JP3700605B2 - 楽音信号処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽音信号発生回路から発生される複数の楽音信号の特性を同時に変更制御する楽音信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、楽音信号発生回路から発生された複数の楽音信号を混合し、同混合した楽音信号の音色、音量などの楽音要素を鍵盤における押鍵数に応じて変更制御することは知られている。また、前記混合した楽音信号に付与される残響効果の特性、同混合した楽音信号の音色特性などを、同混合した楽音信号の合計音量に応じて変更制御することも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の装置にあっては、楽音信号の楽音要素、楽音信号に付与される音楽的効果などの楽音信号の特性が、発生される全ての楽音信号に関係して変更制御されるので、楽音信号の特性の変更度合いが小さく、発生される楽音信号が単調になるという問題がある。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、発生される楽音信号のうちのいずれか特定の楽音信号の設定制御特性に応じて、全体の楽音信号の特性を変更制御することにより、単調さをなくして音楽的に良好な効果を得ようとするものである。
【0005】
前記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、個々の楽音信号の特性をそれぞれ独立して設定制御する特性設定制御手段を有し、楽音信号の発生を指示する発生指示情報を入力して、同発生指示情報に対応するとともに特性設定制御手段によってそれぞれ設定制御された特性を有する複数の楽音信号を形成して出力する楽音信号発生回路と、楽音信号発生回路から出力された複数の楽音信号を合成する合成手段と、合成手段において合成された楽音信号の特性を変更する特性変更手段とを備えた楽音信号処理装置において、発生指示情報によって指定される特定の楽音信号に対する特性設定制御手段による設定制御態様に応じて、特性変更手段を制御する特性変更制御手段を設けたことにある。
【0006】
この場合、前記特性変更制御手段を、例えば、楽音信号の音高、音量および発生順のうちのいずれかの要素に基づいて、発生指示情報によって発生が同時に指示されている複数の楽音信号のうちから特定の楽音信号を決定する特定楽音信号決定手段と、前記決定された特定の楽音信号に対する特性設定制御手段による設定制御態様に応じて変化する特性変更制御信号を発生して、同特性変更制御信号に応じて特性変更手段を制御する特性変更制御信号発生手段とで構成するとよい。
【0007】
また、前記特性設定制御手段を、楽音信号の周波数、音色および音量のうちのいずれか一つの楽音要素を設定制御するもので構成するとよい。さらに、前記特性変更手段を、前記合成された楽音信号の周波数、音色および音量のうちのいずれか一つの楽音要素を変更するもので構成するとよい。
【0008】
これによれば、発生される複数の楽音信号を合成した合成楽音信号の特性変更が、前記複数の楽音信号のうちの特定の楽音信号の設定制御特性に応じて制御されることになる。したがって、発生される複数の楽音信号の特性の変更度合いをある程度大きくすることができ、単調さをなくして音楽的に良好な効果を得ることができる。例えば、特定の楽音信号を最高音(または最低音)に対応した楽音信号とすれば、目立った音(または響くような音)に他の音を追従させるような音楽的効果が期待できる。特定の楽音信号を最先に発生した楽音信号とすれば、インパクト感を重視した音楽的効果が期待できる。特定の楽音信号を2番目に発生される楽音信号とすれば、複数の楽音が共鳴するような音楽的効果および複数の楽音を同化させるような音楽的効果が期待できる。特定の楽音信号を最大音量で発生される楽音信号とすれば、全体の楽音が強い音に引かれるような音楽的効果が期待できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明すると、図1は、本発明の楽音信号処理装置を適用した電子楽器の全体をブロック図により示している。
【0010】
