JP3721789B2 - ミキシング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、時分割多重で生成された複数チャネルの楽音信号に、エフェクトを付与する際に用いて好適なミキシング装置関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複数の制御プログラムをそれぞれ実行することにより、入力されるディジタル信号に様々な数値演算処理を施すディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)が、半導体製造技術の進歩に伴い容易に入手できるようになったため、様々な分野で用いられるようになってきている。
例えば、DSPは、電子楽器において用いられている。この場合のDSPは、楽音に音響効果を付加するエフェクトブロックの集合体として用いられ、これらエフェクトブロックを種々組み合わせて、楽音に異なる音響効果を並列的に付加するようになっている。
【0003】
一般に、電子楽器においては、楽音信号を生成する音源回路が時分割多重で動作して、複数チャネル分の楽音信号を同時に生成する構成となっているため、DSPによって所定の音響効果する構成は、次のようになっていた。すなわち、音源回路においては、複数チャネル(の一部)の楽音信号を1サンプリング期間(周期)毎に累算し、この累算結果をDSPに供給する一方、DSPにおいては、所定のエフェクトアルゴリズムを構築して、音源回路における累算結果に所定の音響効果を並列的に付加して、これらを1サンプリング期間毎に累算する構成となっていた。そして、DSPにおいて累算された信号がD/A変換器でアナログ信号に変換されて、発音が行なわれるようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の構成では、音源回路およびDSPのそれぞれにおいて各チャネルの楽音信号を1サンプリング期間毎に累算するためのミキシング回路が必要となる。各ミキシング回路は、乗算器、累算器で構成され、回路規模が大きくなるといった問題があった。ここで、累算器を音源回路およびDSPにおいて共用しようと企図しても、音源回路が時分割多重で動作しているため、簡単には共用できない点に留意すべきである。
ところで、DSPによりエフェクトを付与する場合、DSPの演算能力には限りがあるため、DSPが1個だけでは、付与するエフェクトの程度についても当然限界がある。それならば、電子楽器に、演算能力の高いDSPを実装すれば、あるいは複数のDSPを実装すれば良いと思われるが、そのようなハイスペックの電子楽器は一般ユーザ向けではないし、電子楽器のコストも高くつくといった問題もある。そこで、一般ユーザに対して十分な能力を有するDSPを実装しておき、さらに、ハイスペックを追求するユーザでも満足できるように、DSPを追加可能にして、予め拡張性を確保しておくことが考えられる。しかし、DSPを追加するといっても、音源回路の出力および既存のDSPの入出力を考慮しなければならないため、単純にDSPを追加できない点にも留意すべきである。
さらに、近年では、音源回路以外の外部入力、例えば、他の電子楽器により生成した楽音信号や、マイク入力などについても、この電子楽器と同様なエフェクトを付与したいという要望もある。しかし、これらの外部入力を、時分割多重で動作している音源回路の出力と同じように扱うことは、容易ではない点にも留意すべきである。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、全体の回路規模を小さく抑え、拡張が容易であり、かつ、外部入力も容易に扱うことが可能なミキシング装置提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため本発明にあっては、n(nは整数)個のタイムスロットでnチャネルの互いに独立して生成された楽音信号を入力する第1の入力手段と、入力された楽音信号におけるn個のタイムスロットをm(mは、m>nを満たす整数)個のタイムスロットであってn個のタイムスロットの幅よりも短い幅のm個のタイムスロットに変換するとともに、該楽音信号を前記m個のタイムスロットのうちのn個に割り当てる変換手段と、最大(m−n)チャネルの楽音信号を入力する第2の入力手段と、前記第2の入力手段により入力された最大(m−n)チャネルの楽音信号を、前記m個のタイムスロットのうちの残りの(m−n)個に割り当てる割当手段と、各タイムスロットに割り当てられた楽音信号を入力してmチャネル時分割のミキシング処理を行ない、複数出力チャネル分の混合信号を生成するミキシング手段と、を具備することを特徴としている。
【0006】
(作用)
本発明によれば、変換手段が、第1の入力手段によって入力されたnチャネルの楽音信号におけるn個のタイムスロットを、それよりも多いm個のタイムスロットに短縮して変換し、割当手段が、変換により生じた隙間のスロットに、第2の入力手段によって入力した楽音信号を割り当て、出力手段が、各スロットに割り当てられた楽音信号を、当該出力先を示すデータにしたがって任意に出力チャネルに出力し、累積手段が、各出力チャネル毎に、1サンプリング期間累積する。
したがって、第1および第2の入力手段によって入力された楽音信号を、各出力チャネルにおいて累積するため累積手段が共用されるので、全体構成の簡略化に寄与することが可能となる。
また、本発明によれば、第1の入力手段によって入力された楽音信号も、第2の入力手段によって入力された楽音信号も対等で処理される。さらに、出力チャネルについても対等である。したがって、操作者にとって、ミキシングの設定をわかりやすいものにすることが可能となる。また、入出力チャネルが対等であるので、拡張性が容易であり、他の外部入力も容易に扱うことが可能となる。
さらに、本発明によれば、ステレオ単位で楽音信号を演算するようにしたので、ユーザにとっても、装置にとっても扱いが簡略化される。
くわえて、本発明によれば、各出力チャネルについての桁溢れが検出されるので、全チャネルにおいて、桁溢れによる歪みの発生を防止することが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0008】
<1:全体構成>
まず、本実施形態にかかるミキサを組み込んだ電子楽器について説明する。図1は、この電子楽器の全体構成を示すブロック図である。
この図において、符号10はCPUであり、バスBを介して各部を制御する。なお、バスBは、コントロールバス、データバスおよびアドレスバスを総称したものである。
