JP4178742B2 - 熱可塑性組成物およびそれからなるフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性組成物およびそれからなるフィルムに関するものである。詳しくは耐候性、成形加工性に優れる熱可塑性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリ塩化ビニルは、その分子骨格のため、可塑剤を含有させることにより、流動性、粘弾性、機械特性などを大きく変更させることが可能であり、硬質から軟質材料まで多くの成形材料を製造しうるのに好適なポリマーとして使用されてきた。一方、分子骨格に塩素を含有しているため、焼却時の燃焼ガスのダイオキシンや塩素含有ガスの発生が問題として取り上げられてきている。
【0003】
ポリ塩化ビニルの代替素材としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ナイロンなどが挙げられるが、いずれの素材もポリ塩化ビニルのような優れた加工性を発現させるには至っていない。
【0004】
ポリマーの流動性を向上させる方法としては、ポリ塩化ビニルのように可塑剤を添加する方法が知られており、ポリエステル用の可塑剤も提案されているが特性は十分とはいえなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解消することにあり、優れた成形加工性を有し、特にエンボス加工や真空成形、圧空成形などの加工性に優れる熱可塑性組成物およびそれからなるフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記した本発明の目的は、 ポリ乳酸とアクリル系化合物の合計に対して、アクリル系化合物を1〜60重量%配合してなり、該アクリル系化合物の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1〜2であり、該アクリル系化合物が、構成する単量体の30重量%以上がアクリル酸およびその塩、メタクリル酸およびその塩から選ばれる単量体で構成される単独重合体または2種以上の前記単量体からなる共重合体であることを特徴とする、熱可塑性組成物とすることによって達成することができる。
【0007】
本発明は、鋭意検討の結果、 ポリ乳酸とアクリル系化合物の合計に対して、アクリル系化合物を1〜60重量%配合してなり、該アクリル系化合物の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1〜2であり、該アクリル系化合物が、構成する単量体の30重量%以上がアクリル酸およびその塩、メタクリル酸およびその塩から選ばれる単量体で構成される単独重合体または2種以上の前記単量体からなる共重合体であることを特徴とする、熱可塑性組成物とすることにより、成形に適した材料を得ることができたものである。
【0008】
本発明は、成形加工される際の高温成形加工性、耐白化性(成形時の白化を防止できる特性)に優れる成形加工製品が得られることを見出したものであり、特にエンボス成形加工や真空成形、圧空成形、しぼり成形などの成形加工性に優れる熱可塑性組成物を提供することを可能にしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の熱可塑性ポリマーとは、好ましくはポリエステル、ポリオレフィン、ナイロン、ポリ乳酸から選択される高分子重合体である。
【0010】
アクリル系化合物の分散性を良好にする点から、熱可塑性ポリマーには共重合成分を含有させたものが好ましく、その共重合成分としては、エーテル基、水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基、あるいは水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基の金属塩などの極性または水素結合性を有する成分が分散性、流動性の点で好ましく挙げられ、加工性を特に良好にする点では、1〜50重量%または1〜50モル%含有させることが好ましい。
【0011】
共重合成分として挙げられた上記成分は複数併用してもよい。
【0012】
本発明では、熱可塑性ポリマーとして、ポリエステルが耐熱性の点で好ましいが、ポリエステルとは、主鎖中の主要な結合をエステル結合とする高分子の総称であって、通常ジカルボン酸成分とグリコール成分を重縮合反応させることによって得ることができる。ここでジカルボン酸成分としては、たとえばテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルジカンルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などを挙げることができる。また、グリコール成分としては、たとえばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族グリコール、イソソルビドなどが挙げられる。
