JP3452639B2 - 横編機への編糸供給装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、緯編用の横編機を用い
て経編に類似した組織を編成することができる横編機へ
の編糸供給装置に関する。
て経編に類似した組織を編成することができる横編機へ
の編糸供給装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】本発明の従来技術として、本願出願人に
よる特公昭５１−４２２２５号公報、あるいは本願出願
人が製造する横編機（機種名ＳＰＬ−Ｃ０９２ＦＦ）が
ある。
よる特公昭５１−４２２２５号公報、あるいは本願出願
人が製造する横編機（機種名ＳＰＬ−Ｃ０９２ＦＦ）が
ある。
【０００３】上記したタイプの横編機には、前後の針床
間の歯口上方に架設された糸道レール上を往復動する給
糸管によって編糸を針に給糸するだけでなく、前後何れ
か一方の針床の上方位置で対向する針床の編針に編糸を
供給する任意数の給糸管を有し、経編組織の編成を可能
とさせる給糸装置が配設されている。この給糸装置に
は、対向する編針に編糸を巻き架けるために上下方向に
揺動でき、かつ、針床の長手方向に対して移動できるた
めの装置が設けられている。
間の歯口上方に架設された糸道レール上を往復動する給
糸管によって編糸を針に給糸するだけでなく、前後何れ
か一方の針床の上方位置で対向する針床の編針に編糸を
供給する任意数の給糸管を有し、経編組織の編成を可能
とさせる給糸装置が配設されている。この給糸装置に
は、対向する編針に編糸を巻き架けるために上下方向に
揺動でき、かつ、針床の長手方向に対して移動できるた
めの装置が設けられている。
【０００４】上記経編組織の編成を可能とさせる給糸装
置による編成について簡単に説明すると、まず、針床上
に、任意の編針を、キャリッジのカムボックスを通過さ
せることによって歯口上方に進出させる。前記編針が進
出した状態で、対向する針床の上方にある給糸装置を、
下降位置から、各給糸管を前記進出位置にある編針側方
を通過させて上昇位置へと揺動させる（給糸開始点）。
次に給糸管を、後続するカムボックスの進行方向と同一
方向に所望する編針本数分移動させた後、再度編針の側
方を通過させて下降位置まで揺動させる（給糸終了
点）。前記作動によって、編糸が給糸開始点と給糸終了
点との間にある編針の腹部に巻き架けられた状態とな
る。この状態から、カムボックスを走行させて進出位置
にあった編針を後退させ、前記編針を引き込んで編目を
形成する。上記の編成を繰り返し、給糸管の横方向の移
動量を調整しながらジグザグ状に給糸させることによっ
て所望のパターンが編成される。
置による編成について簡単に説明すると、まず、針床上
に、任意の編針を、キャリッジのカムボックスを通過さ
せることによって歯口上方に進出させる。前記編針が進
出した状態で、対向する針床の上方にある給糸装置を、
下降位置から、各給糸管を前記進出位置にある編針側方
を通過させて上昇位置へと揺動させる（給糸開始点）。
次に給糸管を、後続するカムボックスの進行方向と同一
方向に所望する編針本数分移動させた後、再度編針の側
方を通過させて下降位置まで揺動させる（給糸終了
点）。前記作動によって、編糸が給糸開始点と給糸終了
点との間にある編針の腹部に巻き架けられた状態とな
る。この状態から、カムボックスを走行させて進出位置
にあった編針を後退させ、前記編針を引き込んで編目を
形成する。上記の編成を繰り返し、給糸管の横方向の移
動量を調整しながらジグザグ状に給糸させることによっ
て所望のパターンが編成される。
【０００５】すなわち、図１８に示すように、一方の針
床、たとえば前部針床の複数の編針１に対して、編糸２
を供給するために２グループの給糸管３，４が設けられ
ている。このうち１グループの複数の給糸管３からは、
同一または異なる色の糸５をそれぞれ経糸として供給す
る。このように経糸として編糸２を供給するために、編
針１に対して給糸管３，４が、水平方向Ｌ，Ｒに相対的
に、１または複数の編針１の本数分のピッチで振るラッ
ピングモーションと、編針１間を給糸管３，４が上下に
横切るスイングモーションとが行われる。前述の従来技
術では、複数の給糸管３，４を同一の基板に取付け、そ
の基板に外部からラッピングモーションおよびスイング
モーションをそれぞれ発生させるような駆動を行う。ラ
ッピングモーションは、リンク機構によって、スイング
モーション用の軸に沿って針床の長手方向に変位させて
行っている。他の先行技術で、ラッピングモーションを
ボールねじやリニアモータを利用して行うものがある。
床、たとえば前部針床の複数の編針１に対して、編糸２
を供給するために２グループの給糸管３，４が設けられ
ている。このうち１グループの複数の給糸管３からは、
同一または異なる色の糸５をそれぞれ経糸として供給す
る。このように経糸として編糸２を供給するために、編
針１に対して給糸管３，４が、水平方向Ｌ，Ｒに相対的
に、１または複数の編針１の本数分のピッチで振るラッ
ピングモーションと、編針１間を給糸管３，４が上下に
横切るスイングモーションとが行われる。前述の従来技
術では、複数の給糸管３，４を同一の基板に取付け、そ
の基板に外部からラッピングモーションおよびスイング
モーションをそれぞれ発生させるような駆動を行う。ラ
ッピングモーションは、リンク機構によって、スイング
モーション用の軸に沿って針床の長手方向に変位させて
行っている。他の先行技術で、ラッピングモーションを
ボールねじやリニアモータを利用して行うものがある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術では、
給糸管にスイングモーションを与えるための駆動とラッ
ピングモーションを与えるための駆動とは、それぞれ異
なる機構を用いて外部から行っているので、他方の変位
を許容しながら一方の駆動を行わなければならない。そ
れらの機構は横編機のフレームに固定されるので、駆動
力の伝達機構にはブッシュロッドなどの自在機構が必要
となる。すなわち、給糸管のスイングモーションとラッ
ピングモーションとを、横編機のフレーム側に設ける機
構によって行っているため、ブッシュロッド等を使用し
て捩れが生じても対応できるようにする必要がある。
給糸管にスイングモーションを与えるための駆動とラッ