符号11はROMであり、CPU10において用いられる基本プログラムや、各種データを記憶する。符号12はRAMであり、CPU10の制御において発生する各種のデータ等を一時的に記憶する。符号13はパネルスイッチであり、発生すべき楽音の音色を選択するためや、各種状態を設定するためなどのスイッチ等により構成される。そして、このパネルスイッチ13において設定された情報はバスBを介してCPU10に供給されるようになっている。
符号14は表示部であり、CRTや液晶表示パネルなどから構成され、パネルスイッチ13により入力された情報や、現時点において設定された情報などをCPU10の制御の下、表示する。特に、この表示部14においては、後述するように、ミキサにおいてオーバーフローが発生した出力チャネルを表示するようになっている。
【0009】
次に、符号15は88鍵からなる鍵盤である。これら各鍵には、それぞれキーセンサが設けられ(図示せず)、演奏者の鍵盤15に対する演奏操作を検出して、押鍵された鍵の音高を示すキーコードKCや、押鍵・離鍵に対応して楽音の発生・消音を指示するキーオンKON・キーオフKOFF、押鍵速度に対応するキタッチKTなどのキー情報をバスBを介してCPU10に供給する。符号16は外部記憶装置であり、FDD(フロッピィ・ディスク・ドライブユニット)や、HDD(ハード・ディスク・ドライブユニット)などが該当し、各種のデータを記録するために用いられる。
【0010】
さて、符号200は音源回路であり、発音を行なうためのチャネルを時分割で64チャネル分構築して、各チャネルにおいて楽音信号を生成するとともに、所定のエフェクトアルゴリズムを構築して、エフェクトを付与する。このため、音源回路200は、後述するように楽音信号を生成するための回路のほかに、エフェクトを付与するためのDSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)を内蔵している。符号250は波形メモリであり、基本的な波形データを音色毎に複数記憶する。
なお、符号260は外部回路であって、音源回路200以外で楽音信号を供給するユニットや、外部に接続されたエフェクタなどのユニットであり、詳細については後述する。符号270は遅延メモリであり、内蔵されたDSPにおいて用いられる。
そして、音源回路200による楽音信号は、DA変換器17によりアナログ信号に変換された後、アンプやスピーカ等から構成されたサウンドシステム(SS)18により、外部に発音されるようになっている。
【0011】
<1−1:音源回路>
次に、音源回路200の構成について図2を参照して説明する。この図に示すように、制御レジスタ201は、バスBを介したCPU10により各部を制御するものである。読出回路202は、波形メモリ250に記憶された波形データのうち、指定された音色の波形データを、キーコードKCで指定された音高になるようにアドレスを操作して読み出すものである。音量変化制御回路203は、読出回路202により読み出された波形データを、キータッチKTで示された音の大きさとなるようにその振幅値を制御して、エフェクト付与前の音源出力とする。これらの読出回路202および音量変化制御回路203は、時分割64チャネルで動作して、各チャネルにおいて異なる楽音信号を生成することが可能となっている。
CPU10は、押鍵等の発音指示が発生した時、該64チャネルの1つに発音割り当てを行ない、制御レジスタ201の割り当てたチャネル領域に該発音指示に応じた楽音の発生を制御する楽音制御データを書き込む。書き込まれた楽音制御データに基づいて読出回路202、音量変化制御回路203は、対応する楽音の生成を行なう。
なお、音量制御回路203からは、生成された各チャネルの楽音が、各サンプリング周期毎に64チャネル時分割された状態で、ミキサ210に対してそのまま出力される。
【0012】
さて、ミキサ210は、音量変化制御回路203による楽音信号、内部DSP205および外部回路260からの楽音信号を入力して、所定の処理を施した後、内部DSP205および外部回路260に出力するものである。また、ミキサ210は、DSPに対する出力のうちの任意の出力チャネルの信号をラインを通じて読出回路202に戻す。読出回路202は、戻された信号を波形メモリのRAM領域に新たな波形データとして書き込むことが可能である。ミキサ210の詳細については後述する。なお、図2および図3において、各信号線に付した符号は、当該チャネルによって伝送される信号のチャネル数である。
ここで、内部DSP205は、前述したように、楽音信号にエフェクトを付与するためのものであり、この出力の一部である4チャネル分の楽音信号が図1におけるDA変換器17に供給されて、この電子楽器の最終的な出力となる。
なお、電子楽器の出力が内部DSP205の出力としている理由は、この電子楽器における出力の最終段をイコライザとしているためであって、このイコライザを、内部DSP205において構築されるエフェクトブロックの1つとしているからである。
【0013】
<1−2:ミキサ>
次にミキサ210について詳細に説明するが、説明の便宜上、ミキサ210の構成を説明する前に、ミキサ210で実行される処理内容を説明する。
【0014】
<1−2−1:ミキサの内部処理>
ミキサ210は、図5に示すように、音源出力による64チャネルと、内部DSP205からの16チャネルと、外部回路260からの16チャネルとの計96チャネルの楽音信号を入力して、各チャネルの楽音信号に対して設定#1〜#96で定められる乗算処理を施した後、当該設定で定められるアサイン処理にしたがって、内部DSP205に16チャネルと、外部回路260に16チャネルとの計32チャネルに任意に割り当てて出力するものである。
設定#1〜#96はCPU10により、制御レジスタ201に書き込まれる。設定#1〜#64は、音源の発音チャネル1ch〜64chに、それぞれ対応する。設定#65〜#80は、DSP205からミキサ210への出力の1ch〜16chに、それぞれ対応する。設定#81〜#96は、外部入力の1ch〜16chに、それぞれ対応する。各設定#で定められる処理については後述する。
なお、乗算器215における設定#1〜#96に対応した係数乗算処理は、#の番号順には行われない。図8に見られるように、#1→#2→#65→#3→#4→#66→#5→…→#34→#81→#35→#36→#82→#37→…の順で実行される。
内部DSP205および外部回路260の入出力チャネルのうち、奇数チャネルはステレオのL信号に、その奇数の次位の偶数チャネルは当該ステレオのR信号に、それぞれ設定される。
したがって、換言すれば、内部DSP205および外部回路260の入出力は、それぞれステレオ8チャネル(CH)ずつということができる。
【0015】
なお、説明の便宜上、入出力チャネルを、モノラルで示すときは「ch」と小文字で表記し、ステレオで示すときは「CH」と大文字で表記する。したがってステレオ入出力の1つのCHは、2つのchで構成される。
