JP2002355888A - 成形用二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents

成形用二軸延伸ポリエステルフィルム

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JP2002355888A
JP2002355888A JP2001162020A JP2001162020A JP2002355888A JP 2002355888 A JP2002355888 A JP 2002355888A JP 2001162020 A JP2001162020 A JP 2001162020A JP 2001162020 A JP2001162020 A JP 2001162020A JP 2002355888 A JP2002355888 A JP 2002355888A
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polyester film
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polyester
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Kokichi Hashimoto
幸吉 橋本
Ryosuke Matsui
良輔 松井
Minoru Yoshida
実 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境性、寸法安定性、印刷性、成形性に優れた
成形用二軸延伸ポリエステルフィルムを提供すること。 【解決手段】 エチレンテレフタレート単位および/ま
たはエチレンナフタレート単位を主たる構成成分とする
ポリエステルからなるポリエステルフィルムであって、
該ポリエステルフィルムの融点が245℃以上であり、
かつ80℃における200%伸長時応力および熱収縮率
を特定した成形用二軸延伸ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属、木材、紙、
樹脂などの表面に加工用シートとして用いられるポリエ
ステルフィルムに関するものである。さらに詳しくは、
家具、建材(壁材など)、住宅機器、家電機器、電子機
器などの表面材料、また印刷基材として好適な成形用二
軸延伸ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、加工用シートとしては、ポリ塩化
ビニルフィルムが代表的であり、加工性などの点で好ま
しく使用されてきた。しかし該フィルムは火災などによ
りフィルムが燃焼した際の有毒ガス発生の問題、可塑剤
のブリードアウトなどの問題があり、近年の環境影響に
対する意識の高まりにより、新しい素材が求められてい
る。これらの要求を解決するために、透明なポリエステ
ルフィルムを用いる方法が挙げられるが、従来のポリエ
ステルフィルムでは、耐熱性は良いものの成形加工に必
要な伸びが不十分で成形加工性に適さず、改良が望まれ
ていた。ポリエステルフィルムの改良技術としては、例
えば特公平6−4276号公報では、ポリエチレンナフ
タレートフィルムを用いたメンブレンスイッチフィルム
が提案され、寸法安定性の良好なフィルムが得られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
6−4276号公報の技術では成形加工性が不十分であ
り、押し込み深さの必要な成形品用途には適さないもの
であった。従って、本発明の目的とするところは、従来
技術の問題点を解消することにあり、環境性に優れるだ
けでなく、インモールド成形、エンボス成形などの成形
加工性が優れる上に、印刷性、美麗性に優れた成形用二
軸延伸ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は以下の構成をとる。すなわち、 (イ)エチレンテレフタレート単位および/またはエチ
レンナフタレート単位を主たる構成成分とするポリエス
テルからなるポリエステルフィルムであって、該ポリエ
ステルフィルムの融点が245℃以上であり、かつ80
℃における200%伸長時の応力および熱収縮率が下記
式I 、IIを満足することを特徴とする成形用二軸延伸ポ
リエステルフィルム。 130≦F200a+F200b≦350 ・・・式I −0.25≦SRa+SRb≦0.25 ・・・式II (ここで、F200aは80℃におけるフィルム任意方
向の200%伸長時の応力(MPa)、F200bは8
0℃におけるF200aと直行する幅方向の200%伸
長時の応力(MPa)、SRaは80℃、30分におけ
るF200aと同方向の熱収縮率(%)、SRbはSR
aと直行する幅方向における80℃、30分での熱収縮
率(%)を示す) また、本発明の成形用二軸延伸ポリエステルフィルム
は、次の好ましい態様を有している。 (ロ)前記ポリエステルフィルムの面配向係数が0.1
1〜0.15であり、25℃におけるフィルム任意方向
および任意方向と直行する幅方向の破断伸度の和が35
