要がある。また、次のガーメントの編成開始時には、グリッパの外側の位置から、編地編成に使用する領域内までヤーンフィーダを移動させる必要がある。このようなヤーンフィーダの移動は、移動距離が長くなるので、時間がかかり、生産効率を低下させてしまう。
また、グリッパは複数設けられても、数には限りがあるので、保持可能な編糸の数も制限がある。ルーパーの場合も、切断・保持可能な編糸の数には制限がある。このため、保持可能な数よりも多くのヤーンフィーダを使用して編地を編成しているような場合、切断・保持を行うことができない編糸がガーメント間に渡り、ガーメント単位での編地の切り離しが不完全になってしまう。ガーメント単位での編地間に残る編糸は、渡り糸となり、後加工で切断処理する必要があるので、生産効率が低下する。また、同一のガーメント内でも、同一のヤーンフィーダでの編成部位がコース方向で離れている場合、編成部位間で渡り糸が生じてしまう。この渡り糸が長くなるような場合は、後加工で切断処理する必要があるので、生産効率が低下する。
本発明は、歯口を挟んで前後の針床が対向する横編機で編糸を切断して保持する横編機の編糸切断・保持方法であって、
編地の編成を終了し、次に編地の編成に使用するまで待機する編糸で、編針を使用し、前後の針床間を渡る渡り部分と、片側の針床側の編針による保持部分とを形成し、
該渡り部分の編糸を切断し、該保持部分で切断された編糸の端部を保持することを特徴とする横編機の編糸切断・保持方法である。
また本発明で、前記渡り部分は、掛け目に続いて形成し、
前記保持部分は、該掛け目を形成した編針が属する針床とは異なる針床の編針に形成することを特徴とする。
また本発明で、前記保持部分は、少なくともインターロック編成部分を含むことを特徴とする。
また本発明で、複数のガーメントの編地を連続して編成する際には、前記渡り部分と前記保持部分とを、ガーメント間に形成することを特徴とする。
さらに本発明は、歯口を挟んで前後の針床が対向する横編機で編糸を切断して保持する装置であって、
編地の編成を終了し、次に編地の編成に使用するまで待機する編糸で、編針を使用し、前後の針床間を渡る渡り部分を形成する渡り部分形成手段と、
片側の針床側の編針で、渡り部分に続いて編糸を保持する保持部分を形成する保持部分形成手段と、
針床に沿って移動し、該渡り部分の編糸を切断する切断手段とを含むことを特徴とする横編機の編糸切断・保持装置である。
また本発明で、前記切断手段は、キャリッジとともに移動することを特徴とする。
図1は、本発明の実施の一形態としての横編機の編糸切断・保持装置の概略的な構成を示す側面断面図である。
図2は、キャリッジでカッタおよび作動機構を搭載する部分の構成を示す正面図である。
図3は、図1に示す渡り部分および保持部分を形成する糸処理の一例を概略的に示す図である。
図4Aおよび図4Bは、本発明の実施の他の形態の糸処理の例を示す図である。
図5A〜図5Cは、本発明の実施形態での渡り部分および保持部分の形成状態を概略的に示す図である。
図1は、本発明の実施の一形態としての横編機1の編糸切断・保持装置の概略的な構成を示す。横編機1では、前側Fと後側Bの針床2が歯口3を挟んで対向する。各針床2には、歯口3に進退する摺動変位を行う編針4を収容する針溝が、編針の配列ピッチに合わせて形成されている。各編針4の摺動変位は、針床2に沿って往復移動するキャリッジ5に搭載されるカム機構によって選択的に駆動される。歯口3の上方には糸道レール6が架設される。糸道レール6は、ヤーンフィーダ7を走行可能に支持する。図示を省略しているけれども、一般に糸道レール6は複数設けられ、各糸道レール6にヤーンフィーダ7を複数設けることができる。キャリッジ5は、いずれかのヤーンフィーダ7を選択して連行し、連行するヤーンフィーダ7から、歯口3に進出する編針4の先端のフックに編糸8を供給する。このような編糸8の供給と、編針4の進退動作とを組合せ、編地9が編成される。編地9は、編成が終了した部分から、自重または引き下げ装置などで歯口3の下方に移行する。
