JPWO2006121011A1 - 生分解性樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

生分解性樹脂組成物及びその成形体 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006121011A1
JPWO2006121011A1 JP2007528270A JP2007528270A JPWO2006121011A1 JP WO2006121011 A1 JPWO2006121011 A1 JP WO2006121011A1 JP 2007528270 A JP2007528270 A JP 2007528270A JP 2007528270 A JP2007528270 A JP 2007528270A JP WO2006121011 A1 JPWO2006121011 A1 JP WO2006121011A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
resin composition
copolymer
parts
hydroxyalkanoate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007528270A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5183203B2 (ja
Inventor
中村 信雄
信雄 中村
青山 泰三
泰三 青山
橋本 芳彦
芳彦 橋本
鈴木 紀之
紀之 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP2007528270A priority Critical patent/JP5183203B2/ja
Publication of JPWO2006121011A1 publication Critical patent/JPWO2006121011A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5183203B2 publication Critical patent/JP5183203B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L33/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L33/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C08L33/06Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, which oxygen atoms are present only as part of the carboxyl radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L67/04Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids, e.g. lactones
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/0008Organic ingredients according to more than one of the "one dot" groups of C08K5/01 - C08K5/59
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/13Phenols; Phenolates
    • C08K5/134Phenols containing ester groups
    • C08K5/1345Carboxylic esters of phenolcarboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/20Carboxylic acid amides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L33/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L33/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C08L33/06Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, which oxygen atoms are present only as part of the carboxyl radical
    • C08L33/08Homopolymers or copolymers of acrylic acid esters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

本発明の目的は、地球上の二酸化炭素を積極的に固定化して得られる植物由来の生分解性プラスチックにおいて、成形加工性に優れた樹脂組成物を提供するものである。上記目的は、式(1):[−CHR−CH2−CO−O−](式中、RはCnH2n+1で表されるアルキル基を表し、n=1〜15の整数である。)で示される繰り返し単位からなる生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、重量平均分子量Mwが50万〜1000万であるアクリル系改質剤(B)0.1〜100重量部を含有することを特徴とする、成形加工性に優れる樹脂組成物を提供することができる。

