JPWO2007015498A1 - 表面改質方法 - Google Patents

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Abstract

シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む改質剤化合物と、空気と、炭化水素ガスと、を含む燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を所定範囲内の値とすることにより、改質剤化合物の沸点の相違や、周囲の環境条件等にかかわらず、固体物質に対して、所定の表面改質効果を安定的に発揮することができる表面改質方法を提供する。そのため、表面改質装置を用いて、所定の改質剤化合物とともに、空気/炭化水素ガスの混合モル比を23以上となるように調整した燃料ガスを用いてなる火炎を、固体物質の表面に吹きつける。

Description

本発明は、プラズマテレビや液晶テレビに代表される家電・エレクトロニクス分野、パーソナルコンピュータや携帯電話に代表される情報機器分野、あるいは自動車やオートバイに代表される機械分野等の各種製品を構成する材料に有効な表面改質方法に関する。
従来、熱可塑性エラストマーは、常温ではゴム的性質を有し、所定以上の温度になると、熱可塑性樹脂と同様に軟化するため、射出装置等を用いた成型が可能である。
また、オレフィン樹脂は、比較的安価であって、かつリサイクルが容易なことから、各種製品における主材料や副材料として多用化されている。
しかしながら、熱可塑性エラストマーやオレフィン樹脂からなる固体物質は、一般に難接着性であって、その上に、熱硬化性樹脂塗料や紫外線硬化性塗料からなる塗膜を形成した場合、固体物質と、塗膜との間の接着性が不十分なために、剥がれやすいという問題が見られた。
そこで、出願人は、従来のコロナ処理、プライマー処理、火炎処理等に代替する、固体物質に対する表面処理方法を提案している(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、沸点が10℃〜100℃である改質剤化合物を含む燃料ガスを貯蔵するための貯蔵タンク部と、当該燃料ガスを噴射部に移送するための移送部と、当該燃料ガスの火炎を吹き付けるための噴射部と、を含む表面改質装置を準備し、燃料ガスを燃やして得られるケイ酸化炎を、固体物質の表面に対して、全面的または部分的に吹き付け処理することによって、当該処理部の濡れ性を大幅に改善する表面処理方法である。
また、出願人は、引火点が0〜100℃の範囲であって、沸点が105〜250℃の範囲であるケイ素含有化合物を含む燃料ガスからなるケイ酸化炎を、固体物質の表面に対して、全面的または部分的に吹き付け処理し、当該処理部を活性化させ、濡れ性を改善する表面処理方法についても提案している(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−238710(特許請求の範囲) WO2004−098792(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1や2に開示された表面処理方法であっても、ケイ素含有化合物の沸点の相違や、周囲の環境条件(温度、湿度)等によっては、固体物質における濡れ性の改善が不十分であって、固体物質と、塗膜との間で、十分な密着性が得られないという問題が見られた。
そこで、本発明の発明者は、ケイ酸化炎等を用いた固体物質の表面改質につき、さらなる研究を行ったところ、所定の改質剤化合物と、空気と、炭化水素ガスと、を含む燃料ガスにおいて、空気/炭化水素ガスの混合モル比を所定範囲の値とすることによって、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を、固体物質の表面に強固かつ均一に積層することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ケイ素含有化合物等の沸点の相違や、周囲の環境条件にかかわらず、いずれの固体物質に対しても、一定の表面改質効果を発揮できる表面改質方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む改質剤化合物と、空気と、炭化水素ガスと、を含む燃料ガスからなる火炎を、固体物質の表面に対して吹き付けることによって、固体物質の表面を改質する方法において、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を23以上の値とした表面改質方法が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、このような特定の燃料ガスを用いることによって、ケイ素含有化合物等の沸点の相違や、周囲の環境条件にかかわらず、いずれの固体物質に対しても、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を、強固かつ均一に積層することができる。したがって、熱硬化性樹脂塗料や紫外線硬化性塗料からなる塗膜を形成した場合に、固体物質と、塗膜との間で、優れた密着性を得ることができる。
また、本発明の表面改質方法を実施するにあたり、炭化水素ガスが、プロパンガスまたはLPG(プロパンガス単独以外の液化石油ガス)であることが好ましい。
このような種類の炭化水素ガスであれば、安価である一方、所定温度で燃焼することができる。したがって、ケイ素含有化合物等を安定的に熱分解させて、いずれの固体物質に対しても、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を、強固かつ均一に積層することができる。
また、本発明の表面改質方法を実施するにあたり、改質剤化合物が、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物、シラザン化合物、アルキルチタン化合物、アルコキシチタン化合物、アルキルアルミニウム化合物、およびアルコキシアルミニウム化合物からなる群から選択される少なくとも一つのケイ素含有化合物やチタン含有化合物、あるいはアルミニウム含有化合物であることが好ましい。
このような種類のケイ素含有化合物等であれば、自身のもつ蒸気圧を利用して、安定的に蒸発させることにより、燃料ガス中の濃度制御が容易になるばかりか、安定的に熱分解するため、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を容易に形成することができる。
また、本発明の表面改質方法を実施するにあたり、改質剤化合物の沸点(760mmHg)を20〜250℃の範囲内の値とすることが好ましい。
このような沸点を有するケイ素含有化合物等であれば、気化熱のみならず、ベーパライザー等を利用して、安定的に蒸発させることにより、燃料ガス中の濃度制御が容易になり、配管中における温度変化や濃度変化に基づく、結露現象の発生を効果的に抑制することができる。
また、本発明の表面改質方法を実施するにあたり、改質剤化合物の含有量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、1×10-10〜10モル%の範囲内の値とすることが好ましい。