この電子楽器は、発生楽音の音高を指定するための複数の鍵からなる鍵盤10と、鍵盤10に連動して動作する押鍵および鍵タッチ検出回路11とを備えている。押鍵および鍵タッチ検出回路11は、鍵盤10の各鍵の押離鍵を検出して、押離鍵された鍵を表すキーコードKC、押鍵を表すキーオン信号KONおよび離鍵を表すキーオフ信号KOFを押鍵割当て回路12に出力するとともに、鍵タッチを表す鍵タッチデータKTを押鍵割当て回路12に出力する。鍵タッチとは、各鍵に対する押鍵強さ、押鍵圧力などである。
【0011】
押鍵割り当て回路12は、鍵盤10におけるいずれかの鍵の押鍵に応答して、同押鍵された鍵に対応した楽音信号の形成を楽音信号発生回路20に設けられた複数(n個)の楽音信号形成チャンネルのうちのいずれかのチャンネルに割当てる。この場合、押鍵割り当て回路20から前記割当てられた楽音信号形成チャンネルに対して、押鍵された鍵を表すキーコードKC、鍵タッチを表す鍵タッチデータKTおよび押鍵を表すキーオン信号KONが供給される。
【0012】
また、押鍵割当て回路20は、鍵盤10におけるいずれかの鍵の離鍵に応答して、同離鍵された鍵に対応した楽音信号を発生中の楽音信号形成チャンネルを探し出し、同探し出した楽音信号形成チャンネルに対して離鍵を表すキーオフ信号KOFを供給する。なお、複数の楽音信号形成チャンネルは時分割で構成されており、前述した楽音信号発生回路20に供給される各種信号KC,KT,KON,KOFは、楽音信号の形成が割当てられた楽音信号形成チャンネルに対応した時分割タイミングで出力される。
【0013】
楽音信号発生回路20は、波形発生部21、フィルタ部22、フィルタ制御波形信号発生部23、振幅制御部24および振幅エンベロープ波形発生部25を備えている。これらの各部21〜25は、複数の楽音信号形成チャンネル1〜nに対応してそれぞれ同期して時分割動作するもので、図2に示すように、各チャンネル1〜nに割当てられた時分割タイミングで繰返し演算処理を実行する。なお、これらの楽音信号形成チャンネル1〜nに対応した各時分割タイミングは、一つの楽音波形信号の1サンプル値、同楽音波形信号の形成のために必要な制御波形値の1サンプル値などが計算されるタイミングであり、すべてのチャンネルに関する計算に必要な時間を1サンプルタイムという。
【0014】
波形発生部21は、キーコードKCによって表された音高に対応したレートで音源波形の波形サンプル値を波形メモリから読出しまたは演算により順次繰り返し出力する。フィルタ部22は、フィルタ制御波形信号発生部23からのフィルタ制御波形信号により、波形発生部21から出力された一連の波形サンプル値により表された波形信号の周波数特性を制御して出力する。フィルタ制御波形信号発生部23は、キーオン信号KONおよびキーオフ信号KOFに応答して、楽音信号の発生中に時間変化するフィルタ制御波形信号を出力する。
【0015】
振幅制御部24は、フィルタ部22からの波形信号に振幅エンベロープ波形発生部25からの振幅エンベロープ波形を付与して出力する。振幅エンベロープ波形発生部25は、キーオン信号KONおよびキーオフ信号KOFに応答して、楽音信号の発生開始から終了までの振幅エンベロープを表す振幅エンベロープ波形信号を出力する。フィルタ制御波形信号およびエンベロープ波形信号の一例を図3に示してあり、これらの波形信号は、さらに鍵タッチ信号KTの大きさに応じて変更される。なお、これらの楽音信号発生回路20における楽音信号の形成のためのフィルタ部22、振幅制御部24などの制御が、本発明における個々の楽音信号の特性を制御することに相当する。
【0016】
楽音信号発生回路20には、アキュムレータ31が接続されている。アキュムレータ31は、時分割タイミングごとに出力される楽音信号波形値を1サンプルタイムにわたって累算して、同1サンプルタイムごとに累算結果を効果回路32に出力する。
【0017】
効果回路32は、楽音信号発生回路20からの楽音信号に対して種々の音楽的効果を付加して出力する。音楽的効果としては、音色(または音質)を変更する効果、フェイザー効果(位相シフトした信号と元信号を混合)、フランジャー効果(遅延信号と原音信号を混合)、トレモロ、コーラスなどの変調効果、残響効果などの種々の効果が採用され、これらの効果は入力される制御信号によって変更制御される。なお、効果回路32による音楽的効果の付加が、複数の楽音信号の特性を同時に変更することに相当する。
【0018】
効果回路32には、D/A変換器33およびサウンドシステム34が直列に接続されている。D/A変換器33は、効果回路32からの楽音信号をディジタル/アナログ変換して出力する。サウンドシステム34は、アンプおよびスピーカからなり、D/A変換器33にてアナログ信号に変換された楽音信号に対応した楽音を発音する