横編機1には、編成データに従って編地9を自動的に編成するための制御手段としてコントローラ10が設けられる。コントローラ10は、横編機1で単品となるガーメント単位などの編地9を連続して編成する際に、ガーメント間で編糸8を切断して保持する制御も行う。すなわち、編糸8を切断して保持するために、編地9の編成を終了し、次に編地の編成に使用するまで待機する編糸8で、編針4を使用し、前後の針床2間を渡る渡り部分8aと、片側の針床2側の1または複数の編針4での保持部分8bとを形成するように制御する。図では、前側Fの針床2の編針4で編地9の編成を行い、編地9を払い、前側Fの編針4に掛け目をして、さらに保持部分8bを編成した後、掛け目を後側Bの編針4に目移しして渡り部分8aを形成している状態を示す。掛け目を後側Bの編針4に目移しすることによって、前側Fの編針4から払われた編地9も後側Bの編針4から歯口3に垂れ下がるようになる。
これらの編成動作で、渡り部分8aを形成する編針4およびコントローラ10は、渡り部分形成手段として機能する。保持部分8bは、図1では複数の編針4を使用して形成している。1本の編針4の使用でも、たとえば編糸8を巻き付けることなどで、同等の機能を有する部分を形成することができる。このような、保持部分8bを形成する編針4およびコントローラ10は、保持部分形成手段として機能する。
渡り部分8aを切断するために、キャリッジ5には切断手段としてのカッタ11が搭載される。キャリッジ5には、カッタ11を歯口3に対して進退させる作動機構12も搭載される。作動機構12は、コントローラ10によって制御され、コントローラ10は、渡り部分8aの切断時のみ、カッタ11を歯口3に進出させ、他の期間はカッタ11を歯口3から退避させて待機させるように作動機構12を制御する。
すなわち、歯口3を挟んで前後の針床2が対向する横編機1で編糸8を切断して保持する装置は、制御手段であるコントローラ10と、切断手段であるカッタ11とを含む。コントローラ10は、編地9の編成を終了し、次に編地の編成に使用するまで待機する編糸8で、複数の編針4を使用し、前後の針床2間を渡る渡り部分8aと、片側の針床2側の編針4での保持部分8bとを形成するので、編糸8を保持する特別の装置を設けなくても、編糸8を保持することができるので、グリッパなどの糸把持装置の数による制限がなくなり、多くの編糸8を保持することができる。保持部分8bは、編地9の編成領域内またはその近傍に設けることができるので、給糸部材が走行する距離も短くなり、生産性も向上させることができる。カッタ11は、針床2に沿って移動し、渡り部分8aの編糸を切断するので、編地9の編成には支障がないようにすることができる。
なお、編み出し糸、抜き糸、捨て糸などは、針床2の端に設ける糸把持装置などで切断し、保持することが好ましい。
図2は、キャリッジ5でカッタ11および作動機構12を搭載する部分の構成を示す。作動機構12は、モータ15、駆動機構16および案内機構17を含む。モータ15は駆動源となる。駆動機構16は、モータ15の回転を揺動に変換してカッタ11を移動させる駆動を行う。案内機構17は、カッタ11の移動を案内して、カッタ11の先端が歯口に、編針などと干渉しない経路で進退させる。カッタ11を図1の渡り部分8aの位置で歯口3に進出させ、カッタ11の先端に設ける刃11aを渡り部分8aに押し付けることによって、渡り部分8aの切断を行うことができる。
なお、カッタ11は、切断を確実にするために、振動させたり、回転する丸刃としたりすることもできる。また、鋏状に形成して、剪断で切断させることもできる。さらに、このような各種のカッタは、キャリッジ5に搭載するばかりではなく、糸道レール6などを利用して走行可能とし、ヤーンフィーダ7と同様に、キャリッジ5が連行して移動させることもできる。このように、切断手段であるカッタ11を、キャリッジ5とともに移動させれば、移動のための構成を簡略化することができる。また、カッタ11をキャリッジ5とは独立に移動させる機構を設けることもできる。カッタ11がキャリッジ5とは独立に移動するようにする場合は、カッタ11を固定刃として、歯口3内で移動すれば、渡り部分8aを切断するようにしておくこともできる。