ピングモーションを与えるための駆動とは、それぞれ異
なる機構を用いて外部から行っているので、他方の変位
を許容しながら一方の駆動を行わなければならない。そ
れらの機構は横編機のフレームに固定されるので、駆動
力の伝達機構にはブッシュロッドなどの自在機構が必要
となる。すなわち、給糸管のスイングモーションとラッ
ピングモーションとを、横編機のフレーム側に設ける機
構によって行っているため、ブッシュロッド等を使用し
て捩れが生じても対応できるようにする必要がある。
【０００７】しかしながら、先行技術による編糸供給装
置ではラッピングモーションの変位量であるストローク
を大きくしようとすると、スイングモーション用の軸あ
るいはボールねじやリニアモータの長さを長くしなけれ
ばならず、ラッピングモーションのための機構が横編機
の横幅内に納まらなくなってしまうおそれがある。また
複数の給糸管に対して、全体的にラッピングモーション
を起こしたりスイングモーションを起こしたりさせるの
で、その動きの範囲である振りストロークなどの調整が
困難である。
置ではラッピングモーションの変位量であるストローク
を大きくしようとすると、スイングモーション用の軸あ
るいはボールねじやリニアモータの長さを長くしなけれ
ばならず、ラッピングモーションのための機構が横編機
の横幅内に納まらなくなってしまうおそれがある。また
複数の給糸管に対して、全体的にラッピングモーション
を起こしたりスイングモーションを起こしたりさせるの
で、その動きの範囲である振りストロークなどの調整が
困難である。
【０００８】本発明の目的は、経編に類似した編成を行
う場合のラッピングモーションの振りストロークを容易
に調整可能で、多種多様の編成を行うことができる横編
機への編糸供給装置を提供することである。
う場合のラッピングモーションの振りストロークを容易
に調整可能で、多種多様の編成を行うことができる横編
機への編糸供給装置を提供することである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、横編機の編針
に編糸を供給するための装置であって、針床の上方に配
置され、該針床の長手方向に平行な案内経路が設けら
れ、該長手方向に平行で該案内経路とは異なる位置の軸
線まわりに揺動変位が可能な基体と、基体の案内経路に
対して着脱可能で、該案内経路上を往復移動可能であ
り、針床から予め定める高さまで突出する状態の編針に
編糸を供給する給糸部材と、基体の案内経路に沿って往
復するように張架され、一辺に給糸部材が連結される駆
動ベルトと、基体の端部に設置され、駆動ベルトを介し
て給糸部材を基体の案内経路に沿って往復駆動させるモ
ータと、基体をその軸線まわりで揺動変位するように駆
動する揺動機構とを含むことを特徴とする横編機への編
糸供給装置である。
に編糸を供給するための装置であって、針床の上方に配
置され、該針床の長手方向に平行な案内経路が設けら
れ、該長手方向に平行で該案内経路とは異なる位置の軸
線まわりに揺動変位が可能な基体と、基体の案内経路に
対して着脱可能で、該案内経路上を往復移動可能であ
り、針床から予め定める高さまで突出する状態の編針に
編糸を供給する給糸部材と、基体の案内経路に沿って往
復するように張架され、一辺に給糸部材が連結される駆
動ベルトと、基体の端部に設置され、駆動ベルトを介し
て給糸部材を基体の案内経路に沿って往復駆動させるモ
ータと、基体をその軸線まわりで揺動変位するように駆
動する揺動機構とを含むことを特徴とする横編機への編
糸供給装置である。
【００１０】また本発明は、前記基体上には複数の案内
経路が設けられ、複数の給糸部材が同一の案内経路上を
案内され、該基体には各給糸部材に対して連結される複
数の駆動ベルトおよび複数のモータがそれぞれ設置さ
れ、同一の案内経路上で複数態様の駆動が可能であるこ
とを特徴とする。
経路が設けられ、複数の給糸部材が同一の案内経路上を
案内され、該基体には各給糸部材に対して連結される複
数の駆動ベルトおよび複数のモータがそれぞれ設置さ
れ、同一の案内経路上で複数態様の駆動が可能であるこ
とを特徴とする。
【００１１】また本発明は、前記同一の案内経路上を案
内される複数の給糸部材と、複数の駆動ベルトおよびモ
ータとは、連結する組合わせを変更可能であることを特
徴とする。
内される複数の給糸部材と、複数の駆動ベルトおよびモ
ータとは、連結する組合わせを変更可能であることを特
徴とする。
【００１２】また本発明は、複数の給糸部材が前記基体
の案内経路に沿って往復移動可能で、給糸部材間の間隔
が調整可能であることを特徴とする。
の案内経路に沿って往復移動可能で、給糸部材間の間隔
が調整可能であることを特徴とする。
【００１３】また本発明は、前記給糸部材には、先端か
ら編針に編糸を供給する給糸管と、給糸管を嵌挿して保
持する保持ブロックと、嵌合溝が形成される支持部材と
が含まれ、保持ブロックは支持部材に形成される嵌合溝
に装着するための弾性ばねによるストッパを有し、スト
ッパを押圧変形させることによって支持部材から保持ブ
ロックを取外すことが可能であることを特徴とする。
ら編針に編糸を供給する給糸管と、給糸管を嵌挿して保
持する保持ブロックと、嵌合溝が形成される支持部材と
が含まれ、保持ブロックは支持部材に形成される嵌合溝
に装着するための弾性ばねによるストッパを有し、スト
ッパを押圧変形させることによって支持部材から保持ブ
ロックを取外すことが可能であることを特徴とする。
【００１４】
【作用】本発明に従えば、給糸部材は、針床から予め定
める高さだけ突出する状態の編針に、編糸を供給する。
また、給糸部材は、基体の端部に設置されるモータによ
って、駆動ベルトを介して往復移動するように駆動され
る。これによって給糸部材は、編針に対して経編に類似
した組織を編成するためのラッピングモーションが可能
となる。このラッピングモーションは、基体の案内経路
に沿って往復するように張架される駆動ベルトによって
行われるので、ラッピングモーションの振りストローク
は、限られた基体の案内経路の長さを有効に利用して大
きくすることができる。駆動ベルトとモータとは基体に
取付けられ、この基体を給糸部材の先端が編針の先端位
置を前後に横切るように揺動変位させる駆動を外部から
行えばよいので、簡単な揺動機構でスイングモーション
を実現することができる。