Description

本発明は、地球上の二酸化炭素を積極的に固定化して得られ、地球温暖化防止に期待がもたれる植物由来の生分解性ポリマーを含む組成物及びそれを使用した成形体に関する。更に詳しくは生分解性脂肪族ポリエステル系樹脂である(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体、及びアクリル系添加剤からなる、成形加工性等に優れた組成物及び成形体に関する。
従来、プラスチックは加工性や使用しやすい特性を有するが、一方で、再利用の困難さ、衛生上問題などから使い捨てされてきた。しかし、プラスチックが多量に使用、廃棄されるにつれ、その埋め立て処理や焼却処理に伴う問題がクローズアップされており、ゴミ埋め立て地の不足、非分解性のプラスチックスが環境に残存することによる生態系への影響、燃焼時の有害ガス発生、大量の燃焼熱量による地球温暖化等、地球環境への大きな負荷を与える原因となっている。近年、プラスチック廃棄物の問題を解決できるものとして、生分解性プラスチックの開発が盛んになっている。
また、これら生分解性プラスチックは植物由来であり、空気中の二酸化炭素を吸収し、固定化する。これら植物由来の生分解性プラスチックを燃焼させた際に出る二酸化炭素はもともと空気中にあったもので、大気中の二酸化炭素は増加しない。このことをカーボンニュートラルと称し、重要視する傾向となっている。二酸化炭素固定化は地球温暖化防止に効果があることが期待され、特に二酸化炭素削減目標値を課した京都議定書に対し、2003年8月にロシアで批准に向けた議会審議が承認されたため、議定書の発効が確実味をおびてきており、二酸化炭素固定化物質は非常に注目度が高く、積極的な使用が望まれている。
一方、芳香族ポリエステルは、汎用ポリマーとして大量に生産、消費されているが、上記の二酸化炭素の固定化、地球温暖化防止という観点においては、化石燃料から生産されることから、地中に固定化されていた二酸化炭素を大気中に放出することになり、カーボンニュートラルという観点では好ましい材料ではない。例えば、特許文献1には、芳香族ポリエステルに、分散性の高い高分子量ビニル芳香族コポリマーを添加することにより、溶融強度を向上させることができると記載されているが、上述の通り、このポリエステル樹脂組成物は、カーボンニュートラルという観点では好ましい材料ではない。
そこでカーボンニュートラルの観点から、植物由来のプラスチックとして、脂肪族ポリエステル系樹脂、特にポリ乳酸系樹脂、ポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)、さらにはポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)]等が注目されている。
しかしながら、これらの樹脂は、そのままでは物性面や成型加工性の面で問題があった。たとえば特許文献2には、ポリ乳酸系樹脂と、ポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムとを含有するポリオルガノシロキサン/アクリル系複合ゴムを用いたグラフト共重合体とからなる熱可塑性樹脂組成物が記載されている。しかし、樹脂組成物の物性、特に耐衝撃性や透明性が十分なものではない。
また生分解性脂肪族ポリエステル系樹脂であるポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体は、押出成形や真空成形では溶融加工時のドローダウンが大きく、射出成形ではバリが発生しやすく、これらの改善が必要であった。
また特許文献3には、熱可塑性ポリマーであるポリエステルにアクリル化合物を配合して、真空成形、圧空成形等の成形加工性を改善できると記載されているが、ポリエステルとして、生分解性脂肪族ポリエステル系樹脂である(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体は挙げられていない。
特開平6−41376号公報 特開2004−285258号公報 特開2002−155207号公報
本発明は、上記課題を解決し、地球上の二酸化炭素を積極的に固定化して得られる植物由来の生分解性ポリマーを用いて、ドローダウン性等の成形時の加工性に優れる樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、地球上の二酸化炭素を積極的に固定化して得られる植物由来の生分解性ポリマーに、特定の重合平均分子量を有するアクリル系改質剤を混合することにより、ドローダウン性等の加工性に優れる樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、式(1):[−CHR−CH−CO−O−](式中、RはC2n+1で表されるアルキル基を表し、n=1〜15の整数である。)で示される繰り返し単位からなる生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、重量平均分子量Mwが50万〜1000万であるアクリル系改質剤(B)0.1〜100重量部を含有することを特徴とする、樹脂組成物に関する。
また上記樹脂組成物は、マスターバッチを用いて、樹脂組成物中の生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、アクリル系改質剤(B)が0.1〜100重量部となるよう配合した樹脂組成物であって、
上記マスターバッチは、上記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、上記アクリル系改質剤(B)を5〜400重量部含有するものであるのが好ましい。
また、上記樹脂組成物は、上記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、アクリル系改質剤(B)を0.1〜50重量部含有するのが好ましい。
さらに上記マスターバッチが、上記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、上記アクリル系改質剤(B)を5〜200重量部含有するものであるのが好ましい。
また、上記樹脂組成物が、さらにコア−シェル型グラフト共重合体(C)を含有するのが好ましい。
上記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)は、(3−ヒドロキシブチレート)繰り返し単位および(3−ヒドロキシヘキサノエート)繰り返し単位からなるポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)]であるのが好ましい。
また上記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)の重量平均分子量Mwが30万〜300万であるのが好ましい。
上記ポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)]の繰り返し単位の構成比は、(3−ヒドロキシブチレート)単位/(3−ヒドロキシヘキサノエート)単位=99/1〜80/20(mol/mol)で表されるものが好ましい。
上記アクリル系改質剤(B)と(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)との屈折率の差は、0.02以下であるのが好ましい。
上記コア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層は主としてアクリル酸エステルからなり、シェル層は主としてメタクリル酸アルキルエステルからなるものが好ましい。
アクリル系改質剤(B)は、主としてアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの共重合体であるのが好ましい。
さらに上記アクリル系改質剤(B)は、主としてアクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルとの共重合体からなるのが好ましい。
上記樹脂組成物は、上記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)と上記アクリル系改質剤(B)の合計量100重量部に対して、さらに造核剤として、高級脂肪酸アミド、尿素誘導体及びソルビトール系化合物から選択される少なくとも1種を0.1〜10重量部含有するのが好ましい。
また、上記樹脂組成物が、上記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)と上記アクリル系改質剤(B)成分の合計量100重量部に対して、さらに充填剤を0.1〜100重量部含有するのが好ましい。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明における生分解性ポリマーとしては、嫌気性下で分解する性質や、耐湿性に優れる点、高分子量化が可能である点から、式(1):[−CHR−CH−CO−O−](式中、RはC2n+1で表されるアルキル基を表し、n=1〜15の整数である。)で示される繰り返し単位からなる(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)が用いられる。
本発明における(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)の代表例としては、例えば、(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合体、(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシオクタノエート)共重合体、(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシデカノエート)共重合体等が挙げられる。この中でも、(3−ヒドロキシブチレート)繰り返し単位および(3−ヒドロキシヘキサノエート)繰り返し単位からなるポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)]が好ましく、微生物によって生産される共重合体がより好ましい。必要に応じて、更に、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ3−ヒドロキシ酪酸、ポリ4−ヒドロキシ酪酸、ポリ4−ヒドロキシ吉草酸、ポリ3−ヒドロキシヘキサン酸またはポリカプロラクトンの他に、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体としての、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートまたはポリブチレンスクシネートあるいはそれらの重合体を構成する単量体の混合物からなる共重合体などの脂肪族ポリエステルを1種又は2種以上添加することができる。
ここで、ポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)]とは、3−ヒドロキシブチレート及び3−ヒドロキシヘキサノエートを主成分とする共重合体の総称として用いるものである。該共重合体は、3−ヒドロキシブチレート及び3−ヒドロキシヘキサノエートを主成分とするものである限り、上述のような他の単量体成分を含んでもよい。また、上記共重合体を得るための重合方法は特に限定されず、ランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合等のいずれの共重合方法を適用してもよいが、得られる共重合体の物性を制御しやすいことから、ブロック共重合体よりもランダム共重合体を得る方が好ましい。
