JPWO2006115043A1 - 酸性ジルコニアゾル及びその製造方法 - Google Patents
酸性ジルコニアゾル及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2006115043A1 JPWO2006115043A1 JP2007514551A JP2007514551A JPWO2006115043A1 JP WO2006115043 A1 JPWO2006115043 A1 JP WO2006115043A1 JP 2007514551 A JP2007514551 A JP 2007514551A JP 2007514551 A JP2007514551 A JP 2007514551A JP WO2006115043 A1 JPWO2006115043 A1 JP WO2006115043A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- zirconia sol
- zirconium
- zro
- sol
- zirconia
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01G—COMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
- C01G25/00—Compounds of zirconium
- C01G25/02—Oxides
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B82—NANOTECHNOLOGY
- B82Y—SPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
- B82Y30/00—Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01G—COMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
- C01G25/00—Compounds of zirconium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2004/00—Particle morphology
- C01P2004/60—Particles characterised by their size
- C01P2004/64—Nanometer sized, i.e. from 1-100 nanometer
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Nanotechnology (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Composite Materials (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
Description
炭酸ジルコニウムアンモニウム及びキレート化剤(例えば、オキシフェノール類、アミノアルコール類、オキシ酸類、ポリカルボン酸類、オキシアルデヒド類、アミノ酸類及びβ−ジケトン類)との反応生成物を加水分解する方法が開示されている(特許文献1参照)。
水酸化ジルコニウムを含有する水性懸濁液を80℃以上の温度で、生成するジルコニアの結晶化度が80%以上となるまで加熱状態で保持して結晶化ジルコニア含有水性懸濁液を得て、前記水性懸濁液を窒素含有塩基性化合物(1級アミン、2級アミン、水酸化4級アンモニウム)、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物を添加する塩基性ジルコニアゾルの製造方法が開示されている(特許文献2参照)。
ジルコニウム塩水溶液に塩基を加えて沈殿させ、アルカリ土類金属の水酸化物又はその水溶液を加え、得られる懸濁液を90ないし200℃の温度に加熱熟成するジルコニアゾルの製造方法が開示されている(特許文献3参照)。
陰イオン対金属のモル比で0.5:1ないし4:1の割合を有するジルコニウム塩の水溶液を、120ないし300℃に加熱した後、室温まで冷却し、pHを2ないし6に調製するジルコニアゾルの製造方法が開示されている(特許文献4参照)。
濃度0.05ないし2.0モル/リットルのジルコニウム塩水溶液に、溶液中のジルコニウムの量のモル比で約1/2以上の量の過酸化水素を加え、80ないし300℃に加熱し、更にアンモニア等の塩基を加えるか、又はイオン交換樹脂等で処理するジルコニアゾルの製造方法が開示されている(特許文献5参照)。
ジルコニウム塩の水溶液を80ないし250℃に加熱し加水分解して生成する結晶質ジルコニア微粒子のうち、2次凝集粒子径が平均約1000Å以上の部分を沈殿法等で分離したジルコニアゾルを製造し、これを単独で、又は他の金属の化合物と混合し1000℃以下の温度で熱処理するジルコニア系微粉末の製造方法が開示されている(特許文献6参照)。
また、炭酸アンモニウムや水酸化アルカリを用いてアルカリ側でジルコニウム塩を加水分解する方法では粒子が生成するものの、時間経過と共に多量の沈降物が発生し、スラリー状になり、完全に安定なゾルを得ることは出来ない。
本発明の目的は、ジルコニアゾル、好ましくはアルカリ性のジルコニアゾルを原料に用い、ジルコニウム塩を添加した液状媒体を水熱処理することにより、粒子性と結合性を併せ持つ酸性ジルコニアゾル及びその製造方法を提供することにある。
第2観点として、アルカリ性ジルコニアゾル(A)及びジルコニウム塩(B)を、アルカリ性ジルコニアゾル(A)のZrO2に換算した固形分(As)及びジルコニウム塩(B)のZrO2に換算した固形分(Bs)の質量比Bs/Asが0.2ないし5.0の割合となる範囲で混合する第一工程、及び得られた混合液を80ないし250℃で反応させることにより、酸性ジルコニアゾルを製造する第二工程を含む第1観点に記載の酸性ジルコニアゾルの製造方法、
第3観点として、前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、ジルコニウム塩水溶液又はpH調整したジルコニウム塩水溶液を使用する第2観点に記載の製造方法、
第4観点として、前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム、オキシ酢酸ジルコニウム、又はこれらの混合物の水溶液を使用する第2観点に記載の製造方法、
第5観点として、前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液と酸とを含有する水溶液を使用するか、又は炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液を使用した後にその混合系に酸を加えて使用する第2観点に記載の製造方法、
第6観点として、前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、オキシジルコニウム塩の水溶液にアルカリを添加して得られる水溶液を使用する第2観点に記載の製造方法、
第7観点として、前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、オキシジルコニウム塩の水溶液を陰イオン交換して得られる水溶液を使用する第2観点に記載の製造方法、
第8観点として、前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、オキシジルコニウム塩の水溶液に水酸化ジルコニウム又はオキシ炭酸ジルコニウムを添加して得られる水溶液を使用する第2観点に記載の製造方法、
第9観点として、前記第一工程に用いるアルカリ性ジルコニアゾル(A)が、8ないし12のpHを有するものである第2観点ないし第8観点のうちいずれか一つに記載の製造方法、
第10観点として、前記第一工程での混合が、ジルコニウム塩(B)の水溶液中にアルカリ性ジルコニアゾル(A)を添加する方法で行われる第2観点ないし第8観点のうちいずれか一つに記載の製造方法、
第11観点として、前記第一工程での混合が、ジルコニウム塩(B)の水溶液中にアルカリ性ジルコニアゾル(A)を添加する方法で行われる第9観点に記載の製造方法、
第12観点として、前記第二工程で得られる酸性ジルコニアゾルが、0.1ないし5.0のpHを有するものである第2観点ないし第8観点、第11観点のいずれか1項に記載の製造方法、
第13観点として、前記第二工程で得られる酸性ジルコニアゾルが、0.1ないし5.0のpHを有するものである第9観点に記載の製造方法、
第14観点として、前記第二工程で得られる酸性ジルコニアゾルが、0.1ないし5.0のpHを有するものである第10観点に記載の製造方法、
第15観点として、前記第二工程で得られた酸性ジルコニアゾル溶液の脱塩及び濃縮を行う第三工程をさらに含む第2観点ないし第8観点、第11観点、第13観点、第14観点のいずれか1項に記載の製造方法、
第16観点として、前記第二工程で得られた酸性ジルコニアゾル溶液の脱塩及び濃縮を行う第三工程をさらに含む第9観点に記載の製造方法、
第17観点として、前記第二工程で得られた酸性ジルコニアゾル溶液の脱塩及び濃縮を行う第三工程をさらに含む第10観点に記載の製造方法、及び
第18観点として、前記第二工程で得られた酸性ジルコニアゾル溶液の脱塩及び濃縮を行う第三工程をさらに含む第12観点に記載の製造方法である。
アルカリ性ジルコニアゾル(A)及びジルコニウム塩(B)を、アルカリ性ジルコニアゾル(A)のZrO2に換算した固形分(As)及びジルコニウム塩(B)のZrO2に換算した固形分(Bs)の質量比Bs/Asが0.2ないし5.0の割合となる範囲で混合する第一工程、及び得られた混合液を80ないし250℃で反応させる第二工程を含む製法によって得られる、20nm未満の粒子径を有するジルコニア粒子が全ジルコニア粒子中に10ないし50質量%の割合で含有する酸性ジルコニアゾルである。即ち、20nm未満の粒子径を有するジルコニア粒子(b)が全ジルコニア粒子中に10ないし50質量%含有し、残部(90ないし50質量%)は20ないし300nmの粒子径範囲を有するジルコニア粒子(a)である。