以上のように、渡り部分8aの編糸8を切断し、保持部分8bで切断された編糸8の端部を保持するので、保持のための機構を設けなくても、多くの編糸8の端部を保持することができる。ガーメント単位の編地9の編成を終了して、次のガーメントの編成を開始する際には、編成を終了した編地9に続いて、渡り部分8aと保持部分8bとを容易に形成することができる。ガーメント内で編糸8を切断・保持する場合も、ガーメントの編成領域内の編針4を利用したり、編成領域外で隣接する編針4を使用して、渡り部分8aと保持部分8bとを形成することができる。編成領域内の編針4は、編目を保持していないで空いている編針4を利用することができる。また、編目を保持する編針4でも、編目を一時的に他の編針4に移して空けるようにすれば、利用することができる。編糸8の切断および保持を、編成している編地9の内部または近傍で行うことができるので、ヤーンフィーダ7などの給糸部材を移動させる距離も減少させ、生産効率の低下を避けることができる。
図3は、図1に示す渡り部分8aおよび保持部分8bを形成する糸処理の一例を概略的に示す。前後の針床2のうち、前側をF、後側をBとして示す。図3Aは、たとえば、キャリッジを右から左へ走行させて、図1に示す編地9の最終コースを編成している状態を示す。次に、図3Bで編糸8を供給しないでキャリッジを走行させ最終コースの編目を払う。通常、キャリッジには、複数のシステムのカム機構が搭載され、1回の走行で、編針に対して複数回の進退動作を行わせることができるので、先行するカム機構のシステムで図3Aの編成を行い、後行するカム機構のシステムで図3Bの払いを行うことができる。次の図3Cでは、キャリッジを左から右に走行させ、前側Fの針床の編針に掛け目を行う。編針の一部は掛け目を行わないで、掛け目の間隔をあけておく。すなわち、前側Fの針床に、a,b,c,d,e,f,g,hの編針が並んでいる場合、たとえばa,b,d,f,hのみに掛け目を行い、c,e,gの編針には掛け目を行わない。次に図3Dでは、キャリッジを右から左へ走行させ、図3Cで掛け目を行わなかった編針c,e,gのみに掛け目を行う。編針b,c,d,e,f,g,hの区間では、図3Cで掛け目を編針b,d,f,hに対して針抜きで行い、図3Dでは図3Cで掛け目を行わなかった編針c,e,gに対して掛け目を行うので、インターロック編成が行われる。
次に図3Eでは、キャリッジを左から右に走行させ、左端の編針aを除く残りの編針b,c,d,e,f,g,hに対してニットのコース編成を行う。この編成は、複数コース行わせることもできる。図3Cでは前側Fの編針aに隣接する編針bにも掛け目が行われているけれども、図3Eで編針bの掛け目はノックオーバされ、旧ループとなる。次に図3Fでは、図3Cで掛け目した編針aの編目を目移しで後側Bの編針に移す。後側Bの編針と、前側Fの編針bからすでにノックオーバされた旧ループとに渡る編糸が渡り部分8aとなり、前側Fの編針b,c,d,e,f,g,hに掛かる編糸が保持部分8bとなる。次に図3Gでは、図1のカッタ11で、図3Fで形成した渡り部分8aを切断する。切断部分から後側Bの編針を経て図1の編地9に連なる部分は、編地9とともに歯口3から下方に排出される。ヤーンフィーダ7に連なる編糸8は、保持部分8bが編針b,c,d,e,f,g,hに保持されている状態で、次の編地の編成を開始することができる。保持部分8bは、次のガーメントが編成される前に、編み出しの捨て編み部分に編み込むことができる。同一のガーメント内でも、同一のヤーンフィーダ7から編糸8を供給する編成部位がコース方向で離れている場合は、同様に編針を使用して保持し、切断することによって、編成部位間に渡り糸が生じないようにすることができ、糸始末の手間を削減することができる。