本発明におけるポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)]の繰り返し単位の構成比としては、(3−ヒドロキシブチレート)単位/(3−ヒドロキシヘキサノエート)単位=99/1〜80/20(mol/mol)であることが好ましく、98/2〜82/18(mol/mol)であることがより好ましく、97/3〜85/15(mol/mol)であることがさらに好ましい。なお、ポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)]中の(3−ヒドロキシヘキサノエート)のモル分率(mol%)を、HH率と略する場合がある。
本発明の(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)の分子量は特に限定されないが、耐衝撃性や引張特性の面から、重量平均分子量で30万〜300万であることが好ましく、40万〜250万であることがより好ましく、50万〜200万であることが更に好ましい。(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体の重量平均分子量が30万未満では、強度などの機械的特性が不十分である場合があり、300万を超えると、成形性が劣る場合がある。
なお、(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体の重量平均分子量の測定方法は特に限定されないが、一例としては、クロロホルムを移動相として、システムとして、ウオーターズ(Waters)社製GPCシステムを用い、カラムに、昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)を用いることにより、本発明の樹脂組成物のポリスチレン換算での分子量として求めることができる。
本発明においては、アクリル系改質剤(B)を含有することにより、(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体を含む樹脂組成物の押出成形加工および真空成形加工時のドローダウンや射出成形時のバリを低減化して、成形加工性を改善することができる。
なお、本発明におけるドローダウン性とは、加熱溶融時の形状保持性を示す指標であり、150mm幅、リップ0.25mmのT型ダイスを装着した1軸押出機ラボプラストミル((株)東洋精機製作所製、20C200型)を用いて、加工温度160℃、スクリュー回転数10rpmの条件にて押出し、ダイスから樹脂が出始めてから950mm下の地面に到達する迄の時間として測定したものである。ドローダウン性が良好な時は、上記測定時間が長くなる。
本発明にて用いられるアクリル系改質剤(B)とは、主としてアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルの1種以上からなるアクリル系(共)重合体である。
本発明にて用いられるアクリル系改質剤(B)の重量平均分子量は、成形加工性改良効果の点から、50万〜1000万であることが好ましく、100万〜1000万であることがより好ましく、500万〜1000万であることが更に好ましい。アクリル系改質剤(B)の重量平均分子量が70万未満の場合には、ドローダウン性の改善が十分でなくなる傾向があり、アクリル系改質剤(B)の重量平均分子量が1000万を超える場合には、成形体の表面平滑性を悪化させる傾向がある。なお、アクリル系改質剤(B)の重量平均分子量も、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)、例えば上述の(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体の重量平均分子量の測定方法等により求められたポリスチレン換算の重量平均分子量のことを表す。
本発明にて用いられるアクリル系改質剤(B)を構成するアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸s−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸クロロエチル、アクリル酸トリフルオロエチル、アクリル酸ヘプタデカフルオロオクチルエチル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸アダマンチルおよびアクリル酸トリシクロデセニルなどが挙げられる。
本発明にて用いられるアクリル系改質剤(B)を構成するメタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸s−ブチル、メタアクリル酸t−ブチル、メタアクリル酸ネオペンチル、メタアクリル酸エチルヘキシル、メタアクリル酸イソデシル、メタアクリル酸ラウリル、メタアクリル酸トリデシル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタアクリル酸メトキシエチル、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル、メタアクリル酸クロロエチル、メタアクリル酸トリフルオロエチル、メタアクリル酸ヘプタデカフルオロオクチルエチル、メタアクリル酸イソボルニル、メタアクリル酸アダマンチルおよびメタアクリル酸トリシクロデセニルなどが挙げられる。
そのなかでも、アクリル系改質剤(B)としては、主としてアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの共重合体からなるものが好ましく、さらに好ましくは、主としてアクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルとの共重合体からなるものが、成形体の表面平滑性が優れる点から、好ましい。
ただし、本発明のアクリル系改質剤(B)は、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル単量体と共に、必要に応じて、分子内に重合性不飽和結合を2つ以上含む多官能性単量体または他の共重合可能な単量体を共重合して得られる共重合体であってもよい。
なお、本発明に用いられる生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)とアクリル系改質剤(B)との屈折率の差は、透明性を高める上で、0.02以下であることが好ましく、0.017以下であることがより好ましい。
本発明のアクリル系改質剤(B)におけるアクリル系共重合体の重合方法は、特に限定されないが、例えば、例えばラジカル重合開始剤および必要により連鎖移動剤も用いて通常の乳化重合法(例えば特開昭50−88169号公報や特開昭61−141746号公報に記載された方法など)によって重合する方法等が挙げられる。
なお、本明細書において、「主として」とは、アクリル系改質剤中に、上記アクリル系共重合体が50重量%以上の割合で含有されていることを意味している。
本発明においては、アクリル系改質剤(B)は、単独で使用することもでき、また2種以上を併用することもできる。
本発明におけるアクリル系改質剤(B)の使用量は、生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、0.1〜100重量部であり、0.1〜50重量部が好ましく、0.3〜30重量部がより好ましく、0.5〜20重量部がさらに好ましい。アクリル系改質剤(B)の使用量が0.1重量部未満では、ドローダウン性(成形加工性)が不十分となる傾向があり、100重量部を超えると、外観、物性が損なわれる傾向がある。
本発明において、アクリル系改質剤(B)を生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)中に添加し、分散させる方法は特に限定されず、例えば所定量のアクリル系改質剤(B)を一度に添加する方法、数回に分けて添加する方法、あるいは、予め生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)中にアクリル系改質剤(B)を分散させた高濃度のマスターバッチを作成し、その後生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)と共に溶融混練して濃度を希釈する方法等が挙げられる。なかでも予め作成したマスターバッチを用いる方法が好ましい。このようなマスターバッチを用いる方法により、樹脂組成物中におけるアクリル系改質剤(B)の分散性を改善することができる。また得られる成形体の表面平滑性、透明性、引張特性を改善することができる。
本発明における上記マスターバッチは、生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、アクリル系改質剤(B)を5〜400重量部含有するものが好ましく、5〜200重量部からなるものがより好ましく、5〜100重量部がさらに好ましい。アクリル系改質剤(B)が5重量部未満では、ドローダウン性の改善効果が劣る傾向があり、400重量部を超えると、分散性が低下する傾向がある。
上記マスターバッチを用いる場合においても、樹脂組成物中における生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)とアクリル系改質剤(B)の割合が生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、アクリル系改質剤(B)が0.1〜100重量部となるように配合する。特に上記(B)成分の使用量が上記(A)成分100重量部に対して、0.1〜50重量部となることが好ましく、0.1〜30重量部となることがより好ましい。アクリル系改質剤(B)の使用量が0.1重量部未満では、ドローダウン性(成形加工性)が不十分となる傾向があり、100重量部を超えると、外観、物性が損なわれる傾向がある。
本発明の樹脂組成物は、さらにコア−シェル型グラフト共重合体(C)を含有するのが好ましい。本発明で用いられるコア−シェル型グラフト共重合体(C)は、アクリル系ゴムをコア層としビニル系単量体からなる重合体をシェル層とするものである。コア−シェル型グラフト共重合体(B)は、特定の単量体混合物を重合することにより得られる重合体からなり、上記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)の物理的、化学的特性を低下させることなく、耐衝撃性/透明性のバランスを向上させることができる。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層を形成するアクリル系ゴム状重合体は、1層のみの層構造を有するものであってもよく、あるいは2層以上の多層構造を有するものであってもよい。同様に、シェル層を形成する重合体も1層のみの層構造を有するものであってもよく、あるいは2層以上の多層構造を有するものであってもよい。通常、コア−シェル型グラフト重合体は、ゴム状重合体と単量体混合物をグラフト共重合させて得られるものであり、多くの場合、ゴム状重合体を固形分として含むゴムラテックス存在下で単量体混合物をグラフト重合させて得られるものである。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層を形成するアクリル系ゴム状重合体は、ゴム状重合体を構成する単量体の全重量を100重量%とした場合に、アクリル酸アルキルエステル単量体50〜100重量%からなる単量体混合物を重合して得られる重合体であるのが好ましい。必要に応じ、他の成分として芳香族ビニル単量体、並びに、アクリル酸アルキルエステル単量体及び/又は芳香族ビニル単量体と共重合可能なビニル単量体から成る群から選択される単量体0〜50重量%を含んでもよい。また、必要に応じて、分子内に重合性不飽和結合を2つ以上含む多官能性単量体を0〜5重量%含んでもよい。これらの単量体の混合物を、例えば、乳化重合させることによって、ゴム状重合体を含むゴムラテックスを得ることができる。乳化重合法により上記ゴム状重合体を得た場合には、該ゴム状重合体は水性媒体中に分散されたゴムラテックスの状態のままで、単量体混合物とのグラフト共重合に用いることができる。
