JP2002311954A - 楽音信号処理装置 - Google Patents

楽音信号処理装置

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JP2002311954A
JP2002311954A JP2001119184A JP2001119184A JP2002311954A JP 2002311954 A JP2002311954 A JP 2002311954A JP 2001119184 A JP2001119184 A JP 2001119184A JP 2001119184 A JP2001119184 A JP 2001119184A JP 2002311954 A JP2002311954 A JP 2002311954A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 演奏状態に応じて複数の楽音信号の特性を全
体的に変更制御する装置において、単調さをなくして音
楽的に良好な効果を得る。 【解決手段】 鍵盤10における演奏操作により、楽音
信号発生回路20は複数の楽音信号をそれぞれ時分割形
成して出力する。効果回路32は、これらの複数の楽音
信号に同時に種々の効果を付与する。最高鍵検出回路4
1、最先鍵検出回路42および最大鍵タッチ検出回路4
3は、押鍵中の鍵の中から、最高鍵、最先鍵および最大
鍵タッチの鍵を検出する。チャンネル検出回路46およ
び制御信号波形抽出回路47は、これらの検出された鍵
に対応した特定の楽音信号の特性制御に利用されている
振幅エンベロープ波形信号を抽出する。制御信号発生器
48は、前記抽出された振幅エンベロープ波形信号に応
じた変更制御信号を効果回路32に出力して前記音楽的
効果の付与状態を変更制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、楽音信号発生回路
から発生される複数の楽音信号の特性を同時に変更制御
する楽音信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、楽音信号発生回路から発生さ
れた複数の楽音信号を混合し、同混合した楽音信号の音
色、音量などの楽音要素を鍵盤における押鍵数に応じて
変更制御することは知られている。また、前記混合した
楽音信号に付与される残響効果の特性、同混合した楽音
信号の音色特性などを、同混合した楽音信号の合計音量
に応じて変更制御することも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置にあっては、楽音信号の楽音要素、楽音信号に付与さ
れる音楽的効果などの楽音信号の特性が、発生される全
ての楽音信号に関係して変更制御されるので、楽音信号
の特性の変更度合いが小さく、発生される楽音信号が単
調になるという問題がある。
【0004】
【発明の概要】本発明は、上記問題に対処するためにな
されたもので、その目的は、発生される楽音信号のうち
のいずれか特定の楽音信号の設定制御特性に応じて、全
体の楽音信号の特性を変更制御することにより、単調さ
をなくして音楽的に良好な効果を得ようとするものであ
る。
【0005】前記目的を達成するために、本発明の構成
上の特徴は、個々の楽音信号の特性をそれぞれ独立して
設定制御する特性設定制御手段を有し、楽音信号の発生
を指示する発生指示情報を入力して、同発生指示情報に
対応するとともに特性設定制御手段によってそれぞれ設
定制御された特性を有する複数の楽音信号を形成して出
力する楽音信号発生回路と、楽音信号発生回路から出力
された複数の楽音信号の特性を同時に変更する特性変更
手段とを備えた楽音信号処理装置において、発生指示情
報によって指定される特定の楽音信号に対する特性設定
制御手段による設定制御態様に応じて、特性変更手段を
制御する特性変更制御手段を設けたことにある。
【0006】この場合、前記特性変更制御手段を、例え
ば、楽音信号の音高、音量および発生順のうちのいずれ
かの要素に基づいて、発生指示情報によって発生が同時
に指示されている複数の楽音信号のうちから特定の楽音
信号を決定する特定楽音信号決定手段と、前記決定され