このような改質剤化合物の含有量であれば、気化熱のみならず、ベーパライザー等を利用して、安定的に蒸発させたり、流量制御したりすることにより、配管中における温度変化や濃度変化に基づく、結露現象の発生を効果的に抑制することができる。また、このような改質剤化合物の含有量であれば、安定的に熱分解するため、固体物質の表面に対して、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を形成することができる。
また、本発明の表面改質方法を実施するにあたり、固体物質が、オレフィン樹脂、あるいは天然ゴム、合成ゴム、または熱可塑性エラストマーのいずれかであることが好ましい。
このような種類の固体物質であれば、汎用性が高く、安価であるばかりか、容易に表面改質されて、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を形成することができる。
また、本発明の表面改質方法を実施するにあたり、固体物質に対し、熱硬化性塗料、紫外線硬化性塗料、または熱可塑性塗料からなる塗膜を積層する工程を含むことが好ましい。
このように実施することによって、機能性や有用性を向上させた複合的な固体物質を効率的に提供することができる。
また、本発明の表面改質方法を実施するにあたり、固体物質と、塗膜との間に、金属薄膜を含む加飾層を積層する工程を含むことが好ましい。
このように実施することによって、メタリック調や反射特性等の特性を有する複合的な固体物質を効率的に提供することができる。
表面改質装置に基づく流体フローを示す図である。 固体物質の一態様を説明するための図である(その1)。 固体物質の一態様を説明するための図である(その2)。 固体物質の一態様を説明するための図である(その3)。 (a)〜(b)は、固体物質の表面改質状況および水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子を説明するために供する図である。 (a)〜(d)は、表面改質状況を説明するために供する図である。 空気/炭化水素ガスの混合モル比と、濡れ指数との関係を説明するために供する図である。
本発明の実施形態は、シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む改質剤化合物と、空気と、炭化水素ガスと、を含む燃料ガスからなる火炎を吹き付けることによって、固体物質の表面を改質する方法において、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を23以上の値とした表面改質方法である。
以下、構成要件に分けて、具体的に説明する。
1.表面改質装置
(1)基本構成
表面改質方法を実施するための表面改質装置につき、図1に示す流体フローを参照しながら説明する。
まず、かかる流体フロー中に示される表面改質装置100は、貯蔵タンク部102と、移送路105と、燃料ガスの貯蔵タンク106、圧縮空気源107と、から基本的に構成されており、それらが配管によって結合されている。
すなわち、貯蔵タンク部102には、シラン原子、チタン原子、アルミニウム原子を含む改質剤化合物であって、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物、シラザン化合物、アルキルチタン化合物、アルコキシチタン化合物、アルキルアルミニウム化合物、およびアルコキシアルミニウム化合物からなる群から選択された改質剤化合物101が貯蔵してある。したがって、気液平衡を利用したベーパライザー(図示せず)において、改質剤化合物の存在量が低下すると、貯蔵タンク102から、暫時、追加されることになる。
なお、貯蔵タンク部102の内部あるいは外部に、加熱手段103あるいは自然蒸発により気化させる、気液平衡を利用したベーパライザー(図示せず)が設けてある。そして、加熱手段103には、自然蒸発によるベーパライザーを含んで意味する場合がある。
また、移送路105は、ベーパライザー(図示せず)において、加熱手段103あるいは自然蒸発により気化した改質剤化合物101を、噴射部(バーナー)104に向かって移送させるための配管である。
そして、表面改質装置100は、後述するプロパンガスやLPGガス等の炭化水素ガスの貯蔵タンク106や、当該炭化水素ガスの燃焼用空気、並びに改質剤化合物を搬送するための空気(キャリア)をそれぞれ供給するための圧縮空気源107をさらに備えている。
また、移送路105の途中には、第1のミキサ(サブミキサと称する場合がある。)108や、第2のミキサ(メインミキサと称する場合がある。)109が設けてある。
ここで、第1のミキサ108は、ベーパライザー(図示せず)において気化した改質剤化合物(一部、気化した改質剤化合物の移送用空気を含む)と、圧縮空気源107からの空気と、を均一に混合して、一次燃料ガスとする混合装置である。
また、第2のミキサ109は、一次燃料ガスと、貯蔵タンク106より移送されてくる炭化水素ガスと、を均一に混合して、最終的な燃料ガス(二次燃料ガスと称する場合がある。)とするための混合装置である。
さらには、貯蔵タンク部102と、圧縮空気源107、および貯蔵タンク106のそれぞれの出口には、流体物の流量をコントロールするための流量計付き流量調節バルブ110、111、112がそれぞれ設けられている。
(2)貯蔵タンク部
図1に示すように、改質剤化合物を貯えておく貯蔵タンク部102の下方には、加熱用ヒーター等の加熱手段103が備えられており、常温、常圧状態では液状の改質剤化合物101が、蒸発または気化するよう構成されている。
そして、加熱手段103は、加熱機能のみならず、冷却機能を有していることが好ましく、スイッチングは、中央演算処理装置(CPU)(図示せず)によりコントロールされている。すなわち、同CPUは、改質剤化合物の液量センサー、液温センサー等に電気的に接続されていて、改質剤化合物の液量および液温が、規定の範囲内の値や位置に保持されるように、加熱手段103の温度や貯蔵タンク部102からの追加供給量をコントロールしている。
なお、改質剤化合物の液量センサー、液温センサー等としては、改質剤化合物の単位時間当たりの消費量が極めて少ないために、液量センサーとして、プリズムセンサーや赤外線を利用した液量センサー、あるいは、液温センサーとして、サーモスタットや熱電対等の精密センサーが挙げられる。
また、第1の実施形態では、常温、常圧状態において、液状の改質剤化合物を使用した例を挙げているが、常温、常圧状態において、気体または固体状の改質剤化合物も使用することができる。
例えば、気体状の改質剤化合物を使用する場合には、貯蔵タンク部102にはあえてヒーターを備える必要はなく、代わりに圧力調整弁等の流量調節手段を設ければよい。したがって、貯蔵タンク部102からベーパライザー(図示せず)に添加される改質剤化合物の温度の影響をうけにくくなって、一定の気液平衡状態を保持しやすくなる。
また、固体状の改質剤化合物を使用する場合には、例えば、その固体状化合物を溶媒に溶解するか、熱で溶融させ、本例の貯蔵タンクからバーナーの火炎近傍迄、配管した液輸送管中を通らせて、バーナー中に直接送り込むことで、所定の表面改質処理を行うことができる。
(3)移送部
一部上述したように、図1に示すように、移送部105の途中には、通常「管」構造であって、圧縮空気源107から供給され燃焼用空気と、貯蔵タンク102より送出される気化された改質剤化合物と、を混合するための第1のミキサ108が設けてある。
また、第1のサブミキサ108により混合された混合ガスと、燃料ガスの貯蔵タンク106より送出される燃料ガスと、をさらに均一に混合するための第2のミキサ109が設けられている。
(4)噴射部