アクリル酸アルキルエステル単量体の具体例としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどの炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独でも使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層を形成するアクリル系ゴム状重合体におけるアクリル酸アルキルエステル単量体の使用量は、ゴム状重合体を構成する単量体の全重量を100重量%とした場合に、50〜100重量%であるのが好ましく、60〜95重量%であるのがより好ましく、65〜95重量%であるのが更に好ましい。アクリル酸アルキルエステル単量体の使用量が50重量%未満では、最終的に得られる成形体の耐衝撃性が充分に改善されない場合がある。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層を形成するアクリル系ゴム状重合体における芳香族ビニル単量体は、本発明の生分解性樹脂組成物から最終的に得られる成形体の透明性を向上させる作用を有し、コア−シェル型グラフト共重合体(C)の屈折率と生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)の屈折率との差が小さくなるように調整するための成分である。芳香族ビニル単量体の具体例としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレンなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。ただし、屈折率の調整には、上記芳香族ビニル単量体を用いても、用いなくてもよい。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層を形成するアクリル系ゴム状重合体において、芳香族ビニル単量体は、ゴム状重合体を構成する単量体の全重量を100重量%とした場合に、0〜50重量%の範囲で用いてもよい。50重量%を超えると、相対的にアクリル酸アルキルエステルの単量体の使用量が少なくなり、耐衝撃性の優れたゴム状重合体が得られにくくなる傾向がある。ただし、耐衝撃強度を重要視する場合には、0〜25重量%とすることが好ましく、0重量%とすることがより好ましい。
なお、本発明に用いられる生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)とコア−シェル型グラフト共重合体(C)との屈折率の差は、透明性を高める上で、0.02以下であることが好ましく、0.017以下であることがより好ましい。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層を形成するアクリル系ゴム状重合体における、アクリル酸アルキルエステル単量体及び/又は芳香族ビニル単量体と共重合可能なビニル単量体は、コア−シェル型グラフト共重合体(C)と生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)との相溶性の微調整を行うための成分である。これらの共重合可能なビニル単量体の具体例としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどの炭素数1〜20のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体や、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層を形成するアクリル系ゴム状重合体において、アクリル酸アルキルエステル単量体及び/又は芳香族ビニル単量体と共重合可能なビニル単量体は、ゴム状重合体を構成する単量体の全重量を100重量%とした場合に、0〜50重量%の範囲で用いてもよい。好ましくは0〜10重量%であり、より好ましくは0重量%である。共重合可能なビニル単量体が50重量%を超えると、相対的にアクリル酸アルキルエステルの単量体の使用量が少なくなり、耐衝撃性の優れたゴム状重合体が得られにくくなる場合がある。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層を形成するアクリル系ゴム状重合体における多官能性単量体は、得られるゴム状重合体中に架橋構造を形成させるための成分である。上記多官能性単量体の具体例としては、例えば、ジビニルベンゼン、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジアリルフタレート、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、ジアクリレート系化合物、ジメタクレート系化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。多官能性単量体としては他に、マクロマーと呼ばれる両末端にラジカル重合可能な官能基を有する分子、例えば、α,ω−ジメタクリロイロキシポリオキシエチレンなどを用いることもできる。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層を形成するアクリル系ゴム状重合体において、上記多官能性単量体は、ゴム状重合体を構成する単量体の全重量を100重量%とした場合、0〜5重量%の範囲で用いてもよい。好ましくは0.1〜3重量%である。5重量%を超えると、相対的にアクリル酸アルキルエステルの単量体の使用量が少なくなり、耐衝撃性の優れたゴム状重合体が得られにくくなるため好ましくない。
本発明におけるアクリル系ゴム状重合体を得る方法には特に限定がなく、アクリル酸アルキルエステルの単量体、芳香族ビニル単量体、これらと共重合可能なビニル単量体、および多官能性単量体をそれぞれ所定量含有した単量体混合物に、水性媒体、重合開始剤、乳化剤などを配合し、例えば、通常の乳化重合法によって重合させ、ゴムラテックスに含有させた状態で得る方法などを採用することができる。
ゴム状重合体を得る際の、単量体混合物の添加および重合は、一段階で行っても良く、また多段階で行っても良く、特に限定はない。単量体混合物の添加方法には特に限定はなく、まとめて一括で添加しても良く、連続して添加しても良く、2段階以上に分けて添加しても良い。また、各種添加方法を組み合わせても良い。
単量体混合物は、水性媒体、開始剤、乳化剤などが予め導入された反応容器中に、アクリル酸アルキルエステルの単量体、芳香族ビニル単量体、これらと共重合可能なビニル単量体、および多官能性単量体をおのおの別々に、あるいはそれらのいくつかの組み合わせで別々に導入し、反応容器中で撹拌混合して、ミセルの形で得ることもできる。この場合、反応容器内を重合開始可能な条件に移行することにより、例えば、通常の乳化重合法によって単量体混合物を重合させ、ゴムラテックスに含有させた状態でゴム状重合体を得ることができる。
かくして得られるアクリル系ゴム状重合体のガラス転移温度は、0℃以下であるのが好ましく、−30℃以下であることがより好ましい。アクリル系ゴム状重合体のガラス転移温度が0℃を超えると、最終的に得られる成形体に大きな変形速度が加えられた場合に衝撃を吸収できない場合がある。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層を構成する単量体混合物は、シアン化ビニル系単量体、芳香族ビニル系単量体、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種のビニル系単量体70〜100重量%と、上記ビニル系単量体と共重合可能な他のビニル系単量体0〜30重量%からなるものが好ましい。より好ましくは、メタクリル酸アルキルエステル単量体10〜100重量%、アクリル酸アルキルエステル単量体0〜60重量%、芳香族ビニル単量体0〜90重量%、シアン化ビニル単量体0〜40重量%、およびこれらと共重合可能なビニル単量体0〜20重量%からなるものであり、その合計量が100重量%となるものである。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層におけるメタクリル酸アルキルエステル単量体は、グラフト重合体と生分解性脂肪族ポリエステル樹脂との接着性を向上させ、本発明の最終的に得られる成形体の耐衝撃強度を向上させるために好ましい成分である。メタクリル酸アルキルエステル単量体の具体例としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどの炭素数1〜5のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層において、メタクリル酸アルキルエステル単量体は、ビニル系単量体の全重量を100重量%とした場合、好ましくは10〜100重量%の範囲で使用することができ、より好ましくは20〜100重量%であり、さらに好ましくは30〜100重量%である。メタクリル酸アルキルエステル単量体が10重量%未満では、最終的に得られる成形体の耐衝撃強度を充分に向上できない場合がある。さらに、メタクリル酸アルキルエステル単量体中に、好ましくは60〜100重量%、より好ましくは80〜100重量%のメチルメタクリレートを含有することにより、最終的に得られる成形体の耐衝撃強度を改善することができる。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層におけるアクリル酸アルキルエステル単量体は、グラフト重合体のシェル層の軟化温度を調整することにより、最終的に得られる成形体中におけるグラフト重合体の生分解性脂肪族ポリエステル樹脂中への良好な分散を促進し、成形体の耐衝撃強度を向上させるための成分である。アクリル酸アルキルエステル単量体の具体例としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどの炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層において、アクリル酸アルキルエステル単量体は、ビニル系単量体の全重量を100重量%とした場合、0〜60重量%の範囲で使用することができ、好ましくは0〜50重量%であり、より好ましくは0〜40重量%である。アクリル酸アルキルエステル単量体が60重量%を超えると、相対的に上記メタクリル酸アルキルエステル単量体の使用量が少なくなり、最終的に得られる成形体の耐衝撃強度が充分に向上されない場合がある。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層における単量体芳香族ビニル単量体は、最終的に得られる成形体の透明性を向上させる作用を有し、グラフト重合体の屈折率と生分解性脂肪族ポリエステル樹脂の屈折率との差がなるべく小さくなるように調整するための成分である。芳香族ビニル単量体の具体例としては、例えば上記芳香族ビニル単量体の具体例として例示された単量体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層において、芳香族ビニル単量体は、ビニル系単量体の全重量を100重量%とした場合、0〜90重量%の範囲で使用することができ、好ましくは0〜50重量%、より好ましくは0〜30重量%である。芳香族ビニル単量体が90重量%を超えると、相対的に上記メタクリル酸アルキルエステル単量体の使用量が少なくなり、最終的に得られる成形体の耐衝撃強度が充分に向上できない場合がある。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層におけるシアン化ビニル単量体は、グラフト重合体と生分解性脂肪族ポリエステル樹脂との相溶性の微調整を行うための成分である。シアン化ビニル単量体の具体例としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層において、シアン化ビニル単量体は、ビニル系単量体の全重量を100重量%とした場合において、0〜40重量%での範囲で使用することができ、より好ましくは0重量%である。シアン化ビニルが40重量%を超えると、相対的に上記メタクリル酸アルキルエステル単量体の使用量が少なくなり、最終的に得られる成形体の耐衝撃強度が充分に向上されなくなる場合がある。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層における、これらと共重合可能なビニル単量体は、生分解性脂肪族ポリエステル樹脂組成物の成形時の加工性を改良するための成分である。上記ビニル単量体の具体例としては、例えば、4−ヒドロキシブチルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層において、これらと共重合可能なビニル単量体は0〜20重量%の範囲で使用することができ、好ましくは0〜10重量%、より好ましくは0重量%である。これらと共重合可能なビニル単量体が20重量%を超えると、相対的に上記メタクリル酸アルキルエステルの使用量が少なくなり、最終的に得られる成形体の耐衝撃強度が十分に向上されなくなる場合がある。