める高さだけ突出する状態の編針に、編糸を供給する。
また、給糸部材は、基体の端部に設置されるモータによ
って、駆動ベルトを介して往復移動するように駆動され
る。これによって給糸部材は、編針に対して経編に類似
した組織を編成するためのラッピングモーションが可能
となる。このラッピングモーションは、基体の案内経路
に沿って往復するように張架される駆動ベルトによって
行われるので、ラッピングモーションの振りストローク
は、限られた基体の案内経路の長さを有効に利用して大
きくすることができる。駆動ベルトとモータとは基体に
取付けられ、この基体を給糸部材の先端が編針の先端位
置を前後に横切るように揺動変位させる駆動を外部から
行えばよいので、簡単な揺動機構でスイングモーション
を実現することができる。
【００１５】また本発明に従えば、複数の給糸部材が同
一の案内経路上を案内される。各給糸部材は、複数のモ
ータおよび駆動ベルトによって、それぞれ基体の案内経
路に沿って複数の態様で駆動されるので、各給糸部材
は、それぞれ別個にラッピングモーションを行うことが
できる。各給糸部材は基体の案内経路上に取付けられる
ので、全ての給糸部材は同一のスイングモーションを行
うことができる。
一の案内経路上を案内される。各給糸部材は、複数のモ
ータおよび駆動ベルトによって、それぞれ基体の案内経
路に沿って複数の態様で駆動されるので、各給糸部材
は、それぞれ別個にラッピングモーションを行うことが
できる。各給糸部材は基体の案内経路上に取付けられる
ので、全ての給糸部材は同一のスイングモーションを行
うことができる。
【００１６】また本発明に従えば、同一の案内経路上を
案内される複数の給糸部材と、複数の駆動ベルトおよび
モータとは、連結する組合わせを変更可能である。これ
によって、同一の案内経路上を案内される複数の給糸部
材は、同一の駆動ベルトに連結されて実質的に一体の給
糸部材と同様に作動して同一の柄を編成したり、別個の
駆動ベルトに連結されて異なる柄を編成したりするよう
に、自在に組合わせることができる。また同一の案内経
路上で異なるストロークのラッピングモーションも行う
ことができ、限られた数の給糸部材と案内経路との組合
わせで多様な柄を編成することができる。
案内される複数の給糸部材と、複数の駆動ベルトおよび
モータとは、連結する組合わせを変更可能である。これ
によって、同一の案内経路上を案内される複数の給糸部
材は、同一の駆動ベルトに連結されて実質的に一体の給
糸部材と同様に作動して同一の柄を編成したり、別個の
駆動ベルトに連結されて異なる柄を編成したりするよう
に、自在に組合わせることができる。また同一の案内経
路上で異なるストロークのラッピングモーションも行う
ことができ、限られた数の給糸部材と案内経路との組合
わせで多様な柄を編成することができる。
【００１７】また本発明に従えば、給糸部材間の間隔が
調整可能である。給糸部材の間隔は、同一の案内経路上
でのラッピングモーションのストローク範囲を決定する
ので、この間隔の範囲で給糸部材の長さとストロークと
を調整することができる。
調整可能である。給糸部材の間隔は、同一の案内経路上
でのラッピングモーションのストローク範囲を決定する
ので、この間隔の範囲で給糸部材の長さとストロークと
を調整することができる。
【００１８】また本発明に従えば、給糸管が嵌挿される
保持ブロックを給糸部材に対して容易に着脱することが
できる。これによって給糸管の組合わせの変更が容易と
なり、多様な経編組織の編成を容易に行うことができ
る。
保持ブロックを給糸部材に対して容易に着脱することが
できる。これによって給糸管の組合わせの変更が容易と
なり、多様な経編組織の編成を容易に行うことができ
る。
【００１９】
【実施例】図１〜図１７は、本発明の一実施例の概略的
な構成を示す。図１は横編機の側方から見た断面図であ
り、図２は図１の主要部の正面図であり、図３は図１の
一部を拡大して示し、図４および図５は図２の左側部に
対応する正面図および平面図をそれぞれ拡大して示し、
図６および図７は図２の右側部に対応する正面図および
平面図をそれぞれ拡大して示し、図８は保持ブロックの
正面図、平面図および側面図をそれぞれ示し、図９は保
持ブロックとレースバーとの結合状態を示し、図１０は
保持ブロックのレースバーへの装着状態を示し、図１１
はスイングモーションのための機構の構成を示し、図１
２および図１３はスイングモーションの際の歯口付近の
構成を示し、図１４は給糸とキャリッジ移動との時間的
な関係を示し、図１５、図１６および図１７はレースバ
ーと駆動ベルトとの連結組合わせを変更して同一の柄を
編成する例を示す。
な構成を示す。図１は横編機の側方から見た断面図であ
り、図２は図１の主要部の正面図であり、図３は図１の
一部を拡大して示し、図４および図５は図２の左側部に
対応する正面図および平面図をそれぞれ拡大して示し、
図６および図７は図２の右側部に対応する正面図および
平面図をそれぞれ拡大して示し、図８は保持ブロックの
正面図、平面図および側面図をそれぞれ示し、図９は保
持ブロックとレースバーとの結合状態を示し、図１０は
保持ブロックのレースバーへの装着状態を示し、図１１
はスイングモーションのための機構の構成を示し、図１
２および図１３はスイングモーションの際の歯口付近の
構成を示し、図１４は給糸とキャリッジ移動との時間的
な関係を示し、図１５、図１６および図１７はレースバ
ーと駆動ベルトとの連結組合わせを変更して同一の柄を
編成する例を示す。
【００２０】主として図１に示すように、編糸供給装置
９は、横編機１０を構成する装置の１つとして設けられ
る。横編機１０には前針床１１と後針床１２とが設けら
れ、それぞれキャリッジ１３，１４が長手方向に往復走
行可能である。さらに、キャリッジ１３，１４は前後別
駆動も可能である。前針床１１上を走行するキャリッジ
１３からは、ブリッジ１５が上方に延長され、さらに水
平方向に折れ曲がって後針床１２側に延びて、その先端
では案内ガイド１６との間をローラ１７によって案内さ
れる。案内ガイド１６は、支柱１８によって支持され
る。支柱１８は、ブリッジ１５の水平部の下方で、糸道
レール１９を前針床１１および後針床１２に対して平行
となるように支える。糸道レール１９には、複数の糸道
２０が長手方向に走行し、各糸道２０の先端は前針床１
１と後針床１２との間に形成される歯口に臨む。