ここで、入出力チャネルを「CH」としてステレオで示す場合、内部DSP205から供給されるステレオチャネルを、ミキサ210から見て入力CH1〜CH8と表記し、外部回路260から入力したステレオチャネルを入力CH9〜CH16と表記する。同様に、内部DSP205に入力するステレオチャネルを、ミキサ210から見て出力CH1〜CH8と表記し、外部回路260へ出力するステレオチャネルを出力CH9〜CH16と表記する。また、音源出力については、未だパンニング処理がなされていないので、モノラルのch1〜ch64(発音チャネル1〜64)と表記する。
【0016】
<1−2−2:設定#(i)>
次に、設定#1〜#96で定められる処理について図6を参照して説明する。
この処理は、入力する96チャネルのそれぞれについて実行されるものであり、任意の入力チャネルi(ただし、iは1〜96の整数)に対する処理内容は、図6(a)に示す設定#(i)の各情報で定められる。
設定#1〜#64の情報は、各発音チャネルで発音する楽音の音色に応じて設定される。つまり、上述した各発音チャネルの楽音制御データの一部に設定#(i)の情報が含まれている。
例えばピアノ音色とギター音色が選ばれ、それぞれの音色で同時に別々に演奏が行われる場合、各発音チャネルには、そのチャネルで生成しようとする音色に応じた音色制御データが設定される。つまり、そのチャネルに割り当てられた楽音の音色に応じて異なる設定#(i)が設定される。
一方、設定#65〜#96の情報は、パネルスイッチ13の操作に応じて、DSP205で実行される各エフェクト毎、あるいは接続される外部回路260毎に個別に設定される。
そして設定#(i)の情報は、第1に、ステレオのL、R信号の重み付けを示すパン情報L、Rと、第2に、そのL、R信号についてのセンドレベルを定めるレベル情報S1〜S4と、第3に、これらのパン情報L、Rとレベル情報S1〜S4とで定められる乗算結果を、各出力チャネルについてどのように割り当てる(アサインする)かを定めるアサイン情報A1〜A16とから構成される。アサイン情報A1〜A16は、それぞれステレオ出力チャネルCH1〜CH16に対応している。
【0017】
ここで、ミキサ210の等価回路について図7を参照して説明する。この図に示す回路において、1つの入力チャネルについてみれば、その楽音信号をパン情報L、RにしたがってステレオのL、R信号に重み付けした後に、レベル情報S1〜S4をそれぞれ乗算したものと、その楽音信号になにも乗算係数を乗算しないで、そのままL、R信号に分けたものとの、計5チャネル分のステレオ信号が得られる。そして、この5チャネル分のステレオ信号のうちいずれかが、出力チャネルCH1〜CH16の各々に対し、後述するアサイン情報により択一的に選択されるようになっている。同様な処理が、入力される96チャネルの楽音信号に対して行なわれる。
【0018】
この際、パン情報L、Rおよびレベル情報S1〜S4の係数をdB(デシベル)で表記すれば、入力チャネルの楽音信号に乗算すべき8個の乗算係数M1〜M8は、図6(b)に示すように、パン情報L、Rとレベル情報S1〜S4とを加算する組み合わせにより表わすことができる。
ここで、同図(b)で表わされる乗算係数M1〜M8を、後述する構成によって、入力チャネルの楽音信号に時分割で乗算すると、図7に示した8個の乗算結果を等価的に得ることができる。
【0019】
次に、設定#(i)の情報のうち、アサイン情報A1〜A16について説明する。
アサイン情報A1〜A16は、それぞれステレオ出力チャネルCH1〜CH16に対応して設定されるものであり、3ビットで、係数乗算しないものおよび8個の乗算係数をしたものを、当該ステレオ出力チャネルCHにアサインするものである。詳細には、任意のステレオ出力チャネルj(ただし、jは1〜16の整数)に対するアサイン情報A(j)の内容は、図6(c)に示すとおりである。
この図を用いれば、例えば、設定#(79)のアサイン情報A(10)が「101」である場合、入力ch79の楽音信号に、乗算係数M3を乗じたものがステレオ出力CH10のLに、また、乗算係数M4を乗じたものがステレオ出力CH10のRに、それぞれアサインされることがわかる。すなわち、ステレオ入力CH8のL(内部DSP205出力ch15)の楽音信号に、乗算係数M3を乗じたものが外部回路260への外部出力ch3に、また、乗算係数M4を乗じたものが外部回路260への外部出力ch4に、それぞれアサインされる。
【0020】
<1−2−3:ミキサの構成>
次に、上述した内部処理を実行するためのミキサの内部構成について図3を参照して説明する。
図において、タイムスロット変換器211には、図8の音源chタイムスロットに示す時分割の64チャネル出力が入力され、タイムスロット変換器211により、音源出力64chの各々に対応するタイムスロット幅は2/3に圧縮される。したがって、1サンプリング期間においては、1.5倍の96個のタイムスロット数が確保される。セレクタ212は、変換された96個のタイムスロットに、音源出力64chと、DSP出力ポート213を介して供給された内部DSP205からの16chと、インターフェイス204および外部入力ポート214を介して供給された外部回路260からの16chとの計96chを、それぞれ1対1に割り当てるようにチャネルchの選択を行なう。
【0021】
ここで、外部回路260としては、他の音源により生成された楽音信号を入力する入力手段であっても良いし、楽音信号にエフェクトを付与するための入出力手段であっても良い。本実施形態において、前者の手段としては、マイク入力などのアナログ信号を入力するためAD変換器261や、他の音源としてFM音源回路263を想定し、後者の手段としては、自然楽器の発音メカニズムをシミュレートした電気的モデルを動作させ、これにより自然楽器の楽音を合成する物理モデル音源262や、内部DSP205以外によってエフェクトを付与するための外部DSP264を想定している。このうち、物理モデル音源262は、例えば、ギターなどの弦楽器による楽音を合成する場合、弦の弾性特性をシミュレートした非線形素子と弦の振動周期に相当する遅延回路とを閉ループ接続したものから構成される。この閉ループに対し一種の励起信号として 前記64発音チャネルのいずれかを使用して生成した楽音信号を入力(ミキサ210から見れば、閉ループ回路に出力)して、閉ループを循環する信号を出力(ミキサ210から見れば入力)として取り出すことにより、当該ギターの物理的特性を模したエフェクトが付与されることとなる。
この場合、波形メモリ250には、ギターのピッキングパルスを録音した励起波形データがあらかじめ記憶されており、前記発音チャネルではその励起波形データの読み出しにより前記発音信号が発生する。