第一工程で原料に用いるアルカリ性ジルコニアゾル(A)は、酸性ジルコニアゾル中で20ないし300nmの粒子径範囲を有するジルコニア粒子(a)に変化する。ジルコニウム塩(B)は酸性ジルコニアゾル中で一部は20nm未満の粒子径を有するジルコニア粒子(b)となり、残りは原料のアルカリ性ジルコニアゾル(A)の粒子の周囲に被覆され、ジルコニア粒子(a)に変化する。従って、得られる酸性ジルコニアゾル中のジルコニア粒子は、20nm未満の粒子径を有するジルコニア粒子(b)が全ジルコニア粒子中に10ないし50質量%の割合で含有し、残部(90ないし50質量%)は20ないし300nmの粒子径範囲を有するジルコニア粒子(a)である。
前記酸性ジルコニアゾルは粒子性と結合性を有し、前記酸性ジルコニアゾルの硬化物は大粒子と小粒子が緻密にパッキングされているために、被着物との密着性が高く表面硬度も高い。
以上のように、本発明による酸性ジルコニアゾルは、粒子径分布が広く安定であるという性質を有するので、各種耐火物の成型加工用バインダー、各種触媒用バインダー、含浸処理、コーティング用塗剤等、或いは セラミックス繊維等の無機繊維の成形加工、精密鋳造用鋳型の造形、繊維の表面処理、燃料電池等の分野に利用することができる。
本発明の酸性ジルコニアゾルの製造方法では、アルカリ性ジルコニアゾル(A)及びジルコニウム塩(B)をアルカリ性ジルコニアゾル(A)のZrO2に換算した固形分(As)及びジルコニウム塩(B)のZrO2に換算した固形分(Bs)の質量比Bs/Asが0.2ないし5.0の割合となる範囲で混合する第一工程、及び得られた混合液を80ないし250℃で反応させる第二工程を含む酸性ジルコニアゾルの製造方法である。
第一工程ではアルカリ性ジルコニアゾル(A)のZrO2に換算した固形分(As)とジルコニウム塩(B)のZrO2に換算した固形分(Bs)の質量比Bs/Asが0.2ないし5.0、好ましくは0.5ないし3.0、より好ましくは0.5ないし2.5の割合となる範囲で混合することが好ましい。
上記Bs/Asの値が0.5ないし3.0、より好ましくは0.5ないし2.5の範囲に設定することで、より保存安定性の向上した酸性ジルコニアゾルを得ることができる。
原料のアルカリ性ジルコニアゾル(A)は、例えば第4級アンモニウムの炭酸塩を含む水性媒体中でジルコニウム塩を60ないし110℃で加熱する工程及び、110ないし250℃で水熱処理を行う工程を含む方法で得られる。
第4級アンモニウムの炭酸塩は、(NR4)2CO3、NR4HCO3があげられ、それらを単独で用いる事も、混合物として用いる事も可能である。これら第4級アンモニウム炭酸塩中の第4級アンモニウムイオンは炭素数1ないし18の炭化水素基を有するものがあげられ、それらの炭化水素基は飽和又は不飽和の鎖式炭化水素基、脂環式又は芳香族の環式炭化水素基が例示される。例えば、飽和又は不飽和の鎖式炭化水素基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基、エチニル基、プロペニル基等があげられる。また、環式炭化水素基としてはフェニル基、トリル基、スチリル基、ベンジル基、ナフチル基、アントリル基等があげられる。中でも、これら第4級アンモニウムイオンは炭素数1ないし4の炭化水素基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基があげられ、4つのメチル基で構成される炭酸水素テトラメチルアンモニウムが好ましい。
上記の炭酸塩が第4級アンモニウムイオン以外のアンモニウムイオンを含有する炭酸塩を用いた場合は、やはり安定なジルコニアゾル(A)が得られない。例えば、(CH3)3HN等の第3級アンモニウムイオン、(CH3)2H2N等の第2級アンモニウムイオン、(CH3)H3N等の第1級アンモニウムイオン、NH4となるアンモニウムイオンを用いた場合は十分に安定なジルコニアゾル(A)が得られない。
原料のアルカリ性ジルコニアゾル(A)の製造において、第4級アンモニウムの炭酸塩は、30ないし60質量%の割合を有する水溶液の形態で入手可能であり、特に第4級アンモニウムの炭酸塩を水酸化第4級アンモニウムに換算した割合で44.5質量%含有する水溶液は市販品として容易に入手可能である。第4級アンモニウムの炭酸塩の濃度は、水酸化第4級アンモニウムに換算して測定する方法によって得られる。
原料のアルカリ性ジルコニアゾル(A)の製造に用いられるジルコニウム塩は、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ炭酸ジルコニウム等のオキシジルコニウム塩が用いられる。特にオキシ炭酸ジルコニウムが好ましい。
第4級アンモニウムの炭酸塩を水性媒体に添加し、アルカリ性の水性媒体とする。このとき、第4級アンモニウムの炭酸塩ではなく、水酸化第4級アンモニウムを使用した場合は、十分に安定なジルコニアゾルは得られず、スラリー状の二層分離した状態になる。また、アルカリ性の水性媒体とするために、その他のアルカリ源、例えば水酸化ナトリウム等を用いた場合は、やはり安定なジルコニウム塩の加水分解物が得られず、それらの加水分解物を水熱処理しても安定なジルコニアゾル(A)は得られない。しかし、第4級アンモニウムの炭酸塩並びにその他のアルカリ源、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア等の水溶性無機塩、n−プロピルアミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化モノメチルトリエチルアンモニウム及び水酸化テトラメチルアンモニウム等の水溶性有機塩基等、並びに第4級アンモニウムの炭酸塩以外の炭酸塩、例えば炭酸アンモニウム等を併用して使用することは可能である。アルカリ性物質を混合物で使用する場合は、第4級アンモニウムの炭酸塩とその他のアルカリ性物質の質量割合は、(第4級アンモニウムの炭酸塩):(その他のアルカリ性物質)=1:0.01ないし1が好ましい。
原料のアルカリ性ジルコニアゾル(A)を製造する第(i)工程に用いられる水性媒体のpHは9ないし12であり、前記水性媒体中では第4級アンモニウムの炭酸塩の含量は、10ないし35質量%である。また、ジルコニウム塩はこの水性媒体中でZrO2として5ないし20質量%である。第(i)工程では加熱温度が60℃以下では十分な加水分解が進行せずに、これらを水熱処理しても安定なジルコニアゾル(A)は得られない。また、第(i)工程が110℃以上では、加水分解の熟成時間がなくなり、直接に水熱処理することとなり好ましくない。この第(i)工程の時間は、通常は1ないし20時間行われる。
原料のアルカリ性ジルコニアゾル(A)を製造する第(ii)工程は、第(i)工程後に110ないし250℃で水熱処理を行う工程である。110℃以下では十分な水熱処理とならず、また250℃以上では装置的に大がかりなものとなる。この水熱処理はオートクレーブ装置を用いて行われる。第(ii)工程の時間は、通常は1ないし20時間行われる。この水熱処理を経て、ジルコニウム塩の加水分解物がジルコニア粒子となる。第(ii)工程を経て得られるジルコニア粒子は、透過型電子顕微鏡観察により20ないし300nmの範囲のものである。
第(ii)工程を経た液体はpH8ないし12のアルカリ性である。このままでも十分にジルコニアゾル(A)として使用できるが、限外ろ過装置等を用いて純水による洗浄を行う第(iii)工程を付与することにより不要な塩類を除去することができ、高純度のアルカリ性ジルコニアゾル(A)を得ることが出来る。
前記第(iii)工程を経たアルカリ性のジルコニアゾル(A)は、pH8ないし12、比表面積50m2/gないし300m2/g、濃度30ないし60質量%、電導度2000ないし10000μS/cm、粘度1ないし30mPa・sの物性値を有するものである。また、粒子径分布は20ないし300nmの範囲である。
前記アルカリ性のジルコニアゾル(A)は50℃の条件下で1ヶ月以上の期間、安定的に存在する。
前記第(iii)工程を経た原料となるアルカリ性のジルコニアゾル(A)は、所望により水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア等の水溶性無機塩、n−プロピルアミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化モノメチルトリエチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等の水溶性有機塩基等の添加剤を含有することができる。
前記アルカリ性ジルコニアゾル(A)は、pH8ないし12、濃度1ないし20質量%の範囲で本発明の第一工程に使用することができる。
第一工程のジルコニウム塩(B)は、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム、オキシ酢酸ジルコニウム、又はこれらの混合物の水溶液としてアルカリ性ジルコニアゾル(A)との混合に使用する場合(B−1)では、例えばオキシ塩化ジルコニウム〔ZrOCl2〕、オキシ硝酸ジルコニウム〔ZrO(NO3)2〕、オキシ硫酸ジルコニウム〔ZrOSO4〕、オキシ酢酸ジルコニウム〔ZrO(CH3COO)2〕等のオキシジルコニウム塩の酸性水溶液が用いられる。(B−1)の場合では、オキシジルコニウム塩水溶液のpHは0.1ないし3.0で、濃度は1ないし20質量%で用いられる。
第一工程のジルコニウム塩(B)は、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液と酸とを含有する水溶液としてアルカリ性ジルコニアゾル(A)との混合に使用するか、又は炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液としてアルカリ性ジルコニアゾル(A)との混合に使用した後にその混合系に酸を加える(B−2)がある。(B−2)の場合では、炭酸ジルコニウムアンモニウム〔(NH4)2ZrO(CO3)2〕に酸を添加して得られるオキシジルコニウム塩の酸性水溶液としてアルカリ性ジルコニアゾル(A)との混合に使用する場合と、炭酸ジルコニウムアンモニウム〔(NH4)2ZrO(CO3)2〕をアルカリ性ジルコニアゾル(A)との混合に使用した後に、更に酸をその混合系に添加する方法があげられる。ここで用いられる酸としては、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、蟻酸、酢酸等の有機酸、等が上げられるが、特に塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸を用いるのが好ましい。(B−2)の場合では、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液の濃度は1ないし15質量%で用いられる。炭酸ジルコニウムアンモニウムに酸を添加して得られるオキシジルコニウム塩の酸性水溶液のpHは0.1ないし4.0である。また炭酸ジルコニウムアンモニウム〔(NH4)2ZrO(CO3)2〕を混合に使用した後に、更に酸をその混合系に添加する場合では、その混合系のpHが0.1ないし4.0の範囲に入るまで酸の添加が行われる。