0%以上であることを特徴とする(イ)に記載の成形用
二軸延伸ポリエステルフィルム。 (ハ)前記ポリエステルフィルムの熱履歴温度が180
〜245℃であることを特徴とする(イ)〜(ロ)のい
ずれかに記載の成形用二軸延伸ポリエステルフィルム。 である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態について詳細に説明する。
【0006】本発明に使用されるポリエステルとは、エ
ステル結合により構成される高分子量体であり、エチレ
ンテレフタレート単位および/またはエチレンナフタレ
ート単位を主たる構成成分とするポリエステルである必
要がある。該組成のポリエステルを使用することで、耐
熱性と加工性を両立することができる。なおここで、主
たる構成成分であるというのは、ポリエステル中のエチ
レンテレフタレート単位および/またはエチレンナフタ
レート単位の構成比率が60モル%以上であることを言
う。
【0007】ポリエステルの原料として用いられるジカ
ルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、イソフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエ
タンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン
酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキシン
ジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、p−オキシ安息
香酸等のオキシカルボン酸等を使用することができる。
このうち本発明におけるポリエステルでは、テレフタル
酸および/またはナフタレンジカルボン酸のしめる割合
が、ジカルボン酸成分中、好ましくは70モル%以上、
より好ましくは85モル%以上、とくに好ましくは95
モル%以上であることが耐熱性、生産性の点から好まし
い。
【0008】一方、グリコール成分としては、例えばエ
チレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジ
メタノール等の脂環族グリコール、ビスフェノールA、
ビスフェノールS等の芳香族グリコール、ジエチレング
リコール等を使用することができる。このうち、エチレ
ングリコールのしめる割合が好ましくは60モル%以
上、より好ましくは70モル%以上、とくに好ましくは
85モル%以上であることが耐熱性、生産性、コストの
点から好ましい。
【0009】これらのジカルボン酸成分、グリコール成
分は2種以上を併用してもよい。
【0010】さらに、本発明の効果を阻害しない限りに
おいて、本発明に使用するポリエステルとしてトリメリ
ット酸、トリメシン酸、トリメチロールプロパン等の多
官能化合物を共重合したものを使用することもできる。
【0011】本発明に用いるポリエステルは、1種のポ
リエステルであっても、2種以上のポリエステルのブレ
ンドであってもよいが、加工性を向上させる点で、好ま
しくはポリエチレンテレフタレートとポリエチレンナフ
タレートのブレンドである。
【0012】本発明で使用するポリエステルは、接着
性、製膜安定性をより向上させるために、ポリエステル
の固有粘度が、好ましくは0.50dl/g以上、さら
に好ましくは0.55dl/g以上、特に好ましくは
0.60dl/g以上である。固有粘度が0.50dl
/g未満では、被接着基材への接着性が低下する可能性
がある。
【0013】本発明に使用するポリエステルを製造する
際の触媒としては特に限定されないが、アルカリ土類金
属化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニ
ウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、チタン
/ケイ素複合酸化物、ゲルマニウム化合物などが使用で
きる。中でもチタン化合物、チタン/ケイ素複合酸化
物、ゲルマニウム化合物が触媒活性の点から好ましい。
【0014】例えば触媒としてチタン/ケイ素触媒を添
加する場合には、テレフタル酸成分とエチレングリコー
ル成分を反応させ、次にチタン/ケイ素複合酸化物、リ
ン化合物を添加し、引き続き高温、減圧下で一定のジエ
チレングリコール含有量になるまで重縮合反応させポリ
エステルを得る方法などが好ましく採用される。
【0015】熱安定剤として添加されるリン化合物は特
に限定されないが、リン酸、亜リン酸などが好ましく用
いられる。
【0016】触媒残存量に関し、本発明のポリエステル
フィルムは、成形品の美麗性、耐候性、印刷の耐変色性
を良好とする上で、フィルム中の触媒金属残存量M(ミ
リモル%)と、リン元素残存量P(ミリモル%)の関係
が次式を満足することが好ましい。 0.3≦M/P≦5 さらに、M/Pの値は、3以下であるとフィルムの生産
性、熱安定性が共に良好となり、特に好ましい。
【0017】また、ポリエステル中には平均粒子径0.