また、ミキサ210における内部信号は、複数ビットのパラレル信号であり、外部回路260における内部信号はシリアル信号とされる。そのため、インターフェイス204には、ミキサ210から外部回路260への信号をパラレルからシリアルに変換する機能と、逆に、外部回路260からミキサ210への信号をシリアルからパラレルに変換する機能とが備わる。それにより、1チップの集積回路で構成される音源回路200(図2参照)の端子数が低減される。
なお、外部回路260は音源回路200を実装するメイン基板に載置してもよく、あるいは前記メイン基板に設けたコネクタに接続する構造としてもよい。それにより、外部回路260の数を変更することが可能になり、機能の多様化を図ることができる。
例えば、外部回路260をメイン基板に載置する場合、外部回路260の数に応じて電子楽器のグレードを変化させることができる。すなわち、高級機向けとして外部回路260の数を3以上の複数とし、中級機向けとして外部回路260の数を1ないし2とし、低級機向けとして外部回路260を省略したメイン基板を用意することにより、用途、コストに応じた電子楽器を提供することが可能になる。
また、外部回路260をメイン基板に設けたコネクタに接続する構造とすれば、機能が異なる外部回路260を有する複数のボードを用意し、各ボードを所要に応じて選択して接続することにより、電子楽器のグレードアップをすることができる。
【0022】
さて、乗算器215は、変換後における1個のタイムスロットをさらに8つに分割した各タイミングにおいて、当該設定#(n)で定められる乗算係数M1〜M8をそれぞれ、そのタイムスロットでセレクタ212から出力されるチャネル(n)の楽音信号に対して乗算される。
ラッチ回路216は、当該chの楽音信号に対し乗算しないものをラッチするものであり、また、ラッチ回路群217は、8個の乗算結果をラッチするものである。
次に、累算器2101〜2104は、それぞれ出力CH1〜CH8のL、Rおよび出力CH8〜CH16のL、Rに対応するものである。言い換えれば、累算器2101は、内部DSP205に供給する内部DSP入力ch1、3、5、7、9、11、13、15の奇数チャネルchに対応し、累算器2102は、内部DSP205に供給する内部DSP入力ch2、4、6、8、10、12、14、16の偶数チャネルchに対応し、累算器2103は、外部回路260に供給する外部出力ch1、3、5、7、9、11、13、15の奇数チャネルchに対応し、累算器2104は、外部回路260に供給する外部出力ch2、4、6、8、10、12、14、16の偶数チャネルchに対応する。
累算器2101〜2104は、各タイムスロットで、同一チャネルの、異なる出力CHに対する処理を互いに並行に行なう。
【0023】
<1−2−4:ミキサにおける累算器の構成>
そこで、累算器2101〜2104の構成について累算器2101を例にとって図4を参照して説明する。
ラッチ回路216およびラッチ回路群217においては、上述したように1個のタイムスロットについて、その楽音信号に対し乗算しないもの、および乗算係数M1〜M8をそれぞれ乗算したものについて計9個の演算結果がラッチされている。セレクタ2111は、乗算器215による乗算タイミングと同じタイミングにて、すなわち1個のタイムスロットを8個に分割したタイミングにて、設定#(n)のアサイン情報A1〜A8で定められる乗算結果を、順次選択するものであり、その選択結果を、加算器2112の一方の入力端に供給する。
シフトレジスタ2113は、加算器2112による加算結果を、セレクタ2111の選択タイミングにて順次シフトするものであり、そのシフト段数は、出力チャネルCH1〜CH8のL(ch1、3、5、7、9、11、13、15)に対応して8段である。各タイミングにおいてシフトレジスタ2113から出力される加算結果は、ゲート回路2114を介して加算器2112の他方の入力端に供給される。
【0024】
ここで、ゲート回路2114は、1つ前のサンプリング期間に対応する加算結果が加算器2112における他方の入力端に供給されるのを防ぐために、1サンプリング期間における96個のタイムスロットのうち、最初のタイムスロットにおいてのみ閉じるものである。これにより、加算器2112は、各出力チャネルについて、1サンプリング期間における96個のタイムスロット分、それぞれ累積することとなる。
そして、最終的な累算器2101の出力は、1サンプリング期間における96個のタイムスロットのうち最後のタイムスロットであって、当該アサイン情報A8で定められる演算結果がセレクタ2111で選択された後にシフトレジスタ2113の各段にセットされたデータである。これら各段にセットされたデータがDSP入力ポート218(図3参照)を介して内部DSP205(図2参照)に、当該サンプリング期間におけるミキサ210の出力CH1〜CH8のL信号として供給される。
【0025】
なお、この1サンプリング期間における累算において、選択された乗算結果によっては、オーバーフロー(桁溢れ)が発生する場合がある。このため、加算器2112は、オーバーフローが発生した場合に、ビットが「1」となるフラグを桁溢れ情報として出力する。そして、かかる桁溢れ情報が、1個のタイムスロットにおいて、どのタイミングで「1」となったかを判定することで、当該オーバーフローがどの出力チャネルにおいて発生したかを検出することができる。
また、累算器2102〜2104についても累算器2101と同構成である。
ただし、累算器2103および2104については、出力CH9〜CH16を対象とするから、そのセレクタ2111には、アサイン情報A9〜A16が供給され、その出力は外部出力ポート219およびインターフェイス204(図3参照)を介して外部回路260に供給される。
【0026】
<2:動作>
次に、上述した電子楽器の動作について説明する。図10は、この電子楽器の主動作を示すフローチャートである。
まず、この電子楽器において電源スイッチがオンされると、ステップSa1においてCPU10は、イニシャライズ(初期化)処理を行なう。この初期化処理には、例えば、RAM12のリセットや、前回の終了処理において外部記憶装置16において記憶した設定状態を読み出して、今回における設定状態としてセットするなどの処理が該当する。
次に、CPU10は、ステップSa2において起動要因をチェックする。ここで、この電子楽器における起動要因とは、次の事由によって発生するものである。
すなわち、この起動要因は、
▲1▼:鍵盤15における状態が変化した場合に発生する(MIDIにおけるイベント発生と同義)、
▲2▼:パネルスイッチ13における設定状態が変化した場合に発生する、
▲3▼:所定の時間毎に周期的に発生する、
▲4▼:電源スイッチのオフ操作により発生する、
▲5▼:▲1▼〜▲4▼以外の要因により発生する。