た特定の楽音信号に対する特性設定制御手段による設定
制御態様に応じて変化する特性変更制御信号を発生し
て、同特性変更制御信号に応じて特性変更手段を制御す
る特性変更制御信号発生手段とで構成するとよい。
【0007】また、前記特性設定制御手段を、楽音信号
の周波数、音色および音量のうちのいずれか一つの楽音
要素を設定制御するもので構成するとよい。さらに、前
記特性変更手段を、複数の楽音信号の周波数、音色およ
び音量のうちのいずれか一つの楽音要素を同時に変更す
るもので構成するとよい。
【0008】これによれば、発生される複数の楽音信号
の特性変更が、特定の楽音信号の設定制御特性に応じて
制御されることになる。したがって、発生される複数の
楽音信号の特性の変更度合いをある程度大きくすること
ができ、単調さをなくして音楽的に良好な効果を得るこ
とができる。例えば、特定の楽音信号を最高音(または
最低音)に対応した楽音信号とすれば、目立った音(ま
たは響くような音)に他の音を追従させるような音楽的
効果が期待できる。特定の楽音信号を最先に発生した楽
音信号とすれば、インパクト感を重視した音楽的効果が
期待できる。特定の楽音信号を2番目に発生される楽音
信号とすれば、複数の楽音が共鳴するような音楽的効果
および複数の楽音を同化させるような音楽的効果が期待
できる。特定の楽音信号を最大音量で発生される楽音信
号とすれば、全体の楽音が強い音に引かれるような音楽
的効果が期待できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明すると、図1は、本発明の楽音信号処理装
置を適用した電子楽器の全体をブロック図により示して
いる。
【0010】この電子楽器は、発生楽音の音高を指定す
るための複数の鍵からなる鍵盤10と、鍵盤10に連動
して動作する押鍵および鍵タッチ検出回路11とを備え
ている。押鍵および鍵タッチ検出回路11は、鍵盤10
の各鍵の押離鍵を検出して、押離鍵された鍵を表すキー
コードKC、押鍵を表すキーオン信号KONおよび離鍵
を表すキーオフ信号KOFを押鍵割当て回路12に出力
するとともに、鍵タッチを表す鍵タッチデータKTを押
鍵割当て回路12に出力する。鍵タッチとは、各鍵に対
する押鍵強さ、押鍵圧力などである。
【0011】押鍵割り当て回路12は、鍵盤10におけ
るいずれかの鍵の押鍵に応答して、同押鍵された鍵に対
応した楽音信号の形成を楽音信号発生回路20に設けら
れた複数(n個)の楽音信号形成チャンネルのうちのい
ずれかのチャンネルに割当てる。この場合、押鍵割り当
て回路20から前記割当てられた楽音信号形成チャンネ
ルに対して、押鍵された鍵を表すキーコードKC、鍵タ
ッチを表す鍵タッチデータKTおよび押鍵を表すキーオ
ン信号KONが供給される。
【0012】また、押鍵割当て回路20は、鍵盤10に
おけるいずれかの鍵の離鍵に応答して、同離鍵された鍵
に対応した楽音信号を発生中の楽音信号形成チャンネル
を探し出し、同探し出した楽音信号形成チャンネルに対
して離鍵を表すキーオフ信号KOFを供給する。なお、
複数の楽音信号形成チャンネルは時分割で構成されてお
り、前述した楽音信号発生回路20に供給される各種信
号KC,KT,KON,KOFは、楽音信号の形成が割
当てられた楽音信号形成チャンネルに対応した時分割タ
イミングで出力される。
【0013】楽音信号発生回路20は、波形発生部2
1、フィルタ部22、フィルタ制御波形信号発生部2
3、振幅制御部24および振幅エンベロープ波形発生部
25を備えている。これらの各部21〜25は、複数の
楽音信号形成チャンネル1〜nに対応してそれぞれ同期
して時分割動作するもので、図2に示すように、各チャ
ンネル1〜nに割当てられた時分割タイミングで繰返し
演算処理を実行する。なお、これらの楽音信号形成チャ
ンネル1〜nに対応した各時分割タイミングは、一つの
楽音波形信号の1サンプル値、同楽音波形信号の形成の
ために必要な制御波形値の1サンプル値などが計算され
るタイミングであり、すべてのチャンネルに関する計算
に必要な時間を1サンプルタイムという。
【0014】波形発生部21は、キーコードKCによっ
て表された音高に対応したレートで音源波形の波形サン