噴射部(バーナー)104は、図1に示すように、移送部105を経て送られてきた燃焼ガスを燃焼させ、得られた火炎113を、被改質処理面(図示せず)に吹き付け処理するためものである。
かかる火炎113の燃焼状態は、気化した改質剤化合物101の流量および圧縮空気源107より送出される燃焼用空気量、並びに貯蔵タンク106より送出される炭化水素ガスの各流量を、それぞれのガスの配管に設けられている流量計付き流量調節バルブ110、111、112の開度を調節することによって、適宜、最適状態に調整される。
なお、噴射部におけるバーナーの種類は、特に制限されるものではないが、例えば、予混合型バーナー、拡散型バーナー、部分予混合型バーナー、噴霧バーナー、蒸発バーナー、等の何れであっても良い。また、バーナーの形態についても特に制限されるものではない。
2.改質剤化合物
(1)種類
改質剤化合物としては、シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む化合物であり、且つ、一般的なガスバーナーの火炎中で燃焼し得るものであれば特に制限はない。
そして、入手のし易さや取り扱いの容易さを考慮すると、例えば、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物、シラザン化合物、アルキルチタン化合物、アルコキシチタン化合物、アルキルアルミニウム化合物、およびアルコキシアルミニウム化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物であることが好ましい。
ここで、アルキルシラン化合物の好適例としては、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシラン、テトラエチルシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジフェニルシラン、ジエチルジクロロシラン、ジエチルジフェニルシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリフェニルシラン、ジメチルジエチルシランなどの置換基を有していてもよいモノシラン化合物、ヘキサメチルジシラン、ヘキサエチルジシラン、クロロヘプタメチルジシランなどの置換基を有していても良いジシラン化合物、オクタメチルトリシランなどの置換基を有していても良いトリシラン化合物などが挙げられる。
また、アルコキシシラン化合物の好適例としては、メトキシシラン、ジメトキシシラン、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、エトキシシラン、ジエトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジクロロジメトキシシラン、ジクロロジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリクロロメトキシシラン、トリクロロエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、シロキサン化合物の好適例としては、テトラメチルジシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどが挙げられる。
また、シラザン化合物の好適例としては、ヘキサメチルジシラザンなどが挙げられる。
また、アルキルチタン化合物の好適例としては、テトラメチルチタン、テトラエチルチタン、テトラプロピルチタンなどが挙げられる。
また、アルコキシチタン化合物の好適例としては、チタニウムメトキシド、チタニウムエトキシドなどが挙げられる。
また、アルキルアルミニウム化合物の好適例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウムなどが挙げられる。
また、アルコキシアルミニウム化合物の好適例としては、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシドなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いても混合して用いても良い。
以上の改質剤化合物の好適例の中でも、シラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物、およびシラザン化合物は、取り扱いが容易であり、気化させやすく、また、入手もしやすいことからより好ましい。
特に、ケイ素含有化合物において、分子内または分子末端に窒素原子、ハロゲン原子、ビニル基およびアミノ基の少なくとも一つを有する化合物であることがより好ましい。
より具体的には、ヘキサメチルジシラザン(沸点:126℃)、ビニルトリメトキシシラン(沸点:123℃)、ビニルトリエトキシシラン(沸点:161℃)、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(沸点:144℃)、トリフルオロプロピルトリクロロシラン(沸点:113〜114℃)、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(沸点:215℃)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(沸点:217℃)、ヘキサメチルジシロキサン(沸点:100〜101℃)、および3−クロロプロピルトリメトキシシラン(沸点:196℃)の少なくとも一つの化合物であることが好ましい。
この理由は、このようなケイ素含有化合物であれば、キャリアガスとの混合性が向上し、固体物質の表面に、粒状物(水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子)を形成して改質がより均一になるとともに、沸点等の関係で、かかるシラン化合物が固体物質の表面に一部残留しやすくなるため、固体物質と、各種粉体塗膜との間で、より優れた密着力を得ることができるためである。
(2)添加量
また、改質剤化合物としてのケイ素含有化合物等の添加量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、1×10-10〜10モル%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるケイ素含有化合物等の添加量が1×10-10モル%未満の値になると、固体物質に対する改質効果が発現しない場合があるためである。
一方、かかるケイ素含有化合物等の添加量が10モル%を超えると、ケイ素含有化合物等と空気等との混合性が低下し、それにつれてケイ素含有化合物等が不完全燃焼する場合があるためである。
したがって、ケイ素含有化合物等の添加量を、気体状物の全体量を100モル%としたときに、1×10-9〜5モル%の範囲内の値とすることがより好ましく、1×10-8〜1モル%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
3.空気/炭化水素ガス
(1)空気
また、火炎の温度制御やキャリア効果の発揮等のみならず、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を均一に形成することができるために、所定量の空気を用いることを特徴とする。
すなわち、燃料ガス中に、所定量の空気を導入し、火炎の燃料ガスの一部として用いることを特徴とする、
