JPWO2007015321A1 - 楽音出力切り換え装置、楽音出力切り換え方法、楽音出力切り換えのためのコンピュータプログラム - Google Patents

楽音出力切り換え装置、楽音出力切り換え方法、楽音出力切り換えのためのコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

異なる複数の音色の楽音を同時に出力または入力できるマルチティンバー状態と、単一の音色の楽音を出力または入力する非マルチティンバー状態とにおいて、楽音情報の最適な送信状態を実現する。非マルチティンバー状態が選択されたとき(ステップ12)、ゾーン「1」「2」を内信状態(INT)、ゾーン「3」「4」を外信状態(EXT)とし、マルチティンバー状態が選択されたとき(ステップ12)、すべてのゾーン/音色を両方状態(BOTH)にする(ステップ13)。両方状態は、上記内信状態と外信状態の両方が同時に実行される。外信状態では、楽音装置(内部装置)に接続された外部装置に対して楽音情報が送信され、内信状態では、楽音装置(内部装置)の中だけで楽音情報が送信される。

Description

本件発明は、楽音出力切り換え装置、楽音出力切り換え方法、楽音出力切り換えのためのコンピュータプログラムに関し、特に、単一の音色の楽音を発音させたり、複数の異なる楽音を発音させたりするものに関する。
従来、マルチティンバーといわれる機能を有している電子楽器・楽音装置があった。このマルチティンバー状態にすると、異なる複数の音色の楽音を同時に出力でき、このマルチティンバー状態を解除して非マルチティンバー状態にすると、単一の音色の楽音を出力できる。
また、電子楽器では、種々の音色の楽音を装置内部の音源で発音させたりするほか(内信状態)、MIDIと呼ばれるシステムを使って、楽音情報を外部へ送信して外部の音源で発音させたり記録させたり(外信状態)、楽音情報を外部から受信して内部の音源で発音させたり記録させたりして、外部装置との間で情報の送受の両方を行うものがある。
特開平5−249969号公報
しかしながら、このようなマルチティンバーの機能の切り換えと、MIDIにおける外信状態と、内信状態と、これら外信と内信の両方状態の切り換えとは、関係はなく、個別に行われていた。 本件発明の目的は、マルチティンバーの機能の切り換えに応じて、楽音情報の最適な外信状態と、内信状態と、これら外信と内信の両方状態の切り換えとを行うことにある。
上記目的を達成するために、本件発明は、非マルチティンバー状態が選択されたとき、外信状態または内信状態を選択し、マルチティンバー状態が選択されたとき、楽音情報の送信において外信状態及び内信状態の両方状態を選択するようにした。 ここで、本件発明は、異なる複数の音色の楽音を同時に出力または入力できるマルチティンバー状態と、このマルチティンバー状態を解除して単一の音色の楽音を出力または入力する非マルチティンバー状態とを切り換え、楽音装置に接続された外部装置に対して楽音情報を送信する外信状態と、当該楽音装置の中だけで楽音情報を送信する内信状態と、これら外信状態と内信状態との両方を同時に実行する両方状態とを切り換えるものである。
これにより、例えば、マルチティンバー状態を選択すると、楽音情報の送受において両方状態が選択されるから、マルチティンバーにおける音色などの音楽的ファクタの変更があると、この変更情報は内部装置と外部装置との両方に送られるから、内部装置(内部)と外部装置(外部)とで統一した変更を実現でき、内部装置(内部)と外部装置(外部)とで混乱が生じることがなくなる。この結果、マルチティンバーにおいて、接続された外部装置で楽音情報の書き込み/録音及び読み出し/再生を行う場合には好都合で便利であり、複雑なモード設定/切り換えを行う必要がなくなる。
また、非マルチティンバー状態を選択すると、外信状態のみまたは内信状態のみが選択されるから、非マルチティンバーにおいて、外部装置のみの音色などの音楽的ファクタを変更したり、内部装置のみの音色などの音楽的ファクタを変更したりでき、外部と内部とで個別に変更を行うことができる。この結果、非マルチティンバーにおいて、楽音装置に接続された外部装置を音源としてのみ使う場合や、楽音装置(内部装置)を外部からまたは内部からの音源としてのみ使う場合には好都合で便利であり、複雑なモード設定/切り換えを行う必要がなくなる。このようなことは、単一チャンネルだけによる送受信を行う場合や、MIDI音源を内部音源の拡張音色として使う場合にも同様である。
楽音出力切り換え装置、楽音出力切り換え方法、楽音出力切り換えのためのコンピュータプログラムを記憶して実行する装置、自動/手動演奏装置、シーケンサー、音源装置、楽音装置または電子楽器(本装置)の全体回路を示す。 パネルスイッチ群13の一部を示す。 プログラム/データ記憶部4内のモードレジスタ43を示す。 コントローラ(CPU)8によって実行される処理全体のフローチャートを示す。 イニシャライズ処理(ステップ01)のフローチャートを示す。 発音処理または消音処理(ステップ02またはステップ03)のフローチャートを示す。 発音処理または消音処理(ステップ02またはステップ03)のフローチャートを示す。 スイッチ処理(ステップ05)中の音色ボタン21の操作処理のフローチャートを示す。 スイッチ処理(ステップ05)中の音色ボタン21の操作処理のフローチャートを示す。
符号の説明
1…楽音出力切り換え装置、4…プログラム/データ記憶部、
5…楽音信号発生部、6…サウンドシステム、7…情報記憶部、
8…コントローラ(CPU)、9…タイミング発生部、
11…キーボード、12…キーボードスキャン回路、
13…パネルスイッチ群、14…スイッチスキャン回路、
15…ミディ回路、16…アサイメントメモリ、
21…音色ボタン、21a…音色グループボタン、
21b…バリエーションボタン、22…サウンドボタン、
23…セットアップボタン、24…ゾーンセレクトボタン、
25…ゾーンオン/オフボタン、26…ゾーンフェーダー、
31…電源ボタン、32…メニューボタン、
33…バリューボタン、35…ディスプレイ35、
43…モードレジスタ。
(1)全体回路
図1は楽音出力切り換え装置1、楽音出力切り換え方法、楽音出力切り換えのためのコンピュータプログラムを記憶して実行する装置、自動/手動演奏装置、シーケンサー、音源装置、楽音装置または電子楽器(以下「本装置」という)の全体回路を示す。