第一工程のジルコニウム塩(B)は、オキシジルコニウム塩の水溶液にアルカリを添加して得られる水溶液としてアルカリ性ジルコニアゾル(A)との混合に使用する場合(B−3)では、オキシジルコニウム塩の水溶液にアルカリ成分を添加して得られたオキシジルコニウム塩の酸性水溶液が用いられる。ここで用いるオキシジルコニウム塩は(B−1)に記載の1種を選択することも、2種以上を混合して使用することも可能である。またアルカリ成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア等の水溶性無機塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、水酸化モノメチルトリエチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等の水溶性有機塩基等が上げられる。(B−3)の場合の水溶液のpHは0.1ないし4.0で、濃度は1ないし15質量%で用いられる。
第一工程のジルコニウム塩(B)は、オキシジルコニウム塩の水溶液を陰イオン交換して得られる水溶液としてアルカリ性ジルコニアゾル(A)との混合に使用する場合(B−4)では、オキシジルコニウム塩の水溶液を陰イオン交換して得られる粒子径が20nm未満の極微小な酸化ジルコニウムの酸性コロイド溶液を用いる。ここで用いるオキシジルコニウム塩は(B−1)に記載の1種を選択することも、2種以上を混合して使用することも可能である。また陰イオン交換は、陰イオン交換樹脂と接触することで達成することができる。例えば水酸基型陰イオン交換樹脂を充填したカラムに上記オキシジルコニウム塩の水溶液を通液する方法で行われる。(B−4)の場合の極微小コロイド溶液のpHは0.1ないし4.0で、濃度は1ないし20質量%である。
第一工程のジルコニウム塩(B)は、オキシジルコニウム塩の水溶液に水酸化ジルコニウム又はオキシ炭酸ジルコニウムを添加して得られる水溶液としてアルカリ性ジルコニアゾル(A)との混合に使用する場合(B−5)では、(B−1)に記載のオキシジルコニウム塩の水溶液に水酸化ジルコニウム〔ZrO(OH)2〕又はオキシ炭酸ジルコニウム〔ZrOCO3〕を添加して得られる酸性の水溶液を用いる。(B−5)の場合の水溶液のpHは0.1ないし4.0で、濃度は1ないし20質量%である。
上記ジルコニウム塩(B)の使用方法では、塩基性の炭酸ジルコニウムアンモニウム〔(NH4)2ZrO(CO3)2〕に硝酸あるいは塩酸等の酸を添加し、酸性にする方法(B−2)が用いられる。また、ジルコニウム塩(B)にアンモニア等のアルカリを添加したもの、あるいはイオン交換樹脂で処理したもの、あるいは水酸化ジルコニウムあるいはオキシ炭酸ジルコニウムを添加する方法(B−3ないしB−5)が用いられる。ジルコニウム塩(B)にこれら該処理(B−2ないしB−5)を行うことにより、ジルコニウム塩(B)のオキシジルコニウムイオンと酸イオンのバランスが変化し、加水分解反応が促進される。また、ジルコニウム塩(B)にアンモニア等のアルカリを添加する場合、又はイオン交換樹脂で処理する場合には、これら該処理した後に得られるジルコニウム塩は、オキシジルコニウムイオンの電荷がプラスのままである必要があるので、処理後のpHとしては、pH5以下、好ましくはpH4以下、更に好ましくはpH3以下とすることが望ましい。また、ジルコニウム塩(B)に水酸化ジルコニウム又はオキシ炭酸ジルコニウムを添加する場合には、水酸化ジルコニウム又はオキシ炭酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分(Bs’)とジルコニウム塩(B)のZrO2に換算した固形分(Bs)の質量比Bs/Bs’が1.0ないし10.0の割合、好ましくは2.0ないし10.0とするのがよい。更には、ジルコニウム塩(B)に水酸化ジルコニウムあるいはオキシ炭酸ジルコニウムを添加した後に加熱処理すると、更に加水分解反応が促進されるのでなお好ましい。
前記ジルコニウム塩(B)は水溶液の状態でアルカリ性ジルコニアゾル(A)と混合する方法が好ましい。ジルコニウム塩(B)の水溶液の濃度は、1ないし20質量%範囲で用いることが好ましい。
アルカリ性ジルコニアゾル(A)及びジルコニウム塩(B)水溶液の混合は、ジルコニウム塩(B)水溶液にアルカリ性ジルコニアゾル(A)を添加する方法によって達成される。
質量比Bs/Asが0.2未満ではアルカリ性ジルコニアゾル(A)の使用量が多くなり、製造コストが高くなることが懸念され、また5.0を越える場合には 20nm未満の粒子径範囲を有する粒子(b)の割合が多くなり、ゾルの安定性が低下する。
第二工程を経て得られる酸性ジルコニアゾルのpHは0.1ないし5.0、好ましくは0.1ないし2.0である。
酸性ジルコニアゾル中のジルコニア粒子(b)は電子顕微鏡で確認できる小粒子径のジルコニア粒子もあるが、電子顕微鏡で確認できない成分は酸化ジルコニウムの極微小コロイドと考えられる。
20nm未満の粒子径を有するジルコニア粒子(b)を含む液は、小粒子径のジルコニア粒子であるか、又は電子顕微鏡でも判別が難しい酸化ジルコニウムの極微小コロイドである。しかし、電子顕微鏡でも判別が難しいほどの物質であっても、その液を蒸発乾固したものは、X線回折により酸化ジルコニウムであることを確認できるので、酸化ジルコニウムの極微小コロイドであると考えられる。
20ないし300nmの粒子径範囲を有するジルコニア粒子(a)を有するジルコニアゾルは単独でも安定的に存在するが、20nm未満の粒子径を有するジルコニア粒子(b)を有するジルコニアゾルないし酸化ジルコニウムの極微小コロイドは単独で安定に存在することは難しく、その製造過程でゲル化を起こし易い。従って、20ないし300nmの粒子径範囲を有するジルコニア粒子(a)のジルコニアゾル及び20nm未満の粒子径を有するジルコニア粒子(b)のジルコニアゾルないし酸化ジルコニウムの極微小コロイドとをただ単に混合する方法では、本発明の酸性ジルコニアゾルは得られない。
ところが、第一工程でアルカリ性ジルコニアゾル(A)にオキシ硝酸ジルコニウム(B)の水溶液を添加する場合は、オキシ硝酸ジルコニウム(B)の水溶液が酸性水溶液であるため、アルカリ性ジルコニアゾル(A)のpHが低下し、場合によっては酸性となり、ジルコニア粒子の表面のマイナス電荷が低下し、場合によってはプラスの電荷を帯びてくるため、その粒子表面にジルコニウム塩(B)に由来するオキシジルコニウムイオンZrO2+を吸着する能力が低下するので、ジルコニア粒子表面においてオキシジルコニウムイオンZrO2+から微少なジルコニア粒子への変化が起こり難く、むしろジルコニア粒子に固定されず液中にフリーな状態で水熱反応時にZrO2+が加水分解を生ずるので微少なジルコニア粒子や極微小コロイド同士がゲル化を起こし易い。
しかし、この様なゲル化を克服できれば、アルカリ性ジルコニアゾル(A)にジルコニウム塩(B)の水溶液を添加する方法でも本発明はなし得る。即ち、このようなゲル化を抑制するためには、ディスパー等のせん断力のある羽根を使用して、回転数の高い攪拌の条件下で、アルカリ性ジルコニアゾル(A)に例えばオキシ硝酸ジルコニウム(B)の水溶液を添加する方法で酸性ジルコニアゾルを製造することができる。このような条件下で添加することにより、オキシジルコニウムイオンZrO2+がジルコニア粒子表面に均一に吸着しやすくなるため、微小なジルコニア粒子や極微小コロイド同士のゲル化が起こりにくくなる。
原料のアルカリ性ジルコニアゾル(A)の存在下に、ジルコニウム塩(B)を加熱加水分解することにより、大粒子のジルコニア粒子(a)及び酸化ジルコニウム極微小コロイドを含む小粒子のジルコニア粒子(b)を含有する本発明の酸性ジルコニアゾルが得られる。
原料のアルカリ性ジルコニアゾル(A)を用いず、ジルコニウム塩(B)の水溶液のみで本発明の第二工程を行っても、ゲル状物質が生成するのみであり、安定なジルコニアゾルは製造できない。
得られる酸性ジルコニアゾルはpH0.1ないし5.0、好ましくは1.5ないし4.5の酸性ジルコニアゾルである。
前記酸性ジルコニアゾルは、pH調整剤として塩酸、硝酸、酢酸 等の酸性物質を添加してpHを下げることや、水酸化ナトリウム、アンモニア、第四級アンモニウム等のアルカリ性物質を添加してpHを上げることやアルカリ性ジルコニアゾルとすることもできる。
酸性ジルコニアゾルを純水で希釈して、ZrO2として0.5質量%含有する希釈液を30g調製した。前記希釈液を所定の容器に15gずつ2本測り取った。
前記希釈液の入った容器を遠心分離機(トミー精工製、商品名SRX−201)に掛け、20000r.p.mで1時間遠心分離処理を行った。遠心分離処理後、容器内のサンプルは、ほぼ無色透明な上澄みの部分と白色をした沈降物の部分の2つに分離された。この上澄みの部分を透過型電子顕微鏡で観察したところ、20nm未満のジルコニア粒子のみが見られ、20nm以上のジルコニア粒子は見られなかった。その後、上澄みの部分を全量回収し、回収した液の質量を測定した。この回収した液を全量、磁性のるつぼに移し替え、100℃で水分を蒸発させた後、800℃の電気炉で30分焼成し、冷却後、るつぼに残った残渣の質量を測定した。20nm未満の粒子径を有するジルコニア粒子は、全てこの上澄み部分中に存在すると定義し、次に示す計算式にて20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量を計算した。
20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量(%)=〔(上澄みの部分の焼成残渣)/(容器に仕込んだ希釈液中のZrO2に換算した固形分)〕×100