なお、▲1▼、▲2▼、▲4▼について各部の状態変化は、各部の状態をチェックして、その状態をRAM12に記憶するとともに、前回のチェック時において記憶した各部の状態を読み出し比較して、その変化があった部分を判別することで、検出が可能である。また、▲3▼については、システムクロックにより起動可能である。
次に、CPU10は、ステップSa3において起動要因が発生していないと判別すれば、処理手順をステップSa2に戻して、起動要因が発生するまで待機する一方、起動要因が発生すれば、次のステップSa4において当該起動要因が上記▲1▼〜▲5▼のいずれかによるものであるかを判別する。
【0027】
<2−1:鍵盤処理>
この判別の結果、当該起動要因が▲1▼によるものであると判別した場合、CPU10は、ステップSa5において鍵盤処理を実行する。かかる鍵盤処理においては、押鍵に対応する押鍵処理と、離鍵に対応する離鍵処理との2通りがある。
前者の押鍵処理の場合、CPU10は、音源回路200に対し、当該押鍵によるキーオンKONの情報を転送するとともに、当該押鍵に係る発音を行なわせるため、64の発音チャネルの中から空きとなっている発音チャネルを1チャネル分、割り当てる。ここで、CPU10は、音源回路200の発音チャネルがすべて使用中であるならば、発音が最も進行しているチャネル、あるいは、発音開始が早くかつ最も音量が小さいチャネルの楽音を消音させて、強制的に空きチャネルを作り、このチャネルを当該押鍵に係る発音用に割り当てる。そして、CPU10は、割り当てた発音チャネルに対応する制御レジスタ201の記憶領域に、指定されている音色対応し、かつ、前記キーオンの情報で示されるキーコードKC、キータッチKTに応じた楽音制御データを書き込む。
音源回路200では、読出回路202が、制御レジスタ201に設定された該楽音制御データに基づいて、波形メモリ250から、指定された音色の波形データを、当該キーオンKONに付帯するキーコードKCで指定された音高になるようにアドレスを操作して読み出し、これを音量変化制御回路203が、やはり制御レジスタ201に設定された該楽音制御データに基づいて、キータッチKTで指定された音の大きさとなるように当該波形データのエンベロープを制御する。
こうして、当該押鍵操作に対応した楽音信号の発生が開始され、生成された楽音信号がミキサ210に供給される。なお、上述したように、発音チャネルの楽音制御データには、ミキサ210の設定#1〜#64が含まれており、発音開始時に発音チャネルnに対応する設定#(n)も同時に設定される。
【0028】
一方、後者の離鍵処理の場合、CPU10は、音源回路200に対し、当該離鍵によるキーオフKOFFの情報を転送する。これにより、音源回路200では、読出回路200が、離鍵された鍵盤に対応した楽音を生成している発音チャネルを64の発音チャネルからサーチし、発見された場合にはその発音チャネルに対し当該キーオフKOFFの対であるキーオンKONによって行なわれている波形データの読出を停止して、楽音信号の生成を終了させる。
なお、かかる鍵盤処理の後に、CPU10は、再び起動要因をチェックすべく、処理手順をステップSa2に戻す。
【0029】
<2−1−1:ミキシング動作>
ここで、楽音信号がミキサ210に供給された場合におけるミキシング動作について説明する。
まず、音量変化制御回路203(図2参照)によって、キータッチKTで指定された音の大きさとなるようにその振幅値が制御された64chの楽音信号は、ミキサ210内部のタイムスロット変換器211(図3参照)に入力される。タイムスロット変換器211は、図8に示すように、音源出力チャネル64chのそれぞれに対応するタイムスロット幅を、奇数スロットの始点をそのままにして、2/3に圧縮する。これにより、偶数スロットの次位にはそれぞれ1個の空きスロットが発生し、全体でみれば、計32個の空きスロットが発生する。
セレクタ212は、これらの空きスロットに対し、内部DSP205からの内部DSP出力ch1〜ch16および外部回路260から入力した外部入力ch1〜ch16を選択して順次割り当てる。
こうして、64個のタイムスロットを圧縮して得た96個のタイムスロットに対し、音源出力64ch、内部DSP205からの出力された16chおよび外部回路260から入力した16チャネルの計96チャネルが、それぞれ個々に割り当てられる。
【0030】
次に、乗算器215(図3参照)は、図9に示すように、変換後のタイムスロット1個をさらに8つに分割した各タイミングにおいて、当該タイムスロットに割り当てられているチャネルの設定#(n)で定められる乗算係数M1〜M8を、当該タイムスロットに割り当てられたチャネルの楽音信号に、それぞれ順次乗算する。そして、ラッチ回路群217(図3参照)は、これら8個の乗算結果をラッチする一方、ラッチ回路216は、当該楽音信号に乗算しないものをラッチする。
したがって、ラッチ回路群217およびラッチ回路216においては、1個のタイムスロットにかかる入力1ch分について、その楽音信号に対し乗算係数M1〜M8を乗算したものと乗算しないものとについて計9個の演算結果がラッチされるので、入力1chについて、図7に示した等価回路における選択前の演算結果が得られることとなる。
なお、ラッチ回路群217およびラッチ回路216におけるラッチのため、当該累算処理は、次のタイムスロットに移行して実行される。
【0031】
次のタイムスロットにおいて、累算器2101のセレクタ2111(図4参照)には、タイムスロット1個をさらに8つに分割した、乗算器215と同じタイミングにおいて、当該チャネルに対応する設定#(n)のアサイン情報A1〜A8が順次供給される。
このため、セレクタ2111は、第1番目のタイミングにおいて、アサイン情報A1により出力チャネルCH1のLにアサインされる演算結果を選択する。この選択結果は、加算器2112によって、シフトレジスタ2113のシフト結果と加算されるが、ここで、説明の便宜上、処理にかかるタイムスロットを1サンプリング期間において最初ものとすると、ゲート回路2114が閉じているので、選択結果には何も加算されない。
次の第2番目のタイミングにおいて、セレクタ2111は、アサイン情報A2よって出力チャネルCH2のLにアサインされる演算結果を選択する一方、シフトレジスタ2113は、格納した内容を1段だけシフトする。
以降、第8番目のタイミングまで、同様な動作を繰り返すことにより、シフトレジスタ2113には、出力チャネルCH1〜CH8のLにアサインされた選択結果が順次格納されることとなる。
【0032】