【0019】
また、この電子楽器は、複数の楽音信号の特性を同時に変更するために、最高鍵検出回路41、最先鍵検出回路42および最大鍵タッチ検出回路43を備えている。最高鍵検出回路41は、押鍵および健タッチ検出回路11からのキーコードKCおよびキーオン信号KONを入力して、押鍵中の鍵のうちで最高音に相当する鍵を検出して,同鍵を表すキーコードKCを出力する。最先鍵検出回路42は、押鍵および健タッチ検出回路11からのキーコードKCおよびキーオン信号KONを入力して、押鍵中の鍵のうちで最も早いタイミングで押された鍵を検出して、同鍵を表すキーコードKCを出力する。最大鍵タッチ検出回路43は、押鍵および健タッチ検出回路11からのキーコードKC、鍵タッチデータKTおよびキーオン信号KONを入力して、押鍵中の鍵のうちで最も鍵タッチが大きな鍵を検出して、同鍵を表すキーコードKCを検出して出力する。
【0020】
これらの最高鍵検出回路41、最先鍵検出回路42および最大鍵タッチ検出回路43には、選択回路44が接続されている。選択回路44は、同回路44に接続された選択操作子45の選択操作により、各検出回路41〜43からの各キーコードKCをチャンネル検出回路46に選択出力する。
【0021】
チャンネル検出回路46は、最高鍵、最先鍵または最大鍵タッチの鍵が割当てられているチャンネルを検出する。この検出は、押鍵割当て回路12から各楽音信号チャンネルのタイミングに同期して出力された割当てキーコードKCの中から、選択回路44から選択出力されるキーコードKCと一致するものを探すことによって行われる。そして、チャンネル検出回路46は、前記検出されたチャンネルに対応した時分割タイミングで検出チャンネルを表す信号(例えば、ハイレベル信号)を制御信号波形抽出回路47に出力する。
【0022】
制御信号波形抽出回路47は、前記検出チャンネルを表す信号に基づいて、同検出チャンネルに対応した振幅エンベロープ波形信号を抽出する。すなわち、特定の楽音信号の設定制御態様を表す信号を抽出する。この抽出は、振幅エンベロープ波形発生部25から各楽音信号形成チャンネル1〜nに対応したタイミングで時分割出力される複数の振幅エンベロープ波形信号のうちで、チャンネル検出回路46からの検出チャンネルに対応した時分割タイミングで出力される振幅エンベロープ波形信号のサンプル値を選択することによってなされる。そして、制御信号波形抽出回路47は、この振幅エンベロープ波形信号のサンプル値を次の振幅エンベロープ波形信号のサンプル値が選択されるまで保持して、すなわち前記選択された振幅エンベロープ波形信号のサンプル値を1サンプルタイムだけ保持して、同保持した振幅エンベロープ波形信号のサンプル値を制御波形信号として制御信号発生器48に出力する。
【0023】
制御信号発生器48は、制御信号波形抽出回路47から入力される制御波形信号を所定の特性を有する変更制御信号に変換して出力し、効果回路32にて楽音信号に付加される音楽的効果の態様を変更制御信号の大きさに応じて変更制御する。例えば、音色(または音質)を変更する効果であれば、制御信号に応じてフィルタのカットオフ周波数、共振周波数、共振度などを変更制御する。フェイザー効果であれば、位相のシフト量を変更制御する。フランジャー効果であれば、楽音信号の遅延時間を変更制御する。トレモロ、コーラスなどの変調効果であれば、変調の深さ、変調の周波数を変更制御する。残響効果であれば、残響時間などを変更制御する。
【0024】
このような制御信号発生器48は、図4の実線、破線、一点鎖線などに示すような種々の特性に従って、入力信号をそのレベルに応じた変更制御信号(すなわち出力信号)に変換して出力する複数の関数発生器を有する。また、この制御信号発生器48には選択操作子49が接続されており、制御信号発生器48は選択操作子49の選択操作に応じて、複数の関数発生器を選択的に動作させて、選択された一つの変換特性に従った制御信号を出力する。
【0025】
次に、上記のように構成した実施形態の動作を説明する。ユーザが鍵盤10の各鍵を押離鍵操作すると、押鍵および鍵タッチ検出回路11の押離鍵検出動作および押鍵割当て回路12の割当て動作により、楽音信号発生回路20は、前記押離鍵操作に対応した楽音信号を形成して出力する。この楽音信号の発生においては、最大n個の楽音信号が形成されて時分割出力される。そして、各楽音信号の形成においては、各楽音信号の周波数特性すなわち音色特性が、フィルタ部22およびフィルタ制御波形信号発生部23の作用により、時間経過に従って設定制御されるとともに鍵タッチKTの大きさに応じて設定制御される。また、各楽音信号の振幅エンベロープすなわち音量特性が、振幅制御部24および振幅エンベロープ波形発生部25の作用により、時間経過に従って設定制御されるとともに鍵タッチKTの大きさに応じて設定制御される。
