JPWO2006104273A1 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、上記インパルス過給の概要は2003年フランクフルトモーターショーにてSiemens VDO Automotive AGから9月9日にプレス発表された“Impulses for Greater Driving Fun”にも記載されている。
そこで、本発明は、上記の如き吸気制御弁を有する内燃機関において、吸入空気量の計測誤差を低減して、実際の吸入空気量に基づいて内燃機関を適切に制御することを可能にする内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の内燃機関の制御装置は、吸気弁の上流側の吸気通路に設けられ、前記吸気弁の作動に関連して作動する作動状態と、前記吸気通路を開いたままにする非作動状態とに制御される吸気制御弁であって、前記作動状態では、前記吸気弁が少なくとも開かれる前に閉じられ、前記吸気弁の開きに遅れて開かれることにより、前記吸気制御弁の上流側と下流側とに圧力差を生じさせる吸気制御弁を有する内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関への吸入空気量に対応する値を検出する検出手段と、前記吸気制御弁が前記作動状態にあるとき、前記吸気制御弁の作動特性に対応させて、前記検出手段により検出された吸入空気量に対応する値を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、吸気制御弁が作動状態にあるとき、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値が、吸気制御弁の作動特性に対応させて補正される。したがって、吸気制御弁が作動状態にあるとき、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値に吸気脈動等の影響があっても、その影響は緩和される。すなわち、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値は、実際の吸入空気量をより反映したものになる。このようにして吸入空気量の計測誤差が低減されるので、実際の吸入空気量に基づいて内燃機関を適切に制御することが可能になる。
前記補正手段は、前記吸気制御弁の作動特性の内の、前記吸気弁の開弁時期に対する、前記吸気制御弁の開弁時期を用いると好ましい。吸気弁の開弁時期に対する吸気制御弁の開弁時期により吸気制御弁の上流側と下流側との圧力差が概ね決まる。そして、この圧力差に起因して吸気通路に吸気脈動等が生じる。したがって、吸気制御弁の作動特性の内、吸気弁の開弁時期に対する吸気制御弁の開弁時期を用いることにより、補正手段は検出手段により検出された吸入空気量に対応する値を適切に補正して、吸入空気量の計測誤差を低減することが可能になる。
この場合、前記補正手段は、前記吸気弁の開弁時期に対して、前記吸気制御弁の開弁時期が遅いほど補正量を大きくするのが好ましい。概して、吸気制御弁の上流側と下流側との吸気通路の圧力差が大きいほど吸気通路に生じる吸気脈動が増加する。それ故、計測された吸入空気量と実際に吸入された吸入空気量との差が大きくなり得る。そこで、そのように吸気弁の開弁時期に対して、前記吸気制御弁の開弁時期が遅いほど補正量が大きくされるので、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値を、より適切に補正することが可能になる。
特に、前記検出手段が、熱線式のエアフローメータであるとき、前記補正手段は、前記エアフローメータにより検出された吸入空気量に対応する値を、実吸入空気量を反映するように増量補正すると良い。検出手段として熱線式のエアフローメータが用いられるときには、吸気通路における吸気脈動が増加するほど、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値に対応する、計測された吸入空気量は、実吸入空気量に対して減少する傾向にある。したがって、上記の如く増量補正することで、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値はより実吸入空気量に即した値になる。
あるいは、前記検出手段が、吸気管内の圧力を検出するセンサであるとき、前記補正手段は、前記センサにより検出された吸入空気量に対応する値を、実吸入空気量を反映するように減量補正すると良い。検出手段として吸気管内の圧力を検出するセンサが用いられるときには、吸気通路における吸気脈動が増加するほど、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値に対応する、計測された吸入空気量は、実吸入空気量に対して増加する傾向にある。したがって、上記の如く減量補正することで、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値はより実吸入空気量に即した値になる。