【0013】
このとき上記挙げられたジカルボン酸成分および/またはグリコール成分は本発明の特性を損ねない範囲で複数併用してもよい。
【0014】
本発明では、耐熱性、成形加工性を両立し、美麗性に優れるフィルムを得る点で熱可塑性ポリマーの融点が150〜280℃であることが好ましく、さらに好ましくは180〜270℃、特に好ましくは200〜260℃であることが好ましい。
【0015】
特にポリエステルを構成する酸成分の主成分がテレフタル酸成分および/またはイソフタル酸成分であることが、成形加工性、耐熱性の点で好ましい。さらに50モル%以上がテレフタル酸成分および/またはイソフタル酸成分であることが好ましい。耐熱性、成形加工性の点で、グリコール成分の中でも、エチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソソルビドが好ましく、ポリエステルを構成するグリコール成分の主成分が、エチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソソルビドから選択されることが好ましい。好ましくは50モル%以上がエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソソルビドから選択される成分であることが好ましい。
【0016】
本発明のポリエステルを製造する際の触媒としては特に限定されないが、アルカリ土類金属化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、チタン/シリカ複合酸化物、チタン/ジルコニア複合酸化物、ゲルマニウム化合物などが使用できる。さらに熱安定剤としてリン化合物などを使用することができる。
【0017】
本発明におけるポリエステルに熱安定剤として添加されるリン化合物は特に限定されないが、リン酸、亜リン酸などが好ましい。
【0018】
また、ポリエステルの耐熱性、成形加工性を向上させる点で触媒金属成分の金属元素のミリモル%をM、リン化合物のリン元素のミリモル%をPとした際に、M/Pが0.5〜5であることが好ましく、特に0.5〜3であることが好ましい。
【0019】
本発明におけるポリエステルは、好ましくはジエチレングリコール成分量が0.01〜5モル%、さらに好ましくは0.01〜3モル%であることが高温成形加工時の色調の変化、機械特性の変化を小さくする点で望ましい。
【0020】
また、ポリエステルの固有粘度は0.5〜1.5であることが好ましく、特に耐熱性、耐経時性が要求される用途では固有粘度が0.6〜1.0であることが好ましい。
【0021】
ポリオレフィンでは、エチレンまたはプロピレン単位を有するものが好ましく、これらの共重合成分としてビニルアルコール、メタクリル酸、アクリル酸およびそれらの金属塩が好ましく挙げられる。共重合率としては、1〜70重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜60重量%である。共重合成分としては複数を選択しても良い。
【0022】
ナイロンでは、たとえばポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド11、ポリアミド6−6、ポリアミド6−10、ポリアミド6−12などの脂肪族ポリアミド、また各種公知の芳香族ポリアミドを用いることができ、さらにこれらの共重合物または混合物なども挙げることができる。共重合成分としては特に限定されないが、2価または3価以上のカルボン酸が好ましい。共重合率としては、1〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜45重量%である。共重合成分としては複数を選択しても良い。
【0023】
ポリ乳酸としては、例えば、D−乳酸ホモポリマー、L−乳酸ホモポリマー、D−乳酸/L−乳酸コポリマー、D−乳酸/ヒドロキシカルボン酸コポリマーおよびそれらの混合物を挙げることができるが、本発明ではこれらに限定されない。またポリ乳酸は、L−乳酸成分を主体とし、D−乳酸成分の含有量が0〜30重量%であることが、耐熱性、熱収縮特性の点で好ましい。特に好ましくはD−乳酸成分の含有量が0〜20重量%である。
本発明の熱可塑性フィルムは、成形加工性、成形加工後の耐衝撃性を良好にする点で、20℃〜融点−60℃で長手方向破断伸度、幅方向破断伸度を測定し、その和が最大となるときの値をそれぞれS1、S2とした際に、下記式(1)を満足することが好ましい。さらに好ましくは(S1+S2)/2が350%以上、特に好ましくは400%以上である。