【0026】
このようにして個々に特性の制御された複数の楽音信号は楽音信号発生回路20から時分割出力され、アキュムレータ31にて1サンプルタイムにわたって累算されて効果回路32に供給される。効果回路32においては、全ての楽音信号に対して、音色(または音質)を変更する効果、フェイザー効果、フランジャー効果、トレモロ、コーラスなどの変調効果、残響効果などの種々の音楽的効果が同時に付与される。そして、この音楽的効果の付与された楽音信号はD/A変換器33にてD/A変換されてサウンドシステム34に供給され、サウンドシステム34から前記楽音信号に対応した楽音が発音される。
【0027】
一方、前述の鍵盤10の押離鍵操作により、最高鍵検出回路41、最先鍵検出回路42および最大鍵タッチ検出回路43は、鍵盤10にて押鍵されている複数の鍵の中から最高鍵、最先鍵または最大鍵タッチの鍵を検出して、同検出した鍵を表すキーコードKCを選択回路44にそれぞれ出力する。選択回路44は、選択操作子45の選択操作状態に応じて、前記最高鍵、最先鍵または最大鍵タッチの鍵を表すキーコードKCをチャンネル検出回路46に選択出力する。そして、チャンネル検出回路46が、前記選択されたキーコードKCに基づいて、最高鍵、最先鍵または最大鍵タッチの鍵が割当てられた楽音信号形成チャンネルを検出する。
【0028】
制御信号波形抽出回路47は、この楽音信号形成チャンネルの検出により、同チャンネルにて楽音信号の形成のために利用される振幅エンベロープ波形の1サンプル値を抽出するとともに、同1サンプル値を1サンプルタイムだけ保持して制御信号発生器48に出力する。これにより、制御信号発生器48には、最高鍵、最先鍵または最大鍵タッチの鍵、すなわち特定の鍵に対応した楽音信号の音量を設定制御する振幅エンベロープ波形を表す制御波形信号が供給されることになる。
【0029】
制御信号発生器48は、前記振幅エンベロープ波形を表す制御波形信号を選択操作子49にて選択されている変換特性に従って変換した変更制御信号を効果回路32に供給する。そして、効果回路32においては、音色(または音質)を変更する効果、フェイザー効果、フランジャー効果、トレモロ、コーラスなどの変調効果、残響効果などの種々の音楽的効果の態様が制御信号発生器48からの変更制御信号に応じて変更制御されることなる。この効果回路32における音楽的効果の態様の変更制御は、鍵盤10の押離鍵によって発生される全ての楽音信号の周波数、音色および音量からなる楽音要素すなわち楽音信号の特性が、特定の楽音信号の設定制御特性に応じて変更されることを意味する。
【0030】
したがって、上記実施形態によれば、発生される複数の楽音信号の特性変更が、特定の楽音信号の設定制御特性に応じて制御されることになる。その結果、発生される複数の楽音信号の特性の変更度合いをある程度大きくすることができ、単調さをなくして音楽的に良好な効果を得ることができる。
【0031】
例えば、選択操作子45の操作により選択回路44にて最高鍵検出回路41の検出出力が選択されるようにすることにより、特定の楽音信号を最高音に対応した楽音信号とすれば、目立った音に他の音を追従させるような音楽的効果が期待できる。選択回路44にて最先鍵検出回路42の検出出力が選択されるようにすることにより、特定の楽音信号を最先に発生した楽音信号とすれば、インパクト感を重視した音楽的効果が期待できる。選択回路44にて最大鍵タッチ検出回路43の検出出力が選択されるようにすることにより、特定の楽音信号を最大音量で発生される楽音信号とすれば、全体の楽音が強い音に引かれるような音楽的効果が期待できる。
【0032】
また、上記実施形態においては、前記のように選択操作子45の選択操作により、種々の音楽的効果が期待できるようになるので、演奏される音楽の幅が増すとともに、演奏者も所望の音楽的効果を得ることができる。さらに、選択操作子49の選択操作により、制御信号発生器48の変換特性を種々に設定することもできるので、演奏者は音楽的効果の変更の制御態様を種々に設定できるとともに、所望の制御態様を選択できるようにもなる。
【0033】