さらに、前記吸入空気量に対応する値の所定値からのずれの割合が所定の範囲にないとき、エラーと判定するエラー判定手段をさらに備え、該エラー判定手段は、前記所定の範囲として、前記吸気制御弁が前記作動状態にあるときに用いる第一エラー判定範囲と、前記吸気制御弁が前記非作動状態にあるときに用いる第二エラー判定範囲とを有し、前記第一エラー判定範囲は、前記第二エラー判定範囲よりも広く設定されていると好ましい。このように、吸気制御弁が作動状態にあるときには、吸気制御弁が非作動状態にあるときの第二エラー判定範囲よりも広い第一エラー判定範囲がエラーか否かを判定するのに際して用いられるので、吸気制御弁が作動状態にあることにより吸入空気量に対応する値の所定値からのずれが大きくてもそれが第一エラー判定範囲にあればエラーと判定されることは防止される。
図2は、吸入空気量とエアフローメータの熱線の放熱量との関係を表したグラフである。
図3は、第一実施形態に係る内燃機関の制御装置において吸入空気量を求めるためのフローチャートである。
図4は、吸入空気量と吸気管負圧との関係を表したグラフである。
図5は、第三実施形態に係る内燃機関の制御装置において吸入空気量を求めるためのフローチャートである。
図6は、エンジン回転数と吸気制御弁の開弁時期とに対して除去周波数領域を表したグラフである。
図7は、除去周波数領域をマップ化したグラフである。
図8は、第四実施形態に係る内燃機関の制御装置において吸入空気量を求めるためのフローチャートである。
まず、第一実施形態の内燃機関の制御装置を適用したエンジンシステムの概念を図1に示す。本第一実施形態における内燃機関、すなわちエンジン10は、燃料であるガソリンを燃料噴射弁12から燃焼室14内に直接噴射し、点火プラグ16によって着火させる型式のものである。燃焼室14にそれぞれ臨む吸気ポート18及び排気ポート20が形成されたシリンダヘッド22には、吸気ポート18を開閉する吸気弁24及び排気ポート20を開閉する排気弁26を駆動する動弁機構(不図示)と、燃焼室14内の混合気を着火させる点火プラグ16とが組み込まれ、さらにこの点火プラグ16に火花を発生させるイグニッションコイル28が搭載されている。
吸気ポート18に連通するようにシリンダヘッド22に連結されて吸気ポート18と共に吸気通路30を区画形成する吸気管32の上流端側には、大気中に含まれる塵埃などを除去して吸気通路30に導くためのエアクリーナ34が設けられている。このエアクリーナ34よりも下流側に位置する吸気管32の部分には、運転者によって操作される図示しないアクセルペダルの踏み込み量に基づき、スロットルアクチュエータ36によって開度が調整されるスロットル弁38が組み込まれている。本第一実施形態では、アクセルペダルの踏み込み動作と、スロットル弁38の開閉動作とを切り離して電気的に制御できるようにしているが、これらアクセルペダルとスロットル弁38とを機械的に連結したものであってもよい。
さらに、このスロットル弁38よりも下流側に位置する吸気管32の部分には、後述するように吸気弁24の開閉時期に応じた所定の時期にてアクチュエータ40により作動されて、吸気通路30を開閉する吸気制御弁42が組み込まれている。本第一実施形態では、所定の運転領域での運転状態になると、エンジン10に過給するべく吸気制御弁42が開閉作動するように、後述する制御装置44により制御される。なお、吸気制御弁42が開閉作動していないときは、すなわちエンジン10へ過給する必要がないときは、吸気制御弁42は開いたままの状態に維持される。エンジン10が気筒当たり複数の吸気ポート18をそれぞれ有する場合、吸気制御弁42を各吸気ポート18毎に独立して設け、各吸気ポート18を個別に開閉することも可能であるが、個々の気筒を単位として吸気制御弁42を開閉するようにしてもよい。これら吸気制御弁42及びそのアクチュエータ40は、吸気弁24の開閉時期に応じて所望の時期に正確に吸気制御弁42が開閉するように、極めて制御応答性の高いものであることが好ましい。
ただし、本明細書において、上記の如く、吸気弁24の作動に関連して吸気制御弁42が作動され、エンジン10に過給する状態を「作動状態」と称する。一方、上記の如く、吸気制御弁42が開いたままに維持され、吸気通路30を開いたままにする状態を「非作動状態」と称する。
本第一実施形態では、吸気通路30を通る空気流量を検出してこれを制御装置44に出力するエアフローメータ48が、検出手段として、途中にサージタンク46が形成された吸気管32に取り付けられている。ただし、このエアフローメータ48は熱線式のエアフローメータである。詳細には、エアフローメータ48では、空気流の中に発熱体として熱線を配置し、この熱線に電流を流して加熱していて、吸気温度計測用の抵抗とその熱線の加熱抵抗とからエンジンへの空気流量を計測している。空気流量が変化(熱線からの放熱量が変化)したときには、吸気温度計測用の抵抗と加熱抵抗との差を一定に保つために、加熱抵抗への供給電力をフィードバック制御していて、その供給電力を電圧に変換して制御装置44へ出力している。そして制御装置44は、予め与えられたエアフローメータ48からの出力電圧と空気流量との関係を表したデータから空気流量を求めることとしている。