キーボード11の各キーは、楽音の発音及び消音を操作/指示するもので、キーボードスキャン回路12によってスキャンされ、キーオン、キーオフを示すデータが検出され、コントローラ(CPU)2によってプログラム/データ記憶部4のキーボードテーブルに書き込まれる。そして、それまでキーボードテーブルに記憶されていた各キーのオン、オフの状態を示すデータと比較され、各キーのオンイベント、オフイベントの判別が、コントローラ2によって行われる。
このキーボード11は、ローアキーボード、アッパーキーボード、ペダルキーボード等から成っており、それぞれにつき異なる/同じ音色の楽音、つまり楽音波形または/及びエンベロープ波形の異なる/同じ楽音が発音される。なお、キーボード11は、場合によって、電子弦楽器、電子吹奏(管)楽器、電子打楽器(パッド等)、コンピュータのキーボード等で代用される。
このキーボード11によって演奏者の手動演奏のテンポまたはタッチが検出される。このようなタッチを検出するための速度センサー、加速度センサー、圧力センサーがキーボード11の各キーに対応して設けられる。
パネルスイッチ群13の各スイッチは、スイッチスキャン回路14によって、スキャンされる。このスキャンにより、各スイッチのオン、オフを示すデータが検出され、コントローラ2によってプログラム/データ記憶部4のスイッチテーブルに書き込まれる。そして、それまでスイッチテーブルに記憶されていた各スイッチのオン、オフの状態を示すデータと比較され、各スイッチのオンイベント、オフイベントの判別が、コントローラ2によって行われる。
上記パネルスイッチ群13には各種操作子及び各種スイッチが設けられ、この各種操作子及び各種スイッチはスイッチ、ペダル、ホイール、レバー、コントローラ、ジョイスティック、ダイヤル、ハンドル、回転/スライドつまみ/ボリューム、ベンダー、タッチスイッチ等である。このペダルはダンパペダル、サスティンペダル、ミュートペダル、ソフトペダル等である。
発音される楽音は上記キーボード11による手動演奏の楽音または演奏情報から再生された自動演奏の楽音である。この手動演奏または自動演奏の演奏情報/楽音情報/発音情報/消音情報(以下楽音情報という)は外部接続機器からミディ回路15からも送られてくる。また、このミディ回路15を通じて外部接続機器へこの演奏情報/楽音情報/発音情報/消音情報(以下楽音情報という)が送られていく。
これらの送受情報/楽音情報の中には音色情報(トーンナンバデータ/音色組合せセット)、音量情報(ラウドネスデータ)、タッチ情報(ベロシティデータ)、音高情報(キーナンバデータ)、音域情報(セットアップ音域データ)、エンベロープ情報などの音楽的ファクタ情報及びミディチャンネルナンバ情報などのMIDI規格で決められた情報も含まれる。
ミディ回路15は、外部接続された電子楽器との間で楽音データの送受を行うためのインターフェースである。この楽音データはMIDI(ミュージカルインスツルメントデジタルインターフェース)規格のもので、この楽音データに基づいた発音も行われる。ミディ回路15には、受信したまたは送信する楽音情報を一時的に蓄えるバッファなどが設けられている。
ミディ回路15では、楽音装置に接続された外部装置に対して楽音情報を送信する外信状態(EXT)と、当該楽音装置の中だけで楽音情報を送信する内信状態(INT)と、これら外信状態と内信状態との両方を同時に実行する両方状態(BOTH)とが、複数のゾーン/音色/内部チャンネル/MIDIチャンネル(以下ゾーンまたは音色という)ごとに切り換えられる。
マルチティンバー状態が選択されたとき、楽音情報の送信において両方状態(BOTH)が選択され、非マルチティンバー状態が選択されたとき、外信状態(EXT)または内信状態(INT)が選択される。この接続された外部装置は「外部音源」または「外部シーケンサー」(外部/外信)などがある。
ここで、マルチティンバー状態では、異なる複数の音色の楽音が同時に出力または入力され、このマルチティンバー状態が解除された非マルチティンバー状態では、単一の音色の楽音が出力または入力される。ここで、入力は外部装置からまたはキーボード11などの内部装置によって楽音装置(内部装置)へ楽音情報が入力されることであり、出力は外部装置へまたは楽音信号発生部5などの内部装置から楽音装置(内部装置)へ楽音情報が出力されることである。
そして、異なる複数の音色の楽音は、MIDIチャンネルの複数チャンネルまたは全チャンネルに対応しており、単一の音色の楽音は、MIDIチャンネル中の1つのチャンネル、例えば第1チャンネルに対応している。
したがって、マルチティンバー状態では、すべてまたは複数のMIDIチャンネルが受信/送信されるように上記ミディ回路15が切換えられる。また、非マルチティンバー状態では、複数のMIDIチャンネルのうち1つのチャンネルのみが受信または送信されるように上記ミディ回路15が切換えられる。
上記キーボード11またはミディ回路15には、手動演奏装置のほか、自動演奏装置も含まれる。これらキーボード11、パネルスイッチ群13及びミディ回路15から発生された上記演奏情報等(楽音情報)は、楽音を発生させるための情報である。
上記音高情報はキーナンバデータKNとして取り込まれる。このキーナンバデータKNはオクターブデータ(音域データ)と音名データとからなる。上記音色情報は、鍵盤楽器(ピアノ等)、管楽器(フルート等)、弦楽器(バイオリン等)、打楽器(ドラム等)の楽器(発音媒体/発音手段)の種類等に対応しており、トーンナンバデータTNとして取り込まれる。上記エンベロープ情報は、上述のエンベロープスピードES、エンベロープレベルEL、エンベロープタイムET、エンベロープフェーズEFなどである。
このような音楽的ファクタ情報は、コントローラ(CPU)8へ送られ、後述の各種信号、データ、パラメータの切り換えが行われ、楽音の内容が決定される。上記演奏情報等はコントローラ8で処理され、各種データが楽音信号発生部5へ送られ、楽音波形信号が発生され、サウンドシステム6から発音/出力される。コントローラ8はCPU、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、ROM及びRAMなどからなっている。
プログラム/データ記憶部4(内部記憶媒体/手段)はROMまたは書き込み可能なRAM、フラッシュメモリまたはEEPROM等の記憶装置からなり、光ディスクまたは磁気ディスク等の情報記憶部7(外部記憶媒体/手段)に記憶されるコンピュータのプログラムが書き写され記憶される(インストール/転送される)。