次に、処理が次のタイムスロットにかかると、その第1番目のタイミングでは、シフトレジスタ2113から、前のタイムスロットにおける第1番目のタイミングでの選択結果がシフトされ、ゲート回路2114を介して加算器2112の他方の入力端に供給される。このため、今回のタイムスロットにおける出力チャネルCH1のLのデータに、前回のタイムスロットにおける出力チャネルCH1のLのデータが累算されることになる。第2番目〜第8番目のタイミングでも同様である。
したがって、今回のタイムスロットにおいて、シフトレジスタ2113には、前回のタイムスロットにおける出力チャネルCH1〜CH8のLの各データを、それぞれのチャネルにおいて累算した結果が格納されることになる。
このような動作が1サンプリング期間における96個のタイムスロットについてそれぞれ実行される。そして、96個のタイムスロットのすべてについて実行されると、累算器2101のシフトレジスタ2113の各段には、当該サンプリング期間における出力チャネルCH1〜CH8のLの各累算結果が格納されることとなる。したがって、これが、当該サンプリング期間における出力チャネルCH1〜CH8のLの各出力としてDSP入力ポート218を介し、内部DSP205に供給される。
【0033】
累算器2102についても、累算器2101と同様に動作することで、当該サンプリング期間における出力チャネルCH1〜CH8のRの各累算結果が、DSP入力ポート218を介し、内部DSP205に供給される。
累算器2103についても、累算器2101、2102と同様に動作する。ただし、各タイムスロットにおける第1番目〜第8番目のタイミングにおいては、アサイン情報A9〜A16よって出力チャネルCH9〜CH16のLにアサインされる演算結果が選択され、それら各累算結果が、外部出力ポート219およびインターフェイス204を介し外部回路260に供給される。
累算器2104についても、累算器2103と同様に動作することで、当該サンプリング期間における出力チャネルCH9〜CH16のRの各累算結果が、外部出力ポート219およびインターフェイス204を介し外部回路260に供給される。
【0034】
そして、DSP入力ポート218を介して内部DSP205に供給されたCH1〜CH8は、所定の効果が付与された後、DSP出力ポート213を介して、その一部がミキサ210に再入力される一方、その一部がDA変換器17およびサウンドシステム18を介して発音される。
一方、外部出力ポート219およびインターフェイス204を介して外部回路260に供給された出力CH9〜CH16は、やはり所定の効果が付与された後、インターフェイス204および外部入力ポート214を介して、ミキサ210に再入力される。なお、A/D変換器261や、FM音源回路263などから楽音信号を入力する場合、入力CH9〜CH16の一部がその入力用に割り当てられる。また、出力CH9〜CH16のすべてを常にミキサ210から外部回路260に出力する必要はなく、任意である。
【0035】
このようなミキシング動作により、図7に示した回路が等価的に実行されることとなる。
【0036】
<2−2:パネルスイッチ処理>
さて、動作説明を図10に示したフローチャートに戻す。ステップSa4における判別の結果、起動要因が▲2▼によるものであると判別した場合、CPU10は、ステップSa6においてパネルスイッチ処理を実行し、パネルスイッチ13の設定状態を認識し、各部における状態を認識した設定状態に変更する。
パネルスイッチには、音色選択スイッチ、音色エディットスイッチ、エフェクト選択スイッチ、エフェクトエディットスイッチ、ミキサ制御スイッチ等のスイッチがあり、パネルスイッチ処理では、それらのスイッチ操作に応じて演奏音色の指定、エディット、内部DSP205にて同時に実行される複数エフェクトの選択あるいは設定、さらに外部回路260の入出力信号のレベル設定等が行なわれる。
なお、かかるパネルスイッチ処理の後に、CPU10は、再び、起動要因をチェックすべく、処理手順をステップSa2に戻す。
【0037】
<2−3:フラグ処理>
また、ステップSa4における判別の結果、起動要因が▲3▼によるものであると判別した場合、CPU10は、ステップSa7において、図11に示すフラグ処理を実行する。
このフラグ処理は、一定時間間隔で、詳細には、1つのタイムスロットを8つに分割したタイミング毎に実行されるものであり、当該タイミングで処理対象となっている出力チャネルにおいてオーバーフローが発生しているか否かを検出するとともに、発生した場合にはユーザにその旨を表示部14に表示する処理である。
まず、CPU10は、ステップSb1において、累算器2101〜2104の各加算器において出力される桁溢れ情報をそれぞれ取り込む。そして、CPU10は、ステップSb2において、取り込んだ桁溢れ情報から、いずれかの累算器においてオーバーフローが発生しているかを判別する。
この判別結果が「Yes」ならば、CPU10はステップSb3において、第1に、当該桁溢れ情報を出力した累算器と、このフラグ処理を起動したタイミングとから、オーバーフローが発生した出力チャネル(j)を特定する。例えば、当該桁溢れ情報が累算器2103から出力され、このフラグ処理の起動タイミングがタイムスロットにおける第2番目のタイミングであるならば、オーバーフローが発生した出力チャネルは、出力CH10のL(すなわち、外部回路260への外部出力ch3)である。第2に、CPU10は、表示部14(図1参照)に対し、当該出力チャネルch(j)においてオーバーフローが発生した旨を表示させ、ユーザに対し、当該出力チャネルch(j)に対する入力チャネルのレベル設定を下げるように警告する。第3に、CPU10は、当該出力チャネルch(j)に対応して設けられるレジスタWT(j)に初期値pをセットする。なお、ここで、説明の便宜上、外部回路260への外部出力ch1〜ch16を、出力ch17〜ch32として、内部DSP205に供給する内部DSP入力ch1〜ch16の続番と考えることとする。
したがって、レジスタWT(j)としてWT1〜WT32がそれぞれ出力ch1〜ch32に対応することとなる。
一方、ステップSb2における判別結果が「No」ならば、CPU10はステップSb3の処理を実行することなく、処理手順をステップSb4にスキップさせる。
【0038】
次にステップSb4でCPU10は、レジスタWT1〜WT32において、そこにセットされた値が「0」となっていないものを「1」だけデクリメントする。すなわち、レジスタWT(j)にセットされた初期値pは、このフラグ処理が起動される毎に「1」だけデクリメントされるようになっている。
そして、CPU10はステップSb5において、レジスタWT1〜WT32のうち、デクリメント後において値が「0」となっていないものが存在するか否かを判別し、あればステップSb6において当該レジスタWT(j)に対応する出力チャネルch(j)のオーバーフロー表示を消去させる。
【0039】