(S1+S2)/2≧300% ・・・(1)
本発明では、ポリ乳酸とアクリル系化合物の合計に対して、アクリル系ポリマーを配合してなることが必要である。その添加量は1〜60重量%の範囲であり、さらに好ましくは2〜40重量%、特に好ましくは5〜30重量%の範囲である。添加量がこの範囲の下限より少ないと十分な特性が発現できない。またこの範囲を超えると組成物の製造が不安定となる。
【0024】
ここで、本発明のアクリル系化合物とは構成する30重量%以上がアクリル酸およびその塩、メタクリル酸およびその塩などの単量体で構成されればよく、このとき1種のみの単独重合体、また2種以上の単量体からなる共重合体のいずれであってもよい。また、耐候性などの特性向上の点からはこの構成量は50重量%以上である。
【0025】
これらのアクリル酸単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸クロロエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸ヘプタデカフルオロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチルおよび(メタ)アクリル酸トリシクロデシニルなどが挙げられる。
【0026】
また、上記アクリル系化合物には共重合成分を導入することが可能であり、たとえばスチレン系単量体などを好ましく用いることができる。このとき共重合量としては70モル%以下の任意の量をとることができる。
【0027】
アクリル化合物として共重合のものを用いる場合、その形式はブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体あるいはこれらの組み合わせによるいずれの共重合体であってもよい。
【0028】
アクリル系化合物の数平均分子量(Mn)は800〜20000であることが好ましく、さらに好ましくは800〜10000、特に好ましくは1000〜5000である。分子量がかかる範囲より大きなものになるとアクリル化合物の分散性の悪化などを引き起こし、またかかる範囲より小さくなるとブリードアウトなどの問題を引き起こしやすくなるため好ましくない。
【0029】
また、アクリル系化合物の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は加工性、美麗性などの特性を向上させる点から好ましくは1〜2、特に好ましくは1〜1.8である。
【0030】
上記Mw/Mnを所定の範囲内とする重合の手法については、特公平2−33041、特公平5−58005、特公平5−61284などに塊状重合による手法開示されており、これらの技術、および得られた化合物を好ましく適用することができる。
【0031】
加工性を向上させる点および低温特性(低温での加工性、耐衝撃性)を良好にする点で、アクリル系化合物の融点が120℃以下であることが好ましい。低温特性を良好にする上でさらに好ましくは80℃以下、特に好ましくは20℃以下である。
【0032】
アクリル化合物は水酸基の量が50(KOH mg/g)以下、さらに好ましくは20(KOH mg/g)以下であることが好ましい、特に好ましくは10(KOH mg/g)以下である。カルボン酸基が50(KOH mg/g)以下、さらに好ましくは20(KOH mg/g)以下であることが好ましい、特に好ましくは10(KOH mg/g)以下である。これら好ましい水酸基、カルボン酸基の量に下限は特になく少ないほど樹脂の流動性向上、異物の発生を抑制の点から好ましい。
【0033】
本発明においては、組成物の成形加工性、ハンドリング、着色性の点で、フィルム中に粒子を含有させることが好ましく、粒子径が0.01〜30μmの粒子を添加することが好ましく、特に0.01〜10μmの粒子径を有するものが好ましい。添加量としては0.001〜70重量%含有させることが好ましく、0.1〜60重量%であることがさらに好ましい。
【0034】
具体的には、無機粒子として、湿式および乾式シリカ、湿式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、カオリン、クレ−等が挙げられ、表面形成性の点からケイ酸アルミニウム、コロイダルシリカ等が好ましい。
【0035】
また、有機粒子としては、様々な有機高分子粒子を用いることができるが、その種類としては、少なくとも一部が用いる熱可塑性ポリマーに対して不溶の粒子であれば用いることができる。このような粒子の素材としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリメチルメタクリレート、ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、架橋ポリスチレン、シリコーン樹脂およびこれらの混合、共重合樹脂などの種々のものを使用することができるが、耐熱性が高く、かつ粒度分布の均一な粒子が得られやすいビニル系架橋高分子粒子が特に好ましい。