プル値を波形メモリから読出しまたは演算により順次繰
り返し出力する。フィルタ部22は、フィルタ制御波形
信号発生部23からのフィルタ制御波形信号により、波
形発生部21から出力された一連の波形サンプル値によ
り表された波形信号の周波数特性を制御して出力する。
フィルタ制御波形信号発生部23は、キーオン信号KO
Nおよびキーオフ信号KOFに応答して、楽音信号の発
生中に時間変化するフィルタ制御波形信号を出力する。
【0015】振幅制御部24は、フィルタ部22からの
波形信号に振幅エンベロープ波形発生部25からの振幅
エンベロープ波形を付与して出力する。振幅エンベロー
プ波形発生部25は、キーオン信号KONおよびキーオ
フ信号KOFに応答して、楽音信号の発生開始から終了
までの振幅エンベロープを表す振幅エンベロープ波形信
号を出力する。フィルタ制御波形信号およびエンベロー
プ波形信号の一例を図3に示してあり、これらの波形信
号は、さらに鍵タッチ信号KTの大きさに応じて変更さ
れる。なお、これらの楽音信号発生回路20における楽
音信号の形成のためのフィルタ部22、振幅制御部24
などの制御が、本発明における個々の楽音信号の特性を
制御することに相当する。
【0016】楽音信号発生回路20には、アキュムレー
タ31が接続されている。アキュムレータ31は、時分
割タイミングごとに出力される楽音信号波形値を1サン
プルタイムにわたって累算して、同1サンプルタイムご
とに累算結果を効果回路32に出力する。
【0017】効果回路32は、楽音信号発生回路20か
らの楽音信号に対して種々の音楽的効果を付加して出力
する。音楽的効果としては、音色(または音質)を変更
する効果、フェイザー効果(位相シフトした信号と元信
号を混合)、フランジャー効果(遅延信号と原音信号を
混合)、トレモロ、コーラスなどの変調効果、残響効果
などの種々の効果が採用され、これらの効果は入力され
る制御信号によって変更制御される。なお、効果回路3
2による音楽的効果の付加が、複数の楽音信号の特性を
同時に変更することに相当する。
【0018】効果回路32には、D/A変換器33およ
びサウンドシステム34が直列に接続されている。D/
A変換器33は、効果回路32からの楽音信号をディジ
タル/アナログ変換して出力する。サウンドシステム3
4は、アンプおよびスピーカからなり、D/A変換器3
3にてアナログ信号に変換された楽音信号に対応した楽
音を発音する
【0019】また、この電子楽器は、複数の楽音信号の
特性を同時に変更するために、最高鍵検出回路41、最
先鍵検出回路42および最大鍵タッチ検出回路43を備
えている。最高鍵検出回路41は、押鍵および健タッチ
検出回路11からのキーコードKCおよびキーオン信号
KONを入力して、押鍵中の鍵のうちで最高音に相当す
る鍵を検出して,同鍵を表すキーコードKCを出力す
る。最先鍵検出回路42は、押鍵および健タッチ検出回
路11からのキーコードKCおよびキーオン信号KON
を入力して、押鍵中の鍵のうちで最も早いタイミングで
押された鍵を検出して、同鍵を表すキーコードKCを出
力する。最大鍵タッチ検出回路43は、押鍵および健タ
ッチ検出回路11からのキーコードKC、鍵タッチデー
タKTおよびキーオン信号KONを入力して、押鍵中の
鍵のうちで最も鍵タッチが大きな鍵を検出して、同鍵を
表すキーコードKCを検出して出力する。
【0020】これらの最高鍵検出回路41、最先鍵検出
回路42および最大鍵タッチ検出回路43には、選択回
路44が接続されている。選択回路44は、同回路44
に接続された選択操作子45の選択操作により、各検出
回路41〜43からの各キーコードKCをチャンネル検
出回路46に選択出力する。
【0021】チャンネル検出回路46は、最高鍵、最先
鍵または最大鍵タッチの鍵が割当てられているチャンネ
ルを検出する。この検出は、押鍵割当て回路12から各
楽音信号チャンネルのタイミングに同期して出力された
割当てキーコードKCの中から、選択回路44から選択
出力されるキーコードKCと一致するものを探すことに
よって行われる。そして、チャンネル検出回路46は、
前記検出されたチャンネルに対応した時分割タイミング
で検出チャンネルを表す信号(例えば、ハイレベル信
号)を制御信号波形抽出回路47に出力する。
【0022】制御信号波形抽出回路47は、前記検出チ
ャンネルを表す信号に基づいて、同検出チャンネルに対
応した振幅エンベロープ波形信号を抽出する。すなわ
ち、特定の楽音信号の設定制御態様を表す信号を抽出す
る。この抽出は、振幅エンベロープ波形発生部25から
各楽音信号形成チャンネル1〜nに対応したタイミング
で時分割出力される複数の振幅エンベロープ波形信号の
うちで、チャンネル検出回路46からの検出チャンネル
に対応した時分割タイミングで出力される振幅エンベロ
ープ波形信号のサンプル値を選択することによってなさ
れる。そして、制御信号波形抽出回路47は、この振幅
エンベロープ波形信号のサンプル値を次の振幅エンベロ
ープ波形信号のサンプル値が選択されるまで保持して、
すなわち前記選択された振幅エンベロープ波形信号のサ
ンプル値を1サンプルタイムだけ保持して、同保持した
振幅エンベロープ波形信号のサンプル値を制御波形信号
として制御信号発生器48に出力する。
【0023】制御信号発生器48は、制御信号波形抽出
回路47から入力される制御波形信号を所定の特性を有
する変更制御信号に変換して出力し、効果回路32にて
楽音信号に付加される音楽的効果の態様を変更制御信号
の大きさに応じて変更制御する。例えば、音色(または
音質)を変更する効果であれば、制御信号に応じてフィ
ルタのカットオフ周波数、共振周波数、共振度などを変
更制御する。フェイザー効果であれば、位相のシフト量
を変更制御する。フランジャー効果であれば、楽音信号
の遅延時間を変更制御する。トレモロ、コーラスなどの
変調効果であれば、変調の深さ、変調の周波数を変更制
御する。残響効果であれば、残響時間などを変更制御す
る。
【0024】このような制御信号発生器48は、図4の
実線、破線、一点鎖線などに示すような種々の特性に従
って、入力信号をそのレベルに応じた変更制御信号(す
なわち出力信号)に変換して出力する複数の関数発生器
を有する。また、この制御信号発生器48には選択操作
子49が接続されており、制御信号発生器48は選択操
作子49の選択操作に応じて、複数の関数発生器を選択
的に動作させて、選択された一つの変換特性に従った制
御信号を出力する。
【0025】次に、上記のように構成した実施形態の動
作を説明する。ユーザが鍵盤10の各鍵を押離鍵操作す
ると、押鍵および鍵タッチ検出回路11の押離鍵検出動
作および押鍵割当て回路12の割当て動作により、楽音
信号発生回路20は、前記押離鍵操作に対応した楽音信
号を形成して出力する。この楽音信号の発生において
は、最大n個の楽音信号が形成されて時分割出力され
る。そして、各楽音信号の形成においては、各楽音信号
の周波数特性すなわち音色特性が、フィルタ部22およ
びフィルタ制御波形信号発生部23の作用により、時間
経過に従って設定制御されるとともに鍵タッチKTの大
きさに応じて設定制御される。また、各楽音信号の振幅
エンベロープすなわち音量特性が、振幅制御部24およ
び振幅エンベロープ波形発生部25の作用により、時間
経過に従って設定制御されるとともに鍵タッチKTの大
きさに応じて設定制御される。
【0026】このようにして個々に特性の制御された複
数の楽音信号は楽音信号発生回路20から時分割出力さ
れ、アキュムレータ31にて1サンプルタイムにわたっ
て累算されて効果回路32に供給される。効果回路32
においては、全ての楽音信号に対して、音色(または音
質)を変更する効果、フェイザー効果、フランジャー効
果、トレモロ、コーラスなどの変調効果、残響効果など
の種々の音楽的効果が同時に付与される。そして、この
音楽的効果の付与された楽音信号はD/A変換器33に
てD/A変換されてサウンドシステム34に供給され、
サウンドシステム34から前記楽音信号に対応した楽音
が発音される。
【0027】一方、前述の鍵盤10の押離鍵操作によ
り、最高鍵検出回路41、最先鍵検出回路42および最
大鍵タッチ検出回路43は、鍵盤10にて押鍵されてい
る複数の鍵の中から最高鍵、最先鍵または最大鍵タッチ
の鍵を検出して、同検出した鍵を表すキーコードKCを
選択回路44にそれぞれ出力する。選択回路44は、選
択操作子45の選択操作状態に応じて、前記最高鍵、最
先鍵または最大鍵タッチの鍵を表すキーコードKCをチ
ャンネル検出回路46に選択出力する。そして、チャン
ネル検出回路46が、前記選択されたキーコードKCに
基づいて、最高鍵、最先鍵または最大鍵タッチの鍵が割
当てられた楽音信号形成チャンネルを検出する。
【0028】制御信号波形抽出回路47は、この楽音信
号形成チャンネルの検出により、同チャンネルにて楽音
信号の形成のために利用される振幅エンベロープ波形の
1サンプル値を抽出するとともに、同1サンプル値を1
サンプルタイムだけ保持して制御信号発生器48に出力
する。これにより、制御信号発生器48には、最高鍵、
最先鍵または最大鍵タッチの鍵、すなわち特定の鍵に対
応した楽音信号の音量を設定制御する振幅エンベロープ
波形を表す制御波形信号が供給されることになる。
【0029】制御信号発生器48は、前記振幅エンベロ
ープ波形を表す制御波形信号を選択操作子49にて選択
されている変換特性に従って変換した変更制御信号を効
果回路32に供給する。そして、効果回路32において
は、音色(または音質)を変更する効果、フェイザー効
果、フランジャー効果、トレモロ、コーラスなどの変調
効果、残響効果などの種々の音楽的効果の態様が制御信
号発生器48からの変更制御信号に応じて変更制御され
ることなる。この効果回路32における音楽的効果の態
様の変更制御は、鍵盤10の押離鍵によって発生される
全ての楽音信号の周波数、音色および音量からなる楽音
要素すなわち楽音信号の特性が、特定の楽音信号の設定
制御特性に応じて変更されることを意味する。
【0030】したがって、上記実施形態によれば、発生
される複数の楽音信号の特性変更が、特定の楽音信号の
設定制御特性に応じて制御されることになる。その結
果、発生される複数の楽音信号の特性の変更度合いをあ
る程度大きくすることができ、単調さをなくして音楽的
に良好な効果を得ることができる。
【0031】例えば、選択操作子45の操作により選択
回路44にて最高鍵検出回路41の検出出力が選択され
るようにすることにより、特定の楽音信号を最高音に対
応した楽音信号とすれば、目立った音に他の音を追従さ
せるような音楽的効果が期待できる。選択回路44にて
最先鍵検出回路42の検出出力が選択されるようにする
ことにより、特定の楽音信号を最先に発生した楽音信号
とすれば、インパクト感を重視した音楽的効果が期待で
きる。選択回路44にて最大鍵タッチ検出回路43の検
出出力が選択されるようにすることにより、特定の楽音
信号を最大音量で発生される楽音信号とすれば、全体の
楽音が強い音に引かれるような音楽的効果が期待でき
る。
【0032】また、上記実施形態においては、前記のよ
うに選択操作子45の選択操作により、種々の音楽的効
果が期待できるようになるので、演奏される音楽の幅が
増すとともに、演奏者も所望の音楽的効果を得ることが
できる。さらに、選択操作子49の選択操作により、制
御信号発生器48の変換特性を種々に設定することもで
きるので、演奏者は音楽的効果の変更の制御態様を種々
に設定できるとともに、所望の制御態様を選択できるよ
うにもなる。
【0033】なお、上記実施形態においては、発生中の
複数の楽音信号のうちから最高音、最先音および最大音
量音(最大鍵タッチ音)を特定の楽音信号して決定する
ようにした。しかし、この特定の楽音信号として、発生
中の楽音信号のうちで最低音に対応した楽音信号を特定
の楽音信号とすることもできる。この場合,最高鍵検出
回路41のように、押鍵および鍵タッチ検出回路11か
らのキーコードKCおよびキーオン信号KONに基づい
て、鍵盤10にて押鍵中の複数鍵のうちから最も低い音
高の鍵を検出するようにすればよい。これによれば、響
くような音に他の音を追従させるような音楽的効果が期
待できる。
【0034】また、特定の楽音信号として、発生中の楽
音信号のうちで2番目、3番目など発生され始めた楽音
信号を特定の楽音信号とすることもできる。この場合,
最先鍵検出回路42のように、押鍵および鍵タッチ検出
回路11からのキーコードKCおよびキーオン信号KO
Nに基づいて、鍵盤10にて押鍵中の複数鍵のうちから
2番目、3番目などに押鍵された鍵を検出するようにす
ればよい。これによれば、複数の楽音が共鳴するような
音楽的効果および複数の楽音を同化させるような音楽的
効果が期待できる。
【0035】また、上記実施形態においては、特定の楽
音信号は一つのみ決定されるようにしたが、複数の楽音
信号が特定音として決定されるようにしてもよい。この
場合、上記実施形態およびその変形例として例示した複
数の基準に従って決定された複数の特定鍵が選択回路4
4にて検出されるようにすればよい。また、前記基準は
予め定められたものでなくても、ユーザ、演奏者などが
適宜変更できるようにしてもよい。
【0036】また、上記実施形態においては、楽音信号
発生回路20にて、個々の楽音信号の音色および音量特
性を、押鍵からの時間経過に従って変化するフィルタ制
御波形信号および振幅エンベロープ波形信号に応じて制
御するとともに、鍵タッチKTの大きさに応じて制御す
るようにした。しかし、これに加えて、個々の楽音信号
の音色および音量特性を低周波信号によって変調した
り、同変調の深さを時間変化させたりするなど、前記以
外の制御信号によって制御するようにしてもよい。ま
た、楽音信号発生回路20内にて形成される個々の楽音
信号の周波数を変更制御するようにしてもよい。この場
合,波形発生部21から時分割出力される波形信号の読
み出しレートなどを変更することにより、個々の楽音信
号の周波数を時間変化させたり、鍵タッチに応じて変更
制御したりすればよい。
【0037】また、上記実施形態においては、効果回路
32にて楽音信号に付与される音楽的効果(全体の楽音
信号の特性)を特定の楽音信号の振幅エンベロープ波形
に応じて変更制御するようにした。しかし、これに代え
て、前記全体の楽音信号の特性を特定の楽音信号の音色
を制御するためのフィルタ制御波形に応じて変更制御す
るようにしてもよい。この場合、図1に破線で示すよう
に、フィルタ制御波形信号発生部23からのフィルタ制
御波形信号を制御信号波形抽出回路47に導くように
し、同抽出回路47にて特定の楽音信号に関するフィル
タ制御波形信号を抽出して、同抽出したフィルタ制御波
形信号を制御波形信号として制御信号発生器48に導く
ようにすればよい。
【0038】また、前記音楽的効果(全体の楽音信号の
特性)を変更制御するための制御信号は、振幅エンベロ
ープ波形信号およびフィルタ制御波形信号のいずれかに
固定されるものではなく、これらのいずれかの波形信号
をユーザが選択できるようにしてもよい。この場合、振
幅エンベロープ波形信号およびフィルタ制御波形信号の
いずれかを選択するための選択操作子、選択回路などの
選択手段を設けるようにすればよい。また、振幅エンベ
ロープ波形信号およびフィルタ制御波形に加えて、個々
の楽音信号の楽音特性を設定制御するための種々の制御
信号、例えば前述した個々の楽音信号の周波数を制御す
る制御信号を、前記音楽的効果(全体の楽音信号の特
性)を変更制御するための制御信号として選択的に利用
できるようにしてもよい。さらに、個々の楽音信号の周
波数を制御するための複数の制御信号を合成して、同合
成した制御信号を前記音楽的効果(全体の楽音信号の特
性)を変更制御するための制御信号として利用するよう
にしてもよい。
【0039】また、上記実施形態においては、制御信号
発生器48から効果回路32に一つの変更制御信号のみ
が出力されるようにしたが、制御信号発生器48から複
数の変更制御信号が効果回路32に供給されるようにし
て、効果回路32にて複数の音楽的効果(全体の楽音信
号の特性)が同時に複数の変更制御信号によって変更制
御されるようにしてもよい。
【0040】また、上記実施形態においては、特定の楽
音信号の発生が停止したときの効果回路32の制御につ
いては詳細に説明しなかった。この場合、前記特定の楽
音信号の発生が停止した時点で、効果回路32における
音楽的効果(全体の楽音信号の特性)の変更制御を停止
してもよいし、停止時の制御を停止後も続行するように
してもよい。
【0041】また、上記実施形態においては、全ての回
路をハード回路で構成するようにしたが、これらの回路
の機能の一部または全部をプログラム制御によるソフト
処理によっても実現できる。例えば、楽音信号の形成、
音楽的効果の付加、特定鍵の検出、検出条件の選択、チ
ャンネル検出、各種制御信号の発生および選択などの一
部または全部の処理をプログラム制御によるソフト処理
によって行うようにしてもよい。
【0042】また、上記実施形態においては、本発明を
鍵盤10を有する電子楽器に適用した例について説明し
たが、本発明は、鍵盤10を備えていなくても、楽音信
号を形成出力する音源回路ユニットおよび音楽的効果を
楽音信号に付加することが可能な効果回路ユニットを備
えた各種音楽機器にも適用できる。例えば、自動演奏
機、シーケンサ、リズム装置などの音楽機器にも適用可
能である。
【0043】さらに、本発明の実施にあたっては、上記
実施形態及びそれらの変形例に限定されるものではな
く、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る電子楽器の概略ブ
ロック図である。
【図2】 図1の電子楽器にて採用されている楽音信号
形成チャンネルに対応した時分割チャンネルを説明する
ためのタイムチャートである。
【図3】 図1の振幅エンベロープ波形発生部から出力
される振幅エンベロープ波形の一例を示す波形図であ
る。
【図4】 図1の制御信号発生器における各種変換特性
を示すグラフである。
【符号の説明】
10…鍵盤、11…押鍵および鍵タッチ検出回路、12
…押鍵割当て回路、20…楽音信号発生回路、21…波
形発生部、22…フィルタ部、23…フィルタ制御波形
信号発生部、24…振幅制御部、25…振幅エンベロー
プ波形発生部、32…効果回路、41…最高鍵検出回
路、42…最先鍵検出回路、43…最大鍵タッチ検出回
路、46…チャンネル検出回路、47…制御信号波形抽
出回路、48…制御信号発生器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】個々の楽音信号の特性をそれぞれ独立して
    設定制御する特性設定制御手段を有し、楽音信号の発生
    を指示する発生指示情報を入力して、同発生指示情報に
    対応するとともに前記特性設定制御手段によってそれぞ
    れ設定制御された特性を有する複数の楽音信号を形成し
    て出力する楽音信号発生回路と、 前記楽音信号発生回路から出力された複数の楽音信号の
    特性を同時に変更する特性変更手段とを備えた楽音信号
    処理装置において、 前記発生指示情報によって指定される特定の楽音信号に
    対する前記特性設定制御手段による設定制御態様に応じ
    て、前記特性変更手段を制御する特性変更制御手段を設
    けたことを特徴とする楽音信号処理装置。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載した楽音信号処理装置
    において、 前記特性変更制御手段を、 楽音信号の音高、音量および発生順のうちのいずれかの
    要素に基づいて、前記発生指示情報によって発生が同時
    に指示されている複数の楽音信号のうちから前記特定の
    楽音信号を決定する特定楽音信号決定手段と、 前記決定された特定の楽音信号に対する前記特性設定制
    御手段による設定制御態様に応じて変化する特性変更制
    御信号を発生して、同特性変更制御信号に応じて前記特
    性変更手段を制御する特性変更制御信号発生手段とで構
    成した楽音信号処理装置。
  3. 【請求項3】前記請求項1または請求項2に記載した楽
    音信号処理装置において、 前記特性設定制御手段を、楽音信号の周波数、音色およ
    び音量のうちのいずれか一つの楽音要素を設定制御する
    もので構成した楽音信号処理装置。
  4. 【請求項4】前記請求項1ないし請求項3のうちのいず
    れか一つに記載した楽音信号処理装置において、 前記特性変更手段を、複数の楽音信号の周波数、音色お
    よび音量のうちのいずれか一つの楽音要素を同時に変更
    するもので構成した楽音信号処理装置。
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