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)342.9gと純水1976.8gを投入する。この溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル80.3g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径は20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径は82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)を投入後30分攪拌し、原料混合液とした。前記混合液はZrO2を5質量%含有し、そしてオキシ硝酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分とアルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分の混合比(固形分比)は10:4で、pH0.9であった(第一工程)。この混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間の水熱合成反応を行った(第二工程)。この反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH0.7であった。次いで、前記ゾルを限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、ゾルを洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度20.3質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH3.5、B型粘度982mPa・s(No.3のローターで60秒後の値)、NO3を3.5質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径108nmであり、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で46%であった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、第一工程の混合液のZrO2固形分を100%とすると、90.4%であった。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)342.9gと純水1976.8gを投入する。この溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル80.3g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径は20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径は82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)を投入後30分攪拌し、原料混合液とした。前記混合液はZrO2を5質量%含有し、そしてオキシ硝酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分とアルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分の混合比(固形分比)は10:4で、pH0.9であった(第一工程)。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間水熱合成反応を行った(第二工程)。この反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH0.7であった。次いで、前記ゾルは限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、ゾルを洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度23.2質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH2.3、B型粘度18.6mPa・s(No.1のローターで60秒後の値)、NO3を4.3質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径85nmであり、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で47%であった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、第一工程の混合液のZrO2固形分を100%とすると、96.0%であった。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)240.0gと純水2019.5gを投入する。この溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル140.5g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径は20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径は82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)を投入後30分攪拌し、原料混合液とした。この混合液はZrO2を5質量%含有し、そしてオキシ硝酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分とアルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分の混合比(固形分比)は10:10で、pH1.2であった(第一工程)。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間の水熱合成反応を行った(第二工程)。前記反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH1.0であった。次いで、このゾルは限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、ゾルを洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度25.6質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH3.3、B型粘度13.0mPa・s(No.1のローターで60秒後の値)、NO3を3.3質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径は86nmであり、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で31%であった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、第一工程の混合液のZrO2固形分を100%とすると、97.3%であった。
前記ゾルは室温で3ヶ月保存後の粘度は、B型粘度34.8mPa・s(No.1のローターで60秒後の値)であった。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)400.0gと純水1953.2gを投入する。この溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル46.8g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径は20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径は82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)1.0質量%含有)を投入後30分攪拌し、原料混合液とした。前記混合液はZrO2を5質量%含有し、そしてオキシ硝酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分とアルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分の混合比(固形分比)は10:2で、pH1.0であった(第一工程)。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間の水熱合成反応を行った(第二工程)。この反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH0.7であった。次いで、このゾルを限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、ゾルを洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度17.3質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH3.3、B型粘度193mPa・s、NO3を3.7質量%、透過型電子顕微鏡による観測では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径96nmであり、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で50%であった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、第一工程の混合液のZrO2固形分を100%とすると、96.9%であった。