すなわち、保持部分8bの編成は、図3Cに示す第1コース編成、図3Dに示す第2コース編成および図3Eに示す第3コース編成を含んで行われる。第1コース編成および第2コース編成では、掛け目によるインターロック編成を行い、第3のコース編成で、第1コース編成で最初に掛け目を行う編針を除き、インターロック編成を行った他の編針でニットの編目を形成する編成を行う。第3コース編成と同様なコース編成を、複数回繰り返すこともできる。渡り部分8aは、第1コースで編成する掛け目と、その掛け目に隣接する旧ループの編目との間の編糸で形成し、保持部分は、渡り部分に連なるインターロック部分とそれに続くニットの編目で形成するので、糸端が解けないように保持することができる。
なお、図3Bで編地を払っているけれども、編地を払わなければ、図3Fの状態で、渡り部分8aよりも左方の前側Fの編針からも前後の針床間に渡る部分が生じるので、この部分を切断することができる。ただし、渡り部分8aとして形成され、保持部分8bに近い方を切ることが好ましい。図3Bなどで編地を払っていれば、図3Gで渡り部分8aの左側となる編糸を切ることはできなくなる。
また、編地を払うのは、図3B以外にも可能である。たとえば、図3Aで形成する編目をいったん後側Bの編針に目移しし、図3C以降の編成を行うことも可能であり、編地を払うのは図3C、図3D、または図3Eの後、すなわち図3Fの前に行えばよい。さらに、図3Aに続いて、図3C以降の編成を後側Bの編針で行うこともできる。この場合も、編地の払いは、図3Fの前ならいつでも可能である。
図4Aおよび図4Bは、本発明の実施の他の形態としての糸処理の例を示す。図4Aでは、図3Fの目移しとは異なり、編針aの編目は前側Fに残し、編針b,c,d,e,f,g,hのニットの編目を後側Bに目移しして、渡り部分8aと保持部分8bとを形成する。このようにして形成する渡り部分8aを、図4Bに示すようにカッタで切断することができる。
このように、後側Bに保持部分8bを形成するのは、レースバーと呼ばれる部材を含む経糸挿入機構を備える横編機で、経糸挿入機構から給糸される経糸を切断し、保持する場合には、特に好ましくなる。経糸挿入機構を備える横編機については、特許第3452639号公報などに開示されている。また、本件出願人は、SPL122CSまたはLAPISの製品名で、経糸挿入機構を備える横編機を製造し、販売している。これらの横編機は、前後に針床を備え、経糸挿入機構は後針床の上方に設置され、前針床の編針のみに経糸を給糸可能となるような仕様となっている。
すなわち、針床に沿う方向のラッピング動作と、ラッピング動作に垂直な方向のスイング動作とを行って、一方の針床の編針での経編み組織の編成用に経糸を挿入する仕様の経糸挿入機構から供給される経糸での編成に対しても、切断および保持を行うことができる。保持部分とレースバーを含む経糸挿入機構とは、他方である後側Bの針床側に位置するので、保持部分8bからレースバーに渡る経糸も、後側Bの針床の上方に位置する。カッタを一方である前側Fの針床のキャリッジに搭載するようにすれば、保持部分8bからレースバーに渡る経糸がカッタで切られたり、邪魔にならないようにすることができる。
図5A〜図5Cは、渡り部分8aと保持部分8bの形成状態を概略的に示す。図5Aは、図3A〜図3Gで示すように形成される渡り部分8aと保持部分8bの状態を示す。掛け目とニットとの組合せは、これに限られない。たとえば保持部分8bの編成は、インターロックとニットとの組合せ以外でも可能であることはもちろんである。さらに掛け目を複数の編針に対して行い、掛け目の一部を目移しして、掛け目間に渡り部分8aを形成することもできる。この場合、目移ししなかった掛け目の残部は、保持部分8bに含まれる。また、図5Bに示すように、複数の掛け目の全部と保持部分8bとを異なる針床に形成し、掛け目と保持部分8bとの間で渡り部分8aを形成することもできる。さらに、図5Cに示すように、編地9を編針4から払わずに、編地9の編成領域外に掛け目と保持部分8bとを形成し、保持部分8bを目移しして渡り部分8aを形成することもできる。また、保持部分8bは、掛け目を行ってから、渡り部分8aで針床間を渡らせ、編地9とは異なる針床で編成することもできる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