【0036】
また、組成物には必要に応じて従来から知られている各種の顔料および/または染料を添加して用いることができる。
【0037】
美麗性を良好にする点では、熱可塑性組成物を溶融押出する際に、30μm以下の粗大粒子、異物をカットするフィルターを用いることが好ましく、特に20μm以下をカットするフィルターを用いることが望ましい。
【0038】
また、アクリル系化合物の添加方法としては、重合反応前または後にバッチ添加する方法、ベント式押出機を用いる方法、スクリューまたは管壁から送液ポンプを用いて添加する方法などが挙げられる。
【0039】
本発明の熱可塑性組成物はフィルム状に押出成型して好適に用いることがでる。この場合、加工性、防汚性の点で前記アクリル化合物を含有する熱可塑性組成物からなる層(A層)の少なくとも片面に、アクリル系化合物含有量の少ないまたはアクリル系化合物を実質的に含有しない熱可塑性ポリマーからなる層(B層)を構成せしめることも好ましい。
【0040】
前記B層の厚みは特に限定されないが、成形加工性、美麗性を重視した場合は、0.001〜10μmとすることが好ましく、さらに0.01〜5μmであることが好ましい。積層構成は特に限定されないが、A/B、B/A/B、A/B/Aとなる構成が好ましく、特に防汚性の点でA/B、B/A/Bが好ましい。
【0041】
本発明の実施態様としてのフイルムの厚さは、特に限定されないが、成形加工性、耐熱性の点で8〜1000μmであることが好ましく、さらに好ましくは10〜500μm、特に好ましくは15〜300μmである。
【0042】
本発明におけるフィルムの製造方法としては、特に限定されないが、例えばポリエステルをベント式二軸押出機(ベント部3ヶ所)に供給し、真空ベント部2ヶ所を通過させて溶融させたポリエステルに、100℃に加温した可塑剤をプランジャーポンプで計量してポリエステルに逆流しないようなスクリューセグメントで添加・混練させ、ポリエステルの溶融温度を約30℃低下させ真空ベント通過後に短管を通過させ、別途ポリエステルBを同様に溶融させて、ピノール部で複合させ、ダイランド、ダイ下部をアモルファスクロム(表面粗さ0.2S)にホーニング処理した材料としたスリット状のダイからシート状に押出し、静電印加方式によりキャスティングドラムに密着させ冷却固化し未延伸シートを得る。
【0043】
さらに必要に応じて、該未延伸シートをフィルムの長手方向及び/または幅方向に延伸、熱処理してもよい。延伸の方式としては好ましくはフィルムの品質の点でテンター方式によるものが好ましく、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方式、長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方式が望ましい。延伸倍率としては、それぞれの方向に1.5〜5.0倍、好ましくは1.5〜4.0倍である。長手方向、幅方向の延伸倍率はどちらを大きくしてもよく、同一としてもよい。また、延伸速度は1000%/分〜1000000%/分であることが望ましく、特に縦延伸速度を300000%/分以下で製膜することが好ましい。延伸温度は100℃以上150℃以下であれば任意の温度とすることができるが、ガラス転移温度+20℃〜60℃が好ましい。
【0044】
更に、この後に必要に応じてフィルムの熱処理を行うことができるが、この熱処理はオ−ブン中、加熱されたロ−ル上等、従来から知られている任意の方法で行なうことができる。
【0045】
熱処理温度は60℃以上250℃以下の任意の温度とすることができるが、好ましくは150〜240℃である。また熱処理時間は任意とすることができるが、0.1〜60秒間が好ましく、さらに好ましくは1〜20秒間である。熱処理は、フィルムをその長手方向および/または幅方向に弛緩させつつ行ってもよい。さらに、再延伸を各方向に対して1回以上行ってもよく、その後熱処理を行ってもよい。
【0046】
得られたフィルムは加工性の点から25℃での弾性率が1〜2000MPaであることが好ましく、さらに好ましくは、10〜1000MPaである。
【0047】
また、フィルム表面にコロナ放電処理などの表面処理を施すことが、接着性をさらに向上させる点で好ましい。表面張力としては45mN/m以上であることが好ましく、特に50mN/m以上であることが好ましい。
【0048】
本発明のフィルムには、各種コーティングを施してもよく、その塗布化合物、方法、厚みは、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されない。