９は、横編機１０を構成する装置の１つとして設けられ
る。横編機１０には前針床１１と後針床１２とが設けら
れ、それぞれキャリッジ１３，１４が長手方向に往復走
行可能である。さらに、キャリッジ１３，１４は前後別
駆動も可能である。前針床１１上を走行するキャリッジ
１３からは、ブリッジ１５が上方に延長され、さらに水
平方向に折れ曲がって後針床１２側に延びて、その先端
では案内ガイド１６との間をローラ１７によって案内さ
れる。案内ガイド１６は、支柱１８によって支持され
る。支柱１８は、ブリッジ１５の水平部の下方で、糸道
レール１９を前針床１１および後針床１２に対して平行
となるように支える。糸道レール１９には、複数の糸道
２０が長手方向に走行し、各糸道２０の先端は前針床１
１と後針床１２との間に形成される歯口に臨む。
【００２１】前針床１１および後針床１２から歯口に対
して出没可能に、複数の編針２１がそれぞれ設けられ
る。各編針２１は、キャリッジ１３，１４のカムボック
ス内に設けられるカムの作用によって、その走行に従っ
て歯口に対して出没変位する。編糸供給装置９は、一方
の針床、本実施例では前針床１１の編針２１のみに編糸
を供給するために使用される。
して出没可能に、複数の編針２１がそれぞれ設けられ
る。各編針２１は、キャリッジ１３，１４のカムボック
ス内に設けられるカムの作用によって、その走行に従っ
て歯口に対して出没変位する。編糸供給装置９は、一方
の針床、本実施例では前針床１１の編針２１のみに編糸
を供給するために使用される。
【００２２】編糸供給装置９は、支柱２２によって横編
機１０のフレームに支持される。編糸供給装置９では、
複数の給糸管２３，２４が複数の支持部材であるレース
バー２５，２６にそれぞれ装着されて形成される給糸部
材から、前針床１１および後針床１２間の歯口付近に編
糸が繰出される。本実施例では、２列のレースバー２
５，２６と同様なレースバーがもう一対配設されてお
り、全体では４列である。編糸供給装置９内には、各給
糸管２３，２４を保持するレースバー２５，２６を、前
針床１１および後針床１２の長手方向に往復変位駆動す
るラッピングモーションを行うための機構が設けられて
いる。編糸供給装置９全体は、前針床１１および後針床
１２の下方のフレーム内に設けられる揺動機構によっ
て、前針床１１および後針床１２の長手方向に垂直な面
内で揺動変位され、スイングモーションが発生される。
機１０のフレームに支持される。編糸供給装置９では、
複数の給糸管２３，２４が複数の支持部材であるレース
バー２５，２６にそれぞれ装着されて形成される給糸部
材から、前針床１１および後針床１２間の歯口付近に編
糸が繰出される。本実施例では、２列のレースバー２
５，２６と同様なレースバーがもう一対配設されてお
り、全体では４列である。編糸供給装置９内には、各給
糸管２３，２４を保持するレースバー２５，２６を、前
針床１１および後針床１２の長手方向に往復変位駆動す
るラッピングモーションを行うための機構が設けられて
いる。編糸供給装置９全体は、前針床１１および後針床
１２の下方のフレーム内に設けられる揺動機構によっ
て、前針床１１および後針床１２の長手方向に垂直な面
内で揺動変位され、スイングモーションが発生される。
【００２３】主として図２に示されるように、給糸部材
のベースとなるレースバー２５，２６は、１つの基体２
７の同一案内経路上に複数、たとえば２個設けることが
できる。もちろん、１個だけを設けるようにしてもよ
い。各レースバー２５，２６には、複数の保持ブロック
２８が着脱可能である。各レースバー２５，２６は、そ
れぞれ個別的に駆動ベルト２９およびモータ３０によっ
て基体２７の長手方向に往復走行可能である。各保持ブ
ロック２８には、複数の給糸管２３，２４が装着可能で
あり、レースバー２５，２６の往復移動によってラッピ
ングモーションが達成される。ラッピングモーションが
可能なストロークは、レースバー２５，２６間の間隔Ｄ
で決定される。各レースバー２５，２６の長さをＬ１，
Ｌ２とし、ベース３５ａ，３５ｂ間でレースバー２５，
２６が移動可能な基体２７の範囲の長さをＬ０とする
と、Ｄ＝Ｌ０−（Ｌ１＋Ｌ２）となる。すなわち、各レ
ースバー２５，２６の長さＬ１，Ｌ２によって、間隔Ｄ
が決定されることになる。駆動ベルト２９は、基体２７
の長手方向の一端に設けられるモータ３０と、その反対
側の端部に設けられるプーリ３１との間に張架される。
このような往復方向に張架される駆動ベルト２９によっ
て長手方向の往復移動を行うので、移動ストロークが大
きくなってもレースバー２５，２６のラッピングモーシ
ョンを行うための機構が大型化することがなく、したが
って横編機１０の幅方向の長さが大きくなることもな
い。
のベースとなるレースバー２５，２６は、１つの基体２
７の同一案内経路上に複数、たとえば２個設けることが
できる。もちろん、１個だけを設けるようにしてもよ
い。各レースバー２５，２６には、複数の保持ブロック
２８が着脱可能である。各レースバー２５，２６は、そ
れぞれ個別的に駆動ベルト２９およびモータ３０によっ
て基体２７の長手方向に往復走行可能である。各保持ブ
ロック２８には、複数の給糸管２３，２４が装着可能で
あり、レースバー２５，２６の往復移動によってラッピ
ングモーションが達成される。ラッピングモーションが
可能なストロークは、レースバー２５，２６間の間隔Ｄ
で決定される。各レースバー２５，２６の長さをＬ１，
Ｌ２とし、ベース３５ａ，３５ｂ間でレースバー２５，
２６が移動可能な基体２７の範囲の長さをＬ０とする
と、Ｄ＝Ｌ０−（Ｌ１＋Ｌ２）となる。すなわち、各レ
ースバー２５，２６の長さＬ１，Ｌ２によって、間隔Ｄ
が決定されることになる。駆動ベルト２９は、基体２７
の長手方向の一端に設けられるモータ３０と、その反対
側の端部に設けられるプーリ３１との間に張架される。
このような往復方向に張架される駆動ベルト２９によっ
て長手方向の往復移動を行うので、移動ストロークが大
きくなってもレースバー２５，２６のラッピングモーシ
ョンを行うための機構が大型化することがなく、したが
って横編機１０の幅方向の長さが大きくなることもな
い。
【００２４】主として図３に示すように、各レースバー
２５は、基体２７に設けられる複数、たとえば２本のト
ラック２７ａ，２７ｂのそれぞれ表面および裏面の両面