前記ゾルは室温で3ヶ月保存後の粘度は、B型粘度7500mPa・s(No.4のローターで60秒後の値)であった。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)342.9gと純水1976.8gを投入する。この溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル80.3g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)を投入後30分攪拌し混合液とした。前記混合液はZrO2を5質量%含有し、オキシ硝酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分とアルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分の混合比(固形分比)は10:4で、pH0.9であった(第一工程)。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で8時間の水熱合成反応を行った(第二工程)。この反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH0.7であった。次いで、前記ゾルを限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、ゾルを洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度20.5質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH3.4、B型粘度 146mPa・s(No.2のローターで60秒後の値)、NO3を3.3質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径は104nmであり、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で47%であった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、第一工程の混合液のZrO2固形分を100%とすると、97.3%であった。
前記ゾルは室温で3ヶ月保存後の粘度は、B型粘度586mPa・s(No.3のローターで60秒後の値)であった。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)96.0gと純水2079.2gを投入する。前記溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル224.8g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)を投入後30分攪拌し混合液とした。前記混合液はZrO2を5質量%含有し、そしてオキシ硝酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分とアルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分の混合比(固形分比)は1:4で、pH2.0であった(第一工程)。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間の水熱合成反応を行った(第二工程)。反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH1.6であった。次いで、このゾルを限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、ゾルを洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度30.4質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH3.5、B型粘度 7.8mPa・s(No.2のローターで60秒後の値)、NO3を2.0質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径は76nmであり、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で20%であった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、第一工程の混合液のZrO2固形分を100%とすると、98.7%であった。
3Lのガラス製容器にZrO2として13.1質量%を含有する炭酸ジルコニウムアンモニウム溶液(第一稀元素化学工業製)392.4gと純水1000.9gを投入する。この溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル48.2g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径は20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径は82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)を投入後30分攪拌した。前記混合液中に攪拌下で10質量%の硝酸水溶液を断続的に添加した。硝酸を徐々に添加し、混合液のpHが6付近になった時点で急激に粘度が上昇し、多量のゲルが生成した。その後、更に硝酸を添加すると徐々に粘度が低下し、ゲルの生成も抑制されるようになった。最終的に10質量%の硝酸水溶液を950.4g添加し1時間攪拌し原料混合液とした。前記混合液はZrO2を3質量%を含有し、そして炭酸ジルコニウムアンモニウムのZrO2に換算した固形分とアルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分の混合比(固形分比)は10:4で、pH1.7であり、原料混合段階で生成したゲルはほとんどなくなっている状態であった(第一工程)。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間の水熱合成反応を行った(第二工程)。反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を3質量%含有し、pH1.1であった。次いで、前記ゾルを限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、ゾルを洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度20.2質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH3.2、B型粘度 4.8mPa・s(No.2のローターで60秒後の値)、NO3を1.9質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径は110nmであり、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で17%であった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、第一工程の混合液のZrO2固形分を100%とすると、98.7%であった。
3Lのガラス製容器にZrO2として17.7質量%を含有するオキシ塩化ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)481.4gと純水1838.3gを投入する。この溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル80.3g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径は20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径は82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)を投入後30分攪拌し混合液とした。この混合液はZrO2を5質量%含有し、そしてオキシ塩化ジルコニウムのZrO2に換算した固形分とアルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分の混合比(固形分比)は10:4で、pH0.6であった(第一工程)。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間の水熱合成反応を行った(第二工程)。この反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH0.4であった。次いで、前記ゾルを限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、ゾルを洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度27.5質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH2.9、B型粘度6.0mPa・s(No.1のローターで60秒後の値)、Clを1.0質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径は102nmであり、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で11%であった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、第一工程の混合液のZrO2固形分を100%とすると、95.4%であった。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)244.8gと純水1414.1gを投入する。この溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として44.5質量%を含有するオキシ炭酸ジルコニウム粉末(第一稀元素化学工業製)を徐々に添加し、トータル55.1g投入した。添加終了後、攪拌しながら100℃まで加熱し、100℃で3時間熟成した。熟成終了後、攪拌しながら冷却した後に、更に混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル80.3g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径は20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径は82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)と純水605.7gを投入後、30分攪拌し混合液とした。前記混合液はZrO2を5質量%含有し、そしてオキシ硝酸ジルコニウムとオキシ炭酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分と、アルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分との混合比(固形分比)は10:4で、pH1.0であった(第一工程)。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間の水熱合成反応を行った(第二工程)。反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH0.8であった。