なお、上記実施形態においては、発生中の複数の楽音信号のうちから最高音、最先音および最大音量音(最大鍵タッチ音)を特定の楽音信号して決定するようにした。しかし、この特定の楽音信号として、発生中の楽音信号のうちで最低音に対応した楽音信号を特定の楽音信号とすることもできる。この場合,最高鍵検出回路41のように、押鍵および鍵タッチ検出回路11からのキーコードKCおよびキーオン信号KONに基づいて、鍵盤10にて押鍵中の複数鍵のうちから最も低い音高の鍵を検出するようにすればよい。これによれば、響くような音に他の音を追従させるような音楽的効果が期待できる。
【0034】
また、特定の楽音信号として、発生中の楽音信号のうちで2番目、3番目など発生され始めた楽音信号を特定の楽音信号とすることもできる。この場合,最先鍵検出回路42のように、押鍵および鍵タッチ検出回路11からのキーコードKCおよびキーオン信号KONに基づいて、鍵盤10にて押鍵中の複数鍵のうちから2番目、3番目などに押鍵された鍵を検出するようにすればよい。これによれば、複数の楽音が共鳴するような音楽的効果および複数の楽音を同化させるような音楽的効果が期待できる。
【0035】
また、上記実施形態においては、特定の楽音信号は一つのみ決定されるようにしたが、複数の楽音信号が特定音として決定されるようにしてもよい。この場合、上記実施形態およびその変形例として例示した複数の基準に従って決定された複数の特定鍵が選択回路44にて検出されるようにすればよい。また、前記基準は予め定められたものでなくても、ユーザ、演奏者などが適宜変更できるようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態においては、楽音信号発生回路20にて、個々の楽音信号の音色および音量特性を、押鍵からの時間経過に従って変化するフィルタ制御波形信号および振幅エンベロープ波形信号に応じて制御するとともに、鍵タッチKTの大きさに応じて制御するようにした。しかし、これに加えて、個々の楽音信号の音色および音量特性を低周波信号によって変調したり、同変調の深さを時間変化させたりするなど、前記以外の制御信号によって制御するようにしてもよい。また、楽音信号発生回路20内にて形成される個々の楽音信号の周波数を変更制御するようにしてもよい。この場合,波形発生部21から時分割出力される波形信号の読み出しレートなどを変更することにより、個々の楽音信号の周波数を時間変化させたり、鍵タッチに応じて変更制御したりすればよい。
【0037】
また、上記実施形態においては、効果回路32にて楽音信号に付与される音楽的効果(全体の楽音信号の特性)を特定の楽音信号の振幅エンベロープ波形に応じて変更制御するようにした。しかし、これに代えて、前記全体の楽音信号の特性を特定の楽音信号の音色を制御するためのフィルタ制御波形に応じて変更制御するようにしてもよい。この場合、図1に破線で示すように、フィルタ制御波形信号発生部23からのフィルタ制御波形信号を制御信号波形抽出回路47に導くようにし、同抽出回路47にて特定の楽音信号に関するフィルタ制御波形信号を抽出して、同抽出したフィルタ制御波形信号を制御波形信号として制御信号発生器48に導くようにすればよい。
【0038】
また、前記音楽的効果(全体の楽音信号の特性)を変更制御するための制御信号は、振幅エンベロープ波形信号およびフィルタ制御波形信号のいずれかに固定されるものではなく、これらのいずれかの波形信号をユーザが選択できるようにしてもよい。この場合、振幅エンベロープ波形信号およびフィルタ制御波形信号のいずれかを選択するための選択操作子、選択回路などの選択手段を設けるようにすればよい。また、振幅エンベロープ波形信号およびフィルタ制御波形に加えて、個々の楽音信号の楽音特性を設定制御するための種々の制御信号、例えば前述した個々の楽音信号の周波数を制御する制御信号を、前記音楽的効果(全体の楽音信号の特性)を変更制御するための制御信号として選択的に利用できるようにしてもよい。さらに、個々の楽音信号の周波数を制御するための複数の制御信号を合成して、同合成した制御信号を前記音楽的効果(全体の楽音信号の特性)を変更制御するための制御信号として利用するようにしてもよい。
【0039】
また、上記実施形態においては、制御信号発生器48から効果回路32に一つの変更制御信号のみが出力されるようにしたが、制御信号発生器48から複数の変更制御信号が効果回路32に供給されるようにして、効果回路32にて複数の音楽的効果(全体の楽音信号の特性)が同時に複数の変更制御信号によって変更制御されるようにしてもよい。
【0040】