を利用して複数、たとえば４個設けられる案内経路にそ
れぞれ配置することができる。トラック２７ａ，２７ｂ
とレースバー２５とを連結する連結板３６ａには、ロー
ラ３２，３３が設けられる。各レースバー２５は、押さ
え板３７で締付けることによって複数の駆動ベルト２９
ａ，２９ｂのうちの１つを選択して連結することができ
る。図２では重なりを避けるため、最も表面側の案内経
路上に設けられるレースバー２５，２６のみを示してい
るけれども、２本のトラック２７ａ，２７ｂの表面およ
び裏面を利用し、４列の案内経路に、合計８個のレース
バーを取付けることができる。
２５は、基体２７に設けられる複数、たとえば２本のト
ラック２７ａ，２７ｂのそれぞれ表面および裏面の両面
を利用して複数、たとえば４個設けられる案内経路にそ
れぞれ配置することができる。トラック２７ａ，２７ｂ
とレースバー２５とを連結する連結板３６ａには、ロー
ラ３２，３３が設けられる。各レースバー２５は、押さ
え板３７で締付けることによって複数の駆動ベルト２９
ａ，２９ｂのうちの１つを選択して連結することができ
る。図２では重なりを避けるため、最も表面側の案内経
路上に設けられるレースバー２５，２６のみを示してい
るけれども、２本のトラック２７ａ，２７ｂの表面およ
び裏面を利用し、４列の案内経路に、合計８個のレース
バーを取付けることができる。
【００２５】主として図４に正面図、図５に平面図とし
て示すように、基体２７の一端側には複数のモータ３０
が設けられる。駆動ベルト２９ａ，２９ｂはモータ３０
ａ，３０ｂによってそれぞれ駆動される。各モータ３０
は、たとえばサーボモータによって実現され、回転変位
量、すなわち駆動ベルト２９の送り量や方向は自由に設
定することができる。レースバー２５を介して給糸管２
３にスイングモーションを起こさせるために、スイング
軸３４が設けられる。スイング軸３４を中心として、後
述するように、前針床１１および後針床１２の下方に設
けられる揺動機構４３による揺動変位を行う。複数のモ
ータ３０は、基体２７の左側に設けられるベース３５ａ
上に取付けられる。駆動ベルト２９とレースバー２５と
は、連結板３６ａを介して接続される。レースバー２５
と連結板３６ａとの取付は、ボルト２５ａ，２５ｂによ
って行われる。ボルト２５ａ，２５ｂは、レースバー２
５に形成されている長孔２５ｃを挿通し、連結板３６ａ
に形成されているねじ孔に螺合する（図４に示す）。他
の連結板３６ｂ，３６ｃとレースバー２５，２６との取
付も同様にして行われる。
て示すように、基体２７の一端側には複数のモータ３０
が設けられる。駆動ベルト２９ａ，２９ｂはモータ３０
ａ，３０ｂによってそれぞれ駆動される。各モータ３０
は、たとえばサーボモータによって実現され、回転変位
量、すなわち駆動ベルト２９の送り量や方向は自由に設
定することができる。レースバー２５を介して給糸管２
３にスイングモーションを起こさせるために、スイング
軸３４が設けられる。スイング軸３４を中心として、後
述するように、前針床１１および後針床１２の下方に設
けられる揺動機構４３による揺動変位を行う。複数のモ
ータ３０は、基体２７の左側に設けられるベース３５ａ
上に取付けられる。駆動ベルト２９とレースバー２５と
は、連結板３６ａを介して接続される。レースバー２５
と連結板３６ａとの取付は、ボルト２５ａ，２５ｂによ
って行われる。ボルト２５ａ，２５ｂは、レースバー２
５に形成されている長孔２５ｃを挿通し、連結板３６ａ
に形成されているねじ孔に螺合する（図４に示す）。他
の連結板３６ｂ，３６ｃとレースバー２５，２６との取
付も同様にして行われる。
【００２６】図２に示す間隔Ｄは、たとえばレースバー
２５において、左側の連結板３６ａ、右側の連結板３６
ｂ、中央の連結板３６ｃから外し、右側および中央の連
結板３６ｂ，３６ｃを左側または右側に寄せた状態で、
異なる長さのレースバー２５をそれぞれの連結板に取付
けることによって調整する。レースバー２５の取外し
は、全部の連結板３６から外して行う。また押さえ板３
７を外せば、連結板３６と駆動ベルト２９ａとの係合を
外すことができ、連結板３６ａを基体２７から取外すこ
とができる。押さえ板３７を下側の駆動ベルト２９ｂに
係合させれば、レースバー２５を異なるモータ３０で駆
動することができる。
２５において、左側の連結板３６ａ、右側の連結板３６
ｂ、中央の連結板３６ｃから外し、右側および中央の連
結板３６ｂ，３６ｃを左側または右側に寄せた状態で、
異なる長さのレースバー２５をそれぞれの連結板に取付
けることによって調整する。レースバー２５の取外し
は、全部の連結板３６から外して行う。また押さえ板３
７を外せば、連結板３６と駆動ベルト２９ａとの係合を
外すことができ、連結板３６ａを基体２７から取外すこ
とができる。押さえ板３７を下側の駆動ベルト２９ｂに
係合させれば、レースバー２５を異なるモータ３０で駆
動することができる。
【００２７】主として図６に正面図、図７に平面図とし
て示すように、基体２７の他端側のベース３５ｂには、
複数のプーリ３１が設けられ、駆動ベルト２９を折返
す。支柱２２をスイング軸３４が挿通する部分には、軸
受けが設けられる。
て示すように、基体２７の他端側のベース３５ｂには、
複数のプーリ３１が設けられ、駆動ベルト２９を折返
す。支柱２２をスイング軸３４が挿通する部分には、軸
受けが設けられる。
【００２８】主として図８に示すように、各保持ブロッ
ク２８には、ブロック３８、ストッパ３９が含まれる。
ブロック３８およびストッパ３９は、たとえば合成樹脂
の一体成型品であり、ストッパ３９には爪４０が設けら
れる。ブロック３８には複数の給糸管２３，２４用の貫
通孔４１および両側の突条部３８ａ，３８ｂが形成され
る。この貫通孔４１の内径は、給糸管２３，２４の外径
よりも僅かに小さくし、給糸管２３，２４を挿通して所
望の位置で固定可能とする。図８（Ａ）には正面図を示
し、図８（Ｂ）には平面図を示し、図８（Ｃ）には側面
図を示す。
ク２８には、ブロック３８、ストッパ３９が含まれる。
ブロック３８およびストッパ３９は、たとえば合成樹脂
の一体成型品であり、ストッパ３９には爪４０が設けら
れる。ブロック３８には複数の給糸管２３，２４用の貫
通孔４１および両側の突条部３８ａ，３８ｂが形成され
る。この貫通孔４１の内径は、給糸管２３，２４の外径
よりも僅かに小さくし、給糸管２３，２４を挿通して所