また本発明によれば、掛け目を形成してから前後の針床間に渡り部分を形成し、掛け目を形成した編針が属する針床とは異なる針床の編針に保持部分を形成するので、渡り部分を切断すれば、掛け目側を容易に離脱させ、保持部分側は編針で保持することができる。
また本発明によれば、保持部分は、インターロック編成によって、渡り部分を切断しても、糸端が解けないように保持することができる。また、保持部分に続く編成も可能となる。
また本発明によれば、複数のガーメントの編地を連続する際に、渡り部分と保持部分とをガーメント間に形成するので、編成を終了したガーメントの編地の編糸を切り離し、糸端を保持して、次のガーメントの編地の編み出しを行うことができる。
さらに本発明によれば、歯口を挟んで前後の針床が対向する横編機で編糸を切断して保持する装置は、渡り部分形成手段と、保持部分形成手段と、切断手段とを含む。渡り部分形成手段は、編地の編成を終了し、次に編地の編成に使用するまで待機する編糸で、編針を使用し、前後の針床間を渡る渡り部分を形成する。保持部分形成手段は、片側の針床側の編針で、渡り部分に続いて編糸を保持する保持部分を形成するので、編糸を保持する特別の装置を設けなくても、編糸を保持することができる。保持部分は、編地の編成領域内またはその近傍に設けることができるので、編糸を保持する装置を設ける場合よりも多くの保持部分を形成することも、給糸部材が走行する距離も短くなり、生産性も向上させることができる。切断手段は、針床に沿って移動し、渡り部分の編糸を切断するので、編地の編成には支障がないようにすることができる。
また本発明によれば、切断手段は、キャリッジとともに移動するので、キャリッジに搭載したり、キャリッジが連行するようにして、移動のための構成を簡略化することができる。
従来から、前述のようなルーパー、カッタ、グリッパなどの切断・保持装置で、編地をガーメントなどの単品毎に切り離しながら、順次編成することは可能である。カッタ、およびグリッパなどを含む糸把持装置は、針床の端部で、編地編成に使用する領域の外側に設けられるので、カッタによる切断の前には、グリッパによる編糸の把持のために、ヤーンフィーダなどを、グリッパのさらに外側の位置まで移動させる必要がある。また、次のガーメントの編成開始時には、グリッパの外側の位置から、編地編成に使用する領域内までヤーンフィーダを移動させる必要がある。このようなヤーンフィーダの移動は、移動距離が長くなるので、時間がかかり、生産効率を低下させてしまう。
また、グリッパは複数設けられても、数には限りがあるので、保持可能な編糸の数も制限がある。ルーパーの場合も、切断・保持可能な編糸の数には制限がある。このため、保持可能な数よりも多くのヤーンフィーダを使用して編地を編成しているような場合、切断・保持を行うことができない編糸がガーメント間に渡り、ガーメント単位での編地の切り離しが不完全になってしまう。ガーメント単位での編地間に残る編糸は、渡り糸となり、後加工で切断処理する必要があるので、生産効率が低下する。また、同一のガーメント内でも、同一のヤーンフィーダでの編成部位がコース方向で離れている場合、編成部位間で渡り糸が生じてしまう。この渡り糸が長くなるような場合は、後加工で切断処理する必要があるので、生産効率が低下する。
発明の開示
[0003]
本発明の目的は、編地編成領域内または近傍で、保持のための機構を設けなくても、多くの編糸の端部を保持することができる横編機の編糸切断・保持方法および装置を提供することである。
本発明は、歯口を挟んで前後の針床が対向する横編機で編糸を切断して保持する横編機の編糸切断・保持方法であって、