これにより、出力チャネルch(j)においてオーバーフローが発生した旨の表示は、オーバーフローが発生しなくなった時点から初期値pでセットされた回数だけフラグ処理が起動されると、その表示が消去されるようになっている。逆に言えば、初期値pは、出力チャネルにおいてオーバーフローが発生した旨の表示をオーバーフローが発生しなくなった時点からどのくらい継続させるかについて、フラグ処理の起動回数で示したものである。
そして、ステップSb5の判別結果が「No」であれば、あるいはステップSb6の処理が終了すると、このフラグ処理をCPU10は終了させる。
【0040】
このようなフラグ処理により、ユーザは、オーバーフローが発生した出力チャネルを認識して、当該出力チャネルに対する入力チャネルのレベル設定を下げて、当該オーバーフローに対処することができる。
なお、この実施形態においては、オーバーフローが発生した出力チャネルを表示部14に表示するのみとしているが、CPU10が当該出力チャネルにおける入力ゲインを自動設定して、当該オーバーフローに対し自動的に対処することとしても良い。
【0041】
<2−4:終了処理>
さて、動作説明を図10に示したフローチャートに戻す。ステップSa4における判別の結果、起動要因が▲4▼によるものであると判別した場合、CPU10は、ステップSa8において、例えば、各部の設定状態を外部記憶装置16に保存するなどの終了処理を実行した後、実際に電源を遮断させる。これにより電子楽器として動作は終了する。
【0042】
<2−5:その他の処理>
また、ステップSa4における判別の結果、起動要因が▲5▼によるものであると判別した場合、CPU10は、ステップSa9において、その起動要因に対応する処理を実行した後、処理手順を再びステップSa2に戻す。
【0043】
<3:ミキサの効果>
さて、このような電子楽器における内部DSP205は、楽音信号に対し、ある1つの音響効果を付与する効果付与手段(エフェクトブロック)の集合体である。外部回路260における外部DSP264も同様である。ここで、内部DSP205と、外部DSP264とによって、例えば、図12に示すようなエフェクトアルゴリズムを構築する場合について考えてみる。
図12において、パネルスイッチの操作に応じて、内部DSP205に、インサーションエフェクト1、ローパスフィルタ、エフェクト1およびエフェクト2、イコライザ、の5つのエフェクトが設定されおり、また、外部DSP264には1つの外部DSPエフェクトが設定されている。そして、ミキサには、DSPに対する5つのステレオ出力チャネル▲1▼〜▲5▼、および外部DSPエフェクトに対する1つのステレオ出力チャネル▲6▼が設定されている。
【0044】
図12の構成の場合、ミキサ210は、図13に示すように、内部DSP205におけるエフェクトブロックへの入出力と、外部DSP264へのエフェクトブロックの入出力とを同じ位置付けで扱うことができる。このことは、ユーザが所望のエフェクトアルゴリズムを構築する際に、内部DSP205のエフェクトブロックと外部264のエフェクトブロックとを特に意識して区別する必要がないことを意味する。したがって、ユーザにとっては、エフェクトアルゴリズムを構築や、ミキシングの設定をする際の負担を減らすことができる。
【0045】
また、内部DSP205のエフェクトブロックと外部264のエフェクトブロックとを区別する必要がないことは、他の外部DSPを導入する場合でも、内部DSP205や、外部DSP264と、同じ位置付けで扱うことができることを意味する。このため、本実施形態におけるミキサ210は、機能拡張をユーザに意識させずにできるので、さらに複雑なエフェクトブロックも容易に構築することができる。
さらに、図13をみても判るように、ミキサ210において、内部の音源出力と、A/D変換器261を介して供給される外部出力についても、同じ位置付けで扱うことができる。この意味においてもエフェクトアルゴリズムの構築や、ミキシングの設定におけるユーザの負担を減らすことができる。
なお、図12において、音源出力が同時に異なる音色を生成しているが、これは、鍵盤15についてある領域ではギター音色を、他の領域ではピアノ音色を、それぞれ生成するように設定することが可能である。
【0046】
その場合、64発音チャネルのうち、ギター音色の押鍵に応じた発音が割り当てられたチャネルでは、制御レジスタの対応する領域にギター音色の音色制御データが設定され、ピアノ音色の押鍵に応じた発音が割り当てられたチャネルでは、ピアノ音色の音色制御データが割り当てられる。ピアノ音色を発音中複数チャネルの出力がミキサ▲4▼により混合され、内部DSPで実行されているインサーションエフェクトに供給される。ここで、ミキサ▲4▼の設定は、アサイン情報A4で行われる。また、ミキサ▲4▼以外のアサイン情報A(j)には「000」すなわち「出力しない」を設定する。
【0047】
一方、ギター音色で発音中の複数チャネルは、ミキサ▲1▼(A1)、ミキサ▲2▼(A2)、ミキサ▲3▼(A3)、ミキサ▲6▼(A9)でミキシングされ、各エフェクトブロックに供給される。外部のA/D変換器261の出力は、ミキサ▲5▼を通じてローパスフィルタに供給される。また、イコライザの出力は、内部DSPからDAC17へ出力するよう設定されている。制御レジスタ201の設定により、16個のミキサ出力のうちから任意の1つを選択し、読出回路を通じて波形メモリに波形データとして書き込むことが可能である。
【0048】
図13に示されるように本実施形態では、A/D変換器、外部音源、外部DSP等の外部回路が、チップ内部の音源、DSPと同様に扱うことができるため、外部回路の追加により音源回路200の機能を容易かつ自由に拡張することができる。
また、図12、13においてインサーションエフェクトとは、音色に固有なエフェクトブロックである。さらに、図13に示すエフェクトブロックは、一例であり、内部DSP205において構築可能なすべてのブロックを示すものではない。外部DSP264についても同様である。
【0049】
また、本実施形態におけるミキサ210は、内部回路205や外部DSP264などの出力を累算する累算器を共用しているので、全体として回路規模を簡略化を図ることができる。
くわえて、ミキサ210によれば、ステレオ単位で楽音信号を処理するようにしたので、ユーザにとっても、装置にとっても扱いが簡略化される。例えば、ミキサ210においては、入力チャネル1chに対し、L、R信号について4つの乗算結果、すなわち、8つの乗算結果を求めるが、この演算に対する乗算係数は、パン情報L、Rおよびレベル情報S1〜S4の計6つで済んでいる。このため、各種の情報を簡略化することができる。