望の位置で固定可能とする。図８（Ａ）には正面図を示
し、図８（Ｂ）には平面図を示し、図８（Ｃ）には側面
図を示す。
【００２９】主として図９および図１０に示すように、
各保持ブロック２８は、突条部３８ａ，３８ｂをレース
バー２５，２６の両側の嵌合溝４２ａ，４２ｂに差込
み、ストッパ３９を中央の嵌合溝４２ｃに差込み、係合
凹所４２ｄに入り込む爪４０によって係止する。取外す
ときには、ストッパ３９の先端３９ａを押圧し、爪４０
による係合を解除することによって行う。なお、図２、
図４、図６および図９では、中央の係合溝４２ｃを嵌合
溝４２として示している。
各保持ブロック２８は、突条部３８ａ，３８ｂをレース
バー２５，２６の両側の嵌合溝４２ａ，４２ｂに差込
み、ストッパ３９を中央の嵌合溝４２ｃに差込み、係合
凹所４２ｄに入り込む爪４０によって係止する。取外す
ときには、ストッパ３９の先端３９ａを押圧し、爪４０
による係合を解除することによって行う。なお、図２、
図４、図６および図９では、中央の係合溝４２ｃを嵌合
溝４２として示している。
【００３０】主として図１１に示すように、編糸供給装
置９を揺動変位する揺動機構４３は、スイング軸３４の
左端側で、たとえば上下方向に往復変位するロッド４４
の上部にピン４５を介して連結され、スイング軸３４を
中心として揺動変位可能なアーム４６と、ロッド４４の
下部でピン４７を介して連結され、軸４８を中心として
揺動変位可能なアーム４９とを組合わせて実現すること
ができる。スイング軸３４は、アーム４６およびベース
３５ａに連結されており、右端側ではベース３５ｂに連
結されている。ロッド４４の上下変位は、アーム４９に
取付けられるフォロア５０に係合するカム溝５１が偏心
して形成されるカム板５２を回転駆動することによって
実現することができる。
置９を揺動変位する揺動機構４３は、スイング軸３４の
左端側で、たとえば上下方向に往復変位するロッド４４
の上部にピン４５を介して連結され、スイング軸３４を
中心として揺動変位可能なアーム４６と、ロッド４４の
下部でピン４７を介して連結され、軸４８を中心として
揺動変位可能なアーム４９とを組合わせて実現すること
ができる。スイング軸３４は、アーム４６およびベース
３５ａに連結されており、右端側ではベース３５ｂに連
結されている。ロッド４４の上下変位は、アーム４９に
取付けられるフォロア５０に係合するカム溝５１が偏心
して形成されるカム板５２を回転駆動することによって
実現することができる。
【００３１】図１２および図１３は、スイングモーショ
ンの状態を示す。図１２は給糸管２３，２４の先端が、
前針床１１から突出するときの編針２１の下側、図１３
は同様のときの編針２１の上側にある状態をそれぞれ示
す。なお、編成には複合針を使用しているけれども、べ
ら針なども使用することができる。本実施例の編機は、
針床上の任意の箇所で途中反転可能に構成されているた
め、編針２１を突出させるキャリッジが完全に針床上を
抜けてしまわなくてもよい。
ンの状態を示す。図１２は給糸管２３，２４の先端が、
前針床１１から突出するときの編針２１の下側、図１３
は同様のときの編針２１の上側にある状態をそれぞれ示
す。なお、編成には複合針を使用しているけれども、べ
ら針なども使用することができる。本実施例の編機は、
針床上の任意の箇所で途中反転可能に構成されているた
め、編針２１を突出させるキャリッジが完全に針床上を
抜けてしまわなくてもよい。
【００３２】図１４に示すように、通常は（Ａ）のよう
にラッピングが完了してからキャリッジ１３を移動させ
て編成を行う。（Ｂ）のように、ラッピングを行ってい
るレースバー２５を追いかけるようにキャリッジ１３を
移動させると、レースバー２５がラッピングモーション
を完了するのを待ってからキャリッジ１３が移動する場
合に比べて編成時間を短縮することができる。Ｗはラッ
ピングを行う範囲で、（Ａ）では全域で編針２１が突出
している。（Ｂ）ではキャリッジ１３の移動によって、
Ｗ１の範囲では編針が退入し、Ｗ２の範囲で突出してい
る。
にラッピングが完了してからキャリッジ１３を移動させ
て編成を行う。（Ｂ）のように、ラッピングを行ってい
るレースバー２５を追いかけるようにキャリッジ１３を
移動させると、レースバー２５がラッピングモーション
を完了するのを待ってからキャリッジ１３が移動する場
合に比べて編成時間を短縮することができる。Ｗはラッ
ピングを行う範囲で、（Ａ）では全域で編針２１が突出
している。（Ｂ）ではキャリッジ１３の移動によって、
Ｗ１の範囲では編針が退入し、Ｗ２の範囲で突出してい
る。
【００３３】図１５、図１６および図１７は、複数のレ
ースバーと駆動ベルトとを連結する組合わせを変更して
同一柄の編地を編成する例を示す。
ースバーと駆動ベルトとを連結する組合わせを変更して
同一柄の編地を編成する例を示す。
【００３４】図１５（Ａ），（Ｃ）および図１６
（Ａ），（Ｃ）に示すような柄６０，６１，６２，６３
は、図１５（Ｂ）および図１５（Ｄ）、または図１６
（Ｂ）および図１６（Ｄ）に示すような２列の案内経路
を使用して編成することができる。図１５（Ａ）の柄６
０，６２は図１５（Ｂ）のレースバー２５，２６によっ
て、図１５（ｃ）の柄６１，６３は図１５（Ｄ）のレー
スバー６５，６６によってそれぞれ編成され、各列では
それぞれ１つの駆動ベルト２９ａ，２９ｂを使用する。
他の駆動ベルト２９ｂ，２９ｃは、他のレースバーを駆
動して、別の柄を編成するために使用することもでき
る。また、各列に１つずつ、レースバー２５，２６とレ
ースバー６５，６６とをそれぞれ連結したような長いレ
ースバーを配置して、同様の編成を行うこともできる。
図１６（Ａ）および図１６（Ｃ）に示す柄６０，６１，
６３，６２は、レースバー２５，６５，２６，６６によ
ってそれぞれ編成される。各レースバー２５，２６，６
５，６６は、駆動ベルト２９ａ，２９ｂ，２９ｃ，２９
ｄによって、それぞれ別個に駆動される。もちろん、各
柄６０，６１，６２，６３は異なるパターンであっても
よい。
（Ａ），（Ｃ）に示すような柄６０，６１，６２，６３
は、図１５（Ｂ）および図１５（Ｄ）、または図１６
（Ｂ）および図１６（Ｄ）に示すような２列の案内経路
を使用して編成することができる。図１５（Ａ）の柄６
０，６２は図１５（Ｂ）のレースバー２５，２６によっ