またプログラム/データ記憶部4には外部の電子楽器またはコンピュータから上記ミディ回路15または送受信装置を介して送信されるプログラムも記憶される(インストール/転送される)。このプログラムの記憶媒体は通信媒体も含む。
このプログラムは、コントローラ(CPU)8が各種処理を行うための後述する各フローチャートに応じた楽音発生のためのプログラムである。このプログラム/データ記憶部4には、上述した音楽的ファクタ情報、上述した各種データ及びその他の各種データも記憶される。この各種データには時分割処理に必要なデータや時分割チャンネルへの割当のためデータ等も含まれる。
楽音信号発生部5では、各楽音ごとに楽音波形信号が繰り返し発生されサウンドシステム6から発音出力される。上記音高情報に応じて、この繰り返し発生される楽音波形信号の発生速度は変化される。また上記音色情報などの音楽的ファクタ情報に応じて、この繰り返し発生される楽音波形信号の波形形状は切り換えられる。この楽音信号発生部5は時分割処理によって複数の楽音信号が同時に独立して並行して生成されポリフォニックに発音される。
タイミング発生部9からは、楽音生成装置の全回路の同期を取るためのタイミングコントロール信号が各回路に出力される。このタイミングコントロール信号は、各周期のクロック信号のほか、これらのクロック信号を論理積または論理和した信号、時分割処理のチャンネル分割時間の周期を持つチャンネルクロック信号、この整数倍または整数分の1の周波数のクロック信号、チャンネルナンバデータCHNo、タイムカウントデータ(発音時間情報)などを含む。上記スキャン処理もこのクロック信号に基づいて所定周期ごとに実行される。
上記楽音信号発生部5の中またはプログラム/データ記憶部4の中には、アサイメントメモリ16が設けられている。このアサイメントメモリ16は上記時分割チャンネルの数に応じたメモリエリアを有し、各チャンネルに割り当てられた楽音似応じ当該楽音を生成するための上記演奏情報等/楽音情報/音楽的ファクタ情報等が書き込まれる。この書き込まれた楽音情報等に応じて各チャンネルに割り当てられた楽音が発音/消音される。
以下これを「内部音源」(内部/内信)ともいう。また、このような内部音源の演奏情報等/楽音情報/音楽的ファクタ情報等は、上記プログラム/データ記憶部4にも書き込まれ記憶される。以下これを「内部シーケンサー」(内部/内信)という。
上記マルチティンバー状態では、このアサイメントメモリ16の各チャンネルエリアに異なるトーンナンバデータ(音色)の楽音情報が書き込まれ、上記同時に発生される複数楽音は、異なる複数の音色(トーンナンバデータ)となり、非マルチティンバー状態では、このアサイメントメモリ16の各チャンネルエリアに同じトーンナンバデータ(音色)の楽音情報が書き込まれ、上記同時に発生される複数楽音は、1つの同じ音色(トーンナンバデータ)となる。
このアサイメントメモリ16の各チャンネルメモリエリアは、上記MIDIチャンネルに1体1で対応し、MIDIの各チャンネルごとの音色(トーンナンバデータ)の異なる楽音が書き込まれる。しかし、場合によってアサイメントメモリ16の各チャンネルメモリエリアがMIDIチャンネルに1体1で対応しなくてもよいし、上記ゾーン/音色に対応していてもよい。
(2)パネルスイッチ群13
図2は上記パネルスイッチ群13の一部を示す。このパネルスイッチ群13には、音色ボタン21、サウンドボタン22、セットアップボタン23、ゾーンセレクトボタン24、ゾーンオン/オフボタン25、ゾーンフェーダー26、電源ボタン31、メニューボタン32、バリューボタン33、ディスプレイ35などが設けられている。
音色ボタン21は種々の音色情報(トーンナンバデータ)を指定/選択するためのものであり、楽音における複数の互いに異なる種類の音色が1つずつ選択される。サウンドボタン22によって、上記音色ボタン21音色グループボタン21a及びバリエーションボタン21b)で、上述のように楽音における複数の互いに異なる種類の音色が1つずつ選択されるモードが選択される。
また、セットアップボタン23によって、上記音色ボタン21で指定/選択された複数の音色の組合せセットをつくって書き込み/記憶させたり、いったん記憶させた音色組合せセットを読み出し/再生させたりするモードが選択される。
このように記憶された音色の組合せセットは、上記音色グループごとに分けられて分類/整理され、上記具体的音色ごとに記憶される。したがって、上記音色ボタン21(音色グループボタン21a及びバリエーションボタン21b)のそれぞれに、上記音色組合せセットのそれぞれが対応して記憶されるとともに、上記音色ボタン21のそれぞれに上記異なる種類の音色のそれぞれも対応して記憶されることになる。
「1」〜「4」の4つのゾーンセレクトボタン24によって、上記音色の組合せセットの中の1番目、2番目、3番目、4番目の各音色、またはMIDIチャンネルの中の任意の4つのチャンネルが個別に択一的に選択指定される。この選択指定は音色の組合せセットの書き込み/記憶時でも、読み出し/再生時でも、いずれでも可能である。
この組合せセットの中から選択指定されたn番目の音色は、上記音色ボタン21で具体的に選択決定される。しかも、このn番目の音色は、上記音色ボタン21を切り換えることによって、個別に変更することができる。またこのn番目の音色の楽音の音量(ラウドネス)は、次述するゾーンフェーダー26によって、個別に設定、選択または変更することができる。
ゾーンセレクトボタン24で選択される音色/MIDIチャンネルは、上記サウンドボタン22がオン状態で音色ボタン21によって個別に1つずつ選択指定された音色のこともあるし、上記セットアップボタン23がオン状態で音色ボタン21によって上記音色組合せセットのいずれかの音色のこともある。
このゾーンセレクトボタン24を順次押すと、各ゾーン/各音色の楽音情報の送信形態が、インターナルモード(内信状態)、イクスターナルモード(外信状態)、ボース(BOTH)モード(両方状態)とリング式に切り換えられていく。この切り換えられた送信形態の情報はモードレジスタ43に書き込まれ記憶される。
インターナルモード(内信状態)では、本装置の中だけで楽音情報が送信され、キーボード11の手動操作/再生された演奏情報に基づいた本装置での発音/再生のみがなされる。イクスターナルモード(外信状態)では、外部装置へ楽音情報が送信され、外部装置への書き込み/記憶/楽音情報送信/外部装置での発音がなされ、またキーボード11の手動操作/再生された演奏情報に基づいた外部装置での発音/記憶もなされる。上記ボース(BOTH)モードでは、上記楽音情報の内信状態と外信状態との両方状態が選択される。