01〜10μmの公知の内部粒子、無機粒子および/ま
たは有機粒子などの外部粒子の中から任意に選定される
粒子を含有させることができる。ここで10μmを越え
る平均粒子径を有する粒子を使用すると、フィルムに欠
陥が生じる可能性がある。使用できる粒子としては、例
えば湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、珪酸ア
ルミ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、カオリン、クレ
ー、ヒドロキシアパタイト等の無機粒子およびスチレ
ン、シリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエス
テル、ジビニルベンゼン等を構成成分とする有機粒子等
を使用することができる。なかでも、乾式、湿式および
乾式コロイド状シリカ、アルミナ等の無機粒子およびス
チレン、シリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリ
エステル、ジビニルベンゼン等を構成成分とする有機粒
子等が好ましく使用される。これらの内部粒子、無機粒
子、有機粒子は二種以上を併用してもよい。また、これ
らの添加量は、合計で0.01重量%〜50重量%の範
囲であることが好ましい。0.01重量%未満の場合、
フィルム巻き取りが難しくなる可能性があり、50重量
%を越えると粗大突起や透明性および製膜性の悪化など
を引き起こす可能性が生じる。
【0018】本発明のポリエステルフィルムの融点は、
耐熱性及び加工性の点から245℃以上である必要があ
り、好ましくは245〜270℃、さらに好ましくは2
48℃〜270℃である。融点が245℃未満であると
耐熱性が劣るため、好ましくない。また、270℃を越
えると加工性が低下する傾向となる。
【0019】ここでポリエステルフィルムの融点とは、
示差走査熱量計測定法(DSC)の1次昇温(1st
Run)時に検出されるポリマー融解時の吸熱ピーク温
度のことである。
【0020】本発明のポリエステルフィルムは、成形
性、印刷性、美麗性、寸法安定性を向上させる点から、
80℃における200%伸長時の応力および熱収縮率が
下記式I 、IIを満足することが必要である。 130≦F200a+F200b≦350 ・・・式I −0.25≦SRa+SRb≦0.25 ・・・式II (ここで、F200aは80℃におけるフィルム任意方
向の200%伸長時の応力(MPa)、F200bは8
0℃におけるF200aと直行する幅方向の200%伸
長時の応力(MPa)、SRaは80℃、30分におけ
るF200aと同方向の熱収縮率(%)、SRbはSR
aと直行する幅方向における80℃、30分での熱収縮
率(%)を示す)。
【0021】式I において、成形性を良好にする点か
ら、80℃におけるフィルム任意方向の200%伸長時
の応力F200aと任意方向と直行する幅方向における
200%伸長時の応力F200bの和の範囲は130〜
350MPaである必要があり、好ましくは130以上
300MPa以下。さらに好ましくは、130以上25
0MPa以下である。また、成形性を各方向で均一良好
にする点から、80℃におけるフィルム任意方向の20
0%伸長時の応力F200aとそれに直行する幅方向に
おける200%伸長時応力F200bの差の絶対値が0
〜50MPaであることが好ましく、特に好ましくは0
〜40MPaである。
【0022】式IIにおいて、80℃、30分におけるF
200aと同方向の熱収縮率SRa(%)とSRaと直
行する幅方向における80℃、30分での熱収縮率SR
b(%)の和の範囲は、−0.25〜0.25である必
要があり、好ましくは、−0.15〜0.25%、特に
好ましくは0〜0.2%である。−0.25未満あるい
は0.25を越えると、成形後印刷模様が変形するなど
寸法安定性が低下する点から、好ましくない。
【0023】また、本発明のポリエステルフィルムの面
配向係数は、0.11〜0.15であることが、優れた
耐衝撃性、成形加工性、折曲げ時の白化防止や高温成形
時の弛み防止の点から好ましく、さらに好ましくは0.
12〜0.15、特に好ましくは0.120〜0.14
5である。
【0024】さらに、各方向への追従性、均一成形性か
ら、面配向係数のばらつきが小さいことが好ましく、フ
ィルムの長手方向または幅方向について3cm間隔で面
配向係数を10点測定した際の最大、最小の差が0.0
2以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.0
1以下、特に好ましくは0.005以下である。
【0025】また、成形性、および耐衝撃性、ラミネー
ト性から、本発明のポリエステルフィルムの長手方向の
屈折率と横方向の屈折率の差(複屈折)は−0.030
〜0.001であることが好ましく、さらに好ましくは