次いで、前記ゾルを限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、ゾルを洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度19.6質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH3.5、B型粘度356mPa・s(No.2のローターで60秒後の値)、NO3を3.5質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径は87nmであり、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で49%であった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、第一工程の混合液のZrO2固形分を100%とすると、97.4%であった。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)342.9gと純水1942.8gを投入する。この溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として30.0質量%を含有する酸性ジルコニアゾル(透過型電子顕微鏡観察による粒子径は20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径は95nm、日産化学工業製、pH4.2)114.3gを投入後30分攪拌し原料混合液とした。前記混合液はZrO2を5質量%を含有し、オキシ硝酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分と、酸性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分との混合比(固形分比)は10:4で、pH1.0であった。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間水熱合成反応を行った。前記反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH0.7であった。次いで、前記ゾルを限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、ゾルを洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度21.2質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH3.2、B型粘度 32.5mPa・s(No.2のローターで60秒後の値)、NO3を3.7質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径は110nmであった。また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、第一工程の混合液のZrO2固形分を100%とすると、98.7%であった。
しかし、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で52%であった。
また、透過型電子顕微鏡で粒子を観察すると、20nm未満の粒子径を有するジルコニア粒子同士が繋がってできた凝集粒子が多数見られた。これは、酸性ジルコニアゾルの粒子表面がプラスに帯電しており、ジルコニウム塩(B)に由来するオキシジルコニウムイオンZrO2+がジルコニア粒子表面にほとんど吸着されず、液中にフリーな状態で水熱反応時にZrO2+が加水分解を生じ、微少なジルコニア粒子や極微小コロイド同士で反応し、粒子成長したためと考えられる。
前記酸性ジルコニアゾルは常温で40日後の粘度は、B型粘度149mPa・s(No.2のローターで60秒後の値)であった。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)342.9gと純水1976.8gを投入する。この溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル80.3g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)を投入後30分攪拌し原料混合液とした。前記混合液はZrO2を5質量%を含有し、そしてオキシ硝酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分と、アルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分との混合比(固形分比)は10:4で、pH0.9であった。次いで、前記混合液を加熱処理なしで限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度13.8質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。この得られたゾルは、pH2.7、B型粘度59.5mPa・s(No.1のローターで60秒後の値)、NO3を2.9質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径129nmであった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、原料混合液のZrO2固形分を100%とすると、82.8%であった。
しかし、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で62%であった。
また、前記ゾルはZrO2濃度が低い状態ではゾル状態を保っているが、ZrO2を15質量%以上に濃縮すると急激に増粘しゲル化した。これは加熱処理を行わなかったために20nm未満の粒子径範囲(b)が、ある程度の結晶化を生じず表面状態が化学的に活性であるため、小粒子や極微小コロイド同士の相互作用が高く、容易に増粘傾向を生ずるためと考えられる。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)480.0gと純水1920.0gを投入し、原料混合液とした。この混合液はZrO2を5質量%含有し、pH0.6であった。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間の水熱合成反応を行った。前記反応後に得られたものは、ゲル状態であり、ゾル化はできなかった。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)43.6gと純水2100.9gを投入する。前記溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル255.5g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径は20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径は82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)を投入後30分攪拌し、原料混合液とした。前記混合液はZrO2を5質量%含有し、そしてオキシ硝酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分と、アルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分との混合比(固形分比)は1:10で、pH2.5であった(第一工程)。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間の水熱合成反応を行った(第二工程)。前記反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH2.2であった。次いで、この混合液を限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度26.6質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH3.3、B型粘度18.0mPa・s(No.1のローターで60秒後の値)、NO3を1.2質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径86nmであった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、原料混合液のZrO2固形分を100%とすると、98.5%であった。
しかし、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は全ジルコニア粒子中で9%であった。
前記酸性ジルコニアゾルは20nm未満のジルコニア粒子の含有量が低いため、従来の酸性ジルコニアゾルに近いものであり、バインダー特性を発揮できなかった。
3Lのガラス製容器にZrO2として25.0質量%を含有するオキシ硝酸ジルコニウム溶液(第一稀元素化学工業製)436.4gと純水1938.1gを投入する。前記溶液を混合しながら攪拌下にZrO2として42.7質量%を含有するアルカリ性ジルコニアゾル25.5g(透過型電子顕微鏡観察による粒子径は20ないし300nm、動的光散乱法による粒子径は82nm、pH9.5、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を1.0質量%含有)を投入後30分攪拌し、原料混合液とした。前記混合液はZrO2を5質量%含有し、そしてオキシ硝酸ジルコニウムのZrO2に換算した固形分と、アルカリ性ジルコニアゾルのZrO2に換算した固形分との混合比(固形分比)は10:1で、pH0.8であった(第一工程)。前記混合液をグラスライニングコートされたオートクレーブ容器に移し替え、攪拌下140℃で3時間の水熱合成反応を行った(第二工程)。この反応後に得られたものは、ゲルも見られず完全にゾル化しており、ZrO2を5質量%含有し、pH0.6であった。次いで、前記混合液を限外ろ過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら、洗浄、濃縮したところ、ZrO2濃度9.1質量%の酸性ジルコニアゾルを得た。得られたゾルは、pH3.2、B型粘度74.0mPa・s(No.1のローターで60秒後の値)、NO3を1.9質量%、透過型電子顕微鏡による観察では粒子径3ないし300nmの粒子が観測され、動的光散乱法による粒子径96nmであった。