ここで、このような空気の含有量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、80〜99.9モル%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる空気の含有量が80モル%未満となると、ケイ素含有化合物の燃焼が不完全になるばかりか、水酸基の生成が不十分となる場合があるためである。一方、かかる空気の含有量が99.9モル%を超えると、表面改質効果が十分に発揮されない場合があるためである。
したがって、空気の含有量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、90〜99.5モル%の範囲内の値とすることがより好ましく、93〜99モル%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、空気は、キャリアガスとして用いるほか、燃料ガスの最終段階で加えても良く、空気/炭化水素ガスの値を最終的に所定範囲に調整することができれば良い。
(2)炭化水素ガス
また、表面改質方法を実施するにあたり、炭化水素ガスが、プロパンガスまたはLPG(プロパンガス単独以外の液化石油ガス)であることが好ましい。
この理由は、このような種類の炭化水素ガスであれば、安価である一方、所定温度で燃焼することができるためである。したがって、ケイ素含有化合物等を安定的に熱分解させて、いずれの固体物質に対しても、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子を、強固かつ均一に積層することができる。
なお、LPGとしては、ブタン(ノルマルブタン、イソブタン)、ブタン/プロパンの混合ガス、エタン、ペンタン(ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン)等が挙げられる。
一方、このような炭化水素ガスの含有量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、0.1〜10モル%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる炭化水素ガスの含有量が0.1モル%未満となると、火炎温度が低下して、ケイ素含有化合物等の燃焼が不完全になるばかりか、水酸基の生成が不十分となる場合があるためである。一方、かかる炭化水素ガスの含有量が10モル%を超えると、不完全燃焼して、同様に、表面改質効果が十分に発揮されない場合があるためである。
したがって、炭化水素ガスの含有量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、0.5〜8モル%の範囲内の値とすることがより好ましく、0.8〜5モル%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
4.空気/炭化水素ガスの混合モル比
次いで、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比について、図5〜7を参照して、詳細に説明する。
まず、図5(a)は、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子10による固体物質12の表面改質状況の概念図である。
また、図5(b)は、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子10の概念図である。
すなわち、特定の燃料ガスを用いることによって、このような水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子が、強固かつ均一に積層されやすくなることから、ケイ素含有化合物等の沸点の相違や、周囲の環境条件にかかわらず、いずれの固体物質に対しても、所定の表面改質効果を得ることができる。
なお、かかる水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子の平均粒径は特に制限されるものではないが、例えば、0.001〜10μmの範囲内の値とすることが好ましく、0.01〜2μmの範囲内の値とすることがより好しく、0.05〜0.8μmの範囲内の値とすることがさらに好しい。
また、図6(a)〜(d)は、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子10による表面改質状況が、処理程度に準じて変化する様子の概念図である。
図6(a)は、未処理のポリプロピレンフィルム(厚さ:50μm)の表面状態を表しており、図6(b)は、それに対して、実施例1に基づく表面処理を0.6秒間実施した場合の表面改質状況を示している。
したがって、両者を比較することにより、ポリプロピレンフィルムの表面に、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子がまばらに付着していることが理解される。
すなわち、特定の燃料ガスを用いることによって、このような水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子が、ポリプロピレンフィルムの表面に、強固かつ均一に積層されやすくなることから、ケイ素含有化合物等の沸点の相違や、周囲の環境条件にかかわらず、いずれの固体物質に対しても、所定の表面改質効果が得られると言うことができる。
ここで、図6(c)は、図6(a)のポリプロピレンフィルムに対して、実施例1に基づく表面処理を1秒間実施した場合の表面改質状況を示している。したがって、両者を比較することにより、ポリプロピレンフィルムの表面に、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子がかなり均一かつ相当量付着していることが理解される。
さらに、図6(d)は、図6(a)のポリプロピレンフィルムに対して、実施例1に基づく表面処理を2秒間実施した場合の表面改質状況を示している。したがって、両者を比較することにより、ポリプロピレンフィルムの表面に、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子が、一部連続的に、かつ多量に付着していることが理解される。
すなわち、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子が、例えば、図6(b)〜(d)の状態で付着していると、濡れ指数の値が高くなり、所定の表面改質効果が得られると言える。
但し、図6(d)に示すシリカ粒子の場合、その表面における水酸基の量が、図6(b)〜(d)のシリカ粒子と比較して、元素分析方法によって、少ない傾向が見られている。
したがって、本発明において重要なことは、あくまで水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子が、固体物質の表面に付着していることであって、水酸基を表面に多数有しないシリカ粒子が多量に付着していたとしても、優れた表面改質効果は得られないと言える。
また、シリカ粒子の表面の水酸基量は、例えば、FT−IRを用いて推定することができる。すなわち、FT−IRで得られる赤外吸収チャートにおいて、吸着水に帰属する3400cm-1付近のピーク高さ(P2)と、遊離水酸基に帰属する3600cm-1付近のピーク高さ(P1)とを比較して、所定範囲内の値であれば、優れた表面改質効果を得る上で、好ましいと言える。
例えば、P1/P2で表される数値が0.2〜1.0程度であれば好ましく、0.3〜0.9程度であればより好ましく、0.4〜0.8程度であればさらに好ましいと言える。