編地の編成を終了し、次に編地の編成に使用するまで待機する編糸で、前後の針床のいずれか一方に属する編針で掛け目を形成し、前後の針床のいずれか他方に属する編針で該掛け目に続く編糸を保持する保持部分を形成して、該掛け目と該保持部分との間に、前後の針床間を渡る渡り部分を形成し、
該渡り部分の編糸を切断し、該保持部分で切断された編糸の端部を保持すること
を特徴とする横編機の編糸切断・保持方法である。
また本発明で、前記保持部分は、少なくともインターロック編成部分を含むことを特徴とする。
また本発明で、複数のガーメントの編地を連続して編成する際には、前記渡り部分と前記保持部分とを、ガーメント間に形成することを特徴とする。
さらに本発明は、歯口を挟んで前後の針床が対向する横編機で編糸を切断して保持する横編機の編糸切断・保持装置であって、
編地の編成を終了し、次に編地の編成に使用するまで待機する編糸で、前後の針床のいずれか一方に属する編針で掛け目を形成して、前後の針床間を渡る渡り部分を形成する渡り部分形成手段と、
前後の針床のいずれか他方に属する編針で、掛け目に続く編糸を保持する保持部分を形成する保持部分形成手段と、
針床に沿って移動し、該渡り部分の編糸を切断する切断手段とを含み、
該掛け目と該保持部分との間に該渡り部分が形成されることを特徴とする横編機の編糸切断・保持装置である。
また本発明で、前記切断手段は、キャリッジとともに移動することを特徴とする。
図面の簡単な説明
[0004]
本発明の目的、特色、および利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
図1は、本発明の実施の一形態としての横編機の編糸切断・保持装置の概略的な構成を示す側面断面図である。
図2は、キャリッジでカッタおよび作動機構を搭載する部分の構成を示す正面図である。
図3は、図1に示す渡り部分および保持部分を形成する糸処理の一例を概略的に示す図である。
図4Aおよび図4Bは、本発明の実施の他の形態の糸処理の例を示す図である。
図5A〜図5Cは、本発明の実施形態での渡り部分および保持部分の形成状態を概略的に示す図である。
Claims (6)
- 歯口を挟んで前後の針床が対向する横編機で編糸を切断して保持する横編機の編糸切断・保持方法であって、
編地の編成を終了し、次に編地の編成に使用するまで待機する編糸で、編針を使用し、前後の針床間を渡る渡り部分と、片側の針床側の編針による保持部分とを形成し、
該渡り部分の編糸を切断し、該保持部分で切断された編糸の端部を保持することを特徴とする横編機の編糸切断・保持方法。 - 前記渡り部分は、掛け目に続いて形成し、
前記保持部分は、該掛け目を形成した編針が属する針床とは異なる針床の編針に形成することを特徴とする請求項1記載の横編機の編糸切断・保持方法。 - 前記保持部分は、少なくともインターロック編成部分を含むことを特徴とする請求項1または2記載の横編機の編糸切断・保持方法。
- 複数のガーメントの編地を連続して編成する際には、前記渡り部分と前記保持部分とを、ガーメント間に形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の横編機の編糸切断・保持方法。
- 歯口を挟んで前後の針床が対向する横編機で編糸を切断して保持する装置であって、
編地の編成を終了し、次に編地の編成に使用するまで待機する編糸で、編針を使用し、前後の針床間を渡る渡り部分を形成する渡り部分形成手段と、
片側の針床側の編針で、渡り部分に続いて編糸を保持する保持部分を形成する保持部分形成手段と、
針床に沿って移動し、該渡り部分の編糸を切断する切断手段とを含むことを特徴とする横編機の編糸切断・保持装置。 - 前記切断手段は、キャリッジとともに移動することを特徴とする請求項5記載の横編機の編糸切断・保持装置。
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