−0.020〜−0.003である。
【0026】また、本発明のポリエステルフィルムは、
成形性の点から、25℃におけるフィルム任意方向およ
び任意方向と直行する幅方向の破断伸度の和が350%
以上であることが好ましい。さらに好ましくは400%
以上であり、特に好ましくは450%以上である。破断
伸度の和が350%未満であると、成形したとき、伸び
が不足してフィルム剥がれなどの成形不良になりやす
い。
【0027】さらに、本発明のポリエステルフィルムの
熱履歴温度は、180〜245℃の範囲が好ましい。特
に好ましくは200〜245℃である。熱処理温度が1
80℃未満であると寸法安定性が悪化しやすく、また2
45℃を越えるとフィルム破れが生じる可能性がある。
なお、熱履歴温度は、示差走査熱量分析計測定法(DS
C)の1次昇温(1st Run)時に検出される吸熱
融解曲線のピーク温度(融点)までの近傍に、熱処理に
起因するサブ吸熱ピーク温度を求め、そのサブ吸熱ピー
ク温度を熱履歴温度とする。
【0028】また、本発明のポリエステルフィルムの結
晶化度は、耐熱性、耐衝撃性、寸法安定性の点から、5
0%以上であることが好ましく、より好ましくは50〜
55%である。
【0029】また、本発明のポリエステルフィルムの厚
みムラは、好ましくは15%以下、特に好ましくは10
%であることが、印刷性、加工性などの点から好まし
い。
【0030】本発明のポリエステルフィルムは、フィル
ムへの印刷性、加工性、接着性などの点から、ぬれ表面
張力が50mN/m以上であることが好ましく、さらに
好ましくは56mN/m以上である。ぬれ表面張力が5
0mN/m以上のフィルムは、表面処理を施すことによ
り製造可能であり、例えばコロナ放電処理、プラズマ処
理、火炎処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、化学
薬品処理、物理的粗面化処理、表面塗布処理などの方法
が挙げられるが、本発明の効果を損なわない範囲であれ
ば、処理方法は特に限定されない。中でも、コロナ放電
処理は簡便かつ有効な手法であり、好ましく用いること
ができる。
【0031】また本発明のポリエステルフィルムには、
各種コーティングを施してもよく、その塗布物質、方
法、厚みは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、
特に限定されない。
【0032】また、本発明のポリエステルフィルムは、
印刷後の美麗性の点から、フィルムの60°鏡面光沢度
は、好ましくは60%以上、特に好ましくは90%以上
である。
【0033】本発明のポリエステルフィルムは、フィル
ムと被接着基材との接着性及び接着後の加工性を向上さ
せる点から、カルボキシル末端基量が、好ましくは20
〜60当量/トン、さらに好ましくは30〜50当量/
トンであるものがよい。
【0034】本発明のポリエステルフィルムは、ポリエ
ステルを二軸延伸したものである必要がある。二軸延伸
することにより、耐熱性と寸法性の優れたフィルムを得
ることができる。
【0035】また、本発明のポリエステルフィルムは、
種類の異なるポリエステルを用いて、たとえば特開平9
−24588号公報に示されるような積層構造とするこ
とができる。かかる積層フィルムの積層形態は、特に限
定されないが、たとえば1層をアルファベット一文字で
表した場合、A/B、B/A/B、C/A/Bなどの積
層形態を挙げることができる。
【0036】本発明の成形用二軸延伸ポリエステルフィ
ルムの厚みは、成形性、基材に対する被覆性、基材表面
の保護性、意匠性の点で、10〜500μmであること
が好ましく、さらに好ましくは15〜300μmであ
り、特に好ましくは20〜200μmである。
【0037】本発明のポリエステルフィルムの製造方法
としては、特に限定されないが、例えばポリエステルを
必要に応じて乾燥した後、公知の溶融押出機に供給し、
スリット状のダイからシート状に押出し、静電印加など
の方式によりキャスティングドラムに密着させ、冷却固
化し、未延伸シートを得た後、かかる未延伸シートを延
伸する方法が挙げられる。
【0038】かかる延伸方式としては、同時二軸延伸、
逐次二軸延伸のいずれでもよい。すなわち、未延伸シー
トをフィルムの長手方向及び幅方向に延伸、熱処理し、
目的とする面配向度のフィルムを得る方法が採用され
る。これらの方式の中では、フィルムの品質の点で、テ
ンター方式によるものが好ましく、長手方向に延伸した
後、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方式、または幅方向
に延伸した後、長手方向に延伸する逐次二軸延伸方式、
または長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時
二軸延伸方式等が面配向係数のばらつき抑制、厚みムラ