逆に、このような範囲のP1/P2の数値が得られれば、少なくとも水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子ということができる。
また、シリカ粒子の表面の水酸基量は、XPS(X線光電子分光分析)によっても、推定することができる。すなわち、XPSで得られる粒子表面の元素分析データにおいて、Si:Oの比率が、1:2.2〜1:3.2の範囲内であれば、シリカ粒子の表面の水酸基量が多くて、優れた表面改質効果を得る上で、好ましいと言える。
したがって、Si:Oの比率が、1:2.5〜1:3.0の範囲内であれば、より好ましく、1:2.6〜1:2.9の範囲内であればさらに好ましいと言える。
逆に、このような範囲のSi:Oの比率が得られれば、少なくとも水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子ということができる。
なお、XPSで得られる粒子表面の元素分析データにおいて、同時に、C(炭素)のデータも取得し、Si:Cの比率が、1:0.0001〜0.1の範囲であれば、シリカ粒子の表面のカルボキシル基量ではなくて、水酸基量が多いとさらに推定していうことができる。
次いで、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を23以上の値とする理由を、図7を参照しつつ、さらに詳細に説明する。
ここで、かかる図7は、実施例1等に準拠したデータであって、横軸に空気/炭化水素ガスの混合モル比(−)を採って示してあり、縦軸に、ポリプロピレンフィルムの表面における濡れ指数(dyn/cm)を採って示してある。
かかる図7から理解されるように、空気/炭化水素ガスの混合モル比が10〜20程度であると、ほとんど表面改質効果が得られていない。すなわち、表面処理を実施しているにもかかわらず、未処理のポリプロピレンに対する濡れ指数である30dyn/cm程度の値しか得られていない。
次いで、空気/炭化水素ガスの混合モル比が20超〜22程度の範囲になると、濡れ指数の値がわずかに増加する傾向があるものの、結局、30dyn/cm程度であって、その増加幅は少なく、表面改質効果が未だ得られていないことが理解される。
それに対して、空気/炭化水素ガスの混合モル比が23〜25程度の範囲になると、著しく濡れ指数が増加し、45〜58dyn/cm程度になっていることから、所定の表面改質効果が得られることが理解される。
さらに、空気/炭化水素ガスの混合モル比が25〜38程度の範囲になると、さらに著しく濡れ指数が増加し、70〜72dyn/cm程度になっていることから、優れた表面改質効果が安定的に得られることが理解される。
したがって、図7から、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比が23未満となると、表面改質効果が安定的に発揮されなかったり、あるいは、火炎が消火しやすくなったり、不完全燃焼したりするため、好ましくないといえる。
但し、空気/炭化水素ガスの混合モル比が40を超えると、今度は、逆に、得られる濡れ指数の値が若干ばらつく傾向が見られている。これは、空気/炭化水素ガスの混合モル比の関係で、空気があまりに過剰に存在すると、火炎が安定しないためであると推定される。
よって、このように空気/炭化水素ガスの混合モル比が23以上である燃料ガスを用いることによって、ケイ素含有化合物等の沸点の相違や、周囲の環境条件にかかわらず、いずれの固体物質に対しても、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子を、強固かつ均一に積層することができる。したがって、表面処理した固体物質上に、熱硬化性樹脂塗料や紫外線硬化性塗料からなる塗膜を形成した場合であっても、固体物質と、塗膜との間で、優れた密着性を得ることができる。
但し、ばらつきが少なく、より安定的に表面改質効果が発揮されることから、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を24〜45の範囲内の値とすることがより好ましく、25〜38の範囲内の値とすることがさらに好ましく、28〜35の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
5.表面処理条件
(1)火炎温度
また、表面処理条件に関して、火炎温度を500〜1、500℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる火炎温度が500℃未満の値になると、ケイ素含有化合物の不完全燃焼を有効に防止することが困難になる場合があるためである。
一方、かかる火炎温度が1、500℃を超えると、表面改質する対象の固体物質が、熱変形したり、熱劣化したりする場合があり、使用可能な固体物質の種類が過度に制限される場合があるためである。
したがって、火炎温度を550〜1、200℃の範囲内の値とすることが好ましく、600〜900℃未満の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)処理時間
また、火炎の吹き付け時間(噴射時間)を、単位面積(100cm2)あたり、0.1秒〜100秒の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる噴射時間が0.1秒未満の値になると、ケイ素含有化合物等による改質効果が均一に発現しない場合があるためである。
一方、かかる噴射時間が100秒を超えると、表面改質する対象の固体物質が、熱変形したり、熱劣化したりする場合があり、使用可能な固体物質の種類が過度に制限される場合があるためである。
したがって、かかる噴射時間を、単位面積(100cm2)あたり、0.3〜30秒の範囲内の値とすることが好ましく、0.5〜20秒の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
[実施例1]
1.表面改質方法
(1)表面改質処理
実施例1は、可撓性を有する難密着性の固体物質として、厚さ1mmのシリコーンゴムを用いた表面改質の例である。
まず、厚さ1mm、大きさ10×10cm2のシリコーンゴムを固体物質として準備し、その表層を、イソプロピルアルコール(IPA)を用いて十分洗浄した。
次いで、図1に示す表面改質装置100を用い、下記改質条件にて、シリコーンゴムの表面改質を行い、図2に示すように、シリコーンゴム200の表面に、厚さnmオーダの表面改質層201を形成した。なお、かかる表面改質層201は、実際は不連続層である。
(表面改質条件)
改質剤化合物の種類 :テトラメチルシラン(沸点:27℃)
空気を含む改質剤化合物:1.3(リットル/min)
の吐出量
燃料ガス :プロパンガス
空気流量(Air) :84(リットル/min)
ガス流量(LPG) :3.0(リットル/min)
空気/炭化水素ガス :28
の混合モル比
処理時間 :5秒/100cm2
環境条件 :25℃、50%Rh
なお、空気を含む改質剤化合物の全体量を100モル%とした場合、改質剤化合物の含有量は、約0.0002モル%である。以下、改質剤化合物の含有量については、同様である。
(2)塗膜形成
次いで、シリコーンゴムの表面に形成された表面改質層の上に、ポリウレタンアクリレートをプレポリマーとするポリウレタンアクリレート系UV硬化型塗料:IMS−007((株)イシマット・ジャパン製)を塗布した。