【0049】
さらに、120℃で30分フィルムを熱処理した際の熱収縮率が5%以下であることが成形性、印刷性を良好にする上で好ましい。さらに好ましくは4%以下、特に好ましくは3%以下である。
【0050】
本発明では、単体、金属または非金属素材と積層して成形加工することが好適であるが、金属ではスチール、アルミ、あるいは合金、非金属素材では紙、不織布、ガラス、ポリマー素材であることが好ましい。さらに積層構成において金属、非金属素材との間に接着層、印刷層などが形成されていてもよい。成形加工方法としては、ラミネート成形加工、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、絞り成形、折り曲げ成形などの成形加工を単独または複数施されてもよく、成形加工方法としては特に限定されない。
【0051】
単体で使用される場合は、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、絞り成形、折り曲げ成形、張り出し成形などの成形加工を単独または複数施されてもよく、成形加工方法としては特に限定されない。
【0052】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。なお、特性は以下の方法により測定、評価した。
(1)触媒金属元素量、リン元素量、M/P
フィルムを融点+20℃に加熱して溶融させ、円形ディスクを作成し、蛍光X線分析により、触媒金属元素量、リン元素量を求めた。なお、量の決定の際にはあらかじめ各金属元素の添加量を変更したサンプルから求めた蛍光X線での検量線を使用した。
【0053】
フィルム中の粒子による金属成分は、該成分を除去して求めた。なお、粒子を除去する方法としては、例えばフィルムを80〜100℃に熱した良溶媒に溶解させ、遠心分離操作を行い、粒子を取り除き、溶液中のポリマーを析出した後に上記の蛍光X線分析を行う方法がある。
【0054】
なお、積層フィルムの場合は、各層を削り取るなどして、分離して求めた。
M/Pは、Mを触媒金属元素のミリモル%、Pをリン元素量のミリモル%として求めた。
(2)弾性率(MPa)
テンシロン(引っ張り試験機)を用いて、25℃において測定した。引っ張り速度300mm/min、幅10mm、試料長50mmとして、フィルム長手方向、幅方向の弾性率(MPa)をそれぞれ5点測定しこれらすべての平均値から弾性率を求めた。
(3)エンボス成形加工性
熱可塑性フィルムを作成し、印刷を施し、金属板と熱接着し、ロール加熱(100〜140℃)と集光型ラジエーションによる直前加熱により熱可塑性フィルム側を加熱し、エンボスロール(30μmの高さの凹凸、1μmの高さの凹凸)を通過させた後に、冷却ロール(40℃)で冷却した。得られたフィルムのエンボス性を下記の通り判定した。なお、美麗性は、色の変化がないこと、しわ、ぎらつきがないことにより判定した。
【0055】
◎:エンボスロールの凹凸形状を大小ともにフィルム側へ良好に形成。美麗性も良好。
【0056】
○:エンボスロールの凹凸形状の大きい部分をフィルム側へ良好に形成。美麗性にほとんど変化なし。
【0057】
△:エンボスロールの凹凸形状をフィルム側へ形成しているがやや凹凸が浅い。
美麗性の変化も認められる。
【0058】
×:エンボスロールの凹凸形状をフィルム側へ形成しているが凹凸が浅く、美麗性の変化も大きい。
(4)真空圧空成形性
フィルムを作成し、PET不織布をウレタン系接着剤でフィルムと貼り合わせて、80〜150℃で真空圧空成形を行い、最もよい条件について下記により判定した。
【0059】
○:偏肉、白化なく、成形性良好。
【0060】
△:偏肉、白化はほとんどなく、成形性良好。
【0061】
×:偏肉:白化があり、成形性不良。
(5)アクリル化合物の分子量(Mw、Mn)
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC法)によって測定を行った。
<アクリル化合物>
表1に示す組成、分子量を有する化合物を準備した。ここで、表中の組成物Cはアクリル単量体の量が15重量%と低く、本発明上のアクリル化合物の範囲外のものである。
【0062】
【表1】
【0063】
なお、表中の略号は以下の通り、
AMS:α−メチルスチレン
S:スチレン
AA:アクリル酸
2−EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
<熱可塑性ポリマー>上記アクリル化合物を添加せしめる材料として下記熱可塑性ポリマーを準備した。
ポリマーA:ポリエチレンテレフタレート(PET)
カルシウム化合物触媒、アンチモン化合物触媒、リン酸(M/P=2.0)および粒子としてコロイダルシリカ粒子(平均径1.5μm)を用いて重合を行った。(固有粘度:1.0)