抑制の点から好ましく用いられる。
【0039】二軸延伸の延伸倍率としては、長手方向、
幅方向のそれぞれの方向に、1.6〜4.2倍、好まし
くは1.7〜4.0倍である。この場合、長手方向、幅
方向の延伸倍率はどちらを大きくしてもよく、同一とし
てもよい。
【0040】また、延伸速度は1,000%/分〜20
0,000%/分であることが好ましい。
【0041】また、延伸温度はポリエステルのガラス転
移温度以上、(ガラス転移温度+100)℃以下であれ
ば任意の温度とすることができるが、好ましくは80〜
170℃の範囲で延伸するのが好ましい。
【0042】さらに好ましい方法として、80℃におけ
るフィルムの応力を小さくする点で、例えば逐次二軸延
伸の場合、幅方向を多段延伸することが好ましい。目的
とするフィルムの面配向度にもよるが、まず第1段目で
Tg以上、(Tg+50)℃以下の範囲で横(幅方向)
延伸し、さらに第2段目でTg以上、(Tg+100)
℃以下の範囲で横延伸することが好ましく用いられる。
横倍率は第1段目で1.2〜2.0倍の範囲、第2段目
で1.5〜2.0倍の範囲が好ましい。さらに横方向を
3段以上の多段延伸を行ってもよい。
【0043】未延伸シートを二軸延伸した後に、フィル
ムの熱処理を行うことが好ましい。この熱処理は、オー
ブン中、あるいは、加熱されたロール上等、従来公知の
任意の方法で行うことができる。熱処理は、フィルム温
度120℃以上245℃以下の任意の温度とすることが
できるが、好ましくは180〜245℃である。さらに
好ましくは220〜245℃である。また熱処理時間は
任意の時間とすることができるが、好ましくは1〜60
秒間行うのがよい。なお、かかる熱処理はフィルムをそ
の長手方向および/または幅方向に弛緩させつつ行って
もよい。さらに、再延伸を各方向に対して1回以上行っ
てもよく、その後、熱処理を行ってもよい。
【0044】また、熱収縮性を良好にする点から、2段
以上の多段熱処理ゾーンを設けてフィルムを熱処理する
ことが好ましい。例えば、80℃での良好な熱収縮性が
必要な場合、第1段目熱処理ゾーンは180℃以上24
5℃以下の任意の温度、より好ましくは185℃以上2
45℃以下、とくに好ましくは215℃以上245℃以
下とし、第2段目熱処理ゾーンは150℃以上第1段目
熱処理ゾーン温度以下の温度範囲とすることが好まし
い。さらに好ましくは3段以上の多段熱処理ゾーンを設
けて、第3段目熱処理ゾーンは80℃以上第1段目熱処
理ゾーン温度以下の温度範囲とすること、とくに好まし
くは4段以上の多段熱処理ゾーンを設けて目標とする良
好な熱収縮率の温度まで徐々に冷却することが好まし
い。
【0045】本発明の成形用二軸延伸ポリエステルフィ
ルムは、成形用途に用いられる。すなわち、成形用途で
あればとくに限定されないが、たとえば金属、木材、
紙、樹脂などに密着させ貼り合わせて用いることができ
る。具体的には、これらの被接着素材表面に、印刷等に
より絵柄層または着色層を設けた後に、熱接着または接
着剤を介して本発明のポリエステルフィルムを貼り合わ
せたり、本発明のポリエステルフィルムに印刷等により
絵柄層または着色層を設け、その絵柄層または着色層側
を各種被接着素材に貼り合わせて用いることができる。
【0046】ここで接着剤としては、例えば、ユリア樹
脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、フェノール樹脂系
接着剤、α−オレフィン樹脂接着剤、水性高分子とイソ
シアネートの混合物による接着剤、エポキシ系接着剤、
溶液型酢酸ビニル樹脂系接着剤、エマルジョン型酢酸ビ
ニル樹脂系接着剤、アクリルエマルジョン系接着剤、ホ
ットメルト接着剤、シアノアクリレート系接着剤、ポリ
ウレタン系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、ニトリ
ルゴム系接着剤、SBR系接着剤、変性ゴムエマルジョ
ン系接着剤、エチレン共重合樹脂系接着剤、レゾルシン
系接着剤、天然ゴム系接着剤、セルロース系接着剤、で
んぷん質糊料、デキストリン等を使用することができ
る。
【0047】本発明の成形用二軸延伸ポリエステルフィ
ルムは、転写インモールドなどにも好適に用いることが
できる。具体的には、 本発明のポリエステルフィルム
を使用し、本発明のフィルム/離型層/トップ層(ハー
ドコート層)/印刷層/接着層からなる多層シートを作
製し、その上に樹脂を流し込み、本発明のフィルムを剥
離することにより、印刷と部材の成形を同時に行う用途
などに好適に用いることができる。なお、ここで、/
は、積層を表す。
【0048】また、本発明の成形用二軸延伸ポリエステ
ルフィルムは、インジェクションモールドデコレーショ
ンなどの成形用途にも好適に用いることができる。
【0049】転写インモールド、またはインジェクショ