その後、紫外線照射装置(露光量:800mJ/cm2、UVランプ)を用いて、UV硬化型塗料を紫外線硬化させ、厚さ15μmの塗膜を形成した。
なお、上述したUV硬化型塗料を用いたことにより、図2に示すように、塗膜が、クリヤー色の可撓性加飾層202となった。
2.評価
(1)密着性
碁盤目試験(JIS基準)を実施し、以下に示す基準に基づいて、固体物質であるシリコーンゴムと、塗膜との間の密着性を評価した。
◎:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、全く剥がれが無い。
○:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、剥がれ数が3個以内である。
△:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、剥がれ数が10個以内である。
×:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、剥がれ数が10個以上である。
(2)環境特性
表面改質処理を行う際の、環境条件を、40℃、95%Rhとした以外は、上述したのと同様の表面改質処理を行い、以下の基準に沿って環境特性としての密着性を評価した。
◎:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、全く剥がれが無い。
○:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、剥がれ数が3個以内である。
△:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、剥がれ数が10個以内である。
×:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、剥がれ数が10個以上である。
Figure 2007015498
[実施例2〜5、比較例1]
実施例2〜5、比較例1では、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガス(LPG)の混合モル比(20〜40)を変えて、実施例1と同様に、密着性や環境特性を評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例6〜10、比較例2]
実施例6〜10および比較例2では、実施例1等で用いたシリコーンゴムのかわりに、厚さ1mm、大きさ10×10cm2の熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)を用いたほかは、実施例1等と同様に、表面改質方法を実施し、密着性や環境特性を評価した。
Figure 2007015498
[実施例11〜14、比較例3〜4]
実施例11〜14および比較例3〜4では、実施例1等で用いたシリコーンゴムのかわりに、厚さ1mm、大きさ10×10cm2のエチレンプロピレンゴム(EPDM)を用いたほかは、実施例1等と同様に、表面改質方法を実施し、密着性や環境特性を評価した。得られた結果を表3に示す。
Figure 2007015498
[実施例15〜19、比較例5]
実施例15〜19および比較例5では、改質剤化合物として、テトラメチルシラン化合物のかわりに、ヘキサメチルジシロキサン(沸点:100〜101℃)を用いたほかは、実施例1等と同様に、密着性や環境特性を評価した。得られた結果を表4に示す。なお、空気の流量およびLPGの流量を実施例1等と比較して、全体的に若干少なくした。
Figure 2007015498
[実施例20〜24、比較例6]
実施例20〜24および比較例6では、改質剤化合物として、テトラメチルシラン化合物のかわりに、ヘキサメチルジシラザン(沸点:123℃)を用いたほかは、実施例1等と同様に、密着性や環境特性を評価した。得られた結果を表5に示す。
Figure 2007015498
[実施例25〜29、比較例7]
実施例25〜29および比較例7では、改質剤化合物として、テトラメチルシラン化合物のかわりに、テトラメチルシラン/エチルアルコール混合物(重量比99:1)を用いたほかは、実施例1等と同様に、密着性や環境特性を評価した。得られた結果を表6に示す。
なお、改質剤化合物にアルコールを所定量、例えば、改質剤化合物の全体量に対して、0.01〜20重量%の範囲で混合することにより、シラン化合物の燃焼性や使い勝手性を向上させることができる。
すなわち、アルコールを併用することによって、改質剤化合物としてのシラン化合物が低温でも蒸発しやすくなって、火炎における燃焼性が向上するとともに、アルコールの炎色反応によって、シラン化合物がともに燃焼していることを視覚によって確認することができる。
Figure 2007015498
[実施例30〜34、比較例8]
実施例30〜34および比較例8では、改質剤化合物として、テトラメチルシラン化合物のかわりに、ヘキサメチルジシロキサン/エチルアルコール混合物(重量比99:1)を用いたほかは、実施例1等と同様に、密着性や環境特性を評価した。得られた結果を表7に示す。
Figure 2007015498
[実施例35]
1.表面改質方法
実施例35では、表面改質層と、紫外線硬化性塗料からなる塗膜との間に、湿気硬化型ウレタン塗料(シルバーメタリック:IMS−007、(株)イシマット・ジャパン製)からなる塗膜を有する積層体を評価した。
すなわち、厚さ1mm、大きさ10×10cm2の熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)を固体物質300として準備し、その表層をイソプロピルアルコール(IPA)にて十分洗浄した。
次いで、実施例1と同様に表面改質処理を行い、固体物質300の表面に、表面改質層301を形成した。
次いで、表面改質層301の上に、湿気硬化型ウレタン塗料(シルバーメタリック:IMS−007・(株)イシマット・ジャパン製)を塗布した後、乾燥条件:60℃×40minにて当該塗装面を硬化反応させ、シルバーメタリックの可撓性加飾層302を形成した。
次いで、この可撓性加飾層302の上層に、ポリウレタンアクリレートをプレポリマーとするクリヤーのポリウレタンアクリレート系UV硬化型塗料(IMS−007:(株)イシマット・ジャパン製)を塗布した後、紫外線照射装置(露光量:800mJ/cm2、UVランプ)を用いて、UV硬化型塗料を紫外線硬化させ、厚さ15μmの塗膜を形成した。
したがって、硬化反応一体化させ、シルバーメタリックの可撓性加飾層302を有する複合的な積層体とした。
2.評価
得られた複合的な積層体につき、実施例1と同様に、碁盤目試験(JIS基準)による密着性と、湿度試験による密着性を評価した。
その結果、表面改質処理を実施する際の環境条件(25℃、50%Rh、40℃、95%Rh)にかかわらず、表面改質層と、紫外線硬化性塗料からなる塗膜との間に、湿気硬化型ウレタン塗料からなる塗膜を有する複合的な積層体においても、優れた碁盤目試験による密着性(100個の碁盤目試験で、全く剥がれが無い。)を示すことが確認された。
[実施例36]
1.表面改質方法
実施例36では、金属蒸着層403を含む積層体における表面改質効果を評価した。
すなわち、厚さ1mm、大きさ10×10cm2のシリコーンゴムを固体物質400として準備し、その表層をイソプロピルアルコール(IPA)にて十分洗浄した。
次いで、実施例1と同様に表面改質処理を行い、固体物質400の表面に、表面改質層401を形成した。