て、図１５（ｃ）の柄６１，６３は図１５（Ｄ）のレー
スバー６５，６６によってそれぞれ編成され、各列では
それぞれ１つの駆動ベルト２９ａ，２９ｂを使用する。
他の駆動ベルト２９ｂ，２９ｃは、他のレースバーを駆
動して、別の柄を編成するために使用することもでき
る。また、各列に１つずつ、レースバー２５，２６とレ
ースバー６５，６６とをそれぞれ連結したような長いレ
ースバーを配置して、同様の編成を行うこともできる。
図１６（Ａ）および図１６（Ｃ）に示す柄６０，６１，
６３，６２は、レースバー２５，６５，２６，６６によ
ってそれぞれ編成される。各レースバー２５，２６，６
５，６６は、駆動ベルト２９ａ，２９ｂ，２９ｃ，２９
ｄによって、それぞれ別個に駆動される。もちろん、各
柄６０，６１，６２，６３は異なるパターンであっても
よい。
【００３５】図１７（Ｂ）では、同一の案内経路に、４
個のレースバー７５，７６，７７，７８と２本の駆動ベ
ルト２９ａ，２９ｂとを配置し、連結板３６，７９で接
続する。押さえ板３７によって、レースバー７５，７７
と、駆動ベルト２９ａ、レースバー７６，７８と駆動ベ
ルト２９ｂがそれぞれ係合される。連結板７９では、駆
動ベルト２９ａ，２９ｂとの係合は行われず、図３に示
すローラ３２，３３による支持が行われる。レースバー
７５，７６，７７，７８の長さを短くし、駆動ベルト２
９ａ，２９ｂを別個に駆動することによって、各レース
バー７５，７６，７７，７８の移動に応じて、図１７
（Ａ）に示すような柄６０，６１，６２，６３をそれぞ
れ編成することができる。
個のレースバー７５，７６，７７，７８と２本の駆動ベ
ルト２９ａ，２９ｂとを配置し、連結板３６，７９で接
続する。押さえ板３７によって、レースバー７５，７７
と、駆動ベルト２９ａ、レースバー７６，７８と駆動ベ
ルト２９ｂがそれぞれ係合される。連結板７９では、駆
動ベルト２９ａ，２９ｂとの係合は行われず、図３に示
すローラ３２，３３による支持が行われる。レースバー
７５，７６，７７，７８の長さを短くし、駆動ベルト２
９ａ，２９ｂを別個に駆動することによって、各レース
バー７５，７６，７７，７８の移動に応じて、図１７
（Ａ）に示すような柄６０，６１，６２，６３をそれぞ
れ編成することができる。
【００３６】図１７では、１列の案内経路で、２列を使
用する図１５および図１６と同様の柄を編成することが
できる。しかも、レースバー７５，７６，７７，７８と
駆動ベルト２９ａ，２９ｂとを連結する組合わせを変更
するだけで、柄６０，６１，６２，６３の配置を容易に
変更することができる。また、レースバー７５，７６，
７７，７８の長さは短くなっているけれども、さらに短
くするか、給糸管２３，２４を直接連結板３６に取付け
るようにしてもよい。従来技術では、針床の全幅に近い
長さのレースバー（特公昭５１−４２２２５号公報では
「給糸杆」）の複数箇所に給糸管を収容しているため、
ラッピングモーションのストロークが制限される。１ト
ラックに１本の給糸管のみを使用するようにした場合に
は、ラッピングモーションのストロークが制限されるこ
とがなく、たとえば針床の全幅をラッピングすることも
可能である。
用する図１５および図１６と同様の柄を編成することが
できる。しかも、レースバー７５，７６，７７，７８と
駆動ベルト２９ａ，２９ｂとを連結する組合わせを変更
するだけで、柄６０，６１，６２，６３の配置を容易に
変更することができる。また、レースバー７５，７６，
７７，７８の長さは短くなっているけれども、さらに短
くするか、給糸管２３，２４を直接連結板３６に取付け
るようにしてもよい。従来技術では、針床の全幅に近い
長さのレースバー（特公昭５１−４２２２５号公報では
「給糸杆」）の複数箇所に給糸管を収容しているため、
ラッピングモーションのストロークが制限される。１ト
ラックに１本の給糸管のみを使用するようにした場合に
は、ラッピングモーションのストロークが制限されるこ
とがなく、たとえば針床の全幅をラッピングすることも
可能である。
【００３７】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基体の案
内経路に沿って往復するように張架される駆動ベルトに
よって給糸部材が基体の案内経路上を往復移動可能であ
る。駆動ベルトを介してモータが給糸部材を往復移動さ
せると、編針に対してラッピングモーションを生じさせ
ることができる。基体を針床の長手方向に平行な軸線ま
わりに揺動変位するように駆動すると、スイングモーシ
ョンを行うことができる。針床の長手方向の往復移動を
駆動ベルトによって行うので、長手方向の駆動のための
機構が大型化することがなく、横編機の横幅を有効に活
用して経編に類似した編成を行うことができる。
内経路に沿って往復するように張架される駆動ベルトに
よって給糸部材が基体の案内経路上を往復移動可能であ
る。駆動ベルトを介してモータが給糸部材を往復移動さ
せると、編針に対してラッピングモーションを生じさせ
ることができる。基体を針床の長手方向に平行な軸線ま
わりに揺動変位するように駆動すると、スイングモーシ
ョンを行うことができる。針床の長手方向の往復移動を
駆動ベルトによって行うので、長手方向の駆動のための
機構が大型化することがなく、横編機の横幅を有効に活
用して経編に類似した編成を行うことができる。
【００３８】また本発明によれば、同一の案内経路上を
複数の給糸部材が案内され、各給糸部材は個別的に往復
駆動される。これによって狭い基体上にも多くの給糸部
材を設けることができ、しかも個別的に往復駆動される
ので、多様な柄を編成することができる。
複数の給糸部材が案内され、各給糸部材は個別的に往復
駆動される。これによって狭い基体上にも多くの給糸部
材を設けることができ、しかも個別的に往復駆動される
ので、多様な柄を編成することができる。
【００３９】また本発明によれば、同一の案内経路上を
案内される複数の給糸部材と、複数の駆動ベルトおよび
モータとの連結組合わせは変更可能であるので、編成す
べき模様等に合わせて給糸部材の組合わせを変更し、多
様な模様編等を行うことができる。
案内される複数の給糸部材と、複数の駆動ベルトおよび
モータとの連結組合わせは変更可能であるので、編成す
べき模様等に合わせて給糸部材の組合わせを変更し、多
様な模様編等を行うことができる。
【００４０】また本発明によれば、複数の給糸部材間の