ンモールドデコレーションなどに用いる樹脂としてはと
くに限定されないが、例えばABS樹脂、アクリル樹
脂、ポリカーボネートなどがフィルムとの接着性・密着
性が良好であるため好ましく用いられる。
【0050】また、本発明の成形用二軸延伸ポリエステ
ルフィルムは、エンボス加工、印刷などの各種表面加工
を施して使用することができ、例えば、フィルムに印刷
した後、鋼板に貼り合わせ、折り曲げ加工、圧縮加工な
どの成形を行い、家具、建材(壁材など)、住宅機器、
家電機器、電子機器の表面材料、また印刷基材として好
適に使用することができる。
【0051】
【実施例】次に、本発明の効果を実施例により説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。まず、特性値の測定方法および評価方法を以下に示
す。
【0052】[特性値の測定方法・評価方法] (1)融点(Tm)、ヒートセット温度(Tmeta) Seiko Instrument(株)製示差走査熱量分析装置DS
CII型を用い、試料5mgを室温より昇温速度10℃/
分で昇温していった際の吸熱融解曲線のピーク温度を融
点(Tm)とした。また熱処理に起因するサブ吸熱ピー
ク温度をヒートセット温度(Tmeta)とした。
【0053】(2)固有粘度 ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解し、25
℃において測定した。
【0054】(3)破断伸度 フィルム試料の任意方向および任意方向と直行する幅方
向(時計回りに90°傾いた方向)のフィルム試料か
ら、各方向に長さ150mm、幅10mmの試料を切り
出し、25℃の条件でASTM−D−882−81(A
法)に従い破断伸度を測定した。
【0055】(4)200%伸長時の応力(F200) フィルム試料の任意方向および任意方向と直行する幅方
向(時計回りに90°傾いた方向)のフィルム試料か
ら、各方向に長さ150mm、幅10mmの試料を切り
出し、80℃の条件でASTM−D−882−81(A
法)に従い測定した。
【0056】(5)熱収縮率(SR) Seiko Instrument(株)製熱量分析計(TMA/SS600
0 )を用い、フィルム試料の任意方向および任意方向と
直行する幅方向のサンプル長を20mmにとり、フィル
ムを4mmに切断し、フィルム試料を長さ方向に3gの
荷重を長さ方向に加えて、室温から250℃まで10℃
/分で昇温していった際の80℃におけるフィルムの収
縮量を求め、原寸法に対する割合として百分率(%)で
80℃の熱収縮率をそれぞれ求めた。なお、フィルムが
伸長したものはマイナス(−)表示した。
【0057】(6)面配向係数(fn)、複屈折(Δ
n) アタゴ(株)製アッベ屈折計を用い、ナトリウムD線
(波長589nm)を光源として、フィルムの屈折率の
測定を行った。フィルム面内の任意方向の屈折率nγ、
それに直行する横方向の屈折率nβおよび厚み方向の屈
折率nαを求め、下記式により面配向係数(fn)、複
屈折(Δn)を求めた。 fn=(nγ+nβ)/nα Δn=nγ−nβ (7)平均粒子径 フィルムから樹脂をプラズマ低温灰化処理法で除去し、
粒子を露出させる。処理条件は樹脂が灰化するが、粒子
がダメージを受けない条件を選択する。これを走査型顕
微鏡で粒子数5,000〜10,000個を観察し、粒
子画像を画像処理装置により円相当径から平均粒子径を
求めた。粒子が内部粒子の場合、ポリマー断面を切断し
厚さ0.1〜1μm程度の超薄切片を作製し、透過型電
子顕微鏡を用いて倍率5,000〜20,000程度で
写真を撮影(10枚:25cm×25cm)し、内部粒
子の平均分散径を円相当径より計算した。
【0058】(8)印刷性 印刷前のフィルムを100℃×30分の熱処理をして、
その後4色のシルク印刷を行った。各色の印刷後には8
0℃×30分の乾燥を行った。このときの印刷精度、鮮
明さにより、以下の基準で印刷性の判定を行った。 ○:鮮明であり、各色の印刷ズレは目視レベルで見受け
られない。 △:約20cmの距離に目を近づけて目視にて観察した
レベルでは印刷のズレなどが若干見受けられるが、20
cm以上離れて観察したレベルでは概ね外観は良好であ
る。 ×:各色での印刷ズレが見受けられ、また印刷に斑が生
じて著しく外観が悪い。 (○、△:合格、×:不合格)。
【0059】(9)成形性 印刷を施したフィルムに245℃に加熱したABS樹脂
を流し込み(射出成形)、表面がフィルムで覆われた家
電タッチパネルを作製した。このときのフィルムの成形
状態を目視で観察し、下記基準により判定を行った。 ○:外観が極めて良好である。 △:若干のシワが観察できるが、実用上問題ないレベル
である。 ×:フィルムに破断が観察される。または、大きなシワ
が入り著しく外観が悪い。 (○、△:合格、×:不合格)。