次いで、表面改質層401の上層に、クリヤーの湿気硬化型ウレタン塗料(IMS−007、(株)イシマット・ジャパン製)を塗布した後、乾燥条件:60℃×40minにて当該塗装面を硬化反応させ、クリヤーの可撓性中間層402を形成した。
次いで、表面改質された固体物質400の非改質面405側をアルミ箔等で養生し、クリヤーの可撓性中間層402が一体化された固体物質400を、別途用意された金属蒸着装置(図示せず)に投入した。その状態で、クリヤーの可撓性中間層402の上層に、蒸着装置を用いて、厚さ5000オングストロームのアルミニウムからなる金属蒸着層403を蒸着した。
最後に、金属蒸着層403の上から、クリヤーの湿気硬化型ポリウレタン樹脂層404(株式会社イシマット・ジャパン製、ISM−101)を塗装装置にて塗布し、それを、80℃×30minの条件で、加熱乾燥して、金属蒸着層としての加飾層を有する複合可撓性構造体を得た。
なお、実施例38において、金属蒸着層として、アルミ金属蒸着層を事例に挙げて説明したが、他の金属薄膜コーティング手段、例えばイオンプレーティング手法等、メッキ手法、無電解メッキ手法等、他の手段を活用することができる。また、コーティングする金属も、アルミニウムに限らず、金、銀、ニッケル等を選択することも可能である。
2.評価
得られた複合的な積層体につき、実施例1と同様に、碁盤目試験(JIS基準)による密着性と、湿度試験による密着性を評価した。
その結果、表面改質処理を実施する際の環境条件(25℃、50%Rh、40℃、95%Rh)にかかわらず、金属蒸着層等を有する積層体においても、優れた碁盤目試験による密着性(100個の碁盤目試験で、全く剥がれが無い。)を示すことが確認された。
本発明によれば、所定の改質剤化合物を含むとともに、空気/炭化水素ガスの混合モル比を制御した燃料ガスからなる火炎を、固体物質の表面に対して吹き付けることによって、改質剤化合物の沸点の相違や、周囲の環境条件にかかわらず、いずれの固体物質に対しても、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を、強固かつ均一に積層することができるようになった。
したがって、各種環境条件の変化にかかわらず、熱硬化性樹脂塗料や紫外線硬化性塗料からなる塗膜を形成した場合に、固体物質と、塗膜との間で、優れた密着性を得ることができるようになった。
また、本発明によれば、固体物質表面に塗膜を形成するに際して、特殊変性されたUV硬化型塗料を使用することなく、汎用の熱硬化性塗料や熱可塑性塗料等をそのままの使用することができ、経済的、製造管理等の観点からも極めて有利である。
本発明によれば、シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む改質剤化合物と、空気と、炭化水素ガスと、を含む燃料ガスからなる火炎を、固体物質の表面に対して吹き付けることによって、固体物質の表面を改質する方法において、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を23以上の値とした表面改質方法が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、シラン原子を含む改質剤化合物としてのケイ素含有化合物と、空気と、炭化水素ガスとしてのプロパンガスまたはLPGと、を含む燃料ガスに由来した火炎を吹き付ける火炎処理のみによって、固体物質の表面を改質する方法において、燃料ガスにおける炭化水素ガスの含有量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、0.1〜5モル%の範囲内の値とするとともに、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を25〜40の範囲内の値とすることを特徴とする表面改質方法である。
よって、このような特定の燃料ガスを用いることによって、ケイ素含有化合物等の沸点の相違や、周囲の環境条件にかかわらず、いずれの固体物質に対しても、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を、強固かつ均一に積層することができる。したがって、熱硬化性樹脂塗料や紫外線硬化性塗料からなる塗膜を形成した場合に、固体物質と、塗膜との間で、優れた密着性を得ることができる。
また、このような種類の炭化水素ガスであれば、安価である一方、所定温度で燃焼することができる。したがって、ケイ素含有化合物等を安定的に熱分解させて、いずれの固体物質に対しても、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を、強固かつ均一に積層することができる。
また、本発明の表面改質方法を実施するにあたり、燃料ガスにおけるケイ素含有化合物の添加量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、1×10 -9 〜10モル%の範囲内の値とすることが好ましい。
このような改質剤化合物の含有量であれば、気化熱のみならず、ベーパライザー等を利用して、安定的に蒸発させたり、流量制御したりすることにより、配管中における温度変化や濃度変化に基づく、結露現象の発生を効果的に抑制することができる。また、このような改質剤化合物の含有量であれば、安定的に熱分解するため、固体物質の表面に対して、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を形成することができる。
また、本発明の表面改質方法を実施するにあたり、改質剤化合物が、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物およびシラザン化合物からなる群から選択される少なくとも一つのケイ素含有化合物やチタン含有化合物、あるいはアルミニウム含有化合物であることが好ましい。
このような種類のケイ素含有化合物等であれば、自身のもつ蒸気圧を利用して、安定的に蒸発させることにより、燃料ガス中の濃度制御が容易になるばかりか、安定的に熱分解するため、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子等を容易に形成することができる。
また、本発明の表面改質方法を実施するにあたり、固体物質に対し、金属薄膜を含む加飾層を積層する工程と、熱硬化性塗料、紫外線硬化性塗料、または熱可塑性塗料からなる塗膜を積層する工程と、を含むことが好ましい。
このように実施することによって、機能性や有用性を向上させた複合的な固体物質を効率的に提供することができる。
また、このように実施することによって、メタリック調や反射特性等の特性を有する複合的な固体物質を効率的に提供することができる。
本発明の実施形態は、シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む改質剤化合物と、空気と、炭化水素ガスと、を含む燃料ガスからなる火炎を吹き付けることによって、固体物質の表面を改質する方法において、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を23以上の値とした表面改質方法である。
すなわち、シラン原子を含む改質剤化合物としてのケイ素含有化合物と、空気と、炭化水素ガスとしてのプロパンガスまたはLPGと、を含む燃料ガスに由来した火炎を吹き付ける火炎処理のみによって、固体物質の表面を改質する方法において、燃料ガスにおける炭化水素ガスの含有量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、0.1〜5モル%の範囲内の値とするとともに、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を25〜40の範囲内の値とすることを特徴とする表面改質方法である。