「1」〜「4」の4つのゾーンオン/オフボタン25によって、各ゾーンごとに、上記組合せセット/MIDIチャンネルの各音色うち、発音されずミュートされる状態、全音域/全キーが当該ゾーンの音色で発音される状態、設定された音域エリアの範囲の音域/キー群が当該ゾーンで発音される状態が、循環的に切り換えられる。この切り換え内容は後述する出力状態フラグとしてモードレジスタ43に記憶される。
ゾーンフェーダー26によって、上記組合せセット/各ゾーン/各音色/各MIDIチャンネルの各音色の音量/ラウドネスが個別に調整される。この音色組合せセットの個別音量調整は、音色組合せセットの書き込み/記憶時でも、読み出し/再生時でも、いずれのモードでも可能である。また、このゾーンフェーダー26によって、インターナルモード(INT)の音色/ゾーンの音量と、イクスターナル(EXT)の音色/ゾーンの音量との相対的バランスが変更/調整される。
上記音色の組合せセット/MIDIチャンネルの各音色は、音色の書き込み/記憶時には、ゾーンセレクトボタン24によって選択され、音色の読み出し/再生時には、ゾーンオン/オフボタン25によって選択される。したがって、これらの音色選択は操作者によって実行されることになる。
メニューボタン32によって、ディスプレイ35に表示されるメニューが順次切り換えられ選択される。このメニューは上述の各種の音楽的ファクタなどである。バリューボタン33によって選択された各メニューにおける音楽的ファクタの内容/値/量が大きくされたり/小さくされたりして切り換えられる。
これらのボタン32、33によって、上記マルチティンバーのオン(マルチティンバー状態)/オフ(非マルチティンバー)が切り換えられる。この場合、ディスプレイ35にメニューボタン32によって、例えば「マルチティンバーon」または「マルチティンバーoff」の表示がなされ、バリューボタン33によってこのオン/オフが切換えられる。上記電源ボタン31によって、本装置の電源が投入されたり、電源が切られたりする。この電源投入のときに、イニシャライズ処理が実行される。
(3)モードレジスタ43
図3はモードレジスタ43を示す。このモードレジスタ43には、上記マルチティンバー状態(「1」)、非マルチティンバー状態(「0」)のモードが記憶される。マルチティンバー状態では、異なる複数の音色の楽音が同時に出力され、このマルチティンバー状態が解除された非マルチティンバー状態では、単一の音色の楽音が出力される。
このマルチティンバーのモードデータは、不揮発性で電源を切っても消去されない。または、マルチティンバーのモードスイッチ(図示せず)の切り換え状態(オン/オフ)を電源投入時に判別されて、このモードレジスタ43に書き込まれてもよい。
このモードレジスタ43には、4つのゾーン(チャンネル/音色)それぞれにつき、インターナル(INT)、イクスターナル(EXT)、ボース(BOTH)の3つのモードが記憶される。インターナル(INT)モード(内信状態)では、本装置の中(内部音源/内部シーケンサーなどの内部)だけで楽音情報が送信(内信)され、イクスターナル(EXT)モード(外信状態)では、本装置に接続された外部装置(外部音源/外部シーケンサーなどの外部)に対して楽音情報が送信(外信)され、ボース(BOTH)モード(両方状態)では、これら外信状態と内信状態との両方が同時に実行される。
上記4つのゾーン(チャンネル/音色)それぞれにつき、出力状態フラグも記憶される。この出力状態フラグは、ゾーンオン/オフボタン25が順次押されて、組合せセット/各ゾーンの各音色の発音/出力または非発音/非出力を示す。
上記4つのゾーン(チャンネル/音色)それぞれにつき、「0」の出力状態フラグでは、上記音色の組合せセット/MIDIチャンネル中の当該ゾーンの音色の楽音のみがミュートされ発音されない。「1」の出力状態フラグでは、上記キーボード11の全音域/全キーまたは特定音域が当該ゾーンの音色で発音される。
(4)処理全体
図4はコントローラ(CPU)8によって実行される処理全体のフローチャートを示す。この処理全体は本楽音生成装置の電源オンによって開始され、電源オフまで繰り返し実行される。まず、プログラム/データ記憶部4の初期化など種々のイニシャライズ処理が行われ(ステップ01)、上記キーボード11での手動演奏のキーオン操作に基づき、発音処理が行われる(ステップ02)。
このステップ02の発音処理は、上記演奏情報の読み出し再生において、プログラム/データ記憶部4からの自動演奏のキーオン情報が読み出されるときにも実行される。また、このステップ02の発音処理は、演奏情報の書き込み記録において、プログラム/データ記憶部4に自動演奏のキーオン情報が書き込まれるときにも実行される。
この発音処理では、空きチャンネルがサーチされ、サーチされた空きチャンネルにオンイベントに係る楽音が割り当てられる。この楽音の内容は、上記キーボード11及びパネルスイッチ群13からの演奏情報(楽音情報)、楽音発生情報の音楽的ファクタに基づく。
この場合、サーチされた空きチャンネルのアサインメントメモリのエリアに「1」のオン/オフデータ、キーナンバデータ(周波数ナンバデータ)KN、エンベロープデータ、トーンナンバデータTN、タッチデータTCも書き込まれる。このアサインメントメモリに書き込まれたデータは、楽音信号発生部5へ送られ、対応する楽音波形データが読み出されるとともに、対応するエンベロープ波形データが発生され、サウンドシステム6で発音出力される。
次いで、上記キーボード11/パネルスイッチ群13での手動演奏のキーオフ操作に基づき、消音(減衰)処理が行われる(ステップ03)。この消音(減衰)処理では、オフイベント(キーオフイベント、消音イベント)に係る楽音が割り当てられているチャンネルがサーチされ、アサインメントメモリ(図示せず)内のオン/オフデータが「0」にされ、当該楽音が減衰され消音される。この場合、アサインメントメモリ内の「0」のオン/オフデータが楽音信号発生部5へ送られ、キーオフイベントに係る楽音のエンベロープフェーズがリリースとなり、エンベロープレベルが次第に「0」になる。
このステップ03の消音処理は、演奏情報の読み出し再生において、プログラム/データ記憶部4からの自動演奏のキーオフ情報が読み出されるときにも実行される。また、このステップ03の消音処理は、演奏情報の書き込み記録において、プログラム/データ記憶部4に自動演奏のキーオフ情報が書き込まれるときにも実行される。
なお、上記パネルスイッチ群13の各種スイッチの操作があれば、このスイッチに対応する音楽的ファクタ情報が取り込まれ、プログラム/データ記憶部4に記憶され、音楽的ファクタ情報が変更される(ステップ05)。このスイッチ処理では、音色の選択処理、音色の組合せセットの書き込み処理、音色組合せセットの読み出し処理なども実行される。この後、その他の処理が実行され(ステップ06)、上記ステップ02からこのステップ06までの処理が繰り返される。
(5)イニシャライズ処理(ステップ01)
図5は上記イニシャライズ処理(ステップ01)のフローチャートを示す。まず、モードレジスタ43内のマルチティンバーのモードデータが読み出される(ステップ11)。読み出されたモードデータが、マルチティンバー状態(「1」)であれば(ステップ12)、モードレジスタ43のゾーン(音色/MIDIチャンネル)「1」〜「4」に、ボース(BOTH)モードのデータを書き込む(ステップ13)。
これにより、楽音情報の送信において全ゾーン/音色において外信状態と内信状態との両方状態が選択されるから、外部装置での書き込み/録音及び読み出し/再生を行うのに便利で不都合がなくなり、複雑なモード設定/切り換えを行う必要がなくなる。また、MIDIチャンネルの複数または全チャンネルにわたって受信/送信ができるようになるから、マルチティンバー機能には好都合となり、さらに種々の設定を行う必要がほとんどなくなる。
さらに、外部装置(外部シーケンサー)での書き込み/録音または読み出し/再生を行い、内部音源で演奏/発音行う場合において、音色などの音楽的ファクタを変更すると、この変更情報(プログラムチャンジ)が外部シーケンサーと内部音源とに共に送られなくてはならない。
そうでないと、外部シーケンサーと内部音源とで異なる音楽的ファクタ(音色)になってしまうからである。これは異なる複数の音色の楽音を同時に出力するマルチティンバーでは非常に好都合である。この複数の異なる音色それぞれが内部と外部/内信と外信とで統一されなければ、音色に混同が生じて複数の接続された装置でマルチティンバー機能が統一されないからである。
外部と内部へ同じ情報が送られるボース(BOTH)モードにしてあれば、外部と内部に同じ変更内容が送られるので、変更があっても外部と内部/内信と外信とを同じ音楽的ファクタに統一することができる。
なお、ここでゾーンセレクトボタン24を押せば、このボースモードをイクスターナルモードまたはインターナルモードに各ゾーン/音色ごとに切り換えることもできる。また、このボースモードにされるゾーン/音色は4つの全ゾーンではなく、このうち1つまたは複数のゾーンであってもよい。残りのゾーンは、インターナルモードまたはイクスターナルモードになる。このことは外部音源と内部シーケンサーでも同様であり、外部/外信と内部/内信と統一する場合に都合がよい。
そして、ゾーン「1」の出力状態フラグをオン状態「1」、ゾーン「2」の出力状態フラグをオン状態「0」、ゾーン「3」の出力状態フラグをオン状態「0」、ゾーン「4」の出力状態フラグをオン状態「0」とする(ステップ14)。
これにより、ゾーン「1」のみ発音/出力されるから、少なくともゾーン「1」で、内部と外部/内信と外信とを統一させて、これを発音/出力させることができる。このステップ14において、他のゾーンのゾーンオン/オフボタン25をオンにして、他のゾーンの一部または全部も発音/出力されるようにできる。
また、上記ステップ12で、読み出されたモードデータが、非マルチティンバー状態(「0」)であれば(ステップ12)、モードレジスタ43のゾーン(音色/MIDIチャンネル)「1」及び「2」に、インターナル(INT)モードのデータを書き込み、ゾーン(音色/MIDIチャンネル)「3」及び「4」に、イクスターナル(EXT)モードのデータを書き込む(ステップ16)。
これにより、ゾーン/音色ごとに、楽音情報の送信において外信状態のみまたは内信状態のみが分けて選択されるから、外部装置を音源としてのみ使うのに、または内部装置を外部からまたは内部からの音源としてのみ使う場合などに便利で不都合がなくなり、複雑なモード設定/切り換えを行う必要がなくなる。また、MIDIチャンネルの1チャンネルのみを受信または送信するようになるから、非マルチティンバー機能には好都合となり、さらに種々の設定を行う必要がほとんどなくなる。
さらに、外部装置のみの音色などの音楽的ファクタを変更したり、内部装置のみの音色などの音楽的ファクタを変更したりでき、外部と内部とで個別に変更を行うことができる。このように、外部装置と内部装置とで個別に異なる音楽的制御を行う場合には、非マルチティンバーを選択すればよく、これにより外信状態のみのイクスターナルモードまたは内信状態のみのインターナルモードのいずれかが選択される。この結果、このような外部と内部とで個別に異なる制御を容易に実現できる。
なお、ここでゾーンセレクトボタン24を押せば、このイクスターナルモードまたはインターナルモードを、ボースモード、インターナルモードまたはイクスターナルモードに各ゾーン/音色ごとに切り換えることもできる。また、このインターナルモードにされるゾーン/音色はゾーン「1」「2」だけではなく、ゾーン「1」「2」の一方、他の1つまたは複数若しくは全部のゾーンであってもよい。
残りのゾーンは、イクスターナルモードまたはボースモードになる。またイクスターナルモードにされるゾーン/音色はゾーン「3」「4」だけではなく、ゾーン「3」「4」の一方、他の1つまたは複数若しくは全部のゾーンであってもよい。残りのゾーンは、インターナルモードまたはボースモードになる。
そして、ゾーン「1」の出力状態フラグをオン状態「1」、ゾーン「2」の出力状態フラグをオン状態「0」、ゾーン「3」の出力状態フラグをオン状態「1」、ゾーン「4」の出力状態フラグをオン状態「0」とする(ステップ17)。
これにより、ゾーン「1」及び「3」のみ発音/出力されるから、少なくともゾーン「1」または「3」で、内部と外部/内信と外信とを個別に制御させて、これを発音/出力させることができる。このステップ17において、他のゾーンのゾーンオン/オフボタン25をオンにして、他のゾーンの一部または全部も発音/出力されるようにできる。
なお、上記ボース(BOTH)モード及びイクスターナル(EXT)モードでは、本装置と外部装置との間で、リアルタイムに楽音情報が送受されて、本装置と外部装置との間でリアルタイムに書き込み記憶/読み出し再生が行われる。また、このボース(BOTH)モード及びイクスターナル(EXT)モードでは、本装置と外部装置との間で、一括して楽音情報が送受されて、外部装置へ情報が一括して送信されて書き込み記憶が行われた後、この楽音情報が読み出し再生されて本装置へ一括して受信されてもよい。
(6)発音処理/消音処理(ステップ02/ステップ03)
図6及び図7は、上記発音処理または消音処理(ステップ02またはステップ03)のフローチャートを示す。キーオンまたはキーオフがあると(ステップ21)、モードレジスタ43の記憶内容から、各ゾーンがボースモードに選択/設定されていれば(ステップ22)、上記アサイメントメモリ16に楽音情報が書き込まれ、楽音信号発生部5から楽音が発音/出力または消音/出力され、内部音源が駆動され、またプログラム/データ記憶部4に楽音情報が書き込まれ、内部シケーサーに記憶される(ステップ23)。そして、ミディ回路15へ楽音情報が送り込まれ、外部装置へ楽音情報が送信され、外部音源が駆動されたり外部シーケンサーに記憶されたりする(ステップ24)。
また、モードレジスタ43の記憶内容から、各ゾーンがインターナルモードに選択/設定されていれば(ステップ26)、上記アサイメントメモリ16に楽音情報が書き込まれ、楽音信号発生部5から楽音が発音/出力または消音/出力され、内部音源が駆動され、またプログラム/データ記憶部4に楽音情報が書き込まれ、内部シケーサーに記憶される(ステップ27)。
さらに、モードレジスタ43の記憶内容から、各ゾーンがイクスターナルモードに選択/設定されていれば(ステップ29)、ミディ回路15へ楽音情報が送り込まれ、外部装置へ楽音情報が送信され、外部音源が駆動されたり外部シーケンサーに記憶されたりする(ステップ30)。
ついで、ミディ回路15に外部装置から楽音情報が送り込まれていれば(ステップ41)、モードレジスタ43の記憶内容から、各ゾーンがボースモードに選択/設定されていれば(ステップ42)、上記アサイメントメモリに楽音情報が書き込まれ、楽音信号発生部5から楽音が発音/出力または消音/出力され、内部音源が駆動され、またプログラム/データ記憶部4に楽音情報が書き込まれ、内部シケーサーに記憶される(ステップ43)。
また、モードレジスタ43の記憶内容から、各ゾーンがインターナルモードに選択/設定されていれば(ステップ44)、上記アサイメントメモリ16に楽音情報が書き込まれ、楽音信号発生部5から楽音が発音/出力され、内部音源が駆動され、またプログラム/データ記憶部4に楽音情報が書き込まれ、内部シケーサーに記憶される(ステップ45)。
さらに、モードレジスタ43の記憶内容から、各ゾーンがイクスターナルモードに選択/設定されていれば(ステップ46)、何も行われない。以上のステップ21〜46の処理は、4つのゾーン「1」〜「4」につき、それぞれ実行される(ステップ48)。
なお、ステップ45は省略され、インターナルモードでは、MIDI受信があっても(ステップ41)内部音源が発音/消音されなくてもよい。また、イクスターナルモードでは(ステップ46)では、ステップ45と同様に、MIDI受信があったとき(ステップ41)内部音源が発音/消音されてもよい。さらに、上記ステップ43は省略され、ボースモードMIDI受信があっても(ステップ41)内部音源が発音/消音されなくてもよい。
こうして、インターナルモード(内信状態)では、本装置の中だけで楽音情報が送信され、キーボード11の手動操作/再生された演奏情報に基づいた本装置での発音/再生のみがなされる。
また、イクスターナルモード(外信状態)では、外部装置へ楽音情報が送信され、外部装置への書き込み/記憶/楽音情報送信/外部装置での発音がなされ、またキーボード11の手動操作/再生された演奏情報に基づいた外部装置での発音/記憶もなされる。
さらに、ボースモードでは、上記楽音情報の内信状態と外信状態との両方状態が選択され、キーボード11の手動操作/再生された演奏情報に基づいた本装置内での発音/再生がなされるとともに、外部装置からの読み出し/再生/楽音情報受信/本装置での発音がなされ、また外部装置への書き込み/記憶/楽音情報送信/外部装置での発音がなされ、またキーボード11の手動操作/再生された演奏情報に基づいた外部装置での発音/記憶もなされる。
(7)スイッチ処理(ステップ05)
図8及び図9は上記スイッチ処理(ステップ05)中の音色ボタン21の操作処理のフローチャートを示す。まず音色ボタン21が押される/操作されると (ステップ51)、このときサウンドボタン22が押されていれば(ステップ52)、操作された音色ボタン21に応じたトーンナンバデータ(音色情報/音色コード)がプログラム/データ記憶部4から読み出される (ステップ53)。
そして、モードレジスタ43に対して、このときにゾーンセレクトボタン24がオンされて出力状態フラグがオン状態のゾーンの上記音色の楽音情報の送信形態のモードが判別される(ステップ54、57、59)。
このモードがボースモードに選択/設定されていれば(ステップ54)、上記アサイメントメモリ16に書き込まれるトーンナンバデータが切り換えられ、楽音信号発生部5で発生/出力される楽音が変更され、またプログラム/データ記憶部4に書き込まれる楽音情報の音色が変更され、内部へ送られる楽音情報の音色が変更される(ステップ55)。そして、ミディ回路15へ楽音情報が送り込まれる音色も変更され、外部装置へ送られる楽音情報の音色が変更される(ステップ56)。
また、上記モードがインターナルモードに選択/設定されていれば(ステップ57)、上記アサイメントメモリ16に書き込まれるトーンナンバデータが切り換えられ、楽音信号発生部5で発生/出力される楽音が変更され、またプログラム/データ記憶部4に書き込まれる楽音情報の音色が変更され、内部へ送られる楽音情報の音色が変更される (ステップ58)。
さらに、上記モードがイクスターナルモードに選択/設定されていれば(ステップ59)、ミディ回路15へ楽音情報が送り込まれる音色も変更され、外部装置へ送られる楽音情報の音色が変更される(ステップ60)。
また、上記ステップ11で音色ボタン21が押されたとき、セットアップボタン23が押されていれば(ステップ62)、操作された音色ボタン21に応じた複数のトーンナンバデータ(音色の組合せセット/音色情報)がプログラム/データ記憶部4から読み出される (ステップ63)。 そして、モードレジスタ43に記憶されている各ゾーンの上記音色の楽音情報の送信形態のモードが判別される(ステップ64、67、69)。