【0060】(10)美麗性 フィルムにアルミニウムを蒸着後、蒸着面の反対面から
蒸着光沢の鮮明さを目視観察した。ここで、アルミニウ
ム蒸着は、フィルムをフィルム走行装置を具備した真空
蒸着装置内にセットし、冷却金属ドラムを介して走行さ
せる。この時、アルミニウム金属を加熱蒸発させなが
ら、蒸着を行う。走行フィルム面にアルミニウム金属を
凝集堆積させ、アルミニウム蒸着層を形成して巻き取
る。蒸着後、真空蒸着装置内を常圧に戻して巻き取った
フィルムをスリットし蒸着フィルムとした。この蒸着フ
ィルムのアルミニウム蒸着膜層の厚みは45nmであっ
た。蒸着膜層の厚みは、フィルムの断面を透過型電子顕
微鏡(TEM)にて下記の条件で写真撮影して測定し
た。 装 置:日本電子(株)製JEM-1200EX 観察倍率:40万倍 加速電子:100kV。 蒸着光沢の鮮明さは、以下の基準で美麗性の判定を行っ
た。 ○:蒸着光沢が極めて鮮明である。 △:蒸着光沢が鮮明さにやや欠けるが外観上問題ない。 ×:蒸着光沢が曇っており、著しく外観が悪い。 (○、△:合格、×:不合格)。
【0061】次に、本発明の効果を実施例により説明す
る。
【0062】(実施例1)ポリエステルとして、平均粒
径0.8μmの球状シリカ粒子を0.05重量%含有す
るポリエチレンテレフタレート(非晶ゲルマニウム系触
媒、固有粘度0.65dl/g、融点257℃)ペレッ
トを用い、180℃で4時間減圧乾燥した。乾燥後、溶
融押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押
出し、静電印加(6kV)により鏡面冷却ドラムに密着
させ、冷却固化して未延伸シートとした。この未延伸シ
ートを、まず105℃で7秒間予熱後、115℃に加熱
したロールにて長手方向に3.0倍の延伸を行い、さら
に温度105℃で6秒間予熱後、幅方向に第1段目の1
20℃加熱ゾーンで2.0倍、第2段目の130℃加熱
ゾーンで1.5倍、横トータル倍率3.0倍延伸した
後、熱処理を第1段目でフィルム温度236℃で幅方向
に4%の弛緩、第2段目でフィルム温度155℃で幅方
向に1%の弛緩、第3段目でフィルム温度85℃で0%
の弛緩、各5秒間の熱処理を行い、厚み100μmの成
形用二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフ
ィルムの片面にコロナ放電処理を行い評価を行った。結
果を表1に示す。
【0063】(実施例2)ポリエステルとして、平均粒
径1.5μmの炭酸カルシウム粒子を0.05重量%含
有するポリエチレンテレフタレート(非晶ゲルマニウム
系触媒、固有粘度0.60dl/g、融点257℃)を
用い、このペレットを180℃4時間真空乾燥して溶融
押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出
し、静電印加(6kV)により鏡面冷却ドラムに密着さ
せ、冷却固化して未延伸シートとした。この未延伸フィ
ルム110℃で4秒予熱後、延伸温度120℃にて長手
と幅方向に3.0倍で同時二軸延伸し、熱処理を長手方
向と幅方向ともに第1段目でフィルム温度220℃で4
%の弛緩、第2段目でフィルム温度155℃で1%の弛
緩、第3段目でフィルム温度85℃で0%の弛緩、各3
秒間熱処理を行い、厚み100μmの成形用二軸延伸ポ
リエステルフィルムを得た。得られたフィルムの片面に
コロナ放電処理を行い評価を行った。結果を表1に示
す。
【0064】(実施例3)ポリエステルとして、実施例
1と同じポリエチレンテレフタレート60重量部および
ポリエチレンナフタレート(マグネシウム系触媒、固有
粘度0.69dl/g、融点270℃)40重量部をブ
レンドしたペレットを用い、そのペレットを乾燥し、押
出機に供給して製膜した。110℃で6秒間予熱後、長
手方向に120℃で2.7倍に延伸し、100℃で6秒
予熱後、幅方向に第1段目の120℃加熱ゾーンで1.
5倍、第2段目の130℃加熱ゾーンで2.0倍、横ト
ータル倍率3.0倍延伸した後、熱処理を第1段目でフ
ィルム温度246℃で幅方向に3%の弛緩、第2段目で
フィルム温度155℃で幅方向に2%の弛緩、第3段目
でフィルム温度85℃で0%の弛緩の熱処理を行った以
外は、実施例1と同様にして厚み100μmの成形用二
軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルム
の片面にコロナ放電処理を行い評価を行った。結果を表
1に示す。
【0065】(実施例4)ポリエステルとして、実施例
1で用いたポリエチレンテレフタレート80重量部およ
びポリプロピレンテレフタレート(チタン系触媒、固有
粘度0.9dl/g、カルボキシル末端基10当量/トン、
M/P=5)20重量部をブレンドしたものを用い、そ
れを150℃で5時間減圧乾燥し、押出機に供給し製膜
した。90℃で4秒間予熱後、長手方向に95℃で2.