間隔が調整可能であるので、異なる長さの給糸部材を種
々交換して、ラッピングモーションのストロークと編成
する柄の幅とを変化させ、多様な模様を編成することが
できる。
間隔が調整可能であるので、異なる長さの給糸部材を種
々交換して、ラッピングモーションのストロークと編成
する柄の幅とを変化させ、多様な模様を編成することが
できる。
【００４１】また本発明によれば、保持ブロックを支持
部材から容易に着脱することができるので、保持ブロッ
クに保持される給糸管の交換や変更を容易に行うことが
できる。
部材から容易に着脱することができるので、保持ブロッ
クに保持される給糸管の交換や変更を容易に行うことが
できる。
【図１】本発明の一実施例の概略的な構成を示す断面図
である。
である。
【図２】編糸供給装置９の正面図である。
【図３】編糸供給装置の側断面図である。
【図４】編糸供給装置の部分的な正面図である。
【図５】編糸供給装置の部分的な平面図である。
【図６】編糸供給装置の部分的な正面図である。
【図７】編糸供給装置の部分的な平面図である。
【図８】図１の実施例の保持ブロック２８の正面図、平
面図および側面図である。
面図および側面図である。
【図９】図１の実施例の保持ブロック２８をレースバー
２５，２６に装着した状態を示す側断面図である。
２５，２６に装着した状態を示す側断面図である。
【図１０】図１の実施例の保持ブロック２８をレースバ
ー２５，２６を装着する状態を示す正面図である。
ー２５，２６を装着する状態を示す正面図である。
【図１１】図１の実施例の揺動機構の構成を示す簡略化
した側面図である。
した側面図である。
【図１２】図１の実施例のスイングモーションの状態を
示す簡略化した側断面図である。
示す簡略化した側断面図である。
【図１３】図１の実施例のスイングモーションの状態を
示す簡略化した側断面図である。
示す簡略化した側断面図である。
【図１４】ラッピングモーションとキャリッジの移動と
の時間的な関係を示す模式図である。
の時間的な関係を示す模式図である。
【図１５】図１の実施例で編成可能な柄とレースバーの
配置との関係を示す模式図である。
配置との関係を示す模式図である。
【図１６】図１の実施例で編成可能な柄とレースバーの
配置との関係を示す模式図である。
配置との関係を示す模式図である。
【図１７】図１の実施例で編成可能な柄とレースバーの
配置との関係を示す模式図である。
配置との関係を示す模式図である。
【図１８】横編機を用いて経編を行うときの動作を説明
する斜視図である。
する斜視図である。
９ 編糸供給装置
１０ 横編機
１１ 前針床
１２ 後針床
１３，１４ キャリッジ
２０ 糸道
２１ 編針
２２ 支柱
２３，２４ 給糸管
２５，２６，６５，６６，７５，７６，７７，７８ レ
ースバー ２７ 基体 ２７ａ，２７ｂ トラック ２８ 保持ブロック ２９，２９ａ，２９ｂ，２９ｃ，２９ｄ 駆動ベルト ３０，３０ａ，３０ｂ モータ ３４ スイング軸 ３６，３６ａ，３６ｂ，３６ｃ，５９ 連結板 ３９ ストッパ ４０ 爪 ４２，４２ａ，４２ｂ，４２ｃ 嵌合溝 ４３ 揺動機構 ４４ ロッド
ースバー ２７ 基体 ２７ａ，２７ｂ トラック ２８ 保持ブロック ２９，２９ａ，２９ｂ，２９ｃ，２９ｄ 駆動ベルト ３０，３０ａ，３０ｂ モータ ３４ スイング軸 ３６，３６ａ，３６ｂ，３６ｃ，５９ 連結板 ３９ ストッパ ４０ 爪 ４２，４２ａ，４２ｂ，４２ｃ 嵌合溝 ４３ 揺動機構 ４４ ロッド
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(56)参考文献 特開 平３−90665（ＪＰ，Ａ)
特開 平２−61142（ＪＰ，Ａ)
特開 平３−850（ＪＰ，Ａ)
特公 昭51−42225（ＪＰ，Ｂ１)
特公 昭54−21464（ＪＰ，Ｂ１)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
D04B 15/56
Claims (5)
- 【請求項１】 横編機の編針に編糸を供給するための装
置であって、 針床の上方に配置され、該針床の長手方向に平行な案内
経路が設けられ、該長手方向に平行で該案内経路とは異
なる位置の軸線まわりに揺動変位が可能な基体と、 基体の案内経路に対して着脱可能で、該案内経路上を往
復移動可能であり、針床から予め定める高さまで突出す
る状態の編針に編糸を供給する給糸部材と、 基体の案内経路に沿って往復するように張架され、一辺
に給糸部材が連結される駆動ベルトと、 基体の端部に設置され、駆動ベルトを介して給糸部材を
基体の案内経路に沿って往復駆動させるモータと、 基体をその軸線まわりで揺動変位するように駆動する揺
動機構とを含むことを特徴とする横編機への編糸供給装
置。 - 【請求項２】 前記基体上には複数の案内経路が設けら
れ、複数の給糸部材が同一の案内経路上を案内され、該
基体には各給糸部材に対して連結される複数の駆動ベル
トおよび複数のモータがそれぞれ設置され、同一の案内
経路上で複数態様の駆動が可能であることを特徴とする
請求項１記載の横編機への編糸供給装置。 - 【請求項３】 前記同一の案内経路上を案内される複数
の給糸部材と、複数の駆動ベルトおよびモータとは、連
結する組合わせを変更可能であることを特徴とする請求
項２記載の横編機への編糸供給装置。 - 【請求項４】 複数の給糸部材が前記基体の案内経路に
沿って往復移動可能で、給糸部材間の間隔が調整可能で
あることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の
横編機への編糸供給装置。 - 【請求項５】 前記給糸部材には、先端から編針に編糸
を供給する給糸管と、給糸管を嵌挿して保持する保持ブ
ロックと、嵌合溝が形成される支持部材とが含まれ、保
持ブロックは支持部材に形成される嵌合溝に装着するた
めの弾性ばねによるストッパを有し、ストッパを押圧変
形させることによって支持部材から保持ブロックを取外
すことが可能であることを特徴とする請求項１〜４のい
ずれかに記載の横編機への編糸供給装置。
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|---|---|---|---|
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