また、上記実施形態においては、特定の楽音信号の発生が停止したときの効果回路32の制御については詳細に説明しなかった。この場合、前記特定の楽音信号の発生が停止した時点で、効果回路32における音楽的効果(全体の楽音信号の特性)の変更制御を停止してもよいし、停止時の制御を停止後も続行するようにしてもよい。
【0041】
また、上記実施形態においては、全ての回路をハード回路で構成するようにしたが、これらの回路の機能の一部または全部をプログラム制御によるソフト処理によっても実現できる。例えば、楽音信号の形成、音楽的効果の付加、特定鍵の検出、検出条件の選択、チャンネル検出、各種制御信号の発生および選択などの一部または全部の処理をプログラム制御によるソフト処理によって行うようにしてもよい。
【0042】
また、上記実施形態においては、本発明を鍵盤10を有する電子楽器に適用した例について説明したが、本発明は、鍵盤10を備えていなくても、楽音信号を形成出力する音源回路ユニットおよび音楽的効果を楽音信号に付加することが可能な効果回路ユニットを備えた各種音楽機器にも適用できる。例えば、自動演奏機、シーケンサ、リズム装置などの音楽機器にも適用可能である。
【0043】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態及びそれらの変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る電子楽器の概略ブロック図である。
【図2】 図1の電子楽器にて採用されている楽音信号形成チャンネルに対応した時分割チャンネルを説明するためのタイムチャートである。
【図3】 図1の振幅エンベロープ波形発生部から出力される振幅エンベロープ波形の一例を示す波形図である。
【図4】 図1の制御信号発生器における各種変換特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10…鍵盤、11…押鍵および鍵タッチ検出回路、12…押鍵割当て回路、20…楽音信号発生回路、21…波形発生部、22…フィルタ部、23…フィルタ制御波形信号発生部、24…振幅制御部、25…振幅エンベロープ波形発生部、32…効果回路、41…最高鍵検出回路、42…最先鍵検出回路、43…最大鍵タッチ検出回路、46…チャンネル検出回路、47…制御信号波形抽出回路、48…制御信号発生器。

Claims (4)

  1. 個々の楽音信号の特性をそれぞれ独立して設定制御する特性設定制御手段を有し、楽音信号の発生を指示する発生指示情報を入力して、同発生指示情報に対応するとともに前記特性設定制御手段によってそれぞれ設定制御された特性を有する複数の楽音信号を形成して出力する楽音信号発生回路と、
    前記楽音信号発生回路から出力された複数の楽音信号を合成する合成手段と、
    前記合成手段において合成された楽音信号の特性を変更する特性変更手段とを備えた楽音信号処理装置において、
    前記発生指示情報によって指定される特定の楽音信号に対する前記特性設定制御手段による設定制御態様に応じて、前記特性変更手段を制御する特性変更制御手段を設けたことを特徴とする楽音信号処理装置。
  2. 前記請求項1に記載した楽音信号処理装置において、
    前記特性変更制御手段を、
    楽音信号の音高、音量および発生順のうちのいずれかの要素に基づいて、前記発生指示情報によって発生が同時に指示されている複数の楽音信号のうちから前記特定の楽音信号を決定する特定楽音信号決定手段と、
    前記決定された特定の楽音信号に対する前記特性設定制御手段による設定制御態様に応じて変化する特性変更制御信号を発生して、同特性変更制御信号に応じて前記特性変更手段を制御する特性変更制御信号発生手段と
    で構成した楽音信号処理装置。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載した楽音信号処理装置において、
    前記特性設定制御手段を、楽音信号の周波数、音色および音量のうちのいずれか一つの楽音要素を設定制御するもので構成した楽音信号処理装置。
  4. 前記請求項1ないし請求項3のうちのいずれか一つに記載した楽音信号処理装置において、
    前記特性変更手段を、前記合成された楽音信号の周波数、音色および音量のうちのいずれか一つの楽音要素を変更するもので構成した楽音信号処理装置。
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