本発明に用いられるコア−シェル型グラフト共重合体(C)は、上記アクリル系ゴム状重合体と上記単量体混合物とをグラフト共重合させて得られるものである。単量体混合物はグラフト共重合の結果としてコア−シェル型グラフト共重合体(C)のシェル層重合体を与える。
本発明に用いられるコア−シェル型グラフト重合体(B)のコア層であるアクリル系ゴム状重合体およびシェル層である重合体の比率は、ゴム状重合体5〜95重量部、シェル層重合体95〜5重量部であり、好ましくはゴム状重合体50〜95重量部、シェル層重合体50〜5重量部である。ゴム状重合体が5重量部より少なく、シェル層重合体が95重量部より多くなると、最終的に得られる成形体の耐衝撃強度を充分に向上させることができないため好ましくない。また、ゴム状重合体が95重量部より多く、シェル層重合体が5重量部より少なくなると、グラフト重合体と生分解性脂肪族ポリエステル樹脂との接着性が失われて本発明の最終的に得られる成形体の耐衝撃強度、透明性が十分に向上されない場合がある。
本発明のコア−シェル型グラフト共重合体(C)を得る方法には特に限定がなく、上記のごとく調製したガラス転移温度が0℃以下のアクリル系ゴム状重合体を含むゴムラテックスに、メタクリル酸アルキルエステル単量体、アクリル酸アルキルエステル単量体、芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体、および共重合可能なビニル単量体をそれぞれ所望量含有した単量体混合物を添加し、重合開始剤などを配合して通常の重合法によって重合させ、グラフト重合体ラテックスから粉末状のグラフト重合体を得る方法などを採用することができる。
なお、シェル層としての上記単量体混合物の添加および重合は、1段階で行ってもよく、多段階で行ってもよく、特に限定がない。上記単量体混合物の添加は、まとめて一括で添加して良く、連続して添加しても良く、2段階以上に分けてそれらの組み合わせで添加を行っても良く、特に限定がない。
このようにして得られるコア−シェル型グラフト共重合体(C)ラテックス中の粒子は、通常の電解質や酸の添加による塩析、凝析や熱風中に噴霧、乾燥させることにより、ラテックスから取り出される。また、必要に応じて、通常の方法により、洗浄、脱水、乾燥などが行なわれる。
得られるコア−シェル型グラフト共重合体(C)を樹脂組成物中に添加する方法は特に限定されず、例えば所定量のコア−シェル型グラフト共重合体(C)を一度に添加する方法、数回に分けて添加する方法、あるいは、上述のマスターバッチ中に、アクリル系改質剤(B)と共に添加する方法が挙げられる。
本発明の樹脂組成物においては、さらに、造核剤を添加することにより、成形性をさらに改善することができる。
本発明において用いられる造核剤としては、例えば、高級脂肪酸アミド、尿素誘導体、ソルビトール系化合物、窒化硼素、高級脂肪酸塩、芳香族脂肪酸塩等が挙げられ、これらは1種又は2種以上用いることができる。なかでも造核剤としての効果が高いことから、高級脂肪酸アミド、尿素誘導体、及びソルビトール系化合物が好ましい。
上記高級脂肪酸アミドとしては、1分子あたりの炭素数が10〜50の脂肪酸アミドが好ましく、例えば、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、N−ステアリルベヘン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスラウリル酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、p−フェニレンビスステアリン酸アミド、エチレンジアミンとステアリン酸とセバシン酸の重縮合物等が挙げられ、特にベヘン酸アミドが好ましい。
上記尿素誘導体としては、ビス(ステアリルウレイド)ヘキサン、4,4’−ビス(3−メチルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−ビス(3−シクロヘキシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−ビス(3−シクロヘキシルウレイド)ジシクロヘキシルメタン、4,4’−ビス(3−フェニルウレイド)ジシクロヘキシルメタン、ビス(3−メチルシクロヘキシルウレイド)ヘキサン、4,4’−ビス(3−デシルウレイド)ジフェニルメタン、N−オクチル−N’−フェニルウレア、N,N’−ジフェニルウレア、N−トリル−N’−シクロヘキシルウレア、N,N’−ジシクロヘキシルウレア、N−フェニル−N’−トリブロモフェニルウレア、N−フェニル−N’−トリルウレア、N−シクロヘキシル−N’−フェニルウレア等が例示され、特にビス(ステアリルウレイド)ヘキサンが好ましい。
上記ソルビトール系化合物としては、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−n−プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−i−プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−n−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−s−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−t−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトール、及び1,3,2,4−ジ(p−クロルベンジリデン)ソルビトール等が挙げられる。これらの中で、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトールが好ましい。
本発明の樹脂組成物における造核剤の使用量は、上記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)と上記アクリル系改質剤(B)の合計量100重量部に対し、成形性の点から、0.1〜10重量部が好ましく、0.2〜8重量部がより好ましく、0.5〜5重量部がさらに好ましい。0.1重量部未満では、造核剤としての効果が不足する可能性があり、また、10重量部を超えると、効果が飽和する可能性があることから経済的に好ましくなく、外観や物性が損なわれる可能性がある。
本発明の樹脂組成物においては、さらに、充填剤を添加することにより、曲げ弾性率、耐熱性等をさらに改善することができる。
上記充填剤のうち無機充填剤としては、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化ケイ素及びケイ酸塩、亜鉛華、ハイサイトクレー、カオリン、塩基性炭酸マグネシウム、マイカ、タルク、石英粉、ケイ藻土、ドロマイト粉、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アルミナ、ケイ酸カルシウム等が挙げられ、特に粒径0.1〜30μmのマイカ、タルクが好ましい。
また、他の充填剤としては、炭素繊維等の無機繊維や、人毛、羊毛、等の有機繊維が挙げられる。また、竹繊維、パルプ繊維、ケナフ繊維や、類似の他の植物代替種、アオイ科フヨウ属1年草植物、シナノキ科一年草植物等の天然繊維も使用することが出来る。二酸化炭素削減の観点からは、植物由来の天然繊維が好ましく、特に、ケナフ繊維が好ましい。
本発明の樹脂組成物における充填剤の使用量は、上記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)と上記アクリル系改質剤(B)の合計量100重量部に対し、物性、成形性、価格面から、0.1〜100重量部が好ましく、0.1〜80重量部がより好ましく、0.1〜50重量部がさらに好ましい。充填剤が0.1重量部未満では、物性の向上が少ない傾向があり、100重量部越えると、衝撃強度が低下する傾向がある。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で可塑剤を併用することも可能である。可塑剤を使用することで、加熱加工時、特に押出加工時の溶融粘度を低下させ、剪断発熱等による分子量の低下を抑制することが可能であり、場合によっては結晶化速度の向上も期待でき、更にフィルムやシートを成形体として得る場合には伸び性などを付与できる。可塑剤としては、特に限定は無いが、以下のものが例示できる。脂肪族ポリエステル系生分解性ポリエステルの可塑剤としては、エーテル系可塑剤、エステル系可塑剤、フタル酸系可塑剤、リン系可塑剤などが好ましく、ポリエステルとの相溶性に優れる点からエーテル系可塑剤、エステル系可塑剤がより好ましい。エーテル系可塑剤としては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール等を挙げることができる。また、エステル系可塑剤としては脂肪族ジカルボン酸と脂肪族アルコールとのエステル類等を挙げることができ、脂肪族ジカルボン酸として、例えばシュウ酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸等を挙げることができ、脂肪族アルコールとして、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、n−ドデカノール、ステアリルアルコール等の一価アルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール等の2価アルコール、また、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリストール等の多価アルコールを挙げることができる。また、上記ポリエーテルとポリエステルの2種以上の組み合わせからなる共重合体、ジ−コポリマー、トリ−コポリマー、テトラ−コポリマーなど、またはこれらのホモポリマー、コポリマー等から選ばれる2種以上のブレンド物が挙げられる。更にエステル化されたヒドロキシカルボン酸等も考えられる。上記可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
さらに本発明の組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を添加することができる。代表的な熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂等の汎用熱可塑性樹脂が、また、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂等の汎用エンプラ等があげられる。また、代表的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂等があげられる。また、その他、公知の樹脂改質剤、加工性改良剤が使用可能である。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、顔料、染料などの着色剤、活性炭、ゼオライト等の臭気吸収剤、バニリン、デキストリン等の香料、酸化防止剤、抗酸化剤、耐候性改良剤、紫外線吸収剤などの安定剤、滑剤、離型剤、撥水剤、抗菌剤、摺動性改良剤、その他の副次的添加剤を配合することができる。上記添加剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用しても良い。