さらに、吸気管32には、サージタンク46の圧力を検出してこれを制御装置44に出力する吸気圧センサ50が取り付けられている。なお、本実施形態における吸気圧センサ50はバキューム・センサである。
吸気管32に対するこれらエアフローメータ48及び吸気圧センサ50の取り付け位置は、吸気制御弁42の取り付け位置よりも上流側であればよく、図1に示す位置に限定されるものではない。例えば、エアフローメータ48は、エアクリーナ34に配置されても良く、又は吸気制御弁42の上流側であってスロットル弁38よりも下流側の吸気管32の部分に配置されても良い。
排気ポート20に連通するようにシリンダヘッド22に連結されて排気ポート20と共に排気通路52を区画形成する排気管54の途中には、燃焼室14内での混合気の燃焼により生成する有害物質を無害化する三元触媒56が組み込まれている。この三元触媒56を排気通路52に沿って直列に複数個組み込むことも有効である。
従って、エアクリーナ34を通って吸気管32から燃焼室14内に供給される空気は、燃料噴射弁12から燃焼室14内に噴射される燃料と混合気を形成する。この混合気は、点火プラグ16の火花により着火されて燃焼する。これによって生成する排気ガスは、三元触媒56を通って排気管54から大気中に排出される。
ピストン58が往復動するシリンダブロック60には、連接棒62を介してピストン58が連結されるクランク軸64の回転位相、つまりクランク角位相を検出してこれを制御装置44に出力するクランク角センサ66が取り付けられている。本第一実施形態においては、このクランク角センサ66によるクランク角位相に基づいてエンジン回転数が求められる。
本第一実施形態における制御装置44は、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値を補正する補正手段と、そのような吸入空気量に対応する値がエラーか否かを判定するエラー判定手段との機能を含んで構成されている。具体的には、制御装置44は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器、入力インタフェース、出力インタフェース等を含むマイクロコンピュータで構成されている。入力インタフェースには、センサ48、50、66などが電気配線を介して接続されている。これらのセンサ48、50、66などからの検出信号に基づき、予め設定されたプログラムに従って円滑なエンジン10の運転がなされるように、出力インタフェースから電気配線を介して作動信号が各種のアクチュエータなどに出力される。これにより、燃料噴射弁12、イグニッションコイル28、スロットルアクチュエータ36、アクチュエータ40などの作動が制御されるようになっている。
本第一実施形態における上記吸気制御弁42は、吸気弁24の開弁時期よりも遅く開弁し、そして例えば吸気弁24の閉弁時期よりも早くに閉弁するように、制御装置44からの指令に基づき、アクチュエータ40によって作動される。但し、本第一実施形態では、吸気制御弁42が吸気弁24の閉弁時期と同時期に又はその閉弁時期よりも遅く閉弁することを含むものである。この結果、エンジン10の吸気行程の末期に負圧状態となっている燃焼室14内に吸気制御弁42よりも上流側に位置する吸気通路30の空気が一気に流れ込み、一種の慣性過給効果により多量の空気を燃焼室14内に充填させることが可能となる。換言すれば、この吸気制御弁42を用いた過給においては、吸気の慣性と吸気制御弁42よりも下流側に発生する大きな負圧とを利用して、エンジン10の制御の開始直後から実際の過給がなされることとなる。従って、ターボ過給方式などよりも加速の応答性に優れ、いわゆる車両の加速遅れを解消することができる。
ところで、吸気制御弁42が吸気弁24の開閉時期に応じて開閉作動する作動状態、いわゆる上記インパルス過給状態では、吸気制御弁42が開いたままの非作動状態にあるときに比して、上述の如く吸気制御弁42の上流側とその下流側との吸気管32内の圧力差を利用して燃焼室14に過給が行われるのであるから、エンジン10への空気の流速は大きくなる。それ故、例えば、一旦、エンジン10へ流入した空気が燃焼室14の一端部ではね返って吸気通路30に逆流することがあり、このようにして、エンジン10へ過給される空気に吸気脈動が生じることとなる。併せて、上記の如く、エンジン10への空気の流速が大きいため、吸気脈動のみならず、振動伝達による圧力波の脈動も吸気管32内に生じることとなる。さらに、吸気制御弁42が作動状態にあるときには、エンジン10への空気の流速が大きいので、例えば吸気制御弁の開弁又は閉弁時期のわずかなずれや製品間誤差により、エンジン10へ過給される空気量に差が生じ得る。これらにより、エアフローメータ48を用いての吸入空気流量の計測値には、実際に吸入された吸入空気流量に対して計測誤差が生じ得る。
例えば、上記の如くエアフローメータ48が熱線式のエアフローメータであるこの場合、図2に一例として模式的に示すように、吸気脈動が大きく変化するほど、すなわちそれが増加するほど熱線式のエアフローメータ48からの平均放熱量が減少するので、吸入空気量の計測値が減少する傾向にある。その結果、吸入空気量の計測値と、エンジン10へ吸入される実際の吸入空気量(以下、「実吸入空気量」と称する。)との間に無視できない誤差が生じる。そして、この吸入空気量の計測値に対応する量の燃料を噴射すると空燃比が所望の値からずれ、エンジン10の出力を適切に制御するのが困難になる。計測された吸入空気量が、実際にエンジン10へ吸入された実吸入空気量よりも多いときには、例えば定常走行時に理論空燃比で適切に運転が行われるように制御されると、混合気における燃料量の割合が大きくなり、燃費や排気エミッション等の観点からもエンジンの運転上好ましくない。また逆に、計測された吸入空気量が実際よりも少ない場合には、混合気における燃料の割合が小さくなり、ノッキングが生じ易くなる。また、耐久性上の問題が生じる。そこで、このような状態を回避すべく、本第一実施形態に係る内燃機関の制御装置では、図3のフローチャートに従って、検出手段であるエアフローメータ48によって検出された吸入空気量に対応する値を補正することとしている。特に、吸気制御弁42が作動状態にあるとき、吸気制御弁42の作動特性に対応させて、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値を補正することにしている。なお、図3のルーチンは、所定時間毎に実行されるルーチンである。
まず、図3に示すステップS301ではエンジン負荷としての吸気圧及びエンジン回転数が検出される。次いで、ステップS303ではこれらに基づくエンジン10の運転状態が所定の運転領域での運転状態か否かが不図示のデータを検索することで判定される。ここでいう所定の運転領域とは、例えば低負荷又は低回転での所定の運転領域を、あるいは高負荷及び低回転での所定の運転領域を指し、吸気制御弁42を吸気弁24の開閉時期に応じて開閉作動させるべく、予め設定されたインパルス過給領域を指している。
判定の結果、ステップS303で「YES」、すなわち所定の運転領域での運転状態であり、吸気制御弁42が作動状態にあると判断されると、ステップS305へ進み、吸気制御弁42の作動特性の内で、吸気制御弁42の開弁時期が抽出される。この吸気制御弁42の開弁時期は、別のフローチャート(不図示)に従って吸気制御弁42が開閉作動されているときの、吸気制御弁42の吸気弁24の開弁時期に対しての開弁時期をいい、これはRAMから読み出されて抽出される。その後ステップS307へ進み、この吸気制御弁42の開弁時期及び前記ステップS301で検出されたエンジン回転数に基づいて、予めROMに記憶されている不図示のマップ化されたデータを検索して、エアフローメータ48により検出された吸入空気量に対応する値である検出値に対する補正係数が導出される。すなわち、本発明では、吸気制御弁42が作動状態にあるとき、吸気制御弁42の作動特性に応じて検出手段により検出された吸入空気量に対応する値を補正することにしているが、本第一実施形態では吸気弁24の開弁時期に対しての、吸気制御弁42の開弁時期が、吸気制御弁の作動特性の内で用いられる。なお、吸気制御弁42の上流側と下流側との吸気通路30の圧力差が大きいほど吸気通路30に生じる吸気脈動が大きく変化するので、吸気制御弁42の開弁時期が遅いほど補正量が大きくなるように補正係数が設定されている。
ステップS309で、検出値として吸気通路30を通る空気流量が検出される。ここでいう検出値は、エアフローメータ48によって検出されるエンジン10への吸入空気量に対応する値のことである。そして、ステップS311へ進むと、この検出値に、上記ステップS307で求めた補正係数を乗じて、この検出値が補正されて補正値とされる。ここでは、エアフローメータ48によって検出された吸入空気量に対応する値である検出値は、例えば実吸入空気量を反映するように増量補正される。すなわち、計測された吸入空気量が増えるように、吸入空気量に対応する値は補正される。次に、ステップS313ではその補正値が実吸入空気量を示す計測値として出力される。
一方、上記ステップS303で、所定の運転領域での運転状態でない、すなわちインパルス過給が行われない吸気制御弁42が非作動状態にあると判断されると、ステップS315へ進み、補正係数は「1」にされる。その結果、上記の如く、ステップS311では、ステップS309で検出された検出値がそのまま補正値とされて、ステップS313で吸入空気量の計測値として出力されることとなる。すなわち、検出値は、実質的には補正されずに、そのまま補正値や計測値にされる。なお、ここでは、ステップS315の補正係数を「1」としたが、吸気制御弁42の停止状態、すなわちそれが非作動状態でも吸気弁24の開閉により吸気通路30において吸気脈動は生じ得るため、ステップS315での補正係数をエンジン回転数やエンジン負荷に応じて変えても良い。
なお、本第一実施形態では、検出値は、エアフローメータ48からの出力信号(出力電圧)そのものではなく、予め設定されている出力信号と空気流量との関係から導出された空気流量であるとした。そのため、補正値と計測値とは同じ値となった。しかしながら、検出値がエアフローメータ48からの出力信号そのものであれば、補正値も出力信号に関連する値であり、補正値は計測値とは異なることとなる。すなわち、上記の如き補正は、上記第一実施形態でのタイミングでなされなくても良く、検出手段により制御装置44に出力信号が発せられてから、制御装置44で吸入空気量が導き出されるまでの、どの時点でなされても良い。
このように本第一実施形態では、吸気制御弁42の開弁時期に対応させて、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値であるエアフローメータ48からの検出値が補正される。例えばそれは吸気制御弁42の開閉の状態により増量補正される。それ故、吸入空気量に対応する値に対する、吸気制御弁42の開閉作動に起因する吸気脈動等の影響が緩和される。具体的には、検出手段としてエアフローメータ48を用いても、実際に吸入された実吸入空気量よりも、計測された吸入空気量が大幅に小さくなることはなくなる。これにより別のフローチャート(不図示)に従って、計測された吸入空気量に基づいてROMに記憶されているマップ化されたデータを検索して燃料噴射量が求められても、この燃料噴射量が、実吸入空気量に対して大きくずれることが防止される。それ故、例えば空燃比を所望の空燃比である理論空燃比にすることが可能となる。なお、吸気制御弁42の開弁時期に対応させて、すなわち吸気制御弁42の作動特性により、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値であるエアフローメータ48からの検出値を、減量補正することとしても良い。
なお、上記第一実施形態では、吸気制御弁42の開弁時期とエンジン回転数とに基づいて補正係数を求めることとした。しかしながら、吸気制御弁42の開弁時期にのみ基づいて補正係数を求めるようにしても良い。あるいは、吸気制御弁42の閉弁時期、開弁期間、閉弁期間のいずれか又は任意の組合せ、及びそのときのエンジン回転数、エンジン負荷、吸気管圧力(吸気圧)に応じて補正係数を求めることとしても良い。そして、補正係数を求めるに際して、吸気制御弁42の作動特性の内、吸気弁24の開弁時期に対しての、吸気制御弁42の開弁時期のみならず、その閉弁時期、開弁期間、閉弁期間を用いても良い。また、これらの吸気制御弁42の開弁時期等は、吸気弁24の開弁時期に関連付けられることに限定されず、吸気弁24の閉弁時期、開弁期間、閉弁期間のいずれか又は任意の組合せに関連付けられても良い。そして例えば、上記ステップS305で、吸気制御弁42の開弁期間が抽出されるような場合には、その開弁期間が長いほど補正量が大きくなるように補正係数を設定することも可能である。
ところで、上記第一実施形態では、エアフローメータ48によって空気流量を検出して、吸気制御弁42の開閉作動に起因する吸気脈動等の影響を緩和するべく、必要によりその検出値を補正して、吸入空気量を計測することとした。しかしながら、本発明はこれに限定されず、例えば、吸気通路30の圧力、つまり吸気圧センサ50による吸気圧を、吸入空気量に対応する値として検出して、これから吸入空気量を計測することとしても良い。この場合について本発明に係る第二実施形態として以下に述べる。なお、本発明は、吸入空気量に対応する値として上記空気流量や吸気圧以外を用いても良く、吸入空気量に対応する値として吸入空気量に連関する値を検出するのであれば如何なる手段を用いることをも排除するものではない。
吸入空気量は、一般に吸気圧と対応する関係にあり、吸気圧から吸入空気量を間接的に求めることが可能である。そこで、本第二実施形態では、吸気管32内の圧力を検出するセンサである吸気圧センサ50を検出手段として用いる。なお、上記第一実施形態と同様に、本第二実施形態では、制御装置44が補正手段の機能を含んで構成されている。
吸気圧センサ50を用いて吸気通路30の吸気圧を検出しても、この吸気圧は、エアフローメータ48を用いて検出される空気流量と同様に、上記の如く吸気制御弁42の開閉作動に起因する吸気脈動等の影響を受け得る。それ故、この吸気圧に対応する吸入空気量の値にも大きな測定誤差が生じ得る。例えば、図4に一例として模式的に示すように、吸気脈動が大きく変化するほど、すなわちそれが増加するほど、吸気圧センサ50による吸気管負圧(吸気圧に対応)は大きくなって、吸入空気量の計測値が実吸入空気量に対して増加する傾向にある。
それ故、本第二実施形態でも、吸気圧センサ50による検出値を補正することにしている。本第二実施形態では、その検出手段が上記第一実施形態のものと異なるが、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値の補正に関する順序は上記第一実施形態と同じである。そこで、以下に、上記第一実施形態の図3のフローチャートを参照して、本第二実施形態での吸入空気量の導出ついて説明する。
吸気圧とエンジン回転数が検出され(ステップS301)、所定の運転領域での運転状態か否かが判定される。所定の運転領域での運転状態であると判断されると(ステップS303)、吸気制御弁42の開弁時期(ステップS305)に応じて、マップ化されたデータ(不図示)を検索して補正係数が導出される(ステップS307)。そして、吸気制御弁42が作動状態にあるときには、吸気圧である検出値(ステップS309)が、例えば実吸入空気量が反映されるように減量補正される、すなわち計測された吸入空気量が減るように吸入空気量に対応する値は補正されることとなる(ステップS311)。そして、この吸気圧に従って、不図示のデータを検索して吸入空気量が求められ、吸入空気量の計測値として出力されることとなる(ステップS313)。このようにして、上記第一実施形態の如き効果が奏されることとなる。なお、所定の運転領域での運転状態ではないと判断されると(ステップS303)、検出値は実質的には補正されずに、この検出値に対応する吸入空気量が計測値として出力されることとなる(ステップS313)。
次に、本発明に係る第三実施形態の内燃機関の制御装置に関して説明する。本第三実施形態のエンジンシステムは、検出手段としてのエアフローメータ48が吸気管32に設けられたエンジンシステムであり、上記第一実施形態のそれと同じであるので、重複説明を省略する。また、本第三実施形態の制御装置44は、上記第一実施形態と同様に、エアフローメータ48により検出された吸入空気量に対応する値を処理するため、補正手段の機能を含んで構成されている。しかしながら、吸入空気量の計測値を求めるための補正が、後述するように検出された吸入空気量に対応する値に周波数フィルタをかけることにより行われる点で上記第一実施形態と異なる。なお、これに伴い、検出された吸入空気量に対応する値はエアフローメータ48からの出力電圧となるが、その他は上記第一実施形態と概ね同じである。
本第三実施形態は、熱線式のエアフローメータ48からの出力電圧に着目して補正が行われ、補正された値に基づいて吸入空気量が求められる。より具体的には、その補正は、後述するように、エアフローメータ48からの出力電圧から、吸気制御弁の作動特性により導出される特定の周波数領域の周波数を除去することで行われる。以下に、これを図5のフローチャートに基づいて説明する。
まず、図5のフローチャートのステップS501では、吸気通路30を流れる空気の流速に基づく値、すなわちその流量に基づく値である、エアフローメータ48からの出力信号である出力電圧を、エンジン10への吸入空気量に対応する値として検出することが行われる。次に、ステップS503で吸気圧とエンジン回転数とが検出され、これらに基づいてステップS505でマップ化されたデータ(不図示)を検索することでエンジン10の運転状態が所定の運転領域での運転状態か否かが判定される。所定の運転領域での運転状態である、すなわち吸気制御弁42が作動状態にあると判断されると、ステップS507へ進む。そして、ステップS507では、上記第一実施形態におけるステップS305(図3参照)と同様にして、吸気制御弁42の作動特性の内の、吸気制御弁42の開弁時期がRAMから抽出される。
次に、ステップS509では、上記ステップS501で検出された出力電圧から除去されるべき周波数領域(以下、除去周波数領域という。)が、図6のマップ化されたデータから導出される。図6のマップ化されたデータはエンジン回転数と吸気制御弁42の開弁時期とに対して除去周波数領域を表したものである。これを上記ステップS503で検出したエンジン回転数及び上記ステップS507で検出した吸気制御弁42の開弁時期に基づき検索して、除去周波数領域が導出される。例えば、吸気制御弁42の開弁時期が吸気弁24の開弁時期に比して遅いほど、高い周波数領域が除去周波数領域として決定される。また、エンジン回転数が高いほど、高い周波数領域が除去周波数領域として決定される。
そして、ステップS511では、上記ステップS501で検出された出力電圧からこの除去周波数領域の周波数を除去するべく、その出力電圧に周波数フィルタをかけることが行われる。具体的には、除去周波数領域を図7のグラフの如く、横軸に周波数、縦軸に強度をとってマップ化し、これを検出した出力電圧の周波数を同様に表したグラフ(不図示)に重ね合わせることにより、検出した出力電圧から除去周波数領域の周波数を除去することが行われる。すなわち、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値である出力電圧を、除去周波数領域を用いて補正することが行われる。その後、ステップS513で、補正後の出力電圧に対応する計測値が出力電圧と吸気流量との関係を表したデータを検索して導出されて、これが吸入空気量の計測値として出力される。
一方、上記ステップS505で、所定の運転領域での運転状態ではない、すなわち吸気制御弁42が非作動状態にあると判断されると、ステップS513へ進み、除去周波数領域の周波数を除去することなく、上記の如く、吸入空気量の計測値が求められて出力される。
なお、上記ステップS501で検出される吸気通路30を流れる空気の流速に基づく値としては、他に、吸気通路30を流れる空気の流速があり得る。また、除去周波数領域を求めるにあたり、エンジン回転数や吸気制御弁42の開弁時期以外の要素を考慮しても良い。例えば、吸気制御弁42の開弁時期の他、吸気制御弁42の閉弁時期、開弁期間、閉弁期間のいずれか又は任意の組合せ、及びそのときのエンジン回転数、エンジン負荷、吸気管圧力に応じて除去周波数領域を求めることとしても良い。
また、本第三実施形態では検出手段としてエアフローメータ48を用い、エアフローメータ48からの出力電圧を補正することとした。しかしながら、本発明は出力電圧を空気流量に変換してから補正をし、この補正後の補正値を計測値たる吸入空気量とすることを排除するものではない。
ところで、内燃機関であるエンジン10の制御では、吸入空気量を測定もしくは推測する必要があり、この測定精度を高めるために、ノイズなどの影響で瞬間的に吸入空気量が変動する場合は、これをエラーと判定して実際の制御には用いなかったり、または瞬時の流量のバラツキが大きい場合にはエアフローメータ48の異常と判定したりしている。一方、吸気制御弁42が作動状態にあるとき、すなわちインパルス過給状態では、吸気脈動等が増加することがあり得、吸入空気量の計測値の変動幅が大きくなること上述の通りである。このような場合に、通常の、すなわち吸気制御弁42が非作動状態にあるときと同様にしてエラーを判定すると、場合によっては、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値の多くがエラーと判定されてエンジン10が適切に運転されなくなる虞がある。そこで、上記吸気脈動等の影響を緩和してエンジン10が適切に運転されるように、吸入空気量を求める必要がある。以下に、第四実施形態として、説明する。
本第四実施形態のエンジンシステムは、検出手段としてのエアフローメータ48が吸気管32に設けられたエンジンシステムであり、上記第一及び第三実施形態のそれと同じであるので、重複説明を省略する。なお、本第四実施形態の制御装置44は、上述の如く、補正手段に加えて、エアフローメータ48により検出された吸入空気量に対応する値を処理するため、第一エラー判定手段及び第二エラー判定手段からなるエラー判定手段の機能を含んで構成されている。なお、エラー判定手段は、後述するように、吸入空気量に対応する値の所定値からのずれの割合が所定の範囲にないときエラーと判定する。
以下に第四実施形態について図8を用いて説明するが、上記第一実施形態の如くして補正値が求められてRAMに記憶されているものとして、その先の吸入空気量としての計測値を求めることのみが図8に表されている。なお、補正値を導出することについては、上記第一実施形態で説明されているので、重複説明を省略する。
まず、ステップS801で吸気圧及びエンジン回転数が検出され、ステップS803ではこれらに基づいてマップ化されたデータ(不図示)を検索して所定の運転領域での運転状態か否かが判定される。所定の運転領域での運転状態であると判断されると、ステップS805へ進む。そして、吸気制御弁42の作動状態、すなわちそれが開閉作動されるインパルス過給状態に対応させて予め設定されているエラー判定範囲がROMから抽出され、例えば「±10%」と決定される。一方、所定の運転領域での運転状態でないと判断されるとステップS807へ進み、吸気制御弁42の非作動状態、すなわちそれが開いたままの非インパルス過給状態に対応させて予め設定されているエラー判定範囲がROMから抽出され、例えば「±2%」と決定される。すなわち、吸気制御弁42が作動状態にあるときのエラー判定範囲は、それが非作動状態にあるときのエラー判定範囲よりも広く設定される。このように吸気制御弁42が作動状態にあるときにはエラー判定範囲が広いので、後述するようにこの範囲にあれば吸入空気量に対応する値に吸気脈動等の影響があってもエラーと判定されずに、実吸入空気量として採用され、適切にエンジンが制御されることとなる。なお、本明細書において、吸気制御弁42の作動状態に対応させた所定の範囲であるエラー判定範囲を第一エラー判定範囲と、また吸気制御弁42の非作動状態に対応させた所定の範囲であるエラー判定範囲を第二エラー判定範囲と称する。
ステップS805又はステップS807の次に、ステップS809でRAMから、エアフローメータ48により検出された吸入空気量に対応する値として、最新の補正値が抽出される。このように、ここでは、別のフローチャート(不図示)に基づいて導出されてRAMに記憶されている補正値を用いる。しかしながら、例えば上記図3の補正値を求める複数のステップをこのステップS809に組み込んで、ルーチン毎に補正値が導出されても良い。そしてステップS811でRAMから先立って得られた4回分の補正値の平均値が導出され、最新の補正値の該平均値に対する比較値が、次の(1)式に従って求められる。なお、ここでいう比較値とは、吸入空気量に対応する値の所定値からのずれの割合のことであり、この第四実施形態ではその吸入空気量に対応する値とは上記最新の補正値であり、その所定値とは上記平均値のことである。
ここで、先立って得られた過去4回分の補正値の平均値とは、今回求めた最新の補正値に先立って得られた直近の4回分の補正値の平均値である。しかしながら、本発明は、この4回という回数に限定するものではなく、一回でも、複数回でも良い。なお、過去4回分の補正値やそれらの平均値はRAMに記憶されて適宜更新可能にされている。しかしながら、エンジン始動時等には過去4回分の補正値がRAMにない。そこで4回分の補正値が導出されるまでは、エラー判定範囲にあるか否かに関わらず、全ての得られた補正値が採用される。
比較値が求まると、この比較値がステップS815でステップS805又はステップS807で決定されたエラー判定範囲にあるか否かが判定される。そして、比較値がエラー判定範囲にあると判断されるとステップS817へ進み、この最新の補正値が吸入空気量の計測値として出力される。なお、ここで出力されるのは、最新の補正値を参酌した値であれば良く、例えばこの最新の補正値を反映した平均値等を吸入空気量の計測値として出力することも可能である。このように最新の補正値を参酌した値を出力すると共に、次のルーチンのためにこの最新の補正値を用いて前記平均値が更新されることとなる。
一方、比較値がエラー判定範囲にないと判断されると、ステップS819へ進む。そして、この最新の補正値を出力に際しては参酌せずに、ステップS811で抽出された平均値が吸入空気量の計測値として出力される。なお、ここで出力されるのは、最新の補正値に先立って得られた補正値を参酌した値であれば良く、例えば比較値がエラー判定範囲にあった前回の補正値、最新の補正値に先立って得られた補正値に基づいて予測される値等が含まれる。なお、このように最新の補正値に先立って得られた補正値を参酌した値を出力するが、今までの平均値はこの段階では更新されない。これは、上記平均値が、エラー判定範囲にあった補正値によって導き出されるからである。
なお、上記第四実施形態では、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値がエラーか否かを判定するのに際して、比較値がエラー判定範囲にあるか否かで判定し、エラー判定範囲を平均値に基づく範囲としてある幅をもたせることとした。しかしながら、本発明はエラー判定範囲を絶対値である閾値とすることをも含むものである。このようにエラー判定範囲を絶対値である閾値とする場合には、検出手段により検出された吸入空気量に対応する値を直接にエラー判定範囲である閾値と対比して、エラーか否かを判定することとしても良い。なお、第一エラー判定範囲は、吸気制御弁42の開弁時期、閉弁時期、開弁期間、閉弁期間のいずれか又は任意の組合せ、及びそのときのエンジン回転数、エンジン負荷、吸気管圧力に応じてその都度求められても良い。
以上、本発明に係る内燃機関の制御装置を第一から第四実施形態に従って説明したが、本発明はこれらに限定されない。例えば、上述した実施形態では本発明を直噴形式のガソリンエンジンに応用した場合について説明したが、点火プラグを用いないディーゼルエンジンに対しても有効であり、ガソリンエンジンの場合と同様な効果を得ることができることはいうまでもない。
Claims (6)
- 吸気弁の上流側の吸気通路に設けられ、前記吸気弁の作動に関連して作動する作動状態と、前記吸気通路を開いたままにする非作動状態とに制御される吸気制御弁であって、前記作動状態では、前記吸気弁が少なくとも開かれる前に閉じられ、前記吸気弁の開きに遅れて開かれることにより、前記吸気制御弁の上流側と下流側とに圧力差を生じさせる吸気制御弁を有する内燃機関の制御装置であって、
前記内燃機関への吸入空気量に対応する値を検出する検出手段と、
前記吸気制御弁が前記作動状態にあるとき、前記吸気制御弁の作動特性に対応させて、前記検出手段により検出された吸入空気量に対応する値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記補正手段は、前記吸気制御弁の作動特性の内の、前記吸気弁の開弁時期に対する、前記吸気制御弁の開弁時期を用いることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記補正手段は、前記吸気弁の開弁時期に対して、前記吸気制御弁の開弁時期が遅いほど補正量を大きくすることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記検出手段が、熱線式のエアフローメータであるとき、
前記補正手段は、前記エアフローメータにより検出された吸入空気量に対応する値を、実吸入空気量を反映するように増量補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記検出手段が、吸気管内の圧力を検出するセンサであるとき、
前記補正手段は、前記センサにより検出された吸入空気量に対応する値を、実吸入空気量を反映するように減量補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記吸入空気量に対応する値の所定値からのずれの割合が所定の範囲にないとき、エラーと判定するエラー判定手段をさらに備え、
該エラー判定手段は、前記所定の範囲として、前記吸気制御弁が前記作動状態にあるときに用いる第一エラー判定範囲と、前記吸気制御弁が前記非作動状態にあるときに用いる第二エラー判定範囲とを有し、
前記第一エラー判定範囲は、前記第二エラー判定範囲よりも広く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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