また、前記ジルコニアゾルのZrO2固形分の収率は、原料混合液のZrO2固形分を100%とすると、96.4%であった。
しかし、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量は53%であり、小粒子が大粒子より多く、酸性ジルコニアゾルを高濃度にした場合は安定なゾルにはならない。
本発明の比較例2に記載したアルカリ性ジルコニアゾル(A)と、ジルコニウム塩(B)に相当するオキシ硝酸ジルコニウムとを用いた場合でも、その後の工程で80ないし250℃の水熱反応を行わない場合には、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量が50%を超えており、また生成した20nm未満の小粒子の表面が活性を持っていて、それらの粒子によりゲル化を誘発する。
本発明の比較例3に記載したアルカリ性ジルコニアゾル(A)を用いずに、ジルコニウム塩(B)に相当するオキシ硝酸ジルコニウムのみを用いた場合であるが、背景技術に記載されている様に、それらを酸性領域で加水分解し加熱を行って生成する微小粒子を生ずるものであるが、反応系が不安定になりゲル化を起こした。
本発明の実施例1ないし9では、アルカリ性ジルコニアゾル(A)の存在下で、ジルコニウム塩を加水分解する事により、アルカリ性ジルコニアゾル(A)に由来する大粒子とともに、ジルコニウム塩(B)の加水分解に由来する小粒子がB/A=0.2ないし5.0の範囲で存在することにより、粒子径範囲の広い安定的な酸性ジルコニアゾルが得られる。
しかし、比較例4に記載したように、このB/Aが0.2未満では、20nm未満粒子径範囲のジルコニア粒子含有量が10%未満となり、所望とする酸性ジルコニアゾルが得られず、また比較例5に記載したように、5.0を越える場合には、20nm未満粒子径範囲を有するジルコニア粒子含有量が50%を超え、所望とする酸性ジルコニアゾルが得られず、及び得られた酸性ジルコニアゾルを高濃度にした場合は安定なゾルにはならない。
Claims (18)
- 20nm未満の粒子径を有するジルコニア粒子が全ジルコニア粒子中に10ないし50重量%の割合で含有する酸性ジルコニアゾル。
- アルカリ性ジルコニアゾル(A)及びジルコニウム塩(B)をアルカリ性ジルコニアゾル(A)のZrO2に換算した固形分(As)及びジルコニウム塩(B)のZrO2に換算した固形分(Bs)の重量比Bs/Asが0.2ないし5.0の割合となる範囲で混合する第一工程、及び得られた混合液を80ないし250℃で反応させることにより、酸性ジルコニアゾルを製造する第二工程を含む請求項1に記載の酸性ジルコニアゾルの製造方法。
- 前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、ジルコニウム塩水溶液又はpH調整したジルコニウム塩水溶液を使用する請求項2に記載の製造方法。
- 前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム、オキシ酢酸ジルコニウム、又はこれらの混合物の水溶液を使用する請求項2に記載の製造方法。
- 前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液と酸とを含有する水溶液を使用するか、又は炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液を使用した後にその混合系に酸を加えて使用する請求項2に記載の製造方法。
- 前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、オキシジルコニウム塩の水溶液にアルカリを添加して得られる水溶液を使用する請求項2に記載の製造方法。
- 前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、オキシジルコニウム塩の水溶液を陰イオン交換して得られる水溶液を使用する請求項2に記載の製造方法。
- 前記第一工程のジルコニウム塩(B)として、オキシジルコニウム塩の水溶液に水酸化ジルコニウム又はオキシ炭酸ジルコニウムを添加して得られる水溶液を使用する請求項2に記載の製造方法。
- 前記第一工程に用いるアルカリ性ジルコニアゾル(A)が、8ないし12のpHを有するものである請求項2ないし請求項8のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記第一工程での混合が、ジルコニウム塩(B)の水溶液中にアルカリ性ジルコニアゾル(A)を添加する方法で行われる請求項2ないし請求項8のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記第一工程での混合が、ジルコニウム塩(B)の水溶液中にアルカリ性ジルコニアゾル(A)を添加する方法で行われる請求項9に記載の製造方法。
- 前記第二工程で得られる酸性ジルコニアゾルが、0.1ないし5.0のpHを有するものである請求項2ないし請求項8、及び請求項11のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記第二工程で得られる酸性ジルコニアゾルが、0.1ないし5.0のpHを有するものである請求項9に記載の製造方法。
- 前記第二工程で得られる酸性ジルコニアゾルが、0.1ないし5.0のpHを有するものである請求項10に記載の製造方法。
- 前記第二工程で得られた酸性ジルコニアゾル溶液の脱塩及び濃縮を行う第三工程をさらに含む請求項2ないし請求項8、請求項11、請求項13、及び請求項14のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記第二工程で得られた酸性ジルコニアゾル溶液の脱塩及び濃縮を行う第三工程をさらに含む請求項9に記載の製造方法。
- 前記第二工程で得られた酸性ジルコニアゾル溶液の脱塩及び濃縮を行う第三工程をさらに含む請求項10に記載の製造方法。
- 前記第二工程で得られた酸性ジルコニアゾル溶液の脱塩及び濃縮を行う第三工程をさらに含む請求項12に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007514551A JP4968475B2 (ja) | 2005-04-18 | 2006-04-11 | 酸性ジルコニアゾル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005119261 | 2005-04-18 | ||
JP2005119261 | 2005-04-18 | ||
JP2007514551A JP4968475B2 (ja) | 2005-04-18 | 2006-04-11 | 酸性ジルコニアゾル及びその製造方法 |
PCT/JP2006/307660 WO2006115043A1 (ja) | 2005-04-18 | 2006-04-11 | 酸性ジルコニアゾル及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2006115043A1 true JPWO2006115043A1 (ja) | 2008-12-18 |
JP4968475B2 JP4968475B2 (ja) | 2012-07-04 |
Family
ID=37214668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007514551A Expired - Fee Related JP4968475B2 (ja) | 2005-04-18 | 2006-04-11 | 酸性ジルコニアゾル及びその製造方法 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US7691910B2 (ja) |
EP (1) | EP1878702A4 (ja) |
JP (1) | JP4968475B2 (ja) |
KR (1) | KR101308118B1 (ja) |
CN (1) | CN101160263B (ja) |
TW (1) | TWI389849B (ja) |
WO (1) | WO2006115043A1 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1798201B1 (en) * | 2004-08-17 | 2013-04-03 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Method for producing metal oxide sol |
EP1920857B1 (en) * | 2005-06-29 | 2012-02-15 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Processes for production of slurries and molds for precision casting |
JP5019826B2 (ja) * | 2006-07-28 | 2012-09-05 | 第一稀元素化学工業株式会社 | ジルコニアゾル及びその製造方法 |
JP2010523451A (ja) * | 2007-04-04 | 2010-07-15 | エシロール アテルナジオナール カンパニー ジェネラーレ デ オプティック | ジルコニアのコロイド溶液の調製方法 |
JP4918880B2 (ja) * | 2007-05-23 | 2012-04-18 | 日産化学工業株式会社 | ジルコニアゾルの製造方法 |
EP2053023A1 (de) * | 2007-10-23 | 2009-04-29 | Evonik Degussa GmbH | Zirkondioxid-Pulver und Zirkondioxid-Dispersion |
JP5407324B2 (ja) * | 2008-12-24 | 2014-02-05 | 堺化学工業株式会社 | 酸化ジルコニウム分散液の製造方法 |
JP5397829B2 (ja) * | 2008-12-04 | 2014-01-22 | 堺化学工業株式会社 | 酸化ジルコニウム分散液の製造方法 |