9倍の延伸を行った以外は、実施例と同様にして厚み1
00μmの成形用二軸延伸ポリエステルフィルムを得
た。得られたフィルムの片面にコロナ放電処理を行い評
価を行った。結果を表1に示す。
【0066】(比較例1)ポリエステルとして、実施例
1のポリエチレンテレフタレートを用い、延伸条件を9
5℃で7秒間予熱後、105℃に加熱したロールにて長
手方向に3.2倍の延伸を行い、さらに温度115℃で
5秒間予熱後、幅方向に125℃で3.2倍延伸した
後、フィルム温度で210℃で幅方向に5%の弛緩、5
秒間の熱処理を行った以外は、実施例1と同様にして、
厚み100μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得
た。得られたフィルムの片面にコロナ放電処理を行い評
価を行った。結果を表2に示す。
【0067】(比較例2)ポリエステルとして、平均粒
径1.5μmの凝集シリカ粒子(0.05重量%)を含
有するイソフタル酸11モル%共重合ポリエチレンテレ
フタレート(マグネシウム系+アンチモン系触媒、固有
粘度0.60dl/g、カルボキシル末端基25当量/ト
ン、M/P=6)を重合したポリエステルを用い、延伸
条件を90℃で6秒間予熱後、長手方向に100℃で
3.1倍に延伸し、110℃で6秒予熱後、幅方向に1
25℃で3.1倍に延伸した後、フィルム温度190℃
にて、幅方向に2%の弛緩、5秒間の熱処理を行った以
外は、実施例1と同様にして、厚み100μmの二軸延
伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの片
面にコロナ放電処理を行い評価を行った。結果を表2に
示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】なお、表中の記号は次の通りである。 PET :ポリエチレンテレフタレート PEN :ポリエチレンナフタレート PPT :ポリプロピレンテレフタレート PET/I:イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタ
レート 0° :フィルム試料の任意方向 45° :フィルム試料の任意方向と時計回りに45°
傾いた方向 90° :フィルム試料の任意方向と時計回りに90°
傾いた方向 135° :フィルム試料の任意方向と時計回りに13
5°傾いた方向。
【0071】表1の結果からわかるように、実施例1〜
4で得られた成形用二軸延伸ポリエステルフィルムは、
耐環境性、寸法安定性、印刷性、成形性のいずれにも優
れたフィルムであった。一方、式I 、式IIを満足しない
比較例1のポリエステルフィルムは、印刷性には優れる
ものの、成形後フィルムの破れが生じ美麗性にも劣って
いた。また、融点が本発明の範囲を外れる比較例2のフ
ィルムは、成形品とした時、フィルムの波打ちおよび印
刷物のズレが生じ印刷性、成形性が劣るばかりでなく、
美麗性にも劣っていた。
【0072】
【発明の効果】本発明で得られた成形用二軸延伸ポリエ
ステルフィルムにより、環境性、寸法安定性、印刷性、
成形性、美麗性に優れた成形用二軸延伸ポリエステルフ
ィルムを提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA45 AA80 AA84 AF20Y AF31 AF61 BA01 BB06 BB08 BC01 BC10 4F210 AA24 AG01 QA02 QC05 QG01 QG18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンテレフタレート単位および/ま
    たはエチレンナフタレート単位を主たる構成成分とする
    ポリエステルからなるポリエステルフィルムであって、
    該ポリエステルフィルムの融点が245℃以上であり、
    かつ80℃における200%伸長時の応力および熱収縮
    率が下記式I 、IIを満足することを特徴とする成形用二
    軸延伸ポリエステルフィルム。 130≦F200a+F200b≦350 ・・・式I −0.25≦SRa+SRb≦0.25 ・・・式II (ここで、F200aは80℃におけるフィルム任意方
    向の200%伸長時の応力(MPa)、F200bは8
    0℃におけるF200aと直行する幅方向の200%伸
    長時の応力(MPa)、SRaは80℃、30分におけ
    るF200aと同方向の熱収縮率(%)、SRbはSR
    aと直行する幅方向における80℃、30分での熱収縮
    率(%)を示す)
  2. 【請求項2】前記ポリエステルフィルムの面配向係数が
    0.11〜0.15であり、25℃におけるフィルム任
    意方向および任意方向と直行する幅方向の破断伸度の和
    が350%以上であることを特徴とする請求項1に記載
    の成形用二軸延伸ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】前記ポリエステルフィルムの熱履歴温度が
    180〜245℃であることを特徴とする請求項1〜2
    のいずれかに記載の成形用二軸延伸ポリエステルフィル
    ム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003011217A (ja) * 2001-07-04 2003-01-15 Toray Ind Inc 加工用二軸延伸ポリエステルフィルム
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JP2008012744A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Toray Ind Inc インモールド成形用二軸延伸ポリエステルフィルム
JP2018171715A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 ユニチカ株式会社 ポリエステルフィルム、積層体およびポリエステルフィルムの製造方法
CN114206999A (zh) * 2019-07-26 2022-03-18 东洋纺株式会社 热收缩性聚酯系薄膜

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