本発明の樹脂組成物は、公知の方法により作製することが出来る。例えば、加熱溶融して混合する方法としては、単軸押出機、2軸押出機、ニーダー、ギアポンプ、混練ロール、撹拌機を持つタンクなどの機械的撹拌による混合や、流れの案内装置により分流と合流を繰り返す静止混合器の応用が挙げられる。加熱溶融の場合、熱分解による分子量低下に注意して混合する必要がある。また、可溶溶媒中に溶解した後、溶媒を除去し、本発明の樹脂組成物を得る方法もある。
本発明の樹脂組成物は、射出成形、押出成形が可能であり、また、上記したような押出機成形機を用いてブロック状、フィルム状、シート状に加工しても良い。各種成分の分散性が良好となるように一旦ペレット化した後、押出成形機でフィルム状、シート状に加工してもよい。また、カレンダー成形機、ロール成形機、インフレーション成形機による、フィルム化やシート化が可能である。また、本発明の樹脂組成物から得られたフィルムやシートは、加熱による熱成形、真空成形、プレス成形が可能である。また、本発明の樹脂組成物は、ブロー成形機による中空成形が可能である。
本発明の樹脂組成物は、各種繊維、糸、ロープ、織物、編物、不織布、紙、フィルム、シート、チューブ、板、棒、容器、袋、部品、発泡体等の成形体となり、単独で使用されるか、または、この組成物以外の単体物からなる各種繊維、糸、ロープ、織物、編物、不織布、紙、フィルム、シート、チューブ、板、棒、容器、袋、部品、発泡体等に複合化することで単体物性を改善して使用される。この様にして得られた成形体は、農業、漁業、林業、園芸、医学、衛生品、食品産業、衣料、非衣料、包装、自動車、建材、その他の分野に好適に用いることができる。
本発明により、地球温暖化防止に貢献でき、かつ押出成形や真空成形でのドローダウンや射出成形でのバリが低減化された成形加工性に優れる樹脂組成物及び成形体を提供できる。さらにマスターバッチを用いてアクリル系改質剤(B)を配合することにより、成形体の表面平滑性、透明性、引張特性を改善することができる。
次に、本発明の組成物およびその成形体について、実施例に基づいて、さらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに制限されるものではない。
(第一の実施例)
本実施例で使用した樹脂や添加剤は、以下のとおりである。
A−1:PHBH
ポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)](HH率=12mol%、Mw=50万)
A−2:PHBH
ポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)](HH率=7mol%、Mw=50万)
B−1:アクリル系改質剤((株)カネカ製、カネエースPA10;Mw=80万)
B−2:アクリル系改質剤((株)カネカ製、カネエースPA20;Mw=100万)
B−3:アクリル系改質剤((株)カネカ製、カネエースPA40;Mw=600万)
B−4:アクリル系改質剤((株)カネカ製、カネエースPA60;Mw=800万)
C−1:造核剤 ベヘン酸アミド(CRODA JAPAN社製、Incroslip B)
D−1:ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、イルガノックス−1010)
なお、PHBHは、微生物として、Alcaligenes eutrophusにAeromonas caviae由来のPHA(ポリヒドロキシアルカノエート)合成酵素遺伝子を導入したAlcaligenes eutrophus AC32(J.Bacteriol.,179,4821(1997))を用いて、原料、培養条件を適宜調整して生産されたPHBHで、HH率が7mol%(A−1)、12mol%(A−2)であり、Mw(重量平均分子量)がそれぞれ約50万のものを使用した。
得られた樹脂組成物に対する評価方法は、以下のとおりである。
<ドローダウン性の評価>
得られた樹脂組成物に対して、150mm幅、リップ0.25mmのT型ダイスを装着した1軸押出機ラボプラストミル((株)東洋精機製作所製、20C200型)を用いて、加工温度160℃、スクリュー回転数10rpmの条件にて押出し、ダイスから樹脂が出始めてから950mm下の地面に到達する迄の時間を測定した。ドローダウン性が良好な時は、上記測定時間が長くなる。
<真空成形伸び特性の評価>
得られた樹脂組成物に対して、幅350mm、リップ厚み0.25mmのT型ダイスを装着した1軸押出機(スクリュー径:φ40mm)を用いて、加工温度160℃、スクリュー回転数15rpmの条件にて0.4mm厚のシートを押出した。得られたシートから切り出した試験片(長さ330mm×幅330mm)に関して、真空成形機(センバシステム VAS66−4.5T)を用いて、凸形状金型(幅150mm×長さ200mm×高さ30m)にて真空成形を行い、成形体を得た。なお、真空成形時のシート加熱条件はシート表面温度が150℃になるように調節した。得られた成形体の外観から、真空成形時の加熱されたシートの伸び特性を評価した。
評価基準は次の通りである。
○:伸び特性が良く、成形体に破れが発生しない。
×:伸び特性が悪く、成形体に破れが発生する。
<射出成形バリ特性の評価>
得られた樹脂組成物を、75トン射出成形機(日精樹脂工業製、IS75E)、及び、120×120×3mm厚の平板金型を用いて、下記の成形条件にて射出成形し、成形時のバリ発生状態を評価した。射出成形は、金型温度60℃、成形温度160℃、射出速度15%、射出圧力50%、保圧15%、冷却時間20秒という成形条件で実施した。
評価基準は次の通りである。
○:ほとんどバリが発生しない。
×:大きくバリが発生する。
(実施例1〜12)
表1に示した配合比率にて、ポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)](PHBH)、アクリル系改質剤、造核剤および酸化防止剤の混合物を、2軸押出成形機(日本製鋼所製、TEX30α)を用いて、シリンダ設定温度130℃にて溶融混練して、組成物のペレットを得た。
得られた組成物に対して、ドローダウン性、真空成形時伸び特性および射出成形時バリ特性を評価した。その結果を、表1に示す。
(比較例1〜3)
表2に示した配合比率にて、実施例1と同様の操作により、ドローダウン性を評価した。
Figure 2006121011
Figure 2006121011
表1及び表2の結果より、実施例1〜12は比較例1〜3と比較して、ドローダウンする迄の時間が長く、成形加工性に優れることが判る。これにより、成形加工における成形条件幅が広くなる事が明白である。
(第二の実施例)
本実施例で使用した樹脂や添加剤は、以下のとおりである。
PHBH:ポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)](HH率:PHBH中の3−ヒドロキシヘキサノエートのモル分率(mol%)が12%のもの)(屈折率1.485)
M−400:アクリル系ゴムをコア層としビニル系単量体からなる重合体をシェル層とするコア−シェル型グラフト共重合体((株)カネカ製、屈折率1.468)
造核剤:ベヘン酸アミド(CRODA JAPAN社製、Incroslip B)
PA−60:アクリル系改質剤、Mw=800万((株)カネカ製、屈折率1.485)
酸化防止剤:ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、イルガノックス−1010)
本発明での実施例における評価方法は、以下のとおりである。
<ドローダウン性の評価>
上記実施例1〜12と同様の方法にて評価した。
<引張試験(最大引張強度、破断強度、破断伸び、弾性率の測定)>
得られたシートから試験用ダンベルを打ち抜き、オートグラフ((株)島津製作所製)を使用して、JIS K7113に準拠して、最大引張強度、破断強度、破断伸び、弾性率を測定した。なお、シートの縦方向(MD)、横方向(TD)について、それぞれ測定した。
<シートの表面平滑性の評価>
T型ダイス押出機により作成したシートを用い、ブツ(塊状物)の存在状態によりシートの表面状態を目視で評価した。
評価基準は次の通りである。
○:ブツがほとんど存在しない。
△:ブツが少し存在する。
×:ブツが多く存在する。
<透明性(目視)の評価>
上記引っ張り試験に使用したシートを目視で評価した。
評価基準は次の通りである。
○:透明感あり
△:透明感低い
×:透明感なし
(実施例13〜15)
PHBHは、微生物として、Alcaligenes eutrophusにAeromonas caviae由来のPHA合成酵素遺伝子を導入したAlcaligenes eutrophus AC32(J.Bacteriol.,179,4821(1997))を用いて原料、培養条件を適宜調整して生産されたPHBHで、HH率が12mol%であり、Mw(重量平均分子量)が約50万のものを使用した。その他の使用原料は、表3、4に示した原料と部数を配合して使用した。
表3に示す混合比率にて、(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合体[PHBH]、コア−シェル型グラフト共重合体および/またはアクリル系改質剤、造核剤および酸化防止剤の混合物を、2軸押出成形機(日本製鋼所製、TEX33、Φ33mm)を用いて、シリンダ設定温度170℃にて溶融混練して、マスターバッチ1〜3のペレットを得た。
Figure 2006121011
表4に示した配合比率にて、(3−ヒドロキシブチレート)−(3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合体[PHBH]、得られたマスターバッチ、造核剤および酸化防止剤の混合物を、2軸押出成形機(日本製鋼所製、TEX33、Φ33mm)を用いて、シリンダ設定温度170℃にて溶融混練して、樹脂組成物のペレットを得た。
得られた組成物のペレットを150mm幅、リップ0.25mmのT型ダイスを装着した1軸押出し機ラボプラストミル((株)東洋精機製作所製、20C200型)を用いて、加工温度160℃、スクリュー回転数10rpmで押出し、シートを得た。押出時のドローダウンを上記の方法で評価した。
得られたシートを用いて、引張特性、透明性の評価を行った。その結果を、表4に示す。
(比較例4及び参考実施例1)
マスターバッチを用いずに、表4に示す割合で配合した以外は、実施例と同様の操作により、樹脂組成物のペレットを得、実施例と同様の評価を行った。その結果を、表4に示す。
Figure 2006121011
アクリル系改質剤を混合した系において、予めマスターバッチを作成し、該マスターバッチを配合して得られた樹脂組成物は、ドローダウン性等の加工性が優れるとともに、さらに表面平滑性、透明性、引張特性が改善された樹脂組成物、成形体が得られることがわかる。
本発明の樹脂組成物は各種繊維、糸、ロープ、織物、編物、不織布、紙、フィルム、シート、チューブ、板、棒、容器、袋、部品、発泡体等の成形体となり、単独で使用されるか、または、この組成物以外の単体物からなる各種繊維、糸、ロープ、織物、編物、不織布、紙、フィルム、シート、チューブ、板、棒、容器、袋、部品、発泡体等に複合化することで単体物性を改善して使用される。この様にして得られた成形体は、農業、漁業、林業、園芸、医学、衛生品、食品産業、衣料、非衣料、包装、自動車、建材、その他の分野に好適に用いることができる。