ミキサ210の入力側についてのミキシング情報は、設定#(i)という情報を用いて共通の態様で設定され、ミキサ210の出力側についてのミキシング情報は、アサイン情報A1〜A16を用いて共通の態様で設定される。ミキサ210の入力側は、実施形態においては、内部音源、内部DSP、外部入力などがあるが、外部入力は、内部音源、内部DSPからのミキサへの入力と同様に扱うことができ設定が容易である。また、ミキサ210の出力側は、実施形態においては内部DSP、外部出力などがあるが、外部出力は、内部DSPへのミキサ出力と同様に扱うことができ設定が容易である。
なお、実施形態においては、内部DSPを介してD/A変換器へミキサ出力が供給される場合を示したが、これに代えて、ミキサ出力を直接D/A変換器へ出力してもよい。この場合においても、内部回路への出力と同様に扱うことができ、設定が容易である。
【0050】
<4:その他>
なお、上述した本実施形態においては、設定#(n)の情報をパネルスイッチ13で設定することとしたが、表示部14にパネルスイッチを模した画面を表示させて、この画面を操作する、いわゆるGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェイス)により設定することとしても良い。
さらに上述した本実施形態では、鍵盤操作に応じて楽音の発生を制御するようになっていたが本発明はそれに限らず、MIDI端子から入力するノートオン、ノートオフ等のMIDIイベントに応じて制御したり、あるいは、曲データを再生して再生されたノートオン、ノートオフ等のイベントに応じて制御するようにしてもよい。
また、演奏入力は、上述した実施例の1パート、2パートの例に限らず、MIDIの16パート、あるいはそれ以上の演奏パートを入力があってもよい。それにより、音色が各パート毎に設定され、複数の音色によるアンサンブル演奏を行なうことが可能になる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、全体の回路規模を小さく抑え、拡張が容易であり、かつ、外部入力も容易に扱うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した実施形態にかかる電子楽器の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態における音源回路の構成を示すブロック図である。
【図3】 同音源回路におけるミキサの構成を示すブロック図である。
【図4】 同ミキサにおける累算器の構成を示すブロック図である。
【図5】 同ミキサにおける各入出力チャネルを説明するためのブロック図である。
【図6】 (a)は、同ミキサにおける各入力チャネルを処理するための設定#(n)の情報を説明するための図であり、(b)は、同設定#(n)の情報で定められる乗算係数を説明するための図であり、(c)は、同設定#(n)のうち、アサイン情報A(n)の内容を説明するための図表である。
【図7】 同ミキサにおけるミキシング処理の等価回路を示す図である。
【図8】 同ミキサにおけるタイムスロット変換の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】 同ミキサにおけるミキシング処理の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】 同電子楽器の全体動作を示すフローチャートである。
【図11】 同電子楽器のフラグ処理を示すフローチャートである。
【図12】 同ミキサ、内部DSPおよび外部回路によって構築されるエフェクトブロックの一例を示すブロック図である。
【図13】 同ミキサによる内部DSPと外部回路との対等関係を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
100……CPU(検出手段)、211……タイムスロット変換器(第1の入力手段、変換手段)、212……セレクタ(211、212により割当手段)、213……DSP出力ポート、214……外部入力ポート(213、214いずれも第2の入力手段)、215……乗算器(演算手段)、2101〜2104……累算器(累積手段)、2111……セレクタ(出力手段)

Claims (4)

  1. n(nは整数)個のタイムスロットでnチャネルの互いに独立して生成された楽音信号を入力する第1の入力手段と、
    入力された楽音信号におけるn個のタイムスロットをm(mは、m>nを満たす整数)個のタイムスロットであってn個のタイムスロットの幅よりも短い幅のm個のタイムスロットに変換するとともに、該楽音信号を前記m個のタイムスロットのうちのn個に割り当てる変換手段と、
    最大(m−n)チャネルの楽音信号を入力する第2の入力手段と、
    前記第2の入力手段により入力された最大(m−n)チャネルの楽音信号を、前記m個のタイムスロットのうちの残りの(m−n)個に割り当てる割当手段と、
    各タイムスロットに割り当てられた楽音信号を入力してmチャネル時分割のミキシング処理を行ない、複数出力チャネル分の混合信号を生成するミキシング手段と、
    を具備することを特徴とするミキシング装置。
  2. 前記ミキシング装置は、さらに、
    前記m個のタイムスロットに割り当てられた楽音信号毎に、それぞれ、ステレオの定位情報と、k(kは整数)個のレベル情報と、ステレオ波形を単位として各出力チャネルの選択情報を指定する指定手段を具備しており、
    前記ミキシング手段は、前記割り当てられた楽音信号に対し、前記定位情報と前記k個のレベル情報に基づく2k個の乗算係数を乗算するとともに、乗算で得られた複数楽音信号を前記選択情報に基づき出力チャネル毎に選択的に累算して、複数出力チャネル分の混合楽音信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1記載のミキシング装置。
  3. 前記ミキシング装置は、さらに、
    所定時間おきに、各出力チャネル別に前記ミキシング処理において桁溢れが生じたか否かを検出し、各チャネル毎に対応する表示処理を実行する検出手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載のミキシング装置。
  4. 前記ミキシング装置は、さらに、
    前記m個のタイムスロットに割り当てられた楽音信号に、それぞれ共通態様のミキシング制御情報を指定する指定手段であり、前記nチャネルの楽音が生成開始されるタイミングで、前記m個中のn個のミキシング制御情報を指定すると共に、第2の入力に関する設定操作に応じて、前記(m−n)チャネルのミキシング制御情報を指定する前記指定手段を具備する、
    ことを特徴とする請求項1記載のミキシング装置。
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