このモードがボースモードに選択/設定されていれば(ステップ64)、上記アサイメントメモリ16に書き込まれるトーンナンバデータが切り換えられ、楽音信号発生部5で発生/出力される楽音が変更され、またプログラム/データ記憶部4に書き込まれる楽音情報の音色が変更され、内部へ送られる楽音情報の音色が変更される(ステップ65)。そして、ミディ回路15へ楽音情報が送り込まれる音色も変更され、外部装置へ送られる楽音情報の音色が変更される(ステップ66)。
また、上記モードがインターナルモードに選択/設定されていれば(ステップ67)、上記アサイメントメモリ16に書き込まれるトーンナンバデータが切り換えられ、楽音信号発生部5で発生/出力される楽音が変更され、またプログラム/データ記憶部4に書き込まれる楽音情報の音色が変更され、内部へ送られる楽音情報の音色が変更される (ステップ68)。
さらに、上記モードがイクスターナルモードに選択/設定されていれば(ステップ69)、ミディ回路15へ楽音情報が送り込まれる音色も変更され、外部装置へ送られる楽音情報の音色が変更される(ステップ70)。以上のステップ61〜70の処理は、4つのゾーン「1」〜「4」につき、それぞれ実行される(ステップ71)。
このように、音色ボタン21で音色が変更されると、ボースモードでは、内部装置及び外部装置へ送られる音色が変更され、インターナルモードでは、内部装置のみへ送られる音色が変更され、イクスターナルモードでは、外部装置のみへ送られる音色が変更される。
このような変更は、音色以外の他の音楽的ファクタでも同様に変更可能である。この場合、上記ステップ51〜71の処理におけるトーンナンバデータが、ベロシティデータ、ラウドネスデータ、音高音域データ(オクターブデータ)、エンベロープデータにそっくり入れ替えられる。
(8)他の実施の形態
本件発明は上記実施例に限定されず、本件発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記外信状態、内信状態及び両方状態の選択は、各ゾーンの楽音情報の送信形態についての
のものであったが、各ゾーンの楽音情報の受信形態についても同様に可能である。この例は、図7のステップ41〜48に示される。
具体的には、マルチティンバー状態では、ミディ回路15を通じて受信された楽音情報が、内部装置で発音/出力/書き込み/記憶される(ステップ43)。非マルチティンバー状態では、何もされないか、またはミディ回路15を通じて受信された楽音情報が、内部装置で発音/出力/書き込み/記憶される(ステップ45)。
ステップ01のイニシャライズ処理は、電源投入時のほか、電源オフ時、特定の2つのボタン例えば音色ボタン21の一番左の2つのボタンを同時押したり、リセットボタン(図示せず)を操作したりすることによって、実行されてもよい。また、何らかの処理が実行されたとき、このような初期状態に戻す処理が実行されてもよい。
また、上記内信状態、外信状態またはこれらの両方状態で、ミディ回路15を通じて外部装置と送受される楽音情報は、音色情報(トーンナンバデータ/音色組み合わせセット)のほか、音量情報(ラウドネスデータ)、タッチ情報(ベロシティデータ)、音高情報(キーナンバデータ)、音域情報(セットアップ音域データ)またはエンベロープ情報などの音楽的ファクタ情報であってもよいし、これら音楽的ファクタ情報が含まれてもよい。
上記組合せセットの音色の数つまりゾーンの数は、4つに限られず、2つ、3つまたは5つ以上でもよい。これに応じて、ゾーンセレクトボタン24、ゾーンオン/オフボタン25、ゾーンフェーダー26の数も2つ、3つまたは5つ以上となる。
上記図5のステップ16及び17でインターナルモード(INT)に設定されるゾーン「1」とイクスターナルモード(EXT)に設定されるゾーン「3」とは、異なる音色/MIDIチャンネルが割り当てられるが、同じ音色/MIDIチャンネルが割り当てられてもよい。
(9)他の発明の効果
[1]コントローラが音色記憶装置に対して、 異なる複数の音色の楽音を同時に出力または入力できるマルチティンバー状態と、このマルチティンバー状態を解除して単一の音色の楽音を出力または入力する非マルチティンバー状態とを切り換えさせ、 楽音装置に接続された外部装置に対して楽音情報を送信する外信状態と、当該楽音装置の中だけで楽音情報を送信する内信状態と、これら外信状態と内信状態との両方を同時に実行する両方状態とを切り換えさせ、 上記マルチティンバー状態が選択されたとき、楽音情報の送受において上記両方状態を選択させ、上記非マルチティンバー状態が選択されたとき、上記外信状態または内信状態を選択させることを特徴とする楽音出力切り換え方法。これにより、マルチティンバー状態において、外部装置と内部装置(楽音装置)とで音色を統一して変更できる一方、非マルチティンバー状態において、外部装置と内部装置(楽音装置)との音色を別々に変更できる。
[2]異なる複数の音色の楽音を同時に出力または入力できるマルチティンバー状態と、このマルチティンバー状態を解除して単一の音色の楽音を出力または入力する非マルチティンバー状態とを切り換えさせる処理と、 楽音装置に接続された外部装置に対して楽音情報を送信する外信状態と、当該楽音装置の中だけで楽音情報を送信する内信状態と、これら外信状態と内信状態との両方を同時に実行する両方状態とを切り換えさせる処理と、 上記マルチティンバー状態が選択されたとき、楽音情報の送受において上記両方状態を選択させ、上記非マルチティンバー状態が選択されたとき、上記外信状態または内信状態を選択させる処理とをコンピュータに実行させること特徴とする楽音出力切り換えのためのコンピュータプログラム。これにより、マルチティンバー状態において、外部装置と内部装置(楽音装置)とで音色を統一して変更できる一方、非マルチティンバー状態において、外部装置と内部装置(楽音装置)との音色を別々に変更できる。
[3]異なる複数の音色の楽音を同時に出力または入力できるマルチティンバー状態と、このマルチティンバー状態を解除して単一の音色の楽音を出力または入力する非マルチティンバー状態とを切り換える手段と、 楽音装置に接続された外部装置に対して楽音情報を送信する外信状態と、当該楽音装置の中だけで楽音情報を送信する内信状態と、これら外信状態と内信状態との両方を同時に実行する両方状態とを切り換える手段と、 上記マルチティンバー状態が選択されたとき、楽音情報の送受において上記両方状態を選択し、上記非マルチティンバー状態が選択されたとき、上記外信状態または内信状態を選択する手段とを備えたことを特徴とする楽音出力切り換え装置。これにより、マルチティンバー状態において、外部装置と内部装置(楽音装置)とで音色を統一して変更できる一方、非マルチティンバー状態において、外部装置と内部装置(楽音装置)との音色を別々に変更できる。