Claims (14)

  1. 式(1):[−CHR−CH−CO−O−](式中、RはC2n+1で表されるアルキル基を表し、n=1〜15の整数である。)で示される繰り返し単位からなる生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、重量平均分子量Mwが50万〜1000万であるアクリル系改質剤(B)0.1〜100重量部を含有することを特徴とする、樹脂組成物。
  2. マスターバッチを用いて、樹脂組成物中の生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、アクリル系改質剤(B)が0.1〜100重量部となるよう配合した樹脂組成物であって、
    前記マスターバッチは、前記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、前記アクリル系改質剤(B)を5〜400重量部含有するものである、請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、アクリル系改質剤(B)を0.1〜50重量部含有する、請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 前記マスターバッチが、前記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)100重量部に対して、前記アクリル系改質剤を(B)5〜200重量部含有する、請求項2または3記載の樹脂組成物。
  5. さらにコア−シェル型グラフト共重合体(C)を含有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  6. 前記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)が、(3−ヒドロキシブチレート)繰り返し単位および(3−ヒドロキシヘキサノエート)繰り返し単位からなるポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)]であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  7. 前記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)の重量平均分子量Mwが30万〜300万であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  8. 前記[ポリ[(3−ヒドロキシブチレート)−コ−(3−ヒドロキシヘキサノエート)]の繰り返し単位の構成比が、(3−ヒドロキシブチレート)単位/(3−ヒドロキシヘキサノエート)単位=99/1〜80/20(mol/mol)で表されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  9. 前記アクリル系改質剤(B)とポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)(A)との屈折率の差が、0.02以下であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 前記コア−シェル型グラフト共重合体(C)のコア層が主としてアクリル酸エステルからなり、シェル層が主としてメタクリル酸アルキルエステルからなることを特徴とする、請求項5〜9のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  11. アクリル系改質剤(B)が主としてアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの共重合体である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  12. 前記アクリル系改質剤(B)が主としてアクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルとの共重合体からなる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  13. 前記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)と前記アクリル系改質剤(B)の合計量100重量部に対して、さらに造核剤として、高級脂肪酸アミド、尿素誘導体及びソルビトール系化合物から選択される少なくとも1種を0.1〜10重量部含有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  14. 前記生分解性(3−ヒドロキシアルカノエート)共重合体(A)と前記アクリル系改質剤(B)の合計量100重量部に対して、さらに充填剤を0.1〜100重量部含有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
JP2007528270A 2005-05-09 2006-05-08 生分解性樹脂組成物及びその成形体 Active JP5183203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007528270A JP5183203B2 (ja) 2005-05-09 2006-05-08 生分解性樹脂組成物及びその成形体