ポリマーB:シクロヘキサンジメタノール30モル%共重合PET(PET/CHDM)
ポリエステルの酸成分はテレフタル酸のみを用い、グリコール成分はエチレングリコール70モル%、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)の比率で共重合せしめたポリエステル(固有粘度:0.8)を用いた。
ポリマーC:ポリ乳酸(PLA)
D−乳酸80モル%、L−乳酸20モル%の比率で共重合せしめたD−乳酸/L−乳酸コポリマーを用いた。
参考例1
ポリマーAをベント式二軸押出機(ベント部3ヶ所)に供給し、真空ベント部2ヶ所を通過させて270℃で溶融させた。さらに次のベント部にてアクリルAを添加した。スリット状のダイ(ハードクロムメッキ、ホーニング加工、表面粗さの最大高さ1.1μm)より押し出されたシートは静電印加方式によりキャスティングドラムに密着させ冷却固化し、エッジ部をスリットで除去し、巻き取り工程でフィルムロールを作成した。
【0064】
得られたフィルムの特性は、表2の通りであり、非常に特性の優れたものであった。
【0065】
【表2】
【0066】
参考例2、3、実施例4
それぞれ表2に示したアクリルとポリマーの組み合わせで参考例1と同様の手法で製膜を行った。得られたフィルムの特性は表2に示した通りである。
参考例5(積層フィルム)
A層:ポリマーBをベント式二軸押出機(ベント部3ヶ所)に供給し、真空ベント部2ヶ所を通過させて270℃で溶融させた。さらに次のベント部にてアクリルAを添加した。
【0067】
B層:また、別途二軸押出機よりポリマーAを溶融させた。
【0068】
各溶融ポリエステルをピノールを通じて複合し、スリット状のダイ(ハードクロムメッキ、ホーニング加工、表面粗さの最大高さ1.1μm)からシート状に押出し、静電印加方式によりキャスティングドラムに密着させ冷却固化し、エッジ部をスリットで除去し、巻き取り工程でフィルムロールを作成した。フィルム厚みは100μm積層構成はB層/A層/B層で積層比は1:18:1である。
【0069】
得られたフィルムは、80℃×1時間経時後にもブリードアウトが見られず表面特性にも優れ、さらにその他特性も表2に示した通り非常に優れたものであった。
【0070】
参考例6(2軸延伸フィルム)
参考例1と同様の手法で得られた未延伸フィルムをテンター方式の逐次二軸延伸機で製膜した。その際の条件は、縦延伸温度102℃、縦延伸倍率3.1倍、横延伸温度115℃、横延伸倍率2.7倍、熱処理温度182℃、リラックス4%である。なお、フィルム厚みは50μmとなるよう樹脂押出量を調整した。フィルム特性を表2に示す。
【0071】
比較例1、2
表1、2に示すポリマーおよび組成物Cを用いて参考例1と同様にフィルムを製膜した。得られたフィルムは厚み100μmであった。フィルム特性を表2に示すが、いずれも成形加工性に劣るものであった。
【0072】
特に比較例2では溶融押し出しが安定せず、フィルムを製膜することができなかった。
【0073】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性組成物およびフィルムは、単体または金属、非金属素材と積層した際の成形加工性、美麗性に優れており、多くの成形加工用素材に好適に使用することができる。
Claims (6)
- ポリ乳酸とアクリル系化合物の合計に対して、アクリル系化合物を1〜60重量%配合してなり、
該アクリル系化合物の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1〜2であり、
該アクリル系化合物が、構成する単量体の30重量%以上がアクリル酸およびその塩、メタクリル酸およびその塩から選ばれる単量体で構成される単独重合体または2種以上の前記単量体からなる共重合体であることを特徴とする、熱可塑性組成物。 - アクリル系化合物の数平均分子量(Mn)が800〜20000であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性組成物。
- 粒子径0.01〜30μmの粒子を0.001〜70重量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のアクリル系化合物を含有する熱可塑性組成物を構成成分とするフィルム。
- 請求項4に記載のフィルム(A層)の少なくとも片面に、アクリル系化合物の含有量が少ないかまたはアクリル系化合物を実質的に含有しない熱可塑性ポリマー(B層)を積層してなることを特徴とするフィルム。
- 25℃での弾性率が1〜2000MPaであることを特徴とする請求項4または5に記載のフィルム。
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