[4]上記楽音情報の外信状態/内信状態/両方状態の切り換えは、楽音出力切り換え装置の電源投入時、楽音出力切り換え装置を初期状態に戻した時、楽音出力切り換え装置を初期状態に戻す処理・操作が実行されたときに実行されることを特徴とする請求項3記載の楽音出力切り換え装置。これにより、マルチティンバー状態/非マルチティンバー状態に応じた最適な送信状態を初期時に設定でき、モード切り換え操作が不要となる。
[5]上記楽音情報の送受において、送受される楽音情報は、音色情報または音楽的ファクタ情報であり、上記外信状態では外部装置のみの音色情報または音楽的ファクタ情報が変更され、上記内信状態では楽音装置のみの音色情報または音楽的ファクタ情報が変更され、両方状態では外部装置及び楽音装置の両方の音色情報または音楽的ファクタ情報が変更されることを特徴とする請求項3または4記載の楽音出力切り換え装置。これにより、外信状態では外部装置のみの音色などが変更され。内信状態では内部装置(楽音装置)のみの音色などが変更され、両方状態では外部装置と内部装置(楽音装置)との両方の音色などが変更されることができる。
[6]上記非マルチティンバー状態が選択されたとき、少なくとも1つの楽音につき外信状態を選択し、他の少なくとも1つの楽音につき内信状態を選択することを特徴とする請求項3、4または5記載の楽音出力切り換え装置。これにより、外信となる音色と内信となる音色と別々にすることができ、外信の音色だけまたは内信の音色だけを個別に変更できる。
[7]上記マルチティンバー状態が選択されたとき、上記異なる複数の音色の楽音のうち、少なくとも1つの楽音、複数の楽音またはすべての楽音につき両方状態を選択することを特徴とする請求項3、4、5または6記載の楽音出力切り換え装置。これにより、楽音情報を内部と外部の両方に送る音色が少なくとも1つは確保される。
異なる複数の音色の楽音を同時に出力または入力できるマルチティンバー状態と、単一の音色の楽音を出力または入力する非マルチティンバー状態とにおいて、楽音情報の最適な送信状態を実現する。両方状態は、上記内信状態と外信状態の両方が同時に実行される。外信状態では、楽音装置(内部装置)に接続された外部装置に対して楽音情報が送信され、内信状態では、楽音装置(内部装置)の中だけで楽音情報が送信される。
マルチティンバー状態が選択されたとき(ステップ12)、ゾーン「1」「2」を内信状態、ゾーン「3」「4」を外信状態とし、マルチティンバー状態が選択されたとき(ステップ12)、すべてのゾーン/音色を両方状態にする(ステップ13)。

Claims (7)

  1. コントローラが音色記憶装置に対して、
    異なる複数の音色の楽音を同時に出力または入力できるマルチティンバー状態と、このマルチティンバー状態を解除して単一の音色の楽音を出力または入力する非マルチティンバー状態とを切り換えさせ、
    楽音装置に接続された外部装置に対して楽音情報を送信する外信状態と、当該楽音装置の中だけで楽音情報を送信する内信状態と、これら外信状態と内信状態との両方を同時に実行する両方状態とを切り換えさせ、
    上記マルチティンバー状態が選択されたとき、楽音情報の送受において上記両方状態を選択させ、上記非マルチティンバー状態が選択されたとき、上記外信状態または内信状態のいずれか一方を選択させることを特徴とする楽音出力切り換え方法。
  2. 異なる複数の音色の楽音を同時に出力または入力できるマルチティンバー状態と、このマルチティンバー状態を解除して単一の音色の楽音を出力または入力する非マルチティンバー状態とを切り換えさせる処理と、
    楽音装置に接続された外部装置に対して楽音情報を送信する外信状態と、当該楽音装置の中だけで楽音情報を送信する内信状態と、これら外信状態と内信状態との両方を同時に実行する両方状態とを切り換えさせる処理と、
    上記マルチティンバー状態が選択されたとき、楽音情報の送受において上記両方状態を選択させ、上記非マルチティンバー状態が選択されたとき、上記外信状態または内信状態のいずれか一方を選択させる処理とをコンピュータに実行させること特徴とする楽音出力切り換えのためのコンピュータプログラム。
  3. 異なる複数の音色の楽音を同時に出力または入力できるマルチティンバー状態と、このマルチティンバー状態を解除して単一の音色の楽音を出力または入力する非マルチティンバー状態とを切り換える手段と、
    楽音装置に接続された外部装置に対して楽音情報を送信する外信状態と、当該楽音装置の中だけで楽音情報を送信する内信状態と、これら外信状態と内信状態との両方を同時に実行する両方状態とを切り換える手段と、
    上記マルチティンバー状態が選択されたとき、楽音情報の送受において上記両方状態を選択し、上記非マルチティンバー状態が選択されたとき、上記外信状態または内信状態のいずれか一方を選択する手段とを備えたことを特徴とする楽音出力切り換え装置。
  4. 上記楽音情報の外信状態/内信状態/両方状態の切り換えは、楽音出力切り換え装置の電源投入時、楽音出力切り換え装置を初期状態に戻した時、楽音出力切り換え装置を初期状態に戻す処理・操作が実行されたときに実行されることを特徴とする請求項3記載の楽音出力切り換え装置。
  5. 上記楽音情報の送受において、送受される楽音情報は、音色情報または音楽的ファクタ情報であり、上記外信状態では外部装置のみの音色情報または音楽的ファクタ情報が変更され、上記内信状態では楽音装置のみの音色情報または音楽的ファクタ情報が変更され、両方状態では外部装置及び楽音装置の両方の音色情報または音楽的ファクタ情報が変更されることを特徴とする請求項3または4記載の楽音出力切り換え装置。
  6. 上記非マルチティンバー状態が選択されたとき、少なくとも1つの楽音につき外信状態を選択し、他の少なくとも1つの楽音につき内信状態を選択することを特徴とする請求項3、4または5記載の楽音出力切り換え装置。
  7. 上記マルチティンバー状態が選択されたとき、上記異なる複数の音色の楽音のうち、少なくとも1つの楽音、複数の楽音またはすべての楽音につき両方状態を選択することを特徴とする請求項3、4、5または6記載の楽音出力切り換え装置。
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