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005136696 2005-05-09
JP2005136696 2005-05-09
JP2005141965 2005-05-13
JP2005141965 2005-05-13
PCT/JP2006/309257 WO2006121011A1 (ja) 2005-05-09 2006-05-08 生分解性樹脂組成物及びその成形体
JP2007528270A JP5183203B2 (ja) 2005-05-09 2006-05-08 生分解性樹脂組成物及びその成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006121011A1 true JPWO2006121011A1 (ja) 2008-12-18
JP5183203B2 JP5183203B2 (ja) 2013-04-17

Family

ID=37396520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007528270A Active JP5183203B2 (ja) 2005-05-09 2006-05-08 生分解性樹脂組成物及びその成形体

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7919549B2 (ja)
EP (1) EP1881035B1 (ja)
JP (1) JP5183203B2 (ja)
CN (1) CN101171302B (ja)
DE (1) DE602006016779D1 (ja)
TW (1) TW200706594A (ja)
WO (1) WO2006121011A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW200632029A (en) * 2004-12-15 2006-09-16 Kaneka Corp Biodegradable resin compositions and molded object thereof
EP1881036B1 (en) * 2005-05-13 2015-04-15 Kaneka Corporation Biodegradable resin composition and molded article produced from the same
JP4894235B2 (ja) * 2005-11-15 2012-03-14 東ソー株式会社 フィルム及び積層体
US8399101B2 (en) * 2006-09-19 2013-03-19 E I Du Pont De Nemours And Company Toughened poly(hydroxyalkanoic acid) compositions
JP2008189863A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Tosoh Corp ポリ3−ヒドロキシブチレート系重合体樹脂組成物及びそれからなる導電性キャリアテープ
JP5135814B2 (ja) * 2007-02-07 2013-02-06 東ソー株式会社 ポリ3−ヒドロキシブチレート系重合体組成物及びそれからなるトレイ
WO2009041017A1 (ja) * 2007-09-26 2009-04-02 Kaneka Corporation 樹脂組成物
JP2011505433A (ja) * 2007-10-31 2011-02-24 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー ポリ(ヒドロキシアルカン酸)組成物
CN101338069B (zh) * 2008-08-11 2011-05-04 中国科学院长春应用化学研究所 一种完全生物降解增韧型聚乳酸树脂及制备方法
JP5709246B2 (ja) 2010-08-20 2015-04-30 株式会社Adeka 塩化ビニル系樹脂組成物
JP2013032451A (ja) * 2011-08-02 2013-02-14 Kaneka Corp 高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物
JP6291472B2 (ja) * 2013-02-12 2018-03-14 株式会社カネカ ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体
US20160215138A1 (en) * 2013-07-03 2016-07-28 Kaneka Corporation Polyester resin composition and molded article comprising resin composition
SG11201701916UA (en) * 2014-09-24 2017-04-27 Chemours Company Tt Llc Materials with enhanced protection of light sensitive entities
CN106324109A (zh) * 2015-06-23 2017-01-11 大连瑞贤达塑胶有限公司 测量塑料材料生物降解性的方法
KR102578301B1 (ko) * 2017-09-27 2023-09-13 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 성형용 수지 조성물
CN113993929A (zh) * 2019-05-24 2022-01-28 梅雷迪安股份有限公司 Pha三聚物组合物
CN114989586A (zh) * 2022-06-02 2022-09-02 北京蓝晶微生物科技有限公司 含醇类成核剂的聚羟基烷酸酯组合物、聚羟基烷酸酯成型体及其制备方法

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5268438A (en) 1991-09-06 1993-12-07 Rohm And Haas Company Aromatic polyester melt strength improver
JP3420794B2 (ja) 1993-04-15 2003-06-30 住友精化株式会社 生分解性樹脂組成物
JP3062459B2 (ja) * 1996-08-14 2000-07-10 理化学研究所 ポリエステル重合酵素遺伝子及びポリエステルの製造方法
JPH10101919A (ja) 1996-10-02 1998-04-21 Sekisui Chem Co Ltd 生分解性樹脂及び生分解速度制御方法
JPH10158369A (ja) * 1996-11-29 1998-06-16 Mitsui Chem Inc 樹脂組成物及びそれからなる成形物
JPH115849A (ja) * 1997-06-19 1999-01-12 Mitsui Chem Inc 樹脂組成物及びその成形物
US5859119A (en) * 1997-09-15 1999-01-12 General Electric Company Reinforced aliphatic polyester molding composition having improved ductility/flow properties
JP4178742B2 (ja) 2000-11-20 2008-11-12 東レ株式会社 熱可塑性組成物およびそれからなるフィルム
JP4562316B2 (ja) * 2001-06-11 2010-10-13 株式会社カネカ 生分解性繊維およびその製造方法
JP3824547B2 (ja) * 2001-08-10 2006-09-20 ユニチカ株式会社 生分解性ポリエステル樹脂組成物、その製造方法、及びそれより得られる発泡体、成形体
JP5177931B2 (ja) * 2002-01-24 2013-04-10 東レ株式会社 脂肪族ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品
JP2004051659A (ja) * 2002-07-16 2004-02-19 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物
JP2004161802A (ja) * 2002-11-08 2004-06-10 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 生分解性ポリエステル系樹脂組成物およびその製造方法
JP2004269720A (ja) 2003-03-10 2004-09-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JP2004285258A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JP2005023165A (ja) 2003-06-30 2005-01-27 Mitsubishi Rayon Co Ltd 非晶質ポリエステル樹脂組成物
JP2006045487A (ja) * 2004-01-09 2006-02-16 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JP2005232230A (ja) 2004-02-17 2005-09-02 Tosoh Corp 樹脂組成物
KR100805413B1 (ko) 2004-03-05 2008-02-20 미츠비시 레이온 가부시키가이샤 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품
JP2006137853A (ja) * 2004-11-12 2006-06-01 Tosoh Corp 樹脂組成物
EP1881036B1 (en) * 2005-05-13 2015-04-15 Kaneka Corporation Biodegradable resin composition and molded article produced from the same

Also Published As

Publication number Publication date
EP1881035A1 (en) 2008-01-23
EP1881035B1 (en) 2010-09-08
CN101171302A (zh) 2008-04-30
JP5183203B2 (ja) 2013-04-17
US7919549B2 (en) 2011-04-05
US20090111921A1 (en) 2009-04-30
DE602006016779D1 (de) 2010-10-21
EP1881035A4 (en) 2009-09-02
WO2006121011A1 (ja) 2006-11-16
CN101171302B (zh) 2012-05-09
TW200706594A (en) 2007-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5183203B2 (ja) 生分解性樹脂組成物及びその成形体
JP5201835B2 (ja) 生分解性樹脂組成物およびその成形体
JP5183204B2 (ja) 生分解性樹脂組成物およびその成形体
JP4781714B2 (ja) 耐衝撃性のある生分解性組成物およびその成形体
JP2006077063A (ja) 組成物およびその成形体
US20080033077A1 (en) Biodegradable Resin Compositions and Molded Objects Thereof
JP7433889B2 (ja) 脂肪族ポリエステル系樹脂組成物およびその利用
JP5264487B2 (ja) 生分解性樹脂組成物およびその成形体
WO2022014408A1 (ja) 脂肪族ポリエステル系樹脂組成物およびその利用
JP2004161802A (ja) 生分解性ポリエステル系樹脂組成物およびその製造方法
JP5467871B2 (ja) 組成物及びその成形体
JP2010229407A (ja) 樹脂組成物
KR102466532B1 (ko) 수계 생분해성 조성물, 이를 포함하는 제품 및 수계 생분해성 제품의 제조방법
WO2005054366A1 (ja) ポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)組成物およびその成形体
JP4326832B2 (ja) 生分解性ポリエステル系樹脂組成物の製造方法
JP2006045487A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2012117080A (ja) 組成物およびその成形体
JP2006045366A (ja) ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)組成物およびその成形体
JP7106936B2 (ja) 成形体、シート及び容器
JP7090523B2 (ja) 樹脂組成物及び成形体
CN112703227A (zh) 树脂组合物及其成形体
JP2005306984A (ja) 熱可塑性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121009

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5183203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160125

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250