以下、構成要件に分けて、具体的に説明する。
1.表面改質装置
(1)基本構成
表面改質方法を実施するための表面改質装置につき、図1に示す流体フローを参照しながら説明する。
まず、かかる流体フロー中に示される表面改質装置100は、貯蔵タンク部102と、移送路105と、燃料ガスの貯蔵タンク106、圧縮空気源107と、から基本的に構成されており、それらが配管によって結合されている。
すなわち、貯蔵タンク部102には、シラン原子を含む改質剤化合物であって、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物、およびシラザン化合物からなる群から選択された改質剤化合物101が貯蔵してある。したがって、気液平衡を利用したベーパライザー(図示せず)において、改質剤化合物の存在量が低下すると、貯蔵タンク102から、暫時、追加されることになる。
なお、貯蔵タンク部102の内部あるいは外部に、加熱手段103あるいは自然蒸発により気化させる、気液平衡を利用したベーパライザー(図示せず)が設けてある。そして、加熱手段103には、自然蒸発によるベーパライザーを含んで意味する場合がある。
2.改質剤化合物
(1)種類
改質剤化合物としては、シラン原子を含む化合物であり、且つ、一般的なガスバーナーの火炎中で燃焼し得るものであれば特に制限はない。
そして、入手のし易さや取り扱いの容易さを考慮すると、例えば、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物、およびシラザン化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物であることが好ましい。
また、シラザン化合物の好適例としては、ヘキサメチルジシラザンなどが挙げられる。
(2)炭化水素ガス
また、表面改質方法を実施するにあたり、炭化水素ガスが、プロパンガスまたはLPG(プロパンガス単独以外の液化石油ガス)であることが好ましい。
この理由は、このような種類の炭化水素ガスであれば、安価である一方、所定温度で燃焼することができるためである。したがって、ケイ素含有化合物等を安定的に熱分解させて、いずれの固体物質に対しても、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子を、強固かつ均一に積層することができる。
なお、LPGとしては、ブタン(ノルマルブタン、イソブタン)、ブタン/プロパンの混合ガス、エタン、ペンタン(ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン)等が挙げられる。
一方、このような炭化水素ガスの含有量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、0.1〜5モル%の範囲内の値とする。
この理由は、かかる炭化水素ガスの含有量が0.1モル%未満となると、火炎温度が低下して、ケイ素含有化合物等の燃焼が不完全になるばかりか、水酸基の生成が不十分となる場合があるためである。一方、かかる炭化水素ガスの含有量が5モル%を超えると、不完全燃焼して、同様に、表面改質効果が十分に発揮されない場合があるためである。
したがって、炭化水素ガスの含有量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、0.5〜5モル%の範囲内の値とすることがより好ましく、0.8〜5モル%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
次いで、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を25〜40の範囲内の値とする理由を、図7を参照しつつ、さらに詳細に説明する。
ここで、かかる図7は、実施例1等に準拠したデータであって、横軸に空気/炭化水素ガスの混合モル比(−)を採って示してあり、縦軸に、ポリプロピレンフィルムの表面における濡れ指数(dyn/cm)を採って示してある。
よって、このように空気/炭化水素ガスの混合モル比が25〜40の範囲内の値である燃料ガスを用いることによって、ケイ素含有化合物等の沸点の相違や、周囲の環境条件にかかわらず、いずれの固体物質に対しても、水酸基を表面に多数有する所定のシリカ粒子を、強固かつ均一に積層することができる。したがって、表面処理した固体物質上に、熱硬化性樹脂塗料や紫外線硬化性塗料からなる塗膜を形成した場合であっても、固体物質と、塗膜との間で、優れた密着性を得ることができる。
但し、ばらつきが少なく、より安定的に表面改質効果が発揮されることから、燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を25〜38の範囲内の値とすることがさらに好ましく、28〜35の範囲内の値とすることがさらに好ましい。

Claims (8)

  1. シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む改質剤化合物と、空気と、炭化水素ガスと、を含む燃料ガスからなる火炎を吹き付けることによって、固体物質の表面を改質する方法において、
    前記燃料ガスにおける空気/炭化水素ガスの混合モル比を23以上の値とすることを特徴とする表面改質方法。
  2. 前記炭化水素ガスが、プロパンガスまたはLPGであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表面改質方法。
  3. 前記改質剤化合物が、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物、シラザン化合物、アルキルチタン化合物、アルコキシチタン化合物、アルキルアルミニウム化合物、およびアルコキシアルミニウム化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の表面改質方法。
  4. 前記改質剤化合物の沸点(760mmHg)を20〜250℃の範囲内の値とすることを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれか一項に記載の固体物質の表面改質方法。
  5. 前記改質剤化合物の含有量を、燃料ガスの全体量を100モル%としたときに、1×10-10〜10モル%の範囲内の値とすることを特徴とする請求の範囲第1項〜第4項のいずれか一項に記載の固体物質の表面改質方法。
  6. 前記固体物質が、オレフィン樹脂、あるいは天然ゴム、合成ゴム、または熱可塑性エラストマーのいずれかであることを特徴とする請求の範囲第1項〜第5項のいずれか一項に記載の表面改質方法。
  7. 前記固体物質に対し、熱硬化性塗料、紫外線硬化性塗料、または熱可塑性塗料からなる塗膜を積層する工程を含むことを特徴とする請求の範囲第1項〜第6項のいずれか一項に記載の表面改質方法。
  8. 前記固体物質と、塗膜との間に、金属薄膜を含む加飾層を積層する工程を含むことを特徴とする請求の範囲第1項〜第7項のいずれか一項に記載の表面改質方法。
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