US20160281205A1 (en) | 2013-11-14 | 2016-09-29 | United Technologies Corporation | Ceramic Coated Articles and Manufacture Methods |
TWI543938B (zh) | 2014-05-13 | 2016-08-01 | 國立中央大學 | 金屬氧化物奈米顆粒材料 |
KR101797751B1 (ko) | 2016-09-27 | 2017-11-15 | 주식회사 케이씨 | 지르코니아의 제조방법 및 그에 의해 제조된 지르코니아 졸 |
CN111217606A (zh) * | 2020-02-24 | 2020-06-02 | 东莞市永笃纳米科技有限公司 | 一种氧化锆微珠纳米材料及其制备方法 |
CN112080814A (zh) * | 2020-07-29 | 2020-12-15 | 齐鲁工业大学 | 一种氧化锆陶瓷纤维及其制备方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04104910A (ja) * | 1990-08-17 | 1992-04-07 | Chichibu Cement Co Ltd | 水和ジルコニウムゾルの製造方法 |
JPH09235119A (ja) * | 1996-03-04 | 1997-09-09 | Nissan Chem Ind Ltd | 低活性ジルコニアの水性ゾル及びその製法 |
JP2001089144A (ja) * | 1999-09-22 | 2001-04-03 | Suzuki Motor Corp | セラミックス多孔質皮膜及びその製造方法 |
JP2003512287A (ja) * | 1999-10-28 | 2003-04-02 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ジルコニアゾル及びその製造方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2984628A (en) * | 1956-11-29 | 1961-05-16 | Du Pont | Concentrated zirconia and hafnia aquasols and their preparation |
JPS5879818A (ja) | 1981-11-05 | 1983-05-13 | Etsuro Kato | 結晶質ジルコニアのコロイドゾル及びその製造方法 |
JPS58217430A (ja) | 1982-06-09 | 1983-12-17 | Etsuro Kato | ジルコニア系微粉末および製造方法 |
JPS60176920A (ja) | 1984-02-21 | 1985-09-11 | Etsuro Kato | ジルコニア系単結晶超微粒子の分散したゾルおよび製造方法 |
JPS6483519A (en) | 1987-09-24 | 1989-03-29 | Toray Industries | Production of basic crystallized zirconia-based sol |
US5234870A (en) * | 1988-07-21 | 1993-08-10 | Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co., Ltd. | Zirconia sol and method for production thereof |
JPH0665610B2 (ja) | 1989-12-01 | 1994-08-24 | 株式会社日本触媒 | ジルコニアゾルの製造方法 |
US5223176A (en) * | 1988-09-30 | 1993-06-29 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Zirconia sol and method for making the same |
US7241437B2 (en) * | 2004-12-30 | 2007-07-10 | 3M Innovative Properties Company | Zirconia particles |
JP5035545B2 (ja) * | 2005-06-29 | 2012-09-26 | 日産化学工業株式会社 | アルカリ性ジルコニアゾルの製造方法 |
-
2006
- 2006-04-11 CN CN2006800128808A patent/CN101160263B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2006-04-11 KR KR1020077025640A patent/KR101308118B1/ko active IP Right Grant
- 2006-04-11 EP EP06731607A patent/EP1878702A4/en not_active Withdrawn
- 2006-04-11 JP JP2007514551A patent/JP4968475B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2006-04-11 US US11/918,134 patent/US7691910B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2006-04-11 WO PCT/JP2006/307660 patent/WO2006115043A1/ja active Application Filing
- 2006-04-17 TW TW095113672A patent/TWI389849B/zh not_active IP Right Cessation
-
2010
- 2010-01-14 US US12/687,566 patent/US8058318B2/en not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04104910A (ja) * | 1990-08-17 | 1992-04-07 | Chichibu Cement Co Ltd | 水和ジルコニウムゾルの製造方法 |
JPH09235119A (ja) * | 1996-03-04 | 1997-09-09 | Nissan Chem Ind Ltd | 低活性ジルコニアの水性ゾル及びその製法 |
JP2001089144A (ja) * | 1999-09-22 | 2001-04-03 | Suzuki Motor Corp | セラミックス多孔質皮膜及びその製造方法 |
JP2003512287A (ja) * | 1999-10-28 | 2003-04-02 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ジルコニアゾル及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1878702A4 (en) | 2013-03-20 |
US20100120925A1 (en) | 2010-05-13 |
US8058318B2 (en) | 2011-11-15 |
US20090036556A1 (en) | 2009-02-05 |
TW200704594A (en) | 2007-02-01 |
KR101308118B1 (ko) | 2013-09-12 |
CN101160263B (zh) | 2011-05-11 |
JP4968475B2 (ja) | 2012-07-04 |
TWI389849B (zh) | 2013-03-21 |
EP1878702A1 (en) | 2008-01-16 |
WO2006115043A1 (ja) | 2006-11-02 |
US7691910B2 (en) | 2010-04-06 |
KR20070121040A (ko) | 2007-12-26 |
CN101160263A (zh) | 2008-04-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4968475B2 (ja) | 酸性ジルコニアゾル及びその製造方法 | |
US7629389B2 (en) | Production method of alkaline zirconia sol | |
EP1920857B1 (en) | Processes for production of slurries and molds for precision casting | |
US5597512A (en) | Method for preparing elongated-shaped silica sol | |
US5221497A (en) | Elongated-shaped silica sol and method for preparing the same | |
CN1022099C (zh) | 细长形状硅水溶胶制造方法 | |
JP5019076B2 (ja) | 細長い形状を有するシリカゾルの製造方法 | |
JP5645015B2 (ja) | 酸化イットリウム安定化酸化ジルコニウムゾルの製造方法 | |
JP5622386B2 (ja) | Zr−O系粒子を分散質とするゾル及びその製造方法 | |
JP3993993B2 (ja) | シリカゾルおよびシリカ系複合酸化物ゾルの製造方法 | |
JP3729205B2 (ja) | 複合酸化物ゾルおよびその製造法 | |
JP3683070B2 (ja) | 有機基含有複合酸化物ゾルおよびその製造方法 | |
JPH04187520A (ja) | 水和ジルコニアゾルの製造法 | |
JP3208768B2 (ja) | 水和ジルコニアゾルの製造方法 | |
JPH01126215A (ja) | 亜球状合成シリカの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120307